JP2013207374A - 無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法 - Google Patents

無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】偏波多重通信により、周波数利用効率を向上させ、データ伝送速度を向上させることが可能な無線通信装置を提供する。
【解決手段】送信機1000では、送信シンボルを各偏波成分に割り当てる偏波割当部30と、V偏波とH偏波についてコンステレーションにおける信号点にマッピングするVマッパ50−1およびHマッパ50−2とを備える。各偏波についてのコンステレーション上の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、V偏波において1つの信号点に対応する送信シンボルが、いずれのシンボルに対応するかは、この送信シンボルがH偏波のコンステレーションで対応する信号点の配置により決定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数偏波の信号で通信する無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法に関する。
近年、無線通信システムの普及により、マイクロ波帯を中心として周波数資源の不足が顕在化しており、高い周波数利用効率を達成するための伝送技術が求められている。直交偏波多重技術は、アンテナから放射される電波の波面方向に着目し、互いに直交する波面をもつ独立した信号を同一周波数で伝送するものである。
この直交多重偏波技術を適用すると、固定無線通信等で使用される直線偏波の場合、垂直(V)偏波と水平(H)偏波を用いたV,H偏波多重を実現できる。この場合、直交偏波多重技術を適用しない場合と比較して、周波数利用効率は2倍となる(たとえば、特許文献1,非特許文献1,非特許文献2を参照)。V,H偏波多重信号は、例えば、2つの直線状放射素子を十字型に直交配置することにより送受信することができる。
このような偏波多重通信は、たとえば、地上網の届かない航行中の船舶や飛行中の航空機に通信サービスを提供するための手段として、移動体衛星通信システムへの適用が検討されている。
特開2007−189306号
Yamashita, F.;Kobayasi, K.;Ueba, M.;Takeda, Y.;Ando, K.,"Variable Polarization/Frequency Division Multiplexing (VPDFM) for Satellite Communications,"IEEE VTC2006-Fall,pp.1-5 鈴木 義規,山下 史洋,小林 聖,武田 養造著,「Ku対移動体衛星通信におけるディジタル制御偏波追尾アンテナ」,電子情報通信学会,2010年信学技報,A/P2010−54,SAT2010−15(2010−07)pp.93−98
ただし、実際の通信の運用では、同一帯域の両偏波を同時に使用するユーザと、片偏波のみを使用するユーザが混在するなどの事情があり、偏波追尾の高精度化・高安定化が重要な課題であり、機械的な偏波追尾に代えて電気的な偏波追尾が検討されている。
例えば、地上局と衛星中継器の間の衛星通信におけるデータ通信では、送受の偏波軸を合わせることが重要である。極端な例としては、偏波軸が90°ずれた場合、理論上では信号が送受信間で直交するため、単一の偏波(V偏波或いはH偏波のみ)では電力の伝送が行われないため、通信が成立しない(なお、現実には、交差偏波成分が存在するため全く電力が伝わらないというものではない)。
地上局側が移動局である場合、局の移動等に伴い、衛星中継器と地上局の間の偏波回転軸はずれる。従来のこれらを補償する技術としては、モータなどの駆動部を設けて物理的にその角度を合わせたりする方法が取られている。
また、偏波軸回転誤差を検出する方法として、受信されたV,Hアンテナからの2偏波成分を用いて回転誤差を検出するものも考えられているが、通信フレームにおいて設けることの多いUW(ユニークワード)やSW(シンクワード:同期ワード)等の特定のヘッダの情報を用いて検出を行うことが一般的である。
従来技術では、通信フレーム上のUW等の特定情報を用い、偏波軸回転誤差を検出し、そこから得られた誤差を受信信号に対して補償することが多い。そのため、補償を細かく行おうとすればUWを頻繁に用いる必要があり、通信フレームに対するユーザデータ以外の情報が増えることになり(冗長化し)、データ伝送速度が低下する。
一方で、逆に、データ伝送速度の向上のために冗長化を減らそうとすればUWの頻度を減らし偏波角の補償の精度が低下することになるトレードオフの関係にある。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、偏波多重通信により、周波数利用効率を向上させ、データ伝送速度を向上させることが可能な無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法を提供することである。
この発明のある局面に従うと、互いに直交した第1および第2の偏波成分を用いて情報を伝達するための無線通信装置であって、送信シンボルを第1の偏波成分および第2の偏波成分に変換する変換手段と、第1の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第1の信号点へマッピングし、第2の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第2の信号点へマッピングするマッピング手段とを備え、第1および第2の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、第1および第2の信号点のうちの一方に対応する送信シンボルが、縮退した複数のシンボルのいずれのシンボルに対応するかは、送信シンボルが対応する他方の信号点の信号空間ダイアグラムにおける配置により決定され、マッピング手段によりマッピングされた第1の信号点および第2の信号点に対応する変調処理を行って、それぞれ、第1および第2の偏波成分の信号として同時に送信する送信手段をさらに備える。
好ましくは、変換手段は、第1および第2の偏波成分の他に、第1および第2の偏波成分と非直交な仮想的な第3の偏波成分を用いてシンボルへの変換を行い、マッピング手段は、第1の偏波成分における信号配置、第2の偏波成分における信号配置および3の偏波成分における信号配置が、等位相であるものとして、第3の偏波成分を、第1の偏波成分および第2の偏波成分に写像することによりマッピングを行う。
好ましくは、マッピング手段は、第1および第2の信号点のうちの一方が、いずれのシンボルに対応するかを、他方の対応する信号点が信号空間ダイアグラムにおけるいずれの象限に属するかにより識別されるようにマッピングする。
この発明の他の局面に従うと、互いに直交した第1および第2の偏波成分を用いて情報を受信するための無線通信装置であって、同時に受信された第1の偏波成分および第2の偏波成分に対する復調処理を行って、それぞれ、第1および第2の偏波成分の信号として受信する受信手段と、信号空間ダイアグラムのマッピングにおいて、第1の偏波成分を第1の信号点とし、第2の偏波成分を第2の信号点とする尤度を算出し、最も確からしいシンボルを受信したシンボルとして特定するための尤度計算手段と、
第1および第2の偏波成分において特定されたシンボルに応じて、受信したデジタル信号を特定するための受信データ特定手段とを備え、第1および第2の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、第1および第2の信号点のうちの一方に対応する受信シンボルが、縮退した複数のシンボルのいずれのシンボルに対応するかは、受信シンボルが対応する他方の信号点の信号空間ダイアグラムにおける配置により決定される。
好ましくは、尤度計算手段おけるマッピングの尤度の計算結果に応じて、尤度計算手段の処理において、信号点の尤度が大きくなるように偏波角の回転誤差を逐次補償する偏波角補償手段をさらに備える。
好ましくは、偏波角補償手段は、尤度計算手段において使用されるマッピングを指定された角度だけ回転させる補正手段と、尤度計算手段による尤度の各信号点における度数の分布を算出し、当該度数の分布により表される尤度が最大となるように、補正手段を制御する尤度分布算出手段とを含む。
好ましくは、尤度分布算出手段は、分布の計算に用いる標本数を可変とし、ファーストイン・ファーストアウトで標本を破棄し、新しい標本を追加する。
この発明のさらに他の局面に従うと、互いに直交した第1および第2の偏波成分を用いて情報を伝達するための無線通信システムであって、送信装置を備え、送信装置は、送信シンボルを第1の偏波成分および第2の偏波成分に変換する変換手段と、第1の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第1の信号点へマッピングし、第2の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第2の信号点へマッピングするマッピング手段とを含み、第1および第2の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、第1および第2の信号点のうちの一方に対応する送信シンボルが、縮退した複数のシンボルのいずれのシンボルに対応するかは、送信シンボルが対応する他方の信号点の信号空間ダイアグラムにおける配置により決定され、マッピング手段によりマッピングされた第1の信号点および第2の信号点に対応する変調処理を行って、それぞれ、第1および第2の偏波成分の信号として同時に送信する送信手段をさらに含み、受信装置をさらに備え、受信装置は、同時に受信された第1の偏波成分および第2の偏波成分に対する復調処理を行って、それぞれ、第1および第2の偏波成分の信号として受信する受信手段と、信号空間ダイアグラムのマッピングにおいて、第1の偏波成分を第1の信号点とし、第2の偏波成分を第2の信号点とする尤度を算出し、最も確からしいシンボルを受信したシンボルとして特定するための尤度計算手段と、第1および第2の偏波成分において特定されたシンボルに応じて、受信したデジタル信号を特定するための受信データ特定手段とを含む。
好ましくは、受信装置は、尤度計算手段おけるマッピングの尤度の計算結果に応じて、尤度計算手段の処理において、信号点の尤度が大きくなるように偏波角の回転誤差を逐次補償する偏波角補償手段をさらに備える。
好ましくは、変換手段は、第1および第2の偏波成分の他に、第1および第2の偏波成分と非直交な仮想的な第3の偏波成分を用いてシンボルへの変換を行い、マッピング手段は、第1の偏波成分における信号配置、第2の偏波成分における信号配置および3の偏波成分における信号配置が、等位相であるものとして、第3の偏波成分を、第1の偏波成分および第2の偏波成分に写像することによりマッピングを行う。
好ましくは、偏波角補償手段は、尤度計算手段において使用されるマッピングを指定された角度だけ回転させる補正手段と、尤度計算手段による尤度の各信号点における度数の分布を算出し、当該度数の分布により表される尤度が最大となるように、補正手段を制御する尤度分布算出手段とを含む。
この発明のさらに他の局面に従うと、互いに直交した第1および第2の偏波成分を用いて通信するための無線通信方法であって、送信装置側において、送信シンボルを第1の偏波成分および第2の偏波成分に変換するステップと、第1の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第1の信号点へマッピングし、第2の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第2の信号点へマッピングするステップとを備え、第1および第2の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、第1および第2の信号点のうちの一方に対応する送信シンボルが、縮退した複数のシンボルのいずれのシンボルに対応するかは、送信シンボルが対応する他方の信号点の信号空間ダイアグラムにおける配置により決定され、マッピングされた第1の信号点および第2の信号点に対応する変調処理を行って、それぞれ、第1および第2の偏波成分の信号として同時に送信するステップをさらに備え、受信装置側において、同時に受信された第1の偏波成分および第2の偏波成分に対する復調処理を行って、それぞれ、第1および第2の偏波成分の信号として受信するステップと、信号空間ダイアグラムのマッピングにおいて、第1の偏波成分を第1の信号点とし、第2の偏波成分を第2の信号点とする尤度を算出し、最も確からしいシンボルを受信したシンボルとして特定するステップと、第1および第2の偏波成分において特定されたシンボルに応じて、受信したデジタル信号を特定するステップとを備える。
好ましくは、尤度の計算結果に応じて、尤度の計算の処理において、信号点の尤度が大きくなるように偏波角の回転誤差を逐次補償するステップをさらに備える。
本発明の無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法では、偏波多重通信により、周波数利用効率を向上させ、データ伝送速度を向上させることが可能である。
また、本発明の無線通信装置、無線通信システムおよび無線通信方法では、ユーザデータを逐次用いて偏波軸回転誤差を検出することができるため、データ伝送速度の低下を防止することが可能である。
本実施の形態の送信機1000の構成を説明するための機能ブロック図である。 本実施の形態の受信機2000の構成を説明するための機能ブロック図である。 V偏波、H偏波、S偏波の偏波関係と情報シンボルの関係を示す図である。 元々のS偏波成分を元々のV偏波、元々のH偏波に写像したときに形成されるV偏波、H偏波の信号点を示す図である。 各信号点位置の信号番号と2進bit表現を示す値を表として示す図である。 H偏波の信号点とV偏波の信号点との関係を示す図である。 H偏波の信号点とV偏波の信号点との関係を示す他の図である。 受信側と送信側でのアンテナの偏波軸の関係を示す図である。 伝送路において雑音が全くない状態で、偏波軸の回転したときの信号点配置の様子を示す図である。 伝送路による雑音が無く、偏波軸回転のずれがあるときのある信号点と尤度判定された結果の度数分布を示す図である。 白色雑音(Awgn)の付加されている状態、すなわち、信号点に雑音の重畳している場合の尤度値の分布を示す図である。 本実施の形態における偏波角の回転誤差の補償処理のタイミングを説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態の無線通信システムについて、図に従って説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素および処理工程は、同一または相当するものであり、必要でない場合は、その説明は繰り返さない。
以下に説明するとおり、本実施の形態の無線通信システムは、偏波多重通信方式を採用するものである。
好ましくは、本実施の形態では、2つの偏波を用いて情報伝達を行うシステムにおける通信装置で、衛星通信のように送受信間に際立った障害物の無いシステム系で用いる状態が、より好適である。なお、送信機能のみの通信機には、本実施の形態の送信機能のみを、受信機能のみの通信機には、本実施の形態の受信機能のみを備える構成とすることが可能である。また、送受信機には、送受信機能を備える構成とすることも可能である。
また、本実施の形態の無線通信システムは、2直交の偏波(現実的なレベルでの直交であり、交差偏波成分は0でなくともよい)を同時に情報伝送に利用する無線通信機が対象である。ただし、本実施の形態の送信機、受信機、送受信機において、以下に説明するような偏波多重通信の機能を一時停止させて、従来の通信方式での通信に切り替えることが可能なようにシステムを構成することも可能である。
(送信機および受信機の構成)
図1は、本実施の形態の送信機1000の構成を説明するための機能ブロック図である。
図1を参照して、送信機1000は、送信するべきデジタルデータ信号(情報ビット)を受け付けるデータ入力部10と、情報ビットに対して誤り訂正符号化処理を実行し送信シンボルに変換する誤り訂正符号化処理部20とを備える。なお、誤り訂正符号化処理だけでなく、「畳み込み符号化」や「インターリーブ処理」などが実行されてもよい。
送信機1000は、さらに、送信されるシンボルを各偏波成分に割り当てる偏波割当部30と、割り当てられた各偏波成分の情報を一時保持するV偏波信号保持部40−1,S偏波信号保持部40−2,H偏波信号保持部40−3とを備える。ここで、S偏波とは、後に説明するように、仮想的にV,Hの直交した偏波の他に、このV,Hとは非直交の偏波として想定した偏波成分である。
送信機1000は、さらに、Vマッピングデータ保持部52−1に保持された情報に基づいて、V偏波信号保持部40−1,S偏波信号保持部40−2,H偏波信号保持部40−3に保持された各偏波成分についての送信シンボルの情報から、V偏波についての信号空間ダイアグラム(コンステレーション)における信号点にマッピングするVマッパ50−1と、Hマッピングデータ保持部52−2に保持された情報に基づいて、V偏波信号保持部40−1,S偏波信号保持部40−2,H偏波信号保持部40−3に保持された各偏波成分についてのシンボルの情報から、H偏波についての信号空間ダイアグラム(コンステレーション)における信号点にマッピングするHマッパ50−2とを備える。
送信機1000は、さらに、ユニークワード保持部60−3の情報に基づき、Vマッパ50−1の出力に対して、受信機側でのワード同期のためのユニークワードを挿入するUW挿入部60−1と、Hマッパ50−2の出力に対して、受信機側でのワード同期のためのユニークワードを挿入するUW挿入部60−2と、UW挿入部60−1の出力のI軸成分に対してフィルタ処理を行うためのi−フィルタ部70−1と、UW挿入部60−1の出力のQ軸成分に対してフィルタ処理を行うためのq−フィルタ部70−2と、UW挿入部60−2の出力のI軸成分に対してフィルタ処理を行うためのi−フィルタ部70−3と、UW挿入部60−2の出力のQ軸成分に対してフィルタ処理を行うためのq−フィルタ部70−4とを備える。たとえば、i−フィルタ部70−1,70−3およびq−フィルタ部70−2,70−4などは、ナイキストフィルタとして機能する。
送信機1000は、さらに、局部発振器82と、局部発振器82の出力の位相を90°ずらせるための移相器84と、i−フィルタ部70−1の出力と局部発振器82の出力とをミキシングするミキサ80−1と、q−フィルタ部70−2の出力と移相器84の出力とをミキシングするミキサ80−2と、i−フィルタ部70−3の出力と局部発振器82の出力とをミキシングするミキサ80−4と、q−フィルタ部70−4の出力と移相器84の出力とをミキシングするミキサ80−5と、ミキサ80−1の出力とミキサ80−2の出力を加算する加算器80−3と、ミキサ80−4の出力とミキサ80−5の出力を加算する加算器80−6と、加算器80−3の出力をデジタル・アナログ変換するためのD/A変換器90−1と、加算器80−6の出力をデジタル・アナログ変換するためのD/A変換器90−2とを備える。
D/A変換器90−1の出力は、電力増幅器92−1で増幅され垂直偏波アンテナ94−1から送出される。また、D/A変換器90−2の出力は、電力増幅器92−2で増幅され水平偏波アンテナ94−2から送出される。なお、電力増幅部92−1や92−2は、アップコンバートの機能を備えていてもよく、またローパスフィルタによる不要な高周波成分を抑圧する機能などを備えていても良い。
また、送信機1000は、さらに、D/A変換器90−1および90−2の出力をそれぞれアナログ・デジタル変換するA/D変換器100と、A/D変換器の出力に応じて、たとえば、D/A変換器90−1,90−2の出力レベルを調整する電力補正部102とを備える。
なお、図1において、アンテナ94−1および94−2の方位角、仰角を調整するには、図示しない、アンテナを駆動する機構が設けられる。
図2は、本実施の形態の受信機2000の構成を説明するための機能ブロック図である。
図2を参照して、受信機2000は、垂直偏波アンテナ210−1と水平偏波アンテナ210−2と、垂直偏波アンテナ210−1からの受信信号を増幅してデジタル信号に変換するための低雑音増幅部212−1およびアナログデジタル変換器(A/D変換器)230−1と、垂直偏波アンテナ210−2からの受信信号を増幅してデジタル信号に変換するための低雑音増幅部212−2およびA/D変換器230−2とを備える。なお、図2においても、アンテナ210−1および210−2の方位角、仰角を調整するために、図示しない、アンテナを駆動する機構が設けられてもよい。もっとも、送受信機として構成される場合は、送信側または受信側の一方での方位角、仰角の駆動制御で、他方の側の制御も同時に実行されることになる。なお、低雑音増幅部212−1や212−2は、ダウンコンバートの機能や、ローパスフィルタによる不要な高周波成分を抑圧する機能などを備えていてもよい。
受信機2000は、さらに、低雑音増幅器212−1および212−2の出力をそれぞれアナログ・デジタル変換するA/D変換器220と、A/D変換器の出力に応じて、たとえば、A/D変換器230−1,230−2の出力レベルを調整する電力補正部222とを備える。
受信機2000は、さらに、局部発振器242と、局部発振器242の出力の位相を90°ずらせるための移相器244と、A/D変換器230−1の出力と局部発振器242の出力とをミキシングしてi−フィルタ部250−1へ与えるミキサ240−1と、A/D変換器230−1の出力と移相器244の出力とをミキシングしてq−フィルタ部250−2へ与えるミキサ240−2と、A/D変換器230−2の出力と局部発振器242の出力とをミキシングしてi−フィルタ部250−1へ与えるミキサ240−4と、A/D変換器230−2の出力と移相器244の出力とをミキシングしてq−フィルタ部250−4へ与えるミキサ240−5とを備える。
UW識別部260−1は、i−フィルタ部250−1とq−フィルタ部250−2とからの出力からユニークワードを検出して、ワード同期を行い、UW識別部260−2は、i−フィルタ部250−3とq−フィルタ部250−4とからの出力からユニークワードを検出して、ワード同期を行う。
偏波角補正部272−1は、Vマッピングデータ保持部274−1に保持された情報に対して、後に説明するようにして検出された偏波角の誤差に対する補正処理を行って、V尤度計算部270−1に与える。同様に、偏波角補正部272−2は、Hマッピングデータ保持部274−2に保持された情報に対して、後に説明するようにして検出された偏波角の誤差に対する補正処理を行って、H尤度計算部270−2に与える。
V尤度計算部270−1は、偏波角補正部272−1からのマッピング情報に基づいて、UW識別部260−1からの信号に対して、信号空間ダイアグラム上の所定の信号点に対する尤度を算出する。同様に、H尤度計算部270−2は、偏波角補正部272−2からのマッピング情報に基づいて、UW識別部260−2からの信号に対して、信号空間ダイアグラム上の所定の信号点に対する尤度を算出する。ここで、特に限定されないが、V尤度計算部270−1とH尤度計算部270−2とは、信号空間ダイアグラムにおいて、受信された信号点と、所定のマッピング位置との距離の大きさが小さくなるほど、尤度が高くなるものとして、その尤度を計算する。
MLD処理部278は、V尤度計算部270−1およびH尤度計算部270−2からの出力に基づいて、MLD(Maximum Likelihood Detection)法による最尤復号を行う。MLD法では、受信信号に対し、送信アンテナから送信されうる送信信号のすべての組合せを用いてメトリック(ここでは、後に説明するようなV偏波側およびH偏波側についての信号点に対する尤度の組合せとして、各信号点に対して算出される尤度)を算出する。そして、最小の距離を与える送信信号の組合せを選択する。
なお、「信号点」とは、変調方式によりコンステレーション上に定義される基準となる位置のことをいい、「シンボル」とは、送信側で変調されて、基準クロックで伝送される情報の単位である「符号」を意味する。
尤度分布計算部276は、MLD処理部278により算出された信号の組合せに対する尤度の分布をモニタし、MLD処理部278により送信信号の組合せが選択されるごとに、逐次、後に説明するように、偏波角補正部272−1および272−2における偏波角の補正量を調整する。
MLD処理部278により算出された送信信号の組合せは、一旦、V偏波信号保持部280−1,S偏波信号保持部280−2,H偏波信号保持部280−3に対応する情報シンボルとして格納されたのち、ビット割当部290によりビット情報に変換される。
ビット情報は、誤り訂正復号処理部292により誤り訂正された後、データ出力部294から、受信情報ビットとして出力される。
なお、送信機側の構成に従って、誤り訂正復号処理部292では、畳み込みの復号やデインターリーブ処理が実行されてもよい。
図3は、V偏波、H偏波、S偏波の偏波関係と情報シンボルの関係を示す。
図3(a)に示すように、V偏波、H偏波の他にS偏波が空間中にあると仮定するならば、S偏波は、たとえば、H偏波と角度θを成しており、V偏波、H偏波と非直交であるため、送信側で、S偏波成分のV偏波への写像を、元々のV偏波成分に加算したもの及び、S偏波成分のH偏波への写像を、元々のH偏波成分に加算したものとで表わすことができる。
また、以下では、元々のV偏波、H偏波及びS偏波がそれぞれ図3(b)に示すグレイ配置のQPSK変調(以下、単にQPSKという)されるとする場合、これらの各偏波の信号が等位相として合成される場合の信号点の合成位置について説明する。
図4は、元々のS偏波成分を元々のV偏波、元々のH偏波に写像したときに形成されるV偏波、H偏波の信号点を示す図である。
図4においては、V偏波、H偏波、S偏波の振幅比が、1:1:1/√2としての一例を示している。
図5は、図4に示した各信号点位置の信号番号と2進bit表現を示す値を表として示す図である。
QPSKでは、2bit/信号点の割り付けをもつため、1信号点は6bit(64通り)を表現できる。しかし、各偏波の表に示すように1信号点は4つの信号番号が重なりあう配置であり、64/4=16通りの信号点位置となる。以下では、このように、複数の信号番号が、信号空間ダイアグラム上の1つの信号点に対して重なり合って対応していることを、「信号点が縮退している」と呼ぶことにする。
このとき、このような信号点を受信した受信側では、V偏波単独あるいは、H偏波単独ではその信号点の示す情報の縮退を解くことができず、H偏波とV偏波の信号点の情報を用いることによりその情報を得ることができる。
上述したとおり、このとき、同時に受信したV偏波、H偏波それぞれで信号点位置を判断させる際に、V尤度計算部270−1,H尤度計算部270−2ならびにMLD処理部278にて尤度計算を行い、受信で各信号点がどの信号点にもっとも合致しているのかを数値化する。ここで、尤度計算値は無次元の値である。
なお、S偏波の振幅値や、H偏波(及びV偏波)とのなす角によって、V偏波、H偏波に形成される合成の信号点は変化するので、必ずしも縮退が発生するとも限らない。ただし、本実施の形態では、縮退したものや、縮退に近いものを総称して、信号点が「縮退している」と呼び、そのような縮退した信号点配置が形成されるものとする。「縮退に近いもの」と表わしたのは、信号点の検出を行う検波器や、AD変換器の能力、増幅器の線形性等によって、信号点を識別できる検出精度が左右されるため、その「近さ」の程度はシステムにより変化するためである。
図6は、図5に示した例におけるH偏波の信号点とV偏波の信号点との関係を示す図である。
図6に示すように、H偏波の1つの信号点に信号番号51(送信ビット列:110011),信号番号55(送信ビット列:110111),信号番号59(送信ビット列:111011),信号番号63(送信ビット列:111111)が縮退している。
これらのH偏波の成分においては、縮退している信号点は、V偏波の成分においては、それぞれ、信号空間ダイアグラムにおいて、異なる象限に対応している。すなわち、V偏波の成分としては、相互の距離に余裕を有するように配置されている。
図7は、図5に示した例におけるH偏波の信号点とV偏波の信号点との関係を示す他の図である。
図7に示すように、V偏波の1つの信号点に信号番号60(送信シンボル:111100),信号番号61(送信シンボル:111101),信号番号62(送信シンボル:111110),信号番号63(送信シンボル:111111)が縮退している。
これらのH偏波の成分においては、縮退している信号点は、V偏波の成分においては、それぞれ、信号空間ダイアグラムにおいて、異なる象限に対応している。すなわち、V偏波の成分としては、相互の距離に余裕を有するように配置されている。
もちろん、図5〜図7に示したような信号点の配置は、一例にすぎず、このような配置に限定されるものではない。ただし、図5〜図7のような配置とすることで、一方の偏波成分についての受信状況が悪化しても、直ちに、他方の受信状態がそれに対応して悪化しないような状況下では、信号点の識別を精度よく実行することが可能である。
図8は、受信側と送信側でのアンテナの偏波軸の関係を示す図である。
以上説明したような、信号点を持つ送受信システムにおいて、図8に示すように送受信間のアンテナには偏波軸の不一致(回転誤差)の生じていることが多い。偏波軸回転誤差が生じた場合、偏波間干渉を起こすため、通信品質が劣化する。
図9は、伝送路において雑音が全くない状態で、偏波軸の回転したときの信号点配置の様子を示す図である。
図9から、各信号点は偏波軸回転に従って縮退が解けていく状態になっていることがわかる。
しかし、受信側では、あくまで、縮退した状態のマッピングを基準とした処理を行うため、この縮退の解けていく状態は、受信した信号を識別するという観点からは、好ましい状態ではない。尤度計算では、基準点から最も空間距離の近いものを算出するため、偏波軸回転の少ない時は尤度が高く、偏波軸回転の多いときは尤度が小さいこととなるためである。
図10は、伝送路による雑音が無く、偏波軸回転のずれがあるときのある信号点と尤度判定された結果の度数分布を示す図である。
縮退した信号点配置で特徴的であるのが、図9に示したように、偏波軸回転の生じた場合、全ての信号点位置で縮退が解けていくようになることである。尤度分布計算部276において、信号点と判断された位置としての尤度を信号点毎に統計処理すれば、各信号点における尤度の分布が得られる。
ここで、MLD処理部278における尤度計算は、全ての基準信号点と受信信号点との比較を行うため、1信号点の計算を行うためには、6bit/信号点の場合は、通常ならば、26回の演算を行う必要があるが、本実施の形態の方式では、上述した例では、各信号点が1/4に縮退しているため、24回の演算で済む。また、Vマッピングデータ保持部274−1またはHマッピングデータ保持部274−2に保持される、基準信号点座標としての「i,qマップ」は、V偏波信号点、H偏波信号点で共通であるため統計処理する信号点位置数は1/2(V偏波、H偏波の信号点を独立に全て統計処理する場合)になる。統計処理する信号位置は、V偏波、H偏波それぞれで1以上が必要であり、全信号点位置の確認としては、この例の場合最大32である。
図10に示すように、伝送路による雑音が無く、偏波軸回転のずれがあるときのある信号点(図10では、信号点0番であるとする)と尤度判定された結果の度数分布を取ると、黒で示した理想状態よりも尤度が下がる。なお、理想状態の尤度との比較は、方位角及び仰角一定の状態で、行う必要がある。そのため、方位角、仰角が変化した場合はそれまで蓄積した尤度値はリセットする必要がある。
図11は、白色雑音(Awgn)の付加されている状態、すなわち、信号点に雑音の重畳している場合の尤度値の分布を示す図である。
白色雑音が付加されることにより、尤度の平均が下がるだけでなく、分布もブロードになる。
なお、度数を取るに際して分布を得るための標本数が必要となるが、例えば、この例でいうところの64信号点が単位時間内で均等に存在するとして、信号の伝送レート(シンボルレート)が1baudとごく低速であったとしても、1秒間に、1k信号点 /64信号点×4=62.5信号点が存在することになるため、分布を形成する信号点の標本数に不足は無い。
また、偏波軸の回転誤差角度が時々刻々と変化する場合や、長期間継続的に通信を行う場合、長時間の度数分布を採ると瞬時の偏波軸のずれの変化が見えないため、標本数をパラメータとして持ち、偏波軸のずれが高速となるような場合(例えば、船舶に搭載された通信機で、荒天時運用のような場合)、古い標本情報は破棄しつつ、度数分布を得るような手法を採ってもよい。すなわち、度数分布については、分布の計算に用いる標本数を可変とすることができ、ファーストイン・ファーストアウトで標本を破棄し、新しい標本を追加する機能を有する構成とすることが可能である。
偏波軸の回転誤差は、受信側で認識するため(受信側で補償を行う。送受信機の場合一般にはアンテナが共通であるため、受信で補償されれば、送信も補償される)の補償は、アンテナからの受信信号(或いは、アンテナへの送信信号)に対して、以下の式1の偏波回転行列を用いた演算を作用させたマッピングを用いることで行うことができる(偏波軸回転がθ[rad.]した場合に、-θ回転させるための行列として示している)。
受信時は、偏波回転行列を用いて、わずかな角度ずつ偏波回転を行い、信号点の尤度が最も良好(尤度が大きくなる)となるように変化させる。この変化の手法は、ある範囲を持たせたモンテカルロ的手法や、最急降下法などの手法を用いることができる。また、尤度のウインドウを設けるなどのことも考えられ、ある範囲の尤度の時には機能を動作させず、除々に度数分布がずれてきたりしたときに補償回路を動作させるなどの仕組みが考えられる。
図12は、本実施の形態における偏波角の回転誤差の補償処理のタイミングを説明するための図である。
図12(a)に示すように、ユニークワードの期間の情報からのみ、回転角の補償処理を行うものとすると、1つのフレーム期間において、補償処理計算が完了しない場合は、次のフレームに対して補償を適用することで初めて補償が完了する。
これに対して、図12(b)に示す本実施の形態では、予め送受信間で取り決めされている信号点配置を基準として受信信号の尤度計算を行い、信号点を判断すると共に、この計算された尤度計算値を用いて各信号点の理想位置に対する尤度計算値の分布をV,H偏波それぞれで計算し、その分布から送受信アンテナ間の偏波軸の回転誤差を検出・補償する構成となっている。したがって、仮に、(a)に比べれば、1つのユニークワードの期間内に補償が完了しなかったとしても、それに続くユーザデータの期間内において補正を継続して補償を完了できるので、ユニークワード、ユーザデータの区別なく逐次に、より早く偏波回転角の誤差の補償を実行することが可能である。
なお、以上の説明では、H偏波およびV偏波の偏波多重通信において、仮想的にS偏波を想定することで、H偏波およびV偏波へS偏波の成分を同相で射影するものとして信号点を定義した。
ただし、このような仮想的なS偏波は、本実施の形態にとって、便宜上の概念と考えることができ、最終的には、H偏波およびV偏波の成分として、図5で説明したような1つの信号点に複数の情報シンボルが縮退しているものと考えられるのであれば、H偏波、V偏波に加えて、S偏波を考えるということは、必ずしも必須の概念ではない。
また、本実施の形態では、予め取り決めの必要な信号点配置(変調方式)の通知方法については、特に限定されるものではない。予め受信側と送信側との間で固定的に取り決めたものであってもよいし、通信を開始する以前に、別の通信チャネルで信号点配置の情報を相互に通知することで、送受信間の変調方式が統一が図られているもので良い。例えば衛星通信などでは制御回線で通知を行うことも可能である。
なお、以上の説明においては、複数偏波のシングルキャリアでの通信について説明したが、本実施の形態はこのような場合に限定されない。たとえば、複数偏波のマルチキャリアでの通信に適用することも可能である。
この場合は、たとえば、1つサブキャリアでは、上述したV偏波に相当するコンステレーションに基づいて信号を送信し、他のサブキャリアでは、上述したH偏波に相当するコンステレーションに基づいて信号を送信するという構成とすることも可能である。
今回開示された実施の形態は、本発明を具体的に実施するための構成の例示であって、本発明の技術的範囲を制限するものではない。本発明の技術的範囲は、実施の形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲の文言上の範囲および均等の意味の範囲内での変更が含まれることが意図される。
10 データ入力部、30 偏波割当部、40−1 V偏波信号保持部、40−2 S偏波信号保持部,40−3 H偏波信号保持部、50−1 Vマッパ、50−2 Hマッパ、52−1 Vマッピングデータ保持部、52−2 Hマッピングデータ保持部、60−1,60−2 UW挿入部、60−3 ユニークワード保持部、70−1,70−3 i−フィルタ部、70−2,70−4 q−フィルタ部、UW挿入部60−2の出力のI軸成分に対してフィルタ処理を行うためのi−フィルタ部70−3と、82 局部発振器、84 移相器、80−1,80−2,80−4,80−5 ミキサ、80−3,80−6 加算器、90−1,90−2 D/A変換器,92−1,92−2 電力増幅器、1000 送信機、2000 受信機。

Claims (13)

  1. 互いに直交した第1および第2の偏波成分を用いて情報を伝達するための無線通信装置であって、
    送信シンボルを第1の偏波成分および第2の偏波成分に変換する変換手段と、
    前記第1の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第1の信号点へマッピングし、前記第2の偏波成分について、前記信号空間ダイアグラムにおける第2の信号点へマッピングするマッピング手段とを備え、
    前記第1および前記第2の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、前記第1および前記第2の信号点のうちの一方に対応する送信シンボルが、前記縮退した複数のシンボルのいずれのシンボルに対応するかは、前記送信シンボルが対応する他方の信号点の前記信号空間ダイアグラムにおける配置により決定され、
    前記マッピング手段によりマッピングされた前記第1の信号点および前記第2の信号点に対応する変調処理を行って、それぞれ、前記第1および第2の偏波成分の信号として同時に送信する送信手段をさらに備える、無線通信装置。
  2. 前記変換手段は、
    前記第1および前記第2の偏波成分の他に、前記第1および前記第2の偏波成分と非直交な仮想的な第3の偏波成分を用いて前記シンボルへの変換を行い、
    前記マッピング手段は、
    前記第1の偏波成分における信号配置、前記第2の偏波成分における信号配置および前記3の偏波成分における信号配置が、等位相であるものとして、前記第3の偏波成分を、前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分に写像することによりマッピングを行う、請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記マッピング手段は、
    前記第1および前記第2の信号点のうちの一方が、いずれのシンボルに対応するかを、他方の対応する信号点が前記信号空間ダイアグラムにおけるいずれの象限に属するかにより識別されるようにマッピングする、請求項1または2記載の無線通信装置。
  4. 互いに直交した第1および第2の偏波成分を用いて情報を受信するための無線通信装置であって、
    同時に受信された前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分に対する復調処理を行って、それぞれ、前記第1および第2の偏波成分の信号として受信する受信手段と、
    信号空間ダイアグラムのマッピングにおいて、前記第1の偏波成分を第1の信号点とし、前記第2の偏波成分を第2の信号点とする尤度を算出し、最も確からしいシンボルを受信したシンボルとして特定するための尤度計算手段と、
    前記第1および前記第2の偏波成分において特定されたシンボルに応じて、受信したデジタル信号を特定するための受信データ特定手段とを備え、
    前記第1および前記第2の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、前記第1および前記第2の信号点のうちの一方に対応する受信シンボルが、前記縮退した複数のシンボルのいずれのシンボルに対応するかは、前記受信シンボルが対応する他方の信号点の前記信号空間ダイアグラムにおける配置により決定される、無線通信装置。
  5. 前記尤度計算手段おけるマッピングの尤度の計算結果に応じて、前記尤度計算手段の処理において、信号点の尤度が大きくなるように偏波角の回転誤差を逐次補償する偏波角補償手段をさらに備える、請求項4記載の無線通信装置。
  6. 前記偏波角補償手段は、
    前記尤度計算手段において使用されるマッピングを指定された角度だけ回転させる補正手段と、
    前記尤度計算手段による尤度の各信号点における度数の分布を算出し、当該度数の分布により表される尤度が最大となるように、前記補正手段を制御する尤度分布算出手段とを含む、請求項5記載の無線通信装置。
  7. 前記尤度分布算出手段は、前記分布の計算に用いる標本数を可変とし、ファーストイン・ファーストアウトで標本を破棄し、新しい標本を追加する、請求項6記載の無線通信装置。
  8. 互いに直交した第1および第2の偏波成分を用いて情報を伝達するための無線通信システムであって、
    送信装置を備え、前記送信装置は、
    送信シンボルを第1の偏波成分および第2の偏波成分に変換する変換手段と、
    前記第1の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第1の信号点へマッピングし、前記第2の偏波成分について、前記信号空間ダイアグラムにおける第2の信号点へマッピングするマッピング手段とを含み、
    前記第1および前記第2の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、前記第1および前記第2の信号点のうちの一方に対応する送信シンボルが、前記縮退した複数のシンボルのいずれのシンボルに対応するかは、前記送信シンボルが対応する他方の信号点の前記信号空間ダイアグラムにおける配置により決定され、
    前記マッピング手段によりマッピングされた前記第1の信号点および前記第2の信号点に対応する変調処理を行って、それぞれ、前記第1および第2の偏波成分の信号として同時に送信する送信手段をさらに含み、
    受信装置をさらに備え、前記受信装置は、
    同時に受信された前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分に対する復調処理を行って、それぞれ、前記第1および第2の偏波成分の信号として受信する受信手段と、
    信号空間ダイアグラムのマッピングにおいて、前記第1の偏波成分を第1の信号点とし、前記第2の偏波成分を第2の信号点とする尤度を算出し、最も確からしいシンボルを受信したシンボルとして特定するための尤度計算手段と、
    前記第1および前記第2の偏波成分において特定されたシンボルに応じて、受信したデジタル信号を特定するための受信データ特定手段とを含む、無線通信システム。
  9. 前記受信装置は、前記尤度計算手段おけるマッピングの尤度の計算結果に応じて、前記尤度計算手段の処理において、信号点の尤度が大きくなるように偏波角の回転誤差を逐次補償する偏波角補償手段をさらに備える、請求項8記載の無線通信システム。
  10. 前記変換手段は、
    前記第1および前記第2の偏波成分の他に、前記第1および前記第2の偏波成分と非直交な仮想的な第3の偏波成分を用いて前記シンボルへの変換を行い、
    前記マッピング手段は、
    前記第1の偏波成分における信号配置、前記第2の偏波成分における信号配置および前記3の偏波成分における信号配置が、等位相であるものとして、前記第3の偏波成分を、前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分に写像することによりマッピングを行う、請求項8または9記載の無線通信システム。
  11. 前記偏波角補償手段は、
    前記尤度計算手段において使用されるマッピングを指定された角度だけ回転させる補正手段と、
    前記尤度計算手段による尤度の各信号点における度数の分布を算出し、当該度数の分布により表される尤度が最大となるように、前記補正手段を制御する尤度分布算出手段とを含む、請求項9記載の無線通信システム。
  12. 互いに直交した第1および第2の偏波成分を用いて通信するための無線通信方法であって、
    送信装置側において、送信シンボルを第1の偏波成分および第2の偏波成分に変換するステップと、
    前記第1の偏波成分について、信号空間ダイアグラムにおける第1の信号点へマッピングし、前記第2の偏波成分について、前記信号空間ダイアグラムにおける第2の信号点へマッピングするステップとを備え、
    前記第1および前記第2の信号点は、各々、複数のシンボルに縮退して対応しており、前記第1および前記第2の信号点のうちの一方に対応する送信シンボルが、前記縮退した複数のシンボルのいずれのシンボルに対応するかは、前記送信シンボルが対応する他方の信号点の前記信号空間ダイアグラムにおける配置により決定され、
    前記マッピングされた前記第1の信号点および前記第2の信号点に対応する変調処理を行って、それぞれ、前記第1および第2の偏波成分の信号として同時に送信するステップをさらに備え、
    受信装置側において、同時に受信された前記第1の偏波成分および前記第2の偏波成分に対する復調処理を行って、それぞれ、前記第1および第2の偏波成分の信号として受信するステップと、
    信号空間ダイアグラムのマッピングにおいて、前記第1の偏波成分を第1の信号点とし、前記第2の偏波成分を第2の信号点とする尤度を算出し、最も確からしいシンボルを受信したシンボルとして特定するステップと、
    前記第1および前記第2の偏波成分において特定されたシンボルに応じて、受信したデジタル信号を特定するステップとを備える、無線通信方法。
  13. 前記尤度の計算結果に応じて、前記尤度の計算の処理において、信号点の尤度が大きくなるように偏波角の回転誤差を逐次補償するステップをさらに備える、請求項12記載の無線通信方法。
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