JP2013194548A - 車両の制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、排気浄化装置の浄化能力が低下したときに内燃機関の運転を制限する手段と、を備えた車両の制御システムにおいて、緊急作業時に内燃機関を好適に運転させることができる技術の提供を課題とする。
【解決手段】本発明は、内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、前記排気浄化装置の浄化能力が低下したときに前記内燃機関の運転を制限する制限手段と、を備えた車両の制御システムにおいて、内燃機関のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続される条件、車両の電気負荷が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続される条件、又は車両に搭載されたパワーテイクオフ機構の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続される条件の何れか1つの条件が成立するときは、制限手段による制限を解除するようにした。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、前記排気浄化装置の浄化能力が低下したときに前記内燃機関の運転を制限する制限手段と、を備えた車両の制御システムにおいて、内燃機関のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続される条件、車両の電気負荷が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続される条件、又は車両に搭載されたパワーテイクオフ機構の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続される条件の何れか1つの条件が成立するときは、制限手段による制限を解除するようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関を搭載した車両の制御技術に関し、特に緊急時における車両の制御技術に関する。
従来、内燃機関を搭載した車両において、内燃機関の排気通路に配置された選択還元型触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)と、アンモニア又はアンモニアの前駆体である還元剤(尿素やカルバミン酸アンモニウムなどの水溶液)を排気通路内に添加(噴射)する還元剤添加弁と、を含む排気浄化装置を搭載する技術が知られている。このような車両において、還元剤の残量が一定量以下になった場合、還元剤の性状(品質)が予め想定された性状と異なる場合(還元剤の品質が悪い場合)、及び、還元剤添加弁が適量の還元剤を添加することができない場合に、その旨を運転者に報知するとともに内燃機関の運転を制限することが義務づけられている。これに対し、還元剤の搭載量(残量)が所定値以下になると、内燃機関の再始動を制限する技術が提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
ところで、災害時などに救援作業や消火作業などの緊急作業に使用される車両において、内燃機関の運転が制限されると、緊急作業に支障をきたす可能性がある。すなわち、排気ミッションの抑制に比して内燃機関の運転継続を優先すべき緊急時においては、内燃機関の運転を制限しないことが望ましい。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、排気浄化装置の浄化能力が低下したときに内燃機関の運転を制限する手段と、を備えた車両の制御システムにおいて、緊急作業時に内燃機関を好適に運転させることができる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、排気浄化装置の浄化能力が低下したときに内燃機関の運転を制限する手段と、を備えた車両の制御システムにおいて、当該車両が緊急作業中であるときは内燃機関の運転制限を解除するようにした。
詳細には、本発明に係わる車両の制御システムは、
内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、
前記排気浄化装置の浄化能力が低下したときに前記内燃機関の運転を制限する制限手段と、
前記内燃機関のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続される条件、車両の電気負荷
が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続される条件、又は車両に搭載されたパワーテイクオフ機構の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続される条件の何れか1つの条件が成立するときに、前記制限手段による制限を解除する解除手段と、
を備えるようにした。
内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、
前記排気浄化装置の浄化能力が低下したときに前記内燃機関の運転を制限する制限手段と、
前記内燃機関のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続される条件、車両の電気負荷
が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続される条件、又は車両に搭載されたパワーテイクオフ機構の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続される条件の何れか1つの条件が成立するときに、前記制限手段による制限を解除する解除手段と、
を備えるようにした。
災害時において救援作業や消火作業などに使用される車両では、内燃機関が長時間にわたってアイドル運転されたり、車両に特装された電気機器(照明機器、通信機器、電動工具など)が高負荷で長時間作動されたり、内燃機関の動力を架装装置の駆動力として取り出すためのパワーテイクオフ(PTO)が高負荷で長時間作動されたりする。
したがって、内燃機関が長時間にわたってアイドル運転されている場合、車両の電気負荷が長時間にわたって高い場合、又はパワーテイクオフ機構の負荷が長時間にわたって高い場合は、車両が緊急作業に使用されている可能性が高いと言える。
そこで、内燃機関のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続される条件、車両の電気負荷が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続される条件、又は車両に搭載されたパワーテイクオフ機構の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続される条件の何れか1つの条件が成立するときに、制限手段による制限が解除されると、緊急時において排気浄化装置の浄化能力が低下しても、内燃機関の運転が制限されなくなる。その結果、電気機器や架装装置が適正に作動するように、内燃機関を運転させることができる。
本発明に係わる排気浄化装置としては、内燃機関の排気通路に配置された触媒と、内燃機関の燃料と独立して貯蔵される還元剤を前記触媒へ供給する還元剤供給装置と、を含む装置を用いることができる。このような排気浄化装置の浄化能力が低下する場合としては、還元剤の貯蔵量(残量)が一定量以下になった場合、触媒の劣化が検出された場合、或いは還元剤供給装置の異常が検出された場合などである。なお、ここでいう「還元剤還元剤供給装置の異常」としては、還元剤供給装置の電気的又は機械的な故障が発生した場合に加え、還元剤の性状(品質)が予め想定された性状と異なる場合や、還元剤供給装置から供給される還元剤の量と目標供給量との差が許容値を超えている場合等も含む。
還元剤の貯蔵量(残量)が一定量以下になった場合、触媒の劣化が検出された場合、或いは還元剤供給装置の異常が検出された場合は、排気エミッションの増加を招きつつも、内燃機関自体を正常に運転させることができる。よって、上記した場合において、車両が緊急作業に使用されていると予想されるときに、内燃機関の運転制限が解除されれば、緊急作業を好適に継続することが可能になる。
なお、内燃機関の運転を制限する方法としては、内燃機関の始動を禁止する方法、内燃機関の回転数を一定回転以下に抑える方法、内燃機関の燃料噴射量を一定量以下に抑える方法、内燃機関の吸入空気量を一定量以下に抑える方法などを用いることができる。
本発明が適用される内燃機関としては、緊急作業用の車両(特装車両)に搭載される内燃機関が好適である。緊急作業用の車両において、内燃機関のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続される場合、車両の電気負荷が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続される場合、又は車両に搭載されたパワーテイクオフ機構の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続される場合は、当該車両が緊急作業に使用されているとみなすことができる。よって、緊急作業に使用されていない車両において、内燃機関の運転制限が不要に解除されることを抑制することができる。
本発明によれば、内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、排気浄化装置の浄化能力が低下したときに内燃機関の運転を制限する手段と、を備えた車両の制御システムにおいて、緊急作業時に内燃機関を好適に運転させることができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明を適用する車両に搭載される内燃機関と周辺機器の概略構成を示す図である。なお、図1に示す内燃機関及び周辺機器が搭載される車両は、災害時の緊急作業(たとえば、救援作業や消火作業など)に使用される特装車両である。
図1において、内燃機関1は、圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)である。なお、内燃機関1は、希薄燃焼運転(リーンバーン運転)可能な火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)であってもよい。内燃機関1には、排気通路2が接続されている。排気通路2は、内燃機関1の気筒内から排出される既燃ガス(排気)を流通させるための通路である。排気通路2の途中には、第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4が上流側から直列に配置されている。
第1触媒ケーシング3は、筒状のケーシング内に酸化触媒とパティキュレートフィルタを内装している。その際、酸化触媒は、パティキュレートフィルタの上流に配置される触媒担体に担持されてもよく、或いはパティキュレートフィルタに担持されてもよい。
第2触媒ケーシング4は、筒状のケーシング内に、選択還元型触媒が担持された触媒担体を収容したものである。触媒担体は、たとえば、コーディライトやFe−Cr−Al系の耐熱鋼から成るハニカム形状の横断面を有するモノリスタイプの基材に、アルミナ系又はゼオライト系の活性成分(担体)をコーティングしたものである。さらに、触媒担体には、酸化能を有する貴金属触媒(たとえば、白金(Pt)やパラジウム(Pd)等)が担持されている。なお、第2触媒ケーシング4の内部において、選択還元型触媒より下流には酸化触媒を担持した触媒担体が配置されるようにしてもよい。その場合の酸化触媒は、後述する還元剤添加弁5から選択還元型触媒へ供給される還元剤のうち、選択還元型触媒をすり抜けた還元剤を酸化するための触媒である。
第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4との間の排気通路2には、アンモニア又はアンモニアの前駆体である還元剤を排気中へ添加(噴射)するための還元剤添加弁5が取り付けられている。還元剤添加弁5は、ニードルの移動により開閉される噴孔を有する弁装置である。還元剤添加弁5は、ポンプ50を介して還元剤タンク51に接続されている。ポンプ50は、還元剤タンク51に貯留されている還元剤を吸引するとともに、吸引
された還元剤を還元剤添加弁5へ圧送する。還元剤添加弁5は、ポンプ50から圧送されてくる還元剤を排気通路2内へ噴射する。なお、還元剤添加弁5の開閉タイミングやポンプ50の吐出圧力は、電子制御ユニット(ECU)9によって電気的に制御されるようになっている。
された還元剤を還元剤添加弁5へ圧送する。還元剤添加弁5は、ポンプ50から圧送されてくる還元剤を排気通路2内へ噴射する。なお、還元剤添加弁5の開閉タイミングやポンプ50の吐出圧力は、電子制御ユニット(ECU)9によって電気的に制御されるようになっている。
ここで、還元剤タンク51に貯留される還元剤は、アンモニアの前駆体である還元剤である。アンモニアの前駆体である還元剤としては、尿素やカルバミン酸アンモニウムなどの水溶液を用いることができる。本実施例では、当該還元剤として尿素水溶液を用いるものとする。
還元剤添加弁5から尿素水溶液が噴射されると、該尿素水溶液が排気とともに第2触媒ケーシング4へ流入する。その際、尿素水溶液が排気の熱又は選択還元型触媒の熱を受けて熱分解又は加水分解される。尿素水溶液が熱分解又は加水分解されると、アンモニア(NH3)が生成される。このようにして生成されたアンモニア(NH3)は、選択還元型触媒に吸着又は吸蔵される。選択還元型触媒に吸着又は吸蔵されたアンモニア(NH3)は、排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)と反応して窒素(N2)や水(H2O)を生成する。つまり、アンモニア(NH3)は、窒素酸化物(NOX)の還元剤として機能する。
また、内燃機関1には、該内燃機関1の動力を緊急作業用の架装装置の駆動力として取り出すためのパワーテイクオフ(PTO)100が取り付けられている。ここでいう「架装装置」としては、たとえば、クレーン装置、散水装置(ポンプ)、ショベル装置、切削装置、リフト装置など、災害時の救援作業や消火作業に使用される装置である。
内燃機関1には、該内燃機関1の動力を利用して発電を行うオルタネータ101が併設されている。オルタネータ101は、クランクシャフトの回転エネルギを電気エネルギに変換するものである。オルタネータ101により発電された電気エネルギは、電気負荷102へ供給されるようになっている。電気負荷102は、災害時の緊急作業に使用される機器であり、たとえば、作業灯などの照明機器や通信機器などである。
このように構成された内燃機関1には、ECU9が併設されている。ECU9は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどを備えた電子制御ユニットである。ECU9には、上流側NOXセンサ6、下流側NOXセンサ7、排気温度センサ8、クランクポジションセンサ10、アクセルポジションセンサ11、残量センサ52などの各種センサが電気的に接続されている。
上流側NOXセンサ6は、第1触媒ケーシング3より下流、且つ第2触媒ケーシング4より上流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4へ流入する排気中に含まれる窒素酸化物(NOX)の量(以下、「NOX流入量」と称する)に相関する電気信号を出力する。下流側NOXセンサ7は、第2触媒ケーシング4より下流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4から流出するNOXの量(以下、「NOX流出量」と称する)に相関する電気信号を出力する。排気温度センサ8は、第2触媒ケーシング4より下流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4から流出する排気の温度と相関する電気信号を出力する。クランクポジションセンサ10は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ11は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関する電気信号を出力する。残量センサ52は、還元剤タンク51に貯蔵されている還元剤の量に相関する電気信号を出力する。
ECU9には、還元剤添加弁5、ポンプ50、PTO100、オルタネータ101、電気負荷102などが電気的に接続されている。ECU9は、前記した各種センサの出力信
号に基づいて、内燃機関1、還元剤添加弁5、ポンプ50、PTO100、オルタネータ101、電気負荷102を制御する。
号に基づいて、内燃機関1、還元剤添加弁5、ポンプ50、PTO100、オルタネータ101、電気負荷102を制御する。
たとえば、ECU9は、残量センサ52により検出される還元剤の量が下限値以下となったときに、内燃機関1の運転を制限する。ここでいう「下限値」は、選択還元型触媒において浄化しきれないNOXの量(NOX流出量)が規制量を上回ると考えられる還元剤の最小量にマージンを加算した値である。また、内燃機関1の運転を制限する方法としては、内燃機関1の始動(再始動)を禁止する方法、内燃機関1の回転数を一定回転以下に抑える方法、内燃機関1の燃料噴射量を一定量以下に抑える方法、内燃機関1の吸入空気量を一定量以下に抑える方法などを用いることができる。
ところで、当該車両が災害時の緊急作業に使用されている場合のように、排気エミッションの抑制よりも優先される作業に使用されている場合に、内燃機関1の運転が制限されると、前述した架装装置や電気負荷102を適正に作動させることができなくなり、救援作業や消火作業などに支障をきたす可能性がある。
そこで、本実施例では、当該車両が緊急作業に使用されていると予想される場合においては、還元剤の残量が下限値以下になったときであっても、内燃機関1の運転が制限されないようにした。
詳細には、ECU9は、内燃機関1のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続されている場合、電気負荷102が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続されている場合、或いはPTO100の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続されている場合においては、残量センサ52の出力信号値が下限値以下であっても、内燃機関1の運転制限を禁止する。
ここで、災害時の救援作業や消火作業などに当該車両が使用される場合は、内燃機関1が長時間にわたってアイドル運転されたり、電気負荷102が高負荷で長時間作動(言い換えれば、オルタネータ101が長時間にわたって高負荷運転されたり)、PTO100が高負荷で長時間作動されたりする。
したがって、内燃機関1のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続されている場合、オルタネータ101の負荷が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続されている場合、又はPTO100の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続されている場合は、当該車両が緊急作業に使用されていると考えることができる。
なお、ここでいう「第1所定時間」、「第1基準値」、「第2所定時間」、「第2基準値」、及び「第3所定時間」は、当該車両が緊急作業に使用されている場合のアイドル運転時間、電気負荷102の作動状態、PTO100の作動状態に基づいて決定される時間及び値であり、予め実験などを利用した適合作業によって求められた時間及び値である。
以下、還元剤の残量が下限値以下となったときに内燃機関1の運転を制限する手順について図2に沿って説明する。図2は、内燃機関1の運転を制限する際にECU9が実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。図2に示す処理ルーチンは、ECU9のROMなどに予め記憶されているルーチンであり、ECU9によって周期的に実行される。
図2の処理ルーチンでは、ECU9は、先ずS101において、残量センサ52の出力信号(還元剤の残量)を読み込む。続いて、ECU9は、S102において、前記S101で読み込まれた残量が下限値以下であるか否かを判別する。
前記S102において否定判定された場合(残量>下限値)は、ECU9は、本ルーチンの実行を一旦終了する。一方、前記S102において肯定判定された場合(残量≦下限値)は、ECU9は、S103へ進む。
S103では、ECU9は、当該車両が緊急作業に使用されていると予測される条件(緊急作業条件)が成立しているか否かを判別する。詳細には、ECU9は、内燃機関1のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続されているか否か、オルタネータ101の負荷が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続されているか否か、及び、PTO100の負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続されているか否かの3つの条件のうち、少なくとも1つが成立しているか否かを判別する。上記3つの条件のうち、少なくとも1つが成立している場合は、ECU9は、緊急作業条件が成立していると判定する。一方、上記3つの条件の何れも成立していない場合は、ECU9は、緊急作業条件が成立していないと判定する。
前記S103において緊急作業条件が成立している場合は、ECU9は、S104へ進み、内燃機関1の運転制限を禁止或いは解除する。その場合、内燃機関1は、運転者の操作に応じて運転されることになる。その結果、緊急作業を適正に行うことが可能となる。また、前記S103において緊急作業条件が成立していない場合は、ECU9は、S105へ進み、内燃機関1の運転制限を許可する。その場合、内燃機関1の運転が制限されるため、排気エミッションの増加を抑制することができる。
以上述べた実施例によれば、車両が災害時などの緊急作業に使用されている場合に、還元剤の残量が少ないことを条件として、内燃機関1の運転が制限される事態を回避することができる。その結果、架装装置や電気負荷102が適正に作動するように、内燃機関1を運転させることが可能となり、緊急作業を適正に行うことが可能になる。
なお、本実施例では、内燃機関1の運転が制限される条件として、還元剤の残量が下限値以下となる場合を例に挙げたが、還元剤の残量が下限値以下となる場合に加え、還元剤の性状(品質)が予め想定された性状(品質)と異なる場合(たとえば、尿素水溶液の代わりに水(H2O)が用いられた場合)や、還元剤添加弁5が適量の還元剤を添加することができない場合(実際の添加量と目標添加量との差が許容値を超える場合)においても、内燃機関1の運転を制限することが義務づけられている。
そこで、ECU9は、還元剤の性状が予め想定された性状と異なる場合、及び還元剤添加弁5が適量の還元剤を添加することができない場合においても、緊急作業条件が成立していれば、内燃機関1の運転制限を禁止或いは解除するようにしてもよい。
ここで、還元剤の性状が予め想定された性状と異なるときに、内燃機関1の運転を制限する手順について図3に沿って説明する。図3は、内燃機関1の運転を制限する際にECU9が実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。図3において、前述した図2と同様の処理については同等の符号が付されている。
図3の処理ルーチンにおいて、ECU9は、先ずS201において、選択還元型触媒におけるNOX浄化率Enoxを演算する。ここでいう「NOX浄化率」は、選択還元型触媒へ流入したNOX量に対し、選択還元型触媒で浄化されたNOX量の割合である。そこで、ECU9は、以下の式を利用してNOX浄化率Enoxを演算する。
Enox=(ANOXin−ANOXout)/ANOXin
前記式中のANOXinは選択還元型触媒へ流入するNOX量(NOX流入量)であり、ANOXoutは選択還元型触媒から流出するNOX量(NOX流出量)である。
前記式中のANOXinは選択還元型触媒へ流入するNOX量(NOX流入量)であり、ANOXoutは選択還元型触媒から流出するNOX量(NOX流出量)である。
前記NOX流入量ANOXinとしては、内燃機関1の運転状態(吸入空気量、燃料噴射量、機関回転数など)から演算される計算値を用いてもよく、上流側NOXセンサ6の出力信号を用いてもよい。一方、前記NOX流出量ANOXoutとしては、下流側NOXセンサ7の出力信号を用いるものとする。
ECU9は、前記S201においてNOX浄化率Enoxを算出すると、S202へ進み、前記NOX浄化率Enoxが所定値未満であるか否かを判別する。ここでいう「所定値」は、目標NOX浄化率からマージンを差し引いた値である。また、「目標NOX浄化率」は、予め想定された性状の還元剤が還元剤添加弁5から添加されたときのNOX浄化率に相当する。
前記S202において否定判定された場合は、ECU9は、本ルーチンの実行を終了する。一方、前記S202において肯定判定された場合は、ECU9は、S103へ進む。なお、S103以降の処理は、前述した図2の処理ルーチンと同様である。
このようにECU9が図3の処理ルーチンを実行すると、車両が災害時などの緊急作業に使用されている場合に、還元剤の性状(品質)が予め想定された性状(品質)と異なることを条件として、内燃機関1の運転が制限される事態を回避することができる。その結果、架装装置や電気負荷102が適正に作動するように、内燃機関1を運転させることが可能となり、緊急作業を適正に行うことが可能になる。
次に、還元剤添加弁5が適量の還元剤を添加することができないときに、内燃機関1の運転を制限する手順について図4に沿って説明する。図4は、内燃機関1の運転を制限する際にECU9が実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。図4において、前述した図2と同様の処理については同等の符号が付されている。
図4の処理ルーチンにおいて、ECU9は、先ずS301において、還元剤添加弁5から実際に添加(噴射)された還元剤の量(実添加量)Raddを演算する。実添加量Raddは、たとえば、還元剤添加弁5のソレノイドに駆動電流が印加された時間(通電時間)をパラメータとして演算する。
S302では、ECU9は、前記S301で算出された実添加量Raddが所定量より少ないか否かを判別する。なお、ここでいう「所定量」は、目標添加量からマージンを差し引いた量である。
前記S302において否定判定された場合は、ECU9は、本ルーチンの実行を終了する。一方、前記S302において肯定判定された場合は、ECU9は、S103へ進む。なお、S103以降の処理は、前述した図2の処理ルーチンと同様である。
このようにECU9が図4の処理ルーチンを実行すると、車両が災害時などの緊急作業に使用されている場合に、還元剤添加弁5が適量の還元剤を添加することができないことを条件として、内燃機関1の運転が制限される事態を回避することができる。その結果、架装装置や電気負荷102が適正に作動するように、内燃機関1を運転させることが可能になる。
なお、内燃機関1の運転を制限する条件は、還元剤の残量が下限値以下となる場合、還元剤の性状(品質)が予め想定された性状(品質)と異なる場合、或いは還元剤添加弁5が適量の還元剤を添加することができない場合のような還元剤供給装置の異常が検出された場合に限られず、第1触媒ケーシング3や第2触媒ケーシング4に収容される触媒やパ
ティキュレートフィルタの劣化が検出された場合、或いはNOXセンサ6,7の故障が検出された場合であってもよい。要するに、排気エミッションの増加を招きつつも、内燃機関1が正常に運転することができる場合であればよい。
ティキュレートフィルタの劣化が検出された場合、或いはNOXセンサ6,7の故障が検出された場合であってもよい。要するに、排気エミッションの増加を招きつつも、内燃機関1が正常に運転することができる場合であればよい。
1 内燃機関
2 排気通路
3 第1触媒ケーシング
4 第2触媒ケーシング
5 還元剤添加弁
6 上流側NOXセンサ
7 下流側NOXセンサ
8 排気温度センサ
9 ECU
50 ポンプ
51 還元剤タンク
52 残量センサ
100 パワーテイクオフ(PTO)
101 オルタネータ
102 電気負荷
2 排気通路
3 第1触媒ケーシング
4 第2触媒ケーシング
5 還元剤添加弁
6 上流側NOXセンサ
7 下流側NOXセンサ
8 排気温度センサ
9 ECU
50 ポンプ
51 還元剤タンク
52 残量センサ
100 パワーテイクオフ(PTO)
101 オルタネータ
102 電気負荷
Claims (3)
- 内燃機関の排気を浄化するための排気浄化装置と、
前記排気浄化装置の浄化能力が低下したときに前記内燃機関の運転を制限する制限手段と、
前記内燃機関のアイドル運転状態が第1所定時間以上継続される条件、車両の電気負荷が第1基準値以上となる状態が第2所定時間以上継続される条件、又はパワーテイクオフ負荷が第2基準値以上となる状態が第3所定時間以上継続される条件の何れか1つの条件が成立するときに、前記制限手段による制限を解除する解除手段と、
を備える車両の制御システム。 - 請求項1において、前記排気浄化装置は、前記内燃機関の排気通路に配置された触媒と、前記内燃機関の燃料と独立して貯蔵される還元剤を前記触媒へ供給する還元剤供給装置と、を含み、
前記制限手段は、還元剤の貯蔵量が一定量以下になった場合、前記触媒の劣化が検出された場合、或いは前記還元剤供給装置の異常が検出された場合に、前記内燃機関の運転を制限する車両の制御システム。 - 請求項1又は2において、前記内燃機関は、緊急作業用の車両に搭載される内燃機関である車両の制御システム。
Priority Applications (1)
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