JP2013207025A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013207025A
JP2013207025A JP2012073204A JP2012073204A JP2013207025A JP 2013207025 A JP2013207025 A JP 2013207025A JP 2012073204 A JP2012073204 A JP 2012073204A JP 2012073204 A JP2012073204 A JP 2012073204A JP 2013207025 A JP2013207025 A JP 2013207025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring board
printed wiring
ink
solder resist
atomized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012073204A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimitsu Matsuda
利光 松田
Kazusane Iwasaki
和実 岩崎
Hiroki Morikawa
宏樹 森川
Hiroshi Tawara
博 田原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2012073204A priority Critical patent/JP2013207025A/ja
Publication of JP2013207025A publication Critical patent/JP2013207025A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)

Abstract

【課題】小径の非貫通穴を有するプリント配線板であってもソルダレジストインキの塗装時に非貫通穴内に気泡残りが発生することはなく、非貫通穴内の導電層が露出してその部分から導電層の腐食が進行し、電気的信頼性を劣化させるということの心配のないプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】帯電させたインキを霧化して塗装する第一の塗装工程と、第一の塗装工程により形成した塗装面の上に更に帯電させたインキを霧化して塗装する第二の塗装工程からなり、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径は第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さい構成を有している。
【選択図】図1

Description

本発明はパソコン、移動体通信用電話機、ビデオカメラ等の各種電子機器に用いられるプリント配線板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の高機能化、高密度化に伴い、電子部品は、ますます小型化、高集積化、高速化、多ピン化の傾向にある。これに伴って、プリント配線板も高密度化が進み、表面の導電層と内層の導電層を非貫通穴で電気的に接続する所謂ビルドアッププリント配線板が一般的になってきた。この非貫通穴の電気的接続を金属めっきで行う場合には、非貫通穴内を金属めっきで埋めてしまう所謂ビアフィルめっきタイプと、非貫通穴壁に沿って金属めっきを行う所謂ディンプルめっきタイプが実用化されている。
両者はそれぞれに利点があり、製品の用途によって使い分けることができる。
ビアフィルめっきタイプの場合は非貫通穴の表面が平滑になるため、この直上に電子部品を実装することができ、またビルドアップ層を2層以上重ねる際には非貫通穴の上に更に非貫通穴を形成するというビアオンビアの構造をとることができるので、高密度実装用途に適している。
一方ディンプルめっきタイプの場合は上記の構造はとれないものの、めっき時間が短くて済むという利点があり、汎用用途の大量生産に適している。
この内、ディンプルめっきタイプの非貫通穴を有するビルドアッププリント配線板では、非貫通穴の部分が表面から窪んだ形状となるので、この窪みの部分に気泡残りが発生することなくソルダレジスト形成を行うことが重要となる。
以下に従来のプリント配線板の製造方法について説明する。
一般に絶縁樹脂層上の導電層に配線形成を行った後に、導電層の部品はんだ付け実装に使用する箇所および外部との接点に使用する箇所を除いた部分はソルダレジストで被覆することになる。このソルダレジストの形成は現在では、プリント配線板の全面に紫外線感光性のソルダレジストインキを塗布、乾燥後に、ネガパターンの露光用フィルムなどを介して紫外線を照射する露光工程で必要な部分を選択的に光重合させ、次に、未露光部を炭酸ナトリウム水溶液などで現像除去するという写真法が主流となっている。
ここでのソルダレジストインキ塗布方法としては、各種提唱されているが、近年、帯電させたソルダレジストインキを霧化して静電力によって塗装する静電スプレー塗装が普及してきている。
次にこの静電スプレー塗装について図を用いて説明する。
図3は従来のプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。図3に示すとおり、塗装に先立ち被塗物である配線形成を施したプリント配線板1をチャッキング治具3で吊り下げ、アース板2を背面にし、これと略平行な位置に配置する。プリント配線板1の前面にはソルダレジストインキ5を霧化噴射することができるスプレーガン4を配置するものとする。ここでは、チャッキング治具3を介してアースされたプリント配線板1を陽極とし、スプレーガン4を陰極としてこれに負の高電圧を与えて、これら両極間に電界を発生させる。スプレーガン4内に蓄えられたソルダレジストインキ5は負に帯電されて霧化噴射されるので、陽極であるプリント配線板1に向かって静電力によって効率よく塗装される。
スプレーガン4は上下に移動することができ、これによりチャッキング治具3に吊り下げられたプリント配線板1の上下方向に亘ってソルダレジストインキ5を塗装することができる。また、プリント配線板1もしくはスプレーガン4はお互いに水平方向に相対位置を変化させることが可能であり、これによりプリント配線板1の水平方向に亘ってソルダレジストインキ5を塗装することができる。
この動作をプリント配線板1の両面各々に対して行うことにより、プリント配線板1の両面をソルダレジストインキ5で被覆することができる。また、プリント配線板1の同一面に対して上記の塗装動作を2度、3度と繰り返し行うことにより通常よりも厚い塗装膜厚を確保する方法も実用化されている。
プリント配線板1の背面に設置されたアース板2は、プリント配線板1が存在する領域から外れた領域に噴射されたソルダレジストインキ5を回収し、塗装設備内部の壁面や床面がソルダレジストインキ5で汚れることを防ぐようにするためのものである。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2008−103506号公報
しかしながら上記の従来のプリント配線板の製造方法では、次のようなことが課題として懸念されている。すなわち、今後更なる高密度化が進み、径が0.2mm以下の小径の非貫通穴を有するプリント配線板に対して、上記の静電スプレー塗装にて対応することを想定した場合、ソルダレジストインキの塗装時に0.2mm以下の小径の非貫通穴の部分に気泡残りが発生する可能性があり、この危険性は0.1mm以下の小径の非貫通穴において顕著となる。
通常、塗装時に霧化されたソルダレジストインクの平均粒径は40μm〜50μm、最大粒径は90μm〜100μmであり、この条件下における我々の実験では、非貫通穴の径が100μm以下にて気泡残りが発生することが確認できた。この実験結果から気泡残り発生のメカニズムとしては、非貫通穴の径が小径化して塗装時に霧化されたソルダレジストインキの最大粒径に接近した場合、ソルダレジスト粒子が非貫通穴内に入り込まずに非貫通穴を塞いでしまってエアー噛みの状態が発生するものと推測できる。
ソルダレジストインキの塗装時に非貫通穴の部分に気泡残りが発生すると、後のソルダレジスト硬化等の工程においてこの気泡が弾けて非貫通穴内の導電層が露出し、更にその部分から導電層の腐食が進行し、電気的信頼性を劣化させるということが懸念されるようになる。
本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、ソルダレジストインキの塗装時に非貫通穴の部分に気泡残りが発生することなく、更にその部分から導電層が腐食されて電気的信頼性を劣化させるというようなことの心配のないプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明のプリント配線板の製造方法は、表面に凹凸を有するプリント配線板に対して、帯電させたインキを霧化して塗装する第一の塗装工程と、前記第一の塗装工程により形成した塗装面の上に更に帯電させたインキを霧化して塗装する第二の塗装工程からなり、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径は第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さいというものである。
この構成によって、まず第一の塗装工程において、平均粒子径が小さい霧化したソルダレジストインキがプリント配線板の表面に設けられた小径の非貫通穴等の凹部に対しても入り込むことができ、ソルダレジストインキが凹部を塞いでしまって気泡残りが発生するということはない。さらに第二の塗装工程において、平均粒子径が第一の塗装工程におけるよりも大きくなるように霧化したソルダレジストインキによってプリント配線板が塗装されるので、十分なソルダレジスト厚を確保することができ、プリント配線板表面に形成された導電層を確実に被覆することができるという作用を有する。
また本発明のプリント配線板の製造方法は、霧化する手段として回転霧化方式のベル型塗装ガンを用いるというものである。この構成によって、霧化したソルダレジストインキの平均粒子径は、回転霧化方式のベル型塗装ガンの塗装条件を設定することで容易に制御することができ、第一の塗装工程と第二の塗装工程のソルダレジストインキの平均粒子径を容易に変化させることができるという作用を有する。
また本発明のプリント配線板の製造方法は、第一の塗装工程のベル回転数を第二の塗装工程のベル回転数よりも大きくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくするというものである。この構成によって、霧化したソルダレジストインキの平均粒子径は、回転霧化方式のベル型塗装ガンのベル回転数を設定することで容易に制御することができ、第一の塗装工程と第二の塗装工程のソルダレジストインキの平均粒子径を容易に変化させることができるという作用を有する。
また本発明のプリント配線板の製造方法は、第一の塗装工程のベルの直径を第二の塗装工程のベルの直径よりも大きくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくするというものである。この構成によって、霧化したソルダレジストインキの平均粒子径は、回転霧化方式のベル型塗装ガンのベルの直径を変更することで容易に制御することができ、第一の塗装工程と第二の塗装工程のソルダレジストインキの平均粒子径を容易に変化させることができるという作用を有する。
また本発明のプリント配線板の製造方法は、第一の塗装工程のベルへのインキ供給量を第二の塗装工程のベルへのインキ供給量よりも少なくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくするというものである。この構成によって、霧化したソルダレジストインキの平均粒子径は、回転霧化方式のベル型塗装ガンのベルへ供給するソルダレジストインキの供給量を変更することで容易に制御することができ、第一の塗装工程と第二の塗装工程のソルダレジストインキの平均粒子径を容易に変化させることができるという作用を有する。
また本発明のプリント配線板の製造方法は、第一の塗装工程で霧化するインキ粘度は第二の塗装工程で霧化するインキ粘度よりも小さいというものである。この構成によって、霧化したソルダレジストインキの平均粒子径は、ソルダレジストインキのインキ粘度を変更することで容易に制御することができ、第一の塗装工程と第二の塗装工程のソルダレジストインキの平均粒子径を容易に変化させることができるという作用を有する。
また本発明のプリント配線板の製造方法は、第一の塗装工程の後、第二の塗装工程の前に、第一の塗装工程で塗装したインキを乾燥させる工程を有するというものである。この構成によって、二重に塗装したソルダレジストインキの流動性を抑えることができ、プリント配線板を吊り下げた状態で塗装した場合であってもソルダレジストインキが下方に垂れることを防ぐことができるという作用を有する。
また本発明のプリント配線板の製造方法は、表面に凹凸を有するプリント配線板は、絶縁樹脂層の上に導電層による配線が形成されたプリント配線板であるというものである。この構成によって、導電層によって凹凸が生じたプリント配線板であってもソルダレジスト塗装時に導電層壁面等の窪み部分に気泡残りが発生することはないという作用を有する。
また本発明のプリント配線板の製造方法は、表面に凹凸を有するプリント配線板は、非貫通穴が形成されたプリント配線板であるというものである。この構成によって、非貫通穴によって凹凸が生じたプリント配線板であってもソルダレジスト塗装時に非貫通穴をソルダレジストインキが塞いでしまい非貫通穴内に気泡残りが発生することはないという作用を有する。
本発明のプリント配線板の製造方法によれば、小径の非貫通穴を有するプリント配線板であってもソルダレジストインキの塗装時に非貫通穴内に気泡残りが発生することはなく、非貫通穴内の導電層が露出してその部分から導電層の腐食が進行し、電気的信頼性を劣化させるということの心配のないプリント配線板の製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態におけるプリント配線板の製造方法を示す斜視図 本発明の実施の形態におけるプリント配線板の製造方法を示す断面図 従来のプリント配線板の製造方法を示す斜視図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるプリント配線板の製造方法を示す斜視図である。また図2は本発明の実施の形態におけるプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
図1において、本発明の実施の形態におけるソルダレジストインキの塗装工程は、第一の塗装工程11と第二の塗装工程12で構成されている。また、本発明の実施の形態におけるソルダレジストインキの塗装工程は、第一の塗装工程11と第二の塗装工程12の各々において、アース板14、チャッキング治具15、スプレーガン16で構成され、この構成により、ソルダレジストインキ17がプリント配線板13に対して塗装される。
本発明で使用するプリント配線板13は、図2に示すとおり、外層部に形成された外層導電層18と内層部に形成された内層導電層19を有し、各導電層は絶縁層20上に形成されている。外層導電層18と内層導電層19は金属めっきが施された非貫通穴21により電気的に接続されている。また必要に応じ表裏の外層部に形成された外層導電層18同士、あるいは外層部に形成された外層導電層18と内層部に形成された内層導電層19は貫通穴に金属めっきが施されたスルーホール(図示せず)によって電気的に接続することもできる。その製造方法は周知の方法によるものであり、貫通穴加工、金属めっき、パターン形成の各工程から構成されている。
上記の構成を有するプリント配線板13は、図1に示すようにソルダレジストインキ17の塗装が行われる。本発明で使用するプリント配線板13は、ソルダレジストインキ17の塗装面となる外層部分に外層導電層18および非貫通穴21を有している。また、本発明で使用するプリント配線板13の非貫通穴21は、その穴壁に沿って金属めっきが施された所謂ディンプルめっきタイプである。
その結果、この外層部分は平坦ではなく凹凸を有することになる。一般に平坦な面にインキを塗装するよりも凹凸を有する表面に塗装するには困難を伴うことは周知の通りである。具体的には外層導電層18のエッジ部のソルダレジスト厚が薄くなったり、外層導電層18と絶縁層20の接触部に窪みが生じて気泡残りが発生するというような不具合があった。特に前述の通り非貫通穴21の径が0.2mm以下の小径の場合は非貫通穴21の内部に気泡残りが発生する可能性があり、更にこの危険性は0.1mm以下の小径の非貫通穴21において顕著であった。
本発明のプリント配線板の製造方法は上記のプリント配線板13に対して次の動作により実施される。
本発明は静電塗装方式によるソルダレジスト形成の工程に係るものである。図1に示すとおり、本発明のプリント配線板の製造方法は、第一の塗装工程11と第二の塗装工程12を有する。第一の塗装工程11においてプリント配線板13に対してソルダレジストインキ17の第一の塗装を行い、その後第二の塗装工程12において第一の塗装で形成した塗装面の上に更にソルダレジストインキ17の第二の塗装を行う。
第一の塗装工程11と第二の塗装工程12での塗装方法は同様の方法で行われるものであり、その動作は次の通りである。
図1のようにソルダレジストインキ17を塗装するに当たって、被塗物であるパターン形成を施したプリント配線板13はチャッキング治具15によって吊り下げられ、アース板14を背面にして、プリント配線板13とアース板14が略平行になるように配置される。ここでの略平行とは、設備設計上の平行を表しており実際の製造時には厳密には平行を要求するものではない。プリント配線板13のそりやチャッキング治具15の搬送時のブレによりプリント配線板13の角や辺において平行な位置から2〜3cmのずれが生じていても問題ではない。
プリント配線板13の前面にはソルダレジストインキ17を霧化噴射することができるスプレーガン16を配置するものとする。ここで、チャッキング治具15を介してアースされたプリント配線板13を陽極とし、スプレーガン16を陰極としてこれに負の高電圧を与えて、これら両極間に電界を発生させる。スプレーガン16内に蓄えられたソルダレジストインキ17は負に帯電されて霧化噴射されるので、陽極であるプリント配線板13に向かって静電力によって効率よく塗装される。
スプレーガン16は上下に移動することができ、これによりチャッキング治具15に吊り下げられたプリント配線板13の上下方向に亘ってソルダレジストインキ17を塗装することができる。また、プリント配線板13はチャッキング治具15を移動させることによって水平方向に移動させることができ、プリント配線板13とスプレーガン16はお互いに水平方向に相対位置を変化させ、これによりプリント配線板13の水平方向に亘ってソルダレジストインキ17を塗装することができる。
以上のようなスプレーガン16の上下方向の動きと、プリント配線板13の水平方向の動きにより、プリント配線板13の全面に亘ってソルダレジストインキ17を塗装することができる。
なおプリント配線板13の背面に設置されたアース板14の目的は、プリント配線板13の外周部から外れた領域に噴射されたソルダレジストインキ17を回収し、塗装設備内部の壁面や床面がソルダレジストインキ17で汚れるのを防ぐことにある。
本発明のプリント配線板の製造方法は、以上のように構成された第一の塗装工程11および第二の塗装工程12を有し、第一の塗装工程11で霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径が第二の塗装工程12で霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径よりも小さいことを特徴とする。
これにより第一の塗装工程11において、平均粒子径が小さい霧化したソルダレジストインキ17が、プリント配線板13の表面に設けられた小径の非貫通穴21等の凹部や外層導電層18の絶縁層20との接触部の窪みに対しても入り込むことができ、ソルダレジストインキ17によって被覆することができるようになった。特に小径の非貫通穴21においても気泡残りが発生するということはなく、非貫通穴21壁面をソルダレジストインキ17で被覆することが可能となった。
さらに第二の塗装工程においては、平均粒子径が第一の塗装工程におけるよりも大きくなるように霧化したソルダレジストインキ17によってプリント配線板13が塗装されるので、十分なソルダレジスト厚を確保することができ、プリント配線板13表面に形成された外層導電層18および非貫通穴21を確実に被覆することが可能となった。
なお、第一の塗装工程11のみで時間を掛けて塗装することにより、気泡残りを防止し十分なソルダレジスト厚を確保することは現実的ではない。第一の塗装工程11で設定されるソルダレジストインキ17の平均粒子径は通常設定されるよりも小さいため、この塗装工程だけで必要とするソルダレジスト厚を確保するには長い時間を要し、極端に生産性を悪化させるからである。
一般に外層導電層18の厚みは数μm〜数百μmであり、標準的な厚みとしては30μm〜50μmである。また、非貫通穴21の径としては現在100μm程度が主流で、近年では更にこれよりも小径の50μm〜70μm程度のものも実用化が進んできている。本発明の実施の形態で用いたプリント配線板13は、上記の標準的な仕様として、外層導電層18の厚みは30μm〜50μm、非貫通穴21の径は50μm〜70μmとした。
このようなプリント配線板13に対しては、本実施の形態における第一の塗装工程11で霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径は20μm〜25μm、第二の塗装工程12で霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径は40μm〜50μmが適切である。この設定によれば、第一の塗装工程11で霧化したソルダレジストインキ17の最大粒子径は45μm〜50μmとなり、上記の50μm〜70μmの径の非貫通穴21を塞いで気泡残りが生じる危険性はなく、非貫通穴21内にソルダレジストインキ17を入り込ませることができるからである。
第一の塗装工程11で霧化噴射された平均粒子径20μm〜25μmのソルダレジストインキ17は、プリント配線板13の表面において拡がってレベリングされ、5μm程度の厚みに均一化される。外層導電層18を静電塗装方式によりソルダレジストインキ17で被覆するには外層導電層18の厚みと同程度の厚み分に相当する量のソルダレジストインキ17を霧化噴射しなければならいのが一般的である。そのため厚みが30μm〜50μmの外層導電層18に対して第一の塗装工程11のみで対応するには、上記の動作の6倍〜10倍の時間が必要となる。これは原理的には可能であるが、通常の量産においては生産性を極端に悪化させるので現実的ではない。
そこで本実施の形態では、第二の塗装工程12として、通常、静電塗装方式で用いられる平均粒子径が40μm〜50μmに霧化したソルダレジストインキ17により第二の塗装を行う。これにより、通常の生産性にて必要とするソルダレジスト厚を確保することができる。第二の塗装工程12で霧化噴射されるソルダレジストインキ17の平均粒子径は、第一の塗装工程11のもののおよそ倍であるので、その体積は3乗されておよそ8倍となるからである。
微粒子の粒子径の測定方法は各種の方法が知られているが、本実施の形態および本明細書で用いた平均粒子径は、レーザー回折・散乱法(マイクロトラック法とも呼ばれる)によって求めた粒度分布における積算値50%での粒子径を意味する。
レーザー回折・散乱法とは、粒子に対してレーザー光を当てたときに粒子径によって回折散乱光の光強度分布が異なることを利用して粒子径を測定する方法で、最も一般的に用いられている方法である。積算値50%の粒子径とは、存在比率が50%になるときの粒子径を表す。レーザー回折・散乱法では原理上体積分布における存在比率を表す。
本実施の形態におけるスプレーガン16は、回転霧化方式のベル型塗装ガンが適している。回転霧化方式のベル型塗装ガンとは、ベル(図示せず)と呼ばれる先端が円形状の端部を有する略円錐形状またはすり鉢形状の部材の内側にソルダレジストインキ17を供給し、このベルが回転することにより、端部から遠心力によってソルダレジストインキ17を霧化するスプレーガン16である。
この方式のスプレーガン16によれば、ベルの回転数を変化させることにより、容易に霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径を制御することが知られている。そのため、霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径を制御するには回転霧化方式のベル型塗装ガンが適していると言える。
本発明においては、第一の塗装工程のベル回転数を第二の塗装工程のベル回転数よりも大きくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくすることができる。
またこの方式のスプレーガン16によれば、ベルの直径を変化させることにより、容易に霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径を制御することが知られている。そのため、このことからも霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径を制御するには回転霧化方式のベル型塗装ガンが適していると言える。
本発明においては、第一の塗装工程のベルの直径を第二の塗装工程のベルの直径よりも大きくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくすることができる。
またこの方式のスプレーガン16によれば、ソルダレジストインキ17の粘度を変化させることにより、容易に霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径を制御することが知られている。
本発明においては、第一の塗装工程に供給されるソルダレジストインキ17の粘度を第二の塗装工程に供給されるソルダレジストインキ17の粘度よりも小さくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくすることができる。
上記のように、スプレーガン16が回転霧化方式のベル型塗装ガンである場合における霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径を制御する方法として、ベルの回転数を変化させること、ベルの直径を変化させること、供給するソルダレジストインキ17の粘度を変化させることを挙げたが、これらの組み合わせにより設定することも可能である。
なお、スプレーガン16が回転霧化方式のベル型塗装ガン以外のものであっても、霧化したソルダレジストインキ17の平均粒子径を制御できるものであれば、この方式に限定されるものではない。
以上のようにプリント配線板13の片面にソルダレジストインキ17を塗装した後は、同様の方法をもう一方の面にも施すことにより、プリント配線板13の両面にソルダレジストインキ17を塗装することができる。
両面にソルダレジストインキ17を塗装した後、プリント配線板13は、80℃、20分程度で加熱することで、ソルダレジストインキ17の溶剤分を揮発させ乾燥状態を得ることができる。その後、周知の方法により、露光、現像、硬化の処理を行いソルダレジスト形成が完了する。
以上詳述したように本発明の実施の形態によれば、通常の生産性にて、小径の100μmもしくはそれ以下の径の非貫通穴21であっても、ソルダレジストインキ17の塗装時に非貫通穴21内に気泡残りが発生することはない。また、外層導電層18の絶縁層20との接触部の窪みに対しても同様に気泡残りが発生することなくソルダレジストインキ17を塗装することができる。
その結果、非貫通穴21内の導電層や、外層導電層18の絶縁層20との接触部が露出して、その部分から導電層の腐食が進行し、電気的信頼性を劣化させるということの心配のないプリント配線板の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施例として、回転霧化方式のベル型塗装ガンを用いた場合における設定条件と霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径との関係について説明する。
本実施例1では、第一の塗装工程においては、先端の直径が50mmφのベルを用い、ソルダレジストインキ17を50cc/分の量で供給しながら、ベルを80,000rpmの回転数で回転させた。ベルと被塗物であるプリント配線板13の間には50kVの電圧を印加した。これにより、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径は25μmであった。
また、第二の塗装工程においては、先端の直径が第一の塗装工程のものと同じ50mmφのベルを用い、ソルダレジストインキ17を250cc/分の量で供給しながら、ベルを20,000rpmの回転数で回転させた。ベルと被塗物であるプリント配線板13の間には50kVの電圧を印加した。これにより、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径は50μmであった。
ここでのソルダレジストインキ17の供給量は、良好な霧化状態と塗装状態を得るために調整した値を示す。結果として、第二の塗装工程に比較して第一の塗装工程のソルダレジストインキ17の供給量を少なくすることで、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径を小さくすることができた。
本実施例1によれば、第一の塗装工程と第二の塗装工程において、先端の直径が同じベルを用い、第一の塗装工程におけるベルの回転数を大きくすることで、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径を小さくすることができた。
なお、本実施例1の塗装条件とソルダレジストインキ17の平均粒子径との関係は、ソルダレジストインキ17に含まれる樹脂やフィラーおよび溶剤の種類、配合比率、あるいはソルダレジストインキ17の粘度によって異なるものであり、本実施例1はその一例を示すものである。
しかしながら、いずれの場合においても本実施例1の場合と同様の傾向があり、ベルの回転数を大きくすることで、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径を小さくすることができる。この際、平均粒子径を小さくした側のソルダレジストインキ17の供給量を少なくした方が良いことにも変わりは無い。
本実施例2では、第一の塗装工程においては、先端の直径が100mmφのベルを用い、ソルダレジストインキ17を50cc/分の量で供給しながら、ベルを40,000rpmの回転数で回転させた。ベルと被塗物であるプリント配線板13の間には50kVの電圧を印加した。これにより、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径は25μmであった。
また、第二の塗装工程においては、実施例1と同じく、先端の直径が50mmφのベルを用い、ソルダレジストインキ17を250cc/分の量で供給しながら、ベルを20,000rpmの回転数で回転させた。ベルと被塗物であるプリント配線板13の間には50kVの電圧を印加した。これにより、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径は50μmであった。
実施例1と同じく、ここでのソルダレジストインキ17の供給量は、良好な霧化状態と塗装状態を得るために調整した値を示す。結果として、第二の塗装工程に比較して第一の塗装工程のソルダレジストインキ17の供給量を少なくすることで、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径を小さくすることができた。
本実施例2によれば、第二の塗装工程に比較して、第一の塗装工程におけるベルの先端の直径を大きくすると同時にベルの回転数を大きくすることで、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径を小さくすることができた。
ここでも実施例1と同様に、本実施例2の塗装条件とソルダレジストインキ17の平均粒子径との関係は、ソルダレジストインキ17に含まれる樹脂やフィラーおよび溶剤の種類、配合比率、あるいはソルダレジストインキ17の粘度によって異なるものであり、本実施例1はその一例を示すものである。
しかしながら、いずれの場合においても傾向は本実施例2の場合と同じで、ベルの直径を大きくすることで、霧化されたソルダレジストインキ17の平均粒子径を小さくすることができる。この際、平均粒子径を小さくした側のソルダレジストインキ17の供給量を少なくした方が良いことにも変わりは無い。
以上のように本発明のプリント配線板の製造方法は、小径の非貫通穴を有するプリント配線板であってもソルダレジストインキの塗装時に非貫通穴内に気泡残りが発生することはなく、非貫通穴内の導電層が露出してその部分から導電層の腐食が進行し、電気的信頼性を劣化させるということの心配のないプリント配線板の製造方法を提供することができるので、移動体通信用電話機、ビデオカメラ等の各種電子機器に用いられるプリント配線板の製造方法として有用である。
11 第一の塗装工程
12 第二の塗装工程
13 プリント配線板
14 アース板
15 チャッキング治具
16 スプレーガン
17 ソルダレジストインキ
18 外層導電層
19 内層導電層
20 絶縁層
21 非貫通穴

Claims (9)

  1. 表面に凹凸を有するプリント配線板に対して、帯電させたインキを霧化して塗装する第一の塗装工程と、前記第一の塗装工程により形成した塗装面の上に更に帯電させたインキを霧化して塗装する第二の塗装工程からなり、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径は第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さいことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  2. 霧化する手段として回転霧化方式のベル型塗装ガンを用いることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  3. 第一の塗装工程のベル回転数を第二の塗装工程のベル回転数よりも大きくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくすることを特徴とする請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
  4. 第一の塗装工程のベルの直径を第二の塗装工程のベルの直径よりも大きくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくすることを特徴とする請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
  5. 第一の塗装工程のベルへのインキ供給量を第二の塗装工程のベルへのインキ供給量よりも少なくすることにより、第一の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径を第二の塗装工程で霧化したインキの平均粒子径よりも小さくすることを特徴とする請求項2に記載のプリント配線板の製造方法。
  6. 第一の塗装工程で霧化するインキ粘度は第二の塗装工程で霧化するインキ粘度よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  7. 第一の塗装工程の後、第二の塗装工程の前に、第一の塗装工程で塗装したインキを乾燥させる工程を有することを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  8. 表面に凹凸を有するプリント配線板は、絶縁樹脂層の上に導電層による配線が形成されたプリント配線板であることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  9. 表面に凹凸を有するプリント配線板は、非貫通穴が形成されたプリント配線板であることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
JP2012073204A 2012-03-28 2012-03-28 プリント配線板の製造方法 Pending JP2013207025A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012073204A JP2013207025A (ja) 2012-03-28 2012-03-28 プリント配線板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012073204A JP2013207025A (ja) 2012-03-28 2012-03-28 プリント配線板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013207025A true JP2013207025A (ja) 2013-10-07

Family

ID=49525834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012073204A Pending JP2013207025A (ja) 2012-03-28 2012-03-28 プリント配線板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013207025A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110913581A (zh) * 2018-09-18 2020-03-24 深圳正峰印刷有限公司 一种宽线路的薄膜线路板的灌孔方法
CN114340196A (zh) * 2022-01-11 2022-04-12 珠海中京电子电路有限公司 一种防止阻焊相交孔溢油的方法、pcb板及应用
JP2022541862A (ja) * 2020-06-30 2022-09-28 東莞宇宙電路板設備有限公司 表面処理機器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110913581A (zh) * 2018-09-18 2020-03-24 深圳正峰印刷有限公司 一种宽线路的薄膜线路板的灌孔方法
JP2022541862A (ja) * 2020-06-30 2022-09-28 東莞宇宙電路板設備有限公司 表面処理機器
CN114340196A (zh) * 2022-01-11 2022-04-12 珠海中京电子电路有限公司 一种防止阻焊相交孔溢油的方法、pcb板及应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4126038B2 (ja) Bgaパッケージ基板及びその製作方法
CN104540331B (zh) 印刷线路板阻焊制作方法
TWI657729B (zh) 印刷電路板中的通孔
US20130277097A1 (en) Method for manufacturing printed circuit board
CN107072063A (zh) 一种pcb阻焊制作方法
CN103429008A (zh) 一种含焊垫内贯孔结构的印刷电路板制作方法
JP2013207025A (ja) プリント配線板の製造方法
JP5283291B1 (ja) 導電膜形成方法及び焼結進行剤
US20120110839A1 (en) Method of manufacturing wiring board
JP2011071153A (ja) 回路基板の貫通電極の形成方法
JP2010129944A (ja) プリント配線板の製造方法
JP2009241301A (ja) スクリーン印刷用マスク
TW200417300A (en) A process and an apparatus for coating printed circuit boards with laser-structurable, thermally curable solder stop lacquers and electroresists
KR100635394B1 (ko) 에칭 레지스트 전구체 조성물 및 이것을 사용한 배선기판의 제조 방법 및 배선 기판
JP2014157897A (ja) レジスト膜形成装置とその方法、導電膜形成および回路形成装置とその方法、電磁波シールド形成装置とその方法、短波長高透過率絶縁膜の成膜装置とその方法、蛍光体の成膜装置とその方法、および、微量材料合成装置とその方法
TW201414386A (zh) 印刷電路基板之製造方法
JP2011165762A (ja) 配線基板の製造方法
KR20060025796A (ko) 기판상에서의 패터닝 방법 및 장치와, 그 방법에 의해제조된 인쇄회로기판
KR20010049840A (ko) 평판상 피도장물의 도장방법 및 그 도장장치
CN103828494A (zh) 基板及其制造方法
JP2012099768A (ja) 配線基板の製造方法
JP2004273707A (ja) 薄膜回路の形成方法
TWI411366B (zh) 高密度通孔的塞孔方法
JP4452878B2 (ja) 薄膜回路の形成方法
JP2002223058A (ja) レジスト塗布装置