JP2013194197A - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】多量の中空充填剤を含有しても、硬化物が柔軟性を有し伸び特性に優れ、シーリング材、接着剤などに使用された場合に、シーリング目地周辺の汚染、シーリング材表面に塗料が塗られた場合に塗料汚染が少ない硬化性組成物を提供する。
【解決手段】架橋性ケイ素基を有する直鎖構造のポリオキシアルキレン系(A)、架橋性ケイ素基を有する分岐構造のポリオキシアルキレン系重合体(B)および重合体(A)や重合体(B)が有する架橋性ケイ素基の数より少ない数の架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(C)を含む硬化性組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素基(以下、「架橋性ケイ素基」ともいう。)を有するポリオキシアルキレン系重合体を含む硬化性組成物に関する。
分子中に少なくとも1個の架橋性ケイ素基を有する有機重合体は、室温においても湿分などによる架橋性ケイ素基の加水分解反応などを伴うシロキサン結合の形成によって架橋し、ゴム状の硬化物が得られるという性質を有することが知られている。
これらの架橋性ケイ素基を有する有機重合体の中で、主鎖骨格がポリオキシアルキレン系重合体は既に工業的に生産され、シーリング材、接着剤などの用途に広く使用されている(例えば、特許文献1)。これらの架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体を含む硬化性組成物は、施工後のタック(べたつき)がないことや良好な伸び物性が重視されている。特に、多量の充填剤、とりわけ中空充填剤などの低比重充填剤や気泡、を含有する組成物は硬化物の伸び特性が低下する傾向にある。このため、これらの物性を両立させた硬化性組成物の開発が望まれている。
特許文献2には直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体と分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体からなる硬化性組成物が記載され、この硬化性組成物の硬化物はタックが少なくかつ高い伸び物性を有することが開示されている。しかし、硬化物は表面に塗料を塗布した場合、塗料表面が汚染される場合があるという問題があった。
特開平05−287187号公報 特開2011−219554号公報 特開2011−111525号公報
本発明は、架橋性ケイ素基を有し、直鎖構造と分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体を含む低比重の硬化性組成物であって、硬化物のタックがなく(べたつきがなく)、かつ伸びの特性に優れ、塗料を塗布した場合、塗料表面の汚染が低下する組成物を提供することを課題とする。
特許文献3には架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体に架橋性ケイ素基の含有量が小さいポリオキシアルキレン系重合体との硬化性組成物が記載され、この硬化物の表面に塗料を塗布した場合、塗料表面の汚染が低下することが記載されている。本発明者らは、架橋性ケイ素基を有し、直鎖構造と分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体を含む低比重の硬化性組成物に架橋性ケイ素基の含有量が小さいポリオキシアルキレン系重合体を併用すれば、上記課題が解決することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、1分子に対し平均して1.2個以上のケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素基(以下、「架橋性ケイ素基」という。)を有し、数平均分子量が10,000〜50,000である直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)、1分子に対し平均して1.2個以上の架橋性ケイ素基を有する数平均分子量が10,000〜50,000である分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)および1分子に対し平均して0.5個以上1.2個未満の架橋性ケイ素基を有する数平均分子量が2,000以上20,000未満であるポリオキシアルキレン系重合体(C)を含む硬化性組成物であって、当該硬化性組成物の比重が0.9以上1.3以下であることを特徴とする硬化性組成物に関する。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)〜(C)の分子量分布(Mw/Mn)が1.6以下であるポリオキシアルキレン系重合体であることが好ましい。
直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)と分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)とが相違する数平均分子量を有することが好ましい。
分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量の1.2〜2倍であることが好ましい。
直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)100重量部に対し、分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)を100〜900重量部使用することが好ましい。
直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)と分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)との合計量100重量部に対し、ポリオキシアルキレン系重合体(C)を5〜120重量部使用することが好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)〜(C)が、複合金属シアン化合物錯体触媒の存在下にアルキレンオキシドを開環付加重合して得られるポリエーテルオリゴマーから誘導された重合体であることが好ましい。
真比重0.01以上0.5未満の粒子状物質を含むことが好ましい。
さらに、カルボン酸金属塩、カルボン酸、アミン化合物、および、有機スズ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を硬化触媒、および/または、硬化促進剤として含むことが好ましい。
光硬化性化合物、酸素硬化性化合物、および、エポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化性化合物を含むことが好ましい。
また、本発明は、前記硬化性組成物を成分として含むシーリング材を施工し、硬化した後、表面に水系アクリル塗料を塗布する施工方法に関する。
本発明の硬化性組成物の硬化物はタックがなく(べたつきがなく)、かつ伸びの特性に優れ、表面に塗料を塗布した場合、塗料表面の汚染が低下する。
本発明の硬化性組成物は、1分子に対し平均して1.2個以上のケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素基(以下、「架橋性ケイ素基」という。)を有し、数平均分子量が10,000〜50,000である直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)、1分子に対し平均して1.2個以上の架橋性ケイ素基を有する数平均分子量が10,000〜50,000である分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)および1分子に対し平均して0.5個以上1.2個未満の架橋性ケイ素基を有する数平均分子量が2,000以上20,000未満であるポリオキシアルキレン系重合体(C)を含む硬化性組成物であって、当該硬化性組成物の比重が0.9以上1.3以下である。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)〜(C)の主鎖骨格としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシプロピレン−ポリオキシブチレン共重合体等が例示される。これらの中ではポリオキシプロピレンが好ましい。主鎖骨格は、1種類だけの繰り返し単位からなっていてもよく、他の繰り返し単位が含まれていてもよい。特にプロピレンオキシド単位を80重量%以上、好ましくは90重量%以上含有するポリプロピレンオキシドを主成分とする重合体が、非晶質であることや比較的低粘度である点から好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)〜(C)の重合法としては、たとえばKOHのようなアルカリ触媒による重合法やさらに鎖延長反応で分子量を大きくしたもの、特開昭61−215623号に示される有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体のような遷移金属化合物−ポルフィリン錯体触媒による重合法、特公昭46−27250号、特公昭59−15336号、米国特許3278457号、米国特許3278458号、米国特許3278459号、米国特許3427256号、米国特許3427334号、米国特許3427335号に示される亜鉛ヘキサシアノコバルテートなどの複合金属シアン化物錯体触媒による重合法、特開平11−60723号に示されるフォスファゼンを用いた重合法等があげられる。これらの中で複合金属シアン化物錯体触媒による重合法が、分子量分布が小さく、粘度が低い組成物を得ることができ組成物の取り扱い作業性が向上するので好ましい。特に、特許第4556821号に記載されている、t−ブチルアルコールやt−ブチルアルコールとt−ブチルアルコール誘導体を配位子とする複合金属シアン化物錯体触媒によって得られた重合体を原料とすると、硬化速度が大きくなるといわれており、このような複合金属シアン化物錯体触媒を使用することもできる。
本発明で用いられる架橋性ケイ素基は、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、通常硬化触媒によって触媒される反応により、シロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。代表例としては、下記一般式(1)
Figure 2013194197
(式中、R1およびR2は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数1〜10のα−ハロアルキル基またはR'3SiO−(R'は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であり、3個のR'は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1またはR2が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を、bは0、1または2を、それぞれ示す。またm個の下記一般式(2)
Figure 2013194197
で表される基におけるbは同一である必要はない。mは0〜19の整数を示す。但し、a+(bの和)≧1を満足するものとする。)で表わされる基があげられる。
およびアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点からアルコキシ基が特に好ましい。
該加水分解性基や水酸基は1個のケイ素原子に1〜3個の範囲で結合することができ、a+(bの和)は1〜5の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が架橋性ケイ素基中に2個以上結合する場合には、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記Xで示される加水分解性基としては、特に限定されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的には、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が穏やかで取扱いやすいという観点かアルコキシ基が特に好ましい。
前記架橋性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個でもよく、2個以上であってもよいが、シロキサン結合等により連結されたケイ素原子の場合には、20個程度あってもよい。なお、下記一般式(3)
Figure 2013194197
(式中、R1,Xは前記と同じ、aは1,2または3の整数)で表わされる架橋性ケイ素基が、入手が容易である点から好ましい。
また、上記化学式におけるR1およびR2の具体例としては、たとえばメチル基、エチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基、α−クロロメチル基等のα−クロロアルキル基や、R'がメチル基、フェニル基等であるR'3SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等があげられる。これらの中では重合体の硬化性と安定性のバランスが良いことからメチル基が好ましく、また硬化物の硬化速度が特に速い点ではα−クロロメチル基が好ましい。それらの中でも、入手の容易性からメチル基が特に好ましい。
架橋性ケイ素基のより詳細な具体例としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、α−クロロメチルジメトキシシリル基、α−クロロメチルジエトキシシリルが挙げられる。
ケイ素原子、特に同一のケイ素原子、に結合している加水分解性基の数が多くなるほど、架橋性ケイ素基の反応性が大きくなるため、硬化性組成物の硬化速度が大きくなり、硬化物のモジュラスが大きくなり、破断伸びは低下する傾向にある。例えばトリメトキシシリル基はジメトキシメチルシリル基より反応性が高く、トリメトキシシリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体はジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体より反応性が大きく、硬化速度が速くなるが、硬化物のモジュラスが大きくなり、破断伸びは小さくなる傾向にある。トリメトキシシリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体を用いたり、トリメトキシシリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体とジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシア系重合体など、反応性が大きいポリオキシアルキレン系重合体の使用量や同じポリオキシアルキレン系重合体中の両方の基の割合などは、所望の硬化物のモジュラス、破断伸びや硬化速度が得られるように適宜定められる。
架橋性ケイ素基の導入は、公知の方法で行うことができる。すなわち、分子中に水酸基、ビニル基などの不飽和基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体に、この官能基に対して反応性を示す官能基および架橋性ケイ素基を有する化合物を反応させる。例えば以下の方法が挙げられる。
(イ)分子中に水酸基等の官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、不飽和基を含有するポリオキシアルキレン系重合体を得る。もしくは、不飽和基含有エポキシ化合物との共重合により不飽和基含有ポリオキシアルキレン系重合体を得る。ついで、得られた反応生成物に架橋性ケイ素基を有するヒドロシランを作用させてヒドロシリル化する。特に水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体をアルコキシド化した後、塩化アリルと反応させアリルオキシ(CH2=CHCH2O−)基末端ポリオキシプロピレン重合体を製造し、ジメトキシメチルシランなどのシラン化合物を作用させてヒドロシリル化する方法は工業化されている方法である。また、水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体をアルコキシド化した後、塩化メタリルと反応させメタリルオキシ基末端ポリオキシプロピレン重合体を製造し、ジメトキシメチルシランなどのシラン化合物を作用させてヒドロシリル化することもできる。メタリルオキシ(CH2=C(CH3)CH2O−)基末端ポリオキシプロピレン重合体を用いるとアリルオキシ基末端ポリオキシプロピレン重合体よりシリル化率が高い重合体を得ることができるため、この重合体を用いた硬化性組成物は大きい機械強度を有する硬化物を与えることができる。メタリルオキシ基末端ポリオキシプロピレン重合体由来の架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体は、アリルオキシ基末端ポリオキシプロピレン重合体由来の架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体と混合して用いることができる。
(ロ)(イ)法と同様にして得られた不飽和基を含有するポリオキシアルキレン系重合体に、メルカプト基および架橋性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
(ハ)分子中にヒドロキシ基、エポキシ基やイソシアネート基等の官能基を有するポリオキシアルキレン系重合体に、この官能基に対して反応性を示す官能基および架橋性ケイ素基を有する化合物を反応させる。
以上の方法の中で、(イ)または(ハ)の方法のうち、末端にヒドロキシ基を有する重合体とイソシアネート基および架橋性ケイ素基を有する化合物を反応させる方法は、比較的短い反応時間で高い転化率が得られるために好ましい。さらに、(イ)の方法で得られた架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体は、(ハ)の方法で得られるポリオキシアルキレン系重合体よりも低粘度で作業性の良い硬化性組成物となること、また、(ロ)の方法で得られるポリオキシアルキレン系重合体は、メルカプトシランに基づく臭気が強いことから、(イ)の方法が特に好ましい。
(イ)および(ロ)の方法のうち、架橋性ケイ素基を有する化合物をポリオキシアルキレン系重合体の末端において反応させる方法が好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)〜(C)における架橋性ケイ素基の導入については、特公昭45−36319号、同46−12154号、特開昭50−156599号、同54−6096号、同55−13767号、同55−13468号、同57−164123号、特公平3−2450号、米国特許3632557号、米国特許4345053号、米国特許4366307号、米国特許4960844号、特開昭61−197631号、同61−215622号、同61−215623号、同61−218632号、特開平3−72527の各公報に記載されているものが例示できる。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)は直鎖構造を有することが必須である。分子量が同じであれば、直鎖状のポリオキシアルキレン系重合体を用いると、分岐を有するポリオキシアルキレン系重合体と比較して硬化物の破断時伸び特性が大きいものになるが、硬化前の組成物の粘度が高くなり取り扱いにくくなる傾向にある。このためポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量について、下限は10,000が好ましい。上限は50,000が好ましく、30,000がより好ましく、25,000がさらに好ましい。数平均分子量が10,000未満では、得られるポリオキシアルキレン系重合体(A)の硬化物の破断時伸び特性が低下し、50,000を越えると、架橋性ケイ素基濃度が低くなりすぎ、硬化速度が低下する、また、ポリオキシアルキレン系重合体(A)の粘度が高くなりすぎ、取扱いが困難となる傾向がある。ポリオキシアルキレン系重合体(A)は1種類のみを用いても良く、複数の種類を用いても良い。
架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量は、架橋性ケイ素基導入前のポリオキシアルキレン系重合体前駆体を、JIS K 1557の水酸基価の測定方法と、JIS K 0070に規定されたよう素価の測定方法の原理に基づいた滴定分析により、直接的に末端基濃度を測定し、ポリオキシアルキレン系重合体の構造(使用した重合開始剤によって定まる分岐度)を考慮して求めた数平均分子量に相当する分子量(末端基分子量)と定義している。架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量の測定方法としては、ポリオキシアルキレン系重合体前駆体の一般的なGPC測定により求めたポリスチレン換算数平均分子量(GPC分子量)と上記末端基分子量の検量線を作成し、架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)のGPC分子量を末端基分子量に換算して求めることも可能である。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、粘度の低減の観点から、狭いほうが好ましく、1.6以下、さらには1.5以下が好ましい。分子量分布(Mw/Mn)は、GPC(ポリスチレン換算)を用いて測定する。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)中の架橋性ケイ素基は、重合体1分子中に平均して1.2個以上、好ましくは1.5個以上有する。上限については、特に限定されないが、3.0個以下が好ましく、2.4個以下がより好ましい。分子中に含まれる架橋性ケイ素基の数が平均して1.2個未満になると、硬化性が不十分になったり、タックが悪くなる(べたつくようになる)傾向にある。一方、3.0個を越えると網目構造があまりに密となるため良好な機械特性を示さなくなる。ポリオキシアルキレン系重合体(A)中の架橋性ケイ素基の平均個数は、架橋性ケイ素基が直接結合した炭素上のプロトンを高分解能1H−NMR測定法により定量する方法により求めた平均個数と定義している。ポリオキシアルキレン系重合体(A)中の架橋性ケイ素基の平均個数の計算においては、架橋性ケイ素基を導入する前のポリオキシアルキレン系重合体前駆体に対し架橋性ケイ素基を導入した際に、ケイ素基が導入されなかったポリオキシアルキレン系重合体前駆体および副生する架橋性ケイ素基が導入されていないポリオキシアルキレン系重合体前駆体の変性体についても同一の主鎖構造を有しているポリオキシアルキレン系重合体(A)の成分の一部として、架橋性ケイ素基の一分子中の平均個数を計算する際の母数(分子数)に含めて計算を行う。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)中の架橋性ケイ素基は、分子鎖の内部に側鎖として存在してもよく、末端に存在してもよいが、架橋性ケイ素基が側鎖として存在すると、最終的に形成される硬化物に含まれる有効網目鎖量が小さくなるため、高弾性率で低破断伸びを示すゴム状硬化物が得られやすくなる。一方、架橋性ケイ素基が分子鎖の末端近傍に存在すると、最終的に形成される硬化物に含まれる有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高破断時伸びで低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。特に、架橋性ケイ素基が分子鎖の末端に存在すると、最終的に形成される硬化物に含まれる有効網目鎖量が最も多くなるため、引張り物性として大きい破断伸びと柔軟性に富むゴム弾性を有することが望ましい建築物のシーラント用途等には好ましい。
ポリオキシアルキレン系重合体(B)は分岐構造を有することが必須である。分子量が同じであれば、分岐状のポリオキシアルキレン系重合体を用いると、直鎖を有するポリオキシアルキレン系重合体と比較して、硬化前の組成物の粘度が低く、取り扱いやすいが、硬化物の破断時伸び特性が小さいものになる傾向にある。
ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量について、下限は10,000が好ましい。上限は50,000が好ましく、30,000がより好ましく、25,000がさらに好ましい。数平均分子量が10,000未満では、得られる架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)の硬化物の破断時伸び特性が低下し、50,000を越えると、架橋性官能基濃度(架橋性ケイ素基濃度)が低くなりすぎ、硬化速度が低下する、また、ポリオキシアルキレン系重合体の粘度が高くなりすぎ、取扱いが困難となる傾向がある。架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)は1種類のみを用いても良く、複数の種類を用いても良い。
ポリオキシアルキレン系重合体(B)の分子量分布(Mw/Mn)は、粘度の低減の観点から、狭いほうが好ましく、1.6以下、さらには1.5以下が好ましい。分子量分布(Mw/Mn)は、GPC(ポリスチレン換算)を用いて測定する。
ポリオキシアルキレン系重合体(B)中の架橋性ケイ素基は、重合体1分子中に平均して1.2個、さらには1.5個以上有することが好ましい。架橋性ケイ素基の数が平均して1.2個未満になると、施工後のタックが悪くなる傾向が大きくなる。ポリオキシアルキレン系重合体(B)中の架橋性ケイ素基の一分子あたりの平均個数は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)中の架橋性ケイ素基の平均個数と同じ方法で求められる個数である。架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)は1種類のみを用いても良く、複数の種類を用いても良い。
ポリオキシアルキレン系重合体(B)の使用量はポリオキシアルキレン系重合体(A)100重量部に対して、100〜900重量部が好ましく、特に100〜150重量部がさらに好ましい。ポリオキシアルキレン系重合体(B)の使用量が100重量部未満になるとタックが悪くなる傾向にある。また、基材との接着性も悪化する傾向にある。一方、ポリオキシアルキレン系重合体(B)の比率が900重量部を超えると、伸び物性が悪くなる傾向にある。なお、ポリオキシアルキレン系重合体(B)は、硬化性組成物を製造する際に配合すればよい。また、ポリオキシアルキレン系重合体(A)または他の配合剤と事前に混合して配合することも可能である。
ポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量とポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量は異なることが好ましく、さらに、ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量がポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量よりも1.2〜2倍であることがより好ましく、さらに、ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量がポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量よりも1.2〜1.5倍であることが特に好ましい。ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量がポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量の1.2倍未満であると、物性が悪くなる傾向にある。一方、ポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量がポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量の2倍を超えると、作業性が悪くなる傾向にある。
ポリオキシアルキレン系重合体(C)は、架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)や(B)の反応性可塑剤として使用される。
ポリオキシアルキレン系重合体(C)の数平均分子量は、下限が2000であることが好ましい。上限は20000が好ましく、15000がより好ましい。分子量が低すぎると、反応性可塑剤同士のみが反応することで生成する分子量が比較的低い反応性可塑剤の縮合体や未反応の反応性可塑剤が熱や降雨により経時的に流出し、シーリング目地周辺の汚染、シーリング材表面に塗られた塗料の汚染を引き起こしやすくなる。また、分子量が高すぎると、粘度が高くなり、作業性が悪くなる傾向にある。数平均分子量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)に用いる分子量と同じく、末端基分析によって得られた数平均分子量に相当する分子量であり、ポリオキシアルキレン系重合体(A)に用いるのと同様な方法により測定することが出来る。
ポリオキシアルキレン系重合体(C)の分子量分布(Mw/Mn)は、粘度の低減の観点から、小さいほうが好ましく、1.6以下、さらには1.5以下が好ましい。分子量分布(Mw/Mn)は、GPC(ポリスチレン換算)を用いて測定する。ポリオキシアルキレン系重合体(A)やポリオキシアルキレン系重合体(B)は分子量分布(Mw/Mn)が小さいほうが好ましい。しかし、ポリオキシアルキレン系重合体(C)として分子量分布(Mw/Mn)が大きい重合体を使用しても作業性が十分良好な組成物を得ることができる。
ポリオキシアルキレン系重合体(C)は、通常の苛性アルカリを用いる重合法によって製造されたものでよいが、亜鉛ヘキサシアノコバルテートなどの複合金属シアン化物錯体を触媒として用いる重合法によって製造されたものも用いることができる。ポリオキシアルキレン系重合体(A)やポリオキシアルキレン系重合体(B)は複合金属シアン化物錯体を触媒として用いる重合法によって製造されたものを用いることが組成物の粘度が低くなるという点から好ましいが、ポリオキシアルキレン系重合体(C)として安価な通常の苛性アルカリを用いる重合法によって製造された重合体を使用しても作業性が十分良好な組成物を得ることができる。
ポリオキシアルキレン系重合体(C)の架橋性ケイ素基は、重合体1分子中に平均して0.5個以上1.2個有するが、上限は1.1個が好ましく、下限は0.7個が好ましい。架橋性ケイ素基の数が平均して0.5個未満になると、塗膜の汚れが悪くなる傾向が大となり、また1.2個を超えると、硬化物の伸びが低下する傾向にあり、好ましくない。架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(C)は1種類のみを用いても良く、複数の種類を用いても良い。
ポリオキシアルキレン系重合体(C)の使用量は、架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)と架橋性ケイ素基を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計量100重量部に対して、下限は5重量部が好ましく、10重量部がより好ましく、20重量部がさらに好ましい。上限は120重量部が好ましく、100重量部がより好ましい。5重量部未満では可塑剤としての効果が発現しにくくなり、120重量部を越えると硬化物の機械強度が不足する傾向にある。なお、ポリオキシアルキレン系重合体(C)は、硬化性組成物を製造する際に配合すればよい。また、ポリオキシアルキレン系重合体(A)またはポリオキシアルキレン系重合体(A)または他の配合剤と事前に混合して配合することも可能である。
ポリオキシアルキレン系重合体(C)の数平均分子量はポリオキシアルキレン系重合体(A)やポリオキシアルキレン系重合体(B)に比べて小さい方が粘度低減効果の点から好ましく、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量の相加平均の1/2以下であることが組成物の低温での作業性の点から好ましい。
本発明の硬化性組成物において、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)とポリオキシアルキレン系重合体(C)をあわせた数平均分子量は5000以上であることが好ましいが、7000以上がより好ましい。5000未満であると、塗料汚染性や目地周辺への汚染性が悪くなる傾向がある。上限は特に限定されないが、25000が好ましく、20000がより好ましい。25000より大きくなると粘度が高くなり作業性が悪くなる傾向がある。ここで、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)とポリオキシアルキレン系重合体(C)をあわせた数平均分子量とは、あわせる重量と分子量から各々のモル数を算出し、あわせた重量を各重合体のモル数の和で割ることによって求められた分子量のことである。
本発明の硬化性組成物は比重が0.9以上1.3以下である。このような組成物を製造するには真比重0.01以上0.5未満の粒子状物質(D)を含むことが好ましい。真比重の下限は0.02が好ましく、上限は、0.4が好ましい。0.01未満であると、計量などの扱い時に吸入して粒子状物質(D)を吸い込み健康被害を引き起こしたり、配合の計量誤差を生じる可能性がある。0.5を越えると、硬化性組成物の軽量化への寄与が小さいため、多量の使用が必要となるためである。
粒子状物質(D)としては、バルーン、火山灰、黄砂に代表される砂、すす、ばいじん、海塩などが挙げられる。
バルーンとは、球状体充填剤で内部が中空のものである。バルーンの材料としては、ガラス、シラス、シリカなどの無機系の材料、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、サラン、アクリルニトリルなどの有機系の材料があげられるが、これらのみに限定されるものではなく、無機系の材料と有機系の材料とを複合させたり、また、積層して複数層を形成させたりすることもできる。無機系の、あるいは有機系の、またはこれらを複合させるなどしたバルーンを使用することができる。また、使用するバルーンは、同一のバルーンを使用しても、あるいは異種の材料のバルーンを複数種類混合して使用しても差し支えがない。さらに、バルーンは、その表面を加工ないしコーティングしたものを使用することもできるし、またその表面を各種の表面処理剤で処理したものを使用することもできる。たとえば、有機系のバルーンを炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどでコーティングしたり、無機系のバルーンをシランカップリング剤で表面処理することなどがあげられる。
バルーンの粒径は、3〜200μmであることが好ましく、特に10〜110μmであることが好ましい。3μm未満では、軽量化への寄与が小さいため大量の添加が必要となり、200μm以上では、硬化したシーリング材の表面が凹凸になったり、伸びが低下する傾向がある。
バルーンを用いる際には特開2000−154368号公報に記載されているようなスリップ防止剤、特開2001−164237号公報に記載されているような硬化物の表面を凹凸状態に加えて艶消し状態にするためのアミン化合物、特に融点35℃以上の第1級および/または第2級アミンを添加することができる。
バルーンの具体例は特開平2−129262号、特開平4−8788号、特開平4−173867号、特開平5−1225号、特開平7−113073号、特開平9−53063号、特開平10−251618号、特開2000−154368号、特開2001−164237号、WO97/05201号などの各公報に記載されている。
粒子状物質(D)の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.01〜30重量部が好ましい。下限は0.1重量部がより好ましく、上限は20重量部がより好ましい。0.01重量部未満では作業性の改善効果がなく、30重量部を超えると硬化物の伸びと破断強度が低くなる傾向がある。
本発明の硬化性組成物の耐候性や耐熱性を改善する目的で、架橋性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体を配合することができる。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体とは、繰り返し単位として(メタ)アクリル酸エステル系化合物からなる重合体である。なお、(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステルおよび/または、メタクリル酸エステルを示すものであり、以後の記載方法においても同様の意味を示す。
繰り返し単位として使用される(メタ)アクリル酸エステル系化合物としては、特に限定されず、たとえば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ビス(トリフルオロメチル)メチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチル−2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸化合物が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体には、(メタ)アクリル酸エステル化合物と、これと共重合可能なビニル化合物の共重合体を含む。
(メタ)アクリル酸エステル化合物と共重合可能なビニル化合物としては、特に限定されず、たとえば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩などのスチレン系化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素を有するビニル系化合物;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル類及びジアルキルエステル類;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル類及びジアルキルエステル類;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基を有するビニル系化合物;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド基を有するビニル系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレンなどのアルケン類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコールなどが挙げられ、これらは、複数を共重合成分として使用することも可能である。
前記化合物から得られる(メタ)アクリル酸エステル系の重合体のなかでも、スチレン系化合物と(メタ)アクリル酸系化合物からなる共重合体を主鎖骨格に持つ重合体が、得られる硬化物が物性に優れることから好ましく、アクリル酸エステル系化合物とメタクリル酸エステル系化合物からなる共重合体を主鎖骨格に持つ重合体がより好ましく、アクリル酸エステル系化合物からなる重合体を主鎖骨格に持つ重合体が特に好ましい。
一般建築用途などに使用される場合、硬化性組成物としては低粘度であること、得られる硬化物としては低モジュラス、高伸び、耐候、耐熱性であることなどが要求される。これらの要求を満たすものとして重合体の主鎖骨格がアクリル酸ブチル系化合物からなるものがより好ましい。
一方、自動車用途などに使用される場合、得られる硬化物としては耐油性に優れることなどが要求される。
得られる硬化物が耐油性に優れる硬化性組成物としては、重合体の主鎖骨格がアクリル酸エチルを主とした共重合体からなるものがより好ましい。
このアクリル酸エチルを主とした共重合体を主鎖骨格とする重合体を含む硬化性組成物は、得られる硬化物が耐油性に優れるが低温特性(耐寒性)にやや劣る傾向があり、低温特性を向上させる目的で、アクリル酸エチルの一部をアクリル酸ブチルに置き換えることが行われる。ただし、アクリル酸ブチルの比率を増やすに伴いその良好な耐油性が損なわれる傾向があるため、耐油性を要求される用途に使用する際は、その比率は40%以下にするのが好ましく、更には30%以下にするのがより好ましい。
また、耐油性を損なわずに低温特性などを改善するために側鎖のアルキル基に酸素が導入されたアクリル酸2−メトキシエチルやアクリル酸2−エトキシエチルなどを共重合体成分に用いるのも好ましい。
ただし、側鎖にエーテル結合を持つアルコキシ基の導入により、得られる硬化物は耐熱性が劣る傾向にあるため、耐熱性が要求される用途に使用する際は、その比率を40%以下にするのが好ましい。
以上のように、アクリル酸エチルを主とした共重合体を主鎖骨格とする重合体は、各種用途や要求される目的に応じて、得られる硬化物の必要とされる耐油性や耐熱性、低温特性などの物性を考慮し、共重合体成分の種類や比率を変化させ、適した重合体を得ることが可能である。例えば、特に限定されないが、耐油性や耐熱性、低温特性などの物性バランスに優れている例としては、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル(重量比で40〜50/20〜30/30〜20)の共重合体が挙げられる。
本発明においては、これらの好ましい化合物を他の化合物と共重合、更にはブロック共重合させることが可能であり、その際は、これらの好ましい化合物が重量比で40%以上含まれていることが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法が挙げられる。このなかでも、高い割合で分子鎖末端に架橋性官能基を導入しやすいこと、分子量分布が狭く、低粘度の重合体が得られることなどから、リビングラジカル重合法を用いることが好ましい。なお、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いる通常のフリーラジカル重合法で得られる重合体は、分子量分布の値が一般に2以上と大きく、粘度が高くなる傾向がある。
前記「リビングラジカル重合法」を用いた(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法の中でも、開始剤として有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物などを使用し、触媒として遷移金属錯体を使用した「原子移動ラジカル重合法」は、分子量分布が狭く、低粘度の重合体が得られるという「リビングラジカル重合法」の特徴に加え、開始剤や触媒の選定の自由度が大きいこと、官能基変換反応に比較的有利なハロゲンなどを末端に有することなどから、特定の官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法としてより好ましい。
原子移動ラジカル重合法としては、たとえば、Matyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁などが挙げられる。
反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体の製造方法としては、特に限定されず、たとえば、特公平3−14068号、特公平4−55444号、特開平6−211922号などに開示されている連鎖移動剤を用いたフリーラジカル重合法、特開平9−272714号などに開示されている原子移動ラジカル重合法などが挙げられる。
上記の反応性ケイ素基を有する(メタ)アクリル酸エステル系重合体は、単独で使用してもよいし2種以上併用してもよい。
本発明の硬化性組成物は、カルボン酸金属塩、カルボン酸、アミン化合物、および、有機スズ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(E)を、ポリオキシアルキレン系重合体(A)および/またはポリオキシアルキレン系重合体(B)の硬化触媒および/または硬化促進剤として含むことが好ましい。
カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸などの直鎖飽和脂肪酸類;ウンデシレン酸、リンデル酸、ツズ酸、フィゼテリン酸、ミリストレイン酸、2−ヘキサデセン酸、6−ヘキサデセン酸、7−ヘキサデセン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、ゴンドイン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、セラコレイン酸、キシメン酸、ルメクエン酸などのモノエン不飽和脂肪酸類; リノール酸、10,12−オクタデカジエン酸、ヒラゴ酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、プニカ酸、リノレン酸、8,11,14−エイコサトリエン酸、7,10,13−ドコサトリエン酸、4,8,11,14−ヘキサデカテトラエン酸、モロクチ酸、ステアリドン酸、アラキドン酸、8,12,16,19−ドコサテトラエン酸、4,8,12,15,18−エイコサペンタエン酸、イワシ酸、ニシン酸、ドコサヘキサエン酸などのポリエン不飽和脂肪酸類;イソ酸、アンテイソ酸、ツベルクロステアリン酸、ピバル酸、2−エチルヘキサン酸、ネオデカン酸、バーサチック酸などの枝分れ脂肪酸類;タリリン酸、ステアロール酸、クレペニン酸、キシメニン酸、7−ヘキサデシン酸などの三重結合をもつ脂肪酸類;ナフテン酸、マルバリン酸、ステルクリン酸、ヒドノカルビン酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン酸などの脂環式カルボン酸類;サビニン酸、2−ヒドロキシテトラデカン酸、イプロール酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、ヤラピノール酸、ユニペリン酸、アンブレットール酸、アリューリット酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、18−ヒドロキシオクタデカン酸、9,10−ジヒドロキシオクタデカン酸、リシノール酸、カムロレン酸、リカン酸、フェロン酸、セレブロン酸などの含酸素脂肪酸類;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などのジカルボン酸類等が挙げられる。これらの中では、入手性や触媒の活性の点で、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、バーサチック酸が好ましい。
カルボン酸金属塩は、前述のカルボン酸の金属塩であって、たとえばカルシウム塩、バナジウム塩、鉄塩、チタニウム塩、カリウム塩、バリウム塩、マンガン塩、ニッケル塩、コバルト塩、ジルコニウム塩、スズ塩、鉛塩、ビスマス塩、ハフニウム塩、セリウム塩などが挙げられる。これらの中では、入手性と触媒活性の点で、スズ塩、ビスマス塩、ジルコニウム塩が好ましく、硬化物の機械物性のバランスと無着色という点から、特にカルボン酸スズ塩が好ましい。さらに、カルボン酸スズ塩の中でも、バーサチック酸スズ塩、2−エチルヘキサン酸スズ塩、ネオデカン酸スズ塩、ビバル酸スズ塩などが、硬化速度が速く、硬化物の着色が少ないことからより好ましい。
アミン化合物としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)などが挙げられる。これらの中では、入手性と触媒活性の点で、ラウリルアミンとジエチルアミノプロピルアミンが好ましい。
有機スズ化合物としては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズフタレート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルスズジエチルヘキサノエート、ジブチルスズジメチルマレエート、ジブチルスズジエチルマレエート、ジブチルスズジブチルマレエート、ジブチルスズジオクチルマレエート、ジブチルスズジトリデシルマレエート、ジブチルスズジベンジルマレエート、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズジエチルマレエート、ジオクチルスズジオクチルマレエート、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルスズジノニルフェノキサイド、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジアセチルアセトナート、ジオクチルスズジアセチルアセトナート、ジブチルスズジエチルアセトアセトナート、ジブチルスズオキシドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズオキシドとシリケートとの反応物等の4価のスズ化合物などが挙げられる。
これらの化合物(E)は単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
化合物(E)の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部程度が好ましく、1〜10重量部程度が更に好ましい。0.1重量部未満であると、硬化速度が遅くなり、また硬化反応が充分に進行しにくくなる傾向がある。一方、20重量部を超えると、硬化時に局部的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物が得られにくくなるので、好ましくない。
本発明の硬化性組成物は、光硬化性化合物、酸素硬化性化合物およびエポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化性化合物(F)を含有することが好ましい。
光硬化性化合物を使用すると、硬化物表面に光硬化性物質の皮膜が形成され、硬化物のべたつきや硬化物の耐候性を改善できる。光硬化性物質とは、光の作用によってかなり短時間に分子構造が化学変化をおこし硬化などの物性的変化を生ずるものである。この種の化合物には有機単量体、オリゴマー、樹脂或いはそれらを含む組成物等多くのものが知られており、市販の任意のものを採用し得る。代表的なものとしては、不飽和アクリル系化合物、ポリケイ皮酸ビニル類あるいはアジド化樹脂等が使用できる。不飽和アクリル系化合物としては、アクリル系又はメタクリル系不飽和基を1ないし数個有するモノマー、オリゴマー或いはそれ等の混合物であって、プロピレン(又はブチレン、エチレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)ジメタクリレート等の単量体又は分子量10,000以下のオリゴエステルが例示される。具体的には、例えば特殊アクリレート(2官能)のアロニックスM−210,アロニックスM−215,アロニックスM−220,アロニックスM−233,アロニックスM−240,アロニックスM−245; (3官能)のアロニックスM−305,アロニックスM−309,アロニックスM−310,アロニックスM−315,アロニックスM−320,アロニックスM−325,及び(多官能)のアロニックスM−400 などが例示できるが、特にアクリル官能基を含有する化合物が好ましく、また1分子中に平均して3個以上の同官能基を含有する化合物が好ましい(以上アロニックスはいずれも東亞合成株式会社の製品である)。ポリケイ皮酸ビニル類としては、シンナモイル基を感光基とする感光性樹脂でありポリビニルアルコールをケイ皮酸でエステル化したものの他、多くのポリケイ皮酸ビニル誘導体が例示される。アジド化樹脂は、アジド基を感光基とする感光性樹脂として知られており、通常はジアジド化合物を感光剤として加えたゴム感光液の他、「感光性樹脂」(昭和47年3月17日出版、印刷学会出版部発行、第93頁〜、第106頁〜、第117頁〜)に詳細な例示があり、これらを単独又は混合し、必要に応じて増感剤を加えて使用することができる。なお、ケトン類、ニトロ化合物などの増感剤やアミン類などの促進剤を添加すると、効果が高められる場合がある。
光硬化性化合物の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.01〜20重量部が好ましく、さらには0.5〜10重量部範囲が好ましい。0.01重量部以下では耐候性を高める効果が小さく、20重量部以上では硬化物が硬くなりすぎて、ヒビ割れを生じるため好ましくない。
酸素硬化性化合物としては、空気中の酸素と反応し得る不飽和化合物を例示でき、空気中の酸素と反応して硬化物の表面付近に硬化皮膜を形成し表面のべたつきや硬化物表面へのゴミやホコリの付着を防止するなどの作用をする。酸素硬化性物質の具体例には、桐油、アマニ油などで代表される乾性油や、該化合物を変性して得られる各種アルキッド樹脂;乾性油により変性されたアクリル系重合体、エポキシ系樹脂、シリコン樹脂;ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどのジエン系化合物を重合または共重合させて得られる1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン、C5〜C8ジエンの重合体などの液状重合体や、これらジエン系化合物と共重合性を有するアクリロニトリル、スチレンなどの単量体とをジエン系化合物が主体となるように共重合させて得られるNBR、SBRなどの液状共重合体や、さらにはそれらの各種変性物(マレイン化変性物、ボイル油変性物など)などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。これらのうちでは桐油や液状ジエン系重合体がとくに好ましい。又、酸化硬化反応を促進する触媒や金属ドライヤーを併用すると効果が高められる場合がある。これらの触媒や金属ドライヤーとしては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ジルコニウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸ジルコニウム等の金属塩や、アミン化合物等が例示される。
酸素硬化性物質の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは1〜10重量部である。前記使用量が0.1重量部未満になると汚染性の改善が充分でなくなり、20重量部をこえると硬化物の引張り特性などが損なわれる傾向が生ずる。特開平3−160053号公報に記載されているように酸素硬化性物質は光硬化性物質と併用して使用するのが好ましい。
エポキシ化合物としては、エポキシ基を有していれば特に限定されない。エポキシ基を有する化合物を使用すると硬化物の復元性を高めることができる。エポキシ基を有する化合物としてはエポキシ化不飽和油脂類、エポキシ化不飽和脂肪酸エステル類、脂環族エポキシ化合物類、エピクロルヒドリン誘導体に示す化合物及びそれらの混合物等が例示できる。 具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化あまに油、ジ−(2−エチルヘキシル)4,5−エポキシシクロヘキサン−1,2−ジカーボキシレート(E−PS)、エポキシオクチルステアレ−ト、エポキシブチルステアレ−ト等があげられる。これらのなかではE−PSが特に好ましい。硬化物の復元性を高める目的には分子中にエポキシ基を1個有する化合物を用いるのが好ましい。エポキシ化合物はポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.5〜50重量部の範囲で使用するのが好ましい。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて、可塑剤、接着性付与剤、充填剤、物性調整剤、チクソ性付与剤(垂れ防止剤)、安定剤などを添加することができる。
本発明の硬化性組成物には、本発明の(C)成分以外の可塑剤を添加することができる。可塑剤の添加により、硬化性組成物の粘度やスランプ性および硬化性組成物を硬化して得られる硬化物の引張り強度、伸びなどの機械特性が調整できる。可塑剤の具体例としては、ジブチルフタレート、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート、コハク酸ジイソデシル等の非芳香族ニ塩基酸エステル類;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル等の脂肪族エステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;トリメリット酸エステル類;塩素化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル等の炭化水素系油;プロセスオイル類;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤類をあげることができる。
また、高分子可塑剤を使用することができる。高分子可塑剤を使用すると重合体成分を分子中に含まない可塑剤である低分子可塑剤を使用した場合に比較して、初期の物性を長期にわたり維持することができる。更に、該硬化物にアルキド塗料を塗付した場合の乾燥性(塗装性)を改良できる。高分子可塑剤の具体例としては、ビニル系モノマーを種々の方法で重合して得られるビニル系重合体;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル等のポリアルキレングリコールのエステル類;セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等の2塩基酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコールから得られるポリエステル系可塑剤;数平均分子量500以上、更には1,000以上のポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールあるいはこれらポリエーテルポリオールのヒドロキシ基をエステル基、エーテル基などに変換した誘導体等のポリエーテル類;ポリスチレンやポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン類;ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエン−アクリロニトリル、ポリクロロプレン等があげられるが、これらに限定されるものではない。
これらの高分子可塑剤のうちでは、ポリオキシアルキレン系重合体(A)やポリオキシアルキレン系重合体(B)と相溶するものが好ましい。この点から、ポリエーテル類やビニル系重合体が好ましい。また、ポリエーテル類を可塑剤として使用すると、表面硬化性および深部硬化性が改善され、貯蔵後の硬化遅延も起こらないことから好ましく、中でもポリプロピレングリコールがより好ましい。また、相溶性および耐候性、耐熱性の点からビニル系重合体が好ましい。ビニル系重合体の中でもアクリル系重合体および/またはメタクリル系重合体が好ましく、ポリアクリル酸アルキルエステルなどアクリル系重合体が更に好ましい。この重合体の合成法は、分子量分布が狭く、低粘度化が可能なことからリビングラジカル重合法が好ましく、原子移動ラジカル重合法が更に好ましい。また、特開2001−207157号公報に記載されているアクリル酸アルキルエステル系単量体を高温・高圧で連続塊状重合によって得た、いわゆるSGOプロセスによる重合体を用いるのが好ましい。
高分子可塑剤の数平均分子量は、好ましくは500から15,000であるが、より好ましくは800から10,000であり、更に好ましくは1,000から8,000、特に好ましくは1,000から5,000である。最も好ましくは1,000から3,000である。分子量が低すぎると熱や降雨により可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長期にわたり維持できなくなる。また、分子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなる。
高分子可塑剤の分子量分布は特に限定されないが、狭いことが好ましく、1.80未満が好ましい。1.70以下がより好ましく、1.60以下がなお好ましく、1.50以下が更に好ましく、1.40以下が特に好ましく、1.30以下が最も好ましい。
高分子可塑剤の数平均分子量は、ビニル系重合体の場合はGPC法で、ポリエーテル系重合体の場合は末端基分析法で測定される。また、分子量分布(Mw/Mn)はGPC法(ポリスチレン換算)で測定される。
また、高分子可塑剤は、架橋性ケイ素基を有していても、有していなくてもよい。架橋性ケイ素基を有する場合、反応性可塑剤として作用し、硬化物からの可塑剤の移行を防止できる。架橋性ケイ素基有する場合、1分子に対し平均して0.5個以上1.2個未満が好ましい。
可塑剤の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して5〜150重量部、好ましくは10〜120重量部、更に好ましくは20〜100重量部である。5重量部未満では可塑剤としての効果が発現しなくなり、150重量部を超えると硬化物の機械強度が不足する。可塑剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また低分子可塑剤と高分子可塑剤を併用してもよい。なお、これら可塑剤は重合体製造時に配合することも可能である。
本発明の硬化性組成物は、シランカップリング剤、シランカップリング剤の反応物、またはシランカップリング剤以外の化合物を接着性付与剤として添加することができる。シランカップリング剤の具体例としては、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、α−イソシアネートメチルトリメトキシシラン、α−イソシアネートメチルジメトキシメチルシラン等のイソシアネート基含有シラン類;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類等を挙げることができる。また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル等もシランカップリング剤として用いることができる。本発明に用いるシランカップリング剤は、通常、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲で使用することが好ましく、特に、0.5〜10重量部の範囲で使用するのが好ましい。
本発明の硬化性組成物には、種々の充填剤を配合することができる。充填剤としては、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸、およびカーボンブラックの如き補強性充填剤;重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、フリント粉末、酸化亜鉛、活性亜鉛華、PVC粉末、PMMA粉末など樹脂粉末の如き充填剤;石綿、ガラス繊維およびフィラメントの如き繊維状充填剤等が挙げられる。充填剤を使用する場合、その使用量はポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して1〜300重量部、好ましくは10〜200重量部である。
これら充填剤の使用により強度の高い硬化物を得たい場合には、主にヒュームドシリカ、沈降性シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成クレー、クレー、および活性亜鉛華などから選ばれる充填剤が好ましく、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対し、1〜200重量部の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。また、低強度で破断伸びが大である硬化物を得たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーンなどから選ばれる充填剤をポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して5〜200重量部の範囲で使用すれば好ましい結果が得られる。
なお、一般的に炭酸カルシウムは、比表面積の値が大きいほど硬化物の破断強度、破断伸び、接着性の改善効果は大きくなる。もちろんこれら充填剤は1種類のみで使用してもよいし、2種類以上混合使用してもよい。脂肪酸表面処理膠質炭酸カルシウムと表面処理がされていない重質炭酸カルシウムなど粒径が1μm以上の炭酸カルシウムを併用して用いることができる。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて生成する硬化物の引張特性を調整する物性調整剤を添加しても良い。物性調整剤としては特に限定されないが、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等の官能基を有するアルコキシシラン類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等が挙げられる。前記物性調整剤を用いることにより、本発明に用いる組成物を硬化させた時の硬度を上げたり、逆に硬度を下げ、破断伸びを出したりし得る。上記物性調整剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
特に、加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物は
硬化物の表面のべたつきを悪化させずに硬化物のモジュラスを低下させる作用を有する。特にトリメチルシラノールを生成する化合物が好ましい。加水分解により分子内に1価のシラノール基を有する化合物を生成する化合物としては、特開平5−117521号公報に記載されているトリメチルシロキシフェノールなどの化合物をあげることができる。また、ヘキサノール、オクタノール、デカノールなどのアルキルアルコールの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのR3SiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物、特開平11−241029号公報に記載されているトリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールあるいはソルビトールなどの水酸基数が3以上の多価アルコールの誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのR3SiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物をあげることができる。
また、特開平7−258534号公報に記載されているようなオキシアルキレン重合体の誘導体であって加水分解によりトリメチルシラノールなどのR3SiOHを生成するシリコン化合物を生成する化合物もあげることができる。さらに特開平6−279693号公報に記載されている架橋可能な加水分解性ケイ素含有基と加水分解によりモノシラノール含有化合物となりうるケイ素含有基を有する重合体を使用することもできる。
物性調整剤はポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用される。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて垂れを防止し、作業性を良くするためにチクソ性付与剤(垂れ防止剤)を添加しても良い。また、垂れ防止剤としては特に限定されないが、例えば、ポリアミドワックス類;水添ヒマシ油誘導体類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸類等が挙げられる。これらチクソ性付与剤(垂れ防止剤)は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
チクソ性付与剤はポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲で使用される。
本発明の硬化性組成物には、酸化防止剤(老化防止剤)を使用することができる。酸化防止剤を使用すると硬化物の耐候性を高めることができる。酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系が例示できるが、特にヒンダードフェノール系が好ましい。同様に、チヌビン622LD,チヌビン144; CHIMASSORB944LD,CHIMASSORB119FL(以上いずれもチバ・ジャパン株式会社製);アデカスタブLA−57,アデカスタブLA−62, アデカスタブLA−67,アデカスタブLA−63,アデカスタブLA−68(以上いずれも株式会社ADEKA製); サノールLS−770, サノールLS−765, サノールLS−292, サノールLS−2626,サノールLS−1114,サノールLS−744(以上いずれも三共ライフテック株式会社製)に示されたヒンダードアミン系光安定剤を使用することもできる。酸化防止剤の具体例は特開平4−283259号公報や特開平9−194731号公報にも記載されている。
酸化防止剤の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。
本発明の硬化性組成物には、光安定剤を使用することができる。光安定剤を使用すると硬化物の光酸化劣化を防止できる。光安定剤としてベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系化合物等が例示できるが、特にヒンダードアミン系が好ましい。
光安定剤の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。光安定剤の具体例は特開平9−194731号公報にも記載されている。
本発明の硬化性組成物に光硬化性物質を配合する場合、特に不飽和アクリル系化合物を用いる場合、特開平5−70531号公報に記載されているようにヒンダードアミン系光安定剤として3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤を用いるのが組成物の保存安定性改良のために好ましい。3級アミン含有ヒンダードアミン系光安定剤としてはチヌビン622LD,チヌビン144;CHIMASSORB119FL(以上いずれもチバ・ジャパン株式会社製);アデカスタブLA−57,LA−62,LA−67,LA−63(以上いずれも株式会社ADEKA製);サノールLS−765,LS−292,LS−2626,LS−1114,LS−744(以上いずれも三共ライフテック株式会社製)などの光安定剤が例示できる。
本発明の硬化性組成物には、紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を使用すると硬化物の表面耐候性を高めることができる。紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチレート系、置換トリル系及び金属キレート系化合物等が例示できるが、特にベンゾトリアゾール系が好ましい。
紫外線吸収剤の使用量は、ポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用するのがよく、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。フェノール系やヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系光安定剤とベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を併用して使用するのが好ましい。
本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物又は硬化物の諸物性の調整を目的として、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。このような添加物の例としては、たとえば、難燃剤、硬化性調整剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、溶剤、防かび剤などがあげられる。これらの各種添加剤は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。本明細書にあげた添加物の具体例以外の具体例は、たとえば、特公平4−69659号、特公平7−108928号、特開昭63−254149号、特開昭64−22904号、特開2001−72854号の各公報などに記載されている。
本発明の硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合密封保存し、施工後空気中の湿気により硬化する1成分型として調製することも可能であり、硬化剤として別途硬化触媒、充填材、可塑剤、水等の成分を配合しておき、該配合材と重合体組成物を使用前に混合する2成分型として調製することもできる。
前記硬化性組成物が1成分型の場合、すべての配合成分が予め配合されるため、水分を含有する配合成分は予め脱水乾燥してから使用するか、また配合混練中に減圧などにより脱水するのが好ましい。前記硬化性組成物が2成分型の場合、架橋性ケイ素基を有する重合体を含有する主剤に硬化触媒を配合する必要がないので配合剤中には若干の水分が含有されていてもゲル化の心配は少ないが、長期間の貯蔵安定性を必要とする場合には脱水乾燥するのが好ましい。脱水、乾燥方法としては粉状などの固状物の場合は加熱乾燥法、液状物の場合は減圧脱水法または合成ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲルなどを使用した脱水法が好適である。また、イソシアネート化合物を少量配合してイソシアネート基と水とを反応させて脱水してもよい。かかる脱水乾燥法に加えてメタノール、エタノールなどの低級アルコール;n−プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合物を添加することにより、さらに貯蔵安定性は向上する。
脱水剤、特にビニルトリメトキシシランなどの水と反応し得るケイ素化合物の使用量はポリオキシアルキレン系重合体(A)とポリオキシアルキレン系重合体(B)の合計100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲が好ましい。
本発明の硬化性組成物の比重は、0.9以上1.3以下である。下限は1.0が好ましく、上限は、1.28が好ましい。0.9未満であると、炭酸カルシウム等のフィラーを多く充填できず、硬化物の強度が低いものとなってしまうためであり、1.3を越えると、体積あたりの重量が重いために、垂直目地に施工した場合にシーリング材が垂れる可能性が生じるためである。
本発明の硬化性組成物は、建造物、船舶、自動車、道路などの密封剤として使用しうる。更に、単独あるいはプライマーの助けをかりてガラス、磁器、木材、金属、樹脂成形物などの如き広範囲の基質に密着しうるので、種々のタイプの密封組成物および接着組成物としても使用可能である。接着剤として通常の接着剤の他、コンタクト接着剤としても使用できる。更に、食品包装材料、注型ゴム材料、型取り用材料、塗料としても有用である。
また、本発明の施行方法では、前記硬化性組成物を成分として含むシーリング材を施工し、硬化した後、表面に水系アクリル塗料を塗布する。前記硬化性組成物を成分として含むシーリング材では、シーリング材表面への可塑剤の流出やそれに伴うシーリング目地周辺の汚染を引き起こすということがなく、シーリング材表面に塗料を塗布した場合、可塑剤が塗料を汚染するということもない。ウレタン系シーリング材では、耐候性が課題となる部分には使用することができないが、前記硬化性組成物を成分として含むシーリング材では、耐候性が課題となる塗料を塗布しない部分にも、塗料を塗布する部分にも、一つのシーリング材として使用できる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
ポリプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量(末端基分子量)14,000の直鎖構造の水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。続いて、この水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体の水酸基に対して1.2倍当量のNaOCH3のメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。脱塩精製処理を実施して得られた重合体2,000gに対し、酸化防止剤として2,6ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、共沸溶剤としてヘキサンを加えて90℃で共沸脱水を行い、ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換した。これに対して、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3重量%のイソプロパノール溶液を270μl加え、攪拌しながら、ジメトキシメチルシラン23.0gを90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が14,000のジメトキシメチルシリル基を有する直鎖構造のポリオキシプロピレン重合体(ポリマーA)を得た。1H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl3溶媒中で測定)の測定の結果、ジメトキシメチルシリル基は1分子あたり平均して1.6個であった。
(合成例2)
ポリプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量(末端基分子量)18,000の分岐構造の水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。続いて、この水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体の水酸基に対して1.2倍当量のNaOCH3のメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。脱塩精製処理を実施して得られた重合体2,000gに対し、酸化防止剤として2,6ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、共沸溶剤としてヘキサンを加えて90℃で共沸脱水を行い、ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換した。これに対して、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3重量%のイソプロパノール溶液を270μl加え、攪拌しながら、ジメトキシメチルシラン22.0gを90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が18,000のジメトキシメチルシリル基を有する分岐構造のポリオキシプロピレン重合体(ポリマーB)を得た。1H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl3溶媒中で測定)の測定の結果、ジメトキシメチルシリル基は1分子あたり平均して2.1個であった。
(合成例3)
ポリプロピレントリオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量(末端基分子量)18,000の分岐構造の水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。続いて、この水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体の水酸基に対して1.2倍当量のNaOCH3のメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。脱塩精製処理を実施して得られた重合体2,000gに対し、酸化防止剤として2,6ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、共沸溶剤としてヘキサンを加えて90℃で共沸脱水を行い、ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換した。これに対して、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3重量%のイソプロパノール溶液を270μl加え、攪拌しながら、ジメトキシメチルシラン24.5gを90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が18,000のジメトキシメチルシリル基を有する分岐構造のポリオキシプロピレン重合体(ポリマーC)を得た。1H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl3溶媒中で測定)の測定の結果、ジメトキシメチルシリル基は1分子あたり平均して2.3個であった。
(合成例4)
ポリオキシプロピレンモノブチルエーテルを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量5000の直鎖構造を有し、片末端がブチルエーテルで封鎖され、もう一方の末端に水酸基を有する水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。続いて、この水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体の水酸基に対して1.2倍当量のNaOCH3のメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。脱塩精製処理を実施して得られたオリゴマー500gに対し、酸化防止剤として2,6ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、共沸溶剤としてヘキサンを加えて90℃で共沸脱水を行い、ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換した。これに対して、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3重量%のイソプロパノール溶液を270μl加え、攪拌しながら、ジメトキシメチルシラン42.0gを90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が5000の直鎖構造の分子鎖の片末端にのみジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシプロピレン重合体(ポリマーD)を得た。1H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl3溶媒中で測定)の測定の結果、ジメトキシメチルシリル基は1分子あたり平均して0.8個であった。
(合成例5)
ポリプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量9000の直鎖構造の水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。続いて、この水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体の水酸基に対して1.2倍当量のNaOCH3のメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。脱塩精製処理を実施して得られたオリゴマー500gに対し、酸化防止剤として2,6ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、共沸溶剤としてヘキサンを加えて90℃で共沸脱水を行い、ヘキサンを減圧下留去した後、窒素置換した。これに対して、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3重量%のイソプロパノール溶液を270μl加え、攪拌しながら、ジメトキシメチルシラン20.0gを90℃で2時間反応させることにより、数平均分子量が9000のジメトキシメチルシリル基を有する分岐構造のポリオキシプロピレン重合体(ポリマーE)を得た。1H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl3溶媒中で測定)の測定の結果、ジメトキシメチルシリル基は1分子あたり平均して0.8個であった。
(合成例6)
ポリプロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、数平均分子量12000の直鎖構造の水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体を得た。水洗した後、共沸溶剤としてヘキサンを加えて90℃で共沸脱水を行い、ヘキサンを減圧下留去し、数平均分子量が12000の分子末端に水酸基を有し、反応性ケイ素基を有しないポリオキシプロピレン重合体(ポリマーF)を得た。
(合成例7)
合成例3と同様にして数平均分子量5000の直鎖構造を有し、片末端がブチルエーテルで封鎖され、片末端にのみ水酸基を有するポリオキシプロピレン重合体を得、続いて、この水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体の水酸基に対して1.2倍当量のNaOCH3のメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化メタリルを添加して末端の水酸基をメタリル基に変換した。脱塩精製処理を実施し、酸化防止剤として2,6ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、共沸溶剤としてヘキサンを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧留去後、得られたメタリル末端ポリオキシプロピレン重合体500gに対し、白金ビニルシロキサン錯体の白金含量3重量%のイソプロパノール溶液適当量を触媒として、ジメトキシメチルシラン24.2gを反応させることにより、数平均分子量が5000の直鎖構造の分子鎖の片末端のみにジメトキシメチルシリル基を有するポリオキシプロピレン重合体(ポリマーG)を得た。1H−NMR(日本電子製JNM−LA400を用いて、CDCl3溶媒中で測定)の測定の結果、ジメトキシメチルシリル基は1分子あたり平均して0.95個であった。
(実施例1)
合成例1で得られたポリマーA(数平均分子量は14,000であり、1分子中に1.6個のジメトキシメチルシリル基を含有する直鎖構造のポリオキシプロピレン重合体)30重量部、合成例2で得られたポリマーB(数平均分子量は18,000であり、1分子中に2.1個のジメトキシメチルシリル基を含有する分岐構造のポリオキシプロピレン重合体)70重量部に対して、合成例4で得られたポリマーD(数平均分子量5000で、かつ、分子の片末端のみに反応性シリル基を有するポリオキシプロピレン重合体であって、1分子中に0.8個のジメトキシメチルシリル基を含有するポリオキシプロピレン重合体)80重量部、膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、商品名「白艶華CCR−B」)130重量部、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム工業(株)製、商品名「ホワイトンSB」)70重量部、エポキシ化合物(新日本理化(株)製、商品名「E−PS」)25重量部、タレ防止剤(楠本化成(株)製、商品名「ディスパロン#308」)5重量部、紫外線吸収剤(チバ・ジャパン社製、商品名「チヌビン326」)1重量部、光安定剤(三共ライフテック株式会社製、商品名「サノールLS770」)1重量部、物性調整剤としてトリメチルシロキシフェノール1重量部、表面改質剤として、光硬化性化合物(東亞合成(株)製、商品名「アロニックスM−309」)3重量部と酸素硬化性化合物(桐油)3重量部、マイクロバルーン(松本油脂製薬(株)製、商品名「マイクロスフェアーMFL−80GCA」、平均粒径10〜30μm)10重量部、酸化チタン(石原産業(株)製、商品名「タイペークR−820」)5重量部を加え、三本ペイントロールでよく混練した後、硬化触媒としてオクチル酸錫(日東化成(株)製、商品名「ネオスタンU−28」)3重量部、ラウリルアミン0.6重量部加え、均一に混練し、硬化性組成物を得た。
この硬化性組成物を以下の方法にて評価し、結果を表1に示した。
(比重)
JIS A 1439記載の方法に基づいて測定した。
(皮張り)
硬化性を見積もる尺度として、得られた硬化性組成物を軟膏缶(深さ4.5mm、直径46mm)に詰めて23℃、相対湿度50%の条件下で表面に皮を張るまでの時間(皮張り時間)を測定した。皮張り時間が短い方が硬化性が高いことを示す。
(残留タック)
得られた硬化性組成物を軟膏缶(深さ4.5mm、直径46mm)に詰め、23℃、相対湿度55%下にて硬化させ、硬化物表面のベタツキの程度を指触法にて評価した。
(塗料汚染性)
硬化性組成物を用いて、厚さ3mmのシート状を作製し、23℃、湿度50%で3日間放置した後、さらに50℃で4日間硬化させた。このシートの表面に、水性アクリルエマルション塗料(エスケー化研(株)製、商品名「プリーズコート」)を塗布して、さらに、23℃、湿度50%で7日間放置した。その後、珪砂として新東陶料(株)製67ブラックを使用してサンプル表面に均一に塗布した。3時間経過後に、刷毛で珪砂を軽く拭き取った時の状態を観察した。
(H型引張り)
アルミ基材にプライマー(サンスター技研製、UM−2)を2回塗布し、30分〜1時間放置した後、JIS A 1439に規定される引張接着性試験体の作製方法に従ってアルミ基材をH型に組んだものに得られた硬化性組成物を充填した。養生条件は23℃、相対湿度50%×14日+50℃×14日とした。このH型サンプルをJIS A 1439の引張接着試験方法に従い、23度、相対湿度50%の恒温室中、引張速度50mm/minで試験し、破断時の伸びを評価した。
(実施例2〜4、比較例1〜2)
表1に示した配合組成に基づき、実施例1と同様に硬化性組成物を作製した。
結果を表1に示す。
Figure 2013194197
本発明の硬化性組成物は、シーリング材、接着剤などに使用された場合に、硬化時の残留タックが少なく、シーリング材表面の汚染が少なく、かつ伸びが優れることにより応力に対する追随性に優れる硬化物を提供する。

Claims (11)

  1. 1分子に対し平均して1.2個以上のケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素基(以下、「架橋性ケイ素基」という。)を有し、数平均分子量が10,000〜50,000である直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)、1分子に対し平均して1.2個以上の架橋性ケイ素基を有する数平均分子量が10,000〜50,000である分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)および1分子に対し平均して0.5個以上1.2個未満の架橋性ケイ素基を有する数平均分子量が2,000以上20,000未満であるポリオキシアルキレン系重合体(C)を含む硬化性組成物であって、当該硬化性組成物の比重が0.9以上1.3以下であることを特徴とする硬化性組成物。
  2. ポリオキシアルキレン系重合体(A)〜(C)の分子量分布(Mw/Mn)が1.6以下であるポリオキシアルキレン系重合体であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)と分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)とが相違する数平均分子量を有することを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)の数平均分子量が直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)の数平均分子量の1.2〜2倍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  5. 直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)100重量部に対し、分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)を100〜900重量部使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  6. 直鎖構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(A)と分岐構造を有するポリオキシアルキレン系重合体(B)との合計量100重量部に対し、ポリオキシアルキレン系重合体(C)を5〜120重量部使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  7. ポリオキシアルキレン系重合体(A)〜(C)が、複合金属シアン化合物錯体触媒の存在下にアルキレンオキシドを開環付加重合して得られるポリエーテルオリゴマーから誘導された重合体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  8. 真比重0.01以上0.5未満の粒子状物質を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  9. さらに、カルボン酸金属塩、カルボン酸、アミン化合物、および、有機スズ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を硬化触媒、および/または、硬化促進剤として含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  10. 光硬化性化合物、酸素硬化性化合物、および、エポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の硬化性化合物を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物を成分として含むシーリング材を施工し、硬化した後、表面に水系アクリル塗料を塗布する施工方法。
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