JP2013196837A - 非水系二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】大容量、大型化した非水系二次電池で、連続セパレータを使用した場合、正極と負極の位置ずれが起きたり、電極の端の部分で短絡が起き易かったりするため、安全性を向上させる必要があった。
【解決手段】セパレータが蛇腹状に折り返されており、かつ折り返しされたセパレータが接着されたストッパーを有し、正極と負極が交互にセパレータを介して正対している構造とすることで、安全性に優れる非水系二次電池を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水系二次電池に関する。
非水系二次電池の分野では、反応性の高い活物質を使用しているために、電池あるいは使用機器には各種の安全装置が設けられている。非水系二次電池においては、外部回路の短絡、過充電等により、電池の発熱を防止するための一つの手段として、正極と負極とを分離するセパレータが活用されている。すなわち、セパレータには、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)製の多孔性膜の孔が、異常時の発熱によって閉塞し、セパレータを通じた電池反応を停止する機能を有するとともに、高温になってもセパレータとしての形状を維持し、正極と負極とが直接接触することを防止する機能を有することが要求されている。
特に、近年需要が増加している大容量の非水系二次電池では、容量が大きいために内部短絡を起こすとその箇所が発熱し、内部短絡が拡大するおそれがあるため、このような場合に発生しがちな事故を回避し得る高性能なセパレータの開発が切望されていると同時により安全な電池構造にも注目し、開発が進められている。
たとえば、安全性を高めながら生産性を向上させる方法として、蛇腹状の連続したセパレータを使用することが特許文献1に示されている。
特開2009−105063
最初に電池の製造工程を簡単に、説明するとセパレータの上に最初の電極をのせ、電極の端でセパレータを折り返す。次に、最初の電極とは異なる極の電極をのせ、下の電極がセパレータからはみ出ない所からセパレータを折り曲げる。この様に電極の大きさを利用して、セパレータに突き当てながら積層を行う。この工程を必要な回数繰り返して、連続セパレータを使った電池の電極集積体を作る。この方法は、一般的な所定の長さに切ったセパレータを電極と交互にのせて、電極集積体を作る場合より、効率的に製造できると、特許文献1で開示されている。
この様な方法の場合、電極の大きさを基準にセパレータを折り曲げながら積層するため、正極と負極を正対させると電極の端の部分で短絡の危険性がある。高温時には、セパレータが熱収縮した時にはセパレータに余裕が無いため、非常に短絡が起き易い構造となる。また、十分カバーする設計にすると正極と負極が正対することが出来なくなり設計通りの電池特性を得ることが難しくなる。そのため、連続セパレータのメリットを生かすことが出来ないという課題があった。
さらに、一般的に大型電池では、袋状にしたセパレータの中に電極を入れた電池構造の物があるが、セパレータを袋状にするため工程が煩雑になり、もし高温になりセパレータが収縮した場合にはセパレータを突き破って電極が露出する可能性もある。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、大容量、大型化した電池の特性を損なうことなく、安全な非水系二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る非水系二次電池は、セパレータが蛇腹状に折り返されており、かつ折り返しされたセパレータが接着されたストッパーを有し、正極と負極が交互にセパレータを介して正対している。
上記本発明に係る非水系二次電池を用いることにより、電池の特性を損なうことなく、安全性を高めることができる。
本発明によれば、大容量、大型化した電池の特性を損なうことなく、安全な非水系二次電池を提供することが出来る。
本発明の非水系二次電池の一実施形態を示す断面図である。 本発明の非水系二次電池の一実施形態を示す上面図である。 本発明のストッパーの形状の一実施形態を示す上面図である。 本発明のストッパーの形状の一実施形態を示す上面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。
図1に示すように、本実施形態の非水系二次電池は、連続したセパレーター13が蛇腹状に折り返されており、その折り返されて形成された部分に正極11と負極12が交互に正対して存在する。各正極11と負極12は、折り返されたセパレータ13が接着されたストッパー17により、位置決めされる。
蛇腹状とは、山折り、谷折りの繰り返し構造であり、折り返しの部分はきちんと折り目が付いていても、楕円形に折り曲がっていても良いが、セパレータが裂けたり、強度が落ちることを考慮すると、楕円形に折り曲がっている方がより好ましい。
連続したセパレータ13を蛇腹状にして使用することで生産効率を上げ、さらにストッパー17を設けることにより正極11、負極12の位置決めを正確にすることが出来る。
ストッパー17は、正極11、負極12の位置を正確に決める働きをしており、正極11と負極12を再現性良く正対させることが出来る。正極11と負極12の両電極を正対させることにより電極面積を有効に使う事が出来るようになった。本実施形態の正対とは、正極11の面積と同じ面積の負極12が正極11と対向して存在することを表す。また、ストッパー17を設ける事によりセパレータ13の面積が電極より大きくなり短絡などにより高温になり、セパレータ13の熱収縮が起きたときでも十分なセパレータ面積が確保されている事から短絡を最小限に抑えることができ熱暴走を防止できる。
また、本実施形態のセパレータ13を少なくとも一層の、耐熱層を有している多層セパレータとすることでより安全性を高める効果が期待できる。
本実施形態を図1、図2を参照しながら詳しく説明する。電極をセパレータ13上にのせ折り返す際、決められた長さの所に、上下のセパレータ13を貼り合せる線状または複数個の点状のストッパー17を作る。このストッパー17に電極を突き当てることにより電極の位置を正確に決める事が出来、各電極を正対させることが出来る。また、正極11、負極12大きさが異なる構成であっても、ストッパー17の位置を適宜変えることで正確に位置決めをする事ができる。
本実施形態では、セパレータ13の端からストッパー17までの距離16が存在することで、高温になりセパレータ13が収縮した場合でも、電極が露出することがなく、短絡を防止できる。また、本実施形態ではストッパー17の反対側は解放されており、電池が高温にさらされて、セパレータ13が収縮した場合でも、セパレータ13が裂けることなく効果的に短絡を防止できる。
図3、図4には、ストッパー17の形状の例を挙げた。ストッパー17の形状がセパレータ13を完全に縦断するような線状になった場合には、電解液の浸み込み速度が遅くなり、生産性が悪くなる。そのため図にあるように少なくとも1箇所の切れ込みを入れることが好ましい。
ストッパー17を使いながら積層を行う事で、電極同士が正確に正対することで、電極の面積が有効に利用する事が出来て、設計どおりの電池容量を出す事が出来、さらに量産時の容量変動が少なくなる。また、電極の端の部分まで、十分セパレータ13に覆われているため、高温時セパレータ13が熱収縮を起こしても短絡が起きにくくなる。ストッパー17の形成方法は、公知の接着剤などを利用すれば良いが、乾燥時間などを考慮すると、熱圧着、熱溶着、超音波溶着などの方法をとる事でより簡便でタクトタイムを早くする事が出来る。
セパレータ13の端からストッパー17までの距離16は、適宜選択されるが、通常0.1〜30mm程度、好ましくは1から20mmである。0.1mm以下の場合ストッパー17を作る事が難しい事もさることながら、セパレータ13が熱収縮したときに十分な安全性を確保できなくなる。30mm以上の場合、別段悪影響があるわけでないが、電池の大きさくなり、コストも上昇してしまう。
本実施形態のセパレータ13は、特に限定されるものではなく、公知のものならば、いかなる材質の、いかなる製法によるものであってもよい。
セパレータ13に使用されるポリオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンなどを重合した結晶性の単独重合体または共重合体が挙げられる。その際、これらの単独重合体または共重合体は、単独で使用することができるが、2種以上のものを配合して用いてもよい。
セパレータ13としては、通常、空孔率が30〜95%、膜厚25μmでの透気度が2000秒/100cc以下、好ましくは800秒/100cc以下、平均貫通孔径が0.005〜1μm、引張破断強度が80MPa以上、好ましくは100MPa以上、突刺強度が3000mN以上、好ましくは5500mN以上の機械物性を有するセパレータ13が望ましい。
セパレータ13の厚さは、適宜選択されるが、通常、0.1〜50μm、好ましくは1〜25μm程度である。本実施形態が特に効果を発揮する厚さとしては1〜20μmである。厚さが0.1μm未満では、膜の機械的強度不足から実用に供することが難しく、50μmを超えると、実効抵抗が大きくなり過ぎて好ましくない。
また、短絡時の高温状態になった時も安全性を確保するため、セパレータ13が耐熱層との多層構造であっても良い。このような耐熱層は、耐熱性樹脂、無機粒子を含有する多孔質膜であればよく、非水系二次電池で使用する際の一般的条件において熱的に安定であれば特に限定されるものではない。
耐熱層を耐熱性樹脂で形成する方法としては、分離膜の製法に一般的に用いられる製法である相分離法の他に、抽出法、延伸法、荷電粒子照射法などの利用が考えられる。例えば、以下に示すような高分子物質の相分離による多孔化方法が好適に利用できる。
多孔質膜の少なくとも片方の表面に、耐熱性樹脂を良溶媒に溶解させた耐熱性樹脂溶液を塗布し、貧溶媒を含む凝固液に接触させることにより相分離した後、乾燥することにより、耐熱性樹脂層を形成することができる。
耐熱性樹脂溶液の塗布は、通常、慣用の流延または塗布方法、例えば、ロールコーター、エヤナイフコーター、ブレードコーター、などにより行われる。
上記耐熱性樹脂溶液に用いる溶媒は、以下に示すように、耐熱性樹脂の性状に応じ適宜選択される。例えば、耐熱性樹脂がポリアミドイミド(PAI)である場合、良溶媒としては、特に限定されるものではないが、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DAMc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が挙げられる。なお、耐熱性樹脂中に水分が存在する場合は、加熱・脱水したモレキュラーシーブで耐熱性樹脂を処理することで、水分を除去しておくことが好ましい。
貧溶媒としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類、ベンゼン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド、水等が挙げられ、中でもアルコール類、水が好ましい。
使用される耐熱性樹脂としては、特に限定されず、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリアミドイミド、など種々の公知の樹脂が挙げられるが、高容量非水系二次電池用セパレータ13に利用されることから、電解液に対して親和性を有すると同時に電解液や電池反応に対しても安定であることが望ましい。
また、無機粒子、バインダを含む耐熱層の形成方法としては、これらの材料を溶媒中に分散後、慣用の流延または塗布方法、例えば、ロールコーター、エヤナイフコーター、ブレードコーターなどにより塗布、その後溶剤を乾燥することで得られる。この時使用される溶媒は、耐熱樹脂の時と同じものを使用することができる。
無機粒子としては、金属酸化物が挙げられる。その金属酸化物としては、例えば、アルミナ、シリカ(酸化珪素)、ジルコニア、窒化ケイ素、窒化チタン、炭酸カルシウムなどのセラミックスから単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
また、無機粒子のバインダとしては一般的な樹脂であれば良いが、耐熱性樹脂と同様、電池の電解液に対して不溶であり、電池の使用範囲で電気化学的に安定であることが好ましい。
例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンなどの含フッ素樹脂、ゴム類、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエステルなどの樹脂が挙げられ、1種を単独で、又は2種以上を併用することも可能である。
耐熱層の厚さは、適宜選択されるが、通常、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜8μm程度である。本実施形態が特に効果を発揮する厚さとしては1〜5μmである。厚さが0.1μm未満では、十分な耐熱性を示すことが出来ず、10μmを超えると、実効抵抗が大きくなり過ぎて好ましくない。
本実施形態が使用される電池の正極11としては、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板の上に、正極活物質層を塗布して作成することが出来る。
正極活物質、バインダ、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、ClO4−)とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知のリチウムイオン二次電池に用いられている正極活物質を使用できる。例えば、リチウム含有金属酸化物が挙げられる。
バインダは、活物質同士を結合すると共に、活物質と集電体とを結合している。バインダは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等のフッ素樹脂が挙げられる。
負極12としては、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板の上に、負極活物質層を塗布して作成することが出来る。
負極活物質層は、負極活物質、バインダ、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入、又は、リチウムイオンと、そのリチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、ClO4−)とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることができれば特に限定されず、公知のリチウムイオン二次電池に用いられている負極活物質を使用することができる。
バインダ及び導電助剤には、上述した正極11に用いる材料と同様の材料を用いることができる。また、バインダ及び導電助剤の含有量も、上述した正極11における含有量と同様の含有量を採用すればよい。
正極11、負極12は、活物質、バインダ、溶媒、及び添加剤を含む塗料を集電体上に塗布し、集電体上に塗布された塗料中の溶媒を除去することにより製造することができる。
塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法が挙げられる。
電解液としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解液を使用することができる。ただし、電解液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する非水電解液であることが好ましい。
電解液としては、リチウム塩を非水溶媒に溶解したものが好適に使用される。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4等の塩が使用できる。なお、これらの塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、及び、ジエチルカーボネート等が好ましく挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
電池外装体は、その内部に電極及び電解液を密封するものである。電池外装体は、電解液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。
そして、公知の方法により、端子を正極11、負極12にそれぞれ溶接し、セパレータ13と共に本実施形態の積層体を作り電解液と共に電池外装体に入れ、入り口をシールすればよい。
以下に実施例を示すが、本実施形態はこれらに制限されるものではない。
(実施例1)
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO)粉末90質量部と、アセチレンブラック5質量部と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)5質量部をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に分散させ、スラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ20μmのアルミ箔上に塗工し、温度140℃で30分間乾燥した後にプレスして、正極11を得た。
負極活物質として天然黒鉛粉末90質量部と、PVDF10質量部をNMP中に分散させてスラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ15μmの銅箔上に塗工し、温度140℃で30分間減圧乾燥した後にプレスして、負極12を得た。
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(50:50)に、LiPFを1.0mol/Lとなるように溶解させた非水電解液を用意した。
基材となるセパレータ13の上に準備をした正極11(幅70mm、長さ100mm)の長さの端から3mmでセパレータ13を折り返し、折り返した所から3mmの所に折り返した方向と直角になるように図3の点線状のストッパー17を熱溶着で形成した。次に、正極をセパレータ13上にストッパー17に突き当たるまで入れる。次に、負極12(幅70mm、長さ100mm)の長さの端から3mmでセパレータ13を折り返し、折り返した所から3mmの所に折り返した方向と直角になるように点線上のストッパー17を熱溶着で形成した。次に、最初の異なる極の電極をセパレータ13上にストッパー17に突き当たるまで入れる。これを10回繰り返し電池の積層体を作成した。作成した積層体は、正極11に対して、負極12が交互にセパレータを介して正対しており、電極の端までセパレータ13に覆われていた。
上記電極積層体と非水電解液を用いて、本実施形態のリチウムイオン2次電池を作製した。
作成したリチウムイオン二次電池を、3〜4.2Vの電圧範囲で、0.2Cの定電流充放電を5サイクル実施し、電池が正常に作動することを確認した後、電池の容量を測定した。正極11の面積がすべて有効に使われた時の予測される理論的な容量(A)に対して、実際に測定された電池の容量(B)とし、B/A×100を達成率(%)と定義し、評価をした。通常、電極の寸法精度を加味すると95〜105%が良好な値となる。次に高温安全性試験を行った。高温安全性試験は、0.2Cの定電流で4.2Vまで充電し、更に定電圧法で5時間充電を継続し、満充電状態にした後、電池を温度130℃に設定した熱風オーブン中に保持し、開回路電圧(OCV)変化を測定し、0.5Vの電圧低下が起きたときが短絡が発生したとみなし、短絡が発生するまでの時間を計測した。これを短絡時間(min)として定義した。
(実施例2〜8)
実施例2から8については、実施例1のセパレータ13の種類、厚み、電極の端からの距離を表1の様に変えながら積層体それぞれ評価を行った。
(実施例9)
実施例9では、セパレータ13の少なくとも片面に次の様に有機の耐熱層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
ポリアミドイミド(PAI)樹脂溶液(不揮発分濃度:30質量%、溶媒:NMP、ガラス転移温度:283℃)50質量部に、ポリエチレングリコール(数平均分子量Mn=1000)20質量部とNMP30質量部とを加えて、室温にて均一になるように混合し、耐熱性樹脂溶液を調製した
得られた耐熱性樹脂溶液を、膜厚20μmのポリエチレンセパレータ13の片面に、塗布し、厚み28μmの塗膜を形成した。この塗膜を、ポリエチレンセパレータ13と共に水50質量部及びNMP50質量部からなる凝固液に3分間浸漬し、次いでイオン交換水で水洗した後に60℃の熱風で30分間乾燥することで多孔化処理し、ポリエチレンセパレータ13の表面に、厚み4μmの耐熱性多孔質膜)を形成した。これにより、有機耐熱層を有するセパレータ13を得た。
(実施例10、11)
実施例10,11では、セパレータ13の少なくとも片面に次の様に無機の層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
シリカ粒子(平均粒径:0.4μm)20質量%、バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF) 10質量%を溶媒:NMP、ガラス転移温度:283℃)70質量部に、室温にて均一になるようにボールミルで分散し、耐熱性無機溶液を調製した。
得られた耐熱性無機溶液を、膜厚20μmのポリエチレンセパレータ13の片面に、塗布した後に60℃の熱風で30分間乾燥することで乾燥し、ポリエチレンセパレータ13の表面に、厚み4μmの耐熱性多孔質膜を形成した。これにより、無機耐熱層を有するセパレータ13を得た。
(比較例1〜3)
比較例1〜3では、実施例1で積層体を作成する時に電極の長さの所から折り返しながら積層体を作成したこと以外は、同じにして電池を作り、評価を行った。
Figure 2013196837
表1の実施例1〜16からセパレータ13では、設計した電池容量を実現できており、常温安定性も良好になっていることがわかる。
また、実施例9〜11のサンプルについては、高温安定性試験温度を150℃に設定して行ったが、いずれのサンプルも60分以上であった。
本発明は、大容量、大型化した電池の特性を損なうことなく、短絡などで生じる高温状態でも安全な非水系二次電池用を提供することが出来る。
11 正極
12 負極
13 セパレータ
14 正極端子
15 負極端子
16 セパレータ端からストッパーまでの距離
17 ストッパー

Claims (2)

  1. セパレータが蛇腹状に折り返されており、かつ折り返しされたセパレータが接着されたストッパーを有し、正極と負極が交互にセパレータを介して正対している非水系二次電池。
  2. 前記セパレータが、耐熱層を有する請求項1に記載の非水系二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014211974A (ja) * 2013-04-17 2014-11-13 三菱自動車工業株式会社 二次電池

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