JP2013208531A - 二酸化炭素回収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】二酸化炭素回収システムにおいて、吸収液の分析を行わずに液の劣化状態を予測し、吸収液の再生に関する制御を行う。
【解決手段】アミン水溶液等の吸収液を用いた二酸化炭素回収システムにおいて、吸収塔5の燃焼排ガス2を導入するCO2含有ガス導入配管にCO2含有ガスに含まれるSOx、NOx等の酸性ガスの濃度を検出する酸性ガス検出部(SOx分析計41、NOx分析計42)を設け、制御部40にて当該酸性ガスの濃度に基づいて吸収液再生装置30における劣化吸収液の抜出し量等の制御を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、吸収液を用いて燃焼排ガス中の二酸化炭素を回収するCO2回収システムに関する。
地球温暖化の防止または抑制の観点から、燃焼排ガス中の二酸化炭素を分離し、回収する要求が高まっている。
二酸化炭素の回収技術としては、特許文献1に示されているように、吸収塔にて吸収液に二酸化炭素を吸収させ、再生塔にて吸収液から二酸化炭素を除去するものがある。以下、二酸化炭素をCO2と表記する。ここで、吸収液としては、例えば、塩基性アミン水溶液が挙げられる。
化石燃料を燃焼した排ガス中には、CO2に加えてSOx、NOxなどが含まれる。これらの微量成分も吸収液に吸収され、吸収液中のアミンと反応して安定した反応生成物を生成する。CO2を吸収液から脱離させる条件で安定な反応生成物は、吸収液内に蓄積され、吸収液のCO2吸収性能を低下させる。
例えば、微量成分がSOxの場合、SOxは吸収液に吸収され、下記式(1)で表される反応によりHSS(Heat Stable Salt)を生成する。
2(R-NH2) + 2H+ + SO4 2- → (R-NH3)2SO4 …(1)
ここで、アミンは便宜的にR-NH2と記述した。また、(R-NH3)2SO4はHSSである。
反応生成物の生成による吸収液の劣化を抑制する方法としては、特許文献2及び特許文献3に示されているように、二酸化炭素を除去する脱炭酸工程の前段に塩基性吸収液を用いた高度脱硫ガス冷却工程を設けて、脱炭酸吸収液への硫黄酸化物の蓄積を抑制する脱硫脱炭酸方法がある。
しかしながら、これらの方法を用いても、排ガス中のSOxやNOxなどの微量成分を100%除去することはできず、長期間の運転で吸収液中に反応生成物が蓄積する。従って、長期間の運転では、吸収液を抜出し、吸収液中の反応生成物からアミンを再生させ、再生した吸収液を補充することにより、CO2吸収性能を維持する必要がある。
吸収液を再生する方法としては、例えば、特許文献4に示されているように、再生塔で生成されるリーン溶液中に残存する塩等の劣化物を加熱濃縮し、除去するリクレーマを加温しながら高温の濃縮廃棄物を抜出す操作を繰り返すことにより、リーン溶液中に残存する塩等の劣化物が固着することはない旨の記載がある。これは、いわゆる蒸発法であり、劣化した吸収液にアルカリを添加し、反応生成物であるHSSからSO4 2-を分離してからアミン(R-NH2)を回収する方法である。アルカリがNaOHの場合を下記式(2)に示す。
(R-NH3)2SO4 + 2NaOH → 2(R-NH2) + Na2SO4 + 2H2O …(2)
また、アミンの再生法として、特許文献5には、イオン交換樹脂法が示されている。非特許文献1には電気透析法が示されている。
特許文献6には、火力発電プラントにおける石炭ボイラ排ガス中の二酸化炭素回収装置において、脱硫された後の排ガスの組成を測定するガス分析計を設置すること、排ガスに含まれている酸素濃度と二酸化炭素濃度とを測定すること、及び、再生塔リーン吸収液中の蟻酸、酢酸、シュウ酸、チオ硫酸、硫酸、塩酸、オキサゾリドンなどを監視することが記載されている。
特開2007−61777号公報 特開2005−87828号公報 特開2008−126154号公報 特開2008−221166号公報 特開昭59−169920号公報 特開2010−069371号公報
C&EN, Sep.19, 1977, 55 (38), p.23
吸収液のCO2吸収性能を維持するには、劣化した吸収液を抜出して再生処理するタイミング及び量を的確に制御する必要がある。そのためには、吸収液中に生成したSOxやNOxに由来する反応生成物の量を把握して、吸収液の劣化状態を知る必要がある。その方法として、吸収液をサンプリングして当該反応生成物の量を分析する方法もあるが、分析には時間がかかるため、当該反応生成物を含む劣化した吸収液の抜出し、再生した吸収液の補充量、及び再生処理速度を制御することが困難である。
そこで、本発明は、CO2回収システムにおいて、吸収液の分析を行わずに液の劣化状態を予測し、吸収液の再生に関する制御を行うことを課題とした。
上記課題を解決するため、本発明においては、CO2含有ガスに含まれるSOx、NOx等の酸性ガスの濃度を検出する酸性ガス検出部をCO2含有ガス導入配管に設け、制御部にて当該酸性ガスの濃度に基づいて吸収液再生装置における劣化吸収液の抜出し量等の制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、吸収液を用いて燃焼排ガス中のCO2を回収するCO2化学吸収装置と、これに付随して設置する吸収液再生装置とを同時に安定して稼動することができ、CO2回収システムのCO2回収性能を安定して維持することができる。
実施例のCO2回収システムを示す構成図である。 実施例のCO2回収システムを示す構成図である。 実施例のCO2回収システムにおける吸収液の抜出し量の制御手段を示す構成図である。 ガス中のSOx濃度と吸収液中のSOxに由来する副生成物の量との関係を示すグラフである。 ガス中のNOx濃度と吸収液中のNOxに由来する副生成物の量との関係を示すグラフである。 実施例のCO2回収システムを運用した際の運転時間に対するCO2化学吸収システム内の吸収液中の反応生成物の量を示すグラフである。 実施例のCO2回収システムにおけるアルカリ添加量の制御手段を示す構成図である。 吸収液中の反応生成物濃度と添加するNaOH量との関係を示すグラフである。 実施例のCO2回収システムにおける吸収液の抜出し速度及び補充する吸収液の供給速度の制御手段を示す構成図である。 図9のCO2回収システムを連続稼動で運用した際の運転時間に対するCO2化学吸収システム内の吸収液中の反応生成物の量を示すグラフである。 実施例のCO2回収システムにおけるアルカリ添加速度の制御手段を示す構成図である。 吸収液中の反応生成物濃度と抜出し流量に対する添加するNaOH流量との関係を示すグラフである。
本発明は、燃焼排ガス中の二酸化炭素を、CO2吸収液(単に「吸収液」ともいう。)を用いて回収する化学吸収システムと、付随して設置する吸収液再生処理システムにおいて、双方を同時に安定運用する方法を提供するものである。
以下、本発明の実施形態に係る二酸化炭素回収システム(CO2回収システム)について説明する。
前記CO2回収システムは、CO2化学吸収装置と、吸収液再生装置と、制御部とを備え、CO2化学吸収装置は、CO2含有ガスとCO2吸収液とを気液接触させてCO2を吸収する吸収塔と、吸収塔から輸送されたCO2吸収液からCO2を脱離する放散塔と、吸収塔にCO2含有ガスを導入するCO2含有ガス導入配管とを含み、吸収液再生装置は、アルカリ剤を貯留するアルカリ剤タンクと、CO2化学吸収装置における使用によりCO2の吸収性能が低下した劣化吸収液とアルカリ剤との混合液を加熱しCO2吸収液の成分を蒸発させて分離する蒸発缶とを含み、吸収液再生装置からCO2化学吸収装置に混合液から再生した再生CO2吸収液を還流する吸収液還流配管と、CO2化学吸収装置から吸収液再生装置に劣化吸収液を抜出す吸収液抜出し配管とを有するCO2回収システムであって、CO2含有ガス導入配管には、CO2含有ガスに含まれる酸性ガスの濃度を検出する酸性ガス検出部を設け、制御部は、酸性ガスの濃度に基づいて吸収液再生装置の制御を行うことを特徴とする。
前記CO2回収システムにおいて、酸性ガス検出部は、SOx検出部及びNOx検出部のうち少なくとも一方を含むことが望ましい。
前記CO2回収システムにおいて、吸収液再生装置は、劣化吸収液を貯留する混合用タンクを有することが望ましい。
前記CO2回収システムにおいて、混合用タンクは、液位計を有し、制御部は、上記の濃度に基づいて劣化吸収液の抜出し量の制御を行うことが望ましい。
前記CO2回収システムにおいて、吸収液抜出し配管は、流量計を有し、制御部は、上記の濃度に基づいて劣化吸収液の抜出し速度の制御を行うことが望ましい。
前記CO2回収システムにおいて、制御部は、上記の濃度に基づいて算出した混合液に含まれる反応生成物の量と劣化吸収液の抜出し量とから、添加するアルカリ剤の量の制御をすることが望ましい。
前記CO2回収システムにおいて、制御部は、上記の濃度に基づいて算出した混合液に含まれる反応生成物の量と劣化吸収液の抜出し速度とから、添加するアルカリ剤の添加速度の制御をすることが望ましい。
以下では、微粉炭焚きボイラからの排ガスを、アミン水溶液をCO2吸収液として用いたCO2回収システムに導く構成を用いて説明するが、排ガスは、CO2を含有するガス(CO2含有ガス)であれば発生源を問わない。
図1は、実施例のCO2回収システムの構成を示したものである。
本図において、CO2回収システムは、大きくは、CO2化学吸収装置20と、吸収液再生装置30とで構成されている。このうち、CO2化学吸収装置20には、吸収塔5、放散塔8、冷却器9、圧縮機4等が含まれる。一方、吸収液再生装置30には、アルカリ剤タンク11、混合用タンク15、蒸発缶17、ガス冷却器19、凝縮液タンク12等が含まれる。CO2化学吸収装置20と吸収液再生装置30とは、吸収液抜出し配管101及び吸収液還流配管102で接続されている。
微粉炭焚きボイラで発生した燃焼排ガス1(CO2含有ガス)は、窒素酸化物(NOx)を除去する脱硝部、煤塵を除去する集塵部、硫黄酸化物(SOx)を除去する脱硫部を経て、さらに、高度酸性ガス除去部3(高度脱硫部)に入る。高度酸性ガス除去部3を経た燃焼排ガス2(CO2含有ガス)は、CO2化学吸収装置20に導入される。
高度酸性ガス除去部3を経た燃焼排ガス2は、吸収塔5に入り、吸収液と気液接触し、その成分であるCO2が吸収され、除去される。
CO2の吸収液としては、例えば、塩基性アミン水溶液を使用する。塩基性アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールなどの一級アミン類、ジエタノールアミン、2-メチルアミノエタノール、2-エチルアミノエタノールなどの二級アミン類、トリエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミンなどの三級アミン類、ピペラジン類、ピペリジン類、ピロリジン類、ポリアミン類、メチルアミノカルボン酸などのアミノ酸類が使用できる。
吸収塔5でCO2を除去された排ガスは、煙突7から排出される。一方、CO2を吸収した吸収液は、液液熱交換器6でCO2を放出できる温度にまで加熱され、放散塔8に導かれる。放散塔8においては、吸収液からCO2が脱離され、除去される。放散塔8でCO2を除去した吸収液は、液液熱交換器6で冷却され、吸収塔5に導かれる。
このように、吸収液を吸収塔5と放散塔8とで循環することにより、CO2の吸収・脱離を連続的に行う。
CO2の吸収においては吸収液を低温に、CO2の脱離においては高温に維持する必要がある。液液熱交換器6は、この温度差によって生じる熱エネルギーを有効利用している。さらに、CO2の吸収及び脱離においては、吸収液の種類によって最適な温度がある。図示していないが、加熱器や冷却器を追設することにより、効率よくCO2の吸収及び脱離を行ってもよい。
放散塔8においてCO2を脱離したガス中には水蒸気も含まれるため、冷却器9で除湿した後、当該ガスを圧縮機4によって圧縮して、CO2を液化する。
燃焼排ガス中にSOxやNOxが含まれていると、これらがCO2吸収液に吸収され、アミンと反応し、安定な反応生成物を生成する。これが吸収液のCO2吸収性能を低下させる原因となる。吸収塔5の上流に設置された高度酸性ガス除去部3は、吸収液中での反応生成物の生成を抑制するものである。理想的には、高度酸性ガス除去部3で燃焼排ガス1中の酸性ガスを完全に取り除くことが望ましいが、燃焼排ガス2には微量の酸性ガスが残ってしまう。
本実施例においては、高度酸性ガス除去部3と吸収塔5との間に、燃焼排ガス2中の酸性ガスの濃度を検出するSOx分析計41(SOx検出部)を設置してある。検出した酸性ガス濃度の信号は、制御部40へ送られる。
燃焼排ガス2は、吸収塔5へ送られる。吸収液に吸収された燃焼排ガス2中のCO2は、アミンと反応し、放散塔8へ送られ、加熱することによって脱離される。しかし、CO2の脱離温度では、熱安定性の反応生成物からSOxやNOxは脱離されない。また、反応生成物の種類によっては、CO2の脱離条件では蒸発、分解しないものもある。吸収液はCO2化学吸収装置20内で循環して使用するため、反応生成物は吸収液中に蓄積する。反応生成物の量が多くなると、CO2の吸収性能は低下する。以下、反応生成物を含有してCO2の吸収性能が低下した吸収液を「劣化吸収液」と記載する。
劣化吸収液を再生するには、吸収液抜出し配管101を介して劣化吸収液をCO2化学吸収システムから抜出し、吸収液再生装置30へ導入する。劣化吸収液の再生方法のひとつは、反応生成物からSOxやNOxを切り離すために、アルカリを添加する。アルカリとしては水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが使用できる。例えば、アルカリが水酸化ナトリウム(NaOH)とすると、アルカリを添加した時点でアミンは再生されているが、NaイオンとSO4イオンなどのイオン類が不純物となるため、それを取り除く必要がある。
取り除く方法としては、蒸発法、電気透析法およびイオン交換樹脂法がある。
蒸留法は、水及びアミンを蒸発させ、例えば、Na2SO4を析出して除去する方法である。電気透析法は、電気を使い、イオン交換膜を介してNaイオン及びSO4イオンを選択的に透過させて除去する方法である。イオン交換膜法は、イオン交換膜に吸着させてNaイオン及びSO4イオンを除去する方法である。
蒸留法では、再生塔におけるCO2脱離条件よりも高い温度で加熱蒸留するため、CO2脱離条件で蒸発分解しなかった反応生成物と、アルカリ添加でSOxやNOxをアミンから分離できなかった反応生成物とを分離し、又は分解することにより、アミンを再生することが可能である。また、蒸留温度で蒸発しない反応生成物は、残渣とともに回収され、吸収液から分離除去される。本明細書においては、蒸留法を用いて説明するが、本発明は、電気透析法やイオン交換膜法を用いる場合にも適用できる。
CO2化学吸収装置20にある劣化吸収液は、抜出した後、吸収液再生装置30の混合用タンク15に貯留する。混合用タンク15に貯留した劣化吸収液には、アルカリ剤タンク11よりアルカリ水溶液(単に「アルカリ」又は「アルカリ剤」ともいう。)を添加する。アルカリ水溶液の種類によっては反応が遅い場合もあるため、混合用タンク15を設けることが望ましい。これにより、攪拌等による反応の均一化を図ることができ、滞留時間を稼ぐことができる。これにより、添加するアルカリ量を最小限にすることができる。
混合用タンク15で劣化吸収液とアルカリとを反応させた混合液は、蒸発缶17に導かれ、加熱される。蒸発缶17の加熱には、蒸気16を用いる。水及びアミンが蒸発することにより析出した残渣は、抜出し管18から排出される。蒸留温度で蒸発しない反応生成物は、残渣とともに回収され、吸収液から分離除去される。一方、蒸発した水及びアミンは、ガス冷却器19で凝縮させ、再生CO2吸収液として凝縮液タンク12に貯留する。
凝縮液タンク12内では、アミン13及び水14の量を調整し、吸収液還流配管102を介してCO2化学吸収装置20に戻すことにより再利用する。
なお、SOx分析計4においては、SO2濃度をもってSOx濃度としている。
SO2濃度の測定方法としては、溶液導電率法及び紫外線蛍光法があるが、ガスを吸引して連続的に測定を行う方法としては紫外線蛍光法が一般的である。
図2は、他の実施例のCO2回収システムの構成を示したものである。
本図に示すように、本実施例において実施例1と異なる点は、高度酸性ガス除去部3と吸収塔5との間に、燃焼排ガス2中の酸性ガスの濃度を検出するNOx分析計42(NOx検出部)を追加したことである。すなわち、SOx分析計41及びNOx分析計42を設置したことである。
SOx分析計41及びNOx分析計42で検出した酸性ガス濃度の信号は、制御部40へ送られる。燃焼排ガス2中のSOx及びNOxは、吸収塔5へ導入されると、どちらもCO2吸収液に吸収され、吸収液と反応して反応生成物を生成する。従って、高度酸性ガス除去部3と吸収塔5との間に設置する酸性ガス検出手段は、SOx分析計41とNOx分析計42のいずれか一方でもよいが、SOx分析計41及びNOx分析計42の両方を設置することが好ましい。
なお、NOx分析計42において用いられる分析方法としては、吸光光度法及び化学発光法があるが、ガスを吸引して連続的に測定を行う方法としては化学発光法が一般的である。
CO2化学吸収装置20から劣化吸収液を抜出す工程において、反応生成物含有量が少ないうちに劣化吸収液を抜出して再生処理すると、再生処理効率が悪くなる。一方、反応生成物含有量が多くなった劣化吸収液でCO2化学吸収装置20の運転を継続すると、CO2回収効率が悪くなる。従って、CO2化学吸収装置20の運転中の吸収液中の反応生成物量を予測し、劣化吸収液の抜出し時期及び抜出し量を決定すればよい。
図3は、他の実施例のCO2回収システムの構成であって、吸収液中の反応生成物の量を予測し劣化吸収液の抜出し量を制御する構成を示したものである。
本図に示すように、本実施例において実施例2と異なる点は、混合用タンク15内に液位計43を設けたことである。
高度酸性ガス除去部3と吸収塔5との間には、吸収塔に導入する燃焼排ガス2が含有するSOx及びNOxの濃度を測定するためのSOx分析計41及びNOx分析計42を設置してある。SOx分析計41及びNOx分析計42の検出濃度を信号として制御部40へ取り込み、吸収液中の反応生成物の量を算出し、劣化吸収液の抜出し量を決定するようになっている。吸収液再生装置30には、劣化吸収液を抜出して貯蔵する混合用タンク15を設置し、混合用タンク15内に液位計43を設けてある。制御部40から、バルブ39を開閉する指令を送り、送液ポンプ32を稼動することにより、劣化アミン液を混合用タンク15に導き、所定の液位に達するまで、劣化吸収液を抜出すように自動化した。これにより、的確な時期に必要な量の劣化吸収液を抜出すことができる。
この吸収液中の反応生成物量を予測し、劣化吸収液の抜出し量を制御するシステムを用いてCO2回収システムを運用する方法を説明する。
吸収塔5に導入する燃焼排ガス2が含有するSOx及びNOxの濃度を、SOx分析計41及びNOx分析計42で検出し、SOx分析計41及びNOx分析計42の検出信号を制御部40へ取り込む。取り込んだ信号から運転時間に対する吸収液中の反応生成物の積算量を算出する。算出された反応生成物量が決められた値になった場合、制御部40からバルブ39の開閉指令を送り、送液ポンプ32を稼動し、制御部40で算出された量の劣化吸収液を混合用タンク15へ抜出す。混合用タンク15に設置した液位計43の検出信号を制御部40へ取り込み、タンク内の液位が所定位置に達したら、送液ポンプ32を停止し、バルブ39を閉止するように自動化した。
NOx分析計42は、全NOx濃度のうちのNO及びNO2の内訳が分析できることが好ましいが、全NOx量のみの測定でもよい。
凝縮液タンク12は、蒸発缶17で蒸発した吸収液を貯留するものであるが、凝縮液のアミン及び水の組成は、CO2化学吸収装置20内で必要になる組成と同じとは限らない。このため、凝縮液タンク12にアミン13及び水14を供給できるようにし、吸収液の組成を調整できるようにしてある。
CO2化学吸収装置20内の吸収液は減るため、減った分を凝縮液タンク12から補充する必要がある。抜出した劣化吸収液の量及び補充する再生した吸収液の量はそれぞれ、送液ポンプ32、34の出力から検出できるため、これらの制御は制御部40で自動的に行うようにしてある。
抜出した劣化吸収液の量に対し、吸収液再生装置30から補充する吸収液の量が少ない場合は、本図には記載していないが、更に新しい吸収液を補充する手段を設けて、CO2化学吸収装置20内の吸収液の量を一定に保つ必要がある。
なお、液位計43の測定方式については、以下のものが挙げられる。
(1)浮きの原理を利用するフロート式
(2)超音波の反射を利用する超音波式
(3)誘電率を利用する静電容量式
(4)水圧を利用する圧力式
上記のほか、混合用タンク15の内部環境で使用できる方式であれば適用可能である。
つぎに、SOx分析計41及びNOx分析計42から制御部40に取り込んだSOx及びNOxの検出濃度から、吸収液中の反応生成物の量を算出する方法について説明する。
図4は、吸収塔5に導入される燃焼排ガス2中のSOx濃度に対するCO2化学吸収装置20の吸収液中のSOxに由来する反応生成物の量を示したものである。
横軸に示すSOx濃度CSと総ガス流量と時間との積は、縦軸に示すCO2化学吸収システムの吸収液中のSOx由来副生成物の量CCSと比例関係にある。
図5は、吸収塔5に導入される燃焼排ガス2中のNOx濃度に対するCO2化学吸収装置20の吸収液中のNOxに由来する反応生成物の量を示したものである。
横軸に示すNOx濃度CNと総ガス流量と時間との積は、縦軸に示すCO2化学吸収装置20の吸収液中のNOx由来反応生成物の量CCNと比例関係にある。
CO2化学吸収装置20の吸収液中の反応生成物の量は、CCSとCCNとの合計となる。従って、ガス濃度の計測は、SOx分析計41及びNOx分析計42のうち少なくとも1つ以上で良いが、SOx分析計41及びNOx分析計42の両方を設置することが好ましい。
図6は、吸収液中の反応生成物の量を予測し、劣化吸収液の抜出し量を制御することによってCO2回収システムを運用した場合の、運転時間に対するCO2化学吸収装置20内の吸収液中の反応生成物の量の変化を示したものである。
本図において、運転時間が増加すると、吸収液中の反応生成物の量も増加する。図中の矢印で示された算出された反応生成物の量が、決められた上限値Aになった時点で、制御部40で算出された量の劣化吸収液を抜出し、新たに再生された吸収液が補充される。その結果、CO2化学吸収装置20内の反応生成物量はBまで減少する。その後、運転を継続すると、CO2化学吸収システム内の吸収液中の反応生成物の量は再び上昇する。算出される反応生成物の量がAを越えないように、抜出し時期、抜出し量及び補充量を制御する。
劣化吸収液にアルカリ水溶液を添加し、劣化吸収液中の反応生成物からSOxやNOxを切り離す工程において、アルカリ添加量が不足すると、吸収液が完全に再生されない。また、アルカリ添加量を過剰にすれば、析出物の量が多くなる。例えば、Na2CO3を使用すれば、析出物としてNa2SO4の他、Na2CO3も析出する。したがって、アルカリ添加量は必要量を添加すればよい。
図7は、他の実施例のCO2回収システムの構成であって、アルカリ添加量の制御手段を付設した構成を示したものである。
本図に示すように、本実施例において実施例3と異なる点は、送液ポンプ35及びバルブ36の制御を追加したことである。
吸収液再生装置30には、アルカリ剤タンク11及び蒸発缶17を設置し、混合用タンク15内には液位計43を設けてある。吸収塔5に導入する燃焼排ガス2が含有するSOx及びNOxの濃度は、SOx分析計41及びNOx分析計42で検出し、SOx分析計41及びNOx分析計42の検出信号は制御部40へ取り込む。制御部40で算出された抜出した劣化吸収液中の反応生成物の量と抜出し液量とから、混合用タンク15へ添加するアルカリ添加量を制御部40で算出し、制御部40からバルブ36の開閉指令を送るとともに、送液ポンプ35の稼動及び停止を行い、必要量を添加するように自動化した。これにより、必要量のアルカリを添加することができる。
このアルカリ添加の制御手段を用いて、CO2回収システムを運用する方法について説明する。
吸収塔5に導入する燃焼排ガス2が含有するSOx及びNOxの濃度を、SOx分析計41及びNOx分析計42で検出し、SOx分析計41及びNOx分析計42の検出信号を制御部40へ取り込む。取り込んだ信号から、運転時間に対する吸収液中の反応生成物の積算量を算出する。算出された反応生成物の量が所定の値になった場合、制御部40からバルブ39の開閉指令を送り、送液ポンプ32を稼動し、制御部40で算出された量の劣化吸収液を混合用タンク15へ抜出す。混合用タンク15に設置した液位計43の検出信号を制御部40へ取り込み、混合用タンク15内の液位が所定位置に達したら、送液ポンプ32を停止し、バルブ39を閉止するように自動化してある。
制御部40で算出された抜出した劣化吸収液中の反応生成物の量と抜出し液量とから、混合用タンク15へ添加するアルカリ添加量を制御部40で算出し、制御部40からバルブ36の開閉指令を送り、送液ポンプ35を稼動し、必要量を添加するように自動化してある。これにより、必要量のアルカリを添加することができる。
混合用タンク15内にアルカリを必要量添加し、反応生成物からSOxやNOxを脱離した後、送液ポンプ33を稼動し、蒸発缶17に液を導く。混合用タンク15内の液が所定の液位以下になった時点で、送液ポンプ33を停止し、再度、劣化吸収液を混合用タンク15に導き、同様な操作で劣化吸収液を再生する。
凝縮液タンク12は、蒸発缶17で蒸発した吸収液を貯留するものであるが、凝縮液のアミン及び水の組成は、CO2化学吸収装置20内で必要になる組成と同じとは限らない。このため、凝縮液タンク12にアミン13及び水14を供給できるようにし、吸収液の組成を調整できるようにした。
劣化吸収液を混合用タンク15へ抜出すと、CO2化学吸収装置20内の吸収液が減る。このため、減った分を凝縮液タンク12から補充する必要がある。抜出した劣化吸収液の量と、補充する再生した吸収液量はそれぞれ、送液ポンプ32、34の出力から検出できるため、抜出した劣化吸収液の量、及び補充する吸収液の量の制御を制御部40で自動化した。
制御部40に取り込んだSOx分析計41及びNOx分析計42の検出濃度から、吸収液中の反応生成物の量を算出する方法は、実施例3に記載した方法で行った。
制御部40で算出された反応生成物の量及び劣化吸収液の抜出し量から、混合用タンク15に添加するアルカリ添加量を算出する方法を説明する。
吸収液中に生成した反応生成物が上記式(1)で示されるHSSであって、添加するアルカリがNaOHである場合を例にとると、反応生成物とアルカリとの反応は、上記式(2)で表すことができる。上記式(2)によれば、反応生成物1molに対してNaOHが2mol必要であることがわかる。
図8は、吸収液中の反応生成物濃度と抜出し液量との積に対するNaOHの添加量の関係を示したものである。
NaOHの添加量は、吸収液中の反応生成物濃度と劣化吸収液の抜出した液量との積に比例する。この関係から、添加するアルカリ添加量を算出することができる。
実施例3及び実施例4では、CO2化学吸収装置20は連続稼動であるが、吸収液再生装置30は回分稼動である。本実施例においては、吸収液再生装置30も連続稼動する方法を示す。
図9は、他の実施例のCO2回収システムの構成であって、吸収液の抜出し速度及び補充する吸収液の供給速度を制御して全体を連続稼働する構成を示したものである。
本図に示すように、本実施例において実施例3と異なる点は、図3の凝縮液タンク12を省略し、送液ポンプ34及びバルブ37を制御することにより吸収液再生装置30からCO2化学吸収装置20に還流する液量を調節したことである。
CO2化学吸収装置20及び吸収液再生装置30を同時に連続稼動するには、CO2化学吸収装置20内の反応生成物の量を連続的に算出する必要がある。そこで、前段の高度酸性ガス処理装置3と吸収塔5の入口との間にSOx分析計41及びNOx分析計42を設け、吸収塔5に導入される燃焼排ガス2のSOx濃度及びNOx濃度を計測し、その信号を制御部40に取り込んだ。取り込んだ信号から運転時間に対する吸収液中の反応生成物の積算量を算出した。CO2化学吸収装置20と吸収液再生装置30との間には、CO2の吸収性能が低下した劣化吸収液の抜出し量を計測する流量計44を設けてあり、CO2の吸収性能が低下した劣化吸収液の抜出し速度を制御するようになっている。
CO2回収システムのCO2化学吸収装置20及び吸収液再生装置30の連続稼動の運用方法について説明する。
吸収塔5に導入する燃焼排ガス2が含有するSOx及びNOxの濃度を、SOx分析計41及びNOx分析計42で検出し、SOx分析計41及びNOx分析計42の検出信号を制御部40へ取り込む。取り込んだ信号から運転時間に対する吸収液中の反応生成物の積算量を算出する。算出された反応生成物の量が所定の値になった場合、制御部40からバルブ39の開閉指令を送り、送液ポンプ32を稼動し、制御部40で算出された抜出し速度で劣化吸収液を抜出して蒸発缶17へ導く。CO2化学吸収システム20と吸収液再生処理装置30との間に設置した流量計44で、劣化吸収液の抜出し流量を計測した信号を制御部40に取り込むことで、送液ポンプ32の抜出し速度を制御するように自動化した。流量計44は、劣化吸収液の抜出し流量を計測できればよい。よって、この設置場所は、吸収液再生処理装置30内でもよく、たとえば、送液ポンプ32の前後でもよい。
劣化吸収液を抜出すことによりCO2化学吸収システム内の吸収液が減るため、蒸発缶17で再生された吸収液をCO2化学吸収システム内へ補充する。CO2化学吸収システムを稼動しながら吸収液再生処理システムを連続的に稼動する場合は、送液ポンプ32及び34の液の吐出流量は同一であることが望ましく、制御部40でその吐出量を制御することによって、安定した稼動を実現することができる。
制御部40に取り込んだSOx分析計41及びNOx分析計42の検出濃度から、吸収液中の反応生成物の量を算出する方法は、実施例3に記載した方法で行った。
図10は、吸収液中の反応生成物量を予測し劣化吸収液の抜出し速度を制御することによってCO2回収システムを連続的に運用した場合の、運転時間に対するCO2化学吸収装置20内の吸収液中の反応生成物の量の変化を示したものである。
本図において、運転時間が増加すると、吸収液中の反応生成物の量も増加する。図中の矢印で示された算出された反応生成物の量が決められた上限値Aになった時点で、制御部40で算出された抜出し速度の劣化吸収液を抜出し、新たに再生された吸収液が補充される。その結果、CO2化学吸収装置20内の反応生成物量はCまで減少する。その後、連続的に再生処理システムが稼動していれば、CO2化学吸収装置20内の吸収液中の反応生成物の量は、設定された値C を維持するように運転される。
本実施例によれば、劣化吸収液の抜出し量及び再生した吸収液の還流量を制御することができ、全体システムの連続稼働が可能になる。
なお、蒸発缶17の容量は、必要とする劣化吸収液の再生速度に合わせて設計すればよく、CO2化学吸収システムの停止期間だけの稼動に限定されないため、回分稼動に比べて小型化することができる。
図11は、他の実施例のCO2回収システムの構成であって、アルカリ添加の制御手段を付設した構成を示したものである。
本図に示すように、本実施例において実施例5と異なる点は、送液ポンプ35及びバルブ36の制御を追加したことである。
吸収液再生装置30には、アルカリ剤タンク11及び蒸発缶17を設置してある。蒸発缶17は、CO2吸収液中のアミンと反応生成物とを分離する装置である。吸収塔5に導入する燃焼排ガス2が含有するSOx及びNOxの濃度は、SOx分析計41及びNOx分析計42で検出し、SOx分析計41及びNOx分析計42の検出信号は制御部40へ取り込む。制御部40で算出された抜出した劣化吸収液中の反応生成物の量と抜出し速度とから、蒸発缶17へ添加するアルカリの添加速度を制御部40で算出し、制御部40からバルブ36の開閉指令を送り、送液ポンプ35を稼動し、必要量のアルカリを添加するように自動化してある。
このアルカリ添加の制御手段を用いて、CO2回収システムを運用する方法について説明する。
吸収塔5に導入する燃焼排ガス2が含有するSOx及びNOxの濃度を、SOx分析計41及びNOx分析計42で検出し、SOx分析計41及びNOx分析計42の検出信号を制御部40へ取り込む。取り込んだ信号から運転時間に対する吸収液中の反応生成物の積算量を算出する。算出された反応生成物の量が決められた値になった場合、制御部40からバルブ39の開閉指令を送り、送液ポンプ32を稼動し、制御部40で算出された抜出し速度で劣化吸収液を抜出して蒸発缶17へ導く。CO2化学吸収装置20と吸収液再生装置30との間に設置した流量計44で、劣化吸収液の抜出し流量を計測し、この抜出し流量の信号を制御部40に取り込むことにより、送液ポンプ32の抜出し速度を制御するように自動化した。流量計44は、劣化吸収液の抜出し流量を計測できればよい。よって、この設置場所は、吸収液再生装置30内でもよく、たとえば、送液ポンプ32の前後でもよい。
制御部40で算出された抜出した劣化吸収液中の反応生成物の量と抜出し速度とから、蒸発缶17へ添加するアルカリの添加速度を制御部40で算出し、制御部40からバルブ36の開閉指令を送り、送液ポンプ35を稼動し、必要な流量で添加するように自動化した。これにより、必要量のアルカリを連続的に添加することができる。
劣化吸収液を抜出すことにより、CO2化学吸収装置20内の吸収液が減るため、蒸発缶17で再生された吸収液をCO2化学吸収装置20内へ補充する。CO2化学吸収システムを稼動しながら吸収液再生処理システムを連続的に稼動する場合は、送液ポンプ32及び34の液の吐出流量は同一であることが望ましく、制御部40でその吐出速度を制御することによって、安定した稼動を実現することができる。
制御部40へ取り込んだSOx分析計41及びNOx分析計42の検出濃度から、吸収液中の反応生成物の量を算出する方法は、実施例3に記載した方法で行った。
制御部40で算出された反応生成物の量及び劣化吸収液の抜出し速度から、蒸発缶17へ添加するアルカリの添加速度を算出する方法を説明する。
図12は、吸収液中の反応生成物濃度と抜出し流量との積に対する添加するNaOHの流量の関係を示したものである。
縦軸に示す添加するNaOH濃度とその添加流量との積は、横軸に示す吸収液中の反応生成物濃度と劣化吸収液の抜出し流量との積に比例する。この関係から、添加するアルカリの添加流量を算出することができる。
1、2:燃焼排ガス、3:高度酸性ガス除去部、4:圧縮機、5:吸収塔、6:液液熱交換器、7:煙突、8:放散塔、9:冷却器、11:アルカリ剤調製タンク、12:凝縮液タンク、13:アミン、14:水、15:混合用タンク、16:蒸気、17:蒸発缶、18:抜出し管、19:ガス冷却器、20:CO2化学吸収装置、30:吸収液再生装置、32、33、34、35:送液ポンプ、36、37、39:バルブ、40:制御部、41:SOx分析計、42:NOx分析計、43:液位計、44:流量計、101:吸収液抜出し配管、102:吸収液還流配管。

Claims (7)

  1. 二酸化炭素化学吸収装置と、吸収液再生装置と、制御部とを備え、前記二酸化炭素化学吸収装置は、二酸化炭素含有ガスと二酸化炭素吸収液とを気液接触させて二酸化炭素を吸収する吸収塔と、前記吸収塔から輸送された前記二酸化炭素吸収液から二酸化炭素を脱離する放散塔と、前記吸収塔に前記二酸化炭素含有ガスを導入する二酸化炭素含有ガス導入配管とを含み、前記吸収液再生装置は、アルカリ剤を貯留するアルカリ剤タンクと、前記二酸化炭素化学吸収装置における使用により二酸化炭素の吸収性能が低下した劣化吸収液と前記アルカリ剤との混合液を加熱し前記二酸化炭素吸収液の成分を蒸発させて分離する蒸発缶とを含み、前記吸収液再生装置から前記二酸化炭素化学吸収装置に前記混合液から再生した再生二酸化炭素吸収液を還流する吸収液還流配管と、前記二酸化炭素化学吸収装置から前記吸収液再生装置に前記劣化吸収液を抜出す吸収液抜出し配管とを有する二酸化炭素回収システムであって、前記二酸化炭素含有ガス導入配管には、前記二酸化炭素含有ガスに含まれる酸性ガスの濃度を検出する酸性ガス検出部を設け、前記制御部は、前記濃度に基づいて前記吸収液再生装置の制御を行うことを特徴とする二酸化炭素回収システム。
  2. 前記酸性ガス検出部は、硫黄酸化物検出部及び窒素酸化物検出部のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1記載の二酸化炭素回収システム。
  3. 前記吸収液再生装置は、前記劣化吸収液を貯留する混合用タンクを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の二酸化炭素回収システム。
  4. 前記混合用タンクは、液位計を有し、前記制御部は、前記濃度に基づいて前記劣化吸収液の抜出し量の制御を行うことを特徴とする請求項3記載の二酸化炭素回収システム。
  5. 前記吸収液抜出し配管は、流量計を有し、前記制御部は、前記濃度に基づいて前記劣化吸収液の抜出し速度の制御を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システム。
  6. 前記制御部は、前記濃度に基づいて算出した前記混合液に含まれる反応生成物の量と前記劣化吸収液の抜出し量とから、添加するアルカリ剤の量の制御をすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システム。
  7. 前記制御部は、前記濃度に基づいて算出した前記混合液に含まれる反応生成物の量と前記劣化吸収液の抜出し速度とから、添加するアルカリ剤の添加速度の制御をすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収システム。
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