JP2013194334A - ディップ液絞り装置及びディップ液絞り方法 - Google Patents

ディップ液絞り装置及びディップ液絞り方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工液に浸されたコードのディップ加工においてコードの加工ラインを停止させることなく、均一に加工液が付着したコードのディップ加工を可能にするディップ液絞り装置及びディップ液絞り方法を提供する。
【解決手段】加工液にディッピングされて牽引状態で搬送されるコードを挟み込み、コードに付着した加工液を絞り取る一対のロールと、ロールの回転方向と反対側を向き、ロール表面に摺接して加工液をすくい取るようにロール表面を清浄するスクレーパと、ロール表面の長手方向に沿ってスクレーパを移動させる第1の移動手段と、スクレーパを洗浄する洗浄手段とを備えるようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディップ処理されたコードからディップ液を絞るディップ液絞り装置及びディップ液絞り方法に関する。
従来、タイヤに使用される繊維コードは、タイヤを構成するゴム部材との密着性を確保するために、接着液等の加工液に浸したのちに、ロール圧延と呼ばれる方法によりコードに付着した必要以上の加工液を除去することで、コードに所望の加工液が付着するように加工される。ロール圧延は、加工液が所定の付着量となるように、ロール同士の互いの距離が調整された一対のロールで上下方向から挟み込んでコードを一定圧で加圧し、コードに付着した加工液を絞ることで、コードに付着する加工液の付着量をコントロールして、適正な付着量となるようにしている。
特開2010−168674号公報
このように、ロール圧延によりコードに付着した加工液を絞り取る場合、コードにおける加工液の付着量を均一にするためには、絞り取りを行なうロール表面の清浄度を保つ必要がある。例えば、下側のロールのロール表面に付着した加工液は、重力により下方に滴ることができるが、上側のロールは、下側のロールから転写される加工液や、コードからの加工液が付着することで、ロール表面に加工液が停留しやすい。このため、長い時間ロール表面に付着した加工液は、スケールとなってロール表面で固まり、スケールを介して絞り取りが行なわれることでロール間の隙間が狭くなり、絞り取り量が多くなってしまったり、コードが通過する場所以外に固まったスケール同士が接触することで、ほとんど絞り取りがなされずにコードが通過してしまったりする可能性がある。そこで、ロール表面にスケールが形成されないように、ロール表面に対して加工液が付着しにくいような離形性を向上させる表面処理を施すことで、ロール表面に対する加工液の付着を抑制したり、ロール表面にスケールとして付着した加工液をスクレーパにより削り取ることでスケールを除去したりしてロール表面の清浄度を保つようにしている。
しかしながら、ロール表面に対する加工液の離形性が向上するような表面処理を施しても、ロール表面はコードとの摩擦により微細な摩耗が生じるために、離型性能が徐々に失われてしまい、離形性が確保された新たなロールに交換する必要が生じることになる。また、スクレーパにより加工液を削り取る場合でも、スクレーパにより削り取られた加工液のスケールが付着、堆積するため、スクレーパを一定時間毎に清掃したり交換する必要が生じてしまう。このように、ロールの交換や、スクレーパの清掃や交換を行なうためには、コードの加工ラインを停止する必要があるため、コード加工の生産性を低下させる要因となっている。
本発明は、上記課題を解決するため、加工液に浸されたコードのディップ加工においてコードの加工ラインを停止させることなく、均一に加工液が付着したコードのディップ加工を可能にするディップ液絞り装置及びディップ液絞り方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのディップ液絞り装置の構成として、加工液にディッピングされて牽引状態で搬送されるコードを挟み込み、コードに付着した加工液を絞り取る一対のロールと、ロールの、回転方向と反対側を向き、ロール表面に摺接して加工液をすくい取るようにロール表面を清浄するスクレーパと、ロール表面の長手方向に沿ってスクレーパを移動させる第1移動手段と、スクレーパを洗浄する洗浄手段とを備えることにより、ロール表面の清浄性を維持しながらコードに必要以上に付着した加工液を絞り取ることができるので、ディップ加工されたコードは、加工液の付着量が均一となる。また、コードの絞り取りを継続した状態で、ロールの清浄を行なうことができるので、コードのディップ加工の生産性を向上させることができる。
また、上記課題を解決するためのディップ液絞り装置の他の構成として、スクレーパをロール表面に対して接触,離間させる第2移動手段を備えることにより、スクレーパによって、間欠的にロール表面の清浄動作をさせることができる。
また、上記課題を解決するためのディップ液絞り方法の態様として、加工液にディッピングされて搬送されるコードを一対のロールで挟み込みんで、コードに付着した加工液の絞り取りを継続した状態で、ロールのロール表面にスクレーパをロール表面の一端側に接触させる工程と、スクレーパをロール表面に接触した状態でロールの軸心方向に沿って一端側から他端側まで移動させてロール表面を清浄する工程と、スクレーパをロール表面から離間させて、当該スクレーパを洗浄手段により洗浄する工程とを備える態様としたことにより、ロール表面の清浄性を維持しながらコードに必要以上に付着した加工液を絞り取ることができるので、ディップ加工されたコードは、加工液の付着量が均一となる。また、コードの絞り取りを継続した状態で、ロールの清浄を行なうことができるので、コードのディップ加工の生産性を向上させることができる。
ディップ加工装置の概略構成図である。 絞り装置の概略構成図である。 スクレーパによるロール表面に対する清浄位置を示す図である。 洗浄手段の概略構成図である。 絞り装置の動作を示す図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
図1は、コード10を加工液11に浸してディップ加工を行うディップ加工装置1の概略構成を示す図である。
ディップ加工装置1では、タイヤの骨格部材として使用されるコード10は、図1に示すように、巻出し装置2より巻き出された後に、加工液11にディップされて、コード10に加工液11が含浸する。ディップ加工は、ゴム部材へのコード10の密着性を向上させるための加工であって、コード10に加工液11を含浸させることで、後工程において加工後のコード10をゴム部材に一体にしたときに、コード10がゴム部材から剥離することを防止する。加工液11は、例えば、接着剤のようなものである。なお、以下の説明において、加工対象であるコード10は、一例として、繊維コードとして説明する。
コード10の加工は、巻出し装置2から加工前のコード10の先端を巻き出し、ディップ装置3、絞り装置4、乾燥装置5を経由して、加工後のコード10を巻き取る巻取り装置6に取り付け、巻取り装置6を駆動してコード10を巻き取らせることで、コード10が牽引されて、巻出し装置2からコード10が連続的に巻き出される。巻出し装置2から巻き出されたコード10は、巻き取り装置6に向けて移動しながらディップ装置3の有する加工液11に浸されることでディップ加工される。なお、このようなコード10のディップ加工は、図2に示すように、複数のコード10が横並びに並べられて同時に加工される。
ディップ装置3は、加工液11を貯留する浴槽31と、浴槽31内に貯留された加工液11にコード10が浸るようにガイドするロール32,33,34とを備える。ロール32は、浴槽31のコード搬送方向上流側の縁部の上側に設けられ、浴槽31に向かうコード10が浴槽31に擦れないようにガイドする。ロール33は浴槽31内に設けられ、コード10が加工液11に浸るようにガイドする。ロール34は、浴槽31のコード搬送方向下流側の縁部の上側に設けられ、加工液11に浸されたコード10が浴槽31に擦れないように下流側に搬送されるようにガイドする。即ち、コード10は、ディップ装置3のロール32の上側を通過して浴槽31内に位置するロール33の下側を通過し、ロール34の上側を通過することで、ディップ加工される。なお、各ロール32乃至34は、軸線がコード搬送方向と直交し、かつ水平となるようにそれぞれ図外の支持手段により回転自在に支持される。
即ち、コード10は、ディップ装置3のロール32,33,34にガイドされて、加工液11が満たされた浴槽31内をコード搬送方向上流側から下流側に通過することで、加工液11がコード10に含浸して付着することになる。このように、ディップ装置3によりディップ加工されたコード10は、ディップ装置3よりも下流側に設けられる絞り装置4により、コード10に付着する加工液11の液量が最適となるように絞られて、必要以上に付着した加工液11が取り除かれる。
本発明に係る絞り装置4の一実施形態について説明する。絞り装置4は、図2に示すように、搬送状態にあるディップ加工されたコード10を挟み込み、加工液11を絞り取る一対のロール41,42と、ロール表面の清浄性を維持するためのロール清浄装置43を備える。一対のロール41,42は、コード10を挟んで上,下に配置され、各ロール41,42の軸心がコード搬送方向と直交、かつ水平に設けられる。以下、コード10の下側に位置するロールを下側ロール41、上側に位置するロールを上側ロール42という。
下側及び上側ロール41,42は、外径が一定の円筒状の棒状体であって、延長方向両端から突出する軸部41A,42Aを備える。なお、本実施形態では、下側及び上側ロール41,42は同一構成のものとする。
下側ロール41及び上側ロール42は、搬送される複数のコード10のコード並び方向の両側において床面等から立設される支柱44により回転自在に支持される。支柱44は、下側ロール41を支持する下側部44Aと、下側部44Aに対して上下に移動可能で上側ロール42を支持する上側部44Bとに分割可能であって、下側部44Aは、上端側に、下向きに窪む凹部45Aを備え、この凹部45Aに上側部44Bが嵌ることで支柱44を形成する。上側部44Bは、凹部45Aに合致する形状の凸部45Bと、下側部44Aの上端面44mに接触する接触端面44nとを有する。下側部44A及び上側部44Bは、それぞれベアリング47を備え、下側部44Aのベアリング47に下側ロール41の軸部41Aが支持され、上側部44Bのベアリング47に上側ロール42の軸部42Aが支持される。そして、下側部44Aに上側部44Bを嵌めて、上側部44Bの接触端面44nが下側部44Aの上端面44mに直接接触するときに、下側ロール41のロール表面41aと上側ロール42のロール表面42aとが互いに接触するように設定される。上側ロール42の一方の軸部42Aには、上側ロール42の回転角度を検出するエンコーダ48が取り付けられ、エンコーダ48が検出する回転角度が、後述の制御装置40に出力される。
上側部44Bの接触端面44nと下側部44Aの上端面44mとの間には、下側ロール41に対する上側ロール42の位置を調整するための位置調節部材46が配設される。位置調節部材46は、下側ロール41のロール表面41aと上側ロール42のロール表面42aとの距離を調節して、下側及び上側ロール41,42によるコード10から加工液11の絞り取り量を調節するための絞り量調節手段である。即ち、位置調節部材46の厚さが、下側ロール41のロール表面41aと上側ロール42のロール表面42aとの距離に対応し、位置調節部材46の厚さを変更することで、コード10から加工液11を絞るときの絞り取り量が制御される。
なお、下側部44Aと上側部44Bとは、位置調節部材46を下側部44Aと上側部44Bとの間に配設した後に、図外の固定手段、例えばボルト等により共締めすることで、着脱可能に固定される。
よって、絞り取り量が制御された一対の下側,上側ロール41,42で搬送されるコード10を上下方向から挟み込むことにより、下側,上側ロール41,42はコード10の移動に伴ない、コード搬送方向に沿うように従動的に回転しながら、加工液11を絞り取る。例えば、図1に示すように、コード搬送方向が右向きの場合には、下側ロール41が時計回りに回転し、上側ロール42が反時計回りに回転する。
下側,上側ロール41,42の上流側には上側ロール42のロール表面42aを清浄するロール清浄装置43が配置される。本実施形態では、ロール清浄装置43は、上側ロール42に対してのみ設けられているものとして説明する。
ロール清浄装置43は、上側ロール42のロール表面42aを清浄するスクレーパ50と、下側,上側ロール41,42のロール表面41a,42aに沿ってスクレーパ50を移動させる第1の移動手段と、スクレーパ50を上側ロール42のロール表面42aに対して近接離間させる第2の移動手段と、スクレーパ50を洗浄する洗浄手段60とを備える。
ロール清浄装置43は、コード10よりも上側、かつ、上側ロール42よりもコード搬送方向上流側に設けられる。
スクレーパ50は、上側ロール42の回転方向と反対側を向き、ロール表面42aに摺接することで、ロール表面42aに付着するスケールや加工液11をすくい取り、ロール表面42aの清浄を行う清浄手段である。
第2の移動手段は、スクレーパ50を移動させるための土台となる基板51と、基板51上をコード搬送方向に移動する移動体52と、移動体52から上側ロール42に向けて延長するアーム53とにより構成される。基板51は、矩形状の平板であって、清浄対象である上側ロール42の延長方向一端から他端に亘る幅を超える幅を有し、コード10の並び方向の両側において床面から立設される一対の支柱55に固定される。基板51は、支柱55に固定された状態において、上面が水平となるように取り付けられる。
基板51は、移動体52をコード搬送方向に沿って上側ロール42に向けて進退させる駆動機構を内蔵する。駆動機構には、例えば、ボールネジ機構を採用する。駆動機構は、基板51内において、コード搬送方向に沿ってボールネジが設けられ、このボールネジに螺合するボールナットに移動体52が固定される。そして、ボールネジの一端にモータを取り付け、モータを回転駆動させることで、移動体52を上側ロール42に向けて進退させる構成である。
移動体52は、基板51の幅と等しい長さを有する一方長手状の箱体であって、移動体52の上面には、上側ロール42の延長方向に沿って移動するアーム53を備える。アーム53は、スクレーパ50を上側ロール42の軸心に沿って移動させる第1の移動手段であって、移動体52に内蔵される図外の駆動機構により上側ロール42の軸心に沿って移動する。駆動機構は、例えば、ボールネジ機構からなる駆動機構を内蔵する。駆動機構には、例えば、ボールネジ機構を採用する。駆動機構は、移動体52内においてボールネジ機構のボールネジがコード並び方向に沿うように設けられ、このボールネジに螺合するボールナットにアーム53を固定して、ボールネジの一端に取り付けられたモータを回転駆動させることで、アーム53を上側ロール42の軸心に沿って移動させる。
アーム53は、移動体52の上面から上側ロール42の上方まで延長する棒状部材であって、延長方向がコード搬送方向に沿うように駆動機構を介して移動体52に取り付けられる。
アーム53の先端には、スクレーパ50をロール表面42aに対して昇降させるロッド54が取り付けられる。即ち、ロッド54は、スクレーパ50を上下方向に移動させる第3の移動手段である。ロッド54は、例えば、延長方向に伸縮自在であって、アーム53の先端において上下方向に向けて取り付けられる。ロッド54は、基部54Aと、基部の軸心方向に移動して長さを伸縮させる伸縮部54Bとにより構成され、内部に伸縮部54Bを移動させる伸縮機構を備える。伸縮機構は、アーム53の先端に固定されるロッド54の基部54Aに、このロッド54の延長方向に沿ってネジ軸を設け、ネジ軸に螺合するナットに伸縮部54Bを固定して、ネジ軸をモータで回転駆動することにより、伸縮部54Bが基部54Aに対して上下することでロッド54の全長を伸縮させる。ロッド54は、制御装置40から出力される信号に基づいて伸縮する。
ロッド54の先端には、上側ロール42のロール表面42aを清浄するためのスクレーパ50が取り付けられる。スクレーパ50は、図3(a),(b)に示すように、例えば、上側ロール42のロール表面42aと摺接する刃先50Aと、刃先50Aの両端から上方に向けて立ち上がる一対の側壁50Bと、側壁50Bを接続して刃先50Aによってすくい取られた加工液11やスケールを溜めるための接続壁50Cとを備える。即ち、刃先50Aによってすくい取られた加工液11やスケールを溜める溜め部50Sが側壁50Bと接続壁50Cとにより形成される。
スクレーパ50は、ロッド54が伸長したときに、スクレーパ50の刃先50Aの延長方向が上側ロール42の軸心と平行となるようにロッド54に取り付けられる。さらに、刃先50Aの先端が上側ロール42のロール表面42aと接触する位置は、上側ロール42のロール表面42aの頂部42bとなる位置に設定される。
これにより、コード10の搬送に伴なって回転する上側ロール42のロール表面42aは、スクレーパ50の刃先50Aに向かうように回転するため、コード10のディッピング加工を継続しながら、ロール表面42aに付着したスケールや加工液11を除去することができる。
なお、スクレーパ50の刃先50Aが上側ロール42のロール表面42aに対して接触する力は、コード10の搬送により従動的に回転する回転力よりも小さくなるように、ロール表面42aに対する刃先50Aの位置が制御装置40により制御される。
スクレーパ50の洗浄を行なう洗浄手段60は、図4に示すように、上側ロール42の延長方向一端側の基板51の上側ロール42側の側面に取り付けられる洗浄容器61と、洗浄容器61内の洗浄液66に浸されたスクレーパ50に対して水流を噴出する水流噴出機構62を備える。
洗浄容器61は、スクレーパ50を収容可能な大きさの上方開口の箱体であって、スクレーパ50を洗浄するための洗浄液66を貯留する。また、洗浄容器61には、洗浄液66に浸された状態のスクレーパ50に向けて水流を吐出させるためのノズル65を備える。ノズル65は、水流噴出機構62を構成する要素の一つである。水流噴出機構62は、例えば、水流を発生させる加圧ポンプ63、加圧ポンプ63から加圧された洗浄液66を吐出するノズル65とを備える。
加圧ポンプ63は、洗浄容器61に設けられた排出口61Aと配管63Aにより接続され、洗浄容器61内に貯留される洗浄液66を循環させるように、洗浄容器61から排出された洗浄液66を加圧して、配管63Bにより接続されるノズル65から洗浄容器61内に貯留された洗浄液66内に吐出する。配管63Aの途中には、図外のフィルタ手段が設けられ、洗浄容器61から排出された洗浄液66に混入するスケールや加工液11を除去して、浄化された洗浄液66が加圧ポンプ63に流入するように構成される。
ノズル65は、洗浄容器61の洗浄液66に浸された状態のスクレーパ50に対して加圧ポンプ63から加圧された洗浄液66の水流が勢い良く衝突するように例えば、スクレーパ50の刃先50Aに対向する位置に配置される。これにより、ノズル65から吐出された洗浄液66は、スクレーパ50の刃先50Aに沿って溜部50Sに向けて流れ、効率よくスクレーパ50の洗浄を行なうことができる。
制御装置40は、いわゆるコンピュータであって、演算手段としてのCPU、記憶手段としてのROM,RAM、通信手段としての入出力インターフェイスを備える。記憶手段には、清浄動作を制御するための制御プログラムが記憶され、制御プログラムを実行することによりロール清浄装置43における第1及び第2の移動手段、第3の移動手段としてのロッド54、洗浄手段60に信号を出力して、上側ロール42の清浄動作を実施する。また、記憶手段は、図外の入力手段から入力される位置調節部材46の厚さを記憶し、昇降手段の伸縮長さを調節する。さらに記憶手段は、清浄手段であるスクレーパ50の刃先50Aの幅が入力され、上側ロール42の清浄動作における刃先50Aの移動量を設定する。
また、制御プログラムには、ロール清浄装置43を動作させるためのタイマプログラムが組み込まれ、タイマプログラムが所定時間をカウントすると、上側ロール42の清浄動作が実行される。なお、タイマプログラムによりロール清浄装置43を動作させるタイミングを検出するとして説明したが、上側ロール42に取り付けられたエンコーダ48から出力される回転角度の積算角度が所定角度以上、言い換えると、上側ロール42が回転した回数によって上側ロール42のロール表面42aの清浄動作を開始するようにしても良い。
上記絞り装置4の下側,上側ロール41,42により加工液11が絞り取られたコード10は、乾燥装置5により乾燥されて巻取り装置6によって巻き取られる。
上記ディップ液絞り装置1によるディップ液の絞り取り動作は、図5(a)乃至(i)に示すように行なわれる。
コード10の加工工程が所定時間行われると、絞り装置4の制御装置40は、清浄装置による上側ロール42の清浄動作を開始する。なお、所定時間とは、ディップ加工の稼働時間に対して設定された時間である。
まず、制御装置40は、図5(a),(b)に示すように、第2の移動手段に信号を出力して、移動体52を上側ロール42に近接するように移動させる。移動体52が移動して基板51上に設けられた例えば近接スイッチに移動体52が接触すると、近接スイッチから制御装置40に信号が出力されて移動体52の移動が停止する。なお、図5(a)は、43の初期状態を示し、スクレーパ50による清浄動作を行う前のアーム53は、移動体52上において、スクレーパ50の刃先50Aが上側ロール42の一端側に対応する位置に配置されている。
次に、制御装置40は、アーム53の先端に取り付けられたロッド54に信号を出力して、図5(c)に示すように、ロッド54を伸長させてスクレーパ50の刃先がロール表面42aに接触するように配置する。ロッド54の伸長により、刃先50Aが、コード10の搬送に伴なって回転する上側ロール42のロール表面42aに接触することでロール表面42aに付着する加工液11及びスケールの除去が開始される。
上側ロール42に取り付けられたエンコーダ48から出力される回転角度が、スクレーパ50をロール表面42aに接触させるように制御装置40からロッド54に信号が出力されてから1回転(360°)を検出すると、制御装置40は、移動体52に収容される駆動機構に信号を出力して、先に清浄を行なった位置に隣接する位置を清浄するようにスクレーパ50の刃幅分だけ移動させて、ロール表面42aの清浄を行なう。この工程を、図5(d)に示すように、上側ロール42の一端側から他端側まで繰り返すことで、ロール表面42aの清浄が終了する。
次に、ロール表面42aの清浄が終了したことを検出すると、制御装置40は、ロッド54に信号を出力して、図5(e)に示すように、ロッド54を縮短させる。次に、制御装置40は、基板51に内蔵された駆動機構に信号を出力して、図5(f)に示すように、移動体52をスクレーパ50の洗浄位置に移動させる。移動体52が洗浄位置に移動すると、制御装置40はロッド54に信号を出力して、図5(g)に示すように、スクレーパ50を洗浄容器61の洗浄液66内に浸させる。ロッド54が伸長されると、制御装置40は水流噴出機構60の加圧ポンプ63に信号を出力して、加圧した洗浄液66をノズル65から吐出させて、スクレーパ50の洗浄を行なう。
制御装置40は、スクレーパ50の洗浄を開始させてから所定時間経過したことを検出すると、加圧ポンプ63に信号を出力して洗浄液66の吐出を停止させる。
次に、ロッド54に信号を出力して、図5(h)に示すように、ロッドを縮短させて洗浄液66からスクレーパ50を引き上げる。スクレーパ50の引き上げが完了すると、制御装置40は、移動体52に内蔵される駆動機構に信号を出力して、図5(i)に示すように、アーム53を上側ロール42の一端側に移動させ、さらに、基板51に内蔵される駆動機構に信号を出力して、図5(a)に示す初期状態に各部を戻すことで、上側ロール42の一回の清浄作業が終了する。なお、上記清浄動作は、コード10のディッピング加工を停止させることなく実行される。
以上、説明したように、上側ロール42の清浄装置を絞り装置4が備えることにより、コード10のディッピング加工を停止させることなく、自動で上側ロール42の清浄を行なうことができるので、コード10のディッピング加工の生産効率を向上させることができる。即ち、本発明に係る絞り装置3で加工液11が絞り取られた加工コード10は絞り量が均一となる。そして、最終的にディップ加工が完了した加工済みのコード10は、より均質なものとなる。
上記実施形態では、絞り装置4において、ロール清浄装置43を上側ロール42のロール表面42aを清浄するように設けたが、下側ロール41に対してロール清浄装置を配置するようにしても良い。
この場合、ディッピングされたコード10から加工液11が滴る虞があるため、ロール清浄装置43を下側ロール41のコード搬送方向下流側に設けると良い。そして、ロール清浄装置43のロッド54をアーム53に対して回転可能に取り付け、ロッド54の伸縮方向を上向きに回転させたときに、スクレーパ50の刃先50Aが下側ロール41のロール表面41aに接触するように構成すれば良い。このように、下側及び上側ロール41,42の両方の清浄を行なうようにすれば、より品質の良いディップ加工を行なうことが可能となる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、上側ロール42が一回転する毎にスクレーパ50を刃先51の刃幅分だけ上側ロール42の延長方向に移動させるとして説明したが、回転する上側ロール42に対して所定時間の間、スクレーパ50の刃先50Aをロール表面42aに接触させた状態で、上側ロール42の一端から他端まで複数回往復させて清浄するようにしても良い。
1 ディップ加工装置、2 巻出し装置、3 ディップ装置、4 絞り装置、
5 乾燥装置、6 巻取り装置、10 コード、11 加工液、31 浴槽、
32乃至34 ロール、40 制御装置、
41 下側ロール(ロール)、42 上側ロール(ロール)、43 ロール清浄装置、
48 エンコーダ、50 スクレーパ、54 ロッド、60 洗浄手段、
61 洗浄容器、62 水流噴出機構、65 ノズル、66 洗浄液。

Claims (3)

  1. 加工液にディッピングされて搬送されるコードを挟み込み、前記コードに付着した加工液を絞り取る一対のロールと、
    前記ロールの、回転方向と反対側を向き、ロール表面に摺接してロール表面を清浄するスクレーパと、
    前記ロール表面の長手方向に沿って前記スクレーパを移動させる第1の移動手段と、
    前記スクレーパを洗浄する洗浄手段とを備えるディップ液絞り装置。
  2. 前記スクレーパを前記ロール表面に対して接触,離間させる第2の移動手段を備える請求項1記載のディップ液絞り装置。
  3. 加工液にディッピングされて搬送されるコードを一対のロールで挟み込みんで、前記コードに付着した加工液の絞り取りを継続した状態で、前記ロールのロール表面にスクレーパをロール表面の一端側に接触させる工程と、
    前記スクレーパをロール表面に接触した状態でロールの軸心方向に沿って一端側から他端側まで移動させてロール表面を清浄する工程と、
    前記スクレーパをロール表面から離間させて、当該スクレーパを洗浄手段により洗浄する工程とを備えるディップ液絞り方法。
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