JP2013193648A - 鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リフトアップ支持部297は、フロントロアカバー51の面に沿う底面を少なくとも形成するように前クロスメンバ17に固定されロアクロスメンバステー264と、このロアクロスメンバステー264の底面にフロントロアカバー51を固定する車体カバー固定部51rと、この車体カバー固定部51rに設けられたリフトアップ部51pとから構成される。
【選択図】図8
Description
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、車体カバーのリフトアップ部の範囲を小さくして車体カバー重量を軽減することが可能な鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造を提供することを目的としている。
また、上記構成において、前記車体カバー固定部(51r)は、締結部材(298)又は係合部材で前記フロントロアカバー(51)の下方側から固定され、前記締結部材(298)又は前記係合部材が前記段差部(51t)の前方に配置されていても良い。この構成によれば、フロントロアカバーの下方側から締結部材又は係合部材を組付けた場合でも、段差部によって、車体カバー固定部の下方側に締結部材又は係合部材の頭部が突出するのを防止することができ、リフト装置と頭部との接触を抑制することができる。
また、車体カバー固定部は、締結部材又は係合部材でフロントロアカバーの下方側から固定され、締結部材又は係合部材が段差部の前方に配置されているので、フロントロアカバーの下方側から締結部材又は係合部材を組付けた場合でも、段差部によって、車体カバー固定部の下方側に締結部材又は係合部材の頭部が突出するのを防止することができ、リフト装置と頭部との接触を抑制することができる。
自動二輪車1(鞍乗り型車両)は、シート10に着座した乗員が足を載せる左右一対の低床のステップフロア68を有するスクータ型車両であり、車体フレームF(図2参照)の前方に前輪2を有し、駆動輪である後輪3は、車両後部に配置されるユニットスイングエンジンU(ユニットスイングパワーユニット)に軸支されている。車体フレームFは、樹脂製の車体カバーCによって覆われている。
図2、図3に示すように、車体フレームFは、金属製のチューブやパイプを溶接によって複数連結して形成されており、メインフレーム11は、前部に設けられるヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12から後下方に延出した後、略水平に後方へ延び、後部で後上方に延びる左右一対のダウンチューブ13,13と、ダウンチューブ13,13の下部から後上方へ車両後部まで延出する左右一対のシートレール14,14と、ヘッドパイプ12からダウンチューブ13,13の上方を後下方に延びてシートレール14,14に連結される左右一対のアッパーチューブ15,15とを有している。
ダウンチューブ13,13は、ヘッドパイプ12に前端が連結されて後下方へ延出する下方延出部70と、下方延出部70の下端から後方に略水平に延出する水平延出部71と、水平延出部71の後端から後上方に延出する斜め上方延出部72とを有している。
ダウンチューブ13,13の斜め上方延出部72,72の上部には、車幅方向外側に延出する左右一対のタンデムステップステー22,22が設けられている。
ヘッドパイプ12の前面には、灯火類や車体カバーC等を支持する籠状の前部フレーム24が連結されている。
また、メインフレーム11の外側方には、ダウンチューブ13,13に連結されて前後に延び、ステップフロア68を下方から支持する左右一対のステップフレーム23L,23R(図2に符号23L、図14に符号23Rを示す)が設けられている。
エンジンEは、水冷式の4サイクル単気筒エンジンであり、シリンダ軸線が略水平に前方へ延びるように配置されている。エンジンEは、ユニットスイングエンジンU(ユニットスイングパワーユニット)の前部に配置されるクランクケース30の前面に、シリンダ31(図14参照)及びシリンダヘッド32(図14参照)を結合して構成されている。
伝動ケースMの後端及びアーム部の後端とシートレール14,14との間には、左右一対のリヤサスペンション34,34(手前側の符号34のみ図示)が掛け渡されている。
伝動ケースMの上面には、外気を吸い込むエアクリーナボックス35が設けられている。エアクリーナボックス35は、シリンダヘッド32の上面の吸気ポートに接続されたスロットルボディに、不図示のコネクティングチューブを介して接続されている。
シリンダヘッド32の下面の排気ポートに接続された排気管37は、エンジンEの下方を通って後方に延び、アーム部の外側面に固定されたマフラー38(図11参照)に接続される。伝動ケースMの後部の下部には、車両を直立状態に支持可能なメインスタンド39が設けられている。
前傾した燃料タンク40の前部の下方の空間には、エンジンEの冷却水を冷却する板状のラジエータ41が設けられている。ラジエータ41とエンジンEとを接続する一対の冷却水パイプ42は、ラジエータ41の左側部から延出され、車両の左側(一側)のステップフレーム23Lの下方を後方へ延び、ダウンチューブ13の内側を通ってエンジンEに接続される。左側の水平延出部71には、サイドスタンド47が取り付けられている。
ラジエータ41の冷却水の一部を貯留するリザーバタンク46(図14参照)は、ラジエータ41の後方において、車両の右側のステップフレーム23R(図14参照)の下方に配置されている。また、燃料タンク40の蒸発燃料を吸着するキャニスター43(図14参照)は、リザーバタンク46の後方においてステップフレーム23Rの下方に設けられている。
収納ボックス44の上面は、その全長に亘って開口しており、この開口は、乗員用のシート10(図1)によって開閉自在に塞がれている。シート10は、運転者が着座する前部シート10Aと、前部シート10Aよりも一段高く形成されて同乗者が着座する後部シート10Bとを有している。
収納ボックス44の後方においてシートレール14,14の後部には、グラブレール48が固定されている。
左右のステップカバー55,55の底部には、前部シート10Aに着座した運転者が足を載せる左右一対のステップフロア68がそれぞれ形成されている。
上記の上部インナーカバー53、下部インナーカバー54,54及びステップカバー55,55は、ハンドル25、シート10間の下方に配置されるセンタートンネル250を形成する部品である。
フロントフォーク26,26には、前輪2を上方から覆うフロントフェンダー65が設けられている。ボディサイドカバー59,59の下方には、後輪3を上方から覆うリヤフェンダー66が設けられている。
後部シート10Bの同乗者が足を載せる可倒式の一対のタンデムステップ67(図1参照)は、タンデムステップステー22,22に支持されている。
図3及び図4に示すように、各ダウンチューブ13,13は、ヘッドパイプ12の下部に前端が連結される下方延出部70と、下方延出部70の下端で後方に屈曲する第1屈曲部73と、第1屈曲部73から後方に延出する水平延出部71と、水平延出部71の後端に形成されて後上方に屈曲する第2屈曲部74と、第2屈曲部74から後上方に延出して後端がシートレール14,14に連結される斜め上方延出部72とを有し、一本の連続した金属チューブを、ベンダーによって第1屈曲部73及び第2屈曲部74で屈曲させて形成されている。左右のダウンチューブ13,13間の間隔は、後方側ほど大きくなっている。
サイドスタンド47が取り付けられるスタンドステー47Aは、左側の水平延出部71において水平部クロスメンバ18の側方に設けられている。
シートレール後部76の後部クロスメンバ21の前方には、シートレール14,14間を連結する後部第2クロスメンバ77が設けられ、後部第2クロスメンバ77と後部クロスメンバ21とは、前後に延びる補強板78によって連結されている。また、各シートレール後部76の上面には、グラブレール48が連結されるクラブレールステー79が設けられ、各シートレール後部76の前部には、収納ボックス44が連結されるボックスステー80が設けられている。
板状の中間クロスメンバ20は、シートレール前部75,75の後部間に設けられており、シートレール14,14と各斜め上方延出部72の後端とが連結される後部連結部81よりも前方に位置している。シートレール前部75の前端と下方延出部70とが連結される前部連結部82は、下方延出部70の下端に設けられている。前クロスメンバ17は、前方に突出するU字状に形成されており、左右の前部連結部82,82の前面に連結されている。また、各前部連結部82の後方には、前部連結部82に近接した位置でシートレール前部75と水平延出部71とを連結する板状クロスメンバ83が設けられている。板状クロスメンバ83は、上下に延びる平板である。
燃料タンク40は、アッパタンク半体40Aとロアタンク半体40Bとの二分割構造であり、これらのアッパタンク半体40A及びロアタンク半体40Bのそれぞれに設けられたフランジ40a,40b同士が接合され、燃料タンク40の上部のフランジ40a,40bが左右のダウンチューブ13,13(手前側の符号13のみ図示)の下方延出部70,70(手前側の符号70のみ図示)にそれぞれ設けられたタンクブラケット251にボルト252及びナット253で締結されている。燃料タンク40の前壁40dが、ダウンチューブ13の下方延出部70より前方に位置している。
ラジエータ41は、上部が前上部クロスメンバ16に設けられたアッパブラケット255にステー256を介して取付けられ、下部が前クロスメンバ17に設けられたロアブラケット257に取付けられて、燃料タンク40の前方且つフロントロアカバー51の後方に配置されている。また、ラジエータ41は、ダウンチューブ13の下方延出部70よりも前方に配置され、更には、上下方向では前上部クロスメンバ16より下方且つ前クロスメンバ17よりも上方に配置され、ラジエータ41の下端41fは、ダウンチューブ13の第1屈曲部73よりも上方に配置されている。
ロアラジエータホース261及びロアパイプ263Aは、エンジンE内からの冷却水を左タンク部41Lの下部に流し、アッパラジエータホース262及びアッパパイプ263Bは、左タンク部41Lの上部から冷却水をエンジンE内に流す部品である。このように、ラジエータ41とエンジンEとを接続する冷却水用のロアラジエータホース261、ロアパイプ263A、アッパラジエータホース262、アッパパイプ263Bを車体フレームFの左側方にまとめて配置することで、車体フレームFの左右の側方に分けて配置するよりも組付け性及びメンテナンス性を向上させることができる。
フロントロアカバー51の後方には、アンダーカバー58が前後方向に延びるように配置されている。アンダーカバー58は、前部が前クロスメンバ17に設けられたロアクロスメンバサイドブラケット265にボルト266で取付けられ、後部がダウンチューブ13の水平延出部71に設けられたパワーユニット支持部85にボルト268で取付けられている。
燃料タンク40の前壁40dは、その上端から下方斜め後方に延びて前傾するように形成され、前壁40dの鉛直に対する前傾角は、ラジエータ41の上端41eより上方に位置する前壁40dの上部40eの方が、ラジエータ41の上端41eより下方に位置する前壁40dの下部40fよりも大きい。また、燃料タンク40の上端40jは、ヘッドパイプ12の下端を通る水平線270より上方に配置されている。
ラジエータ41は、その上端41eより下端41fが後方に位置するように前傾する又は鉛直になるように設けられるとともに燃料タンク40の前端40hより後方且つ下方に配置されている。
そして、燃料タンク40の前壁40dの鉛直に対する上部40e及び下部40fの前傾角は、ラジエータ41の鉛直に対する前傾角より大きい。
排風開放部274は、フロントロアカバー51の後方延出部51bにおける後端の後方に設けられ、後方延出部51bよりも上方の空間と下方の空間とを連通させている。
燃料タンク40とラジエータ41との間に、燃料タンク40の前壁40dの一部を覆ってラジエータ41で温められた排風の熱影響を受けないようにする遮熱ガイドとしての排風ガイド273が設けられ、この排風ガイド273と燃料タンク40の前壁40dとの間に、排風ガイド273の上端273cから下端273aに亘って所定の隙間CL1が設けられた新気が流れる新気通路278が形成されている。
側面視で、燃料タンク40の前壁40dは、後方斜め下方に傾斜し、側面視にて排風ガイド273が燃料タンク40の前壁40dに沿って後方に凸に湾曲するように形成され、導風壁58aが前方に向かって凸に湾曲するように形成されている。
上記したように、ラジエータ41の上方からラジエータ排風の混じらない新気が燃料タンク40の前壁40dに沿って下方へ流れる新気通路278を形成することで、車体カバーC内の温度が高い状態でも、燃料タンク40の前壁40dに沿う新気の流れを形成することができ、燃料タンク40を適度に空気冷却することができる。
排風ガイド273は、車幅方向中央に中間壁273dを有し、この中間壁273dの下端273aと導風壁58aの上端58bとは近接して配置され、ラジエータ41の下端41fを通る水平線275の上方に排風ガイド273の下端273aが位置し、水平線275の下方に導風壁58aの上端58bが位置している。
まず、導風壁58aと排風ガイド273との位置関係について説明する。
ラジエータ41の後方で前方且つ上方に向けて湾曲しつつ延びる導風壁58aがアンダーカバー58に設けられるとともに、この導風壁58aの上端58bと排風ガイド273の下端273aとが高さ方向で近接して配置され、導風壁58aの上端58bと排風ガイド273の下端273aとの間に、所定の隙間CL2を有する間隙276が形成されている。
従来は、前輪が跳ね上げる泥水等を車体カバー内への浸入を抑制するために排風通路のスリット状の開口にルーバを設けていたが、本実施形態では、導風壁58aと排風ガイド273とを近接させて配置するために、導風壁58aと排風ガイド273とで水等の浸入を抑制しながら、導風壁58aと排風ガイド273とで後で詳述する排風通路293を形成することができる。
また、導風壁58aの上端58b(詳しくは、導風壁58aの前面58cの上端58b)は、排風ガイド273の下端273a(詳しくは、排風ガイド273の中間壁273dにおける前面273bの下端273a)より後方に配置されている。
車体前部をジャッキ等でリフトアップするために車体前部下部に設けられたリフトアップ支持部297は、前クロスメンバ17の前端部下部に固定されるとともにフロントロアカバー51の後方延出部51bの上面51qに沿う底面(詳しくは、下部プレート部264aの底面)が形成されたロアクロスメンバステー264と、このロアクロスメンバステー264の底面にフロントロアカバー51を固定するために形成された車体カバー固定部51rと、この車体カバー固定部51rにジャッキ等のリフト装置を当てるために設けられるリフトアップ部51pとから構成される。
車体カバー固定部51rは、後方延出部51bと、この後方延出部51bの後部に開けられた締結穴51sと、ロアクロスメンバステー264の下部プレート部264aと、この下部プレート部264aに開けられた貫通穴264bと、締結穴51s及び貫通穴264bに下から挿入された締結部材298とからなる。
締結部材298を締結穴51s、貫通穴264bに挿入する際には、拡径片298cが、その弾性力に抗して縮径し、締結穴51s、貫通穴264bを通過した後に、ビス298bを下から頭部298aにねじ込むとともに複数の拡径片298cの内側に入り込ませることで拡径片298cが図示のように拡径して抜け止めの役目をする。
段差部51tは、その段差が、頭部298aの厚さより大きいため、下部リブ51nに下からジャッキ等を当てても、頭部298aにジャッキ等が干渉することがない。また、段差部51tは、図15に示したように、車幅方向に延びるように形成されている。
後方延出部51bは、段差部51tの前方では、後方にいくほど上方に位置するように傾斜している。
上記したように、フロントロアカバー51の後方延出部51bは、フロントロアカバー51の下端を車体フレームFに固定する固定部と、車体前部をジャッキ等でリフトアップするリフトアップ部51pとを兼用するため、特別にリフトアップ部を形成するのに比べて部品数、組立工数を減らすことができ、コストを削減することができる。また、後方延出部51bはカバー本体51aに一体成形されるため、この点でもコスト削減が図られている。
図9(A)に示すように、排風ガイド273は、ほぼ矩形の輪郭を有する部品であり、上下方向及び前後方向(図の表裏方向)に延びる左右一対の縦壁部273L,273Rと、これらの縦壁部273L,273R間に設けられた中間壁273dと、縦壁部273L,273Rのそれぞれの外側に設けられた外方壁273e,273fとからなる。
図9(B)に示すように、縦壁部273L,273Rは、中間壁273dから前方に突出するように形成され、これらの縦壁部273L,273Rと中間壁273dとで断面コ字形状に形成され、ラジエータ41(図6参照)の排風をガイドする排風通路を形成する。縦壁部273L,273Rの内部には中空部273g,273hが形成されている。なお、符号277は左右のダウンチューブ13,13(図5参照)に排風ガイド273を締結するために外方壁273e,273fを貫通させたボルトである。
図9(C)に示すように、排風ガイド273は、側面視直角三角形状であり、縦壁部273L,273R(手前側の符号273Lのみ図示)の前端273m,273n(手前側の符号273mのみ図示)はほぼ鉛直に延び、外方壁273e,273f(手前側の符号27eのみ図示)は、上端より下端が後方になるように直線状に前傾している。
図10(A)において、アンダーカバー58は、前後方向の中央部から後部に亘って形成された平坦部58eと、この平坦部58eの前端から前方上方に湾曲して延びる導風壁58aと、平坦部58e及び導風壁58aの左右の側部に高くなるように設けられた側縁部58f,58gと、平坦部58eの上面から導風壁58aの上面に亘って前後方向に延びる補強用の複数のリブ58j,58j,58k,58kとを備える。
側縁部58f,58gは、左右のダウンチューブ13,13(図3参照)の水平延出部71,71(図3参照)にアンダーカバー58を取り付けための上方に突出するフレーム取付部58m,58nが前後にそれぞれ設けられ、また、側縁部58f,58gの各前端部には、導風壁58aの車幅方向外側方に、前方に延びように形成された左右一対の前方延出部58p,58pを備える。
図10(B)に示すように、左右の側縁部58f,58gの前端部には、それぞれ前方延出部58pが形成され、左右の前方延出部58p,58pと導風壁58aとは、それぞれ連結壁58q(一方の符号58qのみ図示)で連結されている。
図10(C)に示すように、左右の前方延出部58pを含む側縁部58f,58gは、平坦部58e及び導風壁58aよりも前方及び後方に突出し、側縁部58f,58gの後端部より前端部の左右縁が車幅方向内側に位置する前すぼまり形状に形成されている。側縁部58f,58gの後端部側部には、側方に突出する返しリブ58w,58xが一体成形されている。返しリブ58w,58xは跳ね上げられた泥水等を車体カバー内に浸入するのを防止する部分である。アンダーカバー58の後縁58rは、左右の斜辺58s,58sと、これらの斜辺58s,58sを繋ぐ底辺58tとからなる部分であり、リンク部材27(図15参照)との干渉を避けるために形成された部分である。
ラジエータ41は、左右に設けられた左タンク部41L及び右タンク部41Rと、これらの左タンク部41L及び右タンク部41Rの間に設けられたコア部41Cとからなる。
左タンク部41L及び右タンク部41Rは、冷却水を一時的に貯める部分であり、コア部41Cは、左タンク部41L、右タンク部41R間に冷却水を流通させる冷却水通路になる複数のチューブと、これらのチューブ間に設けられた冷却フィンとからなる。なお、符号38はマフラーである。
左タンク部41L及び右タンク部41Rは、左右のダウンチューブ13,13のそれぞれの前方に配置され、コア部41Cの左右の幅は、左右のダウンチューブ13,13のそれぞれの内側端の距離や燃料タンク40の左右幅とほぼ同一である。
車体カバーCを構成するフロントロアカバー51は、ラジエータ41に走行風を導く複数の開口からなるラジエータ用開口部51Aと、燃料タンク40においてラジエータ41の上端41eより上方に延びるタンク延出部40kに走行風を導く燃料タンク用開口部51Bとが設けられている。
ラジエータ用開口部51Aは、上から順に並んだ第1開口51c、第2開口51d、第3開口51eと、この第3開口51eの下方に位置する左右一対の第4開口51f,51fとからなる。燃料タンク用開口部51Bは、フロントロアカバー51の上部に横長に形成された上部開口51gと、フロントロアカバー51の上縁51hに形成された上縁部開口279とからなり、上縁部開口279は、フロントロアカバー51の上縁51hに設けられた切欠き51jと、フロントカバー50の前部に形成された切欠き50dとで形成された部分である。なお、符号51kはホーン281との干渉を避けるためにフロントロアカバー51に形成されたホーン用切欠きである。
車体フレームFの前部内側に燃料タンク40が配置され、燃料タンク40の前方の一部を排風ガイド273とアンダーカバー58の導風壁58aとが覆っている。
排風ガイド273は、その縦壁部273L,273Rより車幅方向外側に位置する左右の外方壁273e,273fの下部が、ダウンチューブ13,13の下方延出部70,70の前面にボルト277,277で取付けられるとともに、外方壁273e,273fの上部、詳しくは、外方壁273e,273fの上部にそれぞれ設けられた差し込み部273p,273pが、下方延出部70,70にそれぞれ設けられた断面L字状の被差し込み片282に差し込まれてダウンチューブ13,13に係止される。
ラジエータ41の右タンク部41Rの上端部には注水管110を介して給水口284が取付けられ、この給水口284にリザーブ配管111を介してダウンチューブ13の第1屈曲部73の側方に配置されたリザーバタンク46が接続されている。リザーブ配管111は、排風ガイド273に設けられたホース保持部273qに保持されている。なお、符号37はシリンダヘッド32の下面の排気ポートに接続された排気管であり、エンジンEの下方を通って後方に延び、マフラー38(図11参照)に接続される。符号286はエンジンEのクランクケース30に設けられたウォータポンプであり、このウォータポンプ286にラジエータ41側のロアパイプ263A(図5参照)に接続されたポンプ側ロアホース289と、シリンダ31の上部に接続されてシリンダ31内から冷却水をウォータポンプ286に戻す戻りホース288とが接続されている。なお、符号285は給水口284に取付けられたラジエータキャップである。
前輪2の後方にフロントロアカバー51が配置され、このフロントロアカバー51の両側方が前部フロアスカート56,56で覆われ、フロントロアカバー51の後方延出部51bの後方にアンダーカバー58が配置され、このアンダーカバー58の両側に後部フロアスカート57,57が配置されている。底面視で、アンダーカバー58と後部フロアスカート57,57との間には、空気通路となる車幅方向の間隙283,283が設けられている。
フロントロアカバー51の後方延出部51bは、下面51mに設けられて前後方向に延びる複数の下部リブ51nを有する部分が、自動二輪車1の前部をリフトアップする際にジャッキ等を当てるリフトアップ部51pとなる。アンダーカバー58の左右の縁部と後部フロアスカート57,57の内側の縁部とは車幅方向に離れていて間隙283,283を有しており、その間隙283,283から車体カバーC内の空気が排出される。このように、アンダーカバー58と、アンダーカバー58の周囲の車体カバーCとは、全ての端部で間隙を有している。左右の前部フロアスカート56,56については、アンダーカバー58との間に間隙269,269を有し、これらの間隙269,269から車体カバーC内の空気が排出される。
ラジエータ41は、そのコア部41Cの下端が、前クロスメンバ17に設けられた車幅方向に延びるロアブラケット257に2本のボルト291,291で締結され、コア部41Cの上端から上方に延びるコア部ステー41hが、前上部クロスメンバ16のアッパブラケット255に1本のボルト292で締結されている。
ラジエータ41の右タンク部41Rには注水管110が接続され、この注水管110の上端に給水口284が接続されている。
更に、この給水口284にはリザーブ配管111の一端が接続され、リザーブ配管111の他端にリザーバタンク46が接続されている。
ラジエータ41の左タンク部41Lに下ホース接続口41a及び上ホース接続口41bが設けられ、下ホース接続口41aにロアラジエータホース261が接続され、上ホース接続口41bにアッパラジエータホース262が接続されている。
左右のダウンチューブ13,13は、ラジエータ41の下方且つ前方延出部58p,58pの上方で、ダウンチューブ13,13の前方に突出するように屈曲して延びる前クロスメンバ17で連結され、底面視で前クロスメンバ17(詳しくは前クロスメンバ17の左右端部)が前方延出部58p,58pと重なるように配置されている。
排風ガイド273は、その左右に前方に突出する縦壁部273L,273Rを備え、これらの縦壁部273L,273Rの前端273m,273nがラジエータ41の後方に位置し、縦壁部273L,273R間に排風通路293が設けられている。従って、ラジエータ41の排風は、縦壁部273L,273Rより車幅方向外側へ流れないように抑制される。
左側の縦壁部273Lより車幅方向外側には、ロアラジエータホース261及びアッパラジエータホース262が配置されている。従って、これらのロアラジエータホース261及びアッパラジエータホース262が排風通路293に設けられていないため、ラジエータ41の排風に影響を与えることがない。
左タンク部41L及び右タンク部41Rのそれぞれの車幅方向外端部41m,41nは、平面視で縦壁部273L,273Rより車幅方向外側に配置されている。
リザーバタンク46は、車体フレームFの右方に近接するように配置された前後方向に長い容器であり、リザーバタンク46の前部の外側面46aは、後側に対して前側が車幅方向内方に位置するように傾斜している。これにより、リザーバタンク46を外側方から車体カバーC(図15参照)(詳しくは、後部フロアスカート57(図15参照))で覆う際に、車体カバーCを前すぼまりに形成しつつより車体内方へ配置することができ、空力特性を向上させることができるとともに車体の小型化を図ることができる。
ラジエータ41の後方に配置された電動モータ272は、複数のモータステー294(一つの符号294のみ図示)を介してラジエータ41の左タンク部41L及び右タンク部41Rのそれぞれの後面にボルト296で取付けられている。
上記した後部フロアスカート57とアンダーカバー58との間隙283は、上下方向に開口し、且つ隙間CL3が小さいので、路面から泥水等が飛び跳ねても間隙283から内部に浸入しにくく、また、側方からの浸入も防ぐことができる。
アンダーカバー58の後端部側部に側方に突出する返しリブ58wが形成され、この返しリブ58wの車幅方向外側に対向するように、後部フロアスカート57に断面くの字状のスカート凹部57bが形成されている。返しリブ58wとスカート凹部57bとは、車体カバー内に泥水等の浸入を防ぐ水切りラビリンス295を形成している。即ち、スカート凹部57bは、下縁が返しリブ58wの下方に位置する下壁57dと、この下壁57dの上縁から返しリブ58wの上方に延びる上壁57eとから形成され、下から順に、下壁57d、返しリブ58w、上壁57eが迷路構造、即ちラビリンスを形成しているため、アンダーカバー58と後部フロアスカート57とを連結することなしに、路面から跳ね上げられた泥水等が後部フロアスカート57及びアンダーカバー58の外側から内側へ浸入するのを防止することができる。また、この水切りラビリンス295は、図10(C)、図15に示したように、アンダーカバー58の返しリブ58w,58xが形成された部分にのみ設けられているが、これは、泥水等が、アンダーカバー58の後方に配置されたエアクリーナボックス35(図1参照)等の補機類への影響を及ぼすことを低減するためであり、このような側部後縁部のアンダーカバー58と後部フロアスカート57との隙間に水切りラビリンス295を設けることで、効果的に泥水等の浸入を防止しながら、車体カバー内に通過する排風を排出できる。
図20は、車体カバー内の空気の流れを説明する作用図である。
車体前方からフロントロアカバー51の燃料タンク用開口部51B、詳しくは、上縁部開口279、上部開口51gを通ってフロントロアカバー51の後方に流入した空気は、矢印A01,A02,A1で示すように、前壁40dの上部前方から前壁40dに沿って下降し、更に、矢印A2,A3で示すように、前壁40dと排風ガイド273の中間壁273dとの間の新気通路278を通って下降し、更に、矢印A4で示すように、前壁40dの下部とアンダーカバー58の導風壁58aとの間を通って燃料タンク40、アンダーカバー58間を後方に流れる。
ラジエータ41は、前壁40dが前傾した燃料タンク40の下方に配置されているので、ラジエータ41の上端と前壁40dとの隙間を確保しながら、燃料タンク40、ラジエータ41間の側面視三角形の空間に排風ガイド273、ファン271、電動モータ272を配置しても、燃料タンク40とラジエータ41とを近接させることが可能になり、しかも排風通路293及び新気通路278という二層の空気通路を形成することができる。
車両前方からラジエータ41に当たった走行風は、矢印で示すように、ラジエータ41を通過してラジエータ41で温められた排風となり、燃料タンク40の前方を覆う排風ガイド273の中間壁273dと左右の縦壁部273L,273Rとで囲まれる排風通路293に集められて下降し、車体カバーの下方に排出される。従って、ラジエータ41の排風は、縦壁部273L,273Rの車幅方向外側への流出が抑制され、燃料タンク40への排風による熱影響を低減することができる。また、ロアラジエータホース261、アッパラジエータホース262は縦壁部273L,273Rの車幅方向外側に配置されるため、ロアラジエータホース261及びアッパラジエータホース262が排風通路293を横切ることがないので、排風をスムーズに流すことができる。
車体カバーC内、詳しくは、燃料タンク40(図19参照)の下面とアンダーカバー58との間を後方へ向かって流れる空気は、ラジエータ41(図19参照)からの排風がほとんど混じらない新気であり、この新気は、矢印で示すように、アンダーカバー58の左縁58v及び右縁(不図示)と後部フロアスカート57,57(一方の符号57のみ図示)の各内縁57aとの間隙283を通って車体カバーC外に排出される。
上記間隙283は上下方向に開口し、且つ狭い隙間を有し、更には、間隙283から新気が流出するので、前輪2(図1参照)で跳ね上げられた泥水等が下方から間隙283には浸入しにくい。
図23は、フロントロアカバー51のリフトアップ支持部297の作用を説明する作用図である。
車体前部をメンテナンス等のためにリフトアップする場合、車体前部下部に設けられたリフトアップ部51pの下方にジャッキ290を配置する。ジャッキ290は、シリンダ部290aと、このシリンダ部290aに昇降自在に設けられたロッド部290bとからなり、図示せぬ操作部を操作することにより、油圧、空圧等でシリンダ部290aに対してロッド部290bを上昇させることが可能である。なお、符号290はシリンダ部290aの下端に取付けられたベース部であり、地面に置かれている。
フロントロアカバー51の後方延出部51bの下面51mに前輪によって跳ね上げられた水滴299が付着した場合、この水滴299は、白抜き矢印で示すように流れる走行風によって、矢印a1で示すように、下面51mを伝って車体後方へ移動し、段差部51tでは、矢印a2で示すように、段差部51tの表面に沿って下方に移動し、矢印a3で示すように落下する。従って、後方延出部51bの後端の後方に配置された排風開放部274から水滴299が上昇して車体カバー内部に浸入するのを防止することができる。
上記構成によれば、ラジエータ41を燃料タンク40の前端40hより後方且つ下方に配置するため、燃料タンク40とラジエータ41とを近接して配置することができるとともに、ラジエータ41の後方の排風通過スペースを確保することができるため、ラジエータ41の冷却効率を向上させながら自動二輪車1の前後方向の小型・コンパクト化を図ることができる。
また、図2、図6に示したように、車体フレームFの前部に操舵系260を回動自在に支持するヘッドパイプ12が設けられ、燃料タンク40の上端40jは、ヘッドパイプ12の下端より上方に配置されているので、燃料タンク容量を燃料タンク40を上方向に延ばすことにより確保することができるため、燃料タンク40の前後方向をコンパクト化しながらラジエータ41を燃料タンク40に近接させて配置することができ、車両前後方向の更なる小型・コンパクト化を図ることができる。
また、燃料タンク40は、ダウンチューブ13,13の下方延出部70の上部で支持されるので、燃料タンク40をダウンチューブ13,13に固定するためのステー等を短くすることができる。
また、第1屈曲部73よりも上方にラジエータ41の下端41fが配置されているので、ラジエータ41をより上方に配置することでラジエータ41の前方に配置された前輪2等の影響を受けずに走行風がラジエータ41に当たりやすくなり、ラジエータ41の冷却効率をより高めることができる。
更に、従来は、ラジエータホースが排風ガイド内に配置されるため、ラジエータホースを組付けたりメンテナンスしたりする際に排風ガイドを取り外す必要があり、ラジエータホースの組付け性やメンテナンス性に手間取る構造になっていたが、本実施形態では、ロアラジエータホース261、アッパラジエータホース262と、これらのロアラジエータホース261、アッパラジエータホース262に接続されるロアパイプ263A、アッパパイプ263Bとからなる冷却水配管を排風ガイド273の車幅方向外側で且つ左側にのみ集中させて配置することで、冷却水配管の組付け性、メンテナンス性を向上させることができる。
また、縦壁部273L,273Rは、その内側に中空部273g,273hを有するように形成されているので、縦壁部273L,273Rを軽量にしつつ縦壁部273L,273Rの剛性を向上させることができ、縦壁部273L,273Rを前方に大きく延ばすことができる。
この構成によれば、フロントロアカバー51に、ラジエータ用開口部51Aとは別に燃料タンク用開口部51Bを設けることで、走行風を燃料タンク用開口部51Bから燃料タンク40に導入して、ラジエータ排風以外の新気をタンク延出部40kの前壁40dを利用してラジエータ41、燃料タンク40間に導くことができる。そのため、燃料タンク40に対するラジエータ41からの排風の影響をより効果的に低減することができる。
また、排風ガイド273の上端273cがラジエータ41の上端41eより下方に配置されるため、ラジエータ41からの排風が排風ガイド273の上端41eから排風ガイド273、燃料タンク40間に進入することが考えられるが、ラジエータ41の高さ方向中央位置より上方に排風ガイド273の上端273cを設けることから、ラジエータ41の上端41eと燃料タンク40との間から導かれるラジエータ41の排風ではない新気により、排風ガイド273の上端273cから排風ガイド273、燃料タンク40間にラジエータ41の排風が導入されるのを抑制することができるため、ラジエータ41の排風の影響を最小限にすることができる。
更に、排風ガイド273の上端273cをラジエータ41の上端41eより下方に配置することで、ラジエータ41の上端41eと燃料タンク40との隙間を小さくすることができ、車両のコンパクト化に寄与できる上、このようにすることで、ラジエータ41の上端41eと燃料タンク40との隙間を通過する新気の流速を高めることができるので、新気を排風ガイド273と燃料タンク40との隙間CL1に導きやすくすることができる。
また、図6及び図8に示したように、燃料タンク40の下方をアンダーカバー58で覆い、このアンダーカバー58に、ラジエータ41側に延出する導風壁58aが設けられ、この導風壁58aの上端58bと排風ガイド273の下端273aとが高さ方向で近接して配置されているので、導風壁58aと排風ガイド273との間から水等の浸入を抑制しながら、導風壁58aと排風ガイド273とで大きな面積のラジエータ排風用通路(排風通路293)を形成することができ、これらの導風壁58aと排風ガイド273とが協働してラジエータ41の排風をラジエータ41の後方から排風ガイド273及び導風壁58aのそれぞれの前面273b,58cに沿うように降下させてアンダーカバー58の下方へ排出することができるとともに、排風ガイド273及び導風壁58aの背面で新気を燃料タンク40の下面側に流すことができ、導入された空気を排風ガイド273及び導風壁58aを境とする前後二層の流れに振り分けることができる。一方の層の流れではラジエータ41の排風の排出、他方の層の流れでは新気による断熱が行われるから、これら両方の機能によって燃料タンク40への熱影響をより効果的に低減することができる。
また、図10(A)〜(C)及び図19に示したように、アンダーカバー58の外側端(詳しくは、返しリブ58w,58x)と後部フロアスカート57の内側端(詳しくは、下壁57d)とは上下方向に重なるように配置されるので、アンダーカバー58の外側端と後部フロアスカート57の内側端とが上下に離間することで、前輪2(図1参照)が跳ね上げた水等が車体の下方からアンダーカバー58及び後部フロアスカート57の内部に浸入するのを抑制することができる。
また、導風壁58aの上面に車両前後方向に延びるリブ58j,58kが設けられているので、リブ58j,58kによって、導風壁58aの剛性を更に向上させることができる。
また、図5及び図13に示したように、前クロスメンバ17に、前方延出部58p,58pを固定するための固定部としてのロアクロスメンバサイドブラケット265,265が設けられているので、導風壁58aに近い前方延出部58pでアンダーカバー58を固定することで、導風壁58aの剛性を向上させることができる。
また、図8に示したように、導風壁58aの前面58cの上端58bは、排風ガイド273の前面273bの下端273aより後方に配置されているので、導風壁58aの上端58bと排風ガイド273の下端273aとの間に上下方向の所定の隙間CL2を設けた場合に、更に、導風壁58aの前面58cの上端58bを、排風ガイド273の前面273bの下端273aより後方に配置することにより、隙間CL2から導風壁58aの内部側に排風の進入を抑制しつつ排風を導風壁58aの前面58cに沿って下方に効率良く流すことができる。
上記構成によれば、前クロスメンバ17にフロントロアカバー51を固定するロアクロスメンバステー264を設けたことで、前クロスメンバ17とフロントロアカバー51との相対位置関係を維持することができ、フロントロアカバー51側の強度・剛性を確保する部位をロアクロスメンバステー264付近に最小化することができ、フロントロアカバー51の重量増加を抑制することができる。
また、車体カバー固定部51rは、締結部材298又は係合部材でフロントロアカバー51の下方側から固定され、締結部材298又は前記係合部材が段差部51tの前方に配置されているので、フロントロアカバー51の下方側から締結部材298又は係合部材を組付けた場合でも、段差部51tによって、車体カバー固定部51rの下方側に締結部材298又は係合部材の頭部298aが突出するのを防止することができ、リフト装置と頭部298aとの接触を抑制することができる。
本発明が適用される鞍乗り型車両には、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両が含まれる。
2 前輪
12 ヘッドパイプ
13 ダウンチューブ
17 前クロスメンバ(クロスメンバ)
51 フロントロアカバー(車体カバー)
51b 後方延出部(下面部)
51m 後方延出部の下面
51n 下部リブ(リブ)
51p リフトアップ部
51q 後方延出部の上面
51r 車体カバー固定部
51t 段差部
51u 上部リブ(リブ)
260 操舵系
264 ロアクロスメンバステー(ステー)
274 排風開放部(開放部)
290 ジャッキ(リフト装置)
297 リフトアップ支持部
298 締結部材
Claims (6)
- 操舵系(260)を回動自在に支持するヘッドパイプ(12)から下方斜め後方に左右一対のダウンチューブ(13,13)が延び、これらのダウンチューブ(13,13)のそれぞれの前部下部がクロスメンバ(17)で左右に連結され、少なくとも前記クロスメンバ(17)の下方に車体カバー(51)が配置され、車体下部に車体をリフトアップする際にジャッキ等のリフト装置(290)が当てられるリフトアップ部(51p)が設けられた鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造であって、
前記車体カバー(51)の面に沿う底面を少なくとも形成するように前記クロスメンバ(17)に固定されステー(264)と、このステー(264)の前記底面に前記車体カバー(51)を固定する車体カバー固定部(51r)と、この車体カバー固定部(51r)に設けられた前記リフトアップ部(51p)とから構成されることを特徴とする鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造。 - 前記車体カバーは、前輪(2)の後方に配置されるフロントロアカバー(51)であり、該フロントロアカバー(51)は、その下端が後方の前記クロスメンバ(17)の下方まで延びる下面部(51b)を有し、この下面部(51b)は、前記リフトアップ部(51p)の後方に後端を有することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造。
- 前記下面部(51b)の後端の後方に、下面部(51b)よりも上方の空間と下方の空間とを連通させる開放部(274)が設けられるとともに、前記下面部(51b)の後端部に、下側にオフセットするようにクランク状に形成された段差部(51t)が設けられ、この段差部(51t)が車幅方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造。
- 前記下面部(51b)の上面及び下面に、車両前後方向に延びる複数のリブ(51u,51n)が形成され、これらのリブ(51u,51n)が前記段差部(51t)に接続されることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造。
- 前記車体カバー固定部(51r)は、締結部材(298)又は係合部材で前記フロントロアカバー(51)の下方側から固定され、前記締結部材(298)又は前記係合部材が前記段差部(51t)の前方に配置されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造。
- 前記下面部(51b)は、前記段差部(51t)の前方では、後方にいくほど上方に位置するように傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両のリフトアップ支持部構造。
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