JP2013216226A - 車両用熱交換器および車両フロント構造 - Google Patents

車両用熱交換器および車両フロント構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2013216226A
JP2013216226A JP2012089211A JP2012089211A JP2013216226A JP 2013216226 A JP2013216226 A JP 2013216226A JP 2012089211 A JP2012089211 A JP 2012089211A JP 2012089211 A JP2012089211 A JP 2012089211A JP 2013216226 A JP2013216226 A JP 2013216226A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
vehicle
bumper
pin
impact force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012089211A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5966540B2 (ja
Inventor
Toshikatsu Kondo
俊勝 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2012089211A priority Critical patent/JP5966540B2/ja
Publication of JP2013216226A publication Critical patent/JP2013216226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5966540B2 publication Critical patent/JP5966540B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】車両の軽衝突時における熱交換器全体の損傷を防ぎ、修理費を安価に抑える。
【解決手段】バンパー1の後方に配置される車両用熱交換器100であって、熱交換器本体10,20と、熱交換器本体10,20を車両から支持する支持部15,16と、熱交換器本体10,20からバンパー1に向けて突設され、バンパー1の後方への変形時にバンパー1から衝撃力が作用する保護ブラケット40とを備える。支持部15,16は、保護ブラケット40に作用する衝撃力により破断する脆弱部16aを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バンパーの後方に配置される車両用熱交換器および車両フロント構造に関する。
一般に、バンパーの後方にはラジエータや空調用コンデンサなどの熱交換器が配置される。このため、例えば車両が障害物に衝突すると、その衝突の程度が軽い軽衝突の場合でも、バンパーが後方に変形し、熱交換器(特にフィン)が大きく破損するおそれがある。そこで、従来、車両が障害物に軽衝突してバンパーが後方に変形した場合に、熱交換器のフィンの破損を防ぐようにしたバンパーが知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1においては、ラジエータとコンデンサの間に設けられた緩衝材に向けてバンパーの内側からリブを突設し、車両の軽衝突時にリブが緩衝材に当たるようにして、バンパーの剛性の高い部分がフィンに当たることを防止する。
特開2001−138839号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の構成では、バンパーが後方に変形してリブが緩衝材に衝突すると、熱交換器全体に曲げ力が作用し、車両の軽衝突時であっても熱交換器の歪み等、熱交換器全体が損傷するおそれがある。その結果、修理費用が高額となり、場合によっては熱交換器の交換が必要となる。
本発明は、上記問題に鑑み、車両の軽衝突時における熱交換器全体の損傷を防ぐことができる車両用熱交換器および車両フロント構造を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明による車両用熱交換器は、バンパー(1)の後方に配置される車両用熱交換器(100)であって、熱交換器本体(10,20)と、熱交換器本体(10,20)を車両から支持する支持部(15,16)と、熱交換器本体(10,20)からバンパー(1)に向けて突設され、バンパー(1)の後方への変形時にバンパー(1)から衝撃力が作用する保護ブラケット(40)とを備える。支持部(15,16)は、保護ブラケット(40)に作用する衝撃力により破断する脆弱部(16a)を有する。
これにより、車両の軽衝突時に、バンパーからの衝撃力が保護ブラケットを介して熱交換器本体の支持部に作用し、支持部は脆弱部で破断する。このため、熱交換器全体の損傷を防ぐことができ、修理費が安価となる。すなわち、支持部を修理するだけで、熱交換器本体をそのまま再利用することができる。
また、本発明による車両フロント構造は、バンパー(1)と、バンパー(1)の後方に配置された車両用熱交換器(100)とを備える。車両用熱交換器(100)は、熱交換器本体(10,20)と、熱交換器本体(10,20)を車両から支持する支持部(15,16)とを有する。バンパー(1)は、熱交換器本体(10,20)の周縁部(22)に向けて突設され、バンパー(1)の後方への変形時に周縁部(22)に衝撃力を与える保護ブラケット(400)を有する。さらに、支持部(15,16)は、周縁部(22)に与えられた衝撃力により破断する脆弱部(16a)を有する。
これにより、車両の軽衝突時に、バンパーからの衝撃力が保護ブラケットを介して熱交換器本体の周縁部に作用し、さらに支持部に作用する。熱交換器本体の周縁部は一般に剛性が高いため、熱交換器本体は変形せずに支持部が脆弱部で破断する。このため、熱交換器全体の損傷を防ぐことができ、修理費が安価となる。
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
本発明の実施形態に係る車両用熱交換器を含む車両フロント構造の概略構成を示す平面図である。 図1の矢視II図である。 図1の熱交換器ユニットの斜視図である。 図1の熱交換器ユニットの支持構造を示す側面図である。 図4の要部拡大図である。 図2のVI-VI線断面図である。 本発明の実施形態に係る車両用熱交換器の動作を説明する図である。 本発明の実施形態に係る車両用熱交換器のピンの交換手順を示す図である。 本発明の実施形態に係る車両用熱交換器のピンの交換手順を示す図である。 本発明の実施形態に係る車両用熱交換器のピンの交換手順を示す図である。 本発明の実施形態に係る車両フロント構造の構成を示す平面図である。
以下、図1〜図9を参照して、本発明による車両用熱交換器の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用熱交換器を含む車両フロント構造の概略構成を示す平面図(上側から見た図)であり、図2は、図1の矢視II図(車両側方から見た図)である。なお、以下では、図示のように運転席の乗員を基準にして前後、左右および上下方向を定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。前後、左右および上下方向は、それぞれ車両の長さ、幅および高さ方向に相当する。本実施形態は、運転席が車両の右側にある右ハンドル車を対象とする。
図1,図2に示すように、車両フロント構造は、車両前部に配置されるバンパー1と、バンパー1後方のエンジンルーム2内の前部に配置された熱交換器ユニット100とを含む。バンパー1は、車両衝突時の衝撃を和らげる緩衝装置であり、例えば樹脂等を構成材として車両左前部から右前部にかけて延設されている。バンパー1は、前後方向および上下方向に所定厚さを有する骨格形状をなし、バンパー1と熱交換器ユニット100との間には隙間が空いている。なお、図では、便宜上、車両の前表面3の内側にバンパー1を示しているが、実際にはバンパー1は前表面3に露出している。また、図示は省略するが、車両の前表面3には、熱交換器ユニット100に面してフロントグリルが設けられ、フロントグリルを介してエンジンルーム2内に走行風が取り込まれる。
図3は、熱交換器ユニット100の斜視図(左斜め後方から見た図)である。図1〜図3に示すように、熱交換器ユニット100は、エンジン冷却水と冷却風(外気)とを熱交換してエンジン冷却水を冷却するラジエータ10と、車両用冷凍サイクルを循環する冷媒と冷却風とを熱交換して冷媒を冷却するコンデンサ20と、ラジエータ10とコンデンサ20に冷却風を送風する送風機30とを有する。コンデンサ20は、ラジエータ10の前方に配置され、送風機30は、ラジエータ10の後方に配置されている。コンデンサ20と送風機30はそれぞれラジエータ10に結合され、これらは一体の熱交換器ユニット100を構成する。なお、図示は省略するが、熱交換器ユニット100と熱交換器ユニット100の後方に配置される部品(例えばエンジン)との間には、熱交換器ユニット100の後方への変位を許容する隙間が設けられている。
ラジエータ10は、矩形状のコア部11と、コア部11の左右両側に設けられたタンク12(ラジエータタンク)とを有し、鉛直姿勢で配置されている。コア部11は、左右のタンク12に連通してエンジンから流出した冷却水が流通する複数本のチューブと、各チューブの外表面に接合されて冷却水と冷却風との熱交換を促進する波板状のフィンとを有し、コア部11の前面から後面にかけて冷却風が通過する。なお、左右のタンク12のうち、右側のタンク12にはエンジン冷却水が流入し、左側のタンク12からはエンジン冷却水が流出する。
コンデンサ20は、ラジエータ10のコア部11に面して配置された矩形状のコア部21と、コア部21の左右両側に設けられたタンク22(コンデンサタンク)とを有する。コア部21は、左右のタンク22に連通して冷媒が流通する複数本のチューブと、各チューブの外表面に接合されて冷媒と冷却風との熱交換を促進する波板状のフィンとを有し、コア部21の前面から後面にかけて冷却風が通過する。なお、左右のタンク22のうち、右側のタンク22には冷媒が流入し、左側のタンク22からは冷媒が流出する。左側のタンク22の左側端部には、冷媒の気液分離を行う気液分離器25が一体に接合されている。
左右のラジエータタンク12は、熱交換器ユニット100の中でもとくに剛性が高い。これら左右のラジエータタンク12の上下端部には、コンデンサ取付用の連結部13がそれぞれ設けられ、連結部13に左右のコンデンサタンク22の上下端部がそれぞれ取り付けられている。また、左右のラジエータタンク12の上下端部にはそれぞれファンシュラウド取付用の連結部14も設けられ、連結部14にファンシュラウド31が取り付けられている。図3に示すように、ファンシュラウド31には円形の開口部32が形成され、開口部32に送風機30が配置されている。送風機30の後方には、送風機回転用の電動モータ33が配置され、電動モータ33は、ステイ34を介してファンシュラウド31に支持されている。電動モータ33の駆動によって送風機30が回転すると、送風機30に向けて冷却風が吸い込まれ、冷却風がコンデンサ20およびラジエータ10を通過する。
図4は、熱交換器ユニット100の支持構造を示す側面図(一部断面図)である。図1,図4に示すように、左右のラジエータタンク12の上下端部には、それぞれ支持ブラケット15が設けられている。上側の支持ブラケット15は、左右方向外側および上方に向けて突設され、下側の支持部ブラケット15は、左右方向外側および下方に向けて突設されている。上側の支持ブラケット15の上端面および下側の支持ブラケット15の下端面はそれぞれ平坦に形成され、各面にはそれぞれ上方および下方に向けてピン16が突設されている。支持ブラケット15およびピン16は、樹脂を構成材として一体成形により構成される。
図3,図4に示すように、各ピン16には、それぞれゴム等の弾性材料からなる防振材17が装着されている。下側の防振材17は、下部の車両フレーム4に設けられた凹部4aに収容され、上側の防振材17は、上部の車両フレーム5に取り付けられた搭載ブラケット6の凹部6aに収容されている。すなわち、熱交換器ユニット100は、ピン16および防振材17を介して、車両フレーム4の凹部4aと搭載ブラケット6の凹部6aとの間に挟まれ、車両フレーム4,5に弾性支持されている。なお、凹部4a,6aは、防振材17の形状に対応した貫通孔や切り欠き等によっても構成できる。
図5は、上側のピン16の構成を示す図4の要部拡大図である。なお、下側のピン16も上側のピン16と同一の構成である。図5に示すように、ピン16は全体が円筒形状を呈し、その基端部には、他の部位よりも外径の小さい縮径部16aが形成されている。ピン16の断面積は縮径部16aで最小となり、前方からの荷重Fに対する熱交換器ユニット100の支持剛性は、縮径部16aにおいて最小となっている。このため、熱交換器ユニット100に前方から衝撃力が作用すると、他の部位が塑性変形する前に、縮径部16aにおいてピン16が破断する。
図1〜図3に示すように、本実施形態の特徴的構成として、熱交換器ユニット100の左端部には、熱交換器ユニット100を保護するための保護ブラケット40が取り付けられている。図6は、図2のVI-VI線断面図である。図6に示すように、保護ブラケット40は、ラジエータタンク12の左側面に取り付けられる取付部41と、気液分離器25を迂回するように取付部41から前方に延在するアーム部42と、アーム部42の前端部に設けられる被衝突部43とを有する。保護ブラケット40は、例えば硬質の樹脂を構成材とした成形品であり、その上下方向の板厚は一定である。
ラジエータタンク12には、保護ブラケット40の取付位置に対応し、上下2箇所にねじ孔12aが設けられている。取付部41には、上下2箇所に貫通孔41aが開口され、貫通孔41aを貫通したボルト45がねじ孔12aに螺合することで、保護ブラケット40がラジエータタンク12に取り付けられる。なお、ラジエータタンク12の表面に平坦な座面を設け、座面に保護ブラケット40を取り付けるようにしてもよい。保護ブラケット40の上下方向の取付位置は、バンパー1の位置に対応しており、本実施形態では、図2に示すように保護ブラケット40が、ラジエータタンク12の上下方向中央部に取り付けられている。
図6に示すように、被衝突部43は、アーム部42よりも左右方向に幅広で、かつ、前後方向に所定長さを有する直方体形状を呈する。被衝突部43は、気液分離機25の前方に位置しており、コンデンサ20の前面よりも前方に突出し、被衝突部43の前面はバンパー1の後面に対向している。これにより、バンパー1が後方に変形すると、バンパー1は、熱交換器ユニット100のうち被衝突部43の前面に接触する。
本実施形態に係る車両用熱交換器の主要な動作を説明する。運転席が右側にある右ハンドル車両では、車両の左前角部が運転席から死角となり、誤って障害物に軽衝突するおそれがある。軽衝突とは、車両および乗員に大きなダメージを与えないような軽度の衝突であり、例えば車庫入れ時等、低速走行時において軽衝突が起こる。このように車両の左前角部が障害物に軽衝突すると、図1の点線Aに示すようにバンパー1が後方に変形する。これにより、保護ブラケット40の被衝突部43の前面にバンパー1が接触し、保護ブラケット40に対しバンパー1から後方への衝撃力Fが作用する。
保護ブラケット40に作用した後方への衝撃力Fは、ラジエータタンク12および支持ブラケット15を介してピン16に伝わり、ピン16に曲げ力が作用する。このとき、左側のピン16には右側のピン16よりも大きな曲げ力が作用し、左側の上下のピン16は、支持剛性が最も小さい縮径部16aにおいて破断する。
これにより、図7に示すように熱交換器ユニット100は、右側のピンを16支点にして後方に回転し、熱交換器ユニット100の左側部分が後方に変位する。その結果、熱交換器ユニット100に作用する衝撃力を緩和することができ、熱交換器ユニット全体の変形を防ぐことができる。すなわち、ピン16が破断しない場合には、バンパー1からの衝撃力Fが保護ブラケット40を介して熱交換器ユニット全体に曲げ力として作用するため、コンデンサ20やラジエータ10が歪み、熱交換器ユニット全体が損傷する可能性がある。この点、本実施形態では、ピン16が破断して熱交換器ユニット100が後方に退避するため、熱交換器ユニット全体の尊称を防ぐことができる。
その後、熱交換器ユニット100を再度車両に搭載するためには、左側の上下のピン16を交換すればよい。ピン16の交換は、例えば以下のように行われる。図8A〜図8Cは、下側のピン16の交換手順を示す図である。なお、上側のピン16も同様な手順で交換される。図8Aは、ピン16の破断直後におけるピン取付部の状態を示す図である。なお、図8Aには、破断前のピン16を点線で示している。図8Aに示すように、支持ブラケット15には、予めピン16の上方に、側面が開口された空洞18が設けられている。空洞18の内側面は、平面状に形成されている。
図8Aの状態からピン16を交換する場合、まず、ピン16の残存部16bを除去し、支持ブラケット15の下端面を平坦に仕上げる。次いで、図8Bに示すように、支持ブラケット15の下端面から空洞18に向けて貫通孔19を穿設する。最後に、図8Cに示すように、空洞18に側方からナット161を挿入するとともに、支持ブラケット15の下端面に円筒状の交換ピン160を当接させた状態で、交換ピン160および貫通孔19にボルト162を挿通し、ナット161に螺合する。ナット161は、例えば外形が矩形状であり、ボルト162を螺合する際にナット161の側面が空洞18の側面に当接するため、ナット161の回転を防止できる。
以上により、支持ブラケット15に交換ピン160を取り付けることができる。交換ピン160は、破断前16のピンと同一径であり、破断前と同一の緩衝材17(図4)を用いて熱交換器ユニット100を車両に搭載することができる。なお、交換ピン160に脆弱部を設け、再度の軽衝突時に交換ピン160が破断するようにしてもよい。
本実施形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)熱交換器ユニット100を支持するピン16に縮径部16aを設けるとともに、熱交換器ユニット100からバンパー1に向けて保護ブラケット40を突設し、車両の軽衝突時におけるバンパー1からの衝撃力Fが保護ブラケット40に作用するようにした。これにより、車両軽衝突時にピン16が破断して熱交換器ユニット100が後方に変位するため(図7)、熱交換器ユニット100に作用する衝撃力を緩和することができる。したがって、コンデンサ20やラジエータ10の歪み等、熱交換器ユニット全体の損傷を防ぐことができ、修理費が安価となる。
(2)右ハンドル車両の左前角部における軽衝突の可能性が高いことを考慮して、ラジエータ10の左端部のラジエータタンク12に、保護ブラケット40を取り付けるようにした。したがって、保護ブラケット40を設ける位置が実際の車両衝突位置に対応しており、保護ブラケット40を有効に機能させることができる。また、剛性が高いラジエータタンク12に保護ブラケット40を取り付けるので、保護ブラケット40を強固に支持することができる。
(3)支持ブラケット15の上下端面から突出したピン16に縮径部16aを設けるので、ピン16は縮径部16aにおいて脆弱となり、バンパー1からの衝撃力Fによって他の部品が塑性変形する前にピン16を破断させることができる。したがって、ピン16以外の部品の損傷を防ぐことができる
(4)保護ブラケット40に作用する衝撃力Fによってピン16が破断した後、そのピン16を取り除いて、ピン16と同一箇所に交換ピン610を取付可能とした。したがって、車両軽衝突後に、ピン16を交換して同一の熱交換器ユニット100を再度、車両に搭載することができる。
(変形例)
上記実施の形態では、熱交換器ユニット100に保護ブラケット40を設けて車両軽衝突時に熱交換器ユニット100を保護するようにした。その代わりに、バンパー1に保護ブラケットを設けて熱交換器ユニット100を保護するようにしてもよい。図9は、そのような車両フロント構造の一例を示す平面図である。図9に示すように、バンパー1には、左側のコンデンサタンク22に対向し、後方に向けて保護ブラケット400が突設されている。保護ブラケット400は、バンパー1と一体に設けるのであれば、バンパー1と一体成形により構成してもよく、ボルト等によりバンパー1に取り付けるようにしてもよい。
図9において、車両軽衝突によりバンパー1が後方に変形すると、保護ブラケット400の後端部がコンデンサタンク22に衝突し、コンデンサタンク22に衝撃力Fが作用する。この衝撃力Fは、連結部13、オイルタンク12および支持ブラケット15を介してピン16に伝わり、ピン16に曲げ力が作用する。ここで、コンデンサタンク22や連結部13は、ピン16よりも剛性が高いため、塑性変形することなく、縮径部16aにおいてピン16が破断する。これにより、図7と同様、熱交換器ユニット100が後方に変位し、熱交換器ユニット全体の損傷を防ぐことができる。
なお、図9では、保護ブラケット400をコンデンサ20の周縁部(コンデンサタンク22)に向けて突設したが、熱交換器本体の他の周縁部(例えば気液分離器25等)に向けて突設するようにしてもよい。すなわち、熱交換器本体の周縁部は一般に剛性が高いため、車両軽衝突時に、保護ブラケット400を周縁部に接触させて周縁部に衝撃力を与えることで、熱交換器本体を破損することなくピン16を破断することができ、所望の動作が得られる。
上記実施形態では、ラジエータタンク12に保護ブラケット40を取り付けるようにしたが、コンデンサタンク22等、車幅方向の側端部における他のタンク部に取り付けるようにしてもよい。また、タンク部ではなく、剛性の高い他の部分に取り付けるようにしてもよい。バンパー1に対応した位置(高さ)に、ラジエータタンク12とコンデンサタンク22とを連結する連結部13を設け、この連結部13に保護ブラケット40を取り付けるようにしてもよい。すなわち、バンパー1の後方への変形時にバンパー1に衝突するように保護ブラケット40がバンパー1に対向して設けられるのであれば、保護ブラケット40の取付位置は上述したものに限らない。
上記実施形態では、保護ブラケット40を熱交換器ユニット100の上下方向中央部に取り付けたが、バンパー1との位置関係によっては、上下方向中央部ではなく熱交換器ユニット100の上部または下部に保護ブラケット40が取り付けられることもある。上記実施形態では、保護ブラケット40を車両左側(助手席側)に設けるようにしたが、車両右側(運転席側)に設けるようにしてもよく、左右両側にそれぞれ設けるようにしてもよい。バンパー1と熱交換器ユニット100との間に、熱交換器ユニット100から支持された保護ブラケット40またはバンパー1から支持された保護ブラケット400を、互いに異なる位置に複数設けるようにしてもよい。すなわち、保護ブラケット40,400の配置および個数は上述したものに限らない。
保護ブラケット40をボルト45により熱交換器ユニット100に固定するようにしたが(図6)、例えばタンク12,22を前後方向に挟み込んでタンク12,22の任意の位置に固定可能なU字状のブラケットを設け、このブラケットに保護ブラケット40を取り付けるようにしてもよい。保護ブラケット40が、取付部41とアーム部42と被衝突部43とを有するものとしたが、保護ブラケット40の構成はこれに限らない。上記実施形態では、気液分離器25を迂回するように保護ブラケット40を構成したが、迂回する必要がなければ、アーム部42は不要である。
上記実施形態では、支持ブラケット15の上端面および下端面からそれぞれ突出した縮径部16a(脆弱部)を有するピン16により、車両フレーム4,5から熱交換器本体(ラジエータ10、コンデンサ20)を支持するようにしたが、支持部の構成はこれに限らない。熱交換器本体を車両フレーム4,5から支持するようにしたが、エンジンルーム2内に固定された他の部品から支持することもできる。すなわち、熱交換器本体を車両から支持するのであれば、その支持構造は上述した以外のものでもよい。支持ブラケット15を介して熱交換器本体10,20の上方および下方にピン16を突設するようにしたが、支持ブラケット15を省略し、熱交換器本体の上端面および下端面から直接ピン16を突設するようにしてもよい。
支持部に設けられる脆弱部の構成も上述したものに限らない。例えばピン16の周面に切り欠き等の応力集中部を設け、脆弱部を構成するようにしてもよい。支持ブラケット15の上下端面から破断したピン16bを取り除いた後に、ボルト162およびナット161により円筒状の交換ピン160を取り付けるようにしたが(図8A〜図8C)、交換ピン160の構成はこれに限らない。すなわち、ピン16の破断部に取り付けられて熱交換器本体10,20を支持するのであれば、交換ピン160の構成はいかなるものでもよい。
上記実施形態では、ラジエータ10とコンデンサ20とを前後方向に配置して一体化した熱交換器ユニット100により熱交換器本体を構成したが、本発明が適用される熱交換器本体はこれに限らない。ラジエータ10またはコンデンサ20がバンパー1の後方に単体で配置されている場合にも、あるいは他の熱交換器本体がバンパー1の後方に配置されている場合にも、本発明を同様に適用することができる。ラジエータ10とコンデンサ20を左右方向に並べて配置し、そのいずれか一方または両方の熱交換器本体(ラジエータ10、コンデンサ20)に対しても本発明を同様に適用することができる。ラジエータタンク12およびコンデンサタンク22をそれぞれラジエータ10およびコンデンサ20の左右両側に設けたが、いずれか一方または両方のタンク12,22を上下に設けるようにしてもよい。以上の実施の形態では、右ハンドル車両に適用したが、左ハンドル車両にも同様に適用することができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、上述した実施形態および変形例により本発明が限定されるものではない。上記実施形態および変形例の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。すなわち、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上記実施形態と変形例の1つまたは複数を任意に組み合わせることも可能である。
1 バンパー
10 ラジエータ
15 支持ブラケット
16 ピン
16a 縮径部
20 コンデンサ
22 コンデンサタンク
40 保護ブラケット
100 熱交換器ユニット
400 保護ブラケット

Claims (5)

  1. バンパー(1)の後方に配置される車両用熱交換器(100)であって、
    熱交換器本体(10,20)と、
    前記熱交換器本体(10,20)を車両から支持する支持部(15,16)と、
    前記熱交換器本体(10,20)から前記バンパー(1)に向けて突設され、前記バンパー(1)の後方への変形時に前記バンパー(1)から衝撃力が作用する保護ブラケット(40)とを備え、
    前記支持部(15,16)は、前記保護ブラケット(40)に作用する衝撃力により破断する脆弱部(16a)を有することを特徴とする車両用熱交換器。
  2. 請求項1に記載の車両用熱交換器において、
    前記熱交換器本体(10)は、車幅方向の側端部にタンク部(12)を有し、
    前記保護ブラケット(40)は、前記タンク部(12)に取り付けられていることを特徴とする車両用熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の車両用熱交換器において、
    前記支持部(15,16)は、前記熱交換器本体(10,20)の上方よび下方にそれぞれ突出した、縮径部(16a)を有するピン(16)を含むことを特徴とする車両用熱交換器。
  4. 請求項3に記載の車両用熱交換器において、
    前記保護ブラケット(40)に作用する衝撃力によって破断した前記ピン(16)が取り除かれた後に、その破断部に取り付けられて前記熱交換器本体(10,20)を支持する交換ピン(160)をさらに備えることを特徴とする車両用熱交換器。
  5. バンパー(1)と、該バンパー(1)の後方に配置された車両用熱交換器(100)とを備える車両フロント構造であって、
    前記車両用熱交換器(100)は、熱交換器本体(10,20)と、前記熱交換器本体(10,20)を車両から支持する支持部(15,16)とを有し、
    前記バンパー(1)は、前記熱交換器本体(10,20)の周縁部(22)に向けて突設され、前記バンパー(1)の後方への変形時に前記周縁部(22)に衝撃力を与える保護ブラケット(400)を有し、
    前記支持部(15,16)は、前記周縁部(22)に与えられた衝撃力により破断する脆弱部(16a)を有することを特徴とする車両フロント構造。
JP2012089211A 2012-04-10 2012-04-10 車両用熱交換器 Active JP5966540B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012089211A JP5966540B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 車両用熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012089211A JP5966540B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 車両用熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013216226A true JP2013216226A (ja) 2013-10-24
JP5966540B2 JP5966540B2 (ja) 2016-08-10

Family

ID=49588895

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012089211A Active JP5966540B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 車両用熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5966540B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015119940A1 (de) 2014-11-20 2016-05-25 Denso Corporation Kühlervorratsbehälter und Kühlerstruktur
JP2016210367A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 カルソニックカンセイ株式会社 熱交換器

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002286392A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Nissan Motor Co Ltd 車両用熱交換器の支持構造
JP2006021700A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Denso Corp 車両前端部構造
JP2008037318A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Toyota Motor Corp 車体上部構造
WO2008053874A1 (fr) * 2006-11-01 2008-05-08 Calsonic Kansei Corporation Structure de support pour un échangeur thermique, et structure avant d'un véhicule

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002286392A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Nissan Motor Co Ltd 車両用熱交換器の支持構造
JP2006021700A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Denso Corp 車両前端部構造
JP2008037318A (ja) * 2006-08-08 2008-02-21 Toyota Motor Corp 車体上部構造
WO2008053874A1 (fr) * 2006-11-01 2008-05-08 Calsonic Kansei Corporation Structure de support pour un échangeur thermique, et structure avant d'un véhicule
JP2008132960A (ja) * 2006-11-01 2008-06-12 Calsonic Kansei Corp 熱交換器の支持構造及び車両前部構造

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015119940A1 (de) 2014-11-20 2016-05-25 Denso Corporation Kühlervorratsbehälter und Kühlerstruktur
US20160146093A1 (en) 2014-11-20 2016-05-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Radiator reservoir tank and radiator structure
US10590832B2 (en) 2014-11-20 2020-03-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Radiator reservoir tank and radiator structure
DE102015119940B4 (de) 2014-11-20 2023-09-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Kühlervorratsbehälter und Kühlerstruktur
JP2016210367A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 カルソニックカンセイ株式会社 熱交換器

Also Published As

Publication number Publication date
JP5966540B2 (ja) 2016-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7044246B2 (en) Heat exchanger mounting structure for vehicle
KR100936979B1 (ko) 자동차의 프런트 엔드 모듈
JP2009083687A (ja) 自動車の前部構造
KR101318633B1 (ko) 프론트 엔드 모듈
JP5966540B2 (ja) 車両用熱交換器
JP5163338B2 (ja) 車両の補機支持構造
JP2005518294A (ja) バンパービームを備える自動車のフロントパネル
KR101518514B1 (ko) 쿨링모듈의 파손을 방지할 수 있는 프론트 엔드 모듈
KR100629422B1 (ko) 차량 범퍼 충격흡수 조립체
KR101497312B1 (ko) 프론트 엔드 모듈의 캐리어
KR20040064045A (ko) 자동차용 헤드램프 장착구조
KR101353316B1 (ko) 차량용 프론트 엔드 모듈
KR101224576B1 (ko) 차량용 프론트 엔드 모듈
JP4539320B2 (ja) 車両用牽引フックの取付構造
CN110065384B (zh) 冷却模块支承构造
JP5252462B2 (ja) 互いに取り付けられたクロスバー、技術的フロント面、コンバージェント要素を備えた自動車
KR102109751B1 (ko) 차량용 라디에이터 마운팅 구조
KR101527897B1 (ko) 쿨링 모듈의 파손 방지를 위한 프론트 엔드 모듈
JP5746542B2 (ja) 車両の冷却風導入装置
JP4715377B2 (ja) 自動車の前部構造
JP7205801B2 (ja) 車両用冷却装置
KR101042149B1 (ko) 차량용 프론트 엔드 모듈
JP4735220B2 (ja) 車両の前部構造
KR20110103706A (ko) 자동차용 프론트 엔드 모듈
JP2021133861A (ja) 車両前部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160620

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5966540

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250