JP2013201065A - リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池用負極の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池用負極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池の初期充電特性を向上させることが可能なリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法、該リチウムイオン二次電池用負極を有するリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極は、負極活物質層としてスズめっき皮膜を有し、上記スズめっき皮膜の(220)面のX線回折強度I220と(211)面のX線回折強度I211との比I220/I211が0.7〜1.2である。また、本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極の製造方法は、電解めっきにより上記スズめっき皮膜を形成する工程を有する。また、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、上記リチウムイオン二次電池用負極を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池用負極の製造方法に関する。
近年、携帯電話やラップトップコンピュータ、あるいはカメラ一体型VTR等の携帯機器が大きな市場を形成している。このような携帯機器に使用される電源として、軽量、小型、高エネルギー密度を有する二次電池の要望が強い。特に、リチウムイオン二次電池は、これらの要求特性の点で他の二次電池に比較して優位性があり、携帯機器への採用が進んでいる。リチウムイオン二次電池では、放電時に、負極に存在するリチウムが酸化されてリチウムイオンとなって放出される一方、正極ではリチウムイオンが還元されてリチウム化合物となって吸蔵される。また、充電時には、負極においてリチウムイオンが還元されてリチウムとなって吸蔵される一方、正極に存在するリチウム化合物が酸化されてリチウムイオンとなって放出される。このように、リチウムイオン二次電池では、充放電時に、リチウムイオンが、正極と負極の間を移動し、いずれかの電極においてリチウム又はリチウム化合物として吸蔵される。
従来、リチウムイオン二次電池に用いられる負極活物質として、黒鉛等の炭素材料が広く用いられている。しかし、炭素材料は一般的にリチウム吸蔵量が少ないため、リチウムと合金を形成して大きな容量が得られる金属材料が注目されている。リチウムと合金化する金属としては、スズ又はスズを含む合金、鉛、銀等があるが、材料コストからスズ又はスズ合金が実用的である(特許文献1を参照)。
特開2006−260886号公報 特開2009−252579号公報
携帯機器は益々高性能化及び多機能化しており、その消費電力は増大する傾向にあるため、二次電池の充放電が頻繁に繰り返されている。リチウムイオン二次電池には、充放電サイクル特性の向上、長寿命化、急速充電が益々望まれている。優れた充放電サイクル特性を得るためには、初期充放電特性を向上させることも重要である(特許文献2を参照)。
本発明は、リチウムイオン二次電池の初期充電特性を向上させることが可能なリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法、該リチウムイオン二次電池用負極を有するリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、負極活物質層としてスズめっき皮膜を有するリチウムイオン二次電池用負極において、スズめっき皮膜の特定の結晶面について特定のX線回折強度比をとることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第一の態様は、負極活物質層としてスズめっき皮膜を有するリチウムイオン二次電池用負極であって、上記スズめっき皮膜の(220)面のX線回折強度I220と(211)面のX線回折強度I211との比I220/I211が0.7〜1.2であるリチウムイオン二次電池用負極である。
本発明の第二の態様は、本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極を有するリチウムイオン二次電池である。
本発明の第三の態様は、負極活物質層としてスズめっき皮膜を有するリチウムイオン二次電池用負極の製造方法であって、電解めっきにより上記スズめっき皮膜を形成する工程を有し、上記スズめっき皮膜の(220)面のX線回折強度I220と(211)面のX線回折強度I211との比I220/I211が0.7〜1.2である製造方法である。
本発明によれば、リチウムイオン二次電池の初期充電特性を向上させることが可能なリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法、該リチウムイオン二次電池用負極を有するリチウムイオン二次電池を提供することができる。
X線回折法により計測された実施例1及び比較例1,2のスズめっき皮膜の結晶配向パターンを示す図である。 X線回折法により計測された実施例1及び比較例1,2のスズめっき皮膜の結晶配向パターンを示す図である。 実施例2及び比較例4,5のリチウムイオン二次電池の初期充電特性を示す図である。
<リチウムイオン二次電池用負極>
本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極は、負極集電体と負極活物質層としてのスズめっき皮膜とを少なくとも有する。
上記負極集電体としては、電気伝導性を有する材料であれば公知のものを使用することができる。このような材料としては、ステンレス鋼、金、白金、ニッケル、アルミニウム、モリブデン、チタン等の金属シート、金属箔、金属網、パンチングメタル、エキスバンドメタル、あるいは金属メッキ繊維、金属蒸着線、金属含有合成繊維等からなる網や不織布が挙げられる。特に銅箔が密着性、集電性の点で好適に使用される。
上記スズめっき皮膜は、(220)面のX線回折強度I220と(211)面のX線回折強度I211との比I220/I211を0.7〜1.2のものである。I220/I211をこの範囲にしたスズめっき皮膜を有するリチウムイオン二次電池用負極を用いると、初期充電特性に優れたリチウムイオン二次電池を得ることができる。上記の比I220/I211は0.8〜1.0であることがより好ましい。
上記スズめっき皮膜の厚さは、十分な充放電容量を確保するために、8〜12μmが好ましい。
上記スズめっき皮膜は、上記負極集電体上に直接設けられていてもよいし、上記負極集電体上に設けられた金属層の上に設けられていてもよい。上記金属層に用いられる金属成分は、亜鉛、銅、ニッケル、銀、インジウム、アンチモン、ビスマス、鉛又はこれらの金属を主成分とする合金が用いられる。負極集電体とスズめっき皮膜の間に金属層が設けられることよってリチウムの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮によるサイクル特性の劣化を抑制することができる。
また、上記スズめっき皮膜の上に、充放電時の応力を緩和するために、カドミウム、インジウム、アンチモン又はこれらの金属を主成分とする合金からなる層を形成してもよい。この層を形成することによって、リチウムの吸蔵・放出に伴う膨張・収縮によるサイクル特性の劣化を抑制することができる。
<リチウムイオン二次電池用負極の製造方法>
本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極の製造方法は、電解めっきによりスズめっき皮膜を形成する工程を有する。
電解スズめっき浴としては、硫酸酸性浴、アルカリ浴、中性浴等公知のものを使用することができる。
スズイオンの供給源としては、水中で2価のスズイオンを発生する化合物であれば任意のものが使用でき、難溶性塩であっても排除するものではない。具体的には、ホウフッ化第一スズ、硫酸第一スズ、酸化第一スズ、塩化第一スズ、ピロリン酸スズ、スルファミン酸スズ、亜スズ酸塩等の無機系の可溶性塩、有機スルホン酸第一スズ、スルホコハク酸第一スズ、脂肪族カルボン酸第一スズ等の有機系の可溶性塩等が挙げられる。
電解スズめっき浴には錯化剤を含んでいてもよい。これにより、素地金属(銅又は銅合金等)に配位して錯イオンを形成し、素地金属の電極電位を負の方向に変移させて、スズとの化学置換反応を促進させることができる。
具体的には、チオ尿素、1,3−ジメチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、N,N’−ジイソプロピルチオ尿素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、1,3−ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ尿素、チオセミカルバジド等のチオ尿素類;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩(EDTA・2Na)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、エチレンジアミンテトラメチレンリン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンリン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)、アミノトリメチレンリン酸、アミノトリメチレンリン酸五ナトリウム塩、ベンジルアミン、2−ナフチルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、シンナミルアミン、p−メトキシシンナミルアミン等のアミン類;が挙げられる。
また、電解スズめっき浴には浴安定用錯化剤を含んでいてもよい。これにより、スズイオンをめっき浴中に安定に存在させることができる。
具体的には、グルコン酸、クエン酸、酒石酸、グルコヘプトン酸、リンゴ酸、グリコール酸、乳酸、トリオキシ酪酸、アスコルビン酸、テトラオキシデカン酸、タルトロン酸、グリセリン酸、シトラマル酸、ロイシン酸、メバロン酸、パントイン酸、リシノール酸、リシネライジン酸、セレブロン酸、キナ酸、シキミ酸等のオキシカルボン酸類、その他エリトロース等の糖類が挙げられる。
電解スズめっき浴には、更に、界面活性剤、平滑化剤、酸化防止剤等を添加してもよい。
電解スズめっき浴のpHは1〜12が好ましく、pH調整剤を添加することにより、良好に調整される。pH調整剤としては、塩酸、硫酸、シュウ酸、ホウ酸類、リン酸類、ピロリン酸類等の各種の酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、アミン等の各種の塩基等が挙げられる。
スズめっき浴の温度は45〜65℃が好ましく、電流密度0.8〜1.2A/dmで電解めっきを行うことが好ましい。電流密度を0.8〜1.2A/dmとすることによって、スズめっき皮膜の(220)面のX線回折強度I220と(211)面のX線回折強度I211との比I220/I211が0.7〜1.2のものが得られる。このようにして得られたスズめっき皮膜を有する負極を用いると、初期充電特性に優れたリチウムイオン二次電池を得ることができる。また、電解めっき時間は、上記スズめっき皮膜の厚さが、8〜12μmとなるように適宜定めればよい。
上記の電解めっき条件で上記負極集電体上にスズめっき皮膜を形成させると本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極を製造することができる。上記負極集電体には、スズめっき皮膜を形成させる面にあらかじめ亜鉛、銅、ニッケル、銀、インジウム、アンチモン、ビスマス、鉛又はこれらの金属を主成分とする合金からなる金属層を設けたものを用いることもできる。上記金属層は、電解めっき、無電解めっき等で負極集合体上に設けることができる。
<リチウムイオン二次電池>
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、正極、セパレータ、電解液、上記負極を少なくとも有する。
上記リチウムイオン二次電池の形状は、筒型、角型、コイン型等、特に限定されない。また、作製されるリチウムイオン二次電池の構造としては、特に限定されるものでなく、基本的には、セル床板上に負極を乗せ、その上に電解液及びセパレータを、更に負極と対向するように正極を乗せ、ガスケット、封口板と共に封口して二次電池としたものが挙げられる。
上記正極は、正極集電体と正極活物質とを少なくとも有する。
上記正極活物質としては、リチウムイオンを充放電時に吸蔵及び放出できる金属カルコゲン化合物等が好ましく使用される。このような金属カルコゲン化合物としては、バナジウムの酸化物、バナジウムの硫化物、モリブデンの酸化物、モリブデンの硫化物、マンガンの酸化物、クロムの酸化物、チタンの酸化物、チタンの硫化物及びこれらの複合酸化物、複合硫化物が挙げられる。好ましくは、Cr、V、V18、VO、Cr、MnO、TiO、MoV、TiSMoS、MoSVS、Cr0.250.75、Cr0.50.5等である。また、LiMY(Mは、Co、Ni等の遷移金属、Yは、O、S等のカルコゲン原子)、LiM(MはMn、YはO)、WO等の酸化物、CuS、Fe0.250.75、Na0.1CrS等の硫化物、NiPS、FePS等のリン、硫黄化合物、VSe、NbSe等のセレン化合物等も好ましく使用される。
上記正極集電体としては、上記負極集電体と同様に、電気伝導性を有する材料であれば公知のものを使用することができ、アルミニウム,ステンレス鋼,ニッケル,チタン又はそれらの合金からなる箔,パンチドメタル,エキスパンドメタル,網等が用いられる。
上記正極活物質を、溶剤、バインダー等と混合してペースト状にしたものを、上記正極集電体に塗布し、乾燥することにより、正極とすることができる。作製にあたって使用するバインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF),ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),ポリアクリル酸,ポリイミド樹脂,スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。溶媒としては、N−メチルピロリドン(NMP)、アセトン、水等が用いられる。
上記電解液としては、非水溶媒に電解質塩を溶解したものが挙げられる。
非水溶媒としては、環状カーボネート溶媒(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート)、鎖状カーボネート溶媒(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート)、アミド溶媒(N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N−メチルピロジリノン)、ラクトン溶媒(γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン等)、アルコール溶媒(エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルセロソルブ、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジグリセリン、ポリオキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジオール、キシレングリコール等)、エーテル溶媒(メチラール、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、アルコキシポリアルキレンエーテル等)、ニトリル溶媒(ベンゾニトリル、アセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル等)、2−イミダゾリジノン類(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、ピロリドン類、スルホラン溶媒(スルホラン、テトラメチレンスルホラン)、フラン溶媒(テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン)、ジオキソラン、ジオキサン、ジクロロエタンの単独あるいは2種以上の混合溶媒が使用できる。これらのうち好ましくは、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート類を含有し、更に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート類を含有することが好ましい。
電解質塩としては、非水溶媒に溶解し、高いイオン伝導度を示すものが用いられる。このようなものとしては、例えば、LiPF、LiSbF、LiAsF、LiBF、LiClO、LiI、LiBr、LiAlCl,LiAlCl等を例示することができる。上記非水溶媒に、0.5〜2.0M程度の上記電解質を溶解させて電解液とすればよい。
上記セパレーターとしては、電解質溶液のイオン移動に対して低抵抗であり、且つ、溶液保持に優れたものを使用するのがよい。そのようなセパレータの例としては、ガラス繊維フィルター、ポリエステル、テフロン(登録商標)、ポリフロン、ポリプロピレン等の高分子繊維からなる不織布フィルター、ガラス繊維とそれらの高分子繊維を混用した不織布フィルター等を挙げることができる。これらは上記の電解液を含浸させることで機能を発現させることができる。
以下、実施例を示すことにより本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<負極の作製>
[実施例1]
厚さ18μmの電解銅箔を集電体に用い、電解スズめっきを行った。
スズめっき条件
(pH調整剤) 0.5mol/l
SnCl・2HO(スズイオン供給源) 0.175mol/l
11NaO(浴安定用錯化剤) 0.10mol/l
pH 9.0
温度 55℃
電流密度 1.0A/dm
以上の条件により、5分間電解めっきを行い、厚さ10μmのスズめっき皮膜を有する試料電極1aを作製した。
[比較例1]
スズめっき条件で電流密度を0.5A/dmとする以外は実施例1と同様に行い、試料電極2aを作製した。
[比較例2]
スズめっき条件で電流密度を0.1A/dmとする以外は実施例1と同様に行い、試料電極3aを作製した。
[比較例3]
スズめっき条件で電流密度を1.5A/dmとする以外は実施例1と同様に行ったところ、めっき焼けを起こし、電極を作製できなかった。
<スズめっき皮膜の評価>
実施例1及び比較例1,2で作製した試料電極1a〜3aについて、結晶方位測定を行った。X線回折装置(XRD)を使用し、CuKα線を用い、管電圧:40kV、管電流:40mA、走査範囲:10°〜80°、ステップ幅:0.02°で測定した。(200)面、(101)面、(220)面、(211)面を表す回折ピークと強度の関係を図1,2に示す。
スズめっき皮膜の(220)面の2θの値は略43.86°であり、(211)面の2θの値は略44.88°であり、(220)面の回折強度をI220,(211)面の回折強度をI211として測定し、I220/I211を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2013201065
<リチウムイオン二次電池の作製と評価>
[実施例2]
厚さ16μmのアルミニウムシートを集電体に用い、LiCoO:Ketjen black:PVDF=8:1:1の比率でNMPに分散したものを厚さ50μmで塗布し、乾燥して正極Cを作製した。正極Cと、実施例1で作製した試料電極1aをそれぞれ直径14mmの円板状に裁断した。アルゴン雰囲気下、CR2032コインセルに直径14mmの正極A、直径16mmのセパレータ(セルガード♯2400)を順に入れ、電解液(溶媒:エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:1、電解質塩:LiPF 1mol/l)150μlを添加した。負極として直径14mmの試料電極1aを入れて電池ケースを密閉し、リチウムイオン二次電池B1を得た。作製したリチウムイオン二次電池B1を用い、充放電測定装置(北斗電工製DS−8)でリチウム吸蔵による電位変化を測定した。電流密度1.25mA/cm、充電速度1.0C、電圧範囲2.5〜4.2Vで4000secまで測定した。結果を図3に示す。
[比較例4]
負極として、直径14mmの試料電極2aを用いる他は実施例2と同様にして、リチウムイオン二次電池B2を得、リチウム吸蔵による電位変化を測定した。
[比較例5]
負極として、直径14mmの試料電極3aを用いる他は実施例2と同様にして、リチウムイオン二次電池B3を得、リチウム吸蔵による電位変化を測定した。
図3からわかるように、リチウムイオン二次電池B1〜B3のうち4.1Vに達するのが最も早い、すなわちリチウムイオンの吸蔵が速いのは、実施例1で作製した試料電極1aを負極に持つリチウムイオン二次電池B1である。このように、負極活物質層としてI220/I211が0.7〜1.2の範囲にあるスズめっき皮膜を有するリチウムイオン二次電池用負極を用いると、リチウムイオン二次電池の初期充電特性が向上する。

Claims (4)

  1. 負極活物質層としてスズめっき皮膜を有するリチウムイオン二次電池用負極であって、
    前記スズめっき皮膜の(220)面のX線回折強度I220と(211)面のX線回折強度I211との比I220/I211が0.7〜1.2であるリチウムイオン二次電池用負極。
  2. 請求項1記載のリチウムイオン二次電池用負極を有するリチウムイオン二次電池。
  3. 負極活物質層としてスズめっき皮膜を有するリチウムイオン二次電池用負極の製造方法であって、
    電解めっきにより前記スズめっき皮膜を形成する工程を有し、
    前記スズめっき皮膜の(220)面のX線回折強度I220と(211)面のX線回折強度I211との比I220/I211が0.7〜1.2である製造方法。
  4. 前記スズめっき皮膜を形成する工程における電流密度が0.8〜1.2A/dmである請求項3記載の製造方法。
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