JP2013207266A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理液を含む雰囲気をカップ内から排出できると共に、カップ内の排気流量を減少させること。
【解決手段】基板処理装置は、基板Wを水平に保持して回転軸線A1まわりに回転させるスピンチャック4と、基板Wに処理液を供給するノズル5と、基板Wを取り囲む筒状の内周面6aと内周面6aで開口する排出口21とを含む筒状のカップ6と、カップ6内の雰囲気を排出口21から排出する排気装置と、基板Wとカップ6の内周面6aとの間で基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる回転気流を形成する気流形成装置とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板を処理する基板処理装置が用いられる。
特許文献1に記載の枚葉式の基板処理装置は、基板を水平に保持して回転させるスピンチャックと、基板に向けて薬液を吐出する薬液ノズルと、基板に向けてリンス液を吐出するリンス液ノズルとを含む。この基板処理装置は、さらに、スピンチャックを取り囲む複数のカップと、複数のカップをそれぞれ独立して昇降させる昇降機構と、カップ内に下降気流を形成する羽根部材と、カップ内の雰囲気をカップの底部から排出する排気管とを含む。
特開2009−231710号公報
処理液が基板に供給されると、処理液のミストや、処理液の蒸気がカップ内に発生する。特許文献1に記載の基板処理装置は、処理液を含む雰囲気がカップの外に漏れることを防止するために、カップ内の雰囲気をカップの底部から排出することに加えて、羽根部材によってカップ内に下降気流を形成している。しかしながら、カップ底部からの排気流量が、羽根部材によって送られる気体の流量よりも少ないと、下降気流の勢いが弱まったり、カップ内の雰囲気が上方へ逆流したりする場合がある。そのため、特許文献1の構成では、排気流量を大幅に減少させることができない。
そこで、本発明の目的は、処理液を含む雰囲気をカップ内から排出できると共に、カップ内の排気流量を減少させることができる基板処理装置を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板(W)を水平に保持する基板保持手段(4)と、基板を通る鉛直な回転軸線(A1)まわりに前記基板保持手段に保持されている基板を回転させる基板回転手段(10)と、前記基板保持手段に保持されている基板に処理液を供給する処理液供給手段(5)と、前記基板保持手段に保持されている基板を取り囲む筒状の内周面(6a)と、前記内周面で開口する排出口(21)とを含む筒状のカップ(6)と、前記カップ内の雰囲気を前記排出口から排出する排気手段(32)と、前記基板保持手段に保持されている基板と前記カップの内周面との間で前記基板の回転方向(D1)と同じ方向に流れる回転気流を形成する気流形成手段(34、35A、35B、35C、35D、35E、36、37)とを含む、基板処理装置(1)である。
この構成によれば、基板回転手段が、基板保持手段に水平に保持されている基板を、基板を通る鉛直な回転軸線まわりに回転させる。処理液供給手段は、回転状態の基板に処理液を供給する。基板の周囲に排出された処理液は、基板を取り囲むカップの内周面によって受け止められる。基板とカップの内周面との間で基板の回転方向と同じ方向に流れる回転気流が、気流形成手段によって形成されているので、カップ内の雰囲気は、回転気流に乗って、カップの内周面に沿って基板の回転方向と同じ方向に流れる。したがって、カップ内の雰囲気は、回転気流によって排出口に案内され、排気手段からの吸引力によって排出口に排出される。そのため、カップ内の雰囲気がカップの周方向に関して均一に排出され、カップ内の処理液のミストおよび蒸気の残留量が低減される。したがって、処理液のミストや蒸気の付着による基板の汚染を低減できる。これにより、基板の清浄度を高めることができる。このように、回転気流が基板とカップとの間に形成されるので、排気手段の吸引力が弱くても、カップ内の雰囲気はカップの内周面に沿って旋回し続ける。そのため、カップからの雰囲気の漏れ量を低減しながら、排気手段の排気流量を減少させることができる。
請求項2記載の発明は、前記カップに接続されており、前記排出口に排出された処理液を回収装置(33a、33d)および排液装置(33b、33c)の少なくとも一方に導くダクト(20)をさらに含む、請求項2に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、カップによって受け止められた処理液が、回転気流によって排出口に案内され、排出口に排出される。そして、排出口に排出された処理液は、ダクトによって回収装置または排液装置に導かれる。これにより、基板から排出された処理液が回収または廃棄される。このように、カップ内の雰囲気と、カップ内の処理液とが、共通の開口(排出口)に排出されるので、カップの構成を簡略化できる。
請求項3記載の発明は、前記気流形成手段は、前記カップの内側に配置された羽根(39)と、前記羽根と共に鉛直な軸線まわりに回転可能な回転体(38)と、前記回転体を回転させる羽根回転手段(10、41D、41E)とを含む、請求項1または2に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、羽根回転手段が鉛直な軸線まわりに回転体を回転させると、カップの内側に配置された羽根が、回転体と共に回転し、基板とカップとの間で基板の回転方向と同じ方向に流れる回転気流が形成される。これにより、処理液や純水をカップの内周面の広範囲に拡散させることができる。
請求項4記載の発明は、前記羽根は、上下対称な断面を有している、請求項3に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、羽根の断面(回転半径方向に直交する断面)が上下対称であるので、上昇気流および下降気流の発生が抑制または防止される。そのため、羽根の断面が上下非対称である場合よりも、強い回転気流が形成される。これにより、処理液や純水をカップの内周面の広範囲に拡散させることができる。
請求項5記載の発明は、前記羽根回転手段は、前記基板回転手段である、請求項3または4に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板を回転させる駆動源と、羽根を回転させる駆動源とが共通であるので、部品点数の増加を抑制できる。
請求項6記載の発明は、前記羽根回転手段は、前記基板回転手段とは独立している、請求項3または4に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、羽根が、基板を回転させる駆動源(基板回転手段)とは異なる駆動源(羽根回転手段)によって回転駆動される。したがって、羽根回転手段は、基板の回転とは独立して回転気流を形成することができる。
請求項7記載の発明は、前記気流形成手段は、前記基板の回転方向の下流側に向けて前記カップの内周面の接線方向に気体を吐出する気体吐出手段(36)を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、気体吐出手段が、基板の回転方向の下流側に向けてカップの内周面の接線方向に気体を吐出する。そのため、気体吐出手段から吐出された気体は、カップの内周面によってカップの周方向に案内され、カップの内周面に沿って基板の回転方向と同じ方向に流れる。これにより、基板とカップとの間で基板の回転方向と同じ方向に流れる回転気流が形成される。
請求項8記載の発明は、前記気流形成手段は、前記カップの内周面で開口する吸引口(49)から前記基板の回転方向の下流側に向けて前記カップの内周面の接線方向に気体を吸引する気体吸引手段(37)を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、カップ内の気体が、カップの内周面で開口する吸引口に吸引される。吸引口は、カップの内周面の接線方向に気体を吸引する。したがって、カップ内の気体は、カップの内周面によってカップの周方向に案内されながら、カップの内周面に沿ってカップの周方向に流れる。さらに、吸引口は、基板の回転方向の下流側に向かってカップの内周面の接線に沿って延びる方向に気体を吸引する。これにより、基板とカップとの間で基板の回転方向と同じ方向に流れる回転気流が形成される。
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の第1実施形態に係る基板処理装置に備えられた処理ユニットの内部を水平方向から見た模式図である。 スピンチャックおよびカップの模式的な平面図である。 カップを水平方向から見た模式図である。 ガイドの模式的な断面図である。 ガイドの模式的な断面図である。 基板から排出された処理液の排出経路について説明するための模式図である。 気流形成装置の模式図である。 気流形成装置の模式図である。 気流形成装置の模式図である。 気流形成装置の模式図である。 気流形成装置の模式図である。 気流形成装置の模式図である。 気流形成装置の模式図である。 羽根の構成について説明するための模式的な平面図である。 羽根の構成について説明するための模式な縦断面図である。 羽根の構成について説明するための模式な平面図である。 処理ユニットによって行われる基板の処理の一例について説明するための図である。 第2実施形態に係る処理液の排出経路について説明するための模式図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る基板処理装置1に備えられた処理ユニット2の内部を水平方向から見た模式図である。図2は、スピンチャック4およびカップ6の模式的な平面図である。図3は、カップ6を水平方向から見た模式図である。図4Aおよび図4Bは、ガイド23の模式的な断面図である。図2では、カップ6の断面が示されている。図2の太線の矢印は、気流の方向を示している。
図1に示すように、基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、複数の処理ユニット2と、基板処理装置1に備えられた装置の動作やバルブの開閉を制御する制御装置3とを含む。
図1に示すように、処理ユニット2は、基板Wを水平に保持して基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに回転させるスピンチャック4と、スピンチャック4に保持されている基板Wの上面に向けて処理液を吐出する複数のノズル5と、スピンチャック4を取り囲む筒状のカップ6とを含む。
図1に示すように、スピンチャック4は、水平な姿勢で保持された円盤状のスピンベース7と、スピンベース7の上面周縁部から上方に突出する複数のチャックピン8と、スピンベース7の中央部から下方に延びる回転軸9と、スピンベース7の中心を通る鉛直な軸線(回転軸線A1)まわりにスピンベース7、チャックピン8、および回転軸9を一体回転させるスピンモータ10とを含む。スピンベース7は、基板Wよりも大きな直径を有している。複数のチャックピン8は、周方向に間隔を空けて配置されている。
図1に示すように、スピンチャック4は、複数のチャックピン8を基板Wの周端面に接触させることにより、スピンベース7の上方の保持位置(図1に示す基板Wの位置)で基板Wを水平な姿勢で保持(挟持)する。スピンチャック4は、挟持式のチャックに限らず、基板Wの下面(裏面)を吸着することにより基板Wを保持するバキューム式のチャックであってもよい。スピンチャック4は、基板Wを保持している状態でスピンモータ10によってスピンベース7を回転させる。これにより、基板Wが回転軸線A1まわりに回転する。制御装置3は、スピンモータ10を制御することにより、基板Wを一定の回転方向D1(図2参照)に回転させる。
図1に示すように、複数のノズル5は、スピンチャック4よりも上方に配置されている。複数のノズル5は、薬液を下向きに吐出する第1薬液ノズル5a、第2薬液ノズル5b、および第3薬液ノズル5cと、リンス液を下向きに吐出するリンス液ノズル5dとを含む。第1薬液ノズル5aは、第1薬液バルブ11が介装された第1薬液配管12に接続されており、第2薬液ノズル5bは、第2薬液バルブ13が介装された第2薬液配管14に接続されている。第3薬液ノズル5cは、第3薬液バルブ15が介装された第3薬液配管16に接続されている。リンス液ノズル5dは、リンス液バルブ17が介装されたリンス液配管18に接続されている。各ノズル5は、基板Wの上面中央部に向けて静止状態で処理液を吐出する固定ノズルであってもよいし、基板Wの上面に対する処理液の着液位置が中央部と周縁部との間で移動するように移動しながら処理液を吐出するスキャンノズルであってもよい。
各ノズル5から吐出された処理液が回転状態の基板Wの上面に供給されると、処理液が遠心力によって基板W上を外方に広がる。そして、基板Wの上面周縁部に達した処理液は、基板Wの周囲に振り切られ、カップ6によって受け止められる。これにより、処理液が基板Wの上面全域に供給される。第1薬液ノズル5aに供給される薬液は、フッ酸(フッ化水素酸)であり、第2薬液ノズル5bに供給される薬液は、SC1(NHOHとHとを含む混合液)であり、第3薬液ノズル5cに供給される薬液は、SC2(HClとHとを含む混合液)である。また、リンス液に供給されるリンス液は、純水(脱イオン水:Deionzied ater)である。
第1薬液ノズル5aに供給される薬液は、フッ酸に限らず、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、腐食防止剤のうちの少なくとも1つを含む液であってもよい。第2薬液ノズル5bおよび第3薬液ノズル5cに供給される薬液についても同様である。また、リンス液ノズル5dに供給されるリンス液は、純水に限らず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれであってもよい。
図2に示すように、カップ6は、基板Wおよびスピンベース7を取り囲む円筒状の内周面6aを含む。内周面6aの横断面(カップ6を水平面で切断したときの断面)は、基板Wおよびスピンベース7と同軸の円筒状である。図1に示すように、内周面6aの縦断面(カップ6を鉛直面で切断したときの断面)は、内向きに開いたC字状である。基板Wの周端面は、径方向に間隔を空けてカップ6の内周面6aに対向している。カップ6の上端は、基板Wよりも上方に配置されており、カップ6の下端は、基板Wよりも下方に配置されている。カップ6は、カップ6が基板Wの周囲に位置する上位置と、カップ6が基板Wよりも下方に位置する下位置との間で、カップ6を上下方向に移動させる昇降装置19に連結されていてもよい。
図2に示すように、処理ユニット2は、カップ6に接続された複数(図2では、4つ)のダクト20を含む。複数のダクト20は、カップ6の周方向に間隔を空けて配置されている。ダクト20の上流端部は、カップ6の周囲に配置されている。ダクト20の上流端部は、平面視において、基板Wの回転方向D1の下流側に向かってカップ6からカップ6の内周面6aの接線方向に延びている。ダクト20の上流端部は、カップ6の内周面6aで開口する排出口21に接続されている。複数の排出口21は、カップ6の周方向に等間隔で等しい高さに配置されている。ダクト20の内部は、排出口21に連通している。基板Wの周囲に排出された処理液や、処理液の蒸気やミストを含む雰囲気は、排出口21を介してダクト20内に排出される。
図3に示すように、排出口21は、カップ6の底部から上方に延びている。カップ6の底部は、複数の排出口21にそれぞれ対応する複数の傾斜部22を含む。傾斜部22は、対応する排出口21に向かって回転方向D1の上流側からカップ6の周方向に延びると共に、対応する排出口21に向かって斜め下向きに傾斜している。傾斜部22の下流端部は、対応する排出口21に接続されている。傾斜部22の下流端部は、ダクト20の上流端部と等しい傾斜角度で傾斜している。また、カップ6は、カップ6の内周面6aに沿ってカップ6の周方向に延びるガイド23を含む。ガイド23は、回転軸線A1を取り囲むように螺旋状に延びている。ガイド23は、図4Aに示すようなカップ6の内周面6aよりも凹んだ溝であってもよいし、図4Bに示すようなカップ6の内周面6aから内方に突出する突起であってもよい。
図2に示すように、処理ユニット2は、カップ6の内周面6aに向けて洗浄液の一例である純水を吐出するカップ洗浄ノズル24と、純水バルブ25が介装された純水配管26とを含む。純水配管26は、カップ洗浄ノズル24に接続されている。カップ洗浄ノズル24の吐出口は、カップ6内に配置されている。純水バルブ25が開かれると、純水が、カップ洗浄ノズル24から吐出される。カップ洗浄ノズル24は、基板Wの回転方向D1の下流側に向けてカップ6の内周面6aの接線方向に吐出口から純水を吐出する。したがって、カップ洗浄ノズル24から吐出された純水は、カップ6の内周面6aに沿って周方向に流れる。これにより、カップ6の内周面6aに付着している異物(液滴やパーティクル)が洗い流される。そして、カップ6の周方向に流れる純水は、いずれかの排出口21に排出される。これにより、カップ6内から異物が除去される。
図5は、基板Wから排出された処理液の排出経路について説明するための模式図である。以下では、図2および図5を参照する。
図5に示すように、処理ユニット2は、基板Wに供給された複数種の処理液を種類ごとに分離する分離装置27を含む。分離装置27は、複数の排出口21をそれぞれ開閉する複数の開閉装置28を含む。図2に示すように、開閉装置28は、排出口21を開閉する蓋29と、排出口21が開閉されるように蓋29を移動させる開閉アクチュエータ30(たとえば、シリンダや、モータ)とを含む。複数の開閉装置28は、第1開閉装置28a、第2開閉装置28b、第3開閉装置28c、および第4開閉装置28dを含む。複数の排出口21は、第1排出口21a、第2排出口21b、第3排出口21c、および第4排出口21dを含む。第1排出口21aは、第1開閉装置28aによって開閉され、第2排出口21bは、第2開閉装置28bによって開閉される。同様に、第3排出口21cは、第3開閉装置28cによって開閉され、第4排出口21dは、第4開閉装置28dによって開閉される。したがって、複数の排出口21は、複数の開閉装置28によって、それぞれ独立して開閉される。
図5に示すように、処理ユニット2は、複数の排出口21に接続された複数の気液分離装置31と、複数の気液分離装置31を介して複数の排出口21に接続された排気装置32と、複数の気液分離装置31を介して複数の排出口21に接続された回収・排液装置33とを含む。第1排出口21aは、ダクト20を介して第1気液分離装置31aに接続されている。第1気液分離装置31aは、第1回収装置33aと第1排気装置32aとに接続されている。同様に、第2排出口21bは、ダクト20を介して第2気液分離装置31bに接続されている。第2気液分離装置31bは、第2排液装置33bと第2排気装置32bとに接続されている。第3排出口21cは、ダクト20を介して第3気液分離装置31cに接続されている。第3気液分離装置31cは、第3排液装置33cと第3排気装置32cとに接続されている。第4排出口21dは、ダクト20を介して第4気液分離装置31dに接続されている。第4気液分離装置31dは、第4回収装置33dと第4排気装置32dとに接続されている。
第1排出口21aに排出された排液は、第1気液分離装置31aによって排気から分離された後、第1回収装置33aに導かれる。また、第1気液分離装置31aによって排液から分離された排気は、第1排気装置32aに導かれる。同様に、第2排出口21bに排出された排液および排気は、それぞれ、第2排液装置33bおよび第2排気装置32bに導かれ、第3排出口21cに排出された排液および排気は、それぞれ、第3排液装置33cおよび第3排気装置32cに導かれる。また、第4排出口21dに排出された排液および排気は、それぞれ、第4回収装置33dおよび第4排気装置32dに導かれる。第1回収装置33aおよび第4回収装置33dに回収された排液は、基板Wの処理に再利用され、第2排液装置33bおよび第3排液装置33cに回収された排液は廃棄される。
図6A〜図6Gは、気流形成装置34の模式図である。図7Aは、羽根39の構成について説明するための模式的な平面図である。図7Bは、羽根39の構成について説明するための模式な縦断面図(鉛直面で切断した断面)である。図7Cは、羽根39の構成について説明するための模式な平面図である。図6Fの太線の矢印は、気体の吐出方向を示しており、図6Gの太線の矢印は、気体の吸引方向を示している。
処理ユニット2は、基板Wとカップ6との間で基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる回転気流を形成する気流形成装置34を含む。気流形成装置34は、図6A〜図6Eに示す送風機35A〜送風機35Eであってもよいし、図6Fに示す気体吐出装置36であってもよいし、図6Gに示す気体吸引装置37であってもよい。気流形成装置34は、送風機35A〜送風機35E、気体吐出装置36、および気体吸引装置37のうちの2つ以上を備えていてもよい。
図6Aに示す送風機35Aは、回転体38としてのスピンベース7と、スピンベース7の外周面から外方に延びる複数の羽根39Aとを含む。複数の羽根39Aは、基板Wよりも下方に配置されている。複数の羽根39Aは、周方向に間隔を空けて配置されている。複数の羽根39Aの位相は、複数のチャックピン8の位相と一致していてもよいし異なっていてもよい。複数の羽根39Aは、カップ6内に配置されている。複数の羽根39Aは、スピンベース7に連結されている。複数の羽根39Aは、スピンベース7と共に回転軸線A1まわりに回転する。したがって、複数の羽根39Aは、基板Wと共に回転軸線A1まわりに回転する。
図6Bに示す送風機35Bは、回転体38としての複数のチャックピン8と、複数のチャックピン8から外方に延びる複数の羽根39Bとを含む。複数の羽根39Bは、基板Wと等しい高さに配置されている。複数の羽根39Bは、それぞれ、複数のチャックピン8に連結されている。したがって、複数の羽根39Bは、複数のチャックピン8と同じ位相で周方向に間隔を空けて配置されている。複数の羽根39Bは、カップ6内に配置されている。複数の羽根39Bは、複数のチャックピン8と共に回転軸線A1まわりに回転する。したがって、複数の羽根39Bは、基板Wと共に回転軸線A1まわりに回転する。
図6Cに示す送風機35Cは、回転体38としての回転軸9と、回転軸9の外周面から外方に延びる複数の羽根39Cとを含む。複数の羽根39Cは、基板Wよりも下方に配置されている。複数の羽根39Cは、周方向に間隔を空けて配置されている。複数の羽根39Cの位相は、複数のチャックピン8の位相と一致していてもよいし異なっていてもよい。複数の羽根39Cは、カップ6内に配置されている。羽根39Cの先端部は、基板Wの周縁部の下方に配置されていてもよいし、基板Wの周縁部よりも外方に配置されていてもよい。複数の羽根39Cは、回転軸9に連結されている。複数の羽根39Cは、回転軸9と共に回転軸線A1まわりに回転する。したがって、複数の羽根39Cは、基板Wと共に回転軸線A1まわりに回転する。
図6Dに示す送風機35Dは、回転軸9を取り囲む回転体38としての環状体40と、環状体40の外周面から外方の延びる複数の羽根39Dと、環状体40および羽根39Dを回転軸線A1まわりに一体回転させる羽根回転装置41Dとを含む。環状体40は、スピンベース7の下方に配置されている。環状体40は、スピンチャック4とは独立して回転可能である。複数の羽根39Dは、環状体40に連結されている。複数の羽根39Dは、基板Wよりも下方に配置されている。複数の羽根39Dは、周方向に間隔を空けて配置されている。複数の羽根39Dは、カップ6内に配置されている。羽根39Dの先端部は、基板Wの周縁部の下方に配置されていてもよいし、基板Wの周縁部よりも外方に配置されていてもよい。環状体40および羽根39Dは、羽根回転装置41Dによって基板Wとは独立して回転駆動される。
図6Eに示す送風機35Eは、回転体38としてのカップ6と、カップ6の内周面6aから内方に延びる複数の羽根39Eと、カップ6および羽根39Eを回転軸線A1まわりに一体回転させる羽根回転装置41Eとを含む。複数の羽根39Eは、基板Wと等しい高さに配置されていてもよいし、基板Wよりも上方または下方に配置されていてもよい。複数の羽根39Eは、周方向に間隔を空けて配置されている。羽根39Eの先端部は、基板Wおよびスピンベース7よりも外方に配置されている。複数の羽根39Eは、カップ6に連結されている。カップ6および羽根39Eは、羽根回転装置41Eによって基板Wとは独立して回転駆動される。
図7Aに示すように、羽根39(羽根39A〜羽根39E)は、鉛直な姿勢で保持された平坦なプレートであってもよい。この場合、羽根39は、径方向に延びていてもよいし、径方向に対して傾いていてもよい。また、図7Bに示すように、羽根39は、回転方向D1の上流側に開いたC字状であってもよい。また、図7Cに示すように、羽根39は、球体42と、球体42と回転体38とを連結する棒状の支持体43とを含んでいてもよい。回転半径方向に直交する平面で切断した羽根39の直交断面は、羽根39の根元から先端まで一様であってもよいし変化していてもよい。いずれの場合においても、羽根39の直交断面は上下対称である。したがって、複数の羽根39が回転軸線A1まわりに回転すると、上昇気流および下降気流の発生が抑制または防止されると共に、基板Wとカップ6との間でカップ6の内周面6aに沿って基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる回転気流が発生する。回転気流の強さは、制御装置3が羽根39の回転速度を制御することにより調整される。
また、図7Aに示すように、処理ユニット2は、複数の羽根39にそれぞれ連結された複数の角度変更装置44を備えていてもよい。角度変更装置44は、羽根39が回転体38に沿って配置される折畳位置(二点鎖線で示す位置)と、羽根39の先端部が回転体38から離れた展開位置(実線で示す位置)との間で対応する羽根39を移動させる。複数の羽根39は、複数の角度変更装置44によってそれぞれ独立して駆動される。したがって、制御装置3は、複数の角度変更装置44を制御することにより、一部の羽根39だけを折畳位置に配置したり、全ての羽根39を折畳位置または展開位置に配置したりすることができる。さらに、角度変更装置44は、折畳位置から展開位置までの間の任意の位置で羽根39を保持可能である。したがって、角度変更装置44は、羽根39の角度を調整可能である。回転気流の強さは、羽根39の回転速度と、羽根39の角度とによって調整される。
図6Fに示す気体吐出装置36は、カップ6の内周面6aに向けて気体を吐出する複数の気体吐出ノズル45と、気体バルブ46および吐出流量調整バルブ47が介装された複数の気体配管48とを含む。複数の気体配管48は、それぞれ、複数の気体吐出ノズル45に接続されている。複数の気体吐出ノズル45の吐出口は、複数の排出口21とは異なる位相で周方向に間隔を空けてカップ6内に配置されている。気体バルブ46が開かれると、気体が、吐出流量調整バルブ47の開度に対応する流量で気体吐出ノズル45から吐出される。気体は、窒素ガスなどの不活性ガスであってもよいし、乾燥空気であってもよいし、クリーンエアーであってもよい。気体吐出ノズル45は、基板Wの回転方向D1の下流側に向けてカップ6の内周面6aの接線方向に吐出口から気体を吐出する。したがって、気体吐出ノズル45から吐出された気体は、カップ6の内周面6aに沿って周方向に流れる。これにより、上昇気流および下降気流の発生が抑制または防止されると共に、基板Wとカップ6との間でカップ6の内周面6aに沿って基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる回転気流が発生する。回転気流の強さは、気体吐出ノズル45からの気体の吐出流量、すなわち、吐出流量調整バルブ47の開度によって調整される。
図6Gに示す気体吸引装置37は、カップ6の内周面6aで開口する複数の吸引口49と、吸引バルブ50および吸引流量調整バルブ51が介装された複数の吸引配管52とを含む。複数の吸引配管52は、それぞれ、複数の吸引口49に接続されている。複数の吸引口49は、複数の排出口21とは異なる位相で周方向に間隔を空けて配置されている。吸引バルブ50が開かれると、カップ6内の気体が、吸引流量調整バルブ51の開度に対応する流量で吸引口49に吸引される。吸引口49は、基板Wの回転方向D1の下流側に向かって吸引口49からカップ6の内周面6aの接線方向に延びる方向に気体を吸引する。したがって、複数の吸引口49の少なくとも一つが気体を吸引すると、上昇気流および下降気流の発生が抑制または防止されると共に、基板Wとカップ6との間でカップ6の内周面6aに沿って基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる回転気流が発生する。回転気流の強さは、吸引口49への気体の吸引流量、すなわち、吸引流量調整バルブ51の開度によって調整される。
カップ6の内周面6aで開口する複数の排出口21のうちの少なくとも1つが開かれている状態では、カップ6内の雰囲気やカップ6外の雰囲気が、排気装置32からの吸引力によってカップ6の内周面6aに引き寄せられる。したがって、処理液の蒸気やミストを含む汚染雰囲気が、カップ6の内周面6aに引き寄せられる。複数の排出口21のうちの少なくとも1つが開かれており、カップ6の内周面6aに沿って基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる回転気流がカップ6内に形成されている状態では、汚染雰囲気が、回転気流に乗って、カップ6の内周面6aに沿って基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる。同様に、基板Wの周囲に排出された処理液の液滴は、回転気流に乗って、カップ6の内周面6aに沿って基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる。そのため、処理液の液滴および汚染雰囲気が、回転気流によって排出口21に案内され、カップ6内から排出される。
このように、回転気流が、液滴および汚染雰囲気を捕捉するので、液滴および汚染雰囲気が、基板W側に戻り難い。そのため、液滴および汚染雰囲気の再付着による基板Wの汚染を低減できる。さらに、上昇気流および下降気流の発生が抑制または防止されるので、カップ6内からの汚染雰囲気の漏れを抑制または防止できる。しかも、カップ6の内周面6aに向かって外方に飛散する液滴の進行方向が回転気流によって曲げられるので、液滴がカップ6に衝突したときの衝撃が弱まる。そのため、処理液のミストの発生量を低減できる。さらに、カップ6の内周面6aに沿って流れる液滴は、カップ6の傾斜部22およびガイド23(図3参照)によってスムーズに排出口21に案内されるので、カップ6内の処理液の残留量を低減できる。さらに、回転気流が形成されている状態で、純水がカップ洗浄ノズル24(図2参照)から吐出されると、純水が、回転気流に乗ってより遠くまで周方向に広がる。そのため、カップ6の内周面6aを効率的に洗浄でき、カップ6内の処理液の残留量をさらに低減できる。
図8は、処理ユニット2によって行われる基板Wの処理の一例について説明するための模式図である。
図8の左端の列に示すように、制御装置3は、回転気流がカップ6内に形成されている状態で、高濃度のフッ酸、純水、低濃度のSC1、純水、低濃度のSC2、および純水をこの順番で基板Wに供給させる。具体的には、制御装置3は、第1薬液ノズル5aからのフッ酸を回転状態の基板Wの上面全域に供給させ(第1薬液供給工程)、その後、リンス液ノズル5dからの純水を回転状態の基板Wの上面全域に供給させる(第1リンス液供給工程)。続いて、制御装置3は、第2薬液ノズル5bからのSC1を回転状態の基板Wの上面全域に供給させ(第2薬液供給工程)、その後、リンス液ノズル5dからの純水を回転状態の基板Wの上面全域に供給させる(第2リンス液供給工程)。続いて、制御装置3は、第3薬液ノズル5cからのSC2を回転状態の基板Wの上面全域に供給させ(第3薬液供給工程)、その後、リンス液ノズル5dからの純水を回転状態の基板Wの上面全域に供給させる(第3リンス液供給工程)。続いて、制御装置3は、スピンチャック4によって基板Wを高速回転させることにより、基板Wを乾燥させる(乾燥工程)。
制御装置3は、第1薬液ノズル5aからフッ酸を吐出させている間、第1開閉装置28aによって第1排出口21aを開いている。そのため、図8の右端の列に示すように、基板Wへのフッ酸の供給によって発生したフッ酸の液滴や汚染雰囲気は、回転気流によって第1排出口21aに案内され、第1排出口21aに排出される。図8の左端の列と真ん中の列に示すように、制御装置3は、第1薬液ノズル5aからのフッ酸の吐出を停止させた後、リンス液ノズル5dおよびカップ洗浄ノズル24からの純水の吐出を同時に開始させる。そして、図8の右端の列に示すように、制御装置3は、純水の吐出が開始されてから、吐出された純水が第1排出口21aに到達するまでの間に、第1開閉装置28aによって第1排出口21aを閉じる。その後、制御装置3は、第2開閉装置28bによって第2排出口21bを開く。そのため、リンス液ノズル5dおよびカップ洗浄ノズル24から吐出された純水は、第2排出口21bに排出される。
図8の左端の列に示すように、制御装置3は、リンス液ノズル5dおよびカップ洗浄ノズル24からの純水の吐出を停止させた後、第2薬液ノズル5bからのSC1の吐出を開始させる。図8の右端の列に示すように、制御装置3は、SC1の吐出が開始されてから、吐出されたSC1が基板Wを経由して第2排出口21bに到達するまでの間に、第2開閉装置28bによって第2排出口21bを閉じる。その後、制御装置3は、第3開閉装置28cによって第3排出口21cを開く。そのため、第2薬液ノズル5bから吐出されたSC1は、第3排出口21cに排出される。図8の左端の列と真ん中の列とに示すように、制御装置3は、第2薬液ノズル5bからのSC1の吐出を停止させた後、リンス液ノズル5dおよびカップ洗浄ノズル24からの純水の吐出を同時に開始させる。そして、図8の右端の列に示すように、制御装置3は、カップ6の内周面6aに付着している殆ど全てのSC1が洗い流された後、第3開閉装置28cによって第3排出口21cを閉じる。その後、制御装置3は、第4開閉装置28dによって第4排出口21dを開く。図8の真ん中の列に示すように、制御装置3は、第4排出口21dを開いた後、カップ洗浄ノズル24からの純水の吐出を停止させる。
図8の左端の列に示すように、制御装置3は、リンス液ノズル5dからの純水の吐出を停止させた後、第3薬液ノズル5cからのSC2の吐出を開始させる。図8の右端の列に示すように、制御装置3は、SC2の吐出が開始されてから、吐出されたSC2が基板Wを経由して第4排出口21dに到達するまでの間に、第4開閉装置28dによって第4排出口21dを閉じる。その後、制御装置3は、第2開閉装置28bによって第2排出口21bを開く。そのため、第3薬液ノズル5cから吐出されたSC2は、第2排出口21bに排出される。図8の左端の列と真ん中の列に示すように、制御装置3は、第3薬液ノズル5cからのSC2の吐出を停止させた後、リンス液ノズル5dおよびカップ洗浄ノズル24からの純水の吐出を同時に開始させる。そして、図8の右端の列に示すように、制御装置3は、カップ6の内周面6aに付着している殆ど全てのSC2が洗い流された後、第2開閉装置28bによって第2排出口21bを閉じる。その後、制御装置3は、第4開閉装置28dによって第4排出口21dを開く。図8の真ん中の列に示すように、制御装置3は、第4排出口21dを開いた後、カップ洗浄ノズル24からの純水の吐出を停止させる。その後、制御装置3は、リンス液ノズル5dからの純水の吐出を停止させて、基板Wを乾燥させる。
以上のように第1実施形態では、基板Wとカップ6の内周面6aとの間で基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる回転気流が、気流形成装置34によって形成される。そのため、カップ6内の雰囲気は、回転気流に乗って、カップ6の内周面6aに沿って基板Wの回転方向D1と同じ方向に流れる。したがって、カップ6内の雰囲気は、回転気流によって、カップ6の内周面6aで開口する複数の排出口21に案内され、排気装置32からの吸引力によって複数の排出口21に排出される。そのため、カップ6内の雰囲気がカップ6の周方向に関して均一に排出され、カップ6内の処理液のミストおよび蒸気の残留量が低減される。したがって、処理液のミストや蒸気の付着による基板Wの汚染を低減できる。これにより、基板Wの清浄度を高めることができる。このように、回転気流が基板Wとカップ6との間に形成されるので、排気装置32の吸引力が弱くても、カップ6内の雰囲気はカップ6の内周面6aに沿って旋回し続ける。そのため、カップ6からの雰囲気の漏れ量を低減しながら、排気装置32の排気流量を減少させることができる。
さらに第1実施形態では、カップ6の内周面6aに付着している純水が、回転気流によって押されて、カップ6の内周面6aに沿ってカップ6の周方向に流れる。そのため、カップ6に供給された純水は、カップ6の内周面6aの広範囲に行き渡る。そして、カップ6の周方向に移動する純水は、複数の排出口21に排出される。このように、カップ6の内周面6aに供給された純水が、カップ6の内周面6aの広範囲に行き渡るので、カップ6の内周面6aに付着している処理液やパーティクルを純水によって確実に洗い流すことができる。そのため、カップ6内の処理液の残留量を極めて少なくできる。したがって、1つのカップ6で複数種の処理液を受け止めたとしても、種類の異なる薬液同士が混ざり合うことを抑制または防止できる。さらに、カップ6の内周面6aに向かって飛散する処理液の進行方向が回転気流によって曲げられるので、処理液の液滴がカップ6に衝突したときの衝撃が弱まる。そのため、処理液のミストの発生量を低減でき、ミストの付着による基板Wの汚染を低減できる。これにより、基板Wの清浄度をさらに高めることができる。
図9は、第2実施形態に係る処理液の排出経路について説明するための模式図である。
この図9において、前述の図1〜図8に示された各部と同等の構成部分については、図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との主要な相違点は、複数種の処理液がカップ6内で分離されるのでなく、カップ6よりも下流側で分離されることである。
第2実施形態に係る処理ユニット202は、第1実施形態に係る処理ユニット2の構成に加えて、基板Wに供給された複数種の処理液を種類ごとに分離する分離装置227を含む。分離装置227は、複数の気液分離装置31に接続された複数の排気管253と、複数の排気管253を介して複数の気液分離装置31に接続された排気切替バルブ254とを含む。分離装置227は、さらに、複数の気液分離装置31に接続された複数の排液配管255と、複数の排液配管255を介して複数の気液分離装置31に接続された排液切替バルブ256とを含む。
排気切替バルブ254は、ダクト20、気液分離装置31、および排気管253を介して複数の排出口21に接続された入力ポート254aと、複数の排気装置32にそれぞれ接続された複数の出力ポート254bとを含む。入力ポート254aは、複数の出力ポート254bのうちのいずれかに接続される。排気切替バルブ254は、入力ポート254aに接続される出力ポート254bを複数の出力ポート254bの中で切替可能である。複数の排気管253内の排気は、排気切替バルブ254の切り替えによって複数の排気装置32のいずれかに案内される。
同様に、排液切替バルブ256は、ダクト20、気液分離装置31、および排液配管255を介して複数の排出口21に接続された入力ポート256aと、第1回収装置33a、第2排液装置33b、第3排液装置33c、および第4回収装置33dにそれぞれ接続された複数の出力ポート256bとを含む。入力ポート256aは、複数の出力ポート256bのうちのいずれかに接続される。排液切替バルブ256は、入力ポート256aに接続される出力ポート256bを複数の出力ポート256bの中で切替可能である。複数の排液配管255内の排液は、排液切替バルブ256の切り替えによって第1回収装置33a、第2排液装置33b、第3排液装置33c、および第4回収装のいずれかに案内される。
制御装置3(図1参照)は、排気切替バルブ254および排液切替バルブ256を制御することにより、カップ6によって受け止められた複数種の処理液を種類ごとに分離できる。そのため、制御装置3は、処理液の種類ごとに複数の排出口21を開閉しなくても、図8で説明したように複数種の処理液を種類ごとに分離できる。
本発明の第1および第2実施形態の説明は以上であるが、本発明は、第1および第2実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、第1および第2実施形態では、スピンチャック4の周囲に配置されているカップ6の数が1つである場合について説明したが、複数のカップ6がスピンチャック4の周囲に配置されており、昇降装置19によって基板Wの周端面に対向するカップ6が変更されてもよい。
また、第1および第2実施形態では、カップ6の内周面6aに向けて純水を吐出するカップ洗浄ノズル24が処理ユニット2に備えられている場合について説明したが、カップ洗浄ノズル24が処理ユニット2に備えられていなくてもよい。
また、第1および第2実施形態では、複数種の処理液が、別々のノズルから基板Wに供給される場合について説明したが、複数種の処理液が、共通のノズルから基板Wに供給されてもよい。たとえば、全ての種類の処理液が、共通のノズルから基板Wに供給されてもよいし、一部の種類の処理液だけが、共通のノズルから基板Wに供給されてもよい。
また、第1および第2実施形態では、基板処理装置1が、円板状の基板Wを処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置1は、液晶表示装置用基板などの多角形の基板Wを処理する装置であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :基板処理装置
4 :スピンチャック(基板保持手段)
5 :ノズル(処理液供給手段)
6 :カップ
6a :内周面
10 :スピンモータ(基板回転手段)
20 :ダクト
21 :排出口
32 :排気装置(排気手段)
34 :気流形成装置(気流形成手段、羽根回転手段)
35A :送風機(気流形成手段)
35B :送風機(気流形成手段)
35C :送風機(気流形成手段)
35D :送風機(気流形成手段)
35E :送風機(気流形成手段)
36 :気体吐出装置(気流形成手段、気体吐出手段)
37 :気体吸引装置(気流形成手段、気体吸引手段)
38 :回転体
39 :羽根
41D :羽根回転装置(羽根回転手段)
41E :羽根回転装置(羽根回転手段)
49 :吸引口
A1 :回転軸線
D1 :基板の回転方向
W :基板

Claims (8)

  1. 基板を水平に保持する基板保持手段と、
    基板を通る鉛直な回転軸線まわりに前記基板保持手段に保持されている基板を回転させる基板回転手段と、
    前記基板保持手段に保持されている基板に処理液を供給する処理液供給手段と、
    前記基板保持手段に保持されている基板を取り囲む筒状の内周面と、前記内周面で開口する排出口とを含む筒状のカップと、
    前記カップ内の雰囲気を前記排出口から排出する排気手段と、
    前記基板保持手段に保持されている基板と前記カップの内周面との間で前記基板の回転方向と同じ方向に流れる回転気流を形成する気流形成手段とを含む、基板処理装置。
  2. 前記カップに接続されており、前記排出口に排出された処理液を回収装置および排液装置の少なくとも一方に導くダクトをさらに含む、請求項2に記載の基板処理装置。
  3. 前記気流形成手段は、前記カップの内側に配置された羽根と、前記羽根と共に鉛直な軸線まわりに回転可能な回転体と、前記回転体を回転させる羽根回転手段とを含む、請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記羽根は、上下対称な断面を有している、請求項3に記載の基板処理装置。
  5. 前記羽根回転手段は、前記基板回転手段である、請求項3または4に記載の基板処理装置。
  6. 前記羽根回転手段は、前記基板回転手段とは独立している、請求項3または4に記載の基板処理装置。
  7. 前記気流形成手段は、前記基板の回転方向の下流側に向けて前記カップの内周面の接線方向に気体を吐出する気体吐出手段を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記気流形成手段は、前記カップの内周面で開口する吸引口から前記基板の回転方向の下流側に向けて前記カップの内周面の接線方向に気体を吸引する気体吸引手段を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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