JP2013204305A - ホワイトトッピング舗装 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、補修頻度や施工期間を減らすことができるホワイトトッピング舗装を提供する。
【解決手段】下記(A)、(B)、および(C)の各成分を含む結合材を用いたコンクリートであって、その材齢1日の曲げ強度が3.47N/mm以上であるコンクリートにより、コンクリート層を形成してなる、ホワイトトッピング舗装。
(A)高炉セメント類
(B)BET比表面積が15〜25m/gのポゾラン質粉末
(C)ブレーン比表面積が3000〜12000cm/gの無水石膏
【選択図】なし

Description

本発明は、ホワイトトッピング工法により補修した舗装に関する。
アスファルト舗装は、交通荷重により轍が発生しやすく、交通量の多い場所では早期に補修が必要になる場合がある。そして、該補修の工法の一つに、ホワイトトッピング工法が知られている。
ホワイトトッピング工法とは、アスファルト舗装の上に、コンクリートをオーバレイするか、アスファルト混合物層を切削してインレイするものである。該工法の中でも、既設のアスファルト舗装とコンクリートの薄層を一体的に付着させる、薄層付着型のホワイトトッピング工法は、アスファルト混合物層とコンクリート層の複合平板効果により剛性が高く、コンクリートに生じる曲げ応力を軽減できる利点がある。
従来、前記工法に用いられているコンクリートの曲げ強度は、通常、材齢28日で6.0N/mm程度であるが、さらに曲げ強度の高いコンクリートを用いることができれば、以下の効果が期待できる。例えば、コンクリートの曲げ強度を9.0N/mmに設定して試算すると、
(1)コンクリート版厚を10cmとした場合、設計耐用年数は、従来のコンクリートを用いれば10年であるのに対し、前記設定のコンクリートを用いれば20年以上となる。したがって、舗装の耐久性(強度)が向上して補修頻度を減らすことができる。
(2)コンクリート版厚を10cmとした場合、目地間隔は、従来のコンクリートでは1.2〜1.8mであるのに対し、前記設定のコンクリートでは3m程度まで延長することができる。したがって、コンクリート版の割り付けパターンの自由度が高くなるため、カッタ工、ガスケット挿入工などの目地工の施工延長を減らせる分、施工期間を短縮できる。
(3)設計耐用年数を10年とした場合、従来のコンクリートを用いればコンクリート版厚は10cm程度が必要となるため、既設アスファルト舗装のアスファルト混合物層の厚さは、15cm程度が必要になるのに対して、前記設定のコンクリートを用いればコンクリート版厚を5cm程度まで薄肉化することが可能となるため、既設のアスファルト混合物層の厚さが10cm程度のアスファルト舗装にも適用することができる。したがって、補修の対象となるアスファルト舗装の範囲が広がる。
よって、ホワイトトッピング工法においては、曲げ強度が大きい高強度コンクリートが望ましい。
かかる事情から、特許文献1では、かさ密度が0.55〜0.70g/cmの粒体シリカフュームがセメントに対して5〜15質量%で、且つ硫酸カルシウムがセメントに対して5〜15質量%含有されている高強度コンクリート組成物が提案されている。しかし、該組成物を遠心成形に用いた場合に、その圧縮強度は100N/mm以上になるとされているが、遠心成形以外での曲げ強度を含む強度についての記載はない。
なお、非特許文献1〜4は、後記の実施例で舗装構造としての耐用年数を算出するのに際し、参考にした文献である。
特開2007−269610号公報
舗装技術専門委員会報告 R−21「ホワイトトッピング試験舗装 供用5年報告」、セメント協会、3〜6頁、2007年 西澤辰男、「3次元FEMに基づいたコンクリート舗装構造解析パッケージの開発」、土木学会舗装工学論文集 第5巻、112〜121頁、2000年 舗装設計便覧(平成18年2月)、日本道路協会、109〜144頁、および166〜193頁、2006年 2007年制定舗装標準示方書、土木学会、1〜53頁、2007年
したがって、本発明は、高強度コンクリートを用いたホワイトトッピング舗装を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構成成分を結合材として含むコンクリートをコンクリート層に用いたホワイトトッピング舗装は、前記効果を奏することを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[5]を提供する。なお、%は特に示さない限り、質量%である。
[1]下記(A)、(B)、および(C)の各成分を含む結合材を用いたコンクリートであって、その材齢1日の曲げ強度が3.47N/mm以上であるコンクリートにより、コンクリート層を形成してなる、ホワイトトッピング舗装。
(A)高炉セメント類
(B)BET比表面積が15〜25m/gのポゾラン質粉末
(C)ブレーン比表面積が3000〜12000cm/gの無水石膏
[2]前記高炉セメント類が、(A1)ブレーン比表面積が3000〜12000cm/gの高炉スラグ粉末、(A2)セメントクリンカ粉末、および(A3)副材の各成分を含む、前記[1]に記載のホワイトトッピング舗装。
[3]前記結合材が(A1)成分を4〜40%、(A2)成分を40〜90%、(A3)成分を7%以下、(B)成分を1〜30%。および(C)成分を1〜20%含む、前記[1]または[2]に記載のホワイトトッピング舗装。
[4]前記高炉セメント類が高炉セメントである、前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のホワイトトッピング舗装。
[5]コンクリート中の水/結合材比が12〜35%である、前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のホワイトトッピング舗装。
本発明のホワイトトッピング舗装は、以下の効果を奏する。
(a)耐久性が高いため補修頻度を減らすことができる。
(b)コンクリート版の割り付けパターンの自由度が高いため、目地工の施工延長を減らして施工期間を短縮できる。
(c)補修の対象となるアスファルト舗装の範囲が広がる。
本発明は、前記のとおり、(A)高炉セメント類、(B)特定のBET比表面積を有するポゾラン質粉末、および、(C)特定のブレーン比表面積を有する無水石膏とを含む結合材を用いて、特定の曲げ強度を有するコンクリートにより、コンクリート層を形成してなるホワイトトッピング舗装等である。
以下に、本発明について、1.結合材、2.結合材中の各成分の含有率、3.コンクリートの順に詳細に説明する。
1.結合材
(A)高炉セメント類
高炉セメント類は、(A1)特定のブレーン比表面積を有する高炉スラグ粉末、(A2)セメントクリンカ粉末、および(A3)副材とを含むセメント組成物、高炉セメントのA種、B種、並びにC種等が挙げられる。
以下に、(A1)〜(A3)の各成分について説明する。
(A1)高炉スラグ粉末
高炉スラグ粉末は、高炉セメントに由来する高炉スラグ粉末のほか、高炉セメントに由来しない、コンクリートの機能向上等を目的に別途添加する高炉スラグ粉末を含む。そして、高炉スラグ粉末として、例えば、JIS A 6206に規定するコンクリート用高炉スラグ微粉末や、これらの粉砕物が挙げられる。
高炉スラグ粉末の粉末度は、ブレーン比表面積で3000〜12000cm/gが好ましく、4000〜10000cm/gがより好ましい。該値が3000cm/g未満では潜在水硬性が低く、12000cm/gを超えると粉砕の手間が増大してコスト高になる。
なお、高炉スラグ粉末や後記の各種粉末の粉砕手段として、ボールミルやロッドミルなどが使用できる。
(A2)セメントクリンカ粉末
セメントクリンカ粉末は、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、および耐硫酸塩ポルトランドセメント等のポルトランドセメントのクリンカ粉末、および、普通エコセメントのクリンカ粉末から選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。
また、前記セメントクリンカ粉末は、部分的に水和したものも含む。部分的に水和したセメントクリンカ粉末を含むセメント組成物は、流動性が向上するため好ましい。この部分水和の程度は、強熱減量で示せば0.5〜5.0%である。この部分水和は、例えば、セメントクリンカに散水しながら粉砕するか、セメントクリンカ粉末や、高炉セメントなどのセメント粉末に、水を添加して撹拌し混合するか、または、これらの粉末を相対湿度80%以上の雰囲気下に1週間以上保持する等により行われる。
また、セメントクリンカ粉末のブレーン比表面積は、3000〜5000cm/gが好ましく、3100〜4800cm/gがより好ましい。
該値が3000cm/g未満では強度発現性が低く、5000cm/gを超えると粉砕に手間がかかりコスト高になる。
前記セメントクリンカ粉末は、CSを45〜80%およびCAを4〜20%含むものが好ましく、CSを50〜75%およびCAを5〜15%含むものがより好ましい。CSの含有率が45〜80%、またはCAの含有率が4〜20%の範囲を外れると、セメント組成物の強度発現性が低下する場合がある。
(A3)副材
副材は、二水石膏、半水石膏、石炭灰および石灰石粉末から選ばれる少なくとも1種以上である。
ここで、前記石膏として、天然二水石膏、排煙脱硫石膏、リン酸石膏、チタン石膏、フッ酸石膏、精錬石膏、および半水石膏から選ばれる少なくとも1種以上の石膏や石膏混合物が挙げられる。
該石膏や石膏混合物のブレーン比表面積は、2000〜10000cm/gが好ましく、2500〜8000cm/gがより好ましい。該値が2000〜10000cm/gの範囲において、セメント組成物の流動性や強度発現性が高くなる傾向がある。
また、前記石炭灰や石灰石粉末は、セメント組成物の流動性や強度発現性を向上させる効果がある。該効果を有効に発揮するためには、石炭灰や石灰石粉末のブレーン比表面積は、2000〜10000cm/gが好ましく、2500〜10000cm/gがより好ましく、3500〜9000cm/gがさらに好ましい。
前記高炉セメント類の中でも、高炉セメントが好ましく、高炉セメントのA種またはB種がより好ましい。また、前記高炉セメント類の強熱減量は1.0%以上が好ましく、1.3%以上がより好ましく、1.5%以上がさらに好ましく、これらの上限値は5.0%が好ましい。
(B)ポゾラン質粉末
ポゾラン質粉末は、単独では水硬性はないが、水酸化カルシウムがあれば、水中で反応して不溶性のゲルを生成し硬化する物質である。
そして、本発明で用いるポゾラン質粉末は、例えば、シリカフューム、シリカダスト、火山灰、シリカゾル、および沈降性シリカなどが挙げられる。これらの中でも、シリカフュームとシリカダストは、その平均粒径が1μm以下であって粉砕する必要がないため好適である。
また、該ポゾラン質粉末のBET比表面積は15〜25m/gであり、17〜23m/gが好ましく、18〜22m/gがより好ましい。該値が15〜25m/gの範囲を外れると、コンクリートの強度発現性が低下したり、コンクリートの寿命を長くすることが困難になるおそれがある。
(C)無水石膏
無水石膏は、天然無水石膏のほか、石膏ボードなどの石膏廃材を加熱処理して得られる再生無水石膏が挙げられる。
また、無水石膏の粉末度は、ブレーン比表面積が3000〜12000cm/gであり、4000〜10000cm/gが好ましい。該値が3000cm/g未満ではコンクリートの強度発現性が低く、12000cm/gを超えると粉砕の手間が増大してコスト高になる。
2.結合材中の各成分の含有率
本発明に用いる結合材は、前記の通り、(A)高炉セメント類、(B)特定のBET比表面積を有するポゾラン質粉末、および(C)特定のブレーン比表面積を有する無水石膏を含む。また、(A)高炉セメント類は、(A1)特定のブレーン比表面積を有する高炉スラグ粉末、(A2)セメントクリンカ粉末、および(A3)副材を含む。
これらの各成分の含有率は以下のとおりである。
(A1)成分では4〜40%が好ましく、6〜30%がより好ましい。該値が4〜40%の範囲にあれば、コンクリートの長期の強度発現性と耐久性が向上する。
(A2)成分では40〜90%が好ましく、50〜80%がより好ましい。該値が40〜90%の範囲にあれば、コンクリートの全期間における強度発現性が向上する。
(A3)成分では7%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。該値が7%を超えると、コンクリートの長期の強度発現性が低下する場合がある。
(B)成分では1〜30%が好ましく、2〜20%がより好ましい。該値が1〜30%の範囲でコンクリートの耐久性が向上する。
(C)成分では1〜20%が好ましく、3〜18%がより好ましい。該値が1〜20%の範囲で、コンクリートの強度発現性が向上する。
3.コンクリート
(1)コンクリートの構成材料
本発明で用いるコンクリートは、前記結合材のほかに粗骨材、細骨材、減水剤および水を含む。
粗骨材は、特に限定されず、例えば、砂利、砕石、スラグ粗骨材、および軽量粗骨材等から選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。粗骨材の配合量は、コンクリートの流動性、強度発現性、および寿命等から、結合材100質量部に対し80〜420質量部が好ましく、120〜320質量部がより好ましい。
また、細骨材も、特に限定されず、例えば、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、硅砂、スラグ細骨材、および軽量細骨材等から選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。細骨材の配合量は、コンクリートの流動性、強度発現性、および寿命等から、結合材100質量部に対し1〜250質量部が好ましく、30〜220質量部がより好ましい。
これらの骨材は、天然骨材のほか再生骨材も用いることができる。
本発明で用いる水も、特に限定されず、水道水、スラッジ水、下水処理水などを用いることができる。また、水結合材比(水/結合材の質量比×100)は、12〜35%が好ましく、13〜30%がより好ましい。該値が12%未満では、コンクリートの流動性が低く、減水剤の添加量を増やすとコンクリートの初期の強度発現性が低下するおそれがあり、該値が35%を超えるとコンクリートの中長期の強度発現性が低下するおそれがある。
また、本発明で用いる減水剤は、リグニンスルホン酸塩系、ナフタレンスルホン酸塩系、メラミンスルホン酸塩系、またはポリカルボン酸塩系を有効成分として含む減水剤、高性能減水剤、AE減水剤、および高性能AE減水剤等から選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。特に、ポリカルボン酸塩系を有効成分として含む高性能減水剤または高性能AE減水剤が、コンクリートの流動性の向上に優れるため好ましい。
減水剤の配合量は、コンクリートの流動性、強度発現性、および寿命等から、結合材100質量部に対し、固形分換算で0.05〜1質量部が好ましく、0.1〜0.8質量部がより好ましい。また、減水剤は、液状、粉末状のいずれも使用できる
なお、本発明のコンクリートは、前記材料のほかに、収縮低減剤、AE剤、膨張材、顔料等を含んでもよい。
(2)コンクリートを用いた補修の実施態様
ホワイトトッピング工法による補修は、例えば、以下の(i)〜(iii)の作業により行う。
(i)補修対象となる既存のアスファルト面を切削する。切削したアスファルト混合物層とコンクリートを完全に付着させるために、ウォータージェット等により表面処理を行うことが好ましい。次に、
(ii)切削面を清掃した後、コンクリートを打設する。さらに、
(iii)舗装面の目地切りを行った後、散水マット等を用いて養生する。
また、前記養生は、常温養生のほか、必要に応じて加温養生や蒸気養生等を行うことができる。
かかる実施態様に係るコンクリートの曲げ強度は、通常、材齢1日で交通解放に必要な3.47N/mm以上となる。
なお、本発明においては、舗装の耐久性等から、コンクリートの曲げ強度は、材齢28日で7.0N/mm以上が好ましく、7.5N/mm以上がより好ましく、8.0N/mm以上がさらに好ましく、8.5N/mm以上が特に好ましい。
また、前記コンクリートの圧縮強度は、材齢1日で20N/mm以上となり、材齢28日で70〜150N/mm程度となる。
その結果、本発明のホワイトトッピング舗装は、強度(耐久性)が高いため補修頻度を減らすことができ、目地工の施工延長が減少して施工期間を短縮でき、また、補修の対象となるアスファルト舗装の範囲を広げることができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.使用した材料
使用した材料を表1に示す。
Figure 2013204305
2.コンクリートの各物性の測定
表1に示す材料を使用して表2に示す結合材a〜eを調製した。なお、表2には、高炉セメントB種や普通ポルトランドセメントを使用した場合でも、便宜上、高炉スラグ粉末、クリンカ粉末、および石膏混合物とに分けて記載した。
次に、表3に示す配合に従いコンクリートを作製して、スランプ、圧縮強度、および曲げ強度を測定した。その結果を表3に示す。なお、スランプはJIS A 1101に準じて、圧縮強度はJIS A 1108に準じて、また曲げ強度はJIS A 1106に準じて測定した。
Figure 2013204305
Figure 2013204305
表3に示すように、本発明のホワイトトッピング舗装に用いるコンクリート(No.1〜10)の材齢1日の曲げ強度は、交通解放に必要な3.47N/mm以上であり、また、材齢28日の曲げ強度は7.0N/mm以上であるから、従来のコンクリート(既存技術)の曲げ強度よりも高い。
また、No.1とNo.6のコンクリート、および、比較例として材齢28日の曲げ強度が6.0N/mmである従来のコンクリートについては、耐用年数の算出に必要な設計用値を得るため、さらに、弾性係数および密度を測定した。また、ポアソン比および線膨張係数は非特許文献4に記載されている数値を用いた。
材齢28日の曲げ強度も含めて、測定結果を表4に示す。
Figure 2013204305
3.耐用年数の算出
耐用年数の算出にあたって、非特許文献1を参考にして、非特許文献2に記載された3次元有限要素法に基づく構造解析プログラム(Pave3D)を用い、各舗装構成の応力・ひずみを求め、非特許文献3および非特許文献4に記載の理論的設計方法により、各コンクリート版の耐用年数とアスファルト混合物層の耐用年数を算出した。
なお、アスファルト混合物層の耐用年数は、既設アスファルト舗装として供用10年を経過しているとして算出した耐用年数から、10年を差し引いた残存耐用年数である。
また、表5に解析条件を示す。なお、日計画交通量を14000台、平均軸数を2.6輪/台と設定して、設計繰返し輪数を14000台/日×2.6輪/台=36400輪/日とした。
Figure 2013204305
解析対象の舗装の幅員は3.6mとして、コンクリート版の長さは1.8mとした。
また、輪荷重は、大型車の単軸上の単輪(寸法;幅190×長さ310mm)の設置面積を有するタイヤを、120mmの間隔で並列に配置したダブルタイヤとした。輪荷重の作用位置は縦自由縁部とした。
表6に輪荷重分布を、表7にコンクリート版内の温度勾配分布をそれぞれ示す。温度勾配の正は、コンクリート版上面の温度が下面の温度より高いことを示している。なお、算出において、アスファルト混合物層以下の温度勾配は考慮していない。また、設計耐用年数は10年とした。
Figure 2013204305
Figure 2013204305
コンクリート版の疲労度の算出に用いた疲労曲線の式は、下記(1)〜(3)式である。
1.0≧SL>0.9 Nam=10((1.0-SL)/0.044) ・・・(1)
0.9≧SL>0.8 Nam=10((1.077-SL)/0.077) ・・(2)
0.8≧SL Nam=10((1.224-SL)/0.118) ・・(3)
ただし、(1)〜(3)式中の記号の意味は以下のとおりである。
SL:合成応力/コンクリートの曲げ強度
Nam:合成応力に対するコンクリートの許容輪数
アスファルト混合物層のひび割れ率が20%に達し、疲労破壊するまでに許容される49kN輪数の算出に用いた暫定破壊規準式を、下記(4)式に示す。なお、算出に用いた飽和度は75.2%とした。
Nfaa1・(C)・(6.167×10-5・εt -3.291βa2・E-0.854βa3) ・・・(4)
ただし、(4)式中の記号の意味は以下のとおりである。
Nfa:許容49kN輪数
C:アスファルト混合物層の最下層に使用する混合物の容積特性に関するパラメータ
C=10M
M=4.84・(VFA/100-0.69) ただし、VFA:飽和度(%)
εt:アスファルト混合物層下面の引張りひずみ
E:アスファルト混合物層の最下層に使用する混合物の弾性係数(N/mm2)
βa1,βa2,βa3:我が国の経験によるAI破壊規準に対する補正係数
βa1=Ka・βa1
Ka:アスファルト混合物層の厚さによるひび割れ伝播速度に対する補正係数
Ka=1/(8.27×10-11+7.83・e-0.11Ha)、
Ha:アスファルト混合物層の厚さ(cm)
βa1’:5.229×104
βa2:1.314
βa3:3.018
路床を含めた舗装各層の圧縮変形の累積によって、永久変形による轍掘れが12.7mmに達するまでに許容される49kN輪数の算出に用いたAI破壊規準式を下記(5)式に示す。
Nfs=1.365×10-9・εz -4.477 ・・・(5)
ただし、(5)式中の記号の意味は以下のとおりである。
Nfs:許容49kN輪数
εz:路床上面の圧縮ひずみ
以上の式を用いて算出したコンクリート版の耐用年数を、表8(版厚が10cmの場合)と表9(版厚が5cmの場合)に示す。
Figure 2013204305
Figure 2013204305
本発明のホワイトトッピング舗装は、表8に示すように、比較例(既存技術)と比べ耐久性が著しく向上しているほか、表9に示すように、既存技術では適用できない、設計期間10年を下回る既存アスファルト舗装の補修に対しても適用することができる。

Claims (5)

  1. 下記(A)、(B)、および(C)の各成分を含む結合材を用いたコンクリートであって、その材齢1日の曲げ強度が3.47N/mm以上であるコンクリートにより、コンクリート層を形成してなる、ホワイトトッピング舗装。
    (A)高炉セメント類
    (B)BET比表面積が15〜25m/gのポゾラン質粉末
    (C)ブレーン比表面積が3000〜12000cm/gの無水石膏
  2. 前記高炉セメント類が、(A1)ブレーン比表面積が3000〜12000cm/gの高炉スラグ粉末、(A2)セメントクリンカ粉末、および(A3)副材の各成分を含む、請求項1に記載のホワイトトッピング舗装。
  3. 前記結合材が(A1)成分を4〜40質量%、(A2)成分を40〜90質量%、(A3)成分を7質量%以下、(B)成分を1〜30質量%。および(C)成分を1〜20質量%含む、請求項1または2に記載のホワイトトッピング舗装。
  4. 前記高炉セメント類が高炉セメントである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホワイトトッピング舗装。
  5. コンクリート中の水/結合材比が12〜35%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のホワイトトッピング舗装。
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