JP2012142231A - 永久磁石作動型スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】オペレータが操作部を移動操作することにより接点部が開閉動作する機械式スイッチと同様の構成において、接点開閉構造の動作寿命を向上させる。
【解決手段】永久磁石作動型スイッチ10は、固定接点12及び可動接点14を有する接点部16と、可動接点14を固定接点12に接触又は分離させる操作部18とを備える。操作部18は、可動接点14に連動して変位可能な第1の永久磁石36と、第1の永久磁石36に対して移動可能な第2の永久磁石38とを備える。第2の永久磁石38を第1の永久磁石36に対して移動させたときに第1の永久磁石36と第2の永久磁石38との間に生じる磁気作用により、第1の永久磁石36を変位させるとともに、第1の永久磁石36の変位に連動して可動接点14を固定接点12に接触又は分離させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、永久磁石作動型スイッチに関する。
磁界の変化により接点部が開閉動作する磁気応動型の接点開閉構造において、接点部の可動側部品に永久磁石を併設し、この永久磁石に電磁石の可変磁界を作用させることにより、永久磁石を変位させるとともに可動側部品を開閉動作させる構成が知られている。例えば特許文献1は、有極リレーにおいて、コイルを巻回した鉄芯と、固定接点に接離する可動接点を有する可動ばねと、鉄芯の磁極端に対向する位置で可動ばねに取着される永久磁石とを備え、コイルの励磁時に鉄芯の磁極端と永久磁石との間に生じる磁気作用により、永久磁石が駆動され、それに伴い可動ばねが撓んで可動接点が開閉動作する構成を開示する。
特開平9−293443号公報
オペレータが操作部を移動操作することにより接点部が開閉動作する機械式スイッチ(押釦スイッチ、スライドスイッチ、トグルスイッチ、ロータリスイッチ等)は、一般に、操作部の移動を接点部の可動側部品に直接的に伝達することにより、可動側部品を開閉動作させている。この構成では、操作部と接点部との間の動力伝達領域に生じ得る摩耗が接点部の開閉動作に影響を及ぼすことが懸念される。これに対し、電磁石が生じる磁界の変化により永久磁石が変位し、それに伴い接点部の可動側部品が開閉動作する前述した磁気応動型の接点開閉構造は、電磁石と接点部との間の動力伝達が非接触で行われるから、接点開閉構造の動作寿命を向上させることができる。
本発明の一態様は、固定接点及び固定接点に接触及び分離可能な可動接点を有する接点部と、可動接点を固定接点に接触又は分離させる操作部とを具備するスイッチにおいて、操作部は、可動接点に連動して変位可能な第1の永久磁石と、第1の永久磁石に対して移動可能な第2の永久磁石とを具備し、第2の永久磁石を第1の永久磁石に対して移動させたときに第1の永久磁石と第2の永久磁石との間に生じる磁気作用により、第1の永久磁石を変位させるとともに、第1の永久磁石の変位に連動して可動接点を固定接点に接触又は分離させること、を特徴とする永久磁石作動型スイッチを提供する。
上記した永久磁石作動型スイッチにおいて、接点部は、可動接点を有する可動ばね端子を備えることができ、操作部は、可動ばね端子を押圧する可動押圧部材を備えることができる。この場合、第1の永久磁石は、可動押圧部材に設けられる。
上記した永久磁石作動型スイッチにおいて、操作部は、第1の永久磁石の変位方向に交差する方向へ移動可能な操作部材を備えることができる。この場合、第2の永久磁石は、操作部材に設けられる。
本発明の一態様による永久磁石作動型スイッチでは、第2の永久磁石を第1の永久磁石に対して移動させたときに第1の永久磁石と第2の永久磁石との間に生じる磁気作用(引力又は斥力)により、第1の永久磁石を変位させるとともに、第1の永久磁石の変位に連動して可動接点を固定接点に接触又は分離させることができる。この構成によれば、操作部における第2の永久磁石の移動動作が、操作部における第1の永久磁石の変位動作に非接触に変換される。したがって、オペレータが操作部を移動操作することにより接点部が開閉動作する従来の機械式スイッチに比較して、操作部と接点部との間の動力伝達領域における摩耗の発生が低減され、接点開閉構造の動作寿命が向上する。
本発明の第1の実施形態による永久磁石作動型スイッチの斜視図である。 図1の永久磁石作動型スイッチの正面図である。 図1の永久磁石作動型スイッチの(a)平面図、及び(b)底面図である。 図1の永久磁石作動型スイッチの分解斜視図である。 図1の永久磁石作動型スイッチの内部構造を模式図的に示す斜視図である。 図1の永久磁石作動型スイッチの接点部を示す斜視図である。 図1の永久磁石作動型スイッチの接点開閉動作を説明する断面図で、(a)接点開成状態、及び(b)接点閉成状態を示す。 図1の永久磁石作動型スイッチの一構成要素の拡大斜視図である。 変形例による永久磁石作動型スイッチを模式図的に示す図で、図7(a)に対応する断面図である。 図9の永久磁石作動型スイッチの一構成要素の拡大斜視図である。 他の変形例による永久磁石作動型スイッチの接点開閉動作を説明する断面図で、(a)接点開成状態、及び(b)接点閉成状態を示す。 本発明の第2の実施形態による永久磁石作動型スイッチの斜視図である。 図12の永久磁石作動型スイッチの正面図である。 図12の永久磁石作動型スイッチの平面図である。 図12の永久磁石作動型スイッチの内部構造を模式図的に示す斜視図である。 図12の永久磁石作動型スイッチの接点開閉動作を説明する断面図で、(a)接点開成状態、及び(b)接点閉成状態を示す。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1〜図3は、本発明の第1の実施形態による永久磁石作動型スイッチ10の外観を示す図、図4〜図6は、永久磁石作動型スイッチ10の内部構造を示す図、図7は、永久磁石作動型スイッチ10の接点開閉動作を示す図、図8は、永久磁石作動型スイッチ10の一構成要素を示す図である。
永久磁石作動型スイッチ10は、固定接点12及び固定接点12に接触及び分離可能な可動接点14を有する接点部16と、可動接点14を固定接点12に接触又は分離させる操作部18と、接点部16を支持する基部20と、操作部18を支持する筐体構造22とを備えている(図4)。
接点部16は、固定接点12を有する固定端子24と、可動接点14を有する可動ばね端子26とを備える(図6)。固定端子24は、例えば板金材料から所定形状に打ち抜いてL字状に折曲形成される導電性薄板部材からなる。可動ばね端子26は、例えばばね用燐青銅の薄板から所定形状に打ち抜いてL字状に折曲形成される導電性薄板部材からなる。固定接点12及び可動接点14は、銀合金等の適当な接点材料から形成され、固定端子24及び可動ばね端子26の所定位置にかしめ等により固定される。
固定端子24は、一表面に固定接点12を担持する長手方向一端側の接点担持部分24aと、接点担持部分24aに略直交する方向に延長される中間の取付部分24bと、取付部分24bからピン状に延長される長手方向他端側のリード部分24cとを有する(図4)。可動ばね端子26は、一表面に可動接点14を担持する長手方向一端側の接点担持部分26aと、接点担持部分26aに略直交する方向に延長される中間の取付部分26bと、接点担持部分26aと取付部分26bとの間でL字状に延長される弾性ヒンジ部分26cと、弾性ヒンジ部分26cとは反対側で取付部分26bからピン状に延長される長手方向他端側のリード部分26dとを有する(図4)。可動ばね端子26の全長は、固定端子24の全長よりも長くなっている。
固定端子24と可動ばね端子26とは、基部20から見て固定端子24の外側に可動ばね端子26が配置されて、固定接点12と可動接点14とが互いに接触及び分離可能に対向する位置関係で、基部20に支持される。さらに詳述すると、固定端子24及び可動ばね端子26のリード部分24c、26d同士が略平行に離間して対向配置されるとともに、可動ばね端子26の弾性ヒンジ部分26cが撓んでいない平常状態では、固定端子24及び可動ばね端子26の接点担持部分24a、26a同士が略平行に離間して対向配置される(図7(a))。
図示の永久磁石作動型スイッチ10は、固定端子24と可動ばね端子26との組み合わせを2組備えて、それぞれの組の固定接点12と可動接点14とが互いに同期して開閉動作する2回路1接点の構成を有している。なお、本発明に係る永久磁石作動型スイッチの回路数や接点数は、限定されない。
基部20は、固定端子24と可動ばね端子26とを上記相対配置で固定的に支持する端子固定部材28と、端子固定部材28が搭載される回路基板30とを備える。端子固定部材28は、例えば樹脂材料から一体成形される電気絶縁性の板状部材である。端子固定部材28の所定位置には、固定端子24の取付部分24bと可動ばね端子26の取付部分26bとを個々に圧入等により固定する複数のスリット32が貫通形成される(図6)。回路基板30は、例えば一般的なリジッドプリント基板である。回路基板30の所定位置には、固定端子24のリード部分24cと可動ばね端子26のリード部分26dとを個々に電気的に接続する複数のスルーホール34が貫通形成される(図3(b))。
操作部18は、可動接点14に連動して変位可能な第1の永久磁石36と、第1の永久磁石36に対して移動可能な第2の永久磁石38と、第1の永久磁石36が設けられる可動押圧部材40と、第2の永久磁石38が設けられる操作部材42とを備える。
可動押圧部材40は、例えば樹脂材料から一体成形されるL字状の梁状部材である。可動押圧部材40の先端には、第1の永久磁石36を固定的に受容する有底の凹所44と、凹所44に隣接して凹所44とは反対側に突出する一対(1つのみ図示)の突起46とが設けられる。可動押圧部材40は、凹所44及び突起46を先端に有する磁石担持部分40aと、磁石担持部分40aからL字状に延びる撓み部分40bとを有する。可動押圧部材40は、撓み部分40bの基端で、例えば樹脂材料から一体成形される矩形枠状の装着部材48に一体に連結される。
可動押圧部材40は、先端の凹所44を、装着部材48の内側開口領域から離背する側に向けるとともに、一対の突起46を、装着部材48の内側開口領域に対向する側に向けて、装着部材48に片持ち梁式に支持される。可動押圧部材40は、それ自体(特に撓み部分40b)の弾性変形により、磁石担持部分40aが、一対の突起46を装着部材48の内側開口領域に接近又は離反させる方向へ、弾性的に変位することができる。そして、可動押圧部材40の磁石担持部分40aが変位すると、同時に、凹所44に受容した第1の永久磁石36が、装着部材48の内側開口領域に接近又は離反する方向へ変位する。
第1の永久磁石36は、略直方体の形状を有し、厚み方向に磁化(着磁)されるとともに、その磁化方向を、可動押圧部材40の凹所44の深さ方向(すなわち可動押圧部材40の撓み方向)に向けて、凹所44に固定して受容される。したがって第1の永久磁石36は、可動押圧部材40の凹所44に受容された状態で、凹所44から露出する平坦な端面が一方の極性の磁極面36aとなり、凹所44の底面に対向する反対側の端面が他方の極性の磁極面36bとなる。これにより、第1の永久磁石36は、可動押圧部材40の磁石担持部分40aの弾性的な変位を伴いながら、それ自体の磁化方向に略平行な方向へ変位することになる。
可動押圧部材40を片持ち支持する装着部材48は、端子固定部材28の外縁に沿った部位に固定して取り付けられる。一対の固定端子24と一対の可動ばね端子26とを所定位置に取り付けた基部20の端子固定部材28に対し、装着部材48を所定位置に装着すると、両固定端子24の接点担持部分24a及び固定接点12と、両可動ばね端子26の接点担持部分26a及び可動接点14とが、可動押圧部材40と装着部材48との間に画定される空間に配置される(図5)。この状態で、可動押圧部材40の先端の一対の突起46は、それぞれの先端が、一対の可動ばね端子26の接点担持部分26aの、可動接点14とは反対側の表面に、個々に当接可能な位置に配置される。また、可動押圧部材40と一対の可動ばね端子26とがいずれも撓みを生じていない平常状態では、可動押圧部材40の磁石担持部分40aが各可動ばね端子26の接点担持部分26aに対し略平行に配置される。なお、可動押圧部材40と装着部材48とは、互いに別体に形成されて後工程で組み合わされる構成としても良い。
操作部材42は、例えば樹脂材料から一体成形される板状部材である。操作部材42は、矩形平板状の主部分50と、主部分50の一表面に形成され、第2の永久磁石38を固定的に受容する有底の凹所52と、主部分50の反対側の表面に形成され、オペレータが操作部18を移動操作するための摘み54とを備える(図7)。操作部材42は、主部分50の長手方向を可動押圧部材40の磁石担持部分40aの延長方向に向けるとともに、凹所52を可動押圧部材40の凹所44に対向する側に向けて、磁石担持部分40aの延長方向に略平行な方向へ直線的に移動可能に、筐体構造22に支持される。そして、操作部材42の移動に伴い、凹所52に受容した第2の永久磁石38が、可動押圧部材40の磁石担持部分40aの延長方向に略平行な方向へ移動する。
第2の永久磁石38は、第1の永久磁石36の約2倍の長さを有する略直方体の形状を有し、長手方向に磁化(着磁)されるとともに、その磁化方向を、操作部材42の主部分50の長手方向(すなわち操作部材42の移動方向)に向けて、凹所52に固定して受容される(図7)。したがって第2の永久磁石38は、操作部材42の凹所52に受容された状態で、操作部材42の主部分50の長手方向に見た半分が一方の極性の磁極部分38aとなり、残りの半分が他方の極性の磁極部分38bとなる。これにより、第2の永久磁石38は、操作部材42の移動に伴い、それ自体の磁化方向に平行な方向へ移動することになる。
操作部材42は、凹所52に固定した第2の永久磁石38の両磁極部分38a、38bのそれぞれが、可動押圧部材40の凹所44に固定した第1の永久磁石36の露出した磁極面36aに正確に対向する2つの位置の間を、直線的に移動できるように、筐体構造22に支持される。図示の構成では、第1及び第2の永久磁石36、38は、第2の永久磁石38の磁極部分38aが、第1の永久磁石36の磁極面36aと異なる極性を有し、第2の永久磁石38の磁極部分38bが、第1の永久磁石36の磁極面36aと同じ極性を有している。
筐体構造22は、互いに入れ子式に組み合わされる内部ケーシング56と外部ケーシング58とを備える(図4)。内部ケーシング56及び外部ケーシング58はいずれも、例えば樹脂材料から一体成形される一端で開口した箱状部材である。内部ケーシング56は、接点部16の固定端子24及び可動ばね端子26と操作部18の可動押圧部材40及び装着部材48を収容して、基部20に取り付けられる(図7)。外部ケーシング58は、内部ケーシング56を収容するとともに、操作部18の操作部材42を受容する空間60を内部ケーシング56との間に画定して、基部20に取り付けられる(図7)。
内部ケーシング56は、基部20に取り付けられる開口端56aを有するとともに、開口端56aの反対側の端壁56bに、操作部材42の凹所52に固定した第2の永久磁石38を挿通する開口62が設けられる。開口62は、操作部材42の上記した2位置間の移動を妨げない寸法を有する。外部ケーシング58は、基部20に取り付けられる開口端58aを有するとともに、開口端58aの反対側の端壁58bに、操作部材42の摘み54を挿通する開口64を有する。外部ケーシング58の端壁58bは、開口64を有する部分が所定範囲で隆起して略直方体外形の隆起部分58cを形成し、この隆起部分58cと内部ケーシング56の端壁56bとの間に、操作部材42を直線移動可能に受容する空間60が形成される。
外部ケーシング58の隆起部分58cには、端壁58bに直交する両側壁58dの各々の、開口64に近接する所定位置に、一対の貫通孔66が互いに所定距離だけ離隔して形成される(一方の側壁58dの貫通孔66のみ図示)。他方、操作部材42の主部分50には、長手方向へ延びる両側縁50aの各々の略中央に、外方へ局所的に突出する爪68が形成される(図8)。操作部材42の主部分50は、その両側縁50a(特に爪68)で隆起部分58cの両側壁58dの内面に摺動可能に当接されて、空間60に受容される。これにより操作部材42は、主部分50の長手方向に平行な方向へ案内されて直線的に移動することができる。操作部材42の直線移動範囲は、主部分50の各側縁50aの爪68が、隆起部分58cの対応の側壁58dのいずれか一方の貫通孔66に嵌入される位置を、限界位置(前述した2位置の一方)として規定される。なお後述するように、貫通孔66及び爪68は、操作部材42を、固定接点12と可動接点14とが互いに接触したときの操作位置(すなわちオン操作位置)に保持する保持機構として機能する。
操作部材42の主部分50は、空間60に受容された状態で、内部ケーシング56の端壁56bの外面に摺動可能に載せられるとともに、好ましくは外部ケーシング58の端壁58cの内面に摺動可能に接触する。これにより操作部材42は、空間60内で実質的にがたつきを生じることなく、円滑に直線移動できる。なお、操作部材42の主部分50には、爪68が外部ケーシング58の貫通孔66に嵌入されない直線移動中に両側縁50aの弾性変形を容易にするためのスリット70が、両側縁50aの近傍に設けられている(図8)。
操作部材42の主部分50を空間60に適正に受容した状態で、凹所52に固定した第2の永久磁石38は、内部ケーシング56の開口62に挿通されて、可動押圧部材40の凹所44に固定した第1の永久磁石36に対向して配置される。またこの状態で、操作部材42の摘み54は、外部ケーシング58の開口64に挿通されて、オペレータが永久磁石作動型スイッチ10の外側から摘み54を操作できるようになっている。このように、永久磁石作動型スイッチ10においては、操作部材42は、第2の永久磁石38の磁化方向に平行な方向であって、可動押圧部材40の磁石担持部分40aの延長方向に略平行な方向、すなわち可動押圧部材40に設けた第1の永久磁石36の変位方向に交差する方向へ、直動すなわち直線往復移動可能に、筐体構造22に支持される。
上記構成を有する永久磁石作動型スイッチ10の接点開閉動作を、図7を参照して説明する。
まず、操作部材42を、その凹所52に固定した第2の永久磁石38の一方の磁極部分38aが、可動押圧部材40の凹所44に固定した第1の永久磁石36の磁極面36aに正確に対向する位置に配置したときの、接点開閉状態を説明する。このとき操作部材42は、その直線移動範囲の一方(図7で右方)の限界位置(すなわちオフ操作位置)に配置されている。オフ操作位置では、互いに極性の異なる第1の永久磁石36の磁極面36aと第2の永久磁石38の磁極部分38aとの間に引力が働き、第1の永久磁石36が第2の永久磁石38に吸着されて保持される。この状態で、可動押圧部材40の一対の突起46は、それらの先端が、対応する可動ばね端子26の接点担持部分26aから僅かに離隔して配置され、可動押圧部材40の磁石担持部分40aが各可動ばね端子26の接点担持部分26aに対し略平行に配置される。その結果、各可動ばね端子26は、弾性ヒンジ部分26cが撓んでいない平常状態を呈し、対応する固定端子24及び可動ばね端子26の接点担持部分24a、26a同士が略平行に離間して、固定接点12と可動接点14とが、互いに所定距離だけ離隔した接点開成位置に置かれる(図7(a))。
上記のオフ操作位置(接点開成位置)から、オペレータが操作部材42の摘み54を操作して、操作部材42をその直線移動範囲の他方(図7で左方)の限界位置(すなわちオン操作位置)へ向けて移動する。操作部材42がオン操作位置に到達すると、第2の永久磁石38は、他方の磁極部分38bが、第1の永久磁石36の磁極面36aに正確に対向する位置に配置される。この位置では、互いに極性が同一である第1の永久磁石36の磁極面36aと第2の永久磁石38の磁極部分38bとの間に斥力が働き、第1の永久磁石36が、第2の永久磁石38から(図で下方へ)十分に離隔した位置に変位している。このとき同時に、磁石間の斥力により、可動押圧部材40が弾性変形して、磁石担持部分40aが、基部20に接近する方向へ弾性的に変位している。この状態で、可動押圧部材40の一対の突起46は、それらの先端が、対応する可動ばね端子26の接点担持部分26aに当接されて接点担持部分26aを押圧する。その結果、各可動ばね端子26は、弾性ヒンジ部分26cに撓みを生じ、接点担持部分26aが、対応する固定端子24の接点担持部分24aに接近して、固定接点12と可動接点14とが、互いに所定圧力下で接触した接点閉成位置に置かれる(図7(b))。なお、図示の接点閉成位置において、可動押圧部材40の磁石担持部分40aと各可動ばね端子26の接点担持部分26aとは、略平行な相対位置関係を実質的に維持している。
上記のオン操作位置(接点閉成位置)から、オペレータが操作部材42の摘み54を操作して、操作部材42をオフ操作位置へ向けて(図7で右方へ)移動する。操作部材42がオフ操作位置に到達すると、第2の永久磁石38は再び、一方の磁極部分38aが、第1の永久磁石36の磁極面36aに正確に対向する位置に配置される。そして、第1の永久磁石36の磁極面36aと第2の永久磁石38の磁極部分38aとの間に働く引力により、第1の永久磁石36は再び第2の永久磁石38に吸着されて保持される。その結果、固定接点12と可動接点14とが前述した接点開成位置に置かれる(図7(a))。
図示の接点開成位置においては、操作部材42の主部分50に設けた爪68が、外部ケーシング58の隆起部分58cに設けた一方(図2で右方)の貫通孔66に嵌入されることにより、操作部材42が直線移動範囲の一方(図7で右方)の限界位置(オフ操作位置)に保持されている。同様に、図示の接点閉成位置においては、操作部材42の爪68が、外部ケーシング58の他方(図2で左方)の貫通孔66に嵌入されることにより、操作部材42が直線移動範囲の他方(図7で左方)の限界位置(オン操作位置)に保持されている。したがって、特に接点閉成位置において、オペレータが操作部材42の摘み54を解放しても、第1の永久磁石36と第2の永久磁石38との間に働く斥力に抗して、操作部材42がオン操作位置に保持され、それにより接点閉成状態が維持される。
このように、永久磁石作動型スイッチ10では、第2の永久磁石38を第1の永久磁石36に対して移動させたときに第1の永久磁石36と第2の永久磁石38との間に生じる磁気作用(引力又は斥力)により、第1の永久磁石36を変位させるとともに、第1の永久磁石36の変位に連動して可動接点14を固定接点12に接触又は分離させることができる。この構成によれば、操作部18における第2の永久磁石38の直動動作が、操作部18における第1の永久磁石36の変位動作に非接触に変換されるとともに、可動押圧部材40の磁石担持部分40aと各可動ばね端子26の接点担持部分26aとの実質的に一体的な動作の下で、第1の永久磁石36の変位に連動して可動接点14が変位する。したがって、オペレータが操作部を移動操作することにより接点部が開閉動作する従来の機械式スイッチ(押釦スイッチ、スライドスイッチ、トグルスイッチ、ロータリスイッチ等)に比較して、操作部18と接点部16との間の動力伝達領域における摩耗の発生が低減され、接点開閉構造の動作寿命が向上する。
また、永久磁石作動型スイッチ10は、操作部18が、一般的なスライドスイッチと同様の動作形式の操作部材42を備えており、操作部材42及びその案内機構の構造を簡略化できるものとなっている。他方、接点開閉動作を実現する可動押圧部材40及び各可動ばね端子26の構成は、一般的な押しボタンスイッチの構成に類似しており、安定した接点開閉動作を確保できるものとなっている。
さらに、永久磁石作動型スイッチ10においては、第1の永久磁石36と第2の永久磁石38との間の磁気作用(引力及び斥力)が、第1の永久磁石36に対する第2の永久磁石38の位置(すなわち操作部材42の操作位置)に応じて、それら磁石間の距離の二乗に反比例する大きさで生じるから、一般的な押しボタンスイッチに比較して、接点開閉速度を高速化することができる。接点開閉速度が高速化すると、固定接点12と可動接点14とが互いに接触する瞬間及び分離する瞬間(特に分離時)に固定接点12と可動接点14との間にアーク放電が生じることを、効果的に防止できる。したがって、例えば永久磁石作動型スイッチ10を高電圧回路の開閉器に使用する際に、接点開閉時のアーク放電の発生並びにそれによる固定接点12及び可動接点14の損傷や溶着を、未然に防止することができる。
本発明に係る永久磁石作動型スイッチは、上記した図示実施形態の構成以外の様々な構成を有することができる。
例えば、上記構成では、接点開成位置において、第1の永久磁石36が第2の永久磁石38に吸着されて保持されているが、接点開成位置において、第1の永久磁石36と第2の永久磁石38との間に僅かな隙間が形成されるようにしても良い。この構成は例えば、内部ケーシング56の内側所定位置に、可動押圧部材40の磁石担持部分40aの、操作部材42に接近する方向への変位を、接点開成位置において係止するストッパ(図示せず)を設けることで実現できる。この構成により、第1の永久磁石36と第2の永久磁石38との衝突の繰り返しによる経時損傷を防止できる。
また、上記構成では、接点開成位置において、可動押圧部材40の各突起46の先端が対応の可動ばね端子26の接点担持部分26aから僅かに離隔して配置されているが、接点開成位置において、可動押圧部材40の各突起46の先端が対応の可動ばね端子26の接点担持部分26aに当接されるようにしても良い。この構成は例えば、接点開成位置において各突起46が対応の可動ばね端子26の接点担持部分26aに僅かな初期圧力を加えるように、可動ばね端子26及び可動押圧部材40の形状や寸法、両者の位置関係等を適宜選択することで実現できる。この構成により、接点開成時の可動ばね端子26のがたつきを防止して、接点開閉動作の安定性を向上させることができる。
また、上記構成では、操作部材42を、固定接点12と可動接点14とが互いに接触したときの(つまり接点閉成位置での)オン操作位置に保持する保持機構として、操作部材42の主部分50に設けた爪68と外部ケーシング58の隆起部分58cに設けた貫通孔66とを採用しているが、他の様々な構成を有する保持機構を採用できる。或いは、図9及び図10に変形例として示すように、保持機構を設ける代わりに、操作部材42を、固定接点12と可動接点14とが互いに接触したときの(つまり接点閉成位置での)オン操作位置から、固定接点12と可動接点14とが互いに分離したときの(つまり接点開成位置での)オフ操作位置に向けて、弾性的に付勢する付勢部材72を備えることもできる。図示の変形例では、操作部材42の主部分50に、爪68及びスリット70に代えて、付勢部材72としての圧縮コイルばねを支持するための肩部74及び支柱76が、主部分50の両側縁50aにそれぞれ設けられている。
図示変形例の構成によれば、オン操作位置においてオペレータが操作部材42の摘み54を解放したときに、第1の永久磁石36と第2の永久磁石38との間の斥力に加えて、一対の付勢部材72の付勢力により、操作部材42が、オン操作位置からオフ操作位置に自動的に復帰する。この構成により、永久磁石作動型スイッチ10を、自動復帰式のスライドスイッチとして使用することが可能になる。
また、上記構成では、第1の永久磁石36と第2の永久磁石38との間の磁気作用により可動接点14を固定接点12に接触又は分離させる構成としたことで、接点開閉速度を高速化して、接点開閉時のアーク放電の発生を防止しているが、これに加えて、図11に他の変形例として示す構成を採用することにより、接点開閉時のアーク放電の発生を一層効果的に防止することができる。図示の変形例では、第1の永久磁石36は、可動押圧部材40の外側に突出して可動接点14に隣接する位置まで延びる延長部分78を有している。さらに詳述すると、第1の永久磁石36は、磁極面36a、36bを有する略直方体の主部分の一側面から、断面L字状に延長される延長部分78を有する。他方、可動押圧部材40の磁石担持部分40aの先端に設けた凹所44には、先端側に切欠き44aが形成される。第1の永久磁石36は、延長部分78が凹所44の切欠き44aから突起46と同一側に延出するように方向付けして、凹所44に固定される。
図示変形例の構成によれば、接点開閉速度を高速化したにも拘らず、例えば過大な開閉電圧に起因して、固定接点12と可動接点14とが互いに接触する瞬間及び分離する瞬間(特に分離時)に固定接点12と可動接点14との間にアーク放電が生じたとしても、当該アーク放電を、第1の永久磁石36の延長部分78に向かって流すことができる。その結果、接点開閉時のアーク放電の発生による固定接点12及び可動接点14の損傷や溶着を、未然に防止することができる。
また、上記構成では、操作部18が、一般的なスライドスイッチの操作部と同様に動作する操作部材42を備えているが、操作部18の動作に関して、スライドスイッチ形式以外の様々な構成を採用することができる。図12〜図16は、そのような他の動作形式を有する操作部18を備えた本発明の第2の実施形態による永久磁石作動型スイッチ80を示す。永久磁石作動型スイッチ80は、操作部18の構成以外は、前述した永久磁石作動型スイッチ10と実質的に同一の構成を有している。したがって、対応する構成要素には共通の参照符号を付して、詳細な説明を省略する。
永久磁石作動型スイッチ80は、固定接点12及び固定接点12に接触及び分離可能な可動接点14を有する接点部16と、可動接点14を固定接点12に接触又は分離させる操作部18と、接点部16を支持する基部20と、操作部18を支持する筐体構造22とを備えている。接点部16は、固定接点12を有する固定端子24と、可動接点14を有する可動ばね端子26とを備える。基部20は、固定端子24と可動ばね端子26とを固定的に支持する端子固定部材28と、端子固定部材28が搭載される回路基板30とを備える。筐体構造22は、互いに入れ子式に組み合わされる内部ケーシング56と外部ケーシング58とを備える。
操作部18は、可動接点14に連動して変位可能な第1の永久磁石36と、第1の永久磁石36に対して移動可能な第2の永久磁石82と、第1の永久磁石36が設けられる可動押圧部材40と、第2の永久磁石38が設けられる操作部材84とを備える(図16)。
操作部材84は、例えば樹脂材料から一体成形される板状部材である。操作部材84は、円板状の主部分86と、主部分86の一表面に形成され、第2の永久磁石82を固定的に受容する有底の凹所88と、主部分86の反対側の表面に形成され、オペレータが操作部18を移動操作するための摘み90とを備える。凹所88は、円板状の主部分86の中心線86aから径方向へずれた位置に設けられる。摘み90は、主部分86の中心線86a上に設けられ、好ましくは中心線86aに関して回転対称の形状を有する。
操作部材84は、凹所88を可動押圧部材40の凹所44に対向する側に向けて、中心線86aを中心に回動可能に、筐体構造22に支持される。そして、操作部材84の回動に伴い、凹所88に受容した第2の永久磁石82が、中心線86aを中心とした円弧に沿って移動する。主部分86の中心線86aは、可動押圧部材40の凹所44の近傍であって、操作部材84の所定の回動位置で凹所88を凹所44に対面させることができる位置に配置される。
第2の永久磁石82は、第1の永久磁石36と略同一の寸法を有する略直方体の形状を有し、厚み方向に磁化(着磁)されるとともに、その磁化方向を、操作部材84の凹所88の深さ方向(すなわち操作部材84の回動方向に直交する方向)に向けて、凹所88に固定して受容される(図16)。したがって第2の永久磁石82は、操作部材84の凹所88に受容された状態で、凹所88から露出する平坦な端面が一方の極性の磁極面82aとなり、凹所88の底面に対向する反対側の端面が他方の極性の磁極面82bとなる。これにより、第2の永久磁石82は、操作部材84の回動に伴い、それ自体の磁化方向に直交する方向へ円弧上を移動することになる。
操作部材84は、凹所88に固定した第2の永久磁石82の露出した磁極面82aが、可動押圧部材40の凹所44に固定した第1の永久磁石36の露出した磁極面36aに正確に対向する位置と、第2の永久磁石82の磁極面82aが第1の永久磁石36の磁極面36aから最も遠ざかる位置との間を、円弧に沿って移動できるように、筐体構造22に支持される。図示の構成では、第1及び第2の永久磁石36、82は、第1の永久磁石36の磁極面36aと第2の永久磁石82の磁極面82aとが、互いに同じ極性を有している。
筐体構造22の内部ケーシング56は、基部20に取り付けられる開口端56aを有するとともに、開口端56aの反対側の端壁56bに、操作部材84の凹所88に固定した第2の永久磁石82を挿通する開口62が設けられる。開口62は、操作部材84の上記した2位置間の回動を妨げない寸法を有する。外部ケーシング58は、基部20に取り付けられる開口端58aを有するとともに、開口端58aの反対側の端壁58bに、操作部材84の摘み90を挿通する開口64を有する。外部ケーシング58の端壁58bは、開口64を有する部分が所定範囲で隆起して略円筒外形の隆起部分58cを形成し、この隆起部分58cと内部ケーシング56の端壁56bとの間に、操作部材84を回動可能に受容する空間60が形成される。
操作部材84の主部分86は、その外周縁86b(図15)で、隆起部分58cの外周壁58dの内面に摺動可能に当接されて、空間60に受容される。また、操作部材84の主部分86は、空間60に受容された状態で、内部ケーシング56の端壁56bの外面に摺動可能に載せられるとともに、好ましくは外部ケーシング58の端壁58cの内面に摺動可能に接触する。これにより操作部材84は、空間60内で実質的にがたつきを生じることなく、360度に渡って円滑に回動できる。
操作部材84の主部分86を空間60に適正に受容した状態で、凹所88に固定した第2の永久磁石82は、内部ケーシング56の開口62に挿通されて、可動押圧部材40の凹所44に固定した第1の永久磁石36に近接して配置される。またこの状態で、操作部材84の摘み90は、外部ケーシング58の開口64に挿通されて、オペレータが永久磁石作動型スイッチ80の外側から摘み90を操作できるようになっている。このように、永久磁石作動型スイッチ80においては、操作部材84は、第2の永久磁石82の磁化方向に直交する方向であって、可動押圧部材40に設けた第1の永久磁石36の変位方向に交差する方向へ、回動すなわち回転往復移動可能に、筐体構造22に支持される。
上記構成を有する永久磁石作動型スイッチ80の接点開閉動作を、図16を参照して説明する。
まず、操作部材84を、その凹所88に固定した第2の永久磁石82の磁極面82aが、可動押圧部材40の凹所44に固定した第1の永久磁石36の磁極面36aから最も離れた位置に配置したときの、接点開閉状態を説明する。このときの操作部材42の位置を、オフ操作位置と称する。オフ操作位置では、互いに極性が同一である第1の永久磁石36の磁極面36aと第2の永久磁石82の磁極面82aとの間に働く斥力が、可動押圧部材40を弾性変形させ得ない程度に小さく、第1の永久磁石36は、可動押圧部材40が弾性変形していない平常時の位置に配置される。この状態で、可動押圧部材40の一対の突起46は、それらの先端が、対応する可動ばね端子26の接点担持部分26aから僅かに離隔して配置され、可動押圧部材40の磁石担持部分40aが各可動ばね端子26の接点担持部分26aに対し略平行に配置される。その結果、各可動ばね端子26は、弾性ヒンジ部分26cが撓んでいない平常状態を呈し、対応する固定端子24及び可動ばね端子26の接点担持部分24a、26a同士が略平行に離間して、固定接点12と可動接点14とが、互いに所定距離だけ離隔した接点開成位置に置かれる(図16(a))。
上記のオフ操作位置(接点開成位置)から、オペレータが操作部材84の摘み90を操作して、操作部材84を中心線86aの周りで180度反対側の位置(すなわちオン操作位置)へ向けて所望方向へ回転させる。操作部材84がオン操作位置に到達すると、第2の永久磁石82は、その磁極面82aが、第1の永久磁石36の磁極面36aに正確に対向する位置に配置される。この位置では、互いに極性が同一である第1の永久磁石36の磁極面36aと第2の永久磁石82の磁極面82aとの間に大きな斥力が働き、第1の永久磁石36が、第2の永久磁石82から(図で下方へ)十分に離隔した位置に変位している。このとき同時に、磁石間の斥力により、可動押圧部材40が弾性変形して、磁石担持部分40aが、基部20に接近する方向へ弾性的に変位している。この状態で、可動押圧部材40の一対の突起46は、それらの先端が、対応する可動ばね端子26の接点担持部分26aに当接されて接点担持部分26aを押圧する。その結果、各可動ばね端子26は、弾性ヒンジ部分26cに撓みを生じ、接点担持部分26aが、対応する固定端子24の接点担持部分24aに接近して、固定接点12と可動接点14とが、互いに所定圧力下で接触した接点閉成位置に置かれる(図16(b))。
上記のオン操作位置(接点閉成位置)から、オペレータが操作部材84の摘み90を操作して、操作部材84をオフ操作位置へ向けて所望方向へ回転させる。操作部材84がオフ操作位置に到達すると、第2の永久磁石82は再び、第1の永久磁石36から最も離れた位置に配置される。そして、可動押圧部材40の弾性復元力により、第1の永久磁石36は再び、可動押圧部材40が弾性変形していない平常時の位置に配置される。その結果、固定接点12と可動接点14とが前述した接点開成位置に置かれる(図16(a))。
このように、永久磁石作動型スイッチ80では、第2の永久磁石82を第1の永久磁石36に対して移動させたときに第1の永久磁石36と第2の永久磁石82との間に生じる磁気作用(斥力の大きさ)により、第1の永久磁石36を変位させるとともに、第1の永久磁石36の変位に連動して可動接点14を固定接点12に接触又は分離させることができる。この構成によれば、操作部18における第2の永久磁石82の円弧動作が、操作部18における第1の永久磁石36の変位動作に非接触に変換されるとともに、可動押圧部材40の磁石担持部分40aと各可動ばね端子26の接点担持部分26aとの実質的に一体的な動作の下で、第1の永久磁石36の変位に連動して可動接点14が変位する。したがって、オペレータが操作部を移動操作することにより接点部が開閉動作する従来の機械式スイッチ(押釦スイッチ、スライドスイッチ、トグルスイッチ、ロータリスイッチ等)に比較して、操作部18と接点部16との間の動力伝達領域における摩耗の発生が低減され、接点開閉構造の動作寿命が向上する。
また、永久磁石作動型スイッチ80は、操作部18が、一般的なロータリスイッチと同様の動作形式の操作部材84を備えており、操作部材84及びその支持機構を小型化できるものとなっている。他方、接点開閉動作を実現する可動押圧部材40及び各可動ばね端子26の構成は、一般的な押しボタンスイッチの構成に類似しており、安定した接点開閉動作を確保できるものとなっている。
なお、永久磁石作動型スイッチ80は、前述した永久磁石作動型スイッチ10と異なり、操作部材84がオン操作位置からオフ操作位置に向けて移動したときに、可動接点14を固定接点12から分離させる力は、第1の永久磁石36と第2の永久磁石82との間に働く引力ではなく、可動押圧部材40(及び可動ばね端子26)の弾性復元力に依存している。その結果、永久磁石作動型スイッチ80は、永久磁石作動型スイッチ10に比べて、可動接点14が固定接点12から分離するときの速度が若干劣るものとなる。したがって永久磁石作動型スイッチ80は、接点開閉時に固定接点12と可動接点14との間にアーク放電が生じ難い用途に好適に使用できる。また、厚み方向に磁化された第2の永久磁石82に代えて、円周方向に磁化(着磁)された円板形の永久磁石を使用し、操作部材84の回動に伴い、第2の永久磁石の互いに極性の異なる磁極部分が第1の永久磁石36に対向する構成とすることにより、永久磁石作動型スイッチ10の操作部18と同様に、可動接点14が固定接点12から分離するときの速度を高速化することができる。
永久磁石作動型スイッチ80においても、永久磁石作動型スイッチ10と同様の修正を施すことができる。また、永久磁石作動型スイッチ10における貫通孔66及び爪68のように、操作部材84を、固定接点12と可動接点14とが互いに接触したときの操作位置(すなわちオン操作位置)に保持する保持機構を、永久磁石作動型スイッチ80に装備することもできる。或いは、永久磁石作動型スイッチ10における付勢部材72のように、操作部材84を、固定接点12と可動接点14とが互いに接触したときのオン操作位置から、固定接点12と可動接点14とが互いに分離したときのオフ操作位置に向けて、弾性的に付勢する付勢部材を、永久磁石作動型スイッチ80に装備することもできる。
10、80 永久磁石作動型スイッチ
12 固定接点
14 可動接点
16 接点部
18 操作部
20 基部
22 筐体構造
24 固定端子
26 可動ばね端子
36 第1の永久磁石
38、82 第2の永久磁石
40 可動押圧部材
42、84 操作部材
56 内部ケーシング
58 外部ケーシング
66 貫通孔
68 爪
72 付勢部材
78 延長部分

Claims (9)

  1. 固定接点及び該固定接点に接触及び分離可能な可動接点を有する接点部と、該可動接点を該固定接点に接触又は分離させる操作部とを具備するスイッチにおいて、
    前記操作部は、
    前記可動接点に連動して変位可能な第1の永久磁石と、
    前記第1の永久磁石に対して移動可能な第2の永久磁石とを具備し、
    前記第2の永久磁石を前記第1の永久磁石に対して移動させたときに前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間に生じる磁気作用により、前記第1の永久磁石を変位させるとともに、前記第1の永久磁石の変位に連動して前記可動接点を前記固定接点に接触又は分離させること、
    を特徴とする永久磁石作動型スイッチ。
  2. 前記接点部は、前記可動接点を有する可動ばね端子を備え、前記操作部は、該可動ばね端子を押圧する可動押圧部材を備え、前記第1の永久磁石が該可動押圧部材に設けられる、請求項1に記載の永久磁石作動型スイッチ。
  3. 前記可動押圧部材は、前記磁気作用による前記第1の永久磁石の変位に伴って弾性的に変位する磁石担持部分を有する、請求項2に記載の永久磁石作動型スイッチ。
  4. 前記第1の永久磁石は、前記可動押圧部材の外側に突出して前記可動接点に隣接する位置まで延びる延長部分を有する、請求項2又は3に記載の永久磁石作動型スイッチ。
  5. 前記操作部は、前記第1の永久磁石の変位方向に交差する方向へ移動可能な操作部材を備え、前記第2の永久磁石が該操作部材に設けられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の永久磁石作動型スイッチ。
  6. 前記操作部材を、前記第1の永久磁石の変位方向に交差する方向へ直動可能に支持する筐体構造をさらに具備する、請求項5に記載の永久磁石作動型スイッチ。
  7. 前記操作部材を、前記第1の永久磁石の変位方向に交差する方向へ回動可能に支持する筐体構造をさらに具備する、請求項5に記載の永久磁石作動型スイッチ。
  8. 前記操作部材を、前記固定接点と前記可動接点とが互いに接触したときの操作位置に保持する保持機構をさらに具備する、請求項5〜7のいずれか1項に記載の永久磁石作動型スイッチ。
  9. 前記操作部材を、前記固定接点と前記可動接点とが互いに接触したときの操作位置から、前記固定接点と前記可動接点とが互いに分離したときの操作位置に向けて、弾性的に付勢する付勢部材をさらに具備する、請求項5〜7のいずれか1項に記載の永久磁石作動型スイッチ。
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