JP2013187232A - 自己保持型ソレノイド - Google Patents

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Abstract

【課題】割り入れ加工が不要で、永久磁石の割れやゴミの飛散がなく、コイルや永久磁石の交換にも容易に対応でき、内部に進入したゴミの除去も容易に行えるようにする。
【解決手段】第1フランジ32と第2フランジ33の間にコイル38が巻かれ、第2フランジ33と第3フランジ34の間に一対の永久磁石40、41が保持された支持ガイド体30の筒状部31の一端をヨーク21の軸受け25に外接するように係支させ、他端側の第3フランジ34をヨーク21の側板23、24の先端側に挟まれる状態にして、弾性変形可能な帯板をコの字状に折り曲げ加工することにより形成された弾性カバー50を取り付けることで、永久磁石40、41に強い衝撃を与えることなく、容易に組み立てることができ、また弾性変形させることで弾性カバー50を容易に取り外すことができ、コイル38や永久磁石40、41の交換や鉄粉などのゴミの除去を容易に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、通電によってコイルが発生する磁力を用いて可動軸を所定位置から移動させ、且つ非通電時の可動軸の位置を永久磁石の磁力によって所定位置に保持する自己保持型ソレノイドにおいて、組み立て作業時の永久磁石の破損を防ぐことができ、また、容易に分解できるようにするための技術に関する。
各種装置で、機構部の状態を変化させるための駆動源として、ソレノイドが多く用いられている。
ソレノイドは、コイルに対する通電で生じる磁力により可動軸を移動させ、通電解除時に可動軸をバネの付勢力により元の位置に戻しているが、この元の位置での保持力を強くするために、バネの張力を増すとそれに対応して通電時の磁力を大きくしなければならず、大きな電力が必要となる。
これを解決するための技術として、非通電時の可動軸の位置を永久磁石の磁力を用いて保持し、通電時には永久磁石の磁力を打ち消すような磁力をコイルで発生させる所謂自己保持型のものが存在する。
図11〜図15は、従来の自己保持型ソレノイド10の構造を示している。
この自己保持型ソレノイド10は、ヨーク11、軸ガイド12、可動軸13、コイルボビン14、コイル15、永久磁石16、17、押さえ板18により構成されている。
ヨーク11は、鉄、ニッケル等の磁性体(強磁性体)からなる帯状板をコの字に折り曲げられて形成され、その基板11aの内面中央にカシメ固定された磁性体からなる軸受け(固定鉄心)11dに対して、軸ガイド12の一端側が外接するように固定されている。基板11aの両端から互いに対向するようにして延びた側板11b、11cの先端縁には、後述する押さえ板18の固定片18b、18cを受け入れてカシメ固定するための凹部11e、11fが設けられている。
軸ガイド12は、真鍮等の非磁性体(弱磁性体)により、軸受け11dより僅かに径が大きい内径と、ヨーク11の両側板11b、11cとほぼ等しい長さをもつ中空円筒形に形成され、一端側に軸受け11dをほぼ隙間なく受入れ、両側板11b、11cの間に平行に支持されている。
可動軸(可動鉄心)13は、鉄、ニッケル等の磁性体で、軸受け11dと等しい外径で、軸ガイド12より僅かに長い円柱形に形成され、軸ガイド12内をその長さ方向に摺動自在な状態で支持される。可動軸13の先端形状はこのソレノイドが使用される機構に応じたものが採用されるが、ここでは、例えば図15に示しているように、外部機構の一部を形成するレバー1の先端部を回動自在に支持できるように、レバー受け入れのためのスリット13aと、スリット13aに受け入れたレバー1を回動自在に支持するためのピン1aを装着するための穴13bが設けられているものを使用している。
コイルボビン14は合成樹脂で成形され、軸ガイド12を通過させる内径をもつ円筒部14aと、その両端に形成されたフランジ14b、14cを有しており、円筒部14aの外周にコイル15が巻き付けられている。このコイルボビン14は、軸ガイド12を円筒部14aに通過させ、一方のフランジ14bがヨーク11の基板11aの内面に当接する位置に固定される。
永久磁石16、17は、外側を向いた一方の磁極(例えばS極)16a、17a側が平坦に形成されていてヨーク11の両側板11b、11cの先端部の内面に広い面積で接し、内側を向いた他方の磁極(例えばN極)16b、17b側が、軸ガイド12の外周のほぼ半分に広い面積で接するように半円弧状に切欠かれている。
押さえ板18は、真鍮等の非磁性体からなり、ヨーク11の側板11b、11cの間隔に等しい幅をもつ矩形状に形成され、中央部に軸ガイド12の他端側に外接してその振れを規制した状態で支持する穴18aが設けられ、両側縁には、ヨーク11の側板11b、11cにカシメ固定するための固定片18b、18cが外方に突設されている。
このような従来構造の自己保持型ソレノイドを組み立てる際には、ヨーク11に予め一端が固定された軸ガイド12のヨーク11の基板11a寄りの一端側に、予めコイル15が巻き付けられたコイルボビン14を装着し、他端側に永久磁石16、17を配置して、押さえ板18の固定片18b、18cをヨーク11の両側板11b、11cの凹部11e、11fに係合させ、ヨーク11の基板11a側に押し付け、コイルボビン14と永久磁石16、17にがたつきの無い状態で、図13に示しているように、凹部11e、11fの幅を狭めるように割り19を入れる割り入れ加工を施して押さえ板18を固定する。
このようにして構成された自己保持型ソレノイドでは、図16に示すように、コイル15に通電が行われていない状態で可動軸13が軸受け11dに接した状態では、永久磁石16、17の一方の磁極(N極)から出た磁束が、可動軸13、軸受け11d、基板11a、側板11b、11cを介して他方の磁極(S極)に戻るが、その間に大きなギャップが無く磁気抵抗が少ないため、大きな磁束(F1)が可動軸13と軸受け11dの間を流れ、両者の間は強い吸引力で吸着されていることになる。
そして、図17のように、コイル15に対して、永久磁石16、17の磁束F1を打ち消す方向の磁束F2が生じるように通電させると、可動軸13を軸受け11dに吸着させる作用がなくなり、レバー1に対して引っ張り方向の外力が与えられると、図18のように可動軸13が外に突出して、レバー1を外力の方向へ移動させて、外部の機構を作動させる。
そして外力の負荷がなくなって(または反対方向の力が作用して)、コイル15に対する通電も解除されると、永久磁石16、17により、可動軸13がN極、軸受け11dがS極に帯磁し、その間に生じる吸引力により、可動軸13が軸受け11d側に移動し、当接して、図16に示した状態に戻る。
なお、上記構造の自己保持型ソレノイドは、例えば、次の非特許文献1に開示されている。
新電元メカトロニクス株式会社 自己保持型ソレノイド SH1L-0524,SH1L-0730,SH1L-1140,SH1L-1240の製品カタログ タカハ機工株式会社 自己保持ソレノイド CD0730, CD740,CD1037,CD1240の製品カタログ
上記した従来構造の自己保持型ソレノイドは、押さえ板18でコイルボビン14と永久磁石16、17をヨーク11の基板11a側に押し付けた状態で、側板11b、11cの先端縁に割り入れ加工しているので、その加工時の強い衝撃が押さえ板18を介して永久磁石16、17に伝わり、構造的に脆い永久磁石16、17が割れて、磁力が極端に低下したり、永久磁石16、17の割れカスが飛び散って、例えば軸ガイド12内部に入り込んでしまい、動作不良を引き起こすことがよくあった。
また、押さえ板18を固定するためのヨーク11に対する割り入れ加工は基本的に一度しか行えず、上記のように永久磁石が割れてしまった場合、その永久磁石だけを交換して他の部材を流用することができず、無駄が大きい。また、鉄粉等のゴミが軸ガイド内に入り込むと、吸着力が著しく低下してしまうが、分解せずにそのゴミを完全に除去することは困難で、結局ソレノイド自体を交換しなければならず、これによる無駄も大きい。
本発明は、この問題を解決し、割り入れ加工が不要で、それによる永久磁石の割れやゴミの飛散がなく、コイルや永久磁石の交換にも容易に対応でき、内部に進入したゴミの除去も容易に行える自己保持型ソレノイドを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の自己保持型ソレノイドは、
磁性体の帯板をコの字状に折り曲げ加工することにより形成され、基板(22)と、該基板の両端から互いに対向する状態で平行に延びた一対の側板(23、24)と、該側板の上縁および下縁で且つ先端から前記基板方向に所定距離隔てた位置に形成された凹部(23b、23c、24b、24c)とを有するヨーク(21)と、
磁性体からなり、前記ヨークの前記基板の内面側に固定された軸受け(25)と、
非磁性体の合成樹脂で一体に成形され、前記軸受けに外接する内径と前記ヨークの両側板とほぼ等しい長さを有する中空の筒状部(31)、該筒状部の一端側外周に設けられた第1フランジ(32)、該筒状部の中間部外周に設けられた第2フランジ(33)、前記筒状部の他端側外周に設けられた第3フランジ(34)とを有し、前記筒状部の前記第1フランジが設けられている一端側を前記ヨークの前記軸受けに外接させ、他端側の第3フランジの外周を前記ヨークの両側板の先端に挟まれた状態で、前記ヨーク内に配置される支持ガイド体(30)と、
前記支持ガイド体の前記第1フランジと前記第2フランジの間の前記筒状部外周に巻き付けられたコイル(38)と、
前記支持ガイド体の前記第2フランジ、前記第3フランジおよび前記ヨークの両側板の先端側内面とで挟まれた位置で、互いに等しい極性の一方の磁極面を前記ヨークの両側板の内面にそれぞれ密着させ、他方の磁極面を前記筒状部に外接させる状態で保持された一対の永久磁石(40、41)と、
磁性体からなり、前記支持ガイド体の前記筒状部に内接する外径と、前記ヨークの前記軸受けから前記支持ガイド体の前記第2フランジまでの距離を超える長さを有し、前記筒状部に案内されてその長さ方向に摺動可能に保持され、前記コイルに対する通電がなされていないときには、前記永久磁石の他方の極性に帯磁されて、一方の極性に帯磁された前記軸受けとの間に生じる吸引力により一端側を前記軸受けに吸着させた位置に保持され、前記コイルに対して前記永久磁石の磁力を打ち消す方向に通電がなされたときに、前記軸受けとの間の吸着が解除されて、該軸受けから離間する方向への移動が自在となる可動軸(43)と、
非磁性体で且つ弾性変形可能な帯板をコの字状に折り曲げ加工することにより形成され、前記支持ガイド体の前記第3フランジの外面に接する基板(51)と、該基板の両端から前記永久磁石の外周面を覆うようにして前記ヨークの両側板の上縁間および下縁間にそれぞれ延びた一対の側板(52、53)と、該一対の側板の先端側外縁から前記ヨークの側板方向に延びて前記凹部に係合する凸部(52a、52b、53a、53b)とを有し、該凸部を前記ヨークの前記凹部に係合させて、前記支持ガイド体の抜け方向の移動を規制した状態で前記ヨークの側板先端部に固定され、弾性変形により前記凸部と前記ヨークの前記凹部との係合を解除させることで、前記ヨークの側板先端部から離脱して前記支持ガイド体の前記ヨークからの抜きとりを可能にする弾性カバー体(50)とにより構成されている。
本発明の自己保持型ソレノイドは上記のように構成されているから、第1フランジと第2フランジの間にコイルが巻かれ、第2フランジと第3フランジの間に一対の永久磁石が保持された支持ガイド体の筒状部の一端をヨークの軸受けに外接するように係支させ、他端側の第3フランジをヨークの側板の先端側に挟まれる状態にして、弾性カバーを取り付けることで、永久磁石に強い衝撃を与えることなく、容易に組み立てることができ、また弾性変形させることで弾性カバーを容易に取り外すことができ、コイルや永久磁石の交換や鉄粉などのゴミの除去を容易に行うことができる。
本発明の実施形態の分解斜視図 本発明の実施形態の平面図 本発明の実施形態の側面図 図2のA−A線断面図 図3のB−B線断面図 弾性カバー体50の取付作業を説明するための図 本発明の実施形態の動作説明図 本発明の実施形態の動作説明図 本発明の実施形態の動作説明図 本発明の実施形態の動作説明図 従来装置の分解斜視図 従来装置の平面図 従来装置の側面図 図12のC−C線断面図 図13のD−D線断面図 従来装置の動作説明図 従来装置の動作説明図 従来装置の動作説明図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図4は本発明を適用した自己保持型ソレノイド20の構造を示している。
これらの図に示しているように、実施形態の自己保持型ソレノイド20は、ヨーク21、軸受け25、支持ガイド体30、コイル38、永久磁石40、41、可動軸43、バネ45、弾性カバー体50によって構成されている。
ヨーク21は、帯磁しやすい鉄やニッケル等の磁性体の帯状板をコの字状に折り曲げ加工することにより形成されており、その中間部の基板22と、基板22の両端から互いに対向する状態で平行に延びた一対の側板23、24とを有している。
基板22の内面側中央には軸受け固定用の円形の穴22aが設けられている。また、側板23、24の先端には、後述する支持ガイド体30の第3フランジ34の凸部34a、34bおよび弾性カバー体50の凸部51a、51bを受け入れて係合する凹部23a、24aが設けられ、側板23、24の上縁および下縁で、先端から基板22方向に所定距離隔てた位置には、弾性カバー体50の凸部52a、52b、53a、53bを受け入れて係合するために上下方向に切欠かれた凹部23b、23c、24b、24cが形成されている。
基板22の穴22aには、帯磁しやすい鉄やニッケル等の磁性体からなり異径円筒を同心連結させた形状の軸受け(固定鉄心)25が固定されている。軸受け25の一端側の小径部25aは基板22の穴22aを内側から挿通して基板22の外面側でカシメ固定されており、この小径部25aと他端側の大径部25bの中心を同一径の穴25cが貫通している。
支持ガイド体30は、非磁性体の合成樹脂で一体に成形され、軸受け25の大径部25bに外接する内径とヨーク21の両側板23、24とほぼ等しい長さを有する中空円筒の筒状部31と、筒状部31の一端側外周に設けられた第1フランジ32と、筒状部31の中間部外周に設けられた第2フランジ33と、筒状部31の他端側外周に設けられた第3フランジ34とを有している。
第1、第2のフランジ32、33は、ヨーク21の高さに等しい高さと、ヨーク21の側板23、24の間隔に等しい幅の矩形に形成されている。第3フランジ34の幅は、第1、第2のフランジ32、33と等しく、高さ寸法は、ヨーク21の側板23、24の高さより弾性カバー体50の厚さの2倍分だけ小さく設定されている。また、第3フランジ34の両端には、ヨーク21の側板23、24の先端の凹部23a、24aに係合する凸部34a、34bが設けられている。また、第2フランジ33と第3フランジ34の間で筒状部31の上下の位置には、筒状部31の長さ方向に延びた仕切板35、36が第3フランジ34と等しい高さで設けられている。
この支持ガイド体30は、筒状部31の第1フランジ32が設けられている一端側をヨーク21の軸受け25の大径部25bに外接させ、他端側の第3フランジ34の側縁をヨーク21の両側板23、24の先端に挟まれ、且つその凸部34a、34bを側板23、24の凹部23a、24aに係合させた状態で、ヨーク21内に支持されている。
支持ガイド体30の第1フランジ32と第2フランジ33の間の筒状部31の外周には予めコイル38が巻き付けられている。
また、支持ガイド体30の第2フランジ33、第3フランジ34およびヨーク21の両側板23、24の先端側内面とで挟まれた位置には一対の永久磁石40、41が保持されている。
永久磁石40、41は、一方の磁極面(例えばS極面)40a、41aが平坦に形成されていてヨーク21の両側板23、24の内面にそれぞれ密着させ、他方の磁極面(例えばN極面)40b、41bの円弧状に切欠かれた中央部を筒状部31に外接させ、その両端の平坦部分を仕切板35、36に密着させた状態で保持されている。
可動軸(可動鉄心)43は、帯磁しやすい鉄やニッケル等の磁性体からなり、支持ガイド体30の筒状部31に内接するように軸受け25の大径部25bと等しい径をもち、軸受け25から支持ガイド体30の第2フランジ33までの距離を超える長さを有する円柱の本体部43aと、非磁性体の金属製で本体部43aの一方の端面中央から同軸に延び、軸受け25の円形の穴25cを隙間なく通過する太さをもつ円柱状の作用ピン43bとを有している。
この可動軸43は、作用ピン43bが軸受け25の穴25cに挿通し、本体部43aが筒状部31に案内されてその長さ方向に摺動可能に保持されていて、コイル38に対する通電がなされていないときには、永久磁石40、41の内側の磁極面の極性(N極)に本体部43aが帯磁されて、永久磁石40、41の外側の磁極面の極性(S極)にヨーク21を介して帯磁された軸受け25との間に生じる吸引力により、本体部43aの一端側を軸受け25に吸着させた位置に保持され、コイル38に対して永久磁石40、41の磁力を打ち消す方向に通電がなされたときに、軸受け25と本体部43aの間の吸着が解除されて、軸受け25から離間する方向への移動が自在となる。
なお、この実施形態の自己保持型ソレノイド20の場合、可動軸43は、バネ45によって本体部43aを軸受け25に近づける方向に付勢されている。このバネ45の付勢力は、コイル38への通電により永久磁石40、41の磁力が打ち消された状態で、且つ可動軸43に外部から押し込む方向の力が掛かってない状態で、本体部43aを軸受け25側に移動させる必要最小限に設定されている。
バネ45は、可動軸43の本体部43aの端部と、後述の弾性カバー体50との間に挟まれている。
弾性カバー体50は、非磁性体金属で且つ弾性変形可能な帯板をコの字状に折り曲げ加工することにより形成され、支持ガイド体30の第3フランジ34とほぼ同一外形をもち第3フランジ34の外面に重なりあうように接する基板51と、基板51の上下の端から互いに対向し、一対の永久磁石40、41の外周面を覆うようにしてヨーク21の側板23、24の上縁間と下縁間に沿って延びた一対の側板52、53とを有している。
基板51の両端には、ヨーク21の側板22、23の先端の凹部23a、24aに係合する凸部51a、51bが外方に突出形成され、両側板52、53の先端の両側縁には、ヨーク21の両側板22、23の上縁、下縁に設けられた凹部23b、23c、24b、24cに係合する凸部52a、52b、53a、53bが突出形成されている。なお、弾性カバー体50は単品状態で、基板51に対して両側板52、53が直交するように形成されており、弾性変形によりその間隔を拡げると、復帰力により互いに近づく(平行になる)方向に付勢される。
弾性カバー体50の両側板52、53の先端部の幅は、凸部52a、52b、53a、53bの突出分、ヨーク21の両側板23、24の隙間より大であるので、弾性カバー体50を取り付ける際には、図6の(a)のように、側板52、53の先端側の間隔を弾性変形により拡げた状態で、基板51の内面側を支持ガイド体30の第3フランジ43に接するように押し込み、基板51の凸部51a、51bをヨーク21の凹部22a、23aに係合させる。
このとき、側板52、53の凸部52a、52b、53a、53bは、ヨーク21の側板23、24の上縁、下縁を摺動し、その側板23、24の上縁、下縁の凹部23b、23c、24b、24cに達しときに、図6の(b)のように、弾性復帰力により閉じて凹部23b、23c、24b、24cにそれぞれ係合することになり、以後外部から力を加えない限りこの係合状態を保持して、支持ガイド体30の抜け方向の移動を規制した状態で、ヨーク21の先端側に固定される。
また、この状態から弾性カバー体50の側板52、53の先端側の間隔を拡げて、凸部52a、52b、53a、53bとヨーク21の凹部23b、23c、24b、24cとの係合を解除してヨーク21から離間する方向に引けば、ヨーク21の先端部から離脱し、支持ガイド体30のヨーク21からの抜きとりが可能となる。
このように、実施形態の自己保持型ソレノイド20は、弾性カバー体50の弾性変形および復帰力を利用して、コイルや永久磁石をヨーク内に固定する構造であるので、従来装置のようなヨークに対する割り入れ加工が不要で、それによる永久磁石の割れやゴミの飛散が生じない。また、ヨークを無駄にすることなく。コイルや永久磁石の交換にも容易に対応でき、内部に進入したゴミの除去も容易に行える。
上記構成の自己保持型ソレノイド20は、図7に示すように、コイル38に通電が行われていない状態で可動軸43の本体部43aが軸受け25に当接した状態では、永久磁石40、41一方の磁極(N極)から出た磁束が、可動軸43の本体部43a、軸受け25、基板22、側板23、24を介して他方の磁極(S極)に戻るが、その間に大きなギャップが無く磁気抵抗が少ないため、大きな磁束(F1)が本体部43aと軸受け25の間を流れ、両者の間は強い吸引力で吸着されていることになる。
そして、図8のように、コイル38に対して、永久磁石40、41の磁束F1を打ち消す方向の磁束F2が生じるように通電させると、可動軸43の本体部43aを軸受け25に吸着させる作用がなくなる。
この状態から、図9のように、可動軸43の作用ピン43bを内側に押す方向の外力が加わると、可動軸43の本体部43aが軸受け25から離反する方向に移動し、外部の機構を作動させる。
そして外力の負荷がなくなって(または反対方向の力が作用して)、コイル38に対する通電も解除されると、図10のように、永久磁石16、17により可動軸43の本体部43aがN極、軸受け25がS極に帯磁し、その間に生じる吸引力により、可動軸43が軸受け25側に移動し、当接して、図7に示した状態に戻る。
なお、この実施形態では、可動軸43が、軸受け25を通過する作用ピン43bを有して、その作用ピン43b側から押される外力で作用する例であったが、従来装置のように軸受け25と反対側の端部で引っ張り方向の外力を受けて移動する可動軸にしてもよい。
20……自己保持型ソレノイド、21……ヨーク、22……基板、23、24……側板、23b、23c、24b、24c……凹部、25……軸受け、30……支持ガイド体、31……筒状部、32……第1フランジ、33……第2フランジ、34……第3フランジ、40、41……永久磁石、43……可動軸、45……バネ、50……弾性カバー体、51……基板、52、53……側板、52a、52b、53a、53b……凸部

Claims (1)

  1. 磁性体の帯板をコの字状に折り曲げ加工することにより形成され、基板(22)と、該基板の両端から互いに対向する状態で平行に延びた一対の側板(23、24)と、該側板の上縁および下縁で且つ先端から前記基板方向に所定距離隔てた位置に形成された凹部(23b、23c、24b、24c)とを有するヨーク(21)と、
    磁性体からなり、前記ヨークの前記基板の内面側に固定された軸受け(25)と、
    非磁性体の合成樹脂で一体に成形され、前記軸受けに外接する内径と前記ヨークの両側板とほぼ等しい長さを有する中空の筒状部(31)、該筒状部の一端側外周に設けられた第1フランジ(32)、該筒状部の中間部外周に設けられた第2フランジ(33)、前記筒状部の他端側外周に設けられた第3フランジ(34)とを有し、前記筒状部の前記第1フランジが設けられている一端側を前記ヨークの前記軸受けに外接させ、他端側の第3フランジの外周を前記ヨークの両側板の先端に挟まれた状態で、前記ヨーク内に配置される支持ガイド体(30)と、
    前記支持ガイド体の前記第1フランジと前記第2フランジの間の前記筒状部外周に巻き付けられたコイル(38)と、
    前記支持ガイド体の前記第2フランジ、前記第3フランジおよび前記ヨークの両側板の先端側内面とで挟まれた位置で、互いに等しい極性の一方の磁極面を前記ヨークの両側板の内面にそれぞれ密着させ、他方の磁極面を前記筒状部に外接させる状態で保持された一対の永久磁石(40、41)と、
    磁性体からなり、前記支持ガイド体の前記筒状部に内接する外径と、前記ヨークの前記軸受けから前記支持ガイド体の前記第2フランジまでの距離を超える長さを有し、前記筒状部に案内されてその長さ方向に摺動可能に保持され、前記コイルに対する通電がなされていないときには、前記永久磁石の他方の極性に帯磁されて、一方の極性に帯磁された前記軸受けとの間に生じる吸引力により一端側を前記軸受けに吸着させた位置に保持され、前記コイルに対して前記永久磁石の磁力を打ち消す方向に通電がなされたときに、前記軸受けとの間の吸着が解除されて、該軸受けから離間する方向への移動が自在となる可動軸(43)と、
    非磁性体で且つ弾性変形可能な帯板をコの字状に折り曲げ加工することにより形成され、前記支持ガイド体の前記第3フランジの外面に接する基板(51)と、該基板の両端から前記永久磁石の外周面を覆うようにして前記ヨークの両側板の上縁間および下縁間にそれぞれ延びた一対の側板(52、53)と、該一対の側板の先端側外縁から前記ヨークの側板方向に延びて前記凹部に係合する凸部(52a、52b、53a、53b)とを有し、該凸部を前記ヨークの前記凹部に係合させて、前記支持ガイド体の抜け方向の移動を規制した状態で前記ヨークの側板先端部に固定され、弾性変形により前記凸部と前記ヨークの前記凹部との係合を解除させることで、前記ヨークの側板先端部から離脱して前記支持ガイド体の前記ヨークからの抜きとりを可能にする弾性カバー体(50)とにより構成された自己保持型ソレノイド。
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