JP2013207476A - 無線通信システムの制御方法、無線基地局、無線端末及び無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アドホック通信機能を有する複数の無線端末5−1〜5−5と、無線基地局2とを有する無線通信システム1において、無線基地局は、自局に対して同一のデータを要求してきた複数の無線端末のうちの一の無線端末5−2には、データを自局から直接受信させる一方、複数の無線端末のうちの他の無線端末5−1,5−4には、一の無線端末のアドホック通信機能により、データを一の無線端末から受信させる。
【選択図】図7
Description
また、各ユーザが所望するサービスを好きな時に好きな場所で受けられることができる無線通信システムでは、大容量のデータ通信が至る所で実行される状況となっており、これも無線通信システムにおけるデータ通信量の増大につながっている。
このため、無線通信システムにおけるデータ通信量の削減を目的とする種々の研究が行なわれている。
そこで、本発明は、無線通信システムにおけるデータ通信量を削減することを目的の1つとする。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
〔1〕一実施形態
(1.1)無線通信システムの構成の一例
図1は一実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。
eNB2は、自局2が提供するセルやセクタなどの無線エリア4の範囲内に位置するUE5と直接的に無線通信を行なうことができる。また、eNB2は、リピータなどの中継装置を介して、無線エリア4の範囲外に位置するUE5とも間接的に無線通信を行なうことができる。さらに、eNB2は、コア網(図示省略)を介して他のeNB2と通信可能である。
MME3は、UE5に関する各種の情報を管理し、例えば、UE5の位置登録、呼出し、ハンドオーバなどを管理する機能を具備する。
UE5は、自局5が位置する無線エリア4の提供元であるeNB2との間で無線を介してデータを送受信することができる。また、UE5は、リピータなどの中継装置を介して、eNB2と通信することもできる。
つまり、UE5は、例えば、自局5から所定の範囲内に位置する他のUE5とは、eNB2やコア網を介することなく直接的にデータの送受信を行なう機能を有している。なお、UE5が、eNB2やコア網に接続されている他のUE5と端末間通信することにより、当該他のUE5を外部モデムとしてeNB2やコア網に接続することをテザリングともいう。
図2はUE5の構成の一例を示す図である。
この図2に示すUE5は、例示的に、アンテナ501と、第1アンテナ共用器502と、第1受信部503と、第1送信部504と、第1ベースバンド処理部505とをそなえる。さらに、図2に示すUE5は、例示的に、アンテナ506と、第2アンテナ共用器507と、第2受信部508と、第2送信部509と、第2ベースバンド処理部510と、制御部511とをそなえる。
第1アンテナ共用器502は、アンテナ501での送受信機能を切り替える装置である。なお、UE5が、アンテナ501に代えて、送信用アンテナと受信用アンテナとを個別に有する場合、第1アンテナ共用器502は省略されてもよい。
第1送信部504は、アンテナ501で送信する無線信号について所定の無線送信処理を施す。当該無線送信処理には、例えば、送信データのD/A(ディジタル/アナログ)変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理が含まれる。
一方、アンテナ506は、自局5から所定の範囲内に位置する他のUE5との間で直接的に無線信号の送受信(即ち、端末間通信)を行なう。なお、当該端末間通信は、例えば、Wi−Fi(登録商標)や、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信の規格を利用することにより、実現されてもよい。
第2受信部508は、アンテナ506で受信した無線信号について所定の無線受信処理を施す。当該無線受信処理には、例えば、受信無線信号の低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバージョン)、A/D(アナログ/ディジタル)変換などの処理が含まれる。
第2ベースバンド処理部510は、第2受信部508での無線受信処理結果についてベースバンド処理を行なう一方、第2送信部509で無線送信処理を施される送信データについてベースバンド処理を行なう。
また、第2送信部509は、第1受信部503で受信したデータを、アドホック通信機能により、他のUE5に直接送信する端末側送信部の一例として機能し、第2受信部508は、第1送信部504で送信したデータ要求に対応するデータを、アドホック通信機能により、他のUE5から直接受信する端末側受信部の一例として機能する。
図3はeNB2の構成の一例を示す図である。
この図3に示すeNB2は、例示的に、アンテナ201と、アンテナ共用器202と、受信部203と、送信部204と、ベースバンド処理部205とをそなえる。さらに、図3に示すeNB2は、例示的に、信号処理部206と、網側送信部207と、網側受信部208と、制御部209とをそなえる。
アンテナ共用器202は、アンテナ201での送受信機能を切り替える装置である。なお、eNB2が、アンテナ201に代えて、送信用アンテナと受信用アンテナとを個別に有する場合、アンテナ共用器202は省略されてもよい。
送信部204は、アンテナ201で送信する無線信号について所定の無線送信処理を施す。当該無線送信処理には、例えば、送信データのD/A(ディジタル/アナログ)変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバージョン)、電力増幅などの処理が含まれる。
一方、網側受信部208は、コア網側に配置されたMME3などの装置からデータを受信する機能を具備し、網側送信部209は、コア網側に配置されたMME3などの装置へデータを送信する機能を具備する。
また、信号処理部206は、制御部209で生成された制御メッセージを伝送路符号化して、網側送信部207へ送出する機能を具備する。
図4はMME3の構成の一例を示す図である。
この図4に示すMME3は、例示的に、受信部301と、メッセージ抽出部302と、制御部303と、記憶部304と、メッセージ生成部305と、送信部306とをそなえる。
メッセージ抽出部302は、受信部301で受信したデータから、制御メッセージを抽出する。メッセージ抽出部302で抽出された制御メッセージは、制御部303へ送出される。
メッセージ生成部305は、制御部303から渡されたデータを含む制御メッセージを生成し、送信部306へ送出する。
送信部306は、メッセージ生成部305で生成された制御メッセージをeNB2へ送信する。
上記の各構成を有するUE5,eNB2及びMME3をそなえた無線通信システム1の動作の一例について、図5〜図7を用いて説明する。
まず、図5に例示するように、各UE5が、eNB2に対して、データのダウンロードを要求する。
次に、eNB2は、MME3に格納されている各UE5に関する情報(UE5の位置情報)に基づいて、同一のデータAを要求してきたUE5−1,5−2,5−4,5−5の位置関係を確認する。
図6に示す例では、同一のデータAを要求してきたUE5−1,5−2,5−4,5−5のうち、ある範囲(図6の破線楕円を参照)内に位置するUE5−1,5−2,5−4を本例の通信制御の対象に決定する。なお、UE5−5は、UE5−1,5−2,5−4のいずれとも端末間通信をできないほど離れた距離にあるため、上記通信制御の対象外に決定されている。また、UE5−3は、データAとは異なるデータBを要求しているため、上記通信制御の対象外に決定されている。
このとき、eNB2は、UE5−1〜5−5の各位置情報に基づいて、親機としてのUE5がアドホック通信機能により通信可能な範囲内に位置する子機としてのUE5の数が最大となるように、親機としてのUE5を選択するようにしてもよい。当該選択の結果、図6に示す例では、UE5−2が親機に決定される一方、UE5−1,5−4が子機に決定されたとする。
また、eNB2は、UE5−1,5−4に対して、UE5−1,5−4が子機に決定されたことを通知するとともに、親機としてのUE5−2に関する情報を送信する(図6の破線矢印を参照)。なお、UE5−2,5−1,5−4へ送信される通知などの通信量は、データAの通信量に比して非常に小さい。
一方、eNB2は、子機に決定したUE5−1,5−4に対しては、eNB2との通信を切断させて、親機であるUE5−2からデータAを取得させる(図7の二点鎖線矢印を参照)。
また、eNB2は、データAとは異なるデータBを要求しており、上記通信制御の対象外であるUE5−3に対しては、eNB2との通信を継続させて、コア網から取得したデータBを無線送信してもよい(図7の破線矢印を参照)。
(1.6)無線通信システム1の動作の具体例
ここで、図8を用いて無線通信システム1における上記制御動作の具体例を説明する。
このとき、eNB2配下のUE5−1から、呼の接続要求(RRC (Radio Resource Control) CONNECTION REQUEST)メッセージがeNB2宛に送信されると(ステップS11)、eNB2は、呼の接続確立(RRC CONNECTION SETUP)メッセージをUE5−1宛に返信する(ステップS12)。
次に、UE5−1は、eNB2に対して、データ(サービス)を要求するためのサービス要求手順を実施する(ステップS14)。サービス要求手順が完了すると、UE5−1は、U−Planeデータの通信設定のための手順を実施する。
eNB2は、例えば、U−Planeデータの通信設定のための手順において、UE5−1から受信したUE5−1の接続先情報に基づいて、自局2の配下に、接続先が同一の複数のUE5が存在するか否かを確認する(ステップS15)。
この場合、eNB2は、各UE5−1,5−2を識別するための識別情報を含む制御メッセージaをMME3へ送信し(ステップS16)、MME3に対して、各UE5−1,5−2に関する情報を問い合せる。なお、UE5を識別するための識別情報としては、例えば、TMSI(Temporary Mobile Subscriber Identity)やIMSI(International Mobile Subscriber Identity)などが含まれる。
次に、eNB2は、UE5−2から受信済みの位置情報に基づいてUE5−2の位置情報を取得するとともに(ステップS19)、UE5−1に対して、MEASUREMNT CONTROL/REPORT手順を実施し(ステップS20,S21)、UE5−1の位置情報を取得する。
UE5−1とUE5−2との間で端末間通信が不可能であると判定した場合(ステップS22のNoルート)、eNB2は、UE5−1が要求しているデータをeNB2から直接無線送信する(ステップS23)。
ここで、親機及び子機の決定方法についての具体例を、図9を用いて説明する。
一方、上記複数のUE5のうち、いずれかのUE5について、当該UE5の通信能力に応じた範囲内に他のUE5が存在していると判定した場合(ステップS32のYesルート)、eNB2は、端末間通信可能なUE5が存在していると判断し、次に、同一データを要求または取得している全てのUE5間で端末間通信が可能な状態にあるか否かを判定する(ステップS33)。
ここで、電波品質や通信能力が所定の閾値以上のUE5がただ1つ存在すると判定した場合(ステップS34の「単数存在」ルート)、eNB2は、当該UE5を親機に決定するとともに、他のUE5を子機に決定し(ステップS36)、決定処理を終了する(ステップS37)。なお、電波品質や通信能力が所定の閾値以上のUE5が存在しないと判定した場合、eNB2は、当該所定の閾値を減少させて再度ステップS34の処理を繰り返してもよい。
一方、電波品質や通信能力が所定の閾値以上のUE5が複数存在すると判定した場合(ステップS34の「複数存在」ルート)、eNB2は、当該複数のUE5の各位置情報に基づいて、親機と子機との距離が最も小さくなるように親機と子機とを決定したり、移動頻度あるいは移動距離が他の閾値以下であるUE5を親機に決定するとともに他のUE5を子機に決定したりして(ステップS35,S36)、決定処理を終了する(ステップS37)。移動頻度あるいは移動距離の小さいUE5を親機に決定することにより、例えば、各UE5が通信開始後直ぐに端末間通信できなくなるほど離れてしまうことを抑制することができる。なお、eNB2は、UE5の移動頻度あるいは移動距離を、UE5の移動履歴から取得することが可能である。
一方、eNB2は、親機に決定したUE5−2に対して、子機に決定したUE5−1からの接続を受け入れるための情報をMEASUREMENT CONTROLメッセージに含めて送信する(図8のステップS26)。
ここで、親機と子機との端末間通信についての具体例を、図10を用いて説明する。
この図10に例示するように、まず、eNB2は、子機としてのUE5−1に対して、親機としてのUE5−2へ接続するための情報を含んだMEASUREMENT CONTROLメッセージを送信する(ステップS40)。当該MEASUREMENT CONTROLメッセージには、例えば、親機と子機との間の接続方式(無線LANやBluetooth(登録商標)など)に関する情報や、親機を識別するための情報(SSID(Service Set IDentifier)など)や、暗号化方式及びパスワードに関する情報などが含まれる。なお、前記パスワードは、親機と子機との間でのデータ転送のためにeNB2から割り当てられる一時的なパスワード(ワンタイムパスワード)であるのがセキュリティの観点から望ましい。
親機を発見できなかった場合(ステップS43のNoルート)、子機としてのUE5−1は、親機としてのUE5−2への接続ができなかったことを示す情報を含むMEASUREMENT REPORTメッセージをeNB2に送信する(ステップS44)。
そして、子機としてのUE5−1は、親機としてのUE5−2に対して、接続要求を送信し(ステップS46)、親機としてのUE5−2は、子機としてのUE5−1から送信された接続要求が妥当であるか否かを、子機からの接続要求を受け入れるための情報を含んだMEASUREMENT CONTROLメッセージに基づいて判定する。
そして、eNB2は、親機としてのUE5−2に対して、各UE5−1,5−2が要求したデータを無線送信する一方(ステップS48)、子機としてのUE5−1に対しては、当該データを無線送信しない。
以上のように、本例では、複数のUE5が同一のデータをeNB2に要求した場合、eNB2は、前記複数のUE5の中から任意の親機を選定し、ネットワーク側とは当該親機のみを通信させてデータを取得させる一方、他のUE5(子機)についてはネットワーク側と通信させずに、データ取得済みの親機と通信させることにより、上記データを取得させる。
〔2〕第1変形例
また、図11に例示するように、親機としてのUE5−2からデータを直接受信している子機としてのUE5−4が移動した結果、親機としてのUE5−2との間で端末間通信ができなくなることがある。
この図12に例示するように、子機としてのUE5−4が、eNB2に要求したデータを、親機としてのUE5−2から端末間通信により直接受信している場合に(ステップS28)、UE5−2が端末間通信可能な範囲の外へ移動したとする(ステップS50)。
すると、子機としてのUE5−4は、親機としてのUE5−2との端末間通信ができないことを検知する(ステップS51)。
そして、UE5−4は、上記呼接続手順により設定した個別トラフィックチャネル(DTCH)などを介して、親機としてのUE5−2から受信していたデータをeNB2から受信する(ステップS56)。
〔3〕第2変形例
また、図13に例示するように、eNB2−1の無線エリア4−1の範囲外であるeNB2−2の無線エリア4−2から、親機として機能中のUE5−2の端末間通信可能な範囲(図13の破線楕円を参照)内へ、同一データを要求するUE5−4が移動してきた場合、当該UE5−4を子機として扱うのが望ましい。
この図14に例示するように、UE5−4が、eNB2−2の無線エリア4−2からeNB2−1の無線エリア4−1内へ移動してきた場合、ハンドオーバ手順が実施される(ステップS60)。
このとき、ハンドオーバ元のeNB2−2から、ハンドオーバ先のeNB2−1に対して、UE5−4に対するリソース割り当ての開放を示すUE CONTEXT RELEASEメッセージが送信される(ステップS61)。
eNB2−1は、例えば、上記UE CONTEXT RELEASEメッセージの受信を契機として、自局2−1の配下に、接続先が同一の複数のUE5が存在するか否かを確認する(ステップS62)。
この場合、eNB2−1は、各UE5−2,5−4を識別するための識別情報を含む制御メッセージaをMME3へ送信し(ステップS63)、MME3に対して、各UE5−2,5−4に関する情報を問い合せる。なお、UE5を識別するための識別情報としては、例えば、TMSIやIMSIなどが含まれる。
次に、eNB2−1は、UE5−2から受信済みの位置情報に基づいてUE5−2の位置情報を取得するとともに、UE5−4に対して、MEASUREMNT CONTROL/REPORT手順を実施し(ステップS66,S67)、UE5−4の位置情報を取得する。
ここで、UE5−2とUE5−4との間で端末間通信が不可能であると判定した場合、eNB2−1は、UE5−4が要求しているデータをeNB2−1から直接無線送信する。
親機及び子機の決定処理が完了すると、eNB2−1は、子機に決定したUE5−4に対して、親機に決定したUE5−2へ接続するための情報をMEASUREMENT CONTROLメッセージに含めて送信する(ステップS68)。
そして、子機としてのUE5−4は、親機としてのUE5−2に対して、接続を要求し(ステップS70)、eNB2−1に要求したデータを、親機としてのUE5−2から端末間通信により直接受信する(ステップS71)。
〔4〕第3変形例
また、図15に例示するように、eNB2−1が、無線エリア4−1の範囲内に位置するUE5−2に対してデータAを送信しており(図15の一点鎖線矢印を参照)、データAの送信中あるいは送信後に、eNB2−2の無線エリア4−2の範囲内に位置するUE5−4がeNB2−2に対してデータAを要求(図15の破線矢印を参照)した場合、図16に例示するように、UE5−4が、UE5−2の端末間通信可能な範囲(図16の破線楕円を参照)内へ移動するのを待って、親機としてのUE5−2から子機としてのUE5−4へ端末間通信によりデータAを転送するのが望ましい(図16の破線矢印を参照)。
この図17に例示するように、UE5−2は、eNB2−1を介してコア網と接続されており、データAを受信したとする(ステップS80)。
一方、UE5−4は、eNB2−2を介してコア網と接続されており、データAを要求したとする(ステップS81)。
呼の接続確立(RRC CONNECTION SETUP)メッセージをeNB2−1から受信したUE5−4は、呼の接続確立完了(RRC CONNECTION SETUP COMPLETE)メッセージをeNB2−1宛に送信する(ステップS87)。これにより、UE5−4とeNB2−1との間で呼の接続確立が完了する。
ここで、MME3は、上記位置登録手順を契機として、データAを要求しているUE5−4の存在をeNB2−1に通知する(ステップS89)。
そして、eNB2−1は、上記取得した各位置情報及びMME3から受信したUE5−2に関する情報に基づいて、UE5−2とUE5−4との間でeNB2やコア網を介さない端末間通信が可能かどうかを判定する(ステップS93)。
以上のようにして、親機及び子機の決定処理が完了すると、eNB2−1は、子機に決定したUE5−4に対して、親機に決定したUE5−2へ接続するための情報をMEASUREMENT CONTROLメッセージに含めて送信する(ステップS96)。
そして、子機としてのUE5−4は、親機としてのUE5−2に対して、接続を要求し(ステップS98)、eNB2−2に要求したデータAを、親機としてのUE5−2から端末間通信により直接受信する(ステップS99)。
なお、本例は、各UE5がいずれ端末間通信可能な範囲内に集まる可能性が比較的高い場合に特に有用である。例えば、UE5のユーザを当該ユーザの家族や友達や会社等でグループ化しておき、当該グループ内の各UE5について本例を適用するのが望ましい。このようにすれば、グループ内のいずれかのUE5がダウンロードしたデータを同一グループ内の他のUE5に対して端末間通信により転送させることで、無線通信システム1のネットワーク側での通信量を大幅に削減することが可能である。結果、ユーザは、データ従量制の通信料金を節約できたり、データ取得時間を短縮化したりすることができる。
〔5〕ハードウェア構成の一例
ここで、図18にUE5のハードウェア構成の一例を示す。
この図18に示すように、UE5は、例示的に、アンテナ51と、無線インタフェース部(無線IF部)52と、論理回路53と、プロセッサ54と、入力インタフェース部(入力IF部)55と、メモリ56と、出力インタフェース部(出力IF部)57とをそなえる。
アンテナ51は、例えば、アンテナ501,506に対応し、無線IF部52は、例えば、第1アンテナ共用器502,第1受信部503,第1送信部504,第2アンテナ共用器507,第2受信部508,第2送信部509に対応する。
図19にeNB2のハードウェア構成の一例を示す。
この図19に示すように、eNB2は、例示的に、アンテナ21と、無線IF部22と、論理回路23と、プロセッサ24と、メモリ25と、有線インタフェース部(有線IF部)26とをそなえる。
アンテナ21は、例えば、アンテナ201に対応し、無線IF部22は、例えば、アンテナ共用器202,受信部203,送信部204に対応する。
また、論理回路23,プロセッサ24及びメモリ25は、例えば、ベースバンド処理部205,信号処理部206,制御部209に対応する。
図20にMME3のハードウェア構成の一例を示す。
この図20に示すように、MME3は、例示的に、プロセッサ31と、論理回路32と、メモリ33と、有線IF部34とをそなえる。
なお、図4に例示するMME3の各構成と図20に例示するMME3の各構成との対応関係は、例えば次の通りである。
〔6〕その他
なお、上述した実施形態及び各変形例における無線通信システム1,eNB2,MME3,UE5の各構成及び各機能は、必要に応じて取捨選択してもよいし、適宜組み合わせて用いてもよい。即ち、本発明の機能を発揮できるように、上記の各構成及び各機能を取捨選択したり、適宜組み合わせて用いたりしてもよい。
〔7〕付記
(付記1)
アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムの制御方法であって、
前記無線基地局は、
自局に対して同一のデータを要求してきた複数の無線端末のうちの一の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる一方、
前記複数の無線端末のうちの他の無線端末には、前記一の無線端末のアドホック通信機能により、前記データを前記一の無線端末から受信させる、
ことを特徴とする、無線通信システムの制御方法。
前記無線基地局は、
前記複数の無線端末の接続先に関する情報に基づいて、自局に対して同一のデータを要求してきた前記複数の無線端末を検出する、
ことを特徴とする、付記1記載の無線通信システムの制御方法。
前記無線基地局は、
前記複数の無線端末の各位置情報に基づいて、前記一の無線端末がアドホック通信機能により通信可能な範囲内に位置する前記他の無線端末の数が最大となるように、前記一の無線端末を選択する、
ことを特徴とする、付記1または2に記載の無線通信システムの制御方法。
前記無線基地局は、
前記複数の無線端末の各位置情報及び各通信能力に基づいて、前記他の無線端末における前記一の無線端末から受信される前記データの品質が最大となるように、前記一の無線端末を選択する、
ことを特徴とする、付記1または2に記載の無線通信システムの制御方法。
前記無線基地局は、
前記一の無線端末がアドホック通信機能により通信可能な範囲外に位置する他の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる、
ことを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システムの制御方法。
前記無線基地局は、
前記一の無線端末と前記他の無線端末とがアドホック通信機能により通信できなくなった場合、前記他の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる、
ことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の無線通信システムの制御方法。
前記無線基地局は、
他の無線基地局に対して前記データと同一のデータを要求してきた無線端末には、当該無線端末が前記一の無線端末とアドホック通信機能により通信可能な範囲内に移動するのを待って、前記一の無線端末のアドホック通信機能により、前記データを前記一の無線端末から受信させる、
ことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の無線通信システムの制御方法。
アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムの前記無線基地局であって、
前記複数の無線端末からデータの要求を受信する受信部と、
自局に対して同一のデータを要求してきた複数の無線端末のうちの一の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる制御を行なう一方、前記複数の無線端末のうちの他の無線端末には、前記一の無線端末のアドホック通信機能により、前記データを前記一の無線端末から受信させる制御を行なう制御部と、をそなえる、
ことを特徴とする、無線基地局。
アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムの前記無線端末であって、
前記無線基地局に対してデータの要求を送信する基地局側送信部と、
前記基地局側送信部で送信した前記要求に対応する前記データを前記無線基地局から直接受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部で受信した前記データを、前記アドホック通信機能により、他の無線端末に直接送信する端末側送信部と、をそなえる、
ことを特徴とする、無線端末。
アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムの前記無線端末であって、
前記無線基地局に対してデータの要求を送信する基地局側送信部と、
前記基地局側送信部で送信した前記要求に対応する前記データを、前記アドホック通信機能により、他の無線端末から直接受信する端末側受信部と、をそなえる、
ことを特徴とする、無線端末。
アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムであって、
前記無線基地局が、
前記複数の無線端末からデータの要求を受信する受信部と、
自局に対して同一のデータを要求してきた複数の無線端末のうちの一の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる制御を行なう一方、前記複数の無線端末のうちの他の無線端末には、前記一の無線端末のアドホック通信機能により、前記データを前記一の無線端末から受信させる制御を行なう制御部と、をそなえ、
前記一の無線端末が、
前記データを前記無線基地局から直接受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部で受信した前記データを、前記アドホック通信機能により、前記他の無線端末に直接送信する端末側送信部と、をそなえ、
前記他の無線端末が、
前記データを、前記アドホック通信機能により、前記一の無線端末から直接受信する端末側受信部をそなえる、
ことを特徴とする、無線通信システム。
2,2−1,2−2 eNB
3 MME
4 無線エリア
5,5−1〜5−5 UE
21 アンテナ
22 無線IF部
23 論理回路
24 プロセッサ
25 メモリ
26 有線IF部
31 プロセッサ
32 論理回路
33 メモリ
34 有線IF部
51 アンテナ
52 無線IF部
53 論理回路
54 プロセッサ
55 入力IF部
56 メモリ
57 出力IF部
201 アンテナ
202 アンテナ共用器
203 受信部
204 送信部
205 ベースバンド処理部
206 信号処理部
207 網側送信部
208 網側受信部
209 制御部
301 受信部
302 メッセージ抽出部
303 制御部
304 記憶部
305 メッセージ生成部
306 送信部
501 アンテナ
502 第1アンテナ共用器
503 第1受信部
504 第1送信部
505 第1ベースバンド処理部
506 アンテナ
507 第2アンテナ共用器
508 第2受信部
509 第2送信部
510 第2ベースバンド処理部
511 制御部
Claims (10)
- アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムの制御方法であって、
前記無線基地局は、
自局に対して同一のデータを要求してきた複数の無線端末のうちの一の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる一方、
前記複数の無線端末のうちの他の無線端末には、前記一の無線端末のアドホック通信機能により、前記データを前記一の無線端末から受信させる、
ことを特徴とする、無線通信システムの制御方法。 - 前記無線基地局は、
前記複数の無線端末の各位置情報に基づいて、前記一の無線端末がアドホック通信機能により通信可能な範囲内に位置する前記他の無線端末の数が最大となるように、前記一の無線端末を選択する、
ことを特徴とする、請求項1記載の無線通信システムの制御方法。 - 前記無線基地局は、
前記複数の無線端末の各位置情報及び各通信能力に基づいて、前記他の無線端末における前記一の無線端末から受信される前記データの品質が最大となるように、前記一の無線端末を選択する、
ことを特徴とする、請求項1記載の無線通信システムの制御方法。 - 前記無線基地局は、
前記一の無線端末がアドホック通信機能により通信可能な範囲外に位置する他の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる、
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線通信システムの制御方法。 - 前記無線基地局は、
前記一の無線端末と前記他の無線端末とがアドホック通信機能により通信できなくなった場合、前記他の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる、
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システムの制御方法。 - 前記無線基地局は、
他の無線基地局に対して前記データと同一のデータを要求してきた無線端末には、当該無線端末が前記一の無線端末とアドホック通信機能により通信可能な範囲内に移動するのを待って、前記一の無線端末のアドホック通信機能により、前記データを前記一の無線端末から受信させる、
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線通信システムの制御方法。 - アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムの前記無線基地局であって、
前記複数の無線端末からデータの要求を受信する受信部と、
自局に対して同一のデータを要求してきた複数の無線端末のうちの一の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる制御を行なう一方、前記複数の無線端末のうちの他の無線端末には、前記一の無線端末のアドホック通信機能により、前記データを前記一の無線端末から受信させる制御を行なう制御部と、をそなえる、
ことを特徴とする、無線基地局。 - アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムの前記無線端末であって、
前記無線基地局に対してデータの要求を送信する基地局側送信部と、
前記基地局側送信部で送信した前記要求に対応する前記データを前記無線基地局から直接受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部で受信した前記データを、前記アドホック通信機能により、他の無線端末に直接送信する端末側送信部と、をそなえる、
ことを特徴とする、無線端末。 - アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムの前記無線端末であって、
前記無線基地局に対してデータの要求を送信する基地局側送信部と、
前記基地局側送信部で送信した前記要求に対応する前記データを、前記アドホック通信機能により、他の無線端末から直接受信する端末側受信部と、をそなえる、
ことを特徴とする、無線端末。 - アドホック通信機能を有する複数の無線端末と、前記複数の無線端末と通信可能な無線基地局とを有する無線通信システムであって、
前記無線基地局が、
前記複数の無線端末からデータの要求を受信する受信部と、
自局に対して同一のデータを要求してきた複数の無線端末のうちの一の無線端末には、前記データを自局から直接受信させる制御を行なう一方、前記複数の無線端末のうちの他の無線端末には、前記一の無線端末のアドホック通信機能により、前記データを前記一の無線端末から受信させる制御を行なう制御部と、をそなえ、
前記一の無線端末が、
前記データを前記無線基地局から直接受信する基地局側受信部と、
前記基地局側受信部で受信した前記データを、前記アドホック通信機能により、前記他の無線端末に直接送信する端末側送信部と、をそなえ、
前記他の無線端末が、
前記データを、前記アドホック通信機能により、前記一の無線端末から直接受信する端末側受信部をそなえる、
ことを特徴とする、無線通信システム。
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