JP2013213562A - スプリングシートラバー - Google Patents

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Abstract

【課題】軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できるスプリングシートラバーを提供すること。
【解決手段】コイルスプリング310から軸方向荷重を受けていない状態では、当接部21aがフランジ部302に当接し、当接部21aの径方向内側に位置する隙間形成部21bによりフランジ部302との間に隙間が形成される。コイルスプリング310から軸方向荷重を受けると、隙間形成部21bは当接部21aより余分に軸方向に変位する。隙間形成部21b及び本体部10の変位に伴い、筒状金具12の位置が軸方向の一端側に変位する。これにより、コイルスプリング310による軸直角方向荷重を受ける本体部10の剛性を、筒状金具12によって上げることができる。また、張出部20と本体部10との間の引張荷重を抑制できるので、スプリングシートラバー1の耐久性を向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明はスプリングシートラバーに関し、特に、軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できるスプリングシートラバーに関するものである。
自動車等の車両のサスペンション機構の多くは、下端が車輪側に接続されたショックアブソーバーの上端を、マウント装置を介して車体フレーム側へ接続することで、車輪を車体フレームに対して上下方向へ揺動可能に懸架するように構成されている。ショックアブソーバーに外嵌されたコイルスプリングの上端部とマウント装置の受座(フランジ部)との間には、スプリングシートラバーが介設されている(例えば特許文献1)。これにより、車輪側からショックアブソーバーを介して車体フレーム側へ伝達される振動はマウント装置によって、車輪側からコイルスプリングを介して車体フレーム側へ伝達される振動はスプリングシートラバーによって、それぞれ低減することができる。
特開2009−210075号公報 以下、図10及び図11を参照して、従来のスプリングシートラバー200について説明する。図10はマウント装置300(ストラットマウント)に取り付けられた従来のスプリングシートラバー200の断面図であり、図11はコイルスプリング310から荷重を受けたときのスプリングシートラバー200の断面図である。なお、図10に示すスプリングシートラバー200は、マウント装置300に取り付けられてはいるが、コイルスプリング310から荷重を受けていない無荷重時の状態を示している。
図10に示すように、スプリングシートラバー200が取り付けられるマウント装置300は、円筒状に形成された内嵌部301と、その内嵌部301の軸方向の一端側(図10上方向)の外周側から径方向外側に張り出して円環状に連設されるフランジ部302とを備え、車体フレーム(図示せず)側へ接続される部材である。内嵌部301及びフランジ部302は金属材料から一体に構成されており、内嵌部301及びフランジ部302の連接面303は、軸方向の一端側(図10上側)に湾出した曲面として構成されている。
スプリングシートラバー200は、軸心Oを有し軸方向視円環状に形成される本体部210と、その本体部210の軸方向の一端(図10上方向)側から径方向外側に張り出して形成される張出部220とを備え、それらが適宜なばね定数を有するゴム状弾性体によって一体に形成されている。本体部210は、マウント装置300の内嵌部301が内周側に内嵌される部位であり、コイルスプリング310の内周に嵌合し得る外径を有している。本体部210によって、コイルスプリング310と内嵌部301との干渉が防止される。
張出部220は、コイルスプリング310とマウント装置300のフランジ部302との干渉を防止するため、コイルスプリング310とフランジ部302との間に介設される部位である。本体部210及び張出部220によって、コイルスプリング310から車体側への振動入力が抑制される。フランジ部302と対面する張出部220の当接面221は、本体部210から軸直角方向外側に平坦面として延設されている。当接面221には、張出部220のばね定数を調整するために複数本の凹溝222が放射状に形成されている。
本体部210は、軸方向の他端側(図10下側)に筒状金具230が埋設されている。筒状金具230は、金属材料から略円筒状に形成される部材である。本体部210の軸方向の他端側に金属製の筒状金具230が埋設されることにより、筒状金具230が埋設された部分(本体部210の軸方向端部)の剛性を上げることができる。その部分をコイルスプリング310の端部と内嵌部301との間に介設させることにより、スプリングシートラバー200の軸直角方向の剛性を上げることができる。その結果、軸方向荷重(車両の自重分の荷重)を受けているときにサスペンション機構の軸直角方向の剛性を上げることができるので、車両の操縦安定性を向上させることができる。
ここで、マウント装置300の内嵌部301及びフランジ部302の連接面303は湾曲した曲面として構成される一方、スプリングシートラバー200の張出部220の当接面221は平坦面として本体部210の軸直角方向外側に延設されているので、スプリングシートラバー200の本体部210にマウント装置300の内嵌部301を内嵌させてマウント装置300にスプリングシートラバー200を取り付けると、コイルスプリング310から軸方向荷重を受けていない無荷重時の状態では、フランジ部302と当接面221との間に隙間ができる(図10参照)。
次いで、図11に示すように本体部210の外周にコイルスプリング310を嵌合して車両にサスペンション機構を構成した後、車両(車輪)を接地させると、車両の自重によりサスペンション機構に軸方向荷重が入力される。軸方向荷重が入力されると、ショックアブソーバー(図示せず)に外嵌されたコイルスプリング310の端部が軸方向の一端側(図11上方向)に移動するので、スプリングシートラバー200はコイルスプリング310から軸方向荷重を受ける。その結果、スプリングシートラバー200は軸方向に変形して、張出部220の当接面221がフランジ部302に圧接される。
しかしながら上述した技術では、張出部220は、フランジ部302と当接面221との隙間の大きな径方向外側の変形が大きいのに対し、張出部220の径方向内側は無荷重時に当接面221がマウント装置300の連接面303に当接しているので(図10参照)、軸方向荷重(車両の自重分の荷重)を受けたときも、張出部220の径方向内側の変形は小さい。その結果、張出部220の径方向内側から軸方向に連設された本体部210は軸方向にほとんど変位できないので、筒状金具230の位置は無荷重時とほとんど変わらない。一方、軸方向荷重が入力されたコイルスプリング310の端部は、張出部220の変形に伴い、無荷重時の位置と比較して軸方向の一端側(図11上方向)に位置する。そのためコイルスプリング310の端部と筒状金具230との軸方向位置がずれるので、車両の自重が負荷される軸方向荷重の入力時には、スプリングシートラバー200の軸直角方向の剛性を上げることができないという問題点があった。
また、軸方向荷重の入力時には、張出部220の径方向外側と本体部210との変形差により張出部220と本体部210との間に軸方向の引張荷重が作用する。これにより、スプリングシートラバー200(特に筒状金具230が埋設された付近)に亀裂が生じ易くなりスプリングシートラバー200の耐久性が低下するおそれがあった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、軸方向荷重の入力時に軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できるスプリングシートラバーを提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
この目的を達成するために請求項1記載のスプリングシートラバーによれば、ゴム状弾性体から構成されると共に、マウント装置のフランジ部とコイルスプリングの端部との間に介設されて使用されるものにおいて、スプリングシートラバーは軸方向視円環状の本体部と、本体部の軸方向の一端側の外周側から径方向外側に張り出して形成される張出部とを備え、本体部の軸方向の他端側には、円筒状に形成される筒状金具が埋設されている。本体部および張出部は、軸方向の一端側に位置しマウント装置のフランジ部と当接する当接面と、軸方向の他端側に位置し当接面に対向すると共にコイルスプリングの端部を受け止める受圧面とを備えている。マウント装置のフランジ部に連設される筒状の内嵌部に本体部の内周側が内嵌されると、コイルスプリングから軸方向荷重を受けていない状態では、マウント装置のフランジ部と当接面の当接部が当接し、その当接部の径方向内側に位置する隙間形成部によりフランジ部との間に隙間が形成される。
コイルスプリングから受圧面が軸方向荷重を受けると、受圧面と対向する当接面が変形する。当接部の径方向内側に位置する当接面の隙間形成部は、フランジ部と隙間があるので、当接部より余分に軸方向に変位する。その結果、張出部の径方向内側から軸方向に連設された本体部を軸方向の一端側に変位させることができる。これにより筒状金具の位置を、軸方向の一端側に変位させることができる。一方、軸方向荷重が入力されたコイルスプリングの端部は、張出部の変形に伴い、無荷重時の位置と比較して軸方向の一端側に位置する。そのためコイルスプリングの端部と筒状金具との軸方向位置を、共に軸方向の一端側に移動させることができる。これにより、コイルスプリングによる軸直角方向荷重を受ける本体部の剛性を、筒状金具によって上げることができる。その結果、車両の自重が負荷される軸方向荷重の入力時に、スプリングシートラバーの軸直角方向の剛性を上げることができる効果がある。
また、軸方向荷重の入力時に、コイルスプリングの端部と筒状金具との軸方向位置を、共に軸方向の一端側に移動させることができるので、張出部と本体部との間に作用する軸方向の引張荷重を抑制できる。これにより、引張荷重による亀裂をスプリングシートラバーに生じ難くすることができ、スプリングシートラバーの耐久性を向上できる効果がある。
請求項2記載のスプリングシートラバーによれば、隙間形成部は、無荷重時において、軸方向の一端側の端面が、当接部の軸方向の一端側の端面より軸方向の他端側に位置しているので、従来のマウント装置を用いて、当接部の径方向内側にフランジ部との隙間を形成できる。その結果、請求項1の効果に加え、フランジ部の形状が変更された新たなマウント装置の採用を不要にできる効果がある。
即ち、スプリングシートラバーの隙間形成部はフランジ部との間で隙間が形成される部位なので、フランジ部の形状を変更することによっても、フランジ部との間に隙間を形成できる。しかし、この場合はフランジ部の形状が変更された新たなマウント装置を採用する必要が生じる。これに対し、隙間形成部の軸方向の一端側の端面が、無荷重時において、当接部の軸方向の一端側の端面より軸方向の他端側に位置するようにスプリングシートラバーが形成されるので、フランジ部の形状が変更された新たなマウント装置を採用することなく、スプリングシートラバーの軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できる。
請求項3記載のスプリングシートラバーによれば、隙間形成部は、無荷重時において、本体部および張出部の内周から当接部と隙間形成部との境界までの径方向距離が、本体部の内周から本体部に埋設された筒状金具までの径方向距離以上となるように設定されている。これにより、コイルスプリングから受圧面が軸方向荷重を受けたときの筒状金具の軸方向の変位を確保できる。その結果、請求項1又は2の効果に加え、確実に軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できる効果がある。
即ち、本体部および張出部の内周から当接部と隙間形成部との境界までの径方向距離が、本体部の内周から本体部に埋設された筒状金具までの径方向距離より小さい場合には、コイルスプリングから受圧面が軸方向荷重を受けたときに張出部が変形しても、その変形に伴って本体部に埋設された筒状金具を軸方向に大きく変位させることは困難である。そのため、軸方向荷重を受けるスプリングシートラバーの軸直角方向の剛性が上がらず、耐久性も向上しないことがある。これに対し、本体部および張出部の内周から当接部と隙間形成部との境界までの径方向距離が、本体部の内周から本体部に埋設された筒状金具までの径方向距離以上となるように設定されるので、確実に軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できる。
請求項4記載のスプリングシートラバーによれば、隙間形成部は、無荷重時において、本体部および張出部の内周から当接部と隙間形成部との境界までの径方向距離が、筒状金具が埋設された本体部の厚さ以上となるように設定されている。これにより、コイルスプリングから受圧面が軸方向荷重を受けたときの筒状金具の軸方向の変位を確保できる。その結果、請求項1から3のいずれかの効果に加え、より確実に軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できる効果がある。
マウント装置に取り付けられた第1実施の形態におけるスプリングシートラバーの断面図である。 スプリングシートラバーの平面図である。 図2のIII−III線におけるスプリングシートラバーの断面図である。 コイルスプリングから荷重を受けたときのスプリングシートラバーの断面図である。 第2実施の形態におけるスプリングシートラバーの断面図である。 第3実施の形態におけるスプリングシートラバーの断面図である。 第4実施の形態におけるスプリングシートラバーの平面図である。 マウント装置に取り付けられた第5実施の形態におけるスプリングシートラバーの断面図である。 マウント装置に取り付けられた第6実施の形態におけるスプリングシートラバーの断面図である。 マウント装置に取り付けられた従来のスプリングシートラバーの断面図である。 コイルスプリングから荷重を受けたときのスプリングシートラバーの断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図4を参照して第1実施の形態について説明する。図1はマウント装置300に取り付けられた第1実施の形態におけるスプリングシートラバー1の断面図である。なお、背景技術(図10及び図11参照)として説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図1に示すように、スプリングシートラバー1は、コイルスプリング310を介して車輪(図示せず)側から車体(図示せず)側へ伝達される振動を低減するための部材であり、軸心Oを有する略円筒状に形成された本体部10と、その本体部10の軸方向の一端側(図1上側端部)から軸方向外側にフランジ状に張り出して略円環状に形成された張出部20とを備えている。これら本体部10と張出部20とはゴム状弾性体から一体に加硫成形されている。
本体部10は、軸方向の他端側(図1下側)に向かうにつれ内周10aの直径(内径)が漸次小さくなるように形成されている。本体部10の外周の直径(外径)は、軸方向の他端側(図1下側)の軸方向端部10bに位置する小径部11で小さく設定されている以外は、軸方向に亘って略同一に設定されている。小径部11は、本体部10(軸方向端部11を除く)の径方向厚さと比較して、径方向厚さが薄くなるように形成されている。
筒状金具12は、金属材料から略円筒状に形成される部材であり、本体部10に埋設されている。筒状金具12は、軸方向長さが、張出部20を除く本体部10の軸方向長さ(後述する受圧面23から本体部10の軸方向端部10bまでの長さ)と略同一に設定され、内径が、軸方向の他端側(軸方向端部10b)に向かうにつれ漸次小さくなるように形成されている。
筒状金具12は、本体部10の内周10a寄りに埋設されている。本体部10の軸方向の他端側(図1下側)に金属製の筒状金具12が埋設されることにより、本体部10が埋設された部分(特に小径部11)の剛性を上げることができる。筒状金具12によって本体部10の剛性を上げることにより、本体部10にコイルスプリング310を嵌合し易くできる。その結果、コイルスプリング310の組み付け作業性を向上できる。
張出部20は、本体部10の内周に連成される面として構成される当接面21と、その当接面21に対向すると共に本体部10に連成される平坦面として構成される受圧面23とを備えている。当接面21には、張出部21のばね定数を調整するために複数本の凹溝22が放射状に形成されている。
なお、張出部20は、軸心Oと直交する断面積が下方(図1下方)へ向かうに従って増加するように形成されている。これによりマウント装置300は、張出部20に入力される軸方向荷重が大きくなるに従い、張出部20との当接面積が増加して適度なばね定数を得ることができる。
マウント装置300(ストラットマウント)は、図1に示すように、略円筒状に形成されスプリングシートラバー1が外嵌される内嵌部301と、その内嵌部301の上端部(図1上側)から径方向外側(図1左右方向外側)へ向けて張り出すリング形状のフランジ部302と、フランジ部302の上部に配設される上部プレート304と、内嵌部301の内周面から径方向内側(図1左右方向内側)へ向けて張り出すリング状の仕切部305と、仕切部305に固定され軸方向の他端側に突設されるカラー306とを主に備え、鉄製で構成されている。内嵌部301及びフランジ部302の連接面303は、軸方向の一端側(図1上側)に湾出した曲面として構成されている。
マウント装置300の内嵌部301の外径は、スプリングシートラバー1の本体部10及び張出部20の内径より大きく(本体部10及び張出部20が弾性変形して内嵌部301に外嵌される程度に大きく)設定され、フランジ部302の外径は、スプリングシートラバー1の張出部20の内径より大きな寸法に設定されている。スプリングシートラバー1の張出部20の軸心Oを内嵌部301の軸心Oの延長上に一致させて、スプリングシートラバー1を内嵌部301側からフランジ部302側に向かって移動させると、スプリングシートラバー1がマウント装置300に外嵌され、スプリングシートラバー1の当接面21がフランジ部302に当接する。
マウント装置300の内嵌部301に本体部10が嵌合され、スプリングシートラバー1が軸方向荷重を受けていない状態で、当接面21は、フランジ部302と当接する当接部21aと、その当接部21aの径方向内側に位置しフランジ部302と隙間Gを形成する隙間形成部21bとを備えている。隙間形成部21bは、軸方向に荷重を受けていない状態で、軸方向の一端側(図1上側)の軸方向端面が、当接部21aの軸方向端面より軸方向の他端側(図1下側)に位置するように形成され、当接部21aから径方向内側に向かうにつれて軸方向の他端側(図1下側)に向かって傾斜しつつ他端側(図1下側)に凸の湾曲面を形成している。また、隙間形成部21bは、軸方向端面が、当接面21に形成された凹溝22の底面より軸方向の一端側(図1上側)に位置するように形成されている。
また、当接部21aをフランジ部302に当接させた状態では、本体部に埋設された筒状金具の上端(図1上側)が、仕切部305の上面と略同一の高さに位置するように、内嵌部301やスプリングシートラバー1の軸方向長が設定されている。
次に図2及び図3を参照して、スプリングシートラバー1の詳細な構成について説明する。図2はスプリングシートラバー1(無荷重時)の平面図であり、図3は図2のIII−III線におけるスプリングシートラバー1の断面図である。図2に示すように、スプリングシートラバー1は、当接面21の周方向の6箇所に等間隔に当接部21aが形成されている。当接部21aは平面視して略扇状に形成され、放射状に位置し、その当接部21aの径方向内側(図2軸心O側)に隙間形成部21bが形成されている。凹溝22は、当接面21の当接部21a及び隙間形成部21bの間に放射状に形成されている。
本体部10は、内周10aの周方向の3箇所に等間隔に、径方向外側に向かう凹部13が凹設されている。凹部13は、隙間形成部21bの径方向内側端部から軸方向の他端側(図2紙面奥側)に向けて、本体部10に埋設された筒状金具12の位置まで形成されている。凹部13内に位置する筒状金具12の軸方向内側には、本体部10と連接された連接部14が形成されている。
ここで、スプリングシートラバー1をマウント装置300(図1参照)に取り付けると、内嵌部301と本体部10の内周10aとの間に凹部13による空間が形成される。スプリングシートラバー1に軸方向荷重が作用したときには、凹部13によって形成される空間に、弾性変形したスプリングシートラバー1の一部が収容される。これによりスプリングシートラバー1の全体を一様に弾性変形させることができ、大きな荷重が局所的にスプリングシートラバー1に作用することを防止できる。その結果、スプリングシートラバー1の耐久性を向上できる。
本体部10の周方向の3箇所に等間隔に、内周10aから軸心Oへ向けて突設される凸部15を備えている。凸部15は、下方(図2紙面奥側)へ向かうにつれて軸心O側に突出するように傾斜するテーパ状に形成され、そのテーパ角は、内嵌部301のテーパ角と略同一に設定されている。これにより、スプリングシートラバー1の取り付け初期に、内嵌部301と凸部15とを密着させることができるので、スプリングシートラバー1が内嵌部301から脱落することを防止できる。また、凸部15は、本体部10の周方向に等間隔に配置されているので、スプリングシートラバー1を内嵌部301に取り付けた場合に、内嵌部301に対する本体部10の径方向の位置決めを行うことができる。
また、凸部15により、スプリングシートラバー1の取り付け初期の内嵌部301と本体部10との接触面積を減少させることができるので、本体部10が内嵌部301に取り付けられた状態で、本体部10を周方向に回転させることが容易となる。これにより、本体部10を適切な周方向位置に配置することが容易となり、スプリングシートラバー1の取り付け作業性を向上できる。
隙間形成部21bは、スプリングシートラバー1の無荷重時において、本体部10及び張出部20の内周10aから当接部21aと隙間形成部21bとの境界Bまでの径方向距離L1が、本体部10の内周10aから本体部10に埋設された筒状金具12までの径方向距離L2以上となるように設定されている。
図3に示すように、隙間形成部21bは、スプリングシートラバー1の無荷重時において、本体部10及び張出部20の内周10aから当接部21aと隙間形成部21bとの境界Bまでの径方向距離L1が、筒状金具12が埋設された本体部10の厚さL3(軸心Oを含む平面と本体部10の内周10aとが交差する直線S1と、その直線S1と平行となる直線であって本体部10の外周の接線となる直線S2との距離)以上となるように設定されている。
次に図4を参照して、コイルスプリング310から荷重を受けたときのスプリングシートラバー1について説明する。図4はコイルスプリング310から荷重を受けたときのスプリングシートラバー1の断面図である。図4に示すように、本体部10の外周にコイルスプリング310を嵌合して車両(図示せず)にサスペンション機構を構成する。車両(車輪)を接地させると、車両の自重によってサスペンション機構に軸方向荷重が入力され、ショックアブソーバー(図示せず)に外嵌されたコイルスプリング310の端部が、軸方向の一端側(図4上方向)に移動する。そうすると、スプリングシートラバー1の受圧面23がコイルスプリング310から軸方向荷重を受け、受圧面23と対向する当接面21が変形する。
スプリングシートラバー1は、軸方向荷重が入力されていないときは(図1参照)、当接部21aの径方向内側に位置する隙間形成部21bはフランジ部302と隙間Gがある。そのため、軸方向荷重を受けたときは、隙間形成部21bは当接部21aより余分に軸方向に変位する。その結果、張出部20の径方向内側から軸方向に連設された本体部10を軸方向の一端側(図4上側)に変位させることができる。これにより筒状金具12の位置を、軸方向の一端側に変位させることができる。本実施の形態では、仕切部305より高い位置に筒状金具12の先端を位置させることができる。
一方、軸方向荷重が入力されたコイルスプリング310の端部は受圧面23を押し付け、張出部20を変形させ、軸方向の一端側(図4上側)に移動する。そのためコイルスプリング310の端部と筒状金具12との軸方向位置を、共に軸方向の一端側に移動させることができる。これにより、コイルスプリング310の端部の軸直角方向(図4左右方向)に筒状金具12を位置させることができる。筒状金具12によって、コイルスプリング310の軸直角方向荷重を受ける本体部10の剛性を上げることができる。その結果、軸方向荷重(車両の自重分の荷重)を受けているときにサスペンション機構の軸直角方向の剛性を上げることができるので、車両の操縦安定性を向上させることができる。
また、軸方向荷重の入力時に、コイルスプリング310の端部と筒状金具12との軸方向位置を、共に軸方向の一端側に移動させることができるので、張出部20と本体部10との間に作用する軸方向の引張荷重を抑制できる。これにより、引張荷重による亀裂をスプリングシートラバー1に生じ難くすることができ、スプリングシートラバー1の耐久性を向上できる。
なお、軸方向荷重(車両の自重)の入力時に、本体部10の軸方向端部10b(図1参照)が内嵌部301の位置まで移動(上昇)するように隙間形成部21bの大きさ等が設定されていると、筒状金具12の端部が内嵌部301の位置まで上昇する。そうすると、コイルスプリング310の端部の軸直角方向に筒状金具12が位置するので、筒状金具12が埋設された本体部10が、コイルスプリング310の軸直角方向荷重によって座屈し、本体部10に亀裂が生じるおそれがある。
これに対し、軸方向荷重(車両の自重)の入力時に、仕切部305より高い位置に筒状金具12の先端を位置させつつ、筒状金具12の端部(本体部10の軸方向端部10b)は内嵌部301の下方に位置するように設定することで、本体部10がコイルスプリング310の軸直角方向荷重によって筒状金具12との間で座屈することを防止できる。さらに、筒状金具12によって本体部10の軸直角方向の剛性を上げることができる。
なお、内嵌部301とコイルスプリング310との間に筒状金具12を介在させることによって本体部10の軸直角方向の剛性を上げる手段として、スプリングシートラバー1の当接面21に隙間形成部21bを設けるのではなく、筒状金具12の軸方向長を軸方向の一端側(図4上側)に大きくしたり、筒状金具12の埋設位置を軸方向の一端側(図4上側)にずらしたりすることが考えられる。
しかし、筒状金具12の軸方向長を軸方向の一端側(図4上側)に大きくする場合は、軸方向長の大きな新たな筒状金具を準備部品として用意しなければならず、部品点数が増加するという問題がある。また、軸方向長が大きくなると筒状金具12の体積が大きくなるので、筒状金具12の質量が増加し、筒状金具12が埋設されたスプリングシートラバー1の質量が増加する。スプリングシートラバー1の質量が増加すると、自動車部品の軽量化の要請に応えられないという問題がある。
また、筒状金具12の大きさは変えずに、筒状金具12の埋設位置を軸方向の一端側(図4上側)にずらす場合は、本体部10の他端側(図4下側)の軸方向端部10b、特に小径部11の剛性が低下する。これにより、本体部10の外周にコイルスプリング310を嵌合し難くなるので、コイルスプリング310の組み付け作業性が低下するという問題が生じる。
これに対し本実施の形態によれば、スプリングシートラバー1の当接面21に隙間形成部21bを設けて本体部10の軸直角方向の剛性を上げることができるので、コイルスプリング310の組み付け作業性を確保しつつ、スプリングシートラバー1の質量が増加することを防止できる。また、新たな筒状金具を準備する必要がなく、部品点数が増加することも防止できる。
さらに、筒状金具12を利用して本体部10の剛性を上げるので、スプリングシートラバー1(本体部10)を構成するゴム状弾性体の硬度を、現行と同等もしくは現行以下に抑えることができる。これによりスプリングシートラバー1の材料費が増加することを抑制できると共に、スプリングシートラバー1を構成するゴム状弾性体の材料設計の自由度を高くすることができる。
ここで、フランジ部302の形状を変更することによっても、フランジ部302と当接面21との間に隙間Gを形成することはできる。しかし、この場合はフランジ部302の形状が変更された新たなマウント装置を採用する必要が生じる。これに対し本実施の形態によれば、隙間形成部21bは、無荷重時において(図1参照)、軸方向の一端側(図1上側)の端面が、当接部21の軸方向の一端側の端面より軸方向の他端側(図1下側)に位置している。これにより、従来と同様のマウント装置300を用いて当接部21aの径方向内側(隙間形成部21b)にフランジ部302との隙間Gを形成できる。その結果、フランジ部302の形状が変更された新たなマウント装置の採用を不要にしつつ、スプリングシートラバー1の軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できる。
また、隙間形成部21bは、無荷重時において、本体部10及び張出部20の内周10aから当接部21aと隙間形成部21bとの境界Bまでの径方向距離L1(図2参照)が、本体部10の内周10aから本体部10に埋設された筒状金具12までの径方向距離L2以上となるように設定されている。径方向距離がL1<L2となるように設定されている場合は、隙間形成部21bが弾性変形しても本体部10の軸方向の変位量を大きくできないので、筒状金具12の変位量も大きくできない。その場合、筒状金具12は、本体部10の軸直角方向の剛性増加にほとんど寄与しない。
しかし、径方向距離がL1≧L2となるように設定されているので、コイルスプリング310に軸方向荷重が入力されたときに、隙間形成部21bの弾性変形に伴う本体部10の軸方向の変位量、即ち、筒状金具12の軸方向の変位量を確保できる。その結果、軸方向荷重の入力時における本体部10の軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できる。
また、隙間形成部21bは、無荷重時において、本体部10及び張出部20の内周10aから当接部21aと隙間形成部21bとの境界Bまでの径方向距離L1(図3参照)が、筒状金具12が埋設された本体部10の厚さL3(直線S1と直線S2との距離)以上となるように設定されている。径方向距離L1<厚さL3となるように設定されている場合は、隙間形成部21bが弾性変形しても本体部10の軸方向の変位量を大きくできないので、筒状金具12の変位量も大きくできない。その場合、筒状金具12は本体部10の剛性増加にほとんど寄与しない。
しかし、径方向距離L1≧厚さL3となるように設定されているので、コイルスプリング310に軸方向荷重が入力されたときに、隙間形成部21bの弾性変形に伴う本体部10の軸方向の変位量、即ち、筒状金具12の軸方向の変位量を確保できる。その結果、軸方向荷重の入力時における本体部10の軸直角方向の剛性を上げることができると共に耐久性を向上できる。
また、隙間形成部21bは、当接部21aから径方向内側に向かうにつれて軸方向の他端側(図1下側)に向かって傾斜しつつ他端側(図1下側)に凸の湾曲面を形成している。これにより隙間形成部21bは、当接部21aとの境界Bの付近で、当接部21aとの高低差を大きくすることができる。これにより当接部21aに対し隙間形成部21bを段差状に形成することができ、当接部21aの軸方向の弾性変形量と隙間形成部21bの軸方向の弾性変形量とを大きく異ならせることができる。その結果、隙間形成部21bの弾性変形に伴う本体部10の軸方向の変位量、即ち、筒状金具12の軸方向の変位量を確保し、本体部10の軸直角方向の剛性を上げることができる。
次に図5を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、隙間形成部21bが、当接部21aから径方向内側に向かうにつれて軸方向の他端側(図1下側)に傾斜すると共に軸方向の他端側に凸の湾曲面として形成される場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、隙間形成部32が当接部21aから径方向内側に向かうにつれて軸方向の他端側(図5下側)に漸次傾斜する傾斜面として形成される場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図5は第2実施の形態におけるスプリングシートラバー31の断面図である。
図5に示すようにスプリングシートラバー31は、軸心Oを有する略円筒状に形成された本体部10と、その本体部10の軸方向の一端側(図5上側端部)から軸方向外側にフランジ状に張り出して略円環状に形成された張出部20とを備え、コイルスプリング310(図4参照)を介して車輪(図示せず)側から車体(図示せず)側へ伝達される振動を低減するための部材である。これら本体部10と張出部20とはゴム状弾性体から一体に加硫成形されており、隙間形成部32は、当接部21aから径方向内側に向かうにつれて軸方向の他端側(図5下側)に漸次傾斜する傾斜面として形成されている。
スプリングシートラバー31によれば、フランジ部302(図4参照)と当接する当接面21において、当接部21aの径方向内側に隙間形成部32が形成されているので、張出部20の弾性変形によって、本体部10及び筒状金具12をフランジ部302側に変位させることができる。その結果、本体部10は、筒状金具12を介在させてコイルスプリング310による軸直角方向の荷重を受けることができる。これにより、本体部10の軸直角方向の剛性を上げることができる。
また、隙間形成部32は、当接部21aから径方向内側に向かうにつれて軸方向の他端側(図5下側)に漸次傾斜する傾斜面として形成されている。そのため、コイルスプリング310から軸方向荷重が入力されたときには、隙間形成部32の全面がフランジ部302に略均等に押圧される。これによりフランジ部302に押圧された隙間形成部32にシワや亀裂を生じ難くすることができ、その結果、スプリングシートラバー31の耐久性を向上できる。
次に図6を参照して、第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では隙間形成部21bが軸方向の他端側に凸の湾曲面として形成される場合、第2実施の形態では隙間形成部32が軸方向の他端側に漸次傾斜する傾斜面として形成される場合について説明した。これに対し第3実施の形態では、隙間形成部42が、径方向内側に向かうにつれ軸方向の他端側(図6下側)に傾斜すると共に軸方向の一端側(図6上側)に凸の湾曲面として形成される場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図6は第3実施の形態におけるスプリングシートラバー41の断面図である。
図6に示すようにスプリングシートラバー41は、軸心Oを有する略円筒状に形成された本体部10と、その本体部10の軸方向の一端側(図6上側端部)から軸方向外側にフランジ状に張り出して略円環状に形成された張出部20とを備え、コイルスプリング310(図4参照)を介して車輪(図示せず)側から車体(図示せず)側へ伝達される振動を低減するための部材である。これら本体部10と張出部20とはゴム状弾性体から一体に加硫成形されており、隙間形成部42は、当接部21aから径方向内側に向かうにつれて軸方向の他端側(図6下側)に傾斜すると共に軸方向の一端側(図6上側)に凸の湾曲面として形成されている。
スプリングシートラバー41によれば、フランジ部302(図4参照)と当接する当接面21において、当接部21aの径方向内側に隙間形成部42が形成されているので、張出部20の弾性変形によって、本体部10及び筒状金具12をフランジ部302側に変位させることができる。その結果、本体部10は、筒状金具12を介在させてコイルスプリング310による軸直角方向の荷重を受けることができる。これにより、本体部10の軸直角方向の剛性を上げることができる。
また、隙間形成部42は、当接部21aから径方向内側に向かうにつれて軸方向の他端側(図6下側)に傾斜すると共に、軸方向の一端側(図6上側)に凸の湾曲面として形成されている。当接部21aと隙間形成部42との境界付近において当接部21aと隙間形成部42との高低差を生じ難くできる。これにより、無荷重時ないしは軸方向荷重が小さい場合に、フランジ部302(図1参照)に対して、当接部21aの近傍の隙間形成部42及び当接部21aを当接させることができる。フランジ部302に対する当接面21の当接面積を確保できるので、硬度の小さいゴム状弾性体からスプリングシートラバー41を構成した場合も、スプリングシートラバー41の耐久性を確保できる。
次に図7を参照して第4実施の形態について説明する。第1実施の形態では、当接面21に当接部21a及び隙間形成部21bが周方向の6箇所に等間隔に形成されている場合について説明した。これに対し第4実施の形態では、当接面21に当接部21a及び隙間形成部21bが周方向の3箇所に等間隔に形成されている場合について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図7は第4実施の形態におけるスプリングシートラバー51の平面図である。
図7に示すように、スプリングシートラバー51は、当接面21の周方向の3箇所に等間隔に当接部21aが形成されている。当接部21aは平面視して略扇状に形成され、放射状に位置し、その当接部21aの径方向内側(図7軸心O側)に隙間形成部21bが形成されている。
当接面21の軸方向視において、周方向の3箇所に等間隔に当接部52が形成されている。当接部52は、当接部21a及び隙間形成部21bの間に位置し、軸方向の一端側(図7紙面手前側)の軸方向端面は、軸心Oと直交する平坦面として構成されると共に、当接部21aの軸方向端面と同一面内に位置している。
凹部13は、隙間形成部21bの径方向内側端部から軸方向の他端側(図7紙面奥側)に向けて、スプリングシートラバー51に埋設された筒状金具12の位置まで形成されている。
スプリングシートラバー51によれば、第1実施の形態で説明したスプリングシートラバー1と同様の効果が得られる。また、隙間形成部21bの数(当接面21における隙間形成部21bの面積)を調整することにより、筒状金具12(本体部10)の軸方向の弾性変形量(変位量)を調整できる。従って、隙間形成部21bの数(当接面21における隙間形成部21bの面積)を調整することにより、スプリングシートラバー51に軸方向荷重が入力されたときの軸直角方向の剛性を調整できる。
また、隙間形成部21bの径方向内側端部に凹部13を形成することにより、内嵌部301(図4参照)と筒状金具12との間に介設されるゴム量が少なくなるように調整できる。これにより、スプリングシートラバー51に軸方向荷重が入力されたときの軸直角方向の剛性を調整できる。
次に図8を参照して第5実施の形態について説明する。第1実施の形態から第4実施の形態では、マウント装置300の内嵌部301とフランジ部302とを連接する連接面303が軸方向の一端側(図1上側)に凸の湾曲面として構成される場合のスプリングシートラバー1,41,51について説明した。これに対し第5実施の形態では、内嵌部401とフランジ部402とを連接する連接面403が、フランジ部402と段差状となる場合のマウント装置400に取り付けられるスプリングシートラバー61について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図8はマウント装置400に取り付けられた第5実施の形態におけるスプリングシートラバー61(無荷重時)の断面図である。
図8に示すようにマウント装置400(ストラットマウント)は、略円筒状に形成されスプリングシートラバー61が外嵌される内嵌部401と、その内嵌部401の上端部(図8上側)から径方向外側(図8左右方向外側)へ向けて張り出すリング形状のフランジ部402と、フランジ部402の上部に配設される上部プレート404とを主に備え、鉄製で構成されている。内嵌部401及びフランジ部402の連接面403は、フランジ部402に対して軸方向の他端側(図8下側)に段差状に形成されたリング形状の略平坦面として構成されている。
スプリングシートラバー61は、軸心Oを有する略円筒状に形成された本体部70と、その本体部70の軸方向の一端側(図8上側端部)から軸方向外側にフランジ状に張り出して略円環状に形成された張出部80とを備えている。これら本体部70と張出部80とはゴム状弾性体から一体に加硫成形されている。
本体部70は、軸方向の他端側(図8下側)に形成された小径部71から軸方向に沿って、金属材料から略円筒状に形成される筒状金具72が埋設されている。また、本体部70は、径方向外側に向かう凹部73が内周70aに凹設されている。
張出部80は、本体部70の内周に連成される面として構成される当接面81と、その当接面81に対向すると共に本体部70に連成される平坦面として構成される受圧面83とを備えている。当接面81には、張出部80のばね定数を調整するために複数本の凹溝82が放射状に形成されている。
当接面81は、マウント装置400の内嵌部401に本体部70が嵌合されると共にスプリングシートラバー61が軸方向荷重を受けていない状態で、フランジ部402と当接する当接部81aと、その当接部81aの径方向内側に位置し連接面403(フランジ部402)と隙間Gを形成する隙間形成部81bとを備えている。隙間形成部81bは、軸方向荷重が入力されていない状態で、軸方向の一端側(図8上側)の軸方向端面が、当接部81aの軸方向端面より軸方向の他端側(図8下側)に位置するような平坦面として形成されている。
スプリングシートラバー61によれば、第1実施の形態で説明したスプリングシートラバー1と同様の効果が得られる。また、隙間形成部81bの軸方向端面の形状や、当接部81aと隙間形成部81bとの高低差を、マウント装置400の連接面403(フランジ部402)の形状に応じて設定することにより、連接面403(フランジ部402)と隙間形成部81bとの隙間Gの大きさを設定することができる。隙間Gの大きさやゴム状弾性体の硬度等を適宜設定することにより、筒状金具72(本体部70)の軸方向の弾性変形量(変位量)を調整することができる。これにより、スプリングシートラバー61に軸方向荷重が入力されたときの軸直角方向の剛性を調整できる。
次に図9を参照して第6実施の形態について説明する。第1実施の形態から第5実施の形態では、鉄製のマウント装置300,400に取り付けられるスプリングシートラバースプリングシートラバー1,41,51,61について説明した。これに対し第6実施の形態では、アルミニウム合金製のマウント装置500に取り付けられるスプリングシートラバー101について説明する。なお、第1実施の形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図9はマウント装置500に取り付けられた第6実施の形態におけるスプリングシートラバー101(無荷重時)の断面図である。
図9に示すようにマウント装置500(ストラットマウント)は、略円筒状に形成されスプリングシートラバー101が外嵌される内嵌部501と、その内嵌部501の上端部(図9上側)から径方向外側(図9左右方向外側)へ向けて張り出すリング形状のフランジ部502と、フランジ部502の上部に配設される上部プレート504と、内嵌部501の内周面から径方向内側(図9左右方向内側)へ向けて張り出すリング状の仕切部505とを主に備え、これらがアルミニウム合金から一体に形成されている。
スプリングシートラバー101は、軸心Oを有する略円筒状に形成された本体部110と、その本体部110の軸方向の一端側(図9上側端部)から軸方向外側にフランジ状に張り出して略円環状に形成された張出部120とを備えている。これら本体部110と張出部120とはゴム状弾性体から一体に加硫成形されている。
本体部110は、軸方向の他端側(図9下側)に形成された小径部111から軸方向に沿って、金属材料から略円筒状に形成される筒状金具112が埋設されている。また、本体部110は、径方向外側に向かう凹部113が内周に凹設されている。
張出部120は、本体部110の内周に連成される面として構成される当接面121と、その当接面121に対向すると共に本体部110に連成される平坦面として構成される受圧面124とを備えている。当接面121には、張出部120のばね定数を調整するために複数本の凹溝122が放射状に形成されている。また、当接面121には、溝部123が形成されている。溝部123は、マウント装置500を車体(図示せず)に締め付け固定するためにフランジ部502及び上部プレート504に貫設されたボルト(図示せず)を逃がすための溝である。
当接面121は、マウント装置500の内嵌部501に本体部110が嵌合されると共にスプリングシートラバー101が軸方向荷重を受けていない状態で、フランジ部502と当接する当接部121aと、その当接部121aの径方向内側に位置しフランジ部502と隙間Gを形成する隙間形成部121b,121cとを備えている。
隙間形成部121bは、軸方向荷重が入力されていない状態で、軸方向の一端側(図9上側)の軸方向端面が、当接部121aの軸方向端面より軸方向の他端側(図9下側)に位置するような平坦面として形成されている。隙間形成部121cは、軸方向荷重が入力されていない状態で、径方向内側に向かうにつれ軸方向の他端側(図9下側)に傾斜すると共に軸方向の一端側(図9上側)に凸の湾曲面として形成されている。また、隙間形成部121cは、軸方向の一端側(図9上側)の軸方向端面が、当接部121aの軸方向端面より軸方向の他端側(図9下側)に位置するように設定されている。
スプリングシートラバー101によれば、第1実施の形態で説明したスプリングシートラバー1と同様の効果が得られる。また、隙間形成部121b,121cの軸方向端面の形状を、マウント装置500のフランジ部502の形状や寸法等に応じて設定することにより、フランジ部502と隙間形成部121b,121cとの隙間Gの大きさを設定することができる。隙間形成部121b,121cの形状や隙間Gの大きさ等を適宜設定することにより、筒状金具112(本体部110)の軸方向の弾性変形量(変位量)を調整することができる。これにより、スプリングシートラバー101に軸方向荷重が入力されたときの軸直角方向の剛性を調整できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態で挙げた数値(例えば、当接面21,81,121に形成された凹溝22,82,122や隙間形成部21b,32,42,81b,121b,121cの数および寸法等)は一例であり、他の形状や数値を採用することは当然可能である。
上記各実施の形態では、ばね定数を調整するための凹溝22,82,122が、当接面21,81,121に放射状に形成される場合について説明した。その結果、当接部21a,81a,121a及び隙間形成部21b,32,42,81b,121b,121cが周方向に分断されていた。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、適宜のゴム状弾性体を設定することによりスプリングシートラバーのばね定数を調整し、当接部21a,81a,121a及び隙間形成部21b,32,42,81b,121b,121cを周方向に連続して形成することは当然可能である。これにより、スプリングシートラバーの軸方向の弾性変形を周方向で略一様にすることができ、大きな荷重が局所的にスプリングシートラバーに作用することを防止できる。その結果、スプリングシートラバーの耐久性を向上できる。
1,31,41,51,61,101 スプリングシートラバー
10,70,110 本体部
12,72,112 筒状金具
20,80,120 張出部
21,81,121 当接面
21a,81a,121a 当接部
21b,32,42,81b,121b,121c 隙間形成部
23,83,124 受圧面
300,400,500 マウント装置
301,401,501 内嵌部
302,402,502 フランジ部
310 コイルスプリング

Claims (4)

  1. ゴム状弾性体から構成されると共に、マウント装置のフランジ部とコイルスプリングの端部との間に介設されて使用されるスプリングシートラバーにおいて、
    軸方向視円環状の本体部と、
    前記本体部の軸方向の一端側の外周側から径方向外側に張り出して形成される張出部と、
    円筒状に形成されると共に前記本体部の軸方向の他端側に埋設される筒状金具とを備え、
    前記本体部および前記張出部は、軸方向の一端側に位置し前記マウント装置のフランジ部と当接する当接面と、軸方向の他端側に位置し前記当接面に対向すると共に前記コイルスプリングの端部を受け止める受圧面とを備え、
    前記マウント装置は、前記フランジ部に連設される筒状の内嵌部を備えると共に、前記内嵌部は前記本体部の内周側に内嵌されるものであり、
    前記当接面は、前記マウント装置の内嵌部に前記本体部が嵌合され前記コイルスプリングから軸方向荷重を受けていない状態で、前記マウント装置のフランジ部と当接する当接部と、前記当接部の径方向内側に位置し前記マウント装置のフランジ部と隙間を形成する隙間形成部とを備えていることを特徴とするスプリングシートラバー。
  2. 前記隙間形成部は、無荷重時において、軸方向の一端側の端面が、前記当接部の軸方向の一端側の端面より軸方向の他端側に位置していることを特徴とする請求項1記載のスプリングシートラバー。
  3. 前記隙間形成部は、無荷重時において、前記本体部および前記張出部の内周から前記当接部と前記隙間形成部との境界までの径方向距離が、前記本体部の内周から前記本体部に埋設された筒状金具までの径方向距離以上となるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスプリングシートラバー。
  4. 前記隙間形成部は、無荷重時において、前記本体部および前記張出部の内周から前記当接部と前記隙間形成部との境界までの径方向距離が、前記筒状金具が埋設された前記本体部の厚さ以上となるように設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスプリングシートラバー。
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