JP2013186027A - 状態検知装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】状態検知装置は、半導体レーザ1と、発振波長が一定となるように半導体レーザ1を動作させるレーザドライバ4と、半導体レーザ1から放射されたレーザ光と物体10からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出するフォトダイオード2および電流−電圧変換増幅部5と、干渉波形に含まれる干渉縞を数える計数部7と、計数部7の計数結果に基づいて物体10が静止しているかどうかを判定する判定部8とを備える。
【選択図】 図1
Description
また、本発明の状態検知装置の1構成例は、さらに、発振波長が一定となるように前記半導体レーザを動作させる駆動手段を備え、前記判定手段は、一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値が所定の計数閾値以下の場合、または一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値の増加分が所定の増分閾値以下の場合、前記物体が静止していると判定することを特徴とするものである。
また、本発明の状態検知装置の1構成例は、さらに、発振波長が一定の変化率で変化するように前記半導体レーザを動作させる発振波長変調手段を備え、前記判定手段は、一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値と設定値との差が所定の差分閾値以下の場合、前記物体が静止していると判定することを特徴とするものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る状態検知装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の状態検知装置は、レーザ光を放射する半導体レーザ1と、半導体レーザ1の光出力を電気信号に変換するフォトダイオード2と、半導体レーザ1からの光を集光して放射すると共に、物体10からの戻り光を集光して半導体レーザ1に入射させるレンズ3と、半導体レーザ1を駆動する駆動手段となるレーザドライバ4と、フォトダイオード2の出力電流を電圧に変換して増幅する電流−電圧変換増幅部5と、電流−電圧変換増幅部5の出力電圧からノイズを除去するフィルタ部6と、フィルタ部6の出力電圧に含まれる自己結合効果による干渉縞であるモードホップパルス(以下、MHPとする)の数を数える計数部7と、計数部7の計数結果に基づいて物体10が静止しているかどうかを判定する判定部8と、判定部8の判定結果を出力する出力部9とを有する。
半導体レーザ1から出射したレーザ光は、レンズ3によって集光され、物体10に照射する。物体10で反射された光は、レンズ3によって集光され、半導体レーザ1に入射する。ただし、レンズ3による集光は必須ではない。フォトダイオード2は、半導体レーザ1の内部又はその近傍に配置され、半導体レーザ1の光出力を電流に変換する。
次に、計数部7は、フィルタ部6の出力電圧に含まれるMHPの数を数える。計数部7は、論理ゲートからなるカウンタを利用するものでもよいし、フーリエ変換やウェブレット変換などの周波数解析を利用して利用して干渉信号の周波数(すなわち単位時間あたりのMHPの数)を計測するものでもよい。
L=qλ/2 ・・・(1)
式(1)において、qは整数である。この現象は、物体10からの散乱光が極めて微弱であっても、半導体レーザ1の共振器内の見かけの反射率が増加することにより、増幅作用が生じ、十分観測できる。なお、図2において、14はミラーとなる誘電体多層膜である。
そこで、判定部8は、一定時間あたりのMHPの計数値が所定の計数閾値以下の場合、物体10が静止していると判定する。また、判定部8は、一定時間あたりのMHPの計数値の増加分(図3(B)の累積値の傾き)が所定の増分閾値以下の場合、物体10が静止していると判定してもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は本発明の第2の実施の形態に係る状態検知装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の状態検知装置は、半導体レーザ1と、フォトダイオード2と、レンズ3と、発振波長が連続的に単調増加する第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する第2の発振期間のうち少なくとも一方が繰り返し存在するように半導体レーザ1を動作させる発振波長変調手段となるレーザドライバ4aと、電流−電圧変換増幅部5と、電流−電圧変換増幅部5の出力電圧からノイズと搬送波を除去するフィルタ部6aと、計数部7と、判定部8aと、出力部9とを有する。
本実施の形態のフィルタ部6aは、変調波から重畳信号を抽出する機能を有するものである。図6(A)は本実施の形態の電流−電圧変換増幅部5の出力電圧波形を模式的に示す図、図6(B)は本実施の形態のフィルタ部6aの出力電圧波形を模式的に示す図である。これらの図は、フォトダイオード2の出力に相当する図6(A)の波形(変調波)から、図5の半導体レーザ1の発振波形(搬送波)を除去して、図6(B)の自己結合効果による干渉縞(MHP)を抽出する過程を表している。
第1の実施の形態と同様に、計数部7は、フィルタ部6aの出力電圧波形に含まれるMHPの数を数える。
そこで、判定部8aは、一定時間あたりのMHPの計数値と設定値(例えばN0)との差の極大値が所定の差分閾値以下の場合、物体10が静止していると判定する。
なお、本実施の形態では、半導体レーザ1を三角波状に発振させていたが、これに限るものではなく、図8に示すように半導体レーザ1を鋸波状に発振させてもよい。すなわち、第1の発振期間P1または第2の発振期間P2のいずれか一方が繰り返し存在するように半導体レーザ1を動作させればよい。半導体レーザ1を鋸波状に発振させる場合においても、半導体レーザ1の発振波長の変化速度が一定であることが必要である。
第1、第2の実施の形態では、受光器であるフォトダイオードの出力信号から干渉波形を抽出していたが、フォトダイオードを使用することなく干渉波形を抽出することも可能である。図9は本発明の第3の実施の形態に係る状態検知装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の状態検知装置は、第1、第2の実施の形態のフォトダイオード2と電流−電圧変換増幅部5の代わりに、電圧検出部11を用いるものである。
半導体レーザ1、レーザドライバ4、計数部7、判定部8および出力部9の動作は、第1の実施の形態と同じである。
なお、図9では、電圧検出部11を第1の実施の形態に適用する例を示しているが、第2の実施の形態に適用してもよいことは言うまでもない。
第1〜第3の実施の形態において少なくとも計数部7と判定部8,8aとは、例えばCPU、メモリおよびインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、メモリに格納されたプログラムに従って第1〜第3の実施の形態で説明した処理を実行する。
Claims (6)
- レーザ光を放射する半導体レーザと、
この半導体レーザから放射されたレーザ光と前記半導体レーザの前方に存在する物体からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手段と、
この検出手段の出力信号に含まれる前記干渉波形に含まれる干渉縞を数える計数手段と、
この計数手段の計数結果に基づいて前記物体が静止しているかどうかを判定する判定手段とを備えることを特徴とする状態検知装置。 - 請求項1記載の状態検知装置において、
さらに、発振波長が一定となるように前記半導体レーザを動作させる駆動手段を備え、
前記判定手段は、一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値が所定の計数閾値以下の場合、または一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値の増加分が所定の増分閾値以下の場合、前記物体が静止していると判定することを特徴とする状態検知装置。 - 請求項1記載の状態検知装置において、
さらに、発振波長が一定の変化率で変化するように前記半導体レーザを動作させる発振波長変調手段を備え、
前記判定手段は、一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値と設定値との差が所定の差分閾値以下の場合、前記物体が静止していると判定することを特徴とする状態検知装置。 - 半導体レーザを発振させる発振手順と、
前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記半導体レーザの前方に存在する物体からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手順と、
この検出手順で得られた出力信号に含まれる前記干渉波形に含まれる干渉縞を数える計数手順と、
この計数手順の計数結果に基づいて前記物体が静止しているかどうかを判定する判定手順とを備えることを特徴とする状態検知方法。 - 請求項4記載の状態検知方法において、
前記発振手順は、発振波長が一定となるように前記半導体レーザを動作させ、
前記判定手順は、一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値が所定の計数閾値以下の場合、または一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値の増加分が所定の増分閾値以下の場合、前記物体が静止していると判定することを特徴とする状態検知方法。 - 請求項4記載の状態検知方法において、
前記発振手順は、発振波長が一定の変化率で変化するように前記半導体レーザを動作させ、
前記判定手順は、一定時間あたりの干渉波形における干渉縞の計数値と設定値との差が所定の差分閾値以下の場合、前記物体が静止していると判定することを特徴とする状態検知方法。
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JP2010096697A (ja) * | 2008-10-20 | 2010-04-30 | Yamatake Corp | 物理量センサおよび物理量計測方法 |
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