JP2013202799A - 発泡樹脂成形型及び発泡成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的低圧の蒸気を用いて型内発泡成形を行った場合でも発泡樹脂粒子同士の融着不良がなく、成形体の機械強度を向上することができる発泡性樹脂成形型とその成形型を用いて製造された発泡成形体の提供。
【解決手段】複数の蒸気孔が縦横に設けられ、該蒸気孔には複数本のスリットが形成されたスリット状コアベントが装着された第1の型と第2の型とを備え、これら第1と第2の型を合わせて形成されるキャビティに発泡性樹脂粒子を充填し、前記複数の蒸気孔を介して該発泡性樹脂粒子に蒸気を接触させ、発泡樹脂成形体を作製する発泡樹脂成形型において、前記第1の型と第2の型のキャビティ側の面のうち、少なくとも一つの平面に配置された前記スリット状コアベントが、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が交差する方向に向けた状態で配置されていることを特徴とする発泡樹脂成形型。
【選択図】図5

Description

本発明は、一対の成形型内で発泡性樹脂粒子を蒸気と接触させてポリスチレン系樹脂発泡成形体などの発泡樹脂成形体を製造するための発泡樹脂成形型と、その成形型を用いて製造された発泡成形体に関する。
従来、一対の成形型内で発泡性樹脂粒子を蒸気と接触させて発泡樹脂成形体を製造するための発泡樹脂成形型において、成形型に設けられた蒸気孔には、コアベントと称される、スリットや多数の小孔が設けられた部材を装着している。
このコアベントの中でも、開口率を大きくとれる等の点から、複数の平行なスリットを有するコアベント(以下、スリット状のコアベントと記する場合がある)が多く用いられている。
前記コアベントや発泡樹脂成形型に関する従来技術としては、例えば特許文献1〜3が提案されている。
特許文献1には、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホンから選ばれる熱可塑性樹脂100質量部に対しガラス繊維を20〜100質量部充填した複合化樹脂材料より成形された発泡成形金型用コアベントが開示されている。
特許文献2には、ビーズ法発泡ポリプロピレン製の水耕栽培用定植パネルを製造する金型であって、パネルの表裏面を成形する金型面に打ち込む蒸気スリットが櫛目の蒸気スリットであって、櫛目方向とパネルの長辺ないしは短辺方向とがクロスして成る鋭角が少なくとも45度以下で、好ましくは両方向が一致するように打ち込まれた定植パネル製造用金型が開示されている。
特許文献3には、 複数の蒸気孔が設けられた第1の成形型と第2の成形型とを備え、これら第1と第2の成形型を合わせて形成されるキャビティに発泡性樹脂粒子を充填し、前記複数の蒸気孔を介して該発泡性樹脂粒子に蒸気を接触させ、発泡樹脂成形体を作製する発泡樹脂成形型において、前記第1の成形型と前記第2の成形型を合わせた状態で、前記第1の成形型の蒸気孔と第2の成形型の蒸気孔との位置をずらせたことを特徴とする発泡樹脂成形型が開示されている。
特開昭59−202828号公報 特開2004−262208号公報 特開2003−251651号公報
前述した特許文献1,3に開示された従来技術は、発泡樹脂成形型の蒸気孔に、スリット状のコアベントを装着することが記載されているのみであり、コアベントのスリット方向の調整等に関しては何ら記載されていない。
また、特許文献2に開示された従来技術では、スリット状のコアベントを使用し、櫛目方向とパネルの長辺ないしは短辺方向とがクロスして成る鋭角が少なくとも45度以下で、好ましくは両方向が一致するようにして金型に配置している。
スリット状のコアベントは、スリット長さ方向(櫛目方向)とそれと直交する方向とでは、吐出される蒸気の拡散度合が異なっており、スリット長さ方向には蒸気が広く拡散するが、その直交方向への蒸気拡散は狭くなるという傾向にある。特許文献2に開示された従来技術のように、コアベントのスリット長さ方向を一定方向に揃えて型内発泡成形を行う場合、比較的低圧の蒸気を用いて加熱を行うと、発泡樹脂粒子同士の融着不良が生じ易くなり、高強度の発泡成形体を製造し難いという問題があった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、比較的低圧の蒸気を用いて型内発泡成形を行った場合でも発泡樹脂粒子同士の融着不良がなく、成形体の機械強度を向上することができる発泡性樹脂成形型とその成形型を用いて製造された発泡成形体の提供を目的としている。
前記目的を達成するため、本発明は、複数の蒸気孔が縦横に設けられ、該蒸気孔には複数本のスリットが形成されたスリット状コアベントが装着された第1の型と第2の型とを備え、これら第1の型と第2の型を合わせて形成されるキャビティに発泡性樹脂粒子を充填し、前記複数の蒸気孔を介して該発泡性樹脂粒子に蒸気を接触させ、発泡樹脂成形体を作製する発泡樹脂成形型において、前記第1の型と第2の型のキャビティ側の面のうち、少なくとも一つの平面に配置された前記スリット状コアベントが、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が交差する方向に向けた状態で配置されていることを特徴とする発泡樹脂成形型を提供する。
本発明の発泡樹脂成形型において、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が成す角度が、45〜135度の範囲であることが好ましい。
本発明の発泡樹脂成形型において、前記第1の型と第2の型に、前記蒸気孔が格子状に配置され、所定のコアベントのスリット長さ方向と、該コアベントの縦と横に隣り合った各コアベントのスリット長さ方向とが交差する方向に向けた状態で配置されていることが好ましい。
また本発明は、前記発泡樹脂成形型を用い、第1の型と第2の型を合わせて形成されるキャビティに発泡性樹脂粒子を充填し、複数の蒸気孔を介して該発泡性樹脂粒子に蒸気を接触させることによって得られた発泡樹脂成形体を提供する。
本発明の発泡樹脂成形型は、スリット状コアベントが装着された第1の型と第2の型とを備え、第1の型と第2の型のキャビティ側の面のうち、少なくとも一つの平面に配置された前記スリット状コアベントが、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が交差する方向に向けた状態で配置されている構成としたことによって、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向を揃えた発泡樹脂成形型による発泡成形と比べ、同じ蒸気圧条件でより高強度の発泡成形体が得られると共に、比較的低い蒸気圧条件であっても成形でき、使用蒸気の削減を図ることができる。
実施例で製造した発泡成形体(板)を示す斜視図である。 実施例で製造した発泡成形体(魚箱)を示す斜視図である。 本発明の発泡樹脂成形型を備えた成形装置の一例を示す構成図である。 本発明の発泡樹脂成形型を備えた成形装置の他の例を示す構成図である。 実施例1,2,5でのコアベントの向きを示す側面図である。 実施例3でのコアベントの向きを示す側面図である。 実施例4でのコアベントの向きを示す側面図である。 比較例1〜3でのコアベントの向きを示す側面図である。
以下、図面を参照して本発明の発泡樹脂成形型の実施形態を説明する。
図3は、本発明の発泡樹脂成形型を備えた成形装置の一例を示す構成図であり、図3は図1に示す発泡成形体(板100)を製造するための成形装置1Aである。
図4は、本発明の発泡樹脂成形型を備えた成形装置の他の例を示す構成図であり、図4は図2に示す発泡成形体(魚箱101)を製造するための成形装置1Bである。
これらの成形装置1A,1Bは、第1の型であるキャビティ型2と、第2の型であるコア型3とを備え、これらの型が接近・離間することで型閉め・型開きが可能な発泡樹脂成形型4(以下、成形型と記す)を有している。
キャビティ型2は、多数の蒸気孔が設けられたキャビティ型本体5とそれを支持しているフレーム6とを備え、またコア型3も多数の蒸気孔が設けられたコア型本体7とそれを支持しているフレーム8とを備えている。図1に示す型閉め状態において、キャビティ型本体5とコア型本体7との間には、板100、魚箱101など、製造しようとする発泡成形体の外形に合致したキャビティ9が形成される。キャビティ型本体5とフレーム6との間には、蒸気室10が設けられ、またコア型本体7とフレーム8との間にも蒸気室11が設けられている。
キャビティ型2側の蒸気室10には、キャビティ側蒸気弁12を介して蒸気供給管路が接続され、その対向位置にはキャビティ側ドレン弁13を介してドレン管路が接続され、このドレン管路には、真空弁14を介して真空排気管路が接続されている。またキャビティ型2側の蒸気室10には、冷却水弁15を介して冷却水供給管路が挿入され、さらに適所には圧力計16が接続されている。
同様に、コア型3側の蒸気室11には、コア側蒸気弁17を介して蒸気供給管路が接続され、その対向位置にはコア側ドレン弁18を介してドレン管路が接続され、このドレン管路には、真空弁19を介して真空排気管路が接続されている。またコア型3側の蒸気室11には、冷却水弁20を介して冷却水供給管路が挿入され、さらに適所には圧力計21が接続されている。なお、図示していないが、この成形型4の適所には、キャビティ9内に予備発泡粒子を充填するための供給管路が接続した予備発泡粒子供給口が設けられている。
キャビティ型本体5とコア型本体7とには、縦横に多数の蒸気孔が設けられ、それぞれの蒸気孔の開口には、図5に示すように、スリット状コアベント110が装着されている。このスリット状コアベント110は、円形をなす天蓋部分に3〜7本程度の直線状で平行なスリットが穿設されたものである。
本発明の成形型4は、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が交差する方向に向けた状態で配置されていることを特徴としている。
ここで、隣り合うコアベントとは、縦横に所定ピッチで格子状に配置されたスリット状コアベント110のうち、一つのスリット状コアベント110と、その上下左右に位置するスリット状コアベント110とのそれぞれのスリット長さ方向が交差している状態を指している。
また、交差する方向とは、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が、同一方向でなければよく、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が成す角度は限定されないが、この角度は45〜135度の範囲であることが好ましく、60〜120度の範囲であることがより好ましい。
図5〜図7は、本発明に係る成形型4のコアベント110の配置例を示し、図8は従来の発泡樹脂成形型のコアベント110の配置例を示す。
図5に示すコアベント110の配置例では、隣り合うコアベント110のそれぞれのスリット長さ方向が直交(角度90度)するように配置した場合を示す。
図6に示すコアベント110の配置例では、隣り合うコアベント110のそれぞれのスリット長さ方向が成す角度が、60度となるように配置した場合を示す。
図7に示すコアベント110の配置例では、隣り合うコアベント110のそれぞれのスリット長さ方向が成す角度が、30度となるように配置した場合を示す。
図8に示す従来の配置例では、全てのコアベント110のスリット長さ方向が同一方向になっている。
また、本発明の成形型4において、前記キャビティ型2と、コア型3とに、前記蒸気孔が格子状に配置され、それぞれの蒸気孔の開口に前記スリット状コアベント110が装着され、キャビティ型2のスリット状コアベント110と、コア型3のスリット状コアベント110の形成位置をずらせて配置することが好ましい。
本発明の成形型4は、スリット状コアベント110が装着された前記キャビティ型2とコア型3とを備え、キャビティ型2とコア型3のキャビティ側の面のうち、少なくとも一つの平面に配置された前記スリット状コアベント110が、隣り合うコアベント110のそれぞれのスリット長さ方向が交差する方向に向けた状態で配置されている構成としたことによって、スリット状コアベント110から吐出する蒸気の拡散度合が均一となるので、図8に示すように隣り合うコアベント110のそれぞれのスリット長さ方向を揃えた発泡樹脂成形型による発泡成形と比べ、同じ蒸気圧条件でより高強度の発泡成形体が得られると共に、比較的低い蒸気圧条件であっても成形でき、使用蒸気の削減を図ることができる。
前述した成形型4を備える成形装置1A,1Bを用い、ポリスチレン系樹脂発泡成形体などの熱可塑性樹脂発泡成形体を製造するには、キャビティ型2とコア型3とを接近させて成形型4を閉じ、そのキャビティ9内に予備発泡粒子を充填し、次いで成形型4を蒸気加熱して発泡させながら予備発泡粒子同士を融着させて型内発泡成形し、次いで成形型4を冷却し、次いで成形型4を開き、発泡成形体を離型して取り出すことにより行われる。
この型内発泡成形方法において用いる予備発泡粒子は、発泡剤を含有させた合成樹脂粒子を予備発泡させて得られるものであり、この合成樹脂粒子を構成する合成樹脂としては、従来から発泡樹脂成形体製造のために用いられている樹脂材料の中から適宜選択して用いることができ、特に限定されず、例えば、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂等を挙げることができ、強度と成形性の良さからポリスチレン系樹脂が好ましい。
また、前記発泡剤としては、沸点が合成樹脂の軟化点以下であって、常圧でガス状もしくは液状の有機化合物が適しており、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、シクロペンタジエン、ヘキサン、石油エーテル等の炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテル等の低沸点のエーテル化合物、炭酸ガス、窒素等の無機ガス等が用いられる。これらの発泡剤は、一種のみを使用してもよく、また、二種以上を併用してもよい。発泡剤の含有率としては、合成樹脂粒子質量に対して1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%である。発泡剤の含有量が前記範囲を下回ると、発泡成形体の発泡倍率が不十分で軽量発泡体が得られない。一方、発泡剤の含有量が前記範囲を超えても、発泡倍率の更なる上昇は実質的に見込めず、また発泡が不安定になり好ましくない。
前記型内発泡成形方法では、成形型4のキャビティ9内に予備発泡粒子を充填した後、次の各加熱工程(a)〜(e)、
(a)キャビティ側蒸気弁12、コア側蒸気弁17、キャビティ側ドレン弁13及びコア側ドレン弁18を開き、成形型4に蒸気を流す成形型加熱工程、
(b)次いで、キャビティ側蒸気弁12とコア側ドレン弁18を開き、キャビティ側ドレン弁13とコア側蒸気弁17とを閉じ、キャビティ型2側からコア型3側に蒸気を流す一方加熱工程、
(c)次いで、コア側蒸気弁17とキャビティ側ドレン弁13とを開き、キャビティ側蒸気弁12とコア側ドレン弁18を閉じ、コア型3側からキャビティ型2側に蒸気を流す逆一方加熱工程、
(d)次いで、キャビティ側蒸気弁12とコア側蒸気弁17を開き、キャビティ側ドレン弁13とコア側ドレン弁18を閉じて成形型4を加熱する両面加熱工程、
(e)次いで、キャビティ側蒸気弁12、コア側蒸気弁17、キャビティ側ドレン弁13及びコア側ドレン弁18を閉じ、保持された蒸気で成形型4内を保熱する保熱工程、
とを行う。
その後、成形型4を冷却(冷却水冷却及び真空排気)し、その後成形型4を開き、成形型から発泡成形体を取り出す。
前記予備発泡粒子は、製造するべき発泡成形体の密度と同等の嵩密度となるように予備発泡される。本発明において、その嵩密度は限定されないが、通常は0.010〜0.10g/cmの範囲内とし、0.015〜0.050g/cmの範囲内とするのが好ましい。
なお、本発明において予備発泡粒子の嵩密度とは、JIS K6911:1995年「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して測定されたものをいう。
<予備発泡粒子の嵩密度>
先ず、予備発泡粒子を測定試料としてWg採取し、この測定試料をメスシリンダー内に自然落下させ、メスシリンダー内に落下させた測定試料の体積VcmをJIS K6911に準拠した見掛け密度測定器を用いて測定し、下記式に基づいて予備発泡粒子の嵩密度を測定する。
嵩密度(g/cm)=測定試料の質量(W)/測定試料の体積(V)
<予備発泡粒子の嵩発泡倍数>
また、予備発泡粒子の嵩発泡倍数は、次式により算出される数値である。
嵩発泡倍数=1/嵩密度(g/cm
前記予備発泡粒子を型内発泡成形して得られる発泡成形体の密度は特に限定されないが、通常は0.010〜0.10g/cmの範囲内とし、0.015〜0.050g/cmの範囲内とするのが好ましい。
なお、本発明において発泡成形体の密度とは、JIS K7122:1999「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の測定」記載の方法で測定した発泡成形体密度のことである。
<発泡成形体の密度>
50cm以上(半硬質および軟質材料の場合は100cm以上)の試験片を材料の元のセル構造を変えない様に切断し、その質量を測定し、次式により算出した。
密度(g/cm)=試験片質量(g)/試験片体積(cm
試験片状態調節、測定用試験片は、成形後72時間以上経過した試料から切り取り、23℃±2℃×50%±5%または27℃±2℃×65%±5%の雰囲気条件に16時間以上放置したものである。
<発泡成形体の発泡倍数>
また、発泡成形体の発泡倍数は次式により算出される数値である。
発泡倍数=1/密度(g/cm
[実施例1]
キャビティー寸法:長さ400mm、幅300mm、厚み50mm(図1参照)
コアベント配置:40mmの等ピッチで配置
コアベント方向:図1に示すA面及びその対面は、スリット長さ方向をY方向(0度)としたコアベントに対し、それと隣り合うコアベントのスリット長さ方向の成す角度が90度となるように配置した(図5参照)。それ以外の面はスリット長さ方向をZ方向に揃えた。
成形装置は、図3に示す構成の積水工機製作所社製ACE−3を使用した。
型閉め後、キャビティ内にポリスチレン系樹脂予備発泡粒子を充填した。予備発泡粒子としては、積水化成品工業社製HDMF2(嵩発泡倍数55倍)を用いた。
次に、0.06MPaの蒸気(蒸気減圧弁24の設定値)を導入し、(a)〜(e)の各加熱工程を連続して実施した。
(a)キャビティ側蒸気弁12、コア側蒸気弁17、キャビティ側ドレン弁13及びコア側ドレン弁18を開き、成形型4に蒸気を流す成形型加熱工程、
(b)次いで、キャビティ側蒸気弁12とコア側ドレン弁18を開き、キャビティ側ドレン弁13とコア側蒸気弁17とを閉じ、キャビティ型2側からコア型3側に蒸気を流す一方加熱工程)、
(c)次いで、コア側蒸気弁17とキャビティ側ドレン弁13とを開き、キャビティ側蒸気弁12とコア側ドレン弁18を閉じ、コア型3側からキャビティ型2側に蒸気を流す逆一方加熱工程、
(d)次いで、キャビティ側蒸気弁12とコア側蒸気弁17を開き、キャビティ側ドレン弁13とコア側ドレン弁18を閉じて成形型4を加熱する両面加熱工程、
(e)次いで、キャビティ側蒸気弁12、コア側蒸気弁17、キャビティ側ドレン弁13及びコア側ドレン弁18を閉じ、保持された蒸気で成形型4内を保熱する保熱工程。
次に、成形型を冷却(冷却水冷却及び真空排気)し、その後成形型を開き、上記に示す寸法、及び発泡倍数50倍を持った図1に示す板100を得た。その成形条件を表1に記す。
得られた板100について、下記内容で圧縮強度測定を行った。
<圧縮強度測定>
測定方法 :JIS K7220(硬質プラスチック-圧縮特性の求め方)準拠
試験片寸法 :50mm角
圧縮速度 :10mm/min(ヘッドスピード)
測定装置 :ORIENTEC社製テンシロン(型名UCT-5T)
ORIENTEC社製ロードセル(typeUF-5 CAP.5tf SER.NO.049539)
上記測定の結果を表2に記す。
[実施例2]
両面加熱圧を0.05MPaに変更した以外は、実施例1と同様に行った。その成形条件を表1に記す。
得られた板100について実施例1と同様に測定を行った。その結果を表2に記す。
[実施例3]
コアベント方向:図1に示すA面及びその対面は、スリット長さ方向をY方向(0度)としたコアベントに対し、それと隣り合うコアベントのスリット長さ方向の成す角度が60度となるように配置した(図6参照)。それ以外の面はZ方向に揃えた。それ以外は実施例1と同様に行った。
得られた板について実施例1と同様に測定を行った。その結果を表2に記す。
[実施例4]
コアベント方向:図1に示すA面及びその対面は、スリット長さ方向をY方向(0度)としたコアベントに対し、それと隣り合うコアベントのスリット長さ方向の成す角度が30度となるように配置した(図7参照)。それ以外の面はZ方向に揃えた。
それ以外は実施例1と同様に行った。
得られた板100について実施例1と同様に測定を行った。その結果を表2に記す。
[実施例5]
キャビティー寸法(図2参照):
外寸法)長さ400mm、幅300mm、厚み104mm
内寸法)長さ360mm、幅260mm、厚み87mm
コアベント配置:40mmの等ピッチで配置
コアベント方向:図2に示すA面及びその対面は、スリット長さ方向をY方向(0度)としたコアベントに対し、それと隣り合うコアベントのスリット長さ方向の成す角度が90度となるように配置した(図5参照)。それ以外の面はZ方向に揃えた。
上記のようなコアベント配置を持った、魚箱101を成形可能なキャビティ型とコア型を取り付けた。成形装置は、図4に示す構成の積水工機製作所社製ACE−3を使用した。それ以外は実施例1と同様に行った。その成形条件を表1に記す。
得られた魚箱101について実施例1と同様に測定を行った。その結果を表2に記す。
[比較例1]
コアベント方向:図1に示すA面及びその対面にあるコアベントのスリット長さ方向をY方向に揃えた(図8参照)。それ以外の面はZ方向に揃えた。
それ以外は実施例1と同様の寸法を持った板100を成形可能なキャビティ型とコア型を取り付けた以外は実施例1と同様に行った。
得られた板100について実施例1と同様に測定を行った。その結果を表2に記す。
[比較例2]
蒸気圧を0.05MPaにした以外は比較例1と同様に行った。
得られた板100について実施例1と同様に測定を行った。その結果を表2に記す。
[比較例3]
コアベント方向:図2に示すA面及びその対面のコアベントのスリット長さ方向をY方向に揃えた(図8参照)。それ以外の面はZ方向に揃えた。
上記のようなコアベント配置を持った、魚箱101を成形可能なキャビティ型とコア型を取り付けた。成形装置は、図4に示す構成の積水工機製作所社製ACE−3を使用した。それ以外は実施例1と同様に行った。
得られた魚箱101について実施例1と同様に測定を行った。その結果を表2に記す。
Figure 2013202799
Figure 2013202799
表2の結果から、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が交差する方向に向けた状態でコアベントが配置された成形型を用いた実施例1〜5で製造した板又は魚箱は、面内のスリット長さ方向が同一となるようにコアベントを配置した成形型を用いた比較例1〜3で得られた板又は魚箱と比べ、高い圧縮強度を示した。
また、低い蒸気圧(0.05MPa)で型内発泡成形を行った実施例2は、それより高い蒸気圧(0.06MPa)で型内発泡成形を行った比較例1と同等の圧縮強度を有する発泡成形体を製造できており、型内発泡施形における使用蒸気を削減することができた。
本発明は、一対の成形型内で発泡性樹脂粒子を蒸気と接触させてポリスチレン系樹脂発泡成形体などの発泡樹脂成形体を製造するための発泡樹脂成形型と、その成形型を用いて製造された発泡成形体に関する。
1A,1B…成形装置、2…キャビティ型、3…コア型、4…成形型、5…キャビティ型本体、6…フレーム、7…コア型本体、8…フレーム、9…キャビティ、10,11…蒸気室、12…キャビティ側蒸気弁、13…キャビティ側ドレン弁、14,19…真空弁、15,20…冷却水弁、16,21…圧力計、17…コア側蒸気弁、18…コア側ドレン弁、100…板(発泡成形体)、101…魚箱(発泡成形体)、110…スリット状コアベント。

Claims (4)

  1. 複数の蒸気孔が縦横に設けられ、該蒸気孔には複数本のスリットが形成されたスリット状コアベントが装着された第1の型と第2の型とを備え、これら第1と第2の型を合わせて形成されるキャビティに発泡性樹脂粒子を充填し、前記複数の蒸気孔を介して該発泡性樹脂粒子に蒸気を接触させ、発泡樹脂成形体を作製する発泡樹脂成形型において、
    前記第1の型と第2の型のキャビティ側の面のうち、少なくとも一つの平面に配置された前記スリット状コアベントが、隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が交差する方向に向けた状態で配置されていることを特徴とする発泡樹脂成形型。
  2. 隣り合うコアベントのそれぞれのスリット長さ方向が成す角度が、45〜135度の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の発泡樹脂成形型。
  3. 前記第1の型と第2の型に、前記蒸気孔が格子状に配置され、所定のコアベントのスリット長さ方向と、該コアベントの縦と横に隣り合った各コアベントのスリット長さ方向とが交差する方向に向けた状態で配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡樹脂成形型。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載した発泡樹脂成形型を用い、第1の型と第2の型を合わせて形成されるキャビティに発泡性樹脂粒子を充填し、複数の蒸気孔を介して該発泡性樹脂粒子に蒸気を接触させることによって得られた発泡樹脂成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015129054A1 (ja) * 2014-02-28 2015-09-03 有限会社三宝金型製作所 発泡成形体用金型
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