JP2013202229A - 遊技台 - Google Patents

遊技台 Download PDF

Info

Publication number
JP2013202229A
JP2013202229A JP2012075289A JP2012075289A JP2013202229A JP 2013202229 A JP2013202229 A JP 2013202229A JP 2012075289 A JP2012075289 A JP 2012075289A JP 2012075289 A JP2012075289 A JP 2012075289A JP 2013202229 A JP2013202229 A JP 2013202229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
special
probability state
state
probability
game
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012075289A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Saito
健 斉藤
Shinnosuke Nakahara
晋之輔 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daito Giken KK
Original Assignee
Daito Giken KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daito Giken KK filed Critical Daito Giken KK
Priority to JP2012075289A priority Critical patent/JP2013202229A/ja
Publication of JP2013202229A publication Critical patent/JP2013202229A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】遊技の進行に多様性を持たせることで、遊技台の興趣を向上させることができる遊技台を提供する。
【解決手段】高確率状態は、当否判定手段が通常の当否判定確率よりも高い第一の当否判定確率で特定の当否判定結果を導出する第一の高確率状態、および第一の当否判定確率よりも高い第二の当否判定確率で特定の当否判定結果を導出する第二の高確率状態を含み、確率状態報知制御手段は、報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の確率状態が第一の高確率状態である場合には、確率状態報知手段に特定の報知態様で報知を行わせることが可能に構成され、確率状態報知制御手段は、報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の確率状態が第二の高確率状態である場合には、確率状態報知手段に特定の報知態様で報知を行わせることが可能に構成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技球(パチンコ機)などに代表される遊技台に関する。
従来、特図変動遊技の当否判定結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に有利な遊技状態を導出するとともに、前記当否判定結果が前記特定の当否判定結果となる確率が高い状態と低い状態の2つの遊技状態を備えた遊技台が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−200302号公報
しかしながら、従来の遊技台では、遊技状態が限られているため、遊技が単調になりやすく、遊技者に飽きられてしまい、遊技者の遊技意欲を高い状態に維持することが難しいといった問題点があった。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、遊技の進行に多様性を持たせることで、遊技台の興趣を向上させることができる遊技台を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技台は、当否判定を行う当否判定手段と、前記当否判定の結果として特定の当否判定結果が導出されたことに基づいて、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、所定の条件の成立に基づいて、前記特定の当否判定結果を通常の当否判定確率で導出する通常確率状態および前記特定の当否判定結果を前記通常の当否判定確率よりも高い確率で導出する高確率状態のうちの一方から他方に確率状態を移行させる確率状態移行手段と、前記確率状態に関する報知を行う確率状態報知手段と、所定の報知条件が成立したことに基づいて、前記確率状態報知手段に前記報知条件の成立よりも後の前記確率状態に関する報知を行わせる確率状態報知制御手段と、を備えた遊技台であって、前記高確率状態は、前記当否判定手段が前記通常の当否判定確率よりも高い第一の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する第一の高確率状態、および前記第一の当否判定確率よりも高い第二の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する第二の高確率状態を含み、前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記第一の高確率状態であることに基づいて、前記確率状態報知手段に特定の報知態様で前記報知を行わせ、前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記第二の高確率状態であることに基づいて、前記確率状態報知手段に前記特定の報知態様で前記報知を行わせることを特徴とする遊技台である。
本発明に係る遊技台によれば、遊技の進行に多様性を持たせることで、遊技台の興趣を向上させることができる。
パチンコ機を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 パチンコ機を背面側から見た外観図である。 遊技盤を正面から見た略示正面図である。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 (a)特図1の停止図柄態様の一例を示したものである。(b)特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。(c)装飾図柄の一例を示したものである。 (a)装飾図柄の組合せの一例を示したものである。(b)普図の停止表示図柄の一例を示したものである。 (a)特図大当り判定テーブルの一例を示したものである。(b)特図小当り判定テーブルの一例を示したものである。 (a)遊技状態が通常状態で、特図1の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]の一例である。(b)遊技状態が通常状態で、特図1の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]の一例である。 (a)遊技状態が時短状態で、特図1および特図2の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図1&2共通、遊技状態:時短状態]の一例である。(b)遊技状態が時短状態で、特図1および特図2の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図1&2共通、遊技状態:時短状態]の一例である。 (a)遊技状態が潜伏状態で、特図1の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]の一例である。(b)遊技状態が潜伏状態で、特図1の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]の一例である。 (a)遊技状態が潜伏状態で、特図2の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図2、遊技状態:潜伏状態]の一例である。(b)遊技状態が潜伏状態で、特図2の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図2、遊技状態:潜伏状態]の一例である。 (a)遊技状態が電サポ確変状態で、特図1および特図2の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図1&2共通、遊技状態:電サポ確変状態]の一例である。(b)遊技状態が電サポ確変状態で、特図1および特図2の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図1&2共通、遊技状態:電サポ確変状態]の一例である。 (a)特別当り遊技状態テーブルの一例を示したものである。(b)ラウンド状態テーブルの一例を示したものである。 (a)状態セットテーブルの一例を示したものである。(b)遊技状態テーブルの一例を示したものである。 (a)通常状態の場合に用いる特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルの一例を示したものである。(b)時短状態または電サポ確変状態の場合に用いる特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルの一例を示したものである。 (a)潜伏状態の場合に用いる特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルの一例を示したものである。(b)テーブル番号決定テーブルの一例を示したものである。 特図停止図柄が特図K(はずれ)の場合に用いるタイマ番号決定テーブルの一例を示したものである。 (a)特図停止図柄が特図Aの場合に用いるタイマ番号決定テーブルの一例を示したものである。(b)特図停止図柄が特図B、特図C、または特図Dの場合に用いるタイマ番号決定テーブルの一例を示したものである。(c)特図停止図柄が特図E、特図F、特図G、特図H、特図I、または特図Jの場合に用いるタイマ番号決定テーブルの一例を示したものである。 タイマ番号テーブルの一例を示したものである。 (a)普図大当り判定テーブルの一例を示したものである。(b)普図遊技状態テーブルの一例を示したものである。 (a)普図電動役物作動態様テーブルの一例を示したものである。(b)普図確率状態抽選テーブルの一例を示したものである。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 復電時処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 普図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。 特図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。 (a)第1副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。(b)第1副制御部のコマンド受信割込み処理のフローチャートである。(c)第1副制御部のタイマ割込処理のフローチャートである。(d)画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。 (a)演出制御処理の流れを示すフローチャートである。(b)特図確率示唆演出制御処理の流れを示すフローチャートである。 変動演出制御処理の流れを示すフローチャートである。 演出モード抽選処理に用いる演出モード抽選値データテーブルの一例を示したものである。 大当り演出制御処理の流れを示すフローチャートである。 (a)第2副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。(b)第2副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第2副制御部のタイマ割込処理のフローチャートである。 第一例の遊技進行における遊技開始から所定時間経過後までの差球の変化を示した図である。 第二例の遊技進行における遊技開始から所定時間経過後までの差球の変化を示した図である。 (a)本実施形態に係るパチンコ機の大当り期待値を示したものである。(b)大当り期待値の計算式を示したものである。 第三例の遊技進行における遊技開始から所定時間経過後までの差球の変化を示した図である。 復電時処理の変形例を示した図である。 (a)特図低確率状態と特図高確率状態の各々の遊技状態の振分け確率を示したである。(b)特図確率状態の遷移を図示したものである。 パチンコ機を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 パチンコ機を背面側から見た外観図である。 遊技盤を正面から見た略示正面図である。 制御部の回路ブロック図を示したものである。 (a)特図1の停止図柄態様の一例を示したものである。(b)特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。(c)装飾図柄の一例を示したものである。 (a)装飾図柄の組合せの一例を示したものである。(b)普図の停止表示図柄の一例を示したものである。(c)遊技状態テーブルの一例を示したものである。 (a)特図大当り判定テーブルの一例を示したものである。(b)特図小当り判定テーブルの一例を示したものである。 特図1の停止図柄を決定する際に用いる図柄種別振分けテーブルの一例である。 特図2の停止図柄を決定する際に用いる図柄種別振分けテーブルの一例である。 (a)特別当り遊技状態テーブルの一例を示したものである。(b)はラウンド状態テーブルの一例を示したものである。 利益の種類と、当りに基づく出球と、確変状態の有無と、時短の有無の関係を示した図である。 特図確率状態を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブルの一例である。 (a)普図大当り判定テーブルの一例を示したものである。(b)普図遊技状態テーブルの一例を示したものである。 (a)普図電動役物作動態様テーブルの一例を示したものである。(b)普図確率状態抽選テーブルの一例を示したものである。 制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 復電時処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 普図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。 特図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。 (a)第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。(b)第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。(d)第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。 (a)第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。(b)第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。(c)第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。 特図停止図柄と、特図確率状態の各々における特図停止図柄の表示確率の関係を示した図である。 利益Cが付与される特図停止図柄と、特図確率状態の各々における特図停止図柄の表示確率の関係を示した図である。 利益Dが付与される特図停止図柄と、特図確率状態の各々における特図停止図柄の表示確率の関係を示した図である。 利益Aが付与される特図停止図柄と、特図確率状態の各々における特図停止図柄の表示確率の関係を示した図である。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態1に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、第1遊技状態表示ランプ222と、第2遊技状態表示ランプ223と、を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、第1遊技状態表示ランプ222、第2遊技状態表示ランプ223等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、後述する外部出力信号設定処理(ステップS335)において、情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、基本回路302には、試験用出力回路337を接続しており、主制御部300は、後述する外部出力信号設定処理(ステップS335)において、試験用出力回路337を介して、外部の試験機(図示省略)等にパチンコ機100の遊技情報を出力する(詳細は後述する)。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5および図6を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図1の停止図柄態様の一例を示したものであり、同図(b)は特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図5(a)には、特図1の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図K」までの11種類が示されており、同図(b)には、特図2の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」、「特図C」、「特図D」、および「特図K」の4種類が示されている。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は16R(ラウンド)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R特別大当たり図柄1であり、「特図C」は15R特別大当たり図柄2であり、「特図D」は15R通常大当たり図柄である。なお、特別大当りと大当り(通常大当り)との違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(または、確変あり)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態(または、確変無し)と称する。本発明は、特図高確率状態を複数種類(本実施形態では、特図確率状態2〜4の4種類)備えることを一つの特徴としているが、詳細は後述する。
また、16R特別大当たり、15R特別大当たり図柄1、15R特別大当たり図柄2、15R通常大当たりは、いずれも大当り遊技終了後に電サポを行う。電サポについては詳しくは後述するが、大当り遊技終了後に電サポを行う状態のことを普図高確率状態と称し、大当り遊技終了後に電サポを行わない状態のことを普図低確率状態と称する。
「特図A」〜「特図D」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。また、16R特別大当たり図柄である「特図A」、15R特別大当たり図柄1である「特図B」、および15R特別大当たり図柄2である「特図C」は、すべて特図高確率普図高確率状態であるが、大当り中のラウンド数が16Rである「特図A」と比べて、「特図B」および「特図C」は15Rである点が異なり、「特図B」および「特図C」よりも「特図A」の方が遊技者にとって有利な状態である。また、15R通常大当たり図柄である「特図D」は、特図低確率普図高確率状態である。
「特図E」および「特図F」は、それぞれ突然確変1、2と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、16Rである「特図A」、15Rである「特図B」および「特図C」と比べて、「特図E」および「特図F」は2Rである点が異なる。
「特図G」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図H」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図D」と比べて、「特図H」は2Rである点が異なる。「特図I」は隠れ通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。また、「特図J」は小当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。また、「特図K」は、はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態では、特図の停止図柄態様によって特図が高確率状態か低確率状態かか、または、普図が高確率状態か低確率状態かを、それぞれ判別可能としているが、これらの状態が判別できないように、例えば、特図の停止図柄態様を、特図高確率状態と特図低確率状態の間で共通にしてもよい。また、停止図柄態様は、当否判定結果、大当たり種別(ラウンド数、ラウンド開放パターン)、および大当たり終了後の電サポ状態(電サポ付与の可否、電サポ実行回数)に基づいて決定されるものとし、遊技者には特図や普図の状態が推測できないような構成としてもよい。
図5(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
図6(a)に示すように、「特図A」の16R特別大当たりを報知する場合には、装飾7が3つ並んだ図柄組合せ(「装飾7−装飾7−装飾7」)を停止表示し、「特図B」および「特図C」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)、または、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾8−装飾8−装飾8」等)を停止表示する。また、「特図D」の15R通常大当たりを報知する場合には、同じ偶数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾8−装飾8−装飾8」等)を停止表示する。
また、「特図E」および「特図F」の突然確変と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。また、「特図G」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図H」の突然通常と称される2R大当たり、「特図I」の隠れ通常と称される2R大当たり、「特図J」の小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。一方、「特図K」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(a)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾4−装飾8」等)を停止表示する。
図6(b)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(b)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部のデータテーブル>
次に、パチンコ機100の主制御部300のROM306が記憶しているデータテーブルについて説明する。
<特図大当り判定テーブル>
図7(a)は特図大当り判定テーブルの一例を示したものである。この特図大当り判定テーブルには、特図確変の有無(特図高確率状態または特図低確率状態)と、特図確率状態の種類と、特図大当り判定用の抽選値データが対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この特図大当り判定テーブルと、特図確変の有無と、特図確率状態と、第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する特図当選乱数値に基づいて、特図変動遊技を当選(大当り)とするか否かを決定する大当り判定を行う。
<特図大当り判定テーブル/特図低確率状態>
例えば、特図低確率状態(特図確変無し)で、取得した特図当選乱数値が10001〜10162である場合は、特図確率状態の種類とは無関係に、特図変動遊技の当選(大当り)と判定してRAM308に設けた大当りフラグの格納領域に大当りとなることを示す情報を設定する(以下、大当りフラグの格納領域に大当りの情報を設定することを「大当りフラグをオンに設定する」という)。一方、特図低確率状態(特図確変無し)で、取得した特図当選乱数値が10001〜10162以外の数値である場合には、特図確率状態の種類とは無関係に、特図変動遊技のはずれと判定して上述の大当りフラグの格納領域に、はずれとなることを示す情報を設定する(以下、大当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「大当りフラグをオフに設定する」という)。なお、本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における抽選値データの数値範囲は10001〜10162(数値範囲の大きさは162)であるから、低確率状態の特図変動遊技の大当りの当選確率は、約1/399(=162/65536)である。
<特図大当り判定テーブル/特図高確率状態>
また、特図高確率状態(特図確変あり)、かつ特図確率状態の種類が特図確率状態2(以下、高確率状態1と称する場合がある)で、取得した特図当選乱数値が10001〜10163である場合は、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。一方、特図高確率状態(特図確変あり)で、特図確率状態の種類が特図確率状態2で、取得した特図当選乱数値が10001〜10163以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグをオフに設定する。特図高確率状態、かつ特図確率状態2における抽選値データの数値範囲は10001〜10163(数値範囲の大きさは163)であるから、特図高確率状態、かつ特図確率状態2の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/398(=163/65536)であり、上述の低確率状態の大当りの当選確率である約1/399(=162/65536)とほぼ同一に設定されている。
また、特図高確率状態(特図確変あり)、かつ特図確率状態の種類が特図確率状態3(以下、高確率状態2と称する場合がある)、取得した特図当選乱数値が10001〜10821である場合は、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。一方、特図高確率状態(特図確変あり)で、特図確率状態の種類が特図確率状態3で、取得した特図当選乱数値が10001〜10821以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグをオフに設定する。特図高確率状態、かつ特図確率状態3における抽選値データの数値範囲は10001〜10821(数値範囲の大きさは821)であるから、特図高確率状態、かつ特図確率状態3の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/79.9(=821/65536)である。
また、特図高確率状態(特図確変あり)、かつ特図確率状態の種類が特図確率状態4(以下、高確率状態3と称する場合がある)取得した特図当選乱数値が10001〜11639である場合は、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。一方、特図高確率状態(特図確変あり)で、特図確率状態の種類が特図確率状態4で、取得した特図当選乱数値が10001〜11639以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグをオフに設定する。特図高確率状態、かつ特図確率状態4における抽選値データの数値範囲は10001〜11639(数値範囲の大きさは1639)であるから、特図高確率状態、かつ特図確率状態4の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/40(=1639/65536)である。
また、特図高確率状態(特図確変あり)、かつ特図確率状態の種類が特図確率状態5(以下、高確率状態4と称する場合がある)取得した特図当選乱数値が10001〜11640である場合は、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。一方、特図高確率状態(特図確変あり)で、特図確率状態の種類が特図確率状態5で、取得した特図当選乱数値が10001〜11640以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグをオフに設定する。特図高確率状態、かつ特図確率状態5における抽選値データの数値範囲は10001〜11640(数値範囲の大きさは1640)であるから、特図高確率状態、かつ特図確率状態5の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/39.9(=1640/65536)であり、上述の特図高確率状態、かつ特図確率状態4(高確率状態3)の大当りの当選確率である約1/40(=1639/65536)とほぼ同一に設定されている。
なお、本実施形態では、各々の抽選値データを固定にしたが、例えば、パチンコ機100の背面などに設けたスイッチ等を切り替えることによって、各々の抽選値データ(当選確率)を変更できるように構成してもよい。また、この場合、例えば、最も当選確率が高い、特図確率状態5の抽選値データ(当選確率)のみを変更できないようにする一方で、他の抽選値データ(当選確率)を遊技店の店員などが自由に変更できるように構成してもよい。
<特図小当り判定テーブル>
図7(b)は特図小当り判定テーブルの一例を示したものである。この特図小当り判定テーブルには、特図小当り判定用の抽選値データが記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この特図小当り判定テーブルと、第1特図始動口230に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する特図当選乱数値に基づいて、特図1変動遊技を当選(小当り)とするか否かを決定する小当り判定を行う。例えば、取得した特図当選乱数値が20001〜20162である場合は、特図1変動遊技の当選(小当り)と判定してRAM308に設けた小当りフラグの格納領域に小当りとなることを示す情報を設定する(以下、小当りフラグの格納領域に小当りの情報を設定することを「小当りフラグをオンに設定する」という)。一方、取得した特図当選乱数値が20001〜20162以外の数値である場合には、特図1変動遊技のはずれと判定して上述の小当りフラグの格納領域に、はずれとなることを示す情報を設定する(以下、小当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「小当りフラグをオフに設定する」という)。なお、本実施例では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、抽選値データの数値範囲は20001〜20162(数値範囲の大きさは162)であるから、小当りの当選確率は、約1/399(=162/65536)である。
<図柄決定テーブル>
図8(a)は、遊技状態が通常状態で、特図1の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]の一例であり、図9(a)は、遊技状態が時短状態で、特図1および特図2の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図1&2共通、遊技状態:時短状態]の一例である。また、図10(a)は、遊技状態が潜伏状態で、特図1の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]の一例であり、図11(a)は、遊技状態が潜伏状態で、特図2の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図2、遊技状態:潜伏状態]の一例であり、図12(a)は、遊技状態が電サポ確変状態で、特図1および特図2の停止図柄を決定する際に用いる図柄決定テーブル[特図1&2共通、遊技状態:電サポ確変状態]の一例である。
これらの図柄決定テーブルには、上述の大当りフラグおよび小当りフラグと、抽選値データと、特図1または/および特図2の特図停止図柄の種類と、図柄遊技状態セットの種類が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、これらの図柄決定テーブルと、上述の大当り判定結果(大当りフラグの値)、小当り判定結果(小当りフラグの値)、および図柄乱数値に基づいて、特図停止図柄の種類と図柄遊技状態セットの種類を決定する図柄決定抽選を行う。なお、大当りフラグがオンの場合には、取得した大当り用図柄乱数値を図柄乱数値として使用し、小当りフラグがオンの場合には、上述の特図当選乱数値から生成した小当り用図柄乱数値を図柄乱数値として使用し、大当りフラグおよび小当りフラグがオフの場合(大当り判定結果および小当り判定結果がはずれの場合)には、取得した、はずれ用図柄乱数値を図柄乱数値として使用する。
例えば、図8(a)に示す図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた図柄決定抽選では、大当りフラグがオンで、図柄乱数値(大当り用図柄乱数値)が0〜6554の数値である場合には、特図停止図柄として特図B、図柄遊技状態セットとして状態セット5を選択し、小当りフラグがオンの場合には、図柄乱数値(小当り用図柄乱数値)とは無関係に、特図停止図柄として特図Jを選択し、図柄遊技状態セットは選択しない。また、図10(a)に示す図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]を用いた図柄決定抽選では、図柄遊技状態セットとして状態セット2、4、5のいずれかを選択するため、大当り遊技後は必ず電サポを行う。また、図12(a)に示す図柄決定テーブル[特図1&2共通、遊技状態:電サポ確変状態]を用いた図柄決定抽選では、80%の確率で特図停止図柄として特図Aを選択し、図柄遊技状態セットとして状態セット5を選択した後、後述する特図確率状態抽選で特図確率状態5(高確率状態4)を選択する(16R特別大当りと特図確率状態5(高確率状態4)が80%の確率で繰り返される)。
<特図確率状態抽選テーブル>
図8(b)は、遊技状態が通常状態で、特図1の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]の一例であり、図9(b)は、遊技状態が時短状態で、特図1および特図2の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図1&2共通、遊技状態:時短状態]の一例である。また、図10(b)は、遊技状態が潜伏状態で、特図1の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]の一例であり、図11(b)は、遊技状態が潜伏状態で、特図2の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図2、遊技状態:潜伏状態]の一例であり、図12(b)は、遊技状態が電サポ確変状態で、特図1および特図2の停止図柄を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブル[特図1&2共通、遊技状態:電サポ確変状態]の一例である。
これらの特図確率状態抽選テーブルには、上述の図柄決定抽選で選択した特図停止図柄と、抽選値データと、特図確率状態の種類が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、これらの特図確率状態抽選テーブルと、図柄決定抽選で選択した特図停止図柄と、特図確率状態抽選乱数値に基づいて、特図確率状態の種類を決定する特図確率状態抽選を行う。例えば、図8(b)に示す特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた特図確率状態抽選では、停止図柄が特図Bで、特図確率状態抽選乱数値が0〜32767の数値である場合には、特図確率状態として特図確変状態2(高確率状態1)を選択し、停止図柄が特図Eで、特図確率状態抽選乱数値が52429〜65535の数値である場合には、特図確率状態として特図確変状態4(高確率状態3)を選択する。また、図10(b)に示す特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]を用いた特図確率状態抽選では、特図確率状態として100%の確率で特図確変状態5(高確率状態4)を選択する。
なお、図8(b)に示す特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]では、上述の図柄決定抽選によって特図停止図柄が特図A、B、C、E、F、Gに決定した場合には、100%の確率で特図高確率状態に移行する例を示したが、例えば、特図Aは100%の確率で移行する一方で、それ以外の特図B、C、E、F、Gは、さらに特図高確率状態および特図低確率状態のいずれかの移行を抽選で決定するように構成してもよい。また、上述の図柄決定抽選によって特図停止図柄が特図B、C、E、F、Gに決定した場合には、特図確変状態2〜4のいずれかを選択する例を示したが、例えば、特図確変状態5を含めて特図確変状態2〜5のいずれかを選択するように構成してもよい。また、遊技状態に応じて特図確率状態抽選テーブルを複数種類備える例を示したが、例えば、特図確率状態の種類ごとにテーブルを備えるようにしてもよい。また、各種抽選は乱数値を用いた抽選に限定されず、例えば、クルーン等の可動体を用いて各種状態を決定してもよい。また、特図1と特図2で共通で用いる抽選テーブルは、特図1と特図2の各々で用いる2つの抽選テーブルに分離してもよい。
また、図11(b)に示す特図確率状態抽選テーブル[特図2、遊技状態:潜伏状態]では、図10(b)に示す特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]の特図A、特図Cと同じ設定にしているが、特図1と特図2で特図確率状態の内容や、選択確率を異ならせてもよい。
<特別当り遊技状態テーブル>
図13(a)は特別当り遊技状態テーブルの一例を示したものである。この特別当り遊技状態テーブルには、上述の図柄決定抽選で決定される特図停止図柄と、特別当り遊技状態(特図の停止表示後に生起される状態)の種類と、が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この特別当り遊技状態テーブルと、上述の図柄決定抽選で決定される特図停止図柄に基づいて、その特図停止図柄を停止表示した後に生起される特別当り遊技状態の種類をRAM308に記憶する。例えば、上述の図柄決定抽選で決定された特図1の特図停止図柄が特図Aの場合には、特図1の特別当り遊技状態の種類として大当り状態1を記憶し、上述の図柄決定抽選で決定された特図2の特図停止図柄が特図Cの場合には、特図2の特別当り遊技状態の種類として大当り状態2を記憶し、上述の図柄決定抽選で決定された特図1の特図停止図柄が特図Jの場合には、特図1の特別当り遊技状態の種類として小当り状態を記憶する。なお、上述の図柄決定抽選で決定された特図1または特図2の特図停止図柄が特図K(はずれ図柄)の場合には、大当り状態や小当り状態が生起されないように構成している。
<ラウンド状態テーブル>
図13(b)はラウンド状態テーブルの一例を示したものである。このラウンド状態テーブルには、上述の特別当り遊技状態と、ラウンド数と、ラウンド中の開放回数と、最大開放時間が対応付けされて記憶されている。なお、ラウンド中の開放回数とは、1ラウンド中に可変入賞口234の扉部材を開放する回数をいい、最大開放時間とは、可変入賞口234の扉部材を1回開放する場合の最大時間をいう。また、最大開放時間の右横には、参考までに各々の状態の略称を記載しているが、この略称の情報はROM306に記憶されているわけではない。
主制御部300の基本回路302は、このラウンド状態テーブルと、上述の特別当り遊技状態に基づいて、ラウンド数、ラウンド中の開放回数、最大開放時間をRAM308に記憶する。例えば、特別当り遊技状態が大当り状態1の場合には、ラウンド数として16ラウンド、ラウンド中の開放回数として1回、最大開放時間として30秒を記憶し、特別遊技遊技状態が大当り状態2の場合には、ラウンド数として15ラウンド、ラウンド中の開放回数として1回、最大開放時間として30秒を記憶し、特別当り遊技状態が大当り状態3の場合には、ラウンド数として2ラウンド、ラウンド中の開放回数として1回、最大開放時間として0.1秒を記憶し、特別当り遊技状態が小当り状態の場合には、ラウンド数として1ラウンド、ラウンド中の開放回数として1回、最大開放時間として0.1秒を記憶する。
ここで、大当り状態1の遊技価値の大きさは、ラウンド数16回×開放回数1回×最大開放時間30秒=480で表現することができ、大当り状態2の遊技価値の大きさは、ラウンド数15回×開放回数1回×最大開放時間30秒=450で表現することができ、大当り状態3の遊技価値の大きさは、ラウンド数2回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒=0.2で表現することができ、小当り状態の遊技価値の大きさは、ラウンド数1回×開放回数2回×最大開放時間0.1秒=0.2で表現することができ、大当り状態1の遊技価値の大きさが最も大きい。
なお、本発明に係る「遊技価値」は、この例に限定されず、通常状態(特図低確率普図低確率)よりも単位時間当りの獲得遊技球数が多い状態、大当り状態、小当り状態(可変入賞口が開放される状態)、確変状態(可変入賞口が開放される確率が高い状態)、電サポ状態(変動時間が短縮された状態、すなわち、大当りが発生するまでの時間が短い状態。開放時間が延長された状態、すなわち、より多くの遊技球が入球可能な状態、普図高確率状態、すなわち、普通電動役物が開放される確率が高い状態)などは、すべて、通常状態(特図低確率普図低確率)よりも遊技者にとって有利な状態であり、遊技価値が大きい(高い)状態である。
<状態セットテーブル>
図14(a)は状態セットテーブルの一例を示したものである。この状態セットテーブルには、上述の図柄遊技状態セットの種類と、遊技状態と、特図変動回数が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この状態セットテーブルと、上述の図柄遊技状態セットの種類に基づいて、遊技状態と特図変動回数をRAM308に記憶する。例えば、図柄遊技状態セットの種類が状態セット1の場合には、次回の大当りまで遊技状態が通常状態に設定され、図柄遊技状態セットの種類が状態セット2の場合には、大当り遊技後の特図変動回数100回の期間中は遊技状態が時短状態に設定され、特図変動回数が101回目以降は遊技状態が通常遊技に設定される。なお、状態セット2は、特図変動回数100回分の時短状態が設定される点で、当該時短状態が設定されない状態セット1よりも遊技価値が大きい状態であり、状態セット4は、特図変動回数100回分の電サポ確変状態が設定される点で、当該電サポ確変状態が設定されない状態セット3よりも遊技価値が大きい状態である。
本実施の形態においては、電サポの付与回数を100回または無限としているがこれに限らず、例えば特図停止図柄毎に電サポの付与回数を予め定めていても良いし、例えば特図停止図柄とは別に抽選を行っても良い。また、電サポの付与回数は、抽選確率の分母が小さい(大当りし易い状態)遊技状態程大きい数が設定されるような構成としても良い。これにより遊技状態毎の有利度をより強調し、出球に波を設けることができ、射幸性の高い遊技台を提供することができる。逆に抽選確率の分母が大きい(大当りしづらい)遊技状態程大きいが設定されるような構成であっても良い。これにより大当りにはなりにくいものの球を減らすことなく大当りまで継続して遊技を行うことができ、遊技台の稼動を促進できる場合がある。更に大当りし易い状態では球が減り易いため、遊技者毎の利益の差がでづらい射幸性の低い遊技台を提供することができる場合がある。
<遊技状態テーブル>
図14(b)は遊技状態テーブルの一例を示したものである。この遊技状態テーブルには、遊技状態と、特図確変の有無と、電サポの有無が対応付けされて記憶される。なお、電サポとは、第2特図始動口232(電チュー)の羽根部材232aを、所定時間、所定の時間間隔(例えば、2秒開放、0.5秒閉鎖)で開閉させる動作をいう。また、上述のとおり、「特図確変あり」が特図高確率状態、「特図確変なし」が特図低確率状態、「電サポあり」が普図高確率状態、「電サポなし」が普図低確率状態である。
主制御部300の基本回路302は、この遊技状態テーブルと、上述の遊技状態に基づいて、特図確変の有無と電サポの有無をRAM308に記憶する。例えば、遊技状態が通常状態であれば、特図確変の有無の情報として特図確変なし、電サポの有無の情報として電サポなし、すなわち特図低確率普図低確率状態であることを示す情報を記憶する。同様に、遊技状態が時短状態であれば、特図確変の有無の情報として特図確変なし、電サポの有無の情報として電サポあり、すなわち特図低確率普図高確率状態であることを示す情報を記憶し、遊技状態が潜伏状態であれば、特図確変の有無の情報として特図確変あり、電サポの有無の情報として電サポなし、すなわち特図高確率普図低確率状態であることを示す情報を記憶し、遊技状態が電サポ確変状態であれば、特図確変の有無の情報として特図確変あり、電サポの有無の情報として電サポあり、すなわち特図高確率普図高確率状態であることを示す情報を記憶する。
本発明は、特図低確率状態に対応する状態として1つの特図確率状態1を備えるとともに、特図高確率状態に対応する状態として4つの特図確率状態2〜5(高確率状態1〜4)を備え、合計で5つの特図確率状態1〜5を備える点に1つの特徴を有しており、2つの特図高確率状態と特図低確率状態のみを備える従来の遊技台とは異なっている。
<特図変動パターン抽選テーブルセットテーブル>
図15(a)は通常状態の場合に用いる特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルの一例を示したものであり、同図(b)は時短状態または電サポ確変状態の場合に用いる特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルの一例を示したものであり、図16(a)は潜伏状態の場合に用いる特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルの一例を示したものである。
これらの特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルには、上述の図柄決定抽選で決定される特図停止図柄と、特図変動パターン抽選テーブルセットの種類が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、これらの特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルと、上述の図柄決定抽選で決定される特図停止図柄に基づいて、特図変動パターン抽選テーブルセットの種類をRAM308に記憶する。例えば、遊技状態が通常状態で、上述の図柄決定抽選で決定された特図停止図柄が特図1の場合には、図15(a)に示す特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルを参照し、特図変動パターン抽選テーブルセットの種類としてテーブルセット2を記憶し、遊技状態が時短状態または電サポ確変状態で、上述の図柄決定抽選で決定された特図停止図柄が特図Bの場合には、図15(b)に示す特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルを参照し、特図変動パターン抽選テーブルセットの種類としてテーブルセット3を記憶し、遊技状態が潜伏状態で、上述の図柄決定抽選で決定された特図停止図柄が特図Jの場合には、図16(a)に示す特図変動パターン抽選テーブルセットテーブルを参照し、特図変動パターン抽選テーブルセットの種類としてテーブルセット6を記憶する。
<テーブル番号決定テーブル>
図16(b)はテーブル番号決定テーブルの一例を示したものである。このテーブル番号決定テーブルには、上述のテーブルセットの種類と、特図変動パターン抽選テーブルの種類と、特図変動回数が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、このテーブル番号決定テーブルと、上述のテーブルセットの種類に基づいて、特図変動パターン抽選テーブルの種類をRAM308に記憶する。例えば、テーブルセットの種類がテーブルセット1の場合には、特図変動パターン抽選テーブルの種類としてテーブル1を記憶し、テーブルセットの種類がテーブルセット4の場合には、大当り遊技後の特図変動回数100回に用いる特図変動パターン抽選テーブルの種類としてテーブル3を記憶し、特図変動回数100回以降に用いる特図変動パターン抽選テーブルの種類としてテーブル1を記憶する。
<タイマ番号決定テーブル>
図17〜図18はタイマ番号決定テーブルの一例を示したものである。より詳細には、図17は特図停止図柄が特図K(はずれ)の場合に用いるタイマ番号決定テーブルの一例を示したものであり、図18(a)は特図停止図柄が特図Aの場合に用いるタイマ番号決定テーブルの一例を示したものであり、図18(b)は特図停止図柄が特図B、特図C、または特図Dの場合に用いるタイマ番号決定テーブルの一例を示したものであり、図18(c)は特図停止図柄が特図E、特図F、特図G、特図H、特図I、または特図Jの場合に用いるタイマ番号決定テーブルの一例を示したものである。
これらのタイマ番号決定テーブルには、上述の特図変動パターン抽選テーブル番号と、抽選値データと、タイマ番号が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、このタイマ番号決定テーブルと、上述の特図停止図柄と、上述の特図変動パターン抽選テーブルの種類と、タイマ番号決定用乱数値に基づいて、タイマ番号を決定するタイマ番号決定抽選を行う。例えば、上述の特図停止図柄が特図Kの場合には、図17に示す特図K用のタイマ番号決定テーブルを参照し、特図変動パターン抽選テーブル番号がテーブル1で、取得したタイマ番号決定用乱数値が0〜1076の範囲である場合には、タイマ番号としてタイマ2を選択する。また、例えば、上述の特図停止図柄が特図Aの場合には、図18(a)に示す特図A用のタイマ番号決定テーブルを参照し、特図変動パターン抽選テーブル番号がテーブル1〜4のいずれかで、取得したタイマ番号決定用乱数値が411〜820の範囲である場合には、タイマ番号としてタイマ10を選択する。
<タイマ番号テーブル>
図19はタイマ番号テーブルの一例を示したものである。このタイマ番号テーブルには、上述のタイマ番号決定抽選によって決定されるタイマ番号と、変動時間が対応付けされて記憶されている。なお、変動時間の右横には、参考までに変動内容を記載しているが、この変動内容の情報はROM306に記憶されているわけではない。また、本実施形態では、1つのタイマ番号に対して1つの変動内容を対応付けているが、1つのタイマ番号に対して、複数種類の変動内容や、第1副制御部400による複数種類の演出などを対応付けてもよい。また、この場合、第1副制御部400において複数種類の演出から所定の演出を抽選で選択するように構成してもよい。
主制御部300の基本回路302は、このタイマ番号テーブルと、上述のタイマ番号決定抽選によって決定されるタイマ番号に基づいて、変動時間をRAM308に記憶する。例えば、上述のタイマ番号決定抽選によって決定されたタイマ番号がタイマ1の場合には、変動時間として2秒をRAM308に記憶し、上述のタイマ番号決定抽選によって決定されたタイマ番号がタイマ5の場合には、変動時間として15秒をRAM308に記憶する。
<普図大当り判定テーブル>
図20(a)は普図大当り判定テーブルの一例を示したものである。この普図大当り判定テーブルには、普図確変の有無(普図高確率状態または普図低確率状態)と、普図確率状態の種類と、普図当り判定用の抽選値データが対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この普図大当り判定テーブルと、普図確変の有無と、普図確率状態と、普図始動口228を球が通過したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する普図当選乱数値に基づいて、普図変動遊技を当選(大当り)とするか否かを決定する当り判定を行う。
<普図大当り判定テーブル/普図低確率状態>
例えば、普図低確率状態(普図確変無し)で、取得した普図当選乱数値が10001〜16556である場合は、普図確率状態の種類とは無関係に、普図変動遊技の当選(当り)と判定してRAM308に設けた当りフラグの格納領域に当りとなることを示す情報を設定し、普図停止図柄を普図A(当り図柄)に決定する(以下、当りフラグの格納領域に当りの情報を設定することを「当りフラグをオンに設定する」という)。一方、普図低確率状態(普図確変無し)で、取得した普図当選乱数値が10001〜16556以外の数値である場合には、普図確率状態の種類とは無関係に、普図変動遊技のはずれと判定して上述の当りフラグの格納領域にはずれとなることを示す情報を設定し、普図停止図柄を普図B(はずれ図柄)に決定する(以下、当りフラグの格納領域にはずれの情報を設定することを「当りフラグをオフに設定する」という)。
なお、本実施形態では、普図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、普図低確率状態における抽選値データの数値範囲は10001〜16556(数値範囲の大きさは6556)であるから、普図低確率状態の特図変動遊技の大当りの当選確率は、約1/10(=6556/65536)である。
<普図大当り判定テーブル/普図高確率状態>
また、普図高確率状態(普図確変あり)で、普図確率状態の種類が普図確率状態2で、取得した普図当選乱数値が10001〜33407である場合は、普図変動遊技の当選(当り)と判定して当りフラグをオンに設定する。一方、普図低確率状態(普図確変無し)で、普図確率状態の種類が普図確率状態2で、取得した普図当選乱数値が10001〜33407以外の数値である場合には、普図変動遊技のはずれと判定して当りフラグをオフに設定する。なお、本実施形態では、普図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、普図高確率状態、かつ普図確率状態2における抽選値データの数値範囲は10001〜33407(数値範囲の大きさは33407)であるから、普図高確率状態、かつ普図確率状態2の特図変動遊技の大当りの当選確率は、約1/3(=33407/65536)である。
また、普図高確率状態(普図確変あり)で、普図確率状態の種類が普図確率状態3である場合は、取得した普図当選乱数値とは無関係に、普図変動遊技の当選(当り)と判定して当りフラグをオンに設定する。したがって、普図高確率状態、かつ普図確率状態3の特図変動遊技の大当りの当選確率は100%(=65536/65536)である。なお、本実施形態では、普図高確率状態(普図確変あり)で、普図図確率状態の種類が普図確率状態3である場合の当り判定を抽選で行ったが、普図始動口228を球が通過したことを所定の球検出センサが検出し、普図高確率状態(普図確変あり)で、普図確率状態の種類が普図確率状態3である場合は、(抽選によらずに)当りと判定してもよい。
本発明は、普図低確率状態に対応する状態として1つの普図確率状態1を備えるとともに、普図高確率状態に対応する状態として2つの普図確率状態2〜3を備え、合計で3つの普図確率状態1〜3を備える点に1つの特徴を有しており、2つの普図高確率状態と普図低確率状態のみを備える従来の遊技台とは異なっている。
<普図遊技状態テーブル>
図20(b)は普図遊技状態テーブルの一例を示したものである。この普図遊技状態テーブルには、上述の当り判定で決定される普図停止図柄と、普図遊技状態の種類(普図の停止表示後に生起される状態)が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この普図遊技状態テーブルと、上述の当り判定で決定される普図停止図柄に基づいて、その普図停止図柄を停止表示した後で開始する普図遊技状態の種類を決定する普図確率状態抽選を行う。例えば、上述の当り判定で決定された普図停止図柄が普図A(当り図柄)の場合には、普図遊技状態の種類として普図当り状態を記憶し、上述の当り判定で決定された普図停止図柄が普図B(はずれ図柄)の場合には、普図遊技状態の種類は記憶しない。
<普図電動役物作動態様テーブル>
図21(a)は普図電動役物作動態様テーブルの一例を示したものである。この普図電動役物作動態様テーブルには、上述の電サポの有無(開放延長機能作動状態の作動または未作動)と、第2特図始動口232(電チュー)の羽根部材232aを開閉するためのソレノイド(普図電動役物ソレノイド)のON/OFF時間と、ON回数が対応けされて記憶されている。なお、「最大となる開放等の時間」は参考までに記載したもので、実際にROM306に記憶されているわけではない。
主制御部300の基本回路302は、上述の当り判定によって普図停止図柄を普図A(当り図柄)に決定した場合に、この普図電動役物作動態様テーブルと、上述の遊技状態に基づいて、普図電動役物ソレノイドのON時間、OFF時間、ON回数をRAM308に記憶する。例えば、遊技状態が通常状態または潜伏状態の場合には、ON時間として900ms、ON回数として1回(900ms×1回=最大となる開放等の時間900ms)をRAM308に記憶し、遊技状態が時短状態または電サポ確変状態の場合には、ON時間として1800ms、OFF時間として120mms、ON回数として3回(1800ms×3回=最大となる開放等の時間5400ms)をRAM308に記憶する。
<普図確率状態抽選テーブル>
図21(b)は、普図確率状態抽選テーブルの一例を示したものである。この普図確率状態抽選テーブルには、上述の図柄決定抽選で選択した特図停止図柄と、抽選値データと、普図確率状態の種類が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この普図確率状態抽選テーブルと、図柄決定抽選で選択した特図停止図柄と、普図確率状態抽選乱数値に基づいて、普図確率状態の種類を決定する普図確率状態抽選を行う。例えば、特図停止図柄が特図A、D、Hのいずれかの場合には、普図確率状態抽選乱数値とは無関係に、普図確率状態として普図確率状態3を選択する。なお、時短状態では大当り判定で当選と判定される確率が他の遊技状態よりも低いため、特図停止図柄が特図A、D、Hのいずれかの場合には、普図確率状態として他の普図確率状態1、2よりも有利な普図確率状態3を選択するように構成している。なお、本実施形態では、特図停止図柄が特図A、D、Hのいずれかの場合に抽選で普図確率状態の種類を決定したが、特図停止図柄が特図A、D、Hのいずれかの場合には、(抽選によらずに)普図確率状態として普図確率状態3を選択してもよい。
また、特図停止図柄が特図B、C、E、Fのいずれかで、普図確率状態抽選乱数値が0〜19661の数値である場合には、普図確率状態として普図確率状態2を選択し、普図確率状態抽選乱数値が19662〜65535の数値である場合には、普図確率状態として普図確率状態3を選択する。なお、電サポ確変状態では大当り判定で当選と判定される確率が他の遊技状態よりも高いため、特図停止図柄が特図B、C、E、Fのいずれかの場合には、普図確率状態として普図確率状態2または普図確率状態3を振り分けるように構成している。
<主制御部メイン処理>
次に、図22を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。詳細は後述するが、この復電時処理では、第1遊技状態表示ランプ222、第2遊技状態表示ランプ223の点灯/消灯制御を行った後に、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った命令の次の命令から処理を再開する。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS333において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS307でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<復電時処理>
次に、図23を用いて、上述の主制御部メイン処理における復電時処理(ステップS111)について説明する。なお、同図は復電時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、RAM308に記憶している特図確率状態を参照し、特図確率状態が特図確率状態1であるか否かを判定し、特図確率状態が特図確率状態1ではない場合(特図確率状態2〜5のいずれかの場合)にはステップS202において第1遊技状態表示ランプ222を点灯させ、特図確率状態1の場合にはステップS203において第1遊技状態表示ランプ222を消灯する。これにより、遊技者は、第1遊技状態表示ランプ222が点灯していれば特図確率状態2〜5のいずれか(特図高確率状態)であり、第1遊技状態表示ランプ222が消灯していれば特図確率状態1(特図低確率状態)であることを判別することができる。
また、ステップS204では、RAM308に記憶している普図確率状態を参照し、普図確率状態が普図確率状態1であるか否かを判定し、普図確率状態1でない場合(普図確率状態2〜3のいずれかの場合)にはステップS205において第2遊技状態表示ランプ223を点灯させ、普図確率状態1の場合にはステップS206において第2遊技状態表示ランプ223を消灯する。これにより、遊技者は、第2遊技状態表示ランプ223が点灯していれば普図確率状態2〜3のいずれか(普図高確率状態)であり、第2遊技状態表示ランプ223が消灯していれば普図確率状態1(普図低確率状態)であることを判別することができる。ステップS207では、その他の復電時処理を行った後に処理を終了する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図24を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS301では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS303では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS305では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS305では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS305では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS305では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS307およびステップS309では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS311では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS313では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS315では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS317では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS303における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS319では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS321では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(普図A)および、はずれ図柄(普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、上述のとおり、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS323に移行するようにしている。
ステップS323では、普図関連抽選処理を行う。詳細は後述するが、この普図関連抽選処理では、抽選実行条件が成立した場合に、上述の当り判定や変動時間の抽選を行う。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS325)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、第2特図表示装置214に特図A〜特図Kのいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS333)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、上述のとおり、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS333)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS333)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS333)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS333)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS327に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS327)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS325およびステップS327における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理(詳細は後述する)を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS329)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS331)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS333では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS333では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS335では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報(本実施形態では、特図確変の有無(特図高確率状態か特図低確率状態か)や、普図確変の有無(普図高確率状態か普図低確率状態か)の情報を含み、特図確率状態1〜5および普図確率状態1〜3の情報を除く、遊技状態の概略情報)を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。また、遊技情報(本実施形態では、特図確変の有無や普図確変の有無の情報、および、特図確率状態1〜5および普図確率状態1〜3のすべての情報を含む、遊技状態の詳細情報)を、試験用出力回路337を介して外部の試験機(図示省略)等に出力する。このように、タイマ割込み処理において特図確率状態1〜5および普図確率状態1〜3の情報を含む、遊技状態の詳細情報を試験用出力回路337を介して出力可能に構成することによって、外部の試験機などに対して遊技制御に関する詳細な情報を定期的に提供することができ、パチンコ機100の内部状態を外部から容易に把握することができる場合がある。
ステップS337では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS305において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS319)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS339では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS343に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS341に進む。
ステップS341では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS301で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS343では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<普図関連抽選処理>
次に、図25を用いて、上述の主制御部タイマ割込処理における普図関連抽選処理(ステップS323)について説明する。なお、同図は普図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、抽選実行条件が成立したか否かを判定し、抽選実行条件が成立した場合(例えば、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合)にはステップS402に進み、成立していない場合には処理を終了する。
ステップS402では、上述の普図大当り判定テーブルと、RAM308に記憶している普図確率状態を参照し、普図大当り判定テーブルの抽選値データから、現在の普図確率状態に対応する抽選値データを取得する。ステップ403では、現在の普図確率状態が普図確率状態3であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS404において普図停止図柄を普図A(当り図柄)に設定し、該当しない場合にはステップS405に進む。
ステップS405では、上記ステップS402で取得した抽選値データを用いて上述の当り判定を行い、当りフラグの設定(オンまたはオフの設定)と、普図停止図柄の設定(普図A(当り図柄)または普図B(はずれ図柄)の設定)を行う。
ステップS406では、上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶した後に処理を終了する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直し、当り判定に使用した乱数値を消去する。
<特図関連抽選処理>
次に、図26を用いて、上述の主制御部タイマ割込処理における特図関連抽選処理(ステップS329、S331)について説明する。なお、同図は特図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS501では、抽選実行条件が成立したか否かを判定し、抽選実行条件が成立した場合(例えば、特図変動遊技および大当り遊技を行っておらず、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合)にはステップS502に進み、成立していない場合にはステップS510に進む。
ステップS502では、上述の特図大当り判定テーブルと、RAM308に記憶している特図確率状態を参照し、特図大当り判定テーブルの抽選値データから、現在の特図確率状態に対応する抽選値データを取得する。ステップS503では、上記ステップS502で取得した抽選値データを用いて、上述の大当り判定を行い、大当りフラグの設定(オンまたはオフの設定)を行う。なお、本実施の形態における抽選とは、特図当選乱数値の取得自体であっても良いし、取得された該特図当選乱数値が大当りとなるか否か判定する特図大当り判定処理であっても良い。
ステップS504では、RAM308に記憶している遊技状態、特図の種類(特図1または特図2)に基づいて、図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]、図柄決定テーブル[特図1&2共通、遊技状態:時短状態]、図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]、図柄決定テーブル[特図2、遊技状態:潜伏状態]、および図柄決定テーブル[特図1&2共通、遊技状態:電サポ確変状態]の中から所定の図柄決定テーブルを設定する。ステップS505では、ステップS504で設定した図柄決定テーブルと、ステップS503の大当り判定結果(大当りフラグの値)、および図柄乱数値に基づいて上述の図柄決定抽選を行い、特図停止図柄の種類と図柄遊技状態セットの種類を決定する。
ステップS506では、ステップS505で決定した特図停止図柄が確変図柄(特図A、B、C、E、F、Gのいずれか)であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS507に進み、該当しない場合にはステップS509に進む。ステップS507では、ステップS505で決定した特図停止図柄が特図Aであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS509に進み、該当しない場合(特図B、C、E、F、Gのいずれか)にはステップS508に進む。ステップS508では、上述の特図確率状態抽選テーブルと、ステップS505の図柄決定抽選で選択した特図停止図柄と、特図確率状態抽選乱数値に基づいて、上述の特図確率状態抽選を行い、特図確率状態の種類を決定する。
ステップS509では、上述のタイマ番号決定テーブルと、ステップS505で決定した特図停止図柄と、上述の特図変動パターン抽選テーブル番号と、タイマ番号決定用乱数値に基づいて、上述のタイマ番号決定抽選を行い、タイマ番号を決定する。
ステップS510では、大当りフラグがオンかオフか(特図大当りか否か)を判定し、大当りフラグがオンの場合にはステップS511に進み、大当りフラグがオフの場合には処理を終了する。ステップS511では、ステップS505で決定した特図停止図柄が特図B、C、E、Fであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS512に進み、該当しない場合(特図Aの場合)にはステップS514に進む。
ステップS512では、上述の普図確率状態抽選テーブルと、ステップS505で決定した特図停止図柄と、普図確率状態抽選乱数値に基づいて、上述の普図確率状態抽選を行い、普図確率状態の種類を決定する。ステップS513では、ステップS512で決定した普図確率状態を設定して処理を終了する。ステップS514では、ステップS505で決定した特図停止図柄に基づく普図確率状態(本実施形態では、特図Aに基づく普図確率状態3)を設定して処理を終了する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図27を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS605の処理に移行する。ステップS605では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS607では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS609では、演出制御処理を行う。詳細は後述するが、この演出制御処理では、例えば、ステップS607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS611では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS609で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップS613では、ステップS609で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS615では、ステップS609で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップS617では、ステップS609で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。ステップS619では、ステップS609で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップS621では、ステップS609で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS603へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS801では、第1副制御部メイン処理におけるステップS603において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS603において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS803では、ステップS619で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS613の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS903では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS905に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS905では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS901でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS907では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS909では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS911に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS911では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<演出制御処理>
次に、図28(a)を用いて、上述の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS609)について説明する。なお、同図(a)は、演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001では、変動演出制御処理を行う。詳細は後述するが、この変動演出制御処理では、主制御部300が実行する第1特図表示装置212、第2特図表示装置214を用いた特図の変動表示に合わせて、装飾図柄表示装置208を用いた装飾図柄の変動表示を行う。ステップS1002では、特図確率示唆演出制御処理を行う。詳細は後述するが、この特図確率示唆演出制御処理では、演出モードの抽選処理などを行う。
ステップS1003では、大当り演出制御を行う。詳細は後述するが、この大当り演出制御では、大当り遊技中の演出制御を行う。ステップS1004では、その他の演出制御処理を実行した後に処理を終了する。
<変動演出制御処理>
次に、図29を用いて、上述の演出制御処理における変動演出制御処理(ステップS1001)について説明する。なお、同図は、変動演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1101では、主制御部300から変動開始コマンドを受信したか否か(コマンド記憶領域に変動開始コマンドが記憶されているか否か)を判定し、変動開始コマンドを受信している場合にはステップS1102に進み、受信していない場合には処理を終了する。
ステップS1102では、変動開始コマンドに含まれる大当りフラグと小当りフラグの情報を取得し、大当りフラグまたは小当りフラグがオンかオフか(当該変動が大当りまたは小当りであるか否か)を判定し、当該変動が大当りまたは小当りの場合にはステップS1108に進み、当該変動が大当りでも小当りでもない場合(はずれの場合)にはステップS1103に進む。
ステップS1103では、特図確率状態が特図確率状態3〜5のいずれかであるか否かを判定し、特図確率状態3〜5のいずれかである場合にはステップS1104に進み、特図確率状態3〜5以外の場合(特図確率状態1、2の場合)にはステップS1105に進む。ステップS1104では、ハズレリーチの実行確率を第一確率に設定する一方で、ステップS1105では、ハズレリーチの実行確率を、第一確率よりも高い第二確率に設定し、いずれの場合もステップS1106に進む。
ここでは、特図確率状態1(特図低確率)と特図確率状態2(特図高確率)のいずれも、ハズレリーチの実行確率が同一の確率(第二確率)に設定される。また、特図確率状態1(特図低確率)と特図確率状態2(特図高確率)のハズレリーチの実行確率(第二確率)が、これらよりも大当り判定の当選確率が高い特図確率状態3〜5のハズレリーチの実行確率(第一確率)よりも高く設定される(第二確率>第一確率)。なお、本実施係形態では、ハズレリーチの実行確率を同一の確率に設定する例を示したが、特図確率状態間で大当り判定の当選確率が異なる場合においてハズレリーチの出現率を同一にするためには、大当り判定の当選確率の違いも加味する必要があるため、大当り判定の当選確率が高い方の特図確率状態ではハズレリーチの実行確率を低く設定することによって、特図確率状態間でハズレリーチの出現率が同一になるようにしてもよい。
ステップS1106では、ステップS1104またはステップS1105で設定した実行確率に基づいて、ハズレリーチを実行するか否かを決定するハズレリーチ実行抽選を行う。ステップS1107では、ハズレリーチ実行抽選の結果、ハズレリーチを実行しないこと(ハズレリーチ非実行)に決定したか否かを判定し、該当する場合にはステップS1109に進み、該当しない場合にはステップS1108に進む。
ステップS1108では、変動開始コマンドに含まれる変動タイマの情報を取得し、取得した変動タイマに対応するリーチを設定し、次のステップS1109では、その他変動演出制御処理を実行した後に処理を終了する。
<特図確率示唆演出制御処理>
次に、図28(b)を用いて、上述の演出制御処理における特図確率示唆演出制御処理(ステップS1002)について説明する。なお、同図(b)は、特図確率示唆演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1201では、変動開始コマンドに含まれる特図変動パターン抽選テーブルセットがテーブル4であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS1202に進み、該当しない場合には処理を終了する。ステップS1202では、示唆演出実行条件が成立したか否かを判定し、成立した場合にはステップS1203に進み、成立していない場合には処理を終了する。
ステップS1203では、ROM406に記憶されている演出モード抽選値データテーブル(詳細は後述)を用いて、演出モード抽選処理を実行し、次のステップS1204では、演出モード抽選処理で決定した演出モードを設定した後に、処理を終了する。
図30は、演出モード抽選処理に用いる演出モード抽選値データテーブルの一例を示したものである。この演出モード抽選値データテーブルには、特図確率状態と、抽選値と、演出モードが対応付けされて記憶されている。なお、演出モードの右横には、真偽の情報を参考までに記載しているが、この情報はROM406に記憶されているわけではない。
第1副制御部400は、上記ステップS1203の演出モード抽選処理において、この演出モード抽選値データテーブルと、変動開始コマンドに含まれる特図確率状態の情報と、取得した乱数値に基づいて、演出モードを決定する。例えば、特図確率状態が特図確率状態1で、取得した乱数値が0〜9である場合には、演出モードとして低確率状態確定状態を選択し、特図確率状態が特図確率状態2で、取得した乱数値が0〜9である場合には、演出モードとして高確率状態1確定状態を選択する。
なお、同図における真偽の情報は、演出モードに応じて実行される演出によって示唆される状態と、特図確率状態とが一致しているか否かを表しており、例えば、演出モードが低確率状態確定状態であり、特図確率状態が特図確率状態1(低確率状態)の場合には、演出によって示唆される状態(低確率状態)と、特図確率状態(低確率状態)とが一致するため、演出モードに応じて実行される演出は真の演出である。一方、演出モードが高確率状態1〜3潜伏状態であり、特図確率状態が特図確率状態1(低確率状態)の場合には、演出によって示唆される状態(高確率状態1〜3潜伏状態)と、特図確率状態(低確率状態)とが一致しないため、演出モードに応じて実行される演出は偽の演出である。また、特図確率状態1〜5に対応付けされている真の演出は、その他の偽の演出よりも実行される確率が高く設定されており、偽の演出を実行し過ぎることによって遊技者の射幸心を必要以上に煽らないように構成している。
<大当り演出制御処理>
次に、図31を用いて、上述の演出制御処理における大当り演出制御処理(ステップS1003)について説明する。なお、同図は、大当り演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1301では、大当りフラグがオンかオフか(大当り判定の当否結果が当選か、はずれか)を判定し、大当りの場合にはステップS1302に進み、大当りではない場合には処理を終了する。ステップS1302では、RAM408に記憶している大当りカウンタを1つ加算し、ステップS1303では、大当りカウンタに基づく大当り回数を装飾図柄表示装置208の表示領域に表示し、大当り回数を報知する(例えば、装飾図柄表示装置208の表示領域に「大当り×2回目!」のような表示を行う)。
ステップS1304では、大当り遊技が終了したか否かを判定し、大当り遊技が終了した場合にはステップS1305に進み、大当り遊技が終了していない場合には処理を終了する。ステップS1305では、大当り遊技後に電サポがあるか無いかを判定し、電サポがある場合にはステップS1306に進み、電サポが無い場合にはステップS1307に進む。ステップS1306では、大当り終了後は特図確率状態が特図確率状態3か否かを判定し、該当する場合にはステップS1308に進み、該当しない場合にはステップS1307に進む。ステップS1307では、大当りカウンタを0にクリアしてステップS1308に進む。
ここでは、特図確率状態2への移行時は大当りカウンタを0にクリアすることによって、例えば、特図確率状態1から特図確率状態2への移行(遊技者にとっての有利度が不明確な状態の移行)を大当り遊技の連荘として計上・報知せずに、特図確率状態1から特図確率状態3への移行(遊技者にとっての有利度が明確な状態の移行)を大当り遊技の連荘として計上・報知するように構成している。また、ステップS1308では、その他大当り演出制御処理を行った後に処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図32を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップ1501では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1501で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップ1503では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップ1505の処理に移行する。ステップ1505では、タイマ変数に0を代入する。
ステップ1507では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップ1509では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS1507で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップ1511では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップ1513では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS1503に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップ1601では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップ1701では、第2副制御部メイン処理におけるステップ1503において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップ1503において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップ1703では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<遊技進行の第一例>
次に、図33を用いて、パチンコ機100における遊技進行の第一例について説明する。なお、同図は、第一例の遊技進行における遊技開始から所定時間経過後までの差球の変化を示した図である。
ここで、同図における横軸は時間軸Tであり、縦軸との交点T0が遊技開始時点を表し、この遊技開始時点T0から右側に向かって時間の経過を表している。また、同図における縦軸は差球(=出玉数−投資球数)の値を示す軸であり、横軸上が差球0(出玉数=投資球数)、横軸よりも下側の領域が差球がマイナス(出玉数<投資球数)になる領域、横軸よりも上側の領域が差球がプラス(出玉数>投資球数)になる領域を表している。
この例では、特図低確率普図低確率状態で遊技が開始されているが、特図低確率普図低確率状態では出玉数よりも投資球数が多くなるため(出玉数<投資球数)、差球は遊技開始時点T0から時間の経過とともに徐々に減少する。続いて、この例では、遊技開始時点T0から時間T1に到達する前に上述の大当り判定によって大当りに当選している。
<特図確率状態1→特図確率状態4→特図確率状態5>
そして、初回の大当りの当選後に、上述の図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた図柄決定抽選で、例えば、特図停止図柄が特図B、図柄遊技状態セットが状態セット5に決定した場合には、大当り遊技後の遊技状態は電サポ確変状態(特図高確率普図高確率状態)となり、当該状態が次回の大当りまで継続される。特図高確率普図高確率状態(電サポあり)では、上述の特図低確率普図低確率状態(電サポ無し)よりも差球の減少が緩やかになる。
また、特図停止図柄が特図Bに決定した場合には、上述の特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた特図確率状態抽選を行って特図確率状態の種類を決定するが、ここでは、特図確率状態4(高確率状態3)に決定したと仮定する。大当り判定では、特図高確率普図高確率状態、かつ特図確率状態4(高確率状態3)の場合の大当りの当選確率は約1/40に設定されているため、大当り遊技の終了後も高い確率で再び大当りに当選することになる。また、特図高確率普図高確率状態では、上述の図柄決定テーブル[特図1&2共通、遊技状態:電サポ確変状態]を用いた図柄決定抽選が行われるため、高い確率で(本実施形態では、80%の確率で)特図停止図柄が特図A、図柄遊技状態セットが状態セット5に決定され、特図確率状態が特図確率状態5(高確率状態4)となる。このため、16R大当り遊技に当選し、当該大当り遊技後も高い確率で再び16R大当り遊技に当選し、16大当り遊技の連荘状態となる。
<特図確率状態1→特図確率状態2→特図確率状態5>
一方、初回の大当りの当選後に、上述の図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた図柄決定抽選で、例えば、特図停止図柄が特図G、図柄遊技状態セットが状態セット3に決定した場合には、大当り遊技後の遊技状態は潜伏状態(特図高確率普図低確率状態)となり、当該状態が次回の大当りまで継続される。特図高確率普図低確率状態(電サポ無し)では、上述の特図高確率普図高確率状態(電サポあり)よりも差球の減少が早くなる。
また、特図停止図柄が特図Gに決定した場合には、上述の特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた特図確率状態抽選を行って特図確率状態の種類を決定するが、ここでは、特図確率状態2(高確率状態1)に決定したと仮定する。大当り判定では、特図高確率普図低確率状態、かつ特図確率状態2(高確率状態1)の場合の大当りの当選確率は約1/398に設定されているため、大当り遊技の終了後は、特図高確率普図高確率状態、かつ特図確率状態4(高確率状態3)の場合よりも低い確率で大当りに当選することになる。しかしながら、特図高確率普図低確率状態では、上述の特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]または図柄決定テーブル[特図2、遊技状態:潜伏状態]を用いた特図確率状態抽選が行われるため、特図1の場合には特図停止図柄が特図A、B、C、E、Fのいずれか、特図2の場合には特図停止図柄が特図A、Cのいずれかであれば、特図確率状態が特図確率状態5(高確率状態4)に設定され、<特図確率状態1→特図確率状態4→特図確率状態5>の場合と同様に、16大当り遊技の連荘状態となる。
この第一例では、<特図確率状態1→特図確率状態4→特図確率状態5>の場合における、初回の大当り終了後から2回目の大当り開始までの期間(T2〜T3)と、<特図確率状態1→特図確率状態2→特図確率状態5>の場合における、初回の大当り終了後から2回目の大当り開始までの期間(T2〜T4)が異なっている。したがって、2回目の大当り遊技以降の連荘状態では、遊技者に付与される遊技価値の期待値の大きさは同一であるが、<特図確率状態1→特図確率状態2→特図確率状態5>の場合には、初回の大当り終了後から連荘状態が開始されるまでの期間(T2〜T4)を長くすることができ、当該期間中に遊技者が保有する遊技媒体を消化させることができる(パチンコ機100の稼働率を高めることができる)。
一方、特図確率状態2は特図高確率状態であるため、特図確率状態1(特図低確率状態)から特図確率状態2(特図高確率状態)への移行によって遊技者の遊技意欲を高めることもできる。しかも、遊技者には、現在の遊技状態が特図確率状態2〜5(高確率状態1〜4)のいずれであるかは判別が困難であるため、従来の潜伏確変のように、期待感が薄れ、遊技意欲が減退してしまうような事態を回避することもできる。
<遊技進行の第二例>
次に、図34を用いて、パチンコ機100における遊技進行の第二例について説明する。同図は、第二例の遊技進行における遊技開始から所定時間経過後までの差球の変化を示した図である。なお、特図低確率普図低確率状態(特図確率状態1)で遊技が開始され、時間T1に到達する前に大当りに当選するまでの遊技進行は、上述の第一例の遊技進行と同一であるため、その説明は省略する。
この例では、初回の大当りの当選後に、上述の図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた図柄決定抽選で、例えば、特図停止図柄が特図G、図柄遊技状態セットが状態セット3に決定した場合には、大当り遊技後の遊技状態は潜伏状態(特図高確率普図低確率状態)となり、当該状態が次回の大当りまで継続される。特図高確率普図低確率状態(電サポ無し)では、大当り遊技前の特図低確率普図低確率状態(電サポ無し)と同程度に差球が減少する。
また、特図停止図柄が特図Gに決定した場合には、上述の特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた特図確率状態抽選を行って特図確率状態の種類を決定するが、ここでは、特図確率状態2(高確率状態1)に決定したと仮定する。大当り判定では、特図高確率普図高確率状態、かつ特図確率状態2(高確率状態1)の場合の当選確率は、特図低確率普図低確率状態(特図確率状態1(低確率状態))の場合の当選確率である約1/399とほぼ同一の約1/398に設定されているため、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技が開始されるまでの期間T3〜T5は、特図低確率普図低確率状態(特図確率状態1)の期間T0〜T1とほぼ同じとなる。しかしながら、特図高確率普図低確率状態では、上述の特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:潜伏状態]または図柄決定テーブル[特図2、遊技状態:潜伏状態]を用いた特図確率状態抽選が行われるため、特図1の場合には特図停止図柄が特図A、B、C、E、Fのいずれか、特図2の場合には特図停止図柄が特図A、Cのいずれかであれば、特図確率状態が特図確率状態5(高確率状態4)に設定され、<特図確率状態1→特図確率状態4→特図確率状態5>の場合と同様に、16大当り遊技の連荘状態となる。
この第二例では、初回の大当り遊技前後の遊技状態が特図確率状態1と特図確率状態2で異なっているが、両者の大当りの当選確率がほぼ同一に設定され、差球の減少割合(遊技媒体の消費量と時間)がほぼ同一になっている。このため、特図確率状態2であっても特図確率状態1と同等に遊技者が保有する遊技媒体を消化させることができる(パチンコ機100の稼働率を高めることができる)。
また、特図確変状態2への移行は、特図確変状態1からの移行のみを可能とし、特図確変状態3〜5からの移行を不可能に構成しているため、特図確変状態3〜5から特図確変状態2に移行し、再び特図確変状態3〜5に移行するような、遊技者の射幸心を煽る遊技進行を規制することで、遊技者の期待感や射幸心を必要以上に煽ることが無く、適正な範囲で遊技を行わせることができる。
一方、特図確率状態1と特図確率状態2は、差球の減少割合(遊技媒体の消費量と時間)がほぼ同一になっているため、遊技状態の違いを分かりにくくすることが可能である。このため、実際の遊技状態が特図確率状態1だとしても、特図確変状態1よりも有利な(大当り遊技後も高い確率で再び16R大当り遊技に当選する)特図確率状態2であることを遊技者に期待させることができる。しかも、遊技者には、現在の遊技状態が特図確率状態2〜5のいずれであるかは判別が困難であるため、従来の潜伏確変のように、期待感が薄れ、遊技意欲が減退してしまうような事態を回避することもできる。
図35(a)は本実施形態に係るパチンコ機100の大当り期待値を示したものであり、同図(b)は大当り期待値の計算式を示したものである。ここで、「大当り期待値」とは、特定の抽選確率で特定回数の大当り判定を行った場合に、少なくとも1回、大当りに当選する期待値(確率)をいい、同図(b)に示す計算式で表現することができる。
従来のパチンコ機100では、例えば、特図確率状態1と特図確率状態5の2つの遊技状態を備えていた場合に、特図確率状態1では、大当り遊技終了後の特図変動遊技40回目における大当り期待値は9.55%であるのに対して、特図確率状態5では、大当り遊技終了後の特図変動遊技40回目における大当り期待値は63.7%である。このため、遊技者は、大当り遊技終了後の特図変動遊技40回目で大当りに当選しない場合に、現在の遊技状態が特図確率状態1(低確率状態)であると判定し、遊技をやめてしまうケースも多い。さらに、特図確率状態5では、大当り遊技終了後の特図変動遊技80回目における大当り期待値は86.8%と一段と高くなるため、大当り遊技終了後の特図変動遊技80回目で遊技をやめてしまう遊技者はさらに多くなる。
一方、本実施形態に係るパチンコ機100は、特図確率状態1の特図当選確率である約1/399よりも高く、かつ特図確率状態5の特図当選確率である約1/39.9よりも低い特図当選確率である約1/200に設定された特図確率状態3を備える。上述の特図確率状態5では、大当り遊技終了後の特図変動遊技40回目における大当り期待値は63.7%であるのに対して、パチンコ機100特有の特図確率状態3では、大当り遊技終了後の特図変動遊技40回目における大当り期待値は18.1%(特図確率状態1の大当り期待値9.55%のほぼ2倍)である。また、特図確率状態5では、大当り遊技終了後の特図変動遊技80回目における大当り期待値は86.8%であるのに対して、パチンコ機100特有の特図確率状態3では、大当り遊技終了後の特図変動遊技80回目における大当り期待値は33%(特図確率状態1の大当り期待値18.1%のほぼ2倍)である。
このように、本実施形態に係るパチンコ機100では、確変なしの場合の大当り期待値と、確変ありの場合の大当り期待値を従来よりも近い数値に設定しているため、例えば、大当り遊技終了後の特図変動遊技80回目のタイミングでも確変の有無の判別が難しく(遊技を継続するかやめるかの判断が難しく)、遊技者が途中で遊技をやめてしまうような事態を回避し、従来よりも稼働率を高めることができる。
なお、本実施形態では、特図確率状態3の大当り遊技終了後の特図変動遊技40回目や80回転目における大当り期待値を、特図確率状態1の大当り遊技終了後の特図変動遊技40回目や80回転目における大当り期待値のほぼ2倍とするために、特図確率状態3の特図当選確率の分母(分子を1にしたとき)の値200を、特図確率状態1の特図当選確率の分母(分子を1にしたとき)の値399の7割の値279.3(=399×0.7)よりも小さい値に設定している。これは、大当り遊技終了後の特図変動遊技40回目や80回転目において、遊技者は、確変無しの場合の大当り期待値のほぼ2倍を基準として遊技を継続するか否かの判断を行うことが多いためである。
また、上述の通り、特図確率状態1と特図確率状態2の大当りの当選確率は、それぞれ約1/399と約1/398であり、両者はほぼ同一に設定され、差球の減少割合(遊技媒体の消費量と時間)がほぼ同一になっている。このため、特図確率状態1と特図確率状態2の違いを分かりにくくすることができ、実際の遊技状態が特図確率状態1だとしても、特図確変状態1よりも有利な(大当り遊技後も高い確率で再び16R大当り遊技に当選する)特図確率状態2であることを遊技者に期待させることができる。しかも、遊技者には、現在の遊技状態が特図確率状態2〜5のいずれであるかは判別が困難であるため、従来の潜伏確変のように、期待感が薄れ、遊技意欲が減退してしまうような事態を回避することもできる。
<遊技進行の第三例>
次に、図36を用いて、パチンコ機100における遊技進行の第三例について説明する。同図は、第三例の遊技進行における遊技開始から所定時間経過後までの差球の変化を示した図である。なお、特図低確率普図低確率状態(特図確率状態1)で遊技が開始され、時間T1に到達する前に大当りに当選するまでの遊技進行は、上述の第一例の遊技進行と同一であるため、その説明は省略する。
この例では、初回の大当りの当選後に、上述の図柄決定テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた図柄決定抽選で、例えば、特図停止図柄が特図B、図柄遊技状態セットが状態セット5に決定した場合には、大当り遊技後の遊技状態は電サポ確変状態(特図高確率普図高確率状態)となり、当該状態が次回の大当りまで継続される。特図高確率普図高確率状態(電サポあり)では、上述の特図低確率普図低確率状態(電サポ無し)よりも差球の減少が緩やかになる。
また、特図停止図柄が特図Bに決定した場合には、上述の特図確率状態抽選テーブル[特図1、遊技状態:通常状態]を用いた特図確率状態抽選を行って特図確率状態の種類を特図確率状態2〜4のいずれかに決定するが、この例では、全てのパターンを示している。
すなわち、特図確率状態が特図確率状態4に決定した場合には、特図確率状態4の当選確率である約1/40は、特図確率状態2〜4の中で最も確率が高いため、特図確率状態2〜4の中では最も早いタイミングで、上述の16R大当り遊技の連荘状態となる可能性が高い。また、特図確率状態が特図確率状態3に決定した場合には、特図確率状態3の当選確率である約1/79.9は、特図確率状態2〜4の中で2番目に確率が高いため、特図確率状態2〜4の中では2番目に早いタイミングで、上述の16R大当り遊技の連荘状態となる可能性が高い。また、特図確率状態が特図確率状態2に決定した場合には、特図確率状態2の当選確率である約1/398は、特図確率状態2〜4の中で3番目に確率が高いため、特図確率状態2〜4の中では最も遅いタイミングで、上述の16R大当り遊技の連荘状態となる可能性が高い。
なお、本実施形態では、電サポは、大当り遊技後に特図変動回数が100回を超えたときに終了するが、特図確率状態2の当選確率は約1/398であるため、特図確率状態が特図確率状態2に決定した場合には、特図変動回数100回までに一度も大当りに当選せずに電サポが終了する可能性が最も高く、電サポが終了すると差球の減少も特図確率状態1と同様に早くなる。
このように、第三例では、確変あり(特図確率状態2〜4)の場合でも、電サポの終了後は確変なし(特図確率状態1)の場合とほぼ同様に差球の減少を早めることができる。また、電サポにより、高確率状態2〜4における電サポ中の遊技価値の消費量を一定に保ちつつ、連荘まで到達させることができ、かつ高確率状態それぞれの抽選確率を異ならせることで連荘に到達するまでの時間のみを異ならせることができる。
また、短時間で遊技者に大きな利益を与える可能性のある遊技台は射幸心を煽る恐れがあり、問題となりやすいが、第三例の構成であれば、連荘に到達するまでの期間において、少なくとも連荘中よりも大当りまでの平均時間の長い状態を複数持つことで、大きな利益を得ることができるまでの時間を総じて長くしつつ、短時間で大きな出球を得ることができる射幸心を煽りやすい期間の出現率を低下させることができる。
<変形例1>
次に、図37を用いて、変形例1に係るパチンコ機について説明する。同図は、復電時処理の変形例を示した図であり、上記図23に対応する図である。なお、上記図23の復電時処理と同一の処理については同一の符号を付し、その説明は省略する。
この変形例1に係る復電時処理では、ステップS2001で特図確率状態が特図確率状態1であると判定された場合にはステップS2002で第1遊技状態表示ランプ222を消灯させ、ステップS2003で特図確率状態が特図確率状態2〜4のいずれかであると判定された場合にはステップS2004で第1遊技状態表示ランプ222を点滅させ、特ステップS2003で図確率状態が特図確率状態2〜4ではないと判定された場合にはステップS2005で第1遊技状態表示ランプ222を点灯させる。これにより、遊技者は、第1遊技状態表示ランプ222が点灯していれば特図確率状態5(特図高確率状態4)であり、第1遊技状態表示ランプ222が点滅していれば特図確率状態2〜4のいずれか(特図高確率状態1〜3)であり、第1遊技状態表示ランプ222が消灯していれば特図確率状態1(特図低確率状態)であることを判別することができる。
この変形例1によれば、特図確変状態の内容の詳細を報知することができるため、遊技者の興趣を高めることができる場合がある。また、この例では、特図確変状態が特図確率状態2〜4のいずれかの場合に第1遊技状態表示ランプ222を点滅させる例を示したが、特図確率状態2〜4の各々が判別できるように特図確率状態2〜4の各々で第1遊技状態表示ランプ222の点滅態様(点滅の時間間隔、点滅パターンなど)を変化させてもよい。また、特図確率状態および普図確率状態の一方の内容が判別できるように構成してもよいし、両方の内容が判別できるように構成してもよい。
<変形例2>
次に、図38を用いて、変形例2に係るパチンコ機について説明する。同図(a)は、特図低確率状態と特図高確率状態の各々の遊技状態の振分け確率を示したであり、同図(b)は、特図確率状態の遷移を図示したものである。
この変形例2に係るパチンコ機100では、特図確率状態1において大当り判定に当選した場合には、100%の確率で特図確率状態5に移行する。また、特図確率状態5において大当り判定に当選した場合には、65%の確率で特図確率状態5を継続し、35%の確率で特図確率状態2に移行する。また、特図確率状態2、5のいずれかにおいて条件Aが成立した場合には、特図確率状態1に移行する。
ここで、条件Aは、例えば、(1)RAMクリアを行った場合、(2)ST回転が経過した場合、(3)転落抽選で当選した場合、(4)特図確率状態5が所定回数連続で継続した場合、のいずれかで成立する。
より詳細には、(1)RAMクリアは、電源投入時のRAMクリアから次回大当たりまでは低確率状態となるため、該状態において大当たりを引くと、有利な高確率状態4に移行させることができる。これにより開店直後の遊技台であっても遊技者の遊技意欲を向上させることができる。また、不慮の事故等によりRAMクリアが必要な場合であっても遊技者の遊技意欲を減退させることがない。
また、(2)ST回数経過は、高確率状態1で大当たりが長い期間発生しない場合であっても予め定められた変動回数(ST回数)に達したことに基づいて低確率状態に抽選確率状態を移行させることで、大当たり後の振り分け状態を有利にし、遊技者の遊技意欲を向上し、遊技の中断を抑止する。なお、ST回数は、高確率状態における確率分母の2〜3倍が好ましい。
また、(3)転落抽選は、上記(2)と同様の効果を奏する。ここで、転落抽選とは、高確率状態において、予め定められた転落抽選確率で毎回転落抽選が行われることをいう。なお、転落抽選確率の確率分母は低確率状態および高確率状態1における確率分母の2〜3倍が好ましい。転落抽選は変動開始時に当否判定抽選よりも前に行われる。そのため、転落抽選に当選した変動における当否判定抽選は、低確率状態で行われる。
また、(4)高確率大当たりが所定回数(リミッタ回数)連続して実行されたことに基づいて、大当たり終了後に強制的に低確率に状態を移行させる。このような構成とすれば、不利な大当たりが連続した場合であっても数回に1回は必ず有利な状態を生起させることができる。また、高確率状態が連続した場合の抑止にもなる。また、リミッタ回数到達時の図柄が確変図柄であっても強制的に低確率となる。
また、特図確率状態2(高確率状態1)と特図確率状態5(高確率状態4)との間の移動によって従来の遊技台と同様のゲーム性で遊技を行うことができつつも、高確率状態1よりも有利な低確率状態を設けることで、不利な高確率状態が長時間続いた遊技者を救済することができる。また、低確率状態における抽選確率の分母を大きく保ったまま、上記効果を奏する構成が実現可能となる。また、低確率状態および高確率状態1の抽選確率分母を大きく保てるため、大当たりした場合において遊技者に付与される遊技媒体を大きくすることができる。なお、従来は、電サポの振り分けによって上記効果を奏する構成を実現するものがあった。抽選確率の分母が小さいため頻繁に大当たりするが、その分遊技者に与えられる遊技媒体が小さいまたは0だったため、大当たりという遊技にとって重要な存在が軽視される恐れがあった。
一方、変形例2における構成によって、大当たりによって賞球を得るといった遊技機本来の面白みを損なうことなく、不利な状態(高確率状態1)が長く続いた遊技者を救済することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係るパチンコ機100は、所定の当否判定条件が成立した場合には、所定の当否判定を実行可能な当否判定手段(例えば、普図関連抽選処理、特図関連抽選処理)と、前記当否判定の結果として特定の当否判定結果が導出されたことを少なくとも含む所定の利益付与条件が成立した場合には、遊技者に所定の利益(例えば、通常状態(特図低確率普図低確率)よりも単位時間当りの獲得遊技球数が多い状態、大当り状態、小当り状態(可変入賞口が開放される状態)、確変状態(可変入賞口が開放される確率が高い状態)、電サポ状態(変動時間が短縮された状態、すなわち、大当りが発生するまでの時間が短い状態。開放時間が延長された状態、すなわち、より多くの遊技球が入球可能な状態、普図高確率状態、すなわち、普通電動役物が開放される確率が高い状態))を付与可能な利益付与手段(例えば、普図状態更新処理、特図状態更新処理の一部)と、所定の状態移行条件が成立(例えば、普図始動口228を球が通過した場合、第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入球した場合)した場合には、前記特定の当否判定結果を通常の当否判定確率で導出する通常確率状態(例えば、普図確率状態1、特図確率状態1)および前記特定の当否判定結果を前記通常の当否判定確率よりも高い確率で導出する高確率状態(例えば、普図確率状態2〜3、特図確率状態2〜5)のうちの一方から他方に確率状態を移行可能な確率状態移行手段(例えば、普図状態更新処理、特図状態更新処理の一部)と、前記確率状態に関する報知を実行可能な確率状態報知手段(例えば、普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208)と、所定の報知条件が成立した場合には、前記確率状態報知手段に前記報知条件の成立よりも後の前記確率状態に関する報知を行わせることが可能な確率状態報知制御手段(例えば、普図状態更新処理、特図状態更新処理の一部)と、を備えた遊技台であって、前記高確率状態は、前記当否判定手段が前記通常の当否判定確率よりも高い第一の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する第一の高確率状態(例えば、普図確率状態2、特図確率状態2)、および前記第一の当否判定確率よりも高い第二の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する第二の高確率状態(例えば、普図確率状態3、特図確率状態3〜5)を含み、前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記第一の高確率状態である場合には、前記確率状態報知手段に特定の報知態様(例えば、特図B)で前記報知を行わせることが可能に構成され、前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記第二の高確率状態である場合には、前記確率状態報知手段に前記特定の報知態様(例えば、特図B)で前記報知を行わせることが可能に構成されたものであることを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係るパチンコ機100によれば、少なくとも最も不利な状態ではないことを報知することで、遊技者の遊技意欲がそがれることを防ぎつつも、第一の当否判定確率と第二の当否判定確率に差を設けることで、状態毎の差を設けることができる場合がある。また、特に、遊技状態は同一で、抽選確率のみを異ならせることで、当該遊技状態における大当りにより付与される遊技価値の大きさは同等としつつも、大当りが発生するまでにかかる時間とそれに基づいて生じる遊技者の遊技媒体の増減量に差を設けることができる場合がある。
また、前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記通常確率状態である場合には、前記確率状態報知手段に前記特定の報知態様とは異なる通常の報知態様で前記報知を行わせることが可能であってもよい。
このような構成とすれば、最も不利な状態であることを判別可能に設けることで、当該報知が行われなかった場合には、少なくとも有利な状態が確定することが明確になるため、遊技者の遊技意欲を向上させることができる場合がある。また、最も不利な状態であることを判別可能に報知するため、遊技者が遊技のやめ時を誤り、不要な追加投資を行ってしまうようなことを防ぐことができる場合がある。
また、所定の変動時間決定条件が成立した場合には、前記当否判定の結果に基づいて、図柄の変動時間を決定可能な変動時間決定手段(例えば、タイマ番号決定抽選の処理)と、所定の図柄表示条件が成立した場合には、前記変動時間に亘って図柄を変動表示させた後で、前記当否判定結果に対応した図柄態様からなる所定の図柄を停止表示可能な図柄表示手段(例えば、普通図柄表示装置210、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208)と、前記図柄表示手段に特定の図柄を停止表示することが決定されたことを少なくとも含む所定の確率状態決定条件が成立した場合には、前記特定の図柄の停止表示よりも後の確率状態を決定可能な確率状態決定手段(例えば、大当り判定の処理)と、を備え、前記確率状態報知手段は、前記図柄表示手段からなり、前記確率状態報知制御手段は、前記確率状態決定手段により、前記特定の図柄の停止表示よりも後の確率状態が前記通常確率状態に決定された場合には、前記図柄表示手段に前記特定の図柄として、通常の図柄態様からなる通常の図柄(例えば、特図A)を停止表示可能に構成され、前記確率状態報知制御手段は、前記確率状態決定手段により、前記特定の図柄の停止表示よりも後の確率状態が前記第一の高確率状態に決定された場合には、前記図柄表示手段に前記特定の図柄として、前記通常の図柄態様とは異なる特別な図柄態様からなる確変図柄を停止表示可能に構成され、前記確率状態報知制御手段は、前記確率状態決定手段により、前記特定の図柄の停止表示よりも後の確率状態が前記第二の高確率状態に決定された場合には、前記図柄表示手段に前記特別図柄態様からなる前記確変図柄を停止表示可能に構成されていてもよい。
このような構成とすれば、遊技において付与される遊技価値の量に最も影響を与えるため遊技者の注目を集めやすい特図表示において、最も不利な状態を判別可能に報知しつつ、有利な状態においては、どの状態にいるのかを判別不能に報知することで、当該報知が行われた遊技者の遊技中断を抑止することができ、遊技台の稼動を促進させることができる場合がある。また、有利度を図柄表示態様から判別不能とすることで、遊技者の知識によって遊技における遊技価値の付与される量が左右されるようなことを防ぎ、初心者であっても熟練者と変わらない条件で遊技を行わせることができ、遊技者間の公平性を保つことができる場合がある。
また、前記第一および第二の高確率状態は、復電時の状態表示が同一態様で行われるように構成してもよい(図22参照)。
このような構成とすれば、遊技状態を判別可能とするために状態表示ランプは点灯させるものの、第一の高確率状態(不利)と第二の高確率状態(有利)との判別を困難な態様とすることで、開店準備時に店員が状態表示ランプの点灯に気づいた場合であってもRAMクリアを抑止できる場合がある。また、報知時の判別が困難な遊技者が遊技をやめるのを待つ行為を抑止できる場合がある。
また、同じ特図が停止表示された場合、与えられる遊技価値の大きさ(期待値)は全て同一としてもよい。
このような構成とすれば、当否判定確率のみ遊技者に判別困難にすることで、大当りするか否かといった遊技台本来の遊技性を向上させることができ、且つ、そのような場合であっても従来と同様に遊技を行わせることができる場合がある。
また、前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件とは異なる特定の報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記第二の高確率状態であることに基づいて、前記確率状態報知手段に前記第一および第二の報知態様とは異なる第三の報知態様で前記報知を行わせてもよい。
このような構成とすれば、最も有利な状態が確定する報知を行うことで、該状態にたどり着いた遊技者に優越感を与え、遊技意欲を高めることができる場合がある。
また、本実施形態に係るパチンコ機100は、所定の抽選条件が成立した場合には、所定の抽選(例えば、大当り判定)を実行可能な抽選手段(例えば、普図関連抽選処理、特図関連抽選処理)と、前記抽選の結果として特定の抽選結果(例えば、大当り)が導出されたことを少なくとも含む所定の利益付与条件が成立した場合には、遊技者に所定の利益(例えば、大当り遊技)を付与可能な利益付与手段(例えば、普図状態更新処理、特図状態更新処理の一部)と、所定の移行条件が成立した場合には、前記抽選手段が通常の抽選確率で前記特定の抽選結果を導出する通常確率状態(例えば、普図確率状態1、特図確率状態1)および前記抽選手段が前記通常の抽選確率よりも高い確率で前記特定の抽選結果を導出する高確率状態(例えば、普図確率状態2〜3、特図確率状態2〜5)のうちの一方から他方に確率状態を移行可能な確率状態移行手段(例えば、普図状態更新処理、特図状態更新処理の一部)と、を備えた遊技台であって、前記高確率状態は、前記抽選手段が前記通常の抽選確率よりも高い第一の抽選確率で前記特定の抽選結果を導出する第一の高確率状態(例えば、普図確率状態2、特図確率状態2)および前記第一の抽選確率よりも高い第二の抽選確率で前記特定の抽選結果を導出する第二の高確率状態(例えば、普図確率状態3、特図確率状態3〜5)を含むことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係るパチンコ機100は、当否判定を行う当否判定手段(例えば、普図関連抽選処理、特図関連抽選処理)と、前記当否判定の結果として特定の当否判定結果が導出されたことに基づいて遊技者に所定の遊技価値(例えば、通常状態(特図低確率普図低確率)よりも単位時間当りの獲得遊技球数が多い状態、大当り状態、小当り状態(可変入賞口が開放される状態)、確変状態(可変入賞口が開放される確率が高い状態)、電サポ状態(変動時間が短縮された状態、すなわち、大当りが発生するまでの時間が短い状態。開放時間が延長された状態、すなわち、より多くの遊技球が入球可能な状態、普図高確率状態、すなわち、普通電動役物が開放される確率が高い状態))を付与する遊技価値付与手段(例えば、普図状態更新処理、特図状態更新処理の一部)と、所定の移行条件が成立したことに基づいて、前記当否判定手段が通常の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する通常確率状態(例えば、普図確率状態1、特図確率状態1)および前記当否判定手段が前記通常の当否判定確率よりも高い確率で前記特定の当否判定結果を導出する高確率状態(例えば、普図確率状態2〜3、特図確率状態2〜5)のうちの一方から他方に確率状態を移行させる確率状態移行手段(例えば、普図状態更新処理、特図状態更新処理の一部)と、を備えた遊技台であって、前記高確率状態は、前記当否判定手段が前記通常の当否判定確率よりも高い第一の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する第一の高確率状態(例えば、普図確率状態2、特図確率状態2)および前記第一の当否判定確率よりも高い第二の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する第二の高確率状態(例えば、普図確率状態3、特図確率状態3〜5)を含むことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係るパチンコ機100によれば、遊技状態を新たに設ける必要が無いため、遊技台およびその周辺機器(ホールコンピュータ、試験用コンピュータ)等の仕様を変更する必要が無い。また、遊技者にとって有利な状態を複数設けることで、より有利な状態への移行に期待を持たせることで遊技台の稼動を促進できる場合がある。また、遊技者にとって有利な高確率状態においても、各抽選確率の設定により、大当りが発生するまでの時間やそれまでに消費する遊技媒体の量を異ならせることができる場合がある。
また、前記通常の抽選確率の分母(例えば、図35(a)に示す、特図確率状態1の特図当選確率の分母399)と前記第二の抽選確率の分母(例えば、図35(a)に示す、特図確率状態3の特図当選確率の分母200)との差は、前記通常の抽選確率の分母と前記第一の抽選確率の分母(例えば、図35(a)に示す、特図確率状態2の特図当選確率の分母398)との差よりも大きくてもよい。
このような構成とすれば、遊技状態の異なる通常確率状態と第一の高確率状態を判別困難にすることができ、遊技の興趣を向上することができる場合がある。また、一定回数を超えた後には期待感を維持することができなかった潜伏確変に対する期待感を、従来よりも向上させることができる場合がある。また、遊技者にとって最も有利な第二の高確率状態は通常確率状態と判別が容易であるため、第二の高確率状態に達した遊技者に優越感を与えることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる場合がある。
また、図柄の変動時間を決定する変動時間決定手段(例えば、タイマ番号決定抽選の処理)と、前記変動時間に亘って図柄を変動表示させた後で、前記抽選の結果に対応した図柄態様からなる所定の図柄(例えば、特図、装飾図柄)を停止表示する図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214、装飾図柄表示装置208)と、を備え、前記確率状態移行手段は、前記通常確率状態において、前記図柄表示手段に特定の図柄(例えば、特図A〜C,E〜G、図6(a)に示す装飾図柄組合せ)が停止表示された場合には、前記確率状態を前記高確率状態へと移行可能に構成してもよい。なお、前記確率状態移行手段は、前記通常確率状態および前記高確率状態の移行のみを行うものでなく、例えば一方の確率状態において、特定の図柄が停止表示されたことに基づいて所定の大当り状態へと遊技状態を移行させた後で、他方の確率状態へと状態を移行させるものであっても良い。また、所定の移行条件は、一方の確率状態において変動が所定の回数行われた場合に他方の確率状態へと確率状態を移行させるような条件であっても良い。特に前記通常確率状態から前記高確率状態への移行は、特定の図柄が停止表示された場合にのみ行われるような構成であっても良い。
このような構成とすれば、遊技において遊技者に付与される可能性のある遊技価値の量に最も影響を与えやすく、故に遊技者の注目を集めやすい特図の高確率状態において異なる抽選確率を複数設けることで、遊技者の興趣をより向上させることができる場合がある。
また、第一の高確率状態と第二の高確率状態は、付与される遊技価値の期待値が同一であってもよい。
このような構成とすれば、遊技価値が得られるまでの期間や遊技媒体の消費量が異なっていても、遊技者は同一の遊技価値を得ることが可能となり、遊技者の遊技意欲を持続させることができる場合がある。
また、全遊技状態で低確率状態と高確率状態との比率は一定で、各遊技状態毎に第一の高確率状態:第二の高確率状態の比率を異ならせてもよい(例えば、すべての遊技状態で低:高確率状態の比率は一定(図8(a)、図9(a)、図10(a)、図11(a)、図12(a)参照)。また、各遊技状態毎に第一:第二高確率の比率を変更(図8(b)、図9(b)、図10(b)、図11(b)、図12(b)参照)。
このような構成とすれば、付与される利益の大きさに直結する遊技状態の比率は全状態で共通的に定めておくことで、各遊技状態で付与される遊技価値の大きさにばらつきを生じさせずに、同一の遊技状態であっても、抽選確率の異なる複数の高確率状態の比率を異ならせることで、遊技価値の付与が行われるまでにかかる時間およびそれまでに消費される遊技媒体の量に差を設けることができ、遊技者を飽きさせることが無い。
また、第一の高確率状態を示唆する第一の潜伏演出の実行割合は、第一の高確率状態の方が第二の高確率状態よりも高くてもよいし、第二の高確率状態を示唆する第二の潜伏演出の実行割合は、第二の高確率状態の方が第一の高確率状態よりも高くてもよい。すなわち、真の演出の実行確率が高く、偽の演出の実行確率が低くてもよい(図30参照)。
このような構成とすれば、偽の演出を実行し過ぎることによって遊技者の射幸心を必要以上に煽ることを防止できる場合がある。また、第一の高確率状態を示唆する第一の潜伏演出を、嘘が見抜かれやすい第二の高確率状態よりも確率が近く嘘が見抜かれ難い低確率状態で実行することで、潜伏演出の効果を高めることができる場合がある。また、第二の高確率状態を示唆する第二の潜伏演出の実行を嘘が見抜かれてもよい高確率状態でおこなうことによって、遊技者を落胆させる可能性を低くできる場合がある。
また、第一の高確率状態と第二の高確率状態は判別不能に実行されるように構成してもよい(現在の確率状態を示す報知手段の報知態様が同一。または、第一の高確率状態へ状態を移行させる場合に表示される特図と、第二の高確率状態へ状態を移行させる場合に表示される特図とが同一の表示態様からなるものでもよい)。
このような構成とすれば、遊技者の遊技意欲を向上させ、遊技を途中でやめさせにくくすることができる(遊技台の稼働率を高めることができる)場合がある。
また、前記第一および第二の高確率状態には電サポが付与されるように構成してもよいし、電サポの付与回数を抽選(特図の停止図柄)に応じて変化させてもよいし、第一および第二の高確率状態のいずれであっても電サポが次回大当りまで付与されるように構成してもよい。
このような構成とすれば、電サポの付与回数に応じて、次回大当りまでに遊技者が消費する遊技媒体の量に変化を持たせることができ、第一および第二の高確率状態のいずれの場合であっても、次回大当りまで電サポを付与することで、複数の確率状態において消費される遊技媒体の量に差をつけずに、次回大当りが発生するまでにかかる時間のみを変化させることができる。特に、特図の抽選確率が低く設定されている第一の高確率状態によって遊技者にとって最も有利な電サポ確変状態における大当りの発生時間を間延びさせることができ、射幸性を低下させることができる場合がある。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、本実施形態に係るパチンコ機100の構成に限定れるものではなく、例えば、ST回数、転落抽選確率を複数の高確率状態で共通にすれば、大当たりで得られる利益の期待値は同一で、大当たりにたどり着くまでに消費する遊技媒体の量を異ならせることができる場合がある。
また、確変突入率が100%(大当たり後状態が低確率に移行する大当たり無し)で、低確率状態における振り分けに高確率状態1〜3を含まずに、高確率状態において、高確率状態1〜3を含むように構成してもよい。
また、特図毎に確変突入率を異ならせてもよく、例えば、特図Aが停止表示された場合には確変に100%突入し、特図Bが停止表示された場合には確変に50%突入するよう構成してもよい。
また、停止図柄の表示によって、高確率状態と低確率状態の判別を可能としているが、例えば、停止図柄は同一の表示態様で、内部抽選によって低確率、高確率状態1、および高確率状態2に振り分けられるようなものであってもよい。
また、第一の高確率状態と、第二の高確率状態において、少なくとも一の特定の図柄が表示された場合に遊技者に付与される遊技価値の大きさが同一であればよく、例えば他の特定の図柄が表示された場合には第二の高確率状態の方が価値の大きい遊技価値が付与される、または、付与されやすいといった構成であってもよい(1回の大当りで遊技者に払いだされる遊技球の数が多い、大当り終了後に確変状態(特に第二の高確率状態)になりやすい、電サポ付与比率が優遇される、電サポ付与時の回数が優遇されるなど)。
また、ハズレリーチの出現確率は、低確率状態と第一の高確率状態とで同一(大当りの抽選確率はそれぞれで異なる、すなわち、ハズレが発生する抽選確率がそれぞれで異なる)ため、ハズレ発生時のハズレリーチ発生確率を低確率状態と第一の高確率状態とで異ならせる必要がある。上記実施形態では、リーチの発生自体も変動タイマに対応付けられているが、これに限らず、例えば、当否判定がはずれであったことに基づいてハズレリーチを実行するか否かの抽選を先に実行し、ハズレリーチを実行すると決まった場合には、予め決定されていた変動タイマに基づいてハズレリーチを実行するようにしていてもよい。
また、低確率状態および第一の高確率状態において、所定のミッションをクリアしたことに基づいて遊技者に付与される利益を同一にしてもよい(ミッション達成難易度が第一の高確率状態の方が低確率状態よりも高い)。例えば、30回転以内に大当りを引くことができればQRコード(登録商標)発行。低確率状態と第一高確率状態では抽選確率が異なるため、ミッションの達成難易度は異なるが、達成時に与えられる特典(QRコード(登録商標))は同じものでもよい。
また、非電サポ状態は、低確率状態または高確率状態1〜4の場合にのみ実行される。また、電サポ状態は、高確率状態5の場合にのみ実行される。また、高確率状態1〜4となる大当りについては先読み予告が行われない。また、高確率状態5となる大当りについて先読み予告を行っても良い。
また、図柄の組み合わせを仮停止表示(ゆれ変動)し、その後で抽選結果に対応する図柄の組み合わせを停止表示する再変動演出が実行可能な遊技台において、高確率状態1〜4になる大当りが導出される変動において前記再変動演出は実行されない。
また、高確率状態5となる大当りが導出される変動において前記再変動演出が実行される。また、電サポ状態は、高確率状態1〜4と高確率状態5のいずれか一方の状態である場合にのみ実行される構成であっても良い。また、高確率状態1〜5で大当りした場合には、高確率状態1〜4には移行しない。また、普通図柄の抽選確率は、低確率状態と高確率状態の2種類のみでも良い。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態2に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図39を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
図40は、図39のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図41は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、第1遊技状態表示ランプ222と、第2遊技状態表示ランプ223と、を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、この演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施例では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施例では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。可変入賞口を遊技盤に複数備え、それぞれで賞球を異ならせても良い。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
<演出装置206>
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<制御部>
次に、図42を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、第1遊技状態表示ランプ222、第2遊技状態表示ランプ223等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、後述する外部出力信号設定処理(ステップS335)において、情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、基本回路302には、試験用出力回路337を接続しており、主制御部300は、後述する外部出力信号設定処理(ステップS335)において、試験用出力回路337を介して、外部の試験機(図示省略)等にパチンコ機100の遊技情報を出力する(詳細は後述する)。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図43および図44を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図43(a)は特図1の停止図柄態様の一例を示したものであり、同図(b)は特図2の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本発明にいう図柄の変動表示の一例に相当する。
そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間(本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間(これも本発明にいう変動時間が相当)が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本発明にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
図43(a)には、特図1の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類が示されており、同図(b)には、特図2の図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図a」から「特図j」までの10種類が示されている。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」または「特図a」は16R(ラウンド)特別大当たり図柄であり、「特図F」または「特図f」は16R通常大当たり図柄である。なお、特別大当りと大当り(通常大当り)との違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態(または、確変あり)と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態(または、確変無し)と称する。本発明は、特図高確率状態を複数種類(本実施形態では、特図高確率状態1〜4の4種類)備えることを一つの特徴としているが、詳細は後述する。
また、16R特別大当たり、16R通常大当たりは、いずれも大当り遊技終了後に時短(電サポ)を行う。時短(電サポ)については詳しくは後述するが、大当り遊技終了後に時短(電サポ)を行う状態のことを普図高確率状態と称し、大当り遊技終了後に時短(電サポ)を行わない状態のことを普図低確率状態と称する。
「特図B」または「特図b」は4R特別大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。「特図C」と「特図D」(または「特図c」と「特図d」)は、隠れ確変1、2と称される4R大当たり図柄1、2であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図E」または「特図e」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。「特図G」または「特図g」は4R通常大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。「特図H」または「特図h」は隠れ通常と称される4R通常大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。
また、「特図I」または「特図i」は小当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。「特図J」または「特図j」は、はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態では、特図の停止図柄態様によって特図が高確率状態か低確率状態か、または、普図が高確率状態か低確率状態かを、それぞれ判別可能としているが、これらの状態が判別できないように、例えば、特図の停止図柄態様を、特図高確率状態と特図低確率状態の間で共通にしてもよい。また、停止図柄態様は、当否判定結果、大当たり種別(ラウンド数、ラウンド開放パターン)、および大当たり終了後の電サポ状態(電サポ付与の可否、電サポ実行回数)に基づいて決定されるものとし、遊技者には特図や普図の状態が推測できないような構成としてもよい。
図43(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
図44(a)に示すように、「特図A」または「特図a」の16R特別大当たりを報知する場合には、装飾7が3つ並んだ図柄組合せ(「装飾7−装飾7−装飾7」)を停止表示し、「特図B」または「特図b」の4R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾3−装飾3−装飾3」等)を停止表示し、「特図F」または「特図f」の16R通常大当たりや、「特図G」または「特図g」の4R通常大当たりを報知する場合には、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾2−装飾2−装飾2」や「装飾8−装飾8−装飾8」等)を停止表示する。
また、「特図E」または「特図e」の突然確変と称される2R通常大当たり、「特図I」または「特図i」の小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。また、「特図C」または「特図c」の隠れ確変1と称される4R通常大当たり、特図D」または「特図d」の隠れ確変2と称される4R通常大当たり、「特図H」または「特図h」の隠れ通常と称される4R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。一方、「特図J」または「特図j」のはずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同図(a)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾4−装飾8」等)を停止表示する。
図44(b)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この同図(b)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部のデータテーブル>
次に、パチンコ機100の主制御部300のROM306が記憶しているデータテーブルについて説明する。
<特図大当り判定テーブル>
図45(a)は特図大当り判定テーブルの一例を示したものである。この特図大当り判定テーブルには、特図確変の有無(特図高確率状態または特図低確率状態)と、特図確率状態の種類と、特図大当り判定用の抽選値データが対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この特図大当り判定テーブルと、特図確変の有無と、特図確率状態と、第1特図始動口230または第2特図始動口232に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する特図当選乱数値に基づいて、特図変動遊技を当選(大当り)とするか否かを決定する大当り判定を行う。
<特図大当り判定テーブル/特図低確率状態>
例えば、特図低確率状態(特図確変無し)で、取得した特図当選乱数値が10001〜10164である場合は、特図確率状態の種類とは無関係に、特図変動遊技の当選(大当り)と判定してRAM308に設けた大当りフラグの格納領域に大当りとなることを示す情報を設定する(以下、大当りフラグの格納領域に大当りの情報を設定することを「大当りフラグをオンに設定する」という)。一方、特図低確率状態(特図確変無し)で、取得した特図当選乱数値が10001〜10164以外の数値である場合には、特図確率状態の種類とは無関係に、特図変動遊技のはずれと判定して上述の大当りフラグの格納領域に、はずれとなることを示す情報を設定する(以下、大当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「大当りフラグをオフに設定する」という)。なお、本実施形態では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における抽選値データの数値範囲は10001〜10164(数値範囲の大きさは164)であるから、低確率状態の特図変動遊技の大当りの当選確率は、約1/399.6(=164/65536)である。
<特図大当り判定テーブル/特図高確率状態>
また、特図高確率状態(特図確変あり)、かつ特図確率状態の種類が特図確率状態2(以下、高確率状態1と称する場合がある)で、取得した特図当選乱数値が10001〜10165である場合は、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。一方、特図高確率状態(特図確変あり)で、特図確率状態の種類が特図確率状態2で、取得した特図当選乱数値が10001〜10165以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグをオフに設定する。特図高確率状態、かつ特図確率状態2における抽選値データの数値範囲は10001〜10165(数値範囲の大きさは165)であるから、特図高確率状態、かつ特図確率状態2の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/397.1(=165/65536)であり、上述の低確率状態の大当りの当選確率である約1/399.6よりも高く設定されている。
また、特図高確率状態(特図確変あり)、かつ特図確率状態の種類が特図確率状態3(以下、高確率状態2と称する場合がある)、取得した特図当選乱数値が10001〜10821である場合は、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。一方、特図高確率状態(特図確変あり)で、特図確率状態の種類が特図確率状態3で、取得した特図当選乱数値が10001〜10821以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグをオフに設定する。特図高確率状態、かつ特図確率状態3における抽選値データの数値範囲は10001〜10821(数値範囲の大きさは821)であるから、特図高確率状態、かつ特図確率状態3の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/79.8(=821/65536)である。
また、特図高確率状態(特図確変あり)、かつ特図確率状態の種類が特図確率状態4(以下、高確率状態3と称する場合がある)取得した特図当選乱数値が10001〜11639である場合は、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。一方、特図高確率状態(特図確変あり)で、特図確率状態の種類が特図確率状態4で、取得した特図当選乱数値が10001〜11639以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグをオフに設定する。特図高確率状態、かつ特図確率状態4における抽選値データの数値範囲は10001〜11639(数値範囲の大きさは1639)であるから、特図高確率状態、かつ特図確率状態4の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/39.98(=1639/65536)である。
また、特図高確率状態(特図確変あり)、かつ特図確率状態の種類が特図確率状態5(以下、高確率状態4と称する場合がある)取得した特図当選乱数値が10001〜11640である場合は、特図変動遊技の当選(大当り)と判定して大当りフラグをオンに設定する。一方、特図高確率状態(特図確変あり)で、特図確率状態の種類が特図確率状態5で、取得した特図当選乱数値が10001〜11640以外の数値である場合には、特図変動遊技のはずれと判定して大当りフラグをオフに設定する。特図高確率状態、かつ特図確率状態5における抽選値データの数値範囲は10001〜11640(数値範囲の大きさは1640)であるから、特図高確率状態、かつ特図確率状態5の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/39.96(=1640/65536)であり、上述の特図高確率状態、かつ特図確率状態4(高確率状態3)の大当りの当選確率である約1/39.98(=1639/65536)とほぼ同一に設定されている。
なお、本実施形態では、各々の抽選値データを固定にしたが、例えば、パチンコ機100の背面などに設けたスイッチ等を切り替えることによって、各々の抽選値データ(当選確率)を変更できるように構成してもよい。また、この場合、例えば、最も当選確率が高い、特図確率状態5の抽選値データ(当選確率)のみを変更できないようにする一方で、他の抽選値データ(当選確率)を遊技店の店員などが自由に変更できるように構成してもよい。また、予め定められた数値の中から選択させる構成に限らず、例えば遊技店の店員等が数値を自由に入力できるように構成しても良い。
<特図小当り判定テーブル>
図45(b)は特図小当り判定テーブルの一例を示したものである。この特図小当り判定テーブルには、特図小当り判定用の抽選値データが記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この特図小当り判定テーブルと、第1特図始動口230に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する特図当選乱数値に基づいて、特図1変動遊技を当選(小当り)とするか否かを決定する小当り判定を行う。例えば、取得した特図当選乱数値が20001〜20164である場合は、特図1変動遊技の当選(小当り)と判定してRAM308に設けた小当りフラグの格納領域に小当りとなることを示す情報を設定する(以下、小当りフラグの格納領域に小当りの情報を設定することを「小当りフラグをオンに設定する」という)。一方、取得した特図当選乱数値が20001〜20164以外の数値である場合には、特図1変動遊技のはずれと判定して上述の小当りフラグの格納領域に、はずれとなることを示す情報を設定する(以下、小当りフラグの格納領域に、はずれの情報を設定することを「小当りフラグをオフに設定する」という)。なお、本実施例では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、抽選値データの数値範囲は20001〜20164(数値範囲の大きさは164)であるから、小当りの当選確率は、約1/399.6(=164/65536)である。
<遊技状態テーブル>
図45(c)は遊技状態テーブルの一例を示したものである。この遊技状態テーブルには、遊技状態と、特図確変の有無と、電サポの有無が対応付けされて記憶される。なお、電サポとは、第2特図始動口232(電チュー)の羽根部材232aを、所定時間、所定の時間間隔(例えば、2秒開放、0.5秒閉鎖)で開閉させる動作をいう。また、上述のとおり、「特図確変あり」が特図高確率状態、「特図確変なし」が特図低確率状態、「電サポあり」が普図高確率状態、「電サポなし」が普図低確率状態である。
主制御部300の基本回路302は、この遊技状態テーブルと、遊技状態に基づいて、特図確変の有無と電サポの有無をRAM308に記憶する。例えば、遊技状態が通常状態であれば、特図確変の有無の情報として特図確変なし、電サポの有無の情報として電サポなし、すなわち特図低確率普図低確率状態であることを示す情報を記憶する。同様に、遊技状態が時短状態であれば、特図確変の有無の情報として特図確変なし、電サポの有無の情報として電サポあり、すなわち特図低確率普図高確率状態であることを示す情報を記憶し、遊技状態が潜伏状態であれば、特図確変の有無の情報として特図確変あり、電サポの有無の情報として電サポなし、すなわち特図高確率普図低確率状態であることを示す情報を記憶し、遊技状態が電サポ確変状態であれば、特図確変の有無の情報として特図確変あり、電サポの有無の情報として電サポあり、すなわち特図高確率普図高確率状態であることを示す情報を記憶する。
本発明は、特図低確率状態に対応する状態として1つの特図確率状態1を備えるとともに、特図高確率状態に対応する状態として4つの特図確率状態2〜5(高確率状態1〜4)を備え、合計で5つの特図確率状態1〜5を備える点に1つの特徴を有しており、2つの特図高確率状態と特図低確率状態のみを備える従来の遊技台とは異なっている。
また、特図確変は無しよりも有りの方が特図の抽選結果が大当りとなる可能性が高く、該大当りにより遊技者に利益が与えられる可能性が高くなるため有利であり、電サポもなしよりもありの方が普図の抽選結果が当たりになりやすく、普通電動役物の開放時間も長くなりやすいため遊技者にとって有利となる。
<図柄種別振分けテーブル(特図1)>
図46は、特図1の停止図柄を決定する際に用いる図柄種別振分けテーブルの一例である。この図柄種別振分けテーブル(特図1)には、特図1の停止図柄(大当り図柄)の種類と、抽選値データと、図柄表示時の遊技状態と、図柄表示後に作動する機能が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この図柄種別振分け決定テーブル(特図1)と、図柄表示時の遊技状態と、図柄振分け乱数値に基づいて、特図1停止図柄の種類を決定する図柄種別振分け抽選を行う。なお、大当りフラグがオンの場合には、取得した大当り用図柄乱数値を図柄振分け乱数値として使用し、小当りフラグがオンの場合には、上述の特図当選乱数値から生成した小当り用図柄乱数値を図柄振分け乱数値として使用し、大当りフラグおよび小当りフラグがオフの場合(大当り判定結果および小当り判定結果がはずれの場合)には、取得した、はずれ用図柄乱数値を図柄振分け乱数値として使用する。
例えば、大当りフラグがオンのときは、図柄振分け乱数値が0〜54の数値である場合、すなわち、大当り時に55%の確率で、特図1停止図柄として特図Aを選択し、図柄振分け乱数値が55〜64の数値である場合、すなわち、大当り時に10%の確率で、特図1停止図柄として特図Bを選択し、図柄振分け乱数値が65〜69の数値である場合、すなわち、大当り時に5%の確率で、特図1停止図柄として特図Cを選択し、図柄振分け乱数値が70〜75の数値である場合、すなわち、大当り時に6%の確率で、特図1停止図柄として特図Dを選択し、図柄振分け乱数値が76〜81の数値である場合、すなわち、大当り時に6%の確率で、特図1停止図柄として特図Eを選択し、図柄振分け乱数値が82〜87の数値である場合、すなわち、大当り時に6%の確率で、特図1停止図柄として特図Fを選択し、図柄振分け乱数値が88〜93の数値である場合、すなわち、大当り時6%の確率で、特図1停止図柄として特図Gを選択し、図柄振分け乱数値が94〜99の数値である場合、すなわち、大当り時に6%の確率で、特図1停止図柄として特図Hを選択する。
また、小当りフラグがオンの場合には、図柄振分け乱数値(小当り用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、小当り時に100%の確率で、特図1停止図柄として特図Iを選択し、大当りフラグおよび小当りフラグがオフの場合には、図柄振分け乱数値(はずれ用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、はずれ時に100%の確率で、特図1停止図柄として特図Jを選択する。なお、特図1停止図柄に対応する利益A〜利益Jの内容については後述する。
<図柄種別振分けテーブル(特図2)>
図47は、特図2の停止図柄を決定する際に用いる図柄種別振分けテーブルの一例である。この図柄種別振分けテーブル(特図2)には、特図2の停止図柄(大当り図柄)の種類と、抽選値データと、図柄表示時の遊技状態と、図柄表示後に作動する機能が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この図柄種別振分け決定テーブル(特図2)と、図柄表示時の遊技状態と、図柄振分け乱数値に基づいて、特図2停止図柄の種類を決定する図柄種別振分け抽選を行う。
例えば、大当りフラグがオンのときは、図柄振分け乱数値が0〜64の数値である場合、すなわち、大当り時に65%の確率で、特図2停止図柄として特図aを選択し、図柄振分け乱数値が65〜72の数値である場合、すなわち、大当り時に8%の確率で、特図2停止図柄として特図bを選択し、図柄振分け乱数値が73〜76の数値である場合、すなわち、大当り時に4%の確率で、特図2停止図柄として特図cを選択し、図柄振分け乱数値が77〜79の数値である場合、すなわち、大当り時に3%の確率で、特図2停止図柄として特図dを選択し、図柄振分け乱数値が80〜81の数値である場合、すなわち、大当り時に2%の確率で、特図2停止図柄として特図eを選択し、図柄振分け乱数値が82〜95の数値である場合、すなわち、大当り時に14%の確率で、特図2停止図柄として特図fを選択し、図柄振分け乱数値が96〜97の数値である場合、すなわち、大当り時に2%の確率で、特図2停止図柄として特図gを選択し、図柄振分け乱数値が98〜99の数値である場合、すなわち、大当り時に2%の確率で、特図2停止図柄として特図hを選択する。
また、小当りフラグがオンの場合には、図柄振分け乱数値(小当り用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、小当り時に100%の確率で、特図2停止図柄として特図iを選択し、大当りフラグおよび小当りフラグがオフの場合には、図柄振分け乱数値(はずれ用図柄乱数値)とは無関係に、すなわち、はずれ時に100%の確率で、特図2停止図柄として特図jを選択する。なお、特図2停止図柄に対応する利益A〜利益Jの内容については後述する。
<特別当り遊技状態テーブル>
図48(a)は特別当り遊技状態テーブルの一例を示したものである。この特別当り遊技状態テーブルには、上述の図柄種別振分け抽選で決定される特図停止図柄と、特別当り遊技状態(特図の停止表示後に生起される状態)の種類と、が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この特別当り遊技状態テーブルと、上述の図柄種別振分け抽選で決定される特図停止図柄に基づいて、その特図停止図柄を停止表示した後に生起される特別当り遊技状態の種類をRAM308に記憶する。例えば、上述の図柄種別振分け抽選で決定された特図1の特図停止図柄が特図Aの場合には、特図1の特別当り遊技状態の種類として大当り状態1を記憶し、上述の図柄種別振分け抽選で決定された特図2の特図停止図柄が特図cの場合には、特図2の特別当り遊技状態の種類として大当り状態3を記憶し、上述の図柄種別振分け抽選で決定された特図1の特図停止図柄が特図Iの場合には、特図1の特別当り遊技状態の種類として小当り状態を記憶する。なお、上述の図柄種別振分け抽選で決定された特図1の特図停止図柄が特図J(はずれ図柄)の場合、または特図2の特図停止図柄が特図j(はずれ図柄)の場合には、大当り状態や小当り状態が生起されないように構成している。
<ラウンド状態テーブル>
図48(b)はラウンド状態テーブルの一例を示したものである。このラウンド状態テーブルには、上述の特別当り遊技状態と、ラウンド数と、ラウンド中の開放回数と、最大開放時間が対応付けされて記憶されている。なお、ラウンド中の開放回数とは、1ラウンド中に可変入賞口234の扉部材を開放する回数をいい、最大開放時間とは、可変入賞口234の扉部材を1回開放する場合の最大時間をいう。また、最大開放時間の右横には、参考までに各々の状態の略称を記載しているが、この略称の情報はROM306に記憶されているわけではない。ラウンド数は少ないよりも多い方が遊技球が入賞する可能性が高まり有利となりやすく、ラウンド中の開放回数は少ないよりも多いほうが遊技球が入賞する可能性が高まり有利となりやすい。ただし、ラウンド数およびラウンド中の開放回数が多い場合であっても、各開放における開放時間が短い場合には遊技球が入りづらいため一概に有利とはいいづらい場合がある。また、アタッカーの解放時間の合計が長い方が多くの遊技球を入賞させることができ、有利になりやすい。また、大当りに限らず小当たり状態においてもアタッカーを解放することができる。そのため開放状況によっては大当りよりも小当たりの方が有利となる場合がある。ただし、大当りにより、特図および普図の抽選確率を変更することができるため、これにより利益の総量としては大当りが小当たりを上回る場合もある。
主制御部300の基本回路302は、このラウンド状態テーブルと、上述の特別当り遊技状態に基づいて、ラウンド数、ラウンド中の開放回数、最大開放時間をRAM308に記憶する。例えば、特別当り遊技状態が大当り状態1の場合には、ラウンド数として16ラウンド、ラウンド中の開放回数として1回、最大開放時間として30秒を記憶し、特別遊技遊技状態が大当り状態2の場合には、ラウンド数として4ラウンド、ラウンド中の開放回数として1回、最大開放時間として30秒を記憶し、特別遊技遊技状態が大当り状態3の場合には、ラウンド数として4ラウンド、ラウンド中の開放回数として1回、最大開放時間として0.1秒を記憶し、特別当り遊技状態が大当り状態4の場合には、ラウンド数として2ラウンド、ラウンド中の開放回数として1回、最大開放時間として0.1秒を記憶し、特別当り遊技状態が小当り状態の場合には、ラウンド中の開放回数として2回、最大開放時間として0.1秒を記憶する。
ここで、大当り状態1の遊技価値の大きさは、ラウンド数16回×開放回数1回×最大開放時間30秒=480で表現することができ、大当り状態2の遊技価値の大きさは、ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間30秒=120で表現することができ、大当り状態3の遊技価値の大きさは、ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒=0.4で表現することができ、大当り状態4の遊技価値の大きさは、ラウンド数2回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒=0.2で表現することができ、小当り状態の遊技価値の大きさは、ラウンド数1回×開放回数2回×最大開放時間0.1秒=0.2で表現することができる。すなわち、「大当り状態1の遊技価値の大きさ>大当り遊技2の遊技価値の大きさ>大当り遊技3の遊技価値の大きさ>大当り遊技4の遊技価値の大きさ=小当り遊技の遊技価値の大きさ」という関係がある。
なお、本発明に係る「遊技価値」は、この例に限定されず、通常状態(特図低確率普図低確率)よりも単位時間当りの獲得遊技球数が多い状態、大当り状態、小当り状態(可変入賞口が開放される状態)、確変状態(可変入賞口が開放される確率が高い状態)、電サポ状態(変動時間が短縮された状態、すなわち、大当りが発生するまでの時間が短い状態。開放時間が延長された状態、すなわち、より多くの遊技球が入球可能な状態、普図高確率状態、すなわち、普通電動役物が開放される確率が高い状態)などは、すべて、通常状態(特図低確率普図低確率)よりも遊技者にとって有利な状態であり、遊技価値が大きい(高い)状態である。
<大当りや小当りによって得られる利益A〜利益J>
次に、図49を用いて、上述の利益A〜利益Jについて詳細に説明する。なお、同図は、利益の種類と、当りに基づく出球と、確変状態の有無と、時短(電サポ)の有無の関係を示した図である。
利益Aは、特図1停止図柄として特図Aが選択され、当該特図Aの停止表示後に大当り状態1(ラウンド数16回×開放回数1回×最大開放時間30秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図10000回転分)、時短(電サポ(特図10000回転分))あり)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図aが選択され、当該特図aの停止表示後に大当り状態1(ラウンド数16回×開放回数1回×最大開放時間30秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図10000回転分)、時短(電サポ(特図10000回転分))あり)に移行する場合に得られる利益である。
利益Bは、特図1停止図柄として特図Bが選択され、当該特図Bの停止表示後に大当り状態2(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間30秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ(特図変動100回転分))あり)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図bが選択され、当該特図bの停止表示後に大当り状態2(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間30秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ(特図変動100回転分))あり)に移行する場合に得られる利益である。
利益Cは、特図1停止図柄として特図C、Dが選択され、当該特図C、Dの停止表示後に大当り状態3(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図低確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ)なし)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図c、dが選択され、当該特図c、dの停止表示後に大当り状態3(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図低確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ)なし)に移行する場合に得られる利益である。
利益Dは、特図1停止図柄として特図C、Dが選択され、当該特図C、Dの停止表示後に大当り状態3(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ(特図変動10000回転分))あり)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図c、dが選択され、当該特図c、dの停止表示後に大当り状態3(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ(特図変動10000回転分))あり)に移行する場合に得られる利益である。
すなわち、特図1停止図柄として特図Cまたは特図Dが選択されたときと、特図2停止図柄として特図cまたは特図dが選択されたときには、利益Cが得られる場合と利益Dが得られる場合の2通りがある。
利益Eは、特図1停止図柄として特図Eが選択され、当該特図Eの停止表示後に大当り状態4(ラウンド数2回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ(特図変動10000回転分))あり)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図eが選択され、当該特図eの停止表示後に大当り状態4(ラウンド数2回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ(特図変動10000回転分))あり)に移行する場合に得られる利益である。
利益Fは、特図1停止図柄として特図Fが選択され、当該特図Fの停止表示後に大当り状態1(ラウンド数16回×開放回数1回×最大開放時間30秒)が生起され、大当り遊技後に特図低確率普図高確率状態(確変なし、時短(電サポ(特図変動100回転分))あり)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図fが選択され、当該特図fの停止表示後に大当り状態1(ラウンド数16回×開放回数1回×最大開放時間30秒)が生起され、大当り遊技後に特図低確率普図高確率状態(確変なし、時短(電サポ(特図変動100回転分))あり)に移行する場合に得られる利益である。
利益Gは、特図1停止図柄として特図Gが選択され、当該特図Gの停止表示後に大当り状態2(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間30秒)が生起され、大当り遊技後に特図低確率普図高確率状態(確変なし、時短(電サポ(特図変動100回転分))あり)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図gが選択され、当該特図gの停止表示後に大当り状態2(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間30秒)が生起され、大当り遊技後に特図低確率普図高確率状態(確変なし、時短(電サポ(特図変動100回転分))あり)に移行する場合に得られる利益である。
利益Hは、特図1停止図柄として特図Hが選択され、当該特図Hの停止表示後に大当り状態3(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図低確率普図低確率状態(確変なし、時短(電サポ)なし)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図hが選択され、当該特図hの停止表示後に大当り状態3(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図低確率普図低確率状態(確変なし、時短(電サポ)なし)に移行する場合に得られる利益である。
利益Iは、特図1停止図柄として特図Hが選択され、当該特図Hの停止表示後に大当り状態3(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図低確率普図高確率状態(確変なし、時短(電サポ(特図変動100回転分))あり)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図hが選択され、当該特図hの停止表示後に大当り状態3(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図低確率普図高確率状態(確変なし、時短(電サポ(特図変動100回転分))あり)に移行する場合に得られる利益である。
すなわち、特図1停止図柄として特図Hが選択されたときと、特図2停止図柄として特図hが選択されたときには、利益Hが得られる場合と利益Iが得られる場合の2通りがある。
利益Jは、特図1停止図柄として特図Iが選択され、当該特図Iの停止表示後に小当り状態(ラウンド数1回×開放回数2回×最大開放時間0.1秒)が生起され、小当り遊技後に特図低確率普図低確率状態(確変なし、時短(電サポ)なし)に移行する場合、または、特図2停止図柄として特図iが選択され、当該特図iの停止表示後に小当り状態(ラウンド数1回×開放回数2回×最大開放時間0.1秒)が生起され、小当り遊技後に特図低確率普図低確率状態(確変なし、時短(電サポ)なし)に移行する場合に得られる利益である。
<特図確率状態抽選テーブル>
図50は、特図確率状態を決定する際に用いる特図確率状態抽選テーブルの一例である。この特図確率状態抽選テーブルには、上述の図柄種別振分け抽選で選択した特図停止図柄と、抽選値データと、特図確率状態の種類が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この特図確率状態抽選テーブルと、図柄種別振分け抽選で選択した特図停止図柄と、特図確率状態抽選乱数値に基づいて、特図確率状態の種類を決定する特図確率状態抽選を行う。
例えば、特図1停止図柄が特図Aまたは特図2停止図柄が特図aの場合には、特図確率状態抽選乱数値に関わらず100%の確率で、特図確率状態として特図確変状態5(高確率状態4)を選択する。また、特図1停止図柄が特図B〜特図Dまたは特図2停止図柄が特図b〜特図dで、特図確率状態抽選乱数値が0〜19の数値である場合には、特図確率状態として特図確変状態2(高確率状態1)を選択し、特図確率状態抽選乱数値が20〜84の数値である場合には、特図確率状態として特図確変状態3(高確率状態2)を選択し、特図確率状態抽選乱数値が85〜94の数値である場合には、特図確率状態として特図確変状態4(高確率状態3)を選択し、特図確率状態抽選乱数値が95〜99の数値である場合には、特図確率状態として特図確変状態5(高確率状態4)を選択する。
<普図大当り判定テーブル>
図51(a)は普図大当り判定テーブルの一例を示したものである。この普図大当り判定テーブルには、普図確変の有無(普図高確率状態または普図低確率状態)と、普図確率状態の種類と、普図当り判定用の抽選値データが対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この普図大当り判定テーブルと、普図確変の有無と、普図確率状態と、普図始動口228を球が通過したことを所定の球検出センサが検出した場合に取得する普図当選乱数値に基づいて、普図変動遊技を当選(大当り)とするか否かを決定する当り判定を行う。
<普図大当り判定テーブル/普図低確率状態>
例えば、普図低確率状態(普図確変無し)で、取得した普図当選乱数値が10001〜16556である場合は、普図確率状態の種類とは無関係に、普図変動遊技の当選(当り)と判定してRAM308に設けた当りフラグの格納領域に当りとなることを示す情報を設定し、普図停止図柄を普図A(当り図柄)に決定する(以下、当りフラグの格納領域に当りの情報を設定することを「当りフラグをオンに設定する」という)。一方、普図低確率状態(普図確変無し)で、取得した普図当選乱数値が10001〜16556以外の数値である場合には、普図確率状態の種類とは無関係に、普図変動遊技のはずれと判定して上述の当りフラグの格納領域にはずれとなることを示す情報を設定し、普図停止図柄を普図B(はずれ図柄)に決定する(以下、当りフラグの格納領域にはずれの情報を設定することを「当りフラグをオフに設定する」という)。
なお、本実施形態では、普図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、普図低確率状態における抽選値データの数値範囲は10001〜16556(数値範囲の大きさは6556)であるから、普図低確率状態の特図変動遊技の大当りの当選確率は、約1/10(=6556/65536)である。
<普図大当り判定テーブル/普図高確率状態>
また、普図高確率状態(普図確変あり)で、普図確率状態の種類が普図確率状態2で、取得した普図当選乱数値が10001〜33407である場合は、普図変動遊技の当選(当り)と判定して当りフラグをオンに設定する。一方、普図低確率状態(普図確変無し)で、普図確率状態の種類が普図確率状態2で、取得した普図当選乱数値が10001〜33407以外の数値である場合には、普図変動遊技のはずれと判定して当りフラグをオフに設定する。なお、本実施形態では、普図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、普図高確率状態、かつ普図確率状態2における抽選値データの数値範囲は10001〜33407(数値範囲の大きさは33407)であるから、普図高確率状態、かつ普図確率状態2の特図変動遊技の大当りの当選確率は、約1/3(=33407/65536)である。
また、普図高確率状態(普図確変あり)で、普図確率状態の種類が普図確率状態3である場合は、取得した普図当選乱数値とは無関係に、普図変動遊技の当選(当り)と判定して当りフラグをオンに設定する。したがって、普図高確率状態、かつ普図確率状態3の特図変動遊技の大当りの当選確率は100%(=65536/65536)である。なお、本実施形態では、普図高確率状態(普図確変あり)で、普図図確率状態の種類が普図確率状態3である場合の当り判定を抽選で行ったが、普図始動口228を球が通過したことを所定の球検出センサが検出し、普図高確率状態(普図確変あり)で、普図確率状態の種類が普図確率状態3である場合は、(抽選によらずに)当りと判定してもよい。
本発明は、普図低確率状態に対応する状態として1つの普図確率状態1を備えるとともに、普図高確率状態に対応する状態として2つの普図確率状態2〜3を備え、合計で3つの普図確率状態1〜3を備える点に1つの特徴を有しており、2つの普図高確率状態と普図低確率状態のみを備える従来の遊技台とは異なっている。
<普図遊技状態テーブル>
図51(b)は普図遊技状態テーブルの一例を示したものである。この普図遊技状態テーブルには、上述の当り判定で決定される普図停止図柄と、普図遊技状態の種類(普図の停止表示後に生起される状態)が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この普図遊技状態テーブルと、上述の当り判定で決定される普図停止図柄に基づいて、その普図停止図柄を停止表示した後で開始する普図遊技状態の種類を決定する普図確率状態抽選を行う。例えば、上述の当り判定で決定された普図停止図柄が普図A(当り図柄)の場合には、普図遊技状態の種類として普図当り状態を記憶し、上述の当り判定で決定された普図停止図柄が普図B(はずれ図柄)の場合には、普図遊技状態の種類は記憶しない。
<普図電動役物作動態様テーブル>
図52(a)は普図電動役物作動態様テーブルの一例を示したものである。この普図電動役物作動態様テーブルには、上述の電サポの有無(開放延長機能作動状態の作動または未作動)と、第2特図始動口232(電チュー)の羽根部材232aを開閉するためのソレノイド(普図電動役物ソレノイド)のON/OFF時間と、ON回数が対応けされて記憶されている。なお、「最大となる開放等の時間」は参考までに記載したもので、実際にROM306に記憶されているわけではない。
主制御部300の基本回路302は、上述の当り判定によって普図停止図柄を普図A(当り図柄)に決定した場合に、この普図電動役物作動態様テーブルと、上述の遊技状態に基づいて、普図電動役物ソレノイドのON時間、OFF時間、ON回数をRAM308に記憶する。例えば、遊技状態が通常状態または潜伏状態の場合には、ON時間として900ms、ON回数として1回(900ms×1回=最大となる開放等の時間900ms)をRAM308に記憶し、遊技状態が時短状態または電サポ確変状態の場合には、ON時間として1800ms、OFF時間として120mms、ON回数として3回(1800ms×3回=最大となる開放等の時間5400ms)をRAM308に記憶する。
<普図確率状態抽選テーブル>
図52(b)は、普図確率状態抽選テーブルの一例を示したものである。この普図確率状態抽選テーブルには、上述の図柄決定抽選で選択した特図停止図柄と、抽選値データと、普図確率状態の種類が対応付けされて記憶されている。
主制御部300の基本回路302は、この普図確率状態抽選テーブルと、図柄決定抽選で選択した特図停止図柄と、普図確率状態抽選乱数値に基づいて、普図確率状態の種類を決定する普図確率状態抽選を行う。例えば、特図停止図柄が特図A、D、Hのいずれかの場合には、普図確率状態抽選乱数値とは無関係に、普図確率状態として普図確率状態3を選択する。なお、時短状態では大当り判定で当選と判定される確率が他の遊技状態よりも低いため、特図停止図柄が特図A、D、Hのいずれかの場合には、普図確率状態として他の普図確率状態1、2よりも有利な普図確率状態3を選択するように構成している。なお、本実施形態では、特図停止図柄が特図A、D、Hのいずれかの場合に抽選で普図確率状態の種類を決定したが、特図停止図柄が特図A、D、Hのいずれかの場合には、(抽選によらずに)普図確率状態として普図確率状態3を選択してもよい。
また、特図停止図柄が特図B、C、E、Fのいずれかで、普図確率状態抽選乱数値が0〜19661の数値である場合には、普図確率状態として普図確率状態2を選択し、普図確率状態抽選乱数値が19662〜65535の数値である場合には、普図確率状態として普図確率状態3を選択する。なお、電サポ確変状態では大当り判定で当選と判定される確率が他の遊技状態よりも高いため、特図停止図柄が特図B、C、E、Fのいずれかの場合には、普図確率状態として普図確率状態2または普図確率状態3を振り分けるように構成している。
<主制御部メイン処理>
次に、図53を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。ステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
ステップS107では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
ステップS111では、復電時処理を行う。詳細は後述するが、この復電時処理では、第1遊技状態表示ランプ222、第2遊技状態表示ランプ223の点灯/消灯制御を行った後に、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った命令の次の命令から処理を再開する。
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS333において、第1副制御部400へ送信される。
ステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップS307でも更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
<復電時処理>
次に、図54を用いて、上述の主制御部メイン処理における復電時処理(ステップS111)について説明する。なお、同図は復電時処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、RAM308に記憶している特図確率状態を参照し、特図確率状態が特図確率状態1であるか否かを判定し、特図確率状態が特図確率状態1ではない場合(特図確率状態2〜5のいずれかの場合)にはステップS202において第1遊技状態表示ランプ222を点灯させ、特図確率状態1の場合にはステップS203において第1遊技状態表示ランプ222を消灯する。これにより、遊技者は、第1遊技状態表示ランプ222が点灯していれば特図確率状態2〜5のいずれか(特図高確率状態)であり、第1遊技状態表示ランプ222が消灯していれば特図確率状態1(特図低確率状態)であることを判別することができる。
また、ステップS204では、RAM308に記憶している普図確率状態を参照し、普図確率状態が普図確率状態1であるか否かを判定し、普図確率状態1でない場合(普図確率状態2〜3のいずれかの場合)にはステップS205において第2遊技状態表示ランプ223を点灯させ、普図確率状態1の場合にはステップS206において第2遊技状態表示ランプ223を消灯する。これにより、遊技者は、第2遊技状態表示ランプ223が点灯していれば普図確率状態2〜3のいずれか(普図高確率状態)であり、第2遊技状態表示ランプ223が消灯していれば普図確率状態1(普図低確率状態)であることを判別することができる。ステップS207では、その他の復電時処理を行った後に処理を終了する。
上記実施の例では、復電時において、抽選確率が通常確率であるか高確率状態であるかを報知するものを記載したがこれに限るものではなく、例えばより具体的に個々の抽選確率状態を報知するものであっても良い。また、その逆に一切抽選確率を報知しない構成としても良い。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図55を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。ステップS301では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS303では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS305では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS305では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップS305では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS305では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS307およびステップS309では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS311では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップS313では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS315では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS317では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS303における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS319では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS321では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(普図A)および、はずれ図柄(普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、上述のとおり、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS323に移行するようにしている。
ステップS323では、普図関連抽選処理を行う。詳細は後述するが、この普図関連抽選処理では、抽選実行条件が成立した場合に、上述の当り判定や変動時間の抽選を行う。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS325)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、第2特図表示装置214に特図a〜特図j(第1特図表示装置212の場合には特図A〜特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS333)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、上述のとおり、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS333)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS333)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS333)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS333)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS327に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS327)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS325およびステップS327における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理(詳細は後述する)を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS329)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS331)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS333では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS333では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS335では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報(本実施形態では、特図確変の有無(特図高確率状態か特図低確率状態か)や、普図確変の有無(普図高確率状態か普図低確率状態か)の情報を含み、特図確率状態1〜5および普図確率状態1〜3の情報を除く、遊技状態の概略情報)を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。また、遊技情報(本実施形態では、特図確変の有無や普図確変の有無の情報、および、特図確率状態1〜5および普図確率状態1〜3のすべての情報を含む、遊技状態の詳細情報)を、試験用出力回路337を介して外部の試験機(図示省略)等に出力する。このように、タイマ割込み処理において特図確率状態1〜5および普図確率状態1〜3の情報を含む、遊技状態の詳細情報を試験用出力回路337を介して出力可能に構成することによって、外部の試験機などに対して遊技制御に関する詳細な情報を定期的に提供することができ、パチンコ機100の内部状態を外部から容易に把握することができる場合がある。
ステップS337では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS305において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS319)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップS339では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS343に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS341に進む。
ステップS341では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS301で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS343では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、上述の主制御部メイン処理に復帰する。
<普図関連抽選処理>
次に、図56を用いて、上述の主制御部タイマ割込処理における普図関連抽選処理(ステップS323)について説明する。なお、同図は普図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS401では、抽選実行条件が成立したか否かを判定し、抽選実行条件が成立した場合(例えば、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合)にはステップS402に進み、成立していない場合には処理を終了する。
ステップS402では、上述の普図大当り判定テーブルと、RAM308に記憶している普図確率状態を参照し、普図大当り判定テーブルの抽選値データから、現在の普図確率状態に対応する抽選値データを取得する。ステップ403では、現在の普図確率状態が普図確率状態3であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS404において普図停止図柄を普図A(当り図柄)に設定し、該当しない場合にはステップS405に進む。
ステップS405では、上記ステップS402で取得した抽選値データを用いて上述の当り判定を行い、当りフラグの設定(オンまたはオフの設定)と、普図停止図柄の設定(普図A(当り図柄)または普図B(はずれ図柄)の設定)を行う。
ステップS406では、上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶した後に処理を終了する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直し、当り判定に使用した乱数値を消去する。
<特図関連抽選処理>
次に、図57を用いて、上述の主制御部タイマ割込処理における特図関連抽選処理(ステップS329、S331)について説明する。なお、同図は特図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS501では、抽選実行条件が成立したか否かを判定し、抽選実行条件が成立した場合(例えば、特図変動遊技および大当り遊技を行っておらず、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合)にはステップS502に進み、成立していない場合にはステップS510に進む。
ステップS502では、上述の特図大当り判定テーブルと、RAM308に記憶している特図確率状態を参照し、特図大当り判定テーブルの抽選値データから、現在の特図確率状態に対応する抽選値データを取得する。ステップS503では、上記ステップS502で取得した抽選値データを用いて、上述の大当り判定を行い、大当りフラグの設定(オンまたはオフの設定)を行う。
ステップS504では、RAM308に記憶している図柄種別振分けテーブルを設定する。ステップS505では、ステップS504で設定した図柄種別振分けテーブルと、ステップS503の大当り判定結果(大当りフラグの値)、および図柄乱数値に基づいて上述の図柄種別振分け抽選を行い、特図停止図柄の種類を決定する。
ステップS506では、ステップS505で決定した特図停止図柄が確変図柄(特図1の場合には特図A〜特図Eのいずれか、特図2の場合には特図a〜特図eのいずれか)であるか否かを判定し、該当する場合にはステップS507に進み、該当しない場合にはステップS509に進む。ステップS507では、ステップS505で決定した特図停止図柄が特図1の場合には特図Aであるか否か、特図2の場合には特図aであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS509に進み、該当しない場合(特図1の場合には特図B〜特図Eのいずれか、特図2の場合には特図b〜特図eのいずれか)にはステップS508に進む。ステップS508では、上述の特図確率状態抽選テーブルと、ステップS505の図柄種別振分け抽選で選択した特図停止図柄と、特図確率状態抽選乱数値に基づいて、上述の特図確率状態抽選を行い、特図確率状態の種類を決定する。
ステップS509では、タイマ番号決定テーブルと、ステップS505で決定した特図停止図柄と、特図変動パターン抽選テーブル番号と、タイマ番号決定用乱数値に基づいて、タイマ番号決定抽選を行い、タイマ番号を決定する。
ステップS510では、大当りフラグがオンかオフか(特図大当りか否か)を判定し、大当りフラグがオンの場合にはステップS511に進み、大当りフラグがオフの場合には処理を終了する。ステップS511では、ステップS505で決定した特図停止図柄が特図B、C、E、Fであるか否かを判定し、該当する場合にはステップS512に進み、該当しない場合(特図A、D、Hの場合)にはステップS514に進む。
ステップS512では、上述の普図確率状態抽選テーブルと、ステップS505で決定した特図停止図柄と、普図確率状態抽選乱数値に基づいて、上述の普図確率状態抽選を行い、普図確率状態の種類を決定する。ステップS513では、ステップS512で決定した普図確率状態を設定して処理を終了する。ステップS514では、ステップS505で決定した特図停止図柄に基づく普図確率状態を設定して処理を終了する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図58を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップS601では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS601で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップS603では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS605の処理に移行する。ステップS605では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS607では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS609では、演出制御処理を行う。この演出制御処理では、例えば、ステップS607で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS611では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS609で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップS613では、ステップS609で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
ステップS615では、ステップS609で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップS617では、ステップS609で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。ステップS619では、ステップS609で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップS621では、ステップS609で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS603へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップS801では、第1副制御部メイン処理におけるステップS603において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS603において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS803では、ステップS619で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS613の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップS901では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップS903では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS905に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS905では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS901でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS907では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS909では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS911に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS911では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図59を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップ1501では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS1501で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。ステップ1503では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップ1505の処理に移行する。ステップ1505では、タイマ変数に0を代入する。
ステップ1507では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップ1509では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS1507で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップ1511では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップ1513では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS1503に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップ1601では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップ1701では、第2副制御部メイン処理におけるステップ1503において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップ1503において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップ1703では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<特図停止図柄の表示確率>
次に、図60を用いて、低確率状態および高確率状態1〜4における特図停止図柄の表示確率について説明する。なお、同図は、特図停止図柄と、特図確率状態の各々における特図停止図柄の表示確率の関係を示した図である。
上述のとおり、本実施形態の特図確率状態には、低確率状態と高確率状態の2種類があり、高確率状態には、さらに高確率状態1〜4の4種類がある。また、上記図45(a)を用いて説明したように、低確率状態の特図変動遊技の大当りの当選確率は、約1/399.6(=164/65536)であり、特図確率状態2の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/397.1(=165/65536)であり、特図確率状態3の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/79.8(=821/65536)であり、特図確率状態4の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/39.98(=1639/65536)であり、特図確率状態5の特図変動遊技の大当りの当選確率は約1/39.96(=1640/65536)である。
また、上記図46を用いて説明したように、特図Aの当選確率は55%、特図Bの当選確率は10%で、特図Cの当選確率は5%で、特図Dの当選確率は6%で、特図Eの当選確率は6%で、特図Fの当選確率は6%で、特図Gの当選確率は6%で、特図Hの当選確率は6%である。また、上記図47を用いて説明したように、特図aの当選確率は65%、特図bの当選確率は8%で、特図cの当選確率は4%で、特図dの当選確率は3%で、特図eの当選確率は2%で、特図fの当選確率は14%で、特図gの当選確率は2%で、特図hの当選確率は2%である。
したがって、例えば、低確率状態のときに特図1停止図柄として特図Aが選択される確率(特図Aの表示確率)は、低確率状態の特図変動遊技の大当りの当選確率である約1/399.6(=164/65536)に、特図Aの当選確率である55%(55/100)を掛けることによって、0.00138と算出することができる。同様にして、高確率状態1のときに特図1停止図柄として特図Aが選択される確率は0.00139、高確率状態2のときに特図1停止図柄として特図Aが選択される確率は0.00689、高確率状態3のときに特図1停止図柄として特図Aが選択される確率は0.01376、高確率状態4のときに特図1停止図柄として特図Aが選択される確率は0.01376と算出することができる。
また、他の例を挙げると、低確率状態のときに特図2停止図柄として特図aが選択される確率(特図aの表示確率)は、低確率状態の特図変動遊技の大当りの当選確率である約1/399.6(=164/65536)に、特図aの当選確率である65%(65/100)を掛けることによって、0.00163と算出することができる。同様にして、高確率状態1のときに特図2停止図柄として特図aが選択される確率は0.00164、高確率状態2のときに特図2停止図柄として特図aが選択される確率は0.00815、高確率状態3のときに特図2停止図柄として特図aが選択される確率は0.01626、高確率状態4のときに特図2停止図柄として特図aが選択される確率は0.01627と算出することができる。
従来の遊技台においては、同一の遊技状態では、特定の特図の表示確率は1種類であったが、本実施形態に係るパチンコ機100は、同一の遊技状態(例えば、高確率状態)において、特定の特図(例えば、特図a)の表示確率の種類(例えば、0.00164、0.00815、0.01626、0.01627の4種類)を増加させることができる。このため、同一の遊技状態における遊技にバリエーションを持たせることができ、遊技が単調になることがなく、遊技者の興趣を高めることができる。
しかも、特定の特図(例えば、特図a)の表示確率を、高確率状態1、2、3、4の順番で高めたり、同一の遊技状態における、特定の特図1(例えば、特図A)の表示確率と特定の特図2(例えば、特図a)の表示確率を異ならせているため、これらによっても、遊技のバリエーションを増やすことができ、遊技者の興趣をさらに高めることができる。
<利益Cが付与される確率>
次に、図61を用いて、上述の利益Cが付与される確率について説明する。なお、同図は、利益Cが付与される特図停止図柄と、特図確率状態の各々における特図停止図柄の表示確率の関係を示した図である。
上述のとおり、利益Cは、特図1停止図柄として特図C、Dが選択された場合、または、特図2停止図柄として特図c、dが選択された場合に得ることが可能な利益である。より具体的には、上記図46、図60に示すように、低確率状態、かつ時短未作動時において、特図1停止図柄として特図Cが選択された場合に利益Cを得ることができ、その確率は、0.00013である。また、低確率状態、かつ時短未作動時において、特図1停止図柄として特図Dが選択された場合にも利益Cを得ることができ、その確率は、0.00015である。したがって、低確率状態、かつ時短未作動時において利益Cを得ることができる確率は、0.00028(=0.00013+0.00015)である。
また、上記図46、図60に示すように、利益Cは、高確率状態1〜4、かつ時短未作動時において、特図1停止図柄として特図Dが選択された場合にも得ることができ、その確率は、図22に示す通りである。また、高確率状態1において利益Cを得ることができる確率0.00015は、低確率状態において利益Cを得ることができる確率0.00028の約0.54889倍である。すなわち、低確率状態から高確率状態1に移行した場合には、利益Cを得ることができる確率が低確率状態よりも低くなる。このため、高確率状態1では、遊技状態が有利な状態に移行したにも関わらず、有利度の低い利益が遊技者に付与される割合を低下させることにより、遊技者の不満を抑止することができる。
一方、高確率状態2において利益Cを得ることができる確率0.00075は、低確率状態において利益Cを得ることができる確率0.00028の約2.73137倍であり、高確率状態3において利益Cを得ることができる確率0.00150は、低確率状態において利益Cを得ることができる確率0.00028の約5.45182倍であり、高確率状態4において利益Cを得ることができる確率0.00150は、低確率状態において利益Cを得ることができる確率0.00028の約5.45455倍である。すなわち、低確率状態から高確率状態2〜4に移行した場合には、利益Cを得ることができる確率が低確率状態よりも高くなる。このため、高確率状態2〜4では、有利度の低い利益が遊技者に付与される割合は高いが大当りの当選確率が高いことにより、遊技者の不満を抑止することができる。
また、上記図47、図61に示すように、低確率状態、かつ時短未作動時において、特図2停止図柄として特図cが選択された場合に利益Cを得ることができ、その確率は、0.00010である。また、低確率状態、かつ時短未作動時において、特図2停止図柄として特図dが選択された場合にも利益Cを得ることができ、その確率は、0.00008である。したがって、低確率状態、かつ時短未作動時において利益Cを得ることができる確率は、0.00018(=0.00010+0.00008)である。
また、上記図47、図60に示すように、利益Cは、高確率状態1〜4、かつ時短未作動時において、特図2停止図柄として特図dが選択された場合にも得ることができ、その確率は、図61に示す通りである。また、高確率状態1において利益Cを得ることができる確率0.00008は、低確率状態において利益Cを得ることができる確率0.00018の約0.43126倍である。すなわち、低確率状態から高確率状態1に移行した場合には、利益Cを得ることができる確率が低確率状態よりも低くなる。遊技状態が有利な状態に移行したにも関わらず、有利度の低い利益が遊技者に付与される割合を低下させることにより、遊技者の不満を抑止することができる。このため、高確率状態1では、遊技状態が有利な状態に移行したにも関わらず、有利度の低い利益が遊技者に付与される割合を低下させることにより、遊技者の不満を抑止することができる。
一方、高確率状態2において利益Cを得ることができる確率0.00038は、低確率状態において利益Cを得ることができる確率0.00018の約2.14607倍であり、高確率状態3において利益Cを得ることができる確率0.00075は、低確率状態において利益Cを得ることができる確率0.00018の約4.28357倍であり、高確率状態4において利益Cを得ることができる確率0.00075は、低確率状態において利益Cを得ることができる確率0.00018の約4.28571倍である。すなわち、低確率状態から高確率状態2〜4に移行した場合には、利益Cを得ることができる確率が低確率状態よりも高くなる。このため、低確率状態から高確率状態2〜4に移行した場合には、利益Cを得ることができる確率が低確率状態よりも高くなる。このため、高確率状態2〜4では、有利度の低い利益が遊技者に付与される割合は高いが大当りの当選確率が高いことにより、遊技者の不満を抑止することができる。
<利益Dが付与される確率>
次に、図62を用いて、上述の利益Dが付与される確率について説明する。なお、同図は、利益Dが付与される特図停止図柄と、特図確率状態の各々における特図停止図柄の表示確率の関係を示した図である。
上述のとおり、利益Dは、特図1停止図柄として特図C、Dが選択された場合、または、特図2停止図柄として特図c、dが選択された場合に得ることが可能な利益である。より具体的には、上記図46、図61に示すように、低確率状態、かつ時短作動時において、特図1停止図柄として特図Cが選択された場合に利益Dを得ることができ、その確率は、0.00013である。また、低確率状態、かつ時短未作動時において、特図1停止図柄として特図Dが選択された場合にも利益Dを得ることができ、その確率は、0.00015である。したがって、低確率状態、かつ時短未作動時において利益Dを得ることができる確率は、0.00028(=0.00013+0.00015)である。
また、上記図46、図62に示すように、利益Dは、高確率状態1〜4、かつ時短未作動時または時短作動時において、特図1停止図柄として特図Cが選択された場合、または、高確率状態1〜4、かつ時短作動時において、特図1停止図柄として特図Dが選択された場合にも得ることができ、その確率は、図61に示す通りである。また、高確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00028は、低確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00028の1倍である。
一方、高確率状態2、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00138は、低確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00028の約4.92857倍であり、高確率状態3、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00275は、低確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00028の約9.82143倍であり、高確率状態4、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00275は、低確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00028の約9.82143倍である。
このように、高確率状態1、2、3、4の順番で(大当りの当選確率が上昇するほど)、利益Cよりも有利度が高い利益Dを得ることができる確率が高くなるように設定すれば、出球の固まり(有利度の大きい利益の付与が集中した状態)をつくりやすく、段階的に遊技者の有利度に差を持たせることで、遊技者の遊技意欲を継続させやすくなる。また、利益が大きくとも付与される確率が低いと遊技者が尻ごみする可能性があるが、付与されやすい小さな利益を積み重ねによって、最終的に利益が大きくなる場合、遊技者の継続的な投資に期待ができる。また、途中で遊技をやめづらいため、稼動の促進も兼ねることができる。
また、上記図47、図62に示すように、低確率状態、かつ時短未作動時において、特図2停止図柄として特図cが選択された場合に利益Dを得ることができ、その確率は、0.00010である。また、低確率状態、かつ時短未作動時において、特図2停止図柄として特図dが選択された場合にも利益Dを得ることができ、その確率は、0.00008である。したがって、低確率状態、かつ時短未作動時において利益Dを得ることができる確率は、0.00018(=0.00010+0.00008)である。
また、上記図47、図62に示すように、利益Dは、高確率状態1〜4、かつ時短未作動時または時短作動時において、特図2停止図柄として特図dが選択された場合、または、高確率状態1〜4、かつ時短未作動時において、特図2停止図柄として特図dが選択された場合にも得ることができ、その確率は、図62に示す通りである。また、高確率状態1、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00018は、低確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00018の1倍である。
一方、高確率状態2、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00088は、低確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00018の約4.88888倍であり、高確率状態3、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00175は、低確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00018の約9.722222倍であり、高確率状態4、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00075は、低確率状態、かつ時短作動時において利益Dを得ることができる確率0.00018の約9.72222倍である。
このように、高確率状態1、2、3、4の順番で(大当りの当選確率が上昇するほど)、利益Cよりも有利度が高い利益Dを得ることができる確率が高くなるように設定すれば、出球の固まり(有利度の大きい利益の付与が集中した状態)をつくりやすく、段階的に遊技者の有利度に差を持たせることで、遊技者の遊技意欲を継続させやすくなる。また、利益が大きくとも付与される確率が低いと遊技者が尻ごみする可能性があるが、付与されやすい小さな利益を積み重ねによって、最終的に利益が大きくなる場合、遊技者の継続的な投資に期待ができる。また、途中で遊技をやめづらいため、稼動の促進も兼ねることができる。
<利益Aが付与される確率>
次に、図63を用いて、上述の利益Aが付与される確率について説明する。なお、同図は、利益Aが付与される特図停止図柄と、特図確率状態の各々における特図停止図柄の表示確率の関係を示した図である。
上述のとおり、利益Aは、特図1停止図柄として特図Aが選択された場合、または、特図2停止図柄として特図aが選択された場合に得ることが可能な利益である。より具体的には、上記図46、図63に示すように、低確率状態のときに特図1停止図柄として特図Aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.00138、高確率状態1のときに特図1停止図柄として特図Aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.00139、高確率状態2のときに特図1停止図柄として特図Aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.00689、高確率状態3のときに特図1停止図柄として特図Aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.01376、高確率状態4のときに特図1停止図柄として特図Aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.01376である。
また、上記図47、図63に示すように、低確率状態のときに特図2停止図柄として特図aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.00163、高確率状態1のときに特図2停止図柄として特図aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.00164、高確率状態2のときに特図2停止図柄として特図aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.00815、高確率状態3のときに特図2停止図柄として特図aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.01626、高確率状態4のときに特図2停止図柄として特図aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率は0.01627である。
したがって、高確率状態1のときに利益Aを得ることができる確率は、低確率状態のときに利益Aを得ることができる確率の約1.0006倍であり、高確率状態2のときに利益Aを得ることができる確率は、高確率状態1のときに利益Aを得ることができる確率の約4.976倍であり、高確率状態3のときに利益Aを得ることができる確率は、高確率状態2のときに利益Aを得ることができる確率の約1.996倍であり、高確率状態4のときに利益Aを得ることができる確率は、高確率状態3のときに利益Aを得ることができる確率の約1.001倍である。このように、低確率状態、高確率状態1、2、3、4の順番で(大当りの当選確率が上昇するほど)、利益Aを得ることができる確率が高くなるように設定すれば、出球の固まり(有利度の大きい利益の付与が集中した状態)をつくりやすく、段階的に遊技者の有利度に差を持たせることで、遊技者の遊技意欲を継続させやすくなる。
また、低確率状態のときに特図2停止図柄として特図aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率0.00163は、高確率状態1のときに特図1停止図柄として特図Aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率0.00139よりも高いが、高確率状態2のときに特図1停止図柄として特図Aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率0.00689よりも低い。
一方、高確率状態4のときに特図1停止図柄として特図Aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率0.01376は、高確率状態2のときに特図2停止図柄として特図aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率0.00815よりも高いが、高確率状態3のときに特図2停止図柄として特図aが選択されることによって利益Aを得ることができる確率0.01626よりも低い。
このように、高確率状態から低確率状態に移行する場合や、第一の高確率状態から大当りの当選確率がより高い第二の高確率状態に移行する場合に、遊技者にとって有利になるときと不利になるときがあるため、従来よりも面白みのある遊技を提供することができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。また、特図確率状態の倍率が特図の振り分けの倍率を下回ると、状態移行後の特図1における特図Aが表示される確率が、状態移行前の特図2における特図aが表示される確率を下回る場合がある。特図2はほぼ電サポが付与された状態でしか変動させることができないため、例えば特図確率状態が高確率状態3から高確率状態4に移行し、抽選確率が上昇した場合であっても、該高確率状態4において電サポが付与されていない場合には、実質的に利益Aが付与される確率が低下することとなる。その逆に、特図確率状態が高確率状態1から低確率状態に移行し、大当りの当選確率が降下した場合であっても、電サポが付与されていれば高確率状態1よりも利益Aが付与される確率が高くなる。本実施形態においては、電サポの有無により変動の比率が異なる複数の特図と、特図確率状態を3以上備えることで、遊技状態に多様性を持たせるとともに、特図確率状態の変更と、変動している特図に対し遊技者を注目させることができる。
以上説明したように、本実施形態2に係るパチンコ機100は、当否判定条件が成立した場合(例えば、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出した場合、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出した場合)には、所定の当否判定確率で当否判定(例えば、特図停止図柄)を実行可能な当否判定手段(例えば、特図関連抽選処理のステップS505)と、所定の確率変更条件が成立した場合(例えば、確変図柄に当選した場合)には、前記当否判定確率を変更可能な確率変更手段(例えば、特図関連抽選処理のステップS506〜508)と、図柄の変動を開始してから、前記当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示可能な図柄表示手段(例えば、第1特図表示装置212、第2特図表示装置214)と、前記当否判定の結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、該特定の当否判定結果に対応する図柄態様を前記図柄表示手段に停止表示した後で、特別遊技状態を開始可能な遊技制御手段(例えば、特図1状態更新処理、特図2状態更新処理)と、を備えた遊技台であって、前記当否判定確率は、通常の当否判定確率(例えば、低確率状態の当選確率1/399.6)、第一の当否判定確率(例えば、高確率状態1の当選確率1/397.1)、および第二の当否判定確率(例えば、高確率状態2の当選確率1/79.8)を少なくとも含み、前記第一の当否判定確率および前記第二の当否判定確率の両方は、前記通常の当否判定確率よりも高いものであり、前記遊技制御手段は、前記特別遊技状態として、特定の特別遊技状態(例えば、大当り遊技(ラウンド数16回×開放回数1回×最大開放時間30秒)を少なくとも実行可能なものであり、前記特定の特別遊技状態は、前記当否判定手段によって前記第一の当否判定確率で当否判定が行われた場合には、第一の実行確率で実行可能に構成されているものであり、前記特定の特別遊技状態は、前記当否判定手段によって前記第二の当否判定確率で当否判定が行われた場合には、第二の実行確率で実行可能に構成されているものであり、前記第一の実行確率は、前記第二の実行確率とは異なる確率である、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係るパチンコ機100によれば、遊技状態を移行させることがないため、遊技者に悟られることなく特定の利益が遊技者に付与される確率を異ならせることができる場合がある。また、遊技者の遊技意欲を減退させることなく、遊技台の稼動を促進することができる場合がある。また、抽選確率の変化に応じて、低確率状態と高確率状態を相互に切り替えることができ、多様な遊技性を創出できる場合がある。また、遊技状態を移行させることなく、特定の図柄が表示される確率を意図的に偏らせることができる(逆に表示されない確率を意図的に偏らせることもできる)。また、同一の遊技状態にある遊技者に付与される利益の大きさにバラつきを持たせることで、大きな利益の塊を遊技者に付与することができる確率が上昇する場合がある(一方を有利に設定した場合には、他方を不利に設定することで、遊技台としての利益付与のバランスを保つことができる)。また、従来は、遊技状態の移行無しに特定の利益が付与される確率が変更されることが無く、遊技性に幅が無かったが、本発明によれば、遊技状態を移行させる必要が無い(特定の当否判定結果を導出(大当り)する必要が無い)ため、新たな遊技性を創出することができる場合がある。また、従来、遊技状態の移行(特に、不利な遊技状態から有利な遊技状態への移行)には、条件装置を作動させる必要があったため、遊技状態の移行を頻発できなかったり、遊技状態が移行したことが遊技者に気づかれやすいといった問題があったが、本発明によれば、条件装置を作動させることなく遊技状態を移行させることが可能であるため、遊技者に気づかれないように、付与される利益の期待値を変更することができる場合がある。
また、前記特定の特別遊技状態は、前記当否判定手段によって前記通常の当否判定確率(例えば、高確率状態1の特図Aの当選確率0.00139)で当否判定が行われた場合には、第三の実行確率で実行可能に構成されているものであり、前記第三の実行確率(例えば、低確率状態の特図aの当選確率0.00163)は、前記第二の実行確率(例えば、高確率状態2の特図Aの当選確率0.00689)とは異なる確率であってもよい。
このような構成とすれば、遊技状態の移行に遊技者の注目を集めることができる場合がある。また、遊技状態だけでは有利度(特定の利益が付与される確率)が確定しないため、遊技状態の判別による遊技意欲の減退を抑止することができる場合がある。また、熟練した遊技者によって遊技状態が判別された際に生じる遊技者間の利益の差を緩和することができる場合がある。
また、前記第三の実行確率(例えば、低確率状態の特図aの当選確率0.00163)は、前記第一の実行確率(例えば、高確率状態1の特図Aの当選確率0.00139)よりも高い確率からなり、前記第三の実行確率は、前記第二の実行確率(例えば、高確率状態2の特図Aの当選確率0.00689)よりも低い確率からなるものでもよい。
このような構成とすれば、抽選確率の上昇を必ずしも遊技者にとって有利としないことで、より制御状態の移行に遊技者の注目を集めることができる場合がある。また、遊技状態の移行と、特定の図柄が表示される確率が一律に定まらないため、多様性に富んだ遊技を行うことができ、遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。また、移行先の遊技状態と、該状態における特定の図柄の表示確率の判別を困難にすることができる場合がある。また、復電時に特図高確率状態であることを報知する機能を有する場合であって、該機能を利用し、遊技を行うことなく特図高確率状態といった有利な状態を獲得したとしても、該特図高確率状態は必ずしも特図低確率状態よりも有利とはいえないものとすることで、上記機能の利用を抑止できる場合がある。
また、前記特別遊技状態は、第一の特別遊技状態(大当り遊技(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図低確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ)なし)に移行する利益C)と、該第一の特別遊技状態とは異なる第二の特別遊技状態(大当り遊技(ラウンド数4回×開放回数1回×最大開放時間0.1秒)が生起され、大当り遊技後に特図高確率普図高確率状態(確変あり(特図変動10000回転分)、時短(電サポ(特図変動10000回転分))あり)に移行する利益D)と、を含み、前記特定の特別遊技状態は、前記第一の特別遊技状態からなり、前記第二の特別遊技状態は、該状態において付与される利益の大きさが前記第一の特別遊技状態とは異なるものであり、前記遊技制御手段は、前記第一の確率に基づいた当否判定の結果として前記特定の当否判定結果が導出された場合に、第四の特別遊技状態開始確率(例えば、高確率状態3の利益Cが得られる確率0.0150)で前記第二の特別遊技状態を開始可能であり、前記遊技制御手段は、前記第二の確率に基づいた当否判定の結果として前記特定の当否判定結果が導出された場合に、前記第四の特別遊技状態開始確率とは異なる第五の特別遊技状態開始確率(例えば、高確率状態2の利益Cが得られる確率0.0075)で前記第二の特別遊技状態を開始可能であり、前記遊技制御手段は、前記通常の確率に基づいて当否判定の結果として前記特定の当否判定結果が導出された場合に、前記第五の特別遊技状態開始確率とは異なる第六の特別遊技状態開始確率(例えば、低確率状態の利益Cが得られる確率0.0028)で前記第二の特別遊技状態を開始可能であり、前記第六の特別遊技状態開始確率は、前記第四および前記第五の特別遊技状態開始確率よりも低い確率からなるものでもよい。
換言すれば、利益付与条件が成立した場合には、遊技者に所定の利益を付与可能な利益付与手段を備え、前記特別遊技状態は、第一の特別遊技状態と、該第一の特別遊技状態とは異なる第二の特別遊技状態と、を少なくとも含み、前記第一の特別遊技状態は、前記特定の特別遊技状態からなり、前記利益付与手段は、前記第一の特別遊技状態において、第一の利益を付与可能に構成されたものであり、前記利益付与手段は、前記第二の特別遊技状態において、前記第一の利益とは異なる第二の利益を付与可能に構成されたものであり、前記第二の特別遊技状態は、前記当否判定手段が前記第一の当否判定確率で当否判定を行った場合には、第四の実行確率で実行可能に構成されたものであり、前記第二の特別遊技状態は、前記当否判定手段が前記第二の当否判定確率で当否判定を行った場合には、前記第四の実行確率とは異なる第五の実行確率で実行可能に構成されたものであり、前記第二の特別遊技状態は、前記当否判定手段が前記第二の当否判定確率で当否判定を行った場合には、前記第五の実行確率とは異なる第六の実行確率で実行可能に構成されたものであり、前記第六の実行確率は、前記第四および第五の実行確率よりも低い確率からなるものであってもよい。
このような構成とすれば、利益毎に状態毎の出現率を異ならせることで、遊技状態や抽選確率等に依存しない複雑なゲーム性を創出することができ、遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。
また、前記遊技制御手段は、前記第二の利益は、前記第一の利益よりも大きい利益(例えば、利益C<利益D)を遊技者に付与するものでもよい。
このような構成とすれば、抽選確率の上昇幅が低い場合には、価値の低い第一の利益が遊技者に付与される確率を低下させることで、せっかく特定の当否判定結果を導出することができた遊技者をガッカリさせない。遊技者の遊技意欲の減退を防ぐことができる場合がある。
また、前記遊技制御手段は、前記特別遊技状態を開始可能なものである旨を記載したがこれに限定されるものではなく、例えば前記遊技制御手段は、所定の移行条件が成立した場合には、遊技状態を一方の遊技状態から他方の遊技状態へと変更させることが可能なものであり、前記特別遊技状態は、そのうちの一の遊技状態であっても良い。
また、複数の特図を備え、特図毎に特定の利益が付与される確率(特定の確率)を異ならせ、複数の特図のうちの所定の特図における前記特定の確率は0(零)を含み、表示される特図が異なるものであっても、同一の利益(特定の利益)が付与されるように構成してもよい。つまり、第一〜第六の実行確率のうちのいずれか一つ以上の確率は0(零)を含んでいても良い。また逆に第一〜第六の実行確率のうちのいずれか一つ以上の確率に100(百)を含み、該実行確率が選択された場合には、必ず対応関係にある特図が表示されるような構成としても良い。そのような場合には、該特図の表示に応じて特定の大当り状態が開始される。また、第二の実行確率が第一の実行確率よりも高い確率である場合に、第四の実行確率が第五の実行確率よりも高く設定されていても良い。
このような構成とすれば、変動する特図毎に特定の図柄が表示される確率を異ならせることで、同一の遊技状態であっても更に特定の図柄が表示される確率を多様に持つことができ、遊技の進行に多様性を持たせることで遊技台の興趣を向上させることができる場合がある。また、電サポの有無により特図における変動割合が異なる場合、電サポの有無によって状態毎の遊技者に付与される利益量が大幅に変化する。これにより、更に複雑なゲーム性を導入することができる場合がある。
また、前記特定の利益は、抽選結果に基づいて、図柄表示手段に特定の図柄が表示されたことに基づいて遊技者に付与されるように構成してもよい。また、前記特定の利益は、複数の異なる特定の図柄に割り当てられていてもよい。また、同一の特定の図柄であっても、表示された時の遊技状態に応じて、遊技者に付与する利益の大きさを異ならせてもよい。本実施の形態においては、前記第一の利益は例えば利益B(特図Bの表示により遊技者に与えられる利益)に該当し、前記第二の利益は例えば利益A(特図Aの表示により遊技者に与えられる利益)に該当する。ただし、これに限定される訳ではなく、第一および第二の利益は相対的に変化するものであってもよく、例えば第一の利益が利益Bの場合には、第二利益として利益Cが設定されていても良い。
このような構成とすれば、遊技を進行することで、利益と特図の対応関係を段階的に知ることができるため、長期間遊技を行った遊技者を他の遊技者よりも有利にすることで、遊技台の稼動を促進できる場合がある。
なお、本発明に係る遊技台の構成は、上記実施形態に係るパチンコ機100の構成に限定されず、例えば、複数種類の低確率状態を備えていてもよい。また、低確率状態と高確率状態の相互の移行は図柄等により判別可能で、高確率状態1と高確率状態2との相互の移行は判別不能に構成してもよい。また、特図確率状態を移行させた場合であっても、移行前後で特定の利益が付与される確率(特別遊技状態開始確率)がほぼ同じになるように構成していてもよい。
また、本発明に係る遊技台は、パチンコ機に限定されるものではなく、例えば、複数種類の図柄が施された複数のリールと、リールの回転を指示するためのスタートレバーと、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタンと、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段と、を備えたスロットマシンなどにも好適である。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。
また、主制御部、第1副制御部、および第2副制御部をワンチップで構成してもよいし、主制御部と第1副制御部で双方向の通信が可能に構成してもよい。また、主制御部と第1副制御部で双方向の通信を可能とする一方で、第1副制御部から第2副制御部への通信は一方向の通信としてもよい。
なお、本発明の実施例に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。また、本発明は、異なる実施例に記載された構成を組み合わせることによっても実現可能である。
本発明に係る遊技台は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技球(ぱちんこ機)などに代表される遊技台に適用することができる。
100 パチンコ機
200 遊技盤
208 装飾図柄表示装置
212 第1特図表示装置
214 第2特図表示装置
222 第1遊技状態表示ランプ
223 第2遊技状態表示ランプ
226 一般入賞口
228 普図始動口
230 第1特図始動口
232 第2特図始動口
234 可変入賞口
337 試験用出力回路
400 第1副制御部
500 第2副制御部

Claims (3)

  1. 所定の当否判定条件が成立した場合には、所定の当否判定を実行可能な当否判定手段と、
    前記当否判定の結果として特定の当否判定結果が導出されたことを少なくとも含む所定の利益付与条件が成立した場合には、遊技者に所定の利益を付与可能な利益付与手段と、
    所定の状態移行条件が成立した場合には、前記特定の当否判定結果を通常の当否判定確率で導出する通常確率状態および前記特定の当否判定結果を前記通常の当否判定確率よりも高い確率で導出する高確率状態のうちの一方から他方に確率状態を移行可能な確率状態移行手段と、
    前記確率状態に関する報知を実行可能な確率状態報知手段と、
    所定の報知条件が成立した場合には、前記確率状態報知手段に前記報知条件の成立よりも後の前記確率状態に関する報知を行わせることが可能な確率状態報知制御手段と、
    を備えた遊技台であって、
    前記高確率状態は、前記当否判定手段が前記通常の当否判定確率よりも高い第一の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する第一の高確率状態、および前記第一の当否判定確率よりも高い第二の当否判定確率で前記特定の当否判定結果を導出する第二の高確率状態を含み、
    前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記第一の高確率状態である場合には、前記確率状態報知手段に特定の報知態様で前記報知を行わせることが可能に構成され、
    前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記第二の高確率状態である場合には、前記確率状態報知手段に前記特定の報知態様で前記報知を行わせることが可能に構成されたものであることを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1に記載の遊技台において、
    前記確率状態報知制御手段は、前記報知条件が成立し、且つ該報知条件の成立よりも後の前記確率状態が前記通常確率状態である場合には、前記確率状態報知手段に前記特定の報知態様とは異なる通常の報知態様で前記報知を行わせることが可能に構成されたものであることを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1または2に記載の遊技台において、
    所定の変動時間決定条件が成立した場合には、前記当否判定の結果に基づいて、図柄の変動時間を決定可能な変動時間決定手段と、
    所定の図柄表示条件が成立した場合には、前記変動時間に亘って図柄を変動表示させた後で、前記当否判定結果に対応した図柄態様からなる所定の図柄を停止表示可能な図柄表示手段と、
    前記図柄表示手段に特定の図柄を停止表示することが決定されたことを少なくとも含む所定の確率状態決定条件が成立した場合には、前記特定の図柄の停止表示よりも後の確率状態を決定可能な確率状態決定手段と、を備え、
    前記確率状態報知手段は、前記図柄表示手段からなり、
    前記確率状態報知制御手段は、前記確率状態決定手段により、前記特定の図柄の停止表示よりも後の確率状態が前記通常確率状態に決定された場合には、前記図柄表示手段に前記特定の図柄として、通常の図柄態様からなる通常の図柄を停止表示可能に構成され、
    前記確率状態報知制御手段は、前記確率状態決定手段により、前記特定の図柄の停止表示よりも後の確率状態が前記第一の高確率状態に決定された場合には、前記図柄表示手段に前記特定の図柄として、前記通常の図柄態様とは異なる特別な図柄態様からなる確変図柄を停止表示可能に構成され、
    前記確率状態報知制御手段は、前記確率状態決定手段により、前記特定の図柄の停止表示よりも後の確率状態が前記第二の高確率状態に決定された場合には、前記図柄表示手段に前記特別図柄態様からなる前記確変図柄を停止表示可能に構成されたものであることを特徴とする遊技台。
JP2012075289A 2012-03-29 2012-03-29 遊技台 Pending JP2013202229A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012075289A JP2013202229A (ja) 2012-03-29 2012-03-29 遊技台

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012075289A JP2013202229A (ja) 2012-03-29 2012-03-29 遊技台

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013202229A true JP2013202229A (ja) 2013-10-07

Family

ID=49521978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012075289A Pending JP2013202229A (ja) 2012-03-29 2012-03-29 遊技台

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013202229A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015119778A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 株式会社三共 遊技機

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09276497A (ja) * 1996-04-18 1997-10-28 Taiyo Elec Kk 弾球遊技機
JP2000288194A (ja) * 1999-04-12 2000-10-17 Takasago Electric Ind Co Ltd 弾球遊技機
JP2001104585A (ja) * 1999-10-05 2001-04-17 Maruhon Ind Co Ltd パチンコ機
JP2002224353A (ja) * 2001-02-05 2002-08-13 Fuji Shoji:Kk 弾球遊技機

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09276497A (ja) * 1996-04-18 1997-10-28 Taiyo Elec Kk 弾球遊技機
JP2000288194A (ja) * 1999-04-12 2000-10-17 Takasago Electric Ind Co Ltd 弾球遊技機
JP2001104585A (ja) * 1999-10-05 2001-04-17 Maruhon Ind Co Ltd パチンコ機
JP2002224353A (ja) * 2001-02-05 2002-08-13 Fuji Shoji:Kk 弾球遊技機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015119778A (ja) * 2013-12-20 2015-07-02 株式会社三共 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4897061B2 (ja) 遊技台
JP5564675B2 (ja) 遊技台
JP2012100872A (ja) 遊技台
JP5414128B2 (ja) 遊技台
JP2011135956A (ja) 遊技台
JP2013202230A (ja) 遊技台
JP4749488B2 (ja) 遊技台
JP2012100837A (ja) 遊技台
JP2012055446A (ja) 遊技台
JP2012040056A (ja) 遊技台
JP2010263980A (ja) 遊技台
JP2011078510A (ja) 遊技台
JP2012161509A (ja) 遊技台
JP5261834B2 (ja) 遊技台
JP5503773B2 (ja) 遊技台
JP5181255B2 (ja) 遊技台
JP2013031596A (ja) 遊技台
JP5422014B2 (ja) 遊技台
JP2012125479A (ja) 遊技台
JP5564663B2 (ja) 遊技台
JP5421753B2 (ja) 遊技台
JP5082118B2 (ja) 遊技台
JP5109056B2 (ja) 遊技台
JP2011200418A (ja) 遊技台
JP2013202229A (ja) 遊技台

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140430

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140430

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140916