JP2013181804A - 舗装の空洞探査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】舗装の空洞を従来の手法に比べて安価かつ正確に特定する手段を提供する。
【解決手段】まず電磁波レーダで舗装を探査し、次に舗装構成材以外のものに起因すると推測される異常が認められた異常領域及びその周辺領域で舗装支持力を測定する。電磁波レーダの波形解析結果と舗装支持力の測定結果を組み合わせることで、電磁波レーダによる測定の異常が空洞によるものか、地下埋設物などによるものかを電磁波レーダの波形処理などの複雑な処理を行わずに、誰でも把握することが可能となる。又、撮像装置等を利用することで、舗装の空洞の立体的な大きさの把握も可能となる。更に、本発明においては特殊な装置ではなく公知の一般的な普及している装置を用いることで、安価に探査することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は舗装内部に生じた空洞を探査する技術に関する。
舗装道路は供用することにより舗装構造の劣化や損傷を生じるため、舗装道路の性能を一定水準以上に維持するためには舗装構造の定期的な補修や修繕が必要となる。この定期的な補修や修繕を効率的に効果的に行うための計画を作成するに際して行われる調査には、FWD(Falling Weight Deflectometer)、ハンディFWD、振動測定装置、RWD(Rolling Wheel Deflectometer、移動式たわみ測定装置)、ベンケルマンビームなどが用いられている。これら装置を用いて舗装の撓み量を測定することで舗装の支持力を評価して、舗装構造の状態を確認している。
舗装構造の状態の調査には前記装置を用いた測定の他にも、電磁波レーダ(地中レーダ)を用いた測定が行われている。この電磁波レーダを用いた測定は、舗装内部の空洞の探査や埋設物探査を目的とするものであり、一般に車載式又は牽引式の電磁波レーダが用いられる。探査対象たる舗装内部の空洞は自動車の運転環境の悪化につながる舗装の轍やひび割れの原因となるだけでなく、重大な事故を引き起こす道路の陥没の原因となるものであり、早期の発見が望まれる。
特開2000−292330号公報 特許第4442914号公報 特許第4442916号公報
しかしながら、前記FWDによる測定は舗装の支持力測定を目的として行われており、前記電磁波レーダによる測定は舗装の内部構造の把握を目的として行われている。このように、それぞれの測定はその目的が異なっており、それぞれ別個独立して行われる性質の異なる独立した測定と考えられていた。
又、FWDによる測定は、重錘を落として撓み量を測定するものであるため、その原理上高速かつ長距離の測定には向いておらず、測定の準備にも時間がかかるという問題点を有していた。
更に、FWDによる測定は、舗装の撓み量を測定するものであるため、舗装の支持力の低下が発見された場合に測定結果から損傷箇所は特定できるが、その原因を特定することは困難であった。
一方、車載式又は牽引式の電磁波レーダを用いた測定は、FWDと比べて高速かつ長距離の測定が可能である。しかし、舗装内部の空洞の探査にあたっては、まず調査対象である舗装道路上で電磁波レーダを積載した自動車を走行させたり、電磁波レーダを積載した台車を牽引させたりして舗装道路の構造状態についてのデータの収集を行っていた。
その後、舗装内部の空洞の有無にかかわらず、全ての測定結果について複雑な波形解析処理を行って異常箇所を検出すると共に、この波形解析処理の結果からその異常原因を推定する必要があった。その上で、専門の知識と経験を有する専門技術者が測定結果及び解析処理結果を基に空洞の有無を最終的に判断していた。
この様に電磁波レーダによる舗装内部の空洞調査は、そのデータの解析や評価に多くの労力と時間と専門知識を必要とすることが問題となっていた。
そして、電磁波レーダによる空洞探査は、データの解析や評価に多くの労力と時間等を費やしても、測定時のノイズや地中埋設物による反射信号を「空洞」と誤認する場合があるなど、測定精度が他の測定手段に比べて比較的低いことが舗装の効率的な補修や修繕を行うに際して障害となっていた。
更に、電磁波レーダは高価であり、特に、車載式の電磁波レーダは高額であることから、費用の面からも課題となっていた。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、舗装内部の空洞の存在位置を特定する技術を提供することを課題とする。
本発明は、舗装に沿って電磁波レーダを移動しながら舗装内部に向かって電磁波レーダから電磁波を放射すると共に、舗装内部からの反射波を測定する電磁波レーダ測定工程と、前記電磁波レーダ測定工程で舗装構成材以外のものに起因すると推測される測定データが検出された異常領域及びその周辺領域において、支持力測定装置を用いて異常領域及びその周辺領域の舗装の支持力を測定する舗装支持力測定工程と、前記異常領域で測定した支持力と前記周辺領域で測定した支持力とを比較し、前記異常領域で測定した支持力が前記周辺領域で測定した支持力よりも小さい場合に、前記異常領域の下方に空洞が存在すると判定する空洞判定工程と、を含んでなることを特徴とする。
前記の工程とすることにより、異常領域で測定した支持力と周辺領域で測定した支持力とを比較し、前記異常領域で測定した支持力が前記周辺領域で測定して支持力よりも小さい場合に、前記異常領域の下方に空洞が存在すると判定するので、電磁波レーダによる測定を行った後に測定結果の波形処理などの複雑な処理を行うことなく、舗装構造内部の空洞を確実に探査することが可能となる。
次に、本発明は、舗装の空洞探査方法であって、前記電磁波レーダ測定工程の後であって前記舗装支持力測定工程の前に、前記電磁波レーダ測定工程で測定した測定データを測定位置に関連付けて連続的に描出することで地中状態図を作成する地中状態図作成工程と、前記地中状態図を比較することにより、舗装構成材以外のものに起因すると推測される測定データが検出された異常領域を抽出する異常領域抽出工程と、を含んでなることを特徴とする。
この様に電磁波レーダの測定データから作成した地中状態図を比較することにより、空洞が存在する可能性の高い位置の特定が容易になると共に空洞探査の精度も向上する。
又、本発明は、舗装の空洞探査方法であって、前記地中状態図を比較する方法が目視観察であることを特徴とする。
この様に電磁波レーダの測定データから作成した地中状態図を目視観察することにより、電磁波レーダで測定を行うと同時に手軽にかつより確実に空洞探査を行うことが可能になる。
そして、本発明は、舗装の空洞探査方法であって、前記電磁波レーダ測定工程の後であって前記舗装支持力測定工程の前に、前記電磁波レーダ測定工程で測定した測定データを測定位置に関連付けて連続的に数値計算処理をすることにより、舗装構成材以外のものに起因すると推測される測定データが検出された異常領域を抽出する数値解析異常領域抽出工程と、を含んでなることを特徴とする。
この様に、電磁波レーダで測定したデータについて数値計算処理をすることで速くかつ簡単に空洞探査を行うことが可能になる。
更に、本発明は、舗装の空洞探査方法であって、前記空洞判定工程によって空洞が存在すると判定された前記異常領域に対して孔を穿つ穿孔工程と、前記孔に撮像装置を挿入して内部の状態を撮像する撮像工程と、を更に含むことを特徴とする。
電磁波レーダ及び支持力測定装置による測定に加えて、撮像装置を利用することにより、外部からの非破壊測定だけでは把握しきれない舗装内部の空洞の立体的な大きさや細部の状態までより確実に把握することが可能となる。
本発明によれば、舗装の空洞の有無の判断に特別な技術や経験を必要としないことから、誰でも容易に舗装の空洞の調査や空洞の有無の判断が可能となる。又、各々の測定機器類は比較的安価であることから、舗装の状態の把握が可能となると共に、道路管理者に迅速に空洞の存在に関する情報の提供が可能となる。
本実施形態の測定手順を示した図である。 本実施形態で用いる車載型電磁波レーダの模式図である。 本実施形態で用いる手押し式電磁波レーダの模式図である。 (a) 空洞が存在する場合の電磁波レーダによる測定結果の例、及び(b)空洞が存在する場合の支持力測定装置による測定結果の例を表した図である。 (a) 空洞が存在する場合及び地下埋設物が存在する場合の電磁波レーダによる測定結果の例、及び(b)空洞が存在する場合及び地下埋設物が存在する場合の支持力測定装置による測定結果の例を表した図である。 本実施形態で用いる支持力測定装置の一種であるハンディFWDの模式図である。 第3実施形態で用いる支持力測定装置の一種であるFWDの模式図である。 第4実施形態で用いる撓み測定装置の一種であるベンゲルマンビームの(a)側面図及び(b)平面図である。
[第1実施形態]
以下、図面を参照しながら、本発明に係る舗装内部の空洞探査方法を本発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。本実施形態に係る舗装の空洞探査方法は、高速かつ長距離の測定が可能な電磁波レーダによる調査と機動的に測定が可能である舗装支持力測定装置による調査の両方を適切に組み合わせて行うことにより、特別な技術や経験を必要とせずに容易に舗装内部の空洞の有無を判断可能にする。
<電磁波レーダ>
本実施形態に係る舗装の空洞探査方法を実施するに際して、まず図1のS1に対応するものである、電磁波レーダ1により調査対象たる舗装内部の状態を測定する。この電磁波レーダ1による調査で検出可能な異常個所としては、例えば、地下埋設物や岩石、空洞などがある。
電磁波レーダ1は、図2に示すように道路状況や調査環境に合わせて自動車で牽引若しくは自動車に積載することによりある一定速度以上で広範囲の探査が可能であるという特徴を有する。
電磁波レーダ1は、図2に示すように、自動車Cに積載された本体部11と、被牽引車Kに積載されたアンテナ部12と、を備えている。なお、電磁波レーダ1は、測定データを表示する表示装置としてのパソコン13を備えている。
なお、車載式の電磁波レーダ1に替えて、図3に示すように、手押し式の電磁波レーダ2を用いてもよい。
図3に示すように、手押し式の電磁波レーダ2は、移動用の車輪とハンドルを備えたアンテナ部15と、アンテナ部15の近傍に設置された本体部14と、を備えている。なお、電磁波レーダ装置2は、測定データを表示する表示装置としてのパソコン13を備えている。
(本体部及びアンテナ部の構成)
次に、本体部11及びアンテナ部12の構成について説明する。
本体部11は、地中状態図作成機能と、画像処理機能と、表示機能を有し、アンテナ部12には、電磁波の放射及び受信に用いるアンテナを1つ以上有する。
本体部11には、併せて信号処理機能と、位置測定機能と、データ記録機能と、を有することが好ましい。
なお、電磁波レーダ1は一般的な装置で問題ないが、少なくとも地中状態図作成機能と、画像処理機能を有する必要がある。
(本体部)
(地中状態図作成機能)
地中状態図作成機能は電磁波レーダの測定データを解析して、舗装を含む地中の内部構造の画像データを作成し、画像化するものである。
地中状態図作成機能により作成する画像は、縦軸に深度をとり横軸に調査延長をとった地中断面図、縦軸に調査幅をとり横軸に調査延長をとった地中横断面図、及び3次元地中状態図等その種類は問わない。これら画像の作成方法は、公知の手法によるものでよい。
作成した地中状態図のデータは画像処理機能及び表示機能に送られる。
(画像処理機能)
画像処理機能は、地中状態図作成機能により作製した画像若しくは画像データを基に後記する周辺領域とは異なる反射波を観測した領域(異常領域)を抽出するものである。抽出した結果は、データ記録機能及び表示機能に送られる。
(データ記録機能)
データ記録機能は測定データ等空洞探査に必要な測定データやその他情報を記録するものである。
データの記録内容は、地中状態図作成機能による処理結果、画像処理機能による判定結果、位置測定機能による測定位置データ、受信電磁波の周波数、受信電磁波の波形等空洞探査に必要な情報を記録できるものが好ましい。
(表示機能)
表示機能は、測定中のデータや測定済みのデータなどを本体部11、又は、表示装置としてのパソコン13のディスプレイ等に表示するものである。
表示内容は、地中状態図作成機能による処理結果、画像処理機能による判定結果、位置測定機能による測定位置データ、受信電磁波の周波数、受信電磁波の波形等現在の測定状況を確認するために必要な情報である。又、現在の測定状況を表示するだけでなく、測定に必要な情報及び必要に応じて過去の測定記録も画面上に表示できるものが好ましい。
(アンテナ部)
アンテナ部12に備えられたアンテナは測定に用いる全周波数(中心周波数200MHz以上3GHz以下)の電磁波を放射できるものとする。
同時に、アンテナ部12に備えられたアンテナは測定に用いる全周波数(中心周波数200MHz以上3GHz以下)の電磁波を受信できるものとする。
アンテナ部12で受信した信号は、本体部11に送られて各種処理が行われる。
<電磁波レーダ測定工程>
(測定条件)
電磁波レーダ1による使用周波数等の測定条件は、測定速度や測定深度、測定間隔、測定幅、舗装構造等に合わせて適宜調整するものとする。探査深度(距離)を延ばして測定するには低周波数の電磁波を用いて測定を行い、レーダ分解能を高めて測定するためには高周波数の電磁波を用いて測定を行う。
測定条件の具体例としては、200MHzの電磁波を用いることにより、深さ3mにおいて測定間隔0.01m測定速度10km/hで舗装内部の状態を測定することが可能となる。測定に用いる電磁波の周波数が400MHzであれば、深さ2mにおいて測定間隔0.01m測定速度10km/hで測定が可能である。又、2.6GHzの電磁波を用いることにより、深さ0.2mにおいて測定間隔0.01m測定速度10km/hで舗装内部の状態を測定することが可能となる。
電磁波レーダ1の走査方向は一般的には車線に沿う方向である。一直線に走査しても、ジグザグに走査しても測定原理上問題は生じないことから、その走査方向は適宜選択が可能である。
又、対象物の深度を定量的に求めるため、精緻な地中状態図を作成するために必要な地中内速度の垂直分布を求める為CMP(Common Midpoint)法による測定を更に行ってもよい。
(信号処理)
信号処理機能により必要に応じて適宜受信した信号に対して処理を行う。信号処理機能において行われる信号処理の種類としては、フィルタリング処理、合成開口処理等の信号処理が挙げられる。信号処理を施した信号はデータ記録機能と地中状態図作成機能に送出される。
(データ等表示)
測定開始前の電源投入時から測定終了後の電源遮断時までの全ての段階において、電磁波レーダ1の状態に関するデータ、電磁波レーダ1による測定状況、及び測定結果を表示することは、測定精度を向上させる上で重要である。これらは表示機能により表示データを作成した上でディスプレイ13に表示したり、図示しないプリンタにより印刷したりすることで実現される。
<地中状態図作成工程>
(地中状態図作成)
地中状態図の作成は舗装内部に空洞が存在する可能性がある異常領域を抽出しやすくするために行うものである。
本実施形態においては、舗装内部の異常の有無とその領域が特定することができる限り、地中状態図の作成方法に制限はなく、公知の方法に基づき行うことが可能である。作成する地中状態図の例としては、図4(a)に示す様な地中断面図の他、地中横断面図、3次元地中状態図等がある。図4(a)に示す地中断面図は、電磁波の伝播時間と反射波の強度を測定順に並べることで作成される。
地中状態図を作成する際において、平均波形の除去、地形補正、マイグレーション処理などの処理を行ってもよい。
<異常領域抽出工程>
(異常の有無の判断)
次に、図1のS2に対応する、本実施形態に係る電磁波レーダ1の測定結果についての異常領域の有無の判断について説明する。
本実施形態における電磁波レーダ1の測定結果の異常の有無の判断は、測定地点の前後における反射波(電磁波)の反射位置(反射深度)の変化に着目して行う。即ち、地中断面図における波形の変化に着目して行う(図4(a)参照)。
舗装工事完了時の設計どおりの舗装内部には、表層アスファルトコンクリート、基層アスファルトコンクリート、路盤、路床、地下埋設物及び地下水等が存在する。これらのうち、表層アスファルトコンクリート、基層アスファルトコンクリート、路盤、及び路床は舗装表面(路面)と平行に敷き均されていると共に、締め固められている。
又、舗装における舗装全体に対する舗装構成材(表層アスファルトコンクリート、基層アスファルトコンクリート、路盤、及び路床)が占める割合は地下埋設物が占める割合よりも大きい。そして、舗装構成材は誘電率の変化が少ない媒質であるため、舗装構成材が送信専用アンテナ部から放射された舗装構成材中を伝播する電磁波に与える影響は小さく、波形の変化が観測されることは少ない。
一方、舗装内部に地下埋設物、地下水、及び空洞等が存在した場合は、舗装中を伝播している電磁波が前記地下埋設物等と舗装構成材との境界及び地下埋設物等において反射し、反射波として波形の変化が明確に観測される。
よって、何らかの波形の変化が測定された場合には、地下埋設物や空洞等が存在することによる波形の変化が含まれると推測される。
測定結果に表れた波形変化の判断の際には、地中埋設物の存在があらかじめ判明している位置における反射波の波形変化を除外してもよい。これにより、何らかの波形の変化が測定された場合は、存在が判明していない地中埋設物が存在するか、地下埋設物の存在を確認した後に新たに生じた空洞等の異常によるものと推測される。
(異常領域抽出)
異常領域の抽出は、舗装支持力測定工程において測定する領域を決定する重要な作業である。
異常領域とは、電磁波レーダ測定工程で舗装構成材以外のものに起因すると推測される測定データが検出された舗装中の空間の位置を舗装表面に垂直投影した場合における舗装表面の領域をさす(図4(a)、図5(a)参照)。更に、電磁波レーダ測定工程で予め地下埋設物の存在が判明している領域であって、地下埋設物に起因すると推測される測定データが検出されない舗装中の空間の位置を舗装表面に垂直投影した場合における舗装表面の領域を前記異常領域に含めてもよい。
周辺領域とは、電磁波レーダ測定工程で舗装構成材に起因すると推測される測定データが検出された異常領域の近傍の領域をさす。例えば、異常領域の端部から舗装の厚さの2倍から5倍程度の水平距離の範囲が周辺領域となる。
異常領域の抽出方法は、地中状態図作成機能により作成した地中状態図の画像に基づいて反射波の波形が周囲と比較して上に凸(山形、極大、若しくは、大きな変化を含む)となった領域が異常領域であると判定して抽出を行うものである。
地中状態図作成機能により作成した地中状態図が図4(a)に示す地中断面図である場合で説明すると、地中断面図において舗装の境界に起因する略水平の波形のみが測定される領域を除き、反射波の反射位置(反射深度)に由来する波形が周囲と比較して上に凸となった領域、すなわち基点からの距離が4〜6mの領域を異常領域であると判定して抽出を行う。
周辺領域の抽出方法は、地中状態図作成機能により作成した地中状態図が図4(a)に示す地中断面図である場合で説明すると、異常領域から舗装厚(0.3m)の約3倍程度の水平距離に位置する領域、すなわち基点からの距離が3〜4mの領域を周辺領域であると判定して抽出を行う。
これらの判定は、地中状態図作成機能により作成した地中状態図を人が目視観察することにより行う。
図4(a)及び図5(a)に示すような地中断面図を人が目視観察することにより異常領域を判定することで、測定に関する以外の更に別の装置を用いることなく簡易かつ確実に判定することが可能となる。
又、前記判定作業は画像処理機能により自動的に行ってもよい。この判定作業は地中状態図作成機能により作成した地中状態図の画像若しくは画像データを基に外部のパソコン等を用いて行ってもよい。このようにすることで、測定作業に集中できる、若しくは他の作業を行うこと等が可能になる。
このように、従来の電磁波レーダによる測定では専門技術者が有する経験や専門知識を必要とする複雑な波形処理及び波形解析を行って地下埋設物若しくは地下水又は空洞かの判断を行っていたところを、本願発明においては、この段階では地下埋設物か空洞かの判別を行わず単に異常領域とし、地下埋設物若しくは地下水又は空洞かの判別はこの後に説明する舗装支持力測定工程の測定結果に基づいて行うことで、電磁波レーダ1のデータ解析という経験と専門知識を不要とした簡易かつ確実な空洞探査方法としている。このため、従来とは異なり測定データの解析及び判断に労力と時間をかける必要が無い。又、必要最小限の機能を備えた必要最小限の性能を有する電磁波レーダを用いて測定が可能となる。
<舗装支持力測定工程>
図1のS3に対応する舗装支持力測定工程は、電磁波レーダ1による調査において観測結果(波形)に舗装構成材以外のものに起因すると推測される異常が観測されたことにより舗装内部に空洞が存在することが疑われる異常領域及びその近傍の周辺領域の舗装支持力を測定して、舗装内部の空洞の有無を特定するために行う測定である。
(支持力測定装置)
支持力測定装置は、舗装の支持力を測定する装置である。これを用いて、電磁波レーダ1による空洞探査において判定された異常領域及び周辺領域の舗装の支持力を測定する。本実施形態においては、公知の装置を用いることができる。
(ハンディFWD)
本実施形態においては、支持力測定装置として公知の支持力測定装置の中から図6に示すハンディFWD3を選択する。ハンディFWD3は、大人1人で運搬可能なFWDであり、重錘51を所定の高さから落下させ動的な荷重を舗装に載荷したときに路面に生じる応答撓みを路面で測定する装置である。
ハンディFWD3は、重錘51と、載荷板52と、衝撃吸収材55と、圧力センサ53と、撓みセンサ54と、温度センサ56(気温及び路面)と、データ収集装置57と、データ解析装置58等からなる(図6参照)。
本実施形態で用いるハンディFWD3は公知の一般的なものを使用することができる。測定は、公知の標準的な方法により行う。
<空洞判定工程>
(空洞判定)
次に、図1のS4に対応する本実施形態に係る舗装内部の空洞の有無の判断について説明する。
本実施形態における舗装内部の空洞の有無の判断は、電磁波レーダ1による空洞探査により空洞の存在が疑われる異常領域及びその近傍の周辺領域における舗装支持力の変化に着目して行う。
舗装工事完了時の設計どおりの舗装は、表層アスファルトコンクリート、基層アスファルトコンクリート、路盤、及び、路床から構成される。更に、地下埋設物が存在し、地下水も存在する場合がある。これらのうち、表層アスファルトコンクリート、基層アスファルトコンクリート、路盤、及び路床は舗装表面(路面)と平行に敷き均されていると共に、締め固められている。地下埋設物も周囲の地盤や舗装構成材により押圧されて固定されている。地下水もその水位は一定であり、その水圧も略一定である。このため、舗装支持力は舗装のいずれの場所においても略一定であると推測される。
供用開始後においても舗装内部が舗装工事完了時の正常な状態のまま保たれていれば、同様に舗装支持力は略一定であると推測される。このため、舗装支持力の大きな変化が測定された場合は舗装工事完了後に生じた不均等沈下及び空洞等の異常によるものと推測される。
具体的には、異常領域の舗装支持力が周辺領域に比べて相対的に低下している場合は、表層アスファルトコンクリート及び基層アスファルトコンクリートの下に存在しているはずの舗装を支える路盤若しくは路床が消失して、舗装と舗装を支える路盤の間若しくは路盤と路床との間に隙間若しくは空間が生じている場合と推測される。地下埋設物の埋設状況が変化して地下埋設物の周囲と表層、基層、路盤若しくは路床のいずれか1つ以上との間に隙間若しくは空間が生じている場合も同様である。舗装内部、特に路盤または路床において空洞が生じている場合も舗装支持力が周辺領域に比べて相対的に低下する。
このように、舗装支持力が周辺領域に比べて相対的に低下した異常領域は、舗装工事完了後に何らかの変化が生じた領域と推測される。
よって、電磁波レーダ1による探索において反射波に何らかの変化が観測されることにより地下埋設物若しくは空洞等の存在が疑われる領域であると共に、舗装支持力が周辺領域に比べて相対的に低下するという異常が観測された異常領域は、舗装内部に空洞が存在する領域であると特定することが可能である。
以下、実際の測定結果に基づいて説明を行う。
図4(a)に示す地中断面図において、基点からの距離が4〜6m前後の異常領域では、幅が広い上に凸の反射波が観測されている。そして、対応する図4(b)に示す支持力測定結果において、基点からの距離が4〜6m前後に位置する異常領域の撓み量は、基点からの距離が3〜4m前後に位置する周辺領域の撓み量と対比して1.5倍程となっており舗装支持力が低下している。このため、空洞が存在する地点と推測が可能であり、実際に開削したところ空洞が存在した。
図5に係る測定地点においては、深度が1.2m付近に地下埋設物が存在することが予め判明している。このため、電磁波レーダ1による探査において地下埋設物による反射波が観測されると予測される、図5(a)に示す基点からの距離が9.5〜10m前後の反射波が途切れた領域を異常領域と判断した。同様に基点からの距離が14.5〜15m前後の反射波が途切れた領域及び基点からの距離が15〜17m前後の幅が広い上に凸の反射波が観測された領域を異常領域と判断した。一方、前記それぞれの異常領域から舗装厚(0.3m)の約5倍程度の水平距離に位置する、基点からの距離が10〜14.5m前後の地下埋設物による反射波が観測された領域は周辺領域と判断した。
そして、対応する図5(b)に示す支持力測定結果において基点からの距離が14.5〜17m前後に位置する異常領域(×)の撓み量は、基点からの距離が12.5m前後に位置する周辺領域(○)の撓み量の2倍以上であり舗装支持力に大きな変化が見られる。このため、空洞が存在する地点と推測が可能であり、実際に開削したところ空洞が存在した。
一方、電磁波レーダ1による探査において基点からの距離が9.5m前後に位置する異常領域(△)の撓み量は、周辺領域(○)の撓み量とほぼ等しく舗装支持力に変化は見られない。このため、空洞は存在せず地下埋設物等が存在する地点と推測が可能であり、実際に開削したところ空洞は存在しなかった。
この様に、反射波に何らかの変化が観測されたが、舗装支持力に変化が見られないか相対的に上昇した異常領域は、空洞は存在せず地下埋設物、砕石若しくは岩石等が存在する地点と推測することが可能である。
(空洞判定手段)
空洞の有無の判定は、具体的には図4(b)に示すように支持力測定装置による異常領域および周辺領域の一連の測定結果を比較して舗装表面の測定値(撓み量)が異常領域において大きく変化した場合に、その異常領域に空洞が存在すると判定する。又、図5(b)に示すように支持力測定装置による異常領域における舗装表面の測定値(撓み量)が周辺領域における舗装表面の測定値(撓み量)の例えば1.5倍以上となった場合に、その異常領域に空洞が存在すると判定する。
この舗装支持力が異常であるか否かの判断(空洞判定工程)は、数値化された測定データ等に基づいて人が判定を行ってもよいし、支持力測定装置に含まれるパソコン等のデータ解析装置58を用いて行ってもよい。又、舗装支持力測定装置による測定と同時に行ってもよいし、舗装支持力測定装置による測定後に改めて行ってもよい。
従来からの一般的に行われている支持力測定装置による測定のみでは、舗装内部に空洞が生じた場合と舗装の構造的損傷との区別ができないなど、その測定結果から舗装内部の空洞を特定することは困難である。併せて、弾性係数の算出等の作業も更に必要となる。
しかし、本実施形態の様に電磁波レーダ1による測定と組み合わせることにより支持力測定装置によって測定した舗装支持力の結果のみに基づいて舗装内部の空洞を探査するよりも簡易、迅速かつ確実に空洞の有無を判定できる。更に、舗装支持力の測定結果と電磁波レーダによる測定により得られる地中状態図とを組み合わせることで、舗装内部の空洞の水平及び深度方向の存在位置の立体的な特定も可能となる。
<穿孔工程>
穿孔工程は、空洞判定工程により判定された異常領域に存在する空洞の状態を非破壊測定ではなく直接把握するための撮像装置を入れる孔を開削する作業である。アスファルトコンクリートカッター又はボーリングマシンなどの公知の装置で公知の手段に基づき撮像装置が入る孔をあければよい。開削する場所は、舗装支持力測定結果から舗装内部に空洞が存在すると判断された領域である。
<撮像工程>
図1のS5に対応する撮像工程は、電磁波レーダ1などの非破壊測定ではなく、前記穿孔工程で開削した孔から撮影装置を入れて実際に舗装内部の空洞を撮影し、測定することにより、舗装内部の空洞の立体的な大きさや状態を把握する作業である。
この撮像作業には、支持力測定工程により存在を特定した空洞の内部の立体的な大きさを実際に直接確認することが可能な装置を用いる。
(撮像装置)
撮像装置は、空洞判定工程により存在を特定した空洞の内部の立体的な大きさを確認する装置である。撮像装置の例としては、ボアホールカメラや、ファイバースコープ、ビデオスコープ、CCDカメラ、ボイドスコープが挙げられる。これら装置は公知の一般的なものでよい。
(詳細調査)
撮像装置による詳細調査は、舗装の補修修繕に必要な情報を集めるものである。空洞箇所の部分的な打換え補修か、空洞箇所を含む大規模な打換え補修かを判断するため、舗装における空洞の正確な位置及び深さ、舗装厚、埋設管等の状態を確認する。
ボアホールカメラ等の撮像装置を用いることにより、舗装の補修修繕計画を適切に立案することが可能となる。これにより、従来以上に迅速な舗装の補修修繕を図ることができる。
[変形例]
以下、第2ないし第5実施形態に係る舗装の空洞探査方法について説明する。なお、前記した第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る舗装の空洞探査方法は、地中断面図の作成及び目視による異常領域の抽出に替えて、数値解析による異常領域の抽出を行っている点が、前記した実施形態と異なっている。
第2実施形態で用いる電磁波レーダの本体部11は、地中状態図作成機能及び画像処理機能に替えて数値計算処理機能を有している。
(数値計算処理機能)
数値計算処理機能は、電磁波レーダ測定工程で測定した測定データについて数値計算処理をすることにより、舗装構成材以外のものに起因すると推測される測定データが検出された異常領域を抽出するものである。数値計算処理機能は、例えば、測定データが測定対象である舗装の構造に基づいてあらかじめ設定された閾値を超える領域を異常領域として抽出する。抽出した結果は、データ記録機能及び表示機能に送られる。
前記数値計算処理機能は電磁波レーダにより機能を実現されるものとする。しかし、その機能を実現する限り、電磁波レーダとは別の分離した装置を用いて機能が実現されてもよい。この分離した装置を用いる場合は、数値計算処理の専用装置によるものでもよいし、パソコン等の汎用装置によるものでもよい。
<数値解析異常領域抽出工程>
(異常領域抽出)
更に、第2実施形態では、異常領域の抽出方法として、図1のS2に対応する前記地中状態図に基づく目視判定に替えて、若しくは、前記方法と併せて電磁波レーダ1の測定データの1つに含まれるある閾値以上の強度を有する反射波の伝播時間(電磁波放射から受信までの測定時間)が極小若しくは極大となった地点を含む測定領域が異常領域であると判定して抽出を行ってもよい。又、この判定は人がディスプレイ等で電磁波レーダ1の測定状況を観察しながら行ってもよい。人が観察して判定することで、測定に関する以外の更に別の装置を用いることなく判定することが可能となる。
そして、電磁波レーダ1の測定データに基づいて異常領域を判定して抽出する作業は、数値計算処理機能により電磁波レーダの測定データを測定位置に関連付けて連続的に数値計算処理をすることにより、自動的に行ってもよい。
なお、この判定作業は、電磁波レーダ1の数値計算処理機能ではなく、電磁波レーダ1の数値計算処理機能と同様の機能を有する外部のパソコン等を用いて行ってもよい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る舗装の空洞探査方法について説明する。
第3実施形態に係る舗装の空洞探査方法は、支持力測定装置をハンディFWD3に替えて、FWD4としている点が、前記第1実施形態と異なっている。
(FWD)
図7に示すFWD4は、重錘51を所定の高さから落下させ動的な荷重を載荷したときに路面に生じる応答たわみを複数点で同時に測定する装置である。
FWD4は、重錘51と、載荷板52と、圧力センサ53と、撓みセンサ54と、衝撃吸収材55と、温度センサ(気温及び路面)56と、データ収集装置57と、データ解析装置58等からなる。
本実施形態で用いるFWD4は公知の一般的なものを使用することができる。測定は、公知の標準的な方法により行う。
[第4実施形態]
又、第4実施形態に係る舗装の空洞探査方法について説明する。
第4実施形態に係る舗装の空洞探査方法は、支持力測定装置をハンディFWD3に替えて、ベンケルマンビーム5としている点が、前記第1実施形態と異なっている。
(ベンケルマンビーム)
図8に示すベンケルマンビーム5は、輪荷重によって路面に生じる撓みを測定するものである。
図8に示すベンケルマンビーム5は、基準台61と前脚62と後脚63とアーム64とダイヤルゲージ65とダイヤルゲージ65を動かすロッド66を有する測定器であって、前記アーム64を後軸のタイヤが複輪である荷重車の複輪間に延ばして撓み量を測定する測定器である。
本実施形態で用いるベンケルマンビーム5は公知の一般的なものを使用することができる。測定は、公知の標準的な方法により行う。
[第5実施形態]
そして、第5実施形態に係る舗装の空洞探査方法について説明する。
第5実施形態に係る舗装の空洞探査方法は、支持力測定装置をハンディFWD3に替えて、後記の測定装置群から選ばれる任意の装置としている点が、前記第1実施形態と異なっている。
本実施形態で用いる後記の測定装置群は公知の一般的なものを使用することができる。測定は、公知の標準的な方法により行う。
(測定装置群)
本実施形態に係る支持力測定装置としては、RWD(Rolling Wheel Deflectometer、移動式たわみ測定装置)、ローリング・ダイナミック・ディフレクトメータ(Rolling Dynamic Deflectometer)、ローリング・ウエイト・ディフレクトメータ(Rolling Weight Deflectometer(RWeD))、平板載荷試験機(Plate Loading Tests)、ダイナフレクト(Dynaflect)、ロードレイタ(Road Rater)、表面波スペクトル解析(Spectral-Analysis-of-Surface-Waves)、米国連邦道路局サンパー(FHWA Thumper)、ラクロア・ディフレクトグラフ(La Croix Deflectograph)、カリフォルニア式走行撓み測定器(California Traveling Deflectometer)、英国式舗装撓みデータ収集走行機(British Pavement Deflection Data Logging Machine)、カービアメータ(Curviameter)、ダニッシュ・ディフレクトグラフ(Danish Deflectographs)、ロシアUNKシステム(Russian UNK-systems)、パデュー・ディフレクトグラフ(Purdue Defl ectograph)、オーストラリアン・システム(Australian Systems)、ロード・ディフレクト・テスタ(Road Deflection Tester)、ハイスピード・ディフレクトグラフ(High Speed Deflectograph)等が挙げられる。
RWDは、路面の変位量を非接触のレーザー変位計で高速走行しながら動的荷重を測定するものである。
ローリング・ダイナミック・ディフレクトメータは、油圧振動器により路面に正弦曲線波を発生させて、その発生した撓みをローリングセンサーで測定するものである。
平板載荷試験器は、油圧ジャッキにより載荷板を介して地盤に荷重をかけ、所定の沈下量のときの反力から地盤反力係数を算出するものである。
ダイナフレクトは、振動荷重発生装置と撓み検出装置からなるトレーラであって撓み量を測定するものである。
ロードレイタは、路面に任意の荷重と振動周波数を与えたときの撓み量を測定する装置である。
表面波スペクトル解析は舗装に衝撃を与え、舗装各層の弾性係数と層圧を逆解析により求めるものである。
米国連邦道路局サンパーは静的荷重から動的荷重までさまざまな種類の荷重で、荷重、載荷波形、載荷周波数を任意に設定することが可能で、撓み形状のほかクリープ現象を測定することができる装置である。
ラクロア・ディフレクトグラフは、車台に取り付けた測定梁で、後輪の複輪間の撓みを自動で測定するものである。
カリフォルニア式走行撓み測定器は、ベンケルマンビーム5の原理を応用し、走行しながら自動で舗装の撓み量を測定するものである。
カービアメータは、撓み曲線の局率半径と撓み量を測定することができるものであった。
パデュー・ディフレクトグラフ、ローリング・ウエイト・ディフレクトメータとローリング・ホイール・ディフレクトメータは、路面の変位量を被接触のレーザー変位計で撓み量だけでなく、路面テクスチャと縦断プロファイルを測定することができるものである。
ロード・ディフレクト・テスタは、非接触のレーザセンサにより横断方向の路面形状を走行しながら測定するものであって、非接触レーザー距離計、光学速度計、加速度計、回転パルス変換器、ジャイロスコープ等が装備された測定車両である。
本発明は、比較的安価な普及済みの測定装置測定装置を用いることにより、特別な技術や経験を必要とすることなく、誰でも安価かつ簡便に舗装内部の空洞の把握が可能となる方法であることから、日常の舗装道路の維持補修や修繕だけでなく、突発的に短期間に集中して広範囲の舗装道路の状態を点検する必要が生じた場合にも用いることができる。
1 車載型電磁波レーダ
2 手押し式電磁波レーダ
3 ハンディFWD
4 FWD
5 ベンケルマンビーム
11 本体部
12 アンテナ部
13 電磁波レーダ外部解析装置
14 本体部
15 アンテナ部
16 電磁波レーダ外部解析装置
51 重錘
52 載荷板
53 圧力センサ
54 撓みセンサ
55 衝撃吸収材
56 温度センサ
57 データ収集装置
58 データ解析装置
61 基準台
62 前脚
63 後脚
64 アーム
65 ダイヤルゲージ
66 ロッド

Claims (5)

  1. 舗装に沿って電磁波レーダを移動しながら舗装内部に向かって電磁波レーダから電磁波を放射すると共に、舗装内部からの反射波を測定する電磁波レーダ測定工程と、
    前記電磁波レーダ測定工程で舗装構成材以外のものに起因すると推測される測定データが検出された異常領域及びその周辺領域において、支持力測定装置を用いて異常領域及びその周辺領域の舗装の支持力を測定する舗装支持力測定工程と、
    前記異常領域で測定した支持力と前記周辺領域で測定した支持力とを比較し、前記異常領域で測定した支持力が前記周辺領域で測定した支持力よりも小さい場合に、前記異常領域の下方に空洞が存在すると判定する空洞判定工程と、
    を含んでなることを特徴とする舗装の空洞探査方法。
  2. 前記電磁波レーダ測定工程の後であって前記舗装支持力測定工程の前に、
    前記電磁波レーダ測定工程で測定した測定データを測定位置に関連付けて連続的に描出することで地中状態図を作成する地中状態図作成工程と、
    前記地中状態図を比較することにより、舗装構成材以外のものに起因すると推測される測定データが検出された異常領域を抽出する異常領域抽出工程と、
    を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の舗装の空洞探査方法。
  3. 前記地中状態図を比較する方法が目視観察であることを特徴とする請求項2に記載の舗装の空洞探査方法。
  4. 前記電磁波レーダ測定工程の後であって前記舗装支持力測定工程の前に、
    前記電磁波レーダ測定工程で測定した測定データを測定位置に関連付けて連続的に数値計算処理をすることにより、舗装構成材以外のものに起因すると推測される測定データが検出された異常領域を抽出する数値解析異常領域抽出工程と、
    を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の舗装の空洞探査方法。
  5. 前記空洞判定工程によって空洞が存在すると判定された前記異常領域に対して孔を穿つ穿孔工程と、
    前記孔に撮像装置を挿入して内部の状態を撮像する撮像工程と、
    を更に含むことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の舗装の空洞探査方法。
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