JP2013197085A - 導光板 - Google Patents
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Abstract
【課題】入射面近傍において局所的に輝度が高くなる現象が発生することを低減できる導光板並びにその導光板を含む面光源装置及び透過型画像表示装置を提供する。
【解決手段】導光板30は、透光性材料から形成され、光が入射される側面30cと、側面30cと交差する面であり、側面30cから入射した光を反射させるための凸部33が複数設けられる反射面30bと、反射面30bとは反対側の面であり、光が出射される出射面30aと、を備えている。反射面30bの入光側端部35に設けられる凸部33のアスペクト比が0.05以下である。
【選択図】図1
【解決手段】導光板30は、透光性材料から形成され、光が入射される側面30cと、側面30cと交差する面であり、側面30cから入射した光を反射させるための凸部33が複数設けられる反射面30bと、反射面30bとは反対側の面であり、光が出射される出射面30aと、を備えている。反射面30bの入光側端部35に設けられる凸部33のアスペクト比が0.05以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は導光板、面光源装置及び透過型画像表示装置に関する。
液晶表示装置等の透過型画像表示装置は、一般に、液晶表示パネルといった透過型画像表示部の背面側に配置され、透過型画像表示部にバックライトを供給する面光源装置を有する。このような面光源装置としてエッジライト型の面光源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
エッジライト型の面光源装置は、透光性を有する導光板と、導光板の側方に配置され、導光板の側面に光を供給するための光源とを備える。導光板の背面側には、光を反射させる凸部としてのプリズム部が、光の入射方向に対し直交する方向に延在すると共に相互に平行に複数設けられている。この構成では、光源から出射された光は、光源と対向する導光板の側面から導光板内に入射され、導光板内を全反射しながら伝搬する。導光板の背面側には、プリズム部が複数形成されているので、当該プリズム部で反射した光は導光板の透過型画像表示部側の出射面から出射される。
しかしながら、このような導光板を備えた面光源装置では、入射面近傍において、周辺の領域と比べ輝度が相対的に高くなる領域が局所的に現れる、いわゆるホットスポット現象が発生する場合がある。
そこで、本発明の主な目的は、入射面近傍において相対的に輝度が高くなる領域が局所的に現れる現象が発生することを低減できる導光板、これを備えた面光源装置及び透過型画像表示装置を提供することにある。
本発明に係る導光板は、透光性材料から形成される導光板であって、光が入射される入射面と、入射面と交差する面であり、入射面から入射した光を反射させるための凸部が複数設けられる反射面と、反射面とは反対側の面であり、光が出射される出射面と、を備え、反射面に設けられる凸部は、反射面から見て出射面がある方向とは反対側に突出し、入射面に直交する方向である光入射方向における凸部の最大長さを幅とし、出射面に直交する方向である光出射方向における凸部の最大長さを高さとし、幅に対する高さの比をアスペクト比としたとき、入射面近傍に設けられる凸部の前記アスペクト比が0.05以下である。
上記構成の導光板では、入射面から入射した光は、導光板内を全反射しながら伝搬する。導光板内を伝搬する光が反射面に設けられた凸部に入射すると、当該凸部により全反射条件と異なる条件で反射する。よって、凸部で反射した光は出射面から出射される。入射面近傍に設けられる凸部の外形形状が、上記条件を満たすアスペクト比となるように形成されているので、入射面近傍において発生する、いわゆるホットスポット現象の発生を低減させることができる。
本発明に係る導光板では、入射面近傍において、互いに隣接する凸部の幅方向における中心部同士の距離を100μm以上1000μm以下とすることができる。
上記構成の導光板では、互いに隣接する凸部の幅方向における中心部同士の距離が、上記条件となるように設けられているので、出射面側から見たときに視認されるおそれのある、一方向に延在する凸部の形状による筋を抑制することができる。
本発明に係る導光板では、入射面近傍とは、入射面から所定距離内にある領域であり、上記所定距離を光入射方向における反射面の長さの1%以上5%以下とすることができる。
本発明に係る導光板では、少なくとも、透光性材料に拡散剤が添加されているか、又は、出射面にエンボス加工が施されていてもよい。これにより、出射面から出射される光の輝度均斉度を高めることができる。
本発明に係る導光板では、凸部は入射面の長手方向と略平行な方向に延在すると共に、延在方向に略直交する方向に並列配置されていてもよい。このとき、当該凸部を、レンチキュラーレンズとすることができる。
本発明に係る導光板では、凸部はドット状に形成されていてもよい。このとき、当該凸部を、マイクロレンズとすることができる。
本発明に係る面光源装置は、上記導光板と、導光板の入射面に対向して設けられた光源部と、を備えている。
本発明に係る透過型画像表示装置は、上記導光板と、導光板の入射面に対向して設けられる光源部と、導光板の出射面に対向して設けられており、当該出射面から出射される光により照明され画像を表示する透過型画像表示部と、を備えている。
上記構成の光源装置及び透過型画像表示装置において、導光板の入射面から入射した光は、導光板内を全反射しながら伝搬する。導光板内を伝搬する光が反射面に設けられた凸部に入射すると、当該凸部により全反射条件と異なる条件で反射する。凸部で反射した光は導光板の出射面から出射される。入射面近傍に設けられる凸部の外形形状が、上記条件を満たすアスペクト比となるように形成されているので、この導光板を備えた面光源装置及び透過型画像表示装置では、入射面近傍において相対的に輝度が高くなる領域が局所的に現れる現象が発生することを低減できる。
本発明によれば、入射面近傍において相対的に輝度が高くなる領域が局所的に現れる現象が発生することを低減できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。また、説明中、「上」、「下」等の方向を示す語は、図面に示された状態に基づいた便宜的な語である。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る導光板の一実施形態を適用した透過型画像表示装置の概略構成を示す模式図である。図1では、透過型画像表示装置1の断面構成を分解して示している。透過型画像表示装置1は、携帯電話や各種電子機器の表示装置やテレビ装置として好適に利用することができる。
図1は、本発明に係る導光板の一実施形態を適用した透過型画像表示装置の概略構成を示す模式図である。図1では、透過型画像表示装置1の断面構成を分解して示している。透過型画像表示装置1は、携帯電話や各種電子機器の表示装置やテレビ装置として好適に利用することができる。
透過型画像表示装置1は、透過型画像表示部10と、透過型画像表示部10に供給するための面状の光を出力する面光源装置20と、を備える。以下、説明の便宜のため、図1に示すように、面光源装置20に対して、透過型画像表示部10が配列されている方向をZ軸方向と称する。また、Z軸方向に直交する二つの方向をX軸方向及びY軸方向と称する。X軸方向及びY軸方向は互いに直交する。
透過型画像表示部10は、面光源装置20に含まれる導光板30から出射される面状の光で照明されることによって画像を表示する。透過型画像表示部10の例は、液晶セル11の両面に直線偏光板12,13が配置された偏光板貼合体としての液晶表示パネルである。この場合、透過型画像表示装置1は、液晶表示装置(又は液晶テレビ)である。液晶セル11及び偏光板12,13は、従来の液晶表示装置等の透過型画像表示装置で用いられているものを用いることができる。液晶セル11の例は、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶セルやSTN(SuperTwisted Nematic)型の液晶セルなどである。
面光源装置20は、透過型画像表示部10に対するバックライトを供給するエッジライト型のバックライトユニットである。面光源装置20は、導光板30と、導光板30における側面30cに対向して配置された点状光源(光源部)21とを備える。
点状光源21は、導光板30における1つの側面である側面30cに対向して配置されおり、Y軸方向に沿ってライン状に複数配列されている。点状光源21の例は、発光ダイオードである。点状光源21は、導光板30に光を効率的に入射するために、導光板30とは反対側に、光を反射させるリフレクターなどを備えていてもよい。
面光源装置20は、導光板30に対して透過型画像表示部10と反対側に位置する反射板25を備えていてもよい。反射板25は、導光板30の背面30bから出射した光を導光板30に再度入射させるためのものである。反射板25は、図1に示すようにシート状であってもよい。また、反射板25は、導光板30を収容する面光源装置20の筐体底面として構成され、鏡面加工を施された面であってもよい。
導光板30は、点状光源21から出射された光を透過型画像表示部10に向けて出射するために用いられる。導光板30の平面視形状の例は略長方形及び略正方形を含む。
導光板30は、透光性材料(又は透明材料)からなり板状に形成されている。また、導光板30は、図1及び図2に示すように、基層31及び拡散層32によって構成される2種2層の構成となっている。基層31は、背面30b側に配置され、拡散層32は、出射面30a側の表層として構成されている。透光性材料の屈折率の例は、1.46〜1.62である。透光性材料の例は、透光性樹脂材料、透光性ガラス材料である。透光性樹脂材料の例は、ポリカーボネート樹脂(屈折率:1.59)、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)(屈折率:1.56〜1.59)、ポリスチレン樹脂(屈折率:1.59)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂)(屈折率:1.56〜1.59)、アクリル系紫外線硬化樹脂(屈折率:1.46〜1.58)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)(屈折率:1.49)などである。透光性樹脂材料としては、透明性の観点からPMMAがより好ましい。
導光板30は、図1に示すように、透過型画像表示部10と互いに対向し、略平坦に形成された出射面30aと、後段に詳述する複数の凸部33が形成された背面(反射面)30bと、出射面30a及び背面30bに直交すると共にX軸方向において互いに対向している2つの側面(入射面)30c及び側面30dと、出射面30a及び背面30bに直交すると共にY軸方向において互いに対向している二つの側面30e及び側面30fを有する。この場合、側面30cは、点状光源21からの光が入射される入射面である。以下、側面30cを「入射面30c」とも称す。
図2は、図1に示す導光板の斜視図である。凸部33は、図2に示すように、入射面30cと平行な方向(面光源装置20として配置されたときは図1に示すY軸方向)に沿って延在すると共に、この延在方向とは直交する方向(面光源装置20として配置されたときは図1に示すX軸方向)に並列配置されている。凸部33の延在方向については、入射面30cの法線と背面30bの法線との両方に直交する方向に延在しているともいえる。本実施形態では、凸部33の延在方向に直交する断面形状は、全ての凸部33において略同一である。凸部33は透明であり、導光板30内を伝搬する光を乱反射させて、出射面30a側から出射させるためのものである。凸部33の外形形状は、レンチキュラーレンズとしての光学的性能を発揮する形状となっている。なお、凸部33の外形形状については、後段にて詳述する。
凸部33は、図1に示すように、凸部33の配列方向(X軸方向)に沿って配置密度が異なっており、互いに隣接する凸部33同士の距離PI(「光入射方向における凸部33の中心部同士の距離」も同義)が、X軸方向において入射面30cから遠くなるほど短くなっている。言い換えれば、互いに隣接する凸部33同士の距離GIと凸部の幅wIaとによって規定される被覆率(wIa/(GI+wIa))が、背面30bにおいて入射面30cに近い領域ほど小さくなっている。これにより、導光板から出射される光の光入射方向における輝度均斉度が高められている。
次に、凸部33の外形形状の一例について、図3を用いて詳細に説明する。図3は、凸部33の外形形状の一例を説明するための図面であり、凸部33を含む導光板30の断面構成の模式図である。凸部33における頂部を凸部33の先端部33aと称し、凸部33における裾部を凸部33の底部33bと称する。ここでは、説明の便宜のために、基準面37を定義する。すなわち、基準面37を、図3に示すように凸部33の断面において、底部33b同士を結ぶ線と平行な面、言い換えれば、凸部33の底面を形成する平面と定義する。本実施形態では、導光板30における出射面30a(図1参照)と基準面37とは互いに平行となっている。また、凸部33は、凸部33に接する接平面PLIと基準面37とのなす角度γIが、凸部33の底部33b側から先端部33a側にかけて単調に減少するような外形形状を有している。すなわち、凸部33の表面は、滑らかであり得る。
また、凸部33の外形形状の他の一例について、図4を用いて詳細に説明する。図4は、凸部33の外形形状の一例を説明するための図面であり、凸部33を含む導光板30の断面構成の模式図である。凸部33の外形形状は、例えば、延在方向に直交する凸部33の断面構成において、凸部33の輪郭線を円錐曲線として表すことができる。具体的には、uIvI座標系を設定し、延在方向に直交する断面形状を中心線(vI軸)に対して略対称としたとき、凸部33の断面形状を式(1)で示す円錐曲線vI(uI)により規定することができる。uIvI座標系のvI軸は、図1に示すZ軸方向に対応し、uI軸は、図1に示すX軸方向に対応する。
式(1)において、尖り度kIaは、式(1)で表される円錐曲線の尖り方を示すパラメータであり、凸部33の先端部33aの尖り方を表している。例えば、尖り度kIaが0のとき、凸部33の外形は放物線形状となり、尖り度kIaが1のとき、凸部33の外形はプリズム形状となり、尖り度kIaが−1のとき、凸部33の外形は楕円を半分に切った形状となる。凸部33について、式(1)における尖り度kIaは、通常−0.8〜0.8である。
本実施形態の導光板30では、図3及び図4を用いて断面形状の例を示した凸部33について、入射面近傍としての入光側端部35に設けられる凸部33のアスペクト比が、0.01以上0.05以下となるように形成されている。なお、入光側端部35については、後段に詳述する。また、凸部33の幅wIaは、通常10〜400μmである。
アスペクト比について、図3及び図4を用いて説明する。アスペクト比とは、入射面30cに直交する方向である光入射方向(図1で示すX軸方向)における凸部33の最大長さを幅wIaとし、出射面30aに直交する方向である光出射方向(図1で示すZ軸方向)における凸部33の最大長さ(図3では、基準面37と先端部33aとの距離)を高さhIaとしたときの、幅wIaに対する高さhIaの比(hIa/wIa)である。
入光側端部35について、図5(a)〜(c)を用いて説明する。図5(a)〜(c)は、入射面近傍としての入光側端部を説明する説明図である。本実施形態のように、導光板30の一辺に点状光源21が配置されるタイプの透過型画像表示装置1では、入光側端部35を、図5(a)に示すように、入射面30cからの距離W35が当該入射面30cと直交する方向(光入射方向)における導光板30(反射面)の長さW30の1%以上5%以下の領域とすることができる。例えば、40インチ(長辺W30が884mm、短辺H30が498mm)用の導光板30であれば、入光側端部35を、入射面30cからの距離W35が8.8mm以上44.2mm以下の範囲の領域とすることができる。
ここでは、導光板30の一辺に点状光源21が配置されるタイプの透過型画像表示装置1についての入光側端部35について説明した。他の実施形態として、図5(b)に示すような、導光板30の互いに対向する二辺に点状光源21が配置されるタイプの透過型画像表示装置1もある。この場合では、入光側端部35を、入射面30cからの距離W35が当該入射面30cに直交する方向における導光板30の長さW30の1%以上5%以下の領域と、入射面30dからの距離W35が当該入射面30dに直交する方向における導光板30の長さW30の1%以上5%以下の領域との二つの領域とすることができる。
また、他の実施形態として、図5(c)に示すような、長辺の一辺を形成する側面30eに対向する位置に点状光源21が配置されるタイプの透過型画像表示装置1もある。この場合では、入光側端部35を、入射面30eからの距離H35が当該入射面30eに直交する方向における導光板30の長さH30の1%以上5%以下の領域とすることができる。さらに、他の実施形態として、導光板30において互いに対向する長辺の二辺を形成する側面30e,30fに対向する位置に点状光源21が配置されるタイプの透過型画像表示装置1もある。この場合でも、上記説明と同様の考え方の入光側端部35とすることができる。
入射面近傍において、互いに隣接する凸部33の幅方向における中心部同士の距離(以下、「凸部ピッチ)とも称す)PI(図1参照)が、好ましくは100μm以上1000μm以下であり、更に好ましくは200μm以上600μm以下となるように凸部33が配置されている。凸部ピッチPIの上限値は、出射面30a側から見たときの、一方向に延在する凸部33の形状による筋の視認性の観点から設定される。凸部ピッチPIを1000μm以下とすることにより、出射面30a側から見たときの凸部33の形状筋を視認されにくいものとすることができる。また、凸部ピッチPIを600μm以下とすることにより、更に視認されにくいものとすることができる。一方、凸部ピッチPIの下限値は、凸部を成形するための転写型における凹型の製造困難性から設定される。凸部ピッチPIを100μm以上とすることにより、転写型における凹型を形成し易くなる。また、凸部ピッチPIを200μm以上とすることにより、転写型における凹型を更に形成し易くなる。
導光板30を構成する拡散層32には、透光性材料(又は透明材料)に拡散剤が添加される。拡散剤として、導光板30を主に構成する上述したような透光性材料(又は透明材料)とは屈折率が異なる粉末が用いることができ、これを透光性材料中に分散させて用いられる。かかる拡散剤としては、例えばスチレン樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子などの有機粒子、炭酸カリウム粒子、シリカ粒子、酸化チタン粒子、炭酸カルシウム粒子などの無機粒子が用いられ、その粒子径は通常0.8μm〜50μmである。また、拡散剤の添加量としては、通常0.01〜20wt%、好ましくは、0.1〜10wt%である。なお、導光板30を主に構成する上述したような透光性材料(又は透明材料)と屈折率が同じ粉末を用いることも可能である。
透過型画像表示部10と面光源装置20との間には、各種光学部材40が配置されている構成であってもよい。光学部材40の例には、拡散フィルム、プリズムフィルム、マイクロレンズフィルムなどが含まれる。これらの光学部材は、一つであってもよいし、複数であってもよい。
次に、上記導光板30の作用効果について説明する。上記構成の導光板30では、入射面30cから入射した光は、導光板30内を全反射しながら伝搬する。導光板30内を伝搬する光が背面30bに設けられた凸部33に入射すると、凸部33により全反射条件と異なる条件で反射する。よって、凸部33で反射した光は出射面30aから出射される。入光側端部35に設けられる凸部33は、アスペクト比が0.05以下となるような外形形状に形成されているので、入光側端部35において発生する、いわゆるホットスポット現象の発生を低減させることができる。
(第2実施形態)
本発明の他の実施形態について、主に図6及び図7を参照して説明する。図6は、凸部が形成された背面を示す平面図である。図7は、凸部の外形形状の一例を説明するための図面であり、凸部を含む導光板の断面構成の模式図である。第2実施形態の透過型画像表示装置が、上記第1実施形態の透過型画像表示装置1と異なる点は、点状光源21が、図6に示すように、導光板30において互いに対向する側面30c,30dにそれぞれ対向して配置される点と、導光板30の背面30bとなる面に設けられる凸部133が、一方向に延在すると共に延在方向に直交する方向に並列配置されるのではなく、ドット状に複数配置される点とである。その他の部分は上記第1実施形態と同一である。ここでは、主に、第1実施形態と異なる点状光源21,21の配置と、凸部133の形状について詳細に説明する。また、説明の簡略化のため、複数の凸部133の大きさは同じであるとして説明する。
本発明の他の実施形態について、主に図6及び図7を参照して説明する。図6は、凸部が形成された背面を示す平面図である。図7は、凸部の外形形状の一例を説明するための図面であり、凸部を含む導光板の断面構成の模式図である。第2実施形態の透過型画像表示装置が、上記第1実施形態の透過型画像表示装置1と異なる点は、点状光源21が、図6に示すように、導光板30において互いに対向する側面30c,30dにそれぞれ対向して配置される点と、導光板30の背面30bとなる面に設けられる凸部133が、一方向に延在すると共に延在方向に直交する方向に並列配置されるのではなく、ドット状に複数配置される点とである。その他の部分は上記第1実施形態と同一である。ここでは、主に、第1実施形態と異なる点状光源21,21の配置と、凸部133の形状について詳細に説明する。また、説明の簡略化のため、複数の凸部133の大きさは同じであるとして説明する。
点状光源21,21は、図6に示すように、導光板30において互いに対向する側面(入射面)30c,30dにそれぞれ対向して配置されており、Y軸方向に沿ってライン状に複数配列されている。点状光源21の例は、発光ダイオードである。点状光源21は、導光板30に光を効率的に入射するために、導光板30とは反対側に、光を反射させるリフレクターなどを備えていてもよい。
凸部133は、図6及び図7に示すように、背面30bにドット状に複数形成されている。凸部133は透明であり、導光板30内を伝搬する光を乱反射させて、出射面30a側から出射させるためのものである。凸部133の外形形状は、マイクロレンズとしての光学的性能を発揮する形状となっている。なお、凸部133の外形形状については、後段にて詳述する。
凸部133は、図6に示すように、導光板30の短辺方向(Y軸方向)及び長辺方向(X軸方向)に格子状に配列されている。凸部133は、X軸方向に沿って配置密度が異なっており、X軸方向中心ほど配置密度が高い。
次に、凸部133の外形形状について説明する。凸部133において、凸部133の頂部を凸部133の先端部133aと称し、凸部133の裾部を凸部133の底部133bと称する。ここでは、説明の便宜のために、基準面137を定義する。すなわち、基準面137を、図7に示すように凸部133の断面において、底部133b同士を結ぶ線と平行な面、言い換えれば、凸部133の底面を形成する平面と定義する。本実施形態では、導光板30における出射面30a(図1参照)と基準面137とは互いに平行となっている。本実施形態では、凸部133の形状は、図7に示した断面形状を、中心軸線CIIを回転軸として回転させた形状であるとする。よって、凸部133の外形形状は、中心軸線CIIを含む任意の断面において左右対称となる。また、凸部133は、凸部133に接する接平面PLIIと基準面137とのなす角度γIIが、凸部133の底部133b側から先端部133a側にかけて単調に減少するような外形形状を有している。
例えば、凸部133の外形形状は、アスペクト比〔hIIa/wIIa〕、幅に対する曲率半径〔rII/wIIa〕、及び底部角度γIIの組み合わせによって規定される形状とすることができる。以下、図7を参照して、アスペクト比〔hIIa/wIIa〕、幅に対する曲率半径〔rII/wIIa〕、及び底部角度γIIについて説明する。
(I)アスペクト比〔hIIa/wIIa〕
アスペクト比とは、入射面30c(図6参照)に直交する方向である光入射方向(図6で示すX軸方向)における凸部133の最大長さを幅wIIaとし、出射面30a(図6参照)に直交する方向である光出射方向(図6で示すZ軸方向)における凸部133の最大長さ(図7では、基準面137と先端部133aとの距離)を高さhIIaとしたときの、幅wIIaに対する高さhIIaの比(hIIa/wIIa)である。
アスペクト比とは、入射面30c(図6参照)に直交する方向である光入射方向(図6で示すX軸方向)における凸部133の最大長さを幅wIIaとし、出射面30a(図6参照)に直交する方向である光出射方向(図6で示すZ軸方向)における凸部133の最大長さ(図7では、基準面137と先端部133aとの距離)を高さhIIaとしたときの、幅wIIaに対する高さhIIaの比(hIIa/wIIa)である。
(II)幅に対する曲率半径〔rII/wIIa〕
幅に対する曲率半径〔rII/wIIa〕とは、凸部133の幅をwIIa(μm)、凸部133の先端部133aの曲率半径をrII(μm)としたとき、幅wIIaに対する曲率半径rIIの比である。先端部133aの曲率半径rIIは、凸部133の頂部としての先端部133aの曲がり具合を表すものである。例えば、先端部133aの曲率半径rIIは、図7に示すように、先端部133aに接する円(図7中の破線で示す円)を仮定した場合の円の半径である。
幅に対する曲率半径〔rII/wIIa〕とは、凸部133の幅をwIIa(μm)、凸部133の先端部133aの曲率半径をrII(μm)としたとき、幅wIIaに対する曲率半径rIIの比である。先端部133aの曲率半径rIIは、凸部133の頂部としての先端部133aの曲がり具合を表すものである。例えば、先端部133aの曲率半径rIIは、図7に示すように、先端部133aに接する円(図7中の破線で示す円)を仮定した場合の円の半径である。
(III)底部角度γII
底部角度γIIは、中心軸線CIIをとおる断面での凸部133の輪郭線と基準面137との交点の位置での凸部133の接平面PLIIと基準面137との間のなす角度である。また、先端部133aに対して底部は凸部133の裾部でもある。よって、底部角度γIIは裾部角度でもある。
底部角度γIIは、中心軸線CIIをとおる断面での凸部133の輪郭線と基準面137との交点の位置での凸部133の接平面PLIIと基準面137との間のなす角度である。また、先端部133aに対して底部は凸部133の裾部でもある。よって、底部角度γIIは裾部角度でもある。
図7を用いて断面形状の例を示した凸部133について、入射面近傍としての入光側端部35に設けられる凸部133のアスペクト比が、0.01以上0.05以下となるように形成されている。なお、入光側端部35については、前述したとおりである。また、凸部133の幅wIIa、言い換えれば、凸部133の大きさは、通常10μm〜400μmである。
図6に示すように、入射面近傍において、互いに隣接する凸部133の光入射方向(X軸方向)における中心部同士の距離(以下、「凸部ピッチ)とも称す)PIIは、好ましくは100μm以上1000μm以下であり、更に好ましくは、200μm以上600μm以下となるように凸部33が配置されている。ここで、凸部ピッチPIIを比較的大きく設定すると、出射面30aにおいてドット状の凸部が連なった筋状(図7で示すとY軸方向に延びる)のものが見えるおそれがある。凸部ピッチPIIの上限値は、出射面30a側から見たときに視認されるおそれのある一方向に延びる筋の観点から設定される。凸部ピッチPIIを1000μm以下とすることにより、出射面30aに出現する上記の筋を視認されにくいものとすることができる。また、凸部ピッチPIIを600μm以下とすることにより、上記の筋を更に視認されにくいものとすることができる。一方、凸部ピッチPIIの下限値は、成形の難易度及び正確性の観点から設定される。凸部ピッチPIIを100μm以上とすることにより、容易にかつ正確に成形することができる。また、凸部ピッチPIIを200μm以上とすることにより、更に容易にかつ正確に成形することができる。
次に、上記形状の凸部133を有する導光板30の作用効果について説明する。上記構成の導光板30では、入射面30cから入射した光は、導光板30内を全反射しながら伝搬する。導光板30内を伝搬する光が背面30bに設けられた凸部133に入射すると、凸部133により全反射条件と異なる条件で反射する。よって、凸部133で反射した光は出射面30aから出射される。入光側端部35に設けられる凸部133は、アスペクト比が0.05以下となるような外形形状に形成されているので、入光側端部35において発生する、いわゆるホットスポット現象の発生を低減させることができる。
次に、本実施形態の導光板30において、入光側端部35に設けられる凸部33のアスペクト比を0.05以下にすることにより、ホットスポット現象の発生を低減させることができる点について、シミュレーション1及び2を用いて説明する。
(シミュレーション1)
本願発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、入光側端部に配置される凸部のアスペクト比を小さくして、当該凸部による光の取り出し量を抑制することが、入光側端部において発生するホットスポットを低減するのに効果的であることを見出した。そして、以下に示すシミュレーションを実施することにより、その値を0.05以下とすることが特に効果的であることを見出した。
本願発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、入光側端部に配置される凸部のアスペクト比を小さくして、当該凸部による光の取り出し量を抑制することが、入光側端部において発生するホットスポットを低減するのに効果的であることを見出した。そして、以下に示すシミュレーションを実施することにより、その値を0.05以下とすることが特に効果的であることを見出した。
本シミュレーション(以下、「シミュレーション1」と称す)は、被覆率100%、光入射方向への長さ(幅)が0.5mm、下記の式(2)で表される円錐曲線によって規定される輪郭線を有する外形形状の凸部を有する導光板について、凸部の尖り度ka及びアスペクト比を変えたときの光出射効率Eについて、光線追跡法を用いて算出した。光出射効率Eとは、導光板に入射する光の量Eiに対する出射面から出射される光の量Eoの比(Eo/Ei)をいう。
シミュレーション1の条件は、次のとおりとした。
・導光板の構成材料:凸部を含めPMMA(屈折率:1.49)を仮定
・導光板の平面視形状(板厚方向からみた形状):長方形
・導光板の長辺の長さ:540mm
・導光板の短辺の長さ:20mm
・導光板の厚さt :4mm
・導光板の凸部の先端部と反射部との間の距離:0.1mm
・反射部:ソニー株式会社製「KDL40EX7」に使用されているバックライトユニットから取り出した白色反射板と同等の反射特性を仮定
・点状光源から出射される光の波長:550nmを仮定
・点状光源と導光板との距離:0.05mm
・導光板の構成材料:凸部を含めPMMA(屈折率:1.49)を仮定
・導光板の平面視形状(板厚方向からみた形状):長方形
・導光板の長辺の長さ:540mm
・導光板の短辺の長さ:20mm
・導光板の厚さt :4mm
・導光板の凸部の先端部と反射部との間の距離:0.1mm
・反射部:ソニー株式会社製「KDL40EX7」に使用されているバックライトユニットから取り出した白色反射板と同等の反射特性を仮定
・点状光源から出射される光の波長:550nmを仮定
・点状光源と導光板との距離:0.05mm
なお、導光板において入射方向と直交する方向の2つの側面では周期的境界条件を仮定した。すなわち、この2つの側面では光はすべて反射し導光板内に戻るとした。このように、導光板における短辺方向(Y軸方向)に周期的境界条件を設けることによって、短辺方向の長さが実質的に無限の導光板を想定したシミュレーションを実施していることになる。
このような条件の下、評価の対象となる導光板に入射する光の量Eiに対する出射面からの全ての出射光の量Eoの比を算出することで光出射効率E(=Eo/Ei)を得た。図8は、凸部のアスペクト比と尖り度と光取り出し効率との関係を示したグラフである。そして、図8に示すように、導光板に形成される凸部のアスペクト比が0.3〜0.05の範囲では、アスペクト比が変化しても導光板における光出射効率Eにはあまり変化がなく、ほぼ一定であることが確認できた。一方、導光板に形成される凸部のアスペクト比が0.05よりも小さくなると、導光板における光出射効率Eが急激に低下することが確認できた。また、導光板に形成される凸部のアスペクト比が0.05より小さい場合には、凸部の尖り度kaの値にかかわらず、導光板の光出射効率Eが急激に低下することが確認できた。この結果、凸部のアスペクト比を0.05以下にすることにより凸部による光の取り出し効率を効率的に抑制できることが分かった。
(シミュレーション2)
次に、本実施形態の導光板30において、入光側端部35に設けられる凸部33のアスペクト比を0.05以下とすることにより、すなわち、凸部による光の取り出し効率を抑制することにより、ホットスポット現象の発生を低減させることができる点について、以下に示すシミュレーション(以下、「シミュレーション2」と称す)の結果を用いて説明する。ただし、本発明の導光板は、このシミュレーション2に限定されるものではない。
次に、本実施形態の導光板30において、入光側端部35に設けられる凸部33のアスペクト比を0.05以下とすることにより、すなわち、凸部による光の取り出し効率を抑制することにより、ホットスポット現象の発生を低減させることができる点について、以下に示すシミュレーション(以下、「シミュレーション2」と称す)の結果を用いて説明する。ただし、本発明の導光板は、このシミュレーション2に限定されるものではない。
図9は、シミュレーションモデルを示す模式図である。説明の便宜のため、図1及び図2に示した構成要素に対応する構成要素には、導光板30MのようにMを付して記載する。シミュレーション2は、入光側端部に形成される凸部33Mの外形形状(アスペクト比)及び凸部の被覆率がそれぞれ異なる導光板を設定し、図9に示すように、これらの導光板の入射面30Mcに対向する位置に光源部としての点状光源21M,21Mを配置すると共に、これらの導光板の下方に白色反射板25Mを配置したモデルにおいて、光線追跡法を用いて出射輝度(W/sr・mm2)を算出した。
具体的には、下記に示すシミュレーションモデルの導光板30Mとして、入光側端部35Mに形成される外形形状(アスペクト比)が互いに異なる4パターンの導光板をそれぞれ設定し、更に、これらの導光板のそれぞれについて、入光側端部35Mにおける凸部33Mの被覆率が互いに異なる5パターンの導光板A1〜A5,B1〜B5、C1〜C5、D1〜D5(合計20パターン)をそれぞれ設定し、入射面30Mcから10mmの位置(図9における矢印Sの位置)のY軸方向(図9参照)における輝度均斉度をそれぞれ算出した。
上述した20パターンの導光板(以下、「導光板30M」とも称す)において共通する条件は以下のとおりである。
・導光板30Mの構成材料:基層31M、拡散層32M及び凸部33Mは、いずれもPMMA(屈折率:1.49)を仮定
・導光板30Mの平面視形状(板厚方向からみた形状):長方形
・導光板30Mの長辺の長さW1:200mm
・導光板30Mの短辺の長さW2: 26.7mm
・導光板30Mの厚さt30:4mm
・拡散層32Mの厚さt32:130μm
・拡散層32Mの拡散濃度:凸部33Mの形状及び凸部33Mの被覆率に応じて、範囲内の出射光量が一定となるように設定
・入光側端部35MのX軸方向長さW35M:10mm
(入射面30Mcに直交する方向における導光板30Mの長さW1の5%)
・導光板30Mの凸部33Mの先端部33Maと白色反射板25Mとの間の距離:0.1mm
・白色反射板25M:ソニー株式会社製「KDL40EX7」に使用されているバックライトユニットから取り出した白色反射板と同等の反射特性を仮定
・導光板30Mの構成材料:基層31M、拡散層32M及び凸部33Mは、いずれもPMMA(屈折率:1.49)を仮定
・導光板30Mの平面視形状(板厚方向からみた形状):長方形
・導光板30Mの長辺の長さW1:200mm
・導光板30Mの短辺の長さW2: 26.7mm
・導光板30Mの厚さt30:4mm
・拡散層32Mの厚さt32:130μm
・拡散層32Mの拡散濃度:凸部33Mの形状及び凸部33Mの被覆率に応じて、範囲内の出射光量が一定となるように設定
・入光側端部35MのX軸方向長さW35M:10mm
(入射面30Mcに直交する方向における導光板30Mの長さW1の5%)
・導光板30Mの凸部33Mの先端部33Maと白色反射板25Mとの間の距離:0.1mm
・白色反射板25M:ソニー株式会社製「KDL40EX7」に使用されているバックライトユニットから取り出した白色反射板と同等の反射特性を仮定
点状光源21Mについて説明する。点状光源21M,21Mは、導光板30Mの短辺方向に2つ配置されており、それぞれの端部からの距離L1が6.7mmであり、互いの光源間隔L2(点状光源中心部同士の距離)が13.3mmである。点状光源21Mは、横方向(Y軸方向)の長さが7.3mm、縦方向(Z軸方向)の長さが2.7mmの大きさの面光源である。
図10は、点状光源21Mの指向特性(配光特性)の一例を示す図面である。図10の横軸は出射角度θ21(°)を示しており、縦軸は、最大の出射光強度で規格化した規格化放射強度を示している。本実施形態において、θ21=0は、図10におけるX軸方向に対応する。点状光源21Mは、いわゆるランバーシアン(Lambertian)型の光源を仮定し、点状光源21Mの例としては、発光ダイオードが挙げられる。ランバーシアン型の光源は、出射光強度が最大である最大出射光強度の出射角度が0°付近(正面方向)にあり、正面方向からの傾き(出射角度)が大きくなるにしたがって略単調減少していくという特徴を有している。図10中のPDは、理論的な完全拡散の場合の指向特性を示しており、本シミュレーション2においてはこの特性が得られる点状光源21Mを仮定した。点状光源21Mに関連するその他の条件は以下のとおりである。
・点状光源21Mから出射される光の波長:550nmを仮定
・点状光源21Mからの入射光線数は、1,000,000,000本(=500,000,000本×2)、入射光量は2W(=1W×2)
・点状光源21Mと導光板30Mとの距離:0.05mm
・点状光源21Mからの入射光線数は、1,000,000,000本(=500,000,000本×2)、入射光量は2W(=1W×2)
・点状光源21Mと導光板30Mとの距離:0.05mm
なお、導光板30Mの側面30Me及び側面30Mfでは周期的境界条件を仮定した。すなわち、側面30Me及び側面30Mfでは、光はすべて反射し導光板30M内に戻るとした。このように、導光板30Mにおける短辺方向(Y軸方向)に周期的境界条件を設けることによって、短辺方向の長さが実質的に無限の導光板を想定したシミュレーションを実施していることになる。また、導光板30Mの側面30Mdにおける反射特性の影響を受けないようにするため、側面30Mdを吸収面とする条件を仮定した。
次に、導光板30Mにおいて互いに異なる凸部33Mの外形形状について説明する。このシミュレーション2では、延在方向に直交する凸部33Mの断面構成における輪郭線が以下に示す円錐曲線で表すことができる外形形状の凸部33Mを設定した。すなわち、図4に示すように、uIvI座標系を設定し、凸部33Mの断面形状を下記式(3)で示す円錐曲線vI(uI)により規定した。uIvI座標系のvI軸は、図9に示すZ軸方向に対応し、uI軸は、図9に示すX軸方向に対応する。
式(3)において、尖り度kIaは、上述したとおり、円錐曲線の尖り方を示すパラメータであり、ここでは詳細の説明は省略する。本シミュレーション2の導光板30Mでは、尖り度kIaを−0.7と設定した。上述した20パターンの導光板30Mにおいて互いに異なる条件、すなわち、入光側端部35Mに形成される凸部33Mのアスペクト比及び被覆率を下記の表1〜表4に示す。表1は、入光側端部35Mに形成される凸部33Mのアスペクト比が0.02であり、入光側端部35Mに形成される凸部33Mの被覆率が互いに異なる導光板A1〜A5を示している。表2は、入光側端部35に形成される凸部33Mのアスペクト比が0.04であり、入光側端部35Mに形成される凸部33Mの被覆率が互いに異なる導光板B1〜B5を示している。表3は、入光側端部35Mに形成される凸部33Mのアスペクト比が0.05であり、入光側端部35Mに形成される凸部33Mの被覆率が互いに異なる導光板C1〜C5を示している。表4は、入光側端部35Mに形成される凸部33Mのアスペクト比が0.06であり、入光側端部35Mに形成される凸部33Mの被覆率が互いに異なる導光板D1〜D5を示している。
図11は、表1〜表4に示すように設定された、アスペクト比が0.02、0.04、0.05、0.06の導光板30Mの形状をそれぞれ示した図である。図11は、横軸が図9に示すX軸方向、縦軸が図9に示すZ軸方向に対応する。図11において、実線で示された形状が、導光板A1〜A5に形成されるアスペクト比が0.02の凸部33Mの形状であり、破線で示された形状が、導光板B1〜B5に形成されるアスペクト比が0.04の凸部33Mの形状であり、一点鎖線で示された形状が、導光板C1〜C5に形成されるアスペクト比が0.05の凸部33Mの形状であり、二点鎖線で示された形状が、導光板D1〜D5に形成されるアスペクト比が0.06の凸部33Mの形状である。
輝度均斉度は、入射面30Mcから10mmの位置のY軸方向(図9参照)における出射輝度の変化において、例えば、出射輝度の最小値を最大値で除した値とすることができる。このように算出した輝度均斉度について、入光側端部35Mにおける凸部33Mのアスペクト比及び被覆率との関係を図12に示す。図12において、実線は、入光側端部35Mに形成される凸部33Mのアスペクト比が0.02の場合を示し、破線は、入光側端部35Mに形成される凸部33Mのアスペクト比が0.04の場合を示し、一点鎖線は、入光側端部35Mに形成される凸部33Mのアスペクト比が0.05の場合を示し、二点鎖線は、入光側端部35Mに形成される凸部33Mのアスペクト比が0.06の場合を示している。
図12によれば、入光側端部35Mにおける凸部33Mのアスペクト比が小さくなるほど、入光側端部35Mにおける輝度均斉度が高くなることが確認できる。特に、入光側端部35Mにおける凸部33Mのアスペクト比が0.05よりも大きな0.06となると、極端に輝度均斉度の値が低くなることが確認できた。これにより、入光側端部35Mにおける凸部33Mのアスペクト比の値を0.05以下に形成することにより、輝度均斉度が60%以上と良好な結果を得ることができ、ホットスポット現象発生の低減を図れることが確認できた。
また、図12によれば、凸部33Mの被覆率が30%よりも大きく、アスペクト比が0.05よりも大きい場合に、輝度均斉度が低くなり、ホットスポットが顕著に発生することが分かった。これにより、入光側端部35Mに形成される凸部33Mの被覆率が比較的高い場合であっても、凸部33Mのアスペクト比を小さくすることにより輝度均斉度を高められることが確認できた。
以上、シミュレーション1及び2により、凸部のアスペクト比を0.05以下にすることにより凸部33Mによる光の取り出し効率を効率的に抑制され、良好な輝度均斉度を得ることができたので、ホットスポット現象発生の低減を図れることが確認できた。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
また、上記第1実施形態の透過型画像表示装置1及び面光源装置20では、光源部としての点状光源21を導光板30の短辺となる側面の一つの面(入射面30c)に対向する位置に配置した例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、長辺となる側面の一つの面(入射面30e)に対向する位置に配置してもよい。また、例えば、長辺となる側面の二つの面(側面30e,30f)に対向する位置にそれぞれ配置してもよい。このように、点状光源21が配置された場合の反射面における入光側端部35(凸部のアスペクト比を0.05以下とする領域)は、上述したとおりである。
同様のことは、上記第2実施形態の透過型画像表示装置1及び面光源装置20でも言え、例えば、ドット状の凸部133が形成された導光板30において、光源部としての点状光源21を導光板30の短辺となる側面の一つの面(入射面30c)に対向する位置に配置してもよい。この場合の凸部133の配置方法は上述したとおりである。
上記実施形態の導光板30では、光入射方向における凸部33,133の被覆率を変えることにより、光入射方向における輝度均斉度を最適にする例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、光入射方向において凸部の形状を変えることにより、光入射方向における輝度均斉度を最適にしてもよい。
上記凸部33を背面30bに有する導光板30は、例えば透光性材料(又は透明材料)からなる板材を削り出す方法により製造することができる。また、透光性材料として透明樹脂材料を用いる場合は、例えば射出成形法、押出成形法、フォトポリマー法、プレス成形法などの通常の方法により製造することもできる。
また、上記実施形態では、凸部33を含めて一体的に形成された導光板30について説明したが、本発明の導光板はこれに限定されるものではない。例えば、フォトポリマー法を用いて、図3(図7)に示す基準面37(137)より下の部分である板状の本体部に対して、基準面37(137)より上の部分である凸部33(133)を形成してもよい。フォトポリマー法を用いて導光板30を製造する際には、凸部33(133)の材料として、紫外線硬化樹脂を利用することができ、紫外線硬化樹脂としては、アクリル系紫外線硬化樹脂を用いることができる。
導光板30を構成する透光性材料として透光性樹脂材料を用いる場合、この透光性樹脂材料に紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、加工安定剤、難燃剤、滑剤等の添加剤を添加することもできる。これらの添加剤はそれぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、導光板30に紫外線吸収剤が添加されていれば、点状光源21から出力される光に紫外線が多く含まれている場合などにおいて、紫外線による導光板30の劣化を防止できるため好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられ、好ましくはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤である。
上記実施形態では、凸部の一例として、一方向に延在すると共に延在方向と直交する方向に配列される凸部(レンチキュラーレンズ)、及びドット状に配置される複数の凸部(マイクロレンズ)の例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。凸部は、例えば、プリズム状に形成されていてもよい。
上記実施形態では、ドット状の複数の凸部を配置する場合、入射面と直交する方向におけるドット同士の間隔を変化させる例を挙げて説明したが、入射面の長手方向と平行な方向においても、ドット同士の間隔を変化させてもよい。
上記実施形態の導光板30は、二層構成であり、一方の層(拡散層32)を構成する透光性材料に拡散剤を添加することにより導光板30に拡散機能を持たせた例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、単層構成の場合であっても、導光板を構成する透光性材料に拡散剤を添加することにより拡散機能を持たせてもよい。また、導光板は、拡散層を含む二層以上の多層構成とすることもできる。また、例えば、出射面30aにエンボス加工を施すことによって、導光板に拡散機能を持たせる構成であってもよい。
また、図1に示した透過型画像表示装置1において、本発明の趣旨を逸脱しなければ、導光板30と透過型画像表示部10との間に、上記実験例1において記載したような他の光学部材を配置したりすることもできる。導光板30と透過型画像表示部10との間に設けられる他の光学部材の例には、本発明の趣旨を逸脱しない程度の光拡散特性を有する光拡散シート、マイクロレンズシート、又はプリズムレンズシートなどが含まれる。
上記実施形態では、導光板30は、図1に示すように、出射面30aに対し、側面(入射面)30c及び側面30dと、側面30e及び側面30fとが直交する例を挙げて説明したがこれに限定されるものではなく、互いに交差する導光板であってもよい。
第1実施形態における凸部33の外形形状を円錐曲線の式で示し、第2実施形態における凸部133の外形形状を、アスペクト比、幅に対する曲率半径、及び底部角度で示す例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1実施形態における凸部33の外形形状を、アスペクト比、幅に対する曲率半径、及び底部角度の三要素で示してもよい。また、例えば、第2実施形態における凸部133の外形形状を、円錐曲線の式で示してもよい。
1…透過型画像表示装置、10…透過型画像表示部、11…液晶セル、12,13…偏光板、20…面光源装置、21…点状光源(光源部)、25…反射板、30…導光板、30a…出射面、30b…背面(反射面)、30c…側面(入射面)、30d…側面、30e,30f…側面、31…基層、32…拡散層、33,133…凸部、33a,133a…先端部、33b,133b…底部、35…入光側端部(入射面近傍)、37,137…基準面、40…光学部材。
Claims (10)
- 透光性材料から形成される導光板であって、
光が入射される入射面と、
前記入射面と交差する面であり、前記入射面から入射した光を反射させるための凸部が複数設けられる反射面と、
前記反射面とは反対側の面であり、前記光が出射される出射面と、
を備え、
前記反射面に設けられる前記凸部は、前記反射面から見て前記出射面がある方向とは反対側に突出し、
前記入射面に直交する方向である光入射方向における前記凸部の最大長さを幅とし、前記出射面に直交する方向である光出射方向における前記凸部の最大長さを高さとし、前記幅に対する前記高さの比をアスペクト比としたとき、入射面近傍に設けられる前記凸部の前記アスペクト比が0.05以下である、
導光板。 - 前記入射面近傍において、互いに隣接する前記凸部の前記幅方向における中心部同士の距離が100μm以上1000μm以下である、
請求項1に記載の導光板。 - 前記入射面近傍とは、前記入射面から所定距離内にある領域であり、
前記所定距離が、前記光入射方向における前記反射面の長さの1%以上5%以下である、請求項1又は2に記載の導光板。 - 少なくとも、前記透光性材料に拡散剤が添加されているか、又は、前記出射面にエンボス加工が施されている、
請求項1〜3の何れか一項に記載の導光板。 - 前記凸部は、前記入射面の長手方向に略平行な方向に延在すると共に、前記延在する方向に略直交する方向に並列配置されている、
請求項1〜4の何れか一項に記載の導光板。 - 前記凸部は、レンチキュラーレンズである、
請求項5に記載の導光板。 - 前記凸部は、ドット状に形成されている、
請求項1〜4の何れか一項に記載の導光板。 - 前記凸部は、マイクロレンズである、
請求項7に記載の導光板。 - 請求項1〜8の何れか一項に記載の導光板と、
前記導光板の前記入射面に対向して設けられた光源部と、
を備えている面光源装置。 - 請求項1〜8の何れか一項に記載の導光板と、
前記導光板の前記入射面に対向して設けられた光源部と、
前記導光板の前記出射面に対向して設けられており、当該出射面から出射される光により照明され画像を表示する透過型画像表示部と、
を備えている透過型画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012066743A JP2013197085A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 導光板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012066743A JP2013197085A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 導光板 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013197085A true JP2013197085A (ja) | 2013-09-30 |
Family
ID=49395749
Family Applications (1)
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JP2012066743A Pending JP2013197085A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 導光板 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2013197085A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018181622A1 (ja) * | 2017-03-30 | 2018-10-04 | Agc株式会社 | 振動板として機能する導光板 |
-
2012
- 2012-03-23 JP JP2012066743A patent/JP2013197085A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018181622A1 (ja) * | 2017-03-30 | 2018-10-04 | Agc株式会社 | 振動板として機能する導光板 |
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