JP2013182929A - 2軸延伸飽和ポリエステルフィルム、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュール - Google Patents

2軸延伸飽和ポリエステルフィルム、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】耐加水分解性に優れ、膜厚均一性が良好である2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの提供。
【解決手段】(A)飽和ポリエステル、(B)ポリカルボジイミド、(C)カルボジイミド化触媒を含み、イソシアネート基量が50モル/トン以下であることを特徴とする2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、2軸延伸飽和ポリエステルフィルム、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュールに関する。
太陽電池モジュールは、一般に、太陽光が入射する受光面側にガラス又はフロントシートの上に/透明な充填材料(以下、封止材ともいう。)/太陽電池素子/封止材/バックシート(以下、BSとも言う)がこの順に積層された構造を有している。具体的には、太陽電池素子は一般にEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)等の樹脂(封止材)で包埋し、更にこの上に太陽電池用保護シートを貼り付けた構造に構成される。また、この太陽電池用保護シートとしては、従来、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレート(以下、PET)フィルムが使用されている。
しかし、太陽電池用保護シート、その中でも特に最外層となる太陽電池モジュール用のバックシート(BS)は、屋外の風雨などに曝されるような環境下に長期間置かれる状況が想定されるものであるため、優れた耐候性が求められる。
ここで、太陽電池モジュール用のバックシートとしても用いられるPET等のポリエステルフィルムは、優れた耐熱性、機械特性及び耐薬品性などを有しているため、工業的に多く用いられているが、未だ改善の余地がある。このようにポリエステルフィルムの特性を改善する技術として、特許文献1には、PETに末端封止剤としてポリカルボジイミドなどを添加して、結晶化パラメータ、カルボキシル末端量、固有粘度を制御した2軸配向ポリエステルフィルムが記載されている。特許文献1では、このような構成とすることで、ポリエステルフィルムの耐加水分解性を改良でき、製膜時のガスの発生を抑制できると記載されている。
また、特許文献2には、ポリアリーレンスルフィド系樹脂に対して、PENなどのポリエステルと、ポリカルボジイミドまたは有機ポリイソシアネートとカルボジイミド化触媒を組み合わせることが記載されている。特許文献2では、このような構成とすることで、諸特性(強度等)を損なわずに、エポキシ系接着剤等との接着性にも優れたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が提供されると記載されている。特許文献2の実施例では、有機ポリイソシアネートとカルボジイミド化触媒を組み合わせた例は開示されておらず、ポリカルボジイミドを用いた例のみが開示されていた。
一方、特許文献3には、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂に対して、ポリカルボジイミド前駆体およびそのポリカルボジイミド化触媒を添加することで、熱硬化性樹脂の耐熱性を改良できることが記載されている。具体的には、特許文献3の実施例3では、ノボラック樹脂に対して、多量のジイソシアネートのフェノールブロック体とホスホレンオキシド系のカルボジイミド化触媒を添加した例が開示されており、ノボラック樹脂組成物の熱変形温度が改良されたことが開示されていた。
特開2010−235824号公報 特開平11−21457号公報 特開平2−175756号公報
上述のように、屋外で風雨などに曝されるような環境の下、ポリエステルフィルムが湿熱雰囲気下に曝された場合、ポリエステルフィルムの脆化が進行し、破断耐久性が低下するという問題がある。本発明者が鋭意検討したところ、ポリエステルフィルムが高湿高温下に置かれると、水分がポリエステルフィルムの密度の低い非晶部の分子間を通って内部に進入し、非晶部を可塑化させ分子の運動性を高めることがわかった。更に、分子運動性の高まった非晶部は、ポリエステルのカルボキシル基末端のプロトンを反応触媒として加水分解してしまう。このように、加水分解され低分子量化したポリエステルは分子運動性が更に高まり、結晶化が進行し、これが繰り返される結果、フィルムの脆化が進行し、破断耐久性が低下することが分かった。このように、耐加水分解性を高めることは、特に、太陽電池モジュールに用いられるポリエステルフィルムとしては重要な課題の一つである。
また、太陽電池モジュールに用いられるポリエステルフィルムは、求められる発電出力が高まってきていることに伴って部分放電電圧を高くする必要があるが、製膜安定性が悪く、部分的に膜厚が薄い部分が存在すると、部分放電電圧が大きく低下してしまう。そのため、太陽電池モジュールに用いられるポリエステルフィルムでは、製膜安定性、すなわち膜厚均一性が必要である。
しかしながら、本発明者が特許文献1の実施例に記載の2軸配向ポリエステルフィルムを製膜したところ、ポリカルボジイミドを含むフィルムは、押出し時に溶融粘度の上昇やゲル生成が起こり、生成したガスによりオペレーターに害を及ぼし、膜厚均一性が悪化する問題があることがわかった。また、2軸延伸時にもガスの発生や添加剤の泣き出しが起こり、それぞれオペレーターに害を及ぼす結果、得られたポリエステルフィルムを他の機能層と貼り合わせたときに密着性が悪化する問題があった。同様に特許文献2の実施例に記載の樹脂組成物をフィルム状に製膜することを検討したところ、ポリカルボジイミドを含むフィルムは、特許文献1の2軸配向ポリエステルフィルムと同様の問題があることがわかった。
また、特許文献3に記載のフィルムは、膜厚均一性の問題がある上、フィルムが脆くて耐加水分解性を評価できず、そもそも太陽電池モジュール用バックシートには用いることができないことがわかった。
本発明は、前記実情を検討してなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、耐加水分解性に優れ、膜厚均一性が良好である2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを提供することである。
本発明者は、飽和ポリエステルに対して、イソシアネートのカルボジイミド化触媒を、飽和ポリエステルの末端封止能を有するポリカルボジイミドと組み合わせて使用することで、飽和ポリエステルの末端封止反応時に副生成したイソシアネートをカルボジイミドに再生し、フィルム中に残留するイソシアネート基量を低く制御することを検討した。その結果、製膜プロセス課題を解決できることを見出して、耐加水分解性に優れると同時に、膜厚均一性が良好である2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを提供できることを見出し、以下の構成を有する本発明を提供するに至った。
[1] (A)飽和ポリエステル、(B)ポリカルボジイミド、(C)カルボジイミド化触媒を含み、イソシアネート基量が50モル/トン以下であることを特徴とする2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
[2] [1]に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(A)飽和ポリエステル100質量部に対し、前記(B)ポリカルボジイミドを0.1〜5質量部含むことが好ましい。
[3] [1]または[2]に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(A)飽和ポリエステル100質量部に対し、前記(C)カルボジイミド化触媒を0.001〜5質量部含むことが好ましい。
[4] [1]または[2]に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(A)飽和ポリエステル100質量部に対し、前記(C)カルボジイミド化触媒を0.002〜1.9質量部含むことが好ましい。
[5] [1]〜[4]のいずれか一項に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(B)ポリカルボジイミドと前記(C)カルボジイミド化触媒の含有量について、以下の関係式が成り立つことが好ましい。
式(1)
0.005≦(C)/(B)≦1
(式(1)中、(B)は2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中におけるポリカルボジイミドの含有量(質量部)を表し、(C)は2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中におけるカルボジイミド化触媒の含有量(質量部)を表す。)
[6] [1]〜[5]のいずれか一項に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(C)カルボジイミド化触媒が、リン系化合物であることが好ましい。
[7] [6]に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記リン系化合物が分子量250以上であることが好ましい。
[8] [6]または[7]に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記リン系化合物がホスフィンオキシドおよびリン酸エステルから選択されるいずれか1種であることが好ましい。
[9] [1]〜[8]のいずれか一項に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(B)ポリカルボジイミドが芳香族ポリカルボジイミドであることが好ましい。
[10] [9]に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記芳香族ポリカルボジイミドが、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジシソシアネート、トルイレンジイソシアネートおよび2,4,6−トリイソプロピルフェニルジイソシアネートから選択される少なくとも1種のジイソシアネートを重合せしめることによって得られた構造単位を含むことが好ましい。
[11] [1]〜[10]のいずれか一項に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを含むことを特徴とする太陽電池モジュール用バックシート。
[12] [11]に記載の太陽電池モジュール用バックシートを用いたことを特徴とする太陽電池モジュール。
本発明によれば、耐加水分解性に優れ、膜厚均一性が良好である2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを提供することができる。
以下、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュールについて詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
[2軸延伸飽和ポリエステルフィルム]
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム(以下、本発明のフィルムとも言う)は、(A)飽和ポリエステル、(B)ポリカルボジイミド、(C)カルボジイミド化触媒を含み、イソシアネート基量が50モル/トン以下であることを特徴とする。
このような構成とすることで、耐加水分解性に優れ、膜厚均一性が良好である2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを提供することができる。
いかなる理論に拘泥するものでもないが、飽和ポリエステルとカルボジイミドを含む組成物を約280℃で溶融押出しするとき、下記反応スキームで飽和ポリエステルの末端カルボン酸を封止していると想定される。
Figure 2013182929
上記スキームにより生成したイソシアネートは、ガスとしてプロセスを汚染する他、泣き出しや増粘、ゲル生成に伴って得られる2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの膜厚均一性に悪影響を与える要因となる。これに対し、本発明では、イソシアネートを触媒でカルボジイミドに再生することで、上記プロセス課題を解決しつつ、カルボジイミドによる末端封止によって耐加水分解性を大幅に改善させることができる。本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムに含まれるイソシアネートは、上記スキームによってカルボジイミドと飽和ポリエステルの末端カルボン酸が反応した際に副生成物として生成するものであり、例えば1モルのカルボジイミドと飽和ポリエステルの末端カルボン酸が反応すると、1モルのイソシアネートが生成する。生成するイソシアネート量はポリエステル末端カルボン酸の量以上にはならないが、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムではこのポリエステル末端カルボン酸の量以下で存在するイソシアネートを、さらに低減させたものである。
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、イソシアネート基量が10モル/トン以下であることが好ましく、8モル/トン以下であることがより好ましく、5モル/トン以下であることが特に好ましい。
以下、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムに用いられる材料と本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを製造する方法について説明するが、本発明は以下の態様に限定されるものではない。
(A)飽和ポリエステル
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、(A)飽和ポリエステルを含む。本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムはこのように飽和ポリエステルを用いることで、不飽和のポリエステルを用いたフィルムと比べて力学強度の観点で優れる。
前記飽和ポリエステルは、高分子の途中に、−COO−結合、又は、−OCO−結合を有する。また、ポリエステルの末端基は、OH基、COOH基又はこれらが保護された基(ORX基、COORX基(RXは、アルキル基等任意の置換基)であって、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジオール又はそのエステル形成性誘導体と、から合成される線状飽和ポリエステルであることが好ましい。前記線状飽和ポリエステルとしては、例えば、2009−155479号公報や特開2010−235824号公報に記載のものを適宜用いることができる。
前記線状飽和ポリエステルの具体例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、このうち、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレン−2,6−ナフタレートが、力学的物性及びコストのバランスの点で特に好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより特に好ましい。なお、ポリエチレン−2,6−ナフタレートやポリブチレンテレフタレートは製膜時に230℃以上に加熱して溶融製膜するのに対し、PETでは250℃以上に加熱して溶融製膜するため、さらにイソシアネートが生成しやすいが、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムでは、前記(A)飽和ポリエステルがPETの場合でもイソシアネートの残留量を低減させることができる。
前記飽和ポリエステルは、単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。更に、前記ポリエステルに他の種類の樹脂、例えばポリイミド等を少量ブレンドしたものであってもよい。また、前記ポリエステルとして、溶融時に異方性を形成することができる結晶性のポリエステルを用いてもよい。
前記飽和ポリエステル中の末端カルボキシル基含量(樹脂のカルボン酸価)は、前記飽和ポリエステルに対して20eq/ton以下が好ましく、より好ましくは15eq/ton以下である。カルボキシル基含量が20eq/ton以下であると、耐加水分解性を保持し、湿熱経時したときの強度低下を小さく抑制することができる。前記末端カルボキシル基含量の下限は、後述するポリマーを成膜した本発明のフィルムに形成される層(例えば白色層)との間の接着性を保持する点で、10eq/ton以上が望ましい。前記飽和ポリエステル中の末端カルボキシル基含量は、重合触媒種、重合時間、製膜条件(製膜温度や時間)によって調整することが可能である。前記カルボキシル基含量は、H.A.Pohl,Anal.Chem.26(1954)2145に記載の方法に従って、滴定法にて測定することができる。具体的には、ポリエステルを、ベンジルアルコールに205℃で溶解し、フェノールレッド指示薬を加え、水酸化ナトリウムの水/メタノール/ベンジルアルコール溶液で滴定することで、その適定量からカルボン酸価(eq/ton)を算出することができる。
前記飽和ポリエステル中の末端ヒドロキシル基含量は、前記飽和ポリエステルに対して120eq/ton以下が好ましく、より好ましくは90eq/ton以下である。ヒドロキシル基含量が120eq/ton以下であると、ポリカルボジイミドとヒドロキシル基の反応が抑制され、カルボキシル基と優先的に反応し、カルボン酸価をより低下させることができる。ヒドロキシル基含量の下限は、上層との密着性の観点で、20eq/tonが望ましい。前記飽和ポリエステル中のヒドロキシル基含量は、重合触媒種、重合時間、製膜条件(製膜温度や時間)によって調整することが可能である。前記末端ヒドロキシル基含量は、重水素化ヘキサフルオロイソプロパノール溶媒を用いて、1H−NMRにより測定した値を用いることできる。
前記飽和ポリエステルの固有粘度(IV)は、フィルムとして成膜した後の固有粘度を後述する好ましい範囲に設定する観点、及び、後述するポリカルボジイミドとの合成時における攪拌性の観点から、0.5〜0.9dl/gが好ましく、0.55〜0.85dl/gが更に好ましく、0.6〜0.85dl/gが特に好ましい。
前記飽和ポリエステルの分子量は、耐熱性や粘度の観点から、重量平均分子量(Mw)5000〜30000であることが好ましく、8000〜26000であることが更に好ましく、12000〜24000であることが特に好ましい。前記飽和ポリエステルの重量平均分子量は、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶媒として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定したポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の値を用いることができる。
前記飽和ポリエステルは公知の方法によって合成することができる。例えば、公知の重縮合法や開環重合法などによって飽和ポリエステルを合成することができ、エステル交換反応及び直接重合による反応のいずれでも適用することができる。
本発明で用いる飽和ポリエステルが、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジオール又はそのエステル形成性誘導体とを主成分とする縮合反応により得られる重合体ないしは共重合体である場合には、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエステル形成性誘導体とを、エステル化反応又はエステル交換反応させ、次いで重縮合反応させることによって製造することができる。また、原料物質や反応条件を選択することにより、飽和ポリエステルのカルボン酸価や固有粘度を制御することができる。なお、エステル化反応又はエステル交換反応及び重縮合反応を効果的に進めるために、これらの反応時に重合触媒を添加することが好ましい。
前記飽和ポリエステルを重合する際の重合触媒としては、カルボキシル基含量を所定の範囲以下に抑える観点から、Sb系、Ge系、及びTi系の化合物を用いることが好ましいが、特にTi系化合物が好ましい。Ti系化合物を用いる場合、Ti系化合物を1ppm以上30ppm以下、より好ましくは3ppm以上15ppm以下の範囲で触媒として用いることにより重合する態様が好ましい。Ti系化合物の割合が前記範囲内であると、末端カルボキシル基を下記範囲に調整することが可能であり、ポリマー基材の耐加水分解性を低く保つことができる。
Ti系化合物を用いた飽和ポリエステルの合成には、例えば、特公平8−301198号公報、特許第2543624、特許第3335683、特許第3717380、特許第3897756、特許第3962226、特許第3979866、特許第3996871、特許第4000867、特許第4053837、特許第4127119、特許第4134710、特許第4159154、特許第4269704、特許第4313538等に記載の方法を適用できる。
前記飽和ポリエステルは、重合後に固相重合されていることが好ましい。これにより、好ましいカルボキシル基含量を達成することができる。前記固相重合は、連続法(タワーの中に樹脂を充満させ、これを加熱しながらゆっくり所定の時間滞流させた後、送り出す方法)でもよいし、バッチ法(容器の中に樹脂を投入し、所定の時間加熱する方法)でもよい。具体的には、固層重合には、特許第2621563、特許第3121876、特許第3136774、特許第3603585、特許第3616522、特許第3617340、特許第3680523、特許第3717392、特許第4167159等に記載の方法を適用することができる。
前記固相重合の温度は、170℃以上240℃以下が好ましく、より好ましくは180℃以上230℃以下であり、さらに好ましくは190℃以上220℃以下である。また、固相重合時間は、5時間以上100時間以下が好ましく、より好ましくは10時間以上75時間以下であり、さらに好ましくは15時間以上50時間以下である。固相重合は、真空中あるいは窒素雰囲気下で行なうことが好ましい。
(B)ポリカルボジイミド
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、(B)ポリカルボジイミドを含む。前記(B)ポリカルボジイミドは、いわゆる末端封止剤として前記(A)飽和ポリエステルの末端カルボキシル基を封止して、2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの湿熱耐久性を改善することができる。
前記ポリカルボジイミドとは、(−N=C=N−)で表される構造(カルボイジイミド基)を有する化合物であり、例えば、適当な触媒の存在下に、有機イソシアネートを加熱し、脱炭酸反応で製造できる。
その中でも本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(B)ポリカルボジイミドが芳香族ポリカルボジイミドであることが好ましく、重量平均分子量10000以上の芳香族ポリカルボジイミドであることがより好ましい。ここで前記芳香族ポリカルボジイミドとは、(−N=C=N−)で表される構造を有する芳香族ジイソシアネートを重合せしめてなる化合物である。
前記ポリカルボジイミドの重量平均分子量は、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶媒として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定したポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の値を用いることができる。
いかなる理論に拘泥するものでもないが、従来Mwが10000以上のポリカルボジイミドは、Mwが10000未満のポリカルボジイミドに比べて反応性が低く、耐加水分解性の改善への寄与は小さいと考えられていた。これに対し、本発明では前記(C)カルボジイミド化触媒と併用することで、組成物中におけるMwが10000以上のポリカルボジイミドの流動性および拡散性を高めることができ、Mwが10000以上のポリカルボジイミドの反応性を高めてポリエステルフィルムの耐加水分解性を大きく向上させることができたと考えられる。
前記ポリカルボジイミドの重量平均分子量が、18000以上であると、揮散性が小さくなるため好ましい。また、前記ポリカルボジイミドの上限は本発明の効果を損なわない限り特に限定はないが、ポリマー鎖の運動性の観点から、30000以下が好ましい。前記ポリカルボジイミドの重量平均分子量としては、揮散性とポリマー鎖の運動性の観点から、18000〜30000が好ましく、18000〜28000が更に好ましい。
前記ポリカルボジイミドは、ジイソシアネート(例えば、2,4,6−トリイソプロピルフェニル−1,3−ジイソシアネート)と、ホスホレンオキシド(例えば、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド)とを、加熱することで合成することができる。ポリカルボジイミドの重量平均分子量は、各素材の添加量や反応時間を選択することで制御することができる。
また、ポリカルボジイミドとして、芳香族ポリカルボジイミドを使用することが好ましい。一般的に湿熱環境下において、カルボジイミド基由来のイソシアネート基はアミノ基に変化する。そのため、脂環式のポリカルボジイミド由来のイソシアネート基はシクロアルカンにアミノ基が置換した化合物に変化することがあり、シクロアルカンにアミノ基が置換した化合物は、芳香環にアミノ基が置換した化合物と比べ、ポリエステルの加水分解を促進する傾向にある。本発明では、芳香族ポリカルボジイミドを用いることにより、ポリエステルフィルムの耐加水分解性を改善することができる。
前記芳香族ポリカルボジイミドは、芳香族ジイソシアネートやその混合物を重合して得られる化合物から選択できる。芳香族ポリカルボジイミドの具体例としては、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフチレンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼン及び1,5−ジイソプロピルベンゼン)ポリカルボジイミド、ポリ(トリエチルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)などのポリカルボジイミドなどを挙げることができる。また、市販品としては、ラインケミージャパン(株)製の「スタバクゾール」などを用いることができる。具体的には、前記ポリカルボジイミドとしては、スタバクゾールP(分子量3000〜4000、ラインケミージャパン(株)製)、LA−1(分子量約2000、日清紡ケミカル(株)製)、ポリカルボジイミドとしては、スタバクゾールP400(分子量約20000、ラインケミージャパン(株)製)やSTABILIZER9000(分子量約20000、Rhein Chemie社製)を挙げることができる。その中でも、スタバクゾールP400やSTABILIZER9000などの重量平均分子量が大きい芳香族ポリカルボジイミドが好ましく、スタバクゾールP400がより好ましい。
前記芳香族ジイソシアネートを重合して得られる化合物は、下記一般式(2)で表される単位構造を有する芳香族ポリカルボジイミドであることが好ましい。
Figure 2013182929
[R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立に、炭素数1〜7のアルキル基あるいは水素原子を表す。nは繰返し単位数を示す。]
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記芳香族ポリカルボジイミドが、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジシソシアネート、トルイレンジイソシアネートおよび2,4,6−トリイソプロピルフェニルジイソシアネートから選択される少なくとも1種のジイソシアネートを重合せしめることによって得られた構造単位を含むことが好ましく、これらから選択される少なくとも1種のジイソシアネートを重合せしめることによって得られた構造単位のみからなることがより好ましい。
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記ポリエステルと前記芳香族ポリカルボジイミドとが反応して形成されたポリマーが含まれていることが好ましい。また、そのときに同時にイソシアネートが生成する。この遊離イソシアネートは前記(C)カルボジイミド化触媒によってカルボジイミドに再生されることが好ましいが、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中に含まれていてもよい。
上述のように、ポリエステルの末端基としては、OH基、COOH基又はこれらが保護された基(ORX基、COORX基)挙げられる。例えば、ポリエステルのCOOH(COORX)末端基に、ポリカルボジイミドの末端が結合する場合には、以下のスキームで表される反応が起こると考えられる。
Figure 2013182929
(式中、Aは2価の芳香族基を表し、RおよびR’は置換基を表す。)
ここで、ポリエステルの耐加水分解性を高めるためには、ポリエステルの多くのカルボキシル末端を封止することが好ましい。そのため、ポリエステルに対して、多量のポリカルボジイミドを投入することが好ましい。
また、上記反応スキームには示していないが、副次的反応として多量に投入したポリカルボジイミドは未反応のポリカルボジイミドとして残留するだけでなく、水分やポリエステルの末端基やその他遊離酸と反応して、イソシアネートに分解されることもある。
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(A)ポリエステル100質量部に対して、前記(B)ポリカルボジイミドを0.1〜5質量部含むことが好ましく、0.2〜4質量部含むことがより好ましく、0.3〜2質量部含むことが特に好ましい。
(C)カルボジイミド化触媒
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(C)カルボジイミド化触媒を含むことを特徴とする。前記(C)カルボジイミド化触媒が2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中に含まれていることにより、前記(B)芳香族ポリカルボジイミド由来の遊離イソシアネートを十分にカルボジイミドに再生することができ、得られる2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの膜厚均一性を改善することができる。
本発明で用いる前記(C)カルボジイミド化触媒は、前記(B)ポリカルボジイミド由来のイソシアネートを十分にカルボジイミドに再生することができれば特に制限はない。
前記(C)カルボジイミド化触媒としては、ホスフィンオキシド、リン酸エステル、ホスホレンオキシド、リン酸アミド、スルホキシド、ピリジンオキシドなどが挙げられる。本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(C)カルボジイミド化触媒が、リン系化合物であることが好ましい。その中でも本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記リン系化合物がホスフィンオキシドおよびリン酸エステルから選択されるいずれか1種であることが好ましい。
(C−1)ホスフィンオキシド
前記ホスフィンオキシドとしては本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はなく、公知のホスフィンオキシドを用いることができる。
前記ホスフィンオキシドとしては、以下の一般式(1)で表される化合物またはそのポリマーであることが好ましい。
一般式(1)
Figure 2013182929
(一般式(1)中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表す。)
1、R2およびR3が表す芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であることが好ましく、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基であることがより好ましく、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であることが特に好ましく、フェニル基であることがより特に好ましい。
1、R2およびR3が表す芳香族炭化水素基は、置換基を有さない芳香族炭化水素基であっても、置換基を有する芳香族炭化水素基であってもよい。R1、R2およびR3が表す芳香族炭化水素基が有していることが好ましい置換基としては、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシル基、アミノ基などを挙げることができる。
1、R2およびR3が表す肪族炭化水素基としては、炭素数1〜18のアルキル基または炭素数2〜18のアルケニル基であることが好ましく、炭素数2〜12のアルキル基または炭素数2〜12のアルケニル基であることがより好ましく、炭素数6〜10のアルキル基または炭素数2〜4のアルケニル基であることが特に好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物のポリマーとしては、前記一般式(1)で表される化合物由来のホスフィンオキシドを有する構造単位を含むポリマーであれば特に限定されない。前記一般式(1)で表される化合物のポリマーとしては、好ましくはポリビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系が挙げられる。
その中でも、前記一般式(1)で表される化合物のポリマーとしては、R1、R2およびR3が表すアルケニル基が重合してポリマー主鎖を形成したポリマーであることが好ましい。R1、R2およびR3が表すアルケニル基が重合してポリマー主鎖を形成したポリマーとしては、例えば、ポリビニルジフェニルホスフィンオキシドなどを好ましく挙げることができる。
前記一般式(1)で表される化合物のポリマーは、前記一般式(1)で表される化合物由来のホスフィンオキシドを有する構造単位以外に、その他の共重合成分を含む共重合体であってもよい。前記その他の共重合成分としては特に制限はないが、ポリスチレンであることが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物としてより好ましくはトリフェニルホスフィンオキシド、(2,5−ジヒドロキシフェニル)ジフェニルホスフィンオキシド、トリ−n−オクチルホスフィンオキシド、ポリ(ビニルジフェニルホスフィンオキシド)であり、特に好ましくはトリフェニルホスフィンオキシド、トリ−n−オクチルホスフィンオキシド、ポリ(ビニルジフェニルホスフィンオキシド)である。
(C−2)リン酸エステル
前記リン酸エステルとしては本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はなく、公知のリン酸エステル化合物を用いることができる。
前記リン酸エステルとしては、例えばトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジキシレニルフェニルホスフェート、ヒドロキシノンビスフェノール、レゾルシノールビスホスフェート、ビスフェノールAビスホスフェート、芳香族縮合リン酸エステルなどを挙げることができる。この中でも、トリフェニルホスフェートが好ましい。
(C−3)ホスホレンオキシド
前記ホスホレンオキシドとしては本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に制限はなく、公知のホスホレンオキシドを用いることができる。
前記ホスホレンオキシドとしては、例えば1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシドや、これらの3−ホスホレン異性体等を挙げることができる。
本発明で用いる前記(C)カルボジイミド化触媒の分子量または重量平均分子量(Mw)は、流動性の点で、50〜10000の範囲であることが好ましく、150〜8000の範囲であることがより好ましく、250〜3000の範囲であることがさらに好ましい。本発明において、前記(C)カルボジイミド化触媒のMwは、溶媒としてヘキサフルオロイソプロパノールを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の値である。
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(C)カルボジイミド化触媒がリン系化合物である場合、該リン系化合物が分子量250以上であることが好ましく、250〜50000であることがより好ましく、270〜30000であることが特に好ましい。
前記(C)カルボジイミド化触媒は公知の方法で合成して用いてもよいし、商業的に入手してもよい。
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(A)飽和ポリエステル100質量部に対し、前記(C)カルボジイミド化触媒を0.001〜5質量部含むことが好ましく、0.002〜1.9質量部含むことがより好ましく、0.005〜1.0質量部含むことが特に好ましい。得られた2軸延伸飽和ポリエステルフィルムのガラス転移温度を高める観点からは、前記(C)カルボジイミド化触媒は上記の上限値以下の含有量とすることが好ましい。また、カルボジイミド化触媒自体の揮散を抑制する観点からも前記(C)カルボジイミド化触媒は上記の上限値以下の含有量とすることが好ましい。
((C)/(B)比)
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、前記(B)ポリカルボジイミドと前記(C)カルボジイミド化触媒の添加量について、以下の関係式が成り立つことが好ましい。
式(1)
0.005≦(C)/(B)≦1
(式(1)中、(B)は2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中におけるポリカルボジイミドの含有量(質量部)を表し、(C)は2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中におけるカルボジイミド化触媒の含有量(質量部)を表す。)
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、さらに下記式(1’)を満たすことがより好ましく、式(1’’)を満たすことが特に好ましい。
式(1’)
0.01≦(C)/(B)≦0.5
式(1’’)
0.05≦(C)/(B)≦0.2
(添加剤)
なお、本発明の効果を阻害しない範囲内であれば、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムには、各種添加剤、例えば、相溶化剤、可塑剤、耐候剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、増白剤、着色剤、導電剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、顔料および染料などが添加されてもよい。
<2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの構成>
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、上述の構造を有する前記ポリマーを含有することが好ましい。
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの厚みは、用途によって異なるが、太陽電池モジュール用バックシートの部材として用いる場合には、25μm〜300μmであることが好ましく、120μm以上300μm以下であることがより好ましい。厚みが25μm以上であることで、十分な力学強度が得られ、300μm以下とすることで、コスト上、有利である。
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは延伸されていることが好ましく、二軸延伸されていることがさらに好ましく、平面二軸延伸されていることがチューブラーなどの延伸と比較して特に好ましく、逐次二軸延伸されていることがより特に好ましい。本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムのMD配向度、及び、TD配向度は、それぞれ0.14以上であることが好ましく、0.155以上が更に好ましく、0.16以上が特に好ましい。各配向度が0.14以上であると、非晶鎖の拘束性が向上し(運動性が低下)、耐湿熱性が向上する。前記MD及びTD配向度は、アッベの屈折率計を用い、光源としては単色光ナトリウムD線を用い、マウント液としてはヨウ化メチレンを用いて25℃雰囲気中で二軸配向フィルムのx、y、z方向の屈折率を測定し、MD配向度:Δn(x−z)、TD;Δn(y−z)から算出することができる。
また、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの固有粘度(IV)は、フィルムとして成膜した後の固有粘度を後述する好ましい範囲に設定する観点、及び、ポリカルボジイミドとの合成時における攪拌性の観点から、0.55〜0.9dl/gが好ましく、0.6〜0.85dl/gが更に好ましく、0.62〜0.82dl/gが特に好ましい。
<2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの製造方法>
(フィルム形成工程)
フィルム形成工程においては、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを形成するための樹脂組成物に含まれる前記ポリエチレンテレフタレートおよび前記ポリマー(溶融体)をギアポンプや濾過器を通し、その後、ダイを介して冷却ロールに押出し、これを冷却固化させることで(未延伸)フィルムを形成することができる。なお、押出された溶融体は、静電印加法を用いて冷却ロールに密着させることができる。この際、冷却ロールの表面温度は、おおよそ10℃〜40℃とすることができる。
(延伸工程)
前記フィルム形成工程によって形成された(未延伸)フィルムは、延伸工程において、延伸処理を施すことができる。前記延伸工程においては、冷却ロールで冷却固化させた(未延伸)フィルムに1つまたは2つの方向に延伸されることが好ましく、2つの方向に延伸されることがより好ましい。前記2つの方向への延伸(二軸延伸)は、長手方向(MD:Machine Direction)の延伸(以下「縦延伸」ともいう)及び幅方向(TD:Transverse Direction)の延伸(以下、「横延伸」ともいう)であることが好ましい。当該縦延伸、横延伸は各々1回で行っても良く、複数回に亘って実施しても良く、同時に縦、横に延伸してもよい。
前記延伸処理は、フィルムのガラス温度(Tg)℃〜(Tg+60)℃で行うのが好ましく、より好ましくはTg+3℃〜Tg+40℃、さらに好ましくはTg+5℃〜Tg+30℃である。
好ましい延伸倍率は少なくとも一方に280%〜500%、より好ましくは300%〜480%、さらに好ましくは320%〜460%である。二軸延伸の場合、縦、横均等に延伸してもよいが、一方の延伸倍率を他方より大きくし不均等に延伸するほうがより好ましい。縦(MD)、横(TD)いずれを大きくしてもよい。ここで云う延伸倍率は、以下の式を用いて求めたものである。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/(延伸前の長さ)
前記二軸延伸処理は、例えば、フィルムのガラス転移温度である(Tg1)℃〜(Tg1+60)℃で長手方向に1回もしくは2回以上、合計の倍率が3倍〜6倍になるよう延伸し、その後、(Tg1)℃〜(Tg+60)℃で幅方向に倍率が3〜5倍になるよう施すことができる。
前記二軸延伸処理は出口側の周速を速くした2対以上のニップロールを用いて、長手方向に延伸することができ(縦延伸)、フィルムの両端をチャックで把持しこれを直交方向(長手方向と直角方向)に広げておこなうことができる(横延伸)。
前記延伸工程においては、延伸処理の前又はその後、好ましくは延伸処理後に、フィルムに熱処理を施すことができる。前記熱処理を施すことによって、微結晶を生成し、力学特性や耐久性を向上させることができる。180℃〜210℃程度(更に好ましくは、185℃℃〜210℃)で1秒間〜60秒間(更に好ましくは2秒間〜30秒間)の熱処理をフィルムに施してもよい。
前記延伸工程においては、前記熱処理後、熱緩和処理を施すことができる。前記熱緩和処理とは、フィルムに対して応力緩和のために熱を加えて、フィルムを収縮させる処理である。熱緩和処理は、フィルムのMD及びTDの両方向に施すことが好ましい。前記熱緩和処理における諸条件は、熱処理温度より低い温度で処理することが好ましく、130℃〜205℃が好ましい。また、前記熱緩和処理は、フィルムの熱収縮率(150℃)がMD及びTDがいずれも1〜12%であることが好ましく、1〜10%が更に好ましい。尚、熱収縮率(150℃)は、測定方向350mm、幅50mmのサンプルを切り出し、サンプルの長手方向の両端近傍300mm間隔に標点を付け、150℃の温度に調整されたオーブンに一端を固定、他端をフリーで30分間放置し、その後、室温で標点間距離を測定し、この長さをL(mm)とし、かかる測定値を用いて、下記式にて熱収縮率を求めることができる。
150℃熱収縮率(%)=100×(300−L)/300
また、熱収縮率が正の場合は縮みを、負は伸びを表わす。
以上説明したように、上述の方法によって、耐加水分解性に優れたフィルムを作製することができる。本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、後述するように太陽電池モジュールの保護シート(太陽電池モジュール用バックシート)として好適に用いることができるのみならず、他の用途にも用いることができる。
また、本発明のフィルムは、その上に、COOH、OH、SO3H、NH2及びその塩から選ばれる少なくとも一つの官能基を含む塗布層を設けた積層体として用いることもできる。本発明のフィルムは、前記合成工程において合成されたポリマーを含むことから、上述のような官能基を有する層との接着性に優れる。
[太陽電池モジュール用バックシート]
本発明の太陽電池モジュール用バックシートは、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを含むことを特徴とする。本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを太陽電池モジュール用バックシートに用いると、層間の密着性の問題が少なくなり、特に湿熱経時後の層間の密着性を大きく改善することができる。
本発明の太陽電池モジュール用バックシートは、例えば、一軸延伸後及び/又は二軸延伸後のポリエステルフィルムに下記の機能性層を塗設してもよい。塗設には、ロールコート法、ナイフエッジコート法、グラビアコート法、カーテンコート法等の公知の塗布技術を用いることができる。
また、これらの塗設前に表面処理(火炎処理、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理等)を実施してもよい。さらに、粘着剤を用いて貼り合わせることも好ましい。
−易接着性層−
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、太陽電池モジュールを構成する場合に太陽電池素子が封止剤で封止された電池側基板の該封止材と向き合う側に、易接着性層を有していることが好ましい。封止剤(特にエチレン−酢酸ビニル共重合体)を含む被着物(例えば太陽電池素子が封止材で封止された電池側基板の封止剤の表面)に対して接着性を示す易接着性層を設けることにより、バックシートと封止材との間を強固に接着することができる。具体的には、易接着性層は、特に封止材として用いられるEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)との接着力が10N/cm以上、好ましくは20N/cm以上であることが好ましい。
さらに、易接着性層は、太陽電池モジュールの使用中にバックシートの剥離が起こらないことが必要であり、そのために易接着性層は高い耐湿熱性を有することが望ましい。
(1)バインダー
本発明における易接着性層はバインダーの少なくとも1種を含有することができる。
バインダーとしては、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン等を用いることができる。中でも、耐久性の観点から、アクリル樹脂、ポリオレフィンが好ましい。また、アクリル樹脂として、アクリルとシリコーンとの複合樹脂も好ましい。好ましいバインダーの例として、以下のものを挙げることができる。
前記ポリオレフィンの例として、ケミパールS−120、同S−75N(ともに三井化学(株)製)が挙げられる。前記アクリル樹脂の例として、ジュリマーET−410、同SEK−301(ともに日本純薬工業(株)製)が挙げられる。また、前記アクリルとシリコーンとの複合樹脂の例として、セラネートWSA1060、同WSA1070(ともにDIC(株)製)、及びH7620、H7630、H7650(ともに旭化成ケミカルズ(株)製)が挙げられる。
前記バインダーの量は、0.05〜5g/m2の範囲が好ましく、0.08〜3g/m2の範囲が特に好ましい。バインダー量は、0.05g/m2以上であることでより良好な接着力が得られ、5g/m2以下であることでより良好な面状が得られる。
(2)微粒子
本発明における易接着性層は、微粒子の少なくとも1種を含有することができる。易接着性層は、微粒子を層全体の質量に対して5質量%以上含有することが好ましい。
微粒子としては、シリカ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化錫等の無機微粒子が好適に挙げられる。特にこの中でも、湿熱雰囲気に曝されたときの接着性の低下が小さい点で、酸化錫、シリカの微粒子が好ましい。
微粒子の粒径は、10〜700nm程度が好ましく、より好ましくは20〜300nm程度である。粒径が前記範囲の微粒子を用いることにより、良好な易接着性を得ることができる。微粒子の形状には特に制限はなく、球形、不定形、針状形等のものを用いることができる。
微粒子の易接着性層中における添加量としては、易接着性層中のバインダー当たり5〜400質量%が好ましく、より好ましくは50〜300質量%である。微粒子の添加量は、5質量%以上であると、湿熱雰囲気に曝されたときの接着性に優れており、1000質量%以下であると、易接着性層の面状がより良好である。
(3)架橋剤
本発明における易接着性層は、架橋剤の少なくとも1種を含有することができる。
架橋剤の例としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。湿熱経時後の接着性を確保する観点から、これらの中でも特にオキサゾリン系架橋剤が好ましい。
前記オキサゾリン系架橋剤の具体例として、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2,2’−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−メチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−トリメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2、2’−ヘキサメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレン−ビス−(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン−ビス−(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン−ビス−(4,4’−ジメチル−2−オキサゾリン)、ビス−(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィド、ビス−(2−オキサゾリニルノルボルナン)スルフィド等が挙げられる。さらに、これらの化合物の(共)重合体も好ましく利用することができる。
また、オキサゾリン基を有する化合物として、エポクロスK2010E、同K2020E、同K2030E、同WS500、同WS700(いずれも日本触媒化学工業(株)製)等も利用できる。
架橋剤の易接着性層中における好ましい添加量は、易接着性層のバインダー当たり5〜50質量%が好ましく、より好ましくは20〜40質量%である。架橋剤の添加量は、5質量%以上であることで良好な架橋効果が得られ、反射層の強度低下や接着不良が起こりにくく、50質量%以下であることで塗布液のポットライフをより長く保てる。
(4)添加剤
本発明における易接着性層には、必要に応じて、更にポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、シリカ等の公知のマット剤、アニオン系やノニオン系などの公知の界面活性剤などを添加してもよい。
(5)易接着性層の形成方法
本発明における易接着性層の形成方法としては、易接着性を有するポリマーシートをポリエステルフィルムに貼合する方法や塗布による方法があるが、塗布による方法は、簡便でかつ均一性の高い薄膜での形成が可能である点で好ましい。塗布方法としては、例えば、グラビアコーターやバーコーターなどの公知の方法を利用することができる。塗布に用いる塗布液の溶媒としては、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトンのような有機溶媒でもよい。溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
また、易接着性層を塗布により形成する場合は、熱処理後の乾燥ゾーンにおいて塗布層の乾燥と熱処理を兼ねることが好ましい。なお、後述する着色層やその他の機能性層を塗布により形成する場合も同様である。
(6)物性
本発明における易接着性層の厚みには特に制限はないが、通常は0.05〜8μmが好ましく、より好ましくは0.1〜5μmの範囲である。易接着性層の厚みは、0.05μm以上であることで必要とする易接着性が得られやすく、8μm以下であることで面状をより良好に維持することができる。
また、本発明における易接着性層は、ポリエステルフィルムとの間に着色層(特に反射層)が配置された場合の該着色層の効果を損なわない観点から、透明性を有していることが好ましい。
−着色層−
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムには、着色層を設けることができる。着色層は、ポリエステルフィルムの表面に接触させて、あるいは他の層を介して配置される層であり、顔料やバインダーを用いて構成することができる。
着色層の第一の機能は、入射光のうち太陽電池セルで発電に使われずにバックシートに到達した光を反射させて太陽電池セルに戻すことにより、太陽電池モジュールの発電効率を上げることにある。第二の機能は、太陽電池モジュールをオモテ面側から見た場合の外観の装飾性を向上することにある。一般に太陽電池モジュールをオモテ面側から見ると、太陽電池セルの周囲にバックシートが見えており、バックシートに着色層を設けることにより装飾性を向上させることができる。
(1)顔料
本発明における着色層は、顔料の少なくとも1種を含有することができる。顔料は、2.5〜8.5g/m2の範囲で含有されるのが好ましい。より好ましい顔料含有量は、4.5〜7.5g/m2の範囲である。顔料の含有量が2.5g/m2以上であることで、必要な着色が得られやすく、光の反射率や装飾性をより優れたものに調整することができる。顔料の含有量が8.5g/m2以下であることで、着色層の面状をより良好に維持することができる。
顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、群青、紺青、カーボンブラック等の無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料が挙げられる。これら顔料のうち、入射する太陽光を反射する反射層として着色層を構成する観点からは、白色顔料が好ましい。白色顔料としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルクなどが好ましい。
顔料の平均粒径としては、0.03〜0.8μmが好ましく、より好ましくは0.15〜0.5μm程度が好ましい。平均粒径が前記範囲内であると、光の反射効率が低下する場合がある。
入射した太陽光を反射する反射層として着色層を構成する場合、顔料の反射層中における好ましい添加量は、用いる顔料の種類や平均粒径により変化するため一概には言えないが、1.5〜15g/m2が好ましく、より好ましくは3〜10g/m2程度である。添加量は、1.5g/m2以上であることで必要な反射率が得られやすく、15g/m2以下であることで反射層の強度をより一層高く維持することができる。
(2)バインダー
本発明における着色層は、バインダーの少なくとも1種を含有することができる。バインダーを含む場合の量としては、前記顔料に対して、15〜200質量%の範囲が好ましく、17〜100質量%の範囲がより好ましい。バインダーの量は、15質量%以上であることで着色層の強度を一層良好に維持することができ、200質量%以下であることで反射率や装飾性が低下する。
着色層に好適なバインダーとしては、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン等を用いることができる。バインダーは、耐久性の観点から、アクリル樹脂、ポリオレフィンが好ましい。また、アクリル樹脂として、アクリルとシリコーンとの複合樹脂も好ましい。好ましいバインダーの例として、以下のものが挙げられる。
前記ポリオレフィンの例としては、ケミパールS−120、同S−75N(ともに三井化学(株)製)などが挙げられる。前記アクリル樹脂の例としては、ジュリマーET−4
10、SEK−301(ともに日本純薬工業(株)製)などが挙げられる。前記アクリルとシリコーンとの複合樹脂の例としては、セラネートWSA1060、WSA1070(ともにDIC(株)製)、H7620、H7630、H7650(ともに旭化成ケミカルズ(株)製)等を挙げることができる。
(3)添加剤
本発明における着色層には、バインダー及び顔料以外に、必要に応じて、さらに架橋剤、界面活性剤、フィラー等を添加してもよい。
架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。架橋剤の着色剤中における添加量は、着色層のバインダーあたり5〜50質量%が好ましく、より好ましくは10〜40質量%である。架橋剤の添加量は、5質量%以上であることで良好な架橋効果が得られ、着色層の強度や接着性を高く維持することができ、また50質量%以下であることで、塗布液のポットライフをより長く維持することができる。
界面活性剤としては、アニオン系やノニオン系等の公知の界面活性剤を利用することができる。界面活性剤の添加量は、0.1〜15mg/m2が好ましく、より好ましくは0.5〜5mg/m2が好ましい。界面活性剤の添加量は、0.1mg/m2以上であることでハジキの発生が効果的に抑制され、また、15mg/m2以下であることで接着性に優れる。
さらに、着色層には、上記の顔料とは別に、シリカ等のフィラーなどを添加してもよい。フィラーの添加量は、着色層のバインダーあたり20質量%以下が好ましく、より好ましくは15質量%以下である。フィラーを含むことにより、着色層の強度を高めることができる。また、フィラーの添加量が20質量%以下であることで、顔料の比率が保てるため、良好な光反射性(反射率)や装飾性が得られる。
(4)着色層の形成方法
着色層の形成方法としては、顔料を含有するポリマーシートをポリエステルフィルムに貼合する方法、ポリエステルフィルム成形時に着色層を共押出しする方法、塗布による方法等がある。このうち、塗布による方法は、簡便でかつ均一性の高い薄膜での形成が可能である点で好ましい。塗布方法としては、例えば、グラビアコーターやバーコーターなどの公知の方法を利用することができる。塗布に用いられる塗布液の溶媒としては、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトンのような有機溶媒でもよい。しかし、環境負荷の観点から、水を溶媒とすることが好ましい。
溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
(5)物性
着色層は、白色顔料を含有して白色層(光反射層)として構成されることが好ましい。反射層である場合の550nmの光反射率としては、75%以上であるのが好ましい。反射率が75%以上であると、太陽電池セルを素通りして発電に使用されなかった太陽光をセルに戻すことができ、発電効率を上げる効果が高い。
白色層(光反射層)の厚みは、1〜20μmが好ましく、1〜10μmがより好ましく、更に好ましくは1.5〜10μm程度である。膜厚が1μm以上である場合、必要な装飾性や反射率が得られやすく、20μm以下であると面状が悪化する場合がある。
−下塗り層−
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムには、下塗り層を設けることができる。下塗り層は、例えば、着色層が設けられるときには、着色層とポリエステルフィルムとの間に下塗り層を設けてもよい。下塗り層は、バインダー、架橋剤、界面活性剤等を用いて構成することができる。
下塗り層中に含有するバインダーとしては、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン等が挙げられる。下塗り層には、バインダー以外にエポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤、アニオン系やノニオン系等の界面活性剤、シリカ等のフィラーなどを添加してもよい。
下塗り層を塗布形成するための方法や用いる塗布液の溶媒には、特に制限はない。
塗布方法としては、例えば、グラビアコーターやバーコーターを利用することができる。前記溶媒は、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトンのような有機溶媒でもよい。溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
塗布は、二軸延伸した後のポリエステルフィルムに塗布してもよいし、一軸延伸後のポリエステルフィルムに塗布してもよい。この場合、塗布後に初めの延伸と異なる方向に更に延伸してフィルムとしてもよい。さらに、延伸前のポリエステルフィルムに塗布した後に、2方向に延伸してもよい。
下塗り層の厚みは、0.05μm〜2μmが好ましく、より好ましくは0.1μm〜1.5μm程度の範囲が好ましい。膜厚が0.05μm以上であることで必要な接着性が得られやすく、2μm以下であることで、面状を良好に維持することができる。
−防汚層(フッ素系樹脂層・ケイ素系樹脂層)−
本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムには、フッ素系樹脂層及びケイ素系(Si系)樹脂層の少なくとも一方を防汚層として設けることが好ましい。フッ素系樹脂層やSi系樹脂層を設けることで、ポリエステル表面の汚れ防止、耐候性向上が図れる。具体的には、特開2007−35694号公報、特開2008−28294号公報、WO2007/063698明細書に記載のフッ素樹脂系塗布層を有していることが好ましい。
また、テドラー(DuPont社製)等のフッ素系樹脂フィルムを張り合わせることも好ましい。
フッ素系樹脂層及びSi系樹脂層の厚みは、各々、1μm〜50μmの範囲が好ましく、より好ましくは1μm〜40μmの範囲が好ましく、更に好ましくは1μm〜10μmである。
[太陽電池モジュール]
本発明の太陽電池モジュールは、本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムまたは本発明の太陽電池モジュール用バックシートを含むことを特徴とする。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池素子を、太陽光が入射する透明性の基板と既述の本発明の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム(太陽電池用バックシート)との間に配置して構成されている。基板とポリエステルフィルムとの間は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体等の樹脂(いわゆる封止材)で封止して構成することができる。
太陽電池モジュール、太陽電池セル、バックシート以外の部材については、例えば、「太陽光発電システム構成材料」(杉本栄一監修、(株)工業調査会、2008年発行)に詳細に記載されている。
透明性の基板は、太陽光が透過し得る光透過性を有していればよく、光を透過する基材から適宜選択することができる。発電効率の観点からは、光の透過率が高いものほど好ましく、このような基板として、例えば、ガラス基板、アクリル樹脂などの透明樹脂などを好適に用いることができる。
太陽電池素子としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、銅−インジウム−ガリウム−セレン、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルル、ガリウム−砒素などのIII−V族やII−VI族化合物半導体系など、各種公知の太陽電池素子を適用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
[実施例1]
1.飽和ポリエステル樹脂の作製
−工程(A)−
高純度テレフタル酸4.7トンとエチレングリコール1.8トンとを90分間かけて混合してスラリーを形成し、3800kg/hの流量で連続的に第一エステル化反応槽に供給した。次いで、クエン酸がTi金属に配位したクエン酸キレートチタン錯体(「VERTEC AC−420」、ジョンソン・マッセイ社製)のエチレングリコール溶液を連続的に第一エステル化反応槽に供給し、反応槽内温度250℃として攪拌しながら平均滞留時間約4.4時間で反応を行なってオリゴマーを得た。この際、クエン酸キレートチタン錯体は、Ti添加量が元素換算値で9ppmとなるように連続的に添加した。得られたオリゴマーの酸価は500eq/トンであった。
得られたオリゴマーを第二エステル化反応槽に移送し、反応槽内温度250℃・平均滞留時間1.2時間で攪拌して反応させ、酸価が180eq/トンのオリゴマーを得た。第二エステル化反応槽は内部が第1ゾーン〜第3ゾーンまでの3つのゾーンに仕切られており、第2ゾーンから酢酸マグネシウムのエチレングリコール溶液を、Mg添加量が元素換算値で75ppmになるように連続的に供給し、続いて第3ゾーンから、リン酸トリメチルのエチレングリコール溶液を、P添加量が元素換算値で65ppmになるように連続的に供給した。なお、リン酸トリメチルのエチレングリコール溶液は、25℃のエチレングリコール液に、25℃のリン酸トリメチル液を加え、25℃で2時間攪拌することにより調製した(溶液中のリン化合物含有量:3.8質量%)。
以上により、エステル化反応生成物を得た。
−工程(B)−
工程(A)で得られたエステル化反応生成物を連続的に第一重縮合反応槽に供給した。次いで、反応温度270℃・反応槽内圧力20torr(2.67×10-3MPa)でエステル化反応生成物を攪拌しながら、平均滞留時間約1.8時間で重縮合(エステル交換反応)させた。
次いで、得られた反応物を、第一重縮合反応槽から第二重縮合反応槽に移送した。その後、反応物を第二重縮合反応槽反応槽において、反応槽内温度276℃・反応槽内圧力5torr(6.67×10-4MPa)で攪拌し、滞留時間約1.2時間の条件で反応(エステル交換反応)させた。
次いで、エステル交換反応によって得られた反応物を、第二重縮合反応槽から、更に第三重縮合反応槽に移送し、この反応槽では、反応槽内温度278℃、反応槽内圧力1.5torr(2.0×10-4MPa)で攪拌しながら、滞留時間1.5時間の条件で反応(エステル交換反応)させ、カルボン酸価:22eq/ton、IV(固有粘度):0.65dl/gの反応物(ポリエチレンテレフタレート(PET))を得た。
更に、回転型真空重合装置を用いて、50Paの減圧下で、得られたPETに210℃で30時間加熱処理を行った。その後、真空重合装置内に、25℃の窒素ガスを流し、ペレットを25℃まで、冷却し、カルボン酸価12eq/ton、IVが0.75dl/gのPETを得た。
ポリカルボジイミド(1)の作製
2,4,6−トリイソプロピルフェニル1,3−ジイソシアネート(TRIDI)1000部と、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド10部とを、1時間かけて170℃に昇温し、その後温度は変えず10時間反応を行うことでポリカルボジイミド(1)を合成した。GPCから得られたポリカルボジイミド(1)の重量平均分子量(Mw)は22000であることが分かった。
ポリカルボジイミド(2)の作製
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)1000部と、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド1部とを、1時間かけて70℃に昇温し、その後温度は変えず10時間反応を行うことでポリカルボジイミド(2)を合成した。GPCから得られたポリカルボジイミド(2)の重量平均分子量(Mw)は12000であることが分かった。
ポリカルボジイミド(3)の作製
トルエンジイソシアネート(TDI)1000部と、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド1部とを、1時間かけて70℃に昇温し、その後温度は変えず10時間反応を行うことでポリカルボジイミド(3)を合成した。GPCから得られたポリカルボジイミド(3)の重量平均分子量(Mw)は15000であることが分かった。
ポリカルボジイミド(4)の作製
2,4,6−トリイソプロピルフェニル1,3−ジイソシアネート(TRIDI)600部と、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)400部と、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレンオキシド1部とを、1時間かけて70℃に昇温し、その後温度は変えず10時間反応を行うことでポリカルボジイミド(4)を合成した。GPCから得られたポリカルボジイミド(4)の重量平均分子量(Mw)は8000であることが分かった。
2.飽和ポリエステルフィルムの作製
−押出成形(合成工程・フィルム形成工程)−
得られた上述のPETを直径50mmの2軸混練押出し機のホッパーに主フィーダーで投入し、副フィーダーにポリカルボジイミド(1)(スタバクゾールP400(分子量約20000、ラインケミージャパン(株)製)とポリカルボジイミド化触媒である下記リン系化合物(1)を投入し、280℃で溶融して押出した。押出した溶融体(メルト)をギアポンプ及び濾過器(孔径20μm)を通した後、ダイから20℃の冷却ロールに押出し、非晶性シートを得た。なお、押出されたメルトは、静電印加法を用い冷却ロールに密着させた。
Figure 2013182929
−延伸(二軸延伸工程)−
冷却ロール上に押出し、固化した未延伸フィルムに対し、以下の方法で逐次2軸延伸を施し、厚み175μmの2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを得た。
<延伸方法>
(a)縦延伸
未延伸フィルムを周速の異なる2対のニップロールの間に通し、縦方向(搬送方向)に延伸した。なお、予熱温度を90℃、延伸温度を90℃、延伸倍率を3.5倍、延伸速度を3000%/秒として実施した。
(b)横延伸
縦延伸した前記フィルムに対し、テンターを用いて下記条件にて横延伸した。
<条件>
・予熱温度:100℃
・延伸温度:110℃
・延伸倍率:4.2倍
・延伸速度:70%/秒
−熱固定・熱緩和−
続いて、縦延伸及び横延伸を終えた後の延伸フィルムを下記条件で熱固定した。さらに、熱固定した後、テンター幅を縮め下記条件で熱緩和した。
<熱固定条件>
・熱固定温度:198℃
・熱固定時間:2秒
<熱緩和条件>
・熱緩和温度:195℃
・熱緩和率:5%
−巻き取り−
熱固定及び熱緩和の後、2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの両端を10cmずつトリミングした。その後、両端に幅10mmで押出し加工(ナーリング)を行なった後、張力25kg/mで巻き取った。なお、幅は1.5m、巻長は2000mであった。
以上のようにして、実施例1の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを作製した。得られたサンプルフィルムはブツや皺などなく面状も良好であった。
−プロセス評価−
(ガス)
2軸押し出し機のダイから発生する煙、臭いを官能評価し、下記の基準にしたがって揮発性を評価した。得られた結果を下記表1に記載した。
〈基準〉
○:煙・臭いの発生はなかった。
△:煙の発生はなかったが、臭いが発生した。
×:煙・臭いが発生した。
××:煙・臭いが激しく、検討中断となるレベル。
(膜厚変動)
4時間連続して製膜した際の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの膜厚変動を評価した。得られた結果を下記表1に記載した。
○:膜厚変動が5%以内
△:膜厚変動が5〜10%
×:膜厚変動が10〜15%
××:膜厚変動が15%より大きい
−2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの物性測定−
(イソシアネート基量の測定方法)
まず、ポリエチンテレフタレートを粉砕した粉とポリカルボジイミドの前駆体であるジイソシアネートを任意の割合で混合した試料の赤外分光測定を行い、2280cm-1と2960cm-1のピーク強度からポリエチレンテレフタレート中のイソシアネート基量の検量線を作成した。
次に、実施例1の二軸延伸飽和ポリエステルフィルムを粉砕した試料の赤外分光測定を行い、上記検量線に基づいて2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中のイソシアネート基量を算出した。得られた結果を下記表1に記載した。
(耐加水分解性(PCT試験))
耐加水分解性の評価は破断伸度保持率半減期で評価した。破断伸度保持率半減期は、実施例1にて得られた2軸延伸飽和ポリエステルフィルムに対して、120℃、相対湿度100%の条件で保存処理(加熱処理)を行い、保存後の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムが示す破断伸度(%)が、保存前の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムが示す破断伸度(%)に対して50%となる保存時間を測定することで評価した。
破断伸度保持率半減期が長い程、2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの耐加水分解性が優れていることを示す。
◎:破断伸度半減期が220時間以上
○:破断伸度半減期が160〜220時間
△:破断伸度半減期が130〜160時間
×:破断伸度半減期が130時間より小さい
得られた結果を下記表1に記載した。
(耐熱性)
実施例1にて得られた2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを150℃で48時間加熱処理し耐熱性評価用ポリエステルフィルムとした。耐熱性評価用ポリエステルフィルムの最大強度をS(MPa)とし、180℃で120時間加熱処理した後の最大強度をT(MPa)とした。下記計算式により耐熱性の指標Rを算出し、下記基準で評価した。得られた結果を下記表1に記載した。
R(%)=S/T×100
○:R(%)が70%以上。
△:R(%)が60〜70%。
×:R(%)が60%より小さい。
4.バックシートの作製
実施例1で作製した2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを用いて、太陽電池用バックシートを作製した。
まず、実施例1で作製した2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの片面に、下記の(i)反射層と(ii)易接着性層をこの順で塗設した。
(i)反射層(着色層)
下記組成の諸成分を混合し、ダイノミル型分散機により1時間分散処理して顔料分散物を調製した。
<顔料分散物の処方>
・二酸化チタン ・・・39.9部
(タイペークR−780−2、石原産業(株)製、固形分100質量%)
・ポリビニルアルコール ・・・8.0部
(PVA−105、(株)クラレ製、固形分10%)
・界面活性剤(デモールEP、花王(株)製、固形分:25%) ・・・0.5部
・蒸留水 ・・・51.6部
次いで、得られた顔料分散物を用い、下記組成の諸成分を混合することにより反射層形成用塗布液を調製した。
<反射層形成用塗布液の処方>
・前記の顔料分散物 ・・・71.4部
・ポリアクリル樹脂水分散液 ・・・17.1部
(バインダー:ジュリマーET410、日本純薬工業(株)製、固形分:30質量%)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・2.7部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・1.8部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、固形分:25質量%)
・蒸留水 ・・・7.0部
前記より得られた反射層形成用塗布液を実施例1の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムにバーコーターによって塗布し、180℃で1分間乾燥して、二酸化チタン塗布量が6.5g/m2の(i)反射層(白色層)を形成した。
(ii)易接着性層
下記組成の諸成分を混合して易接着性層用塗布液を調製し、これをバインダー塗布量が0.09g/m2になるように(i)反射層の上に塗布した。その後、180℃で1分間乾燥させ、(ii)易接着性層を形成した。
<易接着性層用塗布液の組成>
・ポリオレフィン樹脂水分散液 ・・・5.2部
(カルボン酸含有バインダー:ケミパールS75N、三井化学(株)製、固形分:24質量%)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・7.8部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・オキサゾリン化合物 ・・・0.8部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、固形分25質量%)
・シリカ微粒子水分散物 ・・・2.9部
(アエロジルOX−50、日本アエロジル(株)製、固形分:10質量%)
・蒸留水 ・・・83.3部
次に、2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの(i)反射層及び(ii)易接着性層が形成されている側と反対側の面に、下記の(iii)下塗り層、(iv)バリア層、及び(v)防汚層を2軸延伸飽和ポリエステルフィルム側から順次、塗設した。
(iii)下塗り層
下記組成の諸成分を混合して下塗り層用塗布液を調製し、この塗布液を2軸延伸飽和ポリエステルフィルムに塗布し、180℃で1分間乾燥させ、下塗り層(乾燥塗設量:約0.1g/m2)を形成した。
<下塗り層用塗布液の組成>
・ポリエステル樹脂 ・・・1.7部
(バイロナールMD−1200、東洋紡(株)製、固形分:17質量%)
・ポリエステル樹脂 ・・・3.8部
(スルホン酸含有バインダー:ペスレジンA−520、高松油脂(株)製、固形分:30質量%)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・1.5部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・カルボジイミド化合物 ・・・1.3部
(カルボジライトV−02−L2、日清紡(株)製、固形分:10質量%)
・蒸留水 ・・・91.7部
(iv)バリア層
続いて、形成された下塗り層の表面に下記の蒸着条件にて厚み800Åの酸化珪素の蒸着膜を形成し、バリア層とした。
<蒸着条件>
・反応ガス混合比(単位:slm):ヘキサメチルジシロキサン/酸素ガス/ヘリウム=1/10/10
・真空チャンバー内の真空度:5.0×10-6mbar
・蒸着チャンバー内の真空度:6.0×10-2mbar
・冷却・電極ドラム供給電力:20kW
・フィルムの搬送速度 :80m/分
(v)防汚層
以下に示すように、第1及び第2防汚層を形成するための塗布液を調製し、前記バリア層の上に第1防汚層用塗布液、第2防汚層用塗布液の順に塗布し、2層構造の防汚層を塗設した。
<第1防汚層>
−第1防汚層用塗布液の調製−
下記組成中の成分を混合し、第1防汚層用塗布液を調製した。
<塗布液の組成>
・セラネートWSA1070(DIC(株)製) ・・・45.9部
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・7.7部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、固形分:25質量%)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・2.0部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・反射層で用いた顔料分散物 ・・・33.0部
・蒸留水 ・・・11.4部
−第1防汚層の形成−
得られた塗布液を、バインダー塗布量が3.0g/m2になるように、バリア層の上に塗布し、180℃で1分間乾燥させて第1防汚層を形成した。
−第2防汚層用塗布液の調製−
下記組成中の成分を混合し、第2防汚層用塗布液を調製した。
<塗布液の組成>
・フッ素系バインダー:オブリガード(AGCコーテック(株)製) ・・・45.9部
・オキサゾリン化合物 ・・・7.7部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、固形分:25質量%;架橋剤)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・2.0部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・前記反射層用に調製した前記顔料分散物 ・・・33.0部
・蒸留水 ・・・11.4部
−第2防汚層の形成−
調製した第2防汚層用塗布液を、バインダー塗布量が2.0g/m2になるように、バリア層上に形成された第1防汚層の上に塗布し、180℃で1分間乾燥させて第2防汚層を形成した。
以上のようにして、2軸延伸飽和ポリエステルフィルムの一方の側に反射層及び易接着層を有し、他方の側に下塗り層、バリア層、及び防汚層を有する実施例1の太陽電池モジュール用バックシートを作製した。
(湿熱経時後の密着性)
実施例1にて得られた太陽電池モジュール用バックシートに対して、120℃、相対湿度100%の条件で、60時間保存した後の密着性を、テープ剥離試験によって評価した。テープ剥離試験は、碁盤目に切り込みを塗布層側の表面から2軸延伸飽和ポリエステルフィルム表層まで到達するように入れて実施し、下記の基準に従って評価した。結果を下記表1に示す。
○:剥がれ無し。
△:5%未満の剥離が認められた。
×:5%以上の剥離が認められた。
[実施例2〜21、比較例1〜5]
下記表1に記載の材料を用いた以外は実施例1と同様にして、各実施例および比較例の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを製造した。用いたカルボジイミド化触媒の構造を以下に示す。
Figure 2013182929
得られた各実施例および比較例の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして、各実施例および比較例の太陽電池モジュール用バックシートを作製した。
各実施例および比較例において、実施例1と同様の評価を行った結果を下記表1に記載した。
[比較例6]
特開平11−21457号公報の実施例3の追試を、以下の方法で行った。
ノボラック樹脂100質量部、木粉100質量部、ヘキサメチレンテトラミン10質量部に2,4−及び2,6−トリレンジイソシアネート1:1のフェノールブロック体30質量部及び、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.2質量部をヘンシェルミキサーで混合して粉末の樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を、溶融温度を140℃に変更した以外は実施例1と同様に2軸押出し機に投入したところ、ガスの揮散が激しく、また、溶融粘度の急激な上昇による膜厚変動が大きかったため、フィルム化ができなかった。
また、圧縮成形機により、180℃、圧力100kg/cm2、の条件で5分間圧縮成形することで1mm厚の成形片を得たが、フィルムの膜質が脆く、評価するに至らなかった。この比較例6の成形片において、実施例1と同様にしてイソシアネート量を測定した結果を下記表1に記載した。
Figure 2013182929
上記表1より、各実施例の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、耐可水分解性に優れ、膜厚変動が少なく膜厚均一性が良好であった。
なお、本発明は以下の効果を奏することに限定されるものでもないが、各実施例の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは耐熱性と良好であり、製膜プロセスにおける汚染(特にイソシアネートガスによる汚染)も少なかった。さらに各実施例の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを用いた各実施例の太陽電池モジュール用バックシートは、湿熱経時後も密着性が良好であった。
一方、ポリカルボジイミド化触媒を用いずに、ポリカルボジイミドの添加量を変更した比較例1〜4の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムは、耐可水分解性または膜厚変動が劣っていた。特に比較例2では、製膜安定性に劣っており、ガスや膜厚変動により製膜できなかった。
ポリカルボジイミドおよびポリカルボジイミド化触媒を用いずに製膜した比較例5のポリエチレンテレフタレートフィルムは、耐可水分解性に劣っていた。飽和ポリエステルを用いずに特開平2−175756号公報の実施例3の追試をおこなった比較例6のフィルムは、製膜安定性に劣っており、フィルムが脆くてフィルム物性を評価できなかった。さらに、比較例1および3で製造したポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた太陽電池モジュール用バックシートは、いずれも湿熱経時後の密着性に劣ることがわかった。
[太陽電池の作製]
前記のようにして作製した各実施例の太陽電池モジュール用バックシートを用い、特開2009−158952号公報の図1に示す構造になるように透明充填剤に貼り合わせ、太陽電池モジュールを作製した。このとき、各実施例の太陽電池モジュール用バックシートの易接着性層が、太陽電池素子を包埋する透明充填剤に接するように貼り付けた。
作製した太陽電池モジュールは、長期にわたって、安定して発電できることが確認された。

Claims (12)

  1. (A)飽和ポリエステル、(B)ポリカルボジイミド、(C)カルボジイミド化触媒を含み、イソシアネート基量が50モル/トン以下であることを特徴とする2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  2. 前記(A)飽和ポリエステル100質量部に対し、前記(B)ポリカルボジイミドを0.1〜5質量部含むことを特徴とする請求項1に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  3. 前記(A)飽和ポリエステル100質量部に対し、前記(C)カルボジイミド化触媒を0.001〜5質量部含むことを特徴とする請求項1または2に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  4. 前記(A)飽和ポリエステル100質量部に対し、前記(C)カルボジイミド化触媒を0.002〜1.9質量部含むことを特徴とする請求項1または2に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  5. 前記(B)ポリカルボジイミドと前記(C)カルボジイミド化触媒の含有量について、以下の関係式が成り立つことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
    式(1)
    0.005≦(C)/(B)≦1
    (式(1)中、(B)は2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中におけるポリカルボジイミドの含有量(質量部)を表し、(C)は2軸延伸飽和ポリエステルフィルム中におけるカルボジイミド化触媒の含有量(質量部)を表す。)
  6. 前記(C)カルボジイミド化触媒が、リン系化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  7. 前記リン系化合物が分子量250以上であることを特徴とする請求項6に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  8. 前記リン系化合物がホスフィンオキシドおよびリン酸エステルから選択されるいずれか1種であることを特徴とする請求項6または7に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  9. 前記(B)ポリカルボジイミドが芳香族ポリカルボジイミドであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  10. 前記芳香族ポリカルボジイミドが、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジシソシアネート、トルイレンジイソシアネートおよび2,4,6−トリイソプロピルフェニルジイソシアネートから選択される少なくとも1種のジイソシアネートを重合せしめることによって得られた構造単位を含むことを特徴とする請求項9に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の2軸延伸飽和ポリエステルフィルムを含むことを特徴とする太陽電池モジュール用バックシート。
  12. 請求項11に記載の太陽電池モジュール用バックシートを用いたことを特徴とする太陽電池モジュール。
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