JP2013187301A - トルク付与機構およびこれを備えたボリューム装置 - Google Patents

トルク付与機構およびこれを備えたボリューム装置 Download PDF

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Katsuhiro Shiba
克弘 芝
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慎哉 水野
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Abstract

【課題】耐久性を損なうことなく、操作軸に対し回転トルクを安定して付与することができるトルク付与機構およびこれを備えたボリューム装置を提供する。
【解決手段】支持体2に取り付けられたロータリーボリューム3の操作軸4に、回転トルクを付与するトルク付与機構5であって、操作軸4に対し軸方向にスライド自在に、且つ同軸上で操作軸4と一体回転可能に装着される摩擦板22と、摩擦板22を軸方向に付勢する付勢部材24と、摩擦板22と付勢部材24との間に介設した押圧板23と、操作軸4を囲繞するように支持体2に取り付けられ、付勢された摩擦板22が摺接する摺接面76および付勢部材24を受ける付勢受け面85を有する保持フレーム21と、を備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロータリーボリューム等の回転機構部の操作軸に、回転トルクを付与するトルク付与機構およびこれを備えたボリューム装置に関するものである。
従来、この種のトルク付与機構として、ポケット型小型オーディオ機器の音量調節用のボリューム素子に組み付けた与圧機構が知られている(特許文献1参照 )。
この与圧機構は、ボリューム素子の二方取り凸部に回転止め状態で連結されたボリュームブッシュと、嵌合用フック部を介してボリュームブッシュの先端部に装着されたボリューム、ボリュームの天面と裏ケースの外壁との間に介設され、裏ケースを受けとしてボリュームを上方に付勢する与圧スプリングと、ボリュームブッシュと裏ケースの内壁との間に介設した摩擦パッドと、を備えている。与圧スプリングにより、ボリュームおよびボリュームブッシュが上方に付勢され、ボリュームブッシュと裏ケースの内壁との間に摩擦パッドが強く挟持される。これにより、ボリュームを回転操作すると、摩擦パッドと、ボリュームブッシュおよび裏ケースの内壁との間に摩擦負荷が生じ、ボリュームの負荷トルク(回転トルク)が管理されることになる。
特開2003−208782号公報
このような、従来の与圧機構では、コイルスプリングで構成された与圧スプリングが、可動側のボリュームと固定側の裏ケースとの間に介設されているため、ボリュームを回転操作すると、与圧スプリングの上端部とボリュームの天面との間、或いは与圧スプリングの下端部と裏ケースの外壁との間が擦れ合うことになる。このため、摩擦パッド廻りだけでなく、与圧スプリング廻りにおいても、摩擦負荷が生じ、ボリュームへの負荷トルクが不安定になる問題があった。また、与圧スプリングとボリュームとの摺接部分(ボリュームの天面)、および与圧スプリングと裏ケースの摺接部分(裏ケースの外壁)には、経時的な摩耗が生じ、与圧スプリングの付勢力に変動が生ずると共に、この部分の耐久性が劣るものとなっていた。
本発明は、耐久性を損なうことなく、操作軸に対し回転トルクを安定して付与することができるトルク付与機構およびこれを備えたボリューム装置を提供することを課題としている。
本発明のトルク付与機構は、支持体に取り付けられた回転機構部の操作軸に、回転トルクを付与するトルク付与機構であって、操作軸に対し軸方向にスライド自在に、且つ同軸上で操作軸と一体回転可能に装着される摩擦板と、摩擦板を軸方向に付勢する付勢部材と、摩擦板と付勢部材との間に介設した押圧板と、操作軸を囲繞するように支持体に取り付けられ、付勢された摩擦板が摺接する摺接面および付勢部材を受ける付勢受け面を有する保持フレームと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、付勢部材の付勢力により、摩擦板は、保持フレームの摺接面と押圧板との間に強く挟持される。この状態で、回転機構部の操作軸が回転操作されると、操作軸と一体回転する摩擦板と摺接面との間、および摩擦板と押圧板との間に摩擦による回転負荷が生じ、操作軸にこの回転負荷に基づく回転トルクが付与される。したがって、操作軸に適度な操作感を与えることができる。この場合、操作軸に付与される回転トルクは、付勢部材の付勢力により簡単に調節できるため、操作軸に所望の回転トルクを安定して付与することができる。また、付勢部材が摩擦板に直接接触しない構造であるため、耐久性を損なうことがない。なお、付勢部材はねコイルばねの他、板ばねであってもよい。
この場合、保持フレームは、軸方向の一方の面を摺接面とし他方の面を付勢受け面として、摩擦板、押圧板および付勢部材が収容される部品収容部を有し、部品収容部は、軸方向に直交する方向からの、摩擦板、押圧板および付勢部材の装填を可能とする装填開口部を有していることが好ましい。
この構成によれば、装填開口部を介して、保持フレームの部品収容部に摩擦板、押圧板および付勢部材を簡単に組み込むことができ、組立て性を向上させることができる。また、機構全体として、軸方向の寸法を小さくすることができ、コンパクトに構成することができる。
この場合、部品収容部は、装填した摩擦板、押圧板および付勢部材を、操作軸と同軸上に位置決めする位置決め部を有していることが好ましい。
この構成によれば、保持フレームに摩擦板、押圧板および付勢部材を組み込んだ状態で、これを回転機構部の操作軸に簡単にセットすることができ、組付け性を向上させることができる。
また、押圧板は、保持フレームに対し軸方向にスライド自在に且つ回転止め状態で支持されていることが好ましい。
この構成によれば、押圧板と摩擦板との間に生ずる摩擦負荷が安定し、回転トルクをより一層安定させることができる。また、押圧板と付勢部材とが擦れ合うことがなく、押圧板の耐久性を維持することができる。
この場合、摩擦板は、表裏反転して操作軸に装着可能に構成されると共に、表裏一方の面にクリック溝を有し、押圧板は、摩擦板に接する押圧面にクリック溝に係合するクリック突起を有していることが好ましい。
この構成によれば、摩擦板の表裏反転させる取付け形態により、組立時において、クリック感のない操作軸とクリック感のある操作軸とに自在に変更することができる。なお、クリック突起を押圧面に複数設けることにより、回転操作の複数個所でクリック感を奏する構成とすることもできる。また、クリック突起の位置および数の異なる押圧板を用意しておくことも好ましい。
一方、付勢部材は、円錐コイルばねで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、低いばね定数を維持しつつ、軸方向において狭い空間に付勢部材を設置することができる。したがって、操作軸に、安定した回転トルクを付与することができると共に、機構全体を、軸方向においてコンパクトに構成することができる。
さらに、保持フレームは、支持体に対し軸方向からスナップインの形式で着脱可能に装着されることが好ましい。
この構成によれば、機構全体を、回転機構部の操作軸に簡単にセットすることができる。また、構成部品の交換等を簡単に行うことができる。
本発明のボリューム装置は、ロータリーボリュームで構成された回転機構部と、上記したトルク付与機構と、トルク付与機構を覆うと共に、操作軸に連結した操作つまみと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、操作つまみの回転操作において、適度な回転トルク(操作感)を有するボリューム装置を提供することができる。また、付勢力の異なる付勢部材を組み込むことで、回転トルク(操作感)を簡単に調節することができる。したがって、同一の回転機構部(ロータリーボリューム)に対し、操作つまみの径が区々であっても、同一の操作感を奏するように調節することができる。
実施形態に係るボリューム装置の断面図である。 実施形態に係るボリューム装置を、斜め上、正面側から見た分解斜視図である。 実施形態に係るボリューム装置を、斜め上、背面側から見た分解斜視図である。 実施形態に係るボリューム装置を、斜め下、正面側から見た分解斜視図である。 摩擦板を、斜め上方から見た斜視図(a)、および斜め下方から見た斜視図(b)である。 押圧板を、斜め上方から見た斜視図(a)、および斜め下方から見た斜視図(b)である。 保持フレームを、斜め上、正面側から見た斜視図(a)、斜め上、背面側から見た斜視図(b)、および斜め下、正面側から見た斜視図(c)である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係るトルク付与機構およびこれを備えたボリューム装置について説明する。このボリューム装置は、オーディオ機器等に設けられる音量調整用の回転操作子であり、市販のロータリーボリューム(可変抵抗器)を主体として、これに適度な操作感を持たせるべくトルク付与機構を組み込んだものである。すなわち、市販のロータリーボリュームは操作感において軽いため、頻繁にボリューム操作を行うDJ機器(プレーヤー製品、ミキサー製品、エフェクト製品、コントローラ製品など)等では、トルク付与機構により、回転トルクを付与して適切な操作感を奏するようにしている。
図1はトルク付与機構廻りの断面図、図2、図3および図4はトルク付与機構を含むボリューム装置の分解斜視図である。これらの図に示すように、ボリューム装置1は、回路基板やボリュームホルダー等の支持体2に取り付けた市販のロータリーボリューム3と、ロータリーボリューム3の操作軸4を囲繞するように、支持体2に取り付けたトルク付与機構5と、トルク付与機構5を覆うように操作軸4に装着した操作つまみ6と、を備えている。操作つまみ6の回転操作により、操作軸4を介してロータリーボリューム3が音量調整される一方、トルク付与機構5により、操作軸4に回転トルクが付与される。これにより、ユーザーは、適度な操作感を持って操作つまみ6を操作することになる。
ロータリーボリューム3は、複数のリードピン12を有するボリューム本体11と、ボリューム本体11の上面から突出する操作軸4と、操作軸4を片持ちで回転自在に支持する軸受部13と、を備えている。支持体2に取り付けられたロータリーボリューム3は、その軸受部13および操作軸4が支持体2から突出しており、この部分にトルク付与機構5が組み込まれている。操作軸4には、先端から基端に向かって軸方向に延びるDカット部4aが設けられている。このDカット部4aは、その先端部がトルク付与機構5から上方に突出しており、この突出部分に、操作つまみ6が着脱自在に装着されている。
操作つまみ6は、テーパーの緩い円錐台形状に形成され、その周面には周方向に凹凸が連続する滑止め16が設けられている。また、操作つまみ6の上面から周面に渡って白線17が設けられており、この白線17が、支持体2(ボリュームホルダー)に線描きされたボリュームメモリ(図示省略)に対応するようになっている。操作つまみ6の内側天面には、操作軸4の先端部が嵌合する嵌合穴18が設けられており、この嵌合穴18を介して、操作つまみ6が操作軸4(Dカット部4a)に差込み接合の形態で着脱自在に装着されている。これにより、操作つまみ6は、上側からトルク付与機構5に被せるように押し込むことで、操作軸4に装着される。
トルク付与機構5は、中心部を操作軸4が挿通するように支持体2(ボリュームホルダー)に取り付けられた保持フレーム21と、操作軸4に装着した状態で保持フレーム21に収容された摩擦板22と、摩擦板22に下側から宛がわれた状態で保持フレーム21に収容された押圧板23と、押圧板23を摩擦板22に向かって付勢した状態で保持フレーム21に収容された付勢部材24と、を有している。摩擦板22は、操作軸4と一体的に回転し、この摩擦板22を、付勢部材24により保持フレーム21の上部と押圧板23との間に挟持する。すなわち、保持フレーム21の上部と摩擦板22との間、および摩擦板22と押圧板23との間に生ずる摩擦力により、摩擦板22を介して操作軸4に所定の回転トルクが付与される。
図2乃至図5に示すように、摩擦板22は、例えばABS(acrylonitrile-butadiene-styrene)樹脂等で円板状に形成され、その中心部に操作軸4のDカット部4aに係合する係合孔31が形成されている。具体的には、摩擦板22は、環状の厚肉部32と、厚肉部32の内側に厚肉部32と同心上に位置する円形の薄肉部33とから成り、この薄肉部33に係合孔31が形成されている。係合孔31は、Dカット部4aの断面と相補的な形状に形成され、Dカット部4a(操作軸4)に対し、軸方向にスライド自在に且つ回転止め状態で係合している。すなわち、摩擦板22は、操作軸4に対し、軸方向にスライド自在に且つ同軸上において一体回転可能に嵌合装着されている。これにより、摩擦板22は、操作軸4と一体回転し、且つ付勢部材24の付勢力を受けて適宜、軸方向に移動する。なお、摩擦板22は、操作軸4に対し回転方向に遊びの生じない嵌合い(寸法公差)とすることが好ましい。
厚肉部32の表側は、平坦な表摺動面34を有し、この表摺動面34が後述する保持フレーム21の摺接面76に接触(摺接)する。一方、厚肉部32の裏側は、平坦な裏摺動面35と、裏摺動面35を径方向に横断するように窪入形成したクリック溝36と、を有している。そして、この裏摺動面35が後述する押圧板23の押圧面46(実際には、押圧面46に形成した一対のクリック突起47)に接触(摺接)すると共に、クリック溝36が押圧面46に形成したクリック突起47にクリック係合する。
実施形態の摩擦板22は、表側を上にして操作軸4に装着されるが、表裏反転し裏側を上にして操作軸4に装着可能である。前者の装着形態では、摩擦板22の摺動回転に伴って、摩擦板22のクリック溝36に押圧板23のクリック突起47が係合し、操作軸4(操作つまみ6)は所定の回転位置でクリック感を奏するものとなる。一方、後者の装着形態では、平坦な表摺動面34が押圧板23の押圧面46(一対のクリック突起47)に摺接するため、操作軸4(操作つまみ6)はクリック感を奏することのないものとなる。
図2乃至図4、および図6に示すように、押圧板23は、摩擦板22と異なる材質、例えばPOM(polyoxymethylene)樹脂等で略円環状に形成され、中心部に操作軸4が遊挿される遊挿開口41が形成されている。具体的には、押圧板23は、円環状の押圧板本体42と、押圧板本体42の外周面に突設した3つの回止め突起43と、押圧板本体42の外周面の一部を円弧状に大径化した部分大径部44と、部分大径部44から下方に延びる回止め舌片45と、で一体に形成されている。詳細は後述するが、押圧板23を保持フレーム21の部品収容部61に収容した状態では、押圧板本体42が部品収容部61内に収まり、部分大径部44が部品収容部61を閉塞するように位置する。そして、部分大径部44の外周面が、後述する連結フレーム部64の外周面と面一となる。
3つの回止め突起43と回止め舌片45とは、それぞれ周方向に90°の角度を存して配設されており、押圧板23は、この3つの回止め突起43および回止め舌片45により、保持フレーム21に回転不能で且つ軸方向にスライド自在に支持されている。すなわち、押圧板23は、保持フレーム21に対し軸方向にスライド自在に且つ回転止め状態で支持されている。これにより、押圧板23は、付勢部材24の付勢力を受けて適宜、軸方向に移動しつつ、摩擦板22との摺接状態を維持する。
押圧板本体42の表側は、平坦な押圧面46と、押圧面46を径方向に横断するように突設した一対のクリック突起47と、を有している。一対のクリック突起47は、摩擦板22の裏摺動面35に摺接すると共に摩擦板22のクリック溝36にクリック係合する。また、一対のクリック突起47は、180°点対称位置に配設されており、操作つまみ6を操作すると、180°の回転角度をもってクリック感が得られるようになっている。操作つまみ6の内側には、回転ストッパー14が形成されており、クリック溝36に一方のクリック突起47が係合した位置を最小音量とし、他方のクリック突起47が係合した位置を最大音量として、操作つまみ6の回転操作が180°の角度範囲で位置規制される。
各クリック突起47は、角部をアール形状に面取りした矩形断面を有し、その平坦な頂部において摩擦板22の裏摺動面35に摺接する。そして、この角部の面取り形状と平坦な頂部とにより、適切なクリック感と操作感が得られるようになっている。なお、クリック突起47を1つとし、操作範囲の中間位置でクリック感を持たせるようにしもよいし、クリック突起47を複数とし、操作範囲の複数個所でクリック感(段階的な音量調整感)を持たせるようにしてもよい。また、クリック突起47の位置および数の異なる押圧板23を、複数種用意しておくようにしてもよい。
一方、押圧板本体42の裏側は、遊挿開口41の開口縁部を構成する内側環状面51と、内側環状面51の外側に段部を存して同心上に位置する中間環状面52と、中間環状面52の外側に同心上に位置する傾斜環状面53と、を有している。そして、この傾斜環状面53に、付勢部材24の上端側が位置決め状態で当接するようになっている。これにより、押圧板23が上方に付勢され、その一対のクリック突起47が摩擦板22に当接する。
図1乃至図4に示すように、付勢部材24は、操作軸4を囲繞するように配設した、いわゆる円錐コイルばねで構成されている。付勢部材24は、圧縮コイルばねであり、自由状態で円錐台形状を為し且つ最大圧縮状態で板状を為すように、線材が急テーパーを為すように巻かれている。したがって、実施形態の付勢部材24は、軸方向のばねストロークに比して低いばね定数を有しており、狭いスペースに設置されるが安定したばね力を発揮する。付勢部材24の上端は、押圧板23の中間環状面52に当接と、下端は、後述する保持フレーム21の付勢受け面85に当接している。これにより、付勢部材24は、保持フレーム21を受けとして、押圧板23を摩擦板22に向かって付勢している。なお、付勢部材24を、円筒コイルばねや板ばねで構成してもよい。板ばねの場合には、自由状態で周方向に波打つリング状の形態とすることが好ましい。
図2乃至図4、および図7に示すように、保持フレーム21は、摩擦板22と異なる材質、例えばPOM樹脂等で形成され、主要部が操作つまみ6の内面と相補的形状となる円錐台形状の外観を有している。具体的には、保持フレーム21は、摩擦板22、押圧板23および付勢部材24が収容される部品収容部61と、部品収容部61の上側に位置する上フレーム部62と、部品収容部61の下側に位置する下フレーム部63と、上フレーム部62と下フレーム部63とを連結する連結フレーム部64と、下フレーム部63から下方に延びる3本の脚片部65と、で一体に成形されている。なお、脚片部65の本数は、2本以上であれば任意である。
部品収容部61は、上フレーム部62の下面、下フレーム部63の上面および連結フレーム部64の内周面とで囲まれた偏平円柱状のスペースであり、連結フレーム部64は周方向の半部にのみ(半円状)設けられている。すなわち、部品収容部61には、軸方向に直交する側方に、摩擦板22、押圧板23および付勢部材24を投入セットするための、装填開口部66が設けられている。以下、保持フレーム21において、装填開口部66側を「正面」、連結フレーム部64側を「背面」として、説明を進める。
3本の脚片部65は、保持フレーム21において、背面中央と、連結フレーム部64の両端部となる両サイドにおいて、下方に延在するように設けられている。各脚片部65はばね性を有し、その下端部に外向きのフック部65aが形成されている。一方、支持体2(ボリュームホルダー)には、3本の脚片部65に対応する3つの挿入孔68と、各挿入孔68に臨みフック部65aが掛け止めされるフック受け69が設けられている(図1に1つのみ表示)。したがって、3本の脚片部65を3つの挿入孔68に位置合わせし、この状態で保持フレーム21を押し込むことで、保持フレーム21(トルク付与機構5)は、スナップイン形式で支持体2に装着される。
また、保持フレーム21の背面中央および両サイドには、3本の脚片部65を上端まで延長するように3つの部分平坦部71が設けられている。背面中央の部分平坦部71には、部品収容部61の部分に位置して、上下方向に長い矩形孔72が形成され、両サイドの部分平坦部71には、部品収容部61の部分に位置して、上下方向に長い矩形溝73が形成されている。そして、この矩形孔72および両矩形溝73には、上記押圧板23の3つの回止め突起43が係合し、押圧板23が軸方向にスライド自在に且つ回転止め状態で支持されている。また、各矩形溝73は、その上部が切り欠かれており、押圧板23の部品収容部61への投入セットを許容し得るようになっている。
上フレーム部62は、偏平な円筒状に形成され、中心部に操作軸4が遊挿する円形開口75が形成されている。また、上フレーム部62の下面には、円形開口75と同心上に位置して環状の摺接面76が形成されている。摺接面76は、上フレーム部62の下面全域で構成され、摩擦板22の側方からの円滑な装填を許容する。また、摺接面76は、摩擦板22の表摺動面34(反転した場合には、裏摺動面35)が摺接する部分であり、詳細は後述するが、摩擦板22を部品収容部61に押し込むと、付勢部材24のばね力を受けた摩擦板22は連結フレーム部64に突き当たって、摺接面76にセットされる。
下フレーム部63は、下側の大径部81と上側の小径部82とで、偏平な段付き円筒状に形成されている。大径部81には、中心部にロータリーボリューム3の軸受部13が嵌合する大径開口83が、また小径部82には、中心部に操作軸4が遊挿する小径開口84がそれぞれ形成されている。小径部82(下フレーム部63)の上面は全域が平坦に形成されており、この部分に付勢部材24を受ける環状の付勢受け面85が構成されている。詳細は後述するが、付勢部材24を部品収容部61に押し入れると、付勢部材24はこの付勢受け面85に着座する。
また、小径部82の正面には、径方向に窪入するように長溝86が形成されている。小径部82の正面部分および長溝86は、上記押圧板23の部分大径部44および回止め舌片45に対応しており、押圧板23を部品収容部61に押し込むと、部分大径部44が小径部82の正面部分に接触し、回止め舌片45が長溝86に係合する。これにより、部品収容部61の装填開口部66が閉塞され、押圧板23が下フレーム部63にスライド自在に且つ回止め状態となる。
連結フレーム部64は、上面視半円状に形成され、上フレーム部62の背面側半部外周面と、下フレーム部63の小径部82の背面側半部外周面と、に掛け渡すように配設されている。連結フレーム部64の内周面は、押圧板本体42の背面側半部外周面と相補的に形状に形成され、小径部82の正面部分と協働して、部品収容部61に投入された押圧板23を位置決めする。また、半円状の連結フレーム部64は、薄手の上フレーム部62を補強し、付勢部材24による上フレーム部62の撓みを防止している。なお、この連結フレーム部64の内周面により、請求項に言う「位置決め部」が構成されている。
ここで、図2乃至図4を参照して、ボリューム装置1の組立方法について簡単に説明する。なお、ロータリーボリューム3は、すでに支持体2に取り付けられているものとする。
この組立方法では、先ず保持フレーム21に押圧板23および付勢部材24を組み込む。具体的には、押圧板23に付勢部材24を宛がい、付勢部材24を圧縮するように押圧板23と付勢部材24とを一体に把持する。この状態で押圧板23および付勢部材24を、装填開口部66から保持フレーム21の部品収容部61に押し入れる。その際、押圧板23を連結フレーム部64の内面に突き当て、且つ付勢部材24を付勢受け面85に着座するように、位置決めする。
次に、摩擦板22を把持し、これを上フレーム部62と押圧板23との間にこじるようにして押し入れる。その際、摩擦板22の表摺動面34が上フレーム部62の摺接面76に、裏摺動面35が押圧板23の押圧面46に合致するように、摩擦板22を連結フレーム部64の内面に突き当てるようにセット(位置合わせ)する。
このようにして、保持フレーム21に、摩擦板22、押圧板23および付勢部材24をセットしたら、これ(トルク付与機構5)をロータリーボリューム3に被せるように仮置きする。この仮置きでは、3本の脚片部65を支持体2の3つの挿入孔68に位置合わせしておいて、上からのぞき、操作軸4のDカット部4aと、摩擦板22の係合孔31との位置関係を確認する。
ここで、トルク付与機構5をいったん取り外し、操作軸4を回転させてDカット部4aを係合孔31に合致するように位置調整する。そして、再度トルク付与機構5を持ち込み、脚片部65を位置合わせした後、トルク付与機構5を支持体2にスナップインで装着する。次に、操作つまみ6を持ち、これをトルク付与機構5に被せる。ここで、操作つまみ6を軽く回しながら、操作つまみ6の嵌合孔と、操作軸4の先端部(Dカット部4a)とが合致したことを手の感覚で確認し、操作つまみ6押し込むようにして装着する。このようにして、ロータリーボリューム3に、トルク付与機構5および操作つまみ6が組み付けられる。
以上のように、本実施形態によれば、付勢部材24の付勢力により、摩擦板22を、保持フレーム21の摺接面76と押圧板23との間に挟持するようにしているため、操作軸4と一体回転する摩擦板22と摺接面76との間、および摩擦板22と押圧板23との間に摩擦による回転負荷が生じ、この回転負荷により操作軸4に回転トルクを安定に付与することができる。特に、この回転トルクは、付勢部材24のばね力により簡単に調節できるため、操作軸4に所望の回転トルクを安定して付与することができる。例えば、径の大きい操作つまみ6には、ばね力の強い付勢部材24を組み込む一方、径の小さい操作つまみ6には、ばね力の弱い付勢部材24を組み込むことで、操作つまみ6の大小にかかわらず、安定した操作感を得ることができる。また、付勢部材24が摩擦板22に直接接触しない構造であるため、この部分の耐久性を損なうことがない。
さらに、本実施形態では、装填開口部66を介して、保持フレーム21の部品収容部61に摩擦板22、押圧板23および付勢部材24を組み込むようにしているため、組立て性を格段に向上させることができる。また、摩擦板22、押圧板23および付勢部材24を操作軸4廻りに組み込む構成であるため、全体として、軸方向の寸法を小さくすることができ、コンパクトに構成することができる。なお、本発明のトルク付与機構5は、ロータリーボリューム3の他、ロータリーエンコーダー等にも適用可能である。
1 ボリューム装置、2 支持体、3 ロータリーボリューム、4 操作軸、4a Dカット部、5 トルク付与機構、6 操作つまみ、21 保持フレーム、22 摩擦板、23 押圧板、24 付勢部材、31 係止孔、34 表面摺動面、35 裏面摺動面、36 クリック溝、42 押圧板本体、43 回止め突起、45 回止め舌片、46 押圧面、47 クリック突起、61 部品収容部、65 脚片部、66 装填開口部、72 矩形孔、73 矩形溝、76 摺接面、85 付勢受け面、86 長溝

Claims (8)

  1. 支持体に取り付けられた回転機構部の操作軸に、回転トルクを付与するトルク付与機構であって、
    前記操作軸に対し軸方向にスライド自在に、且つ同軸上で前記操作軸と一体回転可能に装着される摩擦板と、
    前記摩擦板を前記軸方向に付勢する付勢部材と、
    前記摩擦板と前記付勢部材との間に介設した押圧板と、
    前記操作軸を囲繞するように前記支持体に取り付けられ、付勢された前記摩擦板が摺接する摺接面および前記付勢部材を受ける付勢受け面を有する保持フレームと、を備えたことを特徴とするトルク付与機構。
  2. 前記保持フレームは、前記軸方向の一方の面を前記摺接面とし他方の面を前記付勢受け面として、前記摩擦板、前記押圧板および前記付勢部材が収容される部品収容部を有し、
    前記部品収容部は、前記軸方向に直交する方向からの、前記摩擦板、前記押圧板および前記付勢部材の装填を可能とする装填開口部を有していることを特徴とする請求項1に記載のトルク付与機構。
  3. 前記部品収容部は、装填した前記摩擦板、前記押圧板および前記付勢部材を、前記操作軸と同軸上に位置決めする位置決め部を有していることを特徴とする請求項2に記載のトルク付与機構。
  4. 前記押圧板は、前記保持フレームに対し前記軸方向にスライド自在に且つ回転止め状態で支持されていることを特徴とする請求項2に記載のトルク付与機構。
  5. 前記摩擦板は、表裏反転して前記操作軸に装着可能に構成されると共に、表裏一方の面にクリック溝を有し、
    前記押圧板は、前記摩擦板に接する押圧面に前記クリック溝に係合するクリック突起を有していることを特徴とする請求項4に記載のトルク付与機構。
  6. 前記付勢部材は、円錐コイルばねで構成されていることを特徴とする請求項2に記載のトルク付与機構。
  7. 前記保持フレームは、前記支持体に対し前記軸方向からスナップインの形式で着脱可能に装着されることを特徴とする請求項2に記載のトルク付与機構。
  8. ロータリーボリュームで構成された前記回転機構部と、
    請求項2に記載のトルク付与機構と、
    前記トルク付与機構を覆うと共に、前記操作軸に連結した操作つまみと、を備えたことを特徴とするボリューム装置。
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