JP2013180130A - シリンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性に優れ、液漏れを防止することのできるシリンジを提供すること。
【解決手段】シリンジ1は、外筒2と、針体3と、ガスケット4と、第1押し子5と、第2押し子6とを有し、第2押し子5を外筒2に対して先端側へ移動させることにより、第1押し子5を外筒2に対して先端側へ移動させ、第1押し子5によってガスケット4を外筒2に対して先端側に移動させることにより、針体3を介して対象物に薬液100を注入するよう構成されている。第1押し子5の外筒2に対する移動は、第2押し子6の第1押し子5に対する移動よりも先に完了する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンジに関する。
シリンジは、一般に、外筒と、この外筒内で摺動し得るガスケットと、このガスケットを移動操作する押し子(プランジャ)とで構成されている。このようなシリンジは、押し子を外筒内に押し込むことによりガスケットを先端側へ移動させ、それにより、外筒に収納された薬液を針体から対象物に注入するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
近年、穿刺時の痛みを低減する目的などで、針体が細く短くなってきている。このように、針体の径が細くなるほど、薬液注入後のシリンジ内の残存圧力によって抜針後の針先からの薬液漏れが生じ易くなり、また、針体の長さが短くなるほど、穿刺部位からの薬液漏れが生じ易くなる。
すなわち、特許文献1のようなシリンジでは、薬液漏れが生じ易く、定められた量の薬液が投与されないという問題がある。なお、上記の問題を解決するために、例えば、薬液注入後、そのままの状態(押し子を押した状態)を数秒〜数十秒程度保持する方法がある。しかしながら、全ての使用者に徹底させることは困難であり、そのため、前述したような液漏れを防止することは困難である。
特開2007−14619号公報
本発明の目的は、操作性に優れ、液漏れを防止することのできるシリンジを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(6)、(8)、(11)の本発明により達成される。また、下記(7)、(9)、(10)、(12)であることが好ましい。
(1) 先端側に液体が出入り可能な口部を有する外筒と、
前記口部に装着された針体と、
前記外筒内で摺動し得るガスケットと、
前記外筒および前記ガスケットに囲まれる空間に収容された薬液と、
前記外筒に対して先端側へ移動可能に設けられ、前記ガスケットを先端側に移動操作する第1押し子と、
前記第1押し子に対して先端側へ移動可能に設けられた第2押し子と、を有し、
前記第2押し子を前記外筒に対して先端側へ移動させることにより、前記第1押し子を前記外筒に対して先端側へ移動させ、前記第1押し子によって前記ガスケットを前記外筒に対して先端側に移動させることにより、前記針体を介して対象物に前記薬液を注入するよう構成されており、
前記第1押し子の前記外筒に対する移動は、前記第2押し子の前記第1押し子に対する移動よりも先に完了することを特徴とするシリンジ。
(2) 前記第1押し子によって前記ガスケットを先端側に移動させ、前記針体を介して対象物に前記薬液を注入するのに必要な力が、前記第2押し子を前記第1押し子に対して先端側へ移動させるのに必要な力よりも小さい上記(1)に記載のシリンジ。
(3) 前記第1押し子の前記外筒に対する移動が完了してから、前記第2押し子の前記第1押し子に対する移動が開始される上記(1)または(2)に記載のシリンジ。
(4) 前記第1押し子が前記外筒に対して移動するとともに、前記第2押し子が前記第1押し子に対して移動する上記(1)または(2)に記載のシリンジ。
(5) 前記第1押し子が前記外筒に対して移動していない初期状態にて、前記第1押し子と前記ガスケットとが離間している上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のシリンジ。
(6) 前記第1押し子が前記外筒に対して移動していない初期状態にて、前記第1押し子と前記ガスケットとが接触している上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のシリンジ。
(7) 前記第1押し子と前記ガスケットが一体的に形成されている上記(6)に記載のシリンジ。
(8) 前記第1押し子は、前記外筒に挿入して設けられており、
前記第2押し子は、前記第1押し子に挿入して設けられている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のシリンジ。
(9) 前記第1押し子は、前記外筒に対して摺動するように設けられており、
前記第2押し子は、前記第1押し子に対して摺動するように設けられている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のシリンジ。
(10) 前記外筒の先端部には、前記外筒から外側へ突出する突出部が設けられている上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のシリンジ。
(11) 前記第1押し子および前記第2押し子が前記外筒に対して移動していない状態を初期状態としたとき、
前記第2押し子の前記第1押し子に対する移動が完了してから、前記第2押し子が前記初期状態へ復帰するのを防止する固定手段を有している上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のシリンジ。
(12)前記固定手段は、前記第2押し子の前記第1押し子に対する移動が完了するとともに、前記第2押し子と前記外筒とが嵌合するように構成されている上記(11)に記載のシリンジ。
本発明によれば、液漏れを防止することのできるシリンジを提供することができる。具体的には、本発明のシリンジは、第1押し子の外筒に対する移動が、第2押し子の第1押し子に対する移動よりも先に完了する。これは、第1押し子の押圧によってガスケットが先端へ移動し、患者への薬液の注入(投与)が完了した時点では、第2押し子の第1押し子に対する移動が完了しておらず、第2押し子をさらに第1押し子(外筒)に対して先端側へ移動させることができる状態であることを意味している。ここで、使用者(医師や患者自身)は、感覚的かつ経験的に「薬液の注入を的確に行うには、第2押し子を移動しなくなるまで押し込む必要がある」と考えるため、薬液の注入が完了した後も、さらに第2押し子を押し込む動作を継続する。そのため、薬液の注入が完了した後、第2押し子の移動が完了するまでに、数秒〜数十秒の時間差が生まれ、この間に、シリンジ内の残存圧力が除去されるとともに、患者の体内に薬液が吸収される。これにより、抜針後の針先からの薬液漏れや、穿刺部位からの薬液漏れが防止される。
また、本発明のシリンジは、例えば、高価な薬液を投与する場合、投与量が厳密に定められている薬液を投与するのに特に適している。例えば、前者の場合には、液漏れを想定して投与量に対して少し余分に収納しておくといったことが必要なくなるため、コスト削減を図ることができる。また、後者の場合には、液漏れを防止できるため、投与量を厳密に管理することができる。
また、本発明のシリンジは、患者が自身で薬液を投与する自己投与型シリンジに用いるのに特に適している。患者は、一般的に、医師よりもシリンジの取り扱いに慣れておらず、上述したような薬液漏れを発生させる可能性が高いためである。また、自己投与型シリンジに収納される薬液として、インスリン、リウマチ薬、成長ホルモンなど投与量が厳密に定められているものが多いといったこともある。
本発明のシリンジの第1実施形態を示す縦断面図である。 図1に示すシリンジの使用方法を説明するための図である。 図1に示すシリンジの使用方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかるシリンジの使用方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかるシリンジの使用方法を説明するための図である。 本発明のシリンジの第3実施形態を示す縦断面図である。 本発明のシリンジの第4実施形態を示す縦断面図である。 本発明のシリンジの第5実施形態を示す縦断面図である。
以下、本発明のシリンジを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のシリンジの第1実施形態を示す縦断面図、図2および図3は、図1に示すシリンジの使用方法を説明するための図である。なお、以下では、説明の都合上、図1(図2および図3についても同様)中の上側を「基端」、下側を「先端」という。
図1に示すシリンジ1は、内部に予め薬液100が収納された自己投与型のプレフィルドシリンジである。
このようなシリンジ1は、外筒2と、外筒に装着された針体3と、外筒2内で摺動し得るガスケット4と、ガスケット4を移動操作する第1押し子5と、第1押し子5を移動操作する第2押し子6と、外筒2に対して第2押し子6を固定する固定手段7と、を有している。
また、シリンジ1では、外筒2とガスケット4とで囲まれる空間であって、ガスケット4の先端側に位置する空間S1内に、予め液状の薬液100が収納されている。薬液100としては、特に限定されず、例えば、抗体等の蛋白質性医薬品、低分子蛋白質、ホルモン等のペプチド性医薬品、核酸医薬品、細胞医薬品、血液製剤、各種感染症を予防するワクチン、抗がん剤、麻酔薬、麻薬、抗生物質、ステロイド剤、蛋白質分解酵素阻害剤、ヘパリン、ブドウ糖等の糖質注射液、塩化ナトリウムや乳酸カリウム等の電解質補正用注射液、ビタミン剤、脂肪乳剤、造影剤等が挙げられる。
なお、シリンジ1に収納される薬液100の容量としては、薬液100の種類によっても異なるが、例えば、0.02〜10mLであるのが好ましく、0.05〜1.2mLであるのがより好ましい。
以下、シリンジ1の各部位について順次詳細に説明する。
−外筒−
外筒2は、有底筒状の部材で構成されている。また、外筒2は、底部211を有する胴部21と、胴部21の先端外周に設けられた一対の羽根(突出部)231、232と、胴部21の基端外周に設けられたフランジ25と、底部211から先端側へ突出する接触部27とを有している。
また、外筒2の底部211の中央部に設けられた口部には、空間S1の内外を接続する針体3が設けられており、針体3は、先端側へ突出している。針体3の長さ(外筒2の底部211から突出している部分の長さ)は、特に限定されず、目的によって異なるが、後述するような皮内注射に用いる場合には、25mm以下であるのが好ましく、0.5mm〜20mm程度であるのがより好ましい。また、針体3の外径も特に限定されず、目的によって異なるが、後述するような皮内注射に用いる場合には、ISOの医療用針管の基準で、22G以下であるのが好ましく、34G〜26Gであるのがより好ましい。
また、胴部21の内周面213には、その軸に沿って延びる複数の溝29が形成されている。溝29は、後述するように、第1押し子5とガスケット4との間の空間S2の空気を逃がす機能を有する。
一対の羽根231、232は、胴部21に対して互いに反対側に設けられている。このような羽根231、232は、胴部21の軸を法線とする平面に広がりを有している。これにより、シリンジ1を皮膚に対して容易に押し当てることができ、皮膚の表面に対してシリンジ1の姿勢を簡単に維持することができる。そのため、薬液100の注入(投与)を簡単かつ確実に行うことができる。
接触部27は、針体3の周囲を覆うようにリング状に設けられている。また、接触部27の先端側の端面271により形成される平面は、針体3に直交している。そのため、針体3を生体(皮膚)に穿刺した場合に、接触部27の端面271も皮膚の表面に接触する。これにより、接触部27によって針体3を皮膚に対して略垂直に支持することができる。その結果、針体3がぶれることを防止することができ、皮膚に対して針体3を真っ直ぐ穿刺することを可能としている。
なお、本実施形態では、接触部27は、例えば、弾性部材8で覆われている。これにより、皮膚への刺激を低減することができる。弾性部材8の構成材料としては、特に限定されず、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。
外筒2の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィンの単独重合体(COP)や環状オレフィンの共重合体(COC)などの環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂が挙げられるが、その中でも、透明性や成形が容易であるという点で、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂が好ましい。
なお、外筒2(特に、胴部21)は、内部の視認性を確保するために、実質的に透明であるのが好ましい。
−ガスケット−
外筒2内には、弾性材料で構成されたガスケット4が収納されている。ガスケット4の外周部には、複数のリング状の突部が全周にわたって形成されている。この突部が外筒2の内周面213に対し密着しつつ摺動することにより、液密性をより確実に保持するとともに、摺動性の向上を図ることができる。
このようなガスケット4の構成材料としては、特に限定されず、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。
−第1押し子−
第1押し子5は、外筒2に対して、外筒2の長手方向に移動可能に設けられている。第1押し子5は、先端側に底部511を有する有底筒状の本体51と、本体51の周囲に設けられ、胴部21の内周面213と摺動するガスケット53とを有している。
本体51は、胴部21の内径よりも小さい外径を有しており、外筒2の基端側から胴部21内に挿入されている。また、第1押し子5が外筒2に対して移動していない初期状態(未使用状態)では、本体51は、ガスケット4と離間している。この離間距離は、特に限定されないが、1〜20mm程度であるのが好ましく、3〜7mm程度であるのがより好ましい。
本体51の先端部には、外周へ突出するリング状の突出部513が形成されており、この突出部513に係合してガスケット53が設けられている。これにより、ガスケット53の離脱が効果的に防止されている。ガスケット53は、本体51に固定されているとともに、胴部21の内周面213に密着している。
このような構成の第1押し子5は、ガスケット53が胴部21の内周面213に密着しつつ摺動することにより、外筒2に対して先端側へ移動し、ガスケット4に接触するとともにガスケット4を押圧する。これにより、ガスケット4が先端側へ移動し、薬液100が針体3から生体に注入される。なお、第1押し子5がガスケット4に接近する際、第1押し子5とガスケット4とで挟まれた空間S2内にある空気は、複数の溝29を通って外部へ逃げる。
本体51の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアセタール、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂が挙げられるが、その中でも、成形が容易であるという点で、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ−(4−メチルペンテン−1)のような樹脂が好ましい。
また、ガスケット53の構成材料としては、特に限定されず、例えば、前述したガスケット4と同様の材料が挙げられる。
−第2押し子−
第2押し子6は、第1押し子5に対して、先端側へ移動可能に設けられている。第2押し子6は、本体61と、本体61の周囲に設けられ、第1押し子5の内周面515と摺動するガスケット63とを有している。
本体61は、横断面が十文字をなす棒状の基部611と、基部611の先端に形成された先端部613と、基部611の基端に形成されたフランジ615とを有し、これらが一体的に形成されている。このような本体61は、外筒2の基端側から第1押し子5の本体51内に挿入されており、先端部613が本体51内に位置し、フランジ615が本体51から突出して位置している。このような第2押し子6は、フランジ615に指等を掛けて操作する。なお、基部611の横断面形状は、十文字に限定されず、例えば、円形であってもよい。
先端部613には、外周へ突出するリング状の突起613aが形成されており、この突起613aに係合するようにガスケット63が設けられている。ガスケット63は、先端部613の周囲を囲んで設けられているとともに、本体51の内周面515に気密的に接触している。
また、先端部613には、先端部613の先端側と基端側とを連通する連通孔613bが形成されている。この連通孔613bには、フィルタ65が設けられている。フィルタ65は、通気抵抗を調節するためのものであり、フィルタ65を配置しない場合と比較して、連通孔613b内を空気が通過し難くなっている。このようなフィルタ65は、通気抵抗を調整することができれば、特に限定されず、メッシュフィルタ等を用いることができる。
なお、フィルタ65は、省略してもよく、この場合には、連通孔613bの径の大きさを制御することにより、連通孔613b内の空気の通過のし易さを調節することができる。また、連通孔613bを省略し、その代わりに、本体51の内周面515に空間S3の内外を連通する溝(すなわち、前述した溝29と同様の機能を有する溝)を形成してもよい。
このような構成の第2押し子6は、ガスケット63が本体51の内周面515に密着しつつ摺動することにより、第1押し子5に対して先端側へ移動する。この際、第1押し子5と第2押し子6とで囲まれる空間であって、第2押し子6の先端側に位置する空間S3内にある空気は、連通孔613b(フィルタ65)を通って外部へ逃げる。
本体61の構成材料としては、特に限定されず、例えば、前述した第1押し子5の本体51の構成材料と同様の材料を用いることができる。また、ガスケット63の構成材料としては、特に限定されず、例えば、前述した第1押し子5のガスケット53の構成材料と同様の材料を用いることができる。
−固定手段−
固定手段7は、第2押し子6の第1押し子5に対する移動が完了した後に、第2押し子が基端側へ移動するのを防止する機能を有している。これにより、第2押し子6が初期状態へ復帰するのを防止することができる。
図1に示すように、固定手段7は、外筒2のフランジ25に設けられた複数の爪部71と、第2押し子6のフランジ615に形成された嵌合孔72とを有している。各爪部71は、フランジ25の基端側の面から基端側へ突出して設けられている。嵌合孔72は、フランジ615の先端側の面に開放して形成されている。また、嵌合孔72は、リング状(円環状)をなし、フランジ615と同心的に形成されている。嵌合孔72の断面形状は、略L字をなしている。
このような構成の固定手段7は、後述するように、第2押し子6の第1押し子5に対する移動が完了するとともに各爪部71が嵌合孔72に嵌合するように構成されており、嵌合した後の第2押し子の基端側への移動を防止している。このような固定手段7を設けることによって、シリンジ1の操作性が向上する。本実施形態では、嵌合孔72がリング状をなしているため、例えば、シリンジ1の操作中に第2押し子6が外筒2に対して軸まわりに回転した場合にも、爪部71を嵌合孔72に嵌合させることができるようになっている。
なお、固定手段7の構成は、上述した機能を発揮することができれば、特に限定されず、例えば、本実施形態とは逆に、外筒2のフランジ25に嵌合孔72を形成し、第2押し子6のフランジ615に複数の爪部71を設けた構成としてもよい。また、第1押し子5の上下に爪部71が設けられ、外筒2および第2押し子6のそれぞれに嵌合孔72が形成された構成としてもよい。すなわち、爪部71の一方が外筒2の嵌合孔72と嵌合し、他方が第2押し子6の嵌合孔72に嵌合するような構成としてもよい。さらに、嵌合孔72を省略し、各爪部71が、フランジ615の側面から基端面に回り込み、基端面に引っ掛かるような構成としてもよい。
以上、シリンジ1の各部について説明した。
このようなシリンジ1では、第1押し子5によってガスケット4を外筒2に対して先端側に移動させ、針体3を介して生体に薬液100を注入するのに必要な力(先端側への力)G1が、第2押し子6を第1押し子5に対して先端側へ移動させるのに必要な力(先端側への力)G2よりも小さく設定されている。これにより、後述するように、第2押し子6の第1押し子5に対する移動が完了する前に、第1押し子5の外筒2に対する移動が完了する。
力G1、G2を上記の関係とする方法としては、特に限定されず、例えば、次のような方法が挙げられる。
まず、力G1を設定するのに重要なのが、ガスケット53およびガスケット4の内周面213に対する摺動抵抗と、空間S1内の薬液100の圧縮抵抗(針体3の注入抵抗)である。
摺動抵抗は、例えば、ガスケット4、53を柔らかくしたり、ガスケット4、53と内周面213の接触面積を小さくしたり、ガスケット4、53や内周面213に摺動性を向上させる表面処理を施したりすることによって低くすることができる。
表面処理としては、例えば、ガスケット4、53や内周面213に、シリコーンオイル等の潤滑油を塗布する処理や、ガスケット4、53や内周面213に、ポリウレタン、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、ETFE等)などの摩擦を低減し得る材料で構成された被覆層を形成する処理などが挙げられる。シリコーンオイルの種類、粘度および塗布量を適宜選択することによって、より細かく摺動性を制御することができる。
反対に、例えば、ガスケット4、53を硬くしたり、ガスケット4、53と内周面213の接触面積を大きくしたり、ガスケット4、53や内周面213を粗面化したりすることによって摺動抵抗を高くすることができる。
圧縮抵抗は、針体3の長さや太さに依存するため、任意の値に調節することは困難である。
これら摺動抵抗と圧縮抵抗とのバランスを取りつつ、すなわち、摺動抵抗および圧縮抵抗力の一方が他方に対して過度に大きく(または小さく)ならないようにしながら、力G1を設定するのが好ましい。
また、力G2を設定するのに重要なのが、ガスケット63の内周面515に対する摺動抵抗と、空間S3内の空気の圧縮抵抗である。
摺動抵抗は、例えば、前述したのと同様に、ガスケット63を柔らかくしたり、ガスケット63と内周面515の接触面積を減らしたり、ガスケット63や内周面515に摺動性を向上させる表面処理を施したりすることによって低くすることができる。反対に、例えば、ガスケット63を硬くしたり、ガスケット63と内周面515の接触面積を大きくしたり、ガスケット63や内周面515を粗面化したりすることによって高くすることができる。
圧縮抵抗は、例えば、フィルタ65の通気抵抗を低くし、空間S3内の空気が逃げ易くすることによって低くすることができる。反対に、フィルタ65の通気抵抗を高くし、空間S3内の空気が逃げ難くすることによって高くすることができる。
これら摺動抵抗と圧縮抵抗とのバランスを取りつつ、すなわち、摺動抵抗および圧縮抵抗力の一方が他方に対して過度に大きく(または小さく)ならないようにしながら、力G2を設定するのが好ましい。
力G1、G2の大小関係としては、力G1が力G2よりも小さければ特に限定されないが、G1≦2/3G2を満足するのが好ましく、G1≦1/2G2を満足するのがより好ましい。これにより、例えば、第1押し子5の外筒2に対する移動が完了する前に、第2押し子6の第1押し子5に対する移動が完了してしまうといったシリンジ1の誤作動をより確実に防止することができる。
次いで、シリンジ1の使用方法(作動)の一例について、図2、図3に基づいて説明する。なお、以下に示すシリンジ1の使用方法は、シリンジ1を表皮と真皮の間に薬液100を投与する「皮内注射」に用いる方法であるが、シリンジ1の使用方法としては、これに限定されず、例えば、皮下注射や筋肉注射に用いることもできる。
まず、図2(a)に示すように、針体3を皮膚に穿刺する。さらに、シリンジ1を操作する手とは逆の手の指(例えば、人差し指と中指)を羽根231、232の上に置き、皮膚へ押し付ける。これにより、接触部27の端面271が皮膚に押し付けられ、針体3が皮膚に対して略垂直に支持される。
次に、第2押し子6を先端側へ押し込む。この際、例えば、親指を除く4本の指で外筒2を握るようにして把持し、親指を第2押し子6のフランジ615に置き、親指を用いて第2押し子6を先端側へ押し込むとスムーズな操作を行うことができる。このようにして第2押し子6を力G1以上(好ましくは力G2未満)の力で先端側へ押し込むと、図2(b)に示すように、第1押し子5が、第2押し子6との相対的位置関係を維持したまま、先端側へ移動しガスケット4に接触する。
第2押し子6を、さらに、先端側へ押し込むと、図3(a)に示すように、第1押し子5が、第1押し子5との相対的位置関係を維持したまま、ガスケット4を先端側へ押し込む。これにより、空間S1内に収納された薬液100が針体3を介して生体に注入される。ガスケット4が底部211に当接し、第1押し子5の先端側へのそれ以上の移動が規制される(第1押し子5の外筒2に対する先端側への移動が完了する)とともに、薬液100の注入が完了する。
この状態から、第2押し子6をさらに外筒2に対して先端側へ力G2以上の力で押し込むと、今度は、第2押し子6が第1押し子5に対して先端側へ移動する。そして、図3(b)に示すように、第2押し子6が第1押し子5の底部511に当接し、先端側へのそれ以上の移動ができなくなる(第2押し子6の第1押し子5に対する先端側への移動が完了する)とほぼ同時に、爪部71が嵌合孔72に嵌合する。これにより、シリンジ1は、使用済状態となる。シリンジ1は、使用済状態となった後は、第2押し子6が基端側へ移動できないため、例えば、初期状態(未使用状態)に戻ることができなくなる。
最後に、針体3を皮膚から抜去する。
これにより、シリンジ1の使用が完了する。
ここで、第1押し子5の外筒2に対する移動距離と、第2押し子6の第1押し子5に対する移動距離の和は、20〜70mm程度であるのが好ましく、30〜50mm程度であるのが好ましい。これにより、前述したように、シリンジ1を握るように把持した場合でも、親指がフランジ615に届き、シリンジ1を簡単に操作することができるようになる。
また、第2押し子6の第1押し子5に対する移動は、3秒〜20秒程度かかって完了するのが好ましく、5〜10秒程度かかって完了するのがより好ましい。言い換えれば、薬液100の生体への注入が完了してから、使用済状態となるまでの時間は、3秒〜20秒程度であるのが好ましく、5〜10秒程であるのがより好ましい。上記時間内に、シリンジ1内(空間S1)の残存圧力を十分に除去することができるとともに、生体内へ薬液100を浸透させることができるため、針体3を抜去した後の針先からの薬液漏れや、穿刺部位からの薬液漏れが防止される。また、シリンジ1の操作時間が過度に長くなるのを防止でき、操作途中の誤使用を抑制することができるため、シリンジ1の安全性が向上する。
なお、このような時間の設定は、例えば、第2押し子6の第1押し子5に対する移動距離、および、第2押し子6の第1押し子5に対する移動速度を適宜設定することにより行うことができる。
以上、シリンジ1の使用方法について説明した。このようなシリンジ1によれば、次の効果を発揮することができる。
前述したように、シリンジ1では、第1押し子5の外筒2に対する移動が、第2押し子6の第1押し子5に対する移動よりも先に完了する。すなわち、生体への薬液100の注入が完了した時点(図2(c)の状態)では、第2押し子6の第1押し子5に対する移動が完了しておらず、第2押し子6をさらに第1押し子5(外筒2)に対して先端側へ移動させることができる状態である。
ここで、このとき既に薬液100の注入が完了していることが使用者に知られておらず、かつ、使用者は、感覚的かつ経験的に「薬液100の注入を的確に行うには、第2押し子6を移動しなくなるまで押し込む必要がある」と考えるため、薬液100の注入が完了した後もなお第2押し子6を押し込む動作を継続する。そのため、薬液100の注入が完了した後(図2(c)の状態)、第2押し子6の移動が完了するまで(図3(a)の状態)に時間が生まれ、この間に、シリンジ1内(空間S1)の残存圧力が除去されるとともに、生体内へ薬液100が浸透する。これにより、針体3を抜去した後の針先からの薬液漏れや、穿刺部位からの薬液漏れが防止される。このように、シリンジ1は、優れた操作性を発揮することができる。
特に、シリンジ1は、例えば、高価な薬液100を投与する場合、投与量が厳密に定められている薬液100を投与するのに適している。例えば、前者の場合には、液漏れを想定して投与量に対して少し余分に収納しておくといったことが必要なくなるため、コスト削減を図ることができる。また、後者の場合には、液漏れを防止できるため、投与量を厳密に管理することができる。
また、前述したように、シリンジ1では、第1押し子5の外筒2に対する移動が完了してから、第2押し子6の第1押し子5に対する移動が開始されるため、上述した効果をより確実かつ効果的に発揮することができる。
また、前述したように、シリンジ1では、初期状態にて、第1押し子5とガスケット4とが離間している。これにより、第2押し子5の移動を開始してから、薬液100の注入が開始されるまでに時間差が生じるため、針体3を穿刺する際の痛みと、薬液100が注入される際の痛みとを時間的に分離することができ、シリンジ1の使用時の痛みを低減することができる。さらに、第1押し子5は、ある程度の勢いが付いた状態でガスケット4を押圧するため、ガスケット4の初期移動を簡単に行うことができる。そのため、シリンジ1の操作性が向上する。
また、前述したように、シリンジ1では、固定手段7によって、使用済状態が維持されるため、針体3を皮膚から抜去する際に、外筒2と第2押し子6とが不用意に変位することがなく、針体3の抜去を安全に行うことができる。また、シリンジ1の誤使用や再使用を防止することができる。そのため、シリンジ1の操作性および安全性が向上する。
また、前述したように、シリンジ1では、第2押し子6の第1押し子5に対する先端側への移動が完了するとほぼ同時に、爪部71が嵌合孔72に嵌合するように構成されている。これにより、第2押し子6の押し込みが完了したことを、爪部71が嵌合孔72に嵌合する際の振動や音によって使用者に知らせることができる。そのため、例えば、第2押し子6の押し込みが完了した後も第2押し子6を押し込み続けてしまうと言った誤使用を防止することができ、シリンジ1の操作性が向上するとともに、シリンジ1の破損を防止することができる。
<第2実施形態>
次いで、本発明のシリンジの第2実施形態を説明する。
図4および図5は、本発明の第2実施形態にかかるシリンジの使用方法を説明するための図である。
以下、本実施形態のシリンジについて説明するが、第1実施形態のシリンジとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のシリンジは、その使用方法(作動)が異なる以外は、第1実施形態のシリンジと同様である。
シリンジ1の使用方法(作動)の一例について、図4に基づいて説明する。
まず、図4(a)に示すように、針体3を皮膚に穿刺する。次に、第2押し子6を先端側へ力G2以上の力で先端側へ押し込むと、図4(b)に示すように、第2押し子6が第1押し子5に対して先端側へ移動するとともに、第1押し子5が外筒2に対して先端側へ移動し、第1押し子5がガスケット4に接触する。
第2押し子6を、さらに先端側へ押し込むと、図5(a)に示すように、第2押し子6が第1押し子5に対して先端側へ移動するとともに、第1押し子5がガスケット4を先端側へ押し込む。これにより、空間S1内に収納された薬液100が針体3を介して生体に注入される。
ガスケット4が底部211に当接し、第1押し子5の先端側へのそれ以上の移動が規制される(第1押し子5の外筒2に対する先端側への移動が完了する)とともに、薬液100の注入が完了する。なお、この状態では、第2押し子6の第1押し子5に対する先端側への移動は完了していない。この状態から、第2押し子6をさらに外筒2に対して先端側へ力G2以上の力で押し込むと、第2押し子6が第1押し子5に対して先端側へ移動する。
そして、図5(b)に示すように、第2押し子6が第1押し子5の底部511に当接し、先端側へのそれ以上の移動ができなくなる(第2押し子6の第1押し子5に対する先端側への移動が完了する)とほぼ同時に、爪部71が嵌合孔72に嵌合する。これにより、シリンジ1は、使用済状態となる。
最後に、針体3を皮膚から抜去する。
これにより、シリンジ1の使用が完了する。
このように、本実施形態のシリンジ1は、第1押し子5が外筒2に対して移動するとともに、第2押し子6が第1押し子5に対して移動する、すなわち外筒2に対する第1押し子5の移動と、第1押し子5に対する第2押し子6の移動とが同時に起きるように構成されている。
そのため、前述した第1実施形態のように、第1押し子5の外筒2に対する移動と、第2押し子6の第1押し子5に対する移動と同時に起きない場合と比較して、第2押し子6のよりスムーズなの操作を行うことができる。
このような構成の第2実施形態によっても、前述した第1実施形態のシリンジと同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次いで、本発明のシリンジの第3実施形態を説明する。
図6は、本発明のシリンジの第3実施形態を示す縦断面図である。
以下、本実施形態のシリンジについて説明するが、第1実施形態のシリンジとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のシリンジは、初期状態にてガスケットと第1押し子とが接触している以外は、第1実施形態のシリンジと同様である。
図6に示すシリンジ1Aは、外筒2と、外筒に装着された針体3と、外筒2内で摺動し得るガスケット4と、ガスケット4を移動操作する第1押し子5と、第1押し子5を移動操作する第2押し子6と、外筒2に対して第2押し子6を固定する固定手段7とを有している。シリンジ1Aの各部位の構成については、前述した第1実施形態のシリンジ1と同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態のシリンジ1Aでは、初期状態にて、第1押し子5がガスケット4に当接している。これにより、第2押し子6の総移動距離を、例えば、第1実施形態と比較して短くすることができる。そのため、シリンジ1Aは、小型化を図るとともに、操作性をより向上させることができる。
なお、第1押し子5は、本実施形態のようにガスケット4に当接(接触)しているだけであってもよいが、例えば、螺合、嵌合、接着等によってガスケット4に接合されていてもよい。
このような構成の第3実施形態によっても、前述した第1実施形態のシリンジと同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次いで、本発明のシリンジの第4実施形態を説明する。
図7は、本発明のシリンジの第4実施形態を示す縦断面図である。
以下、本実施形態のシリンジについて説明するが、第1実施形態のシリンジとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のシリンジは、ガスケットと第1押し子とが一体的に形成されている以外は、第1実施形態のシリンジと同様である。
図7に示すシリンジ1Bは、外筒2と、外筒に装着された針体3と、外筒2内で摺動し得るガスケット4Bと、ガスケット4Bを移動操作する第2押し子6と、外筒2に対して第2押し子6を固定する固定手段7とを有している。
なお、ガスケット4B以外の部位、すなわち外筒2、針体、第2押し子6および固定手段7については、前述した第1実施形態と同様であるため、その説明を省略し、以下では、ガスケット4Bについて主に説明する。
−ガスケット−
ガスケット4Bは、前述した第1実施形態のシリンジ1で言う、ガスケット4と第1押し子5の機能を兼ねるものであり、言い換えれば、ガスケット4と第1押し子5とを一体的に形成したものである。
このようなガスケット4Bは、先端側に底部41Bを有する有底筒状をなしている。また、ガスケット4Bには、複数のリング状の突部が全周にわたって形成されている。この突部が外筒2の内周面213に対し密着しつつ摺動することにより、液密性をより確実に保持する。
また、ガスケット4Bの内側には、その内周面43Bと摺動するようにして第2押し子6が挿入されている。
ガスケット4Bの構成材料としては、特に限定されず、例えば、前述した第1実施形態のガスケット4の構成材料と同様の材料を用いることができる。
このような構成のシリンジ1Bによれば、例えば、第1実施形態と比較して部品点数を削減することができるため、シリンジの構成が簡単になるとともに、製造コストを低減することができる。
このような構成の第4実施形態によっても、前述した第1実施形態のシリンジと同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
次いで、本発明のシリンジの第5実施形態を説明する。
図8は、本発明のシリンジの第5実施形態を示す縦断面図である。
以下、本実施形態のシリンジについて説明するが、第1実施形態のシリンジとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のシリンジは、第2押し子の構成が異なる以外は、第1実施形態のシリンジと同様である。
図8に示すシリンジ1Cは、外筒2と、外筒に装着された針体3と、外筒2内で摺動し得るガスケット4と、ガスケット4を移動操作する第1押し子5と、第1押し子5を移動操作する第2押し子6Cと、第2押し子6Cを第1押し子に対して基端側へ付勢する付勢部材9Cと、外筒2に対して第2押し子6を固定する固定手段7とを有している。
なお、第2押し子6および付勢部材9C以外の部位、すなわち外筒2、針体3、ガスケット4、第1押し子5および固定手段7については、前述した第1実施形態と同様であるため、その説明を省略し、以下では、第2押し子6および付勢部材9Cについて主に説明する。
−第2押し子6C−
第2押し子6Cは、前述した第1実施形態のシリンジ1が有する第2押し子6と比較して、ガスケット63およびフィルタ65を省略したような構成である。
具体的には、第2押し子6は、第1押し子5の内周面515と摺動するように設けられた本体61Cを有している。また、本体61Cは、横断面が十文字をなす棒状の基部611Cと、基部611Cの先端に形成された先端部613Cと、基部611Cの基端に形成されたフランジ615Cとを有し、これらが一体的に形成されている。
このような本体61Cは、外筒2の基端側から第1押し子5の本体51内に挿入されており、先端部613Cが本体51内に位置するとともに、本体51の内周面515に接触して設けられている。
先端部613Cには、先端部613Cの先端側と基端側とを連通する連通孔613Cbが形成されている。また、先端部613Cは、外周へ突出する突起617Cが形成されており、本体51の内周面515に形成された溝517Cに係合している。この溝517Cの基端は、閉じているため、突起617Cが溝517Cの基端と当接することにより、第2押し子6Cの第1押し子5からの離脱が防止される。
−付勢部材−
付勢部材9Cは、第2押し子6Cを第1押し子5に対して基端側へ付勢する機能を有する。このような付勢部材9Cとしては、上述した機能を発揮することができれば、特に限定されず、例えば、本実施形態のようなコイルバネ91Cを用いることができる。コイルバネ91Cは、第1押し子5の底部511と第2押し子6Cの先端部613Cとの間に設けられており、その復元力によって、第2押し子6Cを第1押し子5に対して基端側へ付勢している。なお、初期状態では、コイルバネ91Cの付勢によって、第2押し子6Cの突起617Cが第1押し子5の溝517Cの基端と当接している。
なお、本実施形態のシリンジ1Cでは、第2押し子6Cを第1押し子5に対して先端側へ移動させるのに必要な力G2は、コイルバネ91Cの硬さ(バネ定数)を調節することにより所定値に設定することができる。
このような構成の第5実施形態によっても、前述した第1実施形態のシリンジと同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明のシリンジを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、シリンジを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明のシリンジは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述の実施形態では、押圧部が直接ガスケットを押圧しているが、これに限定されず、例えば、ガスケットと押圧部の間に中間部材が介在していてもよい。この中間部材としては、例えば、ガスケットに接続された硬質な(例えば、樹脂材料等で構成されている)部材が挙げられる。このような構成によれば、押圧部が硬質な中間部材を押圧することによってガスケットが移動するため、押圧部によってガスケットを直接押圧する場合と比較して、ガスケットの過度な変形等を抑制することができる。
1 シリンジ
1A シリンジ
1B シリンジ
1C シリンジ
100 薬液
2 外筒
21 胴部
211 底部
213 内周面
231 羽根
232 羽根
25 フランジ
27 接触部
271 端面
29 溝
3 針体
4 ガスケット
4B ガスケット
41B 底部
43B 内周面
5 第1押し子
51 本体
511 底部
513 突出部
515 内周面
517C 溝
53 ガスケット
6 第2押し子
6C 第2押し子
61 本体
61C 本体
611 基部
611C 基部
613 先端部
613C 先端部
613a 段差部
613b 連通孔
613Cb 連通孔
615 フランジ
615C フランジ
617C 突起
63 ガスケット
65 フィルタ
7 固定手段
71 爪部
72 嵌合孔
8 弾性部材
9C 付勢部材
91C コイルバネ
S1 空間
S2 空間
S3 空間
G1 力
G2 力

Claims (8)

  1. 先端側に液体が出入り可能な口部を有する外筒と、
    前記口部に装着された針体と、
    前記外筒内で摺動し得るガスケットと、
    前記外筒および前記ガスケットに囲まれる空間に収容された薬液と、
    前記外筒に対して先端側へ移動可能に設けられ、前記ガスケットを先端側に移動操作する第1押し子と、
    前記第1押し子に対して先端側へ移動可能に設けられた第2押し子と、を有し、
    前記第2押し子を前記外筒に対して先端側へ移動させることにより、前記第1押し子を前記外筒に対して先端側へ移動させ、前記第1押し子によって前記ガスケットを前記外筒に対して先端側に移動させることにより、前記針体を介して対象物に前記薬液を注入するよう構成されており、
    前記第1押し子の前記外筒に対する移動は、前記第2押し子の前記第1押し子に対する移動よりも先に完了することを特徴とするシリンジ。
  2. 前記第1押し子によって前記ガスケットを先端側に移動させ、前記針体を介して対象物に前記薬液を注入するのに必要な力が、前記第2押し子を前記第1押し子に対して先端側へ移動させるのに必要な力よりも小さい請求項1に記載のシリンジ。
  3. 前記第1押し子の前記外筒に対する移動が完了してから、前記第2押し子の前記第1押し子に対する移動が開始される請求項1または2に記載のシリンジ。
  4. 前記第1押し子が前記外筒に対して移動するとともに、前記第2押し子が前記第1押し子に対して移動する請求項1または2に記載のシリンジ。
  5. 前記第1押し子が前記外筒に対して移動していない初期状態にて、前記第1押し子と前記ガスケットとが離間している請求項1ないし4のいずれかに記載のシリンジ。
  6. 前記第1押し子が前記外筒に対して移動していない初期状態にて、前記第1押し子と前記ガスケットとが接触している請求項1ないし4のいずれかに記載のシリンジ。
  7. 前記第1押し子は、前記外筒に挿入して設けられており、
    前記第2押し子は、前記第1押し子に挿入して設けられている請求項1ないし6のいずれかに記載のシリンジ。
  8. 前記第1押し子および前記第2押し子が前記外筒に対して移動していない状態を初期状態としたとき、
    前記第2押し子の前記第1押し子に対する移動が完了してから、前記第2押し子が前記初期状態へ復帰するのを防止する防止手段を有している請求項1ないし7のいずれかに記載のシリンジ。
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