JP2013204882A - 製氷装置及びこの製氷装置を備えた冷蔵庫及び製氷装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の製氷セルよりなる製氷皿に水を供給して、製氷を行なう製氷装置において、簡単な構造で透明性の高い氷を提供する。
【解決手段】 本発明の製氷装置は、製氷皿と、製氷皿を下から加熱するヒータとを備えた製氷装置において、製氷装置は制御部を有し、制御部はヒータを加熱した状態で製氷皿の表面の凍結後、製氷皿を所定の角度に傾けるよう制御を行うことを特徴とする。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明の製氷装置は、製氷皿と、製氷皿を下から加熱するヒータとを備えた製氷装置において、製氷装置は制御部を有し、制御部はヒータを加熱した状態で製氷皿の表面の凍結後、製氷皿を所定の角度に傾けるよう制御を行うことを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は冷蔵庫の製氷装置に関する。
近年の冷蔵庫は、氷を自動的に作るための製氷装置を備えていることがよく知られている。この製氷装置は製氷容器などから構成されており、冷蔵庫の給水タンクに水を貯めることで自動的に製氷することができる。このようにして作られた氷は、水の中に溶け込んでいた空気が製氷時に気泡となって固まり、気泡の部分が白濁してしまうため透明度が低かった。この気泡になる課題を克服する方法として次のものが開示されている。
特開平9−269172号公報(特許文献1)には、製氷装置において、製氷ブロックの底部を加熱手段により加熱して製氷ブロック内の水を対流させることにより、当該底部に気体成分を積極的に集中させて凝固させ、底部に気体成分に起因する氷の白濁部をわずかに有するものの全体としては透明度の高い氷が得られることが開示されている。
また、特開2011−64373号公報(特許文献2)には、製氷皿を下からヒータで加熱しつつ凍結させることにより、外周部から空気が抜けていくため、氷の外周の表面に気泡跡の凹凸が生じているが、表面以外の部分は透明な氷を得られることが開示されている。
しかしながら、特許文献1では、加熱手段が製氷皿の底面及び側面にそれぞれ2本ずつ配されているので製氷装置が複雑で消費電力が高く、水を加熱しながら製氷するので、製氷完了までにかかる時間が長いという問題があった。また、特許文献2では、凍結完了時に製氷皿の外周部から空気が抜けていくため、氷の外周の表面に気泡跡の凹凸が生じるという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、気泡跡の凹凸を氷の表面の1側面にのみ有する透明な氷を作る製氷装置を提供するものである。
本発明に係る製氷装置は、製氷皿と、製氷皿を下から加熱するヒータとを備えた製氷装置において、製氷装置は制御部を有し、制御部はヒータを加熱した状態で製氷皿の表面の水を凍結後、製氷皿を所定の角度に傾けるよう制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、製氷皿を傾けて、水中に含まれていた気泡を製氷セルの1側面の内面に順次集めて付着させながら製氷を行うことで、氷の表面にできる気泡跡の凹凸が、氷の表面の1側面にのみ生じるため、気泡跡の凹凸が生じる面が少なく、透明な氷を提供することができる。
以下、本発明の実施例を示す図面に基づいて説明する。その他の構成については、冷蔵庫の一般的な技術が適用できることはいうまでもない。
図1は、製氷装置を備える冷蔵庫の正面図である。冷蔵庫1は、冷蔵室2、左扉3L、右扉3R、製氷室4、製氷室扉5、冷凍室6、冷凍室扉7、冷凍室8、野菜室9等から構成される。冷蔵庫1は、最上段が冷蔵室2、冷蔵室2の扉が観音開きで、左扉3L、右扉3Rを備え、その下の段が製氷室4、製氷室扉5、冷凍室6、冷凍室扉7、その下の段が引き出し式の冷凍室8、最下段が引き出し式の野菜室9である。製氷室4内部の上側には、製氷装置10がある。製氷装置10で作られた氷を蓄える氷容器10Aが製氷装置10の真下にある。不図示の圧縮機と熱交換器を含む冷凍サイクルが冷気を生成し、その冷気がダクトを通じて各室に分配され、各室において必要とされる冷蔵温度または冷凍温度が得られる。
図2は、冷蔵庫1の左側面方向から見た製氷装置10の断面図である。図において、左向きを示す矢印が奥側であり、右向きを示す矢印が扉5側である。
製氷室4の奥の壁に、製氷室4に冷気を吹き込むためのダクト11が形成されている。ダクト11の上端から前方に、製氷皿ケーシング12が延び出す。製氷皿ケーシング12は、製氷皿で製造した氷を落とすため、下面が開口している。ダクト11には、製氷皿ケーシング12の内部に向けて、冷気吐出口13が形成されている。冷気吐出口13から製氷皿20の上面に向かって流れる冷気は、それぞれ略水平方向を示す矢印A、Bの方向に流れる。
製氷皿ケーシング12の内部には、冷気吐出口13から吹き出した冷気を受ける位置に、製氷皿20が配置されている。製氷皿20は、低温でも弾性を失わないポリプロピレンなどの合成樹脂により成型される。
製氷皿20の表面に発生する静電気により吸引された微粒子は、透明氷の生成の妨げとなる。そのため、静電気が発生しにくい材料、例えばシリコーン配合樹脂や帯電防止剤を練り込んだ樹脂で製氷皿20を成型したり、成型後の製氷皿20に帯電防止剤を塗布したりするなどの対策を施すことが望ましい。
製氷皿20は、断面台形の氷を製造する製氷セル21を計8個備える。8個の製氷セル21は、2列4行の形に並び、そのため製氷皿20は、平面形状が細長くなる。このように細長い製氷皿20を、その長手方向を冷蔵庫1の奥行方向に一致させる形で配置する。製氷セル21も製氷皿20と同様に水を入れる開口部の平面形状が細長くなる。以後、製氷セル21も図で上下に4個並んでいる方向を長手方向とよび、この直角方向を短手方向とよぶ。
製氷皿20の長手方向の一方の端には、支持軸22が形設され、他方の端には、ソケット部23が形設されている。支持軸22は、製氷皿ケーシング12に回転自在に支持される。
図3は、図2と直角の方向で断面にした、製氷装置の垂直断面図である。
ソケット部23は、製氷皿ケーシング12の内部に設けた離氷装置24の軸に結合し、離氷装置24により支持される。支持軸22とソケット部23は、共通の水平軸線上に配置されている。離氷装置24は、モータと減速装置を備え、製氷皿20に、前記水平軸線を回転軸とする一定角度範囲の回転を与える。回転軸の回転方向は、下向きを示す矢印Cである。
ソケット部23は、製氷皿ケーシング12の内部に設けた離氷装置24の軸に結合し、離氷装置24により支持される。支持軸22とソケット部23は、共通の水平軸線上に配置されている。離氷装置24は、モータと減速装置を備え、製氷皿20に、前記水平軸線を回転軸とする一定角度範囲の回転を与える。回転軸の回転方向は、下向きを示す矢印Cである。
製氷皿20の下面には、2列に並んだ製氷セル21の間の位置に、サーミスタ25が配置される。サーミスタ25は、製氷セル21の壁を隔てて製氷セル21の内部の温度を検知する。
サーミスタ25を固定するのは、サーミスタカバー26である。サーミスタ25の上にサーミスタ保護シーラ30を重ね、その上にサーミスタカバー26を重ね、固定手段により、サーミスタ25は機械的に固定されている。
風防板45とカバー34の間には、製氷皿20から製氷が完了した氷を離氷するために製氷皿20がねじられても相互接触を生じないだけの隙間47が設けられている。製氷皿20の下面には、サーミスタ25に加えて、ヒータ31が配置される。各製氷セル21の、上下反転状態における頂点部分には、ヒータ31を受け入れる平行リブ32が形成されている。製氷皿20の下面は、カバー34で覆われている。カバー34の貫通穴からバネ取付リブ41が突き出ている。
風防板45とカバー34の間には、製氷皿20から製氷が完了した氷を離氷するために製氷皿20がねじられても相互接触を生じないだけの隙間47が設けられている。製氷皿20の下面には、サーミスタ25に加えて、ヒータ31が配置される。各製氷セル21の、上下反転状態における頂点部分には、ヒータ31を受け入れる平行リブ32が形成されている。製氷皿20の下面は、カバー34で覆われている。カバー34の貫通穴からバネ取付リブ41が突き出ている。
図4は、上下反転状態の製氷皿と、それに組み合わせられるヒータ及びカバーの斜視図である。
ヒータ31は、発熱線をシリコーン樹脂で被覆したものであり、製氷皿20のねじりに追随できるよう、全体が柔軟に仕上げられている。ヒータ31を受け入れる平行リブ32は、2個のリブを所定間隔で平行に配置したものであり、ヒータ31をすきまばめの形で受け入れられるようにリブ間の間隔が設定されている。リブ間の間隔をこのように設定するのは、製氷皿20がねじられたとき、ヒータ31がある程度自由に動き得るようにするためである。
ヒータ31は、製氷皿20の長手方向中心線の左右に対称形状を描くように引き回されている。実施形態では、全体形状がほぼU字形となっている。Uの字の開放端となる箇所に1対の給電線33が接続される。
ヒータ31は、設計発熱量が小さいので、ごく細い発熱線をガラス繊維の芯に巻き付けた構造であり、巻き付きが締まる方向にねじられたりすると発熱線が切れやすい。そのため、前述のようにヒータ31がある程度自由に動き得るようにする他、ヒータ31の全体的な引き回しの形状も、発熱線に極力無理な力がかからないような形状とされる。
ヒータ31は、平行リブ32に入れ、製氷皿20の下面に密着させた。次に、製氷皿20の下面は、カバー34で覆う。カバー34は、製氷皿20の下面部分に冷気が侵入するのを防ぎ、各製氷セル21間の温度分布を均一化すると共に、ヒータ31を平行リブ32の中に押しとどめる役割を担うものである。
カバー34は、長方形のトレイ形状であり、一端には支持軸22を通すリング35が形成されている。カバー34は、リング35を支持軸22に嵌合させた上で、2本のビス36と、1個のバネ37により製氷皿20に取り付けられる。カバー34の取り付けは、製氷皿20の動きを束縛するような堅固なものではなく、離氷時の製氷皿20のねじりを邪魔することのない、柔軟なものとなっている。カバー34自体も、製氷皿20と同様、低温でも弾性を失わない合成樹脂により成型することが望ましい。
カバー34には、長手方向中心線の両端近くに2個の貫通穴38が形成されている。また、貫通穴38よりもカバー中央に寄った箇所には、長手方向中心線を挟んで対称的に、2個の貫通穴39が形成されている。貫通穴38は、円形であって、製氷皿20の下面に形成された断面円形のボス40を通す。貫通穴39は、矩形であって、製氷皿20の下面に形成されたバネ取付リブ41を通す。
ビス36は、貫通穴38から露出するボス40にねじ込んで固定する。カバー34は、ビス36を抜け止め用ストッパとする形で、ボス40の軸線に沿い移動可能に保持される。すなわちビス36は、カバー34を締め付けることなく、カバー34が製氷皿20から抜け落ちないようにする。
カバー34をビス36で抜け止めすると、カバー34の貫通穴39からバネ取付リブ41が突き出す。バネ取付リブ41の先端に形成された水平貫通穴42に、バネ37の両端の取付フック43を係合させる。バネ37は、長手方向中央部に取付フック43があり、長手方向の両端部にヘアピン部44が存在するという形に、バネ鋼の線材を屈曲成形したものである。
ヘアピン部44は、製氷皿20の方向に延びている。このため、取付フック43をバネ取付リブ41の水平貫通穴42に係合させると、ヘアピン部44がカバー34を圧迫する。カバー34は、ヒータ31に押し付けられ、平行リブ32から抜け出さないようにヒータ31を一定荷重で保持する。これにより、ヒータ31が製氷セル21に密着し、熱を効率よく製氷セル21に伝えている。
製氷皿20の長手方向の両縁には、製氷皿の上端の縁から下向きに延びる風防板45が一体成型されている。風防板45は、製氷皿20に上方から吹き付けられる冷気が下方に回り込むのを阻止している。このため、製氷皿20の下面に冷気が侵入してヒータ31による加熱の効果が損なわれることが防がれ、冷気は製氷皿20の上面に集中することになる。
風防板45には、製氷セル21同士間の長手方向の境界と一致する箇所に、ノッチ46が形成されている。ノッチ46は、1枚の風防板45に2個設けられている。ノッチ46を設けることにより、製氷皿20がねじられたとき、風防板45への応力を分散させ、製氷皿20を構成する樹脂材料の白化や製氷皿20に亀裂が発生することをくい止めることができる。
製氷皿20の支持軸22の側の端には、片側の側面に突起48が形成されている。突起48は、離氷時に製氷皿20にねじりを生じさせるためのものである。
図5は、冷蔵庫の制御ブロック図である。
制御部50は、冷凍サイクルの運転制御とヒータ31への通電制御を含む冷蔵庫1の全体制御をつかさどる。制御部50には、離氷装置24及びヒータ31の他、冷凍サイクルの一環をなす圧縮機51、庫内各部に冷気を送る送風機52、製氷装置10に給水する給水装置53、温度センサ54、及び製氷室4に配置される氷量センサ55などが接続されている。温度センサ54は、温度制御が必要とされる場所に配置された温度を検知するセンサであり、一例としてサーミスタなどがある。
制御部50は、ヒータ31への通電を制御する。ヒータ31は、一例として、加熱の消費電力は5〜6Wとした。
図6は、製氷装置の動作を示すフローチャートである。図7は、製氷装置10の製氷時における水の凍結状態を説明するための製氷セルの模式断面図である。製氷セル21は、図3における左右に配置された2個の製氷セル21のうちの一方を示している。図7において、左右方向がそれぞれ側面21L、側面21Rとなり、前後をそれぞれ前面、後面とする。製氷装置10の動作を図6と図7とで説明する。
図6は、離氷動作を終え、製氷皿20が上向き状態に戻ったところからフローがスタートするものとする。
ステップS01では、制御部50が給水装置53を動作させ、製氷皿20への給水を行わせる。図7(a)は、製氷セル21内に水60を入れた状態で、製氷皿20は、水平であり、製氷セル21内は、全て水60の状態である。
ヒータ31は、製氷セル21の底面の短手方向の真下より左側、すなわち製氷皿20の水平軸線を回転軸として傾けた場合に上側になる方に配置されている。製氷室4の温度は、マイナス18℃設定である冷凍温度の近傍である。冷蔵室2内の不図示の給水タンクから給水が行われると製氷皿20の温度が上昇する。サーミスタ25は、ステップS02でこの温度上昇を検知する。温度上昇が無い場合は、ステップS01に戻る。
水は、給水されるとすぐに冷却されるので、サーミスタ25が検知する温度は、一旦上昇した後、低下し始める。ここからステップS03に入る。
ステップS03は、水を氷に凍結させる凍結ステップである。制御部50は、ヒータ31に通電を開始し、水温を所定の速度で低下させる。
製氷皿20を下からヒータ31で加熱しつつ凍結させることにより、製氷皿20の内面に接する部位からでなく、水60の表面から氷61を成長させることができる。氷61が成長して水60の表面を覆うまでの間に、水中に含まれていた気泡は製氷セル21の上方に上昇し、水60の表面から放出される。
ステップS04では、サーミスタ25の検知する温度が氷点下まで降下したかどうかを制御部50がチェックする。氷点下まで降下し、所定時間を経過したらステップS05に進む。所定時間は、製氷セル21の中の水60の表面が一例として2〜5mmの厚みで凍結する時間である。図7(b)は、製氷セル21内の水60の表面が凍結し、氷61が表面を覆った状態である。
ステップS05は、水60の表面が凍結した段階で、製氷皿20をゆっくりと所定角度まで傾ける。この時、ヒータ31は、通電したままであるが、一時的に通電を止めてもよい。図7(c)は、製氷皿20を矢印Cの回転方向に、所定の角度に傾けた状態である。傾き角度は、制御部50により制御されている。矢印Cの回転方向は、製氷皿20の離氷時と同じであるが、離氷時(後で詳述する)と異なる点は、製氷皿20を回転の途中で止める制御を行い、製氷皿20を所定の角度に傾けて、製氷セルの側面21Lを上側にして停止させる点である。この状態において、氷61が所定の厚さまで成長して製氷セル21の表面を覆っているため、製氷皿20を傾けても、水60が製氷セル21の上面からこぼれない。また、ヒータ31に通電して製氷皿20を加熱することで、水60が対流し、水60の中の気泡62が、製氷セル21の上部に上昇し、側面21Lの内面に接して集まる。気泡62は、側面21Lの下側に位置する製氷セルの側面21Rの内面や、製氷セル21の前面及び後面の内面に接しては集まらない。
図7(d)は、製氷皿20を傾けた状態で、更に氷61が成長し、側面21Lの内面に、気泡62よりも更に気泡が集まってできた気泡63が、付着した状態である。この状態では、ヒータ31に通電して製氷皿20を加熱することで、気泡63は、側面21Lの内面に接して集まる。
次に図7(e)は、図7(d)から更に氷61が成長し、側面21Lの内面に、気泡63よりも更に気泡が集まってできた気泡64が、付着した状態である。この状態では、ヒータ31に通電して製氷皿20を加熱することで、気泡64は、側面21Lの内面に接して集まる。
ステップS06では、サーミスタ25の検知する温度が所定温度まで降下したかどうかを制御部50がチェックする。所定温度として、例えばマイナス9℃まで降下したら製氷は完了したと判断し、ステップS07に進む。
ステップS07で、制御部50は、ヒータ31への通電を停止する。所定時間が経過したら、透明氷の生成が確実になったと判断し、ステップS08に進む。図7(f)は、製氷が完了した状態である。この状態では、製氷皿20を所定の角度に傾けながらヒータ31に通電して製氷皿20を加熱し続けたので、気泡64よりも更に気泡が集まってできた気泡65が、側面21Lの内面に接して集まる。
ステップS08では、制御部50が離氷装置24に製氷皿20の反転動作を行わせて、離氷を行う。離氷装置24が支持軸22を中心に製氷皿20を回転させると、上下反転が完了する少し手前の段階で、突起48が製氷皿ケーシング12に形成された不図示のストッパに当たる。離氷装置24は、これ以後も所定角度だけ製氷皿20を回転させ続けるので、製氷皿20はねじられて変形する。風防板45とカバー34の間には、製氷皿20がねじられても相互接触を生じないだけの隙間47が設けられているので、カバー34の縁と風防板45がこすれ合ってきしみ音を立てたり、摩耗させ合ったりすることはない。
製氷皿20がねじられると、製氷セル21の中の氷61は押し出され、製氷室4内に置かれた氷容器10Aに落下する。製氷セル21の側面21Lの内面に付着した気泡65は、離氷時に空気に放出され氷61の内部に残らない。したがって、製氷が完了した氷61は、気泡がその内部に残っていないので、白濁した部位が無い状態となり、透明度が高い。氷61の、気泡65が付着する部位である氷の1側面(側面21L)の表面には、気泡跡の凹凸ができている。
離氷後、離氷装置24は、製氷皿20を逆方向に回転させ、製氷皿20を元の向きに戻す。これにより、1サイクルの製氷作業が終了する。氷容器10A内の氷量を検知する氷量センサ55は、氷量がまだ十分でないことを検知すれば、引き続き次のサイクルの製氷作業を開始する。氷量センサ55は、氷量が十分存在することを検知すれば、製氷装置10は製氷作業を休止状態にする。なお、製氷セル21の傾き方向を逆の左方向にした場合、製氷セル21の底面に配置したヒータ31の底面での配置は逆の左側になる。なお、ヒータ31は、底面の片側につけているが、両方につけてもよく、この場合、製氷セル21を傾ける方向に合わせて、どちらか一方のヒータ31の通電を適宜行ってもよい。
この実施例によれば、製氷が完了した氷61は、気泡65が内部に入らないため透明であり、氷61の外周の表面のうち1側面(側面21L)の表面にのみ気泡跡の凹凸ができる。他の外周の表面には凹凸ができないため、側面21L以外の表面はなめらかであり、透明度が高い。したがって、気泡跡の凹凸が生じる面が少なく、透明な氷を提供することができる。
また、ヒータ31を製氷セル21の底面の一方の側に配置して、通電しながら水を凍結させ、かつ製氷皿20を離氷装置24によって離氷時と同じ矢印Cの回転方向に所定の角度に傾けるため、簡単な機構により実現することができる。
図8は、本願の変形例となる製氷セル70であり、図8(a)は側断面図、図8(b)は平面図、図8(c)は側面図、図8(d)は気泡が集まる箇所72を示す側断面図である。製氷セル70は、図3における左右に配置された2個の製氷セル21のうちの一方を示している。
製氷セル70は、図8(a)に示すように側面70Lの内面に溝71を設けている。なお、側面70Lの内面に溝71を設けた以外は、本実施例の製氷セル21と同一とした。図8(d)は、気泡が集まる箇所72を示している。なお、図8(b)の平面図では、側面70Lの外側に向かって「く」の字形状の製氷セル70の溝71を突設したが、楕円形や、矩形、台形等の形状の溝を突設してもよい。また、図8(b)では、側面70Lに一個の溝を突設したが、複数個の溝を突設してもよい。また、気泡が集まる箇所72が溝71の内部に入りやすいように、側面70Lの溝71の近傍部は、側面70Lの溝71から離れた部位よりも、側面70Rと側面70Lとの幅が広がるような、製氷セル70の外側方向に張り出す形状となるよう、側面70Lに傾斜を設けてもよい。
この実施例によれば、製氷が完了した氷は、溝71の内面に接する部位の表面にのみ凹凸があるだけで、溝71の内面に接する部位の表面を除く他の外周の表面には凹凸ができないため、側面21L以外の表面はなめらかであり、透明度が高い。したがって、気泡跡の凹凸が生じる面が少なく、透明な氷を提供することができる。
なお、ヒータ31の通電は、実施例では継続通電としたが、断続通電でもよい。もしくは、ヒータ31の消費電力を適宜変更してもよい。また、制御部50は、サーミスタ25の検知温度、経過時間等にもとづいて製氷装置10の傾斜を適宜変えてもよい。また、ヒータ31は、実施例では製氷セル21の側面21L側に設置したが、他方の側面21Rに設置してもよい。この場合、製氷セル21の傾き角度とヒータ31に通電する仕様は変えることになる。
以上で説明した実施例は、あくまで本発明を実施するに当たっての一例であって、本発明はそれらに限定されるものではない。本発明の実施例に開示された技術的手段に周知慣用技術を適宜組み合わせて得られる態様についても本発明の実施例となる技術的範囲に含まれる。
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
4 製氷室
10 製氷装置
11 ダクト
13 冷気吐出口
20 製氷皿
21、70 製氷セル
24 離氷装置
25 サーミスタ
31 ヒータ
34 カバー
45 風防板
50 制御部
51 圧縮機
52 送風機
53 給水装置
71 溝
2 冷蔵室
4 製氷室
10 製氷装置
11 ダクト
13 冷気吐出口
20 製氷皿
21、70 製氷セル
24 離氷装置
25 サーミスタ
31 ヒータ
34 カバー
45 風防板
50 制御部
51 圧縮機
52 送風機
53 給水装置
71 溝
Claims (6)
- 製氷皿と、前記製氷皿を下から加熱するヒータとを備えた製氷装置において、
前記製氷装置は、制御部を有し、
前記制御部は、前記ヒータを加熱した状態で前記製氷皿の表面の凍結後、前記製氷皿を所定の角度に傾けるよう制御を行うことを特徴とする製氷装置。 - 前記製氷皿は、複数の製氷セルを備え、
前記ヒータは、前記複数の製氷セルの下方であって、中央よりずれた位置に配置していることを特徴とする請求項1記載の製氷装置。 - 前記製氷皿は、側面の内面に溝を設けたことを特徴とする特徴とする請求項1または請求項2に記載の製氷装置。
- 前記製氷装置は温度センサを更に有し、
前記制御部は前記温度センサにより前記製氷皿の温度を検知して前記ヒータの通電と前記製氷皿を所定の角度に傾ける動作を制御することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の製氷装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の前記製氷装置を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
- 製氷皿と、前記製氷皿内の温度を検知する温度センサと、前記製氷皿を下から加熱するヒータと、前記温度センサによる検知温度にもとづく前記ヒータの通電制御と前記製氷皿を傾ける制御を行う制御部とを備えた製氷装置において、
前記製氷皿は複数の製氷セルを備え、前記ヒータは、前記製氷皿を傾けた場合に前記製氷セルの底面の真下から略左右のどちらかにずらして位置に配置させ、前記製氷皿への給水後、前記ヒータに通電して前記製氷皿の水の表面を凍結させた後、前記製氷皿を所定の角度に傾け、製氷を行うことを特徴とする製氷装置の制御方法。
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2012
- 2012-03-28 JP JP2012072767A patent/JP2013204882A/ja active Pending
Cited By (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10928114B2 (en) | 2017-01-03 | 2021-02-23 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Ice maker, refrigerator having the same, and method for making ice |
KR20230010056A (ko) * | 2018-11-16 | 2023-01-17 | 엘지전자 주식회사 | 아이스 메이커 및 냉장고 |
KR20230010052A (ko) * | 2018-11-16 | 2023-01-17 | 엘지전자 주식회사 | 아이스 메이커 및 냉장고 |
KR20230010049A (ko) * | 2018-11-16 | 2023-01-17 | 엘지전자 주식회사 | 아이스 메이커 및 냉장고 |
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