JP2013194216A - タール分解方法およびタール分解設備 - Google Patents

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【課題】金属系触媒の触媒活性劣化を抑制することができるタール分解方法およびタール分解設備を提供することにある。
【解決手段】本発明は、可燃性ガスであるガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解方法であって、酸素濃度3%以下の低酸素濃度酸化剤を前記金属系触媒表面に供給する酸化剤供給工程を含む。タール分解方法は、酸化剤を前記ガス化ガスに供給して燃焼消費させることで前記低酸素濃度酸化剤を生成する低酸素濃度酸化剤生成工程を含んでいてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、可燃性ガスのガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解方法およびタール分解設備に関する。より詳細には、金属系触媒の劣化を抑制するタール分解方法、タール分解設備に関する。
木屑や下水汚泥のような有機物を含む廃棄物(有機系廃棄物)やバイオマス等をガス化する設備では、タールを分解するための触媒充填層式タール分解設備が設置される。この触媒の性能を発揮するには適正な温度域(例えば700〜950℃)があり、運転中に適性温度以下になった場合、支援ガス(空気、酸素、酸素富化空気など)を供給し、ガス化ガスを燃焼させ昇温し、その温度を適正範囲に制御するようにしている。ガス分解設備に酸化剤を供給して、ガス化ガスを燃焼させるタール分解設備がある(特許文献1)。
タール分解触媒におけるタール分解機構、すなわちNi触媒(タール分解触媒)上における水蒸気改質反応は、図3のような反応機構が提案されている。ここではNiについて記載するが、Niに限らずタール分解する金属触媒(Ptなど)全てに当てはまる。図3において、炭化水素であるタールが、Ni粒子表面上でカーバイド(CH)を形成し、このカーバイドがHOから担体表面上に供与された酸素種(O)と反応し、COやHが生成される(経路A)。触媒温度が適正温度であり、ガス化ガス中に十分なHOが存在すれば、経路Aのようにタールが分解される。一方触媒が適正温度に維持されず、またはガス化ガス中のHOが足りず、担体表面上への酸素種の供与が少ない場合は、カーバイドが脱水素し炭素析出現象が発生する(経路B)。また適正に運転されている場合であっても、長時間触媒を使用していると、(ア)触媒被毒素成分である硫黄や塩素、アルカリ金属類が徐々に蓄積・付着すること、(イ)触媒表面がシンタリング(結晶化)や固溶化し、触媒の細孔が徐々につぶれ、反応表面積を低下させること、(ウ)触媒(Niや担体)自体の反応活性が低下すること、(エ)これらの複合作用によりコーキングが進行し、反応表面を被覆すること、などが進行し、触媒活性を低下させる。特に、バイオマス等には硫黄や塩素、アルカリ金属が含有するため、これらがガス化ガス中に硫化水素や塩化水素、発揮したアルカリ金属といった形態で存在し、触媒の活性低下を招きやすい。
特開2010−111779号公報
しかしながら、改質反応で重要な役割をもつ酸素(O)を、触媒表面上に触媒直上流に酸化剤として供給することが提案されているが、Niは酸素と2Ni+O→2NiOの酸化反応を起こす。この反応は非常に大きな発熱反応で、5%以上の酸素濃度でタール分解触媒に供給されると、触媒自体が950℃以上となり、シンタリングにより触媒活性が低下する。また、NiOはタール分解活性を有しないことから、直接触媒に多量の空気や酸素を噴射しても効果がない。
そこで、本発明は、上記従来技術の有する問題点・状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、金属系触媒の触媒活性劣化を抑制することができるタール分解方法およびタール分解設備を提供することにある。
本発明は、可燃性ガスであるガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解方法であって、
酸素濃度3%以下の低酸素濃度酸化剤を前記金属系触媒表面に供給する酸化剤供給工程を含む。
この構成によって、酸素濃度3%以下の低酸素濃度酸化剤を金属系触媒表面に供給することで、金属系触媒自体が高温(950℃以上)にならず、かつシンタリング発生も防止して触媒活性が低下することを抑制できる。特に、長期間に運転すると触媒活性が低下するため、触媒交換頻度が多かったが、本発明によれば、触媒寿命を長期化できるため、その交換頻度を下げ、触媒コストを抑えることができる。
前記低酸素濃度酸化剤中の酸素濃度は、0.5%以上3%以下であることが好ましく、1%以上3%以下がより好ましく、2%以上3%以下がさらに好ましい。
また、上記発明の一実施形態として、酸化剤を前記ガス化ガスに供給して燃焼消費させることで酸素濃度3%以下の前記低酸素濃度酸化剤を生成する低酸素濃度酸化剤生成工程を含む。
この構成によって、酸化剤をガス化ガス中に供給して、ガス化ガスとの燃焼反応で酸素を消費させることで低濃度酸素ガスを好適に生成することができる。
また、上記実施形態として、前記低酸素濃度酸化剤生成工程において、前記ガス化ガスの流れ方向上流側に設置されかつ酸化剤を噴霧するノズル部と前記金属系触媒の触媒層との距離を、50mm〜500mmに設定し、前記低酸素濃度酸化剤を生成することを特徴とする。
この構成によって、タール分解設備の反応容器内にガス化ガスの流れ方向の上流側から、ガス化ガス供給部、ノズル部、触媒層の順に配置し、ノズル部から噴射される酸化剤とガス化ガスとを反応容器内で混合して燃焼させて低酸素濃度酸化剤を生成させることができる。ガス化ガスの流れ中にその流れ方向に沿って酸化剤が噴射されることで混合および燃焼が好適に行われる。
酸化剤の酸素濃度は、3%より大きく100%以下であり、5%以上25%以下であることが好ましい。酸化剤としては、例えば、空気(酸素濃度21%)、酸素富化空気(例えば酸素濃度25%以上95%未満)、酸素ガス(例えば酸素濃度95%〜100%)が挙げられる。
酸化剤として空気や酸素を供給する場合、触媒層の上流側表面から50mm〜500mm離れた距離から酸化剤を供給し、ガス化ガスとの燃焼反応で酸素を消費させることで低濃度酸素ガスを生成し、低濃度酸素ガスを触媒層に供給できる。50mm〜500mmの範囲は、触媒層上流側の反応容器内の雰囲気温度(或いは供給されるガス化ガス温度)に依存する。例えば、600℃以上750℃以下の低温ではガス化ガスと酸化剤の燃焼反応が遅いため、500mm程度と距離を離し、750℃以上850℃以下では、燃焼速度が速いため500mm〜50mm程度に距離を設定することが好ましい。また、反応容器内の雰囲気温度(或いは供給されるガス化ガス)が780℃〜830℃の範囲で安定している場合には、距離を100mm〜200mmの範囲に設定しておいてもよい。
また、上記発明の一実施形態として、金属系触媒が収納される触媒層から50mm以下の距離でガス化ガス流れ方向の上流位置にノズル部を設置し、0.5%以上3%以下の低酸素濃度酸化剤を前記触媒層に噴霧する構成が挙げられる。触媒層とノズル部先端までの距離は1mm以上50mm以下が好ましく、10mm以上30mm以下がより好ましい。この構成では、ガス化ガスとの燃焼反応がなくても3%以下、好ましくは1%〜2%以下の低酸素濃度酸化剤を触媒層に供給できる。
ガス化ガス中に酸素や空気を直接供給すると、条件によっては「すす」が発生するので、酸化剤とガス化ガス等の可燃性ガスを予め混合した酸化剤を供給することが好ましい。また低酸素濃度とするために、酸化剤と水蒸気を混合してもよい。このように酸化剤と別の流体を混合することで、酸素濃度を低下(希釈)させ、触媒に到達する酸素濃度を低下させる。
本発明では、反応容器にガス化ガスが供給される際に、酸化剤も供給されることが好ましい。例えば、常に酸化剤供給を行って、触媒温度を適正に維持させるとともに、触媒活性の劣化を抑制することができる。
また、他の発明は、可燃性ガスであるガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解設備であって、
前記金属系触媒を収納する触媒層と、
酸素濃度3%以下の低酸素濃度酸化剤を前記触媒層の前記金属系触媒表面に供給するために、 酸化剤をガス化ガス中に供給する酸化剤供給部とを備える。
また、上記発明の一実施形態として、前記酸化剤供給部は、1つまたは1つ以上のノズル部を有し、前記ノズル部が、前記触媒層より前記ガス化ガスの流れ方向上流側に設置される。
また、上記発明の一実施形態として、前記酸化剤供給部の酸化剤噴射口と前記触媒層との距離が、50mm〜500mmである。
また、上記発明の一実施形態として、触媒層表面近傍(上流側)に配置され、反応容器内の温度を測定する温度測定器と、この温度測定器で測定された温度が所定温度範囲(例えば、750〜850℃)であるか否かを判断する温度判断部とを備え、この温度判断部は測定温度が750℃以下のとき触媒層からノズル部までの距離を50mmに調整するように指示(ノズル部を移動させる移動機構部に出力および/またはモニター表示)し、測定温度が850℃以上のとき触媒層からノズル部までの距離を500mmに調整するように指示(ノズル部を移動させる移動機構部に出力および/またはモニター表示)することが好ましい。ノズル部の移動は手動でもよく、移動機構部によって自動で前記距離を調整する(調整工程)ものでもよい。
また、上記発明の一実施形態として、触媒層内あるいは触媒層表面近傍(上流側)に配置され、かつ酸化剤(ガス化ガスおよび高酸素酸化剤の混合ガス)の酸素濃度を測定する測定器と、この測定器で測定された酸素濃度が所定濃度範囲(例えば、1%〜3%)であるか否かを判断する酸素濃度判断部とを備え、この酸素濃度判断部で酸素濃度が所定濃度範囲になるように、触媒層からノズル部までの距離を調整する(調整工程)。ノズル部の移動は手動でもよく、移動機構部によって自動で前記距離を調整する(調整工程)ものでもよい。
また、反応容器内で、ノズル部(噴霧口)と触媒層との相対距離を可変とするノズル固定部を備えることが好ましい。ノズル固定部は、反応容器に形成された側面貫通部を有していてもよい。また、ノズル固定部は、ノズル本体が上下にスライド可能なアジャスト機構を有していてもよい。
ガス化ガスは、例えば、バイオマス燃料、石炭、コークス、廃油、下水汚泥、その他の有機性化合物をガス化したものである。ガス化の方法は、例えば、熱分解、部分酸化、水蒸気改質等の方法が挙げられる。本発明において、ガス化ガスの温度は、700℃以上900℃以下のガス温度であることが好ましい。700℃未満では金属系触媒のタール分解性能を維持しにくいためである。
実施形態1に係るタール分解設備を説明するための図 実施形態2に係るタール分解設備を説明するための図 タール分解機構を説明するための図
(実施形態1)
本発明の実施形態1を、図面1を参照して説明する。図1はタール分解設備の概略を示す。以下に各構成要素について説明する。
タール分解設備は、ガス化設備によって生成されたガス化ガスG(約800〜900℃程度)中のタール成分を金属系触媒によって処理する機能を有している。タール分解設備は、触媒層12を反応容器10内に配置している。反応容器10は、例えば、断熱型固定床反応容器で構成されている。なお、触媒層12は、単層構造でもよく、2層以上の構造でもよい。また、複数の反応容器10を直列に配置してタール分解処理を多段階に行うように構成してもよく、あるいは、複数の反応容器10を並列に配置して、それぞれ交互にタール分解処理を行うように構成してもよい。
触媒層12の金属系触媒は、例えば、ニッケル系触媒、コバルト系触媒、鉄系触媒、クロム系触媒および銅系触媒から選択される単体構成あるいは複数の組合せ構成が挙げられる。ニッケル系触媒としては、例えば、Ni/Al、Ni/MgO、Ni/MgO・CaO等が例示され、ニッケル、マグネシアおよびカルシアを含む複合酸化物の改質触媒がより好ましい。これらの金属系触媒の反応温度は、金属系触媒の劣化温度未満であり、例えば、700℃以上950℃未満の範囲であり、好ましくは800℃以上900℃未満の範囲である。
タール分解設備に導入(供給)されたガス化ガスGは、触媒層12の金属系触媒によってガス化ガス中のタールが分解される。その後、ガス化ガスGは、不図示のガス精製設備に送給されガス化ガスが精製され、不図示のガス利用設備に送給され燃焼等に提供される。ガス精製設備は、例えば、ガス冷却装置、バグフィルター等の低温集塵装置、湿式ガス精製設備等を単独であるいはそれらの組合せで構成できる。ガス利用設備は、例えば、ボイラ等の燃焼設備、ガスタービン、ガスエンジン等の発電設備等を単独であるいはそれらの組合せで構成される。
本実施形態1のタール分解設備の特徴構成について以下に説明する。金属系触媒層12を有する反応容器10には、触媒層12のガス化ガスGの流れ方向上流側に酸化剤供給部としてのノズル本体111が反応容器10の水平断面を貫通する方向に複数本設置される。この複数のノズル本体111のそれぞれが酸化剤ヘッダ11に接続され、この酸化剤ヘッダ11からノズル本体111へ酸化剤が供給される。このノズル本体111には、複数の噴出口112が形成されている。触媒層12の全体に均等に供給できるようにノズル本体111および噴出口112が配置される。ガス化ガスGは反応容器10の上から供給されている。
触媒層12表面と噴出口112までの距離D1は、ガス化ガス温度が750℃以下の低温の場合に、距離D1を500mm程度とし、850℃以上では50mm程度に設定することが好ましい。高温の方が、酸化剤とガス化ガスの燃焼速度が速いため、高温で距離D1が長いと触媒に酸素が到達する前に、酸素が消費されてしまうからである。不図示の温度測定器が反応容器10内の触媒層12の表面近傍(上流側)に設置され、温度をモニターして、温度に応じてノズル本体111を図1において上下に移動させて距離D1を調整することが好ましい。温度測定器は、接触式温度計でもよく非接触式温度計でもよく、例えば熱電対形式の測定器でもよい。
距離D1を変更するために、反応容器10側面からノズル本体111を引き出し、別のノズル挿入口(不図示)に挿入し直して、距離D1を変更することができる。
酸化剤ヘッダ11から供給される酸化剤は、例えば、酸素ガス、空気、酸素富化空気である。酸化剤の温度は、常温以上400℃以下であることが好ましい。
ノズル本体111の噴霧口112から供給された酸化剤は、触媒層12に到達する前に、ガス化ガスGとの燃焼反応で酸素が消費され、酸素濃度が3%以下の低濃度酸素ガスになる。そしてこの低濃度酸素ガスが触媒層12に供給される。
(実施形態2)
実施形態2を図2に示す。実施形態2では、2つの酸化剤ヘッダ11が複数のフレキシブル継手113を介して反応容器10上面を貫通する構造の複数のノズル本体111に接続され、このノズル本体111から反応容器10内に酸化剤が供給される。ノズル本体111の先端部には1個もしくは複数個の噴霧口112が形成され、酸化剤が噴霧される。ガス化ガスGは反応容器10の側面の供給口15から供給されている。
ノズル本体111が反応容器10上面より触媒層12に向かって鉛直方向に挿入されている。距離D1を変更するために、ノズル本体111を長さの異なるノズルに変更することができる。また、ノズル本体111の固定方法を、例えば、フィッティングを用いた可動式の固定として、ノズルを変更することなくノズル差込長さを変更することもできる。また、手動で変更する場合に限定されず、温度測定器で測定された測定温度に応じてリニア機構を駆動させて自動的にノズルの差込長さを変更することもできる。かかる場合リニア機構にノズル本体が取り付けられている。
(別実施形態)
酸化剤を低酸素濃度ガスとする場合には、高酸素濃度の酸化剤が直接触媒(層)に到達することがなく、また「すす」が発生しない良好な燃焼が可能となるため、酸化剤として、予め可燃性ガスと混合した予混合ガスを用いることができる。また、水蒸気を酸素や空気と混合させ、低酸素濃度の酸化剤を用いることができる。この場合、距離D1を10mm以上〜50mm未満に設定することが好ましい。
また、ノズル本体111は、蒸気または水で冷却する冷却部を備えることが好ましい。これによって、ノズル本体111の腐食を防止できる。冷却部として、例えば、ノズル本体の周囲を取り囲むジャケット部を有し、ジャケットに水を流してノズル本体を水冷してもよい。
<実施例>
上記実施形態1(図1)のタール分解設備を用いて運転した結果を示す。距離D1はガス化ガス温度に応じて設定した(D1=50mm〜500mm)。触媒層12には、Ni系触媒を用いた。本実施例1では、空気(酸素濃度21%の酸化剤)をノズル本体111の噴霧口112より噴霧した。比較例1は、ノズル本体111を取り外し、酸化剤を噴霧しない条件とした。実施例1では、3ヶ月連続運転後のタール分解率が95.9%であり、高分解率を維持していた。一方比較例1では1週間連続運転後のタール分解率が81.2%と低下していた。上記実施例1によって、1週間程度で活性が低下していた触媒を3ヶ月に渡る連続運転でも問題がないことを確認できた。
なお、タール分解率は、触媒反応活性k/kから導いた。触媒反応活性k/kは初期(k)および使用後(k)の総括反応速度定数の比を表したものであり、下記式から導かれる。
(式1)
−ln(1−X)=K×(3600/SV)
(X:タール分解率、K:総括反応速度定数[/h]、SV:空間速度[/h])
k/kは、(−ln(1−x)/(―ln(1―x))で表され、初期と使用後の触媒の(1−タール分解率)を対数比で示したものである。
10 反応容器
11 酸化剤ヘッダ
12 触媒層
111 ノズル本体
112 噴霧口
G ガス化ガス

Claims (6)

  1. 可燃性ガスであるガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解方法であって、
    酸素濃度3%以下の低酸素濃度酸化剤を前記金属系触媒表面に供給する酸化剤供給工程を含む、タール分解方法。
  2. 酸化剤を前記ガス化ガスに供給して燃焼消費させることで前記低酸素濃度酸化剤を生成する低酸素濃度酸化剤生成工程を含む、請求項1に記載のタール分解方法。
  3. 前記低酸素濃度酸化剤生成工程において、前記ガス化ガスの流れ方向上流側に設置されかつ酸化剤を噴霧するノズル部と前記金属系触媒の触媒層との距離を、50mm〜500mmに設定し、前記低酸素濃度酸化剤を生成することを特徴とする請求項2に記載のタール分解方法。
  4. 可燃性ガスであるガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解設備であって、
    前記金属系触媒を収納する触媒部と、
    酸素濃度3%以下の低酸素濃度酸化剤を前記触媒層の前記金属系触媒表面に供給するために、酸化剤をガス化ガス中に供給する酸化剤供給部とを備えるタール分解設備。
  5. 前記酸化剤供給部は、1つまたは1つ以上のノズル部を有し、
    前記ノズル部が、前記触媒層より前記ガス化ガスの流れ方向上流側に設置される、請求項4に記載のタール分解設備。
  6. 前記酸化剤供給部の酸化剤噴射口と前記触媒層との距離が、50mm〜500mmである、請求項4または5に記載のタール分解設備。
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