JP2013204562A - 斜板式可変容量型圧縮機 - Google Patents

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太田  雅樹
Shohei Fujiwara
昇平 藤原
Takahiro Hoshida
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Abstract

【課題】電力消費を低減することができ、且つ機械的損失を減らすこと。
【解決手段】斜板23の傾角が最小傾角の状態から増大するときには、ソレノイド32が一時的に励磁され、始動用クラッチKが接続状態となり、第3回転体25と第1回転体22とが一体的に回転する。斜板23の傾角が最小傾角よりも大きくなると、斜板23に付与される圧縮反力が、第3回転体25を第1回転体22に接近させる方向へ作用するため、斜板23に付与された圧縮反力により始動用クラッチKの接続状態が維持され、ソレノイド32を消磁状態にしたとしても始動用クラッチKの接続状態が維持される。また、斜板23の傾角が最小傾角のときにはソレノイド32は消磁状態であり、斜板23に付与される圧縮反力が低下するため、皿ばね31のばね力により第3回転体25が第1回転体22から離間して、始動用クラッチKが非接続状態となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転軸から駆動力を得て回転する傾角可変な斜板を備え、前記斜板に係留されたピストンが前記斜板の回転に基づいて前記斜板の傾角に応じたストロークで往復動する斜板式可変容量型圧縮機に関する。
斜板式可変容量型圧縮機では、回転軸の回転によって斜板が回転すると、斜板の回転力がシューを介してピストンに伝わり、ピストンが往復運動して冷媒の圧縮が行われる。また、回転軸に対する斜板の傾角を変更することにより、ピストンのストロークを変更することができ、これにより斜板式可変容量型圧縮機の吐出容量が変更可能である。
斜板式可変容量型圧縮機としては、特許文献1に開示のように、エンジンと回転軸との間の動力伝達機構に電磁クラッチを設けたもの(電磁クラッチ付きタイプ)がある。この電磁クラッチは、斜板式可変容量型圧縮機の全体ハウジングの外部に設けられている。また、これ以外にも、動力伝達機構に電磁クラッチを設けず、エンジンからの動力が常時伝達されるもの(電磁クラッチレスタイプ)も存在する。電磁クラッチレスタイプの斜板式可変容量型圧縮機は、エンジンの稼働時には、エンジンによって回転軸が常時回転駆動される。したがって、車両空調装置では、冷房不要時等においては、斜板の傾角を最小にして斜板式可変容量型圧縮機の吐出容量を最小化することが行われる。吐出容量の最小化は、エンジンに対する動力負荷の軽減、ひいてはエンジンの燃費の向上をもたらす。
しかしながら、前記した電磁クラッチ付きタイプ及び電磁クラッチレスタイプの斜板式可変容量型圧縮機においては、斜板に対してシューが摺接する構成を有している。したがって、斜板とシューとの接触部分における摺動抵抗に起因した機械的損失が生じ、エンジンに対する動力負荷が存在する。特に、クラッチレスタイプの斜板式可変容量型圧縮機においては、吐出容量最小状態(斜板の傾角が最小の状態)におけるエンジンに対する動力負荷をさらに軽減するために、斜板とシューとの接触部分における摺動抵抗に起因した機械的損失をさらに低減する必要がある。
特許文献2に開示の斜板式可変容量型圧縮機では、回転軸と一体的に回転する斜板支持部材に斜板が支持されている。斜板支持部材と斜板とは、クラッチを介して接離可能であり、斜板支持部材と斜板とが一体的に回転する第1状態(クラッチ接続状態)と、斜板が斜板支持部材に対して相対回転可能な第2状態(クラッチ非接続状態)とに切り換え可能な構成になっている。斜板支持部材側に設けられた圧縮バネのバネ力及び斜板と斜板支持部材との間に設けた球体に作用する遠心力は、斜板支持部材側の駆動力伝達部と斜板側の受動部とが切離される方向に斜板を付勢する。このような構成の採用により、斜板の傾角が最小傾角よりも大きいときの容量制御性を良好とすることを優先する第1状態と、斜板の傾角が最小傾角のときの回転抵抗の低減を優先する第2状態との一方から他方への切り換えが可能である。
最小傾角のときに斜板支持部材側の駆動力伝達部と斜板側の受動部とが切離されていれば、クラッチレスタイプの斜板式可変容量型圧縮機における前記した問題を解消することができる。また、電磁クラッチ付きタイプにおいて電磁クラッチON時の消費電力が大きいという欠点も解消することができる。
特開2007−24257号公報 特開2006−152918号公報
しかし、斜板の傾角が最小傾角のときに斜板を斜板支持部材側に付勢する付勢荷重が回転数によって異なる。この場合の回転数の変化に対する付勢荷重の変化は、最小回転数から増大するにつれて低減してゆき、次いで増大に転じる。そのため、斜板と斜板支持部材とが離れた第2状態(クラッチ非接続状態)から斜板と斜板支持部材とが結合した第1状態(クラッチ接続状態)へ移行可能にするには、圧縮バネのバネ荷重を付勢荷重の最小値程度にする必要がある。そうすると、球体に作用する遠心力が小さい低回転数(例えば自動車のアイドリング時の圧縮機回転数)のときには、圧縮バネのバネ荷重ではクラッチ接続状態を解除することができず、アイドリング時のような低回転数のときの前記した機械的損失を減らすことができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電力消費を低減することができ、且つ機械的損失を減らすことができる斜板式可変容量型圧縮機を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、回転軸から駆動力を得て回転する傾角可変な斜板を備え、前記斜板に係留されたピストンが前記斜板の回転に基づいて前記斜板の傾角に応じたストロークで往復動する斜板式可変容量型圧縮機であって、前記回転軸と一体的に回転可能に前記回転軸に連結された第1回転体と、前記第1回転体の回転を前記斜板に伝達する第2回転体と、前記回転軸の軸方向において前記第1回転体と前記第2回転体との間に配設される第3回転体と、前記第1回転体と前記第3回転体とを互いに前記軸方向に接近させるように前記第1回転体、前記第2回転体又は前記第3回転体に電磁力を作用させるソレノイドと、前記ソレノイドの励磁によって前記第1回転体と前記第3回転体とが接続状態となる始動用クラッチと、前記第1回転体と前記第3回転体とを互いに前記軸方向に離間させる方向に付勢する付勢部材と、前記第1回転体の回転を前記第2回転体に伝達するためのコイルスプリングと、を備え、前記コイルスプリングは、該コイルスプリングの内周面が、前記第1回転体に設けられた第1伝達部、及び前記第2回転体に設けられた第2伝達部の外周を取り囲むように配置されており、前記コイルスプリングの一端は前記第3回転体に保持されるとともに、他端は前記第2回転体に保持されており、前記第3回転体が前記第2回転体に対して相対回転することで、前記コイルスプリングが縮径して、前記コイルスプリングの内周面が、前記第1伝達部及び前記第2伝達部に巻き付けられることを要旨とする。
この発明によれば、斜板の傾角が最小傾角の状態から増大するときには、ソレノイドが一時的に励磁され、第1回転体と第3回転体とが付勢部材の付勢力に抗して互いに接近して始動用クラッチが接続状態になり、第3回転体が第1回転体と一体的に回転する。すると、第3回転体が第2回転体に対して相対回転する。このとき、コイルスプリングの一端は第3回転体に保持されているとともに、他端は第2回転体に保持されているため、コイルスプリングが巻き締められて縮径し、コイルスプリングの内周面が第1回転体の第1伝達部及び第2回転体の第2伝達部に巻き付けられる。その結果、第1回転体の回転がコイルスプリングを介して第2回転体に伝達されるため、第1回転体と第2回転体とを一体的に回転させることができ、第1回転体の回転を、第2回転体を介して斜板に伝達することができる。
斜板の傾角が最小傾角よりも大きくなると、ピストンが冷媒を圧縮し、ピストンを介して斜板に圧縮反力が付与される。斜板に付与された圧縮反力は、第3回転体を第1回転体側に向けて回転軸の軸方向へ接近させる方向へ作用するため、斜板に付与された圧縮反力により第1回転体と第3回転体との接続状態が維持され、ソレノイドを消磁状態にしたとしても始動用クラッチの接続状態が維持される。その結果として、ソレノイドを、始動用クラッチを非接続状態から接続状態に移行する際に一時的に励磁させるだけで済むため、電力消費を低減することができる。
また、斜板の傾角が最小傾角のときにはソレノイドは消磁状態であるとともに、斜板に付与される圧縮反力が低下するため、付勢部材の付勢力により第3回転体が第1回転体から離間して、始動用クラッチが非接続状態となる。その結果として、コイルスプリングの巻き締めが解除され、第1回転体の回転が、コイルスプリングを介して第2回転体へ伝達されないため、斜板の傾角が最小傾角のときには斜板が第1回転体と一体的に回転することがなく、斜板の傾角が最小傾角のときの機械的損失を減らすことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1伝達部及び前記第2伝達部のうちの少なくとも一方は耐摩耗材により形成されていることを要旨とする。
この発明によれば、コイルスプリングの内周面との摩擦によって第1回転体の第1伝達部及び第2回転体の第2伝達部が摩耗してしまうことを抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第2回転体及び前記第3回転体のうちの少なくとも一方は、前記コイルスプリングが拡径状態であるときに前記コイルスプリングの外周面が接触する接触面を有していることを要旨とする。
この発明によれば、コイルスプリングが拡径状態であるときに、コイルスプリングの外周面が接触面に接触しているため、例えば、斜板式可変容量型圧縮機を搭載した車両の走行中において、車両が振動する度にコイルスプリングが動いて第2回転体又は第3回転体に当たってしまうことを抑制することができる。その結果として、車両が振動する度に、コイルスプリングと第2回転体又は第3回転体との接触音が発生してしまうことを抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記ソレノイドは環状に形成されており、前記第1回転体及び前記第3回転体は前記ソレノイドの径方向内側にあり、前記第2回転体は前記ソレノイドの電磁力により前記軸方向に吸引される被吸引部を有していることを要旨とする。
この発明によれば、回転軸の軸方向において、ソレノイドを第2回転体の被吸引部近傍まで延ばすことができ、ソレノイドと被吸引部との間に第1回転体又は第2回転体の一部が存在する場合に比べると、ソレノイドを軸方向へ大型化することができ、電磁力を増強させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記コイルスプリングは角ばねであることを要旨とする。
この発明によれば、例えば、コイルスプリングが円形断面のばねである場合に比べると、コイルスプリングの内周面と第1回転体の第1伝達部との接触面積、及びコイルスプリングの内周面と第2回転体の第2伝達部との接触面積を大きくすることができる。その結果、コイルスプリングの内周面と第1回転体の第1伝達部との間の伝達トルク、及びコイルスプリングの内周面と第2回転体の第2伝達部との間の伝達トルクを増すことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記第1伝達部の外周面と前記第2伝達部の外周面とが同一周面上に位置していることを要旨とする。
この発明によれば、第1伝達部の外周面と第2伝達部の外周面とが同一周面上に位置していない場合に比べると、コイルスプリングの内周面を、第1伝達部及び第2伝達部に巻き付け易くすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の発明において、前記第3回転体には前記コイルスプリングの一端を係止する第1係止溝が形成されるとともに、前記第2回転体には前記コイルスプリングの他端を係止する第2係止溝が形成されていることを要旨とする。
この発明によれば、コイルスプリングの一端を第3回転体の第1係止溝に係止するだけで、コイルスプリングの一端を第3回転体に保持することができるとともに、コイルスプリングの他端を第2回転体の第2係止溝に係止するだけで、コイルスプリングの他端を第2回転体に保持することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記始動用クラッチは、前記第1回転体及び前記第3回転体の一方に設けられた凸円錐面と、他方に設けられて前記凸円錐面に接離する凹円錐面とを備えていることを要旨とする。
この発明によれば、例えば、第1回転体と第3回転体とを、互いに平行な面同士で面接触させてトルク伝達させる場合に比べると、第1回転体と第3回転体との間の伝達トルクを増すことができ、第1回転体と第3回転体との間のトルク伝達を良好なものとすることができる。
この発明によれば、電力消費を低減することができ、且つ機械的損失を減らすことができる。
実施形態における斜板式可変容量型圧縮機全体の側断面図。 斜板の傾角が最大傾角のときの部分拡大側断面図。 斜板の傾角が最小傾角のときの部分拡大側断面図。 角ばねの一端が第1係止溝に係止されている状態を示す断面図。 角ばねの他端が第2係止溝に係止されている状態を示す断面図。 ヒンジ機構を示す部分拡大平断面図。 別の実施形態における斜板の傾角が最小傾角のときの部分拡大側断面図。
以下、本発明を車両に搭載される斜板式可変容量型圧縮機に具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図1に示すように、シリンダブロック11の前端にはフロントハウジング12が連結されている。シリンダブロック11の後端にはリヤハウジング13がバルブプレート14、弁形成プレート15,16及びリテーナ形成プレート17を介して連結されている。シリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、斜板式可変容量型圧縮機10の全体ハウジングを構成する。
制御圧室121を形成するフロントハウジング12とシリンダブロック11とには回転軸18がラジアルベアリング19,20を介して回転可能に支持されている。制御圧室121から外部へ突出する回転軸18は、図示しない車両エンジンから回転駆動力を得る。フロントハウジング12と回転軸18との間にはリップシール型の軸封装置21が介在されている。軸封装置21は、制御圧室121から回転軸18の周面に沿った冷媒洩れを防止する。
図2及び図3に示すように、回転軸18には第1回転体22が止着されている。第1回転体22は、軸孔221を有する環状形状に形成されており、軸孔221に回転軸18が嵌合して固定されている。また、回転軸18には斜板23が回転軸18の軸方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されている。回転軸18の軸方向において、第1回転体22と斜板23との間には第2回転体24及び第3回転体25が設けられている。第3回転体25は、第1回転体22と第2回転体24との間に配設されている。
第1回転体22には、回転軸18に連結して固定された円筒状の第1伝達部22aと、第1伝達部22aの外周側に連なる凸円錐部22bとが形成されている。凸円錐部22bには,斜板23に向かうにつれて縮径するとともに、回転軸18の回転軸線181を包囲する凸円錐面221bが形成されている。凸円錐面221bの軸線は、回転軸線181に一致する。凸円錐部22bとフロントハウジング12との間にはスラスト軸受29が介在されている。
第2回転体24には、回転軸18の回転軸線181を包囲する円筒状の回転支持部24aと、回転支持部24aの外周側に連なる環状板形状の連繋部24bと、連繋部24bの外周側に連なる円筒状の本体部24cと、本体部24cの外周側に連なる環状板形状の被吸引部24dとが形成されている。第2回転体24は磁性体により形成されている。回転支持部24aと回転軸18との間にはラジアルベアリング30が介在されている。第2回転体24は、ラジアルベアリング30を介して回転軸18に対して回転可能に支持されている。回転支持部24aの外周面241aには耐摩耗材24eが全周に亘って設けられている。第1伝達部22aの外周面221aと耐摩耗材24eの外周面241eとは同一周面上に位置している。なお、第1伝達部22aの外周面221aには耐摩耗性に優れた表面処理(例えば焼き入れ)が施されている。
第3回転体25には、凸円錐部22bに接離する凹円錐部25aと、凹円錐部25aの内周側に連なる環状板形状の保持部25bとが形成されている。保持部25bの内径は、第1伝達部22aの外径よりも大きくなっており、第1伝達部22aは、保持部25bの内側に位置している。また、保持部25bの内径は、第2回転体24の本体部24cの内径と同じになっている。よって、保持部25bの内周面251bと本体部24cの内周面241cとは同一周面上に位置している。保持部25bの内周面251bには第1係止溝26が形成されるとともに、本体部24cの内周面241cには第2係止溝27が形成されている。第1係止溝26は保持部25bの軸方向に沿って貫通している。
凹円錐部25aには、斜板23に向かうにつれて縮径するとともに、回転軸18の回転軸線181を包囲する凹円錐面251aが形成されている。凹円錐面251aと凸円錐面221bとは面接触可能になっている。凹円錐面251aの軸線は、回転軸線181に略一致する。
保持部25bの内周面251b及び本体部24cの内周面241cと、第1伝達部22aの外周面221a及び耐摩耗材24eの外周面241eとの間には、コイルスプリング28が配設されている。コイルスプリング28は四角形断面である角ばねである。コイルスプリング28は、その内周面28dが、第1伝達部22aの外周面221a及び耐摩耗材24eの外周面241eを取り囲むように配置されている。コイルスプリング28の一端28aは径方向外側に突出しているとともに、他端28bは径方向外側に突出している。本実施形態では、コイルスプリング28の一端28a及び他端28bの突出方向は同一方向になっている。
図4に示すように、コイルスプリング28の一端28aは第1係止溝26に係止されている。図5に示すように、コイルスプリング28の他端28bは第2係止溝27に係止されている。このコイルスプリング28の一端28aと第1係止溝26との係止、及びコイルスプリング28の他端28bと第2係止溝27との係止により、コイルスプリング28における周方向への移動が規制されている。コイルスプリング28が原形状である(拡径状態である)とき、コイルスプリング28の外周面28cは、保持部25bの内周面251b及び本体部24cの内周面241cに面接触している。よって、本実施形態では、保持部25bの内周面251b及び本体部24cの内周面241cは接触面として機能する。
図2及び図3に示すように、凸円錐部22bと保持部25bとの間には付勢部材としての皿ばね31が介在されている。皿ばね31は、第1伝達部22aを包囲しており、第3回転体25を斜板23側に向けて付勢している。
フロントハウジング12の内面には円環状のソレノイド32が取り付けられている。ソレノイド32は、第1回転体22及び第3回転体25を包囲している。ソレノイド32は、コイル33と、コイル33を収容するコイルホルダ34とから形成されており、コイルホルダ34は磁性体により形成されている。コイルホルダ34は、第2回転体24の被吸引部24dに向けて開放している。そして、コイル33に通電が行なわれると、被吸引部24dがソレノイド32から吸引力(電磁力)を受ける。
図6に示すように、第2回転体24には一対の突起37,38が斜板23に向けて突設されており、斜板23には一対のアーム35,36が第2回転体24に向けて突設されている。アーム35,36は、一対の突起37,38間に形成された凹部39に挿入されている。アーム35,36は、一対の突起37,38に挟まれた状態で凹部39内を移動可能である。凹部39の底部は、カム面391に形成されており、アーム35,36の先端部351,361がカム面391を摺接可能である。斜板23は、一対の突起37,38に挟まれたアーム35,36とカム面391との連係により回転軸18の軸方向へ傾動可能かつ回転軸18と一体的に回転可能である。一対のアーム35,36及び突起37,38は、第2回転体24に対して斜板23を傾動可能、かつ第2回転体24から斜板23へトルク伝達可能なヒンジ機構40を構成する。
図2及び図3に示すように、斜板23の傾角θは、斜板23の中心軸線231と回転軸18の回転軸線181とがなす角度で表される。斜板23の径中心部が第2回転体24側へ移動(図1において右から左への移動)すると、斜板23の傾角が増大する。斜板23の最大傾角は、第2回転体24と斜板23との当接によって規制される。
斜板23とシリンダブロック11との間の回転軸18の部位には容量復帰ばね60が介在されている。容量復帰ばね60は、斜板23の傾角が増大する方向に斜板23を付勢する。斜板23の最小傾角は、容量復帰ばね60の一端との当接によって規制されている。図1の実線及び図2で示す斜板23の傾角は、最大傾角であり、図1の鎖線及び図3で示す斜板23の傾角は、最小傾角である。斜板23の最小傾角は、0°よりも僅かに大きくなるようにしてある。
第2回転体24と斜板23との間には傾角減少ばね41が設けられており、傾角減少ばね41と第2回転体24との間にはリング形状の滑り軸受からなるストッパ42が介在されている。傾角減少ばね41は、斜板23の傾角が減少する方向に斜板23を付勢している。傾角減少ばね41と容量復帰ばね60との合成ばね特性は、斜板式可変容量型圧縮機10内の圧力が均一かつ斜板23が回転しない状態では、斜板23を最小傾角の位置へ配置するように設定してある。
図1に示すように、シリンダブロック11に貫設された複数のシリンダボア111内にはピストン45が収容されている。ピストン45は、シュー46を介して斜板23の外周縁部に係留されている。斜板23の回転運動は、シュー46を介してピストン45の前後往復運動に変換され、ピストン45がシリンダボア111内を往復動する。ピストン45は、斜板23の回転に基づいて斜板23の傾角に応じたストロークで往復動する。
リヤハウジング13内には吸入圧領域である吸入室131及び吐出圧領域である吐出室132が区画形成されている。バルブプレート14、弁形成プレート16及びリテーナ形成プレート17には吸入ポート47が形成されており、バルブプレート14及び弁形成プレート15には吐出ポート48が形成されている。弁形成プレート15には吸入弁151が形成されており、弁形成プレート16には吐出弁161が形成されている。シリンダボア111、弁形成プレート15、ピストン45により圧縮室112がシリンダブロック11内に区画形成されている。
吸入室131内の冷媒は、ピストン45の復動動作(図1において右側から左側への移動)により吸入ポート47から吸入弁151を押し退けて圧縮室112内へ流入する。圧縮室112内へ流入した冷媒は、ピストン45の往動動作(図1において左側から右側への移動)により吐出ポート48から吐出弁161を押し退けて吐出室132へ吐出される。吐出弁161は、リテーナ形成プレート17上のリテーナ171に当接して開度規制される。制御圧室121内の圧力が下がると、斜板23の傾角が増大して吐出容量が増え、制御圧室121内の圧力が上がると、斜板23の傾角が減少して吐出容量が減る。
吸入室131と吐出室132とは、外部冷媒回路49で接続されている。外部冷媒回路49上には、冷媒から熱を奪うための熱交換器50(凝縮器)、膨張弁51、及び周囲の熱を冷媒に移すための熱交換器52(蒸発器)が介在されている。吐出室132から外部冷媒回路49に至る途中には逆止弁53が設けられている。逆止弁53が開いているときには、吐出室132内の冷媒は、外部冷媒回路49へ流出する。
圧縮室112から冷媒を吐出したときの圧縮反力は、シリンダボア111からピストン45、シュー46、斜板23、ヒンジ機構40、第2回転体24、第3回転体25、第1回転体22及びスラスト軸受29を介してフロントハウジング12にて受け止められる。
吐出室132と制御圧室121とは、供給通路54で接続されており、制御圧室121と吸入室131とは、排出通路55で接続されている。供給通路54上には電磁式の容量制御弁56が組み付けられている。容量制御弁56に対しての通電制御(デューティ比制御)は、図示しない制御コンピュータによって行われる。容量制御弁56における弁開度は、制御コンピュータによって容量制御弁56に対する供給電流値(デューティ比)が高められると減少し、供給電流値(デューティ比)が下げられると増大する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
容量制御弁56への通電が開始されると、ソレノイド32への通電も開始される。ソレノイド32への通電が開始されると、第2回転体24の被吸引部24dがソレノイド32側へ引き寄せられるとともに、第2回転体24の本体部24cにおける第3回転体25側の面である一端面242cが、第3回転体25における第2回転体24側の面である他端面251に当接する。さらに、第2回転体24の被吸引部24dがソレノイド32側へ引き寄せられると、第2回転体24の押圧力により第3回転体25が皿ばね31のばね力(付勢力)に抗して第1回転体22側へ押圧され、凹円錐部25aの凹円錐面251aが凸円錐部22bの凸円錐面221bに面接触する。
凹円錐面251aと凸円錐面221bとが面接触すると、第1回転体22の回転が凹円錐面251a及び凸円錐面221bを介して第3回転体25に伝達され、第3回転体25が第1回転体22と一体的に回転する。よって、本実施形態では、凸円錐面221b及び凹円錐面251aにより、ソレノイド32の励磁によって第1回転体22と第3回転体25とが接続状態となる始動用クラッチKが構成されている。
第3回転体25が回転すると、第3回転体25の回転が、第3回転体25の他端面251及び第2回転体24の本体部24cの一端面242cを介して第2回転体24に伝達され、第1回転体22、第2回転体24及び第3回転体25が一体的に回転する。これにより、第2回転体24及び斜板23が一体的に回転する。
容量制御弁56への通電が開始されたときには、容量制御弁56の弁開度が減少する。すると、圧縮室112から吐出室132への吐出が行なわれる。これにより斜板23の傾角が増大する。斜板23の傾角が最小傾角から増大すると吐出圧が増大する。吐出圧が増大すると、逆止弁53が開き、吐出室132内の冷媒が外部冷媒回路49へ流出する。外部冷媒回路49へ流出した冷媒は、吸入室131へ還流する。
圧縮室112から冷媒を吐出したときの圧縮反力は、シリンダボア111からピストン45、シュー46、斜板23、ヒンジ機構40を介して第2回転体24に付与される。すると、第2回転体24と第3回転体25との間で回転抵抗が増大し、第2回転体24の回転が第3回転体25の回転に対して遅くなる。その結果、第2回転体24と第3回転体25とが相対回転することになる。
このとき、コイルスプリング28の一端28aは第1係止溝26に係止されているとともに、他端28bは第2係止溝27に係止されているため、第2回転体24と第3回転体25との相対回転によりコイルスプリング28が巻き締められて縮径する。すると、図2に示すように、コイルスプリング28の内周面28dが第1伝達部22aの外周面221a及び耐摩耗材24eの外周面241eに巻き付けられる。その結果、第1回転体22の回転がコイルスプリング28を介して第2回転体24に伝達されるため、第1回転体22と第2回転体24とが一体的に回転する。その結果として、第2回転体24は、圧縮室112から冷媒を吐出したときの圧縮反力が付与されても、第1回転体22と同じ回転速度で回転することが可能となる。よって、本実施形態では、耐摩耗材24eが第2伝達部を形成している。
ソレノイド32への通電は、この通電開始からの経過時間がコイルスプリング28の内周面28dが、第1伝達部22aの外周面221a及び耐摩耗材24eの外周面241eに巻き付けられた状態へ移行したと見なし得る時間に達したときに停止される。ここで、斜板23に付与された圧縮反力により、第3回転体25が回転軸18の軸方向において第1回転体22に押し付けられている。このため、斜板23に付与された圧縮反力により凹円錐面251aと凸円錐面221bとが面接触された状態、すなわち、始動用クラッチKの接続状態が維持され、ソレノイドを消磁状態にしたとしても始動用クラッチKの接続状態が維持される。その結果として、ソレノイド32を、始動用クラッチKを非接続状態から接続状態に移行する際に一時的に励磁させるだけで済むため、電力消費が低減される。
容量制御弁56に対する供給電流値(デューティ比)が高められると、容量制御弁56における弁開度が減少し、吐出室132から制御圧室121への冷媒供給量が減る。制御圧室121内の冷媒は、排出通路55を介して吸入室131へ流出しているため、冷媒供給量が減ると制御圧室121内の圧力が下がり、斜板23の傾角が増大して吐出容量が増える。容量制御弁56に対する供給電流値(デューティ比)が下げられると、容量制御弁56における弁開度が増大し、吐出室132から制御圧室121への冷媒供給量が増える。したがって、制御圧室121内の圧力が上がり、斜板23の傾角が減少して吐出容量が減る。
そして、容量制御弁56に対する供給電流値(デューティ比)が零(通電停止状態)になると容量制御弁56における弁開度が最大となり、斜板23の傾角が最小傾角に達する。すると、斜板23及び第2回転体24に付与される圧縮反力が低下するため、第2回転体24と第3回転体25との間での回転抵抗が無くなって、第2回転体24と第3回転体25との相対回転が生じなくなる。すなわち、第2回転体24と第3回転体25とが同じ速度で回転し始める。すると、コイルスプリング28の復元力により、コイルスプリング28が原形状に戻ろうとし、コイルスプリング28の内周面28dにおける第1伝達部22aの外周面221a及び耐摩耗材24eの外周面241eへの巻き付けが解除される。コイルスプリング28が原形状に戻ると、コイルスプリング28の外周面28cと、保持部25bの内周面251b及び本体部24cの内周面241cとが面接触する。
さらに、皿ばね31のばね力が圧縮反力に打ち勝って第3回転体25が元の位置(図3に示す位置)に復帰する。これにより、第3回転体25が第1回転体22と一体的に回転しなくなり、第2回転体24及び第3回転体25の回転が停止される。その結果、斜板23が回転しなくなり、逆止弁53が閉じて外部冷媒回路49における冷媒循環が停止する。斜板23の傾角が最小傾角のときにはソレノイド32は消磁状態であるため、始動用クラッチKが非接続状態となっており、第3回転体25が第1回転体22と一体的に回転しない。その結果、第1回転体22の回転が、コイルスプリング28を介して第2回転体24へ伝達されないため、斜板23の傾角が最小傾角のときの機械的損失が減る。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)斜板23の傾角が最小傾角の状態から増大するときには、ソレノイド32が一時的に励磁され、始動用クラッチKが接続状態となり、第3回転体25と第1回転体22とが一体的に回転する。斜板23の傾角が最小傾角よりも大きくなると、斜板23に圧縮反力が付与される。斜板23に付与された圧縮反力は、回転軸18の軸方向において第3回転体25を第1回転体22に接近させる方向へ作用するため、斜板23に付与された圧縮反力により始動用クラッチKの接続状態が維持され、ソレノイド32を消磁状態にしたとしても始動用クラッチKの接続状態が維持される。その結果として、ソレノイド32を、始動用クラッチKを非接続状態から接続状態に移行する際に一時的に励磁させるだけで済むため、電力消費を低減することができる。また、斜板23の傾角が最小傾角に移行したときにはソレノイド32は消磁状態であり、斜板23に付与される圧縮反力が低下するため、皿ばね31のばね力により第3回転体25が第1回転体22から離間して、始動用クラッチKが非接続状態となる。その結果として、第1回転体22の回転が、コイルスプリング28を介して第2回転体24へ伝達されないため、斜板23の傾角が最小傾角のときには斜板23が第1回転体22と一体的に回転することがなく、斜板23の傾角が最小傾角のときの機械的損失を減らすことができる。
(2)回転支持部24aの外周面241aに耐摩耗材24eを設け、この耐摩耗材24eにより第2伝達部を形成した。よって、コイルスプリング28の内周面28dとの摩擦によって第2回転体24が摩耗してしまうことを抑制することができる。
(3)コイルスプリング28が拡径状態であるときに、コイルスプリング28の外周面28cと、保持部25bの内周面251b及び本体部24cの内周面241cとを面接触させた。よって、例えば、斜板式可変容量型圧縮機10を搭載した車両の走行中において、車両が振動する度にコイルスプリング28が動いて第2回転体24又は第3回転体25に当たってしまうことを抑制することができる。その結果として、車両が振動する度に、コイルスプリング28と第2回転体24又は第3回転体25との接触音が発生してしまうことを抑制することができる。
(4)ソレノイド32を環状に形成し、第1回転体22及び第3回転体25をソレノイド32の径方向内側に配置させ、第2回転体24に、ソレノイド32の電磁力により回転軸18の軸方向に吸引される被吸引部24dを形成した。よって、回転軸18の軸方向において、ソレノイド32を第2回転体24の被吸引部24d近傍まで延ばすことができ、ソレノイド32と被吸引部24dとの間に第1回転体22又は第2回転体24の一部が存在する場合に比べると、ソレノイド32を軸方向へ大型化することができ、電磁力を増強させることができる。
(5)角ばねのコイルスプリング28は、円形断面のばねに比べると、コイルスプリング28の内周面28dと第1伝達部22aの外周面221aとの接触面積、及びコイルスプリング28の内周面28dと耐摩耗材24eの外周面241eとの接触面積を大きくすることができる。その結果、コイルスプリング28の内周面28dと第1伝達部22aの外周面221aとの間の伝達トルク、及びコイルスプリング28の内周面28dと耐摩耗材24eの外周面241eとの間の伝達トルクを増すことができる。
(6)第1伝達部22aの外周面221aと耐摩耗材24eの外周面241eとを同一周面上に位置させた。よって、第1伝達部22aの外周面221aと耐摩耗材24eの外周面241eとが同一周面上に位置していない場合に比べると、コイルスプリング28の内周面28dを、第1伝達部22aの外周面221a及び耐摩耗材24eの外周面241eに巻き付け易くすることができる。
(7)第3回転体25に第1係止溝26を形成し、第2回転体24に第2係止溝27を係止した。よって、コイルスプリング28の一端28aを第1係止溝26に係止するだけで、コイルスプリング28の一端28aを第3回転体25に保持することができるとともに、コイルスプリング28の他端28bを第2係止溝27に係止するだけで、コイルスプリング28の他端28bを第2回転体24に保持することができる。
(8)凸円錐面221b及び凹円錐面251aにより始動用クラッチKを構成した。よって、例えば、第1回転体22と第3回転体25とを、互いに平行な面同士で面接触させてトルク伝達させる場合に比べると、第1回転体22と第3回転体25との間の伝達トルクを増すことができ、第1回転体22と第3回転体25との間のトルク伝達を良好なものとすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図7に示すように、第2回転体24の被吸引部24dを削除するとともに、第3回転体25に、ソレノイド32の電磁力により回転軸18の軸方向に吸引される被吸引部71を形成してもよい。この場合、第3回転体25は磁性体により形成されている。また、第2回転体24を非磁性体で形成することで、被吸引部71から第2回転体24への磁束の洩れを防止してもよい。
○ 実施形態において、第1回転体22に凹円錐面を形成するとともに、第3回転体25に凸円錐面を形成し、第1回転体22の凹円錐面と第3回転体25の凸円錐面とで始動用クラッチKを構成してもよい。
○ 実施形態において、第1回転体22と第3回転体25とを、互いに平行な面同士で面接触させてトルク伝達させるようにしてもよい。
○ 実施形態において、例えば、コイルスプリング28の一端28aを第3回転体25に対してねじ止めすることで、コイルスプリング28の一端28aを第3回転体25に対して保持するようにしてもよい。同様に、コイルスプリング28の他端28bを第2回転体24に対してねじ止めすることで、コイルスプリング28の他端28bを第2回転体24に対して保持するようにしてもよい。要は、コイルスプリング28の両端が第2回転体24及び第3回転体25に保持されていれば、その保持するための構成は特に限定されるものではない。
○ 実施形態において、第1伝達部22aの外周面221aと耐摩耗材24eの外周面241eとが同一周面上に位置していなくてもよい。
○ 実施形態において、コイルスプリングは、例えば、円形断面のばねであってもよい。
○ 実施形態において、コイルスプリング28が拡径状態であるときに、コイルスプリング28の外周面28cが、保持部25bの内周面251b又は本体部24cの内周面241cに接触するようにしてもよい。
○ 実施形態において、コイルスプリング28が拡径状態であるときに、コイルスプリング28の外周面28cと、保持部25bの内周面251b及び本体部24cの内周面241cとが接触していなくてもよい。
○ 実施形態において、第1伝達部22aの外周面221aに耐摩耗材を設けてもよい。この場合、当該耐摩耗材が第1伝達部を形成する。
○ 実施形態において、凸円錐面221b及び凹円錐面251aに耐摩耗性に優れた表面処理(例えば焼き入れ)を施してもよい。
○ 実施形態において、凸円錐部22bとは別の耐摩耗材を凸円錐部22bに嵌合して凸円錐面221bを形成してもよい。
○ 実施形態において、凹円錐部25aとは別の耐摩耗材を凹円錐部25aに嵌合して凹円錐面251aを形成してもよい。
○ 実施形態において、付勢部材として、例えば、コイルばねを用いてもよい。
○ 実施形態において、斜板23のアーム35,36を非磁性体で形成し、被吸引部24dから斜板23への磁束の洩れを防止するようにしてもよい。
○ 実施形態において、ソレノイド32の通電により、第1回転体22を第3回転体25に回転軸18の軸方向に接近させることで、始動用クラッチKを接続状態にするようにしてもよい。
K…始動用クラッチ、10…斜板式可変容量型圧縮機、18…回転軸、22…第1回転体、22a…第1伝達部、23…斜板、24…第2回転体、24d…被吸引部、24e…第2伝達部を形成する耐摩耗材、25…第3回転体、26…第1係止溝、27…第2係止溝、28…コイルスプリング、28a…一端、28b…他端、28c…外周面、28d…内周面、31…付勢部材としての皿ばね、32…ソレノイド、45…ピストン、221a…外周面、221b…凸円錐面、241c…接触面として機能する内周面、241e…外周面、251a…凹円錐面、251b…接触面として機能する内周面。

Claims (8)

  1. 回転軸から駆動力を得て回転する傾角可変な斜板を備え、前記斜板に係留されたピストンが前記斜板の回転に基づいて前記斜板の傾角に応じたストロークで往復動する斜板式可変容量型圧縮機であって、
    前記回転軸と一体的に回転可能に前記回転軸に連結された第1回転体と、
    前記第1回転体の回転を前記斜板に伝達する第2回転体と、
    前記回転軸の軸方向において前記第1回転体と前記第2回転体との間に配設される第3回転体と、
    前記第1回転体と前記第3回転体とを互いに前記軸方向に接近させるように前記第1回転体、前記第2回転体又は前記第3回転体に電磁力を作用させるソレノイドと、
    前記ソレノイドの励磁によって前記第1回転体と前記第3回転体とが接続状態となる始動用クラッチと、
    前記第1回転体と前記第3回転体とを互いに前記軸方向に離間させる方向に付勢する付勢部材と、
    前記第1回転体の回転を前記第2回転体に伝達するためのコイルスプリングと、を備え、
    前記コイルスプリングは、該コイルスプリングの内周面が、前記第1回転体に設けられた第1伝達部、及び前記第2回転体に設けられた第2伝達部の外周を取り囲むように配置されており、
    前記コイルスプリングの一端は前記第3回転体に保持されるとともに、他端は前記第2回転体に保持されており、前記第3回転体が前記第2回転体に対して相対回転することで、前記コイルスプリングが縮径して、前記コイルスプリングの内周面が、前記第1伝達部及び前記第2伝達部に巻き付けられることを特徴とする斜板式可変容量型圧縮機。
  2. 前記第1伝達部及び前記第2伝達部のうちの少なくとも一方は耐摩耗材により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の斜板式可変容量型圧縮機。
  3. 前記第2回転体及び前記第3回転体のうちの少なくとも一方は、前記コイルスプリングが拡径状態であるときに前記コイルスプリングの外周面が接触する接触面を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜板式可変容量型圧縮機。
  4. 前記ソレノイドは環状に形成されており、前記第1回転体及び前記第3回転体は前記ソレノイドの径方向内側にあり、前記第2回転体は前記ソレノイドの電磁力により前記軸方向に吸引される被吸引部を有していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の斜板式可変容量型圧縮機。
  5. 前記コイルスプリングは角ばねであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の斜板式可変容量型圧縮機。
  6. 前記第1伝達部の外周面と前記第2伝達部の外周面とが同一周面上に位置していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の斜板式可変容量型圧縮機。
  7. 前記第3回転体には前記コイルスプリングの一端を係止する第1係止溝が形成されるとともに、前記第2回転体には前記コイルスプリングの他端を係止する第2係止溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の斜板式可変容量型圧縮機。
  8. 前記始動用クラッチは、前記第1回転体及び前記第3回転体の一方に設けられた凸円錐面と、他方に設けられて前記凸円錐面に接離する凹円錐面とを備えていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の斜板式可変容量型圧縮機。
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