JP2013195292A - グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法 - Google Patents

グロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法 Download PDF

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Abstract

【課題】試料に応じて不活性ガス及び酸素ガスからなる混合ガスにおける酸素分圧を適切に設定することができるグロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法を提供する。
【解決手段】配管SPを通してグロー放電管2に供給された混合ガスの雰囲気下で、グロー放電管2内部の電極21及び電極21に対向配置される試料S間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料Sを掘削するグロー放電掘削装置1において、不活性ガス及び酸素ガスを混合する混合比を受け付ける操作部67と、操作部67が受け付けた混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御するMFC54と、MFC54が夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合して、配管SPを通してグロー放電管2に混合ガスを供給するミキサー55とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、グロー放電に伴うスパッタリングにより試料表面を掘削するグロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法に関する。
グロー放電を用いて、観察又は分析の対象である試料表面を掘削する技術がある(例えば、特許文献1)。その際、スパッタリングのために使用されるガスは、不活性ガス又は不活性ガスを組み合わせた混合ガスである。他方、サーマルプリンタに用いられるサーマルヘッドを形成するために、アルゴン及び酸素の混合ガスを用いてスパッタリングをする技術がある(例えば、特許文献2)。
特許第4143620号公報 特開平10−305603号公報
ところで、スパッタリングに用いるガスとして、不活性ガスに酸素ガスを混合した場合、処理後の試料表面における平滑度が高くなることを発明者は見出した。しかしながら、酸素ガスの混合比が増大するほど、エッチング速度は遅くなる。他方、酸素ガスの混合比を小さくした場合、エッチング速度は速くなるものの、処理後の試料表面の平滑度は低くなる。スパッタリングに対して適切な酸素ガスの混合比は、試料種毎に異なる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものである。その目的は、試料に応じて不活性ガス及び酸素ガスからなる混合ガスにおける酸素分圧を適切に設定することができるグロー放電掘削装置及びグロー放電掘削方法を提供することである。
本願に係るグロー放電掘削装置は、配管を通してグロー放電管に供給された混合ガスの雰囲気下で、該グロー放電管内部の電極及び該電極に対向配置される試料間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料を掘削するグロー放電掘削装置において、不活性ガス及び酸素ガスを混合する混合比を受け付ける受付部と、該受付部が受け付けた混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する制御部と、該制御部が夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合して、前記配管を通して前記グロー放電管に混合ガスを供給する供給部とを備えることを特徴とする。
本願に係るグロー放電掘削装置では、不活性ガス及び酸素ガスを混合する混合比を受け付け、受け付けた混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する。グロー放電掘削装置は、夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合し、配管を通してグロー放電管に混合ガスを供給する。グロー放電掘削装置は、供給した混合ガスの雰囲気下で、グロー放電管内部の電極と試料との間に電圧を印加して発生させたグロー放電により、試料を掘削する。
本願に係るグロー放電掘削装置は、配管を通してグロー放電管に供給された混合ガスの雰囲気下で、該グロー放電管内部の電極及び該電極に対向配置される試料間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料を掘削するグロー放電掘削装置において、電圧が印加された試料の表面に発生する電圧に係る自己バイアス電圧値を検出する検出部と、自己バイアス電圧値並びに不活性ガス及び酸素ガスの混合比が対応付けて記憶された記憶部と、前記検出部が検出した自己バイアス電圧値に基づいて、前記記憶部が記憶している内容から混合比を検索する検索部と、該検索部が検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する制御部と、該制御部が夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合して、前記配管を通して前記グロー放電管に混合ガスを供給する供給部とを備えることを特徴とする。
本願に係るグロー放電掘削装置では、電圧が印加された試料の表面に発生する電圧に係る自己バイアス電圧値を検出する。グロー放電掘削装置は、検出した自己バイアス電圧値に基づいて、自己バイアス電圧値と不活性ガス及び酸素ガスの混合比とが対応付けて記憶された記憶部から混合比を検索する。グロー放電掘削装置は、検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する。グロー放電掘削装置は、夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合し、配管を通してグロー放電管に混合ガスを供給する。グロー放電掘削装置は、供給した混合ガスの雰囲気下で、グロー放電管内部の電極と試料との間に電圧を印加して発生させたグロー放電により、試料を掘削する。
本願に係るグロー放電掘削装置は、配管を通してグロー放電管に供給された混合ガスの雰囲気下で、該グロー放電管内部の電極及び該電極に対向配置される試料間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料を掘削するグロー放電掘削装置において、試料の種類を受け付ける受付部と、試料の種類並びに不活性ガス及び酸素ガスの混合比が対応付けて記憶された記憶部と、前記受付部が受け付けた試料の種類に基づいて、前記記憶部が記憶している内容から混合比を検索する検索部と、該検索部が検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する制御部と、該制御部が夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合して、前記配管を通して前記グロー放電管に混合ガスを供給する供給部とを備えることを特徴とする。
本願に係るグロー放電掘削装置では、試料の種類を受け付け、受け付けた試料の種類に基づいて、試料の種類と不活性ガス及び酸素ガスの混合比とが対応付けて記憶された記憶部から混合比を検索する。グロー放電掘削装置は、検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を制御する。グロー放電掘削装置は、夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合し、配管を通してグロー放電管に混合ガスを供給する。グロー放電掘削装置は、供給した混合ガスの雰囲気下で、グロー放電管内部の電極と試料との間に電圧を印加して発生させたグロー放電により、試料を掘削する。
本願に係るグロー放電掘削装置は、前記記憶部に、試料の材質、混合比及び掘削速度が対応付けて記憶されており、前記受付部は、試料が異なる材質により掘削方向に積層された積層体である場合、各層の材質、積層順及び厚さを受け付けるようにしてあり、前記検索部は、前記受付部が受け付けた各層の材質に基づいて、夫々前記記憶部が記憶している内容から混合比及び掘削速度を検索するようにしてあり、前記制御部は、前記受付部が受け付けた積層順に、前記受付部が受け付けた各層の厚さ及び前記検索部が検索した掘削速度に基づいて、不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々変更するタイミングを決定し、決定したタイミングで前記検索部が検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御するようにしてあることを特徴とする。
本願に係るグロー放電掘削装置では、記憶部に試料の材質、不活性ガス及び酸素ガスの混合比並びに掘削速度が対応付けて記憶されている。グロー放電掘削装置は、試料が異なる材質により掘削方向に積層された積層体である場合、試料における各層の材質、積層順及び厚さを受け付ける。グロー放電掘削装置は、受け付けた各層の材質に基づいて、夫々記憶部が記憶している内容から、不活性ガス及び酸素ガスの混合比並びに掘削速度を検索する。グロー放電掘削装置は、受け付けた各層の積層順に、受け付けた各層の厚さと検索した掘削速度に基づいて、不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々変更するタイミングを決定し、決定したタイミングで検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する。グロー放電掘削装置は、夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合し、配管を通してグロー放電管に混合ガスを供給する。グロー放電掘削装置は、供給した混合ガスの雰囲気下で、グロー放電管内部の電極と試料との間に電圧を印加して発生させたグロー放電により、試料を掘削する。
本願に係るグロー放電掘削装置は、グロー放電により生じた発光の強度を測定する測定器と、該測定器が測定した発光の強度に基づいて、試料の種類又は材質を特定する特定部とを備え、前記検索部は、前記特定部が特定した試料の種類又は材質に基づいて、前記記憶部が記憶している内容から混合比を検索するようにしてあることを特徴とする。
本願に係るグロー放電掘削装置では、グロー放電により生じた発光の強度を測定し、測定した発光の強度に基づいて、試料の種類又は材質を特定する。グロー放電掘削装置は、特定した試料の種類又は材質に基づいて、記憶部が記憶している内容から混合比を検索する。グロー放電掘削装置は、検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を制御する。グロー放電掘削装置は、夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合し、配管を通してグロー放電管に混合ガスを供給する。グロー放電掘削装置は、供給した混合ガスの雰囲気下で、グロー放電管内部の電極と試料との間に電圧を印加して発生させたグロー放電により、試料を掘削する。
本願に係るグロー放電掘削方法は、配管を通してグロー放電管に供給された混合ガスの雰囲気下で、該グロー放電管内部の電極及び該電極に対向配置される試料間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料を掘削するグロー放電掘削方法において、任意の供給量比で不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御し、夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合し、前記配管を通して前記グロー放電管に混合ガスを供給することを特徴とする。
本願に係るグロー放電掘削方法では、任意の供給量比で不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する。グロー放電掘削方法では、夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合し、配管を通してグロー放電管に混合ガスを供給する。グロー放電掘削方法では、供給した混合ガスの雰囲気下で、グロー放電管内部の電極と試料との間に電圧を印加して発生させたグロー放電により、試料を掘削する。
本願による開示の一観点によれば、試料に応じて不活性ガス及び酸素ガスからなる混合ガスにおける酸素分圧を適切に設定することができる。
グロー放電掘削装置のハードウェア構成例の概要を示すブロック図である。 グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。 アルゴンガスのみによる掘削処理前後の走査型電子顕微鏡写真の一例である。 アルゴンガス及び酸素ガスからなる混合ガスによる掘削処理前後の走査型電子顕微鏡写真の一例である。 アルゴンガス及び酸素ガスからなる混合ガスによる掘削処理前後の走査型電子顕微鏡写真の一例である。 自己バイアス電圧混合比テーブルのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。 グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。 グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。 試料種混合比テーブルのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。 グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。 グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。 実施の形態4に係るグロー放電掘削装置のハードウェア構成例の概要を示すブロック図である。 グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。 グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。
本実施の形態に係るグロー放電掘削装置をその図面に基づいて説明する。本実施の形態に係るグロー放電掘削装置は、観察機器が観察する試料表面又は分析装置が分析する試料表面を作成する装置である。ここでの観察機器は、例えば光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡、走査透過型電子顕微鏡及びX線顕微鏡を含む。ここでの分析装置は、例えばX線光電子分光装置、オージェ電子分光分析装置、SIMS(Secondary Ion-microprobe Mass Spectrometer)及びEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)を含む。
本実施の形態に係るグロー放電掘削装置が使用するガスは、不活性ガス及び酸素ガスからなる混合ガスである。ここでの不活性ガスは、例えばヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス等及びこれらの混合ガスを含む。以下では、グロー放電掘削装置は、アルゴン及び酸素ガスからなる混合ガスを用いて、試料表面をスパッタリングするものとする。
本実施の形態に係るグロー放電掘削装置が掘削対象とする試料は、無機物、有機物並びに無機物及び有機物の混合物を含む。当該試料は、例えば、金属材料、有機材料、セラミックス、ガラス、プラスチック、岩石、鉱物、化粧品、骨、有機単結晶半導体及び金属/ガラス/有機物のハイブリッド多層試料を含む。
実施の形態1
実施の形態1は、試料に応じてアルゴン及び酸素の混合ガスにおける酸素分圧を手動で変更する形態に関する。
図1は、グロー放電掘削装置1のハードウェア構成例の概要を示すブロック図である。グロー放電掘削装置1は、グロー放電管2、試料押圧部材3、電源部4、ガス供給排出部5及びコンピュータ6を含む。
グロー放電管2は、掘削対象である試料Sに対してグロー放電を発生させる。グロー放電管2は、陽極(電極)21及びOリング22を含む。
陽極21は、グロー放電管2の略中央から試料S側に偏位して配置されている。陽極21は、円板部及び円筒部を含む。円板部の面は、掘削されるべき試料Sの表面と略平行であり、円板部の中心から試料Sへ向かう方向へ円筒部が突出している。円筒部の試料S側端は、試料Sと対向するグロー放電管2の一面に設けられた開口の近傍まで達している。なお、陽極21は接地されている。
Oリング22は、上記開口の周囲に設けられている。試料Sは、掘削処理面をグロー放電管2側に向けてOリング22と当接するように設置される。Oリング22で囲まれた空間Kは、試料Sが設置された場合、閉鎖空間となる。空間Kは、供給される混合ガスがプラズマに変化する空間である。
試料押圧部材3は、試料Sをグロー放電管2の側へ押圧する部材である。また、試料押圧部材3は、試料Sに電圧を印加する電極も兼ねている。グロー放電掘削装置1において、電圧が印加された試料Sは、陰極として機能する。
電源部4は、交流電源ACに接続されている。電源部4は、高周波電力を生成し、生成した高周波電力により試料押圧部材3を介して陽極21及び試料Sに高周波電圧を印加する。電源部4により陽極21及び試料Sに印加される高周波電圧の印加モードには、連続モード及び断続モードの2つがある。連続モードは、一定時間内、電源部4が連続的な高周波電力を生成することにより、連続的な高周波電圧を陽極21及び試料Sに印加するモードである。一方、断続モードは、一定時間内、電源部4が断続的な高周波電力を生成することにより、断続的な高周波電圧を陽極21及び試料Sに印加するモードである。電源部4は、コンピュータ6と接続されており、コンピュータ6からの指示により、印加モードを切り替える。
電源部4は、ジェネレータ(検出部)41及びマッチングボックス42を含む。ジェネレータ41は、印加モードが断続モードの場合、コンピュータ6から指示された給電周波数及びデューティー比に応じた高周波電力を生成する。ジェネレータ41は、試料押圧部材3へ向かう進行波の電力値である出力値Pf及び試料Sで進行波が反射した反射波の電力値である反射値Prを検出する。また、ジェネレータ41は、高周波電圧が印加された試料Sの表面で発生する電圧(これを自己バイアス電圧Vdcと呼ぶ)を検出する。試料Sのインピーダンス値は掘削が進行するにつれて変化するが、ジェネレータ41は出力値Pfと反射値Prとの差(Pf−Pr)が一定となるように出力値Pfを調整する。
マッチングボックス42は、モータによる駆動で電気容量を変えることができる可変コンデンサを内蔵している。マッチングボックス42は、印加モードが連続モードの場合、可変コンデンサでモジュール及びフェーズを調整することにより、試料Sから戻ってくる反射波の反射値Prを最小値にする。こうして、マッチングボックス42は、印加モードが連続モードの場合、ジェネレータ41が生成する高周波電力に係る出力値Pfを一定にする。
ガス供給排出部5は、真空引き装置51、アルゴンガスボンベ52、酸素ガスボンベ53、MFC(制御部)54及びミキサー(供給部)55を含む。なお、アルゴンガスボンベ52及び酸素ガスボンベ53は、グロー放電掘削装置1の構成部に含めなくてもよい。
真空引き装置51は、グロー放電管2の空間Kを真空にするための真空ポンプである。真空引き装置51は、例えばロータリーポンプ、拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ等である。真空引き装置51とグロー放電管2とは、配管により接続されている。グロー放電管2には、当該配管と空間Kとの間を貫通する排気孔が設けられている。空間Kは、当該配管及び排気孔を介して真空引き装置51により真空にされる。真空引き装置51は、コンピュータ6と接続されており、コンピュータ6からの指示に基づいて作動する。
なお、ユーザは真空引き装置51を手動で直接操作してもよい。
アルゴンガスボンベ52及び酸素ガスボンベ53には、夫々不活性ガスであるアルゴンガスと、酸素ガスとが封入されている。
2つのMFC(マスフローコントローラ)54が、夫々アルゴンガスボンベ52及び酸素ガスボンベ53と配管により接続されている。2つのMFC54は、夫々アルゴンガスと酸素ガスとの質量流量をコンピュータ6から指定された混合比に応じて制御する。また、1つのMFC54がミキサー55とグロー放電管2とを接続する供給配管(配管)SPの間に配置されている。2つのMFC54及び1つのMFC54は、夫々コンピュータ6と接続されている。
なお、MFC54は、流体の質量流量を制御する。しかし、MFC54の代わりに、流体の体積流量を制御する体積流量制御装置を用いてもよい。かかる場合、体積流量制御装置は、アルゴンガス及び酸素ガスの体積流量を制御する。
ミキサー55は、2つのMFC54及び1つのMFC54と夫々配管及び供給配管SPにより接続されている。ミキサー55は、2つのMFC54が夫々流量を制御したアルゴンガス及び酸素ガスを均一に混合する。ミキサー55は、均一に混合した混合ガスを、供給配管SPを通して1つのMFC54に流す。そして、1つのMFC54は、流量制御を施した混合ガスをグロー放電管2に供給する。グロー放電管2には、ミキサー55に接続された供給配管SPと空間Kとの間を貫通するガス供給孔が設けられている。つまり、ミキサー55は、1つのMFC54、供給配管SP及びガス供給孔を介して空間Kに混合ガスを供給する。
コンピュータ6は、CPU(検索部、特定部)61、RAM(Random Access Memory)62、ROM(Read Only Memory)63、ハードディスク(記憶部)64、タイマ65、表示部66、操作部(受付部)67及びインタフェース68を含む。コンピュータ6の各構成部は、バス6bを介して相互に接続されている。
CPU61は、電源部4及びガス供給排出部5を制御するプロセッサである。CPU61は、ハードディスク64に記憶されたプログラム1PをRAM62に読み込み、当該プログラム1Pを実行する。
RAM62は、CPU61による処理の過程で必要な作業変数、データ等を一時的に記録する。なお、RAM62は、主記憶装置の一例であり、RAM62の代わりにフラッシュメモリ、メモリカード等が用いられてもよい。
ROM63は、例えば不揮発性の半導体メモリ又は半導体メモリ以外の読み出し専用記憶媒体である。ROM63は、コンピュータ6の起動時にCPU61が実行するBIOS(BasicInput/Output System)、ファームウェア等を記録している。
ハードディスク64は、CPU61が実行するプログラム1Pを記憶している。ハードディスク64は、コンピュータ6内部に取り付けられるものであっても、コンピュータ6外部に置かれるものであってもよい。なお、ハードディスク64は補助記憶装置の一例であり、大容量の情報の記録が可能なフラッシュメモリ、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray Disc、登録商標)等の光ディスクにより代替されてもよい。かかる場合、コンピュータ6は、光ディスクから情報を読み取り、光ディスクに情報を記録するディスクドライブを含む。
ハードディスク64は、自己バイアス電圧混合比テーブル1T及び試料種混合比テーブル2Tを記憶している。自己バイアス電圧混合比テーブル1Tは、自己バイアス電圧Vdcと、混合ガスにおけるアルゴンガス及び酸素ガスの混合比とを対応付けて記憶したテーブルである。試料種混合比テーブル2Tは、試料種と、混合ガスにおけるアルゴンガス及び酸素ガスの混合比とを対応付けて記憶したテーブルである。
タイマ65は、日時を計時し、計時した結果を信号としてCPU61に送信する。
表示部66は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の画面を有し、CPU61からの指示に従って、プログラム1Pに係る様々な画面を表示する。
操作部67は、ユーザが各種の入力を行うキーボード、マウス等の入力デバイスを含む。操作部67は、ユーザによる操作に基づいて入力信号を生成する。生成された入力信号は、バス6bを介してCPU61に送信される。
インタフェース68は、電源部4及びガス供給排出部5と、コンピュータ6とを接続し、情報の送受信をするための装置、回路、コネクタ等である。
次に、グロー放電掘削装置1の動作について説明する。
図2は、グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。図2の手順は、試料Sに対する適切なアルゴンガス及び酸素ガスの混合比が既知である場合の手順である。
CPU61は、表示部66に印加モード、周波数、デューティー比、掘削時間、混合ガスの混合比等の各種パラメータを入力するための入力画面(図示せず)を表示する(ステップS101)。ユーザは、操作部67を介して当該入力画面に各種パラメータを入力する(ステップS102)。ユーザは、試料Sをグロー放電管2にセットする(ステップS103)。
CPU61は、真空引き装置51にグロー放電管2内部を真空引きさせる(ステップS104)。CPU61は、受け付けた混合比に応じてアルゴンガス及び酸素ガスの流量を制御するように各MFC54に指示を出力する(ステップS105)。ミキサー55は、各MFC54が夫々制御した流量に係るアルゴンガス及び酸素ガスを均一に混合し、均一に混合した混合ガスをグロー放電管2の内部へ供給する(ステップS106)。CPU61は、受け付けた設定内容を電源部4に出力する(ステップS107)。
電源部4は、CPU61からの指示に基づく設定内容で、電圧印加を開始する(ステップS108)。試料Sの表面は、空間Kが混合ガスで充填された雰囲気で掘削される(ステップS109)。CPU61は、タイマ65からの計時に基づいて、受け付けた掘削時間が経過した場合、電源部4に電圧印加を停止する指示を出力する(ステップS110)。電源部4は、CPU61から電圧印加の停止指示を入力した場合、電圧印加を停止し(ステップS111)、処理を終了する。
図3は、アルゴンガスのみによる掘削処理前後の走査型電子顕微鏡写真の一例である。図3における試料Sは、ステンレスである。図3Aは、掘削処理前の走査型電子顕微鏡写真の一例である。図3Aにおける右下角に配置されたスケールバーは、3μmを示している。図3Bは、掘削処理後の走査型電子顕微鏡写真の一例である。図3Bにおける右下角に配置されたスケールバーは、500nmを示している。
図3Aでは、試料Sが多結晶体であることがわかる。他方、図3Bでは、例えば下部の結晶粒に交差する2方向からなる細かい組織がはっきりと認められる。また、図3Bの中央付近の粒界に析出物が認められる。しかし、図3Bでは試料S表面が見えるだけで、試料S表面より深部における当該析出物の様子はわからない。アルゴンガスのみにより試料をさらにスパッタリングした場合、試料S表面が荒れてしまい、試料Sにおける組織、析出物、介在物を観察することはできなくなる。
図4及び図5は、アルゴンガス及び酸素ガスからなる混合ガスによる掘削処理前後の走査型電子顕微鏡写真の一例である。図4及び図5における試料Sは、ステンレスである。また、図4及び図5における混合ガス全体に対するアルゴンガスの割合は、5重量%である。
図4Aは、掘削処理前のOutレンズによる走査型電子顕微鏡写真の一例である。図4Aにおける右下角に配置されたスケールバーは、10μmを示している。図4Bは、掘削処理後のOutレンズによる走査型電子顕微鏡写真の一例である。図4Bにおける右下角に配置されたスケールバーは、200nmを示している。
図5Aは、掘削処理前のInレンズによる走査型電子顕微鏡写真の一例である。図5Aにおける右下角に配置されたスケールバーは、10μmを示している。図5Bは、掘削処理後のInレンズによる走査型電子顕微鏡写真の一例である。図5Bにおける右下角に配置されたスケールバーは、200nmを示している。
図4A、図4B、図5A及び図5Bにおける写真撮影時の加速電圧は、1.00kV、作動距離は3mm、グリッド電圧は999Vである。図4A及び図5Aにおける写真撮影時のMAGモードは、×1.01Kである。図4B及び図5Bにおける写真撮影時のMAGモードは、×37.91Kである。
図4A及び図5Aにおいても、試料Sが多結晶であることがわかる。図4B及び図5Bにおいては、図3Bに見られる細かい組織は観察されない。しかし、図4B及び図5Bにおける試料S表面の平滑度は、図3Bにおける試料S表面の平滑度よりずっと高い。図4B及び図5Bにおける中央付近の粒界に析出物が認められる。アルゴンガスに酸素ガスを混合した混合ガスで試料Sを掘削する場合、掘削速度が遅いため、図4B及び図5Bの状態から更に掘削を進めても中央付近の析出物の全てがスパッタリングされるまでの間に、深さ方向における幾段階かの試料S表面を観察することが可能である。
本実施の形態では、MFC54によるアルゴンガスと酸素ガスとの混合比の調整は、コンピュータ6を介して行われた。しかし、MFC54によるアルゴンガスと酸素ガスとの混合比の調整は、直接ユーザがMFC54を操作して行ってもよい。
また、本実施の形態では、アルゴンガスボンベ52及び酸素ガスボンベ53から混合ガスを生成し、生成した混合ガスをグロー放電管2に供給した。しかし、予め所望の混合比の混合ガスをガスボンベに封入しておき、当該ガスボンベから直接混合ガスをグロー放電管2に供給してもよい。
かかる場合、混合比が異なる複数種類の混合ガスを夫々封入した複数のガスボンベを予め用意し、当該複数のガスボンベをグロー放電管2と配管により接続してもよい。複数のガスボンベとグロー放電管2とを接続する各配管に夫々バルブを設け、当該バルブの開閉により、所望の混合ガスのみをグロー放電管2に供給することができる。
グロー放電掘削装置1によれば、試料に応じて不活性ガス及び酸素ガスからなる混合ガスにおける酸素分圧を適切に設定することができる。
試料S毎に、掘削速度及び試料S表面の平滑度を最適化する混合ガスの混合比がある。当該混合比は、例えば混合ガスにおける酸素分圧と表現することもできる。スパッタガスに酸素ガスを導入することにより、プラズマ中で酸素ラジカルが生成される。酸素ラジカルは、その強い酸化力により試料S表面に酸化膜を形成する。この酸化膜は試料Sに対するアルゴンイオンのスパッタリングを抑制する効果がある。そのため、スパッタガスにおける酸素ガスの導入は、掘削速度を低下させ、処理後の試料S表面をより平滑にする効果がある。
例えば、走査型電子顕微鏡によるEBSD分析(結晶方位解析)を行う上で、測定対象となる試料S表面は凸凹のない面であることが重要である。グロー放電掘削装置1によれば、試料Sの掘削方向において、常に凸凹のない表面を作成することができるので、EBSD分析での3D解析が可能となる。
また、試料S表面の元素分布又は化学組成を分析する場合、試料S表面は平滑でなければならない。グロー放電掘削装置1によれば、分析装置で扱うための平滑な試料S表面を短時間で作成することができる。
実施の形態2
実施の形態2は、自己バイアス電圧Vdcに基づいて、アルゴン及び酸素の混合ガスにおける混合比を自動的に変更する形態に関する。実施の形態2では、自己バイアス電圧混合比テーブル1Tが利用される。
図6は、自己バイアス電圧混合比テーブル1Tのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。自己バイアス電圧混合比テーブル1Tは、自己バイアス電圧及び混合比の各列を含む。自己バイアス電圧Vdcは、高周波電圧が印加された試料Sの表面で発生する電圧であり、ジェネレータ41により検出される。自己バイアス電圧Vdcは、試料Sのインピーダンス値によって変化するため、試料種毎に異なる。自己バイアス電圧混合比テーブル1Tの自己バイアス電圧列には、電圧値1〜電圧値2のように、ある範囲の電圧値が格納されている。
混合比は、アルゴンガスと酸素ガスとの混合比である。混合比は、例えば混合ガス全体に対する酸素ガスの重量%で示される。予め、様々なインピーダンス値を有する試料S毎に、自己バイアス電圧Vdc及び適切な混合比を決定しておき、自己バイアス電圧混合比テーブル1Tを作成する。
次に、自己バイアス電圧Vdcに基づくグロー放電掘削装置1の動作について説明する。
図7及び図8は、グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。図7及び図8の手順は、試料Sの試料種及び混合ガスの混合比が未知である場合の手順である。
CPU61は、表示部66に印加モード、周波数、デューティー比、掘削時間等の各種パラメータを入力するための入力画面(図示せず)を表示する(ステップS201)。ユーザは、操作部67を介して当該入力画面に各種パラメータを入力する(ステップS202)。ユーザは、試料Sをグロー放電管2にセットする(ステップS203)。
CPU61は、真空引き装置51にグロー放電管2内部を真空引きさせる(ステップS204)。CPU61は、初期設定の混合比に応じてアルゴンガス及び酸素ガスの流量を制御するように各MFC54に指示を出力する(ステップS205)。なお、初期設定の混合比は、予めハードディスク64に記憶されており、CPU61はハードディスク64から初期設定の混合比を取得する。ミキサー55は、各MFC54が制御した流量に係るアルゴンガス及び酸素ガスからなる初期設定の混合比の混合ガスを均一に混合し、均一に混合した混合ガスをグロー放電管2の内部へ供給する(ステップS206)。CPU61は、受け付けた設定内容を電源部4に出力する(ステップS207)。電源部4は、CPU61からの指示に基づく設定内容で、電圧印加を開始する(ステップS208)。
ジェネレータ41は、自己バイアス電圧Vdcを検出し、検出した自己バイアス電圧VdcをCPU61に出力する(ステップS209)。なお、ジェネレータ41は、自己バイアス電圧Vdcを検出している間、継続して検出した自己バイアス電圧VdcをCPU61に出力する。CPU61は、ジェネレータ41から取得した自己バイアス電圧Vdcに基づいて、自己バイアス電圧混合比テーブル1Tから混合比を検索する(ステップS210)。CPU61は、検索した混合比に応じてアルゴンガス及び酸素ガスの流量を制御するように各MFC54に指示を出力する(ステップS211)。
ミキサー55は、各MFC54が制御した流量に係るアルゴンガス及び酸素ガスを均一に混合し、均一に混合した混合ガスをグロー放電管2の内部へ供給する(ステップS212)。試料Sの表面は、空間Kが混合ガスで充填された雰囲気で掘削される(ステップS213)。CPU61は、タイマ65からの計時に基づいて、受け付けた掘削時間が経過したか否かを判定する(ステップS214)。
CPU61は、受け付けた掘削時間が経過していないと判定した場合(ステップS214:NO)、ステップS210へ処理を戻す。CPU61は、受け付けた掘削時間が経過したと判定した場合(ステップS214:YES)、電源部4に電圧印加を停止する指示を出力する(ステップS215)。電源部4は、CPU61から電圧印加の停止指示を入力した場合、電圧印加を停止し(ステップS216)、処理を終了する。
実施の形態2では、自己バイアス電圧混合比テーブル1Tを利用して混合比を求めた。しかし、混合比は、予め準備しておいた近似式に自己バイアス電圧Vdcを代入して算出することにより、求められてもよい。そのために、まず様々なインピーダンス値を有する試料S毎に、自己バイアス電圧Vdc及び適切な混合比を決定する。次に、自己バイアス電圧Vdc及び混合比の相関関係を示す近似式を作成し、ハードディスク64に記憶しておく。
図8のステップS210において、CPU61は、ジェネレータ41から取得した自己バイアス電圧Vdcに基づいて、上記の近似式から混合比を算出する。
グロー放電掘削装置1によれば、試料Sを掘削する際に、試料Sの試料種及び混合ガスの混合比が不明であっても、自動的に混合比が設定される。
グロー放電掘削装置1は、検出した自己バイアス電圧Vdcに基づいて、混合比を自動制御する。そのため、単一の試料種だけでなく、複数の異なる材質が積層した試料S、析出物が埋没した試料S等に対しても、検出した自己バイアス電圧Vdcに基づいて、次々と混合比が変更される。そして、常に適切な混合比で掘削が実行される。つまり、試料Sを掘削する処理の途中で、掘削対象である試料種又は材質が変化した場合、変化後の試料種又は材質に応じて混合比が自動的に変更される。
本実施の形態2は以上の如きであり、その他は実施の形態1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態3
実施の形態3は、試料種が既知である場合、試料種を指定することにより、アルゴン及び酸素の混合ガスにおける混合比を自動的に設定する形態に関する。実施の形態3では、試料種混合比テーブル2Tが利用される。
図9は、試料種混合比テーブル2Tのレコードレイアウトの一例を示す説明図である。試料種混合比テーブル2Tは、試料種、混合比及び掘削速度の各列を含む。試料種は、試料Sの種類である。例えば、試料Sが金属材料である場合、当該金属材料の金属組織が異なるとき、試料Sは試料種として異なるものとする。また、試料Sである金属材料が結晶学的又は熱力学的に異なる相である場合、試料Sは試料種として異なるものとする。
混合比は、アルゴンガスと酸素ガスとの混合比である。混合比は、例えば混合ガス全体に対する酸素ガスの重量%で示される。
掘削速度は、単位時間当たりの掘削進行量である。単位は、例えばnm/sである。
予め、既知の試料S毎に適切な混合比と、その混合比における掘削速度を測定しておき、試料種混合比テーブル2Tを作成する。
次に、試料種に応じたグロー放電掘削装置1の動作について説明する。
図10及び図11は、グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下では、掘削方向に複数の異なる材質が積層した積層体である試料Sについて、掘削処理を実行するものとする。また、試料Sを構成する各層の試料種、積層順及び層厚は既知であるものとする。
CPU61は、表示部66に印加モード、周波数、デューティー比、各層の試料種、積層順、層厚、掘削時間等の各種パラメータを入力するための入力画面(図示せず)を表示する(ステップS301)。ユーザは、操作部67を介して当該入力画面に各種パラメータを入力する(ステップS302)。ユーザは、試料Sをグロー放電管2にセットする(ステップS303)。
CPU61は、入力された試料Sに係る各層の試料種及び積層順に基づいて、試料種混合比テーブル2Tを検索し、各層を掘削する場合の混合比及び掘削速度を検索する(ステップS304)。CPU61は、入力された各層の層厚を検索した各層の掘削速度で除算することにより、各層の掘削時間を算出する(ステップS305)。CPU61は、掘削処理の時系列に対応する試料Sの各層における試料種、混合比、掘削時間の一覧を配列としてRAM62に記憶する(ステップS306)。CPU61は、真空引き装置51にグロー放電管2内部を真空引きさせる(ステップS307)。
以下、CPU61は、ステップS308からステップS316までの処理を試料Sにおける各層の数だけ繰り返す。以下の手順の説明では、n番目の層という表現で一般化して説明する。
CPU61は、RAM62に記憶した第n層目に対応する混合比に応じてアルゴンガス及び酸素ガスの流量を制御するように各MFC54に指示を出力する(ステップS308)。ミキサー55は、各MFC54が制御した流量に係るアルゴンガス及び酸素ガスを均一に混合し、均一に混合した混合ガスをグロー放電管2の内部へ供給する(ステップS309)。CPU61は、受け付けた設定内容を電源部4に出力する(ステップS310)。電源部4は、CPU61からの指示に基づく設定内容で、電圧印加を開始する(ステップS311)。試料Sの第n層は、空間Kが混合ガスで充填された雰囲気で掘削される(ステップS312)。
CPU61は、タイマ65からの計時に基づいて、第n層に対応する掘削時間が経過したか否かを判定する(ステップS313)。CPU61は、第n層に対応する掘削時間が経過していないと判定した場合(ステップS313:NO)、ステップS313に処理を戻す。CPU61は、第n層に対応する掘削時間が経過したと判定した場合(ステップS313:YES)、電源部4に電圧印加を停止する指示を出力する(ステップS314)。電源部4は、CPU61から電圧印加の停止指示を入力した場合、電圧印加を停止する(ステップ315)。
CPU61は、次の掘削対象の層があるか否かを判定する(ステップS316)。CPU61は、次の掘削対象の層があると判定した場合(ステップS316:YES)、ステップS308に処理を戻す。CPU61は、次の掘削対象の層がないと判定した場合(ステップS316:NO)、処理を終了する。
なお、図10及び図11では、一つの層を掘削する度に、電圧印加開始と電圧印加停止とを繰り返しているが、最初の層の掘削前に電圧印加を開始し、最後の層の掘削終了後に電圧印加を停止する手順でもよい。これにより、処理時間の短縮を図ることができる。
また、図10及び図11では、各層の処理をステップS308から始めているが、ステップS307から始めてもよい。各層の処理を真空引きから始めることにより、積層する層間で混合比が大きく変化する場合、確実に目標とする混合比の混合ガスで空間Kを充填してから掘削を開始することができる。
上述では、異なる材質が積層した積層体である試料Sを扱った。しかし、単体の試料Sであっても、試料種が判明している場合、グロー放電掘削装置1に掘削対象である試料Sの試料種を入力することにより、試料種混合比テーブル2Tから混合比が検索され、検索された混合比の混合ガスで掘削が実行される。
グロー放電掘削装置1によれば、試料種に応じて自動的に適切な混合比が決定される。また、異なる複数の材質からなる試料Sであっても、各層の試料種、積層順及び層厚を設定することにより、グロー放電掘削装置1は自動的に掘削処理を実行することができる。
本実施の形態3は以上の如きであり、その他は実施の形態1、2と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
実施の形態4
実施の形態4は、グロー放電掘削装置1に試料Sの元素分布又は元素組成を分析する分析装置を組み込む形態に関する。分析装置が分析する試料Sの元素分布又は元素組成から試料Sの試料種を同定することにより、試料種混合比テーブル2Tからアルゴンガス及び酸素ガスの混合比を決定する。なお、グロー放電掘削装置1に分析装置を組み込んだ装置は、グロー放電発光分析装置であるともいえる。
図12は、実施の形態4に係るグロー放電掘削装置10のハードウェア構成例の概要を示すブロック図である。グロー放電掘削装置10は、グロー放電管2、試料押圧部材3、電源部4、ガス供給排出部5、コンピュータ6及び分光器(測定器)7を含む。グロー放電管2、試料押圧部材3、電源部4及びガス供給排出部5の構成及び機能は、図1に示したものと同じなので、その詳細な説明を省略する。
分光器7は、試料Sに含まれる元素の組成を測定する測定機である。分光器7は、グロー放電管2に接続されている。分光器7は、スパッタされた試料Sを構成する原子、分子等がプラズマ中で励起された後、基底状態へ戻る際に発する各元素固有の輝線スペクトルをグロー放電管2から取り入れる。分光器7は、複数のコードを束ねた接続線束により、コンピュータ6と接続されている。ただし、図12では、接続線束は1本の接続線で代表して描図されている。分光器7は、試料Sを構成する各元素の含有率に対応する輝線スペクトルの有無及び強度を電気信号として、コンピュータ6に出力する。
分光器7は、スリット71、回折格子72及び複数の光電子増倍管(フォトマルチプレクサ)73を含む。スリット71は、グロー放電管2から回折格子72へ透過する光の幅を制限する。回折格子72は、光の干渉を起こさせて輝線スペクトルを分光する。光電子増倍管73は、回折格子72が分光した輝線スペクトルの強度を電気信号に変換する。光電子増倍管73は、変換した電気信号を、接続線束を介して、コンピュータ6に出力する。
コンピュータ6のハードディスク64には、分光器7が測定した測定値から試料Sの元素組成を分析する分析プログラム2Pがインストールされている。CPU61は、分光器7が出力した電気信号を受け付け、受け付けた電気信号に基づいて、試料Sの元素組成を分析する。CPU61は、分析結果に基づき、試料Sの試料種を特定する。CPU61は、特定した試料種に基づいて、試料種混合比テーブル2TからMFC54に出力する混合ガスの混合比を検索する。
図13及び図14は、グロー放電掘削処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下では、掘削方向に複数の異なる材質が積層した試料Sについて、掘削処理を実行するものとする。また、試料Sを構成する各層の試料種及び層厚は未知であるものとする。
CPU61は、表示部66に印加モード、周波数、デューティー比、掘削時間等の各種パラメータを入力するための入力画面(図示せず)を表示する(ステップS401)。ユーザは、操作部67を介して当該入力画面に各種パラメータを入力する(ステップS402)。ユーザは、試料Sをグロー放電管2にセットする(ステップS403)。
CPU61は、真空引き装置51にグロー放電管2内部を真空引きさせる(ステップS404)。CPU61は、初期設定の混合比に応じてアルゴンガス及び酸素ガスの流量を制御するように各MFC54に指示を出力する(ステップS405)。なお、初期設定の混合比は、予めハードディスク64に記憶されており、CPU61はハードディスク64から初期設定の混合比を取得する。ミキサー55は、各MFC54が制御した流量に係るアルゴンガス及び酸素ガスを均一に混合し、均一に混合した初期設定の混合比の混合ガスをグロー放電管2の内部へ供給する(ステップS406)。CPU61は、受け付けた設定内容を電源部4に出力する(ステップS407)。電源部4は、CPU61からの指示に基づく設定内容で、電圧印加を開始する(ステップS408)。
分光器7は、輝線スペクトルを分光し、分光した光の強度を電気信号としてCPU61に出力する(ステップS409)。なお、分光器7は、輝線スペクトルを分光している間、継続して分光した光の強度を電気信号としてCPU61に出力する。CPU61は、分光器7から取得した電気信号に基づいて、試料Sの元素組成を分析する(ステップS410)。CPU61は、分析結果に基づいて、試料Sの試料種を特定する(ステップS411)。CPU61は、特定した試料種に基づいて、試料種混合比テーブル2Tから混合比を検索する(ステップS412)。CPU61は、検索した混合比に応じてアルゴンガス及び酸素ガスの流量を制御するようにMFC54に指示を出力する(ステップS413)。
ミキサー55は、各MFC54が制御した流量に係るアルゴンガス及び酸素ガスを均一に混合し、均一に混合した混合ガスをグロー放電管2の内部へ供給する(ステップS414)。試料Sの表面は、空間Kが混合ガスで充填された雰囲気で掘削される(ステップS415)。CPU61は、タイマ65からの計時に基づいて、受け付けた掘削時間が経過したか否かを判定する(ステップS416)。
CPU61は、受け付けた掘削時間が経過していないと判定した場合(ステップS416:NO)、ステップS410へ処理を戻す。CPU61は、受け付けた掘削時間が経過したと判定した場合(ステップS416:YES)、電源部4に電圧印加を停止する指示を出力する(ステップS417)。電源部4は、CPU61から電圧印加の停止指示を入力した場合、電圧印加を停止し(ステップS418)、処理を終了する。
グロー放電掘削装置10によれば、試料Sの試料種及び試料Sを掘削する際の混合ガスの混合比が不明であっても、自動的に混合比が設定される。
グロー放電掘削装置10は、分析した試料種に基づいて、混合比を自動制御する。そのため、単一の試料種だけでなく、複数の異なる材質が積層した試料S、析出物が埋没した試料S等に対しても、分析した試料種に基づいて、次々と混合比が変更される。そして、常に適切な混合比で掘削が実行される。つまり、試料Sを掘削する処理の途中で、掘削対象である試料種が変化した場合、変化後の試料種に応じて混合比が自動的に変更される。
本実施の形態4は以上の如きであり、その他は実施の形態1乃至3と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
なお、開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1、10 グロー放電掘削装置
2 グロー放電管
21 陽極(電極)
41 ジェネレータ(検出部)
54 MFC(制御部)
55 ミキサー(供給部)
61 CPU(検索部、特定部)
64 ハードディスク(記憶部)
67 操作部(受付部)
7 分光器(測定器)
S 試料
Vdc 自己バイアス電圧
SP 供給配管(配管)

Claims (6)

  1. 配管を通してグロー放電管に供給された混合ガスの雰囲気下で、該グロー放電管内部の電極及び該電極に対向配置される試料間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料を掘削するグロー放電掘削装置において、
    不活性ガス及び酸素ガスを混合する混合比を受け付ける受付部と、
    該受付部が受け付けた混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する制御部と、
    該制御部が夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合して、前記配管を通して前記グロー放電管に混合ガスを供給する供給部と
    を備える
    ことを特徴とするグロー放電掘削装置。
  2. 配管を通してグロー放電管に供給された混合ガスの雰囲気下で、該グロー放電管内部の電極及び該電極に対向配置される試料間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料を掘削するグロー放電掘削装置において、
    電圧が印加された試料の表面に発生する電圧に係る自己バイアス電圧値を検出する検出部と、
    自己バイアス電圧値並びに不活性ガス及び酸素ガスの混合比が対応付けて記憶された記憶部と、
    前記検出部が検出した自己バイアス電圧値に基づいて、前記記憶部が記憶している内容から混合比を検索する検索部と、
    該検索部が検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する制御部と、
    該制御部が夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合して、前記配管を通して前記グロー放電管に混合ガスを供給する供給部と
    を備える
    ことを特徴とするグロー放電掘削装置。
  3. 配管を通してグロー放電管に供給された混合ガスの雰囲気下で、該グロー放電管内部の電極及び該電極に対向配置される試料間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料を掘削するグロー放電掘削装置において、
    試料の種類を受け付ける受付部と、
    試料の種類並びに不活性ガス及び酸素ガスの混合比が対応付けて記憶された記憶部と、
    前記受付部が受け付けた試料の種類に基づいて、前記記憶部が記憶している内容から混合比を検索する検索部と、
    該検索部が検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御する制御部と、
    該制御部が夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合して、前記配管を通して前記グロー放電管に混合ガスを供給する供給部と
    を備える
    ことを特徴とするグロー放電掘削装置。
  4. 前記記憶部に、試料の材質、混合比及び掘削速度が対応付けて記憶されており、
    前記受付部は、試料が異なる材質により掘削方向に積層された積層体である場合、各層の材質、積層順及び厚さを受け付けるようにしてあり、
    前記検索部は、前記受付部が受け付けた各層の材質に基づいて、夫々前記記憶部が記憶している内容から混合比及び掘削速度を検索するようにしてあり、
    前記制御部は、前記受付部が受け付けた積層順に、前記受付部が受け付けた各層の厚さ及び前記検索部が検索した掘削速度に基づいて、不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々変更するタイミングを決定し、決定したタイミングで前記検索部が検索した混合比に応じて不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御するようにしてある
    ことを特徴とする請求項3に記載のグロー放電掘削装置。
  5. グロー放電により生じた発光の強度を測定する測定器と、
    該測定器が測定した発光の強度に基づいて、試料の種類又は材質を特定する特定部と
    を備え、
    前記検索部は、前記特定部が特定した試料の種類又は材質に基づいて、前記記憶部が記憶している内容から混合比を検索するようにしてある
    ことを特徴とする請求項4に記載のグロー放電掘削装置。
  6. 配管を通してグロー放電管に供給された混合ガスの雰囲気下で、該グロー放電管内部の電極及び該電極に対向配置される試料間に電圧を印加して発生させたグロー放電により試料を掘削するグロー放電掘削方法において、
    任意の供給量比で不活性ガス及び酸素ガスの供給量を夫々制御し、
    夫々制御した供給量に係る不活性ガス及び酸素ガスを混合し、
    前記配管を通して前記グロー放電管に混合ガスを供給する
    ことを特徴とするグロー放電掘削方法。
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