<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(第1始動入球部又は非優先始動入球部)33,下作動口(第2始動入球部又は優先始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合に、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、上作動口33への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口34への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行される。
なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上作動口33に対する下作動口34の有利性を高める上では、上作動口33に係る払出個数よりも下作動口34に係る払出個数を多く設定することが好ましい。また、各作動口33,34に対する可変入賞装置32の有利性を高める上では、各作動口33,34に係る払出個数よりも可変入賞装置32に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は上下方向、より詳細には鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aの詳細について図5を用いて説明する。図5(a)は電動役物34aが閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)である場合を示し、図5(b)は電動役物34aが開放状態(サポート状態又はガイド状態)である場合を示している。
上作動口33を構成する作動口ケース33aは、手前側に張り出すとともに正面から見て略台形状をなしており、上辺長<下辺長となっている。このとき、作動口ケース33aの上辺長(すなわち上作動口33の左右幅)は、遊技球の直径よりも僅かに大きい長さとされ、下辺長は、電動役物34aが閉鎖状態にある場合において左右の電動役物34a間の距離よりも大きい長さとされている。また、電動役物34aが閉鎖状態にある場合には作動口ケース33aと電動役物34aの上端部との間隔が遊技球の直径よりも僅かに短くなるよう両作動口33,34の設置間隔が調整されている。
上記構成によれば、電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放されることで下作動口34への入賞が可能となる。特にこのとき、電動役物34aが閉鎖状態から開放状態に移行する動作途中では、上記のとおり上作動口33の作動口ケース33aが略台形状をなしておりそれが障害となることから、電動役物34aが十分に開放されるまでは下作動口34への遊技球の入賞が不可能となり、電動役物34aのほぼ全開状態でのみ入賞が可能となっている。つまり、上方から落下してきた遊技球は作動口ケース33aの側面に当たって外側に弾かれ、下作動口34に直接入賞することはない。これにより、電動役物34aが極短時間で開放される場合には下作動口34への入賞が極めて困難となり、電動役物34aの開放状態が継続される場合にのみ下作動口34への入賞が容易となる。
なお、上作動口33の作動口ケース33aを上記の如く略台形状とする構成以外にも、上作動口33の作動口ケース33aを上部幅狭、下部幅広の2段構成としたり、上作動口33の左右両側に略ハ字状のガイド片を設けたり、作動口ケース33aの斜め下方に障害釘を植設したりしても良い。
可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bを備えている。開閉扉32bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選又は特別外れ当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。なお、装飾部材39の上面には、上述した複数の一般入賞口31の一部が上方に開放された状態で設置されている。
メイン表示部43について、図6を用いて詳細に説明する。図6(a)はメイン表示部43及びその前方側を含めた領域の縦断面図、図6(b)はメイン表示部43を構成するセグメント表示器101の正面図である。
図6(a)に示すように、メイン表示部43は、セグメント表示器101と、当該セグメント表示器101が搭載される表示器用基板102と、セグメント表示器101の前方に設けられたカバーパネル103と、を備えている。
セグメント表示器101は、図6(b)に示すように、その表示面において横並びに3つの表示領域RS,AS,BSが設けられている。これら3つの表示領域RS〜BSには、それぞれ8個の表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8が設けられている。各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、各表示領域RS〜BSでは、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
3つの表示領域RS〜BSでは、同一の大きさ及び同一の形で所定の記号を表示することができるように各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8が配置されている。一の表示領域RSについて具体的には、第1〜第7表示用セグメントR1〜R7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1〜第7表示用セグメントR1〜R7は、数字の「1」〜「9」及びアルファベットの「F」,「H」,「L」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントR8は、円形状の表示用セグメントであり、第1〜第7表示用セグメントR1〜R7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、表示領域RSでは、「1」〜「9」及び「F」,「H」,「L」と、「1.」〜「9.」及び「F.」,「H.」,「L.」と、を少なくとも表示することができる。
なお、3つの表示領域RS〜BSにおいて、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であって、同一の大きさ及び同一の形で所定の記号を表示することが可能であれば、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8において表示される色が同一であることは必須ではなく、表示領域RS〜BS毎に異なる色が表示される構成としてもよく、任意又は全ての表示領域RS〜BSでは各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
3つの表示領域RS,AS,BSは、それぞれ異なる情報を遊技者や遊技ホールの管理者に対して明示(又は教示)する機能を有している。具体的には、左の表示領域RSは、大当たり当選となることで可変入賞装置32が開閉実行モードとなった場合(又は開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおける可変入賞装置32の大入賞口32aが開放される回数を明示するためのラウンド表示部RSである。
中間の表示領域ASは、上作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第1結果表示部ASである。この場合、第1結果表示部ASでは、上作動口33への入賞をトリガとして第1表示用セグメントA1〜第8表示用セグメントA8における点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。なお、変動表示の態様は任意である。上作動口33への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1結果表示部ASにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。また、ラウンド表示部RSとの関係において、第1結果表示部ASは当該ラウンド表示部RSに隣接させて設けられていると言える。
右側の表示領域BSは、下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第2結果表示部BSである。この場合、第2結果表示部BSでは、下作動口34への入賞をトリガとして第1表示用セグメントB1〜第8表示用セグメントB8における点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。なお、変動表示の態様は任意である。下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第2結果表示部BSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
セグメント表示器101の前面には、ラウンド表示部RSの下方位置にラウンド表示を行う場所であることを明示するための記号として「R」が付されており、第1結果表示部ASの下方位置に上記上作動口33への入賞に基づく抽選の結果の表示を行う場所であることを明示するための記号として「1」の数字が付されており、第2結果表示部BSの下方位置に上記下作動口34への入賞に基づく抽選の結果の表示を行う場所であることを明示するための記号として「2」の数字が付されている。
ここで、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、対応する結果表示部AS,BSにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の結果表示部が設けられ、いずれの作動口33,34への入賞が発生したとしてもその単一の結果表示部において変動表示が行われる構成においては、当該単一の結果表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
上記構成のセグメント表示器101は、表示面とは反対側から表示器用基板102上に搭載されている。表示器用基板102は後述する主制御装置と電気配線を通じて電気的に接続されており、主制御装置から表示器用基板102に駆動信号が出力されることで、各表示用セグメントR1〜R8,A1〜A8,B1〜B8が点灯される。
セグメント表示器101が搭載された表示器用基板102は、装飾部材39に設けられた開口部39aを通じてセグメント表示器101の各表示部RS〜BSの全体が当該装飾部材39の前面において露出するように位置決めされて、装飾部材39の裏側から固定されている。
装飾部材39の開口部39aは、セグメント表示器101よりもパチンコ機10前方においてカバーパネル103によって塞がれている。カバーパネル103は、セグメント表示器101における各表示部RS〜BSの全体と対向しており、パチンコ機10前方から窓パネル62及びカバーパネル103を通じて上記各表示部RS〜BSにおける表示が視認可能となるように半透明に形成されている。具体的には、カバーパネル103は、合成樹脂製であり、黒色半透明に形成されている。このようにカバーパネル103を半透明とすることで、各表示部RS〜BSにおける表示を視認可能としながら、カバーパネル103を無色透明に形成する構成に比べ、各表示部RS〜BSにおける表示が目立たなくなる。これにより、各表示部RS〜BSにおける表示よりも後述する図柄表示装置41の表示などに遊技者の注意を引き付けることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、カバーパネル103を無色透明に形成したり、当該カバーパネル103を不具備としてもよい。
役物用表示部44は、図示による詳細な説明は省略するが、メイン表示部43と同様にセグメント表示器を有しており、当該セグメント表示器には役物用結果表示部が設けられている。役物用結果表示部は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用結果表示部では、スルーゲート35への入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用結果表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。なお、役物用表示部44は、上記の構成に限定されることはなく、メイン表示部43にて例示した他の構成を適用してもよく、メイン表示部43とは異なる構成を適用してもよい。
可変表示ユニット36には、図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて開始される。すなわち、第1結果表示部ASにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われるとともに、第2結果表示部BSにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、第1結果表示部AS及び図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口33に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、センターフレーム42の前面側における右上部分には、第2結果表示部BS及び図柄表示装置41に対応した第2保留ランプ部46が設けられている。遊技球が下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上述したように、センターフレーム42の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、第1保留ランプ部45及び第2保留ランプ部46の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。
センターフレーム42の下部には、役物用表示部44の役物用結果表示部に対応した第3保留ランプ部47が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第3保留ランプ部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45〜47が図柄表示装置41の一部で表示される構成等であってもよい。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び音声ランプ制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は、基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や音声ランプ制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
また、裏パック91には、裏パックユニット15の回動軸側であって上縁側に外部出力端子板99が設けられている。外部出力端子板99には、タンク95などで遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、及び開閉実行モードなどの状態移行に際して(又は、状態に移行している間)信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源及び発射制御装置98は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図7のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202には、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97及び各種検知センサ211a〜211eなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源及び発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211eの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置81のMPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、上作動口33及び下作動口34への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び音声ランプ制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。そして、一般入賞口31への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置32への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口33への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口34への入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置82には、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、及びメイン表示部43を構成するセグメント表示器101が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU202において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるように、MPU202において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU202においてセグメント表示器101における第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSの表示制御が実行されるとともに、可変入賞装置32の開閉実行モードに際してはセグメント表示器101におけるラウンド表示部RSの表示制御が実行される。
さらには、MPU202の出力側には、外部出力端子板99が接続されている。この場合、外部出力端子板99には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子(第1状態信号出力端子)99aと、大当たり及び特別外れ信号出力端子(第2状態信号出力端子)99bとが設けられている。
MPU202は、遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子99aを通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子99aからLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
また、本パチンコ機10では、後述するように上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく当否抽選の結果が大当たり当選でなかったとしても、可変入賞装置32が開閉実行モードに移行することとなる特別外れ結果(すなわち、小当たり)を遊技結果の1種として備えている。この場合に、MPU202は、遊技結果が大当たり結果となった場合又は遊技結果が特別外れ結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり及び特別外れ信号出力端子99bを通じて大当たり及び特別外れ信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり及び特別外れ信号出力端子99bからLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果又は特別外れ結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
停電監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御装置98とを中継し、また電源及び発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置98は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置82では、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容の抽選を実行する。
ここで、図柄表示装置41の表示内容について図8に基づいて説明する。図8は図柄表示装置41の表示画面Gを示す図である。
図8(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。また、図8(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。
また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、後述する通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、15R確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
また、後述する明示2R確変大当たり結果となる場合には、異なる数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了し、その後に、明示用動画が表示されるようになっている。また、後述する非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果となる場合には、異なる数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了し、その後に、共通用動画が表示されるようになっている。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。
表示画面Gの下部における左側には、第1保留表示領域Gaが設定されており、表示画面Gの下部における右側には、第2保留表示領域Gbが設定されている。
第1保留表示領域(非優先側保留表示領域)Gaは、遊技球が上作動口33に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Ga1〜Ga4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が上作動口33に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて第1保留表示領域Gaには、第1単位保留表示領域Ga1、第2単位保留表示領域Ga2、第3単位保留表示領域Ga3、第4単位保留表示領域Ga4が設定されている。
例えば、遊技球が上作動口33に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1のみにて所定の保留用画像が表示され、遊技球が上作動口33に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Ga1〜第4単位保留表示領域Ga4の全てにおいて所定の保留用画像が表示される。当該第1保留表示領域Gaにおける表示内容は、後に詳細に説明する。
また、第2保留表示領域(優先側保留表示領域)Gbは、遊技球が下作動口34に入賞した場合の最大保留個数と同一の数の単位保留表示領域Gb1〜Gb4が左右方向に並設されるように区画表示されている。具体的には、遊技球が下作動口34に入賞した場合の最大保留個数は4個であり、これに対応させて第2保留表示領域Gbには、第1単位保留表示領域Gb1、第2単位保留表示領域Gb2、第3単位保留表示領域Gb3、第4単位保留表示領域Gb4が設定されている。
例えば、遊技球が下作動口34に入賞した場合の保留個数が1個の場合には、第1単位保留表示領域Gb1のみにて保留用画像が表示され、遊技球が下作動口34に入賞した場合の保留個数が4個の場合には、第1単位保留表示領域Gb1〜第4単位保留表示領域Gb4の全てにおいて保留用画像が表示される。当該第2保留表示領域Gbにおける表示内容は、後に詳細に説明する。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図9に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43の第1結果表示部AS及び第2結果表示部BS並びに図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ231に適宜格納される。RAM204には、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア232が設けられている。そして、この保留球格納エリア232に、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図10を用いて説明する。図10に示すように、当否テーブルとしては、図10(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図10(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図10(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図10(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
また、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるが、本パチンコ機10においては、外れ結果として、特別外れ結果と通常外れ結果との2種類が設定されている。これらの違いについては後に説明する。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
ここで、開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、大入賞口32aの開閉が15回(高頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は30sec(高頻度時間)が経過するまで又は大入賞口32aへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続される。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、大入賞口32aの開閉が2回(低頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は0.2sec(低頻度時間)が経過するまで又は大入賞口32aへの入賞個数が6個(低頻度個数)となるまで継続される。
この場合に、本パチンコ機10では、発射ハンドル54が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構53が駆動制御される。これに対して、低頻度入賞モードでは、上記のとおり1回の大入賞口32aの開放時間は0.2secとなっている。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の大入賞口32aの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける大入賞口32aの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間及び1回の開放に対する開放限度個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。
但し、高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの間での特典の差異を明確にする上では、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない構成とするとよい。例えば、高頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも短く設定する一方、低頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも長く設定する構成としてもよい。また、遊技球の発射間隔及び1回の大入賞口32aの開放時間が上記のものでなかったとしても、低頻度入賞モードでは、前者よりも後者の方が短くなるように設定することで、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない構成を容易に実現することができる。
下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用表示部44における1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア222に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図11を用いて説明する。図11に示すように、振分テーブルとしては、図11(a)の第1結果表示部用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図11(b)の第2結果表示部用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、図11(a)に示すように、遊技結果の振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)、非明示2R確変大当たり結果(非明示高確率対応遊技結果又は潜伏確変状態となる結果)、明示2R確変大当たり結果(明示高確率対応遊技結果又は突然確変状態となる結果)、15R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)が設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。換言すれば、通常大当たり結果は、通常大当たり状態(低確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
非明示2R確変大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードがそれまでのモードに維持される大当たり結果である。換言すれば、非明示2R確変大当たり結果は、非明示2R確変大当たり状態(非明示高確率対応遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
明示2R確変大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、明示2R確変大当たり結果は、明示2R確変大当たり状態(明示高確率対応遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
15R確変大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、15R確変大当たり結果は、15R確変大当たり状態(高確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜14」が非明示2R確変大当たり結果に対応しており、「15〜19」が明示2R確変大当たり結果に対応しており、「20〜29」が15R確変大当たり結果に対応している。
上記のように、確変大当たり結果として、非明示2R確変大当たり結果及び明示2R確変大当たり結果が設定されていることにより、確変大当たり結果の態様が多様化する。すなわち、3種類の確変大当たり結果を比較した場合、遊技者にとっての有利度合いは、開閉実行モードにおいて高頻度入賞モードとなり且つサポートモードでは高頻度サポートモードとなる15R確変大当たり結果が最も高く、開閉実行モードにおいて低頻度入賞モードとなるもののサポートモードでは高頻度サポートモードとなる明示2R確変大当たり結果が次に高く、開閉実行モードにおいて低頻度入賞モードとなるとともにサポートモードでは低頻度サポートモードとなる非明示2R確変大当たり結果が最も低くなる。これにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特に、非明示2R確変大当たり結果では、開閉実行モードの終了後において、当否抽選モードが高確率モードに移行するものの、サポートモードが通常遊技状態と同様に低頻度サポートモードとなる。そうすると、遊技状態として、電動役物34aのサポートモードが低頻度サポートモードで共通しているにも関わらず、当否抽選モードが高確率モードとなる遊技状態を作り出すことができ、遊技者に対して当否抽選モードが高確率モード又は低確率モードのいずれであるか予測させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
一方、第2結果表示部用の振分テーブルでは、図11(b)に示すように、遊技結果の振分先として、通常大当たり結果及び15R確変大当たり結果のみが設定されている。そして、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が15R確変大当たり結果に対応している。
上記のように本パチンコ機10では、大当たり当選となった場合の遊技結果の振分態様は、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合と、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっている。
ここで、第1結果表示部用の振分テーブル及び第2結果表示部用の振分テーブルのいずれであっても、大当たり当選となった場合に確変大当たり結果となる確率は、同一となっている。つまり、第1結果表示部用の振分テーブルでは、非明示2R確変大当たり結果、明示2R確変大当たり結果及び15R確変大当たり結果に割り当てられている大当たり種別カウンタC2の値の数は、20個となっている。また、第2結果表示部用の振分テーブルでは、15R確変大当たり結果に割り当てられている大当たり種別カウンタC2の値の数は、20個となっている。したがって、開閉実行モードの終了後に当否抽選モードが高確率モードとなる確率は、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合と、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合とで同一となっている(具体的には、2/3)。
但し、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となり且つ確変大当たり結果が発生する場合、必ず15R確変大当たり結果となるのに対して、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となり且つ確変大当たり結果となる場合、1/4の確率で非明示2R確変大当たり結果又は明示2R確変大当たり結果となり、1/2の確率で15R確変大当たり結果となる。つまり、確変大当たり結果のうち遊技者にとって最も有利度合いが高い15R確変大当たり結果の発生確率は、下作動口34への入賞に基づいて大当たり当選となった場合の方が、上作動口33への入賞に基づいて大当たり当選となった場合よりも高くなる。
また、非明示2R確変大当たり結果では、上記のとおり開閉実行モードの終了後に当否抽選モードは高確率モードに移行するものの、サポートモードは低頻度サポートモードへ移行することとなるため、15R確変大当たり結果及び明示2R確変大当たり結果と比較した場合に、電動役物34aが開放状態となりにくいことによりそれだけ遊技球の払出を受ける機会が減り、さらには第2結果表示部用の振分テーブルに基づいて振分抽選が行われる可能性が低くなる。
以上のとおり、上作動口33と下作動口34とにおいて、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。したがって、遊技者は上作動口33及び下作動口34のうち、下作動口34への入賞が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、それに伴って、下作動口34への入賞頻度が高くなる高頻度サポートモードへの遊技者の注目度が高くなる。
また、本パチンコ機10では、上記のとおり、当否抽選において外れ結果となった場合に、通常外れ結果又は特別外れ結果となる。この場合、外れ結果となった場合に比較的高確率で発生する通常外れ結果では、開閉実行モードに移行することはなく、さらに当否抽選モード及びサポートモードの変更は発生しない。
一方、外れ結果となった場合に比較的低確率で発生する特別外れ結果では、特別外れ状態となる。特別外れ状態では、当否抽選において外れ結果となった状況において開閉実行モードに移行することとなる。但し、移行先の開閉実行モードは、低頻度入賞モードである。したがって、特別外れ結果となったとしても、大入賞口32aへの遊技球の入賞は期待できない。また、開閉実行モードの終了後には、当否抽選モード及びサポートモードの移行は発生しない。
上記のように特別外れ結果を設定することで、可変入賞装置32の大入賞口32aの開放を演出として用いることができる。ここで、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態下で、特別外れ結果となった場合、低頻度入賞モードとして開閉実行モードに移行するのみであり、その後には上記通常遊技状態に復帰する。これに対して、上記非明示2R確変大当たり結果が発生した場合には、低頻度入賞モードである開閉実行モードに移行し、その後にはサポートモードが低頻度サポートモードであるものの当否抽選モードが高確率モードとなる。そうすると、通常遊技状態下での特別外れ結果の発生及び非明示2R確変大当たり結果の発生は、同一の低頻度入賞モードとして開閉実行モードに移行すること及びその後にサポートモードが低頻度サポートとなることで共通し、両者の差異は前者においては当否抽選モードが低確率モードとなるのに対して後者においては高確率モードとなることで相違する。つまり、通常遊技状態下での特別外れ結果の発生及び非明示2R確変大当たり結果の発生は、可変入賞装置32の挙動及び下作動口34の電動役物34aの挙動といった各可動物の挙動が共通し、内部的な抽選状態のみが相違することとなる。これにより、通常遊技状態下において低頻度入賞モードである開閉実行モードが発生した場合には、その後に当否抽選モードが高確率モードに移行しているか否かを想像させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、当否抽選モードが低確率モードである場合には、図10(a)に示すように、特別外れ結果となる乱数の値は大当たり当選となる乱数の値と同様に2個である。一方、当否抽選モードが高確率モードである場合には、図10(b)に示すように、特別外れ結果となる乱数の値は、大当たり当選となる乱数の値の数及び低確率モードで特別外れ結果となる乱数の値の数よりも少ない1個である。このように特別外れ結果となる乱数の値の数を、高確率モード下における大当たり当選となる乱数の値の数よりも少なくすることで、高確率モード下では特別外れ結果となる確率よりも大当たり当選となる確率を高くすることができる。また、特別外れ結果となる乱数の値の数を、低確率モード下よりも高確率モード下の方を少なく設定することで、高確率モード下では特別外れ結果となる確率を低確率モード下よりも低くすることができる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU202では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図8の表示内容について具体的に説明すると、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中段の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、高頻度入賞モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43の第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア233に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物34aを開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU202では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が用いられる。また、MPU202では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224が用いられる。
<保留球格納エリア232の構成>
次に、保留球格納エリア232の構成を、図12を用いてより詳細に説明する。
第1結果表示部用保留エリアRaは、上作動口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を時系列的に格納するための保留エリアである。また、第2結果表示部用保留エリアRbは、下作動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を時系列的に格納するための保留エリアである。ここで、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbは、同一の構成となっているため、以下には、両保留エリアRa,Rbのうち第1結果表示部用保留エリアRaの構成について説明する。
第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリア〜第4エリアの4つの記憶エリアと、保留数記憶領域とより構成されている。各記憶エリアは、大当たり乱数カウンタC1の値を格納するためのC1記憶領域と、大当たり種別カウンタC2の値を格納するためのC2記憶領域と、リーチ乱数カウンタC3の値を格納するためのC3記憶領域とより構成されている。この第1エリア〜第4エリアの4つの記憶エリアにより、上作動口33への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
C1記憶領域は2バイトで構成されており、0〜599のいずれかの大当たりカウンタC1値が0〜9の下位10ビットを用いて格納されるようになっている。C1記憶領域のうち10〜15の上位6ビットは未使用領域となっている。
C2記憶領域は1バイトで構成されており、0〜29のいずれかの大当たり種別カウンタC2値が0〜4の下位5ビットを用いて格納されるようになっている。C2記憶領域のうち5〜7の上位2ビットは未使用領域となっている。
C3記憶領域は1バイトで構成されており、0〜238のいずれかのリーチ乱数カウンタC3値が0〜7の全8ビットを用いて格納されるようになっている。
保留数記憶領域は、記憶エリアの使用数、すなわち上作動口33に遊技球が入賞して保留された個数を記憶するための記憶領域である。保留数記憶領域は1バイトで構成されており、0〜4のいずれかの値が0〜2の下位3ビットを用いて格納されるようになっている。保留数記憶領域のうち3〜7の上位5ビットは未使用領域となっている。
また、保留球格納エリア232には、第1結果表示部用保留エリアRaにおける保留数と第2結果表示部用保留エリアRbにおける保留数との和の数の情報を記憶するための総保留数記憶領域が設けられている。総保留数記憶領域は1バイトで構成されており、0〜8のいずれかの値が0〜3の下位4ビットを用いて格納されるようになっている。総保留数記憶領域のうち4〜7の上位4ビットは未使用領域となっている。
図9に示す実行エリアAEは、各結果表示部AS,BSの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された各値を移動させるためのエリアである。実行エリアAEは、各結果表示部用保留エリアRa,Rbの1つ分の記憶エリアと同一構成、すなわち、2バイト構成のC1記憶領域と、1バイト構成のC2記憶領域と、1バイト構成のC3記憶領域とにより構成されている。
<主制御装置81にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にて、作動口33,34への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
ステップS104における作動口用の入賞処理及びステップS105におけるスルー用の入賞処理について以下に説明する。
<作動口用の入賞処理>
先ず、作動口用の入賞処理について図14のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS201では、遊技球が上作動口33に入賞(始動入賞)したか否かを上作動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が上作動口33に入賞したと判定すると、ステップS202では、払出制御装置97に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS203では、上作動口33に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS204では、第1結果表示部用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第1結果表示部用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数RaNをセットする(以下、第1始動保留記憶数RaNともいう)。その後、ステップS205では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
ステップS201にて遊技球が上作動口33に入賞していないと判定した場合、ステップS206では、遊技球が下作動口34に入賞(始動入賞)したか否かを下作動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が下作動口34に入賞したと判定すると、ステップS207にて払出制御装置97に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS208では、下作動口34に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS209では、第2結果表示部用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数RbNをセットする(以下、第2始動保留記憶数RbNともいう)。その後、ステップS205にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS201,ステップS206が共にNOの場合、すなわち上作動口33,下作動口34のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
なお、上記ステップS202,S207にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S501にて払出制御装置97に対して送信される。
ここで、ステップS205の情報取得処理を図15のフローチャートにより詳細に説明する。
先ずステップS301では、上述したステップS204又はステップS209にてセットした始動保留記憶数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する結果表示部用保留エリアの始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて総保留数記憶領域に格納された値(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS304では、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する結果表示部用保留エリアの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する。
つまり、第1始動保留記憶数RaNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに格納する。
また、第2始動保留記憶数RbNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに格納する。
続くステップS305では、上作動口33又は下作動口34に遊技球が入賞したことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報である作動入賞コマンド(始動入賞コマンド又は始動入賞情報)の選定処理を実行する。具体的には、始動保留記憶数Nとして第1始動保留記憶数RaN又は第2始動保留記憶数RbNのいずれがセットされているかにより、今回の情報取得処理の対象となった作動口が上作動口33又は下作動口34のいずれであるかを特定する。下作動口34である場合には、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回の作動入賞コマンドとして下作動口34への入賞が発生したことの情報を含む作動入賞コマンドを選定する。
一方、上作動口33である場合には、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回の作動入賞コマンドとして、上作動口33への入賞が発生したことの情報と、ステップS304にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納した大当たり乱数カウンタC1の値の情報及び大当たり種別カウンタC2の値の情報と、を含む作動入賞コマンドを選定する。つまり、この場合の作動入賞コマンドには、大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値がそのまま含まれている。
続くステップS306では、ステップS305にて選定した作動入賞コマンドを音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定した後に、本情報取得処理を終了する。ステップS306にて設定された作動入賞コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した作動入賞コマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第1保留ランプ部45及び第2保留ランプ部46における表示や、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gbにおける表示を、保留個数の増加に対応させて変更するための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
なお、作動入賞コマンドに代えて、上作動口33への入賞が発生したことの情報を含む保留報知コマンドと、当該入賞に係る保留情報における当否抽選や振分抽選に対応した情報を含む内容コマンドとが音声ランプ制御装置82に送信される構成としてもよい。
<スルー用の入賞処理>
次に、スルー用の入賞処理について図16のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS401では、遊技球がスルーゲート35に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート35に入賞したと判定した場合には、ステップS402に進み、役物保留記憶数SNが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。
遊技球がスルーゲート35に入賞し、且つ、役物保留記憶数SN<4であることを条件にステップS403に進み、役物保留記憶数SNを1インクリメントする。続く、ステップS404では、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM204の電役保留エリア233の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、保留記憶数と対応する可変表示ユニット36の第3保留ランプ部47を点灯させた後、本入賞処理を終了する。第3保留ランプ部47は左側から順次点灯されるようになっており、例えば役物保留記憶数SNが1であれば左端の第3保留ランプ部47が点灯され、役物保留記憶数SNが4であれば全ての第3保留ランプ部47が点灯されるようになっている。
一方、ステップS401でスルーゲート35に遊技球が入賞したと判定されなかった場合又はステップS402にて役物保留記憶数SNの値が上限値以上と判定された場合には電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図17のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS501〜S507の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS508,S509のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS501では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置97に対して送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS502では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS503では、払出制御装置97より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS504では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、変動表示を行う側の結果表示部AS,BSの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS505では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS506では、下作動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定、役物用表示部44の表示制御などを行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。
続くステップS507では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する(ステップS508,S509)。つまり、ステップS508では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS509では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS501〜S506の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS504の遊技回制御処理を図18〜図25のフローチャート等を参照して説明する。
遊技回制御処理では、先ずステップS601にて、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS602以降の処理、すなわちステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理及びステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口33,34への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS602にて、メイン表示部43が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM204のその他フラグ格納エリア235における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれか一方について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
メイン表示部43が変動表示中でない場合には、ステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS603にて、共通保留数CRNが「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、上作動口33及び下作動口34のいずれについても始動保留記憶数が「0」であることを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS604にて第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS605にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS604のデータ設定処理及びステップS605の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、データ設定処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS701にて、第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている第2始動保留記憶数RbNが「0」か否かを判定する。第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合にはステップS702〜ステップS707の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、第2始動保留記憶数RbNが「0」でない場合にはステップS708〜ステップS713の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数CRNが1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、第2始動保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち第2結果表示部BSについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、第1始動保留記憶数RaNが1以上であるか否かに関係なく、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として設定するようにした。これにより、第1結果表示用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口34に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が優先されることとなる。
第1結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS702にて、第1結果表示部用保留エリアRaの第1保留記憶数RaNを1ディクリメントする。続くステップS703では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS704では、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS705にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS706では、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されている場合には、それを消去し、記憶されていない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始が第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれであるかを特定するための情報である。
続くステップS707では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1結果表示部用保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち上作動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS707にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信したシフト時コマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第1保留ランプ部45における表示や、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
第2結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS708にて、第2結果表示部用保留エリアRbの第2保留記憶数RbNを1ディクリメントする。続くステップS709では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS710では、第2結果表示部用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS711にて第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS712では、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されていない場合には第2結果表示部フラグを格納し、記憶されている場合にはその状態を維持する。
続くステップS713では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが第2結果表示部用保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち下作動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS713にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信したシフト時コマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第2保留ランプ部46における表示や、図柄表示装置41の第2保留表示領域Gbにおける表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
次に、変動開始処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS801にて、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられた高確率モードフラグ格納エリア(高確率状態情報記憶手段)に高確率モードフラグ(高確率状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。高確率モードフラグは、確変大当たり結果の発生に係る開閉実行モードの終了に際して格納され、その後に通常大当たり結果が発生した場合に消去されるフラグである。
高確率モードでない場合には、ステップS802にて低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図10(a)に示すように低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。一方、高確率モードである場合には、ステップS803にて高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図10(b)に示すように高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
ステップS802又はステップS803の処理の後は、ステップS804〜ステップS812にて、今回の遊技回の遊技結果を設定するための処理を実行するとともに、今回の遊技回において第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれかで実行される変動表示を終了させる場合の停止結果を設定するための処理などを実行する。この場合に、停止結果を設定する場合には、ROM203における停止結果情報群記憶手段としての停止結果テーブル記憶エリア224に記憶されている各種停止結果テーブル(停止結果情報群)が参照される。
ここで、当該停止結果テーブルについて、図21を用いて説明する。図21(a)は明示2R確変用の停止結果テーブルであり、図21(b)は非明示2R確変用の停止結果テーブルであり、図21(c)は15R確変用の停止結果テーブルであり、図21(d)は通常大当たり用の停止結果テーブルであり、図21(e)は特別外れ用の停止結果テーブルであり、図21(f)は通常外れ用の停止結果テーブルである。
停止結果の情報は、ROM203において停止結果データとして予め記憶されている。各停止結果データは、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける変動表示が終了する場合に表示させる停止結果の内容だけが設定されているのではなく、開閉実行モードに移行する場合にラウンド表示部RSに表示させるためのラウンド回数(大入賞口32aの開放回数)の内容も合わせて設定されている。つまり、各停止結果データには、結果表示部における停止結果の内容と、ラウンド表示部RSにおけるラウンド回数の内容とが一対となって設定されている。
停止結果データとしては、データ1〜データ12の複数のデータが記憶されている。そして、これらデータ1〜データ12のうち、データ1及びデータ2が明示2R確変用の停止結果データであり、データ3及びデータ4が非明示2R確変用の停止結果データであり、データ5及びデータ6が15R確変用の停止結果データであり、データ7及びデータ8が通常大当たり用の停止結果データであり、データ9及びデータ10が特別外れ用の停止結果データであり、データ11及びデータ12が通常外れ用の停止結果データである。つまり、各遊技結果に応じてそれぞれ複数の停止結果データが設定されている。
なお、1の遊技結果に対して2個の停止結果データが設定されていることは必須ではなく、遊技結果に対して設定されている停止結果データの数が各遊技結果毎に異なっていてもよく、所定の組み合わせで異なっていてもよい。
明示2R確変用の停止結果テーブル、非明示2R確変用の停止結果テーブル、15R確変用の停止結果テーブル及び通常大当たり用の停止結果テーブルのそれぞれには、大当たり種別カウンタC2の値と停止結果データとの対応関係が記憶されている。具体的には、大当たり種別カウンタC2の値に対して停止結果データのアドレスが対応付けて記憶されている。一方、特別外れ用の停止結果テーブル及び通常外れ用の停止結果テーブルのそれぞれには、大当たり乱数カウンタC1の値と停止結果データとの対応関係が記憶されている。具体的には、大当たり乱数カウンタC1の値に対して停止結果データのアドレスが対応付けて記憶されている。
各停止結果テーブルについて詳細には、明示2R確変用の停止結果テーブルには、図21(a)に示すように、明示2R確変大当たり結果に対応した大当たり種別カウンタC2の値として設定されている「15〜19」のうち、「15〜17」がデータ1の停止結果データに対応しており、「18〜19」がデータ2の停止結果データに対応している。この場合、データ1の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「2」となっており、結果表示の内容が「5」となっている。また、データ2の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「2」となっており、結果表示の内容が「7」となっている。
非明示2R確変用の停止結果テーブルには、図21(b)に示すように、非明示2R確変大当たり結果に対応した大当たり種別カウンタC2の値として設定されている「10〜14」のうち、「10〜12」がデータ3の停止結果データに対応しており、「13〜14」がデータ4の停止結果データに対応している。この場合、データ3の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「2」となっており、結果表示の内容が「5.」となっている。また、データ4の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「2」となっており、結果表示の内容が「7.」となっている。
ここで、既に説明したとおり、明示2R確変大当たり結果又は非明示2R確変大当たり結果が発生する場合とは、上作動口33に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合である。したがって、上記データ1〜データ4に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち第1結果表示部ASのみに設定される。
15R確変用の停止結果テーブルには、図21(c)に示すように、15R確変大当たり結果に対応した大当たり種別カウンタC2の値として設定されている「10〜29」のうち、「10〜19」がデータ5の停止結果データに対応しており、「20〜29」がデータ6の停止結果データに対応している。この場合、データ5の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「F」となっており、結果表示の内容が「L」となっている。また、データ6の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「F」となっており、結果表示の内容が「H」となっている。
ここで、既に説明したとおり、15R確変大当たり結果が発生する場合とは、上作動口33に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合と、下作動口34に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合とのいずれかである。このうち、後者においては、15R確変大当たり結果に振り分けられることとなる大当たり種別カウンタC2の値として「10〜29」が設定されているため、データ5の停止結果データ又はデータ6の停止結果データのいずれかが選択される。一方、前者においては、15R確変大当たり結果に振り分けられることとなる大当たり種別カウンタC2の値として「20〜29」が設定されているため、データ6の停止結果データのみが選択される。したがって、データ6に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうちいずれにも設定され得るのに対して、データ5に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち第2結果表示部BSのみに設定される。
通常大当たり用の停止結果テーブルには、図21(d)に示すように、通常大当たり結果に対応した大当たり種別カウンタC2の値として設定されている「0〜9」のうち、「0〜4」がデータ7の停止結果データに対応しており、「5〜9」がデータ8の停止結果データに対応している。この場合、データ7の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「F」となっており、結果表示の内容が「L.」となっている。また、データ8の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「F」となっており、結果表示の内容が「H.」となっている。
ここで、既に説明したとおり、通常大当たり結果が発生する場合は、上作動口33に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合と、下作動口34に遊技球が入賞し、当否抽選において大当たり当選となった場合とのいずれかである。したがって、上記データ7及び上記データ8に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのいずれにも設定され得る。
特別外れ用の停止結果テーブルには、図21(e)に示すように、特別外れ結果に対応した大当たり乱数カウンタC1の値として設定されている「157,457」のうち、「157」がデータ9の停止結果データに対応しており、「457」がデータ10の停止結果データに対応している。この場合、データ9の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が設定されておらず(すなわち、消灯)、結果表示の内容が「2」となっている。また、データ10の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が「.」となっており、結果表示の内容が「2.」となっている。
ここで、図10(a)及び図10(b)に示すように、特別外れ結果は、当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずれにおいても発生し得るように設定されている。このうち、前者においては、特別外れ結果となる大当たり乱数カウンタC1の値として「157,457」が設定されているため、データ9の停止結果データ又はデータ10の停止結果データのいずれかが選択される。一方、後者においては、特別外れ結果となる大当たり乱数カウンタC1の値として「157」が設定されているため、データ9の停止結果データのみが選択される。
また、特別外れ結果は、上作動口33への遊技球の入賞に基づく遊技回及び下作動口34への遊技球の入賞に基づく遊技回のいずれにおいても発生し得る。したがって、上記データ9及び上記データ10に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのいずれにも設定され得る。
通常外れ用の停止結果テーブルには、図21(f)に示すように、通常外れ結果に対応した大当たり乱数カウンタC1の値として設定されている値のうち、299以下の該当値がデータ11の停止結果データに対応しており、300以上の該当値がデータ12の停止結果データに対応している。この場合、データ11の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が設定されておらず(すなわち、消灯)、結果表示の内容が「−」となっている。また、データ12の停止結果データでは、ラウンド回数の内容が設定されておらず(すなわち、消灯)、結果表示の内容が「−.」となっている。
ここで、図10(a)及び図10(b)に示すように通常外れ結果は、当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずれにおいても発生し得るように設定されており、両モードにおいて、データ11の停止結果データ又はデータ12の停止結果データのいずれかが選択される。また、通常外れ結果は、上作動口33への遊技球の入賞に基づく遊技回及び下作動口34への遊技球の入賞に基づく遊技回のいずれにおいても発生し得る。したがって、上記データ11及び上記データ12に対応した結果表示の内容は、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのいずれにも設定され得る。
以上のとおり、結果表示の内容は、大当たりが発生するか否かに関係なく、全ての遊技結果毎に異なる表示内容が設定されている。これにより、遊技ホールの管理者は、遊技回が終了する場合に、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち、当該遊技回に係る変動表示が行われている結果表示部を見ることにより、その遊技回の遊技結果が何であるかを監視することができる。特に、メイン表示部43に設けられた第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSは、主制御装置81に直接表示制御される表示部であるため、サブの表示制御装置212が表示制御に際して介在することとなる表示部に比べ、表示の信頼性が高いものである。
一方、ラウンド回数の内容は、明示2R確変大当たり結果及び非明示2R確変大当たり結果では、可変入賞装置32の大入賞口32aが開放される回数の数である「2」で共通しており、15R確変大当たり結果及び通常大当たり結果では、「F」で共通している。これにより、遊技ホールの管理者は、遊技回が終了する場合に第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSに表示される停止結果の内容が大当たり結果に基づくものである場合には、ラウンド表示部RSの表示内容を見ることで、その後の可変入賞装置32の大入賞口32aの開放回数を監視することができる。特に、メイン表示部43に設けられたラウンド表示部RSは、主制御装置81に直接表示制御される表示部であるため、サブの表示制御装置212が表示制御に際して介在することとなる表示部に比べ、表示の信頼性が高いものである。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS802又はステップS803の処理の後は、ステップS804にて、ステップS802又はステップS803における抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選である場合には、ステップS805〜ステップS811において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理などを実行する。
ステップS805では、RAM204に第2結果表示部フラグが格納されているか否かを判定する。第2結果表示部フラグが格納されていない場合には、ステップS806にて第1結果表示部用の振分テーブル(図11(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、通常大当たり結果の数値範囲、非明示2R確変大当たり結果の数値範囲、明示2R確変大当たり結果の数値範囲、15R確変大当たり結果の数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、第2結果表示部フラグが格納されている場合には、ステップS807にて第2結果表示部用の振分テーブル(図11(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、通常大当たり結果の数値範囲、15R確変大当たり結果の数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
ステップS806又はステップS807の処理の後は、ステップS808にて、ステップS806又はステップS807において振り分けた遊技結果が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS809にて、確変大当たり結果が発生することとなる今回の遊技回において第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにいずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。
確変大当たり用の停止結果設定処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS901にて、ステップS806又はステップS807において振り分けた遊技結果が15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。ここで、既に説明したように、第1結果表示部用の振分テーブルには、確変大当たり結果として、非明示2R確変大当たり結果、明示2R確変大当たり結果及び15R確変大当たり結果の複数種類の遊技結果が設定されているが、第2結果表示部用の振分テーブルには、確変大当たり結果として、15R確変大当たり結果の1種類のみが設定されている。したがって、今回の遊技回が上作動口33への遊技球の入賞に基づくものであり、第1結果表示部用の振分テーブルにおいて遊技結果の振分が行われた遊技回である場合には、ステップS901にて否定判定をする場合もあれば、肯定判定をする場合もある。一方、今回の遊技回が下作動口34への遊技球の入賞に基づくものであり、第2結果表示部用の振分テーブルにおいて遊技結果の振分が行われた遊技回である場合には、ステップS901にて必ず肯定判定をする。
ステップS901にて、否定判定をした場合には、ステップS902にて、上記振り分けた遊技結果が明示2R確変大当たり結果であるか否かを判定する。明示2R確変大当たり結果である場合には、ステップS903にて、既に説明した明示2R確変用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS904にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS905にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における明示2R確変フラグ格納エリア(明示高確率対応情報記憶手段)に明示2R確変フラグ(明示高確率対応情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。
ステップS902にて否定判定をした場合には、ステップS906にて、既に説明した非明示2R確変用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS907にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS908にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における非明示2R確変フラグ格納エリア(非明示高確率対応情報記憶手段)に非明示2R確変フラグ(非明示高確率対応情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。
ステップS901にて肯定判定をした場合には、ステップS909にて、既に説明した15R確変用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS910にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS911にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における15R確変フラグ格納エリア(高確率対応特別情報記憶手段)に15R確変フラグ(高確率対応特別情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS809の処理を実行した後は、ステップS813に進む。一方、ステップS806又はステップS807において振り分けた遊技結果が確変大当たり結果でない場合には、ステップS808にて否定判定をし、ステップS810に進む。ステップS810では、既に説明した通常大当たり用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS811にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における通常大当たりフラグ格納エリア(低確率対応特別情報記憶手段)に通常大当たりフラグ(低確率対応特別情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。その後、ステップS813に進む。
また、ステップS802又はステップS803における抽選の結果が大当たり当選でない場合には、ステップS804にて否定判定をし、ステップS812に進む。ステップS812では、外れ結果となる今回の遊技回において第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにいずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
外れ時用の停止結果設定処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1001にて、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられた高確率モードフラグ格納エリアに高確率モードフラグが格納されているか否かを判定する。高確率モードでない場合には、ステップS1002にて低確率モード用の当否テーブルを参照して、今回の遊技結果が特別外れ結果であるか否かの特別外れ判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図10(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて特別外れ結果として設定されている値と一致しているか否かを判定する。一方、高確率モードである場合には、ステップS1003にて高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図10(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて特別外れ結果として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
その後、ステップS1004にて、ステップS1002又はステップS1003における抽選の結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS1005〜ステップS1007において、特別外れ結果である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理などを実行する。
ステップS1005では、既に説明した特別外れ用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS1006にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、ステップS1007にて、RAM204のその他フラグ格納エリア235における特別外れフラグ格納エリア(特別外れ対応情報記憶手段)に特別外れフラグ(特別外れ対応情報)を格納(記憶)した後に、本停止結果設定処理を終了する。
ステップS1004にて否定判定をした場合には、ステップS1008にて、既に説明した通常外れ用の停止結果テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、ステップS1009にて、そのアドレス情報をRAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。その後、本停止結果設定処理を終了する。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS812の処理を実行した後はステップS813に進む。ステップS813では、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける今回の遊技回の変動表示時間を設定するための変動表示時間の設定処理を実行する。
変動表示時間の設定処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1101にて、RAM204の変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得し、MPU202のレジスタに記憶させる。続くステップS1102では、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ、特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、リーチ表示の発生として、ステップS1102にて肯定判定をする。また、上記各フラグのいずれもが格納されていない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS1102にて肯定判定をする。
ステップS1102にて肯定判定をした場合には、ステップS1103に進む。ステップS1103では、今回の遊技回の遊技結果が非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれかとなるかを判定する。非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれかとなる場合には、ステップS1104にてROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている共通変動表示時間テーブル(共通変動表示時間情報群)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1105にて、その変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
ここで、既に説明したように、通常遊技状態下で特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合は、可変入賞装置32の挙動及び下作動口34の電動役物34aの挙動といった各可動物の挙動が共通し、内部的な抽選状態のみが相違することとなる。この場合に、特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合はいずれも、図柄表示装置41における図柄の変動表示においてリーチ表示が発生することとなり、さらには、その遊技回の変動表示時間の決定に際して共通変動表示時間テーブルを参照することで、結果表示部及び図柄表示装置41における絵柄の変動表示時間が共通のものとなる。
一方、今回の遊技回の遊技結果が非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれでもない場合には、ステップS1103にて否定判定をし、ステップS1106に進む。ステップS1106では、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているその他の変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1107にて、その変動表示時間情報をRAM204の変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
ステップS1102にて否定判定をした場合には、ステップS1108に進む。ステップS1108では、共通保留数CRNを把握する。続くステップS1109では、高頻度サポートモードか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235における高頻度サポートフラグ格納エリア(高頻度サポート情報記憶手段)に高頻度サポートフラグ(高頻度サポート情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該高頻度サポートフラグは、後述する遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に格納又は消去される。
高頻度サポートフラグが格納されていない場合には、ステップS1110にて、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている低頻度サポート時用の変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値及び共通保留数CRNの数に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1111にて、その変動表示時間情報をRAM204の変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。なお、共通保留数CRNの数が多いほど、変動表示時間が短くなるように設定されている。
一方、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、ステップS1112にて、ROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている高頻度サポート時用の変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値及び共通保留数CRNの数に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1113にて、その変動表示時間情報をRAM204の変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。なお、共通保留数CRNの数が多いほど、変動表示時間が短くなるように設定されている。
上記のように、リーチ表示が発生しない場合には、高頻度サポートモードであるか否かにより、参照する変動表示時間テーブルを変更することで、通常遊技状態下で、特別外れ結果となった場合及び非明示2R確変大当たり結果となった場合で、その後の遊技回における結果表示部及び図柄表示装置41における絵柄の変動表示時間が共通のものとなる。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS813の後は、ステップS814にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、15R確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、明示2R確変大当たり結果の情報、非明示2R確変大当たり結果の情報、特別外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS814にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
その後、ステップS815にて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSのうち、今回の遊技回に対応した結果表示部において絵柄の変動表示を開始させる。この場合、RAM204に第2結果表示部フラグが格納されていない場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第1結果表示部ASであると特定し、第2結果表示部フラグが格納されている場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第2結果表示部BSであると特定する。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図18)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS606にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図24)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図13)が起動される度に、1ディクリメントされる。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS607にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、今回の遊技回に係る結果表示部において各表示用セグメントが所定の順番で点灯及び消灯されていくように当該結果表示部を表示制御(各表示用セグメントの発光制御)する。第1結果表示部ASについて、例示すると、第1表示用セグメントA1→第2表示用セグメントA2→・・・→第7表示用セグメントA7→第8表示用セグメントA8→第1表示用セグメントA1→・・・の順番で、各表示用セグメントA1〜A8が点滅することとなる。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS608にて変動終了処理を実行する。ここで、変動終了処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1201では、RAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納されているアドレス情報を確認する。続くステップS1202では、ROM203に記憶されている停止結果データ群の中から、ステップS1201にて確認したアドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データから結果表示の内容を確認する。
続くステップS1203では、RAM204に第2結果表示部フラグが格納されているか否かを判定する。第2結果表示部フラグが格納されていない場合には、ステップS1204にて、ステップS1202において確認した結果表示の内容を、第1結果表示部ASに出力した後に、本変動終了処理を終了する。これにより、第1結果表示部ASでは上記出力に係る結果表示が停止表示された状態で絵柄の変動表示が終了される。
一方、第2結果表示部フラグが格納されている場合には、ステップS1205にて、ステップS1202において確認した結果表示の内容を、第2結果表示部BSに出力した後に、本変動終了処理を終了する。これにより、第2結果表示部BSでは上記出力に係る結果表示が停止表示された状態で絵柄の変動表示が終了される。
ここで、上記ステップS1204にて第1結果表示部ASに停止表示された結果表示及び上記ステップS1205にて第2結果表示部BSに停止表示された結果表示は、次回の遊技回における遊技回制御処理にてステップS605の変動開始処理が実行されるまで維持される。つまり、MPU202は、1の遊技回が終了する場合に第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSに停止表示させた結果表示の内容が、次回の遊技回が開始されるまで維持されるように、各結果表示部AS,BSを表示制御する機能を有している。
なお、停止結果データにおける結果表示の内容には、8個設けられた表示用セグメントA1〜A8,B1〜B8において、点灯対象の表示用セグメントの情報が記憶されている。この場合に、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSが共に、8個の表示用セグメントA1〜A8,B1〜B8を用いて構成されていることにより、上記停止結果データを第1結果表示部ASと第2結果表示部BSとで個別に設定する必要はなく、共通なものとして設定することができる。
遊技回制御処理(図18)では、変動終了処理を実行した後に、ステップS609にて変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS609にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動終了コマンドに基づいて、その遊技回における演出を終了させる。また、当該変動終了コマンドは、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に送信され、表示制御装置212では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS505の遊技状態移行処理を図26〜図29のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1301では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1302に進み、1の遊技回の第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS1303にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ又は特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS1304にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのオープニング用に可変入賞装置32の大入賞口32aの開放を開始することなく待機するためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。例えば、高頻度入賞モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、低頻度入賞モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理(図13)が実行される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1305では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。当該ラウンド表示の開始処理では、先ず、RAM204の停止結果アドレス記憶エリアに格納されているアドレス情報を確認する。そして、ROM203に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部43におけるラウンド表示部RSに出力する。これにより、ラウンド表示部RSでは上記出力に係るラウンドの情報が表示される。なお、停止結果データにおけるラウンド回数の内容には、8個設けられた表示用セグメントR1〜R8において、点灯対象の表示用セグメントの情報が記憶されている。
続くステップS1306では、今回の開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、15R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。高頻度入賞モードでない場合、すなわち低頻度入賞モードである場合には、ステップS1307にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1に、「2」をセットする。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。一方、高頻度入賞モードである場合には、ステップS1308にて、第1ラウンドカウンタエリアRC1に、「15」をセットする。
ステップS1307又はステップS1308の処理を実行した後は、ステップS1309にてオープニングコマンドを設定する。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。このオープニングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置82では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
続くステップS1310では、外部信号設定処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。外部信号設定処理では、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、大当たり信号出力端子99aの信号出力状態を大当たり信号出力状態とする。これにより、大当たり信号出力端子99aが遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて大当たりが発生したことを把握することができる。
また、外部信号設定処理では、RAM204に、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ又は特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、大当たり及び特別外れ信号出力端子99bの信号出力状態を大当たり及び特別外れ信号出力状態とする。これにより、大当たり及び特別外れ信号出力端子99bが遊技ホール側の管理制御装置に接続されている場合には、当該管理制御装置に大当たり及び特別外れ信号が出力され、当該管理制御装置においてパチンコ機10にて開閉実行モードが発生したことを把握することができる。
一方、開閉実行モード中でない場合には、ステップS1301にて肯定判定をし、ステップS1311に進む。ステップS1311では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1312にて大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS1401にて大入賞口32aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部32cの駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口32aを開放中でない場合には、ステップS1402にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定すると共に、ステップS1403にて第1タイマエリアT1の値が「0」か否かを判定する。
第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」である場合又は第1タイマエリアT1の値が「0」でない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でなく且つ第1タイマエリアT1の値が「0」である場合には、ステップS1404に進み、大入賞口32aを開放すべく可変入賞駆動部32cを駆動状態とする。
続くステップS1405では、各ラウンド用の設定処理を実行する。各ラウンド用の設定処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1501では、高頻度入賞モードであるか否かを判定する。高頻度入賞モードである場合には、ステップS1502にて、大入賞口32aを開閉させる開閉タイミングを計るために、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第1タイマエリアT1に、「15000」(すなわち30sec)をセットする。ここでセットされたカウント値は、タイマ割込み処理(図13)が起動される都度、すなわち2msec周期で1ディクリメントされる。続くステップS1503では、大入賞口32aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた入賞カウンタエリアPCに、「10」をセットする。その後、本設定処理を終了する。
高頻度入賞モードでない場合、すなわち低頻度入賞モードである場合には、ステップS1504にて第1タイマエリアT1に、「100」(すなわち0.2sec)をセットし、続くステップS1505にて入賞カウンタエリアPCに、「6」をセットする。その後、本設定処理を終了する。
大入賞口開閉処理(図27)において各ラウンド用の設定処理を実行した後は、ステップS1406にて開放コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。この開放コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置82では、受信した開放コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
また、ステップS1401にて大入賞口が開放中である場合にはステップS1407に進み、第1タイマエリアT1の値が「0」か否かを判定する。第1タイマエリアT1の値が「0」でない場合、ステップS1408にて大入賞口32aに遊技球が入賞したか否かを、可変入賞装置32に対応した検知センサの検知状態により判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、入賞が発生している場合には、ステップS1409にて入賞カウンタエリアPCの値を1ディクリメントした後にステップS1410にて入賞カウンタエリアPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS1407にて第1タイマエリアT1の値が「0」の場合、又はステップS1410にて入賞カウンタエリアPCの値が「0」の場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合にはステップS1411にて大入賞口32aを閉鎖すべく可変入賞駆動部32cを非駆動状態とする。
続くステップS1412では第1ラウンドカウンタエリアRC1の値を1ディクリメントし、ステップS1413にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でない場合にはステップS1414にて高頻度入賞モードであるか否かを判定する。
高頻度入賞モードである場合には、第1タイマエリアT1に「1000」(すなわち2sec)をセットし、低頻度入賞モードである場合には、第1タイマエリアT1に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。つまり、低頻度入賞モードでは、ラウンド間において大入賞口32aが閉鎖されている時間が高頻度入賞モードよりも短く設定されている。その後、ステップS1417にて閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。この閉鎖コマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置82では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、高頻度入賞モードにおいてはそれに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
ステップS1413にて、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には、ステップS1418にて、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM203に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。例えば、高頻度入賞モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、低頻度入賞モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理(図13)が実行される度に1ディクリメントされる。
その後、ステップS1419にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。このエンディングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置82では、受信したエンディングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置41における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
遊技状態移行処理(図26)の説明に戻り、ステップS1312にて大入賞口開閉処理を実行した後に、ステップS1313にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定するとともに、ステップS1314にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1315にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。ここで、開閉実行モード終了時の移行処理について、図29のフローチャートを参照して説明する。
先ずステップS1601にて、RAM204に、15R確変フラグ又は明示2R確変フラグが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、ステップS1602にて遊技状態を特定するための情報を消去するためのフラグ消去処理を実行する。具体的には、開閉実行モードフラグ、高確率モードフラグ、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。続くステップS1603にて、高確率モードフラグを格納するとともに、ステップS1604にて高頻度サポートフラグを格納する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態(以下、当該遊技状態を特別有利状態ともいう)に移行する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。
続くステップS1605では、遊技状態が特別有利状態に移行したことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報である特別有利開始コマンド(特別有利状態開始情報)を、音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。なお、当該特別有利開始コマンドは、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている。その後、本移行処理を終了する。
ステップS1605にて設定された特別有利開始コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した特別有利開始コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、特別有利遊技状態に対応したものとするための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
ステップS1601にて、15R確変フラグ及び明示2R確変フラグの両方が格納されていないと判定した場合には、ステップS1606にて非明示2R確変フラグが格納されているか否かを判定する。非明示2R確変フラグが格納されている場合には、ステップS1607にて、高頻度サポートフラグが格納されているか否かを判定し、高頻度サポートフラグが格納されていない場合には、ステップS1608〜ステップS1610の各処理を実行した後に、本移行処理を終了する。この場合、ステップS1608では、上記フラグ消去処理を実行する。また、ステップS1609では、高確率モードフラグを格納する。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが高確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである遊技状態に移行する。なお、高確率モードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。
また、ステップS1610では、遊技状態が特別有利状態でないことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報である特別有利終了コマンド(特別有利状態終了情報)を、音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。なお、当該特別有利終了コマンドは、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている。
ステップS1610にて設定された特別有利終了コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した特別有利終了コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、特別有利遊技状態以外の遊技状態に対応したものとするための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
一方、高頻度サポートフラグが格納されている場合には、ステップS1607にて、肯定判定をし、ステップS1602〜ステップS1605の各処理を実行した後に、本移行処理を終了する。この場合、サポートモードが高頻度サポートモードとなるとともに、当該高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。
ステップS1606にて非明示2R確変フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS1611にて通常大当たりフラグが格納されているか否かを判定する。通常大当たりフラグが格納されている場合には、ステップS1612にて、上記フラグ消去処理を実行する。その後、ステップS1613にて、高頻度サポートフラグを格納するとともに、ステップS1614にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた遊技回数カウンタエリアに「100」をセットする。これにより、遊技状態が、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了し、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
続くステップS1615では、遊技状態が特別有利状態でないことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報である特別有利終了コマンド(特別有利状態終了情報)を、音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。なお、当該特別有利終了コマンドは、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている。その後、本移行処理を終了する。
ステップS1615にて設定された特別有利終了コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した特別有利終了コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにおける表示を、特別有利遊技状態以外の遊技状態に対応したものとするための処理を実行する。これについては、後に詳細に説明する。
ステップS1611にて通常大当たりフラグが格納されていないと判定した場合には、そのまま本移行処理を終了する。つまり、特別外れ結果となり、開閉実行モードに移行した場合には、その特別外れ結果となった遊技回の遊技状態が開閉実行モードの終了後において維持される。
遊技状態移行処理(図26)の説明に戻り、ステップS1315の開閉実行モード終了時の移行処理が終了した後は、ステップS1316にて、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部43におけるラウンド表示部RSが消灯されるように当該ラウンド表示部RSの表示制御を終了する。つまり、ラウンド表示部RSにおけるラウンド表示は、開閉実行モードが開始される場合に開始され、開閉実行モードが終了される場合に終了される。この場合に、開閉実行モードが低頻度入賞モードである場合には高頻度入賞モードに比べ、大入賞口32aの開閉回数が少なく且つ大入賞口32aの開放時間及び閉鎖時間が短く設定されている。したがって、ラウンド表示部RSにラウンド回数の内容が表示されている期間は、高頻度入賞モードよりも短い。さらに言うと、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSに停止表示される結果表示は、遊技回が終了する場合に開始され、次の遊技回が開始されるまで継続される。したがって、開閉実行モードに移行する場合には、上記結果表示は、ラウンド表示部RSにラウンド回数の内容が表示される前から表示が開始され、当該ラウンド回数の内容の表示が終了された後まで継続される。つまり、結果表示は、ラウンド回数の内容の表示よりも長期間に亘って維持される。
その後、ステップS1317にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、明示2R確変フラグ、非明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグ、特別外れフラグが格納されている場合には、それらを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。
<電役サポート用処理>
次に、ステップS506の電役サポート用処理を図30及び図31のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1701にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、下作動口34の電動役物34aを開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1702に進み、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選において開放状態当選となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1703に進み、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1704にて、役物用表示部44における絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1705にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。
第2タイマエリアT2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS1706にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS1707にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1708にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1709にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。なお、第2役物タイマエリアT2はタイマ割込み処理が起動される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1710では、ステップS1709の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS1711の処理を実行することなくステップS1712に進み、サポート当選である場合には、ステップS1711にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットした後に、ステップS1712に進む。
ステップS1712では、当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップS1712にて否定判定をした場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。ステップS1712にて肯定判定をした場合には、ステップS1713にて遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1ディクリメントされる。遊技回数カウンタエリアが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタエリアが「0」である場合には、ステップS1714にて高頻度サポートフラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1715にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。
続くステップS1716では、ステップS1715の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1717にてサポート当選フラグを格納するとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS1702にて肯定判定をし、ステップS1718に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、役物用表示部44における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1719にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1720では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1721に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。電役開閉制御処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1801にて電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物34aが開放されている場合にはステップS1802に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。
第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合にはステップS1803に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。
その後、ステップS1804では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1ディクリメントした後に、ステップS1805にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」である場合には、サポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、電動役物34aが開放中である場合にはステップS1801にて肯定判定をし、ステップS1807に進む。ステップS1807では、第2タイマエリアT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2が「0」である場合には、ステップS1808にて、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。
その後、ステップS1809にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1810にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1811にて第2タイマエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1812にて第2タイマエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
<音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について>
次に、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について、図32のブロック図を参照して以下に説明する。
音声ランプ制御装置82に設けられた音声ランプ制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242には、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されている。主制御装置81からは、既に説明した、作動入賞コマンド、シフト時コマンド、特別有利開始コマンド、特別有利終了コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)を受信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、オープニングコマンド、エンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)を受信する。
MPU242の出力側には、既に説明したように、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64が接続されているとともに、表示制御装置212が接続されている。
ROM243には、主制御装置81から受信した作動入賞コマンドに含まれた情報が保留報知に対応した情報であるか否かを判定する上で参照される保留報知用テーブル記憶エリア245と、表示制御装置212に出力するための各種コマンドが記憶されたコマンド情報記憶エリア246と、各遊技回における演出の内容を決定する上で参照される演出内容テーブル記憶エリア247とが設定されている。また、RAM244には、主制御装置81から受信したコマンドを一旦記憶しておくためのコマンド格納エリア248と、各保留ランプ部45〜47の発光制御を行う上で用いられる保留カウンタエリア249と、各種制御処理を実行する上で用いられるその他フラグ格納エリア250とが設定されている。なお、コマンド格納エリア248は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
表示制御装置212は、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化されたMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載された表示制御基板251を備えている。
MPU252は、音声ランプ制御装置82から、保留表示制御を行うための保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、図柄の変動表示を行うための遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)、開閉実行モード中の動画表示を行うための開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)などを受信する。そして、それら受信したコマンドを解析し又は受信したコマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP255の制御(具体的にはVDP255に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM253は、MPU252により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。プログラムROM253には、保留表示において所定の報知を実行するか否かを抽選する上で参照される報知発生抽選用テーブル記憶エリア261と、上記所定の報知の実行に際して報知内容を特定報知内容とするか否かを抽選する上で参照される個別報知抽選用テーブル記憶エリア262とが設定されている。
ワークRAM254は、MPU252による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。ワークRAM254には、音声ランプ制御装置82から受信したコマンドを一旦記憶しておくためのコマンド格納エリア263と、MPU252において上作動口33の保留個数及び下作動口34の保留個数をカウントするための保留カウンタエリア264と、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gb(図8(b)参照)の各単位保留表示領域Ga1〜Ga4,Gb1〜Gb4に表示させる画像をVDP255に指示するための情報を記憶するための保留表示情報設定用エリア265と、上記所定の報知を実行するか否かを抽選する上での抽選用取得情報を生成するための報知発生抽選用カウンタエリア266と、上記所定の報知の実行に際して報知内容を特定報知内容とするか否かを抽選する上での抽選用取得情報を生成するための個別報知抽選用カウンタエリア267と、各種制御処理を実行する上で用いられるその他フラグ格納エリア268とが設定されている。なお、コマンド格納エリア263は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
VDP255は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。キャラクタROM256には、上記データの一部として、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gbに表示させるための画像データが格納された保留用画像データ記憶エリア269が設定されている。
なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM257は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM257の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。ビデオRAM257には、第1保留表示領域Gaに対応した第1保留表示用エリア271と、第2保留表示領域Gbに対応した第2保留表示用エリア281とが設定されている。
第1保留表示用エリア271には、第1保留表示領域Gaにおける第1〜第4単位保留表示領域Ga1〜Ga4と1対1で対応するように、第1単位エリア272、第2単位エリア273、第3単位エリア274、第4単位エリア275が設定されている。第1保留表示領域Gaの各単位保留表示領域Ga1〜Ga4では、各単位エリア272〜275に書き込まれたデータに応じた画像が表示される。なお、データが設定されていない単位エリア272〜275に対応した単位保留表示領域Ga1〜Ga4では、何ら画像が表示されない又は図柄表示装置41の表示画面における背景画像が表示される。
第2保留表示用エリア281には、第2保留表示領域Gbにおける第1〜第4単位保留表示領域Gb1〜Gb4と1対1で対応するように、第1単位エリア282、第2単位エリア283、第3単位エリア284、第4単位エリア285が設定されている。第1保留表示領域Gbの各単位保留表示領域Gb1〜Gb4では、各単位エリア282〜285に書き込まれたデータに応じた画像が表示される。なお、データが設定されていない単位エリア282〜285に対応した単位保留表示領域Gb1〜Gb4では、何ら画像が表示されない又は図柄表示装置41の表示画面における背景画像が表示される。
<音声ランプ制御装置82にて実行されるコマンド対応処理について>
次に、音声ランプ制御装置82のMPU242にて実行されるコマンド対応処理を、図33のフローチャートを参照しながら説明する。ここで、主制御装置81から受信したコマンドは、コマンドを受信した際に起動されるコマンド格納処理によりRAM244のコマンド格納エリア248に格納される。コマンド対応処理はMPU242において定期的に(例えば、2msec周期で)起動され、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドに対応した各種制御を実行するための処理である。
コマンド対応処理では、先ずステップS1901にて、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが作動入賞コマンドであるか否かを判定し、作動入賞コマンドである場合にはステップS1902にて、その格納されている作動入賞コマンドに対応した処理を実行するための第1対応処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
ここで、第1対応処理について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。
第1対応処理では、先ずステップS2001にて、今回受信した作動入賞コマンドに上作動口33への遊技球の入賞に対応した情報が含まれているか否かを判定する。つまり、今回受信した作動入賞コマンドが、上作動口33への遊技球の入賞を契機として主制御装置81から送信されたコマンドであるか否かを判定する。上作動口33への遊技球の入賞を契機として送信されたコマンドである場合には、ステップS2002〜ステップS2010の第1保留増加時用処理を実行する。一方、下作動口34への遊技球の入賞を契機として送信されたコマンドである場合には、ステップS2011〜ステップS2012の第2保留増加時用処理を実行する。
第1保留増加時用処理では、先ずステップS2002にて、RAM244の保留カウンタエリア249に保留記憶されている音声側第1保留記憶数IaN1を1インクリメントする。当該音声側第1保留記憶数IaN1は第1保留ランプ部45に対応しており、音声側第1保留記憶数IaN1に応じて第1保留ランプ部45が点灯制御される。第1保留ランプ部45は、左側から順次点灯されるようになっており、例えば音声側第1保留記憶数IaN1が1であれば左端の第1保留ランプ部45が点灯され、音声側第1保留記憶数IaN1が4であれば右端までの第1保留ランプ部45が点灯されるようになっている。
続くステップS2003では、今回受信した作動入賞コマンドに含まれている情報に基づいて、当該作動入賞コマンドに係る主制御装置81における保留情報が報知対象の大当たり結果に対応したものであるか否か及びその報知対象の大当たり結果の種別を特定するための保留報知用の特定処理を実行する。つまり、先ず作動入賞コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の値の情報と、大当たり種別カウンタC2の値の情報とを把握する。その後、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245を参照して、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報及び大当たり種別カウンタC2の値の情報が、報知対象の大当たり結果に対応しているか否かを特定するとともに、対応している場合にはその報知対象の大当たり結果の種別を特定する。そして、その特定結果を、MPU242のレジスタに一時記憶させる。
この点、MPU242は、保留報知特定用情報を把握するための把握処理実行機能と、その把握した保留報知特定用情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報と一致しているか否かを特定するための大当たり結果対応特定機能と、報知対象の大当たり結果に対応していると特定した場合に報知対象の大当たり結果の種別を特定するための種別特定機能と、その報知対象の大当たり結果の種別を記憶するための種別記憶機能とを備えている。
ステップS2003の具体的な処理内容について、概略を説明する。上記のとおり、大当たり結果対応特定及び種別特定を行う上では、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245が参照される。ここで、保留報知用テーブル記憶エリア245について、図35を用いて説明する。
保留報知用テーブル記憶エリア245は、図35(a)に示す第1テーブルと、図35(b)に示す第2テーブルとを備えている。第1テーブルでは、大当たり乱数カウンタC1の値と、第1特定結果とが対応付けられている。そして、大当たり乱数カウンタC1の値が、主制御装置81における当否抽選において低確率モード及び高確率モードのいずれにおいても大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が共通大当たり結果となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が、主制御装置81における当否抽選において高確率モードにおいてのみ大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が確変時専用大当たり結果(すなわち、高確率時専用大当たり結果)となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が上記以外の値である場合には、第1特定結果が報知対象外結果となるように設定されている。
また、第2テーブルでは、大当たり種別カウンタC2の値と、第2特定結果とが対応付けられている。そして、大当たり種別カウンタC2の値が、主制御装置81における第1結果表示部用の振分テーブル(上作動口33に対応した振分テーブル)において通常大当たり結果となる値である場合には、第2特定結果が通常大当たり結果となるように設定されており、大当たり種別カウンタC2の値が、主制御装置81における第1結果表示部用の振分テーブル(上作動口33に対応した振分テーブル)において15R確変大当たり結果となる値である場合には、第2特定結果が15R確変大当たり結果となるように設定されており、大当たり種別カウンタC2の値が上記以外の値である場合には、第2特定結果が報知対象外結果となるように設定されている。
つまり、報知対象の大当たり結果としては、通常大当たり結果と15R確変大当たり結果とが設定されているとともに、報知対象の大当たり結果の種別としては、通常大当たり結果、通常大当たり結果の場合の共通大当たり結果、通常大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果、15R確変大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の共通大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果を設定し得る。但し、本パチンコ機10では、上記のうち、通常大当たり結果、15R確変大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の共通大当たり結果、及び15R確変大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果の4種類が報知対象の大当たり結果として設定されている。
ステップS2003では、上記第1テーブルを参照して、今回受信した作動入賞コマンドに含まれている情報のうち、大当たり乱数カウンタC1の値の情報がいずれの第1特定結果に対応しているかを特定するとともに、上記第2テーブルを参照して、今回受信した作動入賞コマンドに含まれている情報のうち、大当たり種別カウンタC2の値の情報がいずれの第2特定結果に対応しているかを特定する。そして、各々特定した第1特定結果の情報及び第2特定結果の情報をMPU242のレジスタに記憶する。なお、特定した情報がその後の処理において参照できるのであれば、当該情報をMPU242のレジスタに記憶するか否かは任意であり、例えばRAM244に記憶するようにしてもよい。
ここで、保留報知用の特定処理について、図36のフローチャートを参照してより詳細に説明する。
保留報知用の特定処理では、先ずステップS2101にて、今回の作動入賞コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の値の情報を把握する。続くステップS2102では、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245に記憶されている保留報知用テーブルのうち第1テーブルを参照して、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている共通大当たり結果又は確変時専用大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを特定する。
続くステップS2103では、ステップS2102にて第1テーブルを参照した結果が、共通大当たり結果であるか否かを判定する。共通大当たり結果である場合には、ステップS2104にて、MPU242のレジスタに共通大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS2107に進む。
また、共通大当たり結果でない場合には、ステップS2105に進み、ステップS2102にて第1テーブルを参照した結果が、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。確変時専用大当たり結果でない場合には、そのまま本特定処理を終了する。確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS2106にて、MPU242のレジスタに確変時専用大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS2107に進む。
ステップS2107では、今回の作動入賞コマンドに含まれている大当たり種別カウンタC2の値の情報を把握する。続くステップS2108では、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245に記憶されている保留報知用テーブルのうち第2テーブルを参照して、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを判定する。
続くステップS2109では、ステップS2108にて第2テーブルを参照した結果が、通常大当たり結果であるか否かを判定する。通常大当たり結果である場合には、ステップS2110にて、MPU242のレジスタに通常大当たり情報を一時記憶させる。その後、本特定処理を終了する。
また、通常大当たり結果でない場合には、ステップS2111に進み、ステップS2108にて第2テーブルを参照した結果が、15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。15R確変大当たり結果でない場合には、そのまま本特定処理を終了する。15R確変大当たり結果である場合には、ステップS2112にて、MPU242のレジスタに15R確変大当たり情報を一時記憶させる。その後、本特定処理を終了する。
第1対応処理(図34)の説明に戻り、ステップS2003にて保留報知用の特定処理を実行した後は、ステップS2004以降の処理を実行する。この場合、ステップS2004では、MPU242のレジスタに記憶されている第1特定結果の情報及び第2特定結果の情報に基づいて、報知対象の大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、共通大当たり情報又は確変時専用大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定するとともに、いずれかの情報が記憶されている場合には通常大当たり情報又は15R確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定する。また、ステップS2005では、MPU242のレジスタに記憶されている第2特定結果の情報に基づいて、15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、15R確変大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。また、ステップS2006では、MPU242のレジスタに記憶されている第1特定結果の情報に基づいて、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、通常大当たり情報又は15R確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定するとともに、いずれかの情報が記憶されている場合には確変時専用大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。
その結果、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS2004〜ステップS2006の全てにおいて肯定判定をし、ステップS2007に進む。ステップS2007では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から第1保留増加コマンドを選定し、当該第1保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
また、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果でない場合には、ステップS2004及びステップS2005において肯定判定をするとともに、ステップS2006において否定判定をし、ステップS2008に進む。ステップS2008では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から第2保留増加コマンドを選定し、当該第2保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
また、通常大当たり結果である場合には、ステップS2004において肯定判定をするとともに、ステップS2005において否定判定をし、ステップS2009に進む。ステップS2009では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から第3保留増加コマンドを選定し、当該第3保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
また、報知対象外結果である場合には、ステップS2004において否定判定をし、ステップS2010に進む。ステップS2010では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から第4保留増加コマンドを選定し、当該第4保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
また、第2保留増加時用処理では、先ずステップS2011にて、RAM244の保留カウンタエリア249に保留記憶されている音声側第2保留記憶数IbN1を1インクリメントする。当該音声側第2保留記憶数IbN1は第2保留ランプ部46に対応しており、音声側第2保留記憶数IbN1に応じて第2保留ランプ部46が点灯制御される。第2保留ランプ部46は、左側から順次点灯されるようになっており、例えば音声側第2保留記憶数IbN1が1であれば左端の第2保留ランプ部46が点灯され、音声側第2保留記憶数IbN1が4であれば右端までの第2保留ランプ部46が点灯されるようになっている。
続くステップS2012では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から下側保留増加コマンドを選定し、当該下側保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第1対応処理を終了する。
コマンド対応処理(図33)の説明に戻り、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが作動入賞コマンドでない場合には、ステップS1901にて否定判定をし、ステップS1903に進む。ステップS1903では、今回の読み出し対象のコマンドがシフト時コマンドであるか否かを判定し、シフト時コマンドである場合にはステップS1904にて、その格納されているシフト時コマンドに対応した処理を実行するための第2対応処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
ここで、第2対応処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
第2対応処理では、先ずステップS2201にて、今回受信したシフト時コマンドに上作動口33に対応していることの情報が含まれているか否かを判定する。つまり、今回受信したシフト時コマンドが、主制御装置81において上作動口33に対応した第1結果表示部用保留エリアRaに対するデータのシフトを契機として送信されたコマンドであるか否かを判定する。上作動口33に対応した第1結果表示部用保留エリアRaに対するデータのシフトを契機として送信されたコマンドである場合には、ステップS2202〜ステップS2203の第1保留減少時用処理を実行する。一方、下作動口34に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに対するデータのシフトを契機として送信されたコマンドである場合には、ステップS2204〜ステップS2205の第2保留減少用処理を実行する。
第1保留減少用処理では、先ずステップS2202にて、RAM244の保留カウンタエリア249に保留記憶されている音声側第1保留記憶数IaN1を1ディクリメントする。この場合、音声側第1保留記憶数IaN1に応じて第1保留ランプ部45が消灯制御される。この消灯制御では、上記点灯制御とは逆に、第1保留ランプ部45が右側から順に消灯されるようになっている。
続くステップS2203では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から上側保留減少コマンドを選定し、当該上側保留減少コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第2対応処理を終了する。
第2保留減少用処理では、先ずステップS2204にて、RAM244の保留カウンタエリア249に保留記憶されている音声側第2保留記憶数IbN1を1ディクリメントする。この場合、音声側第2保留記憶数IbN1に応じて第2保留ランプ部46が消灯制御される。この消灯制御では、上記点灯制御とは逆に、第2保留ランプ部46が右側から順に消灯されるようになっている。
続くステップS2205では、ROM243のコマンド情報記憶エリア246に記憶されている各種コマンドの中から下側保留減少コマンドを選定し、当該下側保留減少コマンドを表示制御装置212に送信する。その後、本第2対応処理を終了する。
コマンド対応処理(図33)の説明に戻り、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドがシフト時コマンドでない場合には、ステップS1903にて否定判定をし、ステップS1905に進む。ステップS1905では、今回の読み出し対象のコマンドが特別有利開始コマンド又は特別有利終了コマンドのいずれかであるか否かを判定し、特別有利開始コマンド又は特別終了コマンドである場合にはステップS1906にて、その格納されているコマンドに対応した処理を実行するための第3対応処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
第3対応処理では、特別有利開始コマンドを受信している場合には、遊技状態が特別有利遊技状態であることをMPU242において特定し、特別有利終了コマンドを受信している場合には、遊技状態が特別有利遊技状態でないことをMPU242において特定する。また、特別有利開始コマンドを受信している場合には、そのままの情報形態を維持したコマンド、すなわち特別有利開始コマンドを表示制御装置212に送信する。また、特別有利終了コマンドを受信している場合には、そのままの情報形態を維持したコマンド、すなわち特別有利終了コマンドを表示制御装置212に送信する。
コマンド対応処理(図33)の説明に戻り、コマンド格納エリア248に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが特別有利系コマンドでない場合には、ステップS1905にて否定判定をし、ステップS1907に進む。ステップS1907では、今回の読み出し対象のコマンドが他に存在しているか否かを判定する。読み出し対象のコマンドが存在していない場合には、そのまま本コマンド対応処理を終了する。読み出し対象のコマンドが存在している場合には、ステップS1908にて、その格納されているコマンドに対応した処理を実行するための第4対応処理を実行した後に、本コマンド対応処理を終了する。
ここで、第4対応処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。
第4対応処理では、先ず、ステップS2301にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを主制御装置81から受信したか否かを判定する。変動開始コマンド及び種別コマンドを受信している場合には、ステップS2302にて、受信した種別コマンドに非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれかが発生する旨の情報が含まれているか否かを判定する。非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれかが発生する場合には、ステップS2303にて、ROM243の演出内容テーブル記憶エリア247に記憶されている共通演出内容テーブルを参照して、変動開始コマンドに含まれている変動表示時間の情報などに対応した演出内容を決定し、ステップS2304にてその演出内容を設定する。その後、本第4対応処理を終了する。
この場合に、演出内容には、表示ランプ部63の発光態様及びスピーカ部64の出力態様が含まれるとともに、図柄表示装置41での図柄の変動態様が含まれている。図柄の変動態様としては、図柄の変動表示時間、リーチ表示の発生の有無、リーチ表示の開始タイミング、リーチ演出の種類、最終停止図柄の組み合わせの情報などが含まれる。ステップS2304にて設定された演出内容に応じて各遊技回の演出が実行される。このうち、図柄表示装置41での図柄の変動態様は、表示内容コマンドとして表示制御装置212に送信される。表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。
ここで、上記のとおり特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合で、共通演出内容テーブルを参照することで、両遊技結果となる場合における図柄表示装置41での図柄の変動表示態様を共通化させることが可能となる。具体的には、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間、リーチ演出の態様、最終的に停止表示される図柄の組み合わせ等を共通化させることが可能となる。ちなみに、本パチンコ機10では、特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合には、同一の番号が付された図柄の組み合わせが停止表示されるのではなく、異なる番号が付された図柄の組み合わせが停止表示される。この場合に、その図柄の組み合わせは、通常外れ結果となる場合においても停止表示され得る図柄の組み合わせとなっている。但し、これに限定されることはなく、通常外れ結果となる場合においては停止表示されない、共通表示用の図柄の組み合わせとしてもよい。
上記のように図柄の変動表示態様を共通化させることで、通常遊技状態下で非明示2R確変大当たり結果となる場合及び特別外れ結果となる場合は、可変入賞装置32の挙動及び下作動口34の電動役物34aの挙動といった各可動物の挙動が共通化するだけでなく、演出用の表示における挙動も共通化することとなる。これにより、通常遊技状態下において低頻度入賞モードである開閉実行モードが発生した場合には、その後に当否抽選モードが高確率モードに移行しているか否かを遊技者に想像させることが可能となる。
なお、既に説明したとおり、15R確変大当たり結果となる場合には、同一の奇数の番号が付された図柄の組み合わせが停止表示され、通常大当たり結果となる場合には、同一の偶数の番号が付された図柄の組み合わせが停止表示される。但し、前者において、一旦、同一の偶数の番号が付された図柄の組み合わせを停止表示した後に、その遊技回において又はその後の開閉実行モード中において同一の奇数の番号が付された図柄の組み合わせに停止表示の内容を切り換える演出が発生し得る構成としてもよい。さらにまた、明示2R確変大当たり結果となる場合には、特別外れ結果となる場合及び非明示2R確変大当たり結果となる場合とは異なる態様で、異なる番号が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
一方、今回の遊技回の遊技結果が非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果のいずれでもない場合には、ステップS2302にて否定判定をし、ステップS2305に進む。ステップS2305では、ROM243の演出内容テーブル記憶エリア247に記憶されているその他の演出内容テーブルを参照して、変動開始コマンドに含まれている変動表示時間の情報などに対応した演出内容を決定し、ステップS2306にてその演出内容を設定する。その後、本第4対応処理を終了する。
なお、上記その他の演出内容テーブルは、各遊技結果毎に異なるものとしてもよく、一部又は全部が共通しているものとしてもよい。また、下作動口34に設けられた電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かにより、参照する演出内容テーブルを変更してもよい。この場合、通常遊技状態下で、非明示2R確変大当たり結果となった場合及び特別外れ結果となった場合で、その後の遊技回における図柄表示装置41での図柄の変動表示態様を共通化させることが可能となる。また、当否抽選モードが高確率モードであるか否かにより、参照する演出内容テーブルを変更してもよい。この場合、例えば、低確率モードと高確率モードとで、選択され易いリーチ表示の内容を異ならせることで、通常遊技状態下で、非明示2R確変大当たり結果となった場合及び特別外れ結果となった場合で、その後の遊技回における図柄表示装置41での図柄の変動表示態様を若干異ならせることが可能となり、図柄表示装置41にて発生するリーチ表示の内容から高確率モードであるか否かを遊技者に予測させることが可能となる。但し、この場合であっても、非明示2R確変大当たり結果となった場合及び特別外れ結果となった場合で変動表示時間を同一としてもよい。
変動開始コマンド及び種別コマンドを受信していない場合には、ステップS2307にてオープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS2308にてオープニング演出を設定した後に、本第4対応処理を終了する。当該オープニング演出の設定に際しては、高頻度入賞モードである場合と低頻度入賞モードである場合とで設定される演出内容が異なっている。
具体的には、高頻度入賞モードである場合には、開閉実行モードのオープニング用の演出内容を設定する。この場合、図柄表示装置41の表示内容としてはオープニング動画の設定が行われる。また、低頻度入賞モードである場合には、低頻度入賞モードにおける開閉実行モード用の演出内容を設定する。この場合、図柄表示装置41の表示内容としては、開閉実行モードの開始から終了に至るまでの一連の動画の設定が行われる。なお、当該動画の設定は、少なくとも非明示2R確変大当たり結果の場合と特別外れ結果の場合とで共通していればよく、明示2R確変大当たり結果の場合には、異なる動画の設定が行われてもよい。
オープニングコマンドを受信していない場合には、ステップS2309にてエンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。エンディングコマンドを受信している場合には、ステップS2310にてエンディング演出を設定した後に、本第4対応処理を終了する。当該エンディング演出の設定は、高頻度入賞モードである場合のみ行われる。この場合、図柄表示装置41の表示内容としてはエンディング動画の設定が行われる。
エンディングコマンドを受信していない場合には、ステップS2311にてその他の設定処理を実行した後に本第4対応処理を終了する。その他の設定処理では、例えば、高頻度入賞モードであることを条件として、開放コマンドに対応した演出内容の設定及び閉鎖コマンドに対応した演出内容の設定を行う。また、変動終了コマンドを受信している場合には、図柄表示装置41において既に停止表示されている停止結果が確定表示されるように、表示制御装置212に対してコマンドを送信する。
<表示制御装置212にて実行される保留報知制御処理について>
次に、表示制御装置212のMPU252にて実行される保留報知制御処理を、図39のフローチャートを参照しながら説明する。保留報知制御処理は、MPU252において繰り返し実行される複数種の処理のうちの一部の処理であり、概ね所定周期(例えば、2msec周期)で起動される。そして、当該保留報知制御処理では、コマンド格納エリア263に格納されているコマンドのうち保留表示制御用コマンドに対応した処理を実行する。なお、音声ランプ制御装置82から受信したコマンドは、コマンドを受信した際に起動されるコマンド格納処理によりワークRAM254のコマンド格納エリア263に格納される。
保留報知制御処理では、先ずステップS2401にて、コマンド格納エリア263に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが保留増加コマンドであるか否かを判定し、保留増加コマンドである場合にはステップS2402〜ステップS2410にて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gb(図8(b)参照)の各単位保留表示領域Ga1〜Ga4,Gb1〜Gb4に表示させる画像をVDP255に指示するための情報を設定する保留増加時用設定処理を実行する。
当該保留増加時用設定処理では、ワークRAM254の保留表示情報設定用エリア265に対する保留表示情報の設定を行う。ここで、当該保留表示情報設定用エリア265について、図40を用いて説明する。
図40に示すように、保留表示情報設定用エリア265は、第1保留表示領域Gaに対応した第1保留表示情報設定用エリア291と、第2保留表示領域Gbに対応した第2保留表示情報設定用エリア294とを備えている。
第1保留表示情報設定用エリア291に設定された保留表示情報は、MPU252において繰り返し実行される複数種の処理のうちの一部の処理である内部コマンド(内部指示情報)の出力処理においてVDP255に出力され、当該VDP255では当該内部コマンドに対応した画像データをキャラクタROM256の保留用画像データ記憶エリア269から選定し、ビデオRAM257の第1保留表示用エリア271に対して設定する。これにより、第1保留表示領域Gaの各単位保留表示領域Ga1〜Ga4において保留用画像が表示される。なお、内部コマンドの出力処理については、後に詳細に説明する。
第1保留表示情報設定用エリア291には、第1単位設定エリア〜第4単位設定エリアの組み合わせが2組設けられている。つまり、第1保留表示情報設定用エリア291は、保留報知許容用エリア292と、保留報知不可用エリア293とを備えており、それぞれに対して1組の第1単位設定エリア〜第4単位設定エリア292a〜292d,293a〜293dが設けられている。
ここで、上作動口33に対応した第1保留表示領域Gaにおける保留表示の状態として、本パチンコ機10では、主制御装置81に記憶されている保留情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報である場合にそれを報知し得る保留報知許容状態と、上記報知が不可となる保留報知不可状態とが設定されている。
保留報知許容用エリア292には、上記保留報知許容状態においてビデオRAM257の第1保留表示用エリア271に設定する画像データを特定するための保留表示情報が設定される。そして、保留報知許容状態では、後述する内部コマンドの出力処理において保留報知許容用エリア292に設定されている保留表示情報がVDP255に出力される。そして、第1単位設定エリア292aに設定された保留表示情報に対応した画像データが第1単位エリア272に設定され、第2単位設定エリア292bに設定された保留表示情報に対応した画像データが第2単位エリア273に設定され、第3単位設定エリア292cに設定された保留表示情報に対応した画像データが第3単位エリア274に設定され、第4単位設定エリア292dに設定された保留表示情報に対応した画像データが第4単位エリア275に設定される。
保留報知不可用エリア293には、上記保留報知不可状態においてビデオRAM257の第1保留表示用エリア271に設定する画像データを特定するための保留表示情報が設定される。そして、保留報知不可状態では、後述する内部コマンドの出力処理において保留報知不可用エリア293に設定されている保留表示情報がVDP255に出力される。そして、第1単位設定エリア293aに設定された保留表示情報に対応した画像データが第1単位エリア272に設定され、第2単位設定エリア293bに設定された保留表示情報に対応した画像データが第2単位エリア273に設定され、第3単位設定エリア293cに設定された保留表示情報に対応した画像データが第3単位エリア274に設定され、第4単位設定エリア293dに設定された保留表示情報に対応した画像データが第4単位エリア275に設定される。
また、第2保留表示情報設定用エリア294に設定された保留表示情報は、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力され、当該VDP255では当該内部コマンドに対応した画像データをキャラクタROM256の保留用画像データ記憶エリア269から選定し、ビデオRAM257の第2保留表示用エリア281に対して設定する。これにより、第2保留表示領域Gbの各単位保留表示領域Gb1〜Gb4において保留用画像が表示される。
第2保留表示情報設定用エリア294には、ビデオRAM257の第2保留表示用エリア281における第1単位エリア282〜第4単位エリア285に1対1で対応するように1組の第1単位設定エリア294a〜第4単位設定エリア294dが設けられている。この場合、第1単位設定エリア294aに設定された保留表示情報に対応した画像データが第1単位エリア282に設定され、第2単位設定エリア294bに設定された保留表示情報に対応した画像データが第2単位エリア283に設定され、第3単位設定エリア294cに設定された保留表示情報に対応した画像データが第3単位エリア284に設定され、第4単位設定エリア294dに設定された保留表示情報に対応した画像データが第4単位エリア285に設定される。
さて、保留増加時用設定処理では、先ずステップS2402にて、今回受信した保留増加コマンドに上作動口33への遊技球の入賞に対応した情報が含まれているか否かを判定する。具体的には、今回受信した保留増加コマンドが、第1保留増加コマンド、第2保留増加コマンド、第3保留増加コマンド、第4保留増加コマンドのいずれかであるか否かを判定する。第1〜第4保留増加コマンドのいずれかである場合には、ステップS2402にて肯定判定をし、ステップS2403に進む。
ステップS2403では、ワークRAM254の保留カウンタエリア264に保留記憶されている表示側第1保留記憶数IaN2を1インクリメントする。当該表示側第1保留記憶数IaN2は、保留表示情報設定用エリア265の第1保留表示情報設定用エリア291に対応しており、保留増加コマンドの受信に対して保留表示情報の設定を行う場合には、第1保留表示情報設定用エリア291における表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292d,293a〜293dに対して保留表示情報の設定が行われる。
続くステップS2404では、報知不可用の保留表示情報設定処理を実行する。具体的には、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知不可用エリア293における第1単位設定エリア293a〜第4単位設定エリア293dのうち、上記ステップS2403にて1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア293a〜293dに対して通常保留表示情報の設定を行う。例えば、表示側第1保留記憶数IaN2が1であれば、第1単位設定エリア293aに対して通常保留表示情報の設定を行い、表示側第1保留記憶数IaN2が4であれば、第4単位設定エリア293dに対して通常保留表示情報の設定を行う。後述する内部コマンドの出力処理において、当該通常保留表示情報がVDP255に出力されることにより、通常保留画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「●」の画像が表示される。
その後、ステップS2405〜ステップS2408では、報知許容用の保留表示情報設定処理を実行する。つまり、ステップS2405では、報知発生抽選処理を実行する。報知発生抽選処理では、先ず、ワークRAM254の報知発生抽選用カウンタエリア266から報知発生抽選用のカウンタ値を読み出す。ここで、報知発生抽選用カウンタエリア266は「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、保留報知制御処理が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、報知発生抽選処理では、プログラムROM253の報知発生抽選用テーブル記憶エリア261に記憶されている報知発生抽選用テーブルを参照して、上記読み出した報知発生抽選用のカウンタ値が報知発生当選に対応しているか否かを判定する。報知発生当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、9/10の確率で報知発生当選となるように報知発生抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS2406では、上記ステップS2405における抽選処理の結果が、報知発生当選か否かを判定する。報知発生当選である場合には、ステップS2407にて、当選時の保留表示情報設定処理を実行する。
当選時の保留表示情報設定処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。ここで、当選時の保留表示情報設定処理では、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知許容用エリア292における第1単位設定エリア292a〜第4単位設定エリア292dのうち、上記ステップS2403にて1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、今回受信した保留増加コマンドの種類に対応した保留表示情報の設定を行う。例えば、表示側第1保留記憶数IaN2が1であれば、第1単位設定エリア292aに対して保留表示情報の設定を行い、表示側第1保留記憶数IaN2が4であれば、第4単位設定エリア292dに対して保留表示情報の設定を行う。
さて、当選時の保留表示情報設定処理では、先ずステップS2501にて、今回受信している保留増加コマンドが第1保留増加コマンドか否かを判定する。第1保留増加コマンドである場合には、ステップS2502にて個別報知抽選処理を実行する。
個別報知抽選処理では、先ず、ワークRAM254の個別報知抽選用カウンタエリア267から個別報知抽選用のカウンタ値を読み出す。ここで、個別報知抽選用カウンタエリア267は「0〜199」のカウンタ値を格納可能に構成されており、保留報知制御処理が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、個別報知抽選処理では、プログラムROM253の個別報知抽選用テーブル記憶エリア262に記憶されている個別報知抽選用テーブルを参照して、上記読み出した個別報知抽選用のカウンタ値が個別報知当選に対応しているか否かを判定する。個別報知当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/2の確率で個別報知当選となるように個別報知抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS2503では、上記ステップS2502における抽選処理の結果が、個別報知当選か否かを判定する。個別報知当選でない場合には、ステップS2504にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第1報知情報を設定する。当該第1報知情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、第1報知画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「確」の画像が表示される。
一方、個別報知当選である場合には、ステップS2505にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第2報知情報を設定する。当該第2報知情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、第2報知画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「確専用」の画像が表示される。
ここで、第1保留増加コマンドは、既に説明したように、上作動口33への遊技球の入賞に基づいて、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに新たに格納された保留情報が、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果である場合に、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に送信されるコマンドである。この場合に、個別報知抽選処理にて個別報知当選となる場合とは、上記保留情報が、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果であることを報知する場合である。一方、個別報知抽選処理にて個別報知当選とならない場合とは、上記保留情報が、15R確変大当たり結果であることのみを報知する場合である。そして、「確専用」の画像は前者の報知に対応しており、「確」の画像は後者の報知に対応している。
今回受信している保留増加コマンドが第1保留増加コマンドでない場合には、ステップS2501にて否定判定をし、ステップS2506にて、今回受信している保留増加コマンドが第2保留増加コマンドであるか否かを判定する。第2保留増加コマンドである場合には、ステップS2507にて個別報知抽選処理を実行する。当該個別報知抽選処理の内容は、上記ステップS2502と同様である。
続くステップS2508では、上記ステップS2507における抽選処理の結果が、個別報知当選か否かを判定する。個別報知当選でない場合には、ステップS2509にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、上記第1報知情報を設定する。
一方、個別報知当選である場合には、ステップS2510にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第3報知情報を設定する。当該第3報知情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、第3報知画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「確共通」の画像が表示される。
ここで、第2保留増加コマンドは、既に説明したように、上作動口33への遊技球の入賞に基づいて、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに新たに格納された保留情報が、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果でない場合に、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に送信されるコマンドである。この場合に、個別報知抽選処理にて個別報知当選となる場合とは、上記保留情報が、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果でないことを報知する場合である。一方、個別報知抽選処理にて個別報知当選とならない場合とは、上記保留情報が、15R確変大当たり結果であることのみを報知する場合である。そして、「確共通」の画像は前者の報知に対応しており、「確」の画像は後者の報知に対応している。
今回受信している保留増加コマンドが第2保留増加コマンドでない場合には、ステップS2506にて否定判定をし、ステップS2511にて、今回受信している保留増加コマンドが第3保留増加コマンドであるか否かを判定する。第3保留増加コマンドである場合には、ステップS2512にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第4報知情報を設定した後に、本当選時の保留表示情報設定処理を終了する。当該第4報知情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、第4報知画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「通」の画像が表示される。
ここで、第3保留増加コマンドは、既に説明したように、上作動口33への遊技球の入賞に基づいて、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに新たに格納された保留情報が、通常大当たり結果である場合に、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212に送信されるコマンドである。したがって、第3保留増加コマンドを受信している場合とは、上記保留情報が、通常大当たり結果であることを報知する場合である。そして、「通」の画像はこの報知に対応している。
今回受信している保留増加コマンドが第3保留増加コマンドでない場合には、今回受信している保留増加コマンドが第4保留増加コマンドであることを意味する。したがって、ステップS2511にて否定判定をし、ステップS2513にて、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、通常保留表示情報を設定した後に、本当選時の保留表示情報設定処理を終了する。当該通常保留表示情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、通常保留画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「●」の画像が表示される。
保留報知制御処理(図39)の説明に戻り、上記ステップS2405における抽選処理の結果が、報知発生当選でない場合には、ステップS2408にて、外れ時の保留表示情報設定処理を実行する。当該外れ時の保留表示情報設定処理では、上記ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、通常保留表示情報を設定した後に、本当選時の保留表示情報設定処理を終了する。当該通常保留表示情報が、後述する内部コマンドの出力処理においてVDP255に出力されることにより、通常保留画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において「●」の画像が表示される。
また、今回受信した保留増加コマンドに上作動口33への遊技球の入賞に対応した情報が含まれていない場合には、ステップS2402にて否定判定をし、ステップS2409に進む。
ステップS2409では、ワークRAM254の保留カウンタエリア264に保留記憶されている表示側第2保留記憶数IbN2を1インクリメントする。当該表示側第2保留記憶数IbN2は、保留表示情報設定用エリア265の第2保留表示情報設定用エリア294に対応しており、保留増加コマンドの受信に対して保留表示情報の設定を行う場合には、第2保留表示情報設定用エリア294における表示側第2保留記憶数IbN2に対応した単位設定エリア294a〜294dに対して保留表示情報の設定が行われる。
続くステップS2410では、下作動口用の保留表示情報設定処理を実行する。具体的には、第2保留表示情報設定用エリア294における第1単位設定エリア294a〜第4単位設定エリア294dのうち、上記ステップS2409にて1インクリメントした表示側第2保留記憶数IbN2に対応した単位設定エリア294a〜294dに対して通常保留表示情報の設定を行う。例えば、表示側第2保留記憶数IbN2が1であれば、第1単位設定エリア294aに対して通常保留表示情報の設定を行い、表示側第2保留記憶数IbN2が4であれば、第4単位設定エリア294dに対して通常保留表示情報の設定を行う。後述する内部コマンドの出力処理において、当該通常保留表示情報がVDP255に出力されることにより、通常保留画像データが対応する単位エリア282〜285に設定され、第2保留表示領域Gbの対応する単位保留表示領域Gb1〜Gb4において「●」の画像が表示される。
コマンド格納エリア263に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが保留増加コマンドでない場合には、ステップS2401にて否定判定をし、ステップS2411に進む。ステップS2411では、今回の読み出し対象のコマンドが保留減少コマンドであるか否かを判定する。保留減少コマンドである場合にはステップS2412〜ステップS2415にて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ga及び第2保留表示領域Gb(図8(b)参照)の各単位保留表示領域Ga1〜Ga4,Gb1〜Gb4に表示されている画像を、保留情報の減少に合わせてシフトさせるための保留減少時用設定処理を実行する。
保留減少時用設定処理では、先ずステップS2412にて、今回受信した保留減少コマンドに上作動口33に対応した情報が含まれているか否かを判定する。上作動口33に対応した情報が含まれている場合には、ステップS2413にて、ワークRAM254の保留カウンタエリア264に保留記憶されている表示側第1保留記憶数IaN2を1ディクリメントする。
続くステップS2414では、第1シフト処理を実行する。当該第1シフト処理は、第1保留表示情報設定用エリア291における保留報知許容用エリア292の第1単位設定エリア292a〜第4単位設定エリア292dに設定されている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせるとともに、第1保留表示情報設定用エリア291における保留報知不可用エリア293の第1単位設定エリア293a〜第4単位設定エリア293dに設定されている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせる処理である。
具体的には、各第1単位設定エリア292a,293aの保留表示情報をクリアするとともに、各第2単位設定エリア292b,293b→各第1単位設定エリア292a,293a、各第3単位設定エリア292c,293c→各第2単位設定エリア292b,293b、各第4単位設定エリア292d,293d→各第3単位設定エリア292c,293cといった具合に各単位設定エリア292a〜292d,293a〜293d内の保留表示情報がシフトされる。
第1シフト処理後における後述する内部コマンドの出力処理において、保留報知許容用エリア292又は保留報知不可用エリア293の各保留表示情報がVDP255に出力されることにより、ビデオRAM257の第1保留表示用エリア271の各単位エリア272〜275の画像データが更新される。これにより、第1保留表示領域Gaの各単位保留表示領域Ga1〜Ga4に表示されている画像も下位側にシフトされる。
一方、今回受信した保留減少コマンドに上作動口33に対応した情報が含まれていない場合には、ステップS2412にて否定判定をし、ステップS2415に進む。ステップS2415では、ワークRAM254の保留カウンタエリア264に保留記憶されている表示側第2保留記憶数IbN2を1ディクリメントする。
続くステップS2416では、第2シフト処理を実行する。当該第2シフト処理は、第2保留表示情報設定用エリア294の第1単位設定エリア294a〜第4単位設定エリア294dに設定されている保留表示情報を下位エリア側に順にシフトさせる処理である。
具体的には、第1単位設定エリア294aの保留表示情報をクリアするとともに、第2単位設定エリア294b→第1単位設定エリア294a、第3単位設定エリア294c→第2単位設定エリア294b、第4単位設定エリア294d→第3単位設定エリア294cといった具合に各単位設定エリア294a〜294d内の保留表示情報がシフトされる。
第2シフト処理後における後述する内部コマンドの出力処理において、第2保留表示情報設定用エリア294の各保留表示情報がVDP255に出力されることにより、ビデオRAM257の第2保留表示用エリア281の各単位エリア282〜285の画像データが更新される。これにより、第2保留表示領域Gbの各単位保留表示領域Gb1〜Gb4に表示されている画像も下位側にシフトされる。
コマンド格納エリア263に格納されているコマンドであって今回の読み出し対象のコマンドが保留減少コマンドでない場合には、ステップS2411にて否定判定をし、ステップS2417に進む。ステップS2417では、今回の読み出し対象のコマンドが特別有利開始コマンドであるか否かを判定する。
特別有利開始コマンドである場合には、ステップS2418にて、ワークRAM254のその他フラグ格納エリア268に設けられた保留報知許容フラグ格納エリア(保留報知許容情報記憶手段)に保留報知許容フラグ(保留報知許容情報)を格納する又は既に格納されている場合にはその状態を維持した後に、本保留報知制御処理を終了する。保留報知許容フラグが格納された状態、すなわち、遊技状態が特別有利状態である状況又は特別有利状態である遊技回において開閉実行モードに移行した場合にはその開閉実行モードである状況が、上述した保留報知許容状態であり、この場合、後述する内部コマンドの出力処理では、第1保留表示情報設定用エリア291に関して、保留報知許容用エリア292に設定されている各保留表示情報がVDP255に出力される。よって、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaでは、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われるとともに、それら保留情報の内容に応じた保留報知が行われる。換言すれば、保留情報の内容に応じた保留報知が、当否判定の順番が明示された状態で行われる。
一方、特別有利開始コマンドでない場合には、ステップS2419にて、今回の読み出し対象のコマンドが特別有利終了コマンドであるか否かを判定する。特別有利終了コマンドでない場合には、そのまま本保留報知制御処理を終了する。
特別有利終了コマンドである場合には、ステップS2420にて、ワークRAM254のその他フラグ格納エリア268に設けられた保留報知許容フラグ格納エリアから保留報知許容フラグを消去する又は既に格納されていない場合にはその状態を維持した後に、本保留報知制御処理を終了する。保留報知許容フラグが格納されていない状態、すなわち、遊技状態が特別有利状態でない状況及び特別有利状態である遊技回において開閉実行モードに移行した場合でない状況が、上述した保留報知不可状態であり、この場合、後述する内部コマンドの出力処理では、第1保留表示情報設定用エリア291に関して、保留報知不可用エリア293に設定されている各保留表示情報がVDP255に出力される。よって、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaでは、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われるものの、それら保留情報の内容に応じた保留報知は行われない。
<表示制御装置212にて実行される内部コマンドの出力処理について>
次に、表示制御装置212のMPU252にて実行される内部コマンドの出力処理を、図42のフローチャートを参照しながら説明する。内部コマンドの出力処理は、MPU252において繰り返し実行される複数種の処理のうちの一部の処理であり、概ね所定周期(例えば、2msec周期)で起動される。そして、当該内部コマンドの出力処理では、ワークRAM254の保留表示情報設定用エリア265における第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知許容用エリア292、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知不可用エリア293、第2保留表示情報設定用エリア294の中から、内部コマンドの出力対象とするエリアを特定し、その特定したエリアの第1〜第4単位設定エリアに設定されている各保留表示情報の内容を含む内部コマンドをVDP255に出力するための処理を実行する。
具体的には、先ずステップS2601にて、ワークRAM254に保留報知許容フラグが格納されているか否かを判定する。保留報知許容フラグが格納されている場合、すなわち保留報知許容状態である場合には、ステップS2602にて、内部コマンドの出力対象のエリアが、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知許容用エリア292であると特定する。そして、当該保留報知許容用エリア292の第1〜第4単位設定エリア292a〜292dにその時点で設定されている各保留表示情報の内容を含む内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、MPU252から入力した内部コマンドに含まれる各保留表示情報に対応した表示データを、ビデオRAM257の第1保留表示用エリア271における各単位エリア272〜275に設定する。これにより、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaでは、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われるとともに、それら保留情報の内容に応じた保留報知が行われる。換言すれば、保留情報の内容に応じた保留報知が、当否判定の順番が明示された状態で行われる。
ここで、主制御装置81では、上作動口33への遊技球の入賞が発生した場合には、その入賞の発生を特定した場合に作動入賞コマンドを音声ランプ制御装置82に送信する。そして、音声ランプ制御装置82では、2msec周期といった比較的短い周期で上述したコマンド対応処理(図33)を実行しており、作動入賞コマンドを受信した場合には即座にそれに対応した保留増加コマンドが表示制御装置212に送信される。また、表示制御装置212では、上記のとおり、保留報知制御処理及び内部コマンドの出力処理が2msec周期といった比較的短い周期で実行されている。したがって、図柄表示装置41において所定の遊技回における図柄の変動表示が行われている状況で上作動口33に遊技球が入賞した場合には、その図柄の変動表示中に保留報知を開始することが可能である。
一方、保留報知許容フラグが格納されていない場合、すなわち保留報知不可状態である場合には、ステップS2603に進む。ステップS2603では、内部コマンドの出力対象のエリアが、第1保留表示情報設定用エリア291の保留報知不可用エリア293であると特定する。そして、当該保留報知不可用エリア293の第1〜第4単位設定エリア293a〜293dにその時点で設定されている各保留表示情報の内容を含む内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、MPU252から入力した内部コマンドに含まれる各保留表示情報に対応した表示データを、ビデオRAM257の第1保留表示用エリア271における各単位エリア272〜275に設定する。これにより、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaでは、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われる。但し、それら保留情報の内容に応じた保留報知は行われない。
ステップS2602又はステップS2603の処理を実行した後は、ステップS2604に進む。ステップS2604では、内部コマンドの出力対象のエリアが、第2保留表示情報設定用エリア294であると特定する。そして、当該第2保留表示情報設定用エリア294の第1〜第4単位設定エリア294a〜294dにその時点で設定されている各保留表示情報の内容を含む内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、MPU252から入力した内部コマンドに含まれる各保留表示情報に対応した表示データを、ビデオRAM257の第2保留表示用エリア281における各単位エリア282〜285に設定する。これにより、図柄表示装置41の第2保留表示領域Gbでは、主制御装置81の第2結果表示部用保留エリアRbに格納されている保留情報の数を明示するための報知が行われる。但し、保留情報の内容に応じた保留報知は行われない。その後、本内部コマンドの出力処理を終了する。
<図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにて行われる保留報知の様子について>
次に、図柄表示装置41の第1保留表示領域Gaにて行われる保留報知の様子について、図43を用いて説明する。なお、既に説明したように、保留報知は保留報知許容状態の場合に行われ、保留報知許容状態とは、遊技状態が特別有利状態である状況又は特別有利状態である遊技回において開閉実行モードに移行した場合の状況である。以下の説明では、遊技状態が特別有利状態、すなわち、主制御装置81における当否抽選モードが高確率モードであって、下作動口34の電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードである状況を前提として説明を行う。
図43(a)は、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報が、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないこと(共通大当たり結果であること)を保留報知している様子を示す。この場合、上記15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でない保留情報は、上作動口33における2個目の保留情報であるため、第1保留表示領域Gaの第2単位保留表示領域Ga2に「確共通」という保留報知の画像が表示されている。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、当該保留情報に対応した遊技回となった場合には、当否抽選モードが高確率モードであるか低確率モードであるかに関係なく、15R確変大当たり結果が発生することを認識することができる。この場合に、現状の遊技状態は下作動口34の電動役物34aによるサポートモードが高頻度サポートモードであるため、下作動口34への遊技球の入賞が比較的高頻度で発生するとともに、遊技回の開始契機となる保留情報は上作動口33への遊技球の入賞に係る保留情報よりも下作動口34への遊技球の入賞に係る保留情報が優先される。さらにまた、現状の遊技状態は当否抽選モードが高確率モードであるため、下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回が何らかの大当たり結果、具体的には通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果となる確率は比較的高い。
そうすると、遊技者は、上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となる前に下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回で大当たり結果が発生することを期待しながら、下作動口34への入賞を期待して発射ハンドル54を操作するものと考えられる。下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回で大当たり結果が発生すれば、遊技者にとっては1回の特別有利状態で2回の大当たり結果を確保したような状態となるからである。
図43(b)は、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報が、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であることを保留報知している様子を示す。この場合、上記15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果である保留情報は、上作動口33における4個目の保留情報であるため、第1保留表示領域Gaの第4単位保留表示領域Ga4に「確専用」という保留報知の画像が表示されている。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、当該保留情報に対応した遊技回となった場合には、その際の当否抽選モードが高確率モードであれば、15R確変大当たり結果が発生することとなるが、当否抽選モードが低確率モードであれば、大当たり結果が発生しないことを認識することができる。つまり、現状の特別有利状態において上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となれば、15R確変大当たり結果が確実に発生する一方、下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回において通常大当たり結果が発生した後に上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となれば、得られる機会があった15R確変大当たり結果が得られないことを認識することができる。
そうすると、遊技者は、上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となる前に他の大当たり結果が発生してしまわないようにすべく、下作動口34への新たな遊技球の入賞が発生しないように発射ハンドル54の操作を中止するものと考えられる。
図43(c)は、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報が、15R確変大当たり結果であることを保留報知している様子を示す。この場合、上記15R確変大当たり結果である保留情報は、上作動口33における3個目の保留情報であるため、第1保留表示領域Gaの第3単位保留表示領域Ga3に「確」という保留報知の画像が表示されている。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、現状の特別有利状態において上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となれば、15R確変大当たり結果が確実に発生するが、下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回において通常大当たり結果が発生した後に上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となれば、15R確変大当たり結果が発生するかどうかが不明であると認識することができる。
そうすると、上記保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないと予測した遊技者は、図43(a)の場合のように、下作動口34への遊技球の入賞を期待して発射ハンドル54を操作するものと考えられ、上記保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であると予測した遊技者は、図43(b)の場合のように、発射ハンドル54の操作を中止するものと考えられる。つまり、遊技者の予測に応じた発射ハンドル54の操作が行われることとなり、保留報知を通じた遊技の多様化が図られる。
図43(d)は、主制御装置81の第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報が、通常大当たり結果であることを保留報知している様子を示す。この場合、上記通常大当たり結果である保留情報は、上作動口33における4個目の保留情報であるため、第1保留表示領域Gaの第4単位保留表示領域Ga4に「通」という保留報知の画像が表示されている。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、少なくとも現状の特別有利状態において上記保留情報に対応した遊技回となった場合には、通常大当たり結果が発生することを判断することができる。特別有利状態において通常大当たり結果が発生すると、高頻度入賞モードの開閉実行モードに移行することとなるものの、当否抽選モードは高確率モードから低確率モードに転落してしまうこととなる。これに対して、下作動口34への遊技球の入賞に基づいて大当たり結果が発生する場合、それは通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果のいずれかとなる。つまり、下作動口34への遊技球の入賞に基づいて大当たり結果が発生すれば、上記保留報知に係る保留情報と同等以上の価値を遊技者は得られることとなる。
そうすると、遊技者は上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となる前に下作動口34への遊技球の入賞に係る遊技回で大当たり結果が発生することを期待しながら、下作動口34への遊技球の入賞を期待して発射ハンドル54を操作するものと考えられる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
下作動口34に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が上作動口33に対応した第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留情報よりも優先して当否抽選が行われる構成において、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留情報に応じた保留報知が、当該保留情報の当否抽選となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。かかる保留報知が行われた場合には、遊技者には、保留報知の対象となった保留情報に対して当否抽選が行われるように下作動口34への遊技球の入賞が発生することを期待しながら発射ハンドル54を手動操作する、又は保留報知の対象となった保留情報に対して当否抽選が行われないように下作動口34への遊技球の入賞が発生することを期待しながら発射ハンドル54を手動操作するといった保留報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。そして、例えば、発射ハンドル54の操作を中止したり、発射ハンドル54の操作量を若干弱める又は若干強めるといったように、保留報知の内容に応じて発射ハンドル54の操作態様が変更されることがある。これにより、発射ハンドル54を手動操作するという能動的な遊技と、当否抽選の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特別有利状態において保留報知を行うことで、当該保留報知は下作動口34の電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードである状況において行われる。これにより、例えば、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶された上記保留報知に係る保留情報に対して当否抽選が行われてほしくないと考えた場合には、下作動口34への遊技球の入賞が発生し易い態様で発射ハンドル54を手動操作することで、当否抽選が優先されることとなる第2結果表示部用保留エリアRbに保留情報が記憶された状態を継続させ、上記保留報知に係る保留情報に対して当否抽選が行われないようにすることが可能となる。
表示制御装置212のワークRAM254における保留表示情報設定用エリア265には、第1保留表示情報設定用エリア291として、保留報知許容用エリア292と保留報知不可用エリア293とを設け、第1結果表示部用保留エリアRaに新たな保留情報が格納された場合には、当該保留情報に対して当否抽選が行われた場合の当否結果に対応した保留表示情報を保留報知許容用エリア292の対応する単位設定エリア292a〜292dに設定するとともに、保留報知不可用エリア293の対応する単位設定エリア293a〜293dに保留情報の数を明示するための保留表示情報を設定するようにした。また、第1結果表示部用保留エリアRaに格納されている保留情報のシフト処理が実行された場合には、それに合わせて保留報知許容用エリア292及び保留報知不可用エリア293に対して情報のシフト処理を実行するようにした。そして、保留報知許容状態では保留報知許容用エリア292に記憶されている保留表示情報をVDP255に対して出力し、保留報知不可状態では保留報知不可用エリア293に記憶されている保留表示情報をVDP255に対して出力するようにした。これにより、保留報知不可状態から保留報知許容状態に切り換えられた場合には、そのタイミングにおいて第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留情報について即座に保留報知を行うことが可能となる。
保留報知の対象となっている保留情報よりも先に当否判定の対象となった保留情報について主制御装置81において各結果表示部AS,BSの絵柄の変動表示時間(すなわち、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間)を決定する場合、上記保留報知に係る保留情報の内容を参照することなく上記変動表示時間を決定するようにした。すなわち、変動表示時間を決定する処理(具体的には、ステップS813の処理)において、当該変動表示時間の決定に係る保留情報よりも後に当否抽選の対象となる保留情報に大当たり当選となる情報が含まれているかを参照しないようにした(判定しないようにした)。
例えば、保留報知に係る保留情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報である場合には、当該保留情報よりも先に当否判定の対象となる保留情報について、通常よりも長い変動表示時間が選択される構成とすると、保留報知が行われている状況では各遊技回を消化するのに要する時間が長くなってしまい、遊技が間延びしてしまうことが懸念される。その一方、例えば、保留報知に係る保留情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報である場合には、当該保留情報よりも先に当否判定の対象となる保留情報について、通常よりも短い変動表示時間が選択される構成とすると、保留報知が行われている状況では各遊技回を消化するのに要する時間が短くなってしまい、パチンコ機10の稼働率が極端に高くなってしまうことが懸念される。これに対して、上記のように保留報知に係る保留情報の内容が参照されることなく上記変動表示時間が決定されるため、保留報知を行う上での構成を良好なものとすることができる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、遊技領域の構成が上記第1の実施の形態と異なっている。そこで、本実施の形態における遊技領域の構成について図44を用いて説明する。図44は、本実施の形態における遊技領域の構成を説明するための遊技盤24の正面図である。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点について説明し、上記第1の実施の形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
遊技盤24の表面には、上記第1の実施の形態と同様に、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51及び外レール部52によって区画されるようにして遊技領域が形成されている。また、これら内レール部51及び外レール部52により遊技領域への遊技球の誘導レールが構成され、遊技者が発射ハンドル54を回動操作したことにより遊技球発射機構53から発射された遊技球は上記誘導レールによって遊技領域の上部に案内される。
誘導レールは、その出口部分が遊技領域の一方の側部において遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。そのため、遊技者による発射ハンドル54の回動操作量が大きくなるにしたがって、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、誘導レールの出口部分が形成された側部の側から当該出口部分が形成された側部に対して反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、誘導レールの出口部分は、遊技領域の左側の側部に設けられている。
遊技領域には、上記第1の実施の形態と同様に、一般入賞口31、可変入賞装置32、可変表示ユニット36、一対(2個)の作動口301,302及び一対のスルーゲート303,304などが設けられている。但し、本実施の形態では、一対の作動口301,302の位置関係が上記第1の実施の形態と異なっているとともに、一対のスルーゲート303,304の位置関係も上記第1の実施の形態と異なっている。これらの位置関係について、可変表示ユニット36の位置を基準として以下に説明する。
可変表示ユニット36は、その上下左右において遊技球の流下領域が確保されるように、遊技領域の中央側に配置されている。つまり、遊技領域には、遊技球の流下領域として、可変表示ユニット36の上側の流下領域305、可変表示ユニット36の下側の流下領域306、可変表示ユニット36の左側の流下領域307及び可変表示ユニット36の右側の流下領域308が設けられている。なお、可変表示ユニット36の一部を構成するセンターフレーム42は、その上部から左右両側に亘る部分を構成する屋根ユニット309がパチンコ機10前方に延出しているため、センターフレーム42の下部に設けられたステージに導入される遊技球を除いて、遊技領域を流下する遊技球が可変表示ユニット36を横断又は縦断することはない。
一対の作動口301,302のうちの一方である第1作動口301は、第1作動口装置として、下側の流下領域306に設けられている。第1作動口301は、上記第1の実施の形態における上作動口33に相当する。ここで、上記各流下領域305〜308には、遊技球の流下方向を当該遊技球との衝突によって分散させるための分散部材が設けられているとともに、遊技球の流下方向を当該遊技球との衝突によって所定の方向に誘導するための誘導部材が設けられている。分散部材には釘38が含まれ、誘導部材には上記屋根ユニット309が含まれるとともに遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39が含まれる。そして、上記分散部材及び上記誘導部材は、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部におけるいずれの位置に到達したとしても第1作動口301に向けて流下することが可能なように設けられている。
つまり、遊技球発射機構53から発射され遊技領域の上部において誘導レールの出口部分側すなわち遊技領域の左側にて流下し始めた遊技球は、上側の流下領域305→左側の流下領域307→下側の流下領域306という左側経路(第1経路)で遊技領域を流下することとなる。この場合に、上記分散部材及び上記誘導部材は、左側経路で遊技領域を流下することとなる遊技球が、その流下態様によっては第1作動口301に到達することが可能なように設けられている。また、遊技球発射機構53から発射され遊技領域の上部において誘導レールの出口部分と反対側すなわち遊技領域の右側にて流下し始めた遊技球は、上側の流下領域305→右側の流下領域308→下側の流下領域306という右側経路(第2経路)で遊技領域を流下することとなる。この場合に、上記分散部材及び上記誘導部材は、右側経路で遊技領域を流下することとなる遊技球が、その流下態様によっては第1作動口301に到達することが可能なように設けられている。
一対の作動口301,302のうちの他方である第2作動口302は、第2作動口装置として、右側の流下領域308に設けられている。第2作動口302は、上記第1の実施の形態における下作動口34に相当する。つまり、第2作動口302に対しては、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物302aが設けられている。当該電動役物302aは、上記第1の実施の形態における電動役物34aと同様に閉鎖状態と開放状態との間で動作する。かかる動作の契機や動作内容については、上記第1の実施の形態における電動役物34aと同様であるため説明を省略する。この場合、第2作動口302の上方には釘38が設けられており、電動役物302aが閉鎖状態である場合には上記釘38によって第2作動口302への入賞(遊技球の入球)が不可となっている。なお、入賞が不可となるのではなく、入賞が難しくなる構成としてもよい。
ここで、上記のとおり第2作動口302は右側の流下領域308に設けられているため、遊技球発射機構53から発射され遊技領域の上部において誘導レールの出口部分と反対側すなわち遊技領域の右側にて流下し始めた遊技球は第2作動口302に向けて流下することが可能であるが、遊技球発射機構53から発射され遊技領域の上部において誘導レールの出口部分側すなわち遊技領域の左側にて流下し始めた遊技球は第2作動口302に向けて流下することが不可となる。
上記のように第1作動口301への入賞は、第1経路側に遊技球が流れた場合及び第2経路側に遊技球が流れた場合のいずれであっても発生し得るのに対して、第2作動口302への入賞は、第2経路側に遊技球が流れた場合にのみ発生し得る。これにより、遊技者にとっては、発射ハンドル54の回動操作量を調整することによって、第2作動口302への入賞が発生しないようにしながら第1作動口301への入賞を狙って遊技を行うことができるとともに、第2作動口302への入賞を狙って遊技を行うことができる。
一対のスルーゲート303,304は、一方のスルーゲート303が左側の流下領域307に設けられているとともに、他方のスルーゲート304が右側の流下領域308に設けられている。この場合、右側の流下領域308に設けられたスルーゲート304は、第2作動口302よりも上流側に設けられているが、これに限定されることはなく、第2作動口302よりも下流側に設けてもよい。これらスルーゲート303,304への入賞をトリガとして電動役物302aを開放状態とするか否かの抽選が行われる。この具体的な内容は、上記第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
ここで、本実施の形態においても上記第1の実施の形態と同様に、各遊技回の当否抽選においては第1作動口301への入賞に基づいて取得された保留情報よりも第2作動口302への入賞に基づいて取得された保留情報が優先される。また、遊技状態が特別有利状態となり保留報知の状態が保留報知許容状態となることで、第1作動口301への入賞に基づいて保留されている保留情報について保留報知が行われることがある。この場合に、上記のとおり、遊技者は発射ハンドル54の回動操作量を調整することによって第1作動口301への入賞のみを狙ったり、第2作動口302への入賞を狙ったりすることができるため、上記第1の実施の形態とは異なる内容の遊技を遊技者に提供することができる。
そこで、以下に、遊技者による遊技の様子について、図45のタイムチャートを参照しながら説明する。なお、図45においては、遊技状態が特別有利状態であり、保留報知の状態が保留報知許容状態である場合について説明する。
特別有利状態であって保留報知許容状態である状況において、t1のタイミングで、遊技者が発射ハンドル54を回動操作することにより、遊技領域に向けた遊技球の発射が開始される。この場合、遊技者は、先ず発射ハンドル54の回動操作量を第1範囲の操作量に調整することで、図45(a)に示すように、遊技球が第1経路側に向けて流れるようにする。これにより、t2のタイミングなどで、左側のスルーゲート303への入賞が発生することにより、t3のタイミングなどで第2作動口302の電動役物302aが開放状態となる。但し、遊技球が第1経路側に向けて流れるように発射ハンドル54が操作されているため、第2作動口302への入賞は発生しない。また、t4のタイミングなどで第1作動口301への入賞が発生する。
その後、保留報知の対象となる大当たり結果の情報に対応した保留情報が第1作動口301への入賞に応じて取得され、さらにその保留情報について保留報知の実行条件が満たされることにより、t5のタイミングで保留報知が開始される。例えば、保留報知として、図柄表示装置41の表示画面における第1保留表示領域Gaに、「確共通」といった画像が表示される。
かかる保留報知の画像が表示されると、遊技者は、当該保留情報に対応した遊技回となった場合には、当否抽選モードが高確率モードであるか低確率モードであるかに関係なく、15R確変大当たり結果が発生することを認識することができる。この場合に、現状の遊技状態は第2作動口302の電動役物302aによるサポートモードが高頻度サポートモードであるため、第2作動口302への入賞が比較的高頻度で発生するとともに、遊技回の開始契機となる保留情報は第1作動口301への入賞に係る保留情報よりも第2作動口302への入賞に係る保留情報が優先される。さらにまた、現状の遊技状態は当否抽選モードが高確率モードであるため、第2作動口302への入賞に係る遊技回が何らかの大当たり結果、具体的には通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果となる確率は比較的高い。
そうすると、遊技者は、t6のタイミングで、上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となる前に第2作動口302への入賞に係る遊技回で大当たり結果が発生することを期待しながら、発射ハンドル54の回動操作量を第2範囲の操作量に調整し、図45(b)に示すように、遊技球が第2経路側に向けて流れるようにする。この場合に、遊技球が第1経路側に向けて流れるように発射ハンドル54が操作されている状況において左側のスルーゲート303への入賞が発生しており、電動役物302aは既に開放状態となっているため、遊技球が第2経路側に向けて流れるように発射ハンドル54が操作されることによりt7のタイミングといった比較的早いタイミングで第2作動口302への入賞が発生する。これにより、上記保留報知に係る保留情報に対応した遊技回となる前に第2作動口302への入賞が発生することとなる。
また、既に説明したように、第1経路側だけでなく第2経路側にスルーゲート304が設けられているため、遊技球が第2経路側に向けて流れるように発射ハンドル54が操作されている状況であってもスルーゲート304への入賞が発生し得る。したがって、t8のタイミングなどで右側のスルーゲート304への入賞が発生し、かかる入賞に基づいて第2作動口302の電動役物302aが開放状態となる。これにより、第2作動口302への入賞がt7のタイミング以外のタイミングにおいても発生し得る。
ちなみに、第2経路側に向けて遊技球が流れる場合であっても、第1作動口301に向けて遊技球が流れるため、t9のタイミングなどで当該第1作動口301への入賞が発生する。これにより、第2作動口302への入賞が発生することを狙って発射ハンドル54が操作されている状況であっても第1作動口301への入賞が発生し得ることとなり、遊技者にとっては第2作動口302への入賞を狙っている状況であっても第1作動口301への入賞に基づく特典を得ることが可能となる。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態における効果に加え、以下の優れた効果を奏する。
第1作動口301が下側の流下領域306に設けられているのに対して、第2作動口302が右側の流下領域308に設けられているため、遊技者にとっては、発射ハンドル54の回動操作量を調整することによって、第2作動口302への入賞が発生しないようにしながら第1作動口301への入賞を狙って遊技を行うことができるとともに、第2作動口302への入賞を狙って遊技を行うことができる。したがって、遊技者にとっては、保留報知が行われるまで、第1作動口301及び第2作動口302のうち第1作動口301への入賞のみを狙って発射ハンドル54を操作し、保留報知が行われた後は、第2作動口302への入賞を狙って発射ハンドル54を操作するという遊技を行うことができる。よって、発射ハンドル54を手動操作するという能動的な遊技と、当否抽選の結果を確認するという受動的な遊技との関連性をより高めることができる。
また、第2作動口302に電動役物302aが設けられ当該電動役物302aが開放状態となった場合に第2作動口302への遊技球の入賞が発生し得る構成において、電動役物302aを開放状態とするか否かの抽選の契機となるスルーゲート303が、第1作動口301への入賞を狙って発射ハンドル54が操作されている状況において遊技球が通ることとなる第1経路側に設けられている。これにより、第1作動口301への入賞のみを狙って発射ハンドル54が操作されている状況であっても電動役物302aを開放状態とするか否かの抽選が行われ、第2作動口302への入賞を狙って発射ハンドル54が操作されたタイミングにおいて電動役物302aが開放状態となっている状況を生じさせることができる。よって、第1作動口301への入賞に係る保留情報について保留報知が行われた場合には、当該保留情報について当否抽選が行われる前までに第2作動口302への入賞を発生させることが可能となる。
また、スルーゲート304は、第2作動口302への入賞を狙って発射ハンドル54が操作されている状況において遊技球が通ることとなる第2経路側にも設けられているため、第2作動口302への入賞を狙って発射ハンドル54が操作されている状況であっても電動役物302aを開放状態とするか否かの抽選が行われる。よって、第1作動口301への入賞に係る保留情報について保留報知が行われた場合には、当該保留情報について当否抽選が行われないように第2作動口302への入賞を継続させることが可能となる。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、保留報知を実行する上で、主制御装置81から音声ランプ制御装置82に送信される情報の内容が異なっている。そして、かかる相違は、主制御装置81のMPU202における情報取得処理の処理内容が上記第1の実施の形態における情報取得処理(図15)の処理内容と異なっていることにより生じている。そこで、本実施の形態における情報取得処理について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点について説明し、上記第1の実施の形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図46は、本実施の形態における情報取得処理を示すフローチャートである。
情報取得処理では、ステップS2701〜ステップS2704にて、上記第1の実施の形態における情報取得処理(図15)のステップS301〜ステップS304の処理と同様の処理を実行する。その後、ステップS2705にて保留報知用の確認処理を実行するとともに、ステップS2706にて作動入賞コマンドの設定処理を実行した後に、本情報取得処理を終了する。
次に、上記ステップS2705における保留報知用の確認処理及び上記ステップS2706における作動入賞コマンドの設定処理を説明する。
先ず、ステップS2705における保留報知用の確認処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
保留報知用の確認処理では、先ずステップS2801にて、今回の情報取得処理が上作動口33への入賞に基づくものであるか否かを判定する。上作動口33への入賞に基づくものでない場合には、そのまま本保留報知用の確認処理を終了する。上作動口33への入賞に基づくものである場合には、ステップS2802に進む。
ステップS2802では、ステップS2704にてRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納した保留情報のうち、大当たり乱数カウンタC1の値の情報を把握する。続くステップS2803では、ROM203の保留報知用テーブル記憶エリアに記憶されている保留報知用テーブルのうち第1テーブルを参照して、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている共通大当たり結果又は確変時専用大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを特定する。
第1テーブルについて詳細には、図48(a)に示すように、大当たり乱数カウンタC1の値と、第1特定結果とが対応付けられている。そして、大当たり乱数カウンタC1の値が、変動開始処理(図20)にて実行される当否抽選において低確率モード及び高確率モードのいずれにおいても大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が共通大当たり結果となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が、高確率モードにおいてのみ当選となる値である場合には、第1特定結果が確変時専用大当たり結果となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が上記以外の値である場合には、第1特定結果が報知対象外結果となるように設定されている。
ここで、上記第1の実施の形態では、低確率モードにおいて大当たり結果となる値について、大当たり結果に対応した複数の値の間隔が全て同一となるように各値が設定されていたが、本実施の形態では、大当たり結果に対応した複数の値の間隔が異なるように設定されている。換言すれば、任意の一の大当たり結果の値に対応した大当たり乱数カウンタC1の値から当該カウンタC1が特定回数更新された場合に常に他の大当たり結果の値に対応した大当たり乱数カウンタC1の値となる状況が発生しないように、大当たり結果に対応した値が設定されている。これは、高確率モードにおいて大当たり結果となる値についても同様である。
続くステップS2804では、ステップS2803にて第1テーブルを参照した結果が、共通大当たり結果であるか否かを判定する。共通大当たり結果である場合には、ステップS2805にて、MPU202のレジスタに共通大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS2808に進む。
また、共通大当たり結果でない場合には、ステップS2806に進み、ステップS2803にて第1テーブルを参照した結果が、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。確変時専用大当たり結果でない場合には、そのまま本確認処理を終了する。確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS2807にて、MPU202のレジスタに確変時専用大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS2808に進む。
ステップS2808では、ステップS2704にてRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納した保留情報のうち、大当たり種別カウンタC2の値の情報を把握する。続くステップS2809では、ROM203の保留報知用テーブル記憶エリアに記憶されている保留報知用テーブルのうち第2テーブルを参照して、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを判定する。
第2テーブルについて詳細には、図48(b)に示すように、大当たり種別カウンタC2の値と、第2特定結果とが対応付けられている。そして、大当たり種別カウンタC2の値が、第1結果表示部用の振分テーブルにおいて通常大当たり結果となる値である場合には、第2特定結果が通常大当たり結果となるように設定されており、大当たり種別カウンタC2の値が、第1結果表示部用の振分テーブルにおいて15R確変大当たり結果となる値である場合には、第2特定結果が15R確変大当たり結果となるように設定されており、大当たり種別カウンタC2の値が上記以外の値である場合には、第2特定結果が報知対象外結果となるように設定されている。
続くステップS2810では、ステップS2809にて第2テーブルを参照した結果が、通常大当たり結果であるか否かを判定する。通常大当たり結果である場合には、ステップS2811にて、MPU202のレジスタに通常大当たり情報を一時記憶させる。その後、本確認処理を終了する。
また、通常大当たり結果でない場合には、ステップS2812に進み、ステップS2809にて第2テーブルを参照した結果が、15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。15R確変大当たり結果でない場合には、そのまま本確認処理を終了する。15R確変大当たり結果である場合には、ステップS2813にて、MPU202のレジスタに15R確変大当たり情報を一時記憶させる。その後、本確認処理を終了する。
以上のとおり、保留報知用の確認処理では、今回格納された保留情報に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、共通大当たり結果又は確変時専用大当たり結果のいずれかに対応しているかが特定されるとともに、今回格納された保留情報に含まれる大当たり種別カウンタC2の値の情報が、通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果のいずれかに対応しているかが特定される。これにより、本パチンコ機10では、報知対象の大当たり結果の種別として、通常大当たり結果、通常大当たり結果の場合の共通大当たり結果、通常大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果、15R確変大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の共通大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果を設定し得る。但し、本パチンコ機10では、上記のうち、通常大当たり結果、15R確変大当たり結果、15R確変大当たり結果の場合の共通大当たり結果、及び15R確変大当たり結果の場合の確変時専用大当たり結果の4種類が報知対象の大当たり結果の種別として設定されている。
なお、保留報知用の特定処理にて特定した情報がその後の処理において参照できるのであれば、当該特定した情報をMPU202のレジスタに記憶するか否かは任意であり、例えばRAM204に記憶するようにしてもよい。
次に、ステップS2706における作動入賞コマンドの設定処理について、図49のフローチャートを参照しながら説明する。
作動入賞コマンドの設定処理では、先ずステップS2901にて、今回の情報取得処理が上作動口33への入賞に基づくものであるか否かを判定する。上作動口33への入賞に基づくものである場合には、ステップS2902〜ステップS2908の第1設定処理を実行する。一方、下作動口34への入賞に基づくものである場合には、ステップS2909の第2設定処理を実行する。
第1設定処理では、先ずステップS2902にて、MPU202のレジスタに記憶されている第1特定結果の情報及び第2特定結果の情報に基づいて、報知対象の大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、共通大当たり情報又は確変時専用大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定するとともに、いずれかの情報が記憶されている場合には通常大当たり情報又は15R確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定する。また、ステップS2903では、MPU202のレジスタに記憶されている第2特定結果の情報に基づいて、15R確変大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、15R確変大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。また、ステップS2904では、MPU202のレジスタに記憶されている第1特定結果の情報に基づいて、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、通常大当たり情報又は15R確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定するとともに、いずれかの情報が記憶されている場合には確変時専用大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。
その結果、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS2902〜ステップS2904の全てにおいて肯定判定をし、ステップS2905に進む。ステップS2905では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている各種コマンドの中から第1作動入賞コマンドを選定し、当該第1作動入賞コマンドを設定する。ここで設定された第1作動入賞コマンドは、通常処理(図17)のステップS501における外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。その後、本設定処理を終了する。
音声ランプ制御装置82では、上記第1作動入賞コマンドを受信することにより、上作動口33への入賞が新たに発生したことを把握するとともに、当該入賞に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であることに対応した情報であることを把握する。また、当該第1作動入賞コマンドを受信することにより、音声ランプ制御装置82は表示制御装置212に第1保留増加コマンドを送信する。表示制御装置212が当該第1保留増加コマンドを受信することにより実行する処理は上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、15R確変大当たり結果であって、確変時専用大当たり結果でない場合には、ステップS2902及びステップS2903において肯定判定をするとともに、ステップS2904において否定判定をし、ステップS2906に進む。ステップS2906では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている各種コマンドの中から第2作動入賞コマンドを選定し、当該第2作動入賞コマンドを設定する。ここで設定された第2作動入賞コマンドは、通常処理(図17)のステップS501における外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。その後、本設定処理を終了する。
音声ランプ制御装置82では、上記第2作動入賞コマンドを受信することにより、上作動口33への入賞が新たに発生したことを把握するとともに、当該入賞に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないことに対応した情報であることを把握する。また、当該第2作動入賞コマンドを受信することにより、音声ランプ制御装置82は表示制御装置212に第2保留増加コマンドを送信する。表示制御装置212が当該第2保留増加コマンドを受信することにより実行する処理は上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、通常大当たり結果である場合には、ステップS2902において肯定判定をするとともに、ステップS2903において否定判定をし、ステップS2907に進む。ステップS2907では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている各種コマンドの中から第3作動入賞コマンドを選定し、当該第3作動入賞コマンドを設定する。ここで設定された第3作動入賞コマンドは、通常処理(図17)のステップS501における外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。その後、本設定処理を終了する。
音声ランプ制御装置82では、上記第3作動入賞コマンドを受信することにより、上作動口33への入賞が新たに発生したことを把握するとともに、当該入賞に係る保留情報が通常大当たり結果であることに対応した情報であることを把握する。また、当該第3作動入賞コマンドを受信することにより、音声ランプ制御装置82は表示制御装置212に第3保留増加コマンドを送信する。表示制御装置212が当該第3保留増加コマンドを受信することにより実行する処理は上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、報知対象外結果である場合には、ステップS2902において否定判定をし、ステップS2908に進む。ステップS2908では、ROM203のコマンド情報記憶エリア225に記憶されている各種コマンドの中から第4作動入賞コマンドを選定し、当該第4作動入賞コマンドを設定する。ここで設定された第4作動入賞コマンドは、通常処理(図17)のステップS501における外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。その後、本設定処理を終了する。
音声ランプ制御装置82では、上記第4作動入賞コマンドを受信することにより、上作動口33への入賞が新たに発生したことを把握するとともに、当該入賞に係る保留情報が報知対象外結果であることに対応した情報であることを把握する。また、当該第4作動入賞コマンドを受信することにより、音声ランプ制御装置82は表示制御装置212に第4保留増加コマンドを送信する。表示制御装置212が当該第4保留増加コマンドを受信することにより実行する処理は上記第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態における効果に加え、以下の優れた効果を奏する。
作動入賞コマンドに大当たり乱数カウンタC1の値の情報や大当たり種別カウンタC2の値の情報が含まれている構成においては、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線(具体的には、複数の信号線の両端に共通のコネクタが設けられたコネクタユニット)を不正に外し、主制御装置81における現状の大当たり乱数カウンタC1の値や大当たり種別カウンタC2の値を取得する不正行為が行われることが想定される。また、かかる不正行為以外にも、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線に対して不正な基板を接続し、主制御装置81における現状の大当たり乱数カウンタC1の値や大当たり種別カウンタC2の値を取得する不正行為が行われることが想定される。このように、大当たり乱数カウンタC1の値や大当たり種別カウンタC2の値が取得されてしまうと、大当たり当選や15R確変大当たり結果となるタイミングで不正に始動入賞させる不正行為又は始動入賞が発生したと誤検知させる不正行為が行われてしまい、遊技ホールに多大な不利益を及ぼしてしまうことが懸念される。これに対して、大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値をそのまま送信するのではなく、主制御装置81において特定した結果の情報を送信する構成とすることで、上記不正行為の発生を阻止することが可能となる。
主制御装置81から音声ランプ制御装置82に送信される作動入賞コマンドは大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1や15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値と1対1で対応しているのではなく、複数種類の大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値及び複数種類の15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値を含むようにして各作動入賞コマンドが設定されている。したがって、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線を不正に外すなどして、作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報がいずれの大当たり乱数カウンタC1の値に対応しているかを特定することが困難なものとすることが可能となるとともに、いずれの大当たり種別カウンタC2の値に対応しているかを特定することが困難なものとすることが可能となる。
また、低確率モードにおいて大当たり結果となる値及び高確率モードにおいて大当たり結果となる値について、任意の一の大当たり結果の値に対応した大当たり乱数カウンタC1の値から当該カウンタC1が特定回数更新された場合に常に他の大当たり結果の値に対応した大当たり乱数カウンタC1の値となる状況が発生しないように、各大当たり結果に対応した値が設定されている。かかる構成によっても、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線を不正に外すなどして、作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報がいずれの大当たり乱数カウンタC1の値に対応しているかの特定をより困難なものとすることが可能となるとともに、いずれの大当たり種別カウンタC2の値に対応しているかの特定をより困難なものとすることが可能となる。
<第4の実施の形態>
本実施の形態では、保留報知許容状態及び保留報知不可状態の設定に関する処理構成が上記第1の実施の形態と異なっている。そして、かかる相違は、音声ランプ制御装置82のMPU242における第3対応処理及び第4対応処理の処理内容が上記第1の実施の形態における第3対応処理及び第4対応処理(図38)と異なっていることにより生じている。そこで、本実施の形態における第3対応処理及び第4対応処理について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点について説明し、上記第1の実施の形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図50は、本実施の形態における第3対応処理を示すフローチャートである。なお、当該第3対応処理は、上記第1の実施の形態と同様に、主制御装置81から特別有利開始コマンド又は特別有利終了コマンドのいずれかを受信することにより起動される。
第3対応処理では、先ずステップS3001にて、主制御装置81から特別有利開始コマンドを受信したか否かを判定する。特別有利開始コマンドを受信している場合には、ステップS3002〜ステップS3006の許容開始用処理を実行し、特別有利開始コマンドを受信していない場合、すなわち特別有利終了コマンドを受信している場合には、ステップS3007〜ステップS3009の許容終了用処理を実行する。
許容開始用処理では、先ずステップS3002にて、保留報知許容状態か否かを判定する。具体的には、RAM244におけるその他フラグ格納エリア250に設けられた保留報知許容フラグ格納エリア(保留報知許容情報記憶手段)に保留報知許容フラグ(保留報知許容情報)が格納されているか否かを判定する。当該保留報知許容フラグは、音声ランプ制御装置82のMPU242において保留報知許容状態の設定に際して格納されるフラグであるとともに、保留報知不可状態の設定に際して消去されるフラグである。
保留報知許容状態である場合には、ステップS3002にて肯定判定をし、そのまま本第3対応処理を終了する。保留報知許容状態でない場合には、ステップS3002にて否定判定をし、ステップS3003に進む。
ステップS3003では、保留報知の開始抽選処理を実行する。保留報知の開始抽選処理では、先ず、RAM244の開始抽選用カウンタエリアから開始抽選用のカウンタ値を読み出す。ここで、開始抽選用カウンタエリアは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、コマンド対応処理(図33)が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、開始抽選処理では、ROM243の開始抽選用テーブル記憶エリアに記憶されている開始抽選用テーブルを参照して、上記読み出した開始抽選用のカウンタ値が開始当選に対応しているか否かを判定する。開始当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/2の確率で開始当選となるように開始抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS3004では、上記ステップS3003における抽選処理の結果が、開始当選か否かを判定する。開始当選でない場合には、そのまま本第3対応処理を終了する。開始当選である場合には、ステップS3005にて保留報知許容フラグを格納するとともに、ステップS3006にて保留報知開始コマンドを表示制御装置212に送信した後に、本第3対応処理を終了する。
表示制御装置212では、保留報知開始コマンドを音声ランプ制御装置82から受信することにより、上記第1の実施の形態において特別有利開始コマンドを受信した場合に実行される処理と同様の処理を実行する。つまり、表示制御装置212においても保留報知許容状態となり、保留報知が行われ得る状態となる。
一方、許容終了用処理では、先ずステップS3007にて、保留報知許容状態か否かを判定する。保留報知許容状態でない場合には、そのまま本第3対応処理を終了する。保留報知許容状態である場合には、ステップS3008にて保留報知許容フラグを消去するとともに、ステップS3009にて保留報知終了コマンドを表示制御装置212に送信した後に、本第3対応処理を終了する。
表示制御装置212では、保留報知終了コマンドを音声ランプ制御装置82から受信することにより、上記第1の実施の形態において特別有利終了コマンドを受信した場合に実行される処理と同様の処理を実行する。つまり、表示制御装置212においても保留報知不可状態となり、保留報知が行われない状態となる。
次に、第4対応処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。
第4対応処理では、ステップS3101〜ステップS3110において、上記第1の実施の形態における第4対応処理(図38)のステップS2301〜ステップS2310と同様の処理を実行するとともに、ステップS3112において、上記第1の実施の形態における第4対応処理(図38)のステップS2311と同様の処理を実行する。
この場合に、本実施の形態における第4対応処理では、主制御装置81からエンディングコマンドを受信しており、ステップS3109において肯定判定をした場合であってステップS3110にてエンディング演出を設定した後に、ステップS3111にて、保留報知不可状態への設定用処理を実行する。
ここで、保留報知不可状態への設定用処理について、図52のフローチャートを参照しながら説明する。
保留報知不可状態への設定用処理では、先ずステップS3201にて、保留報知許容状態か否かを判定する。保留報知許容状態でない場合には、そのまま本設定用処理を終了する。保留報知許容状態である場合には、ステップS3202に進む。
ステップS3202では、保留報知の終了抽選処理を実行する。保留報知の終了抽選処理では、先ず、RAM244の終了抽選用カウンタエリアから終了抽選用のカウンタ値を読み出す。ここで、終了抽選用カウンタエリアは「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、コマンド対応処理(図33)が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。そして、終了抽選処理では、ROM243の終了抽選用テーブル記憶エリアに記憶されている終了抽選用テーブルを参照して、上記読み出した終了抽選用のカウンタ値が終了当選に対応しているか否かを判定する。終了当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/5の確率で終了当選となるように終了抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS3203では、上記ステップS3202における抽選処理の結果が、終了当選か否かを判定する。終了当選でない場合には、そのまま本設定用処理を終了する。終了当選である場合には、ステップS3204にて保留報知フラグを消去するとともに、ステップS3205にて保留報知終了コマンドを表示制御装置212に送信した後に、本設定用処理を終了する。当該保留報知終了コマンドを受信した場合の表示制御装置212における処理は、既に説明したとおりである。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態における効果に加え、以下の優れた効果を奏する。
保留報知の開始抽選処理を実行し、当該抽選処理において当選となった場合に保留報知許容状態に設定される構成としたことにより、保留報知許容状態の設定が不規則に行われ、遊技の多様化が図られる。また、保留報知の終了抽選処理を実行し、当該抽選処理において当選となった場合に保留報知不可状態に設定される構成としたことにより、保留報知不可状態の設定が不規則に行われ、遊技の多様化が図られる。
<第5の実施の形態>
本実施の形態では、保留報知許容状態及び保留報知不可状態の設定に関する処理構成が上記第1の実施の形態と異なっている。そして、かかる相違は、音声ランプ制御装置82のMPU242における第3対応処理及び第4対応処理の処理内容が上記第1の実施の形態における第3対応処理及び第4対応処理(図38)と異なっていることにより生じている。そこで、本実施の形態における第3対応処理及び第4対応処理について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点について説明し、上記第1の実施の形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図53は、本実施の形態における第4対応処理を示すフローチャートである。
第4対応処理では、先ずステップS3301にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを主制御装置81から受信したか否かを判定する。変動開始コマンド及び種別コマンドを受信している場合には、ステップS3302にて、ROM243の演出内容テーブル記憶エリア247に記憶されている各種の演出内容テーブルのうち、受信したコマンドの内容に応じた演出内容テーブルを参照して、変動開始コマンドに含まれている変動表示時間の情報などに対応した演出内容を決定し、ステップS3303にてその演出内容を設定する。その後、本第4対応処理を終了する。
変動開始コマンド及び種別コマンドを受信していない場合には、ステップS3304にて変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS3305にて変動終了用処理を実行する。変動終了用処理では、図柄表示装置41において既に停止表示されている停止結果が確定表示されるように、表示制御装置212に対してコマンドを送信する。
続くステップS3306では、RAM244におけるその他フラグ格納エリア250に設けられた保留報知許容フラグ格納エリア(保留報知許容情報記憶手段)に保留報知許容フラグ(保留報知許容情報)が格納されているか否かを判定する。当該保留報知許容フラグは、音声ランプ制御装置82のMPU242において保留報知許容状態の設定に際して格納されるフラグであるとともに、保留報知不可状態の設定に際して消去されるフラグである。
保留報知許容状態である場合には、ステップS3306にて肯定判定をし、そのまま本第4対応処理を終了する。保留報知許容状態でない場合には、ステップS3306にて否定判定をし、ステップS3307に進む。
ステップS3307では、直前のステップS3305にて変動終了用処理に係る遊技回において大当たり結果が発生しているか否かを判定する。大当たり結果が発生している場合には、そのまま本第4対応処理を終了する。大当たり結果が発生していない場合には、ステップS3308にて、RAM244に設けられた非大当たり遊技回数カウンタの値を1加算した後に、本第4対応処理を終了する。非大当たり遊技回数カウンタとは、保留報知不可状態である状況で、大当たり結果とならない遊技回が継続した回数を計測するためのカウンタであり、かかる計測回数は保留報知許容状態の設定に際して参照される。これについては後に説明する。
変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS3304にて否定判定をし、ステップS3309に進む。ステップS3309では、その他の設定処理を実行する。その他の設定処理では、例えば、オープニングコマンドやエンディングコマンドの受信に対応した演出の設定を行う。この場合に、エンディングコマンドを受信している場合には、それに対応した演出の設定を行うだけでなく、保留報知不可状態への設定用処理を実行する。かかる設定用処理については、後に説明する。その後、本第4対応処理を終了する。
次に、第3対応処理について、図54のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該第3対応処理は、上記第1の実施の形態と同様に、主制御装置81から特別有利開始コマンド又は特別有利終了コマンドのいずれかを受信することにより起動される。
第3対応処理では、先ずステップS3401にて、主制御装置81から特別有利開始コマンドを受信したか否かを判定する。特別有利開始コマンドを受信している場合には、ステップS3402〜ステップS3406の許容開始用処理を実行し、特別有利開始コマンドを受信していない場合、すなわち特別有利終了コマンドを受信している場合には、ステップS3407〜ステップS3410の許容終了用処理を実行する。
許容開始用処理では、先ずステップS3402にて、保留報知許容状態か否かを判定する。具体的には、RAM244の保留報知許容フラグ格納エリアに保留報知許容フラグが格納されているか否かを判定する。保留報知許容状態である場合には、ステップS3402にて肯定判定をし、そのまま本第3対応処理を終了する。保留報知許容状態でない場合には、ステップS3402にて否定判定をし、ステップS3403に進む。
ステップS3403では、RAM244の非大当たり遊技回数カウンタの値が開始基準値以上か否かを判定する。具体的には、非大当たり遊技回数カウンタの値が「100」以上か否かを判定する。開始基準値未満である場合には、そのまま本第3対応処理を終了する。開始基準値以上である場合には、ステップS3404にて保留報知許容フラグを格納するとともに、ステップS3405にて保留報知開始コマンドを表示制御装置212に送信し、さらにステップS3406にて非大当たり遊技回数カウンタを初期化した後に、本第3対応処理を終了する。
表示制御装置212では、保留報知開始コマンドを音声ランプ制御装置82から受信することにより、上記第1の実施の形態において特別有利開始コマンドを受信した場合に実行される処理と同様の処理を実行する。つまり、表示制御装置212においても保留報知許容状態となり、保留報知が行われ得る状態となる。
一方、許容終了用処理では、先ずステップS3407にて、保留報知許容状態か否かを判定する。保留報知許容状態でない場合には、そのまま本第3対応処理を終了する。保留報知許容状態である場合には、ステップS3408にて保留報知許容フラグを消去するとともに、ステップS3409にて保留報知終了コマンドを表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、保留報知終了コマンドを音声ランプ制御装置82から受信することにより、上記第1の実施の形態において特別有利終了コマンドを受信した場合に実行される処理と同様の処理を実行する。つまり、表示制御装置212においても保留報知不可状態となり、保留報知が行われない状態となる。
また、ステップS3410にて、RAM244に設けられた保留報知継続カウンタの値を初期化する。保留報知継続カウンタとは、保留報知許容状態が継続している状況で発生した大当たり結果の回数を計測するためのカウンタであり、かかる計測回数は特別有利終了コマンドを受信していない状況で保留報知不可状態の設定を行う場合に参照される。これについては後に説明する。その後、本第3対応処理を終了する。
次に、第4対応処理のステップS3309におけるその他の設定処理にて実行される保留報知不可状態への設定用処理について、図55のフローチャートを参照しながら説明する。
保留報知不可状態への設定用処理では、先ずステップS3501にて、保留報知許容状態か否かを判定する。保留報知許容状態でない場合には、そのまま本設定用処理を終了する。保留報知許容状態である場合には、ステップS3502に進む。
ステップS3502では、RAM244の保留報知継続カウンタを1加算する。続くステップS3503では、保留報知継続カウンタの値が終了基準値以上か否かを判定する。具体的には、保留報知継続カウンタの値が「3」以上か否かを判定する。終了基準値未満である場合には、そのまま本設定用処理を終了する。
終了基準値以上である場合には、ステップS3504にて保留報知許容フラグを消去するとともに、ステップS3505にて保留報知終了コマンドを表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、上記のとおり、保留報知終了コマンドを受信することにより保留報知不可状態となり、保留報知が行われない状態となる。その後、ステップS3506にて保留報知継続カウンタを初期化した後に、本設定用処理を終了する。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態における効果に加え、以下の優れた効果を奏する。
保留報知不可状態において大当たり結果が発生しない状況又は開閉実行モードが発生しない状況が予め定められた開始基準回数以上に亘って継続したことに基づいて保留報知許容状態に設定される構成としたことにより、大当たり結果の利益を継続して得られない遊技者への救済措置として保留報知許容状態の設定が行われることとなる。これにより、大当たり結果の利益を得られない遊技回が継続している遊技者であっても保留報知許容状態の発生を期待しながら遊技を行うこととなり、かかる遊技者の遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
<第6の実施の形態>
本実施の形態では、保留報知許容状態及び保留報知不可状態の設定に関する処理構成が上記第1の実施の形態と異なっている。そして、かかる相違は、音声ランプ制御装置82のMPU242における第4対応処理の処理内容が上記第1の実施の形態における第4対応処理(図38)と異なっていることにより生じている。そこで、本実施の形態における第4対応処理について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施の形態との相違点について説明し、上記第1の実施の形態と同一の構成については基本的に説明を省略する。
図56は、本実施の形態における第4対応処理を示すフローチャートである。
第4対応処理では、先ずステップS3601にて、変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS3613にて、その他の設定処理を実行した後に、本第4対応処理を終了する。その他の設定処理では、例えば変動開始コマンド及び種別コマンドを受信している場合に、その遊技回における演出の内容を決定するとともに、当該遊技回を開始させる。また、例えば、オープニングコマンドやエンディングコマンドの受信に対応した演出の設定を行う。
変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS3602にて変動終了用処理を実行する。変動終了用処理では、図柄表示装置41において既に停止表示されている停止結果が確定表示されるように、表示制御装置212に対してコマンドを送信する。
続くステップS3603では、RAM244に設けられた保留報知用の遊技回数カウンタを1加算する。保留報知用の遊技回数カウンタは、保留報知不可状態である状況において継続した遊技回の回数を計測する上で用いられるとともに、保留報知許容状態である状況において継続した遊技回の回数を計測する上で用いられるカウンタである。かかる計測回数は保留報知許容状態の設定に際して参照されるとともに、保留報知不可状態の設定に際して参照される。
続くステップS3604では、保留報知許容状態か否かを判定する。具体的には、RAM244の保留報知許容フラグ格納エリアに保留報知許容フラグが格納されているか否かを判定する。保留報知許容状態でない場合には、ステップS3605〜ステップS3608の許容開始用処理を実行し、保留報知許容状態である場合には、ステップS3609〜ステップS3612の許容終了用処理を実行する。
許容開始用処理では、先ずステップS3605にて、保留報知用の遊技回数カウンタの値が開始基準値以上か否かを判定する。具体的には、保留報知用の遊技回数カウンタの値が「100」以上か否かを判定する。開始基準値未満である場合には、そのまま本第4対応処理を終了する。開始基準値以上である場合には、ステップS3606にて保留報知許容フラグを格納するとともに、ステップS3607にて保留報知開始コマンドを表示制御装置212に送信し、さらにステップS3608にて保留報知用の遊技回数カウンタを初期化した後に、本第4対応処理を終了する。
表示制御装置212では、保留報知開始コマンドを音声ランプ制御装置82から受信することにより、上記第1の実施の形態において特別有利開始コマンドを受信した場合に実行される処理と同様の処理を実行する。つまり、表示制御装置212において保留報知許容状態となり、保留報知が行われ得る状態となる。
一方、許容終了用処理では、先ずステップS3609にて、保留報知用の遊技回数カウンタの値が終了基準値以上か否かを判定する。具体的には、保留報知用の遊技回数カウンタの値が「100」以上か否かを判定する。終了基準値未満である場合には、そのまま本第4対応処理を終了する。終了基準値以上である場合には、ステップS3610にて保留報知許容フラグを消去するとともに、ステップS3611にて保留報知終了コマンドを表示制御装置212に送信し、さらにステップS3612にて保留報知用の遊技回数カウンタを初期化した後に、本第4対応処理を終了する。
表示制御装置212では、保留報知終了コマンドを音声ランプ制御装置82から受信することにより、上記第1の実施の形態において特別有利終了コマンドを受信した場合に実行される処理と同様の処理を実行する。つまり、表示制御装置212においても保留報知不可状態となり、保留報知が行われない状態となる。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態における効果に加え、以下の優れた効果を奏する。
保留報知不可状態となってから所定の遊技回数が経過する毎に周期的に保留報知許容状態に設定される構成としたことにより、定期的に保留報知許容状態となることとなり、遊技者の遊技への注目度を好適に持続させることが可能となる。
<第7の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、当否抽選モードが低確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれる構成としたが、本実施の形態では、両者の値が重複しない構成となっている。
本実施の形態の当否テーブルの内容について図57を用いて説明する。図57(a)は低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図であり、図57(b)は高確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図である。
図57(a)に示すように、当否抽選モードが低確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値は、「7」及び「307」の2個である。一方、図57(b)に示すように、当否抽選モードが高確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値は、「36」、「67」、「100」、「131」、「164」、「195」、「223」、「241」、「272」、「335」、「362」、「395」、「423」、「468」、「493」、「525」、「557」、「572」及び「598」の19個である。この場合、両者を比較すると、低確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群の全てが、高確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれていない。
当否テーブルの内容が上記のとおり上記第1の実施の形態と異なっていることに対応して、保留報知の態様も上記第1の実施の形態と異なっている。そこで、かかる保留報知の態様の相違点について、以下に説明する。
図58は本実施の形態における保留報知用テーブルを説明するための説明図であり、図58(a)は第1テーブルを示し、図58(b)は第2テーブルを示す。
低確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群の全てが、高確率モードである状況において当否抽選で大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれていないことに伴って、図58(a)に示すように、報知対象の大当たり結果として共通大当たり結果は設定されておらず、代わりに、通常時専用大当たり結果(低確率時専用大当たり結果)が設定されている。つまり、大当たり乱数カウンタC1の値が、主制御装置81における当否抽選において低確率モードにおいてのみ大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が通常時専用大当たり結果となるように設定されており、大当たり乱数カウンタC1の値が、主制御装置81における当否抽選において高確率モードにおいてのみ大当たり当選となる値である場合には、第1特定結果が確変時専用大当たり結果となるように設定されている。なお、第2テーブルについては、図58(b)に示すように、上記第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
次に、本実施の形態における保留報知用の特定処理について図59のフローチャートを参照しながら説明する。
保留報知用の特定処理では、先ずステップS3701にて、今回の作動入賞コマンドに含まれている大当たり乱数カウンタC1の値の情報を把握する。続くステップS3702では、ROM243の保留報知用テーブル記憶エリア245に記憶されている保留報知用テーブルのうち第1テーブルを参照して、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、報知対象の大当たり結果として設定されている通常時専用大当たり結果又は確変時専用大当たり結果のいずれかに対応しているか否かを特定する。
続くステップS3703では、ステップS3702にて第1テーブルを参照した結果が、通常時専用大当たり結果であるか否かを特定する。通常時専用大当たり結果である場合には、ステップS3704にて、MPU242のレジスタに通常時専用大当たり情報(低確率時専用大当たり情報)を一時記憶させる。その後、ステップS3707に進む。
また、通常時専用大当たり結果でない場合には、ステップS3705に進み、ステップS3702にて第1テーブルを参照した結果が、確変時専用大当たり結果であるか否かを判定する。確変時専用大当たり結果でない場合には、そのまま本特定処理を終了する。確変時専用大当たり結果である場合には、ステップS3706にて、MPU242のレジスタに確変時専用大当たり情報を一時記憶させる。その後、ステップS3707に進む。
ステップS3707〜ステップS3712の各処理は、上記第1の実施の形態におけるステップS2107〜ステップS2112の各処理と同一であるため、ここでは説明を省略する。
上記のように保留報知用の特定処理が実行されることにより、音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理(図34)では、上記特定処理の結果、MPU242のレジスタに記憶されている情報が15R確変大当たり結果であって通常時専用大当たり結果に対応した情報である場合には、ステップS2004及びステップS2005にて肯定判定をするとともに、ステップS2006にて否定判定をすることで、ステップS2008に進む。そして、当該ステップS2008にて、第2保留増加コマンドを表示制御装置212に送信する。
表示制御装置212の当選時の保留表示情報設定処理(図41)では、上記第2保留増加コマンドを受信することにより、ステップS2507〜ステップS2510の処理を実行する。
具体的には、ステップS2507にて個別報知抽選処理を実行する。続くステップS2508では、上記ステップS2507における抽選処理の結果が、個別報知当選か否かを判定する。個別報知当選でない場合には、ステップS2509にて、ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、上記第1報知情報を設定する。当該第1報知情報が設定された場合における保留報知の画像の内容は上記第1の実施の形態と同様である。
一方、個別報知当選である場合には、ステップS2510にて、ステップS2403において1インクリメントした表示側第1保留記憶数IaN2に対応した単位設定エリア292a〜292dに対して、第3報知情報を設定する。当該第3報知情報が、内部コマンドの出力処理(図42)においてVDP255に出力されることにより、通常時専用画像データが対応する単位エリア272〜275に設定され、第1保留表示領域Gaの対応する単位保留表示領域Ga1〜Ga4において、15R確変大当たり結果であって通常時専用大当たり結果であることを示す情報である「通専用」の画像が表示される。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態における効果に加え又は代えて、以下の優れた効果を奏する。
特別有利状態において、上作動口33への遊技球の入賞に係る保留情報として、低確率モードである場合にのみ大当たり当選となる保留情報が格納され、さらに当該保留情報についてその旨の保留報知が実行された場合には、当該保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象となるまでに当否抽選モードが低確率モードとならないと上記大当たり当選が発生しないことを遊技者が認識することとなる。そうすると、遊技者は、その保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象となるまでに、下作動口34への入賞に係る保留情報により通常大当たり結果が発生することを期待しながら、発射ハンドル54を操作することとなる。さらに言うと、遊技者は、その保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象となるまでに、下作動口34への入賞に係る保留情報により極力多くの確変大当たり結果が発生した後に通常大当たり結果が発生することを期待しながら、発射ハンドル54を操作することとなる。
その一方、特別有利状態において、上作動口33への遊技球の入賞に係る保留情報として、高確率モードである場合に大当たり当選となる保留情報が格納され、さらに当該保留情報について保留報知が実行された場合には、当該保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象となるまでに当否抽選モードが低確率モードとなってしまうと上記大当たり当選が発生しないこととなる。そうすると、遊技者は、その保留報知に係る保留情報が当否抽選の対象とさせるべく、それ以上の下作動口34への遊技球の入賞が発生しないように、発射ハンドル54の操作を中止することとなる。
以上の構成においても、発射ハンドル54を手動操作するという能動的な遊技と、当否抽選の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。
(1)主制御装置81から音声ランプ制御装置82に送信される情報は、大当たり当選か否かを判定するための情報や大当たり結果の振分先を特定するための情報だけに限定されることはなく、リーチ発生の有無の情報が含まれる構成としてもよい。この場合、保留報知として、大当たり結果の内容だけでなく、リーチ発生の有無やリーチ発生の期待度などを表示する構成としてもよい。
また、上記各実施の形態では、上作動口33の入賞に係る保留情報についてのみ保留報知を行う構成としたが、これに加えて、下作動口34の入賞に係る保留情報についても保留報知を行う構成としてもよい。この場合、下作動口34の入賞に係る保留情報が第2結果表示部用保留エリアRbに新たに格納された場合には、その保留情報の大当たり乱数カウンタC1の値の情報及び大当たり種別カウンタC2の情報を含めて作動入賞コマンドを送信する構成としてもよく、上記第3の実施の形態のように主制御装置81において特定した結果の情報を含めて作動入賞コマンドを送信する構成としてもよい。
(2)保留報知許容状態となることの遊技者にとっての有利性が上記各実施の形態などの構成よりも低減されることとなるが、いずれの遊技状態であっても保留報知が行われ得る構成としてもよく、通常遊技状態においてのみ保留報知が行われ得る構成としてもよい。この場合に、通常遊技状態において保留報知が行われ得る構成であったとしても、保留報知の対象となっている保留情報よりも先に当否判定の対象となった保留情報について主制御装置81において各結果表示部AS,BSの絵柄の変動表示時間を決定する場合、上記保留報知に係る保留情報の内容が参照されることなく上記変動表示時間を決定する構成とすることが好ましい。
例えば、保留報知に係る保留情報が報知対象の大当たり結果に対応した情報である場合には、保留報知に係る保留情報よりも先に当否判定の対象となる保留情報について、通常よりも長い変動表示時間が選択される構成又は通常よりも短い変動表示時間が選択される構成とすると、上記保留報知が行われている状況では各遊技回を消化するのに要する時間が長くなる又は短くなる。そうすると、遊技領域に設けられた釘の角度及び向きの調整の仕方に応じて、上作動口33への遊技球の入賞が比較的発生し易くなっている遊技ホールと、上作動口33への遊技球の入賞が比較的発生しづらくなっている遊技ホールとで、単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。つまり、前者の遊技ホールでは、既に複数の保留情報が記憶されている状況において上記のような保留報知の対象となる保留情報が記憶される機会が多く、一方、後者の遊技ホールでは当該機会は少ない。この場合、通常よりも長い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも低下し、通常よりも短い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも向上してしまう。これに対して、保留報知に係る保留情報の内容が参照されることなく上記変動表示時間が決定されるようにすることで、単位時間当たりの遊技回の消化率に影響を与えることなく、保留報知を行うようにしたことによる効果を得ることができる。
(3)上記第1の実施の形態等では、保留報知として、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないこと、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であること、15R確変大当たり結果であること、通常大当たり結果であることを報知する構成としたが、これに限定されることはなく、他の大当たり結果であることを報知する構成としてもよい。例えば、通常大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないこと、通常大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であること、明示2R確変大当たり結果であること、非明示2R確変大当たり結果であること等を報知する構成としてもよい。
(4)上記各実施の形態では、保留報知許容状態に設定された状況であっても、報知発生抽選処理において当選とならないと保留報知が行われない構成としたが、保留報知許容状態では全ての保留情報について保留報知が行われる構成としてもよい。この場合、保留報知許容状態に設定されることの遊技者にとっての有利性が上記各実施の形態よりも高められる。また、上作動口33への遊技球の入賞に係る当否抽選及び振分抽選において発生し得る大当たり結果の全てを、保留報知対象としてもよい。この場合、保留報知から遊技者が得られる情報量を増やすことができ、保留報知許容状態の遊技者にとっての有利性が上記実施の形態よりも高められる。
(5)上記第1の実施の形態等において、保留報知が実行される場合、当該保留報知に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果である保留情報である場合には、ステップS2502の個別報知抽選処理にて個別報知当選となった場合に、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であることを示す保留報知の画像が表示される構成としたが、これに代えて、個別報知抽選処理が実行されることはなく、保留報知に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果である保留情報である場合には、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果であることを示す保留報知の画像が表示される構成としてもよい。
(6)上記第1の実施の形態等において、保留報知が実行される場合、当該保留報知に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でない保留情報である場合には、ステップS2507の個別報知抽選処理にて個別報知当選となった場合に、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないことを示す保留報知の画像が表示される構成としたが、これに代えて、個別報知抽選処理が実行されることはなく、保留報知に係る保留情報が15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でない保留情報である場合には、15R確変大当たり結果であって確変時専用大当たり結果でないことを示す保留報知の画像が表示される構成としてもよい。
なお、本構成を、上記第7の実施の形態における通常時専用大当たり結果の保留報知に関する構成に対して適用してもよい。
(7)上記第1の実施の形態等のようにステップS2502の個別報知抽選処理が実行される構成においては、当該抽選処理にて個別報知当選とならなかった場合における保留報知の画像は、保留情報が15R確変大当たり結果であることを示す情報とするとともに、それに合わせて当該情報が確変時専用大当たり結果に対応している可能性があることを示す情報としてもよい。具体的には、「確?」といった画像が保留報知として表示される構成としてもよい。また、この場合、ステップS2507の個別報知抽選処理において個別報知当選とならなかった場合における保留報知の画像は、所定の確率(例えば、1対1)で、確変時専用大当たり結果に対応している可能性があることを示す情報又は確変時専用大当たり結果でないことを示す情報が保留報知として表示される構成としてもよい。具体的には、所定の確率で、「確?」又は「確」のいずれかの画像が保留報知として表示される構成としてもよい。
(8)保留報知画像の表示内容は、上記各実施の形態におけるものに限定されることはなく、任意である。例えば、「発射ハンドル54の操作を中止しろ」又は「発射ハンドル54の操作を継続しろ」といった具体的な指示情報が表示される構成としてもよい。
また、保留報知に係る保留情報の当否抽選の順番を明示しながら保留報知を行う構成に限定されない。例えば、保留報知に係る保留情報よりも前のタイミングの遊技回において、所定の報知画像(例えば、報知用キャラクタ、報知用リーチ演出又は報知用背景)を図柄の変動表示画像と共に表示することで、保留報知を実行する構成としてもよい。また、所定の報知画像に代えて、所定の音や音声をスピーカ部64から出力する構成としてもよい。
ここで、上記各実施の形態では、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングで、主制御装置81から音声ランプ制御装置82に作動入賞コマンドが送信され、当該作動入賞コマンドに応じた保留報知が行われる構成である。したがって、図柄表示装置41において所定の遊技回における図柄の変動表示が行われている状況で上作動口33に遊技球が入賞した場合には、その図柄の変動表示中に作動入賞コマンドが主制御装置81から送信される。この場合に、保留報知として上記のように所定の報知画像を表示する場合、その図柄の変動表示中に当該所定の報知画像を表示する構成としてもよい。
(9)保留報知を行うための所定の報知手段は、図柄表示装置41における第1保留表示領域Gaに限定されることはなく、専用の表示装置において保留報知を行う構成としてもよく、さらには表示画面を有する表示装置ではなく、発光部、可動式の装飾部材又はスピーカ部などにより保留報知を行う構成としてもよい。
(10)上作動口33に係る当否抽選及び振分抽選による大当たり結果の種類と下作動口34に係る当否抽選及び振分抽選による大当たり結果の種類とが完全に同一となる構成としてもよく、完全に異なる構成としてもよい。また、大当たり結果として、開閉実行モードが発生しないまま高確率モードや高頻度サポートモードに移行することとなる大当たり結果を設定してもよい。また、通常遊技状態よりも不利な遊技状態を設定するとともに、当否抽選による当否結果として上記不利な遊技状態となる当否結果を設定してもよい。
(11)保留個数は、第1結果表示部用保留エリアRaが4個であり、第2結果表示部用保留エリアRbが4個である構成に限定されることはなく、各3個又は各5個以上であってもよく、両保留個数が異なる構成としてもよい。
(12)上記各実施の形態における各時間の計測の方法は任意であり、またカウンタエリアを用いた所定の値のカウントの仕方は加算式であっても減算式であってもよい。また、主制御装置81などにおける停電の監視の仕方も任意である。また、各開閉実行モードにおけるラウンド数も任意である。
また、可変入賞装置32などへの遊技球の入賞に対する遊技球の付与の構成は、遊技球を直接払い出す構成に限定されることはなく、仮想遊技媒体を記憶する機能を有する構成においては、当該仮想遊技媒体を付与する構成としてもよい。
また、図柄表示装置41が不具備であり、当否抽選などの抽選結果が可動式の装飾部材により教示される構成としてもよい。
また、下作動口34に設けられた電動役物34aのサポートモードとして、低頻度サポートモードの代わりに、電動役物34aが開放状態とならないサポート不可モードを設定してもよい。また、電動役物34aが閉鎖状態である状況であっても下作動口34への遊技球の入賞が発生し得る構成としてもよい。なお、本構成を、上記第2の実施の形態における第2作動口302に対して適用してもよい。
また、メイン表示部43の結果表示部ASにおける結果表示の内容を、所定の大当たり結果や特別外れ結果について、大当たり乱数カウンタC1の値や大当たり種別カウンタC2の値と1対1で対応させて設定してもよい。
(13)上記各実施の形態では、主制御装置81のRAM204に設けられた保留球格納エリア232には、上作動口33(上記第2の実施の形態では第1作動口301)用の保留エリアとして第1結果表示部用保留エリアRaと、下作動口34(上記第2の実施の形態では第2作動口302)用の保留エリアとして第2結果表示部用保留エリアRbとが設けられていたが、これに代えて、保留情報を格納可能なエリアを上作動口33と下作動口34との総保留個数分備えるとともに、各エリアには、上作動口33及び下作動口34のいずれに対応しているかの情報を格納可能な部分エリアが設定された共通保留エリアを備える構成としてもよい。当該共通保留エリアの各エリアとしては、例えば、各エリアを1バイトなどの記憶領域として構成し、当該記憶領域の所定のビット部分を上作動口33及び下作動口34のいずれに対応しているかの情報を格納可能な部分エリアとして設定する構成が考えられる。この場合であっても、本パチンコ機10は、第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段を備えた構成となる。
(14)上記各実施の形態では、非明示2R確変大当たり結果となったことに対応した開閉実行モードと、特別外れ結果となったことに対応した開閉実行モードとで、同一の態様である低頻度入賞モードに係る開閉実行モードが実行される構成としたが、これに限定されない。例えば、両者の開閉実行モードで、1回の大入賞口32aの開放制限期間が異なる構成としてもよい。具体的には、前者の開閉実行モードにおける開放制限期間を0.20secとするとともに、後者の開閉実行モードにおける開放制限期間を0.19secとする構成としてもよい。また、例えば、両者の開閉実行モードで、1回の大入賞口32aの開放制限個数が異なる構成としてもよい。具体的には、前者の開閉実行モードにおける開放制限個数を10個とするとともに、後者の開閉実行モードにおける開放制限個数を6個とする構成としてもよい。なお、本構成を、上記第1の実施の形態だけでなく、上記第2の実施の形態といった他の実施の形態に対して適用してもよい。
(15)上記各実施の形態では、主制御装置81における大当たり乱数カウンタC1を用いた当否抽選において、抽選用に取得された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選とならない値のうちの所定値となった場合に特別外れ結果となる構成としたが、これに限定されることはない。例えば、特別外れ結果とするか否かの抽選を行うための特別外れ発生抽選手段として、特別外れ抽選用カウンタと特別外れ抽選用テーブルとを設け、当否抽選用に所得された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選とならない値であると判定された場合に取得された特別外れ抽選用カウンタの値が特別外れ抽選用テーブルにおいて特別外れ当選となる値として設定されている値の場合に、特別外れ結果となる構成としてもよい。
(16)上記各実施の形態において、上作動口33への遊技球の入賞に係る保留情報と下作動口34への遊技球の入賞に係る保留情報とで、大当たり乱数カウンタや大当たり種別カウンタについてそれぞれ異なるカウンタを用いる構成としてもよい。
(17)上記各実施の形態では、下作動口34には電動役物34aが設けられており(上記第2の実施の形態では第2作動口302に設けられた電動役物302a)、当該電動役物34aの状態に応じて、上作動口33と下作動口34とで遊技球の入賞のし易さに差異が生じる構成としたが、これを変更してもよい。例えば、下作動口34の電動役物34aを不具備として、上作動口33と下作動口34とで遊技球の入賞のし易さに差異が生じない構成としてもよい。但し、下作動口34への遊技球の入賞が発生し易い状態を積極的に設ける上では、下作動口34に電動役物34aなどを設けることが好ましい。
また、下作動口34(上記第2の実施の形態では第2作動口302)を開放状態と閉鎖状態とで切り換える構成としては、電動役物34aによるものに限定されることはなく、下作動口34を遊技盤24から遊技領域に対して出没可能に設け、遊技領域に突出した状態では下作動口34に遊技球が入賞可能となり、遊技領域から没した状態では下作動口34への遊技球の入賞が困難となる構成としてもよい。
(18)上記第1の実施の形態等において、図柄表示装置41にて図柄の変動表示が行われている場合に、その図柄の変動表示が、上作動口33(上記第2の実施の形態では第1作動口301)への遊技球の入賞に係るものか、下作動口34(上記第2の実施の形態では第2作動口302)への遊技球の入賞に係るものかを表示するための始動対応表示領域が図柄表示装置41の表示画面において設定される構成としてもよい。この場合、当該始動対応表示領域は、上作動口33及び下作動口34のそれぞれに1対1で対応させて設定されていてもよく、上作動口33及び下作動口34に対して共通の領域を設定し、当該領域における表示内容により、いずれの作動口への入賞に係るものかを表示する構成としてもよい。
(19)上記各実施の形態において、非明示2R確変大当たり結果となったことに基づいて大入賞口32aが開放される回数は2回に限定されることはなく、特別外れ結果となったことに基づいて大入賞口32aが開放される回数と同一であれば任意である。また、その他、明示2R確変大当たり結果となったことに基づいて大入賞口32aが開放される回数や、15R特別大当たり結果及び通常大当たり結果となったことに基づいて大入賞口32aが開放される回数も任意である。
また、特別外れ結果に対応した遊技回や非明示2R確変大当たり結果に対応した遊技回において、リーチ表示が発生することは必須の構成ではなく、リーチ表示が発生しない構成としてもよい。
また、特別外れ結果に対応した開閉実行モード及び非明示2R確変大当たり結果に対応した開閉実行モードにおいて開閉される可変入賞装置と、15R確変大当たり結果に対応した開閉実行モード及び通常大当たり結果に対応した開閉実行モードにおいて開閉される可変入賞装置とを個別に設ける構成としてもよい。
また、上作動口33への遊技球の入賞に係る当否抽選において特別外れ結果となる確率と、下作動口34への遊技球の入賞に係る当否抽選において特別外れ結果となる確率とを異ならせてもよい。
また、当否抽選モードが高確率モードである場合と低確率モードである場合とで、当否抽選で大当たり当選となった場合に振り分けられる大当たり結果の種別を異ならせてもよい。
(20)主制御装置81から音声ランプ制御装置82に作動入賞コマンドを送信するタイミングを上記第1の実施の形態等におけるタイミングよりも遅らせてもよい。この場合、例えば、上作動口33への入賞発生後において、大当たり乱数カウンタC1が所定回数更新された後に、作動入賞コマンドが送信される構成としてもよい。この場合、大当たり乱数カウンタC1の値の情報をそのまま含むコマンドとして作動入賞コマンドが送信される構成において、主制御装置81と音声ランプ制御装置82とを電気的に接続する信号線に対して不正を施すことで作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、かかる作動入賞コマンドの情報から現状の大当たり乱数カウンタC1の値を特定しようとしてもそれを行いづらくさせることが可能となる。但し、かかる特定をより行いづらくさせるという点においては、上記第3の実施の形態における構成が好ましい。
(21)上記各実施の形態では、保留報知の状態として、保留報知が確実に実行されなくなる保留報知不可状態を設定したが、これに代えて、保留報知が実行され得るものの、その確率が低く設定された保留報知低頻度状態を設定してもよい。
(22)上記各実施の形態では、当否抽選モードの高確率モードと低確率モードとの間の移行が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果が発生することを契機として行われる構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、高確率モードにおいて予め定められた所定回数の遊技回が消化された場合に低確率モードに移行する構成としてもよい。また、例えば、低確率モードにおいて予め定められた所定回数の遊技回が消化された場合に高確率モードに移行する構成としてもよい。
また、大当たり抽選とは別の抽選契機が成立した場合に当否抽選モードの移行抽選を行い、当該移行抽選において昇格当選となった場合に低確率モードから高確率モードとなり、当該移行抽選において転落当選となった場合に高確率モードから低確率モードとなる構成としてもよい。
(23)上記第2の実施の形態において、第1作動口301及び第2作動口302のうち、第1作動口301への入賞のみを狙って発射操作を行うことができるのであれば、遊技領域における第1作動口301及び第2作動口302の位置を変更してもよい。例えば、第1作動口301を下側の流下領域306に配置するとともに、第2作動口302を上側の流下領域305に配置してもよい。
また、上記第2の実施の形態と異なり、第1作動口301の入賞のみを狙って発射操作を行うことができるとともに、第2作動口302の入賞のみを狙って発射操作を行うことができるように、第1作動口301及び第2作動口302を配置するとともに遊技領域における釘38の位置を設定してもよい。例えば、第1作動口301を左側の流下領域307に配置するとともに、第2作動口302を右側の流下領域308に配置してもよい。また、上記第2の実施の形態における構成において、釘38などの分散部材によって、右側の流下領域308を流下する遊技球が第1作動口301側へ流れないように遊技球の流下方向を規制してもよい。この場合、遊技者にとっては、第1作動口301の入賞を狙って行う発射操作と第2作動口302の入賞を狙って行う発射操作とを明確に区別することができる。
また、上側の流下領域305又は下側の流下領域306において、横方向に所定距離だけずらして第1作動口301及び第2作動口302を配置してもよい。この場合、第1位置に向けて遊技球を発射している場合には、第1作動口301への入賞は発生し得るが第2作動口302への入賞の発生が不可となるとともに、第2位置に向けて遊技球を発射している場合には、第2作動口302への入賞が発生し得る構成としてもよい。
また、これに代えて、第1位置に向けて遊技球を発射している場合には、第1作動口301及び第2作動口302への入賞が発生し得る構成としてもよい。但し、この場合、第2作動口302への入賞は発生しづらいように、釘38などの分散部材の位置を設定する。また、第2位置に向けて遊技球を発射している場合には、第1位置に向けて遊技球を発射している場合よりも入賞が発生し易くなるように、上記釘38などの分散部材の位置を設定する。
また、第1位置に向けて遊技球を発射している場合に第1作動口301への入賞及び第2作動口302への入賞のいずれもが発生し得るとともに、第2位置に向けて遊技球を発射している場合にも第1作動口301への入賞及び第2作動口302への入賞のいずれもが発生し得る構成とするとともに、第1位置に向けて遊技球を発射している場合には第2作動口302よりも第1作動口301への入賞が発生し易く、第2位置に向けて遊技球を発射している場合には第1作動口301よりも第2作動口302への入賞が発生し易くなるように、釘38などの分散部材を配置してもよい。
(24)上記第2の実施の形態において、一対のスルーゲート303,304を設ける構成に代えて、単一のスルーゲートを設ける構成としてもよい。この場合、当該単一のスルーゲートを、第1作動口301を狙って遊技球が発射されている場合及び第2作動口302を狙って遊技球が発射されている場合のいずれにおいても入賞が発生し得るように、例えば下側の流下領域306に配置してもよい。
(25)上記第3の実施の形態において、大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値と、作動入賞コマンドとが1対1で対応している構成としてもよい。但し、作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、現状の大当たり乱数カウンタC1の値を特定しづらくするという点においては、上記第3の実施の形態における構成が好ましい。
(26)上記第3の実施の形態において、保留報知用テーブルの第1テーブルにより特定した第1特定結果の情報と、保留報知用テーブルの第2テーブルにより特定した第2特定結果の情報とを、それぞれ別のコマンドとして主制御装置81から音声ランプ制御装置82に送信する構成としてもよい。
(27)上記第3の実施の形態において、主制御装置81にて報知発生抽選処理や個別報知抽選処理を実行し、その抽選結果を踏まえた情報を、音声ランプ制御装置82などのサブ制御装置に送信する構成としてもよい。また、具体的な保留報知の内容を主制御装置81にて決定し、その保留報知の内容に対応した情報を、音声ランプ制御装置82などのサブ制御装置に送信する構成としてもよい。
(28)上記第4の実施の形態において、保留報知の開始抽選処理の抽選契機は特別有利開始コマンドを受信したタイミングに限定されることはなく、例えば、所定の大当たり結果となる遊技回が終了した場合、開閉実行モードが開始される場合、開閉実行モードが終了される場合、各遊技回が開始される場合としてもよい。より具体的には、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド、開放コマンド又は閉鎖コマンドを受信したことを抽選契機としてもよい。
また、保留報知の終了抽選処理の抽選契機はエンディングコマンドを受信したタイミングに限定されることはなく、例えば、所定の大当たり結果となる遊技回が終了した場合、開閉実行モードが開始される場合、各遊技回が開始される場合としてもよい。より具体的には、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド、開放コマンド又は閉鎖コマンドを受信したことを抽選契機としてもよい。
(29)上記第4の実施の形態において、保留報知の開始抽選処理や保留報知の終了抽選処理を実行する主体は、音声ランプ制御装置82に限定されることはなく、例えば、主制御装置81が主体となる構成としてもよく、また表示制御装置212が主体となる構成としてもよい。
また、上記各実施の形態において、保留報知許容状態や保留報知不可状態の設定を、音声ランプ制御装置82が行うのではなく、主制御装置81又は表示制御装置212が行う構成としてもよい。
(30)上記第4〜第6の実施の形態において、各実施の形態における保留報知不可状態となる条件を、相互に組み換えて適用してもよい。また、上記第4〜第6の実施の形態とは異なる条件を保留報知不可状態となる条件としてもよい。
(31)上記第6の実施の形態を除いた各実施の形態では、特別有利状態でない場合には保留報知不可状態に設定される構成としたが、これに限定されることはなく、上記第6の実施の形態を除いた各実施の形態においても、特別有利状態でない状況であっても保留報知許容状態に設定され得る構成としてもよい。
(32)上記第7の実施の形態において、当否抽選モードが低確率モードであっても保留報知が行われ得る構成としてもよく、この場合、低確率モードであれば大当たり結果となる旨の保留報知や高確率モードであれば大当たり結果となる旨の保留報知が行われ得る構成としてもよい。
(33)上記第7の実施の形態において、保留報知として、通常時専用大当たり結果であること又は確変時専用大当たり結果であることの少なくとも一方について報知し、15R確変大当たり結果であることを報知しない構成としてもよい。
(34)上記各実施の形態では、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複するように振分テーブルを設定したが、これに代えて、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値及び通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよく、少なくとも15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値及び通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよい。
当該振分テーブルの構成を、高確率モードにおいて大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値に低確率モードにおいて大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値が含まれる上記第1の実施の形態に適用した場合、上記第7の実施の形態と同様に、大当たり結果の種別としては、通常時(すなわち低確率モード時)専用の通常大当たり結果、通常時(すなわち低確率モード時)専用の確変大当たり結果(又は15R確変大当たり結果)、確変時(すなわち高確率モード時)専用の通常大当たり結果及び確変時(すなわち高確率モード時)専用の確変大当たり結果(又は15R確変大当たり結果)が存在し、通常時(すなわち低確率モード時)及び確変時(すなわち高確率モード時)の両方において共通の通常大当たり結果や確変大当たり結果(又は15R確変大当たり結果)が存在しないこととなる。この場合、これらの大当たり結果を保留報知の対象とすることができる。なお、上記大当たり結果の種別の設定を、大当たり種別カウンタC2及び振分テーブルの組み合わせを、低確率モードと高確率モードとで異ならせることで実現してもよい。
また、通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値は重複するものの、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよく、通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値は重複するものの、少なくとも15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよい。
また、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値は重複するものの、通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよく、少なくとも15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値は重複するものの、通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよい。
また、上記各振分テーブルの構成を、高確率モードにおいて大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値に低確率モードにおいて大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値が含まれない上記第7の実施の形態に適用してもよい。
(35)上記各実施の形態では、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置82により表示制御装置212が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置212が音声ランプ制御装置82を制御する構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82と表示制御装置212とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置82,212が一のサブ側の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、上記第3の実施の形態を除いた各実施の形態においては、音声ランプ制御装置82又は表示制御装置212の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の両方の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよい。
(36)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
(37)上記第1〜第7の実施の形態の特徴的な構成や、上記他の実施の形態の構成を、遊技への注目度を良好に高めることができるという効果が生じるのであれば、任意の組み合わせで相互に適用してもよい。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴A1.遊技者により操作される発射操作手段(発射ハンドル54)と、
当該発射操作手段に対して所定操作が行われたことに基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(第1作動口301、下作動口302)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa、第2結果表示部用保留エリアRb)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(第1作動口301)と第2始動入球部(第2作動口302)とが設けられており、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
を備えており、
前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定手段による前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段(図柄表示装置41における第1保留表示領域Ga)にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242、表示制御装置212のMPU252)と、
を備えており、
さらに、前記発射操作手段は、遊技者が第1所定操作を行うことが可能なように設けられているとともに、当該第1所定操作とは異なる第2所定操作を行うことが可能なように設けられており、
前記発射手段は、前記発射操作手段に対して前記第1所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第1位置に向けて遊技球を発射するものであるとともに、前記発射操作手段に対して前記第2所定操作が行われたことに基づいて遊技球を発射する場合には前記遊技領域における第2位置に向けて遊技球を発射するものであり、
前記発射手段によって前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合に前記第1始動入球部への遊技球の入球は発生し得るが前記第2始動入球部への遊技球の入球が発生しづらい又は不可となり、前記発射手段によって前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合に前記第2始動入球部への遊技球の入球が発生し得るように、前記遊技領域における前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部の位置が設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴A1の遊技機では、始動入球部への入球が発生することにより取得され取得情報記憶手段に記憶された特別情報に対して移行判定が行われ、当該特別情報が移行情報であると判定されたことに基づいて、遊技状態が所定遊技状態に移行する。
当該構成において、始動入球部として第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、さらにそれぞれに対応させて第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段とが設けられている。この場合に、第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報は、移行判定に際して、特別情報の取得タイミングに関係なく第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先される。そして、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって移行判定の対象となっていない特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されることがある。さらにまた、遊技者にとっては、発射操作手段に対して第1所定操作又は第2所定操作のいずれを行うかによって、第1始動入球部への入球を狙ったり、第2始動入球部への入球を狙ったりすることができる。したがって、上記特別報知が行われた場合、遊技者は、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように第2始動入球部への入球が発生しないことを狙って発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを狙って発射操作を行うといったように、特別報知の内容に応じて発射操作の態様を変化させることが可能となる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特に、発射操作手段に対して第1所定操作が行われ、第1位置に向けて遊技球が発射されている場合には、第1始動入球部への入球は発生し得るが、第2始動入球部への入球が発生しづらい又は不可となる構成である。したがって、遊技者にとっては、特別報知が開始されるまで第1始動入球部への入球を狙って第1所定操作を行い、特別報知が開始された場合には当該特別報知の内容に応じて、第2始動入球部への入球を狙って第2所定操作を行うことも可能となる。これにより、上記能動的な遊技と上記受動的な遊技とが相互に関連した遊技について、遊技内容の多様化が図られる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、「前記発射手段によって前記第1位置に向けて遊技球が発射された場合に前記第1始動入球部への遊技球の入球は発生し得るが前記第2始動入球部への遊技球の入球が発生しづらい又は不可となり、前記発射手段によって前記第2位置に向けて遊技球が発射された場合に前記第2始動入球部への遊技球の入球が発生し得るように、」とは、第1位置に向けて遊技球が発射された場合に前記第2始動入球部への遊技球の入球が不可となり、第2位置に向けて遊技球が発射された場合に前記第2始動入球部への遊技球の入球が発生し得るようになる構成だけでなく、第1位置に向けて遊技球が発射された場合及び第2位置に向けて遊技球が発射された場合のいずれであっても前記第2始動入球部への遊技球の入球が発生し得るが第2位置に向けて遊技球が発射された場合の方が第1位置に向けて遊技球が発射された場合よりも前記第2始動入球部への遊技球の入球が発生し易くなる構成も含まれる。
また、本特徴A1において、遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置と、前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段と、を備えた構成においては、「報知制御手段」は、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成に代えて、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成としてもよい。
特徴A2.前記遊技領域には、当該遊技領域を流下する遊技球が衝突することにより当該遊技球の流下方向が分散される分散部材(釘38など)が設けられており、
当該分散部材は、前記発射手段によって前記第1位置に向けて発射された遊技球が前記遊技領域において第1経路側を通り易くなるように配置されているとともに、前記発射手段によって前記第2位置に向けて発射された遊技球が前記遊技領域において前記第1経路とは異なる第2経路側を通り易くなるように配置されており、
前記第1始動入球部は少なくとも前記第1経路側を流下途中の遊技球又は流下した遊技球が入球可能な位置に配置されているとともに、前記第2始動入球部は前記第2経路側を流下途中の遊技球又は流下した遊技球が入球可能な位置に配置されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、遊技者にとっては、発射操作手段に対して第1所定操作又は第2所定操作のいずれを行うかによって、第1始動入球部への入球を狙ったり、第2始動入球部への入球を狙ったりすることができる。
なお、前記遊技領域に所定の動作が実行される遊技回動作装置を備えるとともに、当該遊技回動作装置の前方の遊技球の通過が規制された構成においては、当該遊技回動作装置を挟んだ前記遊技領域の幅方向の両側のうち一方を通る経路が前記第1経路であり、他方を通る経路が前記第2経路である構成としてもよい。
特徴A3.前記分散部材は、遊技領域において、前記第1経路側を流下した遊技球及び前記第2経路側を流下した遊技球のいずれもが到達可能な共通到達領域が存在するように配置されており、
前記第1始動入球部は前記共通到達領域に配置されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第2始動入球部への入球が発生することを狙って遊技者が発射操作手段に対して第2所定操作を行っている状況であっても第1始動入球部への入球が発生し得ることとなり、遊技者にとっては第2始動入球部への入球を狙っている状況であっても第1始動入球部への入球に基づく特典を得ることが可能となる。
特徴A4.前記遊技領域に設けられた受入契機用入球部(スルーゲート303,304)と、
前記第2始動入球部を、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入駆動部(電動役物駆動部34b)と、
前記受入契機用入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記第2始動入球部を前記受入状態とするか否かの抽選を行うとともに、当該抽選において受入状態当選となったことに基づいて、前記第2始動入球部が前記受入状態となるように前記受入駆動部を駆動制御する受入制御手段(主制御装置81のMPU202における電役サポート用処理を実行する機能など)と、
を備えており、
前記受入契機用入球部は、前記第1経路側を流下途中の遊技球又は流下した遊技球が入球可能であるとともに、前記第2経路側を流下途中の遊技球又は流下した遊技球が入球可能なように設けられていることを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、遊技者にとっては、第1始動入球部への入球が発生することを狙っている状況及び第2始動入球部への入球が発生することを狙っている状況のいずれであっても、受入契機用入球部への入球が発生し得ることとなる。これにより、例えば、特別報知が開始されるまで第1始動入球部への入球を狙って第1所定操作を行っている状況であっても受入契機用入球部への入球が発生し得ることとなり、その後に、第2始動入球部への入球を狙って第2所定操作を行う際に第2始動入球部が受入状態となっている状況が発生し易くなる。この場合、例えば、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを狙って発射操作を行った遊技者にとっては、第2始動入球部への入球を狙って第2所定操作を行った直後から第2始動入球部への入球が発生し易くなり、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるよりも前のタイミングで第2始動入球部への入球を期待することができる。また、第2始動入球部への入球が発生することを狙っている状況であっても受入契機用入球部への入球が発生し得るため、かかる状況において第2始動入球部における受入状態の発生が繰り返されることを期待することができ、第2始動入球部への入球が繰り返し発生することで、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないようにすることができる。
なお、本特徴A4のより具体的な構成としては、前記遊技領域には、前記受入契機用入球部として、少なくとも第1受入契機用入球部(スルーゲート303)と第2受入契機用入球部(スルーゲート304)とが設けられており、前記第1受入契機用入球部は、前記第1経路側を流下途中の遊技球又は流下した遊技球が入球可能な位置に配置されているとともに、前記第2受入契機用入球部は、前記第2経路側を流下途中の遊技球又は流下した遊技球が入球可能な位置に配置されている構成が考えられる。
特徴A5.前記受入制御手段は、前記第2始動入球部を前記非受入状態と前記受入状態とで切り換える切換モードとして、前記受入状態とならない又は単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記報知制御手段は、前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段の制御が実行され得る報知状態と当該制御が実行されない非報知状態との設定を行うとともに、前記受入制御手段の切換モードが前記高頻度切換モードであることを少なくとも一の条件として前記報知状態に設定する報知状態設定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2318の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、第1始動入球部よりも第2始動入球部への入球が発生し易い状況において特別報知が行われる。これにより、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われてほしくないと考えた場合には、第2始動入球部への入球が発生することを狙って発射操作を行うことで、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態を継続させることが可能となり、それに伴って、上記特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われないようにすることが可能となる。つまり、発射操作の態様によって、移行判定となってほしくない特別情報に対して移行判定が行われないようにすることが可能となる。
また、本特徴A5に対して上記特徴A4の構成を適用することにより、特別報知が開始されるまで第1始動入球部への入球を狙って第1所定操作を行い、その後に、第2始動入球部への入球を狙って第2所定操作を行う際に第2始動入球部が受入状態となっている状況が発生し易くなる。
特徴A6.前記受入制御手段は、
前記受入契機用入球部に遊技球が入球したことに基づいて、受入情報を取得する受入情報取得手段(主制御装置81のMPU202におけるスルー用の入賞処理を実行する機能)と、
当該受入情報取得手段の取得した受入情報を、複数の数として予め定められた受入規定数を上限として記憶する受入取得情報記憶手段(主制御装置81のRAM204における電役保留エリア233)と、
当該受入取得情報記憶手段に記憶されている一の受入情報が、予め定められた受入発生情報に対応しているか否かの受入発生判定を行うとともに、前記受入取得情報記憶手段に複数の受入情報が記憶されている場合にはそれら複数の受入情報に対して前記受入発生判定を順次行う受入発生判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1701〜ステップS1717の処理を実行する機能)と、
当該受入発生判定手段による受入発生判定の結果が、判定対象の受入情報が前記受入発生情報に対応しているとする結果となったことに基づいて、前記第2始動入球部が前記受入状態となるように前記受入駆動部を駆動制御する受入駆動制御手段(主制御装置81のMPU202における電役開閉処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A4又はA5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、特別報知が開始されるまで第1始動入球部への入球を狙って第1所定操作を行っている状況であっても受入契機用入球部に遊技球が入球することで受入情報が取得され、当該受入情報は、複数の数として予め定められた受入規定数までは保留記憶される。したがって、その後に、第2始動入球部への入球を狙って第2所定操作を開始した際には、即座に受入契機用入球部への入球が発生しなくても、それまでに保留記憶されていた受入情報に対して受入発生判定が行われるため、第2始動入球部への入球を好適に狙うことが可能となる。
特徴A7.前記発射手段から発射され前記遊技領域の上側に到達した遊技球が当該遊技領域を下方に向けて流下する構成であり、
前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部は前記遊技領域において少なくとも当該遊技領域の幅方向にずれた位置に配置されていることを特徴とする特徴A1乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、遊技者にとっては、発射操作手段に対して第1所定操作又は第2所定操作のいずれを行うかによって、第1始動入球部への入球を狙ったり、第2始動入球部への入球を狙ったりすることができる。
特徴A8.前記発射操作手段は、回動可能に軸支された回動部材を備えており、前記所定操作は前記回動部材を回動操作することであり、
前記第1所定操作及び前記第2所定操作は、前記回動部材の回動操作量が相互に異なっていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、遊技者にとっては、回動部材の回動操作量を調整するという比較的簡単な操作によって、第1始動入球部への入球を狙ったり、第2始動入球部への入球を狙ったりすることができる。
特徴A9.前記第1所定操作は、前記第2所定操作よりも前記回動操作量が小さくなるように設定されていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
遊技者にとっては、第2所定操作よりも第1所定操作を行っている頻度が高いものと考えられ、この場合に、本特徴A9によれば、第1所定操作は第2所定操作よりも回動操作量が小さくなるように設定されているため、遊技者にとっての操作負担を軽減することが可能となる。
なお、上記特徴A1乃至A9のいずれか1の構成を、以下の特徴B1乃至B7、特徴C1乃至12、特徴D1乃至D5のいずれか1の構成に対して適用してもよい。
特徴B1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させるか否かの移行判定を行うとともに、その移行判定の結果に基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態に移行させる主制御手段(主制御装置81)と、
当該主制御手段から出力された情報に基づいて、所定の報知手段(図柄表示装置41における第1保留表示領域Ga)を制御する副制御手段(音声ランプ制御装置82、表示制御装置212)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(上作動口33)と第2始動入球部(下作動口34)とが設けられており、
前記主制御手段は、
所定の乱数情報を更新する乱数情報更新手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS103の処理を実行する機能)と、
前記第1始動入球部又は前記第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、前記乱数情報更新手段によって更新された結果の乱数情報を特別情報として取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、複数の数として予め定められた第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、複数の数として予め定められた第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定手段による前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する判定結果特定手段(主制御装置81のMPU202における保留報知用の確認処理を実行する機能)と、
当該判定結果特定手段が特定した結果の情報を前記副制御手段に出力する判定結果出力手段(主制御装置81のMPU202における作動入賞コマンドの設定処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記副制御手段は、前記判定結果出力手段から出力された情報に基づいて、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されるように、前記所定の報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるコマンド対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能など)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1の遊技機では、始動入球部への入球が発生することにより取得され取得情報記憶手段に記憶された特別情報に対して移行判定が行われ、当該特別情報が移行情報であると判定されたことに基づいて、遊技状態が所定遊技状態に移行する。
この場合に、始動入球部として第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、さらにそれぞれに対応させて第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段とが設けられている。そして、第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報は、移行判定に際して、特別情報の取得タイミングに関係なく第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先される。これにより、遊技の状況などに応じて第1始動入球部への入球を期待して発射操作を行ったり、第2始動入球部への入球を期待して発射操作を行うといった発射操作に対する期待の多様化が図られる。
特に、上記のように第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先して移行判定が行われる構成において、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって移行判定の対象となっていない特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されることがある。かかる特別報知が行われた場合、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、移行判定を実行するための機能などを主制御手段が有するとともに、特別報知を行うように所定の報知手段を制御する機能などを副制御手段が有する構成においては、各制御手段への機能の分散化が図られ、主制御手段が全ての機能を有する構成に比べ、主制御手段の処理負荷の軽減が図られる。
さらにまた、主制御手段は、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で、特別情報をそのまま副制御手段に出力するのではなく、当該特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果を特定し、その特定した結果の情報を副制御手段に出力する。したがって、仮に、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で必要な情報が、主制御手段から副制御手段に向けた出力途中などにおいて不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報は特別情報そのものではなく、上記特定した結果の情報となる。乱数情報を用いて抽選を行う遊技機においては、現状、更新されている乱数情報を不正に取得することで、不正に所定遊技状態に移行させようとする行為が想定される。この場合に、特別情報をそのまま出力する構成においては、当該特別情報が不正に取得された場合には、その取得した特別情報に基づいて、現状、更新されている乱数情報が不正に特定されてしまうことが懸念される。これに対して、上記のとおり、特別情報そのものではなく上記特定した結果の情報が出力されるため、上記不正行為が行われる可能性を抑えつつ、既に説明した優れた効果を奏することができる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、前記遊技領域を流下する遊技球が衝突することにより当該遊技球の流下方向が分散されることとなる分散部材が、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部の周囲に複数設けられた構成としてもよい。この場合、特別報知に応じて、第1始動入球部又は第2始動入球部への入球を期待して発射操作が行われたとしても、期待したとおりに入球が発生しづらくなる等の不規則性が生じ、遊技者が期待した遊技状況となった際の優越感を高めることが可能となる。
また、本特徴B1において、遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置と、前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段と、を備えた構成においては、「報知制御手段」は、「前記判定結果出力手段から出力された情報に基づいて、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されるように、前記所定の報知手段を制御する」構成に代えて、「前記判定結果出力手段から出力された情報に基づいて、前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて実行されるように、前記所定の報知手段を制御する」構成としてもよい。
特徴B2.前記判定結果特定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球することにより前記情報取得手段によって取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶される場合又は記憶された場合に、前記判定結果を特定するものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で主制御手段から副制御手段に出力する情報の特定が、第1始動入球部に遊技球が入球することにより取得された特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶される場合又は記憶された場合に行われる。これにより、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で必要な情報を、第1始動入球部への遊技球の入球が発生してから比較的早いタイミングで副制御手段に出力することが可能となり、それに伴って特別報知が行われる場合にはそれを比較的早いタイミングで開始することが可能となる。また、特別報知が行われる場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特別報知を開始することが可能となる。
特徴B3.遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置(メイン表示部43)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記判定結果特定手段は、前記第1始動入球部に遊技球が入球することにより前記情報取得手段によって取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶される場合又は記憶された場合に、前記判定結果を特定するものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B3によれば、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で主制御手段から副制御手段に出力する情報の特定が、第1始動入球部に遊技球が入球することにより取得された特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶される場合又は記憶された場合に行われる。これにより、特別報知を行うための制御を副制御手段に実行させる上で必要な情報を、第1始動入球部への遊技球の入球が発生してから比較的早いタイミングで副制御手段に出力することが可能となり、それに伴って特別報知が行われる場合にはそれを比較的早いタイミングで開始することが可能となる。また、特別報知が行われる場合には、当該特別報知に係る特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて特別報知を開始することが可能となる。
なお、「遊技回動作装置」が「絵柄の変動表示を行う絵柄表示手段」である構成においては、「遊技回制御手段」は「前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を表示制御する」構成としてもよい。
特徴B4.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記遊技回用動作が行われる場合における動作継続時間を決定する動作継続時間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記動作継続時間決定手段が決定した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作が最終停止される構成であり、
前記動作継続時間決定手段は、前記所定の報知手段にて前記特別報知が実行されている状況において当該特別報知の対象となっている特別情報とは異なる特別情報に対応した遊技回の前記動作継続時間を決定する場合に、当該特別報知の対象となっている特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく前記動作継続時間を決定するものであることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
特徴B5.前記遊技回制御手段は、
前記遊技回動作装置において遊技回用動作が行われる場合の動作継続時間の情報を予め記憶するとともに、それぞれ動作継続時間が異なるように前記動作継続時間の情報を複数種類記憶した動作継続時間情報記憶手段(主制御装置81のROM203における変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて前記遊技回用動作が開始される場合に、その移行判定の対象となる特別情報の内容に基づいて、前記動作継続時間情報記憶手段に記憶されている複数種類の前記動作継続時間の情報の中から、一の動作継続時間の情報を選択する動作継続時間選択手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて前記遊技回用動作を開始させ、前記動作継続時間選択手段により選択された前記動作継続時間の情報に対応した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作を最終停止させる動作制御手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS815の処理を実行する機能及び変動終了処理を実行する機能等)と、
を備えており、
前記動作継続時間選択手段は、前記動作継続時間の情報の選択対象となっている特別情報よりも後のタイミングで前記移行判定の対象となる特別情報が当該移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく、前記動作継続時間の情報の選択を行うものであることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B5によれば、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
特徴B6.前記移行情報は前記乱数情報更新手段によって更新され得る乱数情報に対応しているとともに、複数種類の乱数情報が前記移行情報に対応しており、
前記判定結果特定手段は、前記所定の特別情報が前記移行情報のうちの第1所定移行情報である場合に特別判定結果であると特定するとともに、前記所定の特別情報が前記移行情報のうちの第2所定移行情報である場合にも前記特別判定結果であると特定するものであり、
前記判定結果出力手段は、前記判定結果特定手段が前記特別判定結果であると特定した場合、当該特別判定結果の情報を前記副制御手段に出力するものであることを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、移行情報と特別判定結果の情報が1対1で対応しているのではなく、複数種類の所定移行情報に対して特別判定結果の情報が設定されているため、特別判定結果の情報が、主制御手段から副制御手段に向けた出力途中などにおいて不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報がいずれの乱数情報に対応しているかの特定を困難なものとすることが可能となる。
特徴B7.前記乱数情報更新手段は、所定の数値範囲内において前記乱数情報が循環するように当該乱数情報を更新するものであり、
前記判定結果特定手段により前記特別判定結果であると特定される複数の移行情報は、任意の一の移行情報に対応した乱数情報から前記乱数情報更新手段による更新が特定回数行われた場合に常に他の移行情報に対応した乱数情報となる状況が発生しないように設定されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、特別判定結果の情報が、主制御手段から副制御手段に向けた出力途中などにおいて不正に取得されたとしても、その不正に取得された情報がいずれの乱数情報に対応しているかの特定を困難なものとすることが可能となる。
なお、上記B1乃至B7のいずれか1の構成を、上記特徴A1乃至A9のいずれか1の構成や、以下の特徴C1乃至12、特徴D1乃至D5のいずれか1の構成に対して適用してもよい。
特徴C1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa、第2結果表示部用保留エリアRb)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(上作動口33)と第2始動入球部(下作動口34)とが設けられており、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
を備えており、
前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
さらに、前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定手段による前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるコマンド対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能など)と、
前記報知制御手段における前記所定の報知手段に対する報知制御状態を、前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段を制御することを可能とする報知許可状態又は前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段を制御することを不可とする若しくは前記報知許可状態よりも低頻度とする報知制限状態のいずれかに設定する報知状態設定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3001〜ステップS3009及びステップS3201〜ステップS3205の処理を実行する機能、音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3401〜ステップS3410及びステップS3501〜ステップS3506の処理を実行する機能、又は音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3605〜ステップS3612の処理を実行する機能と、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2417〜ステップS2420の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1の遊技機では、始動入球部への入球が発生することにより取得され取得情報記憶手段に記憶された特別情報に対して移行判定が行われ、当該特別情報が移行情報であると判定されたことに基づいて、遊技状態が所定遊技状態に移行する。
この場合に、始動入球部として第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、さらにそれぞれに対応させて第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段とが設けられている。そして、第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報は、移行判定に際して、特別情報の取得タイミングに関係なく第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先される。これにより、遊技の状況などに応じて第1始動入球部への入球を期待して発射操作を行ったり、第2始動入球部への入球を期待して発射操作を行うといった発射操作に対する期待の多様化が図られる。
特に、上記のように第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先して移行判定が行われる構成において、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって移行判定の対象となっていない特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されることがある。かかる特別報知が行われた場合、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、特別報知が行われ得る報知許可状態又は特別報知が行われることが制限される報知制限状態のいずれかに設定されるため、遊技状況に応じて特別報知が行われ得るようにしたり、特別報知が行われることが制限されるようにしたりすることが可能となり、特別報知の実行を通じて遊技の多様化などが図られる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、「前記報知制御手段における前記所定の報知手段に対する報知制御状態を、前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段を制御することを可能とする報知許可状態又は前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段を制御することを不可とする若しくは前記報知許可状態よりも低頻度とする報知制限状態のいずれかに設定する」とは、報知許可状態又は報知制限状態のうち報知許可状態においてのみ特別報知が行われ得る構成だけでなく、報知許可状態及び報知制限状態のいずれにおいても特別報知が行われ得るが、特別報知が行われる頻度(又は確率)が報知制限状態よりも報知許可状態の方が高く設定された構成も含まれる。
また、前記遊技領域を流下する遊技球が衝突することにより当該遊技球の流下方向が分散されることとなる分散部材が、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部の周囲に複数設けられた構成としてもよい。この場合、特別報知に応じて、第1始動入球部又は第2始動入球部への入球を期待して発射操作が行われたとしても、期待したとおりに入球が発生しづらくなる等の不規則性が生じ、遊技者が期待した遊技状況となった際の優越感を高めることが可能となる。
また、本特徴C1において、遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置と、前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段と、を備えた構成においては、「報知制御手段」は、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成に代えて、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成としてもよい。
特徴C2.前記第2始動入球部を、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(主制御装置81のMPU202における電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
当該受入制御手段は、前記第2始動入球部を前記非受入状態と前記受入状態とで切り換える切換モードとして、前記受入状態とならない又は単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記報知状態設定手段は、前記受入制御手段の切換モードが前記高頻度切換モードであることを少なくとも一の条件として、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定するものであることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、第1始動入球部よりも第2始動入球部への入球が発生し易い状況において特別報知が行われる。これにより、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われてほしくないと考えた場合には、第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行うことで、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態を継続させることが可能となり、それに伴って、上記特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われないようにすることが可能となる。
特徴C3.前記報知状態設定手段は、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定している状況において、前記受入制御手段の前記切換モードが前記低頻度切換モードとなる場合又は前記低頻度切換モードとなった場合に、前記報知制御状態を前記報知制限状態に設定するものであることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
低頻度切換モードでは第2始動入球部への入球が発生しづらいため、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われてほしくないと考えて発射操作を行ったとしても、それを回避することが難しく、このような状況において特別報知を行ったとしてもその効果が低くなることが懸念される。この場合に、特徴C3によれば、低頻度切換モードでは特別報知の実行が制限されるため、効果の少ない状況で特別報知が行われることはなく、特別報知の注目度を高めることが可能となる。
特徴C4.前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、
前記報知状態設定手段は、前記高確率移行判定手段によって前記移行判定が行われる状況であることを少なくとも一の条件として、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定するものであることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、移行対応結果となる確率が高い状況において特別報知が行われる。これにより、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われるよりも前に、第2始動入球部への入球に基づく移行判定において移行対応結果となることを期待しながら発射操作を行うことが可能となる。
特徴C5.前記報知状態設定手段は、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定している状況において、前記低確率移行判定手段によって前記移行判定が行われる状況となる場合又は状況となった場合に、前記報知制御状態を前記報知制限状態に設定するものであることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
移行対応結果となる確率が低い状況では、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われるよりも前に、第2始動入球部への入球に基づく移行判定において移行対応結果となることを期待しながら発射操作を行ったとしても、移行対応結果となりづらく、このような状況において特別報知を行ったとしてもその効果が低くなることが懸念される。この場合に、特徴C5によれば、移行対応結果となる確率が低い状況では特別報知の実行が制限されるため、効果の少ない状況で特別報知が行われることはなく、特別報知の注目度を高めることが可能となる。
特徴C6.前記報知状態設定手段は、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定するか否かの抽選を行う報知許可抽選手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3003の処理を実行する機能)を備えており、当該報知許可抽選手段による抽選において許可当選となったことを少なくとも一の条件として、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定するものであることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、報知許可状態の設定が不規則に行われ、遊技の多様化が図られる。
特徴C7.前記第2始動入球部を、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(主制御装置81のMPU202における電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
当該受入制御手段は、前記第2始動入球部を前記非受入状態と前記受入状態とで切り換える切換モードとして、前記受入状態とならない又は単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記報知許可抽選手段は、前記切換モードが前記低頻度切換モードから前記高頻度切換モードに設定されること又は前記低頻度切換モードから前記高頻度切換モードに設定されたことに基づいて、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定するか否かの抽選を行うものであることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、報知許可状態に設定するか否かの抽選契機が、切換モードが高頻度切換モードに設定されることと関連付けられるため、第1始動入球部よりも第2始動入球部への入球が発生し易い状況において特別報知が行われ得る。これにより、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われてほしくないと考えた場合には、第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行うことで、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態を継続させることが可能となり、それに伴って、上記特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われないようにすることが可能となる。
特徴C8.前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、
前記報知許可抽選手段は、前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる状況となること又は前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる状況となったことに基づいて、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定するか否かの抽選を行うものであることを特徴とする特徴C6又はC7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、報知許可状態に設定するか否かの抽選契機が、移行対応結果となる確率が高い状況に設定されることと関連付けられるため、移行対応結果となる確率が高い状況において特別報知が行われ得る。これにより、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われるよりも前に、第2始動入球部への入球に基づく移行判定において移行対応結果となることを期待しながら発射操作を行うことが可能となる。
特徴C9.遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置(メイン表示部43)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記報知状態設定手段は、前記移行判定手段による前記移行判定の結果が前記移行対応結果とならない状態で継続した遊技回の回数が予め定められた継続基準回数に達しているか否かを判定する継続基準回数判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3403の処理を実行する機能)を備え、当該継続基準回数判定手段により前記継続基準回数に達していると判定されたことを少なくとも一の条件として、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定するものであることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、移行判定の結果が移行対応結果とならない遊技回が少なくとも継続基準回数に亘って発生しないことに対する救済措置として報知許可状態の設定が行われるため、移行対応結果とならない遊技回が継続している遊技者であっても特別報知が実行され得る特別許可状態の発生を期待しながら遊技を行うこととなり、かかる遊技者の遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
なお、「遊技回動作装置」が「絵柄の変動表示を行う絵柄表示手段」である構成においては、「遊技回制御手段」は「前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を表示制御する」構成としてもよい。
特徴C10.遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置(メイン表示部43)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記報知状態設定手段は、前記報知制御状態が前記報知許可状態から前記報知不可状態となってから継続した遊技回の回数が予め定められた継続基準回数に達しているか否かを判定する継続基準回数判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3605の処理を実行する機能)を備え、当該継続基準回数判定手段により前記継続基準回数に達していると判定されたことを少なくとも一の条件として、前記報知制御状態を前記報知許可状態に設定するものであることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、定期的に報知許可状態となることとなり、遊技者の遊技への注目度を好適に持続させることが可能となる。
なお、「遊技回動作装置」が「絵柄の変動表示を行う絵柄表示手段」である構成においては、「遊技回制御手段」は「前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を表示制御する」構成としてもよい。
特徴C11.前記報知状態設定手段は、前記報知制御状態を前記報知制限状態に設定するか否かの抽選を行う報知制限抽選手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3202の処理を実行する機能)を備えており、当該報知制限抽選手段による抽選において制限発生結果となったことを少なくとも一の条件として、前記報知制御状態を前記報知制限状態に設定するものであることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、報知制限状態の設定が不規則に行われ、遊技の多様化が図られる。
特徴C12.前記情報取得手段、前記取得情報記憶手段、前記移行判定手段、前記状態移行手段及び前記優先手段を有する主制御手段(主制御装置81)と、
前記報知制御手段及び前記報知状態設定手段を有する副制御手段(音声ランプ制御装置82、表示制御装置212)と、
を備えており、
当該副制御手段は、前記主制御手段から出力された情報に基づいて、前記所定の報知手段の制御を実行するとともに前記報知制御状態の設定を行うものであることを特徴とする特徴C1乃至C11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C12によれば、移行判定を実行するための機能などを主制御手段が有するとともに、特別報知を行うように所定の報知手段を制御する機能などを副制御手段が有する構成においては、各制御手段への機能の分散化が図られ、主制御手段が全ての機能を有する構成に比べ、主制御手段の処理負荷の軽減が図られる。
なお、上記特徴C1乃至C12のいずれか1の構成を、上記特徴A1乃至A9、上記特徴B1乃至B7のいずれか1の構成や、以下の特徴D1乃至D5のいずれか1の構成に対して適用してもよい。
特徴D1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa、第2結果表示部用保留エリアRb)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(上作動口33)と第2始動入球部(下作動口34)とが設けられており、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
を備えており、
前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定手段による前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるコマンド対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における保留報知制御処理を実行する機能など)と、
を備えており、
さらに、前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、
前記高確率移行判定手段において前記移行対応結果となる移行情報と前記低確率移行判定手段において前記移行対応結果となる移行情報とが相互に異なるように設定されており、
前記報知制御手段は、
前記所定の特別情報が前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否か又は前記所定の特別情報が前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否かの少なくとも一方を判定する報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2401、ステップS2406、ステップS2411の処理を実行する機能)と、
当該報知側判定手段の判定結果に基づいて、前記特別報知として、前記報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2404、ステップS2405、ステップS2409、ステップS2410、ステップS2412の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1の遊技機では、始動入球部への入球が発生することにより取得され取得情報記憶手段に記憶された特別情報に対して移行判定が行われ、当該特別情報が移行情報であると判定されたことに基づいて、遊技状態が所定遊技状態に移行する。
この場合に、始動入球部として第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、さらにそれぞれに対応させて第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段とが設けられている。そして、第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報は、移行判定に際して、特別情報の取得タイミングに関係なく第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先される。これにより、遊技の状況などに応じて第1始動入球部への入球を期待して発射操作を行ったり、第2始動入球部への入球を期待して発射操作を行うといった発射操作に対する期待の多様化が図られる。
また、上記のように第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先して移行判定が行われる構成において、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって移行判定の対象となっていない特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されることがある。かかる特別報知が行われた場合、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。
特に、移行対応結果となる確率が低い状況における移行情報と、移行対応結果となる確率が高い状況における移行情報とが異なっているとともに、特別報知として、上記確率が低い状況において移行対応結果となるか否か又は上記確率が高い状況において移行対応結果となるか否かの少なくとも一方に関しての報知が行われる。これにより、例えば、上記確率が高い状況において、上記確率が低い状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況とならないと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となるように、第2始動入球部への入球を発生させて第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態が継続されることを期待して、発射操作を行うものと考えられる。その一方、例えば、上記確率が高い状況において、当該状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となってしまうと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報を移行判定の対象とさせるべく、それ以上の第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止するものと考えられる。
よって、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、前記遊技領域を流下する遊技球が衝突することにより当該遊技球の流下方向が分散されることとなる分散部材が、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部の周囲に複数設けられた構成としてもよい。この場合、特別報知に応じて、第1始動入球部又は第2始動入球部への入球を期待して発射操作が行われたとしても、期待したとおりに入球が発生しづらくなる等の不規則性が生じ、遊技者が期待した遊技状況となった際の優越感を高めることが可能となる。
また、本特徴D1において、遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置と、前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段と、を備えた構成においては、「報知制御手段」は、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成に代えて、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成としてもよい。
特徴D2.前記報知側判定手段は、前記高確率移行判定手段により移行判定が行われる状況又は前記低確率移行判定手段により移行判定が行われる状況の一方において、他方の状況であれば前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否かを判定する異状況用報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3705の処理を実行する機能等)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記異状況用報知側判定手段の判定結果に基づいて、前記特別報知として、前記異状況用報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記他方の状況であれば前記移行対応結果となる情報に対応していることの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する異状況用特別報知実行手段(音声ランプ制御装置82のMPU242においてステップS3706の処理が実行されたことに基づき、表示制御装置212のMPU252にて保留報知用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、例えば、上記確率が高い状況において、上記確率が低い状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況とならないと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となるように、第2始動入球部への入球を発生させて第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態が継続されることを期待して、発射操作を行うものと考えられる。
特徴D3.前記報知側判定手段は、前記高確率移行判定手段により移行判定が行われる状況又は前記低確率移行判定手段により移行判定が行われる状況の一方において、当該状況であれば前記所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否かを判定する同一状況用報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242におけるステップS3703の処理を実行する機能等)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記同一状況用報知側判定手段の判定結果に基づいて、前記特別報知として、前記同一状況用報知側判定手段による判定対象となった特別情報が現状の状況であれば前記移行対応結果となる情報に対応していることの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する同一状況用特別報知実行手段(音声ランプ制御装置82のMPU242においてステップS3704の処理が実行されたことに基づき、表示制御装置212のMPU252にて保留報知用の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1又はD2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、例えば、上記確率が高い状況において、当該状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となってしまうと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報を移行判定の対象とさせるべく、それ以上の第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止するものと考えられる。
特徴D4.前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、
を備え、
前記高確率移行判定手段による移行判定の結果が前記移行対応結果となったことに基づいて遊技状態が前記所定遊技状態に移行する場合及び前記低確率移行判定手段による移行判定の結果が前記移行対応結果となったことに基づいて遊技状態が前記所定遊技状態に移行する場合のいずれおいても、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球手段による前記可変入球制御が行われることを特徴とする手段D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、例えば、移行対応結果となる確率が高い状況において、上記確率が低い状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況とならないと、可変入球手段の開閉が実行されることに伴って発生する遊技球を獲得する機会を得られないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となるように、第2始動入球部への入球を発生させて第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態が継続されることを期待して、発射操作を行うものと考えられる。その一方、例えば、上記確率が高い状況において、当該状況であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに上記確率が低い状況となってしまうと、可変入球手段の開閉が実行されることに伴って発生する遊技球を獲得する機会を得られないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報を移行判定の対象とさせるべく、それ以上の第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止するものと考えられる。
よって、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴D5.前記移行情報を予め記憶する移行情報記憶手段(主制御装置81のROM203における振分テーブル記憶エリア222)を備え、当該移行情報記憶手段は前記移行情報として第1移行情報と第2移行情報とを予め記憶しており、
前記状態移行手段は、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第1移行情報に対応しているとする第1移行対応結果となったことに基づいて、前記移行判定が行われる場合に前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われることとなる第1所定遊技状態に遊技状態を移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1611〜ステップS1613の処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第2移行情報に対応しているとする第2移行対応結果となったことに基づいて、前記移行判定が行われる場合に前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われることとなる第2所定遊技状態に遊技状態を移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1602〜ステップS1605の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段は共に、前記移行判定として、前記特別情報が前記第1移行情報又は前記第2移行情報のいずれかに対応しているか否かの判定を行い、
前記高確率移行判定手段において前記第1移行対応結果となる第1移行情報と前記低確率移行判定手段において前記第1移行対応結果となる第1移行情報とが相互に異なるように設定されているとともに、
前記高確率移行判定手段において前記第2移行対応結果となる第2移行情報と前記低確率移行判定手段において前記第2移行対応結果となる第2移行情報とが相互に異なるように設定されていることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、所定遊技状態としてそれぞれ有利性が異なる第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とが設定されている構成において、例えば、特別報知としてそれぞれの所定遊技状態への移行に対応した報知が行われるようにすることで、特別報知の多様化が図られる。
また、上記構成によれば、例えば、第2所定遊技状態において、第1所定遊技状態であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに第1所定遊技状態とならないと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報により第1所定遊技状態への移行が発生することを期待して、発射操作を行うものと考えられる。
その一方、例えば、第2所定遊技状態において、当該第2所定遊技状態であれば移行対応結果となる旨の特別報知が行われた場合には、当該特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となるまでに第2始動入球部への入球に基づいて取得された特別情報により第1所定遊技状態への移行が発生してしまうと、その移行対応結果が発生しないことを遊技者が認識することができる。そうすると、遊技者は、その特別報知に係る特別情報を移行判定の対象とさせるべく、それ以上の第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止するものと考えられる。
よって、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、上記特徴D1乃至D5のいずれか1の構成を、上記特徴A1乃至A9、上記特徴B1乃至B7、上記特徴C1乃至C12のいずれか1の構成に対して適用してもよい。
特徴E1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa、第2結果表示部用保留エリアRb)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(上作動口33)と第2始動入球部(下作動口34)とが設けられており、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
を備えており、
前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段又は前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
さらに、前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで前記情報取得手段により取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定手段による前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段(図柄表示装置41における第1保留表示領域Ga)にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242、表示制御装置212のMPU252)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1の遊技機では、始動入球部への入球が発生することにより取得され取得情報記憶手段に記憶された特別情報に対して移行判定が行われ、当該特別情報が移行情報であると判定されたことに基づいて、遊技状態が所定遊技状態に移行する。
この場合に、始動入球部として第1始動入球部と第2始動入球部とが設けられており、さらにそれぞれに対応させて第1取得情報記憶手段と第2取得情報記憶手段とが設けられている。そして、第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報は、移行判定に際して、特別情報の取得タイミングに関係なく第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先される。これにより、遊技の状況などに応じて第1始動入球部への入球を期待して発射操作を行ったり、第2始動入球部への入球を期待して発射操作を行うといった発射操作に対する期待の多様化が図られる。
特に、上記のように第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報よりも優先して移行判定が行われる構成において、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって移行判定の対象となっていない特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されることがある。かかる特別報知が行われた場合、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、前記遊技領域を流下する遊技球が衝突することにより当該遊技球の流下方向が分散されることとなる分散部材が、前記第1始動入球部及び前記第2始動入球部の周囲に複数設けられた構成としてもよい。この場合、特別報知に応じて、第1始動入球部又は第2始動入球部への入球を期待して発射操作が行われたとしても、期待したとおりに入球が発生しづらくなる等の不規則性が生じ、遊技者が期待した遊技状況となった際の優越感を高めることが可能となる。
また、本特徴E1において、遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置と、前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段と、を備えた構成においては、「報知制御手段」は、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成に代えて、「前記第1取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて所定の報知手段にて実行されるように、当該所定の報知手段を制御する」構成としてもよい。
特徴E2.前記報知制御手段は、
前記第1取得情報記憶手段に記憶される特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が前記移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記移行対応結果となるか否かを判定する報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2501、ステップS2506、ステップS2511の処理を実行する機能)と、
当該報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2504、ステップS2505、ステップS2509、ステップS2510、ステップS2512の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、特別報知として報知対象の特別情報が所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるため、遊技者には、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待しながら発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行うといった特別報知の内容に応じた意識の変化が生じうる。
なお、「特別報知実行手段」は、特別報知が常に行われる構成だけでなく、所定の抽選で当選となった場合に行われる構成も含まれる。後者の場合について詳細には、特別報知実行手段は、特別報知を実行するか否かの抽選を行う報知実行抽選手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2305の処理を実行する機能)を備え、当該報知実行抽選手段において報知実行当選となったことに基づいて、前記報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する構成とするとよい。
また、報知状態と非報知状態とが設定されており、報知状態において特別報知が行われる構成としてもよい。この場合、報知状態では常に特別報知が行われる構成としてもよく、所定の抽選で当選となった場合に特別報知が行われる構成としてもよい。
特徴E3.前記移行情報を予め記憶する移行情報記憶手段(主制御装置81のROM203における振分テーブル記憶エリア222)を備え、当該移行情報記憶手段は前記移行情報として第1移行情報と第2移行情報とを予め記憶しており、
前記状態移行手段は、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第1移行情報に対応しているとする第1移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種である第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1611〜ステップS1613の処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が前記第2移行情報に対応しているとする第2移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記所定遊技状態の一種であって前記第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS1602〜ステップS1605の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、所定遊技状態としてそれぞれ有利性が異なる第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とが設定されている構成において、例えば、特別報知としてそれぞれの所定遊技状態への移行に対応した報知が行われるようにすることで、特別報知の多様化が図られる。
なお、本特徴E3の構成を、特徴E2において限定される特徴的な構成を必須なものとすることなく、特徴E1の構成やその他の特徴の構成に対して適用することも可能である。
また、上記第1所定遊技状態及び上記第2所定遊技状態を以下の遊技状態としてもよい。つまり、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、を備え、当該可変入球制御手段は、前記第1状態移行手段による前記第1所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御を行うとともに、前記第2状態移行手段による前記第2所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御を行う構成としてもよい。この場合、可変入球手段における開放状態と閉鎖状態との切り換え回数や1回の開放時間などを相違させて遊技球の獲得期待値を変更させることで第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とで有利性に差を設ける構成としてもよい。
また、前記移行判定手段は、前記移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記第1所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であり、前記第2所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態である構成とすることで、第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とで有利性に差を設けてもよい。
特徴E4.前記報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が当該移行判定の対象となった場合に前記第1移行対応結果となるか否かを判定する第1報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2511の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記第1報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該第1報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第1所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する第1特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1所定遊技状態への移行に対応しているとする内容の報知が行われることがある。そうすると、遊技者は、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、例えば第2所定遊技状態への新たな移行又は当該第2所定遊技状態の滞在の維持といった第1所定遊技状態への移行よりも有利な結果をもたらす特別情報が記憶されることを期待するものと考えられる。このように期待した遊技者は、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行うこととなる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴E5.前記報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が当該移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果となるか否かを判定する第2報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2501、ステップS2506の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記第2報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該第2報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第2所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する第2特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2504、ステップS2505、ステップS2509、ステップS2510の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E3又はE4に記載の遊技機。
特徴E5によれば、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第2所定遊技状態への移行に対応しているとする内容の報知が行われることがある。そうすると、遊技者は、例えば、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待しながら発射操作を行う又は発射操作を中止する。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴E6.前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、
を備え、
前記第1状態移行手段による前記第1所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第1所定遊技状態への移行が行われ、
前記第2状態移行手段による前記第2所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第2所定遊技状態への移行が行われることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E6によれば、第1所定遊技状態への移行が発生する場合及び第2所定遊技状態への移行が発生する場合のいずれにおいても可変入球手段の開閉が実行され、遊技者は遊技球を獲得する機会を得ることができる。
特徴E7.前記報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が当該移行判定の対象となった場合に前記第1移行対応結果となるか否かを判定する第1報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2511の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記第1報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該第1報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第1所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する第1特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E7によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第1所定遊技状態への移行に対応しているとする内容の報知が行われることがある。この場合、遊技者は、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われることで、可変入球手段の開閉が実行されることで遊技球の獲得が期待できると判断する一方、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、例えば第2所定遊技状態への新たな移行又は当該第2所定遊技状態の滞在の維持といった第1所定遊技状態への移行よりも有利な結果をもたらす特別情報が記憶されることを期待するものと考えられる。このように期待した遊技者は、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行うこととなる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、「付与手段」は、遊技球を直接付与する構成だけでなく、仮想遊技球を付与することで遊技球を間接的に付与する構成も含まれる。
特徴E8.前記報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報が当該移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果となるか否かを判定する第2報知側判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2501、ステップS2506の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記第2報知側判定手段の判定結果に基づいて、当該第2報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第2所定遊技状態の移行に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する第2特別報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2504、ステップS2505、ステップS2509、ステップS2510の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E6又はE7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が第2所定遊技状態への移行に対応しているとする内容の報知が行われることがある。この場合、遊技者は、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われることで、可変入球手段の開閉が実行されることで遊技球の獲得が期待できると判断する。そして、移行判定が優先されることなる第2取得情報記憶手段に、第1所定遊技状態への移行に対応した特別情報が記憶される前に、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待しながら発射操作を行う又は発射操作を中止する。その一方、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われる前に、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、さらなる特典の獲得に対応した特別情報が記憶されるように、第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行う。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴E9.前記移行判定手段は、少なくとも前記第2移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率移行判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、
前記第1所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記低確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であり、
前記第2所定遊技状態は、前記移行判定が行われる場合、前記高確率移行判定手段及び前記低確率移行判定手段のうち、前記高確率移行判定手段により前記移行判定が行われる遊技状態であることを特徴とする特徴E8に記載の遊技機。
特徴E9によれば、第2所定遊技状態は少なくとも第2移行対応結果となる確率が第1所定遊技状態よりも高くなるため、第2所定遊技状態が第1所定遊技状態よりも遊技者にとって有利なものとなる。
特徴E10.前記第2報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定の対象となっていない特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合及び前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合のいずれにおいても前記第2移行対応結果となるか否かを判定する共通情報判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2506の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記第2特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記共通情報判定手段の判定結果に基づいて、当該共通情報判定手段による判定対象となった特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合及び前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合のいずれにおいても前記第2移行対応結果となる共通情報に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する共通情報報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2510の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E9に記載の遊技機。
特徴E10によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態のいずれにおいても第2所定遊技状態への移行が発生することとなる共通情報に対応しているとする内容の報知が行われることがある。この場合、遊技者は、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、第1所定遊技状態への移行に対応した特別情報が新たに記憶されたとしても、その後に、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われることで、再度、第2所定遊技状態への移行が発生すると判断することができる。そうすると、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われる前に、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、さらなる特典の獲得に対応した特別情報が記憶されるように、第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行う。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴E11.前記第2報知側判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報であって前記移行判定の対象となっていない特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果となり、且つ前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果とならないか否かを判定する高確率専用情報判定手段(音声ランプ制御装置82のMPU242における第1対応処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252におけるステップS2501の処理を実行する機能)を備えているとともに、
前記第2特別報知実行手段は、前記第2所定遊技状態において、前記高確率専用情報判定手段の判定結果に基づいて、当該高確率専用情報判定手段による判定対象となった特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果となり、且つ前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合に前記第2移行対応結果とならない高確率専用情報に対応しているか否かの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する高確率専用情報報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2505の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E9又はE10に記載の遊技機。
特徴E11によれば、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態のうち第2所定遊技状態の場合にのみ第2所定遊技状態への移行が発生することとなる高確率専用情報に対応しているとする内容の報知が行われることがある。この場合、遊技者は、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に、第1所定遊技状態への移行に対応した特別情報が新たに記憶され、その特別情報が移行判定となって第1所定遊技状態に遊技状態が移行した場合には、その後に、上記特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われたとしても第2所定遊技状態への移行が発生しないと判断することができる。そうすると、遊技者は、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待して発射操作を行う又は発射操作を中止する。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴E12.前記低確率移行判定手段による前記移行判定において前記第2移行対応結果となる特別情報は、前記高確率移行判定手段による前記移行判定において前記第2移行対応結果となるよう構成し、
前記第2特別報知実行手段は、前記第2報知側判定手段による判定対象となった特別情報が、前記高確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合又は前記低確率移行判定手段による移行判定の対象となった場合のいずれか一方において前記第2移行対応結果となる情報である場合に、前記第2所定遊技状態において、前記第2報知側判定手段による判定対象となった特別情報が前記第2所定遊技状態の移行に対応していることの報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する任意報知実行手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2504、ステップS2509の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E10又はE11に記載の遊技機。
特徴E12によれば、第1所定遊技状態において第2移行対応結果となる特別情報は、第2所定遊技状態においても第2移行対応結果となるため、第2所定遊技状態の方が第1所定遊技状態よりも第2移行対応結果となる確率を高確率とする上で、遊技機において記憶しておくべき情報の記憶容量を削減することが可能となる。
この場合に、第1所定遊技状態よりも有利な第2所定遊技状態において、特別報知として第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態のいずれにおいても第2所定遊技状態への移行に対応した情報であるか否かに関係なく、当該特別情報が第2所定遊技状態の移行に対応していることの報知が行われる。そうすると、遊技者は、上記特別報知が行われた場合には、第2所定遊技状態でのみ第2所定遊技状態への移行に対応した特別情報であるか、第1所定遊技状態であっても第2所定遊技状態への移行に対応した特別情報であるかを予測する必要が生じる。そして、その予測に応じて、遊技者は、特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われるように、第2始動入球部への入球が発生しないことを期待しながら発射操作を行う若しくは発射操作を中止する、又は特別報知の対象となった特別情報に対して移行判定が行われないように第2始動入球部への入球が発生することを期待して発射操作を行うといった判断を行うことができる。これにより、発射操作を行うという能動的な遊技と、移行判定の結果を確認するという受動的な遊技とが相互に関連した斬新な遊技を提供することが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴E13.前記第2始動入球部を、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(主制御装置81のMPU202における電役サポート用処理を実行する機能)を備え、
当該受入制御手段は、前記第2始動入球部を前記非受入状態と前記受入状態とで切り換える切換モードとして、前記受入状態とならない又は単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記受入状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記報知制御手段は、前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段の制御が実行され得る報知状態と当該制御が実行されない非報知状態との設定を行うとともに、前記受入制御手段の切換モードが前記高頻度切換モードである状況において前記報知状態に設定する報知状態設定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2318の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E13によれば、第1始動入球部よりも第2始動入球部への入球が発生し易い状況において特別報知が行われる。これにより、例えば、第1取得情報記憶手段に記憶された特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われてほしくないと考えた場合には、第2始動入球部への入球が発生することを期待しながら発射操作を行うことで、移行判定が優先されることとなる第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶された状態を継続させることが可能となり、それに伴って、上記特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われないようにすることが可能となる。
特徴E14.前記報知制御手段は、
前記情報取得手段に取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶された場合に、当該特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を把握する把握手段(表示制御装置212のMPU242におけるステップS2307の処理を実行する機能)と、
当該把握手段が把握した内容を把握情報として記憶する把握情報記憶手段(表示制御装置212のワークRAM254の保留表示情報設定用エリア265における保留報知許容用エリア292)と、
当該把握情報記憶手段に記憶されている把握情報に対応した特別報知が行われるように報知用情報を設定する報知用情報設定手段(表示制御装置212のMPU252におけるVDP255に内部コマンドを出力するための処理)と、
当該報知用情報設定手段が設定した報知用情報に対応した内容の報知が行われるように前記所定の報知手段を制御する報知制御実行手段(表示制御装置212のVDP255)と、
を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E14によれば、第1取得情報記憶手段に特別情報が記憶されることに応じて、特別報知を行うことが可能となる。
特徴E15.前記報知制御手段は、
前記第1取得情報記憶手段に記憶されていて前記移行判定手段による前記移行判定の対象となっていない特別情報の数を把握する数把握手段(表示制御装置212のMPU242におけるステップS2308の処理を実行する機能)と、
当該数把握手段が把握した前記特別情報の数の情報を記憶する数情報記憶手段(表示制御装置212のワークRAM254の保留表示情報設定用エリア265における保留報知不可用エリア293)と、
前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段の制御が実行され得る報知状態と当該制御が実行されない非報知状態との設定を行う報知状態設定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2318、ステップS2320の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記報知用情報設定手段は、前記報知状態においては前記把握情報記憶手段に記憶されている前記把握情報に対応した報知用情報を設定するとともに、前記非報知状態においては前記数情報記憶手段に記憶されている前記数の情報に対応した報知用情報を設定することを特徴とする特徴E14に記載の遊技機。
特徴E15によれば、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数を報知する状態と、特別報知を行う状態との切り換えを良好に行うことができる。また、非報知状態から報知状態に切り換えられた場合には、そのタイミングにおいて第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して即座に特別報知を行うことが可能となる。
特徴E16.前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている状況でそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を行う場合、前記情報取得手段により取得されたタイミングが早い特別情報から順に前記移行判定を行うものであり、
前記報知制御手段は、前記特別報知に係る特別情報の前記移行判定の順番を明示しながら前記特別報知が行われるように前記所定の報知手段を制御するものであることを特徴とする特徴E1乃至E15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E16によれば、特別報知に係る特別情報の移行判定となる順番が明示されながら特別報知が行われるため、第1取得情報記憶手段に記憶された上記特別報知に係る特別情報に対して移行判定が行われてほしくないと考えた場合において第2始動入球部への入球を発生させようとする場合、遊技者は移行判定の順番を意識しながら発射操作を行うことができる。
特徴E17.遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置(メイン表示部43)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E17によれば、遊技者は、遊技回動作装置を見ることにより、各遊技回における移行判定の結果を確認することができる。
なお、「遊技回動作装置」が「絵柄の変動表示を行う絵柄表示手段」である構成においては、「遊技回制御手段」は「前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を表示制御する」構成としてもよい。
特徴E18.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記遊技回用動作が行われる場合における動作継続時間を決定する動作継続時間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記動作継続時間決定手段が決定した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作が最終停止される構成であり、
前記動作継続時間決定手段は、前記所定の報知手段にて前記特別報知が実行されている状況において当該特別報知の対象となっている特別情報とは異なる特別情報に対応した遊技回の前記動作継続時間を決定する場合に、当該特別報知の対象となっている特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく前記動作継続時間を決定するものであることを特徴とする特徴E17に記載の遊技機。
特徴E18によれば、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
特徴E19.前記遊技回制御手段は、
前記遊技回動作装置において遊技回用動作が行われる場合の動作継続時間の情報を予め記憶するとともに、それぞれ動作継続時間が異なるように前記動作継続時間の情報を複数種類記憶した動作継続時間情報記憶手段(主制御装置81のROM203における変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて前記遊技回用動作が開始される場合に、その移行判定の対象となる特別情報の内容に基づいて、前記動作継続時間情報記憶手段に記憶されている複数種類の前記動作継続時間の情報の中から、一の動作継続時間の情報を選択する動作継続時間選択手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて前記遊技回用動作を開始させ、前記動作継続時間選択手段により選択された前記動作継続時間の情報に対応した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作を最終停止させる動作制御手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS815の処理を実行する機能及び変動終了処理を実行する機能等)と、
を備えており、
前記動作継続時間選択手段は、前記動作継続時間の情報の選択対象となっている特別情報よりも後のタイミングで前記移行判定の対象となる特別情報が当該移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく、前記動作継続時間の情報の選択を行うものであることを特徴とする特徴E17に記載の遊技機。
特徴E19によれば、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
なお、上記特徴E2乃至E19のいずれか1の構成を、上記特徴A1乃至A9、上記特徴B1乃至B7、上記特徴C1乃至C12、上記特徴D1乃至D5のいずれか1の構成に対して適用してもよい。
特徴F1.遊技球が流下する遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
当該始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa、第2結果表示部用保留エリアRb)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている一の特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能)と、
遊技機前方から視認可能な位置に設けられた遊技回動作装置(メイン表示部43)と、
前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の遊技回用動作が行われるように前記遊技回動作装置を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となった場合において、当該特別情報に係る遊技回が終了することに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて前記遊技回動作装置又はそれとは異なる所定の報知手段(図柄表示装置41における第1保留表示領域Ga)にて実行されるように制御を実行する報知制御手段(音声ランプ制御装置82のMPU242、表示制御装置212のMPU252)を備え、
さらに、前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記遊技回用動作が行われる場合における動作継続時間を決定する動作継続時間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記動作継続時間決定手段が決定した動作継続時間が経過することで当該遊技回用動作が最終停止される構成であり、
前記動作継続時間決定手段は、前記所定の報知手段にて前記特別報知が実行されている状況において当該特別報知の対象となっている特別情報とは異なる特別情報に対応した遊技回の前記動作継続時間を決定する場合に、当該特別報知の対象となっている特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映することなく前記動作継続時間を決定するものであることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ遊技機では、始動入球部に遊技球が入球したことを契機として遊技回用動作が行われる。そして、例えば、大当たり状態が発生する遊技回や、大当たり状態が発生しない遊技回であってもリーチ発生当選となった遊技回においては、遊技回用動作の途中でリーチ動作が行われる。このように、リーチ動作を行うことで、遊技回用動作への遊技者の注目度を高めることが可能となる。但し、このようにリーチ動作が行われる構成であっても、十分に遊技者の注目度が高められているとは言えず、未だ改良の余地がある。
これに対して、保留されている特別情報の内容を参照して、その参照結果に応じた特別報知を行う構成が考えられる。但し、当該特別報知を行うことに伴って、必要以上に長時間の演出が行われるとすると遊技の間延びが生じてしまうおそれが懸念され、その一方、予め設定されている演出が一切行われなくなるとするとその設定された演出の効果が低減されてしまう。
本特徴F1の構成を備える遊技機では、特別情報の内容に応じて特別報知が行われることがあり、これにより遊技への注目度を高めることが可能となる。この場合に、特別報知に係る特別情報が移行判定の対象となった場合における判定結果が反映されることなく各遊技回における動作継続時間が決定されるため、特別報知が行われ得るようにした構成において特別報知に係る特別情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
なお、「所定遊技状態」は1種類の遊技状態に限定されることはなく、所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成も含まれる。所定遊技状態として複数種類の遊技状態が設定されている構成においては、「移行情報」も複数種類設定するとともに、「移行判定手段」は所定遊技状態のいずれかに遊技状態を移行させるか否かの移行判定を行う構成とする。
また、「遊技回動作装置」が「絵柄の変動表示を行う絵柄表示手段」である構成においては、「遊技回制御手段」は「前記第1取得情報記憶手段若しくは前記第2取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報に対して前記移行判定手段により前記移行判定が行われること又は行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該移行判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回において前記移行判定の対象となる特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を表示制御する」構成としてもよい。
また、本特徴E1において、「報知制御手段」は、「前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて前記遊技回動作装置又はそれとは異なる所定の報知手段にて実行されるように制御を実行する」構成に代えて、「前記取得情報記憶手段に記憶される所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する特別報知が、当該所定の特別情報に対応した遊技回が開始されるよりも前のタイミングにおいて前記遊技回動作装置又はそれとは異なる所定の報知手段にて実行されるように制御を実行する」構成としてもよい。
なお、本特徴F1の構成に対して、上記特徴A1乃至A9、上記特徴B1乃至B7、上記特徴C1乃至C12、上記特徴D1乃至D5、上記特徴E1乃至E19のいずれか1の構成を適用してもよい。
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。