JP2013191762A - 不揮発性化合物の除去方法及び該方法により製造された電子デバイス - Google Patents

不揮発性化合物の除去方法及び該方法により製造された電子デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】ボトムゲート薄膜トランジスタ等の製造において、ドライエッチング工程により生じたエッチング停止層上の残留物を除去する方法を提供し、低コストで電気特性の優れた電子デバイスを提供する。
【解決手段】インジウムを含む化合物などを、炭化水素等を含む混合ガスによりドライエッチングし、その際に生成した、ドライエッチング停止層上に堆積した不揮発性化合物を、炭化水素ガスとハロゲンガスを含まない、水素ガスを用いた第2のドライエッチングによって除去する。水素ガスに加えて希ガスを含んでもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドライエッチング時にエッチングストップ層上に堆積された不揮発性化合物を除去する方法、及び該方法により製造された電子デバイスに関する。本発明は、インジウムを含む化合物、即ち、インジウムを含む酸化物、硫化物、セレン化合物、窒化物、リン化合物、ヒ素化合物、アンチモン化合物などの化合物を、ドライエッチングする技術における不揮発性化合物を除去する方法に関する。例えば、InGaAsP、InGaAsSb、InGaN、InGaSb、ITO、IZO、InGaOx1、InGaZnOx2等の化合物半導体や透明導電体をドライエッチングする技術に適用できる。
従来、インジウムを含む化合物を加工する方法として、リフトオフする方法とエッチングする方法とがある。リフトオフはエッチング工程が排除される長所があるが、加工するまでに比較的多数の工程が必要であるという短所がある。また、1μm以下のパターン形成に限界がある。インジウムを含む化合物をエッチングする方法として、ウェットエッチングとドライエッチングがある。
ウェットエッチングでは終点が時間管理されるため、エッチング残りやオーバーエッチの不良が頻発する。またエッチングが等方的に進むためサイドエッチング量が大きく、凹凸形状に加工する際には所望の形状へ加工する加工精度が劣化する。またナノスケールの微細パターン形成が容易ではない。さらに、フォトレジストパターンと化合物との相互間の接着力が弱くなるため、エッチング工程中に、フォトレジストパターンの剥離現象が発生し、剥離されたフォトレジストパターンが、エッチング槽を汚染させるという短所もある。
ドライエッチングでは、希ガスなどのイオンで物理的なエッチング機構によってミリングする方法と、ハロゲン系ガスや有機系ガス等を用いた物理的エッチング機構と化学的エッチング機構の双方の効果によってエッチングする方法がある。
希ガスなどのイオンで物理的なエッチング機構によってミリングする方法では、一般的にエッチング速度が遅く、またエッチングされた不揮発性物質が側壁などに再付着するという問題があり、量産性に適していないという問題がある。
ドライエッチング法について、研究開発がなされており、先行文献調査をしたところ、ハロゲン系ガスを用いたドライエッチング(特許文献1参照)、及び有機系ガスを用いたドライエッチング(特許文献2参照)の技術が知られている。また、エッチング後の残留物の除去に関する技術(特許文献3、4参照)が知られている。
特開2000−200770号公報 特開2007−335505号公報 特開2001−110775号公報 特開平6−61198号公報
従来のハロゲン系ガスを用いたドライエッチング法では、次のような問題がある。インジウムを含む化合物薄膜の場合、フッ素系ガスではインジウムのフッ素化合物の蒸気圧が低いためにほとんど化学エッチングが起こらない。また、物理的エッチングによってエッチングが進んだとしても、多くの不揮発性物質が生成してしまうという問題点を生じる。また、インジウムを含む化合物の場合には、インジウムの塩素化合物の蒸気圧が低いため、多くの不揮発性物質が生成してしまうという問題点を生じる。さらに、マスクとして用いる有機レジストのエッチング速度が極めて大きいという問題点、及び有機レジストに起因する有機生成物のチャンバー内汚染、腐食性塩素ガスによる装置の腐食といった様々な問題点がある。
インジウムを含む化合物の場合、インジウムのヨウ素化合物の蒸気圧は比較的高く、ITOなどのエッチングに用いられる場合がある。しかし、特許文献1にあるように、不揮発性物質が生成してしまうという問題点があり、その不揮発性物質がInI3とヨウ素の凝集体である可能性が報告されている。
有機系ガスを用いたドライエッチングでは、物理的エッチングのみならずIn(CH3)3などの蒸気圧が高い有機化合物の生成によって化学的エッチングが可能であり、多くの報告例がある(特許文献2参照)。しかし、しばしばエッチング中に不揮発性有機金属化合物が生成し、エッチング速度の低下と不揮発性物質の再付着の問題を誘発する。
以上の理由から、ドライエッチングを用いてインジウムを含む化合物を用いてドライエッチングを行うことは困難であった。すなわち、ドライエッチング時に不揮発性化合物が生成され、その除去が困難であるために、再現性が低下したり、装置の不具合を起こしたり等の問題点があった。
そのため、ドライエッチング工程を含む電子デバイスの実際の製造に当たっては、細心の注意を払いながらウェットエッチングを行うか、ドライエッチングを行った後に残留している不揮発性化合物をウェット処理によってわずかにウェットエッチングすることによって取り除くという方法しかなかった。
一方、残渣のクリーニングの技術の開発が行われ、水素含有ガス及びフッ素含有ガスを含む無酸素プラズマによるクリーニング方法(特許文献3参照)があるが、フッ素含有ガスでは蒸気圧の低いインジウムフッ素化合物の生成のために、多くの不揮発性フッ素化合物が再付着するという問題がある。また、レジストの残渣を除去する技術(特許文献4参照)は、ドライエッチングにより生じる不揮発性化合物を除去する技術とは異なる。
本発明は、これらの問題を解決しようとするものであり、ドライエッチング工程により生じたエッチング停止層上の残留物を除去する方法を実現することを目的とするものである。また、本発明は、低コストで電気特性の優れた薄膜トランジスタ等の電子デバイスを提供することを目的とするものである。
本発明は、前記目的を達成するために、以下の特徴を有するものである。
本発明の方法は、不揮発性化合物を除去する方法に関し、第1のドライエッチング時に生成した、ドライエッチング停止層(エッチングストップ層ともいう。)上に堆積した不揮発性化合物を、炭化水素ガスとハロゲンガスを含まない、水素ガスを用いた第2のドライエッチングによって除去することを特徴とする。前記不揮発性化合物は有機金属化合物であることが好ましい。より具体的には、前記不揮発性化合物はインジウムを含む有機金属化合物であることが好ましい。
本発明の方法において、前記第1のドライエッチングは、例えば、インジウムを含む化合物を対象とするドライエッチングである。前記第1のドライエッチングは炭化水素ガスを用いたドライエッチングであることが好ましい。前記炭化水素ガスはメタンであることが好ましい。本発明の方法において、前記エッチング停止層はシリコンまたはアルミを含む化合物であることが好ましい。より具体的には、前記シリコンまたはアルミを含む化合物は、酸化シリコンまたは酸化アルミニウムであることが好ましい。
本発明の電子デバイスは、第1のドライエッチング時に生成した、ドライエッチング停止層上に堆積した不揮発性化合物を、炭化水素ガスとハロゲンガスを含まない、水素ガス用いた第2のドライエッチングによって除去する方法により製造されたことを特徴とする。例えば、シリコンまたはアルミを含む化合物をエッチング停止層として、ドライエッチングによってインジウムを含む化合物を加工する際に、エッチング停止層に堆積した不揮発性化合物を、水素を用いたドライエッチングによって除去して製造された電子デバイスであることを特徴とする。電子デバイスは、例えば、トランジスタやダイオードや磁気検出素子や光検出素子である。
本発明の、第1のドライエッチングの対象である、インジウムを含む化合物は、例えば、インジウムを含む酸化物である。より具体的には、インジウムとガリウムとを含む酸化物半導体でなどである。さらに、スズ、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、銅、鉄、亜鉛のうちのいずれか1以上の元素を含んでもよい。例えば、In−Ga−Zn−O系、In−Ga−Sn−O系等がある。例えば、インジウムを含む化合物は、In−Ga−As−P、In−Ga−As−Sb、In−Ga−N等のIII−V族化合物半導体がある。
また、本発明の、第1のドライエッチングの対象である、インジウムを含む化合物は、例えば、透明導電膜であり、ITO(スズ添加酸化インジウム)、酸化インジウム等であり、これらにさらに、ガリウム、スズ、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、銅、鉄、亜鉛のうちのいずれか1以上の元素を含んでもよい。
本発明の第1のドライエッチングに用いる炭化水素ガス及び水素ガスからなる混合ガスにおいて、炭素水素ガスとして、メタンガスのほか、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、アセチレン等を用いることができる。
本発明の第1のドライエッチングは、1ワット毎平方センチメートルあたり、300〜750オングストローム毎分のエッチング速度が好ましい。
本発明の第2のエッチングに用いるガスは、炭化水素ガスとハロゲンガスを含まないガスであり、水素ガス100%、又は、希ガスを0〜20%と水素ガス80〜100%からなることが好ましい。
本発明の第1のドライエッチングは、例えば、ドライエッチング対象をInGaN化合物半導体とし、ドライエッチング停止層をAlNとすることができる。また、本発明の第1のドライエッチングは、例えば、ドライエッチング対象をInSbAs化合物半導体とし、ドライエッチング停止層をAlSbとすることができる。
本発明によれば、エッチングストップ層に不揮発性化合物を残留させることなくインジウムを含む化合物等をドライエッチングすることができる。その結果、残留した不揮発性化合物起因の堆積物が原因となる電子デバイスの特性不良を防ぐことができる。
本発明の、水素を用いた第2のドライエッチングによれば、従来の酸素RIEなどで強制的に不揮発性化合物を除去させるよりも下地エッチングストップ層にダメージを与えることがない。また、本発明の水素プラズマが、エッチングチャンバーの内面のクリーニングにも効果的であるため、酸素RIEなどで強制的に不揮発性化合物を除去させる場合よりも、エッチングチャンバーの汚染がはるかに少ない。
本発明では、従来のように酸などによるウェット処理によって下地エッチングストップ層をわずかにエッチングして残留堆積物を除去する必要がないので、酸などによる加工表面の腐食によるダメージが生じない。本発明により、電子デバイスの製造工程をオールドライプロセスで行うことが可能となる。
また、本発明の製造方法により得られる薄膜トランジスタは、低コストで、電界移動度等の電気特性が優れている。
第1の実施の形態の製造工程を示す図。 第1の実施の形態の変形例の製造工程を示す図。 実施例1のメタン−水素混合ガスのメタン濃度とプラズマ放電が開始する圧力の関係を示す図。 実施例1のアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜のエッチング速度のメタン濃度依存性を示す図。 実施例1の2%メタン含有水素−メタン混合ガスでドライエッチングしたアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体の表面のXPスペクトルを示す図。 実施例1のアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体薄膜を、2%メタン含有水素−メタン混合ガスでドライエッチングした後の、エッチングストップ層の表面のXPスペクトルを示す図。 実施例1のアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体薄膜を、16%メタン含有水素−メタン混合ガスでドライエッチングした後のエッチングストップ層の表面のXPスペクトルを示す図。 図6のものを酸素アッシング処理した後の表面のスペクトルを示す図。 図7のものを酸素アッシング処理した後の表面のスペクトルを示す図。 図6のものを水素ガスで反応性イオンエッチングした後の表面のスペクトルを示す図。 多結晶インジウムスズ透明導電膜のエッチング速度のメタン濃度依存性を示す図。 実施例2のメタンを含まない水素ガスを用いるドライエッチングを行った表面のスペクトルを示す図。 実施例3の薄膜トランジスタの特性を示す図。 実施例4の薄膜トランジスタの特性を示す図。
本発明の実施の形態について、図を参照して以下説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の実施の形態では、ボトムゲートチャネルエッチ型薄膜トランジスタ等の電子デバイスを例に、電子デバイス構造の作製方法について、図1を参照して説明する。
基材100を用意し(図1(a))、基材100上に下部電極や下部配線層となる薄膜101等の堆積・加工をおこなう(図1(b))。次にフォトマスクを用いて所望のフォトレジスト110を形成する(図1(c))。フォトレジスト110を用いて、薄膜101のエッチングを行う(図1(d))。次に、シリコンまたはアルミニウムを含むエッチングストップ層102を堆積し、次いでドライエッチングを施すインジウムを含む化合物層103を堆積する(図1(e))。
エッチングストップ層102は通常10オングストロームから3000オングストローム、ドライエッチングを施すインジウムを含む化合物層103は、通常50オングストロームから30000オングストロームである。エッチングストップ層102は結晶でもよく、アモルファスでもよい。またインジウムを含む化合物層103は、結晶でもよく、アモルファスでもよい。通常、ウェットエッチングの場合、エッチングを行う材料の結晶性に大きく依存することが知られているが、ドライエッチングの場合、多少の変動はあるものの結晶性材料とアモルファス材料とで大きく変わらない。エッチングストップ層102上のインジウムを含む化合物層103が、結晶性エッチングストップ層上にエピタキシャル成長している結晶性インジウム化合物であってもよい。インジウムを含む化合物103は、他の金属元素を含んでいてもよい。すなわちガリウムやスズや亜鉛や銅を含んでいてもよい。他の金属元素の含有量が多くてもよい。すなわち、ガリウム含有量の方がインジウム含有量よりも大きいインジウム化合物でもよい。このような場合でも、例えばハロゲンや炭化水素を利用したドライエッチングでは、エッチング特性がインジウムに依存し、不揮発性化合物が問題となる。
ドライエッチングを施す化合物上に、フォトマスクを用いて所望のフォトレジスト111を形成する(図1(f))。フォトレジスト111をエッチングマスクとして、エッチングストップ層102上に堆積したインジウムを含む化合物層103に、ドライエッチング(A)(以下複数回ドライエッチングを行うので、区別するため、ドライエッチング(A)と称する。)を行い、エッチングストップ層102上のインジウムを含む化合物層103を1500オングストローム以下の膜厚となるように加工する(図1(g))。なお、ドライエッチング(A)は膜厚が1500オングストローム以下となればよく、オーバーエッチングを行わなければ、エッチングストップ層にまで達してもよい。ドライエッチング(A)にはハロゲンガスが用いられていてもよい。堆積したインジウムを含む化合物103の膜厚が1500オングストローム以下であれば、ドライエッチング(A)を省略してもよい。
次に、炭化水素と水素の混合ガスを用いたドライエッチング(ドライエッチング(B)という。)を行い、インジウムを含む化合物層103を、島状の複数のインジウムを含む化合物層203に分離する(図1(h))。この際、エッチングストップ層102上に不揮発性有機金属105が堆積される。
次に、水素を用いたドライエッチング(ドライエッチング(C))によってエッチングストップ層上の不揮発性有機金属105を完全に除去する(図1(i))。水素を用いたドライエッチングは、水素ガス単独の反応性イオンエッチング(RIE)、あるいは、He、Ne、Ar,Krのような希ガスと水素ガスを混合したRIEである。希ガスと混合すると、希ガスによるイオンの物理的スパッタリングの効果が付け加わる。また、水素ガスの活性状態の制御も可能な場合がある。しかし、炭化水素と混合してはいけない。炭化水素ガスを混合すると、ごく僅かでも不揮発性有機金属化合物を生ずる。またハロゲン化水素の場合には、炭化水素と同様、不揮発性のハロゲン化物を生ずる場合がある。
その後、フォトレジスト111を除去する(図1(j))。本実施の形態では、水素を用いたドライエッチング(C)によってエッチングストップ層上の不揮発性有機金属を除去してあるので、酸素を用いたアッシングによってドライプロセスによってフォトレジストを除去してもよいし、有機溶媒のようなウェット処理によって剥離除去してもよい。また、場合によっては水素を用いてそのままフォトレジストを除去してもよい。
水素を用いたドライエッチング(C)は、炭化水素と水素の混合ガスによってドライエッチング(B)を行う装置内で行うことが望ましいが、別の装置で行ってもよい。その場合、コストの増大を生じるが、エッチングストップ層上の不揮発性有機金属の効率的な除去が行えるので、電気特性などの電子デバイスの性能の向上が期待できる。
なお、本実施の形態の、ドライエッチング(B)を少なくとも第1のドライエッチングと称し、ドライエッチング(C)を第2のドライエッチングと称する。
本実施の形態の変形の形態について図2を参照して説明する。エッチングマスクをハードマスクとした例であり、図2(a)〜(d)は図1(a)〜(d)と同じ工程である。ドライエッチングを施す化合物103上にハードマスクとなる材料104を堆積する(図2(e))。その後、フォトマスクを用いて所望のフォトレジスト111を形成し(図2(f))、フォトレジスト111をエッチングマスクとしてハードマスク材料をエッチング加工し、そのハードマスク104をエッチングマスクとして前記エッチングストップ層102上に堆積したインジウムを含む化合物層103を1500オングストローム以下の膜厚となるようにドライエッチング(A)を行う(図2(g))。この場合、ハードマスクとなる材料104を、ドライエッチングを施す化合物103上に堆積するプロセス工程と、それをエッチング加工するプロセス工程が増すために、プロセス工程の増大に起因する歩留まりの低下やコストの増大を起こすことがあるが、フォトレジストよりも耐熱性や化学的安定性が向上するために、ドライエッチング時のパワーを増大させたり温度を上昇させたりすることによって、フォトレジストを用いる場合よりも大きなエッチング速度でインジウムを含む化合物層103のドライエッチングを行うことができる。
なお、ドライエッチング(A)は膜厚が1500オングストローム以下となればよく、オーバーエッチングを行わなければ、エッチングストップ層にまで達してもよい。ドライエッチング(A)にはハロゲンガスが用いられていてもよい。堆積したインジウムを含む化合物103の膜厚が1500オングストローム以下であれば、ドライエッチング(A)を省略してもよい。
次に、炭化水素と水素の混合ガスを用いたドライエッチング(ドライエッチング(B)という。)を行い、インジウムを含む化合物層103を、島状の複数のインジウムを含む化合物層203に分離する(図2(h))。この際、エッチングストップ層102上に不揮発性有機金属105が堆積される。
次に、水素を用いたドライエッチング(ドライエッチング(C))によってエッチングストップ層上の不揮発性有機金属105を完全に除去する(図2(i))。水素を用いたドライエッチングは、水素ガス単独の反応性イオンエッチング(RIE)、あるいは、He、Ne、Ar,Krのような希ガスと水素ガスを混合したRIEである。希ガスと混合すると、希ガスによるイオンの物理的スパッタリングの効果が付け加わる。また、水素ガスの活性状態の制御も可能な場合がある。しかし、炭化水素と混合してはいけない。炭化水素ガスを混合すると、ごく僅かでも不揮発性有機金属化合物を生ずる。またハロゲン化水素の場合には、炭化水素と同様、不揮発性のハロゲン化物を生ずる場合がある。
その後、フォトレジスト111を除去する(図2(j))。本実施の形態では、水素を用いたドライエッチング(C)によってエッチングストップ層上の不揮発性有機金属を除去してあるので、酸素を用いたアッシングによってドライプロセスによってフォトレジストを除去してもよいし、有機溶媒のようなウェット処理によって剥離除去してもよい。また、場合によっては水素を用いてそのままフォトレジストを除去してもよい。
水素を用いたドライエッチング(C)は、炭化水素と水素の混合ガスによってドライエッチング(B)を行う装置内で行うことが望ましいが、別の装置で行ってもよい。その場合、コストの増大を生じるが、エッチングストップ層上の不揮発性有機金属の効率的な除去が行えるので、電気特性などの電子デバイスの性能の向上が期待できる。
ドライエッチングした後の島状に分離された複数のインジウムを含む化合物層203に新たにハードマスク以外の材料を堆積する場合には、フォトレジスト剥離除去工程以外に、ハードマスクの除去工程が必要となるが、ハードマスクを電極層や絶縁層や保護膜として利用できる場合には、フォトレジストのみを除去して、次の工程に進んでもよい。
以上のような態様によって、エッチングストップ層102上に、ドライエッチング対象薄膜の薄膜構成元素(インジウム等)の残留物を残すことなく、インジウムを含む化合物層103を複数の島状構造203に分離することができる。
エッチングストップ層として用いたシリコンやアルミを含む化合物が半導体であり、ドライエッチングを行うインジウムを含む化合物も半導体である場合、通常エッチングストップ層として用いたシリコンやアルミを含む半導体の方が、インジウムを含む半導体よりもバンドギャップエネルギーが大きい。そのため、島状構造に分離されたインジウムを含む化合物層203は電気的に分離される。
本実施の形態のように、エッチングストップ層上にインジウム等の薄膜構成元素の残留物を残すことなく、島状構造に分離加工されたインジウムを含む化合物層203が形成できるので、残留物が残った状態で作製された電子デバイスよりも優れた特性の電子デバイスを作製することができる。
(実施例1)
本実施例では、次の化合物で実施した。エッチングにより溝や孔等のパターンを形成するためのドライエッチング対象として、インジウムを含む化合物である、アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物を用い、エッチングストップ層として酸化シリコンを用いた。アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物をドライエッチングした時に生成した、ドライエッチング停止層上に堆積した不揮発性化合物を、水素を用いたドライエッチングによって除去した。以下詳しく説明する。
まず、メタン−水素混合ガスのメタン濃度とプラズマ放電が開始する圧力の関係を調べた。図3は、メタン−水素混合ガスのメタン濃度とプラズマ放電が開始する圧力の関係(ドライエッチング装置(サムコ社製RIE−200L)を使用)である。図3に示すように、メタン濃度が減少するとともにプラズマ放電が開始する圧力が上昇するために、16%以下、特に10%以下のメタン濃度では5パスカル以下の圧力では反応性イオンエッチング(RIE)を行えないことがわかる。またメタンを含まない純水素の場合、9パスカルの圧力を要することがわかる。なお、この圧力はあくまでプラズマ放電を開始するのに必要な圧力であって、プラズマ放電が開始された後では、プラズマ放電を開始するのに必要な圧力よりも低い圧力でもプラズマ放電を維持することができる。
次にアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜のエッチング速度のメタン濃度依存性について調べた。図4は、圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートルで行ったアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜のエッチング速度のメタン濃度依存性を示す図である。16%以下の低メタン濃度でアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜が100オングストローム毎分以上250オングストローム以下のエッチング速度を、0.33ワット毎平方センチメートルという低パワー密度で実現できることが判明した。すなわち、1ワット毎平方センチメートルあたり、300〜750オングストローム毎分のエッチング速度でエッチングできる。10%以下の低メタン濃度でも150オングストローム毎分以上のエッチング速度が0.33ワット毎平方センチメートルという低パワー密度で得られている。これは、メタンを水素で希釈したこと、及び圧力を5パスカル以上で行ったことによる結果である。
X線光電子分光法(XPS)により、エッチングされたアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物の表面組成を調べた。その結果、メタン濃度が2〜16%までは最表面組成はガリウムが最も多く、16%以上では亜鉛が最も多くなることが明らかになった。アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体では、亜鉛が多いほど水分に弱く劣化しやすく、亜鉛が多いほどリーク電流が流れやすい傾向があり、一方、ガリウムが多いほど化学的に安定で、リーク電流が流れにくい傾向がある。すなわち低有機系ガス濃度でのドライエッチングを行うと、アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体を用いた電子デバイスの電気特性にも好適であることが判明した。
図5は、圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートル、2%メタン含有水素−メタン混合ガスでドライエッチングしたアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体の表面のXPスペクトルの一部を示す図である。図5に示すように、インジウム(445eV程度、453eV程度)、ガリウム、亜鉛、酸素(531eV程度)のメインピークが明瞭で十分な強度があるのに対し、炭素のメインピーク(284eV程度)の強度は小さかった(なお、ガリウム、亜鉛のピーク領域は図示せず)。
すなわち、XPS測定によれば、水素希釈希薄有機ガスでエッチングしたアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体の表面の炭素元素はわずかしか存在せず、エッチング過程が起こっている表面上の不揮発性有機物の堆積は非常に少ないことを確認した。
XPS測定によれば、ドライエッチングにより生じた不揮発性有機物は、エッチング過程が起こっているインジウム化合物表面上ではなく、有機系ガスを用いたRIEではほとんどドライエッチングされることのないレジスト材料表面であったり、インジウム化合物のエッチング過程が終了した後のエッチングストップ層として用いるシリコンやアルミニウムを含む化合物上に堆積されることがわかった。
図6と図7は、テトラエトキシシラン(TEOS)を用いて堆積した酸化シリコンをエッチングストップ層として用い、その上にエッチング対象としてスパッタ法で膜厚500オングストローム堆積したアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体薄膜を堆積し、その後そのアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体薄膜を最後まで水素−メタン混合ガスでドライエッチングした表面(即ち酸化シリコンエッチングストップ層上表面)のXPスペクトルの一部である(ガリウム、亜鉛のメインピーク領域は図示せず)。図6は、圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートル、2%メタン含有水素−メタン混合ガスで6分間ドライエッチングを行って全部エッチングした後の表面(即ち酸化シリコンエッチングストップ層上表面)のスペクトルである。図7は、圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートル、16%メタン含有水素−メタン混合ガスで3分20秒間ドライエッチングを行って全部エッチングした後の表面のスペクトルである。なお、それぞれ1分間から32秒間オーバーエッチングしている。図6、図7に示すように、図5以上のピーク強度の炭素(284eV程度)が観測され、酸化シリコンエッチングストップ層上では、エッチング途中のアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物表面よりも多量の有機物層の存在が示唆された。
本実施例では、エッチングストップ層に用いた酸化シリコン起因の酸素(532eV程度)とシリコン(103eV程度、154eV程度)のピークも観測されていることから、不均一に表面を覆っている可能性が高いが、均一に表面を覆っていると仮定すると、表面の有機物層は厚くて50オングストロームである。図7では、図6よりも更に大きな炭素ピークとバックグラウンドが観測されているが、金属起因のピークはバックグラウンド以下であった。
図6及び図7で測定を行ったものと同一の試料のエッチングストップ層上の不揮発性有機物を除去するために、プラズマクリーナー(サムコ社製PX−250)を用いて、圧力80パスカル、パワー300ワットで、10分間酸素アッシング処理を行った。図6及び図7で測定した試料についての処理後の表面のスペクトルをそれぞれ図8及び図9に示す。図8及び図9に示すように、どちらも炭素ピークは大きく減少し、有機物の除去は確認できたものの、明瞭なインジウムやガリウムのピークが出現した。すなわち、エッチング対象であるアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体薄膜を全部エッチングした後のエッチングストップ層上には、インジウムやガリウムの酸化物が不揮発性化合物として残留してしまっていることが分かった(ガリウム、亜鉛のメインピーク領域は図示せず)。また、メタン濃度16%でエッチングした方のインジウムのピーク強度が大きいことから、図7で金属起因のピークがバックグラウンドに埋もれて明瞭でなかったのは、エッチングストップ層上の金属を含む残留化合物が、さらにその上に堆積された有機系不揮発性物質に覆われてしまった結果であると推察できる。またメタン含有量の多いメタン−水素混合ガスほど金属の残留量が多いことが分かる。
このことから、エッチングストップ層上に堆積された不揮発性化合物は、エッチングストップ層直上に堆積された有機金属系不揮発性化合物と、更にその上に堆積された金属を含まない有機物系不揮発性化合物と、によって形成されていることが示唆された。
なお酸素アッシングを行ったエッチングストップ層表面に、圧力2.5パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートルでの酸素RIE(ドライエッチング装置(サムコ社製RIE−200L))を更に1分間行っても残留金属元素を除去することはできなかった。
次に、炭化水素ガスを含まない、純水素ガスを用いて、第2のドライエッチングを行った場合を説明する。テトラエトキシシラン(TEOS)を用いて堆積した酸化シリコンをエッチングストップ層として用い、その上にエッチング対象としてスパッタ法で膜厚500オングストローム堆積したアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体薄膜を堆積し、その後、圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートル、2%メタン含有水素−メタン混合ガスで6分間ドライエッチングを行ってアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体薄膜を全部エッチングした。その後、炭化水素ガスを含まない、純水素ガスを用いてドライエッチングを行った。図6の場合と、第2のドライエッチングのガス以外の条件が等しい場合である。図10は、圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートルで4分間の水素100%ガスを用いた反応性イオンエッチング(ドライエッチング装置(サムコ社製RIE−200Lを使用)を行った後の表面のXPSスペクトルである。水素によるRIEを行う前の表面は、図6とほとんど変わらないスペクトルであったが、水素によるRIE後の表面では、炭素も残留金属元素も観測されない、不揮発性化合物のない酸化シリコン表面のスペクトルが得られた。
以上のことから、次のようなことが明らかになった。
(1)不揮発性化合物の堆積は、主として薄膜(第1のドライエッチング対象薄膜)上ではなく、エッチング停止層(エッチングストップ層ともいう)上やマスク上など、ドライエッチングが起きにくい基材(エッチングする化合物の5〜10分の1以下のエッチング速度となる基材)上で生じる。
(2)炭化水素ガスと水素ガスの混合ガスを用いてドライエッチングを行った際に該エッチングにより生じた、エッチング停止層上の厚い不揮発性化合物の表面は、主として金属元素を含まない炭素系化合物で形成されている。
(3)一方、エッチング停止層上の薄い不揮発性化合物、または厚い不揮発性化合物の深い部分には薄膜(第1のドライエッチング対象薄膜)構成元素の存在が確認される。すなわちエッチング停止層上の薄膜構成元素は完全にエッチングされておらず、不揮発性の有機金属化合物がエッチング停止層と金属元素を含まない不揮発性炭素系化合物との間に閉じ込められている。
(4)エッチング停止層上に薄膜(第1のドライエッチング対象薄膜)構成元素が閉じ込められていると、金属元素を含まない不揮発性炭素系化合物を、酸素プラズマを用いてアッシングしても、エッチング停止層上の不揮発性化合物を完全には除去できない。すなわち不揮発性の金属酸化物が生成される。同様にエッチング停止層上の薄膜(第1のドライエッチング対象薄膜)構成元素は酸素ガスを用いたRIEでもなかなか除去できない。
(5)一方、エッチング停止層上に堆積している不揮発性化合物は、金属元素を含まない炭化水素であろうと、金属元素を含む不揮発性の有機金属化合物であろうと、水素ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)によって完全に除去できる。
(6)有機ガスを含有しない純粋な水素ガスではプラズマが発ちにくいが、有機ガスを少しでも導入すると、エッチング停止層上の不揮発性有機化合物の生成は避けられない。そのため、不揮発性有機化合物のないエッチング停止層を得るためには、有機ガスを含まない水素ガスによるRIEが不可欠である。純粋な水素ガスでも圧力を高くすることによって、プラズマを発たせることが可能である。
なお、本実施例では、ドライエッチングを行うアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物半導体の膜厚が500オングストロームと薄かったため、メタンと水素の混合ガスによるドライエッチングのみ行ったが、より厚い膜厚の場合には、500オングストローム程度となるまで異なるガスを用いてドライエッチングを行ってもよい。すなわち、エッチングストップ層に到達するまでは不揮発性化合物の発生が少ないため、エッチストップ層に達する前まではヨウ化水素ガスなどを用いた異なるドライエッチングを行ってから膜厚が薄くなった後に炭化水素と水素の混合ガスを用いたドライエッチングを行ってもよい。
ハロゲンを用いたドライエッチングで生成したハロゲン化物などの不揮発性化合物は、メタンと水素の混合ガスによりドライエッチングできる。またエッチングストップ層上に堆積する不揮発性化合物は、メタンと水素の混合ガスによって不揮発性有機金属化合物となったうえに、有機ガスを含まない水素ガスによるRIEによってエッチングストップ層上から除去することができる。
本実施例では、エッチングストップ層としてCVD法で堆積した酸化シリコンを用いたが、ALD法を用いた酸化アルミニウムを用いることもできる。
(実施例2)
本実施例では、次の化合物で実施した。エッチングにより溝や孔等のパターンを形成するためのドライエッチング対象として、インジウムを含む化合物である、多結晶インジウムスズ酸化物透明導電膜を用い、エッチングストップ層として酸化シリコンを用いた。多結晶インジウムスズ酸化物透明導電膜をドライエッチング時に生成された、ドライエッチング停止層上に堆積した不揮発性化合物を、水素を用いたドライエッチングによって除去した。以下詳しく説明する。
多結晶インジウムスズ酸化物透明導電膜のエッチング速度のメタン濃度依存性について調べた。図11は、圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートルで行った多結晶インジウムスズ透明導電膜のエッチング速度のメタン濃度依存性である。図11に示すように、多結晶インジウムスズ酸化物透明導電膜のドライエッチングにおいて、16%以下の低メタン濃度で100オングストローム毎分以上250オングストローム以下のエッチング速度を0.33ワット毎平方センチメートルという低パワー密度で実現できることが判明した。10%以下の低メタン濃度でも200オングストローム毎分以上のエッチング速度が0.33ワット毎平方センチメートルという低パワー密度で得られており、これは、メタンを水素で希釈したこと、及び圧力を5パスカル以上で行ったことによる結果である。
X線光電子分光法(XPS)でエッチングされた多結晶インジウムスズ酸化物を調べた結果、表面の炭素元素はわずかしか存在せず、エッチング表面上の不揮発性有機物の堆積は非常に少ないことを確認した。
XPS測定により、不揮発性有機物はレジスト材料表面やエッチングストップ層として用いる酸化シリコン上に堆積されることがわかった。またプラズマクリーナーを用いて、圧力80パスカル、パワー300ワットで10分間酸素アッシング処理を行ったところ、有機物は除去できるもののインジウムのピークが観測され、エッチストップ層上にはインジウムの不揮発性有機金属が残留していることがわかった。
図12は、テトラエトキシシラン(TEOS)を用いて350℃で堆積した酸化シリコンをエッチングストップ層として、スパッタ法で277℃の基板温度で膜厚1500オングストローム堆積した多結晶インジウムスズ酸化物透明導電膜を、圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートル、4%メタン含有水素−メタン混合ガスで9分間ドライエッチングを行った後、メタンを含まない水素ガスを用いて圧力11パスカル、パワー密度0.33ワット毎平方センチメートルで10分間のドライエッチング、2%メタン含有水素−メタン混合ガスで1分間ドライエッチング、更に3分間のメタンを含まない水素ガスを用いたドライエッチングを行った表面のXPSスペクトルである。図12に示すように、インジウムのピークは観測されず、水素によるRIEによってエッチングストップ層上の不揮発性有機金属を除去できることがわかった。不揮発性化合物の除去は、メタンを含む混合ガスによるドライエッチングとメタンを含まない水素ガスを用いたドライエッチングをそれぞれ複数回繰り返すことで、除去をより完全に行える。
(実施例3)
本実施例では、ボトムゲート薄膜トランジスタを作製した。溝などのパターンを形成するドライエッチング対象として、インジウムを含む化合物である、アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物を用い、エッチングストップ層として酸化シリコンを用いた。以下詳しく説明する。
シリコン基板上に、室温で珪化モリブデンをDCスパッタリング法によって500オングストローム堆積した。第1のフォトマスクを用いて所望のフォトレジストを形成し、ドライエッチング装置(サムコ社製RIE−200L)を用いて、前記珪化モリブデンのドライエッチングを行い、ゲート電極及びゲート配線を形成した。その後、プラズマクリーナーを用いて300Wの酸素アッシングを10分行った後、有機溶媒(東京応化工業ハクリ104、イソプロピルアルコール)によってフォトレジストを剥離除去した。前記ゲート電極及びゲート配線上に、ゲート絶縁膜として、TEOSを用いたCVD法で酸化シリコン膜(ゲート絶縁膜がエッチングストップ層である)を350〜400℃で1000オングストローム程度を堆積し、その上にアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜をDCスパッタ法により室温で500オングストローム程度堆積し、その上に保護膜としてRFスパッタリング法で酸化シリコン膜を500オングストローム室温で堆積した。この保護膜として堆積した酸化シリコン膜を本実施例ではハードマスクとしても用いている。なお、本実施例では、ゲート絶縁膜以外の薄膜はスパッタリング法を用いているが、蒸着法、CVD法、ALD法、PLD法などの製膜方法で堆積することもできる。
次に、チャネル領域のアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜を島状に素子分離するため、第2のフォトマスクを用いて所望のパターンのフォトレジストを形成し、前記スパッタリング法で堆積した酸化シリコン膜をハードマスクとして、アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜のドライエッチングを行った。ドライエッチングは、ドライエッチング装置(サムコ社製RIE−200L)を用いた。まずCHF3ガスを用いて酸化シリコン膜の加工を行うとともにCHF3のRIEで生成されたフッ素含有ポリマーの除去を連続した酸素ガスを用いたRIEによって行って、ハードマスクを形成した。次にメタン濃度2%−水素98%混合ガス、圧力15パスカル、パワー150WでRIEを6分間行い、エッチングストップ層の酸化シリコン膜に到達してから更に1分間のオーバーエッチングの時間を含めたエッチング処理を行った。その後、水素100%、圧力15パスカル、パワー150Wで4分間のクリーニング処理のためのRIEを行った。最後に、酸素ガスを用いて、圧力2.5パスカル、パワー150Wで1分間のRIEを行い、ドライエッチング装置から取り出した。300Wの酸素アッシングを10分行った後、有機溶媒(東京応化工業ハクリ104、イソプロピルアルコール)によってフォトレジストを剥離除去した。
次に、保護膜としてRFスパッタリング法で酸化シリコン膜を500オングストローム室温で堆積した後、第3のフォトマスクを用いてフォトレジストを形成し、ドライエッチングすることによってコンタクトホールを形成した。即ち、CHF3ガスを用いて、圧力2.5パスカル、パワー150Wで、3分45秒間RIEを行い、保護膜である、アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物上の酸化シリコン膜に、ソースとドレインの電気的コンタクトのための穴あけ加工すると同時に、ゲートの電気的コンタクトのためのゲート配線上の電極パッドの上のゲート絶縁膜の穴あけ加工を行った。80パスカル300Wの酸素アッシングを10分行った後、有機溶媒(東京応化工業ハクリ104、イソプロピルアルコール)によってフォトレジストを剥離除去した。
次に、基板全面にTiを200オングストローム、Moを1250オングストローム堆積した。第4のフォトマスク用いてフォトレジストを形成し、RIEを行うことによってソース・ドレイン・ゲートを形成した。その後、アッシングなどを行い、フォトレジストを剥離除去した。酸素雰囲気中400℃でアニールしてボトムゲート薄膜トランジスタを作製した。
図13は、作製した薄膜トランジスタの特性の一例である。図13は、チャネル長100ミクロン、チャネル幅20ミクロンのチャネルエッチ型ボトムゲート透明薄膜トランジスタのドレイン電流のゲート電圧依存性であり、ソース・ドレイン間の電圧を10ボルトとしている。ゲート電圧が−2ボルトで10のマイナス14乗アンペア以下、ゲート電圧が15ボルトで10のマイナス5乗アンペア台と、9桁以上のオン・オフ比が得られている。電界移動度40平方センチメートル毎ボルト毎秒を超える優れたボトムゲート薄膜トランジスタが得られた。
なお、酸素アニールはオゾン含有ガスを用いてもよい。オゾンを用いるとアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜中の水素濃度を効率よく低減することができ、低温のアニール処理で電気特性の優れた薄膜トランジスタを得ることができる。また必要に応じて、高純度オゾン処理、純オゾン処理、酸素プラズマ処理、UV処理などを用いることにより、酸素アニール処理よりも低温で電気特性の優れた薄膜トランジスタを得ることができる。
(実施例4)
本実施例では、エッチングストップ層として酸化シリコンを、インジウムを含む化合物として多結晶インジウムスズ酸化物を用いて、透明ボトムゲート薄膜トランジスタを作製した。以下詳しく説明する。
石英ガラス基板上に、エッチングストップ層として、酸化シリコン膜をTEOSを用いて400℃で1500オングストローム程度堆積した。次に277℃の基板温度でエッチング対象である多結晶ITO薄膜をDCスパッタリング法によって400オングストローム堆積した。第1のフォトマスクを用いて所望のフォトレジストを形成し前記ITO薄膜のドライエッチングを行いゲート電極及びゲート配線を形成した。前記ITO薄膜のドライエッチングは、メタン濃度2%−水素98%混合ガス、圧力11パスカル、パワー150Wで、4分間、反応性イオンエッチング(ドライエッチング装置(サムコ社製RIE−200L))を行って、エッチングストップ層の酸化シリコン膜に到達してから更に33秒間のオーバーエッチングの時間を含めたエッチング処理を行った。その後、水素100%、圧力15パスカル、パワー150Wで、4分間のクリーニング処理のための反応性イオンエッチングを行った。その後、ドライエッチング装置から取り出し、300Wの酸素アッシングを10分行った。その後、有機溶媒(東京応化工業ハクリ104、イソプロピルアルコール)によってフォトレジストを剥離除去した。
前記ゲート電極及びゲート配線上に、絶縁膜として酸化シリコン膜(エッチングストップ層としても機能する)をTEOSを用いたCVD法により400℃で1230オングストローム堆積し、その後、アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜をDCスパッタ法により室温で520オングストローム成膜した。なお、絶縁膜としてTEOSを用いたCVD法で酸化シリコン膜を350℃で堆積してもよいこと、トリメチルアルミニウム(TMA)を用いてALD法でアルミナ薄膜を堆積してもよいことを確認した。また本実施例では、アモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜や多結晶ITO透明導電膜をスパッタリング法により形成したが、蒸着法、PLD法、CVD法、ALD法等も用いることもできる。
次に、チャネル領域のアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜を島状に素子分離するため、第2のフォトマスクを用いて所望のフォトレジストを形成し、前記酸化シリコン絶縁膜で覆われた前記ITOゲート電極上のアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜のドライエッチングを行った。ドライエッチングは、ドライエッチング装置(サムコ社製RIE−200L)を用い、メタン濃度2%−水素98%混合ガス、圧力11パスカル、パワー150Wで6分間行った。その後、水素100%、圧力15パスカル、パワー150Wで4分間のクリーニング処理のための反応性イオンエッチングを行った後、ドライエッチング装置から取り出し、300Wの酸素アッシングを10分行った。その後、有機溶媒(東京応化工業ハクリ104、イソプロピルアルコール)によってフォトレジストを剥離除去した。
次に、基板全面に多結晶ITO透明導電膜を277℃で700オングストローム成膜した。第3のフォトマスクを用いてフォトレジストを形成し、ドライエッチングを行うことによって配線を形成するとともに、ソース領域とドレイン領域の分離を行った。その後アッシングなどを行い、フォトレジストを剥離除去した。
基板全面に保護膜として酸化シリコン薄膜を、TEOSを用いたCVD法により400℃で700オングストローム堆積した。最後に、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極に電圧を印加するための電極パッド部分の絶縁膜を、ドライエッチング装置(サムコ社製RIE−200L)を用い、CHF3を用いた反応性イオンエッチングで除去した後、酸素雰囲気中400℃でアニールしてチャネルエッチ型ボトムゲート薄膜トランジスタを作製した。
作製した薄膜トランジスタは可視光領域で透明であった。図14に作製したチャネルエッチ型ボトムゲート透明薄膜トランジスタの電気特性の一例を示す。図14は、チャネル長20ミクロン、チャネル幅20ミクロンのチャネルエッチ型ボトムゲート透明薄膜トランジスタのドレイン電流のゲート電圧依存性であり、ソース・ドレイン間の電圧を10ボルトとしている。ゲート電圧が−12ボルトで10のマイナス13乗アンペア台、ゲート電圧が23ボルトで10のマイナス6乗アンペア台と、7桁以上のオン・オフ比が得られている。電界移動度3平方センチメートル毎ボルト毎秒という優れたボトムゲート薄膜トランジスタが得られた。
なお、酸素アニールはオゾン含有ガスを用いてもよい。オゾンを用いるとアモルファスインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜中の水素濃度を効率よく低減することができ、低温のアニール処理で電気特性の優れた薄膜トランジスタを得ることができる。また必要に応じて、高純度オゾン処理、純オゾン処理、酸素プラズマ処理、UV処理などを用いることにより、酸素アニール処理よりも低温で電気特性の優れた薄膜トランジスタを得ることができる。
実施例3、4では、ボトムゲートチャネルエッチ型薄膜トランジスタについて説明したが、その他、整流ダイオードや発光ダイオードや光検出素子等の電子デバイスでも、同様に本発明の製造方法を使用できる。
なお、前記実施の形態等で示した例は、発明を理解しやすくするために記載したものであり、この形態に限定されるものではない。
100 基材
101 薄膜
102 エッチングストップ層
103 インジウムを含む化合物層
104 ハードマスク
105 不揮発性有機金属化合物
110、111 フォトレジスト
203 島状のインジウムを含む化合物

Claims (7)

  1. 第1のドライエッチング時に生成した、ドライエッチング停止層上に堆積した不揮発性化合物を、炭化水素ガスとハロゲンガスを含まない、水素ガスを用いた第2のドライエッチングによって除去することを特徴とする不揮発性化合物を除去する方法。
  2. 前記不揮発性化合物が有機金属化合物であることを特徴とする請求項1記載の不揮発性化合物を除去する方法。
  3. 前記不揮発性化合物がインジウムを含む有機金属化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の不揮発性化合物を除去する方法。
  4. 前記第1のドライエッチングがインジウムを含む化合物を対象とするドライエッチングであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の不揮発性化合物を除去する方法。
  5. 前記第1のドライエッチングが炭化水素ガスを用いたドライエッチングであることを特徴とする請求項1乃至4記載の不揮発性化合物を除去する方法。
  6. 前記エッチング停止層がシリコンまたはアルミを含む化合物であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の不揮発性化合物を除去する方法
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法により製造された電子デバイス。
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