JP2013215421A - シャワーヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】 濡れた手の状態でヘッド本体を保持した場合も、ヘッド本体の滑りが生じにくく、操作性に優れるシャワーヘッドを提供する
【解決手段】 前面側が水流噴出開口部とされ、当該水流噴出開口部の背面側を掌にて包むように保持して使用するヘッド本体100Mと、水流噴出開口部を塞ぐ散水板109と、ヘッド本体100Mの水流噴出開口部の外周縁部に対し散水板109とともに着脱可能に嵌着される散水板保持枠108と、該水流入口にシャワーホース接続部材を着脱可能に装着するための接続部材装着部101と、を備える。散水板109の外縁を包含する仮想平面への投影にて見たとき、ヘッド本体100Mの水流噴出開口部の外径寸法L1に対し、該ヘッド本体100Mの側面から延出する接続部材装着部101の突出長さL2が小さく設定される。ヘッド本体100Mは外周側面形状が、掌にて保持する背面側から水流噴出開口部に向けて拡径するとともに、拡径率が水流噴出開口部に近づくほど減少する半紡錘形状とされてなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 前面側が水流噴出開口部とされ、当該水流噴出開口部の背面側を掌にて包むように保持して使用するヘッド本体100Mと、水流噴出開口部を塞ぐ散水板109と、ヘッド本体100Mの水流噴出開口部の外周縁部に対し散水板109とともに着脱可能に嵌着される散水板保持枠108と、該水流入口にシャワーホース接続部材を着脱可能に装着するための接続部材装着部101と、を備える。散水板109の外縁を包含する仮想平面への投影にて見たとき、ヘッド本体100Mの水流噴出開口部の外径寸法L1に対し、該ヘッド本体100Mの側面から延出する接続部材装着部101の突出長さL2が小さく設定される。ヘッド本体100Mは外周側面形状が、掌にて保持する背面側から水流噴出開口部に向けて拡径するとともに、拡径率が水流噴出開口部に近づくほど減少する半紡錘形状とされてなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、シャワーヘッドに関するものである。
浴室用のシャワーヘッドは、散水板が嵌めこまれるヘッド本体の側面からホース接続用の持ち手部分が長く伸びた形状をしている。他方、美容室や理容室、あるいはペットサロンなどで使用されている業務用のシャワーヘッドは、細かい洗浄の手動きを作るために、ヘッド本体の背面側から手のひらで包むように保持して使用することが多いため、長く伸びた持ち手は邪魔であり、一般にはホース接続部分が短く延出した形状のものが多い(特許文献1〜4)。このような業務用シャワーのヘッド本体の外形形状は、特許文献1〜3に開示されたごとく、散水板に連なる部分の外周面が円筒面であり、背面部との接続位置には強く角ばったエッジ部が形成されている。このような形状の場合、掌で包んだときに、このエッジが掌面に当たり、指を外向きに広げようとする反力を受けた状態で、指先を散水板側の円筒面状の外周面に当てて保持する形となるので、指先に力が入りにくく、濡れた手で滑らせてシャワーヘッドを落としやすい欠点がある。水を強く噴出した状態のシャワーヘッドを落とすと、シャワーヘッドが水の反力で暴れ、周囲が水浸しになってしまう問題がある。他方、特許文献4には、ヘッド本体の背面側を円錐面状に縮径したシャワーヘッドが開示されている。この構成であると、シャワー背面側に掌への収まりが良くなり、指先にも力は入れやすくなる。
しかし、特許文献4のシャワーヘッドでは、ヘッド本体の背面側外周面は、拡径率が一定の円錐面であり、シャンプー等でぬるぬるした状態で掌に力を入れたとき、掌からヘッド本体が前方に離れ出したとき、掌面と円錐面をなすヘッド本体の背面側外周面との間の隙間は幾何学的には急速に拡大するから、滑って落としやすい問題は相変わらず生じやすい。
本発明の課題は、濡れた手の状態でヘッド本体を保持した場合も、ヘッド本体の滑りが生じにくく、操作性に優れるシャワーヘッドを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のシャワーヘッドは、
前面側が水流噴出開口部とされ、当該水流噴出開口部の背面側を掌にて包むように保持して使用するヘッド本体と、
水流噴出開口部を塞ぐ散水板と、ヘッド本体の水流噴出開口部の外周縁部に対し散水板とともに着脱可能に嵌着される散水板保持枠と、
ヘッド本体と一体不可分に形成され、該ヘッド本体の周側面から側方へ筒状に突出するとともに、その延出方向の端面に水流入口が開口形成され、該水流入口にシャワーホース接続部材を着脱可能に装着するための接続部材装着部と、を備え、
散水板の外縁を包含する仮想平面への投影にて見たとき、ヘッド本体の水流噴出開口部の外径寸法に対し、該ヘッド本体の側面から延出する接続部材装着部の突出長さが小さく設定されるとともに、
ヘッド本体は外周側面形状が、掌にて保持する背面側から水流噴出開口部に向けて拡径するとともに、拡径率が水流噴出開口部に近づくほど減少する半紡錘形状とされてなることを特徴とする。
前面側が水流噴出開口部とされ、当該水流噴出開口部の背面側を掌にて包むように保持して使用するヘッド本体と、
水流噴出開口部を塞ぐ散水板と、ヘッド本体の水流噴出開口部の外周縁部に対し散水板とともに着脱可能に嵌着される散水板保持枠と、
ヘッド本体と一体不可分に形成され、該ヘッド本体の周側面から側方へ筒状に突出するとともに、その延出方向の端面に水流入口が開口形成され、該水流入口にシャワーホース接続部材を着脱可能に装着するための接続部材装着部と、を備え、
散水板の外縁を包含する仮想平面への投影にて見たとき、ヘッド本体の水流噴出開口部の外径寸法に対し、該ヘッド本体の側面から延出する接続部材装着部の突出長さが小さく設定されるとともに、
ヘッド本体は外周側面形状が、掌にて保持する背面側から水流噴出開口部に向けて拡径するとともに、拡径率が水流噴出開口部に近づくほど減少する半紡錘形状とされてなることを特徴とする。
上記本発明のシャワーヘッドによると、ヘッド本体は外周側面形状が、掌にて保持する背面側から水流噴出開口部に向けて拡径するとともに、拡径率が水流噴出開口部に近づくほど減少する半紡錘形状となっている。半紡錘形状の外周側面形状は、掌面に近い側が縮径しているので手の中に収まりやすく、かつ、特許文献1〜3のように、水噴出側が円筒面状になっている場合と比較して、掌を局所的に外向きに圧迫する角張りがない。他方、外周側面が拡径率を漸増させる紡錘型に形成されているので、掌からヘッド本体が前方に離れ出したとき、掌面との間の隙間がそれほど急速に拡大せず、また、掌に対する掴んだときの反力が指先方向に徐々に増すからグリップしやすい。その結果、濡れた手の状態でヘッド本体を保持した場合も、ヘッド本体の滑りが生じにくく、優れた操作性を実現することができる。
以下、本発明のシャワーヘッドに付加可能な要件について説明する。
散水板保持枠の外周側面は、該散水板保持枠の外周側面とヘッド本体の外周側面と継ぎ目位置に稜線が形成されるように、水流噴出開口部への嵌着基端側端縁から水流噴出側の端縁に向けて縮径するテーパ面状とすることができる。
散水板保持枠の外周側面は、該散水板保持枠の外周側面とヘッド本体の外周側面と継ぎ目位置に稜線が形成されるように、水流噴出開口部への嵌着基端側端縁から水流噴出側の端縁に向けて縮径するテーパ面状とすることができる。
散水板保持枠の水流噴出開口部への嵌着基端側端縁と、ヘッド本体の外周側面の水流噴出側の端縁との間には、弾性材料からなる指止用リングをリブ状に突出する形態にて嵌め込むことができる。
ヘッド本体の外周側面には、該ヘッド本体を背面側から掌にて保持したとき指が当接する位置に指グリップ部を形成することができる。この指グリップ部は、ディンプル状のグリップ凹部として形成できる。より具体的には、グリップ凹部は、接続部材装着部が手首側となるようにヘッド本体を背面側から掌にて保持したとき、該接続部材装着部の左右に振り分けるように形成された親指と薬指を当接させる1対の主凹部と、ヘッド本体の外周側面の接続部材装着部が突出しているのと反対側において1対の主凹部に挟まれる位置に、該主凹部よりも小面積に形成にされた、中指と人差し指を当接させる1対の副凹部とを備えるものとして形成できる。
ヘッド本体の外表面背面部は、該ヘッド本体の外周側面よりも小曲率となるように平坦に形成することができる。接続部材装着部の外周面が円筒面状とされる場合、該円筒面の外周面の掌との当接側が、ヘッド本体の外表面背面部に連なるように、当該接続部材装着部のヘッド本体の外周側面部からの突出位置を調整することができる。
ヘッド本体の内部には浄水カートリッジを着脱可能に保持することができる。
また、接続部材装着部とヘッド本体との接続位置には、気泡発生機構を設けることができる。
上記の気泡発生機構は、例えば次のように形成できる。
すなわち、液体流入側となる流入端と液体流出側となる流出端とが定められた部材本体に対し、流入端に開口する流入口と流出端に開口する流出口とをつなぐ貫通形態に形成され液体流通方向の途中位置に流路断面積減少部を形成するための衝突部が配置された衝突部付流路が複数形成され、
部材本体の流入端に供給された気体溶解液体を複数の衝突部付流路に分配して各流路断面積減少部を増速しつつ通過させ、その減圧効果により溶解した気体を析出させて気泡含有液体となし、各衝突部付流路からの気泡含有液体を部材本体の流出端にて集約するようにする。
すなわち、液体流入側となる流入端と液体流出側となる流出端とが定められた部材本体に対し、流入端に開口する流入口と流出端に開口する流出口とをつなぐ貫通形態に形成され液体流通方向の途中位置に流路断面積減少部を形成するための衝突部が配置された衝突部付流路が複数形成され、
部材本体の流入端に供給された気体溶解液体を複数の衝突部付流路に分配して各流路断面積減少部を増速しつつ通過させ、その減圧効果により溶解した気体を析出させて気泡含有液体となし、各衝突部付流路からの気泡含有液体を部材本体の流出端にて集約するようにする。
このような構造の気泡発生機構に例えば水流を供給すると、複数形された衝突部付流路に分配された水流は、それぞれ流路断面積減少部にて絞られ流速が増加する。その結果、ベルヌーイの原理に従い流路断面積減少部(及びその下流側)に負圧域が形成され、そのキャビテーション(減圧)効果により水流中の溶存気体(例えば空気)が析出して気泡が発生する。
水中の気泡は固体粒子と異なり、相互衝突しても気泡の合体が生じやすく、例えば旋回流発生翼が形成するマクロな渦流では、気泡の相互衝突確率は増大しても微小気泡への粉砕自体は進みにくい傾向にある。他方、絞り機構を1つのみ設けた機構では絞り部の通過抵抗が大きいため、断面縮小にみあった流速の増加効果ひいては負圧発生効果に乏しく、流量の減少も著しくなるため、キャビテーションによる気泡析出量が少なくなり、微細気泡を十分に形成することができなかった。
しかし、上記の気泡発生機構によると、流路断面積減少部を有した衝突部付流路を複数形成し、気体溶解液体を複数の衝突部付流路に分配して各流路断面積減少部を増速しつつ通過させるようにしたので、個々の衝突部付流路にて流体抵抗が過度に増加せず、流路断面積減少部が単一の場合と比較して流速の増加効果ひいては負圧発生効果を大幅に増すことができる。これにより、各流路の流路断面積減少部(ないし及びその下流)でのキャビテーション(減圧)効果が大幅に高められ、例えば、溶存空気濃度が同じ水流であってもより多量の気泡を析出させることができる。
従って、該気泡発生機構を設けることで、本発明のシャワーヘッドは、溶存空気濃度が同じ水流であっても、より多量の気泡を含有したシャワー水流を容易に形成することができる。また、溶存空気が減圧析出により気泡化するので、バルク水の溶解酸素濃度(あるいは、水道水等の場合、溶解塩素濃度)が減じられ、シャワー水流に接触する肌に対する洗浄効果に優れ、また、毛髪や肌に対する酸素(あるいは塩素)の影響を効果的に低減できる。
次に、上記の気泡発生機構には、気体溶解液体を部材本体の流入端側に供給する液体供給管路と、気泡含有液体を部材本体の流出端側にて集約・回収する液体回収管路とを設けることができる。これら液体供給管路及び液体回収管路は、部材本体に対する接続開口が、流入端に各々開口する衝突部付流路の複数の流入口と、同じく流出端に各々開口する衝突部付流路の複数の流入口とをそれぞれ包含する形態にて設けられる。各衝突部付流路よりも大面積の接続開口を有した液体供給管路により気体溶解液体を一括供給し、また、同様の液体回収管路により気泡含有液体を一括回収することで部材本体前後での管路抵抗が減じられ、各流路断面積減少部での流速をより高めることができ、ひいては気泡析出量をより増加することができる。
複数の衝突部付流路は部材本体に対し、各流路の流れ方向と平行に設定された仮想軸線周りに等角度間隔に形成することが、個々の衝突部付流路に気体溶解液体を均一に供給でき、機構通過時の流れ損失も小さくできるので望ましい。特に上記液体供給管路の開口中心を通り、個々の衝突部付流路と平行な軸線を上記仮想軸線として、その仮想軸線と直交する断面に部材本体を切断したとき、該仮想軸線に関し各衝突部付流路の断面中心までの距離が互いに等しくなるように配置すれば、個々の衝突部付流路の通過流速(および流量)をより均一化することができる。
部材本体は外周面を円筒面状に形成することにより、管部材の内側に同軸的に装着できる。この場合、該管部材の部材本体の流入端よりも上流側に位置する部分が液体供給管路を、同じく流出端よりも下流側に位置する部分が液体回収管路を形成することとなる。このようにすると、単一の管部材にて液体供給管路と液体回収管路とを一括形成できるので部品点数の削減を図ることができる。この場合、部材本体の外周面と管部材の内周面との間に、それら外周面と内周面との間を液密にシールするリング状のシール部材を配置し、部材本体外周面側に漏洩する流れを阻止するように構成することが望ましい。
また、部材本体は、流入端側と流出端側との各端面が外周面の軸線と直交する平坦面とされた円柱状部材として形成すれば、製造も容易であり、管部材への装着も簡単なので好都合である。この場合は、複数の衝突部付流路を部材本体に対し、該部材本体の外周面をなす円筒面の中心軸線(前述の仮想軸線に相当する)と各々平行となるように、該中心軸線周りに等角度間隔に形成すると、個々の衝突部付流路の通過流速(および流量)を均一化することができる。
次に、衝突部付流路の流入口側には、該流入口に向けて拡径するテーパ状の流入側絞り部を形成できる。これにより、流路断面積減少部での流速をさらに増加でき、気泡発生効果を高めることができる。また、衝突部付流路の流出口側に、該流出口に向けて拡径するテーパ状の流出側絞り部を形成することもできる。これにより、流路断面積減少部を通過した流れを低損失にて減速しつつ部材本体の流出端側に受け渡すことでき、ひいては気泡発生機構からの気泡含有液体の流出効率を高めることができる。該構成においては、衝突部付流路の流入側絞り部と流出側絞り部との間に流路断面積が一定の断面一定部を形成し、衝突部を該断面一定部に配置しておけば、流入側絞り部により増速された流れを断面一定部にて安定化させつつ、衝突部ひいては流路断面積減少部に導けるので、気泡をより安定して発生させることができる。
次に、衝突部は流路の内周面から突出する形態に設けることができ、その突出方向に関する両側にて、衝突部の外周面と流路の内周面との間に迂回流路部(流路断面積減少部の少なくとも一部を形成する)を形成できる。これにより、迂回流路部を通過した流れが衝突部の下流で渦流ないし乱流を発生させ、発生した気泡を該渦流ないし乱流に巻き込んでこれを微細化する効果が高められる。
流路が円状の軸断面を有するように形成される場合、衝突部を該軸断面の直径に沿って突出形成しておけば、衝突部の両側に幾何学的に等価な形で迂回流路部が形成され、ひいては衝突部両側を通過する流れが対称化されて、流れの損失を生じにくくすることができ、また、各迂回流路部の通過流速も高めることができる。一方、流路を楕円状の軸断面を有するものとして形成することもできる。この場合、衝突部を該軸断面の長軸方向に沿って突出形成しておくとよい。これにより、迂回流路部での流れ絞り効果が向上し、通過流速をさらに高めることができる。
衝突部の外周面には、周方向の絞りリブを衝突部の突出方向に沿って複数巻形成することができる。このようにすると、衝突部の外周面接線方向に流れ込む気体溶解液体が、絞りリブ間の溝部(あるいは谷状部)内にて絞られることによりさらに増速し、減圧効果が高められる。他方、谷開口側の流れは相対的に低速となり、特に谷底側の高速流に対して圧力は高くなる。その結果、谷開口側の液体の気体飽和溶解量が増加し、谷底側の飽和溶解量が減少する形となって溶解液体が谷底側に流れ、気泡を極めて活発に析出させることができる。衝突部の外周面のうち、衝突部正面上流方向から見て迂回流路部に面する側方領域は、衝突部を迂回する遠心力の影響により流速が大となり、この位置にて谷状部内の負圧発生レベルも最大化しするので気泡析出が特に著しくなる。
谷状部は谷低に向かうほど幅が縮小する形状とすれば、谷状部内での流れ絞り効果ひいては気泡析出効果を高める上で望ましい。この場合、谷状部内の複数の絞りリブは頂部を鋭角としつつ互いに隣接して形成するのが好適である。また、絞りリブの頂角は、上記効果を適正化する観点において60°以下20°以上に設定するのがよい。
複数巻の絞りリブは、らせん状に一体形成することができる。このようにすると、絞りリブの形成が容易になるほか、流れに対し絞りリブが傾斜することで、絞りリブの稜線部を横切る流れ成分が増加し、流れ剥離に伴う乱流発生効果が著しくなるので、気泡のさらなる微細化を図ることができる。この場合、衝突部は、脚部末端側が流路内に突出するように、部材本体の外周面から該流路に向けてねじ込まれたねじ部材にて形成しておくと、該ねじ部材の脚部の外周面に形成されるねじ山を絞りリブとして利用でき、製造が容易である。
衝突部は流路の軸断面を貫通横断するように形成できる。これにより、両側の迂回流路部に流れを均一に分配でき、特に絞りリブを設けた場合の気泡発生効果を高めることができる。脚部末端側が流路内に突出するように、部材本体の外周面から該流路に向けてねじ込まれたねじ部材として衝突部を構成する場合、該ねじ部材の脚部の先端に円錐部を形成するとともに、脚部の外周面にて該円錐部の基端位置までねじ山を刻設しておくとよい。そして、該構成において、ねじ部材のねじ込み開始側と反対に位置する流路壁部に該円錐部を埋め込むように構成すると、流路軸断面を貫通横断する衝突部には、円錐部埋め込み側にて壁部ぎりぎりの位置にまで絞りリブ(ねじ山)を配置でき、流路軸断面内の絞りリブの形成個数が増加するので、気泡析出効果をさらに高めることができる。
一方、衝突部は、先端面が流路の内周面と対向する形で絞りギャップを形成するように配置することもできる。これにより、液体流は絞りギャップにて絞られるので流速がさらに増加し、気泡析出効果がより高められる。
複数の衝突部付流路は、流路断面積が互いに等しくなるように形成できる。このようにすると(特に、部材本体の中心軸線に関し各衝突部付流路の断面中心までの距離が互いに等しくなるように配置したとき)、各衝突部付流路内の流れの等価性を高めることができる。このとき、衝突部付流路のいずれよりも流路断面積が小さい調整流路を、流入端に開口する流入口と流出端に開口する流出口とをつなぐ貫通形態に形成しておくとよい。このような調整流路の断面積(あるいは形成位置や形成個数)を、部材本体の流入端に供給する液体の圧力に応じて調整することにより、個々の衝突部付流路内の流量及び流速を容易に調整でき、ひいては液体供給圧に応じた気泡発生効率の最適化を容易に図ることができる。
特に、複数の衝突部付流路が部材本体に対し、各流路の流れ方向と平行に設定された仮想軸線周りに等角度間隔に形成されている場合は、調整流路をその仮想軸線に沿って形成することが望ましい。この構成では、部材本体の流入端にて最も流速が高くなる流路中心位置に対応して調整流路が形成されるので、調整流路に逃がす流れ量の調整マージンを大きくとることができる。その結果、衝突部付流路内の流体圧力を調整流路の内径変更により過不足なく調整でき、ひいては衝突部付流路内の流量を過度に減少させることなく、流れ抵抗の要因となる背圧発生も抑制できるので、気泡発生効率の最適化がさらに容易となる。例えば、部材本体を、流入端側と流出端側との各端面が外周面の軸線と直交する平坦面とされた円柱状部材として形成し、複数の衝突部付流路が部材本体に対し、該部材本体の外周面をなす円筒面の、仮想軸線をなす中心軸線と各々平行となるように該中心軸線周りに等角度間隔に形成する場合は、調整流路を上記中心軸線に沿って形成すればよい。
なお、上記調整流路に対しても、液体流通方向の途中位置に流路断面積減少部を形成するための衝突部を配置することができる。特に調整流路内の流速が比較的大きい場合は、衝突部の配置により調整流路内でも気泡発生を促進することができる。この場合の衝突部は、脚部末端側が流路内に突出するように部材本体の外周面から該流路に向け、該流路内の流れ方向にて衝突部付流路側のねじ部材と干渉しない位置にねじ込まれた補助ねじ部材により形成すれば、調整流路の衝突部形成をより容易に実現できる。
以下、本発明を実施するための形態を添付の図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るシャワーヘッド100の外観をその内部構造断面とともに示すものである。また、図18は、これを複数角度から見たときの斜視図である。シャワーヘッド100は、前面側が水流噴出開口部とされ、当該水流噴出開口部の背面側を掌にて包むように保持して使用するヘッド本体100Mと、水流噴出開口部を塞ぐ散水板109と、ヘッド本体100Mの水流噴出開口部の外周縁部に対し散水板109とともに着脱可能に嵌着される散水板保持枠108と、ヘッド本体100Mと一体不可分に形成され、該ヘッド本体100Mの周側面から側方へ筒状に突出するとともに、その延出方向の端面に水流入口が開口形成され、該水流入口にシャワーホース接続部材を着脱可能に装着するための接続部材装着部101(内周面に接続用の雌ねじ部101tが形成されている)とを備える。
図1は、本発明の一実施形態に係るシャワーヘッド100の外観をその内部構造断面とともに示すものである。また、図18は、これを複数角度から見たときの斜視図である。シャワーヘッド100は、前面側が水流噴出開口部とされ、当該水流噴出開口部の背面側を掌にて包むように保持して使用するヘッド本体100Mと、水流噴出開口部を塞ぐ散水板109と、ヘッド本体100Mの水流噴出開口部の外周縁部に対し散水板109とともに着脱可能に嵌着される散水板保持枠108と、ヘッド本体100Mと一体不可分に形成され、該ヘッド本体100Mの周側面から側方へ筒状に突出するとともに、その延出方向の端面に水流入口が開口形成され、該水流入口にシャワーホース接続部材を着脱可能に装着するための接続部材装着部101(内周面に接続用の雌ねじ部101tが形成されている)とを備える。
散水板保持枠108の内面には雌ねじ部が形成され、ヘッド本体100Mの開口側外周面に形成された雄ねじ部に対し、両者の間に、散水板及びシールリング114を挟み込んだ状態で、散水板保持枠108を螺着することにより、両者の嵌合面は液密に結合される。
散水板109の外縁を包含する仮想平面への投影にて見たとき、ヘッド本体100Mの水流噴出開口部の外径寸法L1に対し、該ヘッド本体100Mの側面から延出する接続部材装着部101の突出長さL2が小さく設定されている。ヘッド本体100Mは外周側面形状は、掌にて保持する背面側から水流噴出開口部に向けて拡径するとともに、拡径率が水流噴出開口部に近づくほど減少する半紡錘形状とされてなる。
散水板保持枠108の外周側面とヘッド本体100Mの外周側面と継ぎ目位置に稜線が形成されるように、該散水板保持枠108の外周側面は、水流噴出開口部への嵌着基端側端縁から水流噴出側の端縁に向けて縮径するテーパ面状とされてなる。散水板保持枠108の水流噴出開口部への嵌着基端側端縁と、ヘッド本体100Mの外周側面の水流噴出側の端縁との間には、弾性材料(ゴム又は得ラストマー)からなる指止用リング104がリブ状に突出する形態にて嵌め込まれている。
ヘッド本体100Mの外周側面には、該ヘッド本体100Mを背面側から掌にて保持したとき指が当接する位置に指グリップ部が形成されている。指グリップ部は、ディンプル状のグリップ凹部であり、具体的には、接続部材装着部101が手首側となるようにヘッド本体100Mを背面側から掌にて保持したとき、該接続部材装着部101の左右に振り分けるように形成された親指と薬指を当接させる1対の主凹部131と、ヘッド本体100Mの外周側面の接続部材装着部101が突出しているのと反対側において1対の主凹部131に挟まれる位置に、該主凹部131よりも小面積に形成にされた、中指と人差し指を当接させる1対の副凹部132とを備えるものである。
ヘッド本体100Mの外表面背面部が、該ヘッド本体100Mの外周側面よりも小曲率となるように平坦に形成されている。接続部材装着部101は外周面が円筒面状とされ、かつ該円筒面の外周面の掌との当接側が、ヘッド本体100Mの外表面背面部に連なるように、当該接続部材装着部101のヘッド本体100Mの外周側面部からの突出位置が調整されている。
ヘッド本体100Mの内部に浄水カートリッジ105が着脱可能に保持されている。具体的には、浄水カートリッジ105はビタミンC粉末を樹脂バインダーで結合した円筒形のモジュールであり、ウレタン等の通水性を有した材料からなるカートリッジホルダ106に着脱可能に保持されている。
接続部材装着部101とヘッド本体100Mとの接続位置に気泡発生機構[エンジン)1が設けられている。図2は、気泡発生エンジン1を取り出して示す拡大図であり、左下が流入端(図1の握り手部101内にてホース接続部103に近い側の端面:これと反対側が流出端である)側の直視図であり、右上がB−B断面図、右下がA−A断面図である。部材本体6には衝突部付流路4が複数形成されている。該衝突部付流路4はそれぞれ、流入端に開口する流入口2nと流出端に開口する流出口2xとをつなぐ貫通形態に形成され、液体流通方向の途中位置に流路断面積減少部を形成するための衝突部3が配置されている。この実施形態において衝突部付流路4の形成個数は4であり、いずれも部材本体6の中心軸線Oを見込む向きに衝突部3の突出方向が定められている。
シャワーヘッドに供給される水(温水)は空気が溶け込んだ気体溶解液体である。部材本体6の流入端に供給された気体溶解液体は複数の衝突部付流路4に分配され、衝突部3が形成する流路断面積減少部を増速しつつ通過する。そして、その減圧効果により、気体溶解液体中の溶解気体が気泡となって析出し、気泡含有液体となる。各衝突部付流路4からの気泡含有液体は部材本体6の流出端にて集約され、図1のシャワー本体100Mからシャワー水流となって噴出される。
次に、図2に示すごとく、複数の衝突部付流路4は部材本体6に対し、各流路2の流れ方向と平行に設定された仮想軸線Oの周りに等角度間隔に形成されている。図1において、握り手部101(液体供給管路)の開口中心を通り、個々の衝突部付流路4と平行な軸線が上記仮想軸線Oに相当する。図2に示すごとく、その仮想軸線Oと直交する断面により部材本体6を切断したとき、該仮想軸線Oに関し各衝突部付流路4は、その断面中心までの距離が互いに等しくなるように配置されている。
部材本体6は外周面が円筒面状に形成されており、握り手部(管部材)101の内側に同軸的に装着されている。より具体的には部材本体6は、流入端側と流出端側との各端面が外周面の軸線と直交する平坦面とされた円柱状部材として形成されている。そして、握り手部101の部材本体6の流入端よりも上流側に位置する部分が液体供給管路を、同じく流出端よりも下流側に位置する部分が液体回収管路(噴射用絞り部101b)を形成している。図2に示すように、複数の衝突部付流路4は部材本体6に対し、該部材本体6の外周面をなす円筒面の中心軸線(仮想軸線O)と各々平行となるように、該中心軸線周りに等角度間隔に形成されている。前述のごとく、部材本体6の外周面と握り手部(管部材)101の内周面との間には、それら外周面と内周面との間を液密にシールするリング状のシール部材8が配置ざれ、部材本体6外周面側に漏洩する流れが阻止されるように構成されている。
次に、図2のA−A断面図に示すごとく、衝突部付流路4の流入口2n側には、該流入口2nに向けて拡径するテーパ状の流入側絞り部2aが形成されている。また、衝突部付流路4の流出口2x側に、該流出口2xに向けて拡径するテーパ状の流出側絞り部2bが形成されている。そして、衝突部付流路4の流入側絞り部2aと流出側絞り部2bとの間には流路断面積が一定の断面一定部2cが形成され、衝突部3は該断面一定部2cに配置されている。
衝突部3は流路2の内周面から突出する形態に設けられ、その突出方向に関する両側にて、衝突部3の外周面と流路2の内周面との間に迂回流路部12(流路断面積減少部の少なくとも一部を形成する)を形成している。これにより、迂回流路部12を通過した各流れが衝突部3の下流で渦流ないし乱流を発生させ、発生した気泡を該渦流ないし乱流に巻き込んでこれを微細化する効果が高められている。
流路2は円状の軸断面を有しており、衝突部3は該軸断面の直径に沿って突出形成されている。つまり、衝突部3の両側には幾何学的に等価な形で迂回流路部12が形成されている。これにより、衝突部3の両側を通過する流れが対称化されており、流れの損失を生じにくく、また、各迂回流路部12の通過流速も高められている。
次に、図3は衝突部3を拡大して示すものである。衝突部3の外周面には、周方向の絞りリブ5rが衝突部3の突出方向に沿って複数巻形成されている。谷状部は谷低に向かうほど幅が縮小する形状となっている。また、複数の絞りリブ5rは頂部を鋭角としつつ互いに隣接して形成されている。該絞りリブ5rの頂角は、例えば60°以下20°以上に設定されている。
複数巻の絞りリブ5rは、らせん状に一体形成されている。より具体的には、衝突部3が、脚部末端側が流路2内に突出するように、部材本体6の外周面から該流路2に向けてねじ込まれたねじ部材5により形成されている。ねじ部材5の脚部の先端には円錐部5tが形成され、脚部の外周面にて該円錐部の基端位置までねじ山5rが刻設されている。そして、ねじ部材5のねじ込み開始側と反対に位置する流路壁部に該円錐部5tが埋め込まれており、結果として衝突部3は、流路2の軸断面を貫通横断するように形成されている。流路2の軸断面を貫通横断する衝突部3には、円錐部5tの埋め込み側にて壁部ぎりぎりの位置にまで絞りリブ(ねじ山)5rが配置され、流路2の軸断面内の絞りリブ5rの形成個数を増加させる工夫がなされている。
図2に戻り、複数の衝突部付流路4は、流路断面積が互いに等しくなるように形成されている。また、衝突部付流路4のいずれよりも流路断面積が小さい調整流路9が、流入端に開口する流入口9nと流出端に開口する流出口9xとをつなぐ貫通形態に形成されている。前述のごとく、複数の衝突部付流路4は部材本体6に対し、各流路2の流れ方向と平行に設定された仮想軸線O周りに等角度間隔に形成されているが、調整流路9は、その仮想軸線Oに沿って形成されている。具体的には、部材本体6は、流入端側と流出端側との各端面が外周面の中心軸線Oと直交する平坦面とされた円柱状部材として形成され(この実施形態では樹脂成型体である)、複数の衝突部付流路4が部材本体6に対し、該部材本体6の外周面をなす円筒面の、仮想軸線Oをなす中心軸線と各々平行となるように、該中心軸線O周りに等角度間隔に形成されている。そして、調整流路9は、上記中心軸線Oに沿って形成されている。
また、上記調整流路9に対しても、液体流通方向の途中位置に流路断面積減少部を形成するための衝突部11が配置されている。衝突部11は、脚部末端側が流路2内に突出するように部材本体6の外周面から該流路2に向け、該流路2内の流れ方向にて衝突部付流路4側のねじ部材5と干渉しない位置にねじ込まれた補助ねじ部材10により形成されている。
以下、図1のシャワーヘッド100の作用・効果について説明する。シャワーヘッド100の雌ねじ部101tにシャワーホース(不図示)を取り付け、該シャワーホースを介して水流を供給する。水流は気泡発生エンジン1を通過し、散水板109よりシャワー水流として噴射される。
気泡発生エンジン1においては、図2に示すごとく、複数形された衝突部付流路4に水流が分配され、それぞれ衝突部3が形成する流路断面積減少部にて絞られ流速が増加する。その結果、ベルヌーイの原理に従い流路断面積減少部(及びその下流側)に負圧域が形成され、そのキャビテーション(減圧)効果により水流中の溶存気体(例えば空気)が析出して気泡が発生する。このような衝突部付流路4を複数形成し、水流(気体溶解液体)をそれら衝突部付流路4に分配して各流路断面積減少部を増速しつつ通過させるようにしたので、個々の衝突部付流路4にて流体抵抗が過度に増加せず、流速の増加効果ひいては負圧発生効果を大幅に増すことができる。その結果、各流路2の流路断面積減少部(ないし及びその下流)でのキャビテーション(減圧)効果が大幅に高められ、溶存空気濃度が同じ水流であってもより多量の気泡を析出させることができる。
また、各衝突部付流路4よりも大面積の接続開口を有した液体供給管路により水流(気体溶解液体)を気泡発生エンジン1に一括供給し、また、同様の液体回収管路101bにより気泡発生エンジン1からの気泡含有液体を一括回収することで部材本体6の前後での管路抵抗が減じられ、各流路断面積減少部での流速をより高めることができ、ひいては気泡析出量をより増加することが可能となっている。
また、各衝突部付流路4の流入口2n側に流入側絞り部2aを形成し、同じく流出口2x側に流出側絞り部2bを形成しているので、衝突部3(路断面積減少部)での流速をさらに増加でき、また、これを通過した流れを低損失にて減速しつつ部材本体6の流出端側に受け渡すことでき、ひいては気泡発生エンジン1からの気泡含有液体の流出効率を高めることができる。さらに、流入側絞り部2aと流出側絞り部2bとの間に断面一定部2cを形成し、衝突部3を該断面一定部2cに配置することで、流入側絞り部2aにより増速された流れを断面一定部2cにて安定化させつつ、衝突部3ひいては流路断面積減少部に導くことができ、気泡をより安定して発生させることが可能となっている。
また、図6に示すように、衝突部3の突出方向に関する両側には、迂回流路部12が形成されている。該迂回流路部12は流路断面積減少部を形成し、その負圧により気泡を発生させる。また、該迂回流路部12を通過した流れは衝突部3の下流で渦流ないし乱流を発生し、気泡は該渦流ないし乱流に巻き込まれてさらに微細化される。
また、図3に示すように、衝突部3の外周面には周方向の絞りリブ5rが衝突部3の突出方向に沿って複数巻形成されている。衝突部3の外周面接線方向に流れ込む気体溶解液体は、絞りリブ5r間の溝部(あるいは谷状部)21内にて絞られることによりさらに増速し、減圧効果が高められる。図4に示すように、谷開口側の流れは相対的に低速となり、特に谷底側の高速流に対して圧力は高くなる。つまり、谷開口側に低速の高圧域HPAが、谷低側に高速の低圧域LPAが形成され、谷開口側の液体の気体飽和溶解量が増加し、谷底側の飽和溶解量が減少する。その結果、水流中の溶存空気(溶解液体)SGFは、図5に示すように、谷開口側の低速流域LF(高圧域HPA:図4)から谷低側の高速流域FF(低圧域LPA:図4)に流れ、気泡MBが極めて活発に析出する。また、図6に示すように、衝突部3の外周面のうち、衝突部3の正面上流方向から見て迂回流路部12に面する側方領域SPAは、衝突部3を迂回する遠心力の影響により流速が大となり、この位置にて谷状部内の負圧発生レベルも最大化するので気泡析出が特に著しくなる。
また、図2に示すごとく、衝突部3をねじ部材5にて形成しており、複数巻の絞りリブ5rを、らせん状に一体形成している。ねじ山を絞りリブ5rとして簡易に利用できるほか、流れに対し絞りリブ5rが傾斜することで、絞りリブ5rの稜線部を横切る流れ成分が増加し、流れ剥離に伴う乱流発生効果が著しくなるので、気泡のさらなる微細化が図れる利点も生じている。
図7は、ねじ部材5を用いた衝突部3の、迂回流路部12内での流れ解析結果を画像化したものである。谷底部で流れが顕著に絞られていることが明らかであり、上記の側方領域SPA内では0.7MPaを超える負圧が発生できることも確認できた。また、図8は、衝突部3の直上流側直径方向の圧力分布解析結果を示すものである。図6に示す側方領域SPAの谷底位置にて負圧レベルが0.7MPa前後の極小値をとっていることが明らかである。
また、図2に示すように部材本体6には、衝突部付流路4のいずれよりも流路断面積が小さい調整流路9が貫通形態に形成されている。調整流路9の断面積(あるいは形成位置や形成個数)を、部材本体6の流入端に供給する液体の圧力に応じて調整することにより、個々の衝突部付流路4内の流量及び流速を容易に調整でき、ひいては液体供給圧に応じた気泡発生効率の最適化を容易に図ることができる。この実施形態では、部材本体6の流入端において、流速が最も高くなる流路中心位置に対応して調整流路9が形成されており、調整流路9に逃がす流れ量の調整マージンも大きくとることができる。その結果、衝突部付流路4内の流体圧力を調整流路9の内径変更により過不足なく調整でき、ひいては各衝突部付流路4内の流量を過度に減少させることなく、流れ抵抗の要因となる背圧発生も抑制できるので、気泡発生効率の最適化がさらに容易となっている。また、上記調整流路9に対しても、液体流通方向の途中位置に流路断面積減少部を形成するための衝突部11が配置されており、調整流路9内でも気泡発生が促進される。
上記のごとく、シャワーヘッド100によれば、気泡発生エンジン1が組み込まれることにより、溶存空気濃度が同じ水流であっても、より多量の気泡を含有したシャワー水流を容易に形成することができる。また、溶存空気が減圧析出により気泡化するので、バルク水の溶解酸素濃度(あるいは、水道水等の場合、溶解塩素濃度)が減じられ、シャワー水流に接触する肌や髪に対する酸素(あるいは塩素)の影響を効果的に低減できる。
以下、本発明の気泡発生エンジンの種々の変形例について説明する。図9に示すように、図3において流路壁部に埋め込まれている衝突部3の円錐状の先端部(ねじ部材5の脚部の先端部)5tは、図9に示すように、壁部内面に接触させる構成とすることができる。これにより、先端部5tの外周面と壁部内面との間には、その接触点に向けて狭小化するくさび状断面の補助ギャップ12gが形成されている。この補助ギャップ12gは、通過水流に対して顕著な絞り効果を有し、高流速化による気泡析出がさらに促進され、気泡発生効率を向上させることができる。
さらに、図10に示すように、衝突部3の先端面を、流路2の内周面と対向させる形で絞りギャップ13を形成することもできる。これにより、絞りギャップ13において高速の通過水流が発生し気泡発生効率を向上させることができる。図10では、衝突部3の円錐状の先端部5tと壁部内面とを対向させていることから、その先端位置にてギャップ間隔が最小化し、その両側には、図9と同様の補助ギャップ12gが形成される。
他方、図11に示すように、衝突部3の先端面を平坦に形成すれば、図11に示すように、衝突部3の先端面と壁部内面との間にはスリット状の絞りギャップ13が形成される。このようなスリット状の絞りギャップ13内では、衝突部3の先端面周縁に沿ってキャビテーションに有利なエッジが形成され、気泡発生効率の向上に寄与する。この際、衝突部3の先端面の、流れ方向と直交する直径両端縁は、壁部内面と接触していてもいなくてもいずれでもよい。さらに、図12に示すように、衝突部3の先端部を凸曲面部5qとして形成することもできる。これにより、衝突部3の先端面と壁部内面との間に形成される絞りギャップ13の間隔をより狭小化することができる。
図13は、衝突部付流路4の流路2を楕円状の軸断面を有するものとして形成した例である。衝突部3は、該軸断面の長軸方向に沿って突出形成されている。これにより、迂回流路部12での流れ絞り効果が向上し、通過流速をさらに高めることができる。
図2において、部材本体6に形成する衝突部付流路4の数は4個であったが、衝突部付流路4の形成個数はこれに限定されるものではない。図14は、衝突部付流路4の数を6とした例であり、図15は3とした例である。いずれも、部材本体6の中心軸線Oを見込む向きに衝突部3の突出方向が定められており、図2と同様に、該中心軸線Oに沿って調整流路9(調整用衝突部11が随伴している)が形成されている。一方、図16は衝突部付流路4の数を2とした例であり、調整流路9は省略されている。
また、図17は、衝突部付流路4を、部材本体6の中心軸線の周囲に等角度間隔に複数配置するとともに、該中心軸線に沿う位置にさらにもう一つの衝突部付流路4を設けた例である。中心軸線に沿う流路2は、その周囲の衝突部付流路4の流路2と同一断面積であり、それよりも小断面積の複数の調整流路9を、該周囲の衝突部付流路4と互い違いに複数形成している。なお、各調整流路9には衝突部を設けていない。
1 気泡発生エンジン(気泡発生機構)
2 流路
2a 流入側絞り部
2b 流出側絞り部
2c 断面一定部
3 衝突部
4 衝突部付流路
5 ねじ部材
6 部材本体
9 調整流路
11 調整側衝突部
12 迂回流路部
100 シャワーヘッド
101 接続部材装着部
105 浄水カートリッジ
100M ヘッド本体
109 散水板
104 指止用リング
131 主凹部
132 副凹部
2 流路
2a 流入側絞り部
2b 流出側絞り部
2c 断面一定部
3 衝突部
4 衝突部付流路
5 ねじ部材
6 部材本体
9 調整流路
11 調整側衝突部
12 迂回流路部
100 シャワーヘッド
101 接続部材装着部
105 浄水カートリッジ
100M ヘッド本体
109 散水板
104 指止用リング
131 主凹部
132 副凹部
Claims (10)
- 前面側が水流噴出開口部とされ、当該水流噴出開口部の背面側を掌にて包むように保持して使用するヘッド本体と、
前記水流噴出開口部を塞ぐ散水板と、前記ヘッド本体の前記水流噴出開口部の外周縁部に対し前記散水板とともに着脱可能に嵌着される散水板保持枠と、
前記ヘッド本体と一体不可分に形成され、該ヘッド本体の周側面から側方へ筒状に突出するとともに、その延出方向の端面に水流入口が開口形成され、該水流入口にシャワーホース接続部材を着脱可能に装着するための接続部材装着部と、を備え、
前記散水板の外縁を包含する仮想平面への投影にて見たとき、前記ヘッド本体の前記水流噴出開口部の外径寸法に対し、該ヘッド本体の側面から延出する前記接続部材装着部の突出長さが小さく設定されるとともに、
前記ヘッド本体は外周側面形状が、掌にて保持する前記背面側から前記水流噴出開口部に向けて拡径するとともに、拡径率が前記水流噴出開口部に近づくほど減少する半紡錘形状とされてなることを特徴とするシャワーヘッド。 - 前記散水板保持枠の外周側面と前記ヘッド本体の外周側面と継ぎ目位置に稜線が形成されるように、該散水板保持枠の外周側面が前記水流噴出開口部への嵌着基端側端縁から水流噴出側の端縁に向けて縮径するテーパ面状とされてなる請求項1記載のシャワーヘッド。
- 前記散水板保持枠の前記水流噴出開口部への嵌着基端側端縁と、前記ヘッド本体の外周側面の水流噴出側の端縁との間に、弾性材料からなる指止用リングがリブ状に突出する形態にて嵌め込まれている請求項2記載のシャワーヘッド。
- 前記ヘッド本体の前記外周側面には、該ヘッド本体を背面側から掌にて保持したとき指が当接する位置に指グリップ部が形成されてなる請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
- 前記指グリップ部がディンプル状のグリップ凹部とされてなる請求項4に記載のシャワーヘッド。
- 前記グリップ凹部は、前記接続部材装着部が手首側となるように前記ヘッド本体を背面側から掌にて保持したとき、該接続部材装着部の左右に振り分けるように形成された親指と薬指を当接させる1対の主凹部と、前記ヘッド本体の外周側面の前記接続部材装着部が突出しているのと反対側において前記1対の主凹部に挟まれる位置に、該主凹部よりも小面積に形成にされた、中指と人差し指を当接させる1対の副凹部とを備える請求項5記載のシャワーヘッド。
- 前記ヘッド本体の外表面背面部が、該ヘッド本体の外周側面
よりも小曲率となるように平坦に形成されてなる請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。 - 前記接続部材装着部は外周面が円筒面状とされ、かつ該円筒面の外周面の掌との当接側が、前記ヘッド本体の外表面背面部に連なるように、当該接続部材装着部の前記ヘッド本体の外周側面部からの突出位置が調整されてなる請求項7記載のシャワーヘッド。
- 前記ヘッド本体の内部に浄水カートリッジが着脱可能に保持されてなる請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。
- 前記接続部材装着部と前記ヘッド本体との接続位置に気泡発生機構が設けられている請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のシャワーヘッド
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JP2012089034A JP2013215421A (ja) | 2012-04-10 | 2012-04-10 | シャワーヘッド |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015209723A (ja) * | 2014-04-30 | 2015-11-24 | 株式会社三栄水栓製作所 | バブル発生装置付吐水器および吐水器用バブル発生アダプター |
JP2018075334A (ja) * | 2016-11-09 | 2018-05-17 | 早稲田ビジネスコンサルティング株式会社 | 歯科ユニット用洗浄水供給装置及びそれに用いる液体処理ノズル |
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-
2012
- 2012-04-10 JP JP2012089034A patent/JP2013215421A/ja active Pending
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