JP2013216744A - 塗装鋼板用インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼板表面に施された塗料による上下2層の塗膜がその間にインキ組成物によるマーキング層を有していても、上記上下2層の塗膜の付着力がそのマーキング箇所で低下せず、従って、上記上層の塗膜が上記マーキング箇所で上記下層の塗膜から浮いたり、剥がれたりしないマーキングを与える塗装鋼板用インキ組成物を提供する。
【解決手段】本発明によれば、有機溶媒、顔料、分散剤及び樹脂を含む塗装鋼板用インキ組成物であって、上記樹脂が酸価150mgKOH/g以下、ガラス転移温度0〜55℃の範囲にあるアクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする塗装鋼板用インキ組成物が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は塗装鋼板用インキ組成物に関する。詳しくは、本発明は、鋼板に施された塗料による上下2層の塗膜、例えば、下塗り塗膜と上塗り塗膜がその間にインキ組成物によるマーキング層を有していても、それによって2層の塗膜間の付着力の低下が起こらず、従って、上記上層の塗膜がそのマーキング箇所で浮いたり、剥離したりしない塗装鋼板用インキ組成物に関する。
例えば、厚板鋼板を用いる造船、橋梁、圧力容器、化学薬品容器等の大型構造物の製造においては、材料保管、半製品保管、組立て等が屋外で行われることが多く、しかも、工期が長期にわたることが多いので、厚板鋼板は、事前に何らの表面処理も施さないままでは、上記構造物の製造の間に錆びを生じて劣化する。そこで、そのような経時的な劣化を防止して、耐候性を有するように、厚板鋼板は、例えば、最初にショットブラスト等によってスケールを除去した後、表面処理として塗装が施される。
一例を挙げれば、ショットブラスト厚板鋼板の塗装は、通常、下塗りし、この下塗り塗膜上に塗装の検査結果の表示等を目的として、インキ組成物によるマーキングを施した後、このマーキング層の上に上塗りがされる。しかし、従来、このようにして鋼板がその表面に施された上下2層の塗膜がその間にインキ組成物によるマーキング層を有するとき、上記塗膜とマーキング層中のインキ組成物の成分との間の何らかの相互作用の結果、上記上下2層の塗膜の間の付着力がそのマーキング箇所で低下して、上層の塗膜がマーキング箇所で下層の塗膜から浮いたり、剥がれたりする問題があった。
本発明は、従来の塗装鋼板用インキ組成物における上述した問題を解決するためになされたものであって、鋼板表面に施された塗料による上下2層の塗膜がその間にインキ組成物によるマーキング層を有していても、上記上下2層の塗膜の付着力がそのマーキング箇所で低下を生じず、従って、上記上層の塗膜が上記マーキング箇所で上記下層の塗膜から浮いたり、剥がれたりしないマーキングを与える塗装鋼板用インキ組成物を提供することを目的とする。
本発明によれば、有機溶媒、顔料、分散剤及び樹脂を含む塗装鋼板用インキ組成物であって、上記樹脂が酸価150mgKOH/g以下、ガラス転移温度0〜55℃の範囲にあるアクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする塗装鋼板用インキ組成物が提供される。
本発明による塗装鋼板用インキ組成物は、それによるマーキング層を鋼板表面に施された塗料による上下2層の塗膜の間に有せしめても、上記上下2層の塗膜の間の付着力を低下させず、従って、上記上層の塗膜は上記マーキング層を有する箇所で下層の塗膜から浮いたり、剥がれたりしない。
例えば、鋼板の表面の下塗り塗料による下塗り塗膜上に本発明によるインキ組成物にてマーキングを施し、更に、そのマーキング層の上に上塗り塗料による上塗り塗膜を施しても、下塗り塗膜と上塗り塗膜は上記マーキング層の箇所で相互の付着力が低下せず、従って、上塗り塗膜は上記マーキング箇所で下塗り塗膜から浮いたり、剥がれたりしない。
本発明による塗装鋼板用インキ組成物は、有機溶媒、顔料、分散剤及び樹脂を含み、上記樹脂が酸価が150mgKOH/g以下、ガラス転移温度が0〜55℃の範囲にあるアクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であるものである。
本発明によるこのようなインキ組成物は、鋼板の表面に下塗り塗料による下塗り塗膜を形成し、その上に上塗り塗料による上塗り塗膜を形成して、鋼板を塗装する際に、その塗装の検査結果を表示する等を目的として、上記下塗り塗膜の表面にマーキングを施すために好ましく用いられる。
(有機溶媒)
本発明による塗装鋼板用インキ組成物において用いられる有機溶媒は、特に限定されるものではないが、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類及びグリコールエーテルエステル類よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。このような好ましい有機溶剤の具体例としては、アルコール類として、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール等を挙げることができ、グリコール類として、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等を挙げることができ、グリコールエーテル類として、例えば、上記グリコール類のメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、フェニルエーテル等を挙げることができ、グリコールエーテルエステル類として、例えば、上記グリコールエーテル類のアセテート等を挙げることができる。
本発明においては、特に、これらのなかでも、エタノール、イソプロピルアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテール及びジプロピレングリコールモノメチルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
本発明において、インキ組成物における上記有機溶媒の量は、着色顔料等の成分との関係において適宜に定められるが、インキ組成物の重量に基づいて、通常、25〜80重量%、好ましくは、30〜65重量%の範囲である。有機溶媒の量が多すぎるときは、インキ組成物の粘度が小さすぎて、マーキングに際して、ペン先からの流出量が過多になる。しかし、有機溶媒量が少なすぎるときは、反対に、インキ組成物の粘度が小さすぎて、マーキングに際して、ペン先からのインキ組成物の流出が阻害される。
(顔料)
本発明によるインキ組成物において、着色顔料は、特に限定されるものではなく、従来、通常のインキ組成物に用いられている顔料であれば、いずれでも用いられる。具体例として、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、コバルトブルー、コバルトグリーン、クロムイエロー、カドミウムレッド等の無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、モノアゾイエロー、ジスアゾイエロー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット、DPPレッド、アニリンブラック等の有機顔料を挙げることができる。
また、上記以外にも、着色顔料として、染料や顔料を樹脂粉体と組み合わせた着色加工粉体、蛍光顔料、天然マイカの表面を金属酸化物で被覆した顔料、合成マイカの表面を金属酸化物で被覆したパール顔料等をも挙げることができる。
本発明によれば、インキ組成物は、このような着色顔料を、通常、2〜35重量%の範囲で含み、好ましくは、3〜20重量%の範囲で含む。インキ組成物における着色顔料の量が2重量%よりも少ないときは、マーキングが十分な着色力をもたなので、マーキングが見え難くなる。しかし、インキ組成物における着色顔料の量が35重量%よりも多いときは、インキ組成物の粘度が高すぎて、マーキングに際して、ペン先からインキ組成物が流出し難くなる。
(分散剤)
後述するように、本発明のインキ組成物においては、用いる樹脂も、分散剤の機能を有しているので、特に別に分散剤を用いる必要はないが、しかし、所望ならば、上記樹脂以外に、通常の分散剤を用いることができる。但し、本発明においては、分散剤には、酸価150mgKOH/g以下、ガラス転移温度0〜55℃の範囲にあるアクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂は含まないものとする。
従って、本発明においては、例えば、EFCA−4310(BASF製高分子分散剤)、ソルスパース71000、ソルスパース12000、ソルスパース20000、ソルスパース22000(以上、ルーブリゾール・コーポレーション製高分子分散剤)やDisperbyk−185(ビック・ケミー・ジャパン(株)製)等を用いることができる。
(樹脂)
本発明による塗装鋼板用インキ組成物は、マーキング層に塗料による塗膜への接着性を与えると共に、着色顔料の分散剤として、樹脂を含み、この樹脂は、酸価150mgKOH/g以下、ガラス転移温度0〜55℃の範囲にあるアクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種である。
本発明において、アクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂における「アクリル」はアクリル酸エステル(及びアクリル酸)を意味し、これらの樹脂において、「アクリル」がアクリル酸エステルのみからなるとき、即ち、アクリル酸を含まないときは、樹脂の酸価は0であり、「アクリル」におけるアクリル酸エステルの割合が減少するにつれて、即ち、アクリル酸の割合が増えるにつれて、これらの樹脂の酸価は大きくなる。
理由は必ずしも明らかではないが、鋼板に施された塗料による上下2層の塗膜がその間に上述した範囲の酸価とガラス転移温度を有するアクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種を含むインキ組成物によるマーキング層を有するとき、上下2層の塗膜は、上記マーキング層の箇所において、塗膜間の付着力が低下せず、従って、上記上層の塗膜は下層の塗膜から浮いたり、剥がれたりしない。
しかし、鋼板に施された塗料による上下2層の塗膜がその間に上記アクリル樹脂やスチレン−アクリル樹脂であっても、酸価が150mgKOH/gを超えるか、又はガラス転移温度が上記範囲にないものを含むインキ組成物によるマーキング層を有するときは、上下2層の塗膜は、上記マーキング層の箇所において、塗膜間の付着力が低下して、上記上層の塗膜は、上記マーキング層の箇所において、下層の塗膜から浮いたり、剥がれたりする。
特に、本発明によれば、アクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂は、ガラス転移点が10℃以上であることが好ましく、15℃以上であることが最も好ましい。
本発明による塗装鋼板用インキ組成物は、上記樹脂を3〜30重量%、好ましくは、5〜20重量%の割合で含む。上記樹脂の割合が30重量%よりも多いときは、マーキング上の塗膜の付着性を却って低下させる。
本発明によるインキ組成物において、上記樹脂は、分散剤としても機能している。従って、上記樹脂の割合が3重量%よりも少ないときは、マーキング上の塗膜の付着性の低下を抑制する効果に乏しいうえに、前述した着色顔料が相互に凝集するので、インキ組成物の粘度が高まり、マーキング時、ペン先からのインキ組成物の流出を阻害する。
上述したような酸価とガラス転移温度を有する樹脂として、アクリル樹脂としては、例えば、星光PMC(株)製ハイロスX−310(酸価60mgKOH/g、ガラス転移温度53℃)、三菱レイヨン(株)製ダイヤナールBR−107(酸価0mgKOH/g、ガラス転移温度50℃)、ダイヤナールBR−102(酸価1mgKOH/g、ガラス転移温度20℃)等を挙げることができ、スチレン−アクリル樹脂としては、例えば、星光PMC(株)製ハイロスX−1(酸価110.5mgKOH/g、ガラス転移温度52℃)、BASF製ジョンクリル611(酸価53mgKOH/g、ガラス転移温度50℃)等を挙げることができる。
本発明においては、本発明によるインキ組成物の効果を阻害しない範囲において、上述した以外の樹脂を含んでいてもよい。そのような樹脂として、限定されるものではないが、例えば、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ロジンエステル、水添ロジンエステル、テルペンフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、マレイン酸樹脂等を挙げることができる。
(その他の添加剤)
本発明によれば、インキ組成物は、必要に応じて、防腐剤、防黴剤、消泡剤、チキソトロピー性付与剤等を含んでいてもよい。
(粘度)
本発明によるインキ組成物は、通常、温度20℃において、粘度が4〜35mPa・sの範囲にあることが好ましく、特に、5〜30mPa・sの範囲にあることが好ましい。
粘度が余りに高いときは、筆記に際して、ペン先からインキ組成物が流出し難くなり、粘度が低すぎるときは、反対に、筆記に際して、ペン先からインキ組成物が過多になるので、いずれも好ましくない。
(製造)
本発明によるインキ組成物は、その製造方法において特に限定されるものではなく、上述した成分を均一に溶解させ、又は分散させることができれば、どのような方法によってもよい。例えば、有機溶媒に分散剤と樹脂を加え、必要に応じて加熱して、溶解させた後、これに着色顔料を加えて、均一に攪拌、混合し、必要に応じて、分散処理すればよい。
鋼板の表面に施された塗料による上下2層の塗膜がその間に本発明のインキ組成物によるマーキング層を有していても、上層の塗膜は、そのマーキングの箇所において、下層の塗膜への付着力が低下せず、従って、上層の塗膜は、上記マーキング層が施されている箇所において、下層の塗膜から浮いたり、剥離したりしない。
例えば、前述したように、ショットブラスト厚板鋼板の塗装は、通常、下塗りし、この下塗り塗膜上にインキ組成物によるマーキングを施した後、このマーキング層の上に上塗りされる。本発明において、上記下塗り塗料及び上塗り塗料は、特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂塗料は耐薬品性にすぐれているので、例えば、化学薬品容器用の鋼板の下塗り塗料及び上塗り塗料に好適に用いられる。
本発明による塗装鋼板用インキ組成物は、上述したように、鋼板の下塗り塗膜の上にマーキングを施し、その上に上塗り塗装を施しても、上層の塗膜は、上記マーキング層が施されている箇所における付着力が低下しないので、長期間にわたって、上層の塗膜はマーキングの箇所で下層の塗膜からの浮きや剥離を生じない。従って、本発明によるインキ組成物は、造船、橋梁、圧力容器、化学薬品容器等の大型構造物の製造において、表面処理として塗装が施される厚板鋼板のマーキング用インキ組成物として好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
インキ組成物の物性、即ち、粘度、碁盤目試験剥離数及び剥離強度は、下記のようにして求めた。
粘度
TVE−25L型粘度計(東機産業(株)製)で標準ロータ(1°34‘×R24)を用い、温度20±1℃で20rpmの条件下に測定した。
碁盤目試験剥離数
試験用鋼板(日本テストパネル(株)製SS400(両面ショットブラスト鋼板、3.2×70×150mm)に下塗り塗料(NKMコーティングス(株)製エポマリンPC100下塗り)を約3.1g(乾燥塗膜厚さ約125μm)塗布した後、室温で2日間乾燥して、下塗り塗膜を形成した。
この後、この下塗り塗膜の上にマーカーにてインキ組成物を縦方向に1回塗布し、10分間乾燥させた後、横方向に1回塗布して、インキ組成物によるべた塗りの塗膜(マーキング層)を形成し、この後、この塗膜を室温で2日間乾燥させた。
このように乾燥させた上記インキ組成物のべた塗り塗膜上に上塗り塗料(NKMコーティングス(株)製エポマリンPC100上塗り)を約3.2g(乾燥塗膜厚さ約125μm)塗布した後、室温で2日間乾燥して、上塗り塗膜を形成し、かくして、試験用塗装鋼板を準備した。
上記試験用塗装鋼板にカッターで素地鋼板に達する切り込みを3mm間隔で碁盤目状に入れて、25個の桝目を作り、これらの桝目を覆うように上塗り塗膜の表面にセロテープ(登録商標、18mm幅、ニチバン(株)製)を貼り付けて、1分間放置した。
次いで、セロテープの一方の端部を直角に保ち、これを急速に引き剥がして、上記マーキング層を有する下塗り塗膜と上塗り塗膜からなる塗膜がいずれの層で上記セロテープ(登録商標)と共に剥離したかを調べると共に、上記セロテープ(登録商標)と共に剥がれた桝目の数、即ち、剥がれた塗膜片の数を数えた。
塗膜の付着性
サンドペーパー(粒度500)で試験用塗装鋼板とドリー(円筒形の引張り端)の両面を磨き、アルコールで両方の表面を洗浄した。次いで、エポキシ樹脂接着剤で試験用塗装鋼板にドリーを固定し、2日間放置して接着剤を硬化させた。付着性試験機(エルコメーター(株)製F106−2)のドリー爪でドリーを挟み、試験機のハンドルを一定に速度で回して、ドリーに引張り力を加え、塗膜又は接着剤層が剥がれたときの値を読み取って、塗膜の付着力とした。
また、表1及び表2に記載した各成分の詳細は以下のとおりである。
着色顔料
プリンテックス35:エボニックデグサジャパン(株)製カーボンブラック
着色顔料分散剤
EFKA−4310:BASF製(塩基性官能基を有する櫛形高分子)
樹脂
ハイロスX−1:星光PMC(株)製スチレン−アクリル樹脂(酸価110.5mg/gKOH、ガラス転移温度52℃)
ハイロスX−310:星光PMC(株)製アクリル樹脂(酸価60mg/gKOH、ガラス転移温度53℃)
ジョンクリル611:BASF製スチレン−アクリル樹脂(酸価53mg/gKOH、ガラス転移温度50℃)
ダイヤナールBR−102:三菱レイヨン(株)製(酸価1mg/gKOH、ガラス転移温度20℃)
ダイヤナールBR−107:三菱レイヨン(株)製(酸価0mg/gKOH、ガラス転移温度50℃)
ハイロスRS−1191:星光PMC(株)製スチレン−アクリル樹脂(酸価280mg/gKOH、ガラス転移温度128℃)
ジョンクリル67:BASF製スチレン−アクリル樹脂(酸価213mg/gKOH、ガラス転移温度73℃)
ジョンクリル678:BASF製スチレン−アクリル樹脂(酸価215mg/gKOH、ガラス転移温度85℃)
ジョンクリル682:BASF製スチレン−アクリル樹脂(酸価238mg/gKOH、ガラス転移温度56℃)
ジョンクリル683:BASF製スチレン−アクリル樹脂(酸価160mg/gKOH、ガラス転移温度75℃)
ジョンクリル690:BASF製スチレン−アクリル樹脂(酸価240mg/gKOH、ガラス転移温度102℃)
ヒタノール1140:日立化成工業(株)製アルキルフェノール樹脂
ハイラック111:日立化成工業(株)製ケトン樹脂
実施例1
表1に示す成分を表1に示す量で用いて、前述したようにして、インキ組成物を調製した。
実施例2〜13
表1及び表2に示す成分を表1及び表2に示す量で用いて、前述したようにして、インキ組成物を調製した。
比較例1〜8
表2に示す成分を表2に示す量で用いて、前述したようにして、インキ組成物を調製した。
実施例のインキ組成物について、粘度、碁盤目試験剥離数及び塗膜の付着力を表1及び表2に示し、比較例のインキ組成物について、粘度、碁盤目試験剥離数及び塗膜の付着力を表2に示す。
Figure 2013216744
Figure 2013216744
表1及び表2に示すように、実施例による塗膜は、付着性試験において、下塗り塗膜が剥離し、下塗り塗膜と上塗り塗膜との間における剥離は見られなかった。即ち、下塗り塗膜と上塗り塗膜との間にマーキング層が介在しても、下塗り塗膜と上塗り塗膜との間の付着力の低下はみられなかった。
また、碁盤目試験においても、剥離数は0であって、下塗り塗膜と上塗り塗膜との間の付着力の低下はみられなかった。
これに対して、比較例による塗膜は、碁盤目試験において、上塗り塗膜が下塗り塗膜から剥離して、下塗り塗膜と上塗り塗膜との間にマーキング層が介在することによる付着力の低下が認められた。表2における碁盤目試験剥離数はすべて、下塗り塗膜からの上塗り塗膜の剥離数(桝目数)である。

Claims (2)

  1. 有機溶媒、顔料、分散剤及び樹脂を含む塗装鋼板用インキ組成物であって、上記樹脂が酸価150mgKOH/g以下、ガラス転移温度0〜55℃の範囲にあるアクリル樹脂及びスチレン−アクリル樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする塗装鋼板用インキ組成物。
  2. 有機溶媒がエタノール、イソプロピルアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテール及びジプロピレングリコールモノメチルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の塗装鋼板用インキ組成物。

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