JP2013201517A - 光伝送システムの制御方法、光伝送装置、制御装置及び光伝送システム - Google Patents
光伝送システムの制御方法、光伝送装置、制御装置及び光伝送システム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムにおいて、光伝送路が通過する少なくとも1つの光伝送装置において既知のシンボル系列に対する通過帯域を拡大する制御を行ない、光伝送路において既知のシンボル系列を伝送し、伝送の結果に基づいて光伝送路の伝送路特性を推定する。
【選択図】図7
Description
一方、周波数の利用効率を向上させるべく、波長多重信号光のチャネル配置間隔を詰めて、1チャネルあたりの帯域幅を狭帯域化させることにより、大容量伝送を実現することが行なわれている。
そこで、上記伝送品質劣化要因の影響を抑制する方法の一例として、例えば、信号光をディジタル処理するディジタルコヒーレント信号処理技術の研究が進められている。
このうち、信号光が光伝送路を伝わる間に生じる信号劣化を推定する技術としては、例えば、光伝送路を介して既知のシンボル系列(以下、トレーニング信号ということがある)を送信し、送受信結果を比較することで信号劣化を推定する方式がある。
下記特許文献1には、01交番データと0連続と1連続が交番する0連1連交番データとからなる固定データ列を光伝送路に伝送し、受信装置で01交番データにおけるエラー発生数と0連1連交番データにおけるエラー発生数とに基づいて分散補償量の増減方向を決定し、可変分散補償器の分散補償量を可変制御する方法が記載されている。
このとき、光伝送路の伝送路特性を推定するために用いられるトレーニング信号の帯域幅が、信号光の帯域幅よりも広い場合がある。
このような場合、トレーニング信号が通過する光伝送装置の通過帯域によっては、トレーニング信号が損失を受けることがある。
このような場合、信号光に劣化が生じたり、信号光を正確に伝送できなかったりすることがある。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
〔1〕一実施形態
(1.1)光伝送システムの構成の一例
図1は一実施形態に係る光伝送システムの構成の一例を示す図である。
(1.2)光ノード4の構成の一例
光ノード4の構成の一例を図2に示す。
光増幅器42−1への方路にパワー分岐された波長多重信号光は、光増幅器42−1によって増幅された後、光カプラ41−2によって更にパワー分岐され、所望の波長の信号光が選択的に分岐(ドロップ)されて、Rx3−1によって受信処理を施される。なお、Rx3−1は、信号光をディジタル処理可能なディジタル回路(DSP:Digital Signal Processor)を有する。
一方、下りに着目すると、光ファイバなどの光伝送路から光ノード4に入力された波長多重信号光は、光カプラ41−4によって、光増幅器42−3への方路とOSC処理装置44−2への方路とにパワー分岐される。
光カプラ41−5からWSS43−2に入力された波長多重信号光は、WSS43−2によって波長(チャネル)毎に分波され、さらに、チャネル毎に、信号光を挿入(アド)するか、そのまま通過(スルー)するかが選択され、再び波長多重されて光増幅器42−4へ出力される。アドされる信号光は、Tx2−2によってWSS43−2に供給される。なお、Tx2−2は、信号光をディジタル処理可能なディジタル回路を有する。
OSC処理装置44−1は、光カプラ41−1でパワー分岐された波長多重信号光に含まれるOSC光を抽出し、OSC光に重畳された制御情報を通過帯域制御部46に通知したり、通過帯域制御部46から通知された制御情報をOSC光に重畳して光カプラ41−6に出力したりする。このため、OSC処理装置44−1は、OSC光に重畳された制御情報を抽出して、当該制御情報の送受信制御を行なう監視制御部45−1をそなえる。
この図3に示すように、WSS43は、例示的に、光カプラ431と、通過帯域可変フィルタ432−1〜432〜5と、2×1光スイッチ433−1〜433−5と、光カプラ434とをそなえる。なお、通過帯域可変フィルタ432−1〜432〜5及び2×1光スイッチ433−1〜433−5の数は、図3に示す例に限定されず、WSS43に入力される波長多重信号光の波長多重数に応じて適宜変更され得る。
通過帯域可変フィルタ432−1は、λ1の信号光を通過させる一方、λ2〜λ5の各信号光を阻止する。通過帯域可変フィルタ432−1は、例えば、ローパスフィルタあるいはバンドパスフィルタにより実現される。また、通過帯域可変フィルタ432−2は、λ2の信号光を通過させる一方、λ1及びλ3〜λ5の各信号光を阻止する。通過帯域可変フィルタ432−2は、例えば、バンドパスフィルタにより実現される。さらに、通過帯域可変フィルタ432−3は、λ3の信号光を通過させる一方、λ1,λ2,λ4及びλ5の各信号光を阻止する。通過帯域可変フィルタ432−3は、例えば、バンドパスフィルタにより実現される。また、通過帯域可変フィルタ432−4は、λ4の信号光を通過させる一方、λ1〜λ3及びλ5の各信号光を阻止する。通過帯域可変フィルタ432−4は、例えば、バンドパスフィルタにより実現される。さらに、通過帯域可変フィルタ432−5は、λ5の信号光を通過させる一方、λ1〜λ4の各信号光を阻止する。通過帯域可変フィルタ432−5は、例えば、ハイパスフィルタあるいはバンドパスフィルタにより実現される。
ここで、WSS43は、例えば、各通過帯域可変フィルタ432−1〜432−5の通過帯域を変更することにより、各波長(チャネル)の信号光に対する通過帯域を制御することができる。
例えば、信号の追加(立ち上げ)時など、信号光の送受信を行なう前に、光伝送路を介して既知のシンボル系列(トレーニング信号)を、信号光を送受信するチャネルにて伝送し、当該伝送の結果に基づいて光伝送路の伝送路特性を推定し、当該推定結果を基に、ディジタル信号処理を行なう際の初期パラメータ設定を行なう。なお、以下では、当該初期パラメータ設定に係る一連の処理のことを、単に、初期プロセスともいう。
具体的には例えば、通過帯域制御部46は、OSC処理装置441,44−2から通知される制御情報に基づいて、初期プロセスの実施対象であるチャネルを検知し、WSS43における当該チャネルの通過帯域を拡大する制御を行なう。
また、波長選択スイッチ43−1,43−2は、通過帯域を拡大する制御を行なった後に、トレーニング信号を光伝送路で伝送する伝送処理部の一例として機能する。
これにより、光伝送路の伝送路特性を推定するためのトレーニング信号が受ける損失を減少させることができ、光伝送路の伝送路特性を正確に推定することが可能となる。また、その結果、ディジタル信号処理用の初期パラメータ設定を適切に行なうことができ、信号光を確実の送受信できるようになる。
ここで、WSS43の通過帯域の制御方法の一例について、図7を用いて説明する。
この図7に例示するように、まず、信号の立ち上げなどを契機として制御が開始されると(ステップS10)、通過帯域制御部46は、OSC処理装置44−1,44−2から通知される制御情報に基づき、初期プロセスの実施対象であるチャネルを検知する(ステップS11)。つまり、通過帯域制御部46は、OSC処理装置44−1,44−2から通知される制御情報に基づき、トレーニング信号を伝送するチャネルを検知する。
そして、通過帯域制御部46は、トレーニング信号の受信先である光ノード4内のRx3−1,3−2による、光伝送路の伝送路特性の推定が完了したかどうかを判定し(ステップS14)、光伝送路の伝送路特性の推定が完了していないと判定した場合(ステップS14のNoルート)、通過帯域制御部46は、光伝送路の伝送路特性の推定が完了するまで待機する。なお、ステップS14の判定処理は、例えば、光伝送路の伝送路特性の推定処理を実施した装置から、当該処理の完了報告を通知されることにより行なうことができる。
そして、通過帯域制御部46は、上記推定された光伝送路の伝送路特性に基づいて、自局4でのディジタル信号処理におけるパラメータ設定を行なう(ステップS16)。なお、Rx3−1,3−2は、自ら推定した光伝送路の伝送路特性に基づいて、自局4でのディジタル信号処理におけるパラメータ設定を行なうようにしてもよい。
なお、上記ステップS10〜S18の各処理は、上記制御対象のチャネルの信号光を伝送する光ノード4の全てにおいて実施されてもよいし、上記制御対象のチャネルの信号光を伝送する光ノード4のうちの少なくともいずれかおいて実施されてもよい。
その結果、光伝送路の伝送路特性を適切に推定することができ、ディジタル信号処理用のパラメータ設定を適切に行なうことが可能となる。
ところで、送信器(Tx)から受信器(Rx)までにおけるトレーニング信号の通過帯域幅は、例えば、トレーニング信号が通過する光ノード4の数に応じて変化する。
そこで、本例では、トレーニング信号が通過する光ノード数に応じて、トレーニング信号が伝送されるチャネルの通過帯域を拡大する制御を行なうか否かを決定する。さらに、前記制御を行なう場合、例えば、トレーニング信号が受ける損失が所定の閾値以下となるように、換言すれば、伝送後のトレーニング信号が所定の受信品質を満たすように、一部の光ノード4において当該チャネルの通過帯域を拡大する制御を行なう。
この図8に例示するように、まず、あるチャネルにおける信号の立ち上げなどを契機として制御が開始されると、トレーニング信号の送信元である光ノード4−1は、制御開始を示す情報と通過ノード数に関する情報「1」とを光ノード4−2に通知する(ステップS20)。
同様に、光ノード4−3〜4−(n−1)は、次の光ノード4−4〜4−nに対して、制御開始を示す情報と通過ノード数に関する情報「3」〜「n−1」とを通知していく。
光ノード4−nは、上述のようにして通知された情報に基づいて、トレーニング信号が通過する光ノード数(通過ノード数)を取得し、通過ノード数が上限ノード数よりも大きいか否かを判定する(ステップS22)。この上限ノード数は、例えば、立ち上げチャネルでの通過帯域の拡大制御を行なわなくても、トレーニング信号が受ける損失が所定の閾値未満となるような、通過ノード数の上限値を表す。なお、上限ノード数は、例えば、トレーニング信号が受ける損失や送信器から受信器までの通過帯域幅などを、実測やシミュレーションなどによって測定し、当該測定結果に基づいて決定されてもよい。
制御対象ノードは、例えば、通過帯域の拡大制御によりネットワークパス上の他のチャネルに影響を与えず、且つ、装置制御上の制約の無い光ノード4から選択される。具体的には例えば、図9に例示するような制御対象ノード決定処理が実施される。
そして、光ノード4−nは、各光ノード4について上記制御の対象であるか否かの決定処理を行なっていくが、まず、当該決定処理が行なわれていない光ノード4が存在するか否かを判定する(ステップS43)。
一方、決定処理が済んでいない光ノード4があれば(ステップS43のYesルート)、光ノード4−nは、光ノード4−1〜4−nのうちの一の光ノード4について、例えば、チャネル監視情報などを分析することにより、トレーニング信号が伝送されるチャネル(制御対象チャネル)の両隣接チャネルの使用状況を確認する(ステップS44)。
これに対し、WSS43が図6に例示したようなLCOSを有するタイプである場合、図11に例示するように、制御対象チャネル(例えば、λ2)の両隣接チャネル(例えば、λ1及びλ3)が通過状態(オン)である場合、トレーニング信号の強度が低下する波長領域(谷)が存在しない。
そこで、光ノード4−nは、WSS43がLCOS型の波長選択スイッチであって、且つ、制御対象チャネルの両隣接チャネルが通過状態であるか否かを判定する(ステップS45)。そして、WSS43がLCOS型の波長選択スイッチであって、且つ、制御対象チャネルの両隣接チャネルが通過状態である場合(ステップS45のYesルート)、光ノード4−nは、制御要ノード数を1減らす(ステップS51)。なお、WSS43がLCOS型の波長選択スイッチでない場合、光ノード4−nは、ステップS45及びS51の各処理を省略してもよい。
そして、光ノード4−nは、制御対象ノード数が制御要ノード数以上となったかどうかを判定し(ステップS50)、制御対象ノード数が制御要ノード数以上となっていれば(ステップS50のYesルート)、制御対象ノード決定処理を終了する(ステップS53)。また、制御対象ノード数が制御要ノード数未満であれば(ステップS50のNoルート)、光ノード4−nは、処理をステップS43に戻す。
そして、光ノード4−nは、制御対象ノード数が制御要ノード数以上となったかどうかを判定し(ステップS50)、制御対象ノード数が制御要ノード数以上となっていれば(ステップS50のYesルート)、制御対象ノード決定処理を終了する(ステップS53)。また、制御対象ノード数が制御要ノード数未満であれば(ステップS50のNoルート)、光ノード4−nは、処理をステップS43に戻す。
一例として、制御対象ノードに関する情報を通知された光ノード4−2は、当該情報に基づいて、自局4−2が制御対象ノードであるか否かを判定し(ステップS25)、自局4−2が制御対象ノードであると判定した場合は(ステップS25のYesルート)、WSS43の通過帯域を拡大する制御を行ない(ステップS26)、次の光ノード4−1に制御対象ノードに関する情報を転送する(ステップS27)。なお、当該光ノード4−2において、WSS43がLCOSを有するタイプである場合は、制御対象チャネルの両隣接チャネルを通過状態に制御することにより、制御対象チャネルの通過帯域を拡大するようにしてもよい。
同様に、光ノード4−2から制御対象ノードに関する情報を通知された光ノード4−1は、当該情報に基づいて、自局4−1が制御対象ノードであるか否かを判定し(ステップS28)、自局4−1が制御対象ノードであると判定した場合は(ステップS28のYesルート)、WSS43の通過帯域を拡大する制御を行なう(ステップS29)。なお、当該光ノード4−1においても、光ノード4−2と同様に、WSS43がLCOSを有するタイプである場合は、制御対象チャネルの両隣接チャネルを通過状態に制御することにより、制御対象チャネルの通過帯域を拡大するようにしてもよい。
上記の通過帯域の拡大制御が完了すると、光送信器としての光ノード4−1は、光伝送路を介して既知のトレーニング信号を送信し、光受信器としての光ノード4−nは、光ノード4−1から送信されたトレーニング信号を受信し、当該受信結果に基づいて、偏波モード分散や波長分散などの光伝送路の伝送路特性を推定する。
同様に、光ノード4−2から推定処理の完了及び推定結果に関する情報を通知された光ノード4−1は、WSS43の通過帯域を拡大していた場合は、通過帯域を元に戻し、通知された推定結果に基づいて、Tx(光送信器)のディジタル処理用の初期パラメータ設定を行なう(ステップS34)。なお、WSS43の通過帯域を元に戻すことは、WSS43の通過帯域を信号光用の通過帯域に変更することを意味する。換言すれば、トレーニング信号の帯域幅が信号光の帯域幅よりも大きい場合に、トレーニング信号用に拡大されていたWSS43の通過帯域を、信号光用の通過帯域に狭めることを意味する。
図16(A)に例示するように、光伝送システム1が、10個の光ノード4−1〜4−10を有しており、図16(B)に例示するように、各光ノード4内のWSS43が、−3dB帯域幅として40GHz(Gaussian Order3)の通過帯域を有する場合において、例えば、立ち上げチャネルの初期プロセス時に要求される通過帯域幅が、−3dB帯域幅として30GHzであるとする。
そこで、本例では、図16(C)に例示するように、光ノード4−1〜4−10のうちのいずれか5つの光ノード(例えば、光ノード4−3〜4−6,4−9)内のWSS43において、トレーニング信号を伝送する制御対象チャネルの両隣接チャネルを通過設定するなどして、制御対象チャネルの通過帯域を拡大することで、伝送後のRx3におけるトレーニング信号の通過帯域幅を、要求される通過帯域幅である30GHzまで引き上げることができる。
〔3〕第2変形例
上述した実施形態及び第1変形例では、各光ノード4が、OSC光を用いて上記制御を実現したが、例えば、NMSが、GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)やTL1(Transaction Language 1)コマンドなどを用いることにより、上記制御を実現してもよい。
この図17に示す光伝送システム1´は、例示的に、光送信器(Tx)2をそなえた光ノード4−1と、光ノード4−1からの信号光を中継する光ノード4−2〜4−(n−1)と、光受信器(Rx)3をそなえた光ノード4−nと、各光ノード4を管理するネットワーク管理装置(NMS)5とをそなえる。なお、説明の便宜上、図17においても、光ノード4−1内のTx2及び光ノード4−n内のRx3を外部に書き出している。
即ち、NMS5は光伝送システム1´の制御装置の一例として機能する。
また、処理部52は、既知のトレーニング信号を伝送する前に、光伝送路が通過する少なくとも1つの光ノード4において既知のトレーニング信号に対する通過帯域を拡大する制御を行なう制御部の一例として機能する。
図17に示す例では、Tx2から送信された信号光が、光ノード4−1によって光伝送路を伝送する波長多重信号光に挿入(アド)され、その後、光ノード4−2〜4−(n−1)を通過(スルー)し、光ノード4−nで分岐(ドロップ)され、Rx3で受信される。なお、図17に例示する光伝送システム1´のネットワーク形態は、あくまで一例であり、光伝送システム1´は、リング型,メッシュ型,スター型,フルコネクト型,バス型,ツリー型などの種々のネットワーク形態を有していてもよい。また、光伝送システム1´は、各ネットワーク形態の組み合わせを有していてもよい。
この場合、図19に例示するように、まず、各光ノード4が、GMPLSを用いて、チャネル毎に、自局4に隣接する光ノード4との接続情報を取得し、取得した接続情報を管理しておく(ステップS60)。なお、この接続情報は、例えば、各光ノード4のWSS43におけるチャネル毎の設定情報を含んでいてもよい。
次に、NMS5は、各光ノード4から通知された上記チャネル毎の接続情報を基に、チャネル毎の通信経路情報を作成する(ステップS63)。なお、この通信経路情報は、例えば、各チャネルの信号光がどの光ノード4でアドされ、どの光ノード4でスルーされ、どの光ノード4でドロップされるかを示す情報を含んでいてもよい。
各光ノード4は、NMS5から通知された上記指示に基づいて、自局4内のWSS43における、立ち上げチャネルの入出力設定(ノード内経路設定)を行なう(ステップS65)。
そして、NMS5は、上記取得した通過帯域幅が所要帯域幅より大きいかどうかを判定する(ステップS67)。なお、所要帯域幅は、例えば、立ち上げチャネルにおいて伝送されるトレーニング信号に要求される通過帯域幅のことをいう。所要帯域幅は、例えば、立ち上げチャネルにおいて伝送されるトレーニング信号についてのペナルティ許容値などに基づいて定められてもよい。
一方、上記取得した通過帯域幅が所要帯域幅以下であると判定した場合(ステップS67のNoルート)、NMS5は、図9に例示した制御対象ノード決定処理と同様の方法により、制御対象ノードを決定する(ステップS68)。
NMS5は、初期プロセスを実施する光ノード4から初期プロセスの完了報告を受けることにより、初期プロセスが完了したかどうかを判定し(ステップS71)、初期プロセスが完了していなければ(ステップS71のNoルート)、ステップS71の処理を繰り返す。
この場合、図20に例示するように、まず、NMS5が、TL1コマンドにより、各光ノード4に対して、自局4内のWSS43に関する設定情報を問い合わせ(ステップS80)、各光ノード4は、NMS5に対して、TL1コマンドの実行結果として、上記設定情報を通知する(ステップS81)。
さらに、NMS5は、新たに開通するチャネル(立ち上げチャネル)の通信経路に基づいて、各光ノード4のWSS43に関する設定に関する指示を、各光ノード4に送信する(ステップS83)。
次に、NMS5は、立ち上げチャネルにおいて、トレーニング信号が受ける損失や送信器から受信器までの通過帯域幅などを、実測やシミュレーションなどによって測定(取得)する(ステップS85)。
一方、上記取得した通過帯域幅が所要帯域幅以下であると判定した場合(ステップS86のNoルート)、NMS5は、図9に例示した制御対象ノード決定処理と同様の方法により、制御対象ノードを決定する(ステップS87)。
NMS5は、初期プロセスを実施する光ノード4から初期プロセスの完了報告を受けることにより、初期プロセスが完了したかどうかを判定し(ステップS90)、初期プロセスが完了していなければ(ステップS90のNoルート)、ステップS90の処理を繰り返す。
その結果、光ファイバ特性を適切に推定することができ、ディジタル信号処理用のパラメータ設定を適切に行なうことが可能となる。
なお、上述した実施形態及び各変形例における光伝送システム1,1´、光ノード4及びNMS5の各構成及び各機能は、必要に応じて取捨選択してもよいし、適宜組み合わせて用いてもよい。即ち、本発明の機能を発揮できるように、上記の各構成及び各機能を取捨選択したり、適宜組み合わせて用いたりしてもよい。
〔5〕付記
(付記1)
複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムの制御方法であって、
前記光伝送路が通過する前記少なくとも1つの光伝送装置において前記既知のシンボル系列に対する通過帯域を拡大する制御を行ない、
前記光伝送路において前記既知のシンボル系列を伝送し、
前記伝送の結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する、
ことを特徴とする、光伝送システムの制御方法。
前記推定の完了後、前記拡大する制御を行なった通過帯域を元に戻す制御を行なうとともに、前記推定の結果に基づいて前記一の光伝送装置,前記光伝送路が通過する光伝送装置及び前記他の光伝送装置の少なくともいずれかにおけるディジタル信号処理のための設定を行なう、
ことを特徴とする、付記1記載の光伝送システムの制御方法。
前記他の光伝送装置において前記伝送後の既知のシンボル系列が所定の受信品質を満たすように、前記光伝送路が通過する前記少なくとも1つの光伝送装置の前記通過帯域を拡大する制御を行なう、
ことを特徴とする、付記1又は2に記載の光伝送システムの制御方法。
前記光伝送路が通過する光伝送装置の数に基づいて、前記通過帯域を拡大する制御の対象となる光伝送装置の数を決定する、
ことを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。
(付記5)
前記光伝送路が通過する光伝送装置のうち、前記既知のシンボル系列が伝送されるチャネルに隣接する隣接チャネルが未使用である光伝送装置を、前記通過帯域を拡大する制御の対象に決定する、
ことを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。
前記光伝送路が通過する光伝送装置のうち、前記既知のシンボル系列が伝送されるチャネルに隣接する隣接チャネルにおいて信号光が挿入又は分岐される光伝送装置を、前記通過帯域を拡大する制御の非対象に決定する、
ことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。
前記光伝送システムがリング状ネットワークを含む場合、
前記通過帯域を拡大する制御を行なうことにより発生する漏れ光が前記リング状ネットワークを周回しないように、前記通過帯域を拡大する制御の対象となる光伝送装置を決定する、
ことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。
前記光伝送路が通過する光伝送装置が波長選択スイッチを有し、
前記波長選択スイッチにおいて、前記既知のシンボル系列が伝送されるチャネルの通過帯域を当該チャネルに隣接する隣接チャネルの通過帯域まで拡大することにより、前記通過帯域を拡大する制御を行なう、
ことを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。
前記光伝送路が通過する光伝送装置がLCOS(Liquid Crystal On Silicon)型の波長選択スイッチを有し、
前記LCOS型の波長選択スイッチにおいて、前記既知のシンボル系列が伝送されるチャネルに隣接する隣接チャネルを通過状態に設定することにより、前記通過帯域を拡大する制御を行なう、
ことを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。
複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムの前記光伝送路が通過する光伝送装置であって、
前記既知のシンボル系列を伝送する前に、前記既知のシンボル系列に対する通過帯域を拡大する制御を行なう制御部と、
前記制御部が前記通過帯域を拡大する制御を行なった後に、前記既知のシンボル系列を前記光伝送路で伝送する伝送処理部と、をそなえる、
ことを特徴とする、光伝送装置。
複数の光伝送装置と、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する制御装置と、を有する光伝送システムの前記制御装置であって、
前記既知のシンボル系列を伝送する前に、前記光伝送路が通過する前記少なくとも1つの光伝送装置において前記既知のシンボル系列に対する通過帯域を拡大する制御を行なう制御部と、
前記制御部が前記通過帯域を拡大する制御を行なった後に、前記光伝送路において伝送された前記既知のシンボル系列の伝送結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する処理部と、をそなえる、
ことを特徴とする、制御装置。
複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムであって、
前記少なくとも1つの光伝送装置が、付記10記載の光伝送装置である、
ことを特徴とする、光伝送システム。
複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムであって、
付記11記載の制御装置をそなえる、
ことを特徴とする、光伝送システム。
2,2−1,2−2 光送信器(Tx)
3,3−1,3−2 光受信器(Rx)
4,4−1〜4−10,4−(n−1),4−n 光ノード
5 ネットワーク管理装置(NMS)
41−1〜41−4 光カプラ
42−1〜42−4 光増幅器
43,43−1,43−2 波長選択スイッチ
44−1,44−2 OSC処理装置
45−1,45−2 監視制御部
46 通過帯域制御部
47 入力ポート
48 出力ポート
49 アドポート
51 受信部
52 処理部
53 送信部
431,434 光カプラ
432−1〜432−5 通過帯域可変フィルタ
433−1〜433−5 2×1光スイッチ
Claims (10)
- 複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムの制御方法であって、
前記光伝送路が通過する前記少なくとも1つの光伝送装置において前記既知のシンボル系列に対する通過帯域を拡大する制御を行ない、
前記光伝送路において前記既知のシンボル系列を伝送し、
前記伝送の結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する、
ことを特徴とする、光伝送システムの制御方法。 - 前記推定の完了後、前記拡大する制御を行なった通過帯域を元に戻す制御を行なうとともに、前記推定の結果に基づいて前記一の光伝送装置,前記光伝送路が通過する光伝送装置及び前記他の光伝送装置の少なくともいずれかにおけるディジタル信号処理のための設定を行なう、
ことを特徴とする、請求項1記載の光伝送システムの制御方法。 - 前記他の光伝送装置において前記伝送後の既知のシンボル系列が所定の受信品質を満たすように、前記光伝送路が通過する前記少なくとも1つの光伝送装置の前記通過帯域を拡大する制御を行なう、
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の光伝送システムの制御方法。 - 前記光伝送路が通過する光伝送装置のうち、前記既知のシンボル系列が伝送されるチャネルに隣接する隣接チャネルが未使用である光伝送装置を、前記通過帯域を拡大する制御の対象に決定する、
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。 - 前記光伝送路が通過する光伝送装置のうち、前記既知のシンボル系列が伝送されるチャネルに隣接する隣接チャネルにおいて信号光が挿入又は分岐される光伝送装置を、前記通過帯域を拡大する制御の非対象に決定する、
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。 - 前記光伝送システムがリング状ネットワークを含む場合、
前記通過帯域を拡大する制御を行なうことにより発生する漏れ光が前記リング状ネットワークを周回しないように、前記通過帯域を拡大する制御の対象となる光伝送装置を決定する、
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光伝送システムの制御方法。 - 複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムの前記光伝送路が通過する光伝送装置であって、
前記既知のシンボル系列を伝送する前に、前記既知のシンボル系列に対する通過帯域を拡大する制御を行なう制御部と、
前記制御部が前記通過帯域を拡大する制御を行なった後に、前記既知のシンボル系列を前記光伝送路で伝送する伝送処理部と、をそなえる、
ことを特徴とする、光伝送装置。 - 複数の光伝送装置と、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する制御装置と、を有する光伝送システムの前記制御装置であって、
前記既知のシンボル系列を伝送する前に、前記光伝送路が通過する前記少なくとも1つの光伝送装置において前記既知のシンボル系列に対する通過帯域を拡大する制御を行なう制御部と、
前記制御部が前記通過帯域を拡大する制御を行なった後に、前記光伝送路において伝送された前記既知のシンボル系列の伝送結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する処理部と、をそなえる、
ことを特徴とする、制御装置。 - 複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムであって、
前記少なくとも1つの光伝送装置が、請求項7記載の光伝送装置である、
ことを特徴とする、光伝送システム。 - 複数の光伝送装置をそなえ、一の光伝送装置から少なくとも1つの光伝送装置を通過して他の光伝送装置へ至る光伝送路において既知のシンボル系列を伝送した結果に基づいて前記光伝送路の伝送路特性を推定する光伝送システムであって、
請求項8記載の制御装置をそなえる、
ことを特徴とする、光伝送システム。
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