JP2013192293A - ロータの製造方法 - Google Patents

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Yoshinari Asano
能成 浅野
Nobuyuki Kifuji
敦之 木藤
Tatsutaro Araki
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Abstract

【課題】少なくともひとつの磁石層を有した多層構造にそれぞれの磁極が形成されるロータをより容易に製造できるようにする。
【解決手段】内周層用スロット(12a)と、外周層を構成する1つ又は複数の外周層用スロット(12b,12c)とが形成されたロータコア(11)を準備する。外周層用スロット(12b,12c)に軟磁性材料(30)を挿入するとともに、磁石材料(13a)を内周層用スロット(12a)に挿入する。ロータコア(11)に磁界を加えて、磁石材料(13a)を着磁する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内部に磁石を有したロータの製造方法に関し、特に、ロータに埋め込まれるの磁石の着磁方法に関するものである。
埋め込み磁石形モータでは、リラクタンストルクを増大するために、ロータコア内部に永久磁石を径方向に多層配置して磁極を構成したものが提案されている。そのような、モータでは、例えばコギングトルク低減のために、永久磁石端部から直接着磁磁界が入らないように着磁を行う例がある(例えば特許文献1を参照)。
特開2001−169514号公報
しかしながら、磁極あたりの層数が増えれば増えるほど、ロータに組み込んで磁石材料を着磁する際に磁束の漏れ磁路が多くなり、ロータに組み込んでの着磁は難しい傾向にあった。
本発明は前記の問題に着目してなされたものであり、少なくともひとつの磁石層を有した多層構造にそれぞれの磁極が形成されるロータをより容易に製造できる方法を提供することを目的としている。
前記の課題を解決するため、第1の発明は、
少なくとも1層の磁石(13)で形成された内周層と、磁石(13)又は空隙(14)で形成されて前記内周層よりも外周側に配置される1つ又は複数の外周層とを含んだ多層構造に、それぞれの磁極が形成されるロータの製造方法において、
前記内周層の磁石(13)を挿入する内周層用スロット(12a)と、前記外周層を構成する1つ又は複数の外周層用スロット(12b,12c)とが形成されたロータコア(11)を準備するステップ(S01)と、
前記外周層用スロット(12b,12c)に軟磁性材料(30)を挿入するとともに、前記内周層用スロット(12a)に磁石材料(13a)を挿入するステップ(S02,S03)と、
前記ロータコア(11)に磁界を加えて、前記磁石材料(13a)を着磁するステップ(S04)と、
を含んでいることを特徴とする。
この構成では、内周層の磁石材料(13a)は、外周層用スロット(12b,12c)内の軟磁性材料(30)を介して磁束が作用する。
また、第2の発明は、
第1の発明のロータの製造方法において、
少なくともひとつの前記軟磁性材料(30)を取り外すステップ(S05)と、
前記軟磁性材料(30)が取り外された外周層用スロット(12b,12c)に、磁石材料(13a)を挿入するステップ(S06)と、
前記ロータコア(11)に磁界を加えて、前記外周層用スロット(12b,12c)に挿入された磁石材料(13a)を着磁するステップ(S07)と、
を含んでいることを特徴とする。
この構成では、内周層の磁石材料(13a)の着磁と、外周層の磁石材料(13a)の着磁が別ステップで行われる。
また、第3の発明は、
少なくとも1層の磁石(13)で形成された内周層と、磁石(13)又は空隙(14)で形成されて前記内周層よりも外周側に配置される1つ又は複数の外周層とを含んだ多層構造に、それぞれの磁極が形成されるロータの製造方法において、
前記内周層の磁石(13)を挿入する内周層用スロット(12a)と、前記外周層を構成する1つ又は複数の外周層用スロット(12b,12c)とが形成されたロータコア(11)を準備して、該ロータコア(11)に磁界を印加可能に構成された金型(40)にセットするステップ(S41)と、
前記金型(40)によって前記ロータコア(11)に磁界を加えた状態にて、前記外周層用スロット(12b,12c)に軟磁性材料(30)を挿入するとともに、前記内周層用スロット(12a)に磁石材料(13a)を充填するステップ(S42,S43)と、
を含んでいることを特徴とする。
この構成では、成形金型中で磁石を磁場配向させながら成形する場合に、内周層の磁石材料(13a)は、外周層用スロット(12b,12c)内の軟磁性材料(30)を介して磁束が作用する。
また、第4の発明は、
第3の発明のロータの製造方法において、
少なくともひとつの前記軟磁性材料(30)を取り外すステップ(S45)と、
前記金型(40)によって前記ロータコア(11)に磁界を加えた状態にて、前記軟磁性材料(30)が取り外された外周層用スロット(12b,12c)に磁石材料(13a)を充填するステップ(S46)と、
を含んでいることを特徴とする。
この構成では、成形金型中で磁石を磁場配向させながら成形する場合に、内周層の磁石材料(13a)の磁場配向と、外周層の磁石材料(13a)の磁場配向が別ステップで行われる。
第1の発明によれば、内周層の磁石材料(13a)は、外周層用スロット(12b,12c)内の軟磁性材料(30)を介して磁束が作用するので、内周層の磁石材料(13a)を確実に着磁することが可能になることで、リラクタンストルクのみならず、マグネットトルクをも大きくすることができる。
また、第2の発明によれば、内周層の磁石材料(13a)の着磁と、外周層の磁石材料(13a)の着磁が別ステップで行われるので、内周層、外周層ともに、磁石材料(13a)を確実に着磁することが可能になることで、リラクタンストルクのみならず、マグネットトルクをも大きくすることができる。
また、第3の発明によれば、成形金型中で磁石を成形及び着磁する場合に、内周層の磁石材料(13a)は、外周層用スロット(12b,12c)内の軟磁性材料(30)を介して磁束が作用するので、内周層の磁石材料(13a)を成形しつつ、確実に着磁することが可能になることで、リラクタンストルクのみならず、マグネットトルクをも大きくすることができる。
また、第4の発明によれば、成形金型中で磁石を成形及び着磁する場合に、内周層、外周層ともに、磁石材料(13a)を成形しつつ、確実に着磁することが可能になることで、リラクタンストルクのみならず、マグネットトルクをも大きくすることができる。
図1は、本発明の実施形態1のロータ製造方法で製造されるロータの一例を示す平面図である。 図2は、本発明の実施形態1のロータ製造方法に用いる着磁器の一例、及びそれにセットされたロータを示す平面図である。 図3は、実施形態1に係る着磁工程を説明するフローチャートである。 図4は、磁石の着磁状態を説明するロータの平面図である。 図5は、本発明の実施形態2に係る、磁石の着磁状態を説明する図である。 図6は、本発明の実施形態3に係る、磁石の着磁状態を説明する図である。 図7は、実施形態4の製造方法に用いる金型の断面構造を模式的に示す図である。 図8は、実施形態4に係る着磁工程を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1のロータ製造方法で製造されるロータ(10)の一例を示す平面図である。また、図2は、本発明の実施形態1のロータ製造方法に用いる着磁器(20)の一例、及びそれにセットされたロータ(10)を示す平面図である。
〈ロータの構造〉
ロータ(10)は、内部に磁石を有し、埋め込み磁石形モータ(いわゆるIPMモータ)などの回転電気機械に使用される。なお、埋め込み磁石形モータは、例えば空気調和機の電動圧縮機(図示は省略)に用いられる。以下の説明において、軸方向とは、ロータ(10)の軸心の方向をいい、径方向とは前記軸心と直交する方向をいう。また、外周側とは前記軸心からより遠い側をいい、内周側とは前記軸心により近い側をいう。
ロータ(10)は、図1に示すように、ロータコア(11)と、複数の磁石(13)(永久磁石)とを備え、円筒状である。この例では、ロータ(10)は、4つの磁極が形成されている。それぞれの磁極は、磁石(13)が径方向に多層を構成するように設けられている。具体的には、それぞれの磁極に3層の磁石(13)が設けられている。それぞれの磁石(13)は、軸方向から見て、円弧状に形成されている。
ロータコア(11)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて積層板を作成し、複数の積層板を軸方向に積層した積層コアである。ロータコア(11)には、磁石(13)をそれぞれ装着する第1、第2、及び第3磁石用スロット(12a,12b,12c)が、磁極毎に形成されている。ロータ(10)は、磁石(13)によってマグネットトルクを発生させるとともに、ロータコア(11)によってリラクタンストルクも発生させる。この例では、各磁極の磁石用スロット(12a,12b,12c)は、ロータコア(11)の軸心回りに90°ピッチで多層に配置されている。第1、第2、及び第3磁石用スロット(12a,12b,12c)は、軸方向から見て概ね円弧状に形成され、ロータコア(11)を軸方向に貫通している。
最も内周側の第1磁石用スロット(12a)に挿入された磁石(13)によって形成された層は、本発明の内周層の一例である。また、第1磁石用スロット(12a)よりも外周側に配置されている、第2磁石用スロット(12b)内の磁石(13)や第3磁石用スロット(12c)内の磁石(13)によって形成された2つの層は、何れも本発発明の外周層の一例である。すなわち、第1磁石用スロット(12a)は、本発明の内周層用スロットの一例であり、第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)は、それぞれ外周層用スロットの一例である。
〈着磁器の構成〉
着磁器(20)は、ロータ(10)の製造時にロータ(10)内の磁石(13)(正確には後述の磁石材料(13a))を着磁する装置である。この例では、着磁器(20)は、着磁器コア(21)及び着磁コイル(24)を備えている。着磁器コア(21)は、例えば、電磁鋼板などの軟磁性材料の板をプレス加工によって打ち抜いて積層板を作成し、複数の積層板を軸方向に積層して形成する。
着磁器コア(21)は、図2に示すように、1つの着磁ヨーク(23)、及び複数のティース(22)を備えている。着磁ヨーク(23)は、着磁器コア(21)の外周側の円環状の部分である。また、ティース(22)は、着磁器コア(21)において径方向に伸びる直方体状の部分である。各ティース(22)は、着磁ヨーク(23)の内周側に周方向に等ピッチで配置されている。この例では、4つのティース(22)が90°ピッチで配置されている。すなわち、着磁器コア(21)には、ロータ(10)の極数と同数のティース(22)が設けられている。これにより、ロータ(10)を着磁器(20)にセットした際に、ロータ(10)の磁極と、着磁器(20)のティース(22)とを1対1に対応させることができる。
各ティース(22)には、着磁コイル(24)がそれぞれ巻回されている。着磁コイル(24)に電流(後述)を流すと各ティース(22)において磁束が発生し、発生した磁束は、ロータコア(11)に流れ込むことになる。
〈磁石の着磁〉
図3は、実施形態1に係る着磁工程を説明するフローチャートである。この例では、ステップ(S01)からステップ(S08)までの工程がある。また、図4は、磁石(13)の着磁状態を説明するロータ(10)の平面図である。
ステップ(S01)では、ロータコア(11)を準備する。具体的には、別工程で製造しておいたロータコア(11)を着磁器(20)にセットする。この際、ロータ(10)の磁極と、着磁器(20)のティース(22)とを1対1に対応させる。
ステップ(S02)では、全磁極の第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)(外周層用スロット)のそれぞれに、軟磁性材料で形成した治具(30)を挿入する(図4参照)。治具(30)は、挿入される第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)の壁面にそれぞれ添うように形成され、該第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)に挿入及び取り外しが容易にできるように寸法が設定されている。
ステップ(S03)では、全磁極の第1磁石用スロット(12a)(すなわち内周層用スロット)に磁石材料(13a)をセットする。なお、ステップ(S02)とステップ(S03)の順序は入れ替えてもよい。
ステップ(S04)では、着磁器(20)の各着磁コイル(24)に所定の大きさの電流を流す。この場合、互いに隣接する着磁コイル(24)には、互いに逆方向の電流を流す。これにより、ロータコア(11)、着磁ヨーク(23)、及び隣り合うティース(22)によって磁気回路が形成される。つまり、ロータ(10)において隣り合う磁極には、互いに向きの磁束が作用することになる。そして、本実施形態では、外周層用スロット(第2及び第3磁石用スロット(12b,12c))には、軟磁性材料の治具(30)が挿入されているので、各ティース(22)からの磁束は、ほぼ直接的に磁石材料(13a)に作用する。そのため、第1磁石用スロット(12a)内の磁石材料(13a)は、確実に着磁されて磁石(13)になる。なお、治具(30)は、内周側の磁石材料(13a)に磁束を伝えることができ、且つ着磁されにくいという特性が必要であるので、軟磁性材料を用いている。治具(30)に用いる軟磁性材料としては、例えば鉄、ステンレスなどが考えられる。
ステップ(S05)では、それぞれの磁極の第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)に挿入されている治具(30)(軟磁性材料)を取り外す。また、ステップ(S06)では、治具(30)を取り外した第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)に、磁石材料(13a)をそれぞれ挿入する。その後、ステップ(S07)では、ステップ(S04)と同様に各着磁コイル(24)の電流を流して、各磁極の磁石材料(13a)(2層分)を着磁する。ステップ(S07)における着磁では、最内周の磁石(13)によって、着磁電流により発生する磁束を更に強めることができる。それゆえ、外周層用スロット(第2及び第3磁石用スロット(12b,12c))における磁束が大きくなり、第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)内のそれぞれの磁石材料(13a)が確実に着磁されて磁石(13)になる。ステップ(S08)では、ロータ(10)を着磁器(20)から取り外す。これにより、ロータ(10)の全磁極の着磁が完了する。なお、着磁方向は、4極のロータを提供できる範囲内で任意であるが、磁石の円弧の中心を焦点とした径方向の配向が望ましい。
〈本実施形態における効果〉
以上のとおり、本実施形態では、各磁極の各層の磁石材料(13a)を確実に着磁することが可能になる。
〈実施形態1の変形例〉
なお、2つの外周層は、1層ずつ着磁するようにしてもよい。外周層を1層ずつ着磁するには、例えば、次のように行うことが考えられる。すなわち、まず、前述のステップ(S01)からステップ(S04)までを実施した後に、1層分(例えば第2磁石用スロット(12b))の治具(30)のみを取り外す。治具(30)を取り外した第2磁石用スロット(12b)には磁石材料(13a)を挿入する。着磁コイル(24)に前記のように電流を流して、新たに挿入した磁石材料(13a)を着磁する。次に、残りの治具(30)、すなわち最外周層の治具(30)を第3磁石用スロット(12c)から取り外して、該第3磁石用スロット(12c)に磁石材料(13a)を挿入する。再び、着磁コイル(24)に前記のように電流を流して、最外周の磁石材料(13a)を着磁する。これにより、ロータ(10)の全磁極の着磁が完了する。
《発明の実施形態2》
図5は、本発明の実施形態2に係る、磁石(13)の着磁状態を説明する図である。この例では、図5に示すように、各磁極は、2層の磁石で形成されている。また、本実施形態に係る磁石(13)は、平板状に形成されている。この実施形態でも、実施形態1と同様にステップ(S01)からステップ(S08)の各ステップが実施されると、磁石材料(13a)が着磁されて磁石(13)になる。なお、第2磁石用スロット(12b)に挿入する治具(30)(軟磁性材料)は、第1磁石用スロット(12a)の磁石(13)よりも半径と直交方向の幅が、小さく形成されている。これは、着磁電流による磁束が、外周側の治具(30)を通り、かつ、磁石(13)を通らずに戻る磁束を防ぐことで、磁石(13)への着磁磁束を増大させるためである。
《発明の実施形態3》
図6は、本発明の実施形態3に係る、磁石(13)の着磁状態を説明する図である。この例では、ロータ(10)の各磁極は、1層の磁石(13)を有し、且つ2層の空隙(14)が形成されている。各空隙(14)は、ロータ(10)においてリラクタンストルクを発生させる際の磁気障壁として機能するように、形状が定められている。この例では、各空隙(14)は、軸方向から見て円弧状に形成されている。各磁極の磁石(13)は1層のみなので、着磁のために着磁コイル(24)に電流を流す工程は1回のみでよい。具体的には、前述のステップ(S01)からステップ(S05)までの各ステップを実施することで、各磁極の磁石材料(13a)の着磁が完了する。
《発明の実施形態4》
本発明に係るロータの製造方法は、いわゆるボンド磁石を成形金型中で着磁する場合にも適用できる。ボンド磁石を成形金型中で着磁する場合には、ロータコア(11)に磁界を印加可能に構成された金型を用いる。図7は、実施形態4の製造方法に用いる金型(40)の断面構造を模式的に示す図である。金型(40)には、ロータコア(11)を収容するキャビティー(41)を形成してある。キャビティー(41)の近傍には、キャビティー(41)内のロータコア(11)に磁界を印加できるように着磁コイル(24)を設けてある。着磁コイル(24)は、ロータ(10)の磁極と1対1に対応するように、磁極数に応じた数が設けられている。また、金型(40)には、磁石材料(13a)を成形機から注入できるように、注入ゲート(42)を形成してある。なお、着磁コイル(24)の代わりに永久磁石を用いてもよい。
図8は、実施形態4に係る着磁工程を説明するフローチャートである。この例では、ステップ(S41)からステップ(S47)までの工程がある。まず、ステップ(S41)では、ロータコア(11)を準備する。具体的には、別工程で製造しておいたロータコア(11)を金型(40)にセットする。この際、ロータ(10)の磁極と、着磁コイル(24)とを1対1に対応させる。
ステップ(S42)では、全磁極の第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)(外周層用スロット)のそれぞれに、軟磁性材料で形成した治具(30)を挿入する(図5参照)。なお、治具(30)は、例えば金型(40)に嵌め込むように構成したり、金型(40)の一部として該金型(40)と一体形成しておくことが可能である。こうすることで、金型(40)を閉めると、第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)内に治具(30)が挿入され、金型(40)を開くことで、治具(30)がロータコア(11)から取り外される。
ステップ(S43)では、着磁コイル(24)を通電した状態にて、成形機によって金型(40)の注入ゲート(42)に磁石材料(13a)を射出する。この場合、実施形態1等と同様に、ロータ(10)において隣り合う磁極に、互いに向きの磁束が作用するように、各着磁コイル(24)の電流の向きを定める。これにより、全磁極の第1磁石用スロット(12a)(内周層用スロット)の内部に磁石材料(13a)が充填されるとともに、磁場配向、および着磁がされる。なお、着磁コイル(24)に代えて永久磁石を用いる場合は、着磁コイル(24)の通電は不要である。
外周層用スロット(第2及び第3磁石用スロット(12b,12c))には、軟磁性材料の治具(30)が挿入されているので、各着磁コイル(24)からの磁束は、ほぼ直接的に磁石材料(13a)に作用する。そのため、第1磁石用スロット(12a)内の磁石材料(13a)は、確実に着磁されて磁石(13)になる。
ステップ(S45)では、第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)に挿入されている治具(30)を全て取り外す。なお、治具(30)が金型(40)とが一体形成されている場合には、ロータコア(11)を金型(40)から取り出し、別金型(治具(30)に相当する部位がない金型:図示は省略)に移す。
ステップ(S46)では、着磁コイル(24)を通電した状態にて、金型(40)に再び磁石材料(13a)を注入する。これにより、第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)に磁石材料(13a)が充填されるとともに、磁場配向、および着磁がされる。なお、着磁コイル(24)に代えて永久磁石を用いる場合は、着磁コイル(24)の通電は不要である。
これにより、第2及び第3磁石用スロット(12b,12c)内の磁石材料(13a)がそれぞれ着磁される。ステップ(S47)では、ロータ(10)を金型(40)から取り外す。これにより、磁石(13)の成形と、全磁極の着磁が完了する。
なお、1回目の成形時(ステップ(S43))に使用する磁石材料(13a)の耐熱性を、2回目の成形(ステップ(S46))に使用する磁石材料(13a)の耐熱性よりも大きくするとより好適である。これは、1回目に成形される磁石(13)の方が、2回目に磁石を成形する際に、再度熱を受けるからである。ここでいう磁石材料の耐熱性とは、磁石材料そのものの高温減磁特性のみならず、バインダとなる樹脂の耐熱性も含む。
また、ステップ(S46)では、磁石材料(13a)を注入した後に、再着磁するようにしてもよい。
《その他の実施形態》
なお、着磁器(20)を用いる代わりに、ロータ(10)と対で使用されるステータ(図示は省略)を用いて着磁を行ってもよい。
また、ロータ(10)の磁極数や各磁極の層数は例示である。
また、ロータコア(11)の材料は、電磁鋼板には限定されない。例えば圧粉磁心などでロータコア(11)を構成してもよい。
また、前記の各着磁方法は、モータ用のロータの他に発電機用のロータにも適用できる。
本発明は、ロータに埋め込まれるの磁石の着磁方法として有用である。
11 ロータコア
12a 第1磁石用スロット(内周層用スロット)
12b 第2磁石用スロット(外周層用スロット)
12c 第3磁石用スロット(外周層用スロット)
13 磁石
13a 磁石材料
14 空隙
30 治具(軟磁性材料)
40 金型

Claims (4)

  1. 少なくとも1層の磁石(13)で形成された内周層と、磁石(13)又は空隙(14)で形成されて前記内周層よりも外周側に配置される1つ又は複数の外周層とを含んだ多層構造に、それぞれの磁極が形成されるロータの製造方法において、
    前記内周層の磁石(13)を挿入する内周層用スロット(12a)と、前記外周層を構成する1つ又は複数の外周層用スロット(12b,12c)とが形成されたロータコア(11)を準備するステップ(S01)と、
    前記外周層用スロット(12b,12c)に軟磁性材料(30)を挿入するとともに、前記内周層用スロット(12a)に磁石材料(13a)を挿入するステップ(S02,S03)と、
    前記ロータコア(11)に磁界を加えて、前記磁石材料(13a)を着磁するステップ(S04)と、
    を含んでいることを特徴とするロータの製造方法。
  2. 請求項1のロータの製造方法において、
    少なくともひとつの前記軟磁性材料(30)を取り外すステップ(S05)と、
    前記軟磁性材料(30)が取り外された外周層用スロット(12b,12c)に、磁石材料(13a)を挿入するステップ(S06)と、
    前記ロータコア(11)に磁界を加えて、前記外周層用スロット(12b,12c)に挿入された磁石材料(13a)を着磁するステップ(S07)と、
    を含んでいることを特徴とするロータの製造方法。
  3. 少なくとも1層の磁石(13)で形成された内周層と、磁石(13)又は空隙(14)で形成されて前記内周層よりも外周側に配置される1つ又は複数の外周層とを含んだ多層構造に、それぞれの磁極が形成されるロータの製造方法において、
    前記内周層の磁石(13)を挿入する内周層用スロット(12a)と、前記外周層を構成する1つ又は複数の外周層用スロット(12b,12c)とが形成されたロータコア(11)を準備して、該ロータコア(11)に磁界を印加可能に構成された金型(40)にセットするステップ(S41)と、
    前記外周層用スロット(12b,12c)に軟磁性材料(30)を挿入するとともに、前記金型(40)によって前記ロータコア(11)に磁界を加えた状態にて、前記内周層用スロット(12a)に磁石材料(13a)を充填するステップ(S42,S43)と、
    を含んでいることを特徴とするロータの製造方法。
  4. 請求項3のロータの製造方法において、
    少なくともひとつの前記軟磁性材料(30)を取り外すステップ(S45)と、
    前記金型(40)によって前記ロータコア(11)に磁界を加えた状態にて、前記軟磁性材料(30)が取り外された外周層用スロット(12b,12c)に磁石材料(13a)を充填するステップ(S46)と、
    を含んでいることを特徴とするロータの製造方法。
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