JP2013188793A - 熱間プレス装置及び熱間プレス方法 - Google Patents

熱間プレス装置及び熱間プレス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】めっき処理をしていない鋼板に対して、酸化スケールの発生を抑制した簡単な方法によって熱間プレス成形を行うことができる熱間プレス装置及び熱間プレス方法を提供すること。
【解決手段】熱間プレス装置1は、加熱容器2、搬送装置3B及びプレス機4を備えている。加熱容器2は、酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気下において、鋼板であるワーク8を焼入れ可能な変態点以上の温度になるまで加熱する。搬送装置3Bは、加熱容器2内のワーク8の温度が、酸化が抑制される所定温度以下になったときに、このワーク8を加熱容器2から取り出してプレス機4へ搬送する。プレス機4は、搬送装置3Bによって加熱容器2から搬送されたワーク8の温度が620℃以上であるうちに、このワーク8に対して冷却を伴った成形を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークを加熱した状態で成形する熱間プレス装置及び熱間プレス方法に関する。
熱間プレス(ホットプレス、ホットスタンプとも呼ばれる。)においては、鋼板であるワークを、焼入れが可能な変態点温度まで加熱し、金型内で急冷しながら成形している。熱間プレスにおいては、ワークを加熱することによって成形に要する加圧力を低減し、さらに金型内で急冷することによってワークを焼入れし、その機械的強度を向上させている。また、ワークの加熱と成形・冷却とは別々の装置において行っており、加熱を行う装置から成形・冷却を行う装置までは、ロボット等の搬送装置によってワークを搬送している。
変態点温度以上に加熱されたワークは、酸化が促進され、短時間でワークの表面に酸化スケール(酸化皮膜)が形成される。そのため、熱間プレスにおいては、酸化を防止するための種々の工夫がなされている。
例えば、特許文献1の熱間プレス方法においては、鋼にAlを主体とするめっきを施した鋼板を、プレス前の加熱雰囲気中の窒素を95体積%以下として、熱間プレスすることが開示されている。めっきにより酸化を防止し、このめっきの剥離をほとんど生じることなく熱間プレスを行っている。また、例えば、特許文献2のプレス装置においては、プレス作業を行う空間を、不活性ガス、還元性ガス等の保護雰囲気で充満することが開示されている。
また、熱間プレスではなく、成形時に焼入れを行わない熱間鍛造においては、酸化スケールの発生を抑制するために、鍛造を行う環境下を不活性ガス雰囲気にすることが知られている(特許文献3、4)。
特開2005−238286号公報 実開昭48−47822号公報 特開平4−147737号公報 特開平4−118135号公報
熱間プレスにおける酸化スケールの発生を抑制するために、めっき処理を行うと、コストが増大するだけでなく、めっき処理を行ったことによる特有の問題も発生するおそれがある。一方、熱間プレスを行う際の酸化スケールの発生を抑制するために、ワークの加熱、搬送、成形・冷却を行う各装置の全体を、非酸化雰囲気下にすることが考えられる。しかしながら、このような大掛かりな非酸化雰囲気を形成するのは現実的ではなく、初期投資も増大してしまう。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、めっき処理をしていない鋼板に対して、酸化スケールの発生を抑制した簡単な方法によって熱間プレス成形を行うことができる熱間プレス装置及び熱間プレス方法を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気下において、鋼板であるワークを焼入れ可能な変態点以上の温度になるまで加熱する加熱工程と、
上記ワークの温度が、酸化が抑制される所定温度以下になったときに、該ワークを上記非酸化雰囲気下から大気圧下に取り出す取出工程と、
上記ワークの温度が620℃以上であるうちに、該ワークの冷却を伴った成形を開始する成形・冷却工程と、を含むことを特徴とする熱間プレス方法にある(請求項1)。
本発明の他の態様は、酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気下において、鋼板であるワークを焼入れ可能な変態点以上の温度になるまで加熱する加熱容器と、
該加熱容器内の上記ワークの温度が、酸化が抑制される所定温度以下になったときに、該ワークを上記加熱容器から取り出して搬送する搬送装置と、
該搬送装置によって上記加熱容器から搬送された上記ワークの温度が620℃以上であるうちに、該ワークの冷却を伴った成形を開始するプレス機と、を備えていることを特徴とする熱間プレス装置にある(請求項2)。
上記熱間プレス方法においては、熱間プレスを行う際に、簡単な方法によって酸化スケールの発生を抑制できる工夫をしている。
熱間プレス方法においては、加熱工程として、酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気下において、鋼板であるワークを焼入れ可能な変態点以上の温度になるまで加熱する。
次いで、取出工程として、ワークの温度が、酸化が抑制される所定温度以下になったときに、このワークを非酸化雰囲気下から大気圧下に取り出す。この取出しを行う理由は、ワークを搬送装置等によって成形を行うプレス機等へ搬送するためである。
ここで、取出しを行う時のワークの温度が800℃以上である場合には、ワークの酸化が促進され、ワークの表面に酸化スケールが形成されてしまうおそれがある。また、取出しを行う時のワークの温度は、次の成形・冷却工程を行うために、620℃よりも高い温度となる。
そして、成形・冷却工程として、ワークの温度が620℃以上であるうちに、このワークに対して成形を開始する。そして、成形を行うとともにワークを冷却する。ワークの温度が620℃以上であるうちに、成形・冷却を開始する理由は、これよりもワークの温度が低くなると、フェライトが析出し、ワークに対して焼入れを行うことが困難になるためである。
搬送装置等によって大気圧下に取り出されたワークは、その温度がほとんど低下しないうちに、迅速に、冷却を伴った成形を開始する。これにより、成形・冷却工程において、成形を行うとともに焼入れを行ったワークの表面に、酸化スケールが発生することを効果的に抑制することができる。
このように、熱間プレス方法においては、酸化スケールの発生を抑制して、大気圧下において熱間プレス成形を行うことができる。
それ故、上記熱間プレス方法によれば、めっき処理をしていない鋼板に対して、酸化スケールの発生を抑制した簡単な方法によって熱間プレス成形を行うことができる。
上記熱間プレス装置においては、加熱容器、搬送装置、プレス機を用いて、上記熱間プレス方法の場合と同様に、ワークに対してプレス成形を行うことができる。
それ故、上記熱間プレス装置によっても、めっき処理をしていない鋼板に対して、酸化スケールの発生を抑制した簡単な方法によって熱間プレス成形を行うことができる。
実施例に関する、熱間プレス装置を模式的に示す説明図。 実施例に関する、非酸化雰囲気の空間を閉じた状態の加熱容器を示す説明図。 実施例に関する、ワークを取り出すための挿通穴を開口した状態の加熱容器を示す説明図。 実施例に関する、ワークを取り出すための挿通穴を開口した状態の加熱容器を、図3に示す方向と直交する方向から見た状態で示す説明図。
上述した熱間プレス装置及び熱間プレス方法における好ましい実施の形態につき説明する。
上記熱間プレス装置及び熱間プレス方法において、上記酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気は、99.9%よりも多くの組成を、不活性ガス、又は不活性ガスと還元性ガスの混合ガスの雰囲気とすることができる。不活性ガスとしては窒素、還元性ガスとしては水素を用いることができる。
上記取出工程を行うとき、又は上記加熱容器からワークを取り出すときには、非酸化雰囲気を形成するための不活性ガス等を、非酸化雰囲気へ補充することができる。
上記焼入れ可能な変態点以上の温度は、例えば、800℃以上の温度とすることができる。また、上記酸化が抑制される所定温度は、例えば、800℃とすることができる。この所定温度は、例えば、750℃、700℃とすることもできる。
また、上記熱間プレス装置においては、上記加熱容器は、上記ワークが配置される下側容器部と、該下側容器部に重なって上記非酸化雰囲気の空間を形成する上側容器部とによって構成されており、上記下側容器部に対して上記上側容器部を閉じて、上記非酸化雰囲気の空間を形成した状態で、該空間内に配置された上記ワークに対して通電加熱又は誘導加熱を行うよう構成されていてもよい(請求項3)。
この場合には、加熱容器の構造を簡単にすることができる。また、ワークは、下側容器部と上側容器部とが重なり合った状態の加熱容器から取り出すことができる。これにより、ワークを取り出すときに、加熱容器内へ大気中の酸素が入りにくくするとともに、加熱容器内から非酸化雰囲気を形成する不活性ガス等が逃げにくくすることができる。
なお、ワークを取り出すときには、加熱容器内へ、非酸化雰囲気を形成するための不活性ガス等を補充することができる。
以下に、熱間プレス装置及び熱間プレス方法にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
本例の熱間プレス方法においては、酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気下において、鋼板であるワーク8を焼入れ可能な変態点以上の温度になるまで加熱する加熱工程と、ワーク8の温度が、酸化が抑制される所定温度になったときに、このワーク8を非酸化雰囲気下から大気圧下に取り出す取出工程と、ワーク8の温度が620℃以上であるうちに、このワーク8に対して冷却を伴った成形を開始する成形・冷却工程とを行う。
以下に、本例の熱間プレス装置1及び熱間プレス方法につき、図1〜図4を参照して詳説する。
本例の熱間プレス方法は、めっき処理を行っていない鋼板に対して、酸化スケールの発生を抑制して熱間プレスを行う。本例の鋼板は、自動車用部品として用いられる高張力鋼板(ハイテン材)である。本例の非酸化雰囲気は、99.9体積%以上が不活性ガスGとしての窒素の雰囲気によって形成される。
熱間プレス方法を行うに当たっては、次の加熱容器2、搬送装置3A,3B及びプレス機4を備えた熱間プレス装置1を用いる。
図1に示すごとく、加熱容器2は、酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気下において、鋼板であるワーク8を焼入れ可能な変態点以上の温度になるまで加熱するよう構成されている。搬送装置3Bは、加熱容器2内のワーク8が620℃以上であって酸化が抑制される所定温度以下の温度になったときに、このワーク8を加熱容器2から取り出してプレス機4へ搬送するよう構成されている。プレス機4は、搬送装置3Bによって加熱容器2から搬送されたワーク8の温度が620℃以上であるうちに、このワーク8に対して冷却を伴った成形を開始するよう構成されている。
本例のプレス機4は、金型41内にワーク8を挟み込んで、平板状のワーク8から所定形状の製品を成形するよう構成されている。金型41は、下型部42と上型部43とによって構成されており、下型部42は、架台45に配設されており、上型部43は、油圧シリンダー、サーボモータ等による動力源によって昇降する昇降ベース46の下側に配設されている。下型部42及び上型部43には、冷却媒体を通過させてワーク8の冷却を行う冷却通路44が形成されている。
プレス機4の金型41によって成形されるワーク8は、所定形状に成形されると同時に、低温に冷やされた金型41によって急冷される。そして、プレス機4においては、ワーク8に対して成形と焼入れとが同時に行われる。
図1に示すごとく、本例の搬送装置3A,3Bは、ワーク8がストックされたストック台5から加熱容器2内へワーク8を搬送する第1搬送装置3Aと、加熱容器2内からプレス機4へワーク8を搬送する第2搬送装置3Bとによって構成されている。本例の各搬送装置3A,3Bは、多関節ロボットから構成されている。各搬送装置3A,3Bは、ワーク8を把持する把持部31を有しているとともに、この把持部31を移動させるよう構成されている。なお、各搬送装置3A,3Bは、搬送時間を短縮するために、専用のロボットから構成することもできる。
図2に示すごとく、本例の加熱容器2は、通電を行ってワーク8を加熱するよう構成されている。加熱容器2は、下側容器部21と上側容器部22とを重ね合わせて、非酸化雰囲気の空間20を形成するよう構成されている。
本例の下側容器部21は、底板部211と、底板部211の全周において上方に立設して形成された側壁部212とによって構成されている。下側容器部21は、その側壁部212の上端付近において上側に開口しており、ワーク8が配置される容器凹部210を有している。
本例の上側容器部22は、天板部221と、天板部221の全周において下方に立設して形成された側壁部222とによって構成されている。上側容器部22は、その側壁部222の下端付近において下側に開口しており、下側容器部21における側壁部212の内側に重なって非酸化雰囲気の空間20を形成するよう構成されている。
なお、加熱容器2は、下側容器部21の側壁部212の外側に、上側容器部22の側壁部222が重なって、非酸化雰囲気の空間20を形成する構成にしてもよい。
図2〜図4に示すごとく、本例の下側容器部21の側壁部212には、ワーク8と把持部31とが通過可能な挿通穴213が形成されている。この挿通穴213は、下側容器部21に上側容器部22が重なり合ったときには、上側容器部22の側壁部222によって閉じられる。下側容器部21と上側容器部22とは、それぞれの側壁部212,222が内側と外側とに重なることにより、大気から遮断された空間20を形成するよう構成されている。挿通穴213は、側壁部212において、加熱前のワーク8が搬入される側と、加熱後のワーク8が搬出される側とに設けることができる。
また、各搬送装置3A,3Bの把持部31は、挿通穴213を介して加熱容器2内へのワーク8の搬入・搬出ができる形状に形成されている。
図1、図2に示すごとく、加熱容器2の外部には、不活性ガス(窒素等)Gのタンク25が配設されており、下側容器部21又は上側容器部22の少なくともいずれかには、タンク25から供給される不活性ガスGを空間20へ導入する導入口251が設けられている。
下側容器部21は、架台26に配設されており、上側容器部22は、油圧シリンダー、サーボモータ等による動力源によって昇降する昇降ベース27の下側に配設されている。上側容器部22は、シリンダー等の動力源によって、挿通穴213を閉じて非酸化雰囲気の空間20を形成する閉位置201(図2参照)と、挿通穴213を開口する開位置202(図3参照)とに昇降可能である。
図3、図4に示すごとく、上側容器部22を開位置202にして、加熱後のワーク8を搬出するときには、導入口251から加熱容器2内の空間20へ不活性ガスGを導入する。そして、加熱容器2内の空間20を不活性ガスGで充満させて、この空間20へ空気が入らないようにする。不活性ガスGは、導入口251から常時導入しておくことができる。なお、不活性ガスGの代りに、不活性ガスGと還元性ガスとの混合ガスを用いることもできる。
図2に示すごとく、本例の下側容器部21の内部には、ワーク8に通電を行うための一対の電極23が設けられている。また、上側容器部22の内部には、ワーク8を一対の電極23に押さえ込むための一対の電極押さえ部24が設けられている。一対の電極23と一対の電極押さえ部24とは、上下方向に互いに対向する位置に設けられている。一対の電極23は、ワーク8に接触し、制御電源61及びトランス・整流器62によって調整された所定の電圧を、ワーク8に対して印加するよう構成されている(図1参照)。
加熱容器2は、下側容器部21に対して上側容器部22を閉じて、酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気(不活性ガスG)の空間20を形成した状態で、一対の電極23を介してワーク8に通電を行うよう構成されている。
なお、加熱容器2内においては、通電加熱を行う代わりに、誘導加熱を行うこともできる。
次に、熱間プレス装置1を用いて熱間プレスを行う方法につき説明する。
まず、図1に示すごとく、加熱工程として、第1搬送装置3Aの把持部31によって、ストック台5からワーク8を把持し、このワーク8を、加熱容器2内へ搬入する。このとき、加熱容器2は、上側容器部22が開位置202にあり、下側容器部21の挿通穴213が開けられている(図3参照)。そして、第1搬送装置3Aは、挿通穴213を介して加熱容器2内へワーク8を搬入する。
次いで、図2に示すごとく、下側容器部21の一対の電極23上にワーク8が載置された後には、上側容器部22が閉位置201まで下降し、導入口251から不活性ガスGを導入して、加熱容器2内の空間20を酸素濃度が0.1体積%以下の非酸化雰囲気にする。なお、上側容器部22が開位置202にあるときも、導入口251から不活性ガスGを吹き出しておくことができる。
また、上側容器部22が閉位置201まで下降したときには、ワーク8が一対の電極23と一対の電極押さえ部24との間に挟持される。そして、制御電源61,62によって、一対の電極23を介してワーク8に通電を行い(符号Tで示す。)、このワーク8を、フェライト組織からオーステナイト組織に変態させるために、例えば800℃以上の温度になるまで加熱する。この加熱を行う際には、ワーク8が非酸化雰囲気中にあるため、酸化スケールの発生を抑制することができる。
次いで、図3に示すごとく、取出工程として、ワーク8の温度が、酸化が抑制される温度以下(例えば800℃以下)になったときに、上側容器部22を開位置202へ上昇させ、下側容器部21における挿通穴213を開口させる。そして、この挿通穴213の開口を行うと同時に、第2搬送装置3Bにおける把持部31を挿通穴213に挿通する。そして、この把持部31によってワーク8を把持し、このワーク8を加熱容器2の外部へ取り出す。このとき、ワーク8は、非酸化雰囲気下から大気圧下に取り出される。
また、図1に示すごとく、第2搬送装置3Bは、ワーク8の取出しを行った後、大気圧下において、このワーク8を直ちにプレス機4へ搬送する。ここで、取出しを行う時のワーク8の温度が800℃以上である場合には、ワーク8の酸化が促進され、ワーク8の表面に酸化スケールが形成されてしまうおそれがある。また、取出しを行う時のワーク8の温度は、次の成形・冷却工程を行うために、620℃よりも高い温度となる。
そして、成形・冷却工程として、ワーク8の温度が620℃以上であるうちに、このワーク8に対して冷却を伴った成形を開始する。ワーク8の温度が620℃以上であるうちに、成形・冷却を開始する理由は、これよりもワーク8の温度が低くなると、ワーク8に対して焼入れを行うことが困難になるためである。
第2搬送装置3Bによって大気圧下に取り出されたワーク8の温度がほとんど低下しないうちに、迅速に冷却を伴った成形を開始する。これにより、成形・冷却工程において、焼入れとともに成形を行ったワーク8の表面に、酸化スケールが発生することを効果的に抑制することができる。また、この成形を行ったワーク8に対して、酸化スケールを除去するためのショットブラスト加工等を省略することができる。
それ故、上記熱間プレス装置1及び熱間プレス方法によれば、めっき処理をしていない鋼板に対して、酸化スケールの発生を抑制した簡単な方法によって熱間プレス成形を行うことができる。
1 熱間プレス装置
2 加熱容器
3A,3B 搬送装置
4 プレス機
8 ワーク

Claims (3)

  1. 酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気下において、鋼板であるワークを焼入れ可能な変態点以上の温度になるまで加熱する加熱工程と、
    上記ワークの温度が、酸化が抑制される所定温度以下になったときに、該ワークを上記非酸化雰囲気下から大気圧下に取り出す取出工程と、
    上記ワークの温度が620℃以上であるうちに、該ワークの冷却を伴った成形を開始する成形・冷却工程と、を含むことを特徴とする熱間プレス方法。
  2. 酸素濃度0.1体積%以下の非酸化雰囲気下において、鋼板であるワークを焼入れ可能な変態点以上の温度になるまで加熱する加熱容器と、
    該加熱容器内の上記ワークの温度が、酸化が抑制される所定温度以下になったときに、該ワークを上記加熱容器から取り出して搬送する搬送装置と、
    該搬送装置によって上記加熱容器から搬送された上記ワークの温度が620℃以上であるうちに、該ワークの冷却を伴った成形を開始するプレス機と、を備えていることを特徴とする熱間プレス装置。
  3. 請求項2に記載の熱間プレス装置において、上記加熱容器は、上記ワークが配置される下側容器部と、該下側容器部に重なって上記非酸化雰囲気の空間を形成する上側容器部とによって構成されており、
    上記下側容器部に対して上記上側容器部を閉じて、上記非酸化雰囲気の空間を形成した状態で、該空間内に配置された上記ワークに対して通電加熱又は誘導加熱を行うよう構成されていることを特徴とする熱間プレス装置。
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