JP2013195504A - 位相差フィルム、偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

位相差フィルム、偏光板及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リターデーション発現性に優れ、内部ヘイズが小さく軸ずれが少ない位相差フィルムを提供する。また、それを用いた偏光板と、コントラストが高く、カラーシフトが少なく視野角に優れた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】アセチル基置換度が2.0〜2.6の範囲内のアセチルセルロースを含有する位相差フィルムであって、該アセチルセルロースに不純物として含まれるキシロースとマンノースの含有比率が、アセチルセルロースに対して、共に0.9質量%以下であり、かつ前記位相差フィルムが下記式(I)で示されるリターデーション上昇剤と、単糖類又は二糖類の化合物と、波長分散調整剤とを含有する。
Figure 2013195504

【選択図】なし

Description

本発明は位相差フィルムとそれを具備した偏光板及び液晶表示装置に関する。
昨今、自動車搭載用の液晶ディスプレイ、大型液晶テレビのディスプレイ、携帯電話、ノートパソコン等の普及から液晶表示装置(以下、「LCD」ともいう)の需要が旺盛である。このようなLCDには、偏光フィルムや位相差フィルムなどの種々な光学フィルムが使用されている。LCDの需要の増加に伴い、これに使用される偏光板についても薄膜化、軽量化、高生産化と共に、性能面の要求も高度化してきている。
この偏光板保護フィルムや位相差フィルムとしては、セルロースアシレートフィルムが用いられている。特に近年、液晶表示装置に対する要求性能が高くなり、特に高いコントラスト性能が重要になってきている。そのため、光学補償フィルム(視野角拡大フィルム)としての位相差フィルムを偏光板保護フィルムとして兼用することが行われている。
アセチルセルロースは、リターデーションが低く、光学補償フィルムとしての性能が十分ではないため、例えば特許文献1には、セルロースエステルにリターデーション上昇剤としてトリアジン化合物を用いる技術が開示されている。更に特許文献2にはリターデーション上昇剤に加えて波長分散調整剤をも用い、高いリターデーションと位相差フィルムとして好ましい逆波長分散特性を備えることを意図した位相差フィルムが開示されている。
しかし、近年要求される、カラーシフトが少なく、高いコントラストで、視野角、生産性向上(薄膜化)といった観点から、まだ性能は不十分で、更なるリターデーション発現性や逆波長分散性の良好な位相差フィルムが求められている。
アセチル基置換度がより小さく、リターデーション発現性に優れたジアセチルセルロース(DAC)とリターデーション上昇剤としてトリアジン化合物を用い、更に波長分散調整剤を使用することで、薄膜化が可能になり、波長分散特性も良好になることが分かった。しかし、この構成の場合、位相差フィルムの遅相軸がフィルム面内の場所によって方向がずれてしまう軸ズレ現象が生じてしまうことが新たに判明した。
従って、リターデーション発現性、波長分散性に優れ、軸ズレが少なく、内部ヘイズが低く、コントラストが高く、かつカラーシフトの少ない位相差フィルムが望まれていた。
特許4260332号公報 特開2007−249180号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、リターデーション発現性に優れ、内部ヘイズが小さく軸ずれが少ない位相差フィルムを提供することである。また、それを用いた偏光板と、コントラストが高く、カラーシフトが少なく視野角に優れた液晶表示装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程においてジアセチルセルロース(DAC)とリターデーション上昇剤としてトリアジン化合物を用い、更に波長分散調整剤を使用する際に問題となる位相差フィルムの軸ズレが、本発明に係る糖エステルを位相差フィルムに含有させることで解決できることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.アセチル基置換度が2.0〜2.6の範囲内のアセチルセルロースを含有する位相差フィルムであって、該アセチルセルロースに不純物として含まれるキシロースとマンノースの含有比率が、アセチルセルロースに対して、共に0.9質量%以下であり、かつ前記位相差フィルムが下記式(I)で表されるリターデーション上昇剤と、下記一般式(1)で表される単糖類又は二糖類の化合物と、波長分散調整剤とを含有することを特徴とする位相差フィルム。
Figure 2013195504
(式中、X1は、単結合、−NR4−、−O−又は−S−を表す。X2は、単結合、−NR5−、−O−又は−S−を表す。X3は、単結合、−NR6−、−O−又はS−を表す。R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、アリール基を表す。R4、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又は複素環基を表す。上記アルキル基、アルケニル基、アリール基及び複素環基は、置換基を有していてもよい。)
Figure 2013195504
(式中、Gは単糖類又は二糖類残基を表す。X1は−O−を表す。R1は、−CO−R2を表す。R2は脂肪族又は芳香族基を示す。mは単糖類又は二糖類残基に直接結合しているヒドロキシ基の数の合計、nは単糖類又は二糖類残基に直接結合しているOR1基の数の合計を表す。)
2.前記一般式(1)で示される単糖類又は二糖類の化合物が下記一般式(2)で表される二糖類の化合物であり、その平均のアシル基置換度が3.0〜6.0の範囲内であることを特徴とする前記第1項に記載の位相差フィルム。
Figure 2013195504
(式中、R1〜R8は、各々独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を表し、R1〜R8は、同じであっても異なっていてもよい。)
3.前記位相差フィルムが、下記式(i)で定義される温度23℃、湿度55%RHの環境下、測定光波長550nmでの面内のリターデーション値Roが30〜130nmの範囲内であり、下記式(ii)で定義される厚さ方向のリターデーション値Rtが70〜300nmの範囲内であることを特徴とする前記第1項又は2項に記載の位相差フィルム。
式(i) Ro=(nx−ny)×d
式(ii) Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率を表す、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率を表す。nzはフィルムの厚さ方向の屈折率を表し、dはフィルムの厚さ(nm)を表す。)
4.前記第1項〜3項のいずれか一項に記載の位相差フィルムが偏光子の少なくとも一方の面に具備されていることを特徴とする偏光板。
5.前記第1項〜3項のいずれか一項に記載の位相差フィルムが偏光子の少なくとも一方の面に具備されていることを特徴とする液晶表示装置。
本発明の上記手段により、リターデーション発現性に優れ、内部ヘイズが小さく軸ずれが少ない位相差フィルムを提供することができる。また、それを用いた偏光板と、コントラストが高く、カラーシフトが少なく視野角に優れた液晶表示装置を提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
軸ズレ劣化が起こる原因としては、DAC製造プロセス由来の不純物として含まれる超低置換度のアセチルセルロースや、セルロース原料由来の不純物であるマンノース、キシロースの−OH基と、トリアジンの−NH基及び波長分散調整剤のカルボン酸エステル部(−COO−)が、水素結合による引力的相互作用を起こすため、位相差フィルムが硬くなり延伸ムラやバラツキが起こるので軸ズレが生じていたと考えられる。本発明に係る糖エステルを位相差フィルム含有させることで、水素結合による引力的相互作用が弱まり、フィルム硬さが抑制され延伸ムラやバラツキが抑制されたためと推測した。
スライドガラス上にグリセリンを滴下した状態を示す模式図 グリセリン上に試料フィルムを置いた状態を示す模式図 試料フィルム上にグリセリンを滴下した状態を示す模式図 グリセリン上にカバーガラスを置いた状態を示す模式図
本発明の位相差フィルムは、アセチル基置換度が2.0〜2.6の範囲内のアセチルセルロースを含有する位相差フィルムであって、該アセチルセルロースに不純物として含まれるキシロースとマンノースの含有比率が、アセチルセルロースに対して、共に0.9質量%以下であり、かつ前記位相差フィルムが前記式(I)で表されるリターデーション上昇剤と、前記一般式(1)で表される単糖類又は二糖類の化合物と、波長分散調整剤とを含有することを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項5までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記一般式(1)で示される単糖類又は二糖類の化合物が下記一般式(2)で表される二糖類の化合物であり、その平均のアシル基置換度が3.0〜6.0の範囲内であることが好ましい。
また、前記位相差フィルムが、前記式(i)で定義される温度23℃、湿度55%RHの環境下、測定光波長550nmでの面内のリターデーション値Roが30〜130nmの範囲内であり、前記式(ii)で定義される厚さ方向のリターデーション値Rtが70〜300nmの範囲内であることが、高い位相差発現性を生かす観点から好ましい。
本発明の位相差フィルムは、偏光板及び液晶表示装置に好適に具備され得る。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
<アセチルセルロース>
本発明の位相差フィルムとしては、リターデーション(位相差)発現性が高く、高いリターデーション(位相差)を有する位相差フィルムとする場合であっても薄膜化可能であること、位相差を発現させるための延伸倍率を低く抑えることができる観点から、アセチル基置換度が2.0〜2.6の範囲内であるアセチルセルロースフィルムが用いられる。アセチル基置換度の測定方法は、ASTMのD−817−91に準じて実施することができる。
アセチル基置換度は、2.1〜2.6の範囲内を満たすことがより好ましく、2.3〜2.5の範囲内を満たすことが特に好ましい。
本発明に用いられるアセチルセルロースの重量平均分子量の制限はないが、薄膜化可能である観点等から、重量平均分子量100000〜200000の範囲内であることが好ましい。
アセチルセルロースの重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。
測定条件は以下のとおりである。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
<特定の不純物の含有量>
本発明の位相差フィルムは、フィルム中に含まれる特定の不純物の含有量が所定の値に制御されている点に特徴がある。具体的には、位相差フィルムに含有されるアセチルセルロースに不純物として含まれるキシロースとマンノースの含有比率が、アセチルセルロースに対して、共に0.9質量%以下である。好ましくは共に0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以下であり、特に好ましくは0.05質量%以下である。
ここで、キシロースはアルドペントースの一種であり、マンノースはアルドヘキソースの一種である。本発明者らの検討によれば、本発明の構成において、位相差フィルムに含まれるこれらの糖成分の含有量が上述した範囲内の値であれば、位相差発現性を確保しつつ、軸ズレに対しても影響の小さい位相差フィルムが提供される。
なお、上述したキシロース及びマンノースの含有量の値としては、後述する実施例の欄に記載の手法により測定した値を採用するものとする。また、上記の規定を満足する位相差フィルムの製造方法の一例については、その詳細を後述する。
〔リターデーションの調整〕
リターデーションを調整する化合物とは、その添加によってフィルムのリターデーション発現性を調整できる添加剤である。この添加剤には、リターデーションを上昇させるリターデーション上昇剤と、波長分散を調整する効果を有する波長分散調整剤とがあり、本発明ではリターデーション上昇剤として、前記一般式(I)で表されるリターデーション上昇剤と、後述する波長分散調整剤とが、位相差フィルム中に含有される。
本明細書において「リターデーション上昇剤」とは、アセチルセルロース100質量部に対して、3質量部を添加した場合に、位相差フィルムのリターデーション(具体的には、波長550nmで測定した厚み方向のリターデーション値=Rt550)を、無添加の場合の1.5倍以上(好ましくは2倍以上、さらに好ましくは通常は、2倍〜10倍)に上昇させる機能を有する化合物を意味する。
また、「波長分散調整剤」とは、位相差フィルムに含有させたとき位相差フィルムの面内リターデーションRoを、可視光域において、波長が長波長になる程大きくする化合物である。即ち、Ro(450nm)<Ro(550nm)<Ro(650nm)(いずれも括弧内は測定波長)の関係を有することをいう。特に、下記式(iii)を満足する場合は、高品位な液晶表示装置が得られるため好ましい。位相差の波長分散性がこの範囲内の場合は、視野角による色シフトが大きくなることがなく好ましい。
式(iii) Ro(450nm)/Ro(650nm)=0.80〜0.96
なお、上記のリターデーションの測定値は温度23℃、湿度55%RHの環境下での測定値である。
[リターデーション上昇剤]
本発明では、リターデーション上昇剤が位相差フィルムに含有される。
リターデーション上昇剤は、アセチルセルロース100質量部に対して、0.01乃至20質量部の範囲で使用する。
本発明において、リターデーション上昇剤として、下記式(I)で示されるリターデーション上昇剤が用いられる。
Figure 2013195504
式中、X1は、単結合、−NR4−、−O−又はS−であり;X2は、単結合、−NR5−、−O−又はS−であり;X3は、単結合、−NR6−、−O−又はS−であり;R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、アリール基であり;そして、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又は複素環基である。上記アルキル基、アルケニル基、アリール基及び複素環基は、置換基を有していてもよい。
式(I)で表される化合物は、メラミン化合物であることが特に好ましい。メラミン化合物では、式(I)において、X1、X2及びX3が、それぞれ、−NR4−、−NR5−及びNR6−である。−X1−R1、−X2−R2及びX3−R3は、同一の置換基であることが好ましい。
4、R5及びR6は、水素原子であることが特に好ましい。
上記アルキル基は、環状アルキル基よりも鎖状アルキル基である方が好ましい。分岐を有する鎖状アルキル基よりも、直鎖状アルキル基の方が好ましい。アルキル基の炭素原子数は、1乃至30であることが好ましく、1乃至20であることがより好ましく、1乃至10であることがさらに好ましく、1乃至8であることがさらにまた好ましく、1乃至6であることが最も好ましい。アルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ)及びアシルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)が含まれる。上記アルケニル基は、環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基である方が好ましい。分岐を有する鎖状アルケニル基よりも、直鎖状アルケニル基の方が好ましい。アルケニル基の炭素原子数は、2乃至30であることが好ましく、2乃至20であることがより好ましく、2乃至10であることがさらに好ましく、2乃至8であることがさらにまた好ましく、2乃至6であることが最も好ましい。アルケニル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ)及びアシルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)が含まれる。
上記アリール基は、フェニル又はナフチルであることが好ましく、フェニルであることが特に好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル、アルキル置換スルファモイル基、アルケニル置換スルファモイル基、アリール置換スルファモイル基、スルホンアミド基、カルバモイル、アルキル置換カルバモイル基、アルケニル置換カルバモイル基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基及びアシル基が含まれる。上記アルキル基は、前述したアルキル基と同様の定義を有する。アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキル置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アルキル置換カルバモイル基、アミド基、アルキルチオ基とアシル基のアルキル部分も、前述したアルキル基と同様である。
上記アルケニル基は、前述したアルケニル基と同様の定義を有する。アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、アルケニルオキシカルボニル基、アルケニル置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アルケニル置換カルバモイル基、アミド基、アルケニルチオ基及びアシル基のアルケニル部分も、前述したアルケニル基と同様である。
上記アリール基の例には、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−メトキシフェニル、3,4−ジエトキシフェニル、4−オクチルオキシフェニル及び4−ドデシルオキシフェニルが含まれる。アリールオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリール置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アリールチオ基及びアシル基の部分の例は、上記アリール基の例と同様である。
複素環基は、芳香族性を有することが好ましい。芳香族性を有する複素環は、一般に不飽和複素環であり、好ましくは最多の二重結合を有する複素環である。複素環は、5員環、6員環又は7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがさらに好ましく、6員環であることが最も好ましい。複素環のヘテロ原子は、N、S又はOであることが好ましく、Nであることが特に好ましい。芳香族性を有する複素環としては、ピリジン環(複素環基としては、2−ピリジル又は4−ピリジル)が特に好ましい。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様である。
複素環基は、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基であってもよい。窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基は、5員環、6員環又は7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることがさらに好ましく、5員環であることが最も好ましい。複素環基は、複数の窒素原子を有していてもよい。また、複素環基は、窒素原子以外のヘテロ原子(例、O、S)を有していてもよい。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様である。
以下に、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基の例を示す。
Figure 2013195504
Figure 2013195504
1,3,5−トリアジン環を有する化合物の分子量は、300乃至2000であることが好ましい。化合物の沸点は、260℃以上であることが好ましい。沸点は、市販の測定装置(例えば、TG/DTA100、エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製)を用いて測定できる。
以下に、1,3,5−トリアジン環を有する化合物の具体例を示す。なお、各例に示す複数のRは、同一の基を意味する。Rの定義は、具体例番号と共に式の後に示す。
Figure 2013195504
(1)ブチル
(2)2−メトキシ−2−エトキシエチル
(3)5−ウンデセニル
(4)フェニル
(5)4−エトキシカルボニルフェニル
(6)4−ブトキシフェニル
(7)p−ビフェニリル
(8)4−ピリジル
(9)2−ナフチル
(10)2−メチルフェニル
(11)3,4−ジメトキシフェニル
(12)2−フリル
Figure 2013195504
Figure 2013195504
(14)フェニル
(15)3−エトキシカルボニルフェニル
(16)3−ブトキシフェニル
(17)m−ビフェニリル
(18)3−フェニルチオフェニル
(19)3−クロロフェニル
(20)3−ベンゾイルフェニル
(21)3−アセトキシフェニル
(22)3−ベンゾイルオキシフェニル
(23)3−フェノキシカルボニルフェニル
(24)3−メトキシフェニル
(25)3−アニリノフェニル
(26)3−イソブチリルアミノフェニル
(27)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(28)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(29)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(30)3−メチルフェニル
(31)3−フェノキシフェニル
(32)3−ヒドロキシフェニル
(33)4−エトキシカルボニルフェニル
(34)4−ブトキシフェニル
(35)p−ビフェニリル
(36)4−フェニルチオフェニル
(37)4−クロロフェニル
(38)4−ベンゾイルフェニル
(39)4−アセトキシフェニル
(40)4−ベンゾイルオキシフェニル
(41)4−フェノキシカルボニルフェニル
(42)4−メトキシフェニル
(43)4−アニリノフェニル
(44)4−イソブチリルアミノフェニル
(45)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(46)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(47)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(48)4−メチルフェニル
(49)4−フェノキシフェニル
(50)4−ヒドロキシフェニル
(51)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(52)3,4−ジブトキシフェニル
(53)3,4−ジフェニルフェニル
(54)3,4−ジフェニルチオフェニル
(55)3,4−ジクロロフェニル
(56)3,4−ジベンゾイルフェニル
(57)3,4−ジアセトキシフェニル
(58)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル
(59)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル
(60)3,4−ジメトキシフェニル
(61)3,4−ジアニリノフェニル
(62)3,4−ジメチルフェニル
(63)3,4−ジフェノキシフェニル
(64)3,4−ジヒドロキシフェニル
(65)2−ナフチル
(66)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(67)3,4,5−トリブトキシフェニル
(68)3,4,5−トリフェニルフェニル
(69)3,4,5−トリフェニルチオフェニル
(70)3,4,5−トリクロロフェニル
(71)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(72)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(73)3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル
(74)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル
(75)3,4,5−トリメトキシフェニル
(76)3,4,5−トリアニリノフェニル
(77)3,4,5−トリメチルフェニル
(78)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(79)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
Figure 2013195504
(80)フェニル
(81)3−エトキシカルボニルフェニル
(82)3−ブトキシフェニル
(83)m−ビフェニリル
(84)3−フェニルチオフェニル
(85)3−クロロフェニル
(86)3−ベンゾイルフェニル
(87)3−アセトキシフェニル
(88)3−ベンゾイルオキシフェニル
(89)3−フェノキシカルボニルフェニル
(90)3−メトキシフェニル
(91)3−アニリノフェニル
(92)3−イソブチリルアミノフェニル
(93)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(94)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(95)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(96)3−メチルフェニル
(97)3−フェノキシフェニル
(98)3−ヒドロキシフェニル
(99)4−エトキシカルボニルフェニル
(100)4−ブトキシフェニル
(101)p−ビフェニリル
(102)4−フェニルチオフェニル
(103)4−クロロフェニル
(104)4−ベンゾイルフェニル
(105)4−アセトキシフェニル
(106)4−ベンゾイルオキシフェニル
(107)4−フェノキシカルボニルフェニル
(108)4−メトキシフェニル
(109)4−アニリノフェニル
(110)4−イソブチリルアミノフェニル
(111)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(112)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(113)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(114)4−メチルフェニル
(115)4−フェノキシフェニル
(116)4−ヒドロキシフェニル
(117)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(118)3,4−ジブトキシフェニル
(119)3,4−ジフェニルフェニル
(120)3,4−ジフェニルチオフェニル
(121)3,4−ジクロロフェニル
(122)3,4−ジベンゾイルフェニル
(123)3,4−ジアセトキシフェニル
(124)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル
(125)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル
(126)3,4−ジメトキシフェニル
(127)3,4−ジアニリノフェニル
(128)3,4−ジメチルフェニル
(129)3,4−ジフェノキシフェニル
(130)3,4−ジヒドロキシフェニル
(131)2−ナフチル
(132)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(133)3,4,5−トリブトキシフェニル
(134)3,4,5−トリフェニルフェニル
(135)3,4,5−トリフェニルチオフェニル
(136)3,4,5−トリクロロフェニル
(137)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(138)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(139)3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル
(140)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル
(141)3,4,5−トリメトキシフェニル
(142)3,4,5−トリアニリノフェニル
(143)3,4,5−トリメチルフェニル
(144)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(145)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
Figure 2013195504
(146)フェニル
(147)4−エトキシカルボニルフェニル
(148)4−ブトキシフェニル
(149)p−ビフェニリル
(150)4−フェニルチオフェニル
(151)4−クロロフェニル
(152)4−ベンゾイルフェニル
(153)4−アセトキシフェニル
(154)4−ベンゾイルオキシフェニル
(155)4−フェノキシカルボニルフェニル
(156)4−メトキシフェニル
(157)4−アニリノフェニル
(158)4−イソブチリルアミノフェニル
(159)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(160)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(161)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(162)4−メチルフェニル
(163)4−フェノキシフェニル
(164)4−ヒドロキシフェニル
Figure 2013195504
(165)フェニル
(166)4−エトキシカルボニルフェニル
(167)4−ブトキシフェニル
(168)p−ビフェニリル
(169)4−フェニルチオフェニル
(170)4−クロロフェニル
(171)4−ベンゾイルフェニル
(172)4−アセトキシフェニル
(173)4−ベンゾイルオキシフェニル
(174)4−フェノキシカルボニルフェニル
(175)4−メトキシフェニル
(176)4−アニリノフェニル
(177)4−イソブチリルアミノフェニル
(178)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(179)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(180)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(181)4−メチルフェニル
(182)4−フェノキシフェニル
(183)4−ヒドロキシフェニル
Figure 2013195504
(184)フェニル
(185)4−エトキシカルボニルフェニル
(186)4−ブトキシフェニル
(187)p−ビフェニリル
(188)4−フェニルチオフェニル
(189)4−クロロフェニル
(190)4−ベンゾイルフェニル
(191)4−アセトキシフェニル
(192)4−ベンゾイルオキシフェニル
(193)4−フェノキシカルボニルフェニル
(194)4−メトキシフェニル
(195)4−アニリノフェニル
(196)4−イソブチリルアミノフェニル
(197)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(198)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(199)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(200)4−メチルフェニル
(201)4−フェノキシフェニル
(202)4−ヒドロキシフェニル
Figure 2013195504
(203)フェニル
(204)4−エトキシカルボニルフェニル
(205)4−ブトキシフェニル
(206)p−ビフェニリル
(207)4−フェニルチオフェニル
(208)4−クロロフェニル
(209)4−ベンゾイルフェニル
(210)4−アセトキシフェニル
(211)4−ベンゾイルオキシフェニル
(212)4−フェノキシカルボニルフェニル
(213)4−メトキシフェニル
(214)4−アニリノフェニル
(215)4−イソブチリルアミノフェニル
(216)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(217)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(218)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(219)4−メチルフェニル
(220)4−フェノキシフェニル
(221)4−ヒドロキシフェニル
Figure 2013195504
(222)フェニル
(223)4−ブチルフェニル
(224)4−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(225)4−(5−ノネニル)フェニル
(226)p−ビフェニリル
(227)4−エトキシカルボニルフェニル
(228)4−ブトキシフェニル
(229)4−メチルフェニル
(230)4−クロロフェニル
(231)4−フェニルチオフェニル
(232)4−ベンゾイルフェニル
(233)4−アセトキシフェニル
(234)4−ベンゾイルオキシフェニル
(235)4−フェノキシカルボニルフェニル
(236)4−メトキシフェニル
(237)4−アニリノフェニル
(238)4−イソブチリルアミノフェニル
(239)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(240)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(241)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(242)4−フェノキシフェニル
(243)4−ヒドロキシフェニル
(244)3−ブチルフェニル
(245)3−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(246)3−(5−ノネニル)フェニル
(247)m−ビフェニリル
(248)3−エトキシカルボニルフェニル
(249)3−ブトキシフェニル
(250)3−メチルフェニル
(251)3−クロロフェニル
(252)3−フェニルチオフェニル
(253)3−ベンゾイルフェニル
(254)3−アセトキシフェニル
(255)3−ベンゾイルオキシフェニル
(256)3−フェノキシカルボニルフェニル
(257)3−メトキシフェニル
(258)3−アニリノフェニル
(259)3−イソブチリルアミノフェニル
(260)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(261)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(262)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(263)3−フェノキシフェニル
(264)3−ヒドロキシフェニル
(265)2−ブチルフェニル
(266)2−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(267)2−(5−ノネニル)フェニル
(268)o−ビフェニリル
(269)2−エトキシカルボニルフェニル
(270)2−ブトキシフェニル
(271)2−メチルフェニル
(272)2−クロロフェニル
(273)2−フェニルチオフェニル
(274)2−ベンゾイルフェニル
(275)2−アセトキシフェニル
(276)2−ベンゾイルオキシフェニル
(277)2−フェノキシカルボニルフェニル
(278)2−メトキシフェニル
(279)2−アニリノフェニル
(280)2−イソブチリルアミノフェニル
(281)2−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(282)2−(3−エチルウレイド)フェニル
(283)2−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(284)2−フェノキシフェニル
(285)2−ヒドロキシフェニル
(286)3,4−ジブチルフェニル
(287)3,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(288)3,4−ジフェニルフェニル
(289)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(290)3,4−ジドデシルオキシフェニル
(291)3,4−ジメチルフェニル
(292)3,4−ジクロロフェニル
(293)3,4−ジベンゾイルフェニル
(294)3,4−ジアセトキシフェニル
(295)3,4−ジメトキシフェニル
(296)3,4−ジ−N−メチルアミノフェニル
(297)3,4−ジイソブチリルアミノフェニル
(298)3,4−ジフェノキシフェニル
(299)3,4−ジヒドロキシフェニル
(300)3,5−ジブチルフェニル
(301)3,5−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(302)3,5−ジフェニルフェニル
(303)3,5−ジエトキシカルボニルフェニル
(304)3,5−ジドデシルオキシフェニル
(305)3,5−ジメチルフェニル
(306)3,5−ジクロロフェニル
(307)3,5−ジベンゾイルフェニル
(308)3,5−ジアセトキシフェニル
(309)3,5−ジメトキシフェニル
(310)3,5−ジ−N−メチルアミノフェニル
(311)3,5−ジイソブチリルアミノフェニル
(312)3,5−ジフェノキシフェニル
(313)3,5−ジヒドロキシフェニル
(314)2,4−ジブチルフェニル
(315)2,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(316)2,4−ジフェニルフェニル
(317)2,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(318)2,4−ジドデシルオキシフェニル
(319)2,4−ジメチルフェニル
(320)2,4−ジクロロフェニル
(321)2,4−ジベンゾイルフェニル
(322)2,4−ジアセトキシフェニル
(323)2,4−ジメトキシフェニル
(324)2,4−ジ−N−メチルアミノフェニル
(325)2,4−ジイソブチリルアミノフェニル
(326)2,4−ジフェノキシフェニル
(327)2,4−ジヒドロキシフェニル
(328)2,3−ジブチルフェニル
(329)2,3−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(330)2,3−ジフェニルフェニル
(331)2,3−ジエトキシカルボニルフェニル
(332)2,3−ジドデシルオキシフェニル
(333)2,3−ジメチルフェニル
(334)2,3−ジクロロフェニル
(335)2,3−ジベンゾイルフェニル
(336)2,3−ジアセトキシフェニル
(337)2,3−ジメトキシフェニル
(338)2,3−ジ−N−メチルアミノフェニル
(339)2,3−ジイソブチリルアミノフェニル
(340)2,3−ジフェノキシフェニル
(341)2,3−ジヒドロキシフェニル
(342)2,6−ジブチルフェニル
(343)2,6−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(344)2,6−ジフェニルフェニル
(345)2,6−ジエトキシカルボニルフェニル
(346)2,6−ジドデシルオキシフェニル
(347)2,6−ジメチルフェニル
(348)2,6−ジクロロフェニル
(349)2,6−ジベンゾイルフェニル
(350)2,6−ジアセトキシフェニル
(351)2,6−ジメトキシフェニル
(352)2,6−ジ−N−メチルアミノフェニル
(353)2,6−ジイソブチリルアミノフェニル
(354)2,6−ジフェノキシフェニル
(355)2,6−ジヒドロキシフェニル
(356)3,4,5−トリブチルフェニル
(357)3,4,5−トリ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(358)3,4,5−トリフェニルフェニル
(359)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(360)3,4,5−トリドデシルオキシフェニル
(361)3,4,5−トリメチルフェニル
(362)3,4,5−トリクロロフェニル
(363)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(364)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(365)3,4,5−トリメトキシフェニル
(366)3,4,5−トリ−N−メチルアミノフェニル
(367)3,4,5−トリイソブチリルアミノフェニル
(368)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(369)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
(370)2,4,6−トリブチルフェニル
(371)2,4,6−トリ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(372)2,4,6−トリフェニルフェニル
(373)2,4,6−トリエトキシカルボニルフェニル
(374)2,4,6−トリドデシルオキシフェニル
(375)2,4,6−トリメチルフェニル
(376)2,4,6−トリクロロフェニル
(377)2,4,6−トリベンゾイルフェニル
(378)2,4,6−トリアセトキシフェニル
(379)2,4,6−トリメトキシフェニル
(380)2,4,6−トリ−N−メチルアミノフェニル
(381)2,4,6−トリイソブチリルアミノフェニル
(382)2,4,6−トリフェノキシフェニル
(383)2,4,6−トリヒドロキシフェニル
(384)ペンタフルオロフェニル
(385)ペンタクロロフェニル
(386)ペンタメトキシフェニル
(387)6−N−メチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(388)5−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(389)6−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(390)5−エトキシ−7−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(391)3−メトキシ−2−ナフチル
(392)1−エトキシ−2−ナフチル
(393)6−N−フェニルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(394)5−メトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(395)1−(4−メチルフェニル)−2−ナフチル
(396)6,8−ジ−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(397)6−N−2−アセトキシエチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(398)5−アセトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(399)3−ベンゾイルオキシ−2−ナフチル
(400)5−アセチルアミノ−1−ナフチル
(401)2−メトキシ−1−ナフチル
(402)4−フェノキシ−1−ナフチル
(403)5−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル
(404)3−N−メチルカルバモイル−4−ヒドロキシ−1−ナフチル
(405)5−メトキシ−6−N−エチルスルファモイル−1−ナフチル
(406)7−テトラデシルオキシ−1−ナフチル
(407)4−(4−メチルフェノキシ)−1−ナフチル
(408)6−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル
(409)3−N,N−ジメチルカルバモイル−4−メトキシ−1−ナフチル
(410)5−メトキシ−6−N−ベンジルスルファモイル−1−ナフチル
(411)3,6−ジ−N−フェニルスルファモイル−1−ナフチル
(412)メチル(413)エチル(414)ブチル(415)オクチル
(416)ドデシル
(417)2−ブトキシ−2−エトキシエチル
(418)ベンジル
(419)4−メトキシベンジル
Figure 2013195504
(424)メチル
(425)フェニル
(426)ブチル
Figure 2013195504
(430)メチル
(431)エチル
(432)ブチル
(433)オクチル
(434)ドデシル
(435)2−ブトキシ−2−エトキシエチル
(436)ベンジル
(437)4−メトキシベンジル
Figure 2013195504
Figure 2013195504
1,3,5−トリアジン環を有する化合物として、メラミンポリマーを用いてもよい。メラミンポリマーは、下記式(II)で示すメラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応により合成することが好ましい。
Figure 2013195504
式中、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又は複素環基である。
上記アルキル基、アルケニル基、アリール基及び複素環基の定義及び置換基は、前記式(I)で説明した各基の定義及び置換基と同様である。メラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応は、通常のメラミン樹脂(例、メラミンホルムアルデヒド樹脂)の合成方法と同様である。市販のメラミンポリマー(メラミン樹脂)を用いてもよい。メラミンポリマーの分子量は、2千以上40万以下であることが好ましい。メラミンポリマーの繰り返し単位の例を以下に示す。
Figure 2013195504
MP−1:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−2:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−3:R13、R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−4:R13、R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−5:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−6:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−7:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−8:R13、R14、R15:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−9:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−10:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−11:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−12:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−13:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−14:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−i−C49
MP−15:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−i−C49
MP−16:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−i−C49
MP−17:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−i−C49
MP−18:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−i−C4H9
MP−19:R13、R14、R16:CH2O−i−C49;R15:CH2OH
MP−20:R13、R16:CH2O−i−C49;R14、R15:CH2OH
MP−21:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−22:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−23:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−24:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49
MP−25:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−26:R13、R14、R16:CH2O−n−C49;R15:CH2OH
MP−27:R13、R16:CH2O−n−C49;R14、R15:CH2OH
MP−28:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−29:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−30:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−31:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−32:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−33:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−34:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−35:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−36:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−37:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−38:R13、R16:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−39:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−40:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−41:R13:CH2OH;R14:CH2O−n−C49;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−42:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−43:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−44:R13:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−45:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−46:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−47:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−48:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−49:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−50:R13:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
Figure 2013195504
MP−51:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−52:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−53:R13、R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−54:R13、R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−55:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−56:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−57:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−58:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−59:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−60:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−61:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−62:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−63:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−64:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−i−C49
MP−65:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−i−C49
MP−66:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−i−C49
MP−67:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−i−C49
MP−68:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−69:R13、R14、R16:CH2O−i−C49;R15:CH2OH
MP−70:R13、R16:CH2O−i−C49;R14、R15:CH2OH
MP−71:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−72:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−73:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−74:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49
MP−75:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−76:R13、R14、R16:CH2O−n−C49;R15:CH2OH
MP−77:R13、R16:CH2O−n−C49;R14、R15:CH2OH
MP−78:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−79:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−80:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−81:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−82:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−83:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−84:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−85:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−86:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−87:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−88:R13、R16:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−89:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−90:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−91:R13:CH2OH;R14:CH2O−n−C49;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−92:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−93:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−94:R13:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−95:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−96:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−97:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−98:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−99:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−100:R13:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
Figure 2013195504
MP−101:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−102:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−103:R13、R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−104:R13、R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−105:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−106:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−107:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−108:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−109:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−110:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−111:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−112:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−113:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−114:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−i−C49
MP−115:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−i−C49
MP−116:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−i−C49
MP−117:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−i−C49
MP−118:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−119:R13、R14、R16:CH2O−i−C49;R15:CH2OH
MP−120:R13、R16:CH2O−i−C49;R14、R15:CH2OH
MP−121:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−122:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−123:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−124:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49
MP−125:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−126:R13、R14、R16:CH2O−n−C49;R15:CH2OH
MP−127:R13、R16:CH2O−n−C49;R14、R15:CH2OH
MP−128:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−129:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−130:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−131:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−132:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−133:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−134:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−135:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−136:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−137:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−138:R13、R16:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−139:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−140:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−141:R13:CH2OH;R14:CH2O−n−C49;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−142:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−143:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−144:R13:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−145:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−146:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−147:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−148:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−149:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−150:R13:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
Figure 2013195504
MP−151:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−152:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−153:R13、R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−154:R13、R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−155:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−156:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−157:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−158:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−159:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−160:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−161:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−162:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−163:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−164:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−i−C49
MP−165:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−i−C49
MP−166:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−i−C49
MP−167:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−i−C49
MP−168:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−169:R13、R14、R16:CH2O−i−C49;R15:CH2OH
MP−170:R13、R16:CH2O−i−C49;R14、R15:CH2OH
MP−171:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−172:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−173:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−174:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49
MP−175:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−176:R13、R14、R16:CH2O−n−C49;R15:CH2OH
MP−177:R13、R16:CH2O−n−C49;R14、R15:CH2OH
MP−178:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−179:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−180:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−181:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−182:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−183:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−184:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−185:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−186:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−187:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−188:R13、R16:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−189:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−190:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−191:R13:CH2OH;R14:CH2O−n−C49;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−192:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−193:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−194:R13:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−195:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−196:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−197:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−198:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−199:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−200:R13:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
二種類以上の繰り返し単位を組み合わせたコポリマーを用いてもよい。二種類以上のホモポリマー又はコポリマーを併用してもよい。二種類以上の1,3,5−トリアジン環を有する化合物を併用してもよい。二種類以上のリターデーション上昇剤(例えば、1,3,5−トリアジン環を有する化合物とポルフィリン骨格を有する化合物と)を併用してもよい。
〈波長分散調整剤〉
本発明でアセチルセルロースに含有される波長分散調整剤の具体例は上述した特性のものであれば、特に制限がないが、好ましくは、分子長軸方向と略直交方向の遷移電気双極子モーメントMyに由来する分子吸収波長が、該分子長軸方向と略平行方向の遷移電気双極子モーメントMxに由来する分子吸収波長より長波長であって、分子長軸方向と略直交方向の遷移電気双極子モーメントの大きさ|My|が分子長軸方向と略平行方向の遷移電気双極子モーメントの大きさ|Mx|より大きいことを特徴とする低分子化合物(以下化合物(M)ともいう。)を用いることである。以下化合物(M)について説明する。
(分子長軸の決定)
本発明に用いる上記化合物(M)における分子長軸はコンピューターを用いた密度汎関数計算によって決定することができる。すなわち密度汎関数計算によって分子の最適化構造得て、得られた分子構造中の任意の2原子間距離のうち、最も距離の長い2原子同士を結んだ軸を分子長軸とする。
上記における分子構造の構築にあたっては、GausView3.0(Gaussain Inc.社製)を用いる。分子構造の最適化に用いるプログラムとしては、Gaussian03Rev.D.02(Gaussain Inc.社製)を用い、基底関数としてB3LYP/6−31G(d)を用い、収束条件はデフォルト値を用いる。
(遷移電気双極子モーメント及びこれらの大きさ、遷移電気双極子モーメントに由来する吸収波長の算出)
上記遷移電気双極子モーメントMx、My、これらの大きさの絶対値|Mx|及び|My|、さらにはMx、Myに由来する吸収波長は時間依存密度汎関数計算によって求めることができる。時間依存密度汎関数計算に用いるプログラムとしては、Gaussian03Rev.D.02(Gaussain Inc.社製)、基底関数としてB3LYP/6−31+G(d)を用い、さらにPCM法により溶媒効果を導入する。
さらに具体的には上記計算によって求めた遷移電気双極子モーメントを構成するベクトルと前記分子長軸を構成する両端の原子のカルテシアン座標で表されるベクトルとの内積から遷移電気双極子モーメントと上記分子長軸とのなす角度を求め、これらを基に前記Mx、My、|Mx|、|My|、Mx及びMyに由来する分子吸収波長を決定する。
なお本発明において「分子長軸方向と略直交方向の遷移電気双極子モーメント」という場合、分子長軸方向と厳密に90°の角度をなす遷移電気双極子モーメントを指すわけではなく、分子長軸方向と略平行方向と70〜110°の範囲内の角度をなす全ての遷移電気双極子モーメントのうち最も大きい遷移電気双極子モーメントを指すものである。
既に述べたように本発明の位相差フィルムに用いる化合物(M)の特徴の一つは、分子長軸方向と略直交方向の遷移電気双極子モーメントMyに由来する分子吸収波長が、該分子長軸方向と略平行方向の遷移電気双極子モーメントMxに由来する分子吸収波長より長波長であることである。
ここで分子長軸方向に略直交する遷移電気双極子モーメントMxに由来する吸収波長は、分子長軸方向と略平行方向の遷移電気双極子モーメントMyに由来する吸収波長より10nm以上200nm以下長波長であることが好ましく、20nm以上150nm以下長波長あることがより好ましく、30nm以上120nm以下長波長であることがさらに好ましい。
上記長軸方向に略直交する遷移電気双極子モーメントMyに由来する吸収波長は250nm以上400nm以下の範囲であることが好ましく、300nm以上380nm以下の範囲であることがより好ましく、320nm以上375nm以下の範囲であることがさらに好ましい。
また本発明の位相差フィルムに用いる化合物(M)の他の特徴は、上記分子長軸方向と略直交する遷移電気双極子モーメントの大きさ|My|が分子長軸方向と略平行方向の遷移電気双極子モーメントの大きさ|Mx|より大きいことである。即ち、両者の比(|My|/|Mx|)は1以上であることが好ましく、1以上50以下であることがより好ましく、1.1以上30以下であることがさらに好ましい。
本発明の位相差フィルムに用いる化合物(M)は低分子化合物である。ここで低分子化合物とは分子量1500以下の化合物であり、1200以下であることがより好ましく、1000以下であることがさらに好ましい。上記の範囲の分子量より大きな分子量を有する化合物はブリードアウトが発生しやすく好ましくない。
本発明の効果、すなわち液晶表示装置黒表示時における斜め方向から見たときの着色(カラーシフト)を低減するという効果を得るためには、これに用いる光学補償フィルムの面内リターデーションが可視光域の光に対してその波長に依存して増大することが好ましい。
なお、以下の説明において光学フィルムの屈折率あるいは複屈折が可視光域の光に依存して(すなわち測定波長に依存して)変動することを、光学フィルムの屈折率あるいは複屈折の波長分散性といい、特に光学フィルムの屈折率あるいは複屈折が可視光域の光に対してその波長に依存して増大する性能を有することを「逆波長分散性を有する」、光学フィルムの屈折率あるいは複屈折が可視光域の光に対してその波長に依存して減少する性能を有することを「順波長分散性を有する」という。
本発明の前記効果を得る上では、高分子組成物に対して延伸等の配向処理を行って、延伸等による配向制御方向(以下、TD方向と示す)を正の方向とした場合の複屈折(Δn)を逆波長分散性とすることが好ましい。
ここで前記ΔnはTD方向の屈折率からMD方向の屈折率を差し引いた値である。このためΔnを逆波長分散性とするためにはTD方向の屈折率の波長分散性よりもMD方向の波長分散性がより右肩下がり(すなわち測定波長に対してそれぞれの屈折率の値を、短波長側を左、長波長側を右としてプロットした場合の屈折率の減少量が、MD方向のものが大きい)であることが必要である。
屈折率の波長分散性は、Lorentz−Lorenzの式で表されているように物質の吸収波形に密接な関係にあり、MD方向の屈折率の波長分散性を、TD方向の波長分散性より右肩下がりにするためには、TD方向に比較してMD方向における吸収遷移波長をより長波長化すればよい。
本発明では、高分子材料に対して化合物(M)のような化合物を添加し、さらに延伸等の配向処理を施すことで、TD方向に比較してMD方向における吸収遷移波長をより長波長化することを可能とするものである。
すなわち化合物(M)を高分子材料中添加し、これに延伸処理を施した場合、該化合物(M)の分子長軸はTD方向に配向する。前述のように化合物(M)においては分子長軸方向と略直交方向の遷移電気双極子モーメントMyに由来する分子吸収波長が、該分子長軸方向と略平行方向の遷移電気双極子モーメントMxに由来する分子吸収波長より長波長であって、分子長軸方向と略直交方向の遷移電気双極子モーメントの大きさ|My|が分子長軸方向と略平行方向の遷移電気双極子モーメントの大きさ|Mx|より大きい。このためTD方向に比較してMD方向における吸収遷移波長をより長波長化することが可能となる。
化合物(M)として好ましくは下記式(III)で表される化合物であるが、これに限定されるものではない。
以下に、式(III)の化合物について詳細に説明する。
Figure 2013195504
(式(III)中、L1及びL2は、それぞれ、単結合又は二価の連結基を表す。A1及びA2は−O−、−NR−(Rは水素原子又は置換基)、−S−、−CO−からそれぞれ独立に選ばれる基である。R1、R2、R3、R4及びR5は置換基を表す。nは0から2までの整数を表す。)
1及びL2は好ましくは下記の例が挙げられる。
Figure 2013195504
さらに好ましくは−O−、−COO−、−OCO−である。
1は置換基であり、複数存在する場合は同じでも異なっていてもよく、環を形成しても良い。置換基の例としては下記のものが適用できる。
ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換又は無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換又は無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル基)、ビシクロアルケニル基(置換又は無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5〜30の置換又は無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基)、アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換又は無置換のアリール基、例えばフェニル基、p−トリル基、ナフチル基)、ヘテロ環基(好ましくは5又は6員の置換又は無置換の、芳香族又は非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、さらに好ましくは、炭素数3〜30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換又は無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換又は無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換又は無置換のアニリノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換若しくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換又は無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチル−メトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換又は無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換又は無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基)、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換又は無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N′フェニルカルバモイル)スルファモイル基)、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基)、アルキル及びアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換又は無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換又は無置換のアリールカルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイルベンゾイル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換又は無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−tert−ブチルフェノキシカルボニル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換又は無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基)、アリール及びヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換又は無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換又は無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換又は無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換又は無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基)を表す。
上記の置換基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去り、さらに上記の基で置換されていてもよい。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル基、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基、アセチルアミノスルホニル基、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
1は好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、シアノ基、アミノ基であり、さらに好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基である。
2、R3は各々独立に置換基を表す。例としては上記R1の例が挙げられる。好ましくは置換若しくは無置換のベンゼン環、置換若しくは無置換のシクロヘキサン環である。より好ましくは置換基を有するベンゼン環、置換基を有するシクロヘキサン環であり、さらに好ましくは4位に置換基を有するベンゼン環、4位に置換基を有するシクロヘキサン環である。
4、R5は各々独立に置換基を表す。例としては上記R1の例が挙げられる。好ましくは、ハメットの置換基定数σp値が0より大きい電子吸引性の置換基であることが好ましく、σp値が0〜1.5の範囲内の電子吸引性の置換基を有していることがさらに好ましい。このような置換基としてはトリフルオロメチル基、シアノ基、カルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。また、R4とR5とが結合して環を形成してもよい。
なお、ハメットの置換基定数のσp、σmに関しては、例えば、稲本直樹著「ハメット則−構造と反応性−」(丸善)、日本化学会編「新実験化学講座14有機化合物の合成と反応V」2605頁(丸善)、仲谷忠雄著「理論有機化学解説」217頁(東京化学同人)、ケミカルレビュー,91巻,165〜195頁(1991年)等の成書に詳しく解説されている。
1及びA2は−O−、−NR−(Rは水素原子又は置換基)、−S−、−CO−からそれぞれ独立に選ばれる基である。好ましくは−O−、−NR−(Rは置換基)、−S−からそれぞれ独立に選ばれる基である。
nは0又は1が好ましく、0であることが最も好ましい。
以下、本発明の組成物が、少なくとも一種類以上含有する、式(III)で表される化合物に関して具体例を挙げて詳細に説明するが、本発明は以下の具体例によって何ら限定されることはない。下記化合物に関しては、指定のない限り括弧()内の数字にて例示化合物(X)と示す。
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
Figure 2013195504
一般式(III)で表される化合物の合成は、既知の方法を参照して行うことができる。例えば、一般式(III)の例示化合物(16)は、下記スキームに従って合成することができる。
Figure 2013195504
化合物(1−A)から化合物(1−C)までの合成は“JournalofChemical Crystallography”(1997);27(9);p.515−526.に記載の方法で行うことができる。
前記スキーム中、化合物(1−A)から化合物(1−D)までの合成は、“Journal of Chemical Crystallography”(1997);27(9);p.515−526.に記載の方法を参照して行うことができる。
さらに、前記スキームに示したように、化合物(1−E)のテトラヒドロフラン溶液に、メタンスルホン酸クロライドを加え、N,N−ジイソプロピルエチルアミンを滴下し攪拌した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミンを加え、化合物(1−D)のテトラヒドロフラン溶液を滴下し、その後、N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)のテトラヒドロフラン溶液を滴下することで、例示化合物(1)を得ることができる。
本発明の位相差フィルムに用いられる前記化合物(M)としては前記一般式(III)で表される化合物の他に、アントラキノン誘導体を好ましく用いることができる。
本発明に用いることができるアントラキノン誘導体としては、具体的には下記のような化合物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2013195504
本発明における、化合物(M)あるいは式(I)で表される化合物の含有量は、セルロース化合物に対して0.1〜30の範囲内の質量部であることが好ましく、0.5〜20質量部であることがより好ましく、1〜12質量部であることがさらに好ましく、1〜5の範囲内の質量部であることが最も好ましい。
化合物(M)あるいは式(I)で表される化合物は、100℃〜300℃の温度範囲で液晶相を発現することが好ましい。より好ましくは120℃〜200℃の範囲内である。液晶相は、ネマチィク相又はスメクティック相が好ましい。
〔単糖類又は二糖類の化合物〕
本発明の位相差フィルムは下記一般式(1)で表される単糖類又は二糖類の化合物を含有する。
Figure 2013195504
(式中、Gは単糖類又は二糖類残基を表す。X1は−O−を示し、R1は、−CO−R2を示し、R2は脂肪族又は芳香族基を示す。mは単糖類又は二糖類残基に直接結合しているヒドロキシ基の数の合計、nは単糖類又は二糖類残基に直接結合しているOR1基の数の合計を表す。)
一般式(1)で表される構造を有する化合物は、ヒドロキシ基の数(m)、OR1基の数(n)が固定された単一種の化合物を合成することは困難であり、式中のm、nの異なる成分が数種類混合された化合物となることが知られている。3≦m+n≦8であり、n≠0であることが好ましい。
上記一般式(1)において、Gは単糖類若しくは二糖類残基を表す。単糖類の具体例としては、例えばアロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソースなどが挙げられる。
本発明の位相差フィルムは、一般式(1)で表される単糖類又は二糖類の化合物を含有する。位相差フィルムの構成としてDACとリターデーション上昇剤と波長分散調整剤とを用いた場合、薄膜化が可能になり、内部ヘイズが低く、波長分散特性も良好になることが分かったが、軸ズレ現象が生じてしまうことが新たに判明した。
この軸ズレ劣化が起こる原因としては、DAC製造プロセス由来の不純物として含まれる超低置換度のアセチルセルロースや、セルロース原料由来の不純物であるマンノース、キシロースの−OH基と、トリアジンの−NH基及び波長分散調整剤のカルボン酸エステル部(−COO−)とが、水素結合による引力的相互作用を起こすため、位相差フィルムが硬くなり延伸ムラやバラツキが起こるので軸ズレが生じていたと考えられる。この現象は、強い極性基をもち、配向性の強い化合物を位相差フィルムに用いる上記の構成に特有のものであり、従来にはなかった新たな課題である。この新たな課題は、本発明に係る糖エステルを位相差フィルム含有させることで解決されることを本発明者らは見いだした。
本発明に係る単糖類又は二糖類の化合物によって、DACとトリアジンと位相差調整剤の間に糖エステルが入り込み、水素結合による引力的相互作用が弱まり、フィルム硬さが抑制され延伸ムラやバラツキが抑制されたためと推測した。
以下に、一般式(1)で表される、単糖類残基をもつ化合物の構造例を示すが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2013195504
二糖類の具体例としては、例えば、トレハロース、スクロース、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、イソトレハロースなどが挙げられる。
以下に、一般式(1)で表される、二糖類残基をもつ化合物の構造例を示すが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2013195504
式中、R1〜R8は、各々独立に、水素原子、置換若しくは無置換の脂肪族カルボニル基、又は、置換若しくは無置換の芳香族カルボニル基を表し、R1〜R8は、各々同じであっても、異なっていてもよい。上記アシル基の平均置換度は3.0〜7.0の範囲内であることが好ましい。
以下に上記脂肪族カルボニル基について説明する。脂肪族基は直鎖であっても、分岐であっても、環状であってもよく、炭素原子数1乃至25のものが好ましく、1乃至20のものがより好ましく、2乃至15のものが特に好ましい。脂肪族基の具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、ビシクロオクチル、アダマンチル、n−デシル、tert−オクチル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ジデシルなどが挙げられる。
以下に上記芳香族基について説明する。芳香族基は芳香族炭化水素基でも芳香族複素環基でもよい。芳香族炭化水素基としては、炭素原子数が6乃至24のものが好ましく、6乃至12のものがさらに好ましい。芳香族炭化水素基の具体例としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、ターフェニルなどが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、ベンゼン、ナフタレン、ビフェニルが特に好ましい。芳香族複素環基としては、酸素原子、窒素原子あるいは硫黄原子のうち少なくとも1つを含むものが好ましい。複素環の具体例としては、例えば、フラン、ピロール、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアゾリン、チアジアゾール、オキサゾリン、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラザインデンなどが挙げられる。芳香族複素環基としては、ピリジン、トリアジン、キノリンが好ましい。
本発明に係る二糖類の化合物としてはB−2で表された化合物のR1〜R8の芳香族基がアリール基で、アシル基の平均置換度を特定した、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2013195504
式中、R1〜R8は、各々独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は、置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を表し、R1〜R8は、各々同じであっても、異なっていてもよい。
アルキルカルボニル基とアリールカルボニル基を合計した平均置換度は3.0〜6.0の範囲内であることが好ましい。
次に、一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物の好ましい例を下記に示すが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
下記表に記載のR置換基1、R置換基2は、A−1〜A−6のR1又はB−1〜B−4のR1〜R8のうちのいずれかを表す。
Figure 2013195504
(合成例:本発明に係る化合物の合成)
Figure 2013195504
撹拌装置、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた四頭コルベンに、ショ糖34.2g(0.1モル)、無水安息香酸180.8g(0.8モル)、ピリジン379.7g(4.8モル)を仕込み、撹拌下に窒素ガス導入管から窒素ガスをバブリングさせながら昇温し、70℃で5時間エステル化反応を行った。次に、コルベン内を4×102Pa以下に減圧し、60℃で過剰のピリジンを留去した後に、コルベン内を1.3×10Pa以下に減圧し、120℃まで昇温させ、無水安息香酸、生成した安息香酸の大部分を留去した。そして、次にトルエン1L、0.5質量%の炭酸ナトリウム水溶液300gを添加し、50℃で30分間撹拌後、静置して、トルエン層を分取した。最後に、分取したトルエン層に水100gを添加し、常温で30分間水洗後、トルエン層を分取し、減圧下(4×102Pa以下)、60℃でトルエンを留去させ、化合物A−1、A−2、A−3、A−4及びA−5の混合物を得た。得られた混合物をHPLC及びLC−MASSで解析したところ、A−1が7質量%、A−2が58質量%、A−3が23質量%、A−4が9質量%、A−5が3質量%であった。なお、得られた混合物の一部をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製することで、それぞれ純度100%のA−1、A−2、A−3、A−4及びA−5を得た。
〈添加剤〉
本発明の一形態に係る位相差フィルムは、上述したアセチルセルロース、リターデーション上昇剤、波長分散調整剤及び単糖類又は二糖類の化合物に加え、可塑剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、マット剤、着色剤等、各種の添加剤をも含みうる。以下、本発明に用いられうる添加剤について説明する。
(可塑剤)
本形態に係る位相差フィルムは、可塑剤を含んでもよい。可塑剤の具体的な形態について特に制限はないが、例えば、ポリエステル系可塑剤が挙げられる。ポリエステル系可塑剤の具体的な構造について特に制限はなく、分子内に芳香環又はシクロアルキル環を有するポリエステル系可塑剤が用いることができる。ポリエステル系可塑剤としては、例えば、下記一般式(3)で表されるポリエステル系可塑剤が挙げられる。
一般式(3) B−(G−A)n−G−B
式中、Bはヒドロキシ基又はカルボン酸残基、Gは炭素数2〜12のアルキレングリコール残基又は炭素数6〜12のアリールグリコール残基又は炭素数が4〜12のオキシアルキレングリコール残基、Aは炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸残基又は炭素数6〜12のアリールジカルボン酸残基を表し、またnは1以上の整数を表す。
一般式(3)において、炭素数2〜12のアルキレングリコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール(3,3−ジメチロールペンタン)、2−n−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジオール(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−オクタデカンジオール等があり、これらのグリコールは、一種又は二種以上の混合物として使用される。
特に炭素数2〜12のアルキレングリコールがアセチルセルロースとの相溶性に優れているため、特に好ましい。
炭素数6〜12のアリールグリコール成分としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノール等があり、これらのグリコールは、一種又は二種以上の混合物として使用できる。
また、炭素数4〜12のオキシアルキレングリコール成分としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等があり、これらのグリコールは、一種又は二種以上の混合物として使用できる。
炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸成分としては、例えば、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等があり、これらは、それぞれ一種又は二種以上の混合物として使用される。炭素数6〜12のアリーレンジカルボン酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸等がある。
一般式(3)で表されるエステル系化合物は、数平均分子量が、好ましくは300〜1500、より好ましくは400〜1000の範囲内が好適である。
また、本発明に係るアセチルセルロースには、末端がヒドロキシ基のポリエステル系化合物が、相溶性の面で好ましい。
以下に、一般式(3)で表されるエステル化合物の具体的化合物を示すが、これに限定されない。
Figure 2013195504
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本形態の位相差フィルムは、本発明の効果を得る上で必要に応じて一般式(3)で表されるポリエステル系可塑剤以外の可塑剤を含有することができる。
可塑剤は特に限定されないが、好ましくは、多価カルボン酸エステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤及び多価アルコールエステル系可塑剤、エステル系可塑剤、アクリル系可塑剤等から選択される。
そのうち、可塑剤を二種以上用いる場合は、少なくとも一種は多価アルコールエステル系可塑剤であることが好ましい。
多価アルコールエステル系可塑剤は2価以上の脂肪族多価アルコールとモノカルボン酸のエステルよりなる可塑剤であり、分子内に芳香環又はシクロアルキル環を有することが好ましい。好ましくは2〜20価の脂肪族多価アルコールエステルである。
多価アルコールエステルの分子量は特に制限はないが、300〜1500であることが好ましく、350〜750であることが更に好ましい。分子量が大きい方が揮発し難くなるため好ましく、透湿性、アセチルセルロースとの相溶性の点では小さい方が好ましい。
(紫外線吸収剤)
本形態の位相差フィルムは、その用途に応じて、紫外線吸収剤を含有することもできる。紫外線吸収剤は400nm以下の紫外線を吸収することで、耐久性を向上させることを目的としており、特に波長370nmでの透過率が10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下、さらに好ましくは2%以下である。なお、本発明に係る位相差フィルムが紫外線吸収剤を含む場合、当該紫外線吸収剤は二種以上含まれることが好ましい。
本発明に用いられる紫外線吸収剤は特に限定されないが、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物、無機粉体等が挙げられる。
例えば、5−クロロ−2−(3,5−ジ−sec−ブチル−2−ヒドロキシルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、(2−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2,4−ベンジルオキシベンゾフェノン等があり、また、チヌビン109、チヌビン171、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328等のチヌビン類があり、これらはいずれもBASFジャパン株式会社製の市販品であり好ましく使用できる。
本発明で好ましく用いられる紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤であり、特に好ましくはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、である。このほか、1,3,5トリアジン環を有する化合物も紫外線吸収剤として好ましく用いられる。また、紫外線吸収剤としては高分子紫外線吸収剤も好ましく用いることができ、特に特開平6−148430号記載のポリマータイプの紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
紫外線吸収剤の添加方法は、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコールやメチレンクロライド、酢酸メチル、アセトン、ジオキソラン等の有機溶媒あるいはこれらの混合溶媒に紫外線吸収剤を溶解してからドープに添加するか、又は直接ドープ組成中に添加してもよい。また、無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、有機溶剤とアセチルセルロース中にディゾルバーやサンドミルを使用し、分散してからドープに添加すればよい。
本形態に係る位相差フィルムにおける紫外線吸収剤の含有量について特に制限はないが、アセチルセルロース100質量%に対して、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜5質量%である。
(赤外線吸収剤)
本形態に係る位相差フィルムは、赤外線吸収剤を含んでもよい。かような構成とすることによってもまた、フィルムの逆波長分散性が調整されうる。
赤外線吸収剤は、750〜1100nmの波長領域に最大吸収を有することが好ましく、800〜1000nmの波長領域に最大吸収を有することがさらに好ましい。また、赤外線吸収剤は、可視領域に実質的に吸収を有していないことが好ましい。
赤外線吸収剤としては、赤外線吸収染料又は赤外線吸収顔料を用いることが好ましく、赤外線吸収染料を用いることが特に好ましい。
赤外線吸収染料には、有機化合物と無機化合物が含まれる。有機化合物である赤外線吸収染料を用いることが好ましい。有機赤外線吸収染料には、シアニン化合物、金属キレート化合物、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物、キノン化合物、スクアリリウム化合物及びメチン化合物が含まれる。赤外線吸収染料については、色材、61〔4〕215−226(1988)、及び化学工業、43−53(1986、5月)に記載がある。
赤外線吸収機能あるいは吸収スペクトルの観点で染料の種類を検討すると、ハロゲン化銀写真感光材料の技術分野で開発された赤外線吸収染料が優れている。ハロゲン化銀写真感光材料の技術分野で開発された赤外線吸収染料には、ジヒドロペリミジンスクアリリウム染料(米国特許5380635号明細書及び特願平8−189817号明細書記載)、シアニン染料(特開昭62−123454号、同3−138640号、同3−211542号、同3−226736号、同5−313305号、同6−43583号の各公報、特願平7−269097号明細書及び欧州特許0430244号明細書記載)、ピリリウム染料(特開平3−138640号、同3−211542号の各公報記載)、ジイモニウム染料(特開平3−138640号、同3−211542号の各公報記載)、ピラゾロピリドン染料(特開平2−282244号記載)、インドアニリン染料(特開平5−323500号、同5−323501号の各公報記載)、ポリメチン染料(特開平3−26765号、同4−190343号の各公報及び欧州特許377961号明細書記載)、オキソノール染料(特開平3−9346号明細書記載)、アントラキノン染料(特開平4−13654号明細書記載)、ナフタロシアニン色素(米国特許5009989号明細書記載)及びナフトラクタム染料(欧州特許568267号明細書記載)が含まれる。これらの赤外線吸収剤は、一種のみが単独で用いられてもよいし、二種以上が併用されてもよい。
本形態に係る位相差フィルムにおける赤外線吸収剤の含有量について特に制限はないが、アセチルセルロース100質量%に対して、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜5質量%である。
(マット剤(微粒子))
本形態に係る位相差フィルムには、取扱性を向上させるため、例えば二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などの微粒子をマット剤として含有させることが好ましい。中でも二酸化珪素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましい。
微粒子の1次平均粒子径としては、20nm以下が好ましく、さらに好ましくは5〜16nmであり、特に好ましくは5〜12nmである。
これらの微粒子は0.1〜5μmの範囲内の粒径の2次粒子を形成してフィルム中に含まれることが好ましく、好ましい平均粒径は0.1〜2μmの範囲内であり、さらに好ましくは0.2〜0.6μmの範囲内である。これにより、フィルム表面に高さ0.1〜1.0μm程度の凹凸を形成し、これによってフィルム表面に適切な滑り性を与えることができる。
本発明に用いられる微粒子の1次平均粒子径の測定は、透過型電子顕微鏡(倍率50万〜200万倍)で粒子の観察を行い、粒子100個を観察し、粒子径を測定しその平均値をもって、1次平均粒子径とする。
微粒子の見かけ比重としては、70g/リットル以上が好ましく、さらに好ましくは90〜200g/リットルの範囲内であり、特に好ましくは100〜200g/リットルの範囲内である。見かけ比重が大きいほど、高濃度の分散液を作ることが可能になり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましく、また、固形分濃度の高いドープを調製する際には、特に好ましく用いられる。
1次粒子の平均径が20nm以下、見かけ比重が70g/リットル以上の二酸化珪素微粒子は、例えば、気化させた四塩化珪素と水素を混合させたものを1000〜1200℃にて空気中で燃焼させることで得ることができる。また例えばアエロジルR812、アエロジル200V、アエロジルR972V(以上、日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されており、それらを使用することができる。
≪位相差フィルムの製造方法≫
本発明の位相差フィルムの製造方法について特に制限はないが、例えば、ドープの状態で不純物を沈積させる処理を施すことで、本発明の位相差フィルムを製造することが可能である。すなわち、本発明の他の形態に係る位相差フィルムの製造方法は、
アシル基置換度が2.2〜2.55の範囲内であるアセチルセルロースを含むドープを調製するドープ調製工程と、
前記ドープに含まれる前記アセチルセルロース以外の成分を沈積させて除去する沈積除去工程と、
前記沈積除去工程で得られたドープを支持体上に流延して得られるフィルムを乾燥し、剥離した後に、少なくとも幅方向に延伸する工程とを含む。
以下、この製造方法の好ましい形態について、詳細に説明する。
位相差フィルムは、アセチルセルロース及び添加剤を含有するアセチルセルロース組成物を支持体上に流延して得られるフィルムを、長尺方向及び/又は幅手方向に、同時に又は逐次、延伸処理することにより得られるものである。かような製造方法としては、例えば、溶液流延法や溶融流延法が挙げられるが、いずれも採用可能であり、特に好ましくは溶液流延法が用いられる。
まず、ドープを調製する工程(ドープ調製工程)について説明する。本工程では、アセチル基置換度が2.0〜2.60の範囲内であるアセチルセルロースを含むドープを調製する。この際に用いるアセチルセルロースの詳細については上述した通りであるため、ここでは説明を省略する。
ドープ中のアセチルセルロースの濃度は、濃い方が金属支持体に流延した後の乾燥負荷が低減できて好ましいが、アセチルセルロースの濃度が濃過ぎると濾過時の負荷が増えて、濾過精度が悪くなる。これらを両立する濃度としては、10〜35質量%が好ましく、より好ましくは15〜25質量%である。
ドープの調製に用いられる溶剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよいが、アセチルセルロースの良溶剤と貧溶剤とを混合して使用することが生産効率の点で好ましく、良溶剤が多い方がアセチルセルロースの溶解性の点で好ましい。
良溶剤と貧溶剤との混合比率の好ましい範囲は、良溶剤が70〜98質量%であり、貧溶剤が2〜30質量%である。ここで、良溶剤、貧溶剤については、使用するアセチルセルロースを単独で溶解するものが良溶剤、単独で膨潤するか又は溶解しないものが貧溶剤と定義される。そのため、アセチルセルロースの置換度によって、同一の溶剤であっても良溶剤となることもあれば、貧溶剤となることもある。
良溶剤の候補としては特に限定されないが、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物やジオキソラン類、アセトン、酢酸メチル、アセト酢酸メチル等が挙げられる。特に好ましくはメチレンクロライド又は酢酸メチルが挙げられる。
また、貧溶剤の候補としても特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノン等が好ましく用いられる。また、ドープ中には水が0.01〜2質量%含まれていることが好ましい。なお、ドープの調製時にアセチルセルロースの溶解に用いられる溶媒は、フィルム製膜工程で乾燥によりフィルムから除去された後に回収され、通常は再利用される。
回収溶剤中に、アセチルセルロースに添加されている添加剤、例えば可塑剤、紫外線吸収剤、ポリマー、モノマー成分などが微量含有されていることもあるが、これらが含まれていても好ましく再利用することができるし、必要であれば精製して再利用することもできる。
上記記載のドープを調製するときの、アセチルセルロースの溶解方法としては、一般的な方法を用いることができる。加熱と加圧を組み合わせると常圧における沸点以上に加熱できる。
溶剤の常圧での沸点以上でかつ加圧下で溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱しながら攪拌溶解すると、ゲルやママコと呼ばれる塊状未溶解物の発生を防止するため好ましい。
また、アセチルセルロースを貧溶剤と混合して湿潤あるいは膨潤させた後、さらに良溶剤を添加して溶解する方法も好ましく用いられる。
加圧は窒素ガス等の不活性気体を圧入する方法や、加熱によって溶剤の蒸気圧を上昇させる方法によって行ってもよい。加熱は外部から行うことが好ましく、例えばジャケットタイプのものは温度コントロールが容易で好ましい。
溶剤を添加しての加熱温度は、高い方がアセチルセルロースの溶解性の観点から好ましいが、加熱温度が高過ぎると必要とされる圧力が大きくなり生産性が悪くなる。
好ましい加熱温度は45〜120℃の範囲内であり、60〜110℃の範囲内がより好ましく、70℃〜105℃の範囲内がさらに好ましい。また、圧力は設定温度で溶剤が沸騰しないように調整される。あるいは、冷却溶解法も好ましく用いられ、これによって酢酸メチルなどの溶媒にアセチルセルロースを溶解させることができる。
次に、沈積除去工程を行う。本工程では、上記で調製したドープに含まれるアセチルセルロース以外の成分の少なくとも1つを沈積させて、沈積物を除去する。ここで、沈積除去工程において沈積させる不純物としては、アセチルセルロース以外の成分であれば特に制限はない。ただし、本発明者らの検討によれば、アセチルセルロースに、リターデーション上昇剤、位相差調整剤を含むドープ中に、アセチルセルロースの製造プロセス由来の超低置換度アセチルセルロースや、セルロース原料由来のヘミセルロースなどが含まれていると、得られる位相差フィルムの遅相軸の方向が、面内の場所によってばらつく現象すなわち軸ズレが発生しやすくなり、その結果、当該フィルムを光学補償フィルムなどの用途に用いた場合に、コントラストの低下等の不具合がもたらされてしまうことが判明した。したがって、本形態に係る製造方法における沈積除去工程では、少なくとも上述した超低置換度アセチルセルロース及びヘミセルロースの双方を沈積させ、除去することが好ましい。なお、「超低置換度のアセチルセルロース」とは、本発明において位相差フィルム必須に含有されるアセチルセルロースよりも小さい置換度を有するアセチルセルロースを意味し、具体的にはアシル基置換度2.0未満のアセチルセルロースである。また、「ヘミセルロース」とは、植物細胞壁多糖の構成成分からセルロース及びペクチン質を除いた水不溶性多糖の総称であり、これにはペントースのホモ多糖(キシラン、アラバンなど)やヘキソースのホモ多糖(マンナンなど)のほか、複数の異なる単糖(マンノース、ガラクトース、キシロース、アラビノースなど)から構成されるヘテロ多糖を含んでいる。
アセチルセルロース以外の成分を沈積させるための具体的な手法について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。例えば、ドープを冷却してアセチルセルロース以外の成分を結晶化・析出させるという手法や、溶剤を除去することによりドープの固形分濃度を上昇させて、アセチルセルロース以外の成分をやはり結晶化・析出させるという手法などが例示される。もちろん、これら以外の手法が用いられてもよい。
沈積除去工程では、上述したようにアセチルセルロース以外の成分を沈積させた後、この沈積物を除去する。沈積物を除去するための手法についても特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうるが、好ましくは濾過による除去が採用されうる。
具体的には、沈積物を含むドープを濾紙等の適当な濾過材を用いて濾過する。濾過材としては、絶対濾過精度が小さい方が好ましいが、絶対濾過精度が小さ過ぎると濾過材の目詰まりが発生し易いという問題がある。このため、絶対濾過精度0.008mm以下の濾材が好ましく、0.001〜0.008mmの濾材がより好ましく、0.003〜0.006mmの濾材がさらに好ましい。濾材の材質は特に制限はなく、通常の濾材を使用することができるが、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等のプラスチック製の濾材や、ステンレススティール等の金属製の濾材が繊維の脱落等がなく好ましい。ドープの濾過は通常の方法で行うことができるが、溶剤の常圧での沸点以上で、かつ加圧下で溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱しながら濾過する方法が、濾過前後の濾圧の差(差圧という)の上昇が小さく、好ましい。濾過の際の好ましい温度は45〜120℃であり、45〜70℃がより好ましく、45〜55℃であることがさらに好ましい。濾圧は小さい方が好ましい。濾圧は1.6MPa以下であることが好ましく、1.2MPa以下であることがより好ましく、1.0MPa以下であることがさらに好ましい。
ドープにマット剤(微粒子)を添加する場合には、ドープにマット剤(微粒子)を添加する工程は、上述した沈積除去工程の後に行うことが好ましい。これは、例えば濾過によって沈積物を除去しようとする場合、ドープに既にマット剤(微粒子)が含まれていると、マット剤(微粒子)も沈積物とともに除去されてしまうためである。一方、沈積除去工程においてアセチルセルロース以外の成分を沈積物として濾過等により除去し、その後にマット剤(微粒子)を添加すれば、上述したような問題の発生が防止される。なお、ドープに溶解しうる成分(糖エステル化合物や可塑剤など)をドープに添加するタイミングについて特に制限はないが、アセチルセルロース以外の成分を確実に沈積物として沈積させるためには、ドープ中の各種の添加剤の溶解度は小さいことが好ましい。このため、ドープに溶解しうる添加剤成分の添加についても、マット剤(微粒子)と同様に、沈積除去工程の後に行うことが好ましい。
なお、マット剤(微粒子)が比較的粒径の大きい粗大粒子を僅かにでも含んでいると、位相差フィルムを光学補償フィルムなどの用途に用いた場合に輝点異物が発生するおそれがある。このため、マット剤(微粒子)については、あらかじめ粗大粒子を除去した後にドープに添加するか、又は、ドープへの添加後に粗大粒子を除去するための濾過工程を行うことが好ましい。なお、輝点異物とは、2枚の偏光板をクロスニコル状態にして配置し、その間に位相差フィルムを置き、一方の偏光板の側から光を当てて、他方の偏光板の側から観察した時に反対側からの光が漏れて見える点(異物)のことであり、径が0.01mm以上である輝点数が200個/cm2以下であることが好ましい。また、この輝点数は、より好ましくは100個/cm2以下であり、さらに好ましくは50個/m2以下であり、特に好ましくは0〜10個/cm2以下である。また、0.01mm以下の輝点も少ない方が好ましい。
続いて、上記で調製したドープを、無限に移行する無端の金属支持体上に流延する(流延工程;キャスト工程)。
流延工程における金属支持体は、表面を鏡面仕上げしたものが好ましく、金属支持体としては、ステンレススティールベルト又は鋳物で表面をメッキ仕上げしたドラムが好ましく用いられる。
キャストの幅は1〜4mの範囲内とすることができる。流延工程の金属支持体の表面温度は−50℃〜溶剤の沸点未満の温度で、温度が高い方がウェブの乾燥速度が速くできるので好ましいが、余り高過ぎるとウェブが発泡したり、平面性が劣化したりする場合がある。
好ましい支持体温度は0〜55℃の範囲内であり、25〜50℃の範囲内がさらに好ましい。あるいは、冷却することによってウェブをゲル化させて残留溶媒を多く含んだ状態でドラムから剥離することも好ましい方法である。
金属支持体の温度を制御する方法は特に制限されないが、温風又は冷風を吹きかける方法や、温水を金属支持体の裏側に接触させる方法がある。温水を用いる方が熱の伝達が効率的に行われるため、金属支持体の温度が一定になるまでの時間が短く好ましい。温風を用いる場合は目的の温度よりも高い温度の風を使う場合がある。
位相差フィルムが良好な平面性を示すためには、金属支持体からウェブを剥離する際の残留溶媒量は10〜150質量%が好ましく、さらに好ましくは20〜40質量%又は60〜130質量%であり、特に好ましくは、20〜30質量%又は70〜120質量%である。
なお、本発明においては、残留溶媒量は下記式で定義される。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
(式中、Mはウェブ又はフィルムを製造中又は製造後の任意の時点で採取した試料の質量を表し、Nは当該試料を115℃で1時間加熱した後の質量である。)
さらに、上記でドープを流延して得られたフィルムをウェブとして乾燥する。この乾燥工程においては、ウェブを金属支持体より剥離し、さらに乾燥し、残留溶媒量を1質量%以下にすることが好ましい。さらに好ましくは0.1質量%以下であり、特に好ましくは0〜0.01質量%である。乾燥工程では一般にロール乾燥方式(上下に配置した多数のロールにウェブを交互に通し乾燥させる方式)やテンター方式でウェブを搬送させながら乾燥する方式が採られる。ウェブを乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行うことができるが、簡便さの観点からは、熱風で行うことが好ましい。ウェブの乾燥工程における乾燥温度は、40〜200℃の範囲内で段階的に高くしていくことが好ましい。
続いて、得られたウェブを、延伸処理する。この延伸処理では、ウェブの両端をクリップ等で把持するテンター方式で幅方向(横方向)に延伸を行うことが特に好ましい。剥離張力は300N/m以下で剥離することが好ましい。
ウェブを乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行うことができるが、簡便さの点で熱風で行うことが好ましい。
ウェブの乾燥工程における乾燥温度は40〜200℃の範囲内で段階的に高くしていくことが好ましい。
本発明の位相差フィルムの膜厚は、特に限定はされないが、好ましくは10〜200μmの範囲内であり、より好ましくは10〜100μmであり、さらに好ましくは20〜60μmの範囲内である。
本発明の位相差フィルムは、幅1〜4mの範囲内のものが用いられる。特に幅1.4〜4mのものが好ましく用いられ、特に好ましくは1.6〜3mの範囲内である。4mを超えると搬送が困難となる。
本発明の位相差フィルムは、求められる光学補償効果によって必要とされる位相差は異なるものの、高い位相差発現性を生かす観点から、23℃、55%RHの環境下、測定光波長550nmにおいて、式(i)で定義される面内のリターデーション値Roが、30〜130nmの範囲内であることが好ましく、30〜90nmの範囲内であることがよりに好ましい。一方、式(ii)で定義される厚さ方向のリターデーション値Rtは、70〜300nmの範囲内であることが好ましい。なお、リターデーションの測定方法については、後述する実施例の欄に記載する。
式(i) Ro=(nx−ny)×d
式(ii) Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルムの厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さ(nm)である。)
位相差の調整方法としては、特に制限はないが、延伸処理時の条件(延伸倍率など)によって調整する方法が一般的である。
本発明で目標とするリターデーション値Ro、Rtを得るには、位相差フィルムが本発明の構成をとり、さらに搬送張力の制御、延伸操作により屈折率制御を行うことが好ましい。例えば、長手方向の張力を低く又は高くすることでリターデーション値を変動させることが可能となる。
また、フィルムの長手方向(製膜方向)及びそれとフィルム面内で直交する方向、即ち幅手方向に対して、逐次又は同時に2軸延伸若しくは1軸延伸することでリターデーション値を変動させることができる。
互いに直交する2軸方向の延伸倍率は、それぞれ最終的には流延方向に0.8〜1.5倍、幅方向に1.1〜2.5倍の範囲内とすることが好ましく、流延方向に0.8〜1.0倍、幅方向に1.25〜2.5倍に範囲内で行うことが好ましい。
延伸温度は120℃〜200℃の範囲内が好ましく、さらに好ましくは130℃〜180℃であり、さらに好ましくは140℃を超えて170℃以下で延伸するのが好ましい。なお、延伸時のフィルム中の残留溶媒量は15〜0%の範囲内が好ましく、さらには10〜0%の範囲内で延伸するのが好ましい。具体的には155℃で残留溶媒量が11%で延伸する、あるいは155℃で残留溶媒量が2%で延伸するのが好ましい。若しくは160℃で残留溶媒量が11%で延伸するのが好ましく、あるいは160℃で残留溶媒量が1%未満で延伸するのが好ましい。
ウェブを延伸する方法には特に限定はない。例えば、複数のロールに周速差をつけ、その間でロール周速差を利用して縦方向に延伸する方法、ウェブの両端をクリップやピンで固定し、クリップやピンの間隔を進行方向に広げて縦方向に延伸する方法、同様に横方向に広げて横方向に延伸する方法、あるいは縦横同時に広げて縦横両方向に延伸する方法などが挙げられる。もちろんこれ等の方法は、組み合わせて用いてもよい。
また、いわゆるテンター法の場合、リニアドライブ方式でクリップ部分を駆動すると滑らかな延伸を行うことができ、破断等の危険性が減少できるので好ましい。
製膜工程のこれらの幅保持あるいは横方向の延伸はテンターによって行うことが好ましく、ピンテンターでもクリップテンターでもよい。
本発明の位相差フィルムの遅相軸又は進相軸がフィルム面内に存在し、製膜方向とのなす角をθ1とするとθ1は−1°以上+1°以下であることが好ましく、−0.5°以上+0.5°以下であることがより好ましい。
このθ1は配向角として定義でき、θ1の測定は、自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器)を用いて行うことができる。θ1が各々上記関係を満たすことは、表示画像において高い輝度を得ること、光漏れを抑制又は防止することに寄与でき、カラー液晶表示装置においては忠実な色再現を得ることに寄与できる。
〈位相差フィルムの物性〉
本発明の位相差フィルムの透湿度は、40℃、90%RHで300〜1800g/m2・24hの範囲内が好ましく、さらに400〜1500g/m2・24hが好ましく、40〜1300g/m2・24hの範囲内が特に好ましい。透湿度はJIS Z 0208に記載の方法に従い測定することができる。
本発明の位相差フィルムは、破断伸度が10〜80%の範囲内であることが好ましく20〜50%の範囲内であることがさらに好ましい。
本発明の位相差フィルムの可視光透過率は90%以上であることが好ましく、93%以上であることがさらに好ましい。
本発明の位相差フィルムの内部ヘイズは1%未満であることが好ましく0〜0.1%であることが特に好ましく、0〜0.04%の範囲内であることが最も好ましい。
(偏光板、液晶表示装置)
本発明の偏光板及び液晶表示装置は、本発明の位相差フィルムを偏光板保護フィルムとした偏光板、及びその偏光板を用いた前記液晶表示装置として得られる。本発明の位相差フィルムは、偏光板保護フィルムの機能を兼ねたフィルムとされることが好ましく、その場合偏光板保護フィルムと別に位相差を有する光学フィルムを別途用意する必要がないため、液晶表示装置の厚みを薄く製造プロセスを簡略化することができる。
前記液晶表示装置は、液晶セルの両方の面に、前記偏光板が粘着層を介して貼り合わされたものであることが好ましい。
前記偏光板は一般的な方法で作製することができる。本発明の位相差フィルムの偏光子に貼合する側をアルカリ鹸化処理し、偏光子(例えば沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子)の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。もう一方の面には他の偏光板保護フィルムを貼合することができる。本発明の位相差フィルムは液晶表示装置とされた際に、偏光子の液晶セル側に設けられることが好ましく、偏光子の外側のフィルムは従来の偏光板保護フィルムを用いることができる。
例えば、従来の偏光板保護フィルムとしては、市販のセルロースエステルフィルム(例えば、コニカミノルタタックKC8UX、KC5UX、KC8UCR3、KC8UCR4、KC8UCR5、KC8UY、KC6UY、KC4UY、KC4UE、KC8UE、KC8UY−HA、KC8UX−RHA、KC8UXW−RHA−C、KC8UXW−RHA−NC、KC4UXW−RHA−NC、以上コニカミノルタオプト(株)製)が好ましく用いられる。
表示装置の表面側に用いられる偏光板保護フィルムには、防眩層あるいはクリアハードコート層のほか、反射防止層、帯電防止層、防汚層、バックコート層を有することが好ましい。
偏光板の主たる構成要素である偏光子とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光子は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがある。
偏光子は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられている。偏光子の膜厚は5〜30μmの範囲内が好ましく、特に10〜20μmの範囲内であることが好ましい。
本発明の位相差フィルムを用いた偏光板を液晶表示装置に用いることによって、種々の視認性に優れた前記液晶表示装置を作製することができる。
本発明の位相差フィルム、偏光板はSTN、TN、OCB、HAN、VA(MVA、PVA)、IPS、OCBなどの各種駆動方式の液晶表示装置に用いることができる。
特にVA(MVA、PVA)型液晶表示装置に用いられることが好ましい。
特に画面が30型以上の大画面の液晶表示装置であっても、光漏れによる軸ズレを低減し、正面コントラストなどに優れた液晶表示装置を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
(位相差フィルム1の作製)
〈合成例1:アセチルセルロースの合成〉
クラフト法溶解パルプ(α−セルロース含有率93%)を水解砕後、アセトン置換し乾燥した。このパルプ100質量部に対し、500質量部の酢酸を均一に散布し40℃にて30分間混合し、前処理活性化した。
一方、無水酢酸250質量部、硫酸4.0質量部の混合物を添加し、常法によりエステル化を行った。内容物は、原料パルプが同伴する水と無水酢酸との反応及びセルロースと無水酢酸との反応により発熱するが、外部冷却により調整し、次に125質量部の有機溶媒を添加し、さらに、保温したまま酢化反応を行わせた。
次いで、熱により反応溶液である有機溶媒を除去した後、35質量部の20%酢酸カルシウム水溶液を添加混合し、系内の硫酸を完全に中和し、かつ、酢酸カルシウム過剰とした(硫酸に対して、1.09倍等量)。
完全中和した反応混合物を150℃で50分間保持した後、反応混合物を大気下100℃とした。反応混合物は攪拌の下に、希酢酸水溶液を加え、フレーク状アセチルセルロースとして分離した後、充分水洗して取り出し乾燥した。得られたフレーク状アセチルセルロースのアセチル基置換度は2.4、数平均分子量は47500、重量平均分子量は166000であった。
〈微粒子分散液1〉
微粒子(アエロジル R972V 日本アエロジル(株)製) 11.0質量部
エタノール 89.0質量部
以上をディゾルバーで50分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。
〈微粒子添加液1〉
メチレンクロライドを入れた溶解タンクに十分攪拌しながら、微粒子分散液1をゆっくりと添加した。さらに、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、微粒子添加液1を調製した。
メチレンクロライド 99.0質量部
微粒子分散液1 5.0質量部
〈ドープの調製〉
下記組成の主ドープを調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクに合成例1で作製したアセチルセルロースを攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し、これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、残りの成分を添加し、撹拌して溶解させて、主ドープを調製した。
〈主ドープの組成〉
メチレンクロライド 340.0質量部
エタノール 64.0質量部
アセチルセルロース(合成例1で合成したもの) 100.0質量部
単糖類又は二糖類の化合物(一般式(2)例示化合物h5) 10.0質量部
波長分散調整剤(式(III)例示化合物8) 1.5質量部
リターデーション上昇剤(Re1) 2.5質量部
微粒子添加液1 1.0質量部
次いで、無端ベルト流延装置を用い、ドープを温度33℃、1500mm幅でステンレスベルト支持体上に均一に流延した。ステンレスベルトの温度は30℃に制御した。
ステンレスベルト支持体上で、流延(キャスト)したフィルム中の残留溶媒量が75%になるまで溶媒を蒸発させ、次いで剥離張力180N/mで、ステンレスベルト支持体上から剥離した。
剥離したアセチルセルロースフィルムを、150℃の熱をかけながらテンターを用いて幅方向に36%延伸した。延伸開始時の残留溶媒量は10%であった。
次いで、乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させた。乾燥温度は130℃で、搬送張力は100N/mとした。これにより、乾燥膜厚40μmの光学補償フィルム1を得た。
(位相差フィルム2〜45の作製)
合成例1で合成したアセチルセルロース(DAC)のアセチル基置換度、リターデーション上昇剤の種類と添加量、糖エステルの種類と添加量、波長分散調整剤の種類と添加量、キシロースとマンノースの量、及び膜厚を表1、表2に示すように変更したこと以外は、上述した位相差フィルム1の作製と同様の手法により、位相差フィルム2〜45を作製した。なお、ドープを調整する際、濾過するときの濾紙を変えてマンノース、キシロースの量を変化させた。
また表1、表2の略称は以下のとおりである。
波長分散調整剤:この欄の記号は下記のように式(III)の例示化合物の番号を表す。
I:式(III)例示化合物8
II:式(III)例示化合物4
III:式(III)例示化合物124
リターデーション上昇剤:
Figure 2013195504
Re2:リターデーション上昇剤、式(I)例示化合物222
Re3:リターデーション上昇剤、式(I)例示化合物295
Re4:リターデーション上昇剤、式(I)例示化合物4
Re5:リターデーション上昇剤、式(I)例示化合物229
Re6:リターデーション上昇剤、式(I)例示化合物14
≪位相差フィルムの物性評価方法≫
(アセチルセルロースのアセチル基置換度)
アセチルセルロースのアセチル基は、ASTM−D817−96に準拠して測定した。
(キシロース及びマンノースの含有割合の測定方法)
位相差フィルムにおけるキシロース及びマンノースの含有割合は、以下の手法により測定した。
すなわち、試料を72%硫酸で室温−4時間、次いで6%硫酸で110℃−3時間の条件で加水分解した生成物について液体クロマトグラフィー分析し、グルコース、キシロース、マンノースを定量し、これら成分の総量に対する、キシロース及びマンノースの含有割合をそれぞれ算出した。
(Ro(550)及びRt(550)の測定)
得られたフィルムから試料35mm×35mmを切り出し、温度23℃、55%RHで2時間調湿し、自動複屈折計(KOBRA−21ADH、王子計測機器社製)で、測定光波長550nmにおける垂直方向から測定した値とフィルム面を傾けながら同様に測定したリターデーション値の外挿値から以下の式(i)、式(ii)より、測定光波長550nmにおける面内リターデーション値(Ro(550))と、厚さ方向のリターデーション値(Rt(550)を算出した。
式(i) Ro=(nx−ny)×d
式(ii) Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルムの厚さ方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さ(nm)である。)
(波長分散の評価)
同様に測定光波長650nmの面内リターデーション値(Ro(650))と測定光波長450nmの面内リターデーション値(Ro(450))を測定し、測定光波長650nmに対する測定光波長450nmの比の値を、波長分散として、表に記載した。この値が1.0未満であると位相差フィルムが逆波長分散性を示し、波長分散特性として良好である。
(軸ズレの測定)
任意の5cm×5cmの面積中250点の遅相軸を求め、軸角度の標準偏差を軸ズレとして求めた。算出した軸角度の標準偏差の値を元に以下のようにランク付けした。
◎ :0.10°未満
○ :0.10°以上0.15°未満
△ :0.15°以上0.30未満
× :0.30°以上
(内部ヘイズ)
得られた位相差フィルムを、23℃・55%RHの環境下にて8時間調湿した後、下記の方法により内部ヘイズ値を評価した。なお、測定は、JIS K−7136に準じて行った。また、内部ヘイズの測定は、全て23℃・55%RHにて行った。
内部のヘイズとは、フィルムの内部の散乱因子により発生するヘイズであり、内部とはフィルム表面から5μm以上の部分である。
この内部のヘイズは、フィルム屈折率±0.05の屈折率の溶剤をフィルム表面に滴下して、フィルム表面のヘイズをできるだけ無視できる状態にして、ヘイズメーターにより測定される。
〈内部ヘイズ測定装置〉
ヘイズメーター(濁度計):型式NDH 2000、日本電色工業(株)製
光源:5V9Wハロゲン球、受光部は、シリコンフォトセル(比視感度フィルター付き)
〈内部ヘイズ測定方法〉
内部ヘイズ測定は以下のように行う。図1〜4をもって説明する。
まず、フィルム以外の測定器具のブランクヘイズ1を測定する。
1.きれいにしたスライドガラスaの上にグリセリンbを一滴(0.05ml)たらす。このとき液滴に気泡が入らないように注意する。ガラスは見た目がきれいでも汚れていることがあるので必ず洗剤で洗浄したものを使用する(図1参照)。
2.その上にカバーガラスを載せる。カバーガラスは押さえなくてもグリセリンは広がる。
3.ヘイズメーターにセットしブランクヘイズ1を測定する。
次いで、試料を含めたヘイズ2を測定する。
4.スライドガラスa上にグリセリンbを0.05ml滴下する(図1参照)。
5.その上に測定する試料フィルムcを気泡が入らないように載せる(図2参照)。
6.試料フィルムc上にグリセリンを0.05ml滴下する(図3参照)。
7.その上にカバーガラスdを載せる(図4参照)。
8.ヘイズメーターにセットしヘイズ2を測定する。
9.(ヘイズ2)−(ヘイズ1)=(本発明に係る内部ヘイズ)を算出する。
ここで、上記測定にて使用したガラス及びグリセリンは以下のとおりである。
ガラス:MICRO SLIDE GLASS S9213 MATSUNAMI
グリセリン: 関東化学製 鹿特級(純度>99.0%) 屈折率1.47
表1、表2にはこの値を内部ヘイズとして示す。また、内部ヘイズは0.04以下であることが好ましい。
Figure 2013195504
Figure 2013195504
表1、表2に示す結果から明らかなように、本発明の位相差フィルム1〜27は、比較の位相差フィルム28〜45に比べて、リターデーション発現性に優れ、かつ、軸ズレが良好で、内部ヘイズ、波長分散性も良好であることがわかる。
≪偏光板の作製≫
(偏光板1〜45の作製)
厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。
これをヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g、水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100gからなる68℃の水溶液に浸漬した。これを水洗、乾燥し偏光子を得た。
次いで、下記工程1〜5に従って、上記で得た偏光子の一方の面には上記で作製した位相差フィルム1〜45のいずれかを、他方の面にはコニカミノルタタックKC4UY(コニカミノルタオプト(株)製セルロースエステルフィルム)をそれぞれ貼り合わせて、偏光板1〜45を作製した。
工程1:60℃の2モル/Lの水酸化ナトリウム溶液に90秒間浸漬し、次いで水洗し乾燥して、偏光子と貼合する側をケン化した位相差フィルム1〜45を得た。同様に裏面側のKC4UYもケン化処理を行った。
工程2:前記偏光子を固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤槽中に1〜2秒浸漬した。
工程3:工程2で偏光子に付着した過剰の接着剤を軽く拭き除き、これを工程1で処理した位相差フィルム1〜45の上に載せて配置した。
工程4:工程3で積層した位相差フィルム1〜45と偏光子と裏面側セルロースエステルフィルムを圧力20〜30N/cm2、搬送スピードは約2m/分で貼合した。
工程5:80℃の乾燥機中、工程4で作製した積層体を2分間乾燥し、位相差フィルム1〜45にそれぞれ対応する偏光板1〜45を作製した。
≪液晶表示装置の作製≫
(液晶表示装置1〜45の作製)
液晶パネルを以下のようにして作製し、液晶表示装置としての特性を評価した。
SONY製40型ディスプレイBRAVIA X1のあらかじめ貼合されていた両面の偏光板を剥がして、上記で作製した偏光板1〜45をそれぞれ液晶セルのガラス面の両面に貼合した。
その際、その偏光板の貼合の向きは、本発明の光学補償フィルムの面が、液晶セル側となるように、かつ、あらかじめ貼合されていた偏光板と同一の方向に吸収軸が向くように行い、偏光板1〜45にそれぞれ対応する液晶表示装置1〜45を作製した。
(偏光度の測定)
測定検体である2枚の偏光板をそれぞれの偏光子の配向方向が同一になるように重ねた場合の透過率を平行位透過率Tp、2枚の偏光板をそれぞれの偏光子の配向が直交するように重ねた場合の透過率を直交位透過率Tcとし、下記式により偏光度Pを算出した。
P=100×{(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2
算出したPの値に基づき、以下のようにランク付けをした。
◎:90%以上
○:85%以上90%未満
△:80%以上85%未満
×:80%未満
(正面コントラストの評価)
上記で作製した液晶表示装置について、正面コントラストを評価した。
具体的には、ELDIM社製の正面コントラスト測定装置(EZ−contrast)により行い、白表示時と黒表示時の光量を測定した。測定結果を、正面コントラストの値によって、下記のように優劣を付けてランク付けを行った。△以上であることが好ましい。得られた結果を下記の表3に示す。
◎:正面コントラスト比=3000:1以上
○:正面コントラスト比=2999:1〜2000:1
△:正面コントラスト比=1999:1〜1000:1
×:正面コントラスト比=999:1以下
(カラーシフトの評価)
上記記載の液晶表示装置を用いて、ディスプレイを黒表示にし、斜め45°の角度から観察した際の色変化を下記基準で評価した。
◎:色変化が全くない
○:色変化が僅かに認められる
△:色変化が認められる
×:色変化が非常に大きい
ここで、◎、○が実用上問題ないレベルと判断した。
(視野角の評価)
液晶表示装置301〜317を用いて、下記の評価を行った。すなわち、23℃、55%RHの環境で、ELDIM社製EZ−Contrast160Dを用いて液晶表示装置の視野角測定を行った。
◎:視野角が非常に広い
○:視野角が広い
△:視野角が狭い
×:視野角が非常に狭い
ここで、◎、○が実用上問題ないレベルと判断した。
Figure 2013195504
表3に示すように、本発明の位相差フィルムを具備した偏光板は偏光度が高く、かつ本発明の位相差フィルムを具備した液晶表示装置は、コントラストが十分に高く、カラーシフトが良好で、視野角も十分確保されていることが確認された。
a スライドガラス
b グリセリン
c 試料フィルム
d カバーガラス

Claims (5)

  1. アセチル基置換度が2.0〜2.6の範囲内のアセチルセルロースを含有する位相差フィルムであって、該アセチルセルロースに不純物として含まれるキシロースとマンノースの含有比率が、アセチルセルロースに対して、共に0.9質量%以下であり、かつ前記位相差フィルムが下記式(I)で表されるリターデーション上昇剤と、下記一般式(1)で表される単糖類又は二糖類の化合物と、波長分散調整剤とを含有することを特徴とする位相差フィルム。
    Figure 2013195504
    (式中、X1は、単結合、−NR4−、−O−又は−S−を表す。X2は、単結合、−NR5−、−O−又は−S−を表す。X3は、単結合、−NR6−、−O−又はS−を表す。R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、アリール基を表す。R4、R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又は複素環基を表す。上記アルキル基、アルケニル基、アリール基及び複素環基は、置換基を有していてもよい。)
    Figure 2013195504
    (式中、Gは単糖類又は二糖類残基を表す。X1は−O−を表す。R1は、−CO−R2を表す。R2は脂肪族又は芳香族基を示す。mは単糖類又は二糖類残基に直接結合しているヒドロキシ基の数の合計、nは単糖類又は二糖類残基に直接結合しているOR1基の数の合計を表す。)
  2. 前記一般式(1)で示される単糖類又は二糖類の化合物が下記一般式(2)で表される二糖類の化合物であり、その平均のアシル基置換度が3.0〜6.0の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の位相差フィルム。
    Figure 2013195504
    (式中、R1〜R8は、各々独立に、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を表し、R1〜R8は、同じであっても異なっていてもよい。)
  3. 前記位相差フィルムが、下記式(i)で定義される温度23℃、湿度55%RHの環境下、測定光波長550nmでの面内のリターデーション値Roが30〜130nmの範囲内であり、下記式(ii)で定義される厚さ方向のリターデーション値Rtが70〜300nmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の位相差フィルム。
    式(i) Ro=(nx−ny)×d
    式(ii) Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
    (式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率を表す、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率を表す。nzはフィルムの厚さ方向の屈折率を表し、dはフィルムの厚さ(nm)を表す。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相差フィルムが偏光子の少なくとも一方の面に具備されていることを特徴とする偏光板。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の位相差フィルムが偏光子の少なくとも一方の面に具備されていることを特徴とする液晶表示装置。
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