JP2013204378A - 旋回作業車の工具等収容部構造 - Google Patents

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光幸 畠中
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Abstract

【課題】旋回体内の空間を有効利用して工具等収容部を形成することで、旋回体をコンパクトに形成することができるとともに、工具等の出し入れを楽に行うことができるようにした旋回作業車の工具等収容部構造を提供すること。
【解決手段】旋回体上に運転部と作業部と原動機部を配設するとともに、旋回体は底板片の上方に一定の間隔をあけて床板片を配設して形成し、床板片上には運転部を設けるとともに、運転部の直後方に位置する底板片上には原動機部を設けて、底板片上における原動機部の側方に形成される空間を工具等収容箱が収容される工具等収容部となした。
【選択図】図8

Description

本発明は、交換部品であるバケットの取替用刃部等を収容する旋回作業車の工具等収容部構造に関する。
従来、旋回作業車の工具等収容部構造の一形態として、特許文献1に開示されたものがある。すなわち、特許文献1には、旋回体の前端部に開閉蓋付きの工具等収容部を設けて、工具等収容部内に工具や交換部品等を収容するようにした構造が開示されている。旋回体は床板片と底板片を上下方向に一定の間隔をあけて対向配置して形成している。底板片の前端部には収容部基板を前方へ張り出し状に取り付け、収容部基板の前端縁部に、キャップ状に形成した工具等収容部カバー体の下端縁部を枢支して、枢支部を中心に工具等収容部カバー体を開閉自在として工具等収容部を形成している。旋回体の床板片上にはキャビンを配設して、キャビン内に運転部を設けている。キャビンの前面は旋回体の前面と面一に形成され、これらの前面よりも工具等収容部の開閉蓋は前方に膨出形成されている。
特開2002−61225
ところが、前記した特許文献1では、工具等収容部の開閉蓋が前方に膨出形成されているため、この開閉蓋が他物と干渉する虞がある。そして、工具等収容部から工具等を出し入れする際には、作業者が旋回体の前端部側に移動しなければならないが、旋回体の前端部側には左右一対のクローラ式の走行部や掘削部や排土部が集中配置されているため、工具等収容部から工具等を出し入れし辛いという煩雑さがある。そのため、旋回体を略90度旋回させて旋回体の前端部を移動させることで、このような煩雑さを解消することもできるが、逐一、旋回体を旋回させなければならないという煩雑さが残る。
そこで、本発明では、旋回体内の空間を有効利用して工具等収容部を形成することで、旋回体をコンパクトに形成することができるとともに、工具等の出し入れを楽に行うことができるようにした旋回作業車の工具等収容部構造を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明に係る旋回作業車の工具等収容部構造は、旋回体上に運転部と作業部と原動機部を配設するとともに、旋回体は底板片の上方に一定の間隔をあけて床板片を配設して形成し、床板片上には運転部を設けるとともに、運転部の直後方に位置する底板片上には原動機部を左右方向に伸延させて配設し、底板片上における原動機部の左右いずれか一側方に形成される空間を工具等収容箱が収容される工具等収容部となしたことを特徴とする。
かかる旋回作業車の工具等収容部構造では、底板片上における原動機部の左右いずれか一側方に形成される空間を有効利用して工具等収容部を形成しているため、旋回体をコンパクトに形成することができる。そして、工具等収容部は旋回体内の側方に形成しているため、工具等収容部から工具等を楽に出し入れすることができる。
請求項2記載の発明に係る旋回作業車の工具等収容部構造は、請求項1記載の発明に係る旋回作業車の工具等収容部構造であって、工具等収容部は、旋回体の周縁方向に伸延して旋回体の周壁の一部を形成する工具等収容部カバー体により外側方を閉塞するとともに、工具等収容部カバー体は旋回体に前後端部のいずれか一方の端部を枢支して、その枢支部を中心に横方向に開閉自在となしたことを特徴とする。
かかる旋回作業車の工具等収容部構造では、工具等収容部カバー体を横方向に開閉自在となしているため、工具等収容部カバー体を閉め忘れたとしても、工具等収容部カバー体の閉塞方向に旋回体が旋回された際に自動的に閉塞される。そのため、上下方向に開閉させる特許文献1等の工具等収容部カバー体に比して、閉め忘れた際に工具等収容部カバー体が破損される虞を削減することができる。
本発明によれば、旋回体内の空間を有効利用して工具等収容部を形成している。そのため、旋回体をコンパクトに形成することができるとともに、工具等収容部への工具等の出し入れを楽に行うことができる。
本発明に係る旋回作業車(掘削作業車)の左側面図。 本発明に係る旋回作業車(掘削作業車)の右側面図。 本発明に係る旋回作業車(掘削作業車)の正面図。 本発明に係る旋回作業車(掘削作業車)の背面図。 本発明に係る旋回作業車(掘削作業車)の平面図。 本発明に係る旋回作業車(掘削作業車)の背面側斜視図。 旋回体上の構成の正面側斜視図。 旋回体上の構成の背面側斜視説明図。 旋回体上の構成の平面図。 旋回体の機枠構成の正面側斜視図(1)。 旋回体の機枠構成の正面側斜視図(2)。 旋回体の断面平面説明図。 各カバー体の開放平面説明図。 切替弁収容部と工具等収容部の平面説明図。 油圧回路概念説明図。 工具等収容箱の分解斜視図(a)と左側面側斜視図(b)と右側面側斜視図(c)。 工具等収容箱の正面図(a)と背面図(b)と左側面図(c)と右側面図(d)と平面図(e)。 把手の正面図。 図17のI-I線断面図。 図17のII-II線断面図。 他の実施形態としての把手の断面底面図。
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1〜図6に示すAは本発明に係る旋回作業車としての掘削作業車である。
[掘削作業車全体の概要説明]
掘削作業車Aは、図1〜図6に示すように、自走可能な走行機体1と、走行機体1に取り付けた作業部としての掘削部2と排土部3とから構成している。本実施形態では作業部の先端部に作業用アタッチメントとして掘削用のバケット13を装着して掘削部2となしている。
走行機体1は、左右一対のクローラ式の走行部4,4にそれぞれ走行油圧モータ4a,4aを設けて、各走行油圧モータ4a,4aをそれぞれ正逆回転駆動させることで、前後方向に直進走行することも、また、前後左右方向に旋回走行することも、また、左・右側走行部4,4を相互に反対方向に回転駆動させて急旋回させることも可能となしている。走行部4,4間には基台5を介設し、基台5上に旋回体6を旋回自在に載設している。旋回体6は、油圧式モータである旋回モータ6a(図12参照)により上下方向の軸線廻りに左右いずれの方向にも旋回作動可能となしている。旋回体6は走行部4,4の左右側幅(左側走行部4の外側端縁部と右側走行部4の外側端縁部との間隔)内で旋回可能な平面視略円板状に形成している。旋回体6上には、図7及び図8にも示すように、前半部に運転部7とタンク部8を配設する一方、後半部に機能部9を配設している。旋回体6の前端部の一側寄り(本実施形態では右側寄り)位置には掘削部ステー10を前方へ突設して、掘削部ステー10に掘削部2の基端部を枢支して取り付けている。基台5には、左右一対の走行部4,4間において、排土部3を取り付けている。
掘削部2は、ブーム11とアーム12とバケット13とこれらを回動作動させるスイングシリンダ14とブームシリンダ15とアームシリンダ16とバケットシリンダ17を備えている。
旋回体6の前端部の右側寄り位置に突設した掘削部ステー10には、枢支体18を上下方向に軸線を向けた枢軸23により枢支して、枢軸23を中心にして枢支体18を左右揺動自在に取り付けている。旋回体6の右側中途部と枢支体18の右側前部との間には前後方向に伸縮作動するスイングシリンダ14を介設して、スイングシリンダ14の伸縮作動に連動して枢支体18がスイング(左右揺動)作動するようにしている。
枢支体18には、側面視「へ」の字状に屈曲して上下方向に伸延するブーム11の基端部を左右方向に軸線を向けた第1枢軸19により枢支して、第1枢軸19を中心にしてブーム11を上下回動自在に取り付けている。枢支体18の前端部とブーム11の前面中途部との間には上下方向に伸縮作動するブームシリンダ15を介設して、ブームシリンダ15の伸縮作動に連動してブーム11が上下回動作動するようにしている。
ブーム11の先端部には、上下方向に伸延するアーム12の基端部を、左右方向に軸線を向けた第2枢軸20により枢支して、第2枢軸20を中心にしてアーム12を前後回動自在(上下回動自在)に取り付けている。ブーム11の上面中途部に取り付けた第1シリンダ取付体21と、アーム12の前面基端部に取り付けた第2シリンダ取付体22との間には前後方向に伸延作動するアームシリンダ16を介設して、アームシリンダ16の伸縮作動に連動してアーム12が前後回動作動するようにしている。
アーム12の先端部には、バケット13の基部を左右方向に軸線を向けた第3枢軸25により枢支して、第3枢軸25を中心にしてバケット13を前後回動自在(上下回動自在)に取り付けている。アーム12の先端部とバケット13の基部との間にはバケットリンク24を介設して、バケットリンク24とアーム12の第2シリンダ取付体22との間には上下方向に伸延作動するバケットシリンダ17を介設して、バケットシリンダ17の伸縮作動に連動してバケット13が前後回動(上下回動)作動するようにしている。
排土部3は、図1〜図6に示すように、左右一対の走行部4間において、基台5に前後方向に伸延する左右一対のブレードアーム26,26の基端部を昇降可能に取り付け、両ブレードアーム26,26の先端部間に左右方向に伸延するブレード(排土板)27を架設して構成している。ブレード27は走行部4,4の左右側幅と略同一幅に形成している。28はブレードシリンダである。
このように構成して、走行機体1は、運転部7で走行部4を操作することで前後直進走行並びに左右旋回走行が適宜行えるようにしている。そして、運転部7で掘削部2を操作することで掘削作業が行えるようにしている。また、運転部7で排土部3を操作することで排土作業が行えるようにしている。
[旋回体の説明]
旋回体6は、図10〜図12に示すように、平面視略円板状に形成した底板片30の略前半部の上方に間隔保持機枠31を介して床板片32を配設して、底板片30と床板片32との間に一定の間隔を有する扁平収容空間33を形成している。そして、床板片32上に運転部空間34を形成し、床板片32の右側方に位置する底板片30の右側部上にタンク部空間35を形成し、底板片30の後半部上に機能部空間36を形成している。
旋回体6の周面には、図7,図8及び図13に示すように、掘削部ステー10の左側部から平面視で反時計廻りに、順次、ランプカバー体40、コントロールバルブカバー体41、操作パターン切替弁カバー体42、工具等収容部カバー体43、左側下端周縁部カバー体44、カウンターウエイト45、第1・第2タンクカバー体46,47、右側下端周縁部カバー体48、及び、右側前部カバー体49を取り付けて、旋回体6の周面を閉塞する周壁を形成している。コントロールバルブカバー体41、操作パターン切替弁カバー体42、工具等収容カバー体43、左側下端周縁部カバー体44、第1・第2タンクカバー体46,47、及び、右側下端周縁部カバー体48は、旋回体6の周端縁に沿わせて平面視円弧状に湾曲させて形成している。
ランプカバー体40は、図12〜図14に示すように、旋回体6の左側前部に間隔保持機枠31を介して着脱自在に取り付けている。コントロールバルブカバー体41と操作パターン切替弁カバー体42と工具等収容部カバー体43は、旋回体6の左側部周縁に沿って伸延する平面視円弧状の横長四角形板状に形成して、旋回体6の左側部の周縁廻りに隣接させて配設している。コントロールバルブカバー体41は間隔保持機枠31に着脱自在に取り付けている。
操作パターン切替弁カバー体42と工具等収容部カバー体43は、図7,図12〜図14に示すように、間隔保持機枠31に前後端縁部のいずれか一方の端縁部(本実施形態では前端縁部)をそれぞれ第1・第2カバー体支軸42a,43aを介してそれらの上下方向の軸線廻りに枢支して、その枢支部を中心に他方の端縁部(本実施形態では後端縁部)を横方向(本実施形態では外側方)に開閉自在となしている。42b,43bは操作パターン切替弁カバー体42と工具等収容部カバー体43の各内面後端部に突設した閉蓋用係合片であり、42c,43cは間隔保持機枠31に設けた閉蓋用係合受け片である。閉蓋用係合受け片42c,43cに閉蓋用係合片42b,43bを係合させることで、各カバー体42,43を閉蓋状態に保持可能としている。42d,43dは、操作パターン切替弁カバー体42と工具等収容部カバー体43の各後端部に設けた指掛かり孔であり、指掛かり孔42d,43dを介して各カバー体42,43を手前に引いて閉蓋用係合片42b,43bと閉蓋用係合受け片42c,43cとの係合を解除させることで、各カバー体42,43を開蓋可能としている。
左側下端周縁部カバー体44は、図8及び図13に示すように、隣接させて配置したコントロールバルブカバー体41と操作パターン切替弁カバー体42と工具等収容部カバー体43の全下端縁部と同一円弧幅の帯状に形成して、底板片30の左側周縁部に突設した複数のカバー体ステー37に着脱自在に取り付けている。
カウンターウエイト45は、図6及び図8に示すように、旋回体6の周縁後部に配設しており、旋回体6の周縁に沿って伸延する平面視円弧状の略台形板状に形成している。
第1・第2タンクカバー体46,47は、図7,図12及び図13に示すように、旋回体6の右側部周縁に沿って伸延する平面視円弧状の横長四角形板状に形成して、旋回体6の右側部の周縁廻りに隣接させて配設している。第1タンクカバー体46は、作動油タンク112に溶接したブラケット(図示せず)に取り付けた第3カバー体支軸46aを介してその上下方向の軸線廻りに前後端縁部のいずれか一方の端縁部(本実施形態では前端縁部)を枢支して、その枢支部を中心に他方の端縁部(本実施形態では後端縁部)を横方向(本実施形態では外側方)に開閉自在となしている。第2タンクカバー体47は間隔保持機枠31に着脱自在に取り付けている。右側下端周縁部カバー体48は、隣接させて配置した第1・第2タンクカバー体46,47の両下端縁部と同一円弧幅の帯状に形成して、底板片30の右側周縁部に突設した複数のカバー体ステー37に着脱自在に取り付けている。右側前部カバー体49は、旋回体6の右側前部に間隔保持機枠31を介して着脱自在に取り付けている。
扁平収容空間33内には、図10,図12及び図14に示すように、左側前部にコントロールバルブユニット50を配設するコントロールバルブ収容部51を設け、左側中途部に操作パターン切替弁52を配設する切替弁収容部53を設け、左側後部に工具等を収容した工具等収容箱54を配設する工具等収容部55を設けている。
コントロールバルブ収容部51にはコントロールバルブユニット50を配設しており、コントロールバルブユニット50は、図15に示すように、旋回モータ6aを制御する旋回モータ制御弁50aと、スイングシリンダ14を制御するスイングシリンダ制御弁(図示せず)と、ブームシリンダ15を制御するブームシリンダ制御弁50bと、アームシリンダ16を制御するアームシリンダ制御弁50cと、バケットシリンダ17を制御するバケットシリンダ制御弁50dと、左右の走行油圧モータ4a,4aを制御する走行制御弁(図示せず)と、ブレードシリンダ28を制御するブレードシリンダ制御弁(図示せず)とを一体的に連結して形成している。各制御弁50a〜50dは油圧パイロット式スプール弁によって形成している。機能部9に配設した後述の油圧ポンプPに、コントロールバルブユニット50の各制御弁50a〜50dを介して、各モータ4a,4a,6a及び各シリンダ14〜17を圧油管路群56により油圧接続している。
運転部7の座席60(図7及び図8参照)の左側に配設した後述の左作業部操作レバー61は、減圧型の左パイロット弁61aを手動操作可能として、左作業部操作レバー61を前後方向ないしは左右方向(いわゆる十字方向)に傾倒操作することにより、左パイロット弁61aからコントロールバルブユニット50の各油圧パイロット部に左パイロット管路群63を介してパイロット圧を供給し、旋回モータ6aと各シリンダ15〜17の内のいずれか2つを制御可能としている。また、座席60の右側に配設した後述の右作業部操作レバー62は、減圧型の右パイロット弁62aを手動操作可能として、右作業部操作レバー62を前後方向ないしは左右方向に傾倒操作することにより、右パイロット弁62aからコントロールバルブユニット50の各油圧パイロット部に右パイロット管路群64を介してパイロット圧を供給し、旋回モータ6aと各シリンダ15〜17の内の残りの2つを制御可能としている。
コントロールバルブ収容部51に配設したコントロールバルブユニット50は、図14に示すように、コントロールバルブカバー体41に近接させて配置している。そして、コントロールバルブカバー体41を取り外して横方向を全面開口状態となすことで、開口させた旋回体6の左側外方から手を挿入してコントロールバルブユニット50を容易にメンテナンス等することができる。また、必要に応じて床板片32の左側部を取り外してコントロールバルブユニット50の直上方を開口状態となすことで、コントロールバルブユニット50をメンテナンス等することができる。
切替弁収容部53には、図8及び図14に示すように、操作パターン切替弁52を配設しており、操作パターン切替弁52は、図15に示すように、左・右パイロット管路群63,64の中途部に介設している。操作パターン切替弁52は、左・右作業部操作レバー61,62が前後方向と左右方向に操作されたときの操作パターンと各制御弁50a〜50dとの組合せパターンを、例えば4パターンに切替えるものである。そして、操作パターン切替弁52は、方向切替弁(図示せず)を内蔵した弁本体52aと、弁本体52a内の方向切替弁を操作する切替部としての切替レバー52bとを具備している。切替レバー52bは操作パターン切替弁カバー体42側に指向させるとともに、操作パターン切替弁カバー体42に近接させて配置している。
このようにして、操作パターン切替弁カバー体42を横方向に開放して全面開口状態となすと、切替レバー52bを手軽に摘んで切替操作することができる。すなわち、操作パターン切替弁カバー体42が開放された旋回体6の左側外方から手を挿入して、切替レバー52bを切替操作することで、容易に左・右作業部操作レバー61,62の操作パターンと各制御弁50a〜50dとの組合せパターンを切替えることができる。
工具等収容部55は、図8及び図14に示すように、底板片30上における原動機部120の左右いずれか一側方(本実施形態では左側方)に形成される空間を有効利用して形成しており、工具等収容部55には工具等を収容した工具等収容箱54を配設している。工具等収容箱54は、図16(a)〜(c)及び図17(a)〜(e)に示すように、上面が開口する前後方向横長箱状の本体70と、本体70の前下半部を前方に膨出させて形成した膨出体69と、本体70の上面開口部71を閉塞する蓋体72とから形成している。連通連設した本体70内と膨出体69内には交換部品や工具等を収容可能としている。連続する本体70と膨出体69の底板部73には前後部にビス孔74,74を設けて、ビス孔74,74を介して工具等収容部55における底板片30にビス75,75により着脱自在に固定している。つまり、後述する機能部9のメンテナンス作業を行う際には、底板片30から工具等収容箱54を取り外すことでメンテナンス作業を楽に行うことができる。蓋体72は前後方向に伸延する横長四角形板状に形成した天井部76と、天井部76の左側端縁部から垂設した蓋体側壁部77と、天井部76の前後端縁部から垂設した直角三角形状の前・後壁部78,79とから形成している。
そして、蓋体側壁部77の下縁中央部に摘み付きボルト80を取り付ける一方、本体70の本体側壁部81の上縁中央部にナット82を設けて、本体70の上面開口部71を蓋体72により閉塞して、同状態にて整合するナット82と摘み付きボルト80を螺着自在となしている。工具等収容箱54は、蓋体72を取り外すと、本体70の上面開口部71が工具等収容部カバー体43に対面するようにビス75,75により底板片30に固定している。83は膨出体69の天井部に形成したビス挿入孔である。
このように構成して、工具等収容部55は底板片30上における原動機部120の左側方に形成される空間を有効利用して形成しているため、旋回体6をコンパクトに形成することができる。そして、工具等収容部55は旋回体6内の左側方に形成しており、工具等収容箱54は、蓋体72を取り外すと、本体70の上面開口部71が工具等収容部カバー体43に対面するようにビス75,75により底板片30に固定しているため、工具等収容部55の工具等収容箱54から上面開口部71を通して工具等を楽に出し入れすることができる。
そして、工具等収容箱54を配設している工具等収容部55は、後述する運転部7の乗降口91に近接する位置である旋回体6の左側周縁部に設けているため、工具等収容部カバー体43を開放することで工具等収容部55の工具等収容箱54から工具や交換部品を迅速に取り出すことができる。ここで、工具等収容部55には工具等収容箱54以外のグリスガン115等を収容しないようにしているので、工具等収容箱54のみを収容可能なスペースであればそれを有効利用して工具等収容部55となすことができる。なお、グリスガン115は後述するタンク部空間35に配設している。
この際、工具等収容部55は、工具等収容部カバー体43を横方向に(外側方へ)開閉自在となしているため、工具等収容部カバー体43を閉め忘れたとしても、工具等収容部カバー体43の閉塞方向に旋回体6が旋回された際には自動的に閉塞される。そのため、上下方向に開閉させる特許文献1等の工具等収容部カバー体に比して、閉め忘れた際に工具等収容部カバー体43が破損される虞を削減することができる。また、工具等収容部カバー体43は、操作パターン切替弁カバー体42と同様に、前端縁部を枢支部となして後端縁部を前方側へ横方向に開放させる構造となしているため、開閉操作が分かりやすい。
運転部空間34は、図7〜図10に示すように、床板片32上に前方と左側方を開放させて形成しており、運転部空間34には作業者が着座して運転操作を行う運転部7を設けて、開放された左側方には運転部7に作業者が乗降するための乗降口91を設け、開放された前方には床板片32の前端部に壁上のフロントガード体92を立設している。
[運転部の説明]
運転部7は、図7〜図9に示すように、床板片32の後端縁部に座席支持台(シートマウント)93の前壁を配置し、座席支持台93上の中央部に座席60を載設している。座席支持台93上の座席94の左側には左レバー支持ケース95を配設する一方、座席94の右側には右レバー支持ケース96を配設している。左レバー支持ケース95内には左パイロット弁61aを配設し(図15参照)、左レバー支持ケース95の前上部から左作業部操作レバー61を上方へ突設するとともに、左作業部操作レバー61を前後方向と左右方向に傾倒操作可能としている。
そして、左レバー支持ケース95は略水平な使用位置と、後部を中心に後上方へ跳ね上げた不使用位置との間で位置変更自在となしている。97は左レバー支持ケース95の前端壁から前方へ突設したロックレバーであり、ロックレバー97は、左レバー支持ケース95が使用位置に配置された場合には、油圧ロック機構(図示せず)が作動解除されて油圧作動部がロック解除されるとともに、乗降口91側に突出した横臥姿勢を採り、運転部空間34がロックレバー97により遮断されて作業者の運転部7への乗降が阻害されるようにしている。一方、左レバー支持ケース95が不使用位置に配置された場合には、油圧ロック機構が作動されて油圧作動部がロックされるとともに、乗降口91側から離隔した起立姿勢を採り、運転部空間34が開放されて作業者の運転部7への乗降が阻害されないようにしている。ここで、油圧ロック機構は油圧作動部である掘削部2と排土部3と走行部4と旋回体6の作動を全てロック(油路が切断されて停止状態に固定)するように構成している。
右レバー支持ケース96内には右パイロット弁62aを配設し(図15参照)、右レバー支持ケース96の前上部から右作業部操作レバー62を上方へ突設するとともに、右作業部操作レバー62を前後方向と左右方向に傾倒操作可能としている。
座席94の直前方には床板片32の前中央部に形成したレバー孔を通して上下方向に伸延する左・右側走行レバー98,98を立設しており、各走行レバー98,98は前後方向に傾倒操作可能としている。各走行レバー98,98には走行制御弁(図示せず)を介して走行部4,4の走行油圧モータ4a,4aを油圧接続して、各走行レバー98,98の前後方向の傾倒動作に走行油圧モータ4a,4aの正逆転動作を連動させて、走行部4,4を走行操作可能としている。99は左側走行レバー98の左側近傍に位置させて床板片32上に設けた増速ペダルであり、増速ペダル99を踏み込み操作することで車速が増速されるようにしている。
図9に示す104は右側走行レバー98の右側近傍に位置させて床板片32上に設けたブームスイング操作ペダルであり、ブームスイング操作ペダル104の左側部を踏み込み操作することでブーム11を左側にスイング作動させることができる一方、ブームスイング操作ペダル104の右側部を踏み込み操作することでブーム11を右側にスイング作動させることができるようにしている。ブームスイング操作ペダル104にはスイングシリンダ制御弁(図示せず)を介してスイングシリンダ14を油圧接続して、ブームスイング操作ペダル104の左右側部の踏み込み操作にスイングシリンダ14の伸縮動作を連動させて、ブーム11をスイング作動可能としている。
右レバー支持ケース96の右側方には前後が長幅で左右幅が短幅に形成の操作パネル部100を隣接させて配設している。操作パネル部100の上面前部には液晶モニター101を設け、中途部からブレードレバー102を前後方向に傾倒操作可能に突出させて、後部に各種スイッチ群103を配設している。ブレードレバー102にはブレードシリンダ制御弁(図示せず)を介して排土部3のブレードシリンダ28を油圧接続して、ブレードレバー102の前後方向の傾倒操作にブレードシリンダ28の伸縮動作を連動させて、排土部3を昇降作動可能としている。
タンク部空間35は、図7及び図10に示すように、操作パネル部100の右側方に隣接させて底板片30上に形成しており、タンク部空間35内にはタンク部8を設けている。
[タンク部の説明]
タンク部8は、図7及び図12に示すように、エンジンEを駆動するための燃料を収容する燃料タンク111と、作動油を収容する作動油タンク112を前後に隣接させて配設している。これらのタンク111,112は、右側前部カバー体49上に湾曲状に屈曲形成して立設した前タンクカバー体110と、底板片30の右側周縁部に配設した第1・第2タンクカバー体46,47と、底板片30の右側内方に立設した内壁体113と、これらの前タンクカバー体110と第1・第2タンクカバー体46,47と内壁体113の上端縁部上に配設した上面カバー体114とにより閉塞している。
上面カバー体114は、機能部空間36に配設した後述の支持フレーム体の右側上部に後端縁部を枢支して取り付けて、両タンク111,112の上方を開閉自在となしている。作動油タンク112上にはグリスガン115を横臥状に載置して、グリスガン115を上面カバー体114により閉蓋している。
したがって、上面カバー体114を開蓋すればグリスガン115を簡単に取り出すことができるとともに、作動油タンク112上にはグリスガン115を横臥状に載置して、上面カバー体114を閉蓋すればグリスガン115を簡単に収納することができる。この際、グリスガン115の配設位置は、作動油タンク112上であって、作業者が起立した姿勢にて楽に取り出し・収納することができる高さ(地上高)である。そのため、従来(例えば、特開平8−60702号公報)、旋回体内の前部にグリスガンを配設していた構造では、作業者が身を屈めてグリスガンの取り出し・収納を行わなければならなかったが、それに比して本実施形態ではグリスガン115の取り出し・収納時における作業者の疲労を軽減することができる。
第1タンクカバー体46は、作動油タンク112に溶接した枢支用ステー116に第3カバー体支軸46aを設け、第3カバー体支軸46aに前端縁部46bを枢支して、後端縁部46cを外側方へ横方向に開放可能としている。第2タンクカバー体47は、枢支用ステー116と間隔保持機枠31に着脱自在に取り付けている。
機能部空間36は、図10〜図12に示すように、底板片30の後半部上に形成しており、機能部空間36内には機能部9を設けている。
[機能部の説明]
機能部9は、図12に示すように、原動機部120と支持機枠部121とを具備している。原動機部120は左右方向に伸延させて形成しており、原動機部120には、左右方向に軸線を向けて配置したエンジンEと、油圧作動部(走行油圧モータ4a,旋回モータ6a,各シリンダ14〜17)に作動油を圧送するための油圧ポンプPと、エンジンEを冷却するラジエータ123などを一体的に連結して配設している。油圧ポンプPは原動機部120の最左側部に配置しており、油圧ポンプPの左側方に形成される空間は工具等収容箱54が収容される工具等収容部55となして有効利用している。124はマフラーカバーである。エンジンEの背後(直後方)における底板片30上には、左右方向に伸延するブロック状に形成した支持台125を載設している。
支持機枠部121は、図10及び図11に示すように、支持台125上に立設した門型の後部機枠形成片130と、後部機枠形成片130の右側上部から前下方へ伸延させて形成して先端部を床板片32に連結した右側機枠形成片131とから構成している。後部機枠形成片130は上部横枠片上136と左・右側縦枠片137,138とにより門型に形成しており、上部横枠片上136上にはキャノピー132を立設している。キャノピー132は上方へ立ち上げるとともに、中途部から前方へ伸延させて形成した天蓋支持片133,133と、両天蓋支持片133,133上に張設した天蓋134とから構成している。
エンジンEの直後方は、図8,図12及び図13に示すように、カウンターウエイト45と、カウンターウエイト45の上方に配置したボンネット140とにより被覆している。略台形板状に形成したカウンターウエイト45と横長四角形板状に形成したボンネット140は、旋回体6の周面に沿わせて平面視湾曲状に形成している。ボンネット140は、左右幅をカウンターウエイト45の左右幅と略同一幅に形成して、後部機枠形成片130の左側縦枠片137に、上下方向に軸線を向けた第4カバー体支軸127を取り付け、第4カバー体支軸127に枢支ブラケット139を介してボンネット140の一側端縁部(本実施形態では左側端縁部)を上下方向の軸線廻りに回動自在に枢支して、枢支部を中心にボンネット140を後方へ横方向に(左右方向に伸延する閉蓋位置と前後方向に伸延する開蓋位置との間で)開閉自在となしている。そして、ボンネット140の他側縁部(本実施形態では右側縁部)には、左右いずれの方向からでも指先(例えば、親指を除く4本の指先)を挿入して開放操作が可能な把手141を設けている。
把手141は、図18〜図20に示すように、上下方向に伸延させて形成した把手本体142と、把手本体142を支持する皿状の支持体143と、支持体143に取り付けたロック部取付体144と、ロック部取付体144に取り付けた閉塞ロック部145とから構成している。そして、ボンネット140の右側部に凹部180を形成し、凹部180内には一定細幅の周縁部181を残して支持体配置用開口部183を形成し、支持体配置用開口部183内に後述する支持体143の指挿入用凹部150を挿入させて配置し、凹部180の周縁部181に鍔状片151を後方から重合させて、ボンネット140に支持体143を取り付けている。
把手本体142は、上下端部のいずれか一方(本実施形態では下端部)に枢支片146を前方へ突出させて形成するとともに、上下端部のいずれか他方(本実施形態では上端部)にロック部連動片147を前方へ突出させて形成している。把手本体142の上部と下部には上・下部係合突片148,149を前方へ突出させて形成している。
支持体143は、背面視略四角形状で後方が開口する指挿入用凹部150と、指挿入用凹部150の周端縁部から外側方へ張り出し状に形成した鍔状片151とから形成している。鍔状片151は、上部と下部の各上下幅を左側部と右側部の各左右幅よりの広幅に形成して、鍔状片151の上部と下部のそれぞれ中央部には、上部挿入口152と下部挿入凹部153を形成している。
上部挿入口152には、把手本体142の上端部にロック部連動片147を挿入する一方、下部挿入凹部153には把手本体142の下端部に形成した枢支片146を挿入するとともに、左右方向に軸線を向けた枢支ピン154により枢支している。ロック部連動片147には枢支ピン154を中心とする円弧状のガイド孔155を左右方向に開口させて形成している。指挿入用凹部150の周面上下部には、把手本体142の上・下部係合突片148,149を摺動自在に係合させている。このように、把手本体142は指挿入用凹部150の左右方向の中央部を上下方向に架設状に取り付けて、枢支ピン154を中心とする回動操作時にも指挿入用凹部150の周面上下部に把手本体142の上・下部係合突片148,149が係合した状態で摺動するようにしている。
把手本体142の上部左右側方に位置する鍔状片151の上部には、左右一対の球面状の押圧用凸部156,156を膨出状に形成して、いずれかの押圧用凸部156には把手本体142を把持する手の親指を押圧させることで、押圧用凸部156を支点として把手本体142を後方へ回動操作し易いようにしている。
ロック部取付体144は、指挿入用凹部150の左右側方と直前方とを被覆する平面視コ字状に形成して、支持体143の鍔状片151に取付座157を介して対面状態に取り付けている。
閉塞ロック部145は、鍔状片151の前面上部から前方へ突設した左右一対のフック枢支片158,158間にフック片160の基端部を配置するとともに、左右方向に軸線を向けた枢支軸161により枢支している。そして、フック片160の基端上部はロック部連動片147に円弧状のガイド孔155を介して挿通ピン162により連結している。ロック部取付体144の右側壁には係合片163を前方へ向けて突設し、係合片163の先端部には前後方向に伸延する係合溝164を形成している。
閉塞ロック部145と係合する被係合部170は、後部機枠形成片130の右側縦枠片138に設けたステー173に板状取付片171を取り付け、板状取付片171に左右方向に伸延する前後一対の棒状の被係合片172,172の基端部を取り付けている。被係合片172,172の先端部同士は連結している。そして、後側の被係合片172には係合溝164を介して係合片163が後方への移動を規制するように係合する一方、フック片160の先端部が前方への移動を規制するように係合して、ボンネット140が閉塞状態にてロックされるように構成している。
このように構成して、ボンネット140を開放させる際には、把手本体142を把持するとともに、枢支ピン154を中心に後方へ回動操作すると、ロック部連動片147を介してフック片160の先端部が上方へ回動されて後側の被係合片172への係合状態が解除される。つまり、枢支部を中心とする把手本体142の回動操作に閉塞ロック部145の閉塞解除動作が連動する。その結果、ボンネット140の右側部を後方へ回動させることができて、ボンネット140を開放状態となすことができる。
この際、把手本体142は、指挿入用凹部150の左右方向の中央部を上下方向に架設状に取り付けているため、把手本体142とボンネット140の一部を形成する支持体143の指挿入用凹部150との間には、左右いずれの方向からでも指先を挿入可能な指先挿入間隙186が形成されている。そのため、把手本体142を左手と右手の何れでも作業者の好みや障害物等の存在により指先を挿入する方向が左右いずれか一方に制限される場合等のようなその時の状況に応じて適宜堅実に把持することができて、把手本体142を手前に引くように回動操作することで、閉塞ロック部145を簡単に閉塞解除動作させることができる。そして、例えば、指先挿入間隙186に右手の親指以外の4本の指を挿入した場合には、右手の親指で左側の押圧用凸部156を押圧することで、その押圧用凸部156を支点として把手本体142を後方へ回動操作することにより、ボンネット140を楽に開放させることができる。このように、ボンネット140の把手本体142を左右いずれの方向からでも楽に開閉することができるため、メンテナンス作業効率を向上させることができる。
また、第4カバー体支軸127を中心にボンネット140を横方向に開閉自在となしているため、エンジンE等を覗き込むようにしてメンテナンスした作業者が、メンテナンス終了後に上半身を伸ばした際にもボンネット140に頭部を衝突させる虞がない。その結果、作業者にとって、ボンネット140に頭部を当てないように注意するという精神的な負担を回避することができる。
把手141の直上方に位置するボンネット140の部分には、図18及び図19に示すように、キーロック機構190を設けている。キーロック機構190はボンネット140に筒状支持体191を取り付け、筒状支持体191内に回転体192を回転自在に挿入して取り付け、回転体192の外側端部に軸線方向に伸延する鍵穴193を設けている。回転体192の先端部には規制片194を垂設しており、規制片194は回転体192の回転動作に連動させて直下方に垂下した規制位置と上方へ跳ね上げた規制解除位置とに位置変更自在としている。ロック部連動片147の先端部には規制係合片195を上方へ突出させて形成しており、規制係合片195の直後方位置であって、直下方に垂下した規制位置に規制片194が配置された際には、規制係合片195が規制片194によって後方への移動を規制される一方、規制片194が上方へ跳ね上げられて規制解除位置に配置された際には、規制係合片195の後方への移動が規制解除されるようにしている。つまり、ボンネット140が施錠・解錠されるように構成している。本実施形態では鍵穴193に、例えば、エンジンキー(図示せず)を挿入して、エンジンキーによって規制片194を回転体192の回転動作に連動させて直下方に垂下した規制位置(施錠位置)と、エンジンキーを回転体192の軸線廻りに180度回動させることで、上方へ跳ね上げた規制解除位置(解錠位置)とに位置変更可能としている。
このように構成して、キーロック機構190は、各カバー体が悪戯で開放されるのを防止している。また、キーロック機構190は、エンジンキーで解錠するようにしているので、ボンネット140が開放されるときには、必然的にエンジンEが停止された状態となすことができて、メンテナンス作業時に走行機体1や掘削部2や排土部3が作動するという不慮の事故を防止することができる。
キーロック機構190は、各カバー体42,43,46に設けることもできる。この場合、エンジンキーは、キーロック機構190の鍵穴193に差し込むことにより、そのまま各カバー体42,43,46を開閉するための把手として用いることができる。したがって、各カバー体42,43,46の前面側から把手のような突起を無くすことができる。
ボンネット140の左側方に位置する旋回体6上には、図8に示すように、左側壁形成体196を立設している。左側壁形成体196は上端面から前端面にかけて円弧状に形成している。197は手摺り体である。
図21は、他の実施形態としてのボンネット140を示しており、かかるボンネット140は、基本的構造を前記した実施形態のボンネット140を同様に構成しているが、ボンネット140の他側縁部(本実施形態では右側縁部)に、把手本体142を収容するための収容凹部185を形成し、収容凹部185内に把手本体142を配置するとともに、指先挿入間隙186を形成して、ボンネット140の表面から把手本体142が外方へ露出しないように構成している。
このように構成して、ボンネット表面から把手本体が外方へ露出しないようにしているため、ボンネット140の表面を旋回体6の旋回半径として設計することができる。つまり、収容凹部185は旋回半径内にある空間を有効活用して形成することができる。しかも、かかる収容凹部185内に配置した把手本体142は、旋回体6を旋回作動させた際にも周囲の障害物等の他物に衝突される虞がなく、そのため損傷等される虞がない。
A 掘削作業車
1 走行機体
2 掘削部
3 排土部
4 走行部
52 操作パターン切替弁
52b 切替レバー
53 切替弁収容部
54 工具等収容箱
55 工具等収容部

Claims (2)

  1. 旋回体上に運転部と作業部と原動機部を配設するとともに、旋回体は底板片の上方に一定の間隔をあけて床板片を配設して形成し、床板片上には運転部を設けるとともに、運転部の直後方に位置する底板片上には原動機部を左右方向に伸延させて配設し、
    底板片上における原動機部の左右いずれか一側方に形成される空間を工具等収容箱が収容される工具等収容部となしたことを特徴とする旋回作業車の工具等収容部構造。
  2. 工具等収容部は、旋回体の周縁方向に伸延して旋回体の周壁の一部を形成する工具等収容部カバー体により外側方を閉塞するとともに、工具等収容部カバー体は旋回体に前後端部のいずれか一方の端部を枢支して、その枢支部を中心に横方向に開閉自在となしたことを特徴とする請求項1記載の旋回作業車の工具等収容部構造。
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