JP2013184384A - オガ粉製造装置用螺旋状カッター及びそれを用いたオガ粉製造装置 - Google Patents

オガ粉製造装置用螺旋状カッター及びそれを用いたオガ粉製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】オガ屑製造装置に用いるカッターを、生産時に回転速度を落とさなくとも済み、かつ騒音の解消及びカッターの寿命の向上並びにモーターの軸馬力を向上させるものとする。
【解決手段】本発明は木材の端部を切削、破砕するカッター刃を取り付けるドラム円周上に複数枚のキ―溝を設けたドラムに対して、カッターを嵌合するキ―として作用する突起を設けたカッター刃を螺旋状に組み立てた螺旋状カッターを用い、ドラム円周上で、段階的に回転数を落とした状況下で木材を切削、破砕することにより、カッター刃の長寿命化、軸馬力の向上による装置の安定運転を図ろうとするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は木材の端部を切削、破砕するオガ粉製造装置用螺旋状カッター及びそれを用いたオガ屑製造装置に関する。
従来、オガ粉を製造するために、原料となる木材の端部をカッターで切削、破砕するオガ粉製造装置が使用されている。
このオガ粉製造装置に用いられるカッター刃は、高速で回転するカッターに原料を押し付ける一列同時切削方式のものが多く用いられている。特許文献1に開示されているように回転軸に鋸刃を軸線方向に間隔をあけて傾斜状に取り付けた丸鋸式のものや、特許文献2に開示されているように、回転軸に円筒状のドラムを取付け、このドラムの外周面に鋸刃を軸線と平行直線状に取り付けたものがある。さらに発明者は、特許文献3に示されるようにカッター本体の外周面に複数の鋸刃をオガ粉を搬送するために螺旋状のオガ粉搬送溝を形成させるようにしたものを開示している。
特開2002―18816号公報 特開平7―32320号公報 特開2006―289840公報
従来のオガ粉製造装置(特許文献1または2)では、カッター刃がカッターの軸方向に横一列に並んだ方式であり、回転を落とすとカッター刃が木材に噛み込んだり、オガ粉の移動を容易にするためにカッターは高速回転を要求される。
その結果、カッターの刃先は熱を持ち、騒音の発生につながる。また、カッター刃の消耗や消費電力の増大によりオガ粉の製造コストが高くつくなど改善すべき点がある。また、発明者の螺旋状のオガ粉搬送溝を有したカッターでは騒音の発生、カッター刃の消耗や使用電力は抑えられるようになったものの、螺旋状の溝を形成するために積層するカッター刃の刃先の送り角度をボルトの通し穴の数に制限があるため小さくできず、カッター刃の負荷が増大する問題点があった。
そのためにカッター部を形成するために鋸刃の位置が異なる多数のカッター刃の準備や貫通穴へのボルトのボルト通しの手間が大きかった。そこで、本発明では、カッター刃の負荷を軽減し、容易に交換作業ができ、準備すべき部品点数が少なくて済む螺旋状カッター及びそれを備えたオガ粉製造装置を提供することを目的とした。
そこで、発明者は、木材の端部を切削し破砕するオガ粉製造装置に使用する螺旋状カッターであって、駆動軸にディスク状のカッター刃の刃先が螺旋状に配置するように取付け可能なキ―溝を複数条円周上に設けた円筒形カッター取付けドラムと、このカッター取付けドラムに嵌合するキ―として作用する突起を設けたディスク状のカッター刃を複数枚備え、これらをカッター刃が螺旋状に配置するようにカッター取付けドラムの円周上に重ね合わせて取付け、組立て可能としたことを特徴とする螺旋状カッターを発明した。
さらには、カッター取付けドラムの円周上に設けられた複数条のキ―溝に、ディスク状のカッター刃のカッター取付けドラムに嵌合するキ―として作用する突起をカッター刃の刃先が連続性を高くして螺旋状に配置するためにカッター取付けドラムのキー溝を順にずらしてカッター刃を重ね合わせ取付け、組立てることが好ましい。また、カッター取付けドラムの円周上に設けた複数条のキ―溝の位置を、カッター刃を重ね合わせ取付けた時に、カッター刃の刃先が螺旋状に配置されるようずらすべき中心角分だけずらして配置してあるとより好ましい。
この螺旋状カッターをオガ粉製造装置の駆動軸に設置し、螺旋状のオガ粉搬送溝を形成させたオガ粉製造装置を提供することができる。このとき、螺旋状カッターがカッター取付けドラムの円周上に設けた複数条のキ―溝の位置を、カッター刃の刃先を螺旋状に配置させるためにずらすべき中心角分だけずらして形成させるとオガ粉搬送溝がより連続的となり、スムーズなオガ粉搬送に寄与する。
以上のことにより、よって、カッター刃への負荷を軽減できるので騒音の発生、カッター刃の消耗や使用電力は抑えられるとともに、一種類のカッター刃を準備し、それを順にキー溝をずらして重ねて設置するだけなので容易に交換作業ができ、準備すべき部品点数が少なくて済むようになる。
本発明では、螺旋状にオガ粉搬送溝を形成させた螺旋状カッターを備えたオガ粉製造装置により、切削、破砕されたオガ粉が螺旋状に形成された搬送溝を通って円滑に搬送される従来の機能に加え、カッター取付けドラムのキー溝数を多くするほどオガ粉搬送溝を形成するカッター刃の刃先のらせん状の並びがスムースにすることができ、オガ粉の搬送負荷が軽減されるのでカッター刃の磨耗が少なくなる。よって、従来の機種と比較して回転数を相当数低く設定できる。すなわち、モーターの負荷が少なくなり、騒音を激減でき、カッター刃等の償却費や電気使用料等コストの引き下げに貢献できる。
本発明のオガ粉製造装置の全体構成を説明するための説明図(カッター部は断面を図示) 螺旋状カッター部を駆動軸に垂直な面で切った断面の拡大図 螺旋状カッター部の平面図 螺旋状カッター部を軸方向から見た図 螺旋状カッター部の部品構成図
以下に、本発明にかかるオガ粉製造装置の具体的構造について図面を参照しながら説明する。なお、本発明はこの範囲に限るものではない。
図1に示すようにオガ粉製造装置100は、螺旋状カッターに原料木材を搬送供給する投入コンベア1と、螺旋状カッターを収容する螺旋状カッター部200と、切削破砕したオガ粉を集塵圧送する集塵機9とオガ粉搬送配管10と、製造されたオガ粉を分離し保管するサイクロン付きサイロ11と、それらを配置据え付ける架台より構成される。
原料となる木材は、図1の投入コンベア1の左手より投入、螺旋状カッター部200に搬送される。このとき木材を送り込む投入コンベヤー1と材料押さえ込みローラー2によって螺旋状カッター部200へ確実に送り込まれる。送り込まれた木材は螺旋状カッター5とオガ粉製造部シュート3に取り付けられた複数の受刃7により、切削され破砕される。生産されたオガ粉はオガ粉選別用ネット6によって選別される。オガ粉選別用ネットに残った残材は再び螺旋状カッターと受刃7により粉砕されてオガ粉となり、集塵機9によって、吸塵され、オガ粉搬送配管10を通してサイクロン付サイロ11へ送り込まれ気流とオガ粉に分離される。回収されたオガ粉は、当該サイロに保管される。
螺旋状カッター部200に用いられる螺旋状カッターは、カッター刃の直径が305ミリメートルの場合、周上に通常3から100の刃数を有するディスク状のカッター刃4を通常12枚ないし80枚と、それらを刃先が螺旋状になるよう重ね組み込むための円筒状のカッター取付けドラム5と、カッター押えキャップ13と、カッター締め付けナット14とよりなる。なお、カッター刃の積層する枚数は、原料木材の投入口の間口により変えられる。
ディスク状のカッター刃4は、図及び図4に示すように外周に等間隔のピッチで通常すくい角を有する刃先を備え、円筒状のカッター取付けドラム5に適合する開口とその開口の内周上に嵌合するキ―として作用する突起を設けてある。カッター刃の刃数は、製造するオガ粉の仕様、原材料、螺旋状カッターの大きさ、オガ粉製造装置の能力等に基づき決められる。
カッター取付けドラム5には、図5に示すようにディスク状のカッター刃4の刃先が螺旋状になるよう重ね組み込むためのキー溝が円柱表面に軸方向に平行に切られている。このキー溝の間隔は、必ずしも均一でなくとも良いが、製作上及びコスト並びに取り扱い性からは均一であることが好ましい。
螺旋状カッターの組み立ては、オガ粉製造装置の駆動軸15にカッター取付けドラム5を挿入し、カッター取付けドラム5の外周上のキー溝のひとつを基点としてそこに基準となるキーを合わせてカッター刃を差し込みセットし、次のカッター刃を基点のキー溝の隣のキー溝に合わせて差し込みセットし、これを順に繰り返してカッター刃を積層し、螺旋状のオガ粉搬送溝を形成させる。このとき螺旋条痕の数はカッター刃の刃数に一致し、カッター刃の外周をその数で除すると螺旋のピッチとなる。螺旋条痕の傾きは、カッター取付けドラム5に設置したキー溝のピッチに依存し、キー溝の数を少なくするかまたはカッター刃のキーを隣接する溝を飛ばしてセットすると、粗い螺旋を形成させることができるので原材料や製造するオガ粉の性状によりセット方法を決定する。カッター刃をすべてセットした後、カッター押えキャップ13と、カッター締め付けナット14を用いて固定する。このようにして螺旋状カッターを組み立てるため、必要なカッター刃は一種類で済み、製作コストと予備カッター刃の数を減らすことができる。
刃先の破損時は、螺旋状カッターの組み立ての逆の順序で行い、破損したカッター刃を交換したら再度そこから組み立て直すことで済むので状況によっては大幅に手間を省くことができる。
以上、当該螺旋状カッターを備えたオガ粉製造装置では、ドラム円周上で、段階的に回転数を落とした状況下で木材を切削、破砕することが可能となり、カッター刃の長寿命化、軸馬力の向上による装置の安定運転を図ることができるようになった。
螺旋状カッターの組み立ては、図5に示したようにオガ粉製造装置の駆動軸15にカッター取付けドラム5を挿入し、カッター取付けドラム5の外周上のキー溝のひとつを基点としてそこに基準となるキーを合わせて刃数が6のカッター刃を差し込みセットし、次に同じ種類のカッター刃を基点のキー溝の隣のキー溝に合わせて差し込みセットし、これを順に16枚差し込みカッター刃を積層し、螺旋状のオガ粉搬送溝を形成させた。このとき螺旋条痕の数はカッター刃の刃数である6条であり、カッター刃の刃先が形成する螺旋のピッチは外周が900ミリメートルのカッター刃なので約150ミリメートルとなる。カッター刃をすべてセットした後、カッター押えキャップ13と、カッター締め付けナット14を用いて固定し、螺旋状カッター刃とした。このようにして組み立てた螺旋状カッターを用いて杉材のオガ粉を製造したところ、必要なカッター刃は一種類で済み、低い負荷電力で異常な発熱もなく、連続的に安定運転することができた。また製作コストは予備カッター刃の数を減らす必要枚数プラス2枚とすることができ大きく削減することができた。
100 オガ粉製造装置
200 螺旋状カッター部
1 投入コンベヤー
2 材料押さえ送り込みローラー
3 オガ粉製造部シュート
4 カッター刃先
5 カッター取付けドラム
6 オガ粉選別用ネット
7 受刃先
8 カッター駆動モーター
9 集塵機
10 オガ粉搬送配管
11 サイクロン付サイロ
12 集塵機駆動モーター
13 カッター押えキャップ
14 カッター締め付けナット
15 駆動軸

Claims (5)

  1. 木材の端部を切削し破砕するオガ粉製造装置に使用する螺旋状カッターであって、駆動軸にディスク状のカッター刃の刃先が螺旋状に配置するように取付け可能なキ―溝を複数条円周上に設けた円筒形カッター取付けドラムと、このカッター取付けドラムに嵌合するキ―として作用する突起を設けたディスク状のカッター刃を複数枚備え、これらをカッター刃の刃先が螺旋状に配置するようにカッター取付けドラムに重ね合わせて取付け、組立てられたことを特徴とする螺旋状カッター。
  2. 請求項1に記載の螺旋状カッターであって、カッター取付けドラムの円周上に設けられた複数条のキ―溝に、ディスク状のカッター刃のカッター取付けドラムに嵌合するキ―として作用する突起をカッター刃の刃先が螺旋状に配置するように前記キー溝を順にずらしてカッター刃を重ね合わせ取付け、組立てられたことを特徴とする螺旋状カッター。
  3. 請求項2に記載の螺旋状カッターであって、カッター取付けドラムの円周上に設けた複数条のキ―溝の位置を、カッター刃を重ね合わせ取付けた時に、カッター刃の刃先が螺旋状に配置されるようずらすべき中心角分だけずらして配置したことを特徴とする螺旋状カッター。
  4. 木材の端部を切削し破砕するオガ粉製造装置であって、駆動軸にディスク状のカッター刃の刃先が螺旋状に配置するように取付け可能なキ―溝を複数条円周上に設けた円筒形カッター取付けドラムと、このカッター取付けドラムに嵌合するキ―として作用する突起を設けたディスク状のカッター刃を複数枚備え、これらをカッター刃の刃先が螺旋状に配置するようにカッター取付けドラムに順に重ね合わせ取付け、組立て螺旋状のオガ粉搬送溝を形成させた螺旋状カッターを駆動軸に設置したことを特徴とするオガ粉製造装置。
  5. 請求項4に記載のオガ粉製造装置であって、螺旋状カッターがカッター取付けドラムの円周上に設けた複数条のキ―溝の位置を、カッター刃の刃先を螺旋状に配置させるためにずらすべき中心角分だけずらして配置した螺旋状カッターであることを特徴とするオガ粉製造装置。
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