JP2013214299A - 物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】シミュレーションに必要なメモリ及び計算時間を大幅に低減できる物理量シミュレーション方法を提供する。
【解決手段】解析対象領域を等サイズの矩形ブロックに分割し、互いに第1間隔で離間する基本グリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第1格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算し、前記基本グリッドと一部のグリッドが重複すると共に、互いに前記第1間隔より短い第2間隔で離間するサブグリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第2格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算し、前記矩形ブロックに含まれる格子点に対応する物理量が所定の閾値以上でないと判断された場合には、前記第1演算ステップによる演算を実行する共に、物理量が所定の閾値以上であると判断された場合には、前記第2演算ステップによる演算を実行する。
【選択図】図6

Description

本発明は、コンピューター上で音波や電磁波の時間に伴う伝搬をシミュレーションするために好適な物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムに関する。
従来より、コンピューター上で音波や電磁波の時間に伴う伝搬を波動理論に基づきシミュレーションする手法として、CIP(Constrained Interpolation Profile)法が提案されている(例えば、非特許文献1)。
上記のようなCIP法では、波動の伝搬計算に場の物理量(例えば、音波伝搬では音圧と粒子速度)に加えてその方向微分値も用いる。このため、グリッドで定義される格子点に対応する場の物理量とその方向微分値をメモリに保持する必要があり、CIP法によるシミュレーションではコンピューターの使用メモリが多い。
また、CIP法によるシミュレーションでは、波動の伝搬過程で実際の物理現象以上に振幅が減衰する「数値散逸」の問題があり、伝搬距離の大きい大規模空間や屋外の波動伝搬解析へ適用する場合、その影響は無視できない。グリッド数を増やして空間を細かく離散化すれば数値散逸の影響は低減できるが、グリッド数の増加は、上述のように使用メモリの増大を招き、計算時間も増大する。
そこで、数値散逸の課題を解決する手段の一つとして、同じく時間領域解析法であるFDTD(Finite Differnce Time Domain)法においても用いられる、サブグリッド手法を適用したCIP法(以下、サブグリッドCIP法)を用いたシミュレーションが提案されている(例えば、非特許文献2)。このサブグリッドCIP法では、解析対象領域のうち高い精度が必要な領域を細かく離散化(サブグリッド)し、その他の領域は粗く離散化(基本グリッド)する方法で全体のグリッド数を抑制する。
「C型CIP法を用いた音場解析に関する検討」、信学技報、Vol.106,No.481,pp.17−22,s2006−98,2006. 「CIP法による音波伝搬シミュレーションにおけるサブグリッド・テクニックの精度比較」,日本音響学会2011年秋季研究発表会講演論文集,pp.1497−1500,2011.
しかしながら、従来のサブグリッドCIP法を用いたシミュレーションでは、伝搬する音波の波面が時間の経過と共に移動して、解析対象領域が細かく離散化されているサブグリッド領域の外に出た場合は、計算精度が低下する、という問題があった。そこで、解析対象領域が細かく離散化されているサブグリッド領域を、解析対象領域内において広く取るようにすれば、広い範囲で計算精度を保つこと可能となる。しかしながら、このようにすると、全体のグリッド数の増加に伴い格子点が増えるので、シミュレーションに必要なメモリ及び計算時間が増大する、という新たな問題が生じることとなる。
この発明は、上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、解析対象領域における物理量をシミュレーションする物理量シミュレーション方法であって、解析対象
領域を等サイズの矩形ブロックに分割する分割ステップと、前記解析対象領域において、互いに第1間隔で離間する基本グリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第1格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第1演算ステップと、前記解析対象領域において、前記基本グリッドと一部のグリッドが重複すると共に、互いに前記第1間隔より短い第2間隔で離間するサブグリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第2格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第2演算ステップと、前記矩形ブロックに含まれる格子点に対応する物理量が所定の閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより物理量が所定の閾値以上でないと判断された場合には、前記第1演算ステップによる演算を実行する共に、前記判定ステップにより物理量が所定の閾値以上であると判断された場合には、前記第2演算ステップによる演算を実行する演算切り換えステップと、を有することを特徴とする
また、請求項2に係る発明は、解析対象領域における物理量をシミュレーションする物理量シミュレーション方法であって、解析対象領域を等サイズの矩形ブロックに分割する分割ステップと、前記解析対象領域において、互いに第1間隔で離間する基本グリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第1格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第1演算ステップと、前記解析対象領域において、前記基本グリッドと一部のグリッドが重複すると共に、互いに前記第1間隔より短い第2間隔で離間するサブグリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第2格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第2演算ステップと、前記矩形ブロックに含まれる格子点に対応する物理量が所定の閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより物理量が所定の閾値以上でないと判断された場合には、前記矩形ブロックに含まれる格子点について前記第1演算ステップによる演算を実行する共に、前記判定ステップにより物理量が所定の閾値以上であると判断された場合には、前記矩形ブロックに含まれる格子点と、前記矩形ブロックと隣接する矩形ブロックに含まれる格子点について前記第2演算ステップによる演算を実行する演算切り換えステップと、を有し、前記演算切り換えステップは、前記矩形ブロックの1辺の長さと、物理量が解析対象領域を伝搬する速度とに応じて決まる時間毎に実行されることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、解析対象領域における特定方向に伝搬する波動に係る物理量をシミュレーションする物理量シミュレーション方法であって、解析対象領域を等サイズの矩形ブロックに分割する分割ステップと、前記解析対象領域において、互いに第1間隔で離間する基本グリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第1格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第1演算ステップと、前記解析対象領域において、前記基本グリッドと一部のグリッドが重複すると共に、互いに前記第1間隔より短い第2間隔で離間するサブグリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第2格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第2演算ステップと、前記矩形ブロックに含まれる格子点に対応する、CIP法により物理量を演算する際に利用される、特定方向に伝搬する波動の成分を表す特性値が所定の閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより特性値が所定の閾値以上でないと判断された場合には、前記矩形ブロックに含まれる格子点について前記第1演算ステップによる演算を実行する共に、前記判定ステップにより特性値が所定の閾値以上であると判断された場合には、前記矩形ブロックに含まれる格子点と、前記特定方向で前記矩形ブロックと隣接する矩形ブロックに含まれる格子点について前記第2演算ステップによる演算を実行する演算切り換えステップと、を有し、前記演算切り換えステップは、前記矩形ブロックの1辺の長さと、物理量が解析対象領域を伝搬する速度とに応じて決まる時間毎に実行されることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の物理量シ
ミュレーション方法において、前記物理量が音圧であることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の物理量シミュレーション方法において、前記物理量が粒子速度であることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の方法を実行することを特徴とする物理量シミュレーションシステムである。
本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、物理量が所定の閾値以上となる主要な波面の付近のみサブグリッドに基づく第2演算を実行することで、全体の格子点数を抑えてシミュレーションに必要なメモリ及び計算時間を大幅に低減できる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、波面の移動に合わせてサブグリッドに基づく演算を行う領域を設定するので、領域全体をサブグリッドと同じ離散化幅で細かく離散化した場合と同等程度の計算精度が得られる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、解析対象領域を矩形のブロックに分割することで、コンピューター内に確保したデータ配列とブロックの形が一致し、ブロック内及び境界部分の伝搬計算のアルゴリズムが簡単になる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、解析対象領域を等サイズの矩形ブロックに分割することで、ブロック境界において隣接するブロックが1体1で対応するので、サブグリッドに基づく演算への切り換え時及び境界部分の伝搬計算に必要な隣接ブロックのデータを参照するアルゴリズムが簡単になる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、ブロックサイズを適切に設定することにより、様々な計算条件に柔軟に対応できる。例えば、計算時間はかかっても使用メモリを節約したい場合は、小さいブロックサイズを設定する。サブグリッド領域を最小限に設定して必要メモリを少なくすることができる。この場合、ブロック数が多いためグリッド変換やブロック境界の伝搬計算にかかる計算時間は増える。逆に、使用メモリより計算時間を節約したい場合は、大きいブロックサイズを設定する。波面付近のやや広い範囲にサブグリッド領域を設定するため必要なメモリは増えるが、ブロック数が少ないためグリッド変換やブロック境界の伝搬計算にかかる計算時間は減る。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、基本グリッドにより演算を行うか、サブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きく取れば、計算全体で判定と変換の回数を減らせ、グリッド変換処理による計算時間の増加を少なくすることができる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、可変グリッドCIP法による波動伝搬シミュレーションにおいて、基本グリッドによる演算を行うかサブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きくとることができる。また、前記判定とグリッド変
換処理の回数を減らすことにより、全体の計算時間の増加を少なくすることができる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムは、音波の伝搬解析以外にも、電磁波など他の波動一般の伝搬解析にも適用可能である。
本発明の実施形態に係る物理量シミュレーションシステムを構成するコンピューターの一例を示す図である。 解析対象領域における矩形ブロックへの分割を説明する図である。 基本グリッド、サブグリッド間の変換を説明する図である。 エルミート補間を説明するための図である。 第1演算を行うブロックと、第2演算を行うブロックとの境界部における演算方法を説明する図である。 本発明に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させるためのフローチャート例を示す図である。 本発明に係る方法と比較例に係る方法のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係る方法と比較例に係る方法のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係る方法と比較例に係る方法のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係る物理量シミュレーション方法の概念を示す図である。 第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法の概念を示す図である。 第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させるためのフローチャート例を示す図である。 第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法の概念を示す図である。 第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させるためのフローチャート例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る物理量シミュレーションシステムを構成するコンピューターの一例を示す図である。図1において、10はシステムバス、11はCPU(Central Processing Unit)、12はRAM(Random Access Memory)、13はROM(Read Only Memory)、14は外部情報機器との通信を司る通信制御部、15はキーボードコントローラなどの入力制御部、16は出力制御部、17は外部記憶装置制御部、18はキーボード、ポインティングデバイス、マウスなどの入力機器からなる入力部、19は印刷装置などの出力部、20はHDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置、21はグラフィック制御部、22はディスプレイ装置をそれぞれ示している。
図1において、CPU11は、ROM13内のプログラム用ROM、或いは、大容量の外部記憶装置20に記憶されたプログラム等に応じて、外部機器と通信することでデータを検索・取得したり、また、図形、イメージ、文字、表等が混在した出力データの処理を実行したり、更に、外部記憶装置20に格納されているデータベースの管理を実行したり、などといった演算処理を行うものである。
また、CPU11は、システムバス10に接続される各デバイスを統括的に制御する。ROM13内のプログラム用ROMあるいは外部記憶装置20には、CPU11の制御用
の基本プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)等が記憶されている。また、ROM13あるいは外部記憶装置20には出力データ処理等を行う際に使用される各種データが記憶されている。メインメモリーであるRAM12は、CPU11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
入力制御部15は、キーボードや不図示のポインティングデバイスからの入力部18を制御する。また、出力制御部16は、プリンタなどの出力部19の出力制御を行う。
外部記憶装置制御部17は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザーファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)や、或いはフロッピーディスク(FD)等の外部記憶装置20へのアクセスを制御する。本発明の物理量シミュレーション方法を実現するシステムプログラムは、上記のような外部記憶装置20に記憶されている。また、グラフィック制御部21は、ディスプレイ装置22に表示する情報を描画処理するための構成である。
また、通信制御部14は、ネットワークを介して、外部機器と通信を制御するものであり、これによりシステムが必要とするデータを、インターネットやイントラネット上の外部機器が保有するデータベースから取得したり、外部機器に情報を送信したりすることができるように構成される。
外部記憶装置20には、CPU11の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)以外に、本発明の物理量シミュレーションシステムをCPU11上で動作させるシステムプログラム、及びこのシステムプログラムで用いるデータなどがインストールされ保存・記憶されている。
本発明の物理量シミュレーション方法を実現するシステムプログラムで利用されるデータとしては、基本的には外部記憶装置20に保存されていることが想定されているが、場合によっては、これらのデータを、通信制御部14を介してインターネットやイントラネット上の外部機器から取得するように構成することも可能である。また、本発明の物理量シミュレーション方法を実現するシステムプログラムで利用されるデータを、USBメモリやCD、DVDなどの各種メディアから取得するように構成することもできる。
次に、上記のようなシステム構成のコンピューターにより実行可能な本発明に係る物理量シミュレーション方法について、以下説明する。
以下の例では、上記のようなコンピューター上で、解析対象領域における音波の時間に伴う伝搬をシミュレーションする例を説明するが、本発明は電磁波など他の波動一般の伝搬解析にも適用可能である。
解析対象領域における音波の時間に伴う伝搬をシミュレーションする基礎となる方程式について説明する。
損失を無視した場合、音場の2つの支配方程式(equation of continuity、equation of motion)は、以下の式(1)及び式(2)で示される。
Figure 2013214299
Figure 2013214299
ここで、ρは媒質の密度、Kは体積弾性率、pは音圧、vは粒子速度である。
簡単のため1次元領域での伝搬解析とすると、式(1)と式(2)から以下の式(3)及び式(4)が得られる。
Figure 2013214299
Figure 2013214299
また、式(3)と式(4)の和と差を計算して、
Figure 2013214299
が得られる。ただし、Zは特性インピーダンス、cは媒質中の音速である(Z=(ρK)1/2、c=(K/ρ)1/2)。
さらにf±=p±Zvxとおくと
Figure 2013214299
を得る。式(6)は±x方向へ速度cで伝搬する波f±に対する移流方程式になっている。CIP法は場の物理量に対する微分値も用いる手法であるので、微分値についても同様に定式化を行う。式(6)をxで偏微分することにより以下の式が与えられる。
Figure 2013214299
ただし、
Figure 2013214299
である。これらの式により、±x方向への音波伝搬を解くことができる。また、
Figure 2013214299
で考えると、y方向についてもx方向と同様に計算することができる。また、3次元の音波の伝搬ついては、z方向に同様の計算を追加することで計算可能となる。
以上のような、移流方程式に基づく音波の伝搬ついては、非特許文献1及び非特許文献2に記載のCIP法によりシミュレーションを行うことが可能である。ここでは、非特許文献1及び非特許文献2に記載のCIP法に関する記載を参照して援用する。
次に、CIP法で解析対象領域において音波の伝搬のシミュレーションを行う場合の前提となる事項について説明する。
図2は解析対象領域における矩形ブロックへの分割を説明する図である。本発明に係る物理量シミュレーション方法においては、音波の伝搬をシミュレーションする解析対象領域については、等サイズの矩形ブロックに分割する。このように、解析対象領域を矩形のブロックに分割することで、コンピューター内に確保したデータ配列とブロックの形が一致し、ブロック内及び境界部分の伝搬計算のアルゴリズムが簡単になるというメリットがある。
また、解析対象領域には、点線で示すようなグリッドが定義されており、本発明に係る物理量シミュレーション方法においては、このグリッドが交差する点として定義される各格子点における物理量(2次元の音波の伝搬の場合は、音圧pと粒子速度vx、vy)がシミュレーションされる。上記のようなグリッドは、互いに所定の第1の間隔で離間するようにされている。また、図2では、各矩形ブロックに2×2の格子点が定義されている例を示しているが、矩形ブロック中に定義される格子点の数が特にこのように限定されるわけではない。このような格子点の数は、各々の矩形ブロックで等しくなるように設定される。なお、上記のような基本となるグリッドが交差する点である格子点を第1格子点と称する。
本発明においては、上記のような基本グリッドに加え、互いの間隔が前記の第1間隔より短い第2の間隔で離間するサブグリッドが定義される。このサブグリッドが交差する点として定義される各格子点(第2格子点と称する)により、ブロック内を細かく離散化することが可能となり、これにより、基本グリッドに基づく場合より高精度の計算が可能と
なる。
本発明に係る物理量シミュレーション方法においては、ある時間のステップにおいて、ブロック内の基本グリッドに基づく格子点の物理量(例えば、音圧等。或いはその方向微分値)が設定した閾値以上となった場合、当該ブロック内を細かく離散化したサブグリッドに基づく演算に切り換え、そのブロック内では小さい離散化幅で高精度の計算を行う。サブグリッドに基づく第2格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する演算を第2演算と称することとする。
また、逆に、ある時間のステップにおいて、ブロック内のサブグリッドに基づく格子点の物理量(例えば、音圧等。或いはその方向微分値)が設定した閾値を超えない場合には、当該ブロック内を粗く離散化した基本グリッドに基づく演算に切り換え、そのブロック内では大きい離散化幅で計算を行い、メモリの使用量や計算時間を低減する。基本グリッドに基づく第1格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する演算を第1演算と称することとする。
ここで、本発明に係る物理量シミュレーション方法における基本グリッドに基づく演算、サブグリッドに基づく演算の間の切り換えについて図3を参照して説明する。
図3(A)は基本グリッドとそれに基づく第1格子点を示している。このような基本グリッドに基づく第1格子点は、例えば、x方向においてΔxの間隔で離間し、y方向においてΔyの間隔で離間しているものとする。基本グリッドに基づく演算においては、第1格子点に対する物理量がCIP法により演算されることとなる。
本発明に係る物理量シミュレーション方法においては、第1格子点の物理量が前記したように所定の閾値以上となった場合には、細かく離間化したサブグリッドに基づく演算に切り換えるが、このとき、第1格子点群の物理量から、サブグリッドに基づく第2格子点群の物理量を生成する必要がある。ここでは、サブグリッドに基づく第2格子点は、例えば、x方向においてΔxsの間隔で離間し、y方向においてΔysの間隔で離間しているものとする。
図3(B)は上記のような基本グリッドに基づく第1格子点における物理量から、サブグリッドに基づく第2格子点の物理量を生成する様子を示している。ここで、第1格子点における物理量から、第2格子点の物理量を生成する際には、例えば線形補間などを代表とする各種の補間法によってこれを行うことができる。本実施形態においては、3次のエルミート補間を用いた。前述したように、CIP法においては、物理量とその方向微分値が用いられるが、3次のエルミート補間においても、物理量とその方向微分値を利用するために、本発明に好適な方法である、ということができる。
図4はエルミート補間を説明するための図である。図4において、位置x―における物理量f―と、位置x+における物理量f+とから、位置xiにおける物理量fiをエルミート補間により生成することを示している。
3次のエルミート補間によれば、位置xiにおける物理量fiと、物理量fiの微分値d
xfiは、C1乃至C8を係数として、下式(10)、(11)のように現すことができる
Figure 2013214299
Figure 2013214299
ここで、物理量として音圧pを扱う場合は、f→pとして、物理量として粒子速度vx
を扱う場合は、f→vxとして、物理量として粒子速度vyを扱う場合は、f→vyとする
図3(B)において、第2格子点(1)における物理量は、x方向両側の第1格子点の物理量からエルミート補間により値を生成する。また、第2格子点(2)における物理量は、x方向両側の第1格子点の物理量からエルミート補間により値を生成する。また、第2格子点(3)における物理量は、y方向両側の第1格子点の物理量からエルミート補間により値を生成する。また、第2格子点(4)における物理量は、y方向両側の第1格子点の物理量からエルミート補間により値を生成する。また、第2格子点(5)における物理量は、第2格子点(1)及び第2格子点(2)における物理量から、エルミート補間により値を生成する。
以上、図3(B)に示すような手順により、本発明に係る物理量シミュレーション方法においては、第1格子点における物理量から、第2格子点の物理量をエルミート補間により生成する。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法においては、第2格子点の物理量が前記したように所定の閾値を下回った場合には、細かく離散化したサブグリッドに基づく第2演算から、粗く離散化した基本グリッドに基づく第1演算に切り換える。このような場合は、図3(C)に示すように、必要となる第2格子点の物理量を抽出し、その他の第2格子点の物理量は破棄してメモリを解放する。
ところで、隣接するブロックのグリッドのタイプが同じ場合、境界部分の離散化幅は隣接するブロックで同じなので、通常のCIP法による伝搬シミュレーションを行うことができる。
しかしながら、隣接ブロックのグリッドタイプが異なり、一方のブロックでは第1演算が行われ、他方のブロックでは第2演算が行われる場合、境界部分の離散化幅が異なる。このため基本グリッドに基づいて格子点の演算を行っているブロックにおいても、補間によって必要となる格子点における物理量を求めて、伝搬シミュレーションを行うようにする。
図5は第1演算を行うブロックと、第2演算を行うブロックとの境界部における演算方法を説明する図である。図5に示すように、第2演算を行うブロックで必要となる、白丸で示す第2格子点の物理量については、第1演算を行うブロックにおいても、エルミート補間により値を生成して、第2演算を行うブロックで利用するようにしている。
なお、CIP法による2次元或いは3次元空間のシミュレーションでは、場の物理量の
方向微分値は、伝搬軸方向に加えそれ以外の軸方向への微分値も計算に加える必要がある。例えば、xyz座標系では、x方向の伝搬計算に、x方向微分値に加えてy、z方向微分値についても必要とする。また、特に、C型CIP法では、更にxy方向への2階微分値、xz方向への2階微分値も計算に必要になる。新たに生成されたグリッドにおけるこれらの伝搬軸方向以外の方向微分値については、前記したようにエルミート補間を使って求めてもよいが、計算量の少ない線形補間により求めてもよい。補間の精度はやや低下するが、一般に伝搬軸方向以外の軸方向の微分値は大きく変化しないので、全体の計算精度への影響は小さい。
次に、本発明に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させる際のアルゴリズムについて説明する。図6は本発明に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させるためのフローチャート例を示す図である。
ここで、フローチャート中で用いられる変数・定数について説明する。tは時間ステップであり、Ntはシミュレーションを行う総計算時間ステップ数である。また、txは基本グリッドに基づく第1演算を行うか、サブグリッドに基づく第2演算を行うかに係る判定(グリッド変換の要否の判定)を行う時間ステップ(時間帯)である。時間ステップがtxでないときには、グリッドタイプの変換とそれに伴う第1演算と第2演算の切り換えは行わない。また、bはそれぞれのブロックに割り振られたブロック番号であり、Nbは解析対象領域における総ブロック数である。
図6において、ステップS100で、処理が開始されると、続くステップS101では、t=txであるか否かが判定される。ここで、t=txでないと判定されると、ステップS107に進み、シミュレーションのための伝搬計算を実行する。一方、ステップS101における判定がYESであれば、ステップS102に進み、ブロックbの現時点でのグリッドタイプが、サブグリッドであるか否かが判定される。
当該ブロックbのグリッドタイプがサブグリッドであり、ステップS102における判定がYESである場合には、ステップS103に進み、当該ブロックb内の場の物理量が閾値より小さいか否かが判定される。ステップS103における判定がNOであれば、サブグリッドに基づく第2演算から、基本グリッドに基づく第1演算に切り換えることなく、そのままステップS106に進む。
一方、ステップS103における判定がYESであれば、ステップS104において、サブグリッドに基づく第2演算から、基本グリッドに基づく第1演算に切り換えを行う。次の、ステップS105では、必要となる第1格子点の値を抽出し、その他の第2格子点の物理量は破棄してメモリを解放し、ステップS106に進む。
ステップS102において、当該ブロックbのグリッドタイプが基本グリッドであり、判定がNOである場合には、ステップS110に進み、当該ブロックb内の場の物理量が閾値以上であるか否かが判定される。ステップS110における判定がNOであれば、基本グリッドに基づく第1演算から、サブグリッドに基づく第2演算に切り換えることなく、そのままステップS106に進む。
一方、ステップS110における判定がYESであれば、ステップS111において、基本グリッドに基づく第1演算からサブグリッドに基づく第2演算に切り換えを行う。次の、ステップS112では、第1格子点に基づいて、必要となる第2格子点の物理量を、前記したように補間により生成する。
ステップS106では、b=Nbであるか否かが判定され、当該判定がNOであれば、
ステップS113に進み、bを1インクリメントして、再びステップS102に戻り、ループする。
ステップS107では、当該ブロックb内の各格子点について、サブグリッドCIP法による伝搬計算を実行する。
ステップS108では、時間ステップ更新し、ステップS109では、t>Ntであるか否かを判定する。ステップS109の判定結果がNOである場合には、再びステップS101に戻り、ループする。
テップS109の判定結果がYESである場合には、全てのシミュレーション対象の総時間が経過したこととなるので、ステップS114に進み、処理を終了する。
以上のような、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、物理量が処理の閾値以上となる主要な波面の付近のみサブグリッドに基づく第2演算を実行することで、全体の格子点数を抑えてシミュレーションに必要なメモリ及び計算時間を大幅に低減できる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、波面の移動に合わせてサブグリッドに基づく演算を行う領域を設定するので、領域全体をサブグリッドと同じ離散化幅で細かく離散化した場合と同等程度の計算精度が得られる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、解析対象領域を等サイズの矩形ブロックに分割することで、ブロック境界において隣接するブロックが1体1で対応するので、サブグリッドに基づく演算への切り換え時及び境界部分の伝搬計算に必要な隣接ブロックのデータを参照するアルゴリズムが簡単になる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、ブロックサイズを適切に設定することにより、様々な計算条件に柔軟に対応できる。例えば、計算時間はかかっても使用メモリを節約したい場合は、小さいブロックサイズを設定する。サブグリッド領域を最小限に設定して必要メモリを少なくすることができる。この場合、ブロック数が多いためグリッド変換やブロック境界の伝搬計算にかかる計算時間は増える。逆に、使用メモリより計算時間を節約したい場合は、大きいブロックサイズを設定する。波面付近のやや広い範囲にサブグリッド領域を設定するため必要なメモリは増えるが、ブロック数が少ないためグリッド変換やブロック境界の伝搬計算にかかる計算時間は減る。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムによれば、基本グリッドにより演算を行うか、サブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きく取れば、計算全体で判定と変換の回数を減らせ、グリッド変換処理による計算時間の増加を少なくすることができる。
また、本発明に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムは、音波の伝搬解析以外にも、電磁波など他の波動一般の伝搬解析にも適用可能である。
(実施例)
以下、2次元自由音場の解析例を示す。基本グリッドとサブグリッドの空間離散化幅は
、それぞれ0.09m、0.03mとし、時間離散化幅はΔt=0.4×10-4sとした。初期条件は、音場の中心に振幅1及び分散0.2のGaussianを与えた。音場を15×15のブロックに分割し、各ブロックに16×16の第1格子点を定義した。音圧0.02以上をサブグリッドの生成条件とした。また、比較として空間全体を0.09m或いは0.03mで離散化した計算も行った。
図7に音圧の空間分布を、図8に音場の中心から5.76m点における音圧波形を示す。図7において、(A)は解析対象領域をサブグリッドとしてシミュレーションを行った場合、(B)は本発明に係る方法でシミュレーションを行った場合を示している。また、図7(B)中における矩形(□)は、サブグリッドに基づく第2演算が行われたブロックを示している。図7(B)に示す本発明による計算結果は、解析対象領域全体を詳細に離散化した図7(A)に示す結果と良く一致していることが分かる。
また、図8における囲み枠は、波形のピーク近傍を拡大するものであるが、本発明に係る方法によれば、解析対象領域全体を詳細に離散化(サブグリッド化)して演算を行ったものと遜色がなく、音場を粗く離散化(基本グリッド化)した場合に生じる数値散逸を回避できていることが確認できる。
図9には、時間ステップ毎の総グリッド数を示す。時間と共に波面が広がるため、サブグリッド領域の増加に伴い総グリッド数が増えている。しかしながら、最大でも音場全体(解析対象領域全体)を詳細に離散化(サブグリッド化)した場合の1/2以下となっている。また、本発明の方法と比較例に係る方法の計算時間を表1に示す。
Figure 2013214299
計算環境にはスクリプト言語であるMATLABを使用したため暫定的な結果であるが、本発明による方法を用いた場合の計算時間は音場全体(解析対象領域全体)を詳細に離散化(サブグリッド化)した場合に比べ約1/5である。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の基本的な考え方は、解析対象領域における物理量をシミュレーションする際に、解析対象領域全体を複数のブロックに分割し、それぞれのブロック内の物理量の値に応じてブロック内を細かく離散化して解析する場合(サブグリッドによる第2演算を行う場合)と粗く離散化して解析する場合(基本グリッドによる第1演算を行う場合)を計算過程で切り換えることにより、使用メモリを減らし計算時間を短くする、というものである。
第2実施形態においては、さらに、基本グリッドにより演算を行うか、サブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きく取ることで、計算全体で判定と変換の回数を減し、グリッド変換処理による計算時間の増加を少なくすることを目的としている。
まず、これまでに説明した本発明に係る物理量シミュレーション方法の考え方の概略について、再度、図面を参照して説明する。図10は本発明に係る物理量シミュレーション方法の概念を示す図である。
図10は、中心0で発生した音の音圧波形の伝搬をシミュレーションしている様子を示している。図10において、音圧波形が伝搬する先頭付近のブロック(実線で示すブロック)では、ブロック内の場の物理量は閾値以上となり、サブグリッドによる第2演算を行う。逆に、音圧波形が到達していないブロック(点線で示すブロック)、及び、音圧波形の先頭付近が伝搬し終わった後のブロック(点線で示すブロック)では、ブロック内の場の物理量は閾値より小さくなるので、基本グリッドによる第2演算を行う。
これに対して、第2実施形態においては、ブロックb内の場の物理量≧閾値となり、サブグリッドにより第2演算を行うように切り換えるブロックに加え、それに隣接するブロックについても、サブグリッドによる第2演算を適用する。図11は第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法の概念を示す図である。
図11は、図10と同じ前提を図示したものであるが、図11においては、第1の実施形態でサブグリッドによる第2演算を行っていたブロック(実線で示すブロック)に、隣接するブロック(実線に×印が付されたブロック)についても、サブグリッドによる第2演算を行うことを示している。
第1実施形態に比べて、他の実施形態においては、サブグリッドによる第2演算を行うブロックは増えることとなるが、基本グリッドにより演算を行うか、サブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きく取ることで、計算全体で判定と変換の回数を減し、グリッド変換処理による計算時間の増加を少なくするようにしている。
音圧波形の先頭付近である判定対象の物理量が閾値を越える領域は計算の進展に伴い移動していくが、時間Tb=Lb/cの範囲内であれば、その領域は、第1の実施形態でサブグリッドによる第2演算を行うブロック(実線で示すブロック)、及び、それに隣接するブロック(実線に×印が付されたブロック)内に確実に留まっている。ここで、Lbはブ
ロック1辺の長さであり、cは音速である。
なお、音速cを一般化すると、解析対象領域における媒質中で波動が伝搬する速さ、とすることができる。したがい、例えば、本実施形態を、音波の伝搬解析以外の、電磁波などの波動の伝搬解析に適用すると、cとしては光速を用いるようにする。
以上のような、第2実施形態においては、一度基本グリッドによる演算を行うかサブグリッドにより演算を行うかの判定と演算の切り換えを行った後は、時間Tbを経過するま
では再度の判定は必要なく、判定と切り換えを行う時間ステップ間隔を大きくとることができる。
ここで、第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させる際のアルゴリズムについて説明する。図12は第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させるためのフローチャート例を示す図である。
以下、図7に示した第1実施形態のフローチャートと相違する点について、説明する。
第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法では、時間Tb経過毎に判定を行うこ
とが前提であるので、ステップS101と異なり、ステップS201ではt=nTb(た
だし、nは自然数)であるか否かが判定され、ステップS201における判定がYESで
あるときのみ、ステップS202に進むこととなる。
また、第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法では、第1の実施形態でサブグリッドによる第2演算を行うブロック(実線で示すブロック)に加え、それに隣接するブロック(実線に×印が付されたブロック)についても、演算方法を切り換えるので、ステップS111と異なり、ステップS211で、ブロックbと、ブロックbに隣接するブロックをサブグリッドに基づく第2演算に切り換える。
以上のような、第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法によれば、基本グリッドにより演算を行うか、サブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きく取ることで、計算全体で判定と変換の回数を減し、グリッド変換処理による計算時間の増加を少なくすること可能となる。
なお、サブグリッドに基づく第2演算に切り換える範囲を、上記当該ブロック、その隣接ブロック、更に隣接するブロックに隣接するブロックにまで拡げれば、一度判定と切り換えを行った後、時間2Tbを経過するまでは再度の判定は必要なく、判定と切り換えを
行う時間ステップ間隔を更に大きくとることができる。以下同様に、第2演算に切り換える範囲を拡げるほど、判定と切り換えを行う時間ステップ間隔は大きくとることができる。
以上、第2実施形態によれば、可変グリッドCIP法による波動伝搬シミュレーションにおいて、基本グリッドによる演算を行うかサブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きくとることができる。また、前記判定とグリッド変換処理の回数を減らすことにより、全体の計算時間の増加を少なくすることができる。
また、第2実施形態に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムは、音波の伝搬解析以外にも、電磁波など他の波動一般の伝搬解析にも適用可能である。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図13は第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法の概念を示す図である。
図11に示した第2実施形態では、ブロックb内の場の物理量≧閾値となり、サブグリッドにより第2演算を行うように切り換えるブロックに加え、それに隣接するブロックについても、サブグリッドによる第2演算を適用するようにしていた。しかしながら、これによれば、ブロック内の場の物理量が閾値より小さくなっている可能性が高い、音圧波形の先頭付近が伝搬し終わった後のブロックについても、サブグリッドによる第2演算を適用することとなる。
そこで、これを避けるために、第3実施形態においては、CIP法により物理量を演算する際に利用される、特定方向に伝搬する波動の成分を表す特性値f±、g±を利用した判定を行うようにしている。
図13は、図11と同じ前提を図示したものであるが、図11においては、音圧波形の先頭付近が伝搬し終わった後のブロックもサブグリッドによる第2演算を適用されているが、図13に示す第3実施形態では、そのようなことがない。
第3実施形態は、判定対象となる物理量が音圧、各軸方向の粒子速度、それらの方向微分値から算出した、f±、g±(特定方向に伝搬する波動の成分を表す特性値)のいずれかの場合に適用される。
+は正方向、f-は負方向に伝搬する波動の成分を表し、g±はそれらの方向微分値である。なお、以下では2次元解析を例とし、±x方向に伝搬する成分をfx±、±y方向
に伝搬する成分をfy±、それらの方向微分値をgx±、gy±として表す。
具体的には、あるブロック内で判定対象の物理量(fx±、fy±、又はgx±、gy±)が設定した閾値を越える場合、当該ブロックとその物理量の伝搬方向にあたる隣接ブロックをサブグリッドに基づく第2演算に切り換える。
例えば、fx±、fy±を判定対象とした場合、fx+が閾値を越えていれば当該ブロックと+x方向に隣接するブロックを第2演算に切り換える。或いは、fy―が閾値を越えて
いれば当該ブロックと−y方向に隣接するブロックを第2演算に切り換える。
また、fx+およびfy―が閾値を越えていれば、+xに隣接するブロック、かつ、−y
に隣接するブロック、すなわち、当該ブロックの斜め方向に隣接するブロックについても第2演算に切り換える。
音圧波形の先頭付近である判定対象の物理量が閾値を越える領域は計算の進展に伴い移動していくが、時間Tb=Lb/cの範囲内であれば、その領域は上記のような方法によりサブグリッドに変換した上記当該ブロック或いは隣接ブロック内に確実に留まっている。ここで、Lbはブロック1辺の長さであり、cは音速である。
以上のような、第3実施形態においては、一度基本グリッドによる演算ステップを行うかサブグリッドにより演算を行うかの判定と演算の切り換えを行った後は、時間Tbが経
過するまでは再度の判定は必要なく、判定と切り換えを行う時間ステップ間隔を大きくとることができる。
第3実施形態によれば、波動の伝搬方向を考慮することにより、第2実施形態と比較して第2演算に切り換える範囲を限定することで使用メモリと計算時間を減らすことができる。
ここで、第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させる際のアルゴリズムについて説明する。図14は第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法をコンピューターに実行させるためのフローチャート例を示す図である。
以下、図7に示した第1実施形態のフローチャートと相違する点について、説明する。
第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法では、時間Tb経過毎に判定を行うこ
とが前提であるので、ステップS101と異なり、ステップS301ではt=nTb(た
だし、nは自然数)であるか否かが判定され、ステップS301における判定がYESで
あるときのみ、ステップS302に進むこととなる。
第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法では、判定対象が、特定方向に伝搬する波動の成分を表す特性値(fx±、fy±、又はgx±、gy±)であるので、ステップS103と異なり、ステップS303では、「特性値<閾値」が判定される。同様に、ステップS110と異なり、ステップS310では、「特性値≧閾値」が判定される。
また、第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法では、第1の実施形態でサブグリッドによる第2演算を行うブロック(実線で示すブロック)に加え、特定方向でそれに隣接するブロック(実線に×印が付されたブロック)についても、演算方法を切り換えるので、ステップS111と異なり、ステップS311で、ブロックbと、特定方向でブロ
ックbに隣接するブロックをサブグリッドに基づく第2演算に切り換える。
以上のような、第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法によれば、基本グリッドにより演算を行うか、サブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きく取ることで、計算全体で判定と変換の回数を減し、グリッド変換処理による計算時間の増加を少なくすること可能となる。
なお、サブグリッドに基づく第2演算に切り換える範囲を、上記当該ブロック、その隣接ブロック、更に隣接ブロックに隣接するブロックにまで拡げれば、一度判定と切り換えを行った後、時間2Tbを経過するまでは再度の判定は必要なく、判定と切り換えを行う
時間ステップ間隔を更に大きくとることができる。以下同様に、第2演算に切り換える範囲を拡げるほど、判定と切り換えを行う時間ステップ間隔は大きくとることができる。
以上、第3実施形態によれば、可変グリッドCIP法による波動伝搬シミュレーションにおいて、基本グリッドによる演算を行うかサブグリッドにより演算を行うか、の判定と、その切り換えを行う時間ステップ間隔を大きくとることができる。また、前記判定とグリッド変換処理の回数を減らすことにより、全体の計算時間の増加を少なくすることができる。
また、第3実施形態に係る物理量シミュレーション方法及びそれを用いた物理量シミュレーションシステムは、音波の伝搬解析以外にも、電磁波など他の波動一般の伝搬解析にも適用可能である。
10・・・システムバス
11・・・CPU(Central Processing Unit)
12・・・RAM(Random Access Memory)
13・・・ROM(Read Only Memory)
14・・・通信制御部
15・・・入力制御部
16・・・出力制御部
17・・・外部記憶装置制御部
18・・・入力部
19・・・出力部
20・・・外部記憶装置
21・・・インターフェイス部
21・・・グラフィック制御部
22・・・ディスプレイ装置

Claims (6)

  1. 解析対象領域における物理量をシミュレーションする物理量シミュレーション方法であって、
    解析対象領域を等サイズの矩形ブロックに分割する分割ステップと、
    前記解析対象領域において、互いに第1間隔で離間する基本グリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第1格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第1演算ステップと、
    前記解析対象領域において、前記基本グリッドと一部のグリッドが重複すると共に、互いに前記第1間隔より短い第2間隔で離間するサブグリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第2格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第2演算ステップと、
    前記矩形ブロックに含まれる格子点に対応する物理量が所定の閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにより物理量が所定の閾値以上でないと判断された場合には、前記第1演算ステップによる演算を実行する共に、前記判定ステップにより物理量が所定の閾値以上であると判断された場合には、前記第2演算ステップによる演算を実行する演算切り換えステップと、を有することを特徴とする物理量シミュレーション方法。
  2. 解析対象領域における物理量をシミュレーションする物理量シミュレーション方法であって、
    解析対象領域を等サイズの矩形ブロックに分割する分割ステップと、
    前記解析対象領域において、互いに第1間隔で離間する基本グリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第1格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第1演算ステップと、
    前記解析対象領域において、前記基本グリッドと一部のグリッドが重複すると共に、互いに前記第1間隔より短い第2間隔で離間するサブグリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第2格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第2演算ステップと、
    前記矩形ブロックに含まれる格子点に対応する物理量が所定の閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにより物理量が所定の閾値以上でないと判断された場合には、前記矩形ブロックに含まれる格子点について前記第1演算ステップによる演算を実行する共に、前記判定ステップにより物理量が所定の閾値以上であると判断された場合には、前記矩形ブロックに含まれる格子点と、前記矩形ブロックと隣接する矩形ブロックに含まれる格子点について前記第2演算ステップによる演算を実行する演算切り換えステップと、を有し、前記演算切り換えステップは、前記矩形ブロックの1辺の長さと、物理量が解析対象領域を伝搬する速度とに応じて決まる時間毎に実行されることを特徴とする物理量シミュレーション方法。
  3. 解析対象領域における特定方向に伝搬する波動に係る物理量をシミュレーションする物理量シミュレーション方法であって、
    解析対象領域を等サイズの矩形ブロックに分割する分割ステップと、
    前記解析対象領域において、互いに第1間隔で離間する基本グリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第1格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第1演算ステップと、
    前記解析対象領域において、前記基本グリッドと一部のグリッドが重複すると共に、互いに前記第1間隔より短い第2間隔で離間するサブグリッドに基づいて定義され、各々の前記矩形ブロックに等しい数含まれる第2格子点のそれぞれに対応した物理量をCIP法により演算する第2演算ステップと、
    前記矩形ブロックに含まれる格子点に対応する、CIP法により物理量を演算する際に利用される、特定方向に伝搬する波動の成分を表す特性値が所定の閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにより特性値が所定の閾値以上でないと判断された場合には、前記矩形ブロックに含まれる格子点について前記第1演算ステップによる演算を実行する共に、前記判定ステップにより特性値が所定の閾値以上であると判断された場合には、前記矩形ブロックに含まれる格子点と、前記特定方向で前記矩形ブロックと隣接する矩形ブロックに含まれる格子点について前記第2演算ステップによる演算を実行する演算切り換えステップと、を有し、
    前記演算切り換えステップは、前記矩形ブロックの1辺の長さと、物理量が解析対象領域を伝搬する速度とに応じて決まる時間毎に実行されることを特徴とする物理量シミュレーション方法。
  4. 前記物理量が音圧であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の物理量シミュレーション方法。
  5. 前記物理量が粒子速度であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の物理量シミュレーション方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の方法を実行することを特徴とする物理量シミュレーションシステム。
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