以下、決済処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態)
図1は、本実施の形態における決済処理システム1のブロック図である。
決済処理システム1は、1以上の販売者端末11、決済処理装置12、1以上のユーザ端末13を備える。1以上の販売者端末と、決済処理装置12と、1以上のユーザ端末13とは、ネットワークや通信回線等を介して通信可能に接続されている。なお、1以上の販売者端末と、決済処理装置12と、1以上のユーザ端末13との間の個々の接続は、異なるネットワークや通信回線等で接続されていても良い。例えば、1以上の販売者端末と、決済処理装置12との間は専用線等の通信回線で接続され、決済処理装置12と、1以上のユーザ端末13との間は、インターネット等のネットワークで接続されていてもよい。ここでは、説明のため、インターネット等のネットワークを介して接続されている場合を例に挙げて示している。
販売者端末11は、取置商品識別情報取得部111、仮決済情報取得部112、仮決済情報送信部113、仮決済識別情報受信部114、取置情報格納部115、取置情報出力部116、決済完了情報受信部117、決済完了情報出力部118を備える。
決済処理装置12は、仮決済受信部121、仮決済管理情報格納部122、仮決済管理情報蓄積部123、仮決済識別情報送信部124、決済指示受信部125、決済処理部126、決済完了情報送信部127、取消指示受信部128、期限判断部129、期限送信部140、決済取消処理部141、取消料処理部142、取消通知部143を備える。
ユーザ端末13は、ユーザ側受信部131、決済指示受付部132、決済指示送信部133、ユーザ側出力部134を備える。
販売者端末11は、商品の販売者が利用する情報処理端末である。商品とは、ここでは、物品等の有形物であってもよいし、サービス等の無形物であっても良い。販売者とは、商品の販売を行う法人または個人である。販売者は、例えば、商品の販売店の経営者や社員である。販売者による商品の販売は、店舗等で行われても良いし、いわゆるショッピングサイト等のオンライン上の仮想店舗等で行われても良い。また、ここでの販売は、メールオーダーや、通信販売等で行われる販売でも良い。販売者端末11は、例えば、コンピュータや携帯型情報端末等である。
取置商品識別情報取得部111は、ユーザが取り置きを指示した1以上の商品の識別情報である1以上の取置商品識別情報を取得する。取り置きとは、商品を、ユーザが、購入するか否かを決定するまで、他のユーザが購入できない状態にすることである。商品識別情報とは、商品を識別するための情報であり、商品名、商品のシリアル番号、商品コード等である。商品名は、販売店等が、1以上の商品に対して、付与した番号や名称等(例えば、Aさんの取り置き商品等)であっても良い。ここでの商品は、1以上の商品で構成される商品群であっても良い。取置商品識別情報取得部111が、どのように取置商品識別情報を取得するかは問わない。例えば、販売者が、キーボード等の入力デバイス等を介して手入力した商品識別情報を取得(例えば、受け付け)しても良い。また、取置商品識別情報取得部111は、商品の値札等に付与されている商品識別情報が記録されたバーコード等を、図示しないバーコードリーダ等で読み出し、バーコードリーダが読み出した商品識別情報をバーコードリーダから取得しても良い。また、例えば、商品の販売が、インターネット通信販売サイト等のネットワーク上の商取引サイト等で行われる場合、ユーザが、上記のユーザ端末等の情報端末を介して、販売者の運営する商取引サイトに対して送信した、取り置きの対象となる商品の商品識別情報を、取置商品識別情報取得部111が、取置商品識別情報として取得(例えば、直接的あるいは間接的に受信)しても良い。ここでの取得とは、例えば、受付、受信、読み出し、生成等を含む概念である。かかることは以下においても同様である。
仮決済情報取得部112は、仮決済情報を取得する。仮決済情報は、取置商品識別情報に対応する1以上の商品の代金を示す代金情報と、商品の販売者の識別情報である販売者識別情報と、商品の取り置きを指示したユーザが商品を購入する際の決済に利用するカードである決済カードのカード識別情報とを有する情報である。代金情報は、通常は、取置商品識別情報が示す各商品の個別の代金の情報であるが、取置商品識別情報が、複数の商品で構成される商品群に対応する商品識別情報である場合、代金情報は、取り置かれた複数の商品の代金の合計を示す情報であってもよい。販売者識別情報は、販売者を識別可能な情報であり、例えば、販売者名や、販売者のコード等である。仮決済情報は、例えば、取り置きされた商品の代金の決済に必要な情報や、取り置きを行った販売者を特定するために必要な情報を有する情報である。
決済カードとは、商品購入時の決済に利用可能なカードであり、例えば、クレジットカードや、デビッドカードである。プリペイドカード等も決済カードと考えても良い。決済カードの識別情報とは、通常、カード番号(例えば、クレジットカード番号)であるが、カード番号と、セキュリティコード、名義人名、有効期限のうちの1以上との組合せ等であってもよい。
仮決済情報取得部112は、仮決済情報を構成する各情報をどのように取得しても良い。例えば、仮決済情報取得部112は、販売者等が、キーボード等の入力デバイス等を介して入力した商品の代金情報を取得(例えば受付)しても良いし、商品の値札等に付与されている商品の代金情報を示すバーコードを、図示しないバーコードリーダ等で読み出して、読み出した代金情報を取得しても良い。
また、仮決済情報取得部112は、販売者等が、キーボード等の入力デバイス等を介して入力した販売者識別情報を取得(例えば受付)しても良いし、図示しない記憶媒体等に予め格納されている販売者識別情報を読み出すことで取得しても良い。
また、仮決済情報取得部112は、キーボード等の入力デバイス等を介して、販売者や取り置きを指示したユーザが入力した、ユーザが取り置きを行う際等に提示した決済カードに表示されているカード識別情報を取得(例えば受付)しても良いし、ユーザが取り置き時等に提示した決済カードが有するカード識別情報が記録されたRFIDタグや、磁気テープ等から、カードリーダ等を用いて、カード識別情報を取得しても良い。また、例えば、商品の販売が、ネットワーク上の商取引サイト等で行われる場合、ユーザが、上記のユーザ端末等の情報端末を介して、販売者の運営する商取引サイトに対して送信したユーザの決済カードのカード識別情報を、取置商品識別情報取得部111が、取置商品識別情報として取得(例えば、直接的、あるいは間接的に受信)しても良い。また、仮決済情報取得部112は、顧客情報の一つとして、図示しない記憶媒体等に予め格納されている取り置きを行ったユーザの決済カードのカード識別情報を読み出すことで取得しても良い。
また、仮決済情報取得部112は、取得した仮決済情報についての決済指示(具体的には、仮決済情報の代金情報が示す代金についての決済指示)を受け付ける期限を示す情報である決済指示期限情報を更に取得するようにしても良い。決済指示期限情報は、商品の取り置きが可能な有効期限を示す情報と考えても良い。仮決済情報取得部112は、例えば、キーボード等の入力デバイス等を介して、販売者や取り置きを指示したユーザが入力した取り置きの期限となる日時の情報を、決済指示期限情報として取得しても良い。また、仮決済情報取得部112は、例えば、図示しない時計等から取得した現在の日時等の情報を用いて、予め指定された演算式等を用いて、決済指示期限情報を取得しても良い。例えば、現在の日時に、予め指定された日数を加算して決済指示期限情報を取得しても良い。なお、ここでの日時は、日付だけの情報であっても良い。かかることは以下においても同様である。
また、仮決済情報取得部112は、決済カードの暗証番号や、取り置きが行われた日時の情報等を更に含むようにしても良い。また、仮決済情報取得部112は、ユーザや販売者等によりキーボードやタッチパネル等を介して入力された、ユーザの名前、電話番号、住所等の、取り置きを指示したユーザを特定する際に利用される情報や、取り置きを指示したユーザに対して取り置きされた商品を送付したりする際に利用される情報を取得しても良い。ここでは、これらの情報を、ユーザ個人情報と呼ぶ。
仮決済情報送信部113は、仮決済情報取得部112が取得した仮決済情報を、決済処理装置12に送信する。また、仮決済情報送信部113は、更に、仮決済情報取得部112が取得した決済指示期限情報を、仮決済情報取得部112が取得した仮決済情報と対応付けて、決済処理装置12に送信するようにしてもよい。また、仮決済情報送信部113は、上述した取置商品識別情報取得部111が取得した取置商品識別情報を、この取置商品識別情報に対応する仮決済情報と対応付けて、決済処理装置12に更に送信するようにしても良い。
仮決済情報送信部113は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。仮決済情報送信部113は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。かかることは、他の送信部、例えば、後述する仮決済識別情報送信部124や、決済完了情報送信部127、期限送信部140、取消通知部143、決済指示送信部133等、においても同様である。また、これらの送信部は、送信する情報の取得等を行うための処理を行うMPUやメモリ等を有していても良い。
仮決済識別情報受信部114は、決済処理装置12から送信される仮決済識別情報を受信する。具体的には、仮決済識別情報受信部114は、仮決済情報送信部113が送信した仮決済情報に応じて決済処理装置12から送信される仮決済識別情報を受信する。仮決済識別情報については後述する。
仮決済識別情報受信部114は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。仮決済識別情報受信部114は、通信デバイスを含むと考えても、含まないと考えても良い。かかることは、他の受信部、例えば、後述する決済完了情報受信部117、仮決済受信部121,決済指示受信部125、取消指示受信部128、等においても同様である。
取置情報格納部115には、取置情報が格納される。取置情報は、仮決済識別情報と、取置商品識別情報とを有する情報である。取置情報に含まれる仮決済識別情報は、仮決済情報送信部113が送信した仮決済情報に対応する仮決済識別情報である。取置情報に含まれる仮決済識別情報は、例えば、仮決済識別情報受信部114が受信した仮決済識別情報である。また、取置情報は、上述したユーザ個人情報を含むようにしてもよい。取置情報格納部115は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。また、ここでの格納は、一時記憶であっても良い。かかることは,他の格納部においても同様である。
取置情報出力部116は、取置情報を出力する。取置情報出力部116が出力する取置情報は、取置商品識別情報取得部111が受信した取置商品識別情報と、仮決済情報送信部113が送信した仮決済情報に対応する仮決済識別情報と、を有する情報である。取置情報出力部116は、仮決済情報取得部112が取得したユーザ個人情報を更に含む取得情報を出力するようにしても良い。一の取置情報に含まれる取置商品識別情報と仮決済識別情報とは、一の商品についての取り置きが行われた場合の、取り置きの対象となった商品について取置商品識別情報取得部111が取得した取置商品識別情報と、この一の商品の取り置きの際に、仮決済情報送信部113が送信した仮決済情報を示す仮決済識別情報である。仮決済情報送信部113が送信した仮決済情報に対応する仮決済識別情報は、例えば、仮決済情報送信部113が送信した仮決済情報に応じて、仮決済識別情報受信部114が受信した仮決済識別情報である。
取置情報出力部116は、例えば、取置情報を取置情報格納部115に蓄積する。また、取置情報出力部116は、取置情報を図示しないモニタに表示したり、プリンタ等に出力しても良い。例えば、販売者が、販売者端末11以外の他のデータベース等を利用して、取り置きされた商品の商品識別情報と、仮決済管理情報とを対応付けて管理する場合等においては、このデータベースに対して、取置情報を出力するようにしても良い。また、例えば、販売者が、印刷された取置情報を用いて、取り置きされた商品の管理を行う場合等においては、取置情報をプリンタ等で印刷するようにしても良い。
ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。取置情報出力部116は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。取置情報出力部116は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
決済完了情報受信部117は、取置情報出力部116が出力した取置情報に含まれる仮決済識別情報に対応する仮決済情報に関する決済が完了したことを示す情報である決済完了情報を決済処理装置12から受信する。例えば、決済完了情報受信部117は、取置情報出力部116が取置情報格納部115に蓄積した取置情報に含まれる仮決済識別情報に対応する決済完了情報を決済処理装置12から受信する。仮決済情報に関する決済とは、具体的には、仮決済情報が有する代金情報が示す代金についての決済である。仮決済情報が有する代金情報が示す代金についての決済とは、仮決済識別情報が示す仮決済情報に対応する取り置きされた商品についての決済と考えても良い。決済完了情報は、取り置きされた商品についての決済が完了したことを示す情報と考えて良い。決済完了情報は、通常、仮決済識別情報と、この仮決済識別情報に対応する仮決済情報が有する代金情報が示す代金についての決済が完了したことを示す情報とを有する情報とを有する。決済が完了したことを示す情報は、例えば、決済が完了したことを示す値を有するフラグ等の情報である。あるいは、決済が完了したことを示す情報を省略して、決済完了情報受信部117が決済処理装置12から受信する仮決済識別情報を、決済完了情報と考えても良い。例えば、決済完了情報受信部117が一の仮決済識別情報を決済処理装置12から受信した場合、この仮決済識別情報に対応する仮決済情報についての決済が完了したことを示す決済完了情報を受信したと判断するようにしても良い。
また、決済完了情報受信部117は、取置情報格納部115に蓄積されている仮決済識別情報が示す仮決済情報が削除されたことを示す情報である取消通知情報を決済処理装置12から受信するようにしてもよい。取消通知情報については、後述する。
決済完了情報出力部118は、決済完了情報受信部117が受信した決済完了情報に関する情報を出力する。決済完了情報に関する情報とは、例えば、決済完了情報に含まれる仮決済識別情報を含む情報である。例えば、決済完了情報に含まれる仮決済識別情報を、決済が完了した商品に対応する仮決済識別情報として出力することである。例えば、決済完了情報出力部118が出力する仮決済識別情報によって、商品の取り置きを行った販売者は、取置情報格納部115に格納されている取置情報のうちの、決済完了情報出力部118が出力する仮決済識別情報を含む取置情報が有する取置商品識別情報が示す取り置きされた商品についての決済が完了した(即ち、取り置きされた商品が売れた)ことを知ることが可能となる。また、決済完了情報出力部118は、取置情報格納部115に格納されている取置情報の中から、決済完了情報に含まれる仮決済識別情報を含む取置情報が有する取置商品識別情報を検索等により取得して、この取置商品識別情報を決済完了情報に関する情報として出力するようにしても良い。この場合、販売者は、この取置商品識別情報に対応する商品についての決済が完了したことを知ることができる。なお、決済完了情報出力部118は、決済完了情報に含まれる仮決済識別情報を含む取置情報が有する取置商品識別情報とユーザ個人情報の少なくとも一部とを出力するようにしてもよい。あるいは、取置情報が有するユーザ個人情報の少なくとも一部だけを出力するようにしても良い。
また、決済完了情報出力部118は、決済完了情報と同様に、決済完了情報受信部117が受信した取消通知情報に関する情報を出力しても良い。例えば、決済完了情報出力部118は、取消通知情報に関する情報として、取消通知情報に含まれる仮決済識別情報を出力してもよい。また、決済完了情報出力部118は、取置情報格納部115に格納されている取置情報の中から、取消通知情報に含まれる仮決済識別情報を含む取置情報が有する取置商品識別情報を検索等により取得して、この取置商品識別情報を取消通知情報に関する情報として出力するようにしても良い。
ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。決済完了情報出力部118は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。決済完了情報出力部118は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
決済処理装置12は、例えば、決済カードを用いた決済サービスの提供者等が利用する装置であり、具体例としては、クレジットカード会社等がサービスの提供に利用するサーバ装置である。例えば、取り置きされた商品を管理したり、取り置きされた商品についての決済を行う際に必要な情報を管理する装置である。販売者端末11は、例えば、コンピュータや、サーバ装置等である。
仮決済受信部121は、仮決済情報を受信する。仮決済情報は、上述したように、ユーザが取り置きを指示した1以上の商品の代金を示す代金情報と、商品の販売者の識別情報である販売者識別情報と、商品の取り置きを指示したユーザが、商品を購入する際の決済に利用するカードである決済カードのカード識別情報と、を有する情報である。仮決済受信部121は、通常、販売者端末11の仮決済情報送信部113が送信する仮決済情報を受信する。また、仮決済受信部121は、仮決済情報送信部113が仮決済情報と対応付けて送信する決済指示期限情報を更に受信しても良い。また、仮決済受信部121は、仮決済情報送信部113が仮決済情報と対応付けて送信する商品識別情報を更に受信しても良い。
仮決済管理情報格納部122には、仮決済情報と、この仮決済情報を識別する情報である仮決済識別情報とを有する1以上の仮決済管理情報が格納される。仮決済管理情報に格納される仮決済情報は、通常、仮決済受信部121が受信した仮決済情報である。仮決済情報に対応する仮決済識別情報をどのように取得するかについては後述する。本実施の形態における仮決済とは、例えば、取り置きした商品についての、決済を行うか否かが確定するまでの状態、言い換えれば決済待ちの状態を意味すると考えて良い。仮決済とは、決済を行うために必要となる情報(例えば、代金情報や、決済カードのカード識別情報等)を取得済の状態であって、決済を行う指示(あるいは決済を行わない指示)を待っている状態と考えても良い。仮決済識別情報とは、仮決済の状態となっている商取引の案件(例えば、商品)についての識別情報と考えても良い。また、仮決済識別情報を、取り置きされた案件を識別するための情報と考えても良い。また、仮決済管理情報は、仮決済受信部121が受信した取置商品識別情報をさらに有するようにしてもよい。
また、仮決済管理情報格納部122には、仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済指示を受け付ける期限を示す情報である決済指示期限情報を更に有する仮決済管理情報が格納されてもよい。仮決済情報に関する決済指示とは、具体的には、仮決済情報が有する代金情報が示す代金についての決済指示である。仮決済情報に関する決済指示を、仮決済情報に対応する商品についての決済と考えても良い。
仮決済管理情報蓄積部123は、仮決済受信部121が受信した仮決済情報を識別する仮決済識別情報を取得し、取得した仮決済識別情報と、仮決済情報とを有する仮決済管理情報を、仮決済管理情報格納部122に蓄積する。仮決済管理情報蓄積部123が仮決済識別情報をどのように取得するかは問わない。例えば、仮決済管理情報蓄積部123は、予め指定されたルール等に従って、仮決済受信部121が受信した仮決済情報についての仮決済識別情報を取得して、取得した仮決済識別情報と、仮決済受信部121が受信した仮決済情報とを有する仮決済管理情報を仮決済管理情報格納部122に蓄積する。予め指定されたルールは、例えば、連番や、仮決済情報を受信した日時(あるいは、取り置きが行われた日時)等や、仮決済情報に含まれる販売者識別情報に連番や仮決済情報を受信した日時(あるいは、取り置きが行われた日時)等を付与して得られる情報を、仮決済識別情報として取得するというルールである。
また、仮決済管理情報蓄積部123は、仮決済受信部121が受信した仮決済情報についての決済指示期限情報を取得して、取得した仮決済指示期限情報と、仮決済識別情報と、仮決済情報とを有する仮決済管理情報を、仮決済管理情報格納部122に蓄積するようにしても良い。仮決済管理情報蓄積部123が決済指示期限情報をどのように取得するかは問わない。
例えば、仮決済受信部121が仮決済情報とともに受信した決済指示期限情報を、この仮決済情報に対応する決済指示期限情報として取得するようにしても良い。
また、仮決済管理情報蓄積部123は、例えば、図示しない記憶媒体等に予め格納されている決済の期限を示す決済指示期限情報を、この記憶媒体から読み出してもよい。また、仮決済管理情報蓄積部123は、取り置きが行われた日、仮決済情報の送信日、または仮決済情報の受信日等の日付と、予め指定されたルール(例えば、予め指定された日数を、取り置きが行われた日等の基礎となる日付に加算するルール)とを用いて取得した期限を、決済期限情報として取得しても良い。このルールは、仮決済情報に含まれる販売者識別情報に関係なく予め指定されている一のルールであっても良いし、仮決済情報に含まれる販売者識別情報毎に異なるルールであってもよい。例えば、決済指示期限情報を取得するためのルールと、販売者識別情報とを対応付けて有する情報である期限ルール情報を予め図示しない記憶媒体等に蓄積しておくようにし、仮決済受信部121が仮決済情報を受信した場合に、この仮決済情報に含まれる販売者識別情報に対応するルールを、期限ルール情報の中から検索により取得し、取得したルールを用いて、取り置きが行われた日や、仮決済情報の送信日や、仮決済情報の受信日等を用いて決済指示期限情報を取得しても良い。このルールは、販売者が個別に設定したルールであってもよい。
また、仮決済管理情報蓄積部123は、取り置きが行われた日時や、仮決済情報が送信された日時や、仮決済情報を受信した日時や、仮決済情報が蓄積された日時の情報等を更に有する仮決済管理情報を、仮決済管理情報格納部122に蓄積するようにしても良い。
なお、仮決済管理情報蓄積部123は、仮決済識別情報を取得する際に、仮決済受信部121が受信した仮決済情報を用いて、利用残高の照会をしても良い。なお、仮決済情報を用いて、とは、本実施の形態においては、仮決済情報の少なくとも一部を用いることであるとする。具体的には、仮決済情報のカード識別情報と、代金情報とを用いて、カード識別情報が示す決済カードの残高が、代金情報が示す代金以上であるか否かを判断し、代金以上であれば、利用残高があると判断し、代金未満であれば、利用残高が不足であると判断する。そして、利用残高があると判断した場合にだけ、仮決済識別情報を取得して、仮決済管理情報を蓄積するようにし、利用残高が不足である場合は、仮決済管理情報を蓄積しない。さらに、利用残高が不足である場合、仮決済情報の送信元となる販売者端末11に対して、利用残高が不足していることを示す情報を、決済完了情報送信部127等から送信させるようにしても良い。
仮決済識別情報送信部124は、例えば、仮決済管理情報蓄積部123が取得した仮決済識別情報を、仮決済識別情報が示す仮決済情報の販売者識別情報が示す販売者に対応する通知先に送信する。販売者識別情報が示す販売者に対応する通知先への送信とは、例えば、販売者識別情報が示す販売者が利用する販売者端末11に送信することである。仮決済識別情報送信部124は、例えば、仮決済識別情報が示す仮決済情報に含まれる販売者識別情報を取得し、この販売者識別情報が示す販売者が利用する販売者端末11を送信先に指定する情報を取得して、この情報を用いて、販売者端末11に仮決済識別情報を送信する。例えば、販売者端末11を送信先に指定する情報は、例えば、販売者端末11のアドレス情報である。アドレス情報は、IPアドレス、MACアドレス、メールアドレス等である。かかることは以下においても同様である。例えば、仮決済識別情報送信部124は、予め図示しない記憶媒体等に格納されている販売者識別情報と、この販売者識別情報が示す販売者が利用する販売者端末11のアドレス情報とを有する情報である販売者アドレス管理情報を用いて、検索により販売者識別情報に対応するアドレス情報を取得し、このアドレス情報に仮決済識別情報を送信する。なお、販売者識別情報が、販売者端末のアドレス情報である場合には、このアドレス情報が示す送信先に仮決済識別情報を送信するようにしてもよい。また、ここでは、販売者識別情報が示す販売者に対応する通知先に仮決済識別情報を送信することが、販売者識別情報が示す販売者が利用する販売者端末11に送信することである場合を例に挙げて説明したが、販売者識別情報が示す販売者に仮決済識別情報を送信することは、例えば、販売者等が指定する販売者端末11以外の販売者が利用する情報処理端末(例えば、コンピュータや、携帯電話や、スマートフォンや、携帯情報端末等)に送信することであってもよい。この場合も、例えば、上記と同様の販売者アドレス管理情報を用いて、通知先のアドレス情報を取得するようにすればよい。
また、仮決済識別情報送信部124は、例えば、仮決済管理情報蓄積部123が取得した仮決済識別情報を、仮決済識別情報が示す仮決済情報のカード識別情報が示す決済カードのユーザに対応する通知先に送信する。カード識別情報が示す決済カードのユーザに対応する通知先への送信とは、例えば、カード識別情報が示す決済カードのユーザが利用する販売者端末11に送信することである。仮決済識別情報送信部124は、例えば、仮決済識別情報が示す仮決済情報に含まれるカード識別情報を取得し、このカード識別情報が示す決済カードのユーザが利用するユーザ端末13を送信先に指定する情報を取得して、この情報を用いて、ユーザ端末13に仮決済識別情報を送信する。例えば、ユーザ端末13を送信先に指定する情報は、例えば、ユーザ端末13のアドレス情報である。例えば、仮決済識別情報送信部124は、予め図示しない記憶媒体等に格納されているカード識別情報と、このカード識別情報が示す決済カードのユーザが利用するユーザ端末13のアドレス情報とを有する情報であるユーザアドレス管理情報を用いて、検索によりカード識別情報に対応するアドレス情報を取得し、このアドレス情報に仮決済識別情報を送信する。ここでは、カード識別情報が示す決済カードのユーザに対応する通知先に仮決済識別情報を送信することが、カード識別情報が示す決済カードのユーザが利用するユーザ端末13に送信することである場合を例に挙げて説明したが、カード識別情報が示す決済カードのユーザに対応する通知先に仮決済識別情報を送信することは、例えば、ユーザ等が指定するユーザ端末13以外のユーザが利用する情報処理端末(例えば、コンピュータや、携帯電話や、スマートフォンや、携帯情報端末等)に送信することであってもよい。この場合も、上記と同様のユーザアドレス管理情報を用いて、通知先のアドレス情報を取得すればよい。
なお、取得商品識別情報等を仮決済識別情報として利用する場合のように、商品の取り置きを行った販売者と、取り置きを指示したユーザとが、決済処理装置12を介さずに仮決済識別情報を取得可能な場合には、仮決済識別情報送信部124は省略してもよい。
また、取り置きを指示したユーザが、取り置きを行った販売者から、取り置きを行った商品についての仮決済識別情報の通知を受ける場合等においては、仮決済識別情報送信部124は、ユーザに対応する通知先に仮決済識別情報を送信しなくて良い。
決済指示受信部125は、決済指示を受信する。決済指示は、1以上の仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済を行う指示である。仮決済情報に関する決済を行う指示とは、具体的には、仮決済情報が有する代金情報が示す代金の決済を行う指示である。仮決済情報に関する決済を行う指示を、仮決済情報に対応する商品についての決済の指示と考えても良い。かかることは以下においても同様である。決済指示受信部125は、例えば、ユーザ端末13から、決済指示を受信する。決済指示は、例えば、1以上の仮決済識別情報(具体的には、決済の対象となる代金情報を有する仮決済情報を示す仮決済識別情報)を有する。また、決済指示は、更に、決済を実行させるための命令等を有していてもよい。ただし、仮決済識別情報の受信を、この仮決済識別情報が示す仮決済情報についての決済指示の受信と考えるようにしてもよい。
決済処理部126は、決済指示受信部125が受信した決済指示に応じて、1以上の仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済を行う。1以上の仮決済識別情報とは、決済指示が指定する仮決済識別情報である。仮決済情報に関する決済とは、具体的には、仮決済情報が有する代金情報が示す代金の決済である。仮決済情報に関する決済を、仮決済情報に対応する商品についての決済と考えても良い。かかることは以下においても同様である。決済処理部126は、例えば、決済指示受信部125が受信した決済指示が有する仮決済識別情報が示す仮決済情報に含まれる代金情報と、カード識別情報と、販売者識別情報とを用いて決済を行う。決済を行うということは、例えば、カード識別情報が示す決済カードを利用するユーザに、代金情報が示す代金を請求し、代金情報が示す代金を、販売者識別情報が示す販売者に支払う処理である。ただし、結果的にこのような処理が確実に実行されるよう、決済指示が示す仮決済識別情報が示す仮決済情報カード識別情報と、代金情報と、販売者識別情報とを、予め用意されている決済済のカード識別情報と、代金情報と、販売者識別情報とを管理するデータベース(図示せず)等に出力(例えば、登録)することであってもよい。あるいは、決済指示受信部125が受信した決済指示が有する仮決済識別情報が示す仮決済情報に含まれる決済処理に必要な代金情報、カード識別情報、販売者識別情報等の情報を、決済処理を行うことが確定した商品についての代金情報、カード識別情報、販売者識別情報等の情報として出力すること等と考えても良い。なお、決済カードを用いた決済処理については、公知の技術であるので、ここでは、詳細な説明は省略する。
決済完了情報送信部127は、決済処理部126が決済を完了した場合に、決済完了情報を送信する。決済完了情報は、決済指示受信部125が受信した決済指示が示す(即ち、決済指示が決済を行うことを指示する)1以上の仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済を、決済処理部126が完了したことを示す情報である。仮決済情報に関する決済とは、具体的には、仮決済情報に含まれる代金情報が示す代金についての決済のことである。決済完了情報は、通常、決済を行った仮決済情報を示す仮決済識別情報を有している。決済完了情報は、決済が完了した旨のテキスト等の情報や、決済された代金情報や、決済日等の情報を有していても良い。決済完了情報送信部127は、決済完了情報を、決済指示受信部125が受信した決済指示が示す仮決済識別情報が示す仮決済情報の販売者識別情報が示す販売者に対応する通知先に送信する。販売者に対応する通知先に送信する、ということは、例えば、販売者が利用する販売者端末11に送信することである。販売者端末11のアドレス情報を取得する処理等は、仮決済識別情報送信部124が販売者端末11のアドレス情報を取得する処理等と同様である。また、販売者端末11の代わりに、販売者の利用する他の情報処理端末に決済が完了したことを示す情報を送信してもよい。
取消指示受信部128は、1以上の仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済を行わないことを示す情報である取消情報を受信する。取消情報は、例えば、商品についての取り置きを取り消す情報と考えて良い。取消情報は、具体的には、取消の対象となる代金情報を含む仮決済情報を示す仮決済識別情報を含む情報である。また、取消情報は、取消を指示する命令等の情報を有していても良い。ただし、取消指示受信部128が、仮決済識別情報を受信したことを、この仮決済識別情報が示す仮決済情報の有する代金情報についての取消指示であると判断するようにしても良い。取消指示受信部128が受信する取消指示は、例えば、ユーザ端末13の決済指示送信部133が送信する取消指示である。
期限判断部129は、現在の日付を取得し、仮決済管理情報格納部122に格納されている決済指示期限情報が示す期限と、現在の日付との差が、予め指定された日数以下であるか否かを判断する。予め指定された日数とは、例えば、現在の日付が、決済指示期限情報が示す取り置きの期限に近づいた日付か否かを判断するために指定された日数である。通常は、1以上の日数が指定される。なお、ここでは、予め指定された日数以下であるか否かの判断は、予め指定された日数未満であるか否かの判断も含む概念であると考える。比較の対象となる日数の設定によって、結果的に同じ比較結果が得られるからである。予め指定された日数は、決済指示期限情報に対応する仮決済情報が含む販売者識別情報毎に異なる日数であっても良いし、販売者識別情報間で共通の日数であっても良い。異なる日数の場合、例えば、予め、日数と販売者識別情報とを対応付けて有する情報を用意しておくようにして、この情報から、一の決済指示期限情報に対応する仮決済情報が含む販売者識別情報に対応する日数を検索により取得するようにすればよい。また、この日数は、仮決済情報毎に販売者等により指定された日数であっても良い。
期限送信部140は、期限判断部129が予め指定された日数以下であると判断した場合に、判断の対象となった決済指示期限情報と対応付けられた仮決済識別情報が示す仮決済情報のカード識別情報が示す決済カードのユーザに対応する通知先に、仮決済識別情報が示す仮決済情報の代金についての決済指示を受け付ける期限が近づいていることを示す情報を送信する。期限が近づいていることを示す情報は、例えば、判断の対象となった決済指示期限情報と対応付けられた仮決済識別情報を含む情報である。また、期限が近づいていることを示す情報は、期限が近づいていることを示すテキスト等の情報や、決済指示期限情報が示す期限の日付等の情報を有していても良い。決済カードのユーザに対応する通知先に送信する、ということは、例えば、決済カードのユーザが利用するユーザ端末13に送信することである。ユーザ端末13のアドレス情報を取得する処理等は、仮決済識別情報送信部124がユーザ端末13のアドレス情報を取得する処理等と同様である。また、ユーザ端末13の代わりに、ユーザ端末13が利用する他の情報処理端末に決済が完了したことを示す情報を送信してもよい。
決済取消処理部141は、取消指示受信部128が受信した取消指示に応じて、1以上の仮決済識別情報に対応する仮決済情報を削除する。決済取消処理部141は、取消指示が有する仮決済識別情報が示す仮決済情報を削除する。仮決済識別情報に対応する仮決済情報を削除するということは、例えば、仮決済識別情報に対応する仮決済情報を削除することや、仮決済識別情報に対応する仮決済情報を含む仮決済管理情報を削除することや、仮決済識別情報に対応する仮決済情報を含む仮決済管理情報に削除されたことを示すフラグ等の情報や、処理済であることを示すフラグ等の情報を付与することである。かかることは、以下においても同様である。なお、削除した仮決済情報は、その後の処理で利用可能となるように、図示しない記憶媒体等に一時記憶するようにしても良い。また、仮決済情報を削除することは、仮決済情報を決済の対象から除外することと考えても良い。
また、決済取消処理部141は、決済指示期限情報が示す期限を過ぎた仮決済情報を削除する。具体的には、決済取消処理部141は、図示しない時計等から現在の日付を取得し、現在の日付が、決済指示期限情報が示す期限を過ぎたか否かを判断する。過ぎたか否かの判断は、例えば、決済指示期限情報が示す期限(期日)から、現在の日付を減算した値が、0未満であるか否かを判断し、0未満であれば、決済指示期限情報が示す期限を過ぎたと判断し、それ以外は、過ぎていないと判断する。そして、期限を過ぎていると判断された場合、この決済指示期限情報に対応する仮決済情報を、上記と同様に、削除する。
取消料処理部142は、決済取消処理部141が削除した仮決済情報を用いて、仮決済情報に含まれるカード識別情報が示す決済カードから、仮決済情報に含まれる販売者識別情報が示す販売者に対して、取消料の決済を行う。取消料を決済する処理は、決済処理部126が、一の仮決済情報が有する代金情報が示す代金の決済を、この仮決済情報が有するカード識別情報が示す決済カードから決済する処理と同様である。
取消料は、一律の料金であっても良いし、販売者毎に個別に設定されている料金であっても良い。例えば、販売者識別情報と、取消料を指定する情報とを有する取消料管理情報が、予め図示しない記憶媒体等に格納されているようにして、決済取消処理部141は、削除した仮決済情報が有する販売者識別情報に対応する取消料を指定する情報を、この取消料管理情報から検索により取得し、取得した取消料を指定する情報が示す取消料を取得するようにすればよい。取消料を指定する情報は、取消料そのものであっても良いし、取消料を取得するためのルールや、取消料を算出するための式やパラメータ等であっても良い。例えば、取消料を指定する情報は、代金情報が示す代金に対する予め指定された比率を取消料として指定する情報である。この場合、決済取消処理部141は、削除された仮決済情報に含まれる代金情報が示す代金に、取消料を指定する情報である比率を乗算することで取消料を取得する。また、例えば、販売者端末11の仮決済情報取得部112が、仮決済情報を取得する際に、販売者等が図示しない入力デバイス等を介して入力した取消料を指定する情報を取得するようにし、仮決済情報送信部113が、この取消料を指定する情報を仮決済情報と対応付けて、決済処理装置12に送信するようにする。仮決済受信部121が仮決済情報とともに受信した取消料を指定する情報を、仮決済管理情報蓄積部123が取得して仮決済管理情報に蓄積するようにする。そして、決済取消処理部141は、削除した仮決済情報に対応付けられた取消料を指定する情報を、仮決済管理情報から読み出して、読み出した取消料を指定する情報が示す取消料を取得するようにしてもよい。
また、取消料は、取消が行われた日から、決済指示期限情報が示す期限(期日)までの日数によって、変化する料金体系であっても良い。例えば、日数が減るほど、段階的に取消料が増加する料金体系であっても良い。例えば、決済指示期限情報が示す期日までの日数と、取消料を指定する情報とを対応付けた日数別取消料管理情報を、図示しない記憶媒体等に予め格納しておくようにし、取消が行われた場合に、決済取消処理部141は、取り消しにより削除された仮決済情報に対応する決済指示期限情報が示す期限取消日から、取消日を除算し、取得された日数に対応する取消料を指定する情報を、日数別取消料管理情報から取得して、この取消料を指定する情報を用いて取消料を取得するようにすればよい。
取消通知部143は、一の仮決済情報が削除された場合に、この削除された仮決済情報の販売者識別情報が示す販売者に対応する通知先に、取消通知情報を送信する。取消通知情報は、削除された仮決済情報を示す仮決済識別情報を有する情報であって、この仮決済識別情報が示す仮決済情報が削除されたことを示す情報である。決済完了情報は、削除された旨のテキスト等の情報や、取消日等の情報を有していても良い。また、取消料が決済された場合、決済された取消料の情報を含むようにしてもよい。取消通知部143が取消通知情報を販売者(例えば、販売者端末11)に送信する処理は、決済完了情報送信部127が決済完了情報を、決済が完了した仮決済情報の販売者識別情報が示す販売者(例えば、販売者端末11)に送信する処理と同様である。
ユーザ端末13は、商品の取り置きを行うユーザが利用する情報処理端末である。ユーザ端末13は、例えば、コンピュータ、携帯電話、スマートフォン、携帯型情報端末等である。
ユーザ側受信部131は、決済処理装置12から送信される仮決済識別情報を受信する。なお、ただし、ユーザが、取り置きした商品に関する仮決済識別情報を、販売者等から口頭等で取得する場合等においては、決済処理装置12から仮決済識別情報を受信する必要がないため、ユーザ側受信部131は省略可能である。
決済指示受付部132は、仮決済識別情報に対する決済指示を受け付ける。決済指示受付部132は、例えば、ユーザ側受信部131が受信した仮決済識別情報に対する決済指示を受け付ける。決済指示受付部132は、通常、仮決済識別情報を有する決済指示を受け付ける。例えば、決済指示受付部132は、ユーザが決済を指示する(即ち、購入を指示する)取り置きした商品に対応した仮決済識別情報を有する決済指示を受け付ける。
また、決済指示受付部132は、1以上の仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済を行わないことを示す取消情報を受け付けるようにしても良い。決済指示受付部132は、例えば、ユーザ側受信部131が受信した仮決済識別情報に対する取消指示を受け付ける。決済指示受付部132は、通常、仮決済識別情報を有する取消指示を受け付ける。例えば、決済指示受付部132は、取消の対象となる商品に対応した仮決済識別情報を有する取消指示を受け付ける。
ここでの、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信などを含む概念である。
決済指示や取消指示の入力手段は、キーボードやマウスやタッチパネルやメニュー画面によるもの等、何でも良い。仮決済指示受付部132は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
決済指示送信部133は、決済指示受付部132が受け付けた決済指示を、決済処理装置12に送信する。また、決済指示受付部132が受け付けた取消指示を、決済処理装置12に送信するようにしてもよい。
ユーザ側出力部134は、ユーザ側受信部131が受信した仮決済識別情報を出力する。ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタへの印字、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。ユーザ側出力部134は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。ユーザ側出力部134は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、決済処理システム1の販売者端末11の動作の一例について図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS100)販売者端末11は、取り置きされる商品があるか否かを判断する。例えば、図示しない受付部等が、取り置きされる商品についての情報を登録する指示等を受け付けた場合に、取り置きされる商品があると判断する。取り置きがある場合、ステップS101に進み、取り置きがない場合、ステップS106に進む。
(ステップS101)取置商品識別情報取得部111は、取り置きされる商品についての取置商品識別情報を取得する。取得した場合、ステップS102に進み、取得していない場合、ステップS106に進む。
(ステップS102)仮決済情報取得部112は、ステップS101で取得した取置商品識別情報が示す商品についての仮決済情報を取得する。
(ステップS103)仮決済情報送信部113は、ステップS102で取得した仮決済情報を決済処理装置12に送信する。仮決済情報送信部113は、更に、ステップS101で取得した取得商品識別情報も、仮決済情報と対応付けて決済処理装置12に送信するようにしても良い。
(ステップS104)仮決済識別情報受信部114は、仮決済識別情報を受信したか否かを判断する。この仮決済識別情報は、ステップS103で送信した仮決済情報に応じて決済処理装置12から送信される仮決済識別情報である。受信した場合、ステップS105に進み、受信していない場合、ステップS104に戻る。なお、仮決済識別情報受信部114は、決済処理装置12から仮決済識別情報とともに送信される決済指示期限情報等も受信するようにしても良い。
(ステップS105)取置情報出力部116は、ステップS101で取得した取置商品識別情報と、ステップS104で受信した仮決済識別情報とを有する取置情報を生成して出力する。例えば、取置情報出力部116は、配置情報を取置情報格納部115に蓄積する。なお、取置情報出力部116は、上記の代わりに、仮決済識別情報ともに受信した決済指示期限情報を更に含む取置情報を生成して出力するようにしても良い。そして、ステップS100に戻る。
(ステップS106)決済完了情報受信部117は、決済完了情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS107に進み、受信していない場合、ステップS108に進む。
(ステップS107)決済完了情報出力部118は、ステップS106で受信した決済完了情報に関する情報を出力する。そして、ステップS100に戻る。
(ステップS108)決済完了情報受信部117は、取消通知情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS109に進み、受信していない場合、ステップS100に戻る。
(ステップS109)決済完了情報出力部118は、ステップS108で受信した取消通知情報に関する情報を出力する。そして、ステップS100に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、決済処理システム1の決済処理装置12の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)仮決済受信部121は、販売者端末11から送信される仮決済情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS202に進み、受信していない場合、ステップS206に進む。なお、仮決済受信部121は、仮決済情報とともに送信される取置商品識別情報等も受信するようにして良い。
(ステップS202)仮決済受信部121は、ステップS201で受信した仮決済情報について仮決済識別情報を取得する。
(ステップS203)仮決済管理情報蓄積部123は、ステップS201で受信した仮決済情報が有する販売者識別情報に対応した決済指示期限情報を取得する。例えば、予め図示しない記憶手段等に格納されている販売者識別情報と、決済指示期限情報を設定するためのルールを示す情報とを有する期限ルール情報を、図示しない記憶媒体等に予め格納しておくようにして、この期限ルール情報から、仮決済情報が有する販売者識別情報に対応した決済指示期限情報を設定するためのルールを示す情報を取得する。例えば、この決済指示期限情報を設定するためのルールを示す情報は、現在の日付(あるいは、販売者端末11が仮決済情報を取得した日付)に対して、予め指定された日数後を決済指示期限情報が示す期限(期日)に設定するルールである。そして、このルールに従って、仮決済管理情報蓄積部123は、販売者識別情報に対応した決済指示期限情報を取得する。
(ステップS204)仮決済管理情報蓄積部123は、ステップS201で受信した仮決済情報と、ステップS202で取得した仮決済識別情報と、ステップS203で取得した決済指示期限情報とを有する仮決済管理情報を仮決済管理情報格納部122に蓄積する。既に、他の仮決済管理情報が蓄積されている場合、仮決済管理情報蓄積部123は、新たな仮決済管理情報を追記する。また、上記の仮決済管理情報の代わりに、仮決済受信部121が受信した取置商品識別情報等を更に有する仮決済管理情報を蓄積するようにしても良い。
(ステップS205)仮決済識別情報送信部124は、ステップS202で取得した仮決済識別情報を、仮決済情報の送信元となる販売者端末11に送信する。また、仮決済識別情報送信部124は、ステップS202で取得した仮決済識別情報を、仮決済情報に含まれるカード識別情報が示す決済カードのユーザのユーザ端末13に送信する。仮決済識別情報を送信する際に、ステップS203で取得した決済指示期限情報や、取置商品識別情報等も、仮決済識別情報と対応付けて販売者端末11およびユーザ端末13に送信するようにしてもよい。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS206)決済指示受信部121は、ユーザ端末13から送信される決済指示を受信したか否かを判断する。ここでの決済指示は、例えば、決済の対象となる仮決済情報を示す仮決済識別情報を有する決済指示であるとする。決済指示を受信した場合、ステップS207に進み、受信していない場合、ステップS210に進む。
(ステップS207)決済処理部126は、ステップS206で受信した決済指示に対応する仮決済情報を読み出す。決済処理部126は、具体的には、ステップS206で受信した決済支持に含まれる仮決済識別情報と一致する仮決済識別情報を有する仮決済管理情報に含まれる仮決済情報を、仮決済管理情報格納部122から読み出す。
(ステップS208)決済処理部126は、ステップS207で読み出した仮決済情報を用いて、この仮決済情報に関する決済を行う。具体的には、ステップS207で読み出した仮決済情報に含まれるカード識別情報と、代金情報と、販売者識別情報とを用いて決済を行う。決済の処理については、公知の技術であるので詳細な説明は省略する。
(ステップS209)決済完了情報送信部127は、ステップS206で受信した決済指示に含まれる仮決済識別情報を有する決済完了情報を、ステップS207で読み出した仮決済情報に含まれる販売者識別情報が示す販売者、具体的には、販売者識別情報が示す販売者端末11に送信する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS210)決済指示受信部125は、ユーザ端末13から送信される取消指示を受信したか否かを判断する。ここでの取消指示は、例えば、削除する仮決済情報を示す仮決済識別情報を有する取消指示であるとする。取消指示を受信した場合、ステップS211に進み、受信していない場合、ステップS214に進む。
(ステップS211)決済取消処理部141は、ステップS210で受信した取消指示が示す仮決済情報を削除する処理を行う。具体的には、決済取消処理部141は、ステップS210で受信した取消指示が有する仮決済識別情報が示す仮決済情報を削除する処理を行う。例えば、ステップS210で受信した取消指示が有する仮決済識別情報と一致する仮決済識別情報を有する仮決済管理情報を、仮決済管理情報格納部122から削除しても良いし、この仮決済管理情報に、削除されたことを示すフラグ等の情報を付与してもよい。
(ステップS212)取消料処理部142は、ステップS210で受信した取消指示が示す仮決済情報に含まれる販売者識別情報に対応する取消料を取得する。そして、ステップS210で受信した取消指示が示す仮決済情報に含まれるカード識別情報が示す決済カードから、この仮決済情報に含まれる販売者識別情報に対応する販売者を支払先として、取得した取消料を決済する。
(ステップS213)取消通知部143は、ステップS210で受信した取消指示が示す仮決済情報に含まれる販売者識別情報が示す販売者端末11に、取消指示が有していた仮決済識別情報を含む取消通知情報を送信する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS214)期限判断部129は、仮決済情報の期限について判断するタイミングであるか否かを判断する。期限判断部129は、どのように、期限について判断するタイミングであるかを判断しても良い。例えば、期限判断部129は、予め指定された時間が経過する毎に、期限を判断するタイミングであると判断する。また、予め指定された時刻になると、期限を判断するタイミングであると判断しても良い。判断するタイミングである場合、ステップS215に進み、判断するタイミングでない場合、ステップS201に戻る。
(ステップS215)期限判断部129は、図示しない時計等から、本日の日付を取得する。
(ステップS216)期限判断部129は、カウンターmの値に1を代入する。
(ステップS217)期限判断部129は、仮決済管理情報格納部122に格納されている仮決済管理情報の中に、m番目の仮決済管理情報があるか否かを判断する。ただし、削除されている仮決済管理情報はカウント対象から除外する。ある場合、ステップS218に進み、ない場合、ステップS201に戻る。
(ステップS218)期限判断部129は、m番目の仮決済管理情報から、決済指示期限情報を読み出す。
(ステップS219)期限判断部129は、ステップS218で読み出した決済指示期限情報が示す期限と、ステップS215で取得した本日の日付との差を算出する。具体的には、期限判断部129は、決済指示期限情報が示す期限から、ステップS215で取得した本日の日付を減算した値を取得する。
(ステップS220)期限判断部129は、ステップS219で取得した差を用いて、決済指示期限情報が示す期限を過ぎたか否かを判断する。例えば、ステップS219で取得した差が、0以上の値である場合、期限を過ぎていないと判断し、0未満の値である場合、期限を過ぎたと判断する。期限を過ぎた場合、ステップS221に進み、期限を過ぎていない場合、ステップS225に進む。
(ステップS221)決済取消処理部141は、m番目の仮決済管理情報に含まれる仮決済情報を、ステップS211と同様に、削除する。
(ステップS222)取消料処理部142は、ステップS212と同様に、m番目の仮決済管理情報に含まれる仮決済情報の販売者識別情報に対応する取消料を取得する。そして、取消料処理部142は、m番目の仮決済管理情報に含まれる仮決済情報のカード識別情報が示す決済カードから、この仮決済情報に含まれる販売者識別情報に対応する販売者を支払先として、取得した取消料を決済する。
(ステップS223)取消通知部143は、m番目の仮決済管理情報に含まれる販売者識別情報が示す販売者端末11に、この仮決済識別情報を含む取消通知情報を送信する。
(ステップS224)期限判断部129は、カウンターmの値を1インクリメントする。そして、ステップS217に戻る。
(ステップS225)期限判断部129は、ステップS219で取得した差が、予め指定された日数以下であるか否かを判断する。指定された日数以下である場合、ステップS226に進み、日数以下でない場合、ステップS224に進む。
(ステップS226)期限送信部140は、取り置きが終了する期限が近づいて居ることを示す情報を、m番目の仮決済管理情報に含まれる販売者識別情報が示す販売者端末11に送信する。そして、ステップS224に進む。
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、決済処理システム1のユーザ端末13の動作について図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)ユーザ側受信部131は、仮決済識別情報を受信したか否かを判断する。受信した場合、ステップS302に進み、受信していない場合、ステップS303に進む。
(ステップS302)ユーザ側出力部134は、ステップS301で受信した仮決済識別情報を出力する。例えば、ユーザ側出力部134は、仮決済識別情報を図示しないモニタ等に表示する。また、ユーザ側出力部134は、仮決済識別情報を図示しない記憶媒体等に蓄積しても良い。そして、ステップS301に戻る。
(ステップS303)決済指示受付部132は、決済指示を受け付けたか否かを判断する。決済指示は、例えば、キーボードやタッチパネル等を介して受け付ける。ここでは、一例として、決済指示受付部132は、仮決済識別情報を有する決済指示を受け付けるものとする。受け付けた場合、ステップS304に進み、受け付けていない場合、ステップS305に進む。
(ステップS304)決済指示送信部133は、ステップS303で受け付けた決済指示を、決済処理装置12に送信する。そして、ステップS301に戻る。
(ステップS305)決済指示受付部132は、取消指示を受け付けたか否かを判断する。取消指示は、例えば、キーボードやタッチパネル等を介して受け付ける。ここでは、一例として、決済指示受付部132は、仮決済識別情報を有する取消指示を受け付けるものとする。受け付けた場合、ステップS306に進み、受け付けていない場合、ステップS301に戻る。
(ステップS306)決済指示送信部133は、ステップS305で受け付けた決済指示を、決済処理装置12に送信する。そして、ステップS301に戻る。
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、本実施の形態における決済処理システム1の具体的な動作について説明する。図5は、本実施の形態の具体例における決済処理システム1の概念図である。ここでは、一例として、販売者端末11、決済処理装置12、およびユーザ端末13がそれぞれコンピュータであるとする。また、販売者端末11と決済処理装置12とユーザ端末13とは、インターネット等のネットワークを介して接続されているものとする。なお、ここでは、説明のため、販売者端末11およびユーザ端末13が、それぞれ一つである場合を例示しているが、それぞれは複数であっても良い。また、ここでは、決済カードがクレジットカードであるとする。販売者端末11は、例えば、販売者A(ここでは、法人であるとする)が利用するものとし、決済処理装置12は、決済カードを利用したサービスを提供するカード会社が利用するものであるとし、ユーザ端末13は、商品を購入するユーザBが利用するものとする。
まず、ユーザBが、販売者Aが経営する店舗に訪問して、ユーザBが利用する決済カード(ここでは、クレジットカード)を提示して、一の商品の取り置きを販売者Aに依頼したとする。
まず、販売者Aが、図示しないキーボードやマウス等を介して、取り置きされる商品を登録するための指示を販売者端末11に入力すると、販売者端末11は、取り置きされる商品があると判断して、取置商品識別情報と、仮決済情報とを取得するための待機状態となる。
販売者Aが、取り置きを依頼された商品に付与されている商品タグに記載されているバーコードを、販売者端末11と接続された図示しないバーコードリーダで読み取ると、バーコードリーダは、バーコードから、商品の商品識別情報と、代金情報とを読み出す。取置商品識別情報取得部111は、バーコードリーダが読み出した商品識別情報を、取置商品識別情報として取得(例えば、受信)する。取得した取置商品識別情報は、例えば、「G10108」であるとする。バーコードリーダが読み出した代金情報は、「12000」(単位は円)であり、この代金情報は、例えば、図示しないメモリ等に一時記憶される。
また、販売者Aが、ユーザBが提示する決済カードのRFIDタグ等に格納されている情報を、販売者端末11と接続された図示しないカードリーダで読み取ると、カードリーダは、ユーザBの決済カードから、この決済カードのカード識別情報等を読み出す。読み出したカード識別情報は、例えば、「4981…352」である16桁の数字であったとする。読み出したカード識別情報は、例えば、図示しないメモリ等に一時記憶される。
また、販売者端末11の図示しない記憶媒体には、予め販売者Aの販売者識別情報が格納されているものとする。販売者Aの販売者識別情報は、例えば「S00135」であるとする。
仮決済情報取得部112は、上記で一時記憶された代金情報「12000」及びカード識別情報「4981…352」と、予め格納されている販売者識別情報「S00135」とを、仮決済情報として読み出す(取得する)。
仮決済情報送信部113は、仮決済情報取得部112が上記で取得した代金情報「12000」と、カード識別情報「4981…352」と、販売者識別情報「S00135」とを有する仮決済情報を、決済処理装置12に送信する。
また、ここでは、一例として、販売者Aが、ユーザBから提供されるユーザBの名前、電話番号、および住所の情報を、図示しないキーボード等を用いて入力すると、入力されたこれらの情報を、例えば、仮決済情報取得部112がユーザ個人情報として取得する。そして、仮決済情報取得部112は取得したユーザ個人情報を、図示しない記憶媒体等に一時記憶する。
決済処理装置12の仮決済受信部121は、販売者端末11から送信される仮決済情報を受信する。仮決済情報が受信されると、仮決済管理情報蓄積部123は、予め指定されているルールに従って、仮決済識別情報を取得する。ここでは、一例として、新たな仮決済情報を受信するごとに、値を1インクリメントさせた連番を取得するものとする。仮決済受信部121が取得した仮決済識別情報は、「T30532」であるとする。
図6は、図示しない記憶媒体等に予め格納されている期限ルール情報を示す図である。図においては、各行が、期限ルール情報を示している。図において、期限ルール情報は、「販売者ID」と、「ルール」という項目を有している。「販売者ID」は、販売者識別情報である。「ルール」は、販売者識別情報に対応した決済指示期限情報を設定するためのルールを示す情報である。ここでは、現在の日付に対して加算される日数の値が、「ルール」の値として格納されており、「ルール」の値を現在の日付に対して加算して得られる日付が決済指示期限情報であるとする。
次に、仮決済管理情報蓄積部123は、決済指示期限情報を取得する処理を行う。まず、仮決済受信部121が受信した仮決済情報から、販売者識別情報「S00135」を読み出す。仮決済管理情報蓄積部123は図6に示した期限ルール情報から、「販売者ID」の値が、「S00135」である期限ルール情報のレコード(行)を検出し、検出したレコードの「ルール」の値である「7」を取得する。
また、仮決済管理情報蓄積部123は、図示しない時計等から、現在の日付「2012年1月16日」を取得し、取得した日付に、期限ルール情報から取得した「ルール」の値である「7」を加算して、「2012年1月23日」という決済指示期限情報を取得する。
仮決済管理情報蓄積部123は、仮決済受信部121が受信した仮決済情報と、上記で取得した仮決済識別情報「T30532」と、決済指示期限情報「2012年1月23日」とを有する仮決済管理情報を、仮決済管理情報格納部122に蓄積する。
図7は、仮決済管理情報蓄積部123に格納されている仮決済管理情報を示す図である。図においては、各行が、仮決済管理情報を示している。仮決済管理情報は、「仮決済ID」と、「仮決済情報」と、「期限」という項目を有している。「仮決済情報」は、更に、「販売者ID」と、「代金」と、「カードID」という項目を有している。「仮決済ID」は、仮決済識別情報である。「仮決済情報」は仮決済情報であり、「販売者ID」は販売者識別情報、「代金」は代金情報、「カードID」はカード識別情報である。「期限」は、決済指示期限情報である。なお、ここでは、既に、他の仮決済管理情報が蓄積されていたものとし、一番上の行(レコード)が、仮決済管理情報蓄積部123が蓄積した最新の仮決済管理情報であるとする。
仮決済識別情報送信部124は、仮決済管理情報蓄積部123が取得した仮決済識別情報「T30532」を、仮決済受信部121が受信した仮決済情報の送信元となる販売者端末11に送信する。なお、仮決済識別情報の送信は、仮決済管理情報の蓄積の前に行うようにしても良い。
また、仮決済識別情報送信部124は、仮決済管理情報蓄積部123が取得した仮決済識別情報「T30532」を、この仮決済識別情報が示す仮決済情報のカード識別情報「4981…352」が示す決済カードを利用するユーザのユーザ端末13に対して送信する。仮決済識別情報の送信先となるユーザ端末13のアドレス情報等は、例えば、以下のようにして取得する。
図8は、図示しない記憶媒体等に予め格納されているユーザが利用する決済カードのカード識別情報と、ユーザが利用するユーザ端末13のアドレス情報とを管理する情報であるユーザアドレス管理情報である。ユーザアドレス管理情報は、「カードID」と、「アドレス」という項目を有している。「カードID」は、カード識別情報である。「アドレス」は、ユーザ端末13のアドレス情報であり、ここではメールアドレスであるとする。
仮決済識別情報送信部124は、図8に示したユーザアドレス管理情報において、「カードID」の値が、仮決済管理情報蓄積部123が取得した仮決済識別情報「T30532」が示す仮決済情報のカード識別情報「4981…352」と一致するレコードを検索し、検出したレコードの「アドレス」の値である「ab123c@adcd…」を読み出す。そして、読み出したメールアドレスを、宛先として、仮決済識別情報「T30532」を送信する。
販売者端末11の仮決済識別情報受信部114は、決済処理装置12から送信される仮決済識別情報「T30532」を受信する。取置情報出力部116は、受信した仮決済識別情報「T30532」と、上記で取置商品識別情報取得部111が取得した取置商品識別情報「G10108」とを有する取置情報を、取置情報格納部115に蓄積する。ここでは、取置情報出力部116は、上述した仮決済情報取得部112が取得したユーザ個人情報を更に含む取置情報を取置情報格納部115に蓄積する。
図9は、取置情報格納部115に格納された取置情報を示す図である。図において、各行が、それぞれ取置情報を示す。取置情報は、「仮決済ID」と、「取置商品ID」と、「ユーザ個人情報」という項目を有する。「ユーザ個人情報」は、更に、「氏名」、「電話番号」、「住所」という項目を有している。「仮決済ID」は仮決済識別情報である。「取置商品ID」は取置商品識別情報である。「氏名」、「電話番号」、「住所」は、ユーザの氏名、電話番号、住所である。
ユーザ端末13のユーザ側受信部131は、決済処理装置12から送信される仮決済識別情報「T30532」を受信する。ここでは、一例として、電子メールで送信される仮決済識別情報を有する情報を受信する。ユーザ側出力部134は、ユーザ側受信部131が受信した仮決済識別情報「T30532」を図示しない記憶媒体等に蓄積(即ち、出力)する。ユーザ側出力部134は、例えば、電子メールの受信フォルダ等に蓄積する。また、ユーザ側出力部134は、受信した仮決済識別情報「T30532」を、例えば、図示しないモニタ等に表示(出力)する。この仮決済識別情報「T30532」の表示は、ユーザから、一旦図示しない記憶媒体等に蓄積された仮決済識別情報の表示を行う指示を受け付けた場合に行うようにしても良い。これにより、ユーザ端末13を利用する商品の取り置きを行ったユーザBは、取り置きを行った商品についての仮決済識別情報「T30532」を認識することができる。
次に、取り置きした商品を購入しようと考えたユーザBが、ユーザ端末13の図示しないモニタに、図10に示すような決済指示を受け付けるための入力インターフェース画面を表示させ、仮決済識別情報の入力フィールド50に、決済の対象となる仮決済識別情報「T30532」を入力して、「購入」ボタン51を、マウス等を利用してクリックすると、決済指示受付部132は、入力フィールド50に入力された仮決済識別情報「T30532」と、決済を行うことを示す命令とを有する決済指示を受け付け、決済指示送信部133が、この決済指示を決済処理装置12に送信する。
決済処理装置12の決済指示受信部125が、決済指示を受信すると、決済処理部126は、受信した決済指示に従って、決済指示に含まれる仮決済識別情報「T30532」を読み出し、図7に示した仮決済管理情報の中から、「仮決済ID」の値が、「T30532」である仮決済管理情報(レコード)を検出し、検出した仮決済管理情報に含まれる仮決済情報である代金情報「12000」と、カード識別情報「4981…352」と、販売者識別情報「S00135」とを読み出す。そして、読み出した仮決済情報を用いて、決済処理を行う。具体的には、カード識別情報「4981…352」が示す決済カードのユーザに対して、代金情報「12000」が示す代金を請求するための処理を行い、販売者識別情報が「S00135」である販売者に、代金情報「12000」の代金を支払う処理と、この代金から、決済カードを利用した手数料として、代金の予め指定された割合の金額を請求する処理等を行う。
請求する処理が完了すると、決済完了情報送信部127は、仮決済識別情報「T30532」を含む決済完了情報を取得し、決済に用いられた販売者識別情報「S00135」が示す販売者端末11に送信する。決済完了情報は、例えば、図示しない記憶媒体に蓄積されている決済完了情報用のテンプレート情報に、仮決済識別情報「T30532」を配置して作成する。販売者識別情報「S00135」が示す販売者が利用する販売者端末11のアドレス情報は例えば以下のように取得する。
図11は、図示しない記憶媒体等に予め格納されている販売者識別情報と、販売者が利用する販売者端末11のアドレス情報とを管理する情報である販売者アドレス管理情報である。販売者アドレス管理情報は、「販売者ID」と、「アドレス」という項目を有している。「販売者ID」は、販売者識別情報である。「アドレス」は、販売者端末11のアドレス情報であり、ここでは一例としてメールアドレスであるとする。
仮決済識別情報送信部124は、図11に示した販売者アドレス管理情報において、「販売者ID」の値が、決済に用いられた販売者識別情報である「S00135」と一致するレコードを検索し、検出したレコードの「アドレス」の値である「smashs@stst…」を読み出す。そして、読み出したメールアドレスを宛先として、仮決済識別情報「T30532」を含む決済完了情報を送信する。
そして、決済処理部126は、決済が完了した決済完了情報を含む仮決済管理情報のレコードを削除する。あるいは、削除の代わりに、このレコードに決済が完了したことを示すフラグ情報等を付与するようにしても良い。
販売者端末11の決済完了情報受信部117は、決済処理装置12が送信した決済完了情報を受信する。決済完了情報出力部118は、決済完了情報受信部117が受信した決済完了情報に関する情報として、決済完了情報自身を、図示しないモニタ等に表示する。
図12は、決済完了情報の表示例を示す図である。販売者Aは、この決済完了情報に示されている仮決済識別情報「T30532」に対応する取置商品識別情報およびユーザ個人情報を、取置情報格納部115に格納されている取置情報の中から検索等により取得することで、取り置きが行われた商品や、取り置きを行ったユーザを認識することができる。そして、例えば、ユーザ個人情報に含まれる住所等を用いて、取り置きされた商品を発送したりすることができる。
なお、決済完了情報出力部118は、決済完了情報に含まれる決済識別情報「T30532」に対応する取置商品識別情報「G10108」およびユーザ個人情報等を、取置情報格納部115に格納されている取置情報から取得して、図示しないモニタ等に表示するようにしても良い。
ここで、仮に、図10に示すような入力インターフェースを用いて決済指示を入力する代わりに、ユーザBが、取り置きした商品について、取り置きを取り消そうと考え、ユーザ端末13の図示しないモニタに、図13に示すような取消指示を受け付けるための入力インターフェース画面を表示させ、仮決済識別情報の入力フィールド60に、取消の対象となる仮決済識別情報「T30532」を入力して、「取消」ボタン61を、マウス等を利用してクリックすると、決済指示受付部132は、入力フィールド60に入力された仮決済識別情報「T30532」と、取り置きを取り消す処理を行うことを示す命令とを有する取消指示を受け付け、決済指示送信部133が、この取消指示を決済処理装置12に送信する。
決済処理装置12の取消指示受信部128が、取消指示を受信すると、決済取消処理部141は、受信した取消指示に従って、取消指示に含まれる仮決済識別情報「T30532」を読み出し、図7に示した仮決済管理情報の中から、「仮決済ID」の値が、「T30532」である仮決済管理情報(レコード)を検出し、このレコードの情報を削除する処理を行う。例えば、このレコードに図示しない削除フラグ等を立てるようにしても良い。
また、取消料処理部142は、削除される決済管理情報に含まれる仮決済識別情報と、仮決済情報、具体的には、販売者識別情報「S00135」と、代金情報「12000」と、カード識別情報「4981…352」を、決済管理情報が削除される前に取得しておくようにし、この販売者識別情報「S00135」に対応する取消料を以下のようにして取得する。
図14は、図示しない記憶媒体等に予め蓄積されている取消料管理情報である。取消料管理情報は、「販売者ID」と、「取消料」とを有する。「販売者ID」は、販売者識別情報である。「取消料」は販売者毎の取消料を示す情報である。ここでは、取消料を示す情報は、取り消しの対象となる仮決済情報に含まれる代金情報が示す金額に対する比率(%)を表すものとする。ただし、「取消料」の値は、金額で表されていても良い。この場合、取消料は、取り消しの対象となる仮決済情報に関わらず一定となる。図において、各行が、それぞれ、取消料管理情報を示している。
取消料処理部142は、削除される決済管理情報に含まれる決済情報の販売者識別情報「S00135」を含む取消料管理情報のレコード(行)を、図14に示した取消料管理情報において検索し、検出した取消料管理情報のレコードの「取消料」の値である「5」(%)を取得する。そして、削除される決済管理情報に含まれる決済情報の代金情報「12000」(円)に、この「取消料」の値である「5」(%)を乗算して、商品の取り置きに対する取消料である「600」円を取得する。そして、上述した決済処理部126と同様に、削除される決済管理情報に含まれる決済情報を用いて、この取消料を、この決済情報に含まれるカード識別情報が示す決済カードを用いて、決済情報に含まれる販売者識別情報が示す販売者Aに対して決済する決済処理を行う。このとき、上記と同様に、手数料が、決済カードのサービスを提供するカード会社によって徴収される。
このようにして、ユーザが取り置きした商品の購入を行わないことを決定した場合には、取消料をユーザの決済カードから取得することが可能となる。
そして、取消通知部143は、決済完了情報送信部127が決済完了情報を送信する場合と同様に、削除される決済完了情報に含まれる仮決済識別情報「T30532」を含む取消通知情報を図示しないテンプレート等を用いて生成し、販売者識別情報「S00135」に対応する販売者端末11に送信する。
販売者端末11の決済完了情報受信部117は、決済処理装置12から送信される取消通知情報を受信する。そして、決済完了情報出力部118は、この取消通知情報に関する情報を出力する。例えば、決済完了情報出力部118は、この取消通知情報を図示しないモニタに表示する。
図15は、決済完了情報出力部118による取消通知情報の表示例を示す図である。販売者Aは、この取消通知情報を見ることで、取り置きされた商品が購入に至らなかったことを知ることができる。
次に、取り置きの期限を判断する処理について説明する。決済処理装置12の期限判断部129は、仮決済情報についての期限を判断する予め指定されたタイミングになったか否かを繰り返し判断している。そして、仮に、期限判断部129が、予め指定されたタイミングになったと判断したとする。例えば、予め指定されたタイミングが、毎日の午前10時という時刻であったとすると、期限判断部129は、現在の時刻を図示しない時計等から取得して、現在の時刻が、午前10時になった場合に、仮決済情報についての期限を判断する予め指定されたタイミングになったと判断する。
期限判断部129は、現在の日付を、決済処理装置12内部等に設けられた図示しない時計等から取得する。現在の日付が、仮に、「2012年1月21日」であったとする。
次に、期限判断部129は、まず、図7に示した仮決済管理情報の1番目の仮決済管理情報(ここでは、上から1番目の仮決済管理情報)から、決済指示期限情報である「期限」の値(ここでは、「2012年1月23日」)を取得する。なお、ここでは説明のため、図7に示した仮決済管理情報においては、決済指示や取消指示に伴うレコードの削除が行われていないものとする。
そして、この「期限」の値である「2012年1月23日」から現在の日付「2012年1月21日」を減算して、差を算出する。ここでは、差は、「2」(日)となる。
期限判断部129は、差が0未満の値でないため、決済指示期限情報が示す期限、即ち、取り置きした商品についての決済の期限を過ぎていないと判断する。
決済の期限を過ぎていないと判断したため、期限判断部129は、この期限が予め指定された日数以下であるか否かを判断する。例えば、予め指定された日数が「2」であったとすると、上記の差「2」は、2以下の値であるため、期限判断部129は、予め指定された日数以下であると判断する。そして、予め用意された図示しない記憶媒体等に格納されているテンプレート等に、1番目の仮決済管理情報に含まれる「仮決済ID」の値「T30532」と、「期限」の値「2012年1月23日」とを配置して、取り置きした商品についての決済の期限が近づいていることを示す情報を生成する。
そして、仮決済識別情報送信部124と同様に、1番目の仮決済管理情報に含まれる「カードID」に対応するユーザ端末13に対して、決済の期限が近づいていることを示す情報を送信する。
ユーザ端末13のユーザ側受信部131は、この決済が近づいていることを示す情報を受信する。そして、ユーザ側出力部134は、この決済が近づいていることを示す情報を、図示しないモニタ等に表示する。
図16は、ユーザ側出力部134による取り置きした商品についての決済の期限が近づいていることを示す情報の表示例を示す図である。ユーザBは、この情報を見ることで、取り置きされた商品の取り置きできる期限が近づいていることを知ることができる。
期限判断部129は、仮決済管理情報の2番目以降のレコードについても同様の、取り置きの期限に関する判断の処理を順次行う。
なお、現在の日付との差が、予め指定された日数以下でない場合は、上記のように決済の期限が近づいていることを示す情報を送信するための処理等は行わず、次のレコードの仮決済管理情報についての期限に関する処理を行う。
また、一の仮決済管理情報が示す期限と、現在の日付との差が、0未満の値であった場合、期限判断部129は、取り置きした商品についての決済の期限を過ぎていると判断する。そして、決済取消処理部141が、この仮決済管理情報について上記と同様の商品の取り置きを取り消す処理を行い、取消料処理部142は、この仮決済管理情報に含まれる仮決済情報を用いて上記と同様に取消料を決済する処理を行い、取消通知部143は、上記と同様に取消通知情報を販売者端末11に送信する処理を行う。なお、取消通知部143は、取消通知情報を、ユーザ端末13にも送信するようにしても良い。
そして、次のレコードの仮決済管理情報について期限に関する処理を行う。
以上、本実施の形態によれば、ユーザの指示で取り置いた商品を、このユーザの利用する決済カードのカード識別情報と対応付けて、決済処理装置で管理し、取り置きを指示したユーザからの決済指示によって、取り置きした商品の決済を行えるようにしたことにより、ユーザが取り置きした商品の管理を容易に行うことができる。
また、販売者は、商品の取り置きの際に、保証金等を受け取ったりする必要がなく、取り置きした商品についての決済や、取り消しの管理を、販売者自身で行う必要がなく、取り置きに関する管理を容易に行うことができる。また、取り置きについての取消料の徴収を容易に行うことが可能となる。
また、決済処理装置を提供する決済カードのカード会社等は、取り置きした商品についての決済や、取り消しの管理を行う代償として、取り置きされた商品の購入が、自社等で提供する決済カードを利用して行われることとなるため、取り置きされた商品の購入によって、利益を上げることができる。
また、従来であれば、例えば、取り置きした商品の購入が取り消された場合に、ユーザから取消料(キャンセル料)を請求しようとしても、ユーザが商品の購入の取消を、店舗に直接訪問せずに、電話やメール等で通知してきた場合、取消料を請求することが困難であったが、本実施の形態においては、取消料をユーザの決済カードを用いて確実に請求することが可能となる。
なお、上記実施の形態においては、各販売者端末11が取置情報格納部115を有している場合を例に挙げて説明したが、本発明においては、決済処理装置12が各販売者端末11からアクセス可能な取置情報格納部115を有しているようにしても良い。この場合、例えば、取置情報出力部116が、取置情報を販売者端末11内の取置情報格納部115に蓄積する代わりに、各販売者端末11の識別情報と対応付けて、ネットワーク等を介して決済処理装置12に送信し、受信した取置情報を、決済処理装置121が、受信した販売者端末11の識別情報と対応付けて、内部に設けられた取置情報格納部115に蓄積するようにしても良い。この場合、販売者端末11の各処理部等は、適宜必要に応じて、決済処理装置12内の取置情報格納部115にネットワーク等を介してアクセスして、取置情報を取得するようにすればよい。
なお、上記実施の形態1において、仮決済管理情報蓄積部123は、販売者が指定した(入力した)仮決済識別情報を仮決済受信部121が受信した仮決済情報の仮決済識別情報として取得するようにしてもよい。例えば、一の商品についての仮決済情報を取得する際に、販売者等からキーボード等の入力デバイス等を介して入力した仮決済識別情報を、販売者端末11の仮決済情報取得部112等が取得するようにし、仮決済情報送信部113が、仮決済情報と対応付けて、この仮決済識別情報を決済処理装置12に送信するようにし、仮決済管理情報蓄積部123が、仮決済情報と対応付けられて、販売者端末11から送信された仮決済識別情報を、この仮決済情報に対応する仮決済識別情報として取得し、蓄積するようにしても良い。この場合、販売者端末11は、仮決済識別情報を仮決済情報取得部112から取得すれば良く、仮決済識別情報を決済処理装置12から受信する必要がないため、仮決済識別情報送信部124からの、販売者端末11への仮決済識別情報の送信等は省略可能である。
また、取置商品識別情報取得部111が取得した取置商品識別情報を、仮決済識別情報として用いるようにしても良い。例えば、取置商品識別情報取得部111が取得した取置商品識別情報を、仮決済情報取得部112が取得した仮決済情報と対応付けて、仮決済情報送信部113が、決済処理装置12に送信するようにし、仮決済受信部121が仮決済情報とともに受信した取得商品識別情報を、仮決済管理情報蓄積部123が、仮決済受信部121の受信した仮決済情報を示す仮決済識別情報として取得するようにしても良い。このような場合、販売者端末11の取置情報出力部116は、取置商品識別情報取得部111が取得した取置商品識別情報を用いて、取置情報を取得すればよく、仮決済識別情報送信部124からの、販売者端末11への仮決済識別情報の送信や、仮決済識別情報受信部114等は省略可能である。また、この場合、仮決済識別情報が取得商品識別情報であるため、取置情報は、取得商品識別情報を少なくとも有するものとして良い。なお、取置商品識別情報に対して、予め指定されたルール等により、文字列や取り置きした日付の情報等を追加したり、変更を行ったりして生成された情報を、仮決済識別情報として取得するようにしても良い。このような場合でも、仮決済識別情報を取得するルール等が決まっていれば、販売者端末11と決済処理装置12のいずれにおいても、同じ仮決済識別情報を取得することができるため、仮決済識別情報送信部124が仮決済識別情報を、販売者端末11に送信する必要はない。また、同様に、取置商品識別情報と、仮決済情報取得部112が取得した仮決済情報の少なくとも一部との組合せ、あるいはこれに予め指定されたルールに従った変更を行った情報を、仮決済識別情報として用いるようにしても良い。あるいは、仮決済情報取得部112が取得した仮決済情報の少なくとも一部との組合せ、あるいはこれに予め指定された変更を行った情報を、仮決済識別情報として用いるようにしても良い。
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(情報送信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりする情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記各実施の形態では、決済処理装置がスタンドアロンである場合について説明したが、決済処理装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
また、上記各実施の形態において、仮決済管理情報蓄積部123、決済処理部126、期限判断部129、決済取消処理部141、取消料処理部142等の各構成要素は、専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、格納部(例えば、ハードディスクやメモリ等の記録媒体)にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。
なお、上記各実施の形態における決済処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、仮決済情報と、仮決済情報を識別する情報である仮決済識別情報とを有する1以上の仮決済管理情報が格納される仮決済管理情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、ユーザが取り置きを指示した1以上の商品の代金を示す代金情報と、商品の販売者の識別情報である販売者識別情報と、商品の取り置きを指示したユーザが、商品を購入する際の決済に利用するカードである決済カードのカード識別情報と、を有する情報である仮決済情報を受信する仮決済受信部と、仮決済受信部が受信した仮決済情報を識別する仮決済識別情報を取得し、取得した仮決済識別情報と、仮決済情報とを有する仮決済管理情報を、仮決済管理情報格納部に蓄積する仮決済管理情報蓄積部と、1以上の仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済を行う指示である決済指示を受信する決済指示受信部と、決済指示受信部が受信した決済指示に応じて、1以上の仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済を行う決済処理部と、決済指示が示す1以上の仮決済識別情報が示す仮決済情報に関する決済を完了したことを示す決済完了情報を、仮決済情報の販売者識別情報が示す販売者に対応する通知先に送信する決済完了情報送信部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図17は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による販売者端末、決済処理装置およびユーザ端末をそれぞれ実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図17において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図18は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図18において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による決済処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による決済処理装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。