JP2013186052A - 放射性物質を含む汚染水からセシウムを除去する方法、およびセシウム除去用のハニカム構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セル壁で区画され、少なくとも一方の端部が開放された複数のセルを有し、ゼオライトを含むハニカム構造体を用いて、放射性物質を含む汚染水からセシウムを除去する方法。
【選択図】図1
Description
(1)原子力発電所事故などでは、大量の汚染水が発生するおそれがあり、この場合、一度に大量の汚染水を速やかに処理する必要が生じる。しかしながら、流動床式ろ過装置では、一般に処理能力があまり高くなく、このため汚染水の浄化効率があまり向上しない可能性がある。
(2)また、流動床式ろ過装置では、ろ過材、すなわち粒子状物質は、ろ過槽から比較的容易に、装置外に流出する傾向にある。このため、流動床式ろ過装置を用いて汚染水を処理した場合、汚染水から分離回収した放射性物質が、ろ過材とともに、再度外環境に放出される危険性がある。従って、流動床式ろ過装置を使用する方法では、処理後のろ過材の取扱いに、相当な神経および注意を払う必要が生じる。
セル壁で区画され、少なくとも一方の端部が開放された複数のセルを有し、ゼオライトを含むハニカム構造体であって、
放射性物質を含む汚染水からのセシウム除去用のハニカム構造体が提供される。
次に、図1を参照して、本発明による方法に適用され得るハニカム構造体の構成例について説明する。
ハニカム構造体100に含まれるゼオライトの種類は、特に限られない。
次に、図2を参照して、本発明による方法に適用され得るハニカム構造体の別の構成例について説明する。
次に、本発明の方法に使用されるハニカム構造体の構成について、簡単に説明する。なお、ここでは、図1に示す構造のハニカム構造体100のうち、主に「ゼオライト構成型ハニカム構造体」を対象に、その特徴を説明する。ただし、図1に示す構造の「ゼオライトコーティング型ハニカム構造体」も、ほぼ同様の特徴を有することは、明らかであろう。
次に、図3を参照して、図1に示すような構造のハニカム構造体100の製造方法の一例について説明する。
所定の形状のハニカム成形体を作製するステップ(ステップS110)と、
前記ハニカム成形体からハニカム構造体を作製するステップ(ステップS120)と、
を有する。
前記ハニカム構造体のセル壁に、ゼオライトをコーティングするステップ(ステップS130)
を有する。
まず、所定の原料を混合、混練して、原料ペーストを作製する。
次に、ハニカム成形体が焼成される。
「ゼオライトコーティング型ハニカム構造体」を製造する場合、さらに、ステップS120で得られたハニカム構造体のセル壁に、ゼオライトがコーティングされる。
次に、図2に示す構造のハニカム構造体200の特徴について説明する。ただし、図2に示す構造のハニカム構造体200の基本的な特徴は、図1に示す構造のハニカム構造体200と同様である。
次に、図4を参照して、図2に示すような構造のハニカム構造体200の製造方法の一例について説明する。
所定の形状のハニカム成形体を作製するステップ(ステップS210)と、
前記ハニカム成形体からハニカム構造体を作製するステップ(ステップS220)と、
必要な際に実施される、前記ハニカム構造体のセル壁に、ゼオライトをコーティングするステップ(ステップS230)と、
各セルの一つの端部に、封止材を充填するステップ(ステップS240)と、
を有する。
図2に示すような構造のハニカム構造体200を製造する場合、ステップS230までに得られたハニカム構造体において、各セル250の一つの端部に、封止材260が充填される。
110 第1の端面
120 第2の端面
130 側面
140 セル壁
150 セル
200 第2のハニカム構造体
210 第1の端面
220 第2の端面
230 側面
240 セル壁
250 セル
260 封止材
Claims (34)
- セル壁で区画され、少なくとも一方の端部が開放された複数のセルを有し、ゼオライトを含むハニカム構造体を用いて、放射性物質を含む汚染水からセシウムを除去する方法。
- 前記ハニカム構造体の前記セル壁は、ゼオライトを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記ハニカム構造体の前記セル壁には、ゼオライトがコーティングされていることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
- 前記ハニカム構造体の各セルは、両端が開放されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の方法。
- 前記ハニカム構造体は、62個/cm2〜124個/cm2の範囲のセル密度を有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
- 前記ハニカム構造体の各セルは、一方の端部が封止されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の方法。
- 前記ハニカム構造体は、31個/cm2〜62個/cm2の範囲のセル密度を有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記ゼオライトは、天然ゼオライトを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の方法。
- 前記天然ゼオライトは、フェリエライト、モルデナイト、およびフォージサイトからなる群から選定された少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
- 前記天然ゼオライトは、モルデナイトを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 前記ゼオライトは、合成ゼオライトを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の方法。
- 前記合成ゼオライトは、β型ゼオライト、Y型ゼオライト、ZSM−5、ゼオライトA、およびゼオライトLからなる群から選定された少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 前記合成ゼオライトは、β型ゼオライトを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
- 前記ゼオライトは、ゼオライト類縁化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の方法。
- 前記ゼオライト類縁化合物は、SAPO、およびALPOからなる群から選定された少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
- 前記ゼオライト類縁化合物は、SAPOを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 前記放射性物質を含む汚染水は、海水であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一つに記載の方法。
- セル壁で区画され、少なくとも一方の端部が開放された複数のセルを有し、ゼオライトを含むハニカム構造体であって、
放射性物質を含む汚染水からのセシウム除去用のハニカム構造体。 - 前記セル壁は、ゼオライトを含むことを特徴とする請求項18に記載のハニカム構造体。
- 前記セル壁には、ゼオライトがコーティングされていることを特徴とする請求項18または19に記載のハニカム構造体。
- 各セルは、両端が開放されていることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか一つに記載のハニカム構造体。
- 当該ハニカム構造体は、62個/cm2〜124個/cm2の範囲のセル密度を有することを特徴とする請求項21に記載のハニカム構造体。
- 各セルは、一方の端部が封止されていることを特徴とする請求項18乃至20のいずれか一つに記載のハニカム構造体。
- 当該ハニカム構造体は、31個/cm2〜62個/cm2の範囲のセル密度を有することを特徴とする請求項23に記載のハニカム構造体。
- 前記ゼオライトは、天然ゼオライトを含むことを特徴とする請求項18乃至24のいずれか一つに記載のハニカム構造体。
- 前記天然ゼオライトは、フェリエライト、モルデナイト、およびフォージサイトからなる群から選定された少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項25に記載のハニカム構造体。
- 前記天然ゼオライトは、モルデナイトを含むことを特徴とする請求項26に記載のハニカム構造体。
- 前記ゼオライトは、合成ゼオライトを含むことを特徴とする請求項18乃至24のいずれか一つに記載のハニカム構造体。
- 前記合成ゼオライトは、β型ゼオライト、Y型ゼオライト、ZSM−5、ゼオライトA、およびゼオライトLからなる群から選定された少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項28に記載のハニカム構造体。
- 前記合成ゼオライトは、β型ゼオライトを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記ゼオライトは、ゼオライト類縁化合物を含むことを特徴とする請求項18乃至24のいずれか一つに記載のハニカム構造体。
- 前記ゼオライト類縁化合物は、SAPO、およびALPOからなる群から選定された少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項31に記載のハニカム構造体。
- 前記ゼオライト類縁化合物は、SAPOを含むことを特徴とする請求項32に記載のハニカム構造体。
- 前記放射性物質を含む汚染水は、海水であることを特徴とする請求項18乃至33のいずれか一つに記載のハニカム構造体。
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