JP2013208872A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切替部の駆動に伴う手差しトレイからのシートの引き込みを少なくするインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】第1搬送ローラ60は、搬送用モータ76の第1向きの回転が伝達されて正転または逆転する。ポンプ143は、搬送用モータ76の第2向きの回転が伝達されて駆動される。ポート切換機構59は、搬送用モータ76の第1向きの回転が伝達されて、ポート間の連通状態を切り替える。制御部は、ポート切換機構59を画像記録可能な状態とするために必要な回転量である完全切替回転量より少ない第1所定量だけ搬送用モータ76を第1向きへ回転させた後、上記第1所定量以下の第2所定量だけ搬送用モータ76を第2向きへ回転させ、上記完全切替回転量と上記第1所定量との差分だけ搬送用モータ76を第1向きへ回転させるモータ制御を実行して、ポート切換機構59のポート間の連通状態を画像記録可能な状態とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、手差しトレイに載置されたシートに画像記録可能なインクジェット記録装置に関する。
従来より、記録ヘッドのノズルを保護及びメンテナンスするためのメンテナンス機構を備えたインクジェット記録装置が知られている。メンテナンス機構は、上下動することで記録ヘッドのノズルを覆い又は開放するキャップを備えている。キャップの内部空間はチューブなどを介して吸引ポンプと接続されている。吸引ポンプによってキャップ内の空気が吸引されることでノズルに残留した廃インクが吸引される。また、メンテナンス機構には、ポート間の連通状態を変更可能な切替部を有しているものがある。複数のポートの一部は、キャップ及び吸引ポンプと接続される。たとえば、切替部は、キャップの内部空間と吸引ポンプとが連通された状態、遮断された状態、及びキャップの内部空間が大気へ開放された状態などの間で切り替えられる。
メンテナンス機構は、シートを搬送する搬送ローラと共通のモータによって駆動されることがある。一例として、モータが正転した際に、搬送ローラがシートを下流側へ搬送する向きへ回転し、同時に切替部の連通状態が切り替えられる。モータが逆転した際に、搬送ローラがシートを上流側へ搬送する向きへ回転する。
特開2012−000898号公報
インクジェット記録装置は、ユーザが手差しでシートを載置する手差しトレイを備えていることがある。手差しトレイから搬送ローラに至る手差し経路が形成されている。切替部におけるポート間の連通状態を画像記録可能な状態とするまでモータを第1向きへ回転させると、搬送ローラの回転によってシートが引き込まれる。そのため、シートが引き込まれた後、モータを第1向きと逆の第2向きへ回転させることで、画像記録を行う適切な位置までシートを逆送する必要がある。
シートのサイズによっては、ポート間の連通状態を画像記録可能な状態とすることによってシートの上流端が手差し経路を越えてしまうことがある。その状態でシートを逆送すると、シートが正常に手差し経路に戻らないことがある。特に、インクジェット記録装置が、手差しトレイと異なる給紙トレイから記録ヘッドへ至る搬送路を有している場合は、シートが手差し経路ではなく搬送路側へ逆送されてしまうことがある。またその際にシートが搬送路に詰まることがある。
特許文献1には、吸引ポンプや切替機構を動作させるために搬送用モータが逆転した際、逆送されたシートを受け入れる後方排紙口23を設けたインクジェット記録装置が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示された発明は、切替部の駆動におけるシートの引き込みを想定していない。切替部の駆動によって、シートの上流端が手差し経路を越える位置までシートが引き込まれてしまうことがあるため、後方排紙口23だけでは、ポート間の連通状態を画像記録可能な状態とされた後にシートが逆送された場合のシート詰まりを十分に防止することができない。
本発明は、上述された問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、切替部の駆動に伴う手差しトレイからのシートの引き込みを少なくするインクジェット記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係るインクジェット記録装置は、シートが載置される手差しトレイと、
第1向き及び第1向きとは逆の第2向きへ回転するモータと、上記モータの第1向きの回転が伝達されて正転し、上記手差しトレイのシートを搬送路へ供給して搬送向きへ搬送し、上記モータの第2向きの回転が伝達されて逆転する搬送ローラと、上記搬送ローラの回転を検出するエンコーダと、上記搬送ローラよりも搬送向きの下流側に設けられており、ノズルが開口するノズル面を有し、当該ノズルからインクを吐出して、シートに画像を記録する記録ヘッドと、上記ノズル面を覆う第1姿勢及び上記ノズル面から離れた第2姿勢に姿勢変化するキャップと、上記モータの第2向きの回転が伝達されて駆動される吸引ポンプと、複数のポートを有しており、異なるポートが上記吸引ポンプの吸引口、及び上記キャップの内部空間とそれぞれ接続されており、上記モータの第1向きの回転が伝達されて、ポート間の連通状態を切り替える切替部と、上記モータ及び上記エンコーダと電気的に接続された制御部と、を備えている。上記制御部は、上記キャップが上記第1姿勢にある状態において、上記手差しトレイに載置されたシートへの記録指示を受け付けた場合、上記切替部におけるポート間の連通状態を画像記録可能な状態とするために必要な回転量である完全切替回転量より少ない第1所定量だけ上記モータを第1向きへ回転させた後、上記第1所定量以下の第2所定量だけ上記モータを第2向きへ回転させ、上記完全切替回転量と上記第1所定量との差分だけ上記モータを第1向きへ回転させるモータ制御を実行して、上記切替部におけるポート間の連通状態を画像記録可能な状態とするインクジェット記録装置。
モータは、第1所定量だけ第1向きへ回転された後、第1所定量以下の第2所定量だけ第2向きへ回転される。第1向きの回転によって引き込まれたシートは、第2向きの回転によって逆送されるため、搬送ローラがシートを引き込みすぎることがない。また、第2所定量は第1所定量以下であるため、逆送によってシートが搬送ローラから外れてしまう事態を抑制できる。
(2) 上記第2所定量は、搬送向きにおけるシートの下流端が、シートと上記搬送ローラとが当接する位置よりも下流側であって、事前に決定された第1位置に位置するまでに必要な、上記モータの第2向きの回転量であってもよい。
本構成では、シートを搬送ローラに対して適切な位置に維持できる。
(3) 上記第1所定量は、上記切替部を介して上記吸引ポンプの吸引口及び上記キャップの内部空間が外部空間と連通された状態となるまでに必要な、上記モータの第1向きの回転量であってもよい。
本構成では、ポンプの吸引口が外部空間と連通しているため、ポンプが駆動されても、キャップ内の気圧が低下することはなく、ノズルに対して吸引が行われることがない。
(4) 上記制御部は、搬送向きにおけるシートのサイズに基づき、上記モータを上記完全切替回転量だけ第1向きへ回転させた場合のシートの搬送向き上流端の位置を算出する予測位置算出制御と、上記予測位置算出制御によって算出された位置が事前に決定された第2位置よりも搬送向き上流側である場合、上記完全切替回転量だけ上記モータを第1向きへ回転させる完全切替制御と、をさらに実行してもよい。
本構成では、シートの搬送向き上流端の位置が第2位置を越えない場合、モータを第2向きに回転させることなく、ポート間の連通状態を画像記録可能な状態とするまで、モータが第1向きへ回転されるため、切替部におけるポート間の連通状態を画像記録可能な状態とするために必要な時間を削減できる。
(5) 上記制御部は、上記制御部は、上記エンコーダのカウント数と、上記切替部の状態とを対応付けるプロファイルを記憶していてもよい。
本構成では、エンコーダのカウント数に基づいて、切替部の状態を制御部が判断することができる。
(6) 上記切替部は、複数のポートが形成された円筒形状のシリンダと、上記シリンダ内部で回転可能な円柱形状を呈しており、回転時に上記シリンダの内周面を摺動するリブが形成された回転体と、上記制御部と電気的に接続されており、上記回転体の回転を検出するセンサと、を有していてもよい。
切替部は、このように回転式のものであってもよい。また、センサが検出した回転量によって、切替部の状態を制御部が判断することができる。
(7) 本発明に係るインクジェット記録装置は、上記モータの第1向きの回転が伝達されて、上記キャップを第1姿勢にロック又はロック解除するロック機構と、上記モータの第1向きの回転が伝達されて、上記ノズル面に当接可能な当接姿勢及び上記ノズル面に当接不可能な非当接姿勢に姿勢変化し、上記当接姿勢において上記ノズル面を拭うことが可能なワイパーと、をさらに備え、上記ロック機構が上記キャップを第1姿勢にロックした状態から、ロックを解除し、且つ、上記ワイパーが上記当接姿勢から上記非当接姿勢に姿勢変化するために必要な上記モータの第1向きの回転量が、第1所定量より多くてもよい
本構成では、ロックによって、キャップが第2姿勢に姿勢変化することを防止できる。また、ワイパーによってノズル面に付着した不要なインクが拭うことができる。画像記録時に、ロック機構におけるロックを解除し、ワイパーを非当接姿勢にするために必要なモータの回転量が多い場合でも、搬送ローラがシートを引き込みすぎることがない。
(8) 本発明に係るインクジェット記録装置は、上記記録ヘッドを搭載し、上記モータとは異なる駆動源によって駆動されて上記搬送向きと交差する主走査方向へ移動するキャリッジをさらに備え、上記キャリッジの移動に伴って、上記第1姿勢にロックされていない上記キャップが、上記第1姿勢及び上記第2姿勢の間で姿勢変化してもよい。
本構成では、搬送ローラのモータとは異なる駆動源によってキャップが姿勢変化されるため、キャップを姿勢変化させる度に搬送ローラが回転して、シートが移動することがない。
本発明に係るインクジェット記録装置によると、切替部の駆動に伴う手差しトレイからのシートの引き込みを少なくすることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の模式図である。 図3は、記録部24の周辺を示す平面図である。 図4は、メンテナンスユニット80の正面図である。 図5は、ポート切替機構59を示す図である。(A)は正面図である。(B)は(A)のA−A断面図であってロック状態を示している。(C)は(A)のA−A断面図であってBK空吸引状態を示している。(D)は(A)のA−A断面図であってCO空吸引状態を示している。(E)は(A)のA−A断面図であって走査可能状態を示している。 図6は、ポート切替機構59におけるポートの接続状態を示すブロック図である。 図7は、制御部135と各部の機能的な繋がりを示すブロック図である。 図8は、ギア切換機構170の斜視図である(A)は第1駆動状態、(B)は、第2駆動状態をそれぞれ示している。 図9は、ポート切換機構59における回転体112の回転位相と各部の状態との対応を示す図である 図10は、ポート切換機構59をロック状態から走査可能状態へ切り替える際に制御部135が実行する処理を示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機10(本発明のインクジェット記録装置の一例)の外観を示す斜視図である。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7を定義し、正面側を手前側(正面)として前後方向8を定義し、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9(本発明の主走査方向の一例)を定義する。
本発明の実施形態に係る複合機10は、下部にインクジェット記録方式のプリンタ部11を備えている。複合機10は、ファクシミリ機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及びコピー機能などの各種の機能を有している。なお、本実施形態では、プリンタ機能として片面画像記録機能のみ有している複合機10が説明されるが、複合機10は両面画像記録機能を有していてもよい。
[プリンタ部11の構成]
図1及び図2に示されるように、プリンタ部11は、正面及び背面に開口が形成されたケーシング(筐体)14を有する。ケーシング14内にプリンタ部11の各構成要素が配設されている。プリンタ部11の正面の開口(不図示)からケーシング14の内部側へ連続するように収容室が区画されている。収容室に給紙カセット78が装着されている。給紙カセット78は、正面の開口からケーシング14内に前後方向8に挿抜可能に構成されている。給紙カセット78は、各種サイズの記録用紙(本発明のシートの一例)を保持可能である。なお、本実施形態では、1つの給紙カセット78のみを装着可能な複合機10が説明されるが、複合機10は複数の給紙カセット78を装着可能であってもよい。
プリンタ部11の背面14Aにおいて、手差しトレイ20が開閉可能に配置されている。図2において破線の矢印で示されるように、手差しトレイ20は、基軸21を回動中心軸として回転することで開閉される。図1には、手差しトレイ20が閉じられた閉状態が示されている。図2には、手差しトレイ20が開けられた開状態が実線で、閉状態が破線で示されている。手差しトレイ20には、開状態において各種サイズの記録用紙を載置可能である。プリンタ部11の背面14Aにおいて、手差しトレイ20の基端部(下方側の端部)に対向する位置には、背面の開口13が設けられている。記録用紙は、複合機10のユーザによって、手差しトレイ20の用紙載置面に担持されつつ、背面の開口13から前方に向けて挿入される。
次に、図2を参照しながら、プリンタ部11の構成を更に詳しく説明する。図2では、給紙カセット78の前方側(紙面右側)の図示が省略されている。プリンタ部11は、給紙カセット78に加えて、給紙カセット78から記録用紙をピックアップして給紙(給送)する給送部15と、給送部15によって給紙された記録用紙にインク滴を吐出して記録用紙に画像を形成するインクジェット記録方式の記録部24などを備えている。
[搬送路65]
図2に示されるように、プリンタ部11の内部には、給紙カセット78及び手差しトレイ20から記録部24を経て排紙保持部79に至る搬送路65が形成されている。搬送路65は、給紙カセット78の先端(後方側の端部)から記録部24に至る間に形成された湾曲路65Aと、手差しトレイ20の先端(前方側の端部)から湾曲路65Aとの合流点65Dに至る間に形成された搬送経路65Bと、記録部24から排紙保持部79に至る間に形成された排紙路65Cとに区分される。なお、排紙保持部79は、給紙カセット78と一体に構成されていてもよく、或いはプリンタ部11のフレームなどに固定されたものであってもよい。
湾曲路65Aは、給紙カセット78に設けられた分離傾斜板22の上端付近から記録部24に渡って延設された湾曲状の通路である。記録用紙は、給紙カセット78から後方に向けて搬送される。記録用紙は、装置の背面側において、湾曲路65Aによって装置の下方から上方へUターンされる。その後、記録用紙は、前方に向けて搬送される。湾曲路65Aは、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって区画されている。なお、外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19、更に、後述する第1下側ガイド部材180、第1上側ガイド部材181、第2上側ガイド部材182、第2下側ガイド部材183、第3上側ガイド部材184は、いずれも、図2の紙面垂直方向(図1の左右方向9)へ延びている。
搬送経路65Bは、プリンタ11の背開口13から湾曲路65Aとの合流点65Dに渡って延設された直線状の通路である。記録用紙は、背開口13及び搬送経路65Bを介して、第1搬送ローラ60とピンチローラ61のニップ位置60Aに当接するように挿入される。搬送経路65Bは、所定間隔を隔てて互いに対向する第1下側ガイド部材180及び第1上側ガイド部材181によって区画されている。第1上側ガイド部材181の搬送向きの下流側には、第2上側ガイド部材182が設けられている。ここで、搬送向きとは、記録用紙が搬送路65を搬送される向き(図2において矢印付きの二点鎖線で示される向き)を指す。第2上側ガイド部材182は、第1上側ガイド部材181の先端(前方側の端部)と合流点65Dの上側近傍を結ぶように延設されており、手差しトレイ20から挿入された記録用紙を、合流点65Dを介してニップ位置60Aへ導く。なお、本実施形態では、第1下側ガイド部材180と外側ガイド部材18は個別に形成されているが、両者は一体に形成されていてもよい。また、第1上側ガイド部材181と第2上側ガイド部材182は個別に形成されているが、両者は一体に形成されていてもよい。
排紙路65Cは、記録部24よりも搬送向きの下流側に設けられた第2下側ガイド部材183と第3上側ガイド部材184とによって区画されている。排紙路65Cは、第2搬送ローラ62によって搬送された画像記録済の記録用紙の下面を支持しつつ、搬送向きの下流側へ案内する。第3上側ガイド部材184は、第2下側ガイド部材183よりも上方に配置されている。第3上側ガイド部材184と第2下側ガイド部材183とは、記録用紙が通過可能な所定間隔を隔てて互いに対向するように配置されている。
[給送部15]
給送部15は、給紙カセット78に収容された記録用紙を湾曲路65Aへ向けて搬送するためのものであり、給紙ローラ25と、給紙アーム26と、給紙駆動伝達機構27とを備えている。給紙ローラ25は、給紙カセット78の上側に配置されている。給紙ローラ25は、給紙カセット78に収容された記録用紙をピックアップして湾曲路65Aへ給紙するものであり、給紙アーム26の先端に回転自在に軸支されている。給紙ローラ25は、搬送用モータ76の回転力が、駆動伝達機構140(図7)及び給紙駆動伝達機構27を介して伝達されると回転駆動される。なお、給紙駆動伝達機構27は、給紙アーム26に軸支されており、概ね給紙アーム26の延出方向に沿って直線状に並ぶ複数のギヤで構成されている。給紙ローラ25は、基軸28を回動中心軸として回動し、給紙カセット78に収容された記録用紙の上面に圧接可能である。
[レジストセンサ110]
湾曲路65Aには、給紙カセット78から給紙され湾曲路65Aを搬送される記録用紙、又は、手差しトレイ20から搬送経路65Bを介して挿入される記録用紙の先端位置を検知するためのレジストセンサ110が設けられている。レジストセンサ110は、例えば、検出子112A,112Bを有する回転体112と、発光素子(例えば発光ダイオード)及びこの発光素子から発光された光を受光する受光素子(例えばフォトトランジスタ)を有するフォトインタラプタ等の光センサ111とにより構成されている。回転体112は、支軸113を中心に回転可能に設けられている。検出子112Aは支軸113から湾曲路65Aへ突出している。回転体112に外力が加えられていない状態で、検出子112Bは光センサ111の発光素子から受光素子に至る光路に進入して、この光路を通る光を遮断している。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、給紙カセット78の上方に配置されている。図2及び図3に示されるように、記録部24は、記録ヘッド30を搭載して左右方向9へ往復動するキャリッジ31を備えている。記録ヘッド30には、インクカートリッジ(不図示)からインクチューブ33を通じてシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インクが供給される。キャリッジ31は主走査方向に延出されたガイドレール35、36に沿って往復動する。これにより、記録ヘッド30が記録用紙に対して走査され、記録部24の下方に設けられたプラテン34上を搬送される記録用紙に画像記録が行われる。
図2に示されるように、記録ヘッド30は、キャリッジ31の下面側に露出されている。記録ヘッド30のノズル面48(本発明のノズル面の一例)には、複数のノズル(不図示、本発明のノズルの一例)が設けられている。各ノズルは、CMYBkの各色インクごとに設けられている。各ノズルから各色インクが微小なインク滴として吐出される。
湾曲路65Aの終端と記録部24との間には、第1搬送ローラ60(本発明の搬送ローラの一例)及びピンチローラ61が設けられている。これらは対をなしている。ピンチローラ61は、第1搬送ローラ60の下方に配置されており、図示しないバネなどの弾性部材によって第1搬送ローラ60のローラ面に圧接されている。第1搬送ローラ60及びピンチローラ61は、湾曲路65A及び搬送経路65Bを搬送してきた記録用紙を狭持してプラテン34上へ送る。また、記録部24と排紙路65Cの始端との間には、第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63が設けられている。これらは対をなしている。第2搬送ローラ62及び拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙を狭持してさらに搬送向きの下流側(排紙保持部79側)へ搬送する。
第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、搬送用モータ76(図7)から駆動伝達機構140(図7)を介して回転駆動力が伝達されて回転される。第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、画像記録時に間欠駆動される。そのため、記録用紙は、所定の改行幅で送られながら画像記録がなされる。
第1搬送ローラ60の周辺には、光学式のロータリエンコーダ141(図7、本発明のエンコーダの一例)が設けられている。ロータリエンコーダ141は、第1搬送ローラ51の回転を検出し、第1搬送ローラ60の回転量に基づく信号を制御部135へ送る。
[メンテナンスユニット80]
図3に示されるように、プラテン34の左右方向9の両側の記録用紙が通過しない領域、つまり記録部24の往復移動範囲における退避位置には、メンテナンスユニット80が配設される。メンテナンスユニット80は、パージ機構44と廃液タンク142(図6)などを備えている。
パージ機構44は、記録ヘッド30のノズル等からインクと共に気泡や異物を吸引除去する。図4に示されるように、パージ機構44は、記録ヘッド30のノズルを覆うキャップ46と、キャップ46に接続されて吸引を行うポンプ143(図6、本発明の吸引ポンプの一例)と、キャップ46を記録ヘッド30に接離させるためのリフトアップ機構55と、廃液タンク142と、ノズル面48を拭うワイパーブレード56(本発明のワイパーの一例)と、リフトアップ機構55を図4(B)の姿勢にロックするロック機構146(図7)とを備えている。
キャップ46は、ゴムにより構成されている。キャップ46は、リフトアップ機構55によりノズル面48(図2参照)に密着し、ノズル面48との間に空間を形成すると共にノズルを囲繞する。キャップ46の内部は、カラーインク(CMY)のノズルと黒インク(Bk)のノズルとに応じて2つの空間に区画されている。カラーインク及び黒インクに対応してそれぞれノズル面48との間に空間が形成される。ここで、キャップ46のうちカラーインクに対応する部分がCOキャップ144と称され、黒インクに対応する部分がBKキャップ145と称される。図示されていないが、COキャップ144及びBKキャップ145の各空間の底部には吸気口が設けられており、各吸気口は、チューブなどを介して後述されるポート切換機構59のポートに接続されている。詳細については後述される。
ポンプ143は、ロータリー式のチューブポンプである。本実施形態では、ポンプ143は、内壁面を備えたケーシングと、この内壁面に沿って転動されるローラとを有する。ポンプチューブ82が上記ローラと上記内壁面との間に配置され、ローラが駆動される。これにより、ポンプチューブ82が扱かれ、ポンプチューブ82内のインクが廃液タンク142へ押し出される。ポンプ143は、駆動伝達機構140を介して搬送用モータ76の駆動力が伝達されることで動作する。
図4(A)に示されるように、リフトアップ機構55は、左右一対の等長リンク64を備えている。この等長リンク64が回動することによって、ホルダ90が平行移動し、待機位置と密着位置との間で変位する。図4(A)では、ホルダ90は待機位置にあり、図4(B)では、ホルダ90は密着位置にある。ホルダ90は、鉛直上方へ突出された当接レバー91を備えている。キャリッジ31が図4において当接レバー91を右方向に押圧することにより、ホルダ90は密着位置に移動される。キャップ46は、ホルダ90が密着位置に移動されることにより、記録ヘッド30のノズルの周囲に密着され(本発明の第1姿勢の一例)、ホルダ90が待機位置に移動されることにより、記録ヘッド30から離間される(本発明の第2姿勢の一例)。なお、キャリッジ31の移動はキャリッジ駆動用モータ311(本発明の駆動源の一例)によって行われる。また、キャップ46が第1姿勢及び第2姿勢へ姿勢変化されるのであれば、キャップ46を姿勢変化させる構造は、上述したようなリフトアップ機構55によって行われるものに限らない。
ロック機構146は、リフトアップ機構55の姿勢を図4(B)の状態にロックするためのものである。つまり、キャップ46が、記録ヘッド30のノズルの周囲に密着された状態にロックされる。これは、キャリッジ31による当接レバー91への押圧状態が解除されて、リフトアップ機構55が姿勢変化することを防止するためのものである。ロック機構146は、等長リンク64の回動を制止する姿勢(ロック姿勢)と、等長リンク64の回動を制止しない姿勢(ロック解除姿勢)との間で姿勢変化可能な制止部材(不図示)を備えている。この制止部材は、駆動伝達機構140を介して搬送用モータ76の駆動力が伝達されることで2つの姿勢の間で姿勢変化する。
ワイパーブレード56は、ワイパーホルダ68に嵌め込まれており、ワイパーホルダ68に対して出没可能に設けられている。ワイパーブレード56は、ゴムにより構成されている。ワイパーブレード56の長さ(図4において紙面に垂直な方向の寸法)は、ノズル面48の長さに対応している。ワイパーブレード56は、ワイパーホルダ68から突出されることにより、ノズル面48に当接する。ワイパーブレード56が記録ヘッド30の下面に当接した状態で、キャリッジ31がスライドすると、ワイパーブレード56は、ノズル面48に付着したインクを拭い取る。このインクの拭い取りはワイプと呼ばれる。ワイパーブレード56は、駆動伝達機構140を介して搬送用モータ76の駆動力が伝達されることで出没される。
[駆動伝達機構140]
図7に示される駆動伝達機構140は、遊星ギヤなどから構成されており、搬送用モータ76の回転駆動力を、第1搬送ローラ60、第2搬送ローラ62、ロック機構146、ワイパーブレード56、給紙ローラ25、及び後述されるポート切換機構59へ伝達する。駆動伝達機構140は、搬送用モータ76の回転駆動力を切り替えるためのギア切換機構170を備えている。
図8に示されるギア切換機構170は、プラテン34よりも右側、且つキャリッジ31の移動経路の下側に設けられている。ギア切換機構170は、搬送用モータ76により回転駆動される切換ギア171と、この切換ギア171とそれぞれ噛合可能な歯を有する4つの受けギア172A〜172Dと、切換ギア171と同軸に取り付けられた押圧部材175と、切換ギア171の保持を行う保持部173と、を備えている。
切換ギア171は、支軸174に通されている。切換ギア171は、支軸174の軸周りに回転可能であって、且つ、支軸174の軸方向(左右方向9)に沿って移動可能である。また、切換ギア171に対して右側に、押圧部材175が支軸174に対してスライド自在に通されている。押圧部材175の切替レバー176は、保持部173を通して上方へ、キャリッジ31の移動経路まで突出されている。切換ギア171及び押圧部材175はバネによってそれぞれ右向きへ付勢されている。
受けギア172A〜172Dは、支軸174の下側において、左右方向9に沿った同軸上に回転可能に取り付けられている。キャリッジ31が左側へ移動されることで切替レバー176が押されて左側へスライドする。切替レバー176は、スライドされた位置に応じて、保持部173によって互いに異なる位置に係止される。たとえば、図8(A)に示されるように、切替レバー176の係止が解除され、押圧部材175が移動範囲の最も右側に位置している状態では、切換ギア171は、最も右側に位置する受けギア172Dと噛合する(以下、第1駆動状態と称される。)。また、図8(B)に示されるように、切替レバー176が最も左側の位置に係止された状態では、押圧部材175によって左側へ押された切換ギア171が、受けギア172Aと噛合する(以下、第2駆動状態と称される。)。
受けギア172A〜172Dは、搬送用モータ76から切換ギア171を介して伝達された回転駆動力を、互いに異なる機構に伝達するものである。第1駆動状態及び第2駆動状態における駆動伝達の詳細が表1に示される。なお、受けギア172B,172Cによる駆動伝達については省略される。
Figure 2013208872
表1に示されるように、第1駆動状態では、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、搬送用モータ76の第1向きの回転駆動力によって、記録用紙を搬送向きの下流側へ搬送させる向きに回転し、搬送用モータ76の第2向きの回転駆動力によって、記録用紙を搬送向きの上流側へ逆送させる向きに回転する。
また、ロック機構146、ワイパーブレード56、及びポート切換機構59は、搬送用モータ76の第1向きの回転駆動力のみが伝達される。ロック機構146の制止部材は、搬送用モータ76の第1向きの回転により、ロック姿勢とロック解除姿勢との間で交互に姿勢変化する。ワイパーブレード56は、搬送用モータ76の第1向きの回転により、周期的に出没を繰り返す。ポート切換機構59は、搬送用モータ76の第1向きの回転により、ポート間の連通状態を異なる状態へと周期的に切り替える。詳細については後述される。また、搬送用モータ76の第2向きの回転により、ポンプ143が駆動される。
第2駆動状態では、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、搬送用モータ76の第1向きの回転駆動力のみが伝達される。搬送用モータ76の第1向きの回転駆動力によって、第1搬送ローラ60及び第2搬送ローラ62は、記録用紙を搬送向きの下流側へ搬送させる向きに回転する。
また、給紙ローラ25は、搬送用モータ76の第2向きの回転駆動力のみが伝達される。搬送用モータ76の第2向きの回転駆動力によって、給紙ローラ25は、記録用紙を搬送路65に供給する向きに回転する。
[ポート切換機構59]
図4,5に示されるポート切換機構59(本発明の切替部の一例)は、概ね筒状のシリンダ147とシリンダ147の内部で回転する概ね円柱形状の回転体148とを備えている。シリンダ147は内部空間と外部空間とを連通する複数のポートを備えている。回転体148の外周面にはゴム製のリブ149及び溝150が既定のパターンで張り巡らされている。リブ149はシリンダ147の内周面と当接しており、回転体148の回転に伴ってシリンダ147の内周面を摺動する。リブ149が形成されていない部分では、シリンダ147の内周面と回転体148の外周面との間に隙間が介在されている。この隙間を介して、ポート切換機構59の内側で複数のポートが連通する。回転体148の回転に伴って各ポートに対するリブ149及び溝150の配置が変化することで、ポート間の連通状態が切り替えられる。
図5(B)に破線で示されように、回転体148の上部又は下部には、回転体148と一体に回転する被検出部材151が設けられている。被検出部材151には、径方向外側へ向かって突出する凸部152が複数設けられている。これら凸部152は、回転体92Aの回転に対して位相が異なる位置に配置されており、各凸部152の間は、回転体92Aの所定の回転角度だけ離間されている。また、回転体92Aの外周と対向する位置には、光センサ153(本発明のセンサの一例)が配置されている。光センサ153と凸部152が対向する場合、光センサ153からオンの電気信号が出力され、対向しない場合、光センサ153からオフの電気信号が出力される。光センサ153の出力(オン/オフ)の周期によって、切換部材92の回転位相が把握される。
シリンダ147の外周面のうち、中央より上側にCO大気ポート154及びBK大気ポート155が形成されている。中央より下側に、CO吸引ポート156、BK吸引ポート157、及び大気連通ポート158が形成されている。また、シリンダ147の底面にポンプ接続ポート159が形成されている。回転体148の周方向に沿って形成されたリブ149によって、上側の2つのポートが中央より下方の3つのポートと断絶されている。ここで、ポート切換機構59の中央より上側を上側切替部160、中央より下側を下側切替部161とする。
CO大気ポート154及びBK大気ポート155の上側には、シリンダ147を貫通する空気穴162がそれぞれ形成されている。上側切替部160は、切換部材92の回転位相に応じて、CO大気ポート154及びBK大気ポート155を空気穴162と連通させるものである。
図6に示されるように、CO大気ポート154及びCO吸引ポート156は、チューブ163によってCOキャップ144の内部空間とそれぞれ連通されている。BK大気ポート155及びBK吸引ポート157は、チューブ163によってBKキャップ145の内部空間とそれぞれ連通されている。ポンプ接続ポート159は、ポンプ143を介して廃液タンク142と連通されている。また、廃液タンク142は、さらに大気連通ポート158とも連通されている。
以下、インク吸引の手順について説明される。カラーインク(CMY)のノズルからの吸引は、上側切替部160によってCO大気ポート154と空気穴162とが遮断され、下側切替部161によってCO吸引ポート156とポンプ接続ポート159とが連通された状態において実行される。この状態において、搬送用モータ76が第2向きへ回転されると、ポンプ143が駆動され、COキャップ144の内部空間が負圧とされる。これにより、記録ヘッド30のノズルからインクがポンプ143へ吸引される。吸引されたインクは廃液タンク142へと送られる。また、黒インク(Bk)のノズルからの吸引は、上側切替部160によってBK大気ポート155と空気穴162とが遮断され、下側切替部161によってBK吸引ポート157とポンプ接続ポート159とが連通された状態において実行される。吸引の動作は、カラーインク(CMY)のノズルの場合と同様であるため詳細は省略される。
[制御部135]
制御部135は、複合機10の全体動作を制御するものである。制御部135は、CPU、ROM、RAM、EEPROM、及びASIC(共に不図示)を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。
ROMには、CPUが複合機10の各種動作を制御するためのプログラムや、後述する状態判定処理を実行するためのプログラムなどが格納されている。RAMは、CPUが上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROMには、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
図7に示されるようにASICには、搬送用モータ76、キャリッジ駆動用モータ311、ロータリエンコーダ141、レジストセンサ110、及び光センサ153などが接続されている。制御部135は、ASICを介して、搬送用モータ76及びキャリッジ駆動用モータ311の回転を制御する。また、制御部135には、ASICを介して、ロータリエンコーダ141、及び光センサ153からの信号が入力される。
制御部135は、ロータリエンコーダ141から入力されたパルス信号の数に基づいて、第1搬送ローラ60の回転量を算出する。算出された回転量に基づいて、制御部135は、記録用紙を目標とする位置まで搬送するために必要な搬送用モータ76の残りの回転量を補正する。
光センサ153は、受光素子で受けた光の強度に応じたアナログの電気信号(電圧信号又は電流信号)を出力する。出力された信号は、制御部135に入力されて、制御部135において、その電気的レベル(電圧値又は電流値)が所定の閾値以上であるかどうかが判断される。入力された信号が所定の閾値以上である場合にHIGHレベル信号と判定され、所定の閾値未満の場合にLOWレベル信号と判定される。同様にして、制御部135は、閾値にもとづいて、レジストセンサ110の受光素子からの信号をHIGHレベル信号又はLOWレベル信号と判定する。
また、制御部135は、ロータリエンコーダ141から入力されたパルス信号の数とポート切換機構59の状態とを対応付けるプロファイルを記憶していてもよい。ポート切換機構59の状態は、光センサ153から入力された信号と、ロータリエンコーダ141から入力されたパルス信号の数に基づいて、判断されてもよい。
[ロック状態から走査可能状態への切り替え]
リフトアップ機構55がロック機構146によってロックされた状態(以下、ロック状態とする。)における回転体148の回転位相が図5(B)に示されている。この状態では、CO吸引ポート156、BK吸引ポート157、及び大気連通ポート158の間がリブ149によって遮断されておらず、相互に連通されている、つまり、BKキャップ145及びCOキャップ144が、ポート切換機構59を介して、それぞれ廃液タンク142と連通されている。
回転体148の回転位相に応じた光センサ153の出力、ワイパーブレード56及びロック機構146の状態、及び各ポートの連通状態が図9に示されている。上述されたように、光センサ153の出力は、制御部135が回転体148の回転位相を判断するために使用される。また、各ポートにおいて「吸引」とは、当該ポートがポンプ接続ポート159と連通されている状態、「開放」とは、当該ポートが外部空間と連通されている状態、「遮断」とは、回転体148のリブ149によって当該ポートが外部空間及び他のポートと遮断されている状態をそれぞれ意味している。図から判断されるように、ロック状態(回転位相0の位置、ラインAで示される。)では、ワイパーブレード56は下降しており、ワイパーホルダ68に収納されている。
また、ロック状態では、ギア切換機構170は、第1駆動状態とされている。すなわち、搬送用モータ76の回転駆動力が第1搬送ローラ60、第2搬送ローラ62、ロック機構146、ワイパーブレード56、ポート切換機構59、及びポンプ143に対してそれぞれ伝達可能となっている。
ロック状態において、ユーザから画像記録の指示があった場合、制御部135は、レジストセンサ110の受光素子からの信号を確認する。レジストセンサ110の受光素子からの信号がLOWレベル信号であった場合、手差しトレイ20に記録用紙が載置されていない状態である。制御部135は、搬送用モータ76を第1向きへ回転させてポート切換機構59を走査可能状態(図9にラインDで示される。)とする。走査可能状態とは、キャリッジ31を主走査方向(左右方向9)に走査可能な状態であって、具体的には、ロック機構がロック解除姿勢となり、且つ、ワイパーブレード56が完全に下降した状態である。このときのワイパーブレード56の姿勢が、本発明の非当接姿勢の一例である。また、制御部135は、給紙ローラ25を駆動させて、給紙カセット78に載置された記録用紙を湾曲路65Aへと供給して画像記録を実行する。
レジストセンサ110の受光素子からの信号がHIGHレベル信号であった場合、手差しトレイ20に記録用紙が載置されていると判断でき、手差しトレイ20の記録用紙の下流端は、ニップ位置60Aに差し掛かっている。つまり、搬送用モータ76の第1向きの回転によって、搬送される状態となっている。この状態においては、制御部135は、ユーザからの画像記録の指示に基づいて、手差しトレイ20及び給紙カセット78に載置された記録用紙のうち、どちらに画像を記録するかを決定する。
第1下側ガイド部材180上に限界位置P1(図2、本発明の第2位置の一例)が定義されている。手差しトレイ20の記録用紙に画像が記録される場合、ロック状態から走査可能状態までポート切替機構59を切り替える動作において、記録用紙の上流端が限界位置P1を搬送向き下流側へ越えないように制御が行われる。以下、制御部135が、ポート切換機構59を走査可能状態に切り替えるために行う制御が、図10のフローチャートを参照しながら説明される。なお、図10のフローチャートにおいて、制御部135が搬送用モータ76を回転させる制御が本発明のモータ制御の一例である。
制御部135は、ポート切換機構59が走査可能状態となるまで搬送用モータ76を第1向きへ回転させた場合の記録用紙の上流端の位置を算出し(本発明の予測位置算出制御の一例)、当該位置が限界位置P1(図2)を搬送向きへ越えるか否かを判断する(ステップS10)。この判断は、搬送用モータ76の回転量、記録用紙の現在位置、及びユーザが指定した記録用紙の搬送向きのサイズに基づいて行われる。
記録用紙の上流端が限界位置P1を越えないと判断された場合(ステップS10:No)、制御部135は、ポート切換機構59が走査可能状態となるまで、搬送用モータ76を第1向きへ回転させる(ステップS20、本発明の完全切替制御の一例)。このときの搬送用モータ76の回転量が本発明の完全切替回転量の一例である。
記録用紙の上流端が限界位置P1を越えると判断された場合(ステップS10:Yes)、制御部135は、搬送用モータ76を第1向きへ回転させてポート切換機構59をBK空吸引状態(図9にラインBで示される。)に切り替える(ステップS30)。このときの搬送用モータ76の回転量が本発明の第1所定量の一例である。これに伴い手差しトレイ20のシートは搬送向きへと搬送される。BK空吸引状態における回転体148の回転位相が図5(C)に示されている。BK空吸引状態では、BK吸引ポート157が溝150の一つと一致されている。溝150はそれぞれ回転体148を上下に沿って形成されており、シリンダ147の底面に形成されたポンプ接続ポート159へ至る空間を形成している。つまり、BK空吸引状態では、下側切替部161によってBK吸引ポート157とポンプ接続ポート159とが連通されている。また、図には示されないが、上側切替部160においてBK大気ポート155が空気穴162と連通された状態となっている。
また、図9に示されるように、ポート切換機構59がロック状態からBK空吸引状態へと切り替えられる間に、ワイパーブレード56は、最大まで上昇した後、下降して、待機状態(ワイパーホルダ68に部分的に収容された状態)とされている。ここで、ワイパーブレード56が最大まで上昇した位置が本発明の当接姿勢の一例である。また、その間にロック機構によるロックが解除される。
制御部135は、搬送用モータ76を第2向きへ回転させることで、記録用紙の下流端が基準停止位置P2(図2、本発明の第1位置の一例)に停止するまで、記録用紙を搬送向きの上流側へ逆送させる(ステップS40)。この時の搬送用モータ76の回転量は、ステップS30における第1向きの回転量に基づいて算出される。このときの搬送用モータ76の回転量が本発明の第2所定量の一例である。
この時、搬送用モータ76の第2向きの回転に伴ってポンプ143から空気が吸引される。これにより、BKキャップ145内の空気がポンプ143へと送られるが、BK大気ポート155が空気穴162と連通されているため、空気穴162からBKキャップ145内に空気が流入される。つまり、BKキャップ145内が負圧となることがなく、ノズルからインクの吸引が行われることもない。
制御部135は、ポート切換機構59が現在の状態(BK空吸引状態)から走査可能状態となるまで搬送用モータ76を第1向きへ回転させた場合、記録用紙の上流端が限界位置P1(図2)を搬送向きへ越えるか否かを判断する(ステップS50)。この判断は、搬送用モータ76の回転量、記録用紙の現在位置、及び記録用紙の搬送向きのサイズに基づいて行われる。
記録用紙の上流端が限界位置P1を越えないと判断された場合(ステップS50:No)、制御部135は、ポート切換機構59が走査可能状態となるまで、搬送用モータ76を第1向きへ回転させる(ステップS80)。
記録用紙の上流端が限界位置P1を越えると判断された場合(ステップS50:Yes)、制御部135は、搬送用モータ76を第1向きへ回転させてポート切換機構59をCO空吸引状態(図9にラインCで示される。)に切り替える(ステップS60)。これに伴い手差しトレイ20のシートは搬送向きへと搬送される。CO空吸引状態における回転体148の回転位相が図5(D)に示されている。CO吸引ポート156が溝150の一つと一致されている。つまり、CO空吸引状態では、下側切替部161によってCO吸引ポート156とポンプ接続ポート159とが連通されている。また、図には示されないが、上側切替部160においてCO大気ポート154が空気穴162と連通された状態となっている。
また図9に示されるように、CO空吸引状態では、ワイパーブレード56がほぼ下降した状態となっている。また、ロック機構はロック解除されている。
制御部135は、搬送用モータ76を第2向きへ回転させることで、記録用紙の下流端が基準停止位置P2(図2)に停止するまで、記録用紙を搬送向きの上流側へ逆送させる(ステップS40)。この時の搬送用モータ76の回転量は、ステップS60における第1向きの回転量に基づいて算出される。
この時、搬送用モータ76の第2向きの回転に伴ってポンプ143から空気が吸引される。これにより、COキャップ144内の空気がポンプ143へと送られるが、CO大気ポート154が空気穴162と連通されているため、空気穴162からCOキャップ144内に空気が流入される。つまり、COキャップ144内が負圧となることがなく、ノズルからインクの吸引が行われることもない。
制御部135は、ポート切換機構59を走査可能状態となるまで、搬送用モータ76を第1向きへ回転させる(ステップS80)。走査可能状態における回転体148の回転位相が図5(E)に示されている。この状態では、BK吸引ポート157及び大気連通ポート158の間がリブ149によって遮断されておらず、相互に連通されている、つまり、BKキャップ145が、ポート切換機構59を介して、廃液タンク142と連通されている。図5(E)に示されるポート切替機構59の連通状態が本発明の画像記録可能な状態の一例である。
また図9に示されるように、走査可能状態では、ワイパーブレード56が下降した状態となっている。また、ロック機構はロック解除姿勢とされている。
図10のフローチャートには示されないが、ポート切換機構59が走査可能状態とされた後、制御部135は、キャリッジ31を当接レバー91から離間する向き(左向き)へ移動させ、リフトアップ機構55によってキャップ46を記録ヘッド30から離間させる。続けて、キャリッジ31によって切替レバー176を押圧し、ギア切換機構170を第2駆動状態に切り替える。その状態において、制御部135は、搬送用モータ76を第2向きへ回転させる。これにより、給紙ローラ25の回転によって、記録用紙が搬送路65に供給される。搬送向きにおける記録用紙の下流端が第1搬送ローラ60まで到達した後、制御部135は、搬送用モータ76を第1向きへ回転させる。これにより、第1搬送ローラ60の回転によって、記録用紙が記録部24へ向けて搬送される。
[走査可能状態への切り替えにおける搬送距離の一例]
ポート切換機構59をロック状態から走査可能状態に切り替えるまで記録用紙が搬送される距離の一例が表2に示される。ここで「搬送距離」は、記録用紙が搬送される距離である。「用紙位置」は、ニップ位置60Aを原点とした記録用紙の下流端の位置である。これらは搬送向きを正としている。ただし表2における記録用紙の移動量は一例であり、実際の値と異なっていてもよい。
Figure 2013208872
ロック状態では、手差しトレイ20の記録用紙はニップ位置60Aに差し掛かっている。ステップS30においてポート切換機構59がBK空吸引状態に切り替えられることで、記録用紙は搬送向きへ39mm搬送される。これにより用紙位置は39mmとなる。ステップS40において用紙位置を10mm(基準停止位置P2)とするためポンプ143が駆動され、記録用紙が搬送向きの上流側へ29mm逆送される。すなわち、記録用紙は搬送向きへ−29mm搬送される。同様に、ステップS60においてポート切換機構59がCO空吸引状態に切り替えられることで、記録用紙は搬送向きへ35mm搬送される。これにより用紙位置は45mmとなる。ステップS70において用紙位置を10mmとするためポンプ143が駆動され、記録用紙が搬送向きの上流側へ35mm逆送される。すなわち、記録用紙は搬送向きへ−35mm搬送される。ステップS80においてポート切換機構59が走査可能状態に切り替えられることで、記録用紙は搬送向きへ20mm搬送される。これにより用紙位置は30mmとなる。このように表2の例では用紙位置の最大は45mmである。仮にポンプ駆動(搬送用モータ76の第2向きへの回転)を行わなかった場合、用紙位置は最終的に39+35+20=94mmとなる。例えば、記録用紙のサイズがL判の場合、L判の用紙長は127mmであるため、用紙位置が94mmの状態において、記録用紙の上流端が限界位置P1より搬送向き下流側に位置する一方、用紙位置が45mmの状態においては、記録用紙の上流端を限界位置P1より上流側に位置させることができる。
[実施形態の作用効果]
搬送用モータ76の第1向きの回転によって搬送向きへ搬送された記録用紙は、第2向きの回転によって搬送向きの上流側へ逆送させる。記録用紙の上流端が限界位置P1を越えないように搬送用モータ76の回転が制御されるため、第1搬送ローラ60が記録用紙を引き込みすぎることがない。したがって、画像記録の開始時に、記録用紙を搬送向きの上流側へ逆送しても、記録用紙が誤って湾曲路65Aへ送られてしまうことがない。
また、記録用紙の下流端は、基準停止位置P2で止められるため、逆送によって記録用紙が第1搬送ローラ60のニップ位置60Aから外れてしまうことがない。また、記録用紙を第1搬送ローラ60に対して適切な位置に維持できる。
また、BK空吸引状態及びCO空吸引状態では、ポンプ143の吸引口が空気穴162を介して外部空間と連通しているため、ポンプ143が駆動されても、キャップ46内の気圧が低下することはなく、ノズルに対して吸引が行われることがない。つまり、インクを消費することがない。
記録用紙の上流端が限界位置P1を越えないと判断された場合、制御部135は、搬送用モータ76を第1向きへ回転させてポート切換機構59を走査可能状態とするため、切替部を走査可能状態とするために必要な時間を削減できる。
また、ポート切換機構59の状態は、光センサ153から入力された信号だけでなく、ロータリエンコーダ141から入力されたパルス信号の数に基づいても判断されるため、ポート切換機構59をより細かく制御することができる。
また、ポート切換機構59は回転体148の回転によってポート間の連通状態を切り替えるため、搬送用モータ76の回転によって容易に切り替えられる。
また、ロック機構146によって、キャップが第2姿勢に姿勢変化することを防止でき、ワイパーブレード56によってノズル面に付着した不要なインクが拭うことができる。画像記録時に、ロック機構146におけるロックを解除し、ワイパーブレード56を降下させるときにも、第1搬送ローラ60が記録用紙を引き込みすぎることがない。
[変形例]
上述された実施形態の変形例が以下に説明される。上述された実施形態において、ロック機構146によるリフトアップ機構55に対するロックは、ポート切換機構59がロック状態からBK空吸引状態となる課程で解除された。ただし、この構成は一例であり、ロック機構146によるロックは、さらに後の状態で解除されてもよい。たとえば、ポート切換機構59がCO空吸引状態から走査可能状態となる直前で解除されてもよい。これにより、ポート切換機構59が走査可能状態となる直前まで、キャップが第2姿勢に姿勢変化することが防止される。
また、搬送用モータ76が第2向きへ回転される回数は、上述された実施形態における回数もさらに多くてもよいし、少なくてもよい。例えば、搬送用モータ76が第2向きへ回転される回数は、直前の第1向きへ回転される回数と同一であってもよい。
また、搬送用モータ76が駆動されるときのポート切換機構59の状態は、ポンプ接続ポート159が外部空間と連通されているものであればよく、必ずしもポンプ接続ポート159がBKキャップ145及びCOキャップ144と連通している必要はない。
また、ポート切換機構59は、必ずしも回転式のものである必要はなく、搬送用モータ76の第1向きへ回転によって、ポート間の連通状態を切り替えるものであってもよい。
9・・・左右方向
10・・・複合機
20・・・手差しトレイ
30・・・記録ヘッド
31・・・キャリッジ
46・・・キャップ
56・・・ワイパーブレード
59・・・ポート切換機構
60・・・第1搬送ローラ
65・・・搬送路
76・・・搬送用モータ
141・・・ロータリエンコーダ
143・・・ポンプ
146・・・ロック機構
147・・・シリンダ
148・・・回転体
153・・・光センサ
311・・・キャリッジ駆動用モータ
P1・・・限界位置
P2・・・基準停止位置

Claims (8)

  1. シートが載置される手差しトレイと、
    第1向き及び第1向きとは逆の第2向きへ回転するモータと、
    上記モータの第1向きの回転が伝達されて正転し、上記手差しトレイのシートを搬送路へ供給して搬送向きへ搬送し、上記モータの第2向きの回転が伝達されて逆転する搬送ローラと、
    上記搬送ローラの回転を検出するエンコーダと、
    上記搬送ローラよりも搬送向きの下流側に設けられており、ノズルが開口するノズル面を有し、当該ノズルからインクを吐出して、シートに画像を記録する記録ヘッドと、
    上記ノズル面を覆う第1姿勢及び上記ノズル面から離れた第2姿勢に姿勢変化するキャップと、
    上記モータの第2向きの回転が伝達されて駆動される吸引ポンプと、
    複数のポートを有しており、異なるポートが上記吸引ポンプの吸引口、及び上記キャップの内部空間とそれぞれ接続されており、上記モータの第1向きの回転が伝達されて、ポート間の連通状態を切り替える切替部と、
    上記モータ及び上記エンコーダと電気的に接続された制御部と、を備え、
    上記制御部は、上記キャップが上記第1姿勢にある状態において、上記手差しトレイに載置されたシートへの記録指示を受け付けた場合、上記切替部におけるポート間の連通状態を画像記録可能な状態とするために必要な回転量である完全切替回転量より少ない第1所定量だけ上記モータを第1向きへ回転させた後、上記第1所定量以下の第2所定量だけ上記モータを第2向きへ回転させ、上記完全切替回転量と上記第1所定量との差分だけ上記モータを第1向きへ回転させるモータ制御を実行して、上記切替部におけるポート間の連通状態を画像記録可能な状態とするインクジェット記録装置。
  2. 上記第2所定量は、搬送向きにおけるシートの下流端が、シートと上記搬送ローラとが当接する位置よりも下流側であって、事前に決定された第1位置に位置するまでに必要な、上記モータの第2向きの回転量である請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 上記第1所定量は、上記切替部を介して上記吸引ポンプの吸引口及び上記キャップの内部空間が外部空間と連通された状態となるまでに必要な、上記モータの第1向きの回転量である請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 上記制御部は、
    搬送向きにおけるシートのサイズに基づき、上記モータを上記完全切替回転量だけ第1向きへ回転させた場合のシートの搬送向き上流端の位置を算出する予測位置算出制御と、
    上記予測位置算出制御によって算出された位置が事前に決定された第2位置よりも搬送向き上流側である場合、上記完全切替回転量だけ上記モータを第1向きへ回転させる完全切替制御と、をさらに実行する請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 上記制御部は、上記エンコーダのカウント数と、上記切替部の状態とを対応付けるプロファイルを記憶している請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 上記切替部は、
    複数のポートが形成された円筒形状のシリンダと、
    上記シリンダ内部で回転可能な円柱形状を呈しており、回転時に上記シリンダの内周面を摺動するリブが形成された回転体と、
    上記制御部と電気的に接続されており、上記回転体の回転を検出するセンサと、を有する請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 上記モータの第1向きの回転が伝達されて、上記キャップを第1姿勢にロック又はロック解除するロック機構と、
    上記モータの第1向きの回転が伝達されて、上記ノズル面に当接可能な当接姿勢及び上記ノズル面に当接不可能な非当接姿勢に姿勢変化し、上記当接姿勢において上記ノズル面を拭うことが可能なワイパーと、
    をさらに備え、
    上記ロック機構が上記キャップを第1姿勢にロックした状態から、ロックを解除し、且つ、上記ワイパーが上記当接姿勢から上記非当接姿勢に姿勢変化するために必要な上記モータの第1向きの回転量が、第1所定量より多い請求項1から6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 上記記録ヘッドを搭載し、上記モータとは異なる駆動源によって駆動されて上記搬送向きと交差する主走査方向へ移動するキャリッジをさらに備え、
    上記キャリッジの移動に伴って、上記第1姿勢にロックされていない上記キャップが、上記第1姿勢及び上記第2姿勢の間で姿勢変化する請求項7に記載のインクジェット記録装置。
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