JP5081776B2 - 振動周波数計測装置および振動周波数計測方法 - Google Patents

振動周波数計測装置および振動周波数計測方法 Download PDF

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本発明は、振動する物体の振動周波数を計測する振動周波数計測装置および振動周波数計測方法に関するものである。
従来より、半導体レーザを用いて、振動する物体を解析する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に開示された計測装置では、発振周波数が固定された半導体レーザから物体にレーザ光を照射し、物体からのドップラ周波数偏移した反射光の一部を半導体レーザに戻り光として帰還させ、自己混合効果を発生させる。そして、物体の振動に関係して生ずる半導体レーザの出力の変化をフォトダイオードで検出している。
このとき、フォトダイオードの出力に現れるドップラビート波は自己混合効果により物体の変位の方向に応じて傾きが逆転するので、ドップラビート波の傾きから物体の変位の方向を判別することができる。そして、物体の変位の方向を判別することができれば、変位の周期から物体の振動周波数を求めることが可能である。
特許第3282746号公報
図24(A)は特許文献1に開示された計測装置においてフォトダイオードの出力に現れるドップラビート波の1例を示し、図24(B)はドップラビート波の傾きから物体の変位の方向を判別する方向判別回路の出力電圧の1例を示している。
しかしながら、特許文献1に開示された計測装置では、実際にはドップラビート波にノイズが存在するため、ドップラビート波の傾きの判定が非常に困難な場合があり、また物体の振動の加速度が小さいとき(例えば振動周波数が低いとき)には振動振幅の最大点付近で物体の速度が遅いので、非対称性がほとんど生じない。ドップラビート波の実際の波形は、時間に関してほとんど対称な三角形である。物体の変位の速度が小さいと、ドップラビート波が小さくなり、ドップラビート波の強度が増大するときの傾きと強度が減少するときの傾きとは絶対値が同じになり、物体の変位の方向を判別することができなくなる。その結果、特許文献1に開示された計測装置では、振動周波数計測の誤差が非常に大きいという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、物体の振動周波数の測定精度を向上させることができる振動周波数計測装置および振動周波数計測方法を提供することを目的とする。
本発明の振動周波数計測装置は、測定対象にレーザ光を放射する半導体レーザと、発振波長が連続的に単調増加する期間を少なくとも含む第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する期間を少なくとも含む第2の発振期間とが交互に存在するように前記半導体レーザを動作させる発振波長変調手段と、前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記測定対象からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手段と、この検出手段の出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と前記第2の発振期間の各々について数える信号抽出手段と、時間的に隣接する前記第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して、これらの計数結果を2値化する2値化手段と、この2値化手段から出力された2値化出力の周期を測定する2値化出力周期測定手段と、この2値化出力周期測定手段の測定結果から一定時間における2値化出力の周期の度数分布を作成する2値化出力周期度数分布作成手段と、前記2値化出力の周期の度数分布から前記2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出手段と、前記2値化出力周期度数分布作成手段が度数分布作成の対象とする期間と同じ一定時間の期間において前記2値化出力のパルスの数を数える2値化出力計数手段と、前記2値化出力の周期の度数分布から、前記基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと前記基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて前記2値化出力計数手段の計数結果を補正する補正手段と、この補正手段で補正された計数結果と前記一定時間に基づいて前記測定対象の振動周波数を算出する周波数算出手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の振動周波数計測装置は、測定対象にレーザ光を放射する半導体レーザと、発振波長が連続的に単調増加する期間を少なくとも含む第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する期間を少なくとも含む第2の発振期間とが交互に存在するように前記半導体レーザを動作させる発振波長変調手段と、前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記測定対象からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手段と、この検出手段の出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と前記第2の発振期間の各々について数える信号抽出手段と、時間的に隣接する前記第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して、これらの計数結果を2値化する2値化手段と、この2値化手段から出力された一定個数の2値化出力のパルスについて周期を測定する2値化出力周期測定手段と、前記2値化出力の一定個数のパルスについて実施された前記2値化出力周期測定手段の測定結果から前記2値化出力の周期の度数分布を作成する2値化出力周期度数分布作成手段と、前記2値化出力の周期の度数分布から前記2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出手段と、前記2値化出力周期測定手段の測定結果から前記2値化出力の周期の総和を算出する周期和算出手段と、前記2値化出力の周期の度数分布から、前記基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと前記基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて前記一定個数を補正する補正手段と、この補正手段で補正された値と前記周期和算出手段で算出された周期の総和に基づいて前記測定対象の振動周波数を算出する周波数算出手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の振動周波数計測装置の1構成例において、前記基準周期算出手段は、階級値と度数との積が最大となる階級値を前記基準周期とすることを特徴とするものである。
また、本発明の振動周波数計測装置の1構成例において、前記信号抽出手段は、前記検出手段の出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と第2の発振期間の各々について数える干渉波形計数手段と、この干渉波形計数手段が干渉波形の数を数える計数期間中の前記干渉波形の周期を干渉波形が入力される度に測定する干渉波形周期測定手段と、この干渉波形周期測定手段の測定結果から前記計数期間中の干渉波形の周期の度数分布を作成する干渉波形周期度数分布作成手段と、前記干渉波形の周期の度数分布から前記干渉波形の周期の分布の代表値を算出する代表値算出手段と、前記干渉波形の周期の度数分布から、前記代表値の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsaと、前記代表値の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwaとを求め、これらの度数NsaとNwaに基づいて前記干渉波形計数手段の計数結果を補正し、補正後の計数結果を出力する補正値算出手段とからなることを特徴とするものである。
また、本発明の振動周波数計測装置の1構成例において、前記2値化出力周期測定手段は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間、または前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち下がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とするものである。
また、本発明の振動周波数計測装置の1構成例において、前記2値化出力周期測定手段は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち下がりまでの時間を測定すると共に、前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち上がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とするものである。
また、本発明の振動周波数計測装置の1構成例において、前記2値化出力周期測定手段は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間を測定すると共に、前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち下がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とするものである。
また、本発明は、半導体レーザを用いて測定対象の振動周波数を計測する振動周波数計測方法において、発振波長が連続的に単調増加する期間を少なくとも含む第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する期間を少なくとも含む第2の発振期間とが交互に存在するように前記半導体レーザを動作させる発振手順と、前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記測定対象からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手順と、この検出手順で得られた出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と前記第2の発振期間の各々について数える信号抽出手順と、時間的に隣接する前記第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して、これらの計数結果を2値化する2値化手順と、この2値化手順で得られた2値化出力の周期を測定する2値化出力周期測定手順と、この2値化出力周期測定手順の測定結果から一定時間における2値化出力の周期の度数分布を作成する2値化出力周期度数分布作成手順と、前記2値化出力の周期の度数分布から前記2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出手順と、前記2値化出力周期度数分布作成手順が度数分布作成の対象とする期間と同じ一定時間の期間において前記2値化出力のパルスの数を数える2値化出力計数手順と、前記2値化出力の周期の度数分布から、前記基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと前記基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて前記2値化出力計数手順の計数結果を補正する補正手順と、この補正手順で補正された計数結果と前記一定時間に基づいて前記測定対象の振動周波数を算出する周波数算出手順とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の振動周波数計測方法は、発振波長が連続的に単調増加する期間を少なくとも含む第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する期間を少なくとも含む第2の発振期間とが交互に存在するように前記半導体レーザを動作させる発振手順と、前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記測定対象からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手順と、この検出手順で得られた出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と前記第2の発振期間の各々について数える信号抽出手順と、時間的に隣接する前記第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して、これらの計数結果を2値化する2値化手順と、この2値化手順で得られた一定個数の2値化出力のパルスについて周期を測定する2値化出力周期測定手順と、前記2値化出力の一定個数のパルスについて実施された前記2値化出力周期測定手順の測定結果から前記2値化出力の周期の度数分布を作成する2値化出力周期度数分布作成手順と、前記2値化出力の周期の度数分布から前記2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出手順と、前記2値化出力周期測定手順の測定結果から前記2値化出力の周期の総和を算出する周期和算出手順と、前記2値化出力の周期の度数分布から、前記基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと前記基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて前記一定個数を補正する補正手順と、この補正手順で補正された値と前記周期和算出手順で算出された周期の総和に基づいて前記測定対象の振動周波数を算出する周波数算出手順とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、時間的に隣接する第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して干渉波形の計数結果を2値化し、2値化出力の周期を測定して一定時間における周期の度数分布を作成し、周期の度数分布から2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出し、一定時間の期間において2値化出力のパルスの数を数え、度数分布から、基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて2値化出力のパルスの計数結果を補正し、補正後の計数結果と一定時間に基づいて測定対象の振動周波数を算出することにより、2値化出力の計数誤差を補正することができるので、測定対象の振動周波数の測定精度を向上させることができる。
また、本発明によれば、時間的に隣接する第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して干渉波形の計数結果を2値化し、一定個数の2値化出力のパルスについて周期を測定して2値化出力の周期の度数分布を作成し、周期の度数分布から2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出し、周期の測定結果から2値化出力の周期の総和を算出し、度数分布から、基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて一定個数を補正し、補正した値と周期の総和に基づいて測定対象の振動周波数を算出することにより、測定対象の振動周波数の測定精度を向上させることができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る振動周波数計測装置の構成を示すブロック図である。
図1の振動周波数計測装置は、測定対象の物体10にレーザ光を放射する半導体レーザ1と、半導体レーザ1の光出力を電気信号に変換するフォトダイオード2と、半導体レーザ1からの光を集光して放射すると共に、物体10からの戻り光を集光して半導体レーザ1に入射させるレンズ3と、半導体レーザ1を駆動する発振波長変調手段となるレーザドライバ4と、フォトダイオード2の出力電流を電圧に変換して増幅する電流−電圧変換増幅部5と、電流−電圧変換増幅部5の出力電圧から搬送波を除去するフィルタ部6と、フィルタ部6の出力電圧に含まれる自己結合信号であるモードホップパルス(以下、MHPとする)の数を数える信号抽出部7と、信号抽出部7の計数結果に基づいて物体10の振動周波数を求める周波数計測部8と、周波数計測部8の計測結果を表示する表示部9とを有する。
フォトダイオード2と電流−電圧変換増幅部5とは、検出手段を構成している。以下、説明容易にするために、半導体レーザ1には、モードホッピング現象を持たない型(VCSEL型、DFBレーザ型)のものが用いられているものと想定する。
レーザドライバ4は、時間に関して一定の変化率で増減を繰り返す三角波駆動電流を注入電流として半導体レーザ1に供給する。これにより、半導体レーザ1は、注入電流の大きさに比例して発振波長が一定の変化率で連続的に増加する第1の発振期間と発振波長が一定の変化率で連続的に減少する第2の発振期間とを交互に繰り返すように駆動される。図2は、半導体レーザ1の発振波長の時間変化を示す図である。図2において、P1は第1の発振期間、P2は第2の発振期間、λaは各期間における発振波長の最小値、λbは各期間における発振波長の最大値、Ttは三角波の周期である。本実施の形態では、発振波長の最大値λbおよび発振波長の最小値λaはそれぞれ常に一定になされており、それらの差λb−λaも常に一定になされている。
半導体レーザ1から出射したレーザ光は、レンズ3によって集光され、物体10に入射する。物体10で反射された光は、レンズ3によって集光され、半導体レーザ1に入射する。ただし、レンズ3による集光は必須ではない。フォトダイオード2は、半導体レーザ1の内部又はその近傍に配置され、半導体レーザ1の光出力を電流に変換する。電流−電圧変換増幅部5は、フォトダイオード2の出力電流を電圧に変換して増幅する。
フィルタ部6は、変調波から重畳信号を抽出する機能を有するものである。図3(A)は電流−電圧変換増幅部5の出力電圧波形を模式的に示す図、図3(B)はフィルタ部6の出力電圧波形を模式的に示す図である。これらの図は、フォトダイオード2の出力に相当する図3(A)の波形(変調波)から、図2の半導体レーザ1の発振波形(搬送波)を除去して、図3(B)のMHP波形(干渉波形)を抽出する過程を表している。
次に、信号抽出部7と周波数計測部8の動作について説明する。図4は信号抽出部7と周波数計測部8の動作を示すフローチャートである。
信号抽出部7は、フィルタ部6の出力電圧に含まれるMHPの数を第1の発振期間P1と第2の発振期間P2の各々について数える(図4ステップS1)。信号抽出部7は、論理ゲートからなるカウンタを利用するものでもよいし、FFT(Fast Fourier Transform)を利用してMHPの周波数(すなわち単位時間あたりのMHPの数)を計測するものでもよい。
ここで、自己結合信号であるMHPについて説明する。図5に示すように、ミラー層1013から物体10までの距離をL、レーザの発振波長をλとすると、以下の共振条件を満足するとき、物体10からの戻り光と半導体レーザ1の光共振器内のレーザ光は強め合い、レーザ出力がわずかに増加する。
L=qλ/2 ・・・(1)
式(1)において、qは整数である。この現象は、物体10からの散乱光が極めて微弱であっても、半導体レーザ1の共振器内の見かけの反射率が増加することにより、増幅作用が生じ、十分観測できる。
図6は、半導体レーザ1の発振波長をある一定の割合で変化させたときの発振波長とフォトダイオード2の出力波形との関係を示す図である。式(1)に示したL=qλ/2を満足したときに、戻り光と光共振器内のレーザ光の位相差が0°(同位相)になって、戻り光と光共振器内のレーザ光とが最も強め合い、L=qλ/2+λ/4のときに、位相差が180°(逆位相)になって、戻り光と光共振器内のレーザ光とが最も弱め合う。そのため、半導体レーザ1の発振波長を変化させていくと、レーザ出力が強くなるところと弱くなるところとが交互に繰り返し現れ、このときのレーザ出力をフォトダイオード2で検出すると、図6に示すように一定周期の階段状の波形が得られる。このような波形は一般的には干渉縞と呼ばれる。この階段状の波形、すなわち干渉縞の1つ1つがMHPである。前記のとおり、ある一定時間において半導体レーザ1の発振波長を変化させた場合、測定距離に比例してMHPの数は変化する。
次に、周波数計測部8は、信号抽出部7が数えたMHPの数に基づいて物体10の振動周波数を算出する。図7は周波数計測部8の構成の1例を示すブロック図である。周波数計測部8は、信号抽出部7の計数結果等を記憶する記憶部80と、信号抽出部7の計数結果を2値化する2値化部81と、2値化部81から出力された2値化出力の周期を測定する周期測定部82と、2値化出力の周期の度数分布を作成する度数分布作成部83と、2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出部84と、2値化出力のパルスの数を数える2値化出力計数手段となるカウンタ85と、カウンタ85の計数結果を補正する補正部86と、補正された計数結果に基づいて物体10の振動周波数を算出する周波数算出部87とから構成される。
信号抽出部7の計数結果は、周波数計測部8の記憶部80に格納される。周波数計測部8の2値化部81は、記憶部80に格納された、信号抽出部7の計数結果を2値化する(図4ステップS2)。図8は2値化部81の動作を説明するための図であり、図8(A)は半導体レーザ1の発振波長の時間変化を示す図、図8(B)は信号抽出部7の計数結果の時間変化を示す図、図8(C)は2値化部81の出力D(t)を示す図である。図8(B)において、Nuは第1の発振期間P1の計数結果、Ndは第2の発振期間P2の計数結果である。
2値化部81は、時間的に隣接する2つの発振期間P1,P2の計数結果NuとNdの大小を比較して、これらの計数結果を2値化する。2値化部81は、具体的には以下の式を実行する。
If Nu(t)≧Nd(t−1) then D(t)=1 ・・・(2)
If Nu(t)<Nd(t−1) then D(t)=0 ・・・(3)
If Nd(t)≦Nu(t−1) then D(t)=1 ・・・(4)
If Nd(t)>Nu(t−1) then D(t)=0 ・・・(5)
式(2)〜式(5)において、(t)は現時刻tにおいて計測されたMHPの数であることを表し、(t−1)は現時刻tの1回前に計測されたMHPの数であることを表している。式(2)、式(3)は、現時刻tの計数結果が第1の発振期間P1の計数結果Nuで、1回前の計数結果が第2の発振期間P2の計数結果Ndの場合である。この場合、2値化部81は、現時刻tの計数結果Nu(t)が1回前の計数結果Nd(t−1)以上であれば、現時刻tの出力D(t)を「1」(ハイレベル)とし、現時刻tの計数結果Nu(t)が1回前の計数結果Nd(t−1)より小さい場合は、現時刻tの出力D(t)を「0」(ローレベル)とする。
式(4)、式(5)は、現時刻tの計数結果が第2の発振期間P2の計数結果Ndで、1回前の計数結果が第1の発振期間P1の計数結果Nuの場合である。この場合、2値化部81は、現時刻tの計数結果Nd(t)が1回前の計数結果Nu(t−1)以下であれば、現時刻tの出力D(t)を「1」とし、現時刻tの計数結果Nd(t)が1回前の計数結果Nu(t−1)より大きい場合は、現時刻tの出力D(t)を「0」とする。
こうして、信号抽出部7の計数結果は2値化される。2値化部81の出力D(t)は記憶部80に格納される。2値化部81は、以上のような2値化処理を、信号抽出部7によってMHPの数が測定される時刻毎(発振期間毎)に行う。
信号抽出部7の計数結果を2値化することは、物体10の変位の方向を判別することを意味する。つまり、半導体レーザ1の発振波長が増加しているときの計数結果Nuが、発振波長が減少しているときの計数結果Nd以上の場合(D(t)=1)、物体10の移動方向は半導体レーザ1に接近する方向であり、計数結果Nuが計数結果Ndより小さい場合(D(t)=0)、物体10の移動方向は半導体レーザ1から遠ざかる方向である。したがって、基本的には図8(C)に示した2値化出力の周期を求めることができれば、物体10の振動周波数を算出することができる。
周期測定部82は、記憶部80に格納された2値化出力D(t)の周期を測定する(図4ステップS3)。図9は周期測定部82の動作を説明するための図である。図9において、H1は2値化出力D(t)の立ち上がりを検出するためのしきい値、H2は2値化出力D(t)の立ち下がりを検出するためのしきい値である。
周期測定部82は、記憶部80に格納された2値化出力D(t)をしきい値H1と比較することにより、2値化出力D(t)の立ち上がりを検出し、2値化出力D(t)の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間tuuを測定することにより、2値化出力D(t)の周期を測定する。周期測定部82は、このような測定を2値化出力D(t)に立ち上がりエッジが発生する度に行う。
あるいは、周期測定部82は、記憶部80に格納された2値化出力D(t)をしきい値H2と比較することにより、2値化出力D(t)の立ち下がりを検出し、2値化出力D(t)の立ち下がりから次の立ち下がりまでの時間tddを測定することにより、2値化出力D(t)の周期を測定してもよい。周期測定部82は、このような測定を2値化出力D(t)に立ち下がりエッジが発生する度に行う。
周期測定部82の測定結果は記憶部80に格納される。次に、度数分布作成部83は、周期測定部82の測定結果から、一定時間T(T>Ttであり、例えば100×Tt、すなわち三角波100個分の時間)における周期の度数分布を作成する(図4ステップS4)。図10は度数分布の1例を示す図である。度数分布作成部83が作成した度数分布は、記憶部80に格納される。度数分布作成部83は、このような度数分布の作成をT時間毎に行う。
続いて、基準周期算出部84は、度数分布作成部83が作成した度数分布から、2値化出力D(t)の周期の代表値である基準周期T0を算出する(図4ステップS5)。一般に、周期の代表値は最頻値や中央値であるが、本実施の形態においては、最頻値や中央値が周期の代表値として適していない。そこで、基準周期算出部84は、階級値と度数との積が最大となる階級値を基準周期T0とする。表1に、度数分布の数値例およびこの数値例における階級値と度数との積を示す。
Figure 0005081776
表1の例では、度数が最大である最頻値(階級値)は1である。これに対して、階級値と度数との積が最大となる階級値は6であり、最頻値とは異なる値になっている。階級値と度数との積が最大となる階級値を基準周期T0とする理由については後述する。算出された基準周期T0の値は、記憶部80に格納される。基準周期算出部84は、このような基準周期T0の算出を、度数分布作成部83によって度数分布が作成される度に行う。
一方、カウンタ85は、周期測定部82および度数分布作成部83と並行して動作し、度数分布作成部83が度数分布作成の対象とする期間と同じ一定時間Tの期間において、2値化出力D(t)の立ち上がりエッジの数N(すなわち、2値化出力D(t)の「1」のパルスの数)を数える(図4ステップS6)。カウンタ85の計数結果Nは、記憶部80に格納される。カウンタ85は、このような2値化出力D(t)の計数をT時間毎に行う。
補正部86は、度数分布作成部83が作成した度数分布から、基準周期T0の0.5倍以下である階級の度数の総和Nsと、基準周期T0の1.5倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、カウンタ85の計数結果Nを次式のように補正する(図4ステップS7)。
N’=N−Ns+Nw ・・・(6)
式(6)において、N’は補正後の計数結果である。この補正後の計数結果N’は、記憶部80に格納される。補正部86は、このような補正をT時間毎に行う。
図11は度数の総和NsとNwを模式的に表す図である。図11において、Tsは基準周期T0の0.5倍の階級値、Twは基準周期T0の1.5倍の階級値である。図11における階級が、周期の代表値であることは言うまでもない。なお、図11では記載を簡略化するため、基準周期T0とTsとの間、及び基準周期T0とTwとの間の度数分布を省略している。
図12はカウンタ85の計数結果の補正原理を説明するための図であり、図12(A)は2値化出力D(t)を示す図、図12(B)は図12(A)に対応するカウンタ85の計数結果を示す図である。
本来、2値化出力D(t)の周期は物体10の振動周波数によって異なるが、物体10の振動周波数が不変であれば、2値化出力D(t)のパルスは同じ周期で出現する。しかし、ノイズのために、MHPの波形には欠落が生じたり、信号として数えるべきでない波形が生じたりして、結果として2値化出力D(t)の波形にも欠落や信号として数えるべきでない波形が生じ、2値化出力D(t)のパルスの計数結果に誤差が生じる。
信号の欠落が生じると、欠落が生じた箇所での2値化出力D(t)の周期Twは、本来の周期のおよそ2倍になる。つまり、2値化出力D(t)の周期が基準周期T0のおよそ2倍以上の場合には、信号に欠落が生じていると判断できる。そこで、周期Tw以上の階級の度数の総和Nwを信号が欠落した回数と見なし、このNwをカウンタ85の計数結果Nに加算することで、信号の欠落を補正することができる。
また、スパイクノイズなどによって本来の信号が分割された箇所での2値化出力D(t)の周期Tsは、本来の周期と比較して0.5倍よりも短い信号と0.5倍よりも長い信号の2つになる。つまり、2値化出力D(t)の周期が基準周期T0のおよそ0.5倍以下の場合には、信号を過剰に数えていると判断できる。そこで、周期Ts以下の階級の度数の総和Nsを信号を過剰に数えた回数と見なし、このNsをカウンタ85の計数結果Nから減算することで、誤って数えたノイズを補正することができる。以上が、式(6)に示した計数結果の補正原理である。
周波数算出部87は、補正部86が計算した補正後の計数結果N’に基づいて、物体10の振動周波数fsigを次式のように算出する(図4ステップS8)。
fsig=N’/T ・・・(7)
表示部9は、周波数計測部8が算出した振動周波数fsigの値を表示する。
以上のように、本実施の形態では、時間的に隣接する第1、第2の発振期間P1,P2の計数結果の大小を比較してMHPの計数結果を2値化し、2値化出力D(t)の周期を測定して一定時間Tにおける周期の度数分布を作成し、周期の度数分布から2値化出力D(t)の周期の分布の代表値である基準周期T0を算出し、一定時間Tの期間において2値化出力D(t)のパルスの数を数え、度数分布から、基準周期T0の0.5倍以下である階級の度数の総和Nsと基準周期T0の1.5倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて2値化出力D(t)のパルスの計数結果を補正することにより、2値化出力D(t)の計数誤差を補正することができるので、物体10の振動周波数の測定精度を向上させることができる。
次に、階級値と度数との積が最大となる階級値を基準周期T0とする理由について説明する。
波長変調(本実施の形態では三角波変調)を用いた自己結合型のレーザ計測装置においては、各計数期間におけるMHPの数は、物体10との距離に比例したMHPの数と計数期間における物体10の変位(速度)に比例したMHPの数との和もしくは差になる。物体10の振動の最大速度と物体10との距離の比と、半導体レーザ1の波長変化率の大小関係によって、計測装置で得られる信号の状況を以下の2通りに分けることができる。
まず、物体10の振動の最大速度と物体10との距離の比が、半導体レーザ1の波長変化率よりも小さい場合について説明する。図13は、この場合に本実施の形態の振動周波数計測装置で得られる信号を説明するための図であり、図13(A)は物体10との距離の時間変化を示す図、図13(B)は物体10の速度の時間変化を示す図、図13(C)は信号抽出部7の計数結果の時間変化を示す図、図13(D)は2値化部81による2値化出力D(t)を示す図である。図13(B)において,130は速度が小さい箇所を示し、131は物体10の移動方向が半導体レーザ1に接近する方向であることを示し、132は物体10の移動方向が半導体レーザ1から遠ざかる方向であることを示している。
物体10の振動の最大速度と物体10との距離の比が半導体レーザ1の波長変化率よりも小さい場合は、物体10との距離に比例したMHPの数が、計数期間における物体10の変位(速度)に比例したMHPの数よりも常に大きいため、半導体レーザ1の発振波長が増加しているときの計数結果Nuと発振波長が減少しているときの計数結果Ndとの差の絶対値が2つの計数期間(本実施の形態では発振期間P1とP2)における物体10の変位に常に比例することになる。この場合、Nu−Ndを時系列でプロットすると、半導体レーザ1への接近方向を正とした振動の速度を示す。そのため、Nu−Ndの符号が物体10の運動方向を示すことになり、この符号によって物体10の変位を2値化することができる。
このとき、度数分布作成部83によって作成される周期の度数分布は、図14のようになる。
図13(C)に示すように物体10の速度が小さい箇所133において、例えば外乱光などに起因するホワイトノイズが加わると、計数結果NuとNdの大小関係が本来の関係と反転する場合がある。その結果、図13(D)に示すように、2値化出力D(t)の符号が切り替わる箇所134において、2値化出力D(t)の符号が本来の値と逆の値になることがある。
また、例えば外乱光などに起因するスパイクノイズが加わると、図13(D)に示すように箇所135において2値化出力D(t)の符号が局所的に反転する。
その結果、度数分布作成部83によって作成される周期の度数分布は、図14に示すように、基準周期T0を中心とした正規分布140と、スパイクノイズに起因する符号反転による度数141と、ホワイトノイズに起因する符号逆転による度数142との和になる。また、2値化を実施したときの信号の欠落の度数143は、大きな速度を持った低周波ノイズが混入しない限り生じないことが多い。
次に、物体10の振動の最大速度と物体10との距離の比が、半導体レーザ1の波長変化率よりも大きい場合について説明する。図15は、この場合に本実施の形態の振動周波数計測装置で得られる信号を説明するための図であり、図15(A)は物体10との距離の時間変化を示す図、図15(B)は物体10の速度の時間変化を示す図、図15(C)は信号抽出部7の計数結果の時間変化を示す図、図15(D)は2値化部81による2値化出力D(t)を示す図である。図15(B)において,150は速度が小さい箇所を示し、151は物体10の移動方向が半導体レーザ1に接近する方向であることを示し、152は物体10の移動方向が半導体レーザ1から遠ざかる方向であることを示している。
物体10の振動の最大速度と物体10との距離の比が、半導体レーザ1の波長変化率よりも大きい場合は、物体10の最大速度付近で、物体10との距離に比例したMHPの数が、計数期間における物体10の変位(速度)に比例したMHPの数よりも小さくなるため、半導体レーザ1の発振波長が増加しているときの計数結果Nuと発振波長が減少しているときの計数結果Ndとの差が2つの計数期間(本実施の形態では発振期間P1とP2)における物体10の変位に比例する期間と、計数結果Nuと計数結果Ndとの和が2つの計数期間における物体10の変位に比例する期間とが存在する。
この場合、物体10の振動の速度は、図15(B)のようにNu−NdとNu+Ndを時系列でプロットしたグラフの合成で表現することができる。ただし、速度の方向は常にNuとNdとの大小関係と一致するため、Nu−Ndの符号が物体10の運動方向を示すことになり、この符号によって物体10の変位を2値化することができる。このとき、度数分布作成部83によって作成される周期の度数分布は、図14と同様である。
後述する実施の形態のように、MHPの計数結果を補正する場合には、MHPが小さいときの低周波ノイズによるMHPの波形の欠落の補正が重要であるが、本実施の形態のように物体10の変位を2値化した2値化出力D(t)を補正する場合においては、高周波ノイズの補正が重要になる。
高周波ノイズによる短い周期での符号の変化は物体10の本来の振動の周期の度数を上回ることがあり、周期の代表値として最頻値や中央値などを用いた場合、誤って振動周期よりも短いノイズの周期を基準として補正を掛けてしまう懸念がある。そのため、振動周波数を算出するための一定時間Tの期間において、ある階級の信号が占める割合、つまり階級値と度数との積が最も大きい階級値を基準周期T0として、カウンタ85の計数結果の補正を実施する。以上が、階級値と度数との積が最大となる階級値を基準周期T0とする理由である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、2値化出力D(t)の周期を第1の実施の形態と異なる方法で測定するものである。本実施の形態においても、振動周波数計測装置の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1、図7の符号を用いて説明する。図16は本実施の形態の周期測定部82の動作を説明するための図である。図16において、H1は2値化出力D(t)の立ち上がりを検出するためのしきい値、H2は2値化出力D(t)の立ち下がりを検出するためのしきい値である。
本実施の形態の周期測定部82は、記憶部80に格納された2値化出力D(t)をしきい値H1と比較することにより、2値化出力D(t)の立ち上がりを検出すると共に、2値化出力D(t)をしきい値H2と比較することにより、2値化出力D(t)の立ち下がりを検出する。そして、周期測定部82は、2値化出力D(t)の立ち上がりから次の立ち下がりまでの時間tudを測定すると共に、2値化出力D(t)の立ち下がりから次の立ち上がりまでの時間tduを測定することにより、2値化出力D(t)の周期を測定する。周期測定部82は、このような測定を2値化出力D(t)の立ち上がりまたは立ち下がりのどちらかが検出される度に行う。
以上のようにして、2値化出力D(t)の周期、より正確には半周期を測定することができる。2値化出力D(t)の半周期を測定することにより、基準周期算出部84が算出するT0も周期ではなく、正確には基準半周期T0となる。他の構成は第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、2値化出力D(t)の周期を第1、第2の実施の形態と異なる方法で測定するものである。本実施の形態においても、振動周波数計測装置の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図1、図7の符号を用いて説明する。
本実施の形態の周期測定部82は、2値化出力D(t)の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間tuuを測定することにより、2値化出力D(t)の周期を測定すると共に、2値化出力D(t)の立ち下がりから次の立ち下がりまでの時間tddを測定することにより、2値化出力D(t)の周期を測定する。周期測定部82は、このような測定を2値化出力D(t)の立ち上がりまたは立ち下がりのどちらかが検出される度に行う。
以上のようにして、2値化出力D(t)の周期を測定することができる。他の構成は第1の実施の形態と同様である。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。第1〜第3の実施の形態では、2値化出力D(t)の周期の度数分布と2値化出力D(t)のパルスの数とを求める時間を一定時間Tとしたが、この時間を可変長にしてもよい。
図17は本実施の形態の周波数計測部8aの構成の1例を示すブロック図である。周波数計測部8aは、記憶部80と、2値化部81と、周期測定部82aと、度数分布作成部83aと、基準周期算出部84と、補正部86aと、周波数算出部87aと、周期和算出部88とから構成される。
図18は本実施の形態の信号抽出部7と周波数計測部8aの動作を示すフローチャートである。半導体レーザ1、フォトダイオード2、レーザドライバ4、電流−電圧変換増幅部5、フィルタ部6、信号抽出部7、および周波数計測部8aの記憶部80と2値化部81の動作は、第1の実施の形態と同じである。
周期測定部82aは、記憶部80に格納された2値化出力D(t)の一定個数N(Nは2以上の自然数で、例えば100)個のパルスについて、周期を測定する(図18ステップS9)。2値化出力D(t)の周期の測定方法は、第1〜第3の実施の形態のいずれの方法を用いてもよい。周期測定部82aの測定結果は記憶部80に格納される。周期測定部82aは、このような測定を2値化出力D(t)の「1」のパルスがN個発生する度に行う。
度数分布作成部83aは、2値化出力D(t)の一定個数N個のパルスについて実施された周期測定部82aの測定結果から、周期の度数分布を作成する(図18ステップS10)。度数分布作成部83aが作成した度数分布は、記憶部80に格納される。度数分布作成部83aは、このような度数分布の作成を2値化出力D(t)の「1」のパルスがN個発生する度に行う。
基準周期算出部84の動作は、第1の実施の形態と同様である(図18ステップS5)。
周期和算出部88は、記憶部80に格納された周期測定部82aの測定結果から、2値化出力D(t)の一定個数N個のパルスについて測定された周期の総和Tを算出する(図18ステップS11)。算出された周期の総和Tは、記憶部80に格納される。
ただし、2値化出力D(t)の周期の測定方法として、第3の実施の形態の方法を用いる場合には、算出した値の1/2を周期の総和Tとする。
補正部86aは、度数分布作成部83aが作成した度数分布から、基準周期T0の0.5倍以下である階級の度数の総和Nsと、基準周期T0の1.5倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、一定個数Nを式(6)のように補正する(図18ステップS12)。補正後の値N’は、記憶部80に格納される。補正部86aは、このような補正を2値化出力D(t)の「1」のパルスがN個発生する度に行う。
周波数算出部87aは、補正部86aが算出した補正後の値N’と周期和算出部88が算出した周期の総和Tに基づいて、物体10の振動周波数fsigを式(7)のように算出する(図18ステップS13)。
その他の構成は、第1の実施の形態と同じである。こうして、本実施の形態のように、周波数計測部8の代わりに周波数計測部8aを用いる場合においても、物体10の振動周波数の測定精度を向上させることができる。
第1の実施の形態では、2値化出力D(t)の周期の度数分布と2値化出力D(t)のパルスの数とを求める時間が一定時間Tで固定されているため、周期の総和が一定時間Tと一致しない場合がある。このため、第1の実施の形態では、物体10の振動周波数に測定誤差が生じる可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、周期和算出部88で算出される周期の総和が式(7)で用いる時間Tと等しくなるようにしたので、第1の実施の形態と同様の効果が得られるだけでなく、振動周波数の測定精度をさらに向上させることができる。
なお、物体10の振動周波数fsigを求める際の母集団のTについて、母集団の境目に前記のNsに該当するパルスがあると、図19(B)、図19(C)のように凹凸両方のノイズの可能性が考えられるが、凹のノイズなのか凸のノイズなのか判断できないためNsの短いパルスが本来Tに含まれるものか否かを判断することが困難であるため、Tに誤差が生じる可能性がある。図19(A)はノイズがない場合、図19(B)はNsに該当する凹のノイズ190が存在する場合、図19(C)はNsに該当する凸のノイズ191が存在する場合を示している。そこで、図19(B)、図19(C)のような場合には、Tの境目の前後にNsのパルスがないようにTを選択すると良い。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、信号抽出部の別の構成例を示すものである。図20は本実施の形態の信号抽出部7aの構成の1例を示すブロック図である。信号抽出部7aは、判定部71と、論理積演算部(AND)72と、カウンタ73と、計数結果補正部74と、記憶部75とから構成される。判定部71とAND72とカウンタ73とは、干渉波形計数手段を構成している。
図21は計数結果補正部74の構成の1例を示すブロック図である。計数結果補正部74は、周期測定部740と、度数分布作成部741と、代表値算出部742と、補正値算出部743とから構成される。
図22(A)〜図22(F)は信号抽出部7aの動作を説明するための図であり、図22(A)はフィルタ部6の出力電圧の波形、すなわちMHPの波形を模式的に示す図、図22(B)は図22(A)に対応する判定部71の出力を示す図、図22(C)は信号抽出部7aに入力されるゲート信号GSを示す図、図22(D)は図22(B)に対応するカウンタ73の計数結果を示す図、図22(E)は信号抽出部7aに入力されるクロック信号CLKを示す図、図22(F)は図22(B)に対応する周期測定部740の測定結果を示す図である。
まず、信号抽出部7aの判定部71は、図22(A)に示すフィルタ部6の出力電圧がハイレベル(H)かローレベル(L)かを判定して、図22(B)のような判定結果を出力する。このとき、判定部71は、フィルタ部6の出力電圧が上昇してしきい値TH1以上になったときにハイレベルと判定し、フィルタ部6の出力電圧が下降してしきい値TH2(TH2<TH1)以下になったときにローレベルと判定することにより、フィルタ部6の出力を2値化する。
AND72は、判定部71の出力と図22(C)のようなゲート信号GSとの論理積演算の結果を出力し、カウンタ73は、AND72の出力の立ち上がりをカウントする(図22(D))。ここで、ゲート信号GSは、計数期間(本実施の形態では第1の発振期間P1または第2の発振期間P2)の先頭で立ち上がり、計数期間の終わりで立ち下がる信号である。したがって、カウンタ73は、計数期間中のAND72の出力の立ち上がりエッジの数(すなわち、MHPの立ち上がりエッジの数)を数えることになる。
一方、計数結果補正部74の周期測定部740は、計数期間中のAND72の出力の立ち上がりエッジの周期(すなわち、MHPの周期)を立ち上がりエッジが発生する度に測定する。このとき、周期測定部740は、図22(E)に示すクロック信号CLKの周期を1単位としてMHPの周期を測定する。図22(F)の例では、周期測定部740は、MHPの周期としてTα,Tβ,Tγを順次測定している。図22(E)、図22(F)から明らかなように、周期Tα,Tβ,Tγの大きさは、それぞれ5クロック、4クロック、2クロックである。クロック信号CLKの周波数は、MHPの取り得る最高周波数に対して十分に高いものとする。
記憶部75は、カウンタ73の計数結果と周期測定部740の測定結果を記憶する。
ゲート信号GSが立ち下がり、計数期間が終了した後、計数結果補正部74の度数分布作成部741は、記憶部75に記憶された測定結果から計数期間中のMHPの周期の度数分布を作成する。
続いて、計数結果補正部74の代表値算出部742は、度数分布作成部741が作成した度数分布から、MHPの周期の中央値(メジアン)T0を算出する。
計数結果補正部74の補正値算出部743は、度数分布作成部741が作成した度数分布から、周期の中央値T0の0.5倍以下である階級の度数の総和Nsaと、周期の中央値T0の1.5倍以上である階級の度数の総和Nwaとを求め、カウンタ73の計数結果を次式のように補正する。
Na’=Na−Nsa+Nwa ・・・(8)
式(8)において、Naはカウンタ73の計数結果であるMHPの数、Na’は補正後の計数結果である。式(8)に示した計数結果の補正原理は、図12を用いて説明した、カウンタ85の計数結果の補正原理と同じである。
補正値算出部743は、式(8)により計算した補正後の計数結果Na’の値を周波数計測部8,8aに出力する。信号抽出部7aは、以上のような処理を第1の発振期間P1と第2の発振期間P2の各々について行う。なお、本実施の形態では、MHPの周期の代表値として中央値を用いたが、MHPの周期の代表値として最頻値を用いてもよい。
以上、本実施の形態で説明した信号抽出部7aを、第1〜第4の実施の形態において、信号抽出部7の代わりに使用することが可能である。
信号抽出部7aによれば、計数期間中のMHPの周期を測定し、この測定結果から計数期間中のMHPの周期の度数分布を作成し、度数分布からMHPの周期の代表値を算出し、度数分布から、代表値の0.5倍以下である階級の度数の総和Nsaと、代表値の1.5倍以上である階級の度数の総和Nwaとを求め、これらの度数NsaとNwaに基づいてカウンタの計数結果を補正することにより、MHPの計数誤差を補正することができるので、物体10の振動周波数の測定精度を更に向上させることができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。第1〜第5の実施の形態では、MHP波形を含む電気信号を検出する検出手段としてフォトダイオード2と電流−電圧変換増幅部5とを用いたが、フォトダイオードを使用することなくMHP波形を抽出することも可能である。図23は本発明の第6の実施の形態に係る振動周波数計測装置の構成を示すブロック図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の振動周波数計測装置は、第1〜第5の実施の形態のフォトダイオード2と電流−電圧変換増幅部5の代わりに、検出手段として電圧検出回路11を用いるものである。
電圧検出回路11は、半導体レーザ1の端子間電圧、すなわちアノード−カソード間電圧を検出して増幅する。半導体レーザ1から放射されたレーザ光と物体10からの戻り光とによって干渉が生じるとき、半導体レーザ1の端子間電圧には、MHP波形が現れる。したがって、半導体レーザ1の端子間電圧からMHP波形を抽出することが可能である。
フィルタ部6は、電圧検出回路11の出力電圧から搬送波を除去する。振動周波数計測装置のその他の構成は、第1〜第5の実施の形態と同じである。
こうして、本実施の形態では、フォトダイオードを使用することなくMHP波形を抽出することができ、第1〜第5の実施の形態と比較して振動周波数計測装置の部品を削減することができ、振動周波数計測装置のコストを低減することができる。また、本実施の形態では、フォトダイオードを使用しないので、外乱光による影響を除去することができる。
本実施の形態では、レーザドライバ4から半導体レーザ1に供給する駆動電流をレーザ発振のしきい値電流付近に制御することが好ましい。これにより、半導体レーザ1の端子間電圧からMHPを抽出することが容易になる。
なお、第1〜第6の実施の形態において少なくとも信号抽出部7,7aと周波数計測部8,8aとは、例えばCPU、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このようなコンピュータを動作させるためのプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカードなどの記録媒体に記録された状態で提供される。CPUは、読み込んだプログラムを記憶装置に書き込み、このプログラムに従って第1〜第6の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、レーザを用いて物体の振動周波数を計測する技術に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る振動周波数計測装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における半導体レーザの発振波長の時間変化の1例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における電流−電圧変換増幅部の出力電圧波形およびフィルタ部の出力電圧波形を模式的に示す波形図である。 本発明の第1の実施の形態における信号抽出部と周波数計測部の動作を示すフローチャートである。 モードホップパルスについて説明するための図である。 半導体レーザの発振波長とフォトダイオードの出力波形との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における周波数計測部の構成の1例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における2値化部の動作を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における周期測定部の動作を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における周期の度数分布の1例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態においてカウンタの計数結果の補正に用いる度数を模式的に表す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるカウンタの計数結果の補正原理を説明するための図である。 物体の振動の最大速度と物体との距離の比が半導体レーザの波長変化率よりも小さい場合に、本発明の第1の実施の形態に係る振動周波数計測装置で得られる信号を説明するための図である。 図13の2値化出力に応じて作成される周期の度数分布を示す図である。 物体の振動の最大速度と物体との距離の比が半導体レーザの波長変化率よりも大きい場合に、本発明の第1の実施の形態に係る振動周波数計測装置で得られる信号を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態における周期測定部の動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態における周波数計測部の構成の1例を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態における信号抽出部と周波数計測部の動作を示すフローチャートである。 2値化出力にノイズが存在する場合の一定時間の設定の仕方を説明するための図である。 本発明の第5の実施の形態における信号抽出部の構成の1例を示すブロック図である。 図20の信号抽出部における計数結果補正部の構成の1例を示すブロック図である。 図20の信号抽出部の動作を説明するための図である。 本発明の第6の実施の形態に係る振動周波数計測装置の構成を示すブロック図である。 従来の計測装置においてフォトダイオードの出力に現れるドップラビート波の1例を示す図およびドップラビート波の傾きから物体の変位の方向を判別する方向判別回路の出力電圧の1例を示す図である。
符号の説明
1…半導体レーザ、2…フォトダイオード、3…レンズ、4…レーザドライバ、5…電流−電圧変換増幅部、6…フィルタ部、7,7a…信号抽出部、8,8a…周波数計測部、9…表示部、10…物体、11…電圧検出回路、71…判定部、72…論理積演算部、73…カウンタ、74…計数結果補正部、75…記憶部、80…記憶部、81…2値化部、82,82a…周期測定部、83,83a…度数分布作成部、84…基準周期算出部、85…カウンタ、86,86a…補正部、87,87a…周波数算出部、88…周期和算出部、740…周期測定部、741…度数分布作成部、742…代表値算出部、743…補正値算出部。

Claims (14)

  1. 測定対象にレーザ光を放射する半導体レーザと、
    発振波長が連続的に単調増加する期間を少なくとも含む第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する期間を少なくとも含む第2の発振期間とが交互に存在するように前記半導体レーザを動作させる発振波長変調手段と、
    前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記測定対象からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手段と、
    この検出手段の出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と前記第2の発振期間の各々について数える信号抽出手段と、
    時間的に隣接する前記第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して、これらの計数結果を2値化する2値化手段と、
    この2値化手段から出力された2値化出力の周期を測定する2値化出力周期測定手段と、
    この2値化出力周期測定手段の測定結果から一定時間における2値化出力の周期の度数分布を作成する2値化出力周期度数分布作成手段と、
    前記2値化出力の周期の度数分布から前記2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出手段と、
    前記2値化出力周期度数分布作成手段が度数分布作成の対象とする期間と同じ一定時間の期間において前記2値化出力のパルスの数を数える2値化出力計数手段と、
    前記2値化出力の周期の度数分布から、前記基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと前記基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて前記2値化出力計数手段の計数結果を補正する補正手段と、
    この補正手段で補正された計数結果と前記一定時間に基づいて前記測定対象の振動周波数を算出する周波数算出手段とを備えることを特徴とする振動周波数計測装置。
  2. 測定対象にレーザ光を放射する半導体レーザと、
    発振波長が連続的に単調増加する期間を少なくとも含む第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する期間を少なくとも含む第2の発振期間とが交互に存在するように前記半導体レーザを動作させる発振波長変調手段と、
    前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記測定対象からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手段と、
    この検出手段の出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と前記第2の発振期間の各々について数える信号抽出手段と、
    時間的に隣接する前記第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して、これらの計数結果を2値化する2値化手段と、
    この2値化手段から出力された一定個数の2値化出力のパルスについて周期を測定する2値化出力周期測定手段と、
    前記2値化出力の一定個数のパルスについて実施された前記2値化出力周期測定手段の測定結果から前記2値化出力の周期の度数分布を作成する2値化出力周期度数分布作成手段と、
    前記2値化出力の周期の度数分布から前記2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出手段と、
    前記2値化出力周期測定手段の測定結果から前記2値化出力の周期の総和を算出する周期和算出手段と、
    前記2値化出力の周期の度数分布から、前記基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと前記基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて前記一定個数を補正する補正手段と、
    この補正手段で補正された値と前記周期和算出手段で算出された周期の総和に基づいて前記測定対象の振動周波数を算出する周波数算出手段とを備えることを特徴とする振動周波数計測装置。
  3. 請求項1または2記載の振動周波数計測装置において、
    前記基準周期算出手段は、階級値と度数との積が最大となる階級値を前記基準周期とすることを特徴とする振動周波数計測装置。
  4. 請求項1または2記載の振動周波数計測装置において、
    前記信号抽出手段は、
    前記検出手段の出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と第2の発振期間の各々について数える干渉波形計数手段と、
    この干渉波形計数手段が干渉波形の数を数える計数期間中の前記干渉波形の周期を干渉波形が入力される度に測定する干渉波形周期測定手段と、
    この干渉波形周期測定手段の測定結果から前記計数期間中の干渉波形の周期の度数分布を作成する干渉波形周期度数分布作成手段と、
    前記干渉波形の周期の度数分布から前記干渉波形の周期の分布の代表値を算出する代表値算出手段と、
    前記干渉波形の周期の度数分布から、前記代表値の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsaと、前記代表値の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwaとを求め、これらの度数NsaとNwaに基づいて前記干渉波形計数手段の計数結果を補正し、補正後の計数結果を出力する補正値算出手段とからなることを特徴とする振動周波数計測装置。
  5. 請求項1または2記載の振動周波数計測装置において、
    前記2値化出力周期測定手段は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間、または前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち下がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とする振動周波数計測装置。
  6. 請求項1または2記載の振動周波数計測装置において、
    前記2値化出力周期測定手段は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち下がりまでの時間を測定すると共に、前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち上がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とする振動周波数計測装置。
  7. 請求項1または2記載の振動周波数計測装置において、
    前記2値化出力周期測定手段は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間を測定すると共に、前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち下がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とする振動周波数計測装置。
  8. 半導体レーザを用いて測定対象の振動周波数を計測する振動周波数計測方法において、
    発振波長が連続的に単調増加する期間を少なくとも含む第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する期間を少なくとも含む第2の発振期間とが交互に存在するように前記半導体レーザを動作させる発振手順と、
    前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記測定対象からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手順と、
    この検出手順で得られた出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と前記第2の発振期間の各々について数える信号抽出手順と、
    時間的に隣接する前記第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して、これらの計数結果を2値化する2値化手順と、
    この2値化手順で得られた2値化出力の周期を測定する2値化出力周期測定手順と、
    この2値化出力周期測定手順の測定結果から一定時間における2値化出力の周期の度数分布を作成する2値化出力周期度数分布作成手順と、
    前記2値化出力の周期の度数分布から前記2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出手順と、
    前記2値化出力周期度数分布作成手順が度数分布作成の対象とする期間と同じ一定時間の期間において前記2値化出力のパルスの数を数える2値化出力計数手順と、
    前記2値化出力の周期の度数分布から、前記基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと前記基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて前記2値化出力計数手順の計数結果を補正する補正手順と、
    この補正手順で補正された計数結果と前記一定時間に基づいて前記測定対象の振動周波数を算出する周波数算出手順とを備えることを特徴とする振動周波数計測方法。
  9. 半導体レーザを用いて測定対象の振動周波数を計測する振動周波数計測方法において、
    発振波長が連続的に単調増加する期間を少なくとも含む第1の発振期間と発振波長が連続的に単調減少する期間を少なくとも含む第2の発振期間とが交互に存在するように前記半導体レーザを動作させる発振手順と、
    前記半導体レーザから放射されたレーザ光と前記測定対象からの戻り光との自己結合効果によって生じる干渉波形を含む電気信号を検出する検出手順と、
    この検出手順で得られた出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と前記第2の発振期間の各々について数える信号抽出手順と、
    時間的に隣接する前記第1、第2の発振期間の計数結果の大小を比較して、これらの計数結果を2値化する2値化手順と、
    この2値化手順で得られた一定個数の2値化出力のパルスについて周期を測定する2値化出力周期測定手順と、
    前記2値化出力の一定個数のパルスについて実施された前記2値化出力周期測定手順の測定結果から前記2値化出力の周期の度数分布を作成する2値化出力周期度数分布作成手順と、
    前記2値化出力の周期の度数分布から前記2値化出力の周期の分布の代表値である基準周期を算出する基準周期算出手順と、
    前記2値化出力周期測定手順の測定結果から前記2値化出力の周期の総和を算出する周期和算出手順と、
    前記2値化出力の周期の度数分布から、前記基準周期の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsと前記基準周期の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwとを求め、これらの度数NsとNwに基づいて前記一定個数を補正する補正手順と、
    この補正手順で補正された値と前記周期和算出手順で算出された周期の総和に基づいて前記測定対象の振動周波数を算出する周波数算出手順とを備えることを特徴とする振動周波数計測方法。
  10. 請求項8または9記載の振動周波数計測方法において、
    前記基準周期算出手順は、階級値と度数との積が最大となる階級値を前記基準周期とすることを特徴とする振動周波数計測方法。
  11. 請求項8または9記載の振動周波数計測方法において、
    前記信号抽出手順は、
    前記検出手順で得られた出力信号に含まれる前記干渉波形の数を、前記第1の発振期間と第2の発振期間の各々について数える干渉波形計数手順と、
    この干渉波形計数手順で干渉波形の数を数える計数期間中の前記干渉波形の周期を干渉波形が入力される度に測定する干渉波形周期測定手順と、
    この干渉波形周期測定手順の測定結果から前記計数期間中の干渉波形の周期の度数分布を作成する干渉波形周期度数分布作成手順と、
    前記干渉波形の周期の度数分布から前記干渉波形の周期の分布の代表値を算出する代表値算出手順と、
    前記干渉波形の周期の度数分布から、前記代表値の第1の所定数倍以下である階級の度数の総和Nsaと、前記代表値の第2の所定数倍以上である階級の度数の総和Nwaとを求め、これらの度数NsaとNwaに基づいて前記干渉波形計数手順の計数結果を補正し、補正後の計数結果を出力する補正値算出手順とからなることを特徴とする振動周波数計測方法。
  12. 請求項8または9記載の振動周波数計測方法において、
    前記2値化出力周期測定手順は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間、または前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち下がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とする振動周波数計測方法。
  13. 請求項8または9記載の振動周波数計測方法において、
    前記2値化出力周期測定手順は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち下がりまでの時間を測定すると共に、前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち上がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とする振動周波数計測方法。
  14. 請求項8または9記載の振動周波数計測方法において、
    前記2値化出力周期測定手順は、前記2値化出力の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間を測定すると共に、前記2値化出力の立ち下がりから次の立ち下がりまでの時間を測定することにより、前記2値化出力の周期を測定することを特徴とする振動周波数計測方法。
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