JP2011052297A - 熱処理設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理品に対する速やかな加熱と均一な加熱とをともに実現でき、高周波誘導加熱コイルを加熱源として用いながら焼戻しや浸炭或いは窒化等の処理を行い得る熱処理設備を提供する。
【解決手段】炉内に高周波誘導加熱コイル24を加熱源として備え、炉内に処理品Wを1個ずつ装入及び加熱して熱処理する熱処理設備において、処理品Wを囲う状態に処理品Wと誘導加熱コイル24との間の作用位置に挿入され、誘導加熱コイル24により誘導加熱されて内側の処理品Wに対し輻射熱を作用させる、導電材を用いて筒状に構成されたサセプタ26を、作用位置と作用位置から退避し、処理品Wを誘導加熱コイル24にて直接誘導加熱せしめる退避位置との間で移動可能に炉内に設けておく。
【選択図】 図1

Description

この発明は熱処理設備に関し、特に炉内に高周波誘導加熱コイルを加熱源として備え、炉内に処理品を1個ずつ装入及び加熱して熱処理する熱処理設備に関する。
従来この種の熱処理設備が、例えば歯車を1個ずつ焼入れするための熱処理設備として使用されている。
この熱処理設備は高周波誘導加熱コイル(以下単に誘導加熱コイルとする)にて処理品に誘導電流を生ぜしめ、その際に発生するジュール熱によって処理品を加熱するもので、直接処理品に誘導電流,ジュール熱を発生させるものであることから加熱を短時間で速やかに行うことができる利点を有している。
しかしながら一方でこの熱処理設備による処理品の直接加熱では処理品を均一加熱することが難しく、特に歯車など複雑形状の処理品を加熱する場合には処理品に加熱むら即ち加熱による温度むらが生じ易い問題がある。
一般にこの熱処理設備に用いられる誘導加熱コイルはターン数が少なく、コイルの一巻きごとの巻線と巻線との間隙に位置している部分と、丁度コイルの巻線に位置している部分即ちコイルの巻線に対して径方向に対向している部分とで、処理品に対する誘導加熱コイルによる加熱の強弱が発生し、処理品が不均一に加熱されてしまう。
また誘導加熱コイルは螺旋状に巻かれているので、周方向の位置の違いによっても処理品に加熱むらが発生してしまう。
このような処理品の加熱むらの発生、処理品の温度分布の大きなばらつきは、処理品を加熱してすぐには冷却せず(水焼入れや油焼入れ等のずぶ焼入れを行わず)、加熱した処理品をある時間均熱状態に保持して、その間に焼戻しを行ったり浸炭や窒化を行ったりする場合に特に大きな問題となる。
例えば浸炭処理の場合、処理品の温度分布に大きなばらつきがあると浸炭むら(浸炭深さのばらつき)が発生し、浸炭品質が悪化してしまう。
従来、誘導加熱コイルが処理品を速やかに加熱し得る利点を活かして、かかる誘導加熱コイルにて処理品を予備加熱室で予備加熱し、次いでこれを次室の加熱室に移動させて、そこで予備加熱後の処理品を電気ヒータにて加熱するようにした熱処理装置が下記特許文献1に開示されている。
しかしながらこの特許文献1に開示のものにあっては、処理品を予備加熱室から加熱室へと移動させなければならず、その間に処理品の温度が低下してしまう問題や、高温の処理品を移動させるための搬送機構にトラブルが発生する等の問題があり、而して搬送機構にトラブルが発生すると処理品の熱処理ラインのライン停止に繋がってしまう問題がある。
また熱処理のための設備も大掛りなものとなってしまう問題がある。
特開2009−115413号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、処理品に対する速やかな加熱と均一な加熱とをともに実現でき、高周波誘導加熱コイルを加熱源として用いながら焼戻しや浸炭或いは窒化等の処理を良好に行い得る熱処理設備を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、炉内に高周波誘導加熱コイルを加熱源として備え、該炉内に処理品を1個ずつ装入及び加熱して熱処理する熱処理設備において、前記処理品を囲う状態に該処理品と前記誘導加熱コイルとの間の作用位置に挿入され、該誘導加熱コイルにより誘導加熱されて内側の該処理品に対し輻射熱を作用させる、導電材を用いて筒状に構成されたサセプタを、該作用位置と該作用位置から退避し、該処理品を前記誘導加熱コイルにて直接誘導加熱せしめる退避位置との間で移動可能に前記炉内に設けたことを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記炉内を真空引きする真空引き手段が設けてあることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記炉内にガス供給するガス供給手段が設けてあることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記処理品を加熱後に冷却するガス冷却装置が設けてあることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記処理品を回転方向及び/又は上下方向に往復移動させる移動機構が設けてあることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、導電材を用いて筒状に構成したサセプタを炉内に設け、そしてこのサセプタを作用位置と退避位置との間で、即ち処理品を囲う状態に処理品と誘導加熱コイルとの間に位置し、誘導加熱コイルにより誘導加熱されて内側の処理品に対し輻射熱を作用させる作用位置と、その作用位置から退避し、処理品を誘導加熱コイルにて直接誘導加熱せしめる退避位置との間で移動可能となしたものである。
本発明の熱処理設備では、サセプタを作用位置に位置させた状態で誘導加熱コイルによる加熱を行うと、先ずサセプタに誘導電流が生じて、サセプタがジュール熱により加熱される。
そして加熱されたサセプタは、その内側に位置する処理品に対し輻射熱を作用させて処理品を加熱する。
このサセプタは筒状をなしており且つ輻射熱で内側の処理品を加熱するため、処理品を均一に加熱することができる。
但しこのサセプタを介した加熱は間接加熱であるため、処理品の加熱速度は遅くなる。
そこで本発明ではサセプタを移動可能に設けておき、誘導加熱コイルによる処理品の直接加熱も可能となしている。
かかる本発明の熱処理設備では、処理品を炉内に装入した後の加熱初期においてはサセプタを退避位置に退避させておいて、誘導加熱コイルにて処理品を直接加熱し、その後においてサセプタを作用位置に位置させて、かかるサセプタを介して処理品を誘導加熱コイルにより間接加熱するようになすことができる。
このようにすることで、処理品を短時間で速やかに加熱し昇温させることができるととともに、サセプタの作用によって処理品を均一加熱することができる。
しかも本発明では、誘導加熱コイルによる処理品の直接加熱と、サセプタを用いた間接加熱とを同一の炉,同一室内で行うことができるため、加熱のために処理品を室間移動することによって、その間に処理品を温度低下させてしまったり、搬送機構にトラブルが生じてそのことがライン停止に繋がる等の問題を生ぜしめない。
本発明では、誘導加熱コイルによる処理品の直接加熱で処理品の各部で加熱の不均一が生じたとしても、その後の時間の経過によって熱が処理品各部に伝達され、加熱の不均一が次第に是正されて行く。
加えてその後のサセプタによる間接加熱を経ることによって、処理品の温度分布は均等化する。
このような本発明の熱処理設備によれば、加熱源として誘導加熱コイルのみを備えている場合であっても、処理品を加熱温度にある時間均熱保持しておく必要のある焼戻しや浸炭或いは窒化等の処理を良好に行うことができる。
この場合において上記熱処理設備には、炉内を真空引きする真空引き手段を設けておくことができる(請求項2)。
このようにすることで熱処理設備に真空熱処理機能を付加することができる。
本発明ではまた、炉内にガス供給するガス供給手段を設けておくことができる(請求項3)。
この場合においてガス供給手段は、炉内に浸炭用又は窒化用ガスを供給するものとなしておくことができる。
このようにしておけば処理品を浸炭或いは窒化処理することが可能となる。この場合において処理品を均熱状態に保持しておくことができるため、浸炭むら或いは窒化むらを抑制しつつ処理品の浸炭或いは窒化処理を良好に行うことができる。
尚、ガス供給手段は不活性ガスを炉内に供給するものとなしておくこともできる。
この場合には不活性雰囲気下で焼入れ,焼戻し等各種の熱処理を行うことができる。
本発明ではまた、加熱後に処理品を冷却するガス冷却装置を熱処理設備に設けておくことができる(請求項4)。
このようにしておけば処理品の冷却による焼入れを同一炉内で行うことができる。
本発明では、更に、処理品を回転方向及び/又は上下方向に往復移動させる移動機構を熱処理設備に備えておくことができる(請求項5)。
このようにしておけば、移動機構によって処理品を回転方向に又は上下方向に、若しくは回転方向と上下方向とに往復移動させつつ熱処理することが可能となり、処理品に生ずる温度むらをより一層効果的に少なくし又は解消することが可能となって、熱処理品質をより一層高めることができる。
本発明の一実施形態の熱処理設備を示した図である。 図1の熱処理設備の一作用状態を示した図である。 図1のサセプタの他の形態例を示した図である。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10は本実施形態の熱処理設備における熱処理炉で円筒状をなしている。
この熱処理炉10の天井部12は上下に開閉可能な蓋部として構成されている。
尚、14は熱処理炉10における炉本体部を表している。
熱処理炉10の内部且つ上部には、円筒状をなす断熱材16Aと、その上端開口を閉鎖する円板状の断熱材16Bとが設けられている。
ここで断熱材16Bは、図1の部分拡大図に示しているように天井部12と一体に上下移動可能とされている。
断熱材16Bは、天井部12に設けられた第1の昇降シリンダ18のロッド20に連結されており、昇降シリンダ18のロッド20の上下移動に伴って、単独でも上下移動可能とされている。
この実施形態では断熱材16Bが昇降シリンダ18にて上昇移動することで、断熱材16Aの上端開口が開放され、また逆に断熱材16Bが上昇位置から下降することで、断熱材16Aの上端開口が閉鎖される。
断熱材16A,16Bにて囲まれた内側には加熱空間22が形成されており、そこに加熱源としての高周波誘導加熱コイル(以下単に誘導加熱コイルとする)24が配設されている。
16Cは、断熱材16Aの下端開口を閉鎖可能に昇降可能に設けられた円板状の断熱材で、この断熱材16Cは支持台を兼ねており、その上面に導電材にて円筒状に構成されたサセプタ26が載置されている。ここではサセプタ26はその全体が導電材で且つ肉厚均等の円筒状に構成されている。またその外径は誘導加熱コイル24の内径よりも小径とされている。
この断熱材16Cには外周部において第2の昇降シリンダ28のロッド30が連結されており、断熱材16Cがこの昇降シリンダ28によって昇降させられるようになっている。
断熱材16Cはその上昇端で断熱材16Aの下端開口を閉鎖し(図2(II)参照)、断熱材16A,16Bとともに内部にチャンバ32を形成する。
33は処理品Wを支持するテーブルで、このテーブル33は昇降ロッド34によって図中上下に移動可能とされている。
この昇降ロッド34は軸シール75を介して炉本体部14を貫通していて、その下端に第3の昇降シリンダ36のロッド38が連結され、昇降ロッド34がテーブル33とともに、この第3の昇降シリンダ36によって上下に移動させられるようになっている。
40は、昇降ロッド34と昇降シリンダ36のロッド38との連結部を覆うボックス部で、このボックス部40の外面にモータ42が設けられている。
そしてこのモータ42の出力軸に設けられたプーリ44と、昇降ロッド34に設けられたプーリ46とにまたがってベルト48が巻き掛けられ、昇降ロッド34がモータ42にて回転方向に往復運動させられるようになっている。
ここでプーリ46は昇降ロッド34に対して、軸方向に延びるキー若しくはスプラインによって軸方向に相対移動可能且つ回転方向に一体回転する状態で設けられている。
この実施形態では、昇降ロッド34と昇降シリンダ36とによって、処理品Wを上下方向に往復移動させる移動機構が構成されている。
また昇降ロッド34,モータ42,プーリ44と46及びベルト48等によって、処理品Wを回転方向に往復移動させる移動機構が構成されている。
即ちこの実施形態では処理品Wを上下方向に往復移動させる機構と、回転方向に往復移動させる機構とがともに備えられている。
熱処理炉10には、炉内に浸炭又は窒化用ガス,不活性ガス等を供給する第1のガス供給管50が接続されている。このガス供給管50にはバルブ(開閉バルブ)52が設けられている。これらガス供給管50及びバルブ52は第1のガス供給手段を構成する。
熱処理炉10には、炉内に冷却用ガス(具体的には冷却用の不活性ガス)を供給する第2のガス供給管70が接続されている。このガス供給管70にはバルブ(開閉バルブ)72が設けられている。これらガス供給管70及びバルブ72は第2のガス供給手段を構成する。
熱処理炉10にはまた、その内部を真空吸引する吸引管54が接続されている。吸引管54の他端は真空ポンプ56に接続され、また吸引管54にはバルブ(開閉バルブ)58が設けられている。
この実施形態では、これら吸引管54,真空ポンプ56及びバルブ58等にて真空引き手段が構成されている。
尚、74は炉内の圧力(真空度)検知用の圧力計である。
本実施形態ではまた、ガス冷却時に炉本体部14に導入された冷却用ガスを取り出して戻す循環配管60が設けられ、この循環配管60に、取り出したガスを冷却して再び炉内に戻す冷却装置62がバルブ(開閉バルブ)76とともに設けられている。これら循環配管60,バルブ76及び冷却装置62は上記第2のガス供給手段とともに全体としてガス冷却装置を構成している。
本実施形態の熱処理設備では、図1の部分拡大図に示しているように熱処理炉10における天井部12を開いて、テーブル33上に処理品Wを載せ、その後天井部12を閉じて先ず誘導加熱コイル24にて処理品Wを誘導加熱により直接加熱する。
即ち誘導加熱コイル24による電磁誘導によって処理品Wに誘導電流を生ぜしめ、その際に生ずるジュール熱によって処理品Wを直接的に加熱する。
このとき、処理品Wは誘導加熱コイル24による直接加熱によって短時間で速やかに加熱され昇温する。
尚この誘導加熱コイル24による処理品Wの初期の1次加熱を行う間、上記の昇降シリンダ36及びモータ42によって処理品Wを所定ストローク上下方向に往復移動させ、また回転方向に往復移動させる。
そのような往復移動を処理品Wに行わせながら誘導加熱コイル24にて処理品Wを誘導加熱する。
本実施形態では、このようにして処理品Wに対する初期の1次加熱を行ったところで、次に支持台を兼ねた断熱材16Cの上昇によってサセプタ26をともに上昇させ、これを図2(II)に示しているように誘導加熱コイル24と処理品Wとの間の作用位置、即ちサセプタ26が処理品Wを外周側から取り囲む作用位置に位置させる。
このようにサセプタ26を作用位置に位置させた状態で誘導加熱コイル24による加熱を行うと、先ず導電材から成るサセプタ26に誘導電流が生じ、その誘導電流によるジュール熱によってサセプタ26が加熱される。
そしてサセプタ26が加熱されると、加熱状態にあるサセプタ26から処理品Wに対して輻射熱が放射され、処理品Wがその輻射熱によって加熱される。
このとき処理品Wは、誘導加熱コイル24による直接加熱の場合と異なって、サセプタ26の輻射熱によって均一に加熱される。
尚後に説明するように、このときチャンバ32内にガス供給管50を通じて不活性ガス等がガス供給されている場合には、処理品Wはガスの対流による熱伝達によっても加熱される。
このサセプタ26を介して間接加熱を行う2次加熱に際しても、処理品Wを上下方向及び回転方向に往復移動させる。
またこのサセプタ26を介しての間接加熱に際しては、図2(II)に示しているように断熱材16Cにて円筒状をなす断熱材16Aの下端開口を閉鎖しておく。
以上のようにしてサセプタ26を介しての2次加熱を行い、且つ所定時間その加熱状態に保持した後において、次に図2(III)に示すように断熱材16B,16Cを開いた状態として、冷却装置62を用いて加熱処理後の炉内の処理品Wをガス冷却し徐冷,焼戻し又は焼入れを行う。
本実施形態では、炉内を真空吸引し、その真空状態で処理品Wを真空加熱処理することができる。またその際に炉内に不活性ガスを供給し、処理品Wを不活性ガス雰囲気下で真空熱処理することができる。
またこの実施形態では、図2の(II)に示す2次加熱で処理品Wを加熱状態且つ均熱状態で所定時間保持することが可能であり、従って本実施形態の熱処理設備によれば、処理品Wに対して焼戻し処理を良好に行うことができる。
更に本実施形態によれば、処理品Wを均熱状態に所定時間保持できることから、その際に炉内に浸炭用ガス或いは窒化用ガスを供給することで、処理品Wに対し浸炭処理或いは窒化処理を良好に施すことができる。
また浸炭処理に際して、カーボンを処理品Wの表層に浸入せしめた後、その後の均熱保持によって拡散処理することができる。
以上のような本実施形態の熱処理設備によれば、先ず処理品Wを誘導加熱コイル24にて直接加熱し、その後サセプタ26を作用位置に位置させて、かかるサセプタ26を介して処理品Wを間接加熱することができ、処理品Wを短時間で速やかに加熱し昇温させることができるととともに、サセプタ26の作用によって処理品Wを均一加熱することができる。
このような本実施形態の熱処理設備によれば、処理品Wを加熱温度にある時間均熱保持しておく必要のある焼戻し処理を良好に行うことができ、また処理品Wを良好に浸炭或いは窒化処理することができる。
更にガス冷却装置によって焼入れを同一炉内で行うことができる。
本実施形態では、処理品Wを回転方向及び上下方向に往復移動させる移動機構が備えてあって、処理品Wを回転方向及び上下方向に往復移動させつつ熱処理することができるため、処理品Wに生ずる温度むらを効果的に少なくし又は解消でき、熱処理品質を一層高めることができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上記したサセプタ26は、あくまで一例を示したにすぎないもので、このサセプタ26は他の様々な形態で構成しておくことが可能である。
図3(A),(B)はその一例を示している。
図3(A)の例は、サセプタ26全体を円筒状に構成するとともに、軸方向端部に肉厚の厚い厚肉部78を設けた例で、このようにしておくことで、サセプタ26における発熱を多くすることができる。
また図3(B)の例は、導電材から成るリング80と絶縁材から成るリング82とを組み合せて、全体として円筒状をなすサセプタ26を構成した例で、この例の場合、それらリング80と82との組合せによって或いはその組合せのパターンを種々変化させることで軸方向における導電材の間隔を調整することができる。
本発明ではまた、処理品Wを上下方向又は回転方向に往復移動させる機構を上例以外の他の構造ないし機構にて構成することも可能であるし、また処理品Wを熱処理炉10内に装入しセットするために、熱処理炉10の底部を開閉可能となしておくといったことも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
10 熱処理炉
18,28,36 昇降シリンダ
24 高周波誘導加熱コイル
26 サセプタ
34 昇降ロッド
44,46 プーリ
48 ベルト
50 ガス供給管
54 吸引管
56 真空ポンプ
60 循環配管
62 冷却装置
W 処理品

Claims (5)

  1. 炉内に高周波誘導加熱コイルを加熱源として備え、該炉内に処理品を1個ずつ装入及び加熱して熱処理する熱処理設備において、
    前記処理品を囲う状態に該処理品と前記誘導加熱コイルとの間の作用位置に挿入され、該誘導加熱コイルにより誘導加熱されて内側の該処理品に対し輻射熱を作用させる、導電材を用いて筒状に構成されたサセプタを、該作用位置と該作用位置から退避し、該処理品を前記誘導加熱コイルにて直接誘導加熱せしめる退避位置との間で移動可能に前記炉内に設けたことを特徴とする熱処理設備。
  2. 請求項1において、前記炉内を真空引きする真空引き手段が設けてあることを特徴とする熱処理設備。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記炉内にガス供給するガス供給手段が設けてあることを特徴とする熱処理設備。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記処理品を加熱後に冷却するガス冷却装置が設けてあることを特徴とする熱処理設備。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記処理品を回転方向及び/又は上下方向に往復移動させる移動機構が設けてあることを特徴とする熱処理設備。
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