JP2013186108A - 物理量センサーモジュール及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】物理量の検出特性を向上させることが可能な物理量センサーモジュールの提供。
【解決手段】物理量センサーモジュール1は、第1接続端子101bを有する第1基板101と、樹脂スペーサー102を介して第1基板101に取り付けられた金属ブロック103と、サイドスルーホール104aが設けられた第2基板104と、第2基板104に取り付けられ、配線パターン104bを介してサイドスルーホール104aと電気的に接続されている物理量センサー2と、第1基板101に取り付けられ、少なくとも樹脂スペーサー102、金属ブロック103、第2基板104、物理量センサー2を覆うケース105と、を備え、第2基板104は、第1基板101に立設されると共に、サイドスルーホール104aを介して第1接続端子101bと電気的に接続され、物理量センサー2は、導電性接着剤108を介して金属ブロック103に接合されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、物理量センサーモジュール、及びこの物理量センサーモジュールを備えた電子機器に関する。
従来、加速度や角速度などの物理量を検出する物理量センサーを備えた物理量センサーモジュールとして、検出部が形成された半導体基板を有するセンサーチップを複数備えたセンサーブロックであって、各センサーチップの半導体基板が、共通のベースブロックに電気的に接合されると共に、支持されていることを特徴とするセンサーブロックが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−127607号公報
しかしながら、特許文献1には、センサーブロックの外部品(外部部材)への実装形態が、記載も示唆もされていない。
このままの形態で実装されるとすれば、センサーブロックは、周辺温度の変化がダイレクトに伝わることから、周辺温度の変化に伴って、センサーチップを支持するベースブロックや、センサーチップなどの温度が大きく変化する虞がある。
この結果、センサーブロックは、センサーチップを支持するガラス製のベースブロック、センサーチップを構成する半導体基板及びガラス基板の線膨張係数の違いに起因して発生する熱応力により、センサーチップに歪みが生じることから、物理量の検出感度、検出精度などの検出特性(特に温度特性)が劣化する虞がある。
加えて、センサーブロックは、センサーチップのコンタクトホール(電極)と外部部材との電気的接続を、リード線を用いた空中配線で行う必要があることから、作業性が悪く、生産性の向上に関して課題がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる物理量センサーモジュールは、主面に第1接続端子を有し、外部部材に取り付け可能な第1基板と、樹脂スペーサーを介して前記第1基板の前記主面側に取り付けられている金属ブロックと、端部に第2接続端子が設けられている第2基板と、前記第2基板に取り付けられ、前記第2基板に設けられている配線パターンを介して前記第2接続端子と接続されている物理量センサーと、前記第1基板の前記主面側に取り付けられ、少なくとも前記樹脂スペーサー、前記金属ブロック、前記第2基板、および前記物理量センサーを覆っているケースと、を備え、前記第2基板は、前記第1基板の前記主面側に立設されていると共に、前記第2接続端子を介して前記第1基板の前記第1接続端子と接続され、前記物理量センサーは、導電性接合部材を介して前記金属ブロックに接合されていることを特徴とする。
これによれば、物理量センサーモジュールは、第1基板と、樹脂スペーサーを介して第1基板に取り付けられた金属ブロックと、端部に第2接続端子が設けられた第2基板と、第2基板に取り付けられ、第2接続端子と電気的に接続されている物理量センサー(センサーチップに相当)と、第1基板に取り付けられ、上記各構成要素を覆うケースとを備えている。
そして、物理量センサーモジュールは、第2基板が第1基板に立設されると共に、第2接続端子を介して第1基板の第1接続端子と電気的に接続され、物理量センサーが導電性接合部材を介して金属ブロックに接合されている。
これにより、物理量センサーモジュールは、物理量センサーが、熱容量が大きく温度変化が比較的緩やかな金属ブロックに、比較的熱伝導率が高い導電性接合部材を介して接合されていること(物理量センサーと金属ブロックとが熱結合されている)、及び、第1基板からの接触による金属ブロックへの熱伝導が、比較的熱伝導率が低い樹脂スペーサーにより遅延(抑制)されること、並びに、物理量センサーの周辺の大気の対流や、外部からの放射熱(輻射熱)による物理量センサーへの熱伝導が、ケースに覆われていることで大幅に抑制されることによって、周辺温度の変化に伴う物理量センサーの温度変化を、従来技術(例えば、特許文献1)と比較して格段に抑制することができる(換言すれば、温度変化をなだらかにすることができる)。
この結果、物理量センサーモジュールは、従来技術(例えば、特許文献1)と比較して、物理量の検出感度、検出精度などの検出特性(特に温度特性)を向上させることができる。
加えて、物理量センサーモジュールは、物理量センサーが第2基板に取り付けられ、第2基板に設けられた配線パターンを介して第2接続端子と電気的に接続され、第2基板が第2接続端子を介して第1基板の第1接続端子と電気的に接続されていることから、第1基板と物理量センサーとの電気的接続に、従来技術(例えば、特許文献1)のような、空中配線が不要となる。
この結果、物理量センサーモジュールは、第1基板と物理量センサーとの電気的接続の作業性が良好となり、生産性を向上させることができる。
[適用例2]上記適用例にかかる物理量センサーモジュールにおいて、前記ケースは、樹脂製であることが好ましい。
これによれば、物理量センサーモジュールは、ケースが樹脂製であることから、例えば、金属製の場合よりもケースの熱伝導率が低く、物理量センサーの周辺の大気の対流や、外部からの放射熱(輻射熱)による物理量センサーへの熱伝導を殆ど遮断することができる。
この結果、物理量センサーモジュールは、周辺温度の変化に伴う物理量センサーの温度変化を更に抑制できることから、従来技術(例えば、特許文献1)と比較して、物理量の検出感度、検出精度などの検出特性(特に温度特性)を更に向上させることができる。
[適用例3]上記適用例にかかる物理量センサーモジュールにおいて、前記配線パターンは、複数の折り返し部を備えていることが好ましい。
これによれば、物理量センサーモジュールは、第2基板の配線パターンが複数の折り返し部を備えていることから、第2接続端子から物理量センサーまでの配線パターンが長くなり、配線パターンによる物理量センサーへの熱伝導を抑制する(遅延させる)ことができる。
[適用例4]上記適用例にかかる物理量センサーモジュールにおいて、前記物理量センサーが取り付けられた前記第2基板を複数備え、各前記第2基板は、各前記物理量センサーの物理量検出軸が互いに交差するように、前記第1基板に立設されていることが好ましい。
これによれば、物理量センサーモジュールは、物理量センサーが取り付けられた複数の第2基板が、各物理量センサーの物理量検出軸が互いに交差するように、第1基板に立設されている。
これにより、本構成の物理量センサーモジュールは、1個で検出方向が異なる複数の検出軸を備えた物理量センサーモジュールを提供することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる物理量センサーモジュールにおいて、前記物理量センサーを駆動する駆動回路を更に備え、前記駆動回路は、前記第2基板に設けられていることが好ましい。
これによれば、物理量センサーモジュールは、物理量センサーを駆動する駆動回路を更に備え、この駆動回路が第2基板に設けられていることから、例えば、駆動回路が第1基板に設けられている場合よりも小型化や、駆動信号に重畳されるノイズの低減を図ることが可能となると共に、第1基板から駆動回路への熱伝導を抑制することができる。
[適用例6]上記適用例にかかる物理量センサーモジュールにおいて、前記物理量センサーは、ベース部と、該ベース部に継ぎ手部を介して接続されている板状の可動部と、前記ベース部と前記可動部とに掛け渡されている物理量検出素子と、少なくとも上記構成要素を内部に収容し、前記第2基板に取り付けられているパッケージと、を備え、前記可動部は、第1主面及び第2主面の少なくとも一方に質量部が配置され、前記第1主面と交差する第1方向に加わる物理量に応じて、前記継ぎ手部を支点にして前記第1方向に変位可能に構成されていることが好ましい。
これによれば、物理量センサーモジュールは、物理量センサーの主要構成要素がパッケージの内部に収容されていることから、従来技術(例えば、特許文献1のような、センサーチップが露出している構成)と比較して、周辺温度の変化に伴う物理量センサーの温度変化を格段に抑制することができる。
この結果、物理量センサーモジュールは、物理量の検出感度、検出精度などの検出特性(特に温度特性)を、上記従来技術よりも向上させることができる。
加えて、物理量センサーモジュールは、物理量センサーが、可動部の第1主面及び第2主面の少なくとも一方に質量部が配置され、可動部が第1主面と交差する第1方向に加わる物理量に応じて、継ぎ手部を支点にして第1方向に変位可能に構成されていることから、物理量を感度及び精度よく検出することができる。
[適用例7]上記適用例にかかる物理量センサーモジュールにおいて、前記物理量検出素子は、前記ベース部と前記可動部とを結ぶ方向に沿って延びる少なくとも1つの振動梁を有する物理量検出部と、該物理量検出部の両端に接続されている一対の基部と、を備え、一方の前記基部が前記ベース部に固定され、他方の前記基部が前記可動部に固定されていることが好ましい。
これによれば、物理量センサーモジュールは、物理量センサーの物理量検出素子が、ベース部と可動部とを結ぶ方向に沿って延びる少なくとも1つの振動梁を有する物理量検出部と、物理量検出部の両端に接続された一対の基部と、を備え、一方の基部がベース部に固定され、他方の基部が可動部に固定されている。
これにより、物理量センサーモジュールは、例えば、加わる物理量による可動部の変位に応じて振動梁が伸縮し、この際に生じる引っ張り応力、圧縮応力による振動梁の振動周波数の変化を物理量に変換するという構成が可能となる。
物理量センサーの温度変化が抑制されることにより、本構成の物理量検出素子は、物理量の検出感度、検出精度などの検出特性において優れた性能を発揮することができる。
[適用例8]本適用例にかかる電子機器は、上記適用例のいずれかに記載の物理量センサーモジュールを備えていることを特徴とする。
これによれば、本構成の電子機器は、上記適用例のいずれかに記載の物理量センサーモジュールを備えていることから、上記適用例のいずれかに記載の効果が反映された電子機器を提供することができる。
物理量センサーモジュールの概略構成を示す模式斜視図。 図1の矢印A方向または矢印B方向から見た模式要部側面図。 物理量センサーの概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド(蓋体)側から見た模式平面図、(b)は(a)のC−C線での模式断面図。 物理量センサーの動作について説明する模式断面図であり、(a)は可動部が紙面下方に変位した状態を示す模式断面図、(b)は可動部が紙面上方に変位した状態を示す模式断面図。 (a)、(b)は、樹脂スペーサーのバリエーションを示す模式斜視図。 物理量センサーモジュールを備えている電子機器の一例としての傾斜計を示す模式斜視図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。
(実施形態)
<物理量センサーモジュール>
最初に、物理量センサーモジュールについて説明する。
図1は、本実施形態の物理量センサーモジュールの概略構成を示す模式斜視図である。図2は、図1の矢印A方向または矢印B方向から見た模式要部側面図である。なお、図1では、一部の部品を展開してある。また、以下の各図において、分かり易くするために各構成要素の寸法比率は、実際と異なる。
図1、図2に示すように、物理量センサーモジュール1は、第1基板101と、樹脂スペーサー102と、金属ブロック103と、2つの第2基板104と、2つの物理量センサー2と、ケース105と、を備えている。
第1基板101は、略矩形平板状に形成され、主面101aに複数の第1接続端子101bを有している。また、第1基板101は、電子機器などの外部部材への取り付けに用いられる切り欠き状の取り付け部101cを複数(ここでは4箇所)備えている。
また、第1基板101には、外部部材との電気的接続用の外部接続端子101dが、両端部に複数設けられている。なお、外部接続端子101dと第1接続端子101bとは、図示しない配線パターンにより電気的に接続されている。
第1基板101には、例えば、FR−4(ガラス布入りエポキシ樹脂基板)などの、比較的熱伝導率が低いガラス繊維(熱伝導率:約1W/(m・K))及びエポキシ樹脂(熱伝導率:約0.21W/(m・K))などを主材料とした耐熱性、耐湿性、電気特性などに優れた基板が用いられている。
これにより、物理量センサーモジュール1は、外部部材からの接触による第1基板101全体への熱伝導が他の材料よりも遅延(抑制)されることになる。
なお、第1接続端子101b及び外部接続端子101dは、例えば、銅箔にニッケル、金などの各被膜がメッキなどにより積層された金属膜からなる。
第1基板101の主面101a側の略中央部には、略矩形平板状の樹脂スペーサー102を介して、略直方体状の金属ブロック103が取り付けられている。
樹脂スペーサー102には、例えば、4フッ化エチレン(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂(熱伝導率:約0.25W/(m・K))、PBT(ポリブチレンテレフタレート)(熱伝導率:約0.27W/(m・K))、LCP(液晶ポリマー)(熱伝導率:約0.5W/(m・K))、ポリイミド(熱伝導率:約0.29W/(m・K))などの比較的熱伝導率が低く、耐熱性、電気特性、寸法安定性などに優れた樹脂が用いられている。
金属ブロック103には、例えば、アルミニウム(熱伝導率:約240W/(m・K))や、銅(熱伝導率:約400W/(m・K))などの比較的熱伝導率が高い金属が用いられている。金属ブロック103は、上記金属の棒材などから切削加工などで略直方体形状に形成されている。これにより、金属ブロック103は、板金加工などで加工した中空状のブロックと比較して熱容量を大きくすることができる。
樹脂スペーサー102は、例えば、エポキシ樹脂系、シリコーン樹脂(熱伝導率:約0.15W/(m・K))系、ポリイミド樹脂系などの比較的熱伝導率が低い接着剤を用いて、第1基板101の主面101aの略中央部に接着固定されている。
金属ブロック103は、樹脂スペーサー102の上に、上述したエポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系、ポリイミド樹脂系などの比較的熱伝導率が低い接着剤を用いて接着固定されている。
各第2基板104は、第1基板101よりも小さい略矩形平板状に形成され、一方の端部に第2接続端子としてのサイドスルーホール104aが複数(ここでは4個)設けられている。
第2基板104には、第1基板101と同様に、例えば、FR−4などの比較的熱伝導率が低いガラス繊維及びエポキシ樹脂などを主材料とした耐熱性、耐湿性、電気特性などに優れた基板が用いられている。
第2基板104には、サイドスルーホール104aと後述する物理量センサー2とを電気的に接続する配線パターン104bが設けられている。配線パターン104bは、複数の折り返し部104cを備えている。サイドスルーホール104a及び配線パターン104bは、例えば、銅箔にニッケル、金などの各被膜がメッキなどにより積層された金属膜からなる。なお、配線パターン104bは、電気的接続に支障がない程度に、極力細く形成されていることが、配線パターン104bによる熱伝導を抑制する上で好ましい。
第2基板104の主面104d側には、例えば、加速度や角速度などの物理量を検出する物理量センサー2が取り付けられている。物理量センサー2は、第2基板104側に設けられた外部端子27,28が、ハンダなどにより配線パターン104bのランド部に取り付けられることによって、配線パターン104bと電気的に接続されている。
また、図2に示すように、第2基板104の主面104d側には、物理量センサー2を駆動する駆動回路としての発信回路を内蔵するICチップ106が、物理量センサー2の一方側の近傍に設けられている(取り付けられている)。
なお、第2基板104の主面104d側には、物理量センサー2の周辺温度を検出する、例えば、サーミスターなどの温度検出素子107が、物理量センサー2の他方側の近傍に設けられている(取り付けられている)ことが好ましい。この場合、ICチップ106は、温度検出素子107の検出した周辺温度に基づき物理量センサー2の温度特性を補正する温度補償回路を備えていることが好ましい。
本実施形態では、物理量センサー2を駆動するICチップ106が第2基板104に設けられていることから、物理量センサー2は、配線パターン104bを介して、ICチップ106を経由してサイドスルーホール104aと電気的に接続されていることとなる。
ここでは、この形態でも、物理量センサー2は、配線パターン104bを介してサイドスルーホール104aと電気的に接続されていると定義する。
なお、ICチップ106が第2基板104に設けられていない場合には、物理量センサー2は、配線パターン104bを介して直接サイドスルーホール104aと電気的に接続されていることとなる。
第2基板104は、第1基板101の主面101a側に立設される(直立状態で固定される)と共に、サイドスルーホール104aを介してハンダなどにより第1基板101の第1接続端子101bと電気的に接続されている。
第2基板104に取り付けられている物理量センサー2は、銀(熱伝導率:約420W/(m・K))などの金属フィラーが混合されていることにより熱伝導率が高くなったエポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系、ポリイミド樹脂系などの、導電性接合部材としての導電性接着剤108を用いて、金属ブロック103に接合されている(接着固定されている)。これにより、物理量センサー2は、金属ブロック103との熱結合が容易となる。
ここで、2つの第2基板104は、2つの物理量センサー2の物理量検出軸(ここでは、第2基板104の主面104dに略直交する軸とする)が互いに交差(ここでは略直交)するように、換言すれば、互いの主面104dの成す角度が略直角になるように第1基板101に立設されている。
これにより、2つの物理量センサー2は、金属ブロック103の互いに隣り合う側面(第1基板101の主面101aとの成す角度が略直角な面)に接合されていることとなる。
ケース105は、1つの面が開口された箱状に形成され、少なくとも上述した樹脂スペーサー102、金属ブロック103、第2基板104、物理量センサー2、ICチップ106、温度検出素子107を覆うように、開口側が第1基板101の主面101a側に取り付けられている。
ケース105には、例えば、4フッ化エチレン(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素樹脂、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、LCP(液晶ポリマー)などの比較的熱伝導率が低く、耐熱性、寸法安定性などに優れた樹脂を用いることが好ましい。
ケース105は、上述したエポキシ樹脂系、シリコーン樹脂系、ポリイミド樹脂系などの比較的熱伝導率が低い接着剤を用いた接着固定方法、または両面粘着テープなどを用いた粘着固定方法などにより第1基板101に取り付けられている。
ここで、物理量センサー2について詳述する。
図3は、物理量センサーの概略構成を示す模式図である。図3(a)は、リッド(蓋体)側から見た模式平面図であり、図3(b)は、図3(a)のC−C線での模式断面図である。なお、平面図では、リッドを省略してある。また、各配線は省略してある。
ここでは、物理量センサーの一例として加速度を検出する加速度センサーについて説明する。
図3に示すように、物理量センサー2は、平板状のベース部10と、ベース部10に継ぎ手部11を介して接続された略矩形平板状の可動部12と、ベース部10と可動部12とに掛け渡された物理量検出素子としての加速度検出素子13と、少なくとも上記各構成要素を内部に収容し、第2基板104に取り付けられるパッケージ20と、を備えている。
物理量センサー2は、平面視(図3(a))において、ベース部10から可動部12の両側に沿って延び、ベース部10とによって可動部12を囲む略矩形の枠状に形成されている平板状の支持部14、を更に備えている。
可動部12は、第1主面12a及び第2主面12bの少なくとも一方(ここでは両方)に質量部(錘)15が配置され、第1主面12aと交差する第1方向としてのZ軸方向に加わる物理量としての加速度に応じて、継ぎ手部11を支点にしてZ軸方向に変位(回動)可能に構成されている。
ベース部10、継ぎ手部11、可動部12、支持部14は、例えば、水晶の原石などから所定の角度で切り出された水晶基板を用いて一体で略平板状に形成されている。なお、可動部12と支持部14との間には、両者を分割するスリット状の孔が設けられている。
ベース部10、継ぎ手部11、可動部12、支持部14の外形形状は、フォトリソグラフィー、エッチングなどの技術を用いて精度よく形成されている。
継ぎ手部11は、第1主面12a及び第2主面12bからのハーフエッチングによって、ベース部10と可動部12とを区切るように、ベース部10と可動部12とを結ぶ方向(Y軸方向)と直交する方向(X軸方向)に沿って有底の溝部11aが形成されている。
溝部11aにより、継ぎ手部11のY軸方向に沿った断面形状(図3(b)の形状)は、略H字状に形成されている。
質量部15は、平面視(図3(a))において、一部(紙面左側)が支持部14と重なるように形成され、凸部が接合材16を介して第1主面12a及び第2主面12bに接合されている(取り付けられている)。
質量部15は、物理量センサー2の感度向上を図るべく平面サイズを極力大きくするために、可動部12における継ぎ手部11側とは反対側の自由端側から、加速度検出素子13を避けて二股状で継ぎ手部11近傍まで延び、平面視において、略U字状に形成されている。質量部15には、例えば、銅及び銅合金などの金属に代表される比較的比重の大きい材料が用いられている。
接合材16には、例えば、シリコーン樹脂系の接着剤が用いられている。
加速度検出素子13は、ベース部10と可動部12とを結ぶ方向(Y軸方向)に沿って延びる少なくとも1つ(ここでは2つ)の、X軸方向に屈曲振動をする振動梁13a,13bを有する物理量検出部としての加速度検出部13cと、加速度検出部13cの両端に接続された一対の基部13d,13eと、を備えている。
加速度検出素子13は、2つの振動梁13a,13bと一対の基部13d,13eとで二組の音叉を構成することから、双音叉素子(双音叉型振動片)とも呼ばれている。
加速度検出素子13は、例えば、水晶の原石などから所定の角度で切り出された水晶基板を用いて、加速度検出部13cと基部13d,13eとが一体で略平板状に形成されている。また、加速度検出素子13の外形形状は、フォトリソグラフィー、エッチングなどの技術を用いて精度よく形成されている。
加速度検出素子13は、一方の基部13dが可動部12の第1主面12a側に、例えば、低融点ガラス、共晶接合可能な金/錫合金被膜などの接合部材17を介して固定され、他方の基部13eがベース部10の主面10a側(可動部12の第1主面12aと同じ側)に接合部材17を介して固定されている。
加速度検出素子13は、振動梁13a,13bの図示しない励振電極(駆動電極)から基部13eに引き出された引き出し電極13f,13gが、例えば、金、アルミニウムなどからなる金属ワイヤー18によって、ベース部10の主面10aに設けられた接続端子10b,10cと接続されている。
詳述すると、引き出し電極13fは、接続端子10bと接続され、引き出し電極13gは、接続端子10cと接続されている。
ベース部10の接続端子10b,10cは、図示しない配線によって支持部14の外部接続端子14e,14fと接続されている。詳述すると、接続端子10bは、外部接続端子14eと接続され、接続端子10cは、外部接続端子14fと接続されている。
なお、励振電極、引き出し電極13f,13g、接続端子10b,10c、外部接続端子14e,14fは、例えば、クロムを下地層とし、その上に金が積層された金属膜となっている。
支持部14は、パッケージ20に固定される部分である複数(ここでは4箇所)の固定部14a,14b,14c,14dを4隅に有している。
なお、固定部14b,14cは、ベース部10に形成されていてもよい。
パッケージ20は、平面形状が略矩形で凹部を有したパッケージベース21と、パッケージベース21の凹部を覆う平面形状が略矩形で平板状のリッド(蓋体)22と、を有し、略直方体形状に形成されている。
パッケージベース21には、セラミックグリーンシートを成形して積層し焼成した酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体などのセラミックス系の絶縁性材料や、水晶、ガラス、シリコンなどが用いられている。
リッド22には、パッケージベース21と同材料、または、コバール、42アロイ、ステンレス鋼などの金属が用いられている。
パッケージベース21には、内底面(凹部の内側の底面)23の外周部分から凹部の内壁に沿って突出した2箇所の段差部23aに、内部端子24,25が設けられている。
内部端子24,25は、支持部14に設けられた外部接続端子14e,14fと対向する位置(平面視において重なる位置)に設けられている。なお、外部接続端子14e,14fは、支持部14の固定部14b,14cと平面視において重なる位置に設けられている。
パッケージベース21の外底面(内底面23の反対側の面、外側の底面)26には、第2基板104に取り付けられる際に用いられる一対の外部端子27,28が形成されている。外部端子27,28は、図示しない内部配線によって内部端子24,25と接続されている。例えば、外部端子27は、内部端子24と接続され、外部端子28は、内部端子25と接続されている。
内部端子24,25及び外部端子27,28は、タングステンなどのメタライズ層にニッケル、金などの各被膜をメッキなどにより積層した金属膜からなる。
パッケージベース21には、凹部の底部にパッケージ20の内部を封止する封止部29が設けられている。
封止部29は、パッケージベース21に形成された、外底面26側の孔径が内底面23側の孔径より大きい段付きの貫通孔29aに、金/ゲルマニウム合金、ハンダなどからなる封止材29bを投入し、加熱溶融後、固化させることでパッケージ20の内部を気密に封止する構成となっている。
支持部14の固定部14a,14b,14c,14dは、接着剤30を介して、パッケージベース21の段差部23aに固定されている。
ここで、固定部14b,14cが外部接続端子14e,14fと内部端子24,25とを接続する部分であることから、接着剤30には、例えば、金属フィラーなどの導電性物質が混合された導電性接着剤(例えば、シリコーン樹脂系導電性接着剤)が用いられている。なお、固定部14a,14dの固定には、金属フィラーなどの導電性物質を含まない接着剤(例えば、シリコーン樹脂系接着剤)を用いてもよい。
物理量センサー2は、外部接続端子14e,14fがパッケージベース21の内部端子24,25と接続された状態で、パッケージベース21の凹部がリッド22により覆われ、パッケージベース21とリッド22とがシームリング、低融点ガラス、接着剤などの接合部材22aで接合される。
物理量センサー2は、リッド22の接合後、パッケージ20の内部が減圧された状態(真空度の高い状態)で、封止部29の貫通孔29aに封止材29bが投入され、加熱溶融後、固化されることにより、パッケージ20の内部が気密に封止される。
なお、パッケージ20の内部は、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填されていてもよい。また、パッケージ20は、パッケージベース21及びリッド22の両方に凹部を有していてもよい。
物理量センサー2は、外部端子27,28、内部端子24,25、外部接続端子14e,14f、接続端子10b,10cなどを経由して加速度検出素子13の励振電極に印加される駆動信号によって、加速度検出素子13の振動梁13a,13bが所定の周波数で発振(共振)する。
そして、物理量センサー2は、加わる加速度に応じて変化する加速度検出素子13の共振周波数を出力信号として出力する。
ここで、物理量センサー2の動作について説明する。
図4は、物理量センサーの動作について説明する模式断面図である。図4(a)は、可動部が紙面下方(−Z方向)に変位した状態を示す模式断面図であり、図4(b)は、可動部が紙面上方(+Z方向)に変位した状態を示す模式断面図である。
図4(a)に示すように、物理量センサー2は、Z軸方向に加わる加速度+αに応じた慣性力によって、可動部12が、継ぎ手部11を支点にして−Z方向に変位した場合、加速度検出素子13には、Y軸方向に基部13dと基部13eとが互いに離れる方向の引っ張り力が加わり、加速度検出部13cの振動梁13a,13bに引っ張り応力が生じる。
これにより、物理量センサー2は、例えば、巻き上げられた弦楽器の弦のように、加速度検出部13cの振動梁13a,13bの振動周波数(以下、共振周波数ともいう)が高くなる方に変化する。
一方、図4(b)に示すように、物理量センサー2は、Z軸方向に加わる加速度−αに応じた慣性力によって、可動部12が、継ぎ手部11を支点にして+Z方向に変位した場合、加速度検出素子13には、Y軸方向に基部13dと基部13eとが互いに近づく方向の圧縮力が加わり、加速度検出部13cの振動梁13a,13bに圧縮応力が生じる。
これにより、物理量センサー2は、例えば、巻き戻された弦楽器の弦のように、加速度検出部13cの振動梁13a,13bの共振周波数が低くなる方に変化する。
物理量センサー2は、この共振周波数の変化を検出している。Z軸方向に加わる加速度(+α、−α)は、この検出された共振周波数の変化の割合に応じて、ルックアップテーブルなどによって定められた数値に変換することで導出される。
ここで、図4(a)に示すように、物理量センサー2は、Z軸方向に加わる加速度+αが所定の大きさより大きい場合、可動部12の第1主面12aに固定された質量部15の、平面視において支持部14と重なる部分が支持部14に接触する。
これにより、物理量センサー2は、加速度+αに応じて−Z方向に変位する可動部12の変位を、所定の範囲内に規制する。
一方、図4(b)に示すように、物理量センサー2は、Z軸方向に加わる加速度−αが所定の大きさより大きい場合、可動部12の第2主面12bに固定された質量部15の、平面視において支持部14と重なる部分が支持部14に接触する。
これにより、物理量センサー2は、加速度−αに応じて+Z方向に変位する可動部12の変位を、所定の範囲内に規制する。
上述したように、物理量センサーモジュール1は、第1基板101と、樹脂スペーサー102を介して第1基板101に取り付けられた金属ブロック103と、端部にサイドスルーホール104aが設けられた第2基板104と、第2基板104に取り付けられ、サイドスルーホール104aと電気的に接続されている物理量センサー2と、第1基板101に取り付けられ、上記各構成要素を覆うケース105とを備えている。
そして、物理量センサーモジュール1は、第2基板104が第1基板101上に立設されると共に、サイドスルーホール104aを介して第1基板101の第1接続端子101bと電気的に接続され、物理量センサー2が導電性接着剤108を介して金属ブロック103に接合されている。
これにより、物理量センサーモジュール1は、物理量センサー2が、熱容量が大きく温度変化が比較的緩やかな金属ブロック103に、比較的熱伝導率が高い導電性接着剤108を介して接合されていること(物理量センサー2と金属ブロック103とが熱結合されている)、及び、第1基板101からの接触による金属ブロック103への熱伝導が、比較的熱伝導率が低い樹脂スペーサー102により遅延(抑制)されること、並びに、物理量センサー2の周辺の大気の対流や、外部からの放射熱(輻射熱)による物理量センサー2への熱伝導が、ケース105に覆われていることで大幅に抑制されることによって、周辺温度の変化に伴う物理量センサー2の温度変化を、従来技術(例えば、特許文献1)と比較して格段に抑制することができる。
この結果、物理量センサーモジュール1は、従来技術(例えば、特許文献1)と比較して、加速度の検出感度、検出精度などの検出特性(特に温度特性)を向上させることができる。
加えて、物理量センサーモジュール1は、物理量センサー2が第2基板104に取り付けられ、第2基板104に設けられた配線パターン104bを介して(ICチップ106を経由して)サイドスルーホール104aと電気的に接続され、第2基板104がサイドスルーホール104aを介して第1基板101の第1接続端子101bと電気的に接続されている。
これにより、物理量センサーモジュール1は、第1基板101と物理量センサー2との電気的接続に、従来技術(例えば、特許文献1)のような、空中配線が不要となる。
この結果、物理量センサーモジュール1は、第1基板101と物理量センサー2との電気的接続の作業性が良好となり、生産性を向上させることができる。
また、物理量センサーモジュール1は、ケース105が樹脂製であることから、例えば、金属製の場合よりもケース105の熱伝導率が低く、物理量センサー2の周辺の大気の対流や、外部からの放射熱(輻射熱)による物理量センサー2への熱伝導を殆ど遮断することができる。
この結果、物理量センサーモジュール1は、周辺温度の変化に伴う物理量センサー2の温度変化を更に抑制できることから、従来技術(例えば、特許文献1)と比較して、加速度の検出感度、検出精度などの検出特性(特に温度特性)を更に向上させることができる。
なお、ケース105には、例えば、SUS316、SUS304など、金属の中では比較的熱伝導率が低いステンレス鋼(熱伝導率:約20W/(m・K))などを用いてもよい。
また、物理量センサーモジュール1は、第2基板104の配線パターン104bが複数の折り返し部104cを備えていることから、サイドスルーホール104aから(ICチップ106を経由した)物理量センサー2までの配線パターン104bが長くなり、配線パターン104bによる(ICチップ106を経由した)物理量センサー2への熱伝導を抑制する(遅延させる)ことができる。
また、物理量センサーモジュール1は、物理量センサー2が取り付けられた2つの第2基板104が、2つの物理量センサー2の加速度検出軸が互いに略直交するように、第1基板101に立設されている。
これにより、本構成の物理量センサーモジュール1は、1個で検出方向が異なる2つの検出軸を備えた物理量センサーモジュールを提供することができる。
また、物理量センサーモジュール1は、物理量センサー2を駆動するICチップ106を備え、このICチップ106が第2基板104に設けられていることから、例えば、ICチップ106が第1基板101に設けられている場合よりも小型化や、駆動信号に重畳されるノイズの低減を図ることが可能となると共に、第1基板101からICチップ106への熱伝導を抑制することができる。
また、物理量センサーモジュール1は、物理量センサー2の主要構成要素がパッケージ20の内部に収容されていることから、従来技術(例えば、特許文献1のような、センサーチップが露出している構成)と比較して、周辺温度の変化に伴う物理量センサー2の温度変化を格段に抑制することができる。
この結果、物理量センサーモジュール1は、加速度の検出感度、検出精度などの検出特性(特に温度特性)を、上記従来技術よりも向上させることができる。
加えて、物理量センサーモジュール1は、物理量センサー2が、可動部12の第1主面12a及び第2主面12bの両方に質量部15が配置され、可動部12が第1主面12aと交差するZ軸方向に加わる加速度に応じて、継ぎ手部11を支点にしてZ軸方向に変位可能に構成されていることから、加速度を感度及び精度よく検出することができる。
また、物理量センサーモジュール1は、物理量センサー2の加速度検出素子13が、ベース部10と可動部12とを結ぶ方向に沿って延びる2つの振動梁13a,13bを有する加速度検出部13cと、加速度検出部13cの両端に接続された一対の基部13d,13eと、を備え、一方の基部13dが可動部12に固定され、他方の基部13eがベース部10に固定されている。
これにより、物理量センサーモジュール1は、例えば、加わる加速度による可動部12の変位に応じて振動梁13a,13bが伸縮し、この際に生じる引っ張り応力、圧縮応力による振動梁13a,13bの振動周波数の変化を加速度に変換するという構成が可能となる。
物理量センサー2の温度変化が抑制されることにより、本構成の加速度検出素子13は、加速度の検出感度、検出精度などの検出特性において優れた性能を発揮することができる。
なお、図5の樹脂スペーサーのバリエーションを示す模式斜視図に示すように、樹脂スペーサー102は、単純な平板状に限定されるものではなく、図5(a)に示すような、複数の貫通孔102aを升目状に備えた形状や、図5(b)に示すような、4隅に複数の脚部102bと段差部102cとが設けられ、全体が枠状に形成された形状でもよい。
これにより、物理量センサーモジュール1は、第1基板101と樹脂スペーサー102との接触面積、及び樹脂スペーサー102と金属ブロック103との接触面積が小さくなることから、第1基板101から金属ブロック103への熱伝導を更に抑制することができる。
なお、樹脂スペーサー102が図5(b)のような形状の場合には、物理量センサーモジュール1は、第1基板101における、脚部102bに対応する位置に貫通孔を設け、この貫通孔に脚部102bを挿入し、貫通孔から突出した脚部102bの先端部を溶着(熱カシメ)することにより、樹脂スペーサー102を、接着剤を用いずに第1基板101に固定することが可能となる。
なお、上記実施形態において、物理量センサー2の駆動回路は、ICチップ106に限定されるものではなく、インバーター、コンデンサー、抵抗などのディスクリート部品を組み合わせた構成であってもよい。また、物理量センサー2の駆動回路は、第1基板101に設けられていてもよい。
また、第2基板104の第2接続端子は、サイドスルーホール104aに限定されるものではなく、第2基板104の主面104dの反対側の面の端部に設けられた通常の配線パターンのランド部であってもよい。
また、物理量センサー2のベース部10、継ぎ手部11、可動部12、支持部14の主材料は、水晶に限定されるものではなく、ガラス、またはシリコンなどの半導体材料であってもよい。
また、物理量センサー2の加速度検出素子13の主材料は、水晶に限定されるものではなく、例えば、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電体、またはシリコンなどの半導体材料であってもよい。
また、物理量センサー2は、上述した構成の加速度センサーに限定されるものではなく、物理量検出素子として角速度検出素子を備えた角速度センサー(ジャイロセンサー)、圧力検出素子を備えた圧力センサー、重量検出素子を備えた重量センサーなどでもよい。
<電子機器>
次に、上述した物理量センサーモジュール1を備えている電子機器について説明する。
図6は、物理量センサーモジュールを備えている電子機器の一例としての傾斜計を示す模式斜視図である。
図6に示すように、傾斜計5は、上述した物理量センサーモジュール1を、傾斜センサーモジュールとして備えている。
傾斜計5は、例えば、山の斜面、道路の法面、盛土の擁壁面などの被計測場所に設置される。傾斜計5は、外部からケーブル40を介して電源が供給され、または電源を内蔵し、図示しない駆動回路によって物理量センサーモジュール1(傾斜センサーモジュール)に駆動信号が送られている。
そして、傾斜計5は、図示しない検出回路によって、物理量センサーモジュール1に加わる重力加速度に応じて変化する物理量センサー2の共振周波数から、傾斜計5の姿勢の変化(傾斜計5に対する重力加速度が加わる方向の変化)を検出し、それをルックアップテーブルなどによって角度に換算して、例えば、無線またはケーブル40などで基地局にデータ転送する。
このように、傾斜計5は、検出特性(特に温度特性)に優れた物理量センサーモジュール1を備えていることから、被計測場所の日常の管理(保全)や異常の早期発見に貢献することができる。
上述した物理量センサーモジュール1は、上記傾斜計5に限らず、地震計、ナビゲーション装置、姿勢制御装置、ゲームコントローラー、携帯電話などの加速度センサー、角速度センサー、傾斜センサー、圧力センサー、重量センサーなどとして好適に用いることができ、いずれの場合にも上述した効果が反映された電子機器を提供することができる。
1…物理量センサーモジュール、2…物理量センサー、5…電子機器としての傾斜計、10…ベース部、10a…主面、10b,10c…接続端子、11…継ぎ手部、11a…溝部、12…可動部、12a…第1主面、12b…第2主面、13…物理量検出素子としての加速度検出素子、13a,13b…振動梁、13c…物理量検出部としての加速度検出部、13d,13e…基部、13f,13g…引き出し電極、14…支持部、14a,14b,14c,14d…固定部、14e,14f…外部接続端子、15…質量部、16…接合材、17…接合部材、18…金属ワイヤー、20…パッケージ、21…パッケージベース、22…リッド、22a…接合部材、23…内底面、23a…段差部、24,25…内部端子、26…外底面、27,28…外部端子、29…封止部、29a…貫通孔、29b…封止材、30…接着剤、40…ケーブル、101…第1基板、101a…主面、101b…第1接続端子、101c…取り付け部、101d…外部接続端子、102…樹脂スペーサー、102a…貫通孔、102b…脚部、102c…段差部、103…金属ブロック、104…第2基板、104a…第2接続端子としてのサイドスルーホール、104b…配線パターン、104c…折り返し部、104d…主面、105…ケース、106…駆動回路としてのICチップ、107…温度検出素子、108…導電性接合部材としての導電性接着剤。

Claims (8)

  1. 主面に第1接続端子を有し、外部部材に取り付け可能な第1基板と、
    樹脂スペーサーを介して前記第1基板の前記主面側に取り付けられている金属ブロックと、
    端部に第2接続端子が設けられている第2基板と、
    前記第2基板に取り付けられ、前記第2基板に設けられている配線パターンを介して前記第2接続端子と接続されている物理量センサーと、
    前記第1基板の前記主面側に取り付けられ、少なくとも前記樹脂スペーサー、前記金属ブロック、前記第2基板、および前記物理量センサーを覆っているケースと、
    を備え、
    前記第2基板は、前記第1基板の前記主面側に立設されていると共に、前記第2接続端子を介して前記第1基板の前記第1接続端子と接続され、
    前記物理量センサーは、導電性接合部材を介して前記金属ブロックに接合されていることを特徴とする物理量センサーモジュール。
  2. 請求項1に記載の物理量センサーモジュールにおいて、
    前記ケースは、樹脂製であることを特徴とする物理量センサーモジュール。
  3. 請求項1または請求項2に記載の物理量センサーモジュールにおいて、
    前記配線パターンは、複数の折り返し部を備えていることを特徴とする物理量センサーモジュール。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の物理量センサーモジュールにおいて、
    前記物理量センサーが取り付けられた前記第2基板を複数備え、
    各前記第2基板は、各前記物理量センサーの物理量検出軸が互いに交差するように、前記第1基板に立設されていることを特徴とする物理量センサーモジュール。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の物理量センサーモジュールにおいて、
    前記物理量センサーを駆動する駆動回路を更に備え、
    前記駆動回路は、前記第2基板に設けられていることを特徴とする物理量センサーモジュール。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の物理量センサーモジュールにおいて、
    前記物理量センサーは、
    ベース部と、
    該ベース部に継ぎ手部を介して接続されている板状の可動部と、
    前記ベース部と前記可動部とに掛け渡されている物理量検出素子と、
    少なくとも上記構成要素を内部に収容し、前記第2基板に取り付けられているパッケージと、
    を備え、
    前記可動部は、第1主面及び第2主面の少なくとも一方に質量部が配置され、前記第1主面と交差する第1方向に加わる物理量に応じて、前記継ぎ手部を支点にして前記第1方向に変位可能に構成されていることを特徴とする物理量センサーモジュール。
  7. 請求項6に記載の物理量センサーモジュールにおいて、
    前記物理量検出素子は、前記ベース部と前記可動部とを結ぶ方向に沿って延びる少なくとも1つの振動梁を有する物理量検出部と、該物理量検出部の両端に接続されている一対の基部と、を備え、
    一方の前記基部が前記ベース部に固定され、他方の前記基部が前記可動部に固定されていることを特徴とする物理量センサーモジュール。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の物理量センサーモジュールを備えていることを特徴とする電子機器。
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