JP2010111779A - タール分解方法およびタール分解設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒層を2層以上に分割し、分割されたそれぞれの触媒層の温度をその反応温度範囲に良好に制御可能なタール分解方法およびそのタール分解設備を提供することにある。
【解決手段】本発明に係るタール分解方法は、可燃性ガスのガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解方法であって、触媒が充填される触媒層を2層以上の多層に分割し、当該分割された触媒層のそれぞれにおける触媒の温度を、当該触媒の反応温度範囲に制御することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、可燃性ガスのガス化ガス中に含まれるタール分を触媒によって分解するタール分解方法およびタール分解設備に関する。
木屑や下水汚泥のような有機物を含む廃棄物(有機系廃棄物)やバイオマス燃料から高効率にエネルギー転換する技術として、ガス化技術が注目されている。ガス化することによって発生したガスを、ガスエンジンやガスタービンなどの内燃機関にて燃焼させることにより発電することが可能であり、その発電効率は燃料を直接燃焼して蒸気を発生させ、蒸気タービンにより発電するボイラ発電システムによる、より高効率という特長を有する(特許文献1)。
しかし、ガス化設備から発生した生成ガスはダスト、タール、その他の有害な腐食性物質・汚染物質が含まれており、そのままガスエンジン等の発電設備に投入すると、燃焼設備、配管類、ノズル、その他に詰まりや腐食などの問題が生じる。
そこで、ガス化設備から発生したガス化ガスは、無害化処理される必要がある。すなわち、特許文献1の図2に示すように、ガス化設備から生成されたガス化ガスは高温集塵設備2にて集塵処理され、ガス化ガス中のダストが除去された後、タール分解触媒層を備えた反応器であるタール分解設備に導入されて、ガス化ガス中のタール分が分解され、その後ガス化ガスはガス冷却設備にて冷却され、低温集塵設備(図示略)などに送られて、更に無害化される(例えば、特許文献1)。
また、ガス化設備によりガス化され、除塵されたガス化ガスを受け入れると共に、ガス化ガス中に含まれるタール分を分解する触媒層を備えた反応器を有するタール分解システムにおいて、前記反応器中のガス化ガスの温度を測定する温度検出器と、この温度検出器の測定結果と予め設定した設定温度とを比較すると共に前記反応器に導入されるガス化ガスの温度を設定温度に近づかせるよう昇温または降温指令を行う演算制御部とを有することを特徴とするタール分解システムが知られている(特許文献2参照)。
また、図4に一般的なタール分解設備について示す。ガス化設備1より供給され、高温集塵設備2にて除塵されたタール含有のガス化ガスG1は、反応器3のなかに充填されたタール分解触媒4を通過する。その際に、反応器3入口および出口におけるタール含有ガス化ガスG1の温度や水分は成り行きとなっている。タールが分解される際に、ガス中のその他の炭化水素成分も分解され、それらの反応は吸熱反応である。その代表的な反応は下記の通りである。
(式1)C10+10HO→14H+10CO+ΔH(C10H8)
(式2)C10+20HO→24H+10CO+ΔH(C10H8)
(式3)CH+HO→3H+CO+ΔH(CH4)
(式4)CH+2HO→4H+CO+ΔH(CH4)
(式5)C+2HO→4H+2CO+ΔH(C2H4)
(式6)C+4HO→6H+2CO+ΔH(C2H4)
触媒には各成分に対しての分解活性を有効にする温度域があり、断熱型反応器において触媒層が一層の場合、図5に説明するように、触媒層入口の温度Tiが触媒反応に必要な温度Tn以上であっても、タールおよび炭化水素の分解に伴う反応吸熱により、触媒層入口から出口に進む過程でガス化ガスの温度が下がり、触媒反応に必要な温度Tn以下に下がってしまう。このため、タール分解に有効な反応温度域にある触媒は一部であって、全体のタール分解性能が発揮されず、タール分解効率が悪い。一方で、触媒層出口の温度ToがTn以上となるように触媒入口温度Tiを上げることは、高温度域で有利なメタンの分解による吸熱が大きくなるなど、システム全体のエネルギー転換効率を下げることになり最善の方法とはいえない。
特開平11−21566号公報 特開2007−99927号公報(請求項1)
すなわち上述の問題は、第1に触媒層に温度勾配ができ、タール分解に有効な温度域は一部(入口)しかなく全体の性能が発揮できていない。第2に、Ni系のタール分解触媒が効果的に活性を発揮する温度は750℃以上(HSが数100ppm存在する場合は、800℃以上)である。ガス中にエチレン、エタンなどの炭化水素が含まれている場合、これらの物質も触媒によって吸熱反応で分解され、触媒の温度が低下してしまう。第3に、ガス化ガス温度を高く設定してしまうとガス化システム全体のエネルギーロスが大きくなりガス化ガスを用いるメリットが低減してしまう。
これに対し、上記特許文献2のタール分解システムでは、一層の触媒層を用いているため、上述と同様の問題を有している。
そこで、本発明は、上記従来技術の有する問題点・状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、触媒層を2層以上に分割し、分割されたそれぞれの触媒層の温度をその反応温度範囲に良好に制御可能なタール分解方法およびそのタール分解設備を提供することにある。
上記課題は、各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明に係るタール分解方法は、
可燃性ガスのガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解方法であって、
前記触媒が充填される触媒層を2層以上の多層に分割し、当該分割された触媒層のそれぞれにおける触媒の温度を、当該触媒の反応温度範囲に制御することを特徴とする。
この構成によれば、触媒層を2層以上の多層に分割し、当該分割された触媒層のそれぞれにおける触媒の温度を、当該触媒の反応温度範囲に制御することができるため、従来の触媒層に存在していた温度勾配よりも、本発明の分割されたそれぞれの触媒層の温度勾配を小さくでき、触媒の吸熱反応に対して触媒効果が有効に発揮される反応温度域を触媒層全体にわたり維持することができる。よって、分割されたそれぞれの触媒層のタール分解性能の全部を発揮することができ、タール分解効率を飛躍的に向上できる。また、分割されたそれぞれの触媒層ごとに、触媒の温度制御を行うため、全ての触媒層の触媒を常に反応活性の高い条件に維持することができる。触媒層を2層以上に分割する構成は、例えば、触媒充填可能量の100%(使用上の誤差を含む)が充填された触媒層を、触媒層の厚みが通常構成される厚みよりも薄くなるように、20〜80%の触媒充填量の第1の触媒層と、80〜20%の触媒充填量の第2の触媒層とに分割する構成が挙げられる。更に第3、第4の触媒層を追加できる。なお、分割されたそれぞれの触媒層の合計触媒充填量が100%になる必要はない。また、分割された触媒層は、同一の収納容器内に所定の空間を設けて設置されていてもよく、別体の収納容器にそれぞれ分散配置されていてもよい。本発明の技術的構成で特に重要な点は、通常構成される触媒層の厚みをあえて薄く構成することで、それぞれの触媒層の温度勾配を低減し、それぞれの触媒層のタール分解効率を効果的に発揮させる点にある。通常の触媒層の厚みが、例えば設備規模によって異なるが50cm〜500cmの範囲である場合、本発明による分割された触媒層の厚みは、例えば通常の触媒層の厚みに0.2〜0.8を乗算した値である。
上記方法の実施態様として、分割された触媒層のそれぞれにおいて、触媒あるいはガス化ガスの温度またはガス化ガス中の炭化水素成分の濃度に基づいて、酸化剤あるいは蒸気による温度制御を行うことが好ましい。
酸化剤は、例えば空気、酸素、酸素富化空気等が例示される。酸化剤は、ガス化ガスを部分燃焼されてガス化ガス温度を上昇させ、よって触媒層の温度(あるいは層内部の雰囲気温度)も上昇させる。蒸気は、ガス化ガスあるいは触媒層の温度を減温(下降)させる。触媒あるいはガス化ガスの温度またはガス化ガス中の炭化水素成分の濃度を測定し、予め設定された設定値(設定範囲)と比較し、測定値が設定値(設定範囲)に含まれない場合等に温度制御を実行する構成である。
また、上記方法の実施態様として、分割された触媒層のそれぞれにおいて、触媒の温度変化およびガス化ガス中の炭化水素成分の濃度によって触媒の劣化を判断し、触媒の補充あるいは入れ替えを行うことが好ましい。
従来の触媒層よりも本発明の触媒層の厚み(ガス搬送方向における厚み)が分割されて薄いため、従来のものよりも触媒充填量が少ないためタール分解処理時間あたりの触媒の劣化が速い。そこで、触媒の劣化を触媒の温度変化およびガス化ガス中の炭化水素成分の濃度によって判断し、触媒の補充あるいは入れ替えを行えるように構成する。これにより、触媒の補充あるいは入れ替えタイミングを適切に知ることができるため、タール分解処理効率の低下を抑制できる。「触媒の温度変化およびガス化ガス中の炭化水素成分の濃度によって触媒の劣化を判断」する構成において、触媒が劣化したと判断できる条件は、例えば、触媒の温度変化が設定範囲内であっても、炭化水素成分の濃度の変化が設定範囲外になった場合、炭化水素成分の濃度変化が設定範囲内であっても、触媒の温度変化が設定範囲外になった場合、または、触媒の温度変化が設定範囲外であって、炭化水素成分の濃度の変化も設定範囲外になった場合等がその条件として挙げられる。いずれの設定範囲も実験設備あるいは実際の設備等で実施して得られた劣化条件の設定範囲である。また、本発明では触媒層内に充填されている充填量は、充填可能量の20〜80%の充填量であり、それゆえ触媒を新たに補充することができる。また補充をせずに、劣化した触媒を排出し、新たに触媒を充填する(入れ替え)ように構成でき、または劣化した触媒の一部を排出し、排出量分の触媒を補充する(一部入れ替え)ように構成できる。
また、他の本発明のタール分解設備は、
可燃性ガスのガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解設備であって、
前記タールを分解する金属系触媒が充填される触媒層が2層以上に分割された触媒層群と、
前記それぞれの触媒層の触媒の温度あるいは触媒層出口のガス化ガスの温度を測定する温度測定手段と、
前記それぞれの触媒層あるいはガス化ガスの昇温のために用いられる酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、
前記それぞれの触媒層あるいはガス化ガスの減温のために用いられる蒸気を供給する蒸気供給手段と、
前記温度測定手段で測定された温度により、触媒の温度が当該触媒の反応温度範囲になるように、前記酸化剤供給手段あるいは蒸気供給手段を制御する制御手段。
この構成のタール分解設備は、上述のタール分解方法の好適な一実施形態を構成している。具体的には、タールを分解する金属系触媒を充填した触媒層が2層以上に分割された触媒層群と、それぞれの触媒層の温度あるいは触媒層出口のガス化ガスの温度を測定する温度測定手段と、それぞれの触媒層あるいはガス化ガスの昇温のために用いられる酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、それぞれの触媒層あるいはガス化ガスの降温のために用いられる蒸気を供給する蒸気供給手段と、温度測定手段で測定された温度により、触媒の温度が当該触媒の反応温度範囲になるように、酸化剤供給手段あるいは蒸気供給手段を制御する制御手段とを備えている。この構成の作用効果は上述を同様である。
また、上記本発明において、触媒を昇温する燃焼手段をさらに有し、前記制御手段によって制御されることが好ましい。
この構成によれば、触媒を直接的に昇温できる燃焼手段を備えることで、触媒層の温度を反応温度範囲に維持することができる。燃焼手段は、例えば、バーナーである。
また、上記本発明の一実施形態において、
前記触媒を供給する触媒供給手段と、
前記触媒層内の触媒を排出する触媒排出手段と、
前記温度測定手段で測定された温度の上昇傾向を算出し、当該上昇傾向に基づいて触媒の劣化を判断する触媒劣化判断手段と、
前記触媒劣化判断手段の判断結果において、前記上昇傾向が予め設定された設定値以上の場合に、前記触媒を入れ換えるあるいは触媒を補充するように前記触媒排出手段および触媒供給手段を制御する触媒入れ替え制御手段と、をさらに有することが好ましい。
この構成によれば、タール分解設備は、触媒を供給する触媒供給手段と、触媒層内の触媒を排出する触媒排出手段とを備えている。触媒供給および排出は、自動的に行われるのが好ましい。供給量は、重量測定器あるいは所定量充填タンクを介在させて所定量を供給するように構成できる。また、触媒劣化判断手段を備え、これによって、温度測定手段で測定された温度の上昇傾向を算出し、当該上昇傾向に基づいて触媒の劣化を判断することができる。そして、触媒入れ替え制御手段が、触媒劣化判断手段の判断結果において、上昇傾向が予め設定された設定値以上の場合に、触媒を入れ替えるあるいは触媒を補充するように触媒排出手段および触媒供給手段を制御することができる。入れ替え、補充の概念は上述したとおりである。
また、上記本発明の一実施形態において、
前記触媒を供給する触媒供給手段と、
前記触媒層内の触媒を排出する触媒排出手段と、
前記制御手段によって前記酸化剤供給手段が制御される場合において、前記測定された温度を一定に維持するように酸化剤の供給制御を行う場合、酸化剤の供給量の供給傾向を算出し、当該供給傾向に基づいて触媒の劣化を判断する触媒劣化判断手段と、
前記触媒劣化判断手段の判断結果において、前記供給傾向が予め設定された減少傾向の設定値の場合に、前記触媒を入れ換えるあるいは触媒を追加するように前記触媒排出手段および触媒供給手段を制御する触媒入れ替え制御手段と、をさらに有することが好ましい。
この構成によれば、触媒劣化判断手段は、制御手段によって酸化剤供給手段が制御される場合において、測定された触媒層あるいはガス化ガスの温度を一定に維持するように酸化剤の供給制御を行う場合、酸化剤の供給量の供給傾向を算出し、当該供給傾向に基づいて触媒の劣化を判断することができる。そして、触媒入れ替え制御手段は、触媒劣化判断手段の判断結果において、供給傾向が予め設定された減少傾向の設定値の場合に、触媒を入れ換えるあるいは触媒を追加するように触媒排出手段および触媒供給手段を制御することができる。
また、上記本発明の一実施形態において、
前記触媒を供給する触媒供給手段と、
前記触媒層内の触媒を排出する触媒排出手段と、
前記触媒層の出口側でガス化ガス中の炭化水素成分の濃度を測定する成分濃度測定手段と、
前記成分濃度測定手段で測定された濃度の上昇傾向を算出し、当該上昇傾向に基づいて触媒の劣化を判断する触媒劣化判断手段と、
前記触媒劣化判断手段の判断結果において、前記上昇傾向が予め設定された設定値以上の場合に、前記触媒を入れ換えるあるいは触媒を追加するように前記触媒排出手段および触媒供給手段を制御する触媒入れ替え制御手段と、をさらに有することが好ましい。
この構成によれば、触媒層の出口側でガス化ガス中の炭化水素成分の濃度を測定する成分濃度測定手段を備え、触媒劣化判断手段は、成分濃度測定手段で測定された濃度の上昇傾向を算出し、当該上昇傾向に基づいて触媒の劣化を判断することができる。そして、触媒入れ替え制御手段は、触媒劣化判断手段の判断結果において、上昇傾向が予め設定された設定値以上の場合に、触媒を入れ換えるあるいは触媒を追加するように触媒排出手段および触媒供給手段を制御することができる。
また、上記本発明の一実施形態において、触媒層の出口側でガス化ガス中の炭化水素成分の濃度を測定する成分濃度測定手段をさらに有し、前記制御手段は、前記成分濃度測定手段で測定された濃度により、触媒の温度が当該触媒の反応温度範囲になるように、前記酸化剤供給手段あるいは蒸気供給手段を制御する構成がある。
この構成によれば、測定された濃度が例えば、設定範囲に含まれなかった場合に、酸化剤供給手段あるいは蒸気供給手段を制御して、触媒の温度が当該触媒の反応温度範囲になるように構成できる。
また、酸化剤供給手段あるいは蒸気供給手段の配置としては、分割された触媒層の上流側あるいは、触媒層と触媒層の間に配置することが挙げられる。
また、同一の容器内において配置された、分割された触媒層の間に、中間層を設けることができる。この中間層に酸化剤を供給するように酸化剤供給手段を構成できる。この中間層には、耐熱性を有し、例えば、セラミック、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、粘土鉱物等の中間剤が充填されている。中間剤の形状は、例えば、ボール、リング、ペレット等の各種形状が例示され、その大きさは外径で例えば約3〜25mm程度が好ましい。中間層の収納手段は、耐熱性を有し、その形状は柱状、箱状、球状、ハニカム形状等の様々な形状が例示され、それらは単体でもよく複数個で構成されていてもよい。
また、ガス化ガスは、例えば、バイオマス燃料、石炭、コークス、廃油、下水汚泥、その他の有機性化合物をガス化したものである。ガス化の方法は、例えば、熱分解、部分酸化、水蒸気改質等の方法が挙げられる。本発明において、ガス化ガスの温度は、500℃以上900℃以下のガス温度であることが好ましい。500℃未満では金属系触媒が酸化燃焼しにくいためである。
本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る一実施形態に係るタール分解設備の概略フローを示す。図2は、別の実施形態について示す。図1の実施形態の第1触媒層12aと第2触媒層12bは、それぞれ別の反応容器10a、10bに収納されている例であり、図2の実施形態では同一の反応容器10に収納されている例である。図1と図2において同一の符号で示す構成要素は同一の機能をそれぞれ有している。図1において、タール分解設備は、反応容器10aと反応容器10bの構成であって、断熱型固定床反応器で構成されている。図1の制御装置30は、反応容器10a側の構成要素と破線によってそれらの関係を示しているが、図示していないが反応容器10b側とも同様に関係しており、また、図2においても同様である。また、図1と図2では触媒層が2つの構成であるが、これに限定されず3層以上も構成できる。以下に各構成要素について説明する。
先ず、ガス化設備は、例えば、流動層ガス化炉、循環流動層ガス化炉等で構成される。ガス化設備1は、例えば、バイオマス燃料、石炭、コークス、廃油、その他の有機性化合物を、熱分解等の方法でガス化し、ガス化ガスGを生成する。この生成されたガス化ガスGは後段の高温集塵設備に送給される。
高温集塵設備は、ガス化設備とタール分解設備の間に設置され、セラミックフィルターなどから構成され、ガス化ガスG中のダスト等を集塵・除去することができる。なお、この高温集塵設備は必須ではなく省略される構成もある。
タール分解設備は、ガス化設備によって生成されたガス化ガスG(約800〜900℃程度)中のタール成分を金属系触媒によって処理する機能を有している。タール分解設備は、図1においては2段の反応容器10a、10bで構成され、この反応容器10a,10bのそれぞれに、第1触媒層12a、第2触媒層12bが設置されている。これら第1、第2触媒層12a、12bは、通常の触媒層の厚みよりも薄く、通常の充填量の20〜80%程度である。例えば、第1触媒層12aの触媒充填量を通常の触媒充填量の25%あるいは50%に設定し、それに対応して第2触媒層12bの触媒充填量を通常の触媒充填量の75%あるいは50%に設定することができる。
第1、第2触媒層12a、12bの金属系触媒は、例えば、ニッケル系触媒、コバルト系触媒、鉄系触媒、クロム系触媒および銅系触媒から選択される単体構成あるいは複数の組合せ構成が挙げられる。ニッケル系触媒としては、例えば、Ni/Al、Ni/MgO、Ni/MgO・CaO等が例示され、ニッケル、マグネシアおよびカルシアを含む複合酸化物の改質触媒がより好ましい。これらの金属系触媒の反応温度は、金属系触媒の劣化温度未満であり、例えば、700℃以上950℃未満の範囲であり、好ましくは800℃以上900℃未満の範囲である。本発明においては金属系触媒の反応温度域を維持できるように各種の制御が実行される。
タール分解設備に導入されたガス化ガスGは、金属系触媒によってガス化ガス中のタールが分解される。その後、ガス化ガスGは、ガス精製設備に送給されガス化ガスが精製され、ガス利用設備に送給され燃焼等に提供される。ガス精製設備は、例えば、ガス冷却装置、バグフィルター等の低温集塵装置、湿式ガス精製設備等を単独であるいはそれらの組合せで構成できる。ガス利用設備は、例えば、ボイラ等の燃焼設備、ガスタービン、ガスエンジン等の発電設備等を単独であるいはそれらの組合せで構成される。
また、図3に示すように第1触媒層12aと第2触媒層12bの間に中間層18を構成することができる。中間層18には、耐熱性を有し、例えば、セラミック、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、粘土鉱物等が充填される。充填される剤の形状は、例えば、ボール、リング、ペレット等の各種形状が例示され、その大きさは外径で例えば約3〜25mm程度が好ましい。中間層18は、耐熱性を有し、その形状は柱状、箱状、球状、ハニカム形状等の様々な形状が例示され、それらは単体でもよく複数個で構成されていてもよい。
(実施形態1)
本実施形態1のタール分解設備の特徴構成について以下に説明する。金属系触媒層を有する反応容器10a、反応容器10bには、その金属系触媒の温度を測定する温度測定手段14a、14bが設置される。温度測定手段14a、14bの温度検出部位は、触媒の温度を検知する位置であれば特に制限されないが、例えば反応容器の外壁、反応容器の内壁部、反応容器の内部、または触媒層に近接する位置、触媒層壁面、触媒層内部、触媒に直接接触する位置等が例示される。また、温度測定手段14a、14bは、1個に限定されず、複数個設置してもよい。また、温度測定手段14a、14bは、ガス化ガスの入り口側の触媒層の入り口に設置してもよく、中間部あるいは出口側に設置してもよく、触媒層の出口側に設置するのがより好ましい。または、触媒層の入り口側、中間部、出口側のそれぞれに複数個づつ設置し、触媒層の温度勾配を確認できるようにすることが特に好ましい。複数の測定された温度データによって、触媒の温度状態、温度分布(温度勾配)を的確に得ることができる。温度測定手段14a、14bは、接触式温度計でもよく非接触式温度計でもよく、例えば熱伝対形式の測定器でもよい。また、温度測定手段14a、14bは、触媒層の出口のガス化ガスの温度を測定するように構成できる。
酸化剤供給手段20a、20bは、1個あるいは複数個のノズルを備える。このノズルは、触媒層あるいはガス化ガスに対し酸化剤を均一に分散して供給できるような構造を有し、また、そのように配置される。また、酸化剤供給手段20a、20bは、酸化剤の貯留容器(不図示)から酸化剤を所定の供給量、流速でノズルに供給するためのコンプレッサーを備え、これにより圧縮ガスを生成してもよい。酸化剤供給手段20a、20bは、流量計、流量調節弁、流速計、流速調整のための流速調節機能を備える。酸化剤供給手段20a、20bは後述する制御装置30からの指令に応じて酸化剤の供給制御を行う。酸化剤によりガス化ガスを部分燃焼させガス化ガスの温度を上昇させることができる。
酸化剤は、例えば空気、酸素富化空気である。酸化剤の温度は、常温以上400℃以下であることが好ましく、酸化剤を高温にするための燃焼コストの低減の観点から、常温以上100℃以下がより好ましい。酸化剤を昇温するための燃焼装置(不図示)は、酸化剤供給手段20a、20bの前段に配置してもよく、酸化剤供給手段20a、20bあるいは酸化剤の貯留容器(不図示)に備えていてもよい。酸化剤として空気を用いる場合、貯留容器はなくてもよい。
蒸気供給手段22a、22bは、1個あるいは複数個のノズルを備える。このノズルは、触媒層あるいはガス化ガスに対し蒸気を均一に分散して供給できるような構造を有し、また、そのように配置される。また、蒸気供給手段22a、22bは、蒸気の貯留容器(不図示)から蒸気を所定の供給量、流速でノズルに供給するためのコンプレッサーを備えてもよく、蒸気圧が不十分であればコンプレッサーにより圧縮ガスを生成させる。蒸気供給手段22a、22bは、流量計、流量調節弁、流速計、流速調整のための流速調節機能を備える。蒸気供給手段22a、22bは後述する制御装置30からの指令に応じて蒸気の供給制御を行う。蒸気によりガス化ガスの温度を低下させることができる。
また、それぞれの反応容器10a、10bには、送給されたガス化ガスGを直接に昇温する燃焼手段24a、24bが設置される。また、この燃焼手段24a、24bは、ガス化ガスGの昇温のために用いる他に、第1、第2触媒層12a、12bの温度を上げるために用いることができる。また、図1に示すように燃焼手段24a、24bを反応容器10a、10bのガス化ガスGの入り口側に配置する構成に限定されず、第1、第2触媒層12a,12bのそれぞれの出口側に配置し、触媒層雰囲気温度の低いエリアを昇温できるように構成できる。燃焼手段24a、24bは後述の制御装置30によって制御される。
制御装置30(制御手段に相当する)は、温度測定手段14a、14bで測定された第1、第2触媒層12a,12bのそれぞれの温度を当該触媒の反応温度範囲(例えば700℃以上950℃未満)になるように、酸化剤供給手段20a、20bあるいは蒸気供給手段22a,22bを制御する構成である。
例えば、制御装置30は、温度測定手段14aで測定された第1触媒層12aの温度が、当該触媒の反応温度範囲よりも低い場合に、酸化剤供給手段20aを制御して、所定量の酸化剤を供給し、目的の温度範囲になるようにフィードバック制御する。また、温度測定手b14bで測定された第2触媒層12bの温度が、当該触媒の反応温度範囲よりも低い場合に、酸化剤供給手段20bを制御して、所定量の酸化剤を供給し、目的の温度範囲になるようにフィードバック制御する。また、制御装置30は、酸化剤の供給時間を設定できる。また、供給方法として、連続供給、間欠供給を設定できる。
また、制御装置30は、温度測定手段14aで測定された第1触媒層12aの温度が、当該触媒の反応温度範囲よりも高い場合に、蒸気供給手段22aを制御して、所定量の蒸気を供給し、目的の温度範囲になるようにフィードバック制御する。また、温度測定手b14bで測定された第2触媒層12bの温度が、当該触媒の反応温度範囲よりも高い場合に、蒸気供給手段22bを制御して、所定量の蒸気を供給し、目的の温度範囲になるようにフィードバック制御する。
また、制御方法としては、触媒の温度データに基づくフィードバック制御の他に、PID制御、比例制御が挙げられる。制御装置30は、情報処理装置、ファームウエアあるいは専用回路等で構成され、情報処理装置の場合、制御手順を記述したプログラムとそれを格納するメモリと演算部であるCPU、メインメモリ等のハードウエア資源との協働作用によって実現される。また、制御装置30は、ガス化設備およびタール分解設備の制御装置と連動していてもよく、単独に機能していてもよい。
また、触媒供給手段40a,40bはそれぞれ、反応容器10a、10bの内部の第1、第2触媒層12a、12bのそれぞれに対し、金属系触媒を供給する構成である。触媒供給手段40a,40bは、触媒用容器、重量測定器、搬送機構、バルブ等の開閉機構等で構成される。また、触媒はカートリッジ形式の触媒層ユニットとして構成し、ユニット単位に供給する場合、反応容器の側面から触媒層ユニットを装着する構成が好ましい。また、図1の触媒供給手段40a,40bの場合、充填口を複数設け、さらに充填された触媒を撹拌して充填状態を制御する撹拌装置を備える構成が好ましい。充填口が一箇所の場合、触媒の安息角に従って触媒が山積みされ、圧力損失のバランス上、触媒層でのガス流れの偏流を引き起こすため好ましくない。一方、図2の場合は、充填口が一箇所でも大きな問題は生じにくい。
また、触媒排出手段42a,42bはそれぞれ、反応容器10a、10bの内部の第1、第2触媒層12a、12bのそれぞれから、金属系触媒を排出する構成である。触媒排出手段42a,42bは、バルブ等の排出用開閉機構、搬送機構、排出された触媒の収納容器、重量測定器等で構成される。上述の触媒層ユニットの場合は、反応容器の側面から触媒層ユニットを取り外す構成ができる。
制御装置30の一機能要素である触媒劣化判断部(触媒劣化判断手段に相当する)は、温度測定手段14a、14bで測定された触媒層あるいはガス化ガスの温度の上昇傾向を算出し、当該上昇傾向に基づいて触媒の劣化を判断することができる。例えば、温度上昇傾向として、任意の2点の時刻間の測定温度直線の傾きが、設定値(例えば1.5〜2)以上の場合に触媒の劣化であると判断する。または、測定温度が、設定値(例えば触媒の反応温度範囲)以上であれば、触媒の劣化であると判断する。
また、制御装置30の一機能要素である触媒入れ替え制御部(触媒入れ替え制御手段に相当する)は、触媒劣化判断部の判断結果において、上昇傾向が予め設定された設定値以上の場合に、触媒を入れ換えるあるいは触媒を補充するように触媒排出手段42a、42bおよび触媒供給手段40a、40bを制御することができる。触媒の入れ替えは、一部の入れ替えでもよく全部の入れ替えでもよい。また、補充は、それぞれの触媒層の上に新たに触媒を補充する構成である。
(実施形態2)
実施形態2は、上述の実施形態1において、触媒の劣化を判断する構成が異なっている。実施形態2の触媒劣化判断部は、制御装置30によって酸化剤供給手段20a、20bが制御される場合において、測定された第1、第2触媒層12a、12bのそれぞれの温度を一定に維持するように酸化剤の供給制御を行う場合、酸化剤の供給量の供給傾向を算出し、当該供給傾向に基づいて触媒の劣化を判断する構成である。例えば、酸化剤の供給傾向として、任意の2点の時刻間の供給量の直線の傾きが、設定値(例えば−1.5)以下の場合に触媒の劣化であると判断する。これは、測定温度が一定に維持されるように酸化剤を供給する制御構成の場合に、触媒が劣化すれば、酸化剤の供給量が減少するはずとの着想に基づいている。そして、触媒入れ替え制御部は、触媒劣化判断部の判断結果において、供給傾向が予め設定された減少傾向の設定値の場合に、劣化した触媒を入れ換えるあるいは触媒を補充するように触媒排出手段42a、42bおよび触媒供給手段40a、40bを制御する構成である。
(実施形態3)
実施形態3は、上述の実施形態1、2とは異なる、触媒の劣化を判断する構成である。反応容器10a、反応容器10bには、第1、第2触媒層12a、12bの後段あるいは出口側に、ガス化ガス中の炭化水素成分の濃度を測定する第1、第2成分濃度測定手段16a、16bが設置される。炭化水素成分としては、例えばC成分(例えばエタン等)、エチレン等が挙げられる。
触媒劣化判断部は、第1、第2成分濃度測定手段16a、16bで測定された濃度の上昇傾向を算出し、当該上昇傾向に基づいて触媒の劣化を判断する。例えば、濃度の上昇傾向として、任意の2点の時刻間の測定濃度直線の傾きが、設定値(例えば、1.5)以上の場合に触媒の劣化であると判断する。または、測定濃度が例えば、設定値以上であれば、触媒の劣化であると判断する。そして、触媒入れ替え制御部は、触媒劣化判断部の判断結果において、前記上昇傾向が予め設定された設定値以上の場合に、前記触媒を入れ換えるあるいは触媒を補充するように触媒排出手段42a、42bおよび触媒供給手段40a、40bを制御する構成である。
また、実施形態3において、制御装置30は、第1、第2成分濃度測定手段16a、16bで測定された濃度が、予め設定された濃度範囲にない場合に、触媒の温度が当該触媒の反応温度範囲になるように、酸化剤供給手段20a、20bあるいは蒸気供給手段22a,22bを制御する構成である。
(実施例1)
下水汚泥をガス化し、Ni系触媒を用いた実施例を示す。ここでのNi系触媒は、800〜900℃の温度範囲が最も触媒反応効果が高い。タール分解を一層の触媒層で行う場合、触媒層入口ガス温度が900℃の場合、触媒層出口ガス温度は750℃まで下がる。また、触媒層出口ガス温度を825℃にした場合、メタン改質による吸熱反応も含めて、触媒層入口ガス温度は1000〜1050℃となり、システム全体のエネルギーロスが大きくなる。
これに対し、上述の触媒層を1:3の2層に分割し、第1触媒層は25%の層厚み(充填量も25%)とし、第2触媒層は75%の層厚み(充填量も75%)に設定した。そして図1、2に示す設備構成とした。その結果、第1触媒層の入り口ガス温度/出口ガス温度=900℃/825℃、第2触媒層の入り口ガス温度/出口ガス温度=900℃/825℃に温度制御でき、効率的な運転が可能となった。温度調整の例として、800℃のガス化ガスに対し、ガス量の約10vol%の空気を供給した場合、ガス化ガスは960℃に上昇する(平衡計算による)。また、800℃のガス化ガスに対し、ガス量の約25vol%の蒸気を供給した場合、ガス化ガスは670℃に減温する(平衡計算による)。
(他の実施の形態)
(1)上記実施形態において、ガス化設備としては、ガス化溶融炉や炭化・乾留設備などであってもよく、特に限定されない。
(2)本発明に適用できるガス化ガスとしては、各種有機系廃棄物の他、各種固形燃料、産業廃棄物などを燃焼して生成されたガス化ガスなどが挙げられる。
本発明の一実施形態に係るタール分解設備を説明するための図 本発明の一実施形態に係るタール分解設備を説明するための図 本発明の一実施形態に係るタール分解設備を説明するための図 従来のタール分解設備を説明するための図 従来のタール分解設備を説明するための図
符号の説明
10、10a、10b 反応容器
12a、12b 触媒層
14a、14b 触媒温度測定手段
16a、16b 成分濃度測定手段
20a、20b 酸化剤供給手段
22a、22b 蒸気供給手段
30 制御装置
40a、40b 触媒供給手段
42a、42b 触媒排出手段

Claims (9)

  1. 可燃性ガスのガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解方法であって、
    前記触媒が充填される触媒層を2層以上の多層に分割し、当該分割された触媒層のそれぞれにおける触媒の温度を、当該触媒の反応温度範囲に制御することを特徴とするタール分解方法。
  2. 前記分割された触媒層のそれぞれにおいて、触媒あるいはガス化ガスの温度またはガス化ガス中の炭化水素成分の濃度に基づいて、酸化剤あるいは蒸気による温度制御を行う請求項1のタール分解方法。
  3. 前記分割された触媒層のそれぞれにおいて、触媒の温度変化およびガス化ガス中の炭化水素成分の濃度によって触媒の劣化を判断し、触媒の補充あるいは入れ替えを行う請求項1または2のタール分解方法。
  4. 可燃性ガスのガス化ガス中に含まれるタール分を金属系触媒によって分解するタール分解設備であって、
    前記タールを分解する金属系触媒が充填される触媒層が2層以上に分割された触媒層群と、
    前記それぞれの触媒層の触媒の温度あるいは触媒層出口のガス化ガスの温度を測定する温度測定手段と、
    前記それぞれの触媒層あるいはガス化ガスの昇温のために用いられる酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、
    前記それぞれの触媒層あるいはガス化ガスの減温のために用いられる蒸気を供給する蒸気供給手段と、
    前記温度測定手段で測定された温度により、触媒の温度が当該触媒の反応温度範囲になるように、前記酸化剤供給手段あるいは蒸気供給手段を制御する制御手段と、を有するタール分解設備。
  5. 前記触媒を昇温する燃焼手段をさらに有し、前記制御手段によって制御される請求項4のタール分解設備。
  6. 前記触媒を供給する触媒供給手段と、
    前記触媒層内の触媒を排出する触媒排出手段と、
    前記温度測定手段で測定された温度の上昇傾向を算出し、当該上昇傾向に基づいて触媒の劣化を判断する触媒劣化判断手段と、
    前記触媒劣化判断手段の判断結果において、前記上昇傾向が予め設定された設定値以上の場合に、前記触媒を入れ換えるあるいは触媒を補充するように前記触媒排出手段および触媒供給手段を制御する触媒入れ替え制御手段と、をさらに有する請求項4または5のタール分解設備。
  7. 前記触媒を供給する触媒供給手段と、
    前記触媒層内の触媒を排出する触媒排出手段と、
    前記制御手段によって前記酸化剤供給手段が制御される場合において、前記測定された温度を一定に維持するように酸化剤の供給制御を行う場合、酸化剤の供給量の供給傾向を算出し、当該供給傾向に基づいて触媒の劣化を判断する触媒劣化判断手段と、
    前記触媒劣化判断手段の判断結果において、前記供給傾向が予め設定された減少傾向の設定値の場合に、前記触媒を入れ換えるあるいは触媒を補充するように前記触媒排出手段および触媒供給手段を制御する触媒入れ替え制御手段と、をさらに有する請求項4または5のタール分解設備。
  8. 前記触媒を供給する触媒供給手段と、
    前記触媒層内の触媒を排出する触媒排出手段と、
    前記触媒層の出口側でガス化ガス中の炭化水素成分の濃度を測定する成分濃度測定手段と、
    前記成分濃度測定手段で測定された濃度の上昇傾向を算出し、当該上昇傾向に基づいて触媒の劣化を判断する触媒劣化判断手段と、
    前記触媒劣化判断手段の判断結果において、前記上昇傾向が予め設定された設定値以上の場合に、前記触媒を入れ換えるあるいは触媒を補充するように前記触媒排出手段および触媒供給手段を制御する触媒入れ替え制御手段と、をさらに有する請求項4または5のタール分解設備。
  9. 前記触媒層の出口側でガス化ガス中の炭化水素成分の濃度を測定する成分濃度測定手段をさらに有し、前記制御手段は、前記成分濃度測定手段で測定された濃度により、触媒の温度が当該触媒の反応温度範囲になるように、前記酸化剤供給手段あるいは蒸気供給手段を制御する請求項4に記載のタール分解設備。
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