JP2002223058A - レジスト塗布装置 - Google Patents

レジスト塗布装置

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JP2002223058A
JP2002223058A JP2001015923A JP2001015923A JP2002223058A JP 2002223058 A JP2002223058 A JP 2002223058A JP 2001015923 A JP2001015923 A JP 2001015923A JP 2001015923 A JP2001015923 A JP 2001015923A JP 2002223058 A JP2002223058 A JP 2002223058A
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JP2001015923A
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Inventor
Masatsugu Arai
雅嗣 荒井
Osamu Nishijima
修 西嶋
Bunji Uchiyama
文二 内山
Yuji Yoshitomi
雄二 吉富
Masayuki Muranaka
昌幸 村中
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Via Mechanics Ltd
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Hitachi Via Mechanics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント基板で、スルーホールのエッジ部で
良好に液状レジストを塗布することができ、かつピンホ
ールが生じない膜厚の均一性に優れたレジスト層ができ
るようにする。 【解決手段】 タンク6内で温度と粘度が一定に保持さ
れた液状レジスト5が、ポンプ7により、チューブ管8
を微粒子化されながら通り、ガン3からスルーホールが
加工されたプリント基板1に噴射され、ガン3がY方向
に繰り返し移動し、プリント基板1がX方向に移動する
ことにより、スルーホール内も含めてプリント基板1の
面に液状レジスト5が塗布される。ここで、液状レジス
ト5の粘度を10〜200mPa・sとし、微粒子の径
を0.1mmより小さくし、液状レジストの固形成分を
50%以下、液状レジスト5を希釈する溶液を1−メト
キシ−2−プロパノールまたはこれと同等以上の蒸気圧
を有する溶剤とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器などに用
いられる貫通穴(スルーホール)を有するプリント基板
を対象とした配線形成用の液状レジストの塗布装置に係
り、特に、レーザによる直接描画(露光)装置からなる
製造法における液状レジストの塗布に好適なレジスト塗
布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高速化・高密度化に伴い、プ
リント基板の配線には、微細化が要求されている。配線
形成前のプリント基板は、樹脂製(例えば、ガラス添加
エポキシ樹脂)の絶縁基板や銅張積層板に、ドリルやレ
ーザでスルーホールをあけた後、めっきによりスルーホ
ールの内壁またはプリント基板の表面全体に導電層を設
けたものである。このようなプリント基板に配線を形成
するには、配線パターンのデータを基にマスクを作成
し、次に、プリント基板上にレジストをコーティング
し、しかる後、露光,現像,エッチングを行なう、いわ
ゆるフォトマスク法が一般的である。また、近年では、
このフォトマスク法の代わりに、配線パターンをレーザ
で直接描画するレーザ直接描画システムが検討されてい
る。このレーザ直接描画システムでは、配線パターンの
データを基に直接描画するので、マスクを省略でき、デ
ータの管理も非常に容易になる。
【0003】以上のような方法でプリント基板を製造す
るのに用いるレジストには、フィルム状のレジストと液
状レジストとがある。また、かかるレジストとしては、
光や熱によって反応(露光)し、露光した部分を除去す
るポジタイプのものと反応しない部分を除去するネガタ
イプのものがある。現状では、フィルム状のレジスト
は、生産性やハンドリング性の点から、厚さが0.05
〜0.1mmと厚く、このため、配線間隔の狭い微細配
線のエッチング中に、フィルム自体のわずかなエッチン
グにより配線の形状精度が悪くなる場合があった。この
ため、近年では、薄膜で塗布できる液状レジストが着目
されている。液状レジストは、アクリル系やエポキシ
系,フェノール系の樹脂を主成分として反応促進剤など
が添加され、有機溶剤で希釈されたものである。
【0004】液状レジストをプリント基板に塗布する方
法としては、ロールコータ法やディッピング法,スプレ
ー法などが知られている。ロールコータ法は、例えば、
特開平11−340611号公報に記載のように、液状
レジストを均一に塗布した2本のロール間にプリント基
板を挿入してレジストを形成する方法である(以下、こ
れを従来技術1という)。また、ディッピング法は、特
開平5−273760号公報に記載のように、レジスト
液中にプリント基板を浸漬し、その後引き上げることに
よってレジスト層を形成する方法である(以下、これを
従来技術2という)。さらに、スプレー法を用いた装置
の公知例としては、特開平4−78459号公報に記載
のように、高速で回転するヘッドから微粒化したレジス
トを噴射させて塗布する回転霧化方式を用いたものがあ
る(以下、これを従来技術3という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術1(ロー
ルコータ法)では、2本のロール間をプリント基板が通
過する際に、スルーホールのエッジ部のレジストを引き
剥がす力が働き、特に、スルーホールのエッジ部でのレ
ジスト形成性が悪くなる場合がある。これは、ロール間
に液状レジストとプリント基板が挿入されると、液状レ
ジストの圧力は急激に増大し、さらに、液状レジストと
プリント基板とがロール間のギャップの狭いところから
広いところに移動するのに伴って、液状レジストは伸ば
されてこのレジスト内の圧力が減少するために生じる。
このような作用により、ロールコータ法では、スルーホ
ールのエッジ部でのレジスト形成性のみならず、プリン
ト基板表面の塗布面に縞模様が生じる場合もある。
【0006】上記従来技術2(ディッピング法)では、
液状レジストの表面張力と粘性、さらに、プリント基板
の表面エネルギーと重力がバランスしてレジストが形成
される。そのため、特に、スルーホールのエッジ部で
は、液状レジストが流動して引けてしまう場合がある。
また、液状レジストの粘度が高い場合などでは、気泡を
巻き込んで塗布されてしまい、ピンホールを生じる場合
がある。
【0007】なお、上記従来技術3(回転霧化方式を用
いたスプレー塗布装置)を記載した特開平4−7845
9号公報には、エッジ部にレジストを良好に形成するた
めの特性などが具体的に記載されていない。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、プリント基板のスルーホールのエッジ部も含め
て、プリント基板に膜厚の均一性に優れた良好なレジス
ト層を形成でき、歩留まりが良くて低コストのプリント
基板を提供することができるようにしたレジスト塗布装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、配線パターン形成用の液状レジストを微
粒子化してプリント基板に塗布することによってレジス
トを形成するスプレー法を用いたレジスト塗布装置であ
って、液状レジストの粘度を10〜200mPa・s、
さらに、液状レジストの微粒子の径を0.1mmより小
さくするものである。
【0010】これにより、液状レジストの塗布性や塗布
後の液状レジストの流動性を抑制することができ、スル
ーホールのエッジ部でも、良好にレジスト層を形成する
ことができる。
【0011】また、液状レジストの固形成分を50%以
下、液状レジストを希釈する溶液を1−メトキシ−2−
プロパノールまたはこれと同等以上の蒸気圧を有する溶
剤とするものである。
【0012】これにより、塗布後の液状レジストの乾操
(固形化)が促進されて、液状レジストの流動を抑制で
き、かつ通年にわたって塗布条件を一定にできる。従っ
て、スルーホールの壁面やエッジ部を含めてプリント基
板の表面にレジスト層を均一な膜厚で形成することがで
きることになる。
【0013】また、上記目的を達成するために、本発明
は、配線パターンを形成するための液状レジストを加圧
するポンプと、加圧させた液状レジストを噴射する圧縮
空気と微粒子を吹き付けるガンとを備えたレジスト塗布
装置であって、この圧縮空気の圧力を100〜200k
Paとするものである。
【0014】これにより、液状レジストの微粒子の飛散
を抑制でき、効率良くレジスト層を形成することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
より説明する。図1に本発明によるレジスト塗布装置の
一実施形態を示す概略構成図であって、1はプリント基
板、2は搬送ステージ、3はガン、4はステージ、5は
液状レジスト、6はレジストタンク、7はポンプ、8は
チューブ配管、9はエアチューブ配管、10は撹拌器、
11は温度制御装置、12は排気・流入ユニット、13
は環境コントロールユニット、14はロール、15はメ
ッシュ、16はクリーニングロール、17は洗浄液であ
る。
【0016】同図において、この実施形態は、プリント
基板1をX方向に搬送する搬送ステージ2や液状レジス
トを噴射するガン3,このガン3をY方向に駆動するス
テージ4,液状レジスト5を蓄えるレジストタンク6,
液状レジスト5を循環及び加圧するためのポンプ7,ポ
ンプ7で加圧された液状レジスト5をガン3に送る樹脂
製のチューブ配管8,チューブ配管8を介して送り込ま
れた液状レジスト5をさらに微粒化してガン3からプリ
ント基板1上に吹き付けるエアチューブ配管9から構成
される。レジストタンク8内には、液状レジスト5を撹
拌する撹拌器10が設けられ、また、レジストタンク8
内の液状レジスト5の温度を一定に保つための温度制御
装置11が設けられている。さらに、この実施形態の設
置場所での雰囲気中の異物を除去し、かつ、飛散した液
状レジストの微粒子を捕集するフィルタ内蔵の排気・流
入ユニット12と、この設置場所での湿度と温度を制御
する環境コントロールユニット13とが設けられてい
る。搬送ステージ2は、ロール14と金属製のメッシュ
15とから構成され、メッシュ15は、一部は洗浄液1
7に浸漬したクリーニングロール16と接触することに
より、洗浄される。
【0017】なお、図示しないが、ガン3とチューブ配
管8との接続部に作動弁が、レジストタンク6に液状レ
ジスト5の注入口が、さらに、レジストタンク6には、
液状レジスト5の温度と粘度を測定する計測器が夫々設
けられている。
【0018】次に、この実施形態の各部の動作を、液状
レジスト5をプリント基板1に塗布する工程と併せて説
明する。まず、液状レジスト5とプリント基板1の仕様
について説明する。
【0019】液状レジスト5は、フェノール系の樹脂を
主成分とし、1−メトキシ−2−プロパノールで希釈
(固形成分35%)したものであって、温度30℃にお
ける粘度が80mPa・sである。プリント基板1は、
汎用品でガラス繊維入りのエポキシ樹脂(厚さ150μ
m)に厚さ40μmの銅層を形成したものであって、そ
の大きさは400×800mmである。また、プリント
基板1は、液状レジスト5の形成性を評価するために、
ドリルで直径0.1〜4mmのスルーホールを加工した
ものであって、銅層の表面は粗化処理(粗さ1μm)が
施されている。
【0020】液状レジスト5をプリント基板1に塗布す
るには、液状レジスト5をレジストタンク6に注入し、
その温度と粘度を一定にした後、プリント基板1を搬送
ステージ2に搭載してガン3の直下に搬送する。ガン3
は、ステージ4により、Y方向に駆動されると同時に、
ガン3の近傍に設けられた作動弁(図示せず)が開かれ
ることにより、液状レジスト5をプリント基板1上噴射
する。ガン3がY方向に移動してプリント基板1の端に
到達すると、プリント基板1がステージ2によってX方
向に50mm移動し、しかる後、ガン3はこれまでとは
逆のY方向に移動する。このような動作の繰り返しによ
り、ポンプ7で加圧された液状レジスト5を、圧縮空気
との併用により、微粒化(霧化)して、プリント基板1
上に塗布する。
【0021】なお、塗布条件は、液状レジスト5の吐き
出し量:約80g/min、エア圧力:100kPa、
ステージ4の移動速度:1.2m/sec、プリント基
板1とガン3との間隔(Z方向の距離):100mmと
した。
【0022】液状レジスト5の塗布後のプリント基板1
は、120℃の乾燥炉内で乾操(約3min)させた。
その後、レーザ描画装置によって配線パターンを描画
し、40℃中の3%NaOH水溶液中で露光したレジス
トを除去した。次に、配線パターン及びスルーホールの
レジスト層の形成状況について評価した。この評価は、
走査型電子顕微鏡を用いて行なった。
【0023】なお、観察試験片は、プリント基板1のス
ルーホールを有する部分を切り出したもの(断面は研
磨)とした。その結果、レジスト層の厚さは、スルーホ
ールのエッジ部で5〜6μm、プリント基板1の平坦部
表面で7.2〜7.5μmであって、良好にレジスト層
が形成されており、かつレジストの剥離などは認められ
なかった。
【0024】次に、液状レジスト5の粘度及び粒子径の
最適化の必要性について、図2及び図3を用いて説明す
る。
【0025】図2は液状レジスト5の粒子径と粘度との
関係を示す図であって、図1に示したレジスト塗布装置
を用い、液状レジスト5の吹き出し量と圧縮空気の圧力
とをほぼ一定としている。
【0026】図2に示すように、液状レジスト5の粒子
径は、粘度が高くなるに伴って大きくなる傾向を示す。
例えば、上記のように、固形成分が35%、温度30℃
の粘度が80mPa・sのフェノール系の液状レジスト
5の場合、粒子径は数10μmであった。しかし、固形
成分を変化させ、粘度を200mPa・s以上とする
と、粒子径は0.2〜0.5mmまで大きくなった。ま
た、吹き出し量が多くなると、粒子径は大きく、吹き出
し量を少なくすると、粒子径は小さくなることを確認し
た。
【0027】図3は液状レジスト5を良好に塗布できる
スルーホールの径と粒子径との関係を示す図である。
【0028】図3に示すように、液状レジスト5の粒子
径が大きくなると、スルーホール内壁でのレジスト層形
成性が悪くなり、良好に塗布できるスルーホールの径は
大きくなる。これは、粒子径が大きくなると、ガン3の
先端から飛び出した粒子の速度が小さくなり、また、粒
子径が大きくなると、小径のスルーホール内に液状レジ
スト5が付着しにくくなるためである。例えば、厚さ
0.05〜1mmのプリント基板1を用いた場合には、
粒子径が数100μmまで大きくなると、0.1mm以
下のスルーホールに良好に液状レジスト5を塗布するこ
とができなかった。さらに、液状レジスト5の粒子径が
大きくなると、プリント基板1上に付着した液状レジス
ト5が乾燥するまでに時間を要するために、乾操中に液
状レジスト5が流動してしまい、特に、スルーホールの
エッジ部のレジスト厚さが薄くなる傾向を示した。この
ような傾向は、フェノール系の液状レジストに限らず、
エポキシ系やノボラック系,アクリル系でも同様であ
る。
【0029】次に、液状レジスト5を塗布後のスルーホ
ールのエッジ部おけるレジストの流動性について説明す
る。
【0030】図4は液状レジスト5の塗布直後(同図
(a))と数分経過後(同図(b))のレジストの流動
状態を、プリント基板1の断面をもって、模式的に示し
たものであって、図中の右側がスルーホールの中心
(軸)側であり、18は樹脂、19は銅層である。
【0031】液状レジスト5は、塗布直後では、図4
(a)に示すような状態にあるが、時間の経過ともに、
図4(b)に示すように流動する。また、液状レジスト
5が流動する速度は、粘度が高く、かつ表面張力が小さ
い方がより遅くなる。液状レジスト5の粘度を高くする
一手法として、液状レジスト5中の固形成分の濃度を高
くする方法があるが、このようにすると、微粒子化と同
時(塗布中)にレジストが乾換(固形化)し、液状レジ
スト5の層が、図5に示すように、粒子が積み重なった
ような状況で形成される。そのため、密着性が悪くな
り、露光後(レーザ描画後)、レジストの配線形成のエ
ッチング中に容易に剥離するなどの問題を生じる。
【0032】以上により、良好にレジスト層を形成でき
る液状レジスト5の粘度,粒子径,固形成分の比率を求
めると、液状レジスト5の粘度は10〜200mPa・
s,液状レジストの微粒子の径は0.1mm以下、さら
に、液状レジスト5の固形成分は50%以下の範囲が適
正であり、好ましくは、液状レジスト5の粘度は100
mPa・s,微粒子の径は0.05mm以下,固形成分
は20〜30%以下である。
【0033】なお、以上の粘度は、室温でのB型粘度計
(ロータを用いた回転式)による測定値としている。ま
た、液状レジスト5では、チキソトロビー性(液状レジ
ストに作用する抵抗、流動速度の相違により粘度が変化
する現象)を考慮して粘度を議論する必要があるが、チ
キソトロビー性が幾分変化(1〜5)しても、室温の粘
度のみで管理すれば、問題ないことを確認している。
【0034】次に、液状レジスト5とプリント基板1と
の温度管理の必要性について説明する。図6は液状レジ
スト5の温度と粘度との関係を示す特性図である。
【0035】同図に示すように、液状レジスト5の粘度
は、温度が高くなるに伴って低くなる。上記のように、
フェノール系の樹脂を主成分とし、固形成分を30%と
して、1−メトキシ−2−プロパノールで希釈したレジ
スト液を例とし、その温度を20℃から35℃に変化さ
せると、その粘度は120mPaから80mPaにほぼ
直線的に低下した。
【0036】このように、液状レジスト5の粘度は温度
により変化するので、液状レジスト5の温度を一定に管
理することが重要である。例えば、予め液状レジスト5
とプリント基板1夫々を室温以上に予熱すれば、液状レ
ジスト5の粘度を一定にすることができ、かつ、プリン
ト基板1に液状レジスト5を塗布した後の乾操を促進す
ることができる。その結果、通年にわたって環境の影響
を受けることなく、乾燥中の液状レジスト5の流動を抑
制することができ、スルーホールのエッジ部でのレジス
ト層を良好に形成することができる。
【0037】次に、希釈液を1−メトキシ−2−プロパ
ノール(沸点120℃,25℃蒸気圧7.6)とした場
合の効果について説明する。
【0038】1−メトキシ−2−プロパノールは蒸気圧
が高く、そのため、塗布後の液状レジストの乾燥が速く
なる。例えば、希釈剤をプチルセルソルプ(沸点17
0.2℃,25℃蒸気圧0.852)とした場合には、
乾操中に液状レジストが流動してしまうことを確認して
いる。従って、液状レジスト5を微粒子化させて塗布す
る場合には、希釈液を1−メトキシ−2−プロパノール
とした方が、塗布後の液状レジスト5の流動性の点で優
れている。
【0039】次に、微粒子を吹き付ける際のガン3の圧
縮空気の圧力の効果について説明する。図7は液状レジ
スト5の微粒子の速度とプリント基板1上への塗布効率
(レジストの吐き出し量と塗布量との比)の関係を示す
図である。
【0040】同図において、液状レジスト5の塗布効率
は、微粒子の速度が速いほど大きくなる。また、微粒子
径が大きいほど、塗布効率が高くなる。しかし、上記の
ように、微粒子の径が大きくなると、スルーホール内へ
の液状レジスト5の塗布不良やスルーホールのエッジ部
での液状レジスト5の引けなどを生じてしまう。従っ
て、微粒子化及び吹き付ける際の圧縮空気の圧力は高い
ほど塗布効率の点で有利であるが、その反面、微粒化が
促進されるために、プリント基板1の周囲への液状レジ
スト5の飛散も多くなり、塗布効率が低下する。そこ
で、このような相反する現象を考慮し、液状レジスト5
の塗布性と塗布効率とについて実験で確認した。その結
果、粘度が10〜200mPa・sとした液状レジスト
5での最適な圧縮空気の圧力は100〜200kPaで
あった。塗布効率の点からは、静電気を印加してもよ
い。静電塗布法では、プリント基板1をアースに接続
し、液状レジスト5に高電圧を印可する。
【0041】塗布時のガン3とプリント基板1との関係
は、プリント基板1の一方の面にその真上から液状レジ
スト5を塗布するのみではなく、両面から、さらには、
垂直にプリント基板1を立ててその両側から同時に塗布
するようにしてもよい。この実施形態では、以上のよう
な条件を設定することにより、スルーホールを有するプ
リント基板にレジスト層を良好に形成することができ
る。そのため、レジスト形成不良などが生じないので、
プリント基板の生産効率を向上することができ、低コス
トなプリント基板の製造が可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液状レジストの粘度や微粒子化の際の粒子径、さらに、
固形成分などを最適化しているので、特に、スルーホー
ルのエッジ部でのレジスト層を良好に形成することがで
きる。
【0043】また、スプレーの圧縮空気の圧力を100
〜200kPaとすることにより、塗布効率とレジスト
形成性を両立でき、レジスト形成不良などが生じなくす
ることができて、プリント基板の生産効率を向上するこ
とができ、低コストなプリント基板の製造が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレジスト塗布装置の一実施例を示
す概略構成図である。
【図2】液状レジストの粒子径と粘度との関係を示す説
明図である。
【図3】液状レジストの粒子径と液状レジストを良好に
塗布することができるスルーホールの径との関係を示す
説明図である。
【図4】プリント基板に液状レジストを塗布したときの
液状レジストの流動状態を示す断面図である。
【図5】液状レジストの固形成分が多い場合のプリント
基板での液状レジストの塗布状態の一具体例を示す図で
ある。
【図6】液状レジストの粘度と温度との関係を示す説明
図である。
【図7】液状レジストの塗布効率と粘度との関係を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 プリント基板 2 搬送ステージ 3 ガン 4 ステージ 5 液状レジスト 6 レジストタンク 7 ポンプ 8 チューブ配管 9 エアチューブ配管 10 撹拌器 11 温度制御装置 12 排気・流入ユニット 13 環境コントロールユニット 14 ローラ 15 メッシュ 18 クリーニングローラ 17 洗浄液 18 樹脂 19 銅層
フロントページの続き (72)発明者 内山 文二 神奈川県海老名市上今泉2100番地 日立ビ アメカニクス株式会社内 (72)発明者 吉富 雄二 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 村中 昌幸 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 Fターム(参考) 2H025 AA03 AA04 AA18 AB15 CC03 EA04 4F033 QA01 QB02Y QB03X QB12Y QB18 QD03 QD11 QE05 QF03X QF08X QK04Y 4F042 AA02 AA07 BA06 BA15 BA17 BA27 CB03 CB10 CB26 DF17 5E314 AA31 BB02 BB06 BB11 BB12 BB13 CC03 EE01 FF01 GG11 GG15 5E339 AB01 AB05 AC01 CD01 CE03 CE11 CE12 CE19 FF03 FF10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント基板の配線パターン形成用の液
    状レジストを微粒子化してプリント基板に塗布するレジ
    スト塗布装置において、 該液状レジストの粘度を10〜200mPa・sとした
    ことを特徴とするレジスト塗布装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレジスト塗布装置におい
    て、 前記液状レジストの微粒子の径が0.1mm以下である
    ことを特徴とするレジスト塗布装置。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2のいずれか1つに記載のレ
    ジスト塗布装置において、 前記液状レジストの固形成分が50%以下であることを
    特徴とするレジスト塗布装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のいずれか1つに記載
    のレジスト塗布装置において、 前記液状レジストを希釈する溶液が、1−メトキシ−2
    −プロパノール、またはこれと同等以上の蒸気圧を有す
    る溶剤としたことを特徴とするレジスト塗布装置。
  5. 【請求項5】 液状レジストを加圧するポンプと、加圧
    させた液状レジストを噴射する圧縮空気と微粒子を吹き
    付けるガンとを備えたレジスト塗布装置において、 前記圧縮空気の圧力が100〜200kPaであること
    を特徴とするレジスト塗布装置。
JP2001015923A 2001-01-24 2001-01-24 レジスト塗布装置 Withdrawn JP2002223058A (ja)

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