JP2013180049A - 可撓性チューブ接続装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可撓性チューブの接続状態を、管軸方向の引っ張り力に抗して維持する作用を十分に得る。
【解決手段】第1チューブ1に挿入される挿入先端部9、及び露出する後部管体部10を有し、後部管体部に第2チューブ2が接続されるオスコネクタ部材4と、後部管体部に装着される筒状の嵌装部13、嵌装部の先端側側面の2箇所から径方向の外方に延在する支持片15、及び嵌装部の管軸方向に延在し支持片により支持されている一対の係止部材14を有する係合カバー5とを備える。係止部材は、係止先端部19と把持部20とを含み、係止先端部には、内方に向かって釣り針状に突出する係止突起21が先端に形成される。接続状態において、係止突起が、挿入先端部が挿入された領域で第1チューブの外周面に当接するように構成され、係止部材の軸方向が嵌装部の管軸方向に対して傾斜しており、係止突起の尖端が第1チューブの外周面に押圧される。
【選択図】図8
【解決手段】第1チューブ1に挿入される挿入先端部9、及び露出する後部管体部10を有し、後部管体部に第2チューブ2が接続されるオスコネクタ部材4と、後部管体部に装着される筒状の嵌装部13、嵌装部の先端側側面の2箇所から径方向の外方に延在する支持片15、及び嵌装部の管軸方向に延在し支持片により支持されている一対の係止部材14を有する係合カバー5とを備える。係止部材は、係止先端部19と把持部20とを含み、係止先端部には、内方に向かって釣り針状に突出する係止突起21が先端に形成される。接続状態において、係止突起が、挿入先端部が挿入された領域で第1チューブの外周面に当接するように構成され、係止部材の軸方向が嵌装部の管軸方向に対して傾斜しており、係止突起の尖端が第1チューブの外周面に押圧される。
【選択図】図8
Description
本発明は、液状物を通過させる第1及び第2流路をその流路端部で相互に接続するための接続装置に関し、特に、流路端部が可撓性チューブである構成に適用するための可撓性チューブ接続装置に関する。
2つの流路を連通させるためには、一般的に、流路の端部を相互に接続する流路接続装置が用いられる。例えば、医療の現場において、2本の可撓性の医療用チューブを相互に接続するための流路接続装置を用いる場合は多い。そのような例として、経腸栄養療法において、患者への流路であるチューブと栄養剤容器を接続するための医療用チューブ接続装置が挙げられる。
経腸栄養療法は、食物を口腔から胃に送り込むことが困難な患者に栄養や薬剤を投与する方法である。経腸栄養療法では、患者の鼻腔から胃又は十二指腸にまで通されたチューブ(一般に「経鼻カテーテル」と呼ばれる)、又は患者の腹部に形成された胃ろうに挿入されたPEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)カテーテルを介して、栄養剤、流動食、又は薬剤などの液状物(一般に「経腸栄養剤」と呼ばれる)が投与される。
経腸栄養療法を行う場合の接続例を、図10に示す。患者に留置されたPEGカテーテル100(接続端部のみ図示)は、栄養剤容器101との間が延長チューブ102により接続される。延長チューブ102は、第1チューブ103、ポンプチューブ104、及び第2チューブ105を含む。ポンプチューブ104は、ローラーポンプ(図示せず)を装着して栄養剤を患者に向かって移動させるために配置される。
第1チューブ103は、上流端部に設けられたメス型コネクタ106により、容器100の下端のオス型コネクタ107に接続される。一方、第2チューブ105は、下流側端に設けられたオス型コネクタ108により、PEGカテーテルの上流端部に設けられたメス型コネクタ109に接続される。PEGカテーテル100及び第2チューブ105は、可撓性のチューブであるが、オス型コネクタ108及びメス型コネクタ109を用いることにより、接続の操作が容易となる。
オス型コネクタ108とメス型コネクタ109は、流動する栄養剤の漏れがないように、即ち、液密に接続されなければならない。また、PEGカテーテル100と第2チューブ105の間に管軸方向の引っ張り力が加えられたときに、接続が確実に維持されなければならない。一般的には、両コネクタ108、109には、相互の嵌合により接続される構造が用いられる。すなわち、メス型コネクタ109はファネル状の内周面を有し、オス型コネクタ108は先細りのテーパ形状を有する。オス型コネクタ108をメス型コネクタ109に強く押し込めば、嵌合による摩擦力の作用で接続が維持される。
しかしながら、引っ張り力に十分に抗するように強固に嵌合させると、接続を解除する際には抜き難くなり、操作の負担が大きくなる。そのため、PEGカテーテルと延長チューブの接続には、引っ張り力に抗して接続を維持する力が十分に強く、しかも接続を解除する際の操作が容易な接続構造が求められる。
医療用コネクタは、ルアーロック、Qロック、レバーロックのような硬質部材どうしを嵌合する方式が一般的である。これに対してPEGカテーテルは、シリコンのような極めて軟質な材料からなるため、硬質部材どうしのような嵌合構造は適用困難である。このような問題は、PEGカテーテルの接続具のみに特有なものではなく、可撓性チューブにより構成される流路端部を相互に接続するための接続装置に共通した問題である。
上述のような課題に対して、軟質部材どうしの接続に適用可能な引っ張りに強い嵌合構造が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたコネクタは、流路端部を構成する入口ポートとの接続状態を保持するためのグリップメカニズムを備えている。グリップメカニズムは、一対のグリップ要素により構成され、それらは各々グリップアーム及びハンドルを含む。
一対のグリップ要素は、コネクタ本体であるハウジングに支持されて、入口ポートの両側に配置されるように設けられる。グリップ要素は、ハウジングとの結合部分から一方に延在するグリップアームと、他方に延在するハンドルを有する。グリップアームの先端にはリップが設けられ、入口ポートの外周面に係合して、ポートとの接続状態が保持される。すなわち、入口ポートには溝又は凹部が設けられ、グリップアーム先端のリップが係合することにより、管軸方向の引っ張り力に抗して接続を保持する作用が得られる。一対のハンドルが相互に近接するように挟持することにより、グリップ要素は弾性的に変形して、グリップアーム先端のリップがポートの外周面から離間し、接続を解除することができる。
しかし、特許文献1に開示された構造では、十分に高い引っ張り強さを得ることは困難である。すなわち、特許文献1のグリップアームの構造は、引っ張り力が加わったときに、両リップが外側に開くような変形に対して十分に抗するものではない。両リップが外側に開くと、入口ポートの溝又は凹部から外れ易くなり、外れてしまった場合には、引っ張り力により容易に接続が解除されてしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するものであり、可撓性のチューブを相互に接続し、管軸方向の引っ張り力に抗して接続を維持する作用が十分に得られる可撓性チューブ接続装置を提供することを目的とする。
本発明の可撓性チューブ接続装置は、可撓性の第1チューブと第2チューブとを相互に接続するように構成され、上記課題を解決するために、管状構造を有し、前記第1チューブの接続端に挿入される挿入先端部、及び前記挿入先端部の後部を形成して前記第1チューブから露出する後部管体部を有し、前記後部管体部の後端開口部に前記第2チューブが接続されるオスコネクタ部材と、前記オスコネクタ部材の前記後部管体部に装着される筒状の嵌装部、前記嵌装部の先端側側面の直径両端に対応する2箇所から径方向外方に延在する支持片、及び前記嵌装部の管軸方向に沿って延在し前記支持片と結合して支持されている一対の係止部材を有する係合カバーとを備える。
前記係止部材は、前記支持片との結合部から先端側に向かって延在する係止先端部と、後端側に向かって延在する把持部とを含み、前記係止先端部には、内方に向かって釣り針状に突出する係止突起が先端に形成される。前記オスコネクタ部材の前記挿入先端部が前記第1チューブの接続端に挿入され、前記後部管体部に前記係合カバーの前記嵌装部が装着された接続状態において、前記嵌装部は第1チューブに対する管軸方向先端側の位置が規制されて、前記係止突起は、前記挿入先端部が挿入された領域で前記第1チューブの外周面に当接するように構成される。前記係止先端部の先端と前記把持部の後端を結ぶ前記係止部材の軸方向が、前記嵌装部の管軸方向に対して傾斜しており、前記係止突起の尖端が前記第1チューブの外周面に押圧されるように構成されている。
本発明の可撓性チューブ接続装置によれば、係止部材の軸方向が嵌装部の管軸方向に対して傾斜しているので、第1チューブと係止部材との間に引っ張り力が作用したとき、係止突起の尖端が第1チューブの外周面に食い込む効果が得られる。それにより、挿入先端部との間で第1チューブを挟持して、接続を維持する作用が向上する。
本発明の可撓性チューブ接続装置は、上記構成を基本として、以下のような態様をとることができる。
すなわち、前記係止部材の軸方向に対して、前記係止突起の尖端の向きが成す角度が鋭角である構成とすることができる。それにより、係止突起の尖端が、第1チューブの外周面に食い込む作用が得易くなる。
また、前記第1チューブの接続端近傍の外周面には外周リブが設けられ、前記オスコネクタ部材が前記第1チューブに挿入され、前記係合カバーの前記嵌装部が前記後部管体部に装着された状態において、前記外周リブは、前記係止突起の尖端に対して前記嵌装部側に位置する構成とすることができる。これにより、第1チューブに対して接続を外す向きの引っ張り力が作用したときに、その移動を阻止するように、係止突起の尖端が外周リブの位置を規制している。従って、係止突起による第1チューブの保持がより確実になる。
また、前記オスコネクタ部材の前記挿入先端部の外周面には、周方向に延在する係合補助凸部が形成され、前記オスコネクタ部材が前記第1チューブに挿入され、前記係合カバーの前記嵌装部が前記後部管体部に装着された状態において、前記係合補助凸部は、前記係止突起の尖端に対して前記嵌装部側に位置する構成とすることができる。これにより、係合補助凸部は、係止突起の尖端との間に第1チューブを挟み込むように作用する。従って、係止突起による第1チューブの保持効果が更に向上する。
また、前記挿入先端部と前記後部管体部の境界部分に、前記係合カバーの前記嵌装部よりも外径が大きい環状凸部が設けられて、第1チューブに対する前記嵌装部の管軸方向先端側の位置が規制される構成とすることができる。これにより、簡単な構成で、嵌装部の管軸方向先端側の位置の規制が確実になり、係止突起による第1チューブの保持効果を確実に得ることができる。
また、前記嵌装部には、周方向における一対の前記支持片の中間位置に、先端側から切れ込んで管軸方向に延在する一対のスリットが形成されている構成とすることができる。これにより、第1チューブに対する引っ張り力が作用し、係止部材の軸方向の傾斜、および係止突起の尖端の鋭角的な向きに基づいて、係止突起に対して内方に向かう力が作用したとき、嵌装部は、スリットの間隔が狭まるように変形する。その結果、係止突起の間隔を狭める力が作用して、係止突起21の尖端がPEGカテーテル1の外周面に食い込む力が増大する。この結果、接続を維持する作用が向上する。
また、前記第1チューブは、胃ろうに装着されたPEGカテーテルであり、前記第2チューブは、栄養剤容器から直接または間接的に延びたチューブである構成とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<実施の形態>
本発明の実施の形態における可撓性チューブ接続装置の概略構造について、図1〜図2を参照して説明する。本実施の形態は、PEGカテーテル1を可撓性の第1チューブとし、延長チューブ2を可撓性の第2チューブとして接続する可撓性チューブ接続装置3を例として示すものである。図1は、接続する直前の、可撓性チューブ接続装置3が各要素に分解された状態を示す斜視図である。
本発明の実施の形態における可撓性チューブ接続装置の概略構造について、図1〜図2を参照して説明する。本実施の形態は、PEGカテーテル1を可撓性の第1チューブとし、延長チューブ2を可撓性の第2チューブとして接続する可撓性チューブ接続装置3を例として示すものである。図1は、接続する直前の、可撓性チューブ接続装置3が各要素に分解された状態を示す斜視図である。
可撓性チューブ接続装置3は、オスコネクタ部材4、及び係合カバー5からなる。以下の記載では、両部材について、PEGカテーテル1に向かう側を先端側と定義して説明する。図2(a)は、可撓性チューブ接続装置3等の図1に示した状態の正面図、(b)は(a)の状態の構造の断面図である。
図1において、PEGカテーテル1は、延長チューブ2との接続側の端部である接続ポート6の近傍のみが示され、胃ろうに挿入された部分は図示が省略されている。接続ポート6の近傍には、注水ポート7が、接続ポート6と並行するように分岐して設けられている。接続ポート6の断面形状は、図2(b)に示される。接続ポート6の接続端近傍の外周面には、外周リブ8が設けられている。
オスコネクタ部材4の構造について、図3(a)の斜視図、及び図3(b)の断面構造も参照して説明する。オスコネクタ部材4は管状構造を有し、挿入先端部9及びその後部の後部管体部10からなる。挿入先端部9は、PEGカテーテル1の接続ポート6に挿入される。後部管体部10は、後述するように、PEGカテーテル1から露出する。オスコネクタ部材4の後端の開口部に、図2(b)に示すように延長チューブ2が接続される。挿入先端部9と後部管体部10の境界部分には、環状凸部11が設けられている。また、挿入先端部9における環状凸部11の近傍の外周面に、係合補助凸部12(図2)が設けられている。
係合カバー5は、筒状の嵌装部13、一対の係止部材14、および係止部材14と嵌装部13を結合する支持片15からなる。係合カバー5は、嵌装部13においてオスコネクタ部材4の後部管体部10に嵌合して装着される。係合カバー5の斜視図を図4に、正面図を図5に、図5の状態の断面を図6に示す。支持片15は、嵌装部13の先端側側面の、直径両端に対応する2箇所から径方向外方に延在している。係止部材14は、嵌装部13の管軸方向に沿って延在し、長さ方向の中央部で支持片15と結合して支持されている。
嵌装部13の後端は、フランジ状に形成されて環状の内周突起16を形成している。従って、図6に示すように、内周突起16の内径dfは、嵌装部13の本体部の内径dsよりも小さくなっている。嵌装部13の先端側の円筒壁には、周方向における一対の支持片15の中間位置に、先端側から切れ込んで管軸方向に延在する一対のスリット17が形成されている
係止部材14は、支持片15との結合部18から先端側に向かって延在する係止先端部19と、後端側に向かって延在する把持部20とを含む。係止先端部19の先端には、内方に向かって釣り針状に突出する係止突起21が形成されている。
係止部材14は、支持片15との結合部18から先端側に向かって延在する係止先端部19と、後端側に向かって延在する把持部20とを含む。係止先端部19の先端には、内方に向かって釣り針状に突出する係止突起21が形成されている。
ここで、図6に示すように、係止先端部19の先端と把持部20の後端を結ぶ方向Pを、係止部材14の軸方向Pと定義する。この係止部材14の軸方向Pが、嵌装部13の管軸方向に対して図のように傾斜するように、支持片15に対する係止部材14の結合状態が設定されている。また、係止部材14の軸方向Pに対して、係止突起21の突出する尖端の向きQが成す角度が鋭角となるように、係止突起21の形状が設定されている。
上記構成の可撓性チューブ接続装置3によりPEGカテーテル1と延長チューブ2を接続した状態を、図7の斜視図に示す。図8(a)は、図7に示した接続状態の正面図、同(b)は(a)の状態の断面図である。
PEGカテーテル1と延長チューブ2を接続する際には、図1に示したように、オスコネクタ部材4の後部管体部10に延長チューブ2を挿入し、係合カバー5を装着した上で、オスコネクタ部材4の挿入先端部9をPEGカテーテル1の接続ポート6に挿入する。さらに、係合カバー5を先端側にスライドさせる。図8(b)に示されるように、挿入先端部9の環状凸部11の外径は、係合カバー5の嵌装部13の内径よりも大きいので、嵌装部13の先端が後部管体部10の環状凸部11に当接して、管軸方向位置が規制される。
この状態で、係止突起21は、挿入先端部9が挿入された領域でPEGカテーテル1の外周面に当接し、接続状態となる。なお、係合カバー5の管軸方向位置の規制は、環状凸部11を設けることに限らず、他の構成を採ってもよい。例えば、PEGカテーテル1の接続ポート6の端部で位置規制されるように構成することもできる。
この状態で、係止突起21は、挿入先端部9が挿入された領域でPEGカテーテル1の外周面に当接し、接続状態となる。なお、係合カバー5の管軸方向位置の規制は、環状凸部11を設けることに限らず、他の構成を採ってもよい。例えば、PEGカテーテル1の接続ポート6の端部で位置規制されるように構成することもできる。
図8(b)に図示されるように、嵌装部13の内径は、後部管体部10の外径よりも十分に大きく、嵌装部13の内周面と後部管体部10の外周面の間に間隙が形成される。従って嵌装部13は、スリット17の間隔が狭まるような変形が可能である。嵌装部13の後端では、環状の内周突起16の存在により、後部管体部10の外周面との間の間隙は小さくなっている。
この接続状態においては、係止突起21の尖端は、挿入先端部9が挿入された領域でPEGカテーテル1の外周面に対して押圧されている。係止部材14の軸方向Pが、嵌装部13の管軸方向に対して傾斜しているので、PEGカテーテル1と係止部材14との間に引っ張り力が作用したとき、係止突起21の尖端がPEGカテーテル1の外周面に食い込む効果が得られる。それにより、挿入先端部9との間でPEGカテーテル1を挟持して、接続が外れることを防止する効果が向上する。更に、係止突起21の尖端が向きQのように鋭角的に突出していることにより、係止突起21の尖端が、PEGカテーテル1の外周面に食い込む作用が得易くなっている。
係合カバー5によるこのような接続状態を解除する際には、図9Aに示す操作を行う。図9Aには、係合カバー5のみが図示されるが、他の要素の図示は省略して、係合カバー5の動作を示したものである。すなわち、係止部材14の一対の把持部20を外側から挟持して、相互の間隔が縮まる矢印Biの向きの力を作用させる。これにより、支持片15を支点として、係止先端部19の先端の係止突起21が矢印Toの向きに変位し、相互間隔が広がる。これにより、係止突起21とPEGカテーテル1の係合が外れて、接続を解除することが可能となる。
次に、本実施の形態の構成により、PEGカテーテル1に引っ張り力が作用したときに、係止突起21の尖端とPEGカテーテル1の外周面の係合がより強固になり、接続の外れを抑制する効果が向上する作用について、図9Bを参照して説明する。このような作用は、係止突起21の尖端形状、及び係止部材14の軸方向Pの傾斜によって得られる。図9Aと同様、図9Bは、接続状態における係合カバー5の動作のみを示したものである。
PEGカテーテル1に対して接続を外す矢印Yの向きの引っ張り力が作用すると、係止突起21の尖端は、PEGカテーテル1の外周面により食い込む。これは、矢印Yの向きの引っ張り力が作用したときに、係止部材14の軸方向Pの傾斜、および係止突起21の尖端の鋭角的な向きQにより、係止突起21に対して矢印Tiのように内方に向かう力が作用するためである。すなわち、嵌装部13は、スリット17の間隔が狭まるように変形し、それにより係止突起21の間隔を狭める力が作用する。そのため、係止突起21の尖端がPEGカテーテル1の外周面に食い込む力が増大する。この結果、接続を維持する作用が強力に得られる。但し、スリット17が設けられていなくても、支持片15の弾性変形により同様の効果が相応に得られる。
また、図示されるように、PEGカテーテル1に対して接続を外す向きの引っ張り力が作用したときに、その移動を阻止するように、係止突起21の尖端が接続ポート6の外周リブ8の位置を規制している。これにより、係止突起21によるPEGカテーテル1の保持がより確実になる。さらに、挿入先端部9に設けられた係合補助凸部12は、係止突起21の尖端との間に、PEGカテーテル1を挟み込むように作用する。これによって更に、係止突起21によるPEGカテーテル1の保持効果が向上する。
本発明の可撓性チューブ接続装置によれば、2本のチューブの接続端部間に引っ張り力が作用したときに接続を維持する作用が向上するので、例えば、PEGカテーテルと延長チューブを接続するための接続装置として有用である。
1 PEGカテーテル(第1チューブ)
2 延長チューブ(第2チューブ)
3 可撓性チューブ接続装置
4 オスコネクタ部材
5 係合カバー
6 接続ポート
7 注水ポート
8 外周リブ
9 挿入先端部
10 後部管体部
11 環状凸部
12 係合補助凸部
13 嵌装部
14 係止部材
15 支持片
16 内周突起
17 スリット
18 結合部
19 係止先端部
20 把持部
21 係止突起
2 延長チューブ(第2チューブ)
3 可撓性チューブ接続装置
4 オスコネクタ部材
5 係合カバー
6 接続ポート
7 注水ポート
8 外周リブ
9 挿入先端部
10 後部管体部
11 環状凸部
12 係合補助凸部
13 嵌装部
14 係止部材
15 支持片
16 内周突起
17 スリット
18 結合部
19 係止先端部
20 把持部
21 係止突起
Claims (7)
- 可撓性の第1チューブと第2チューブとを相互に接続するための可撓性チューブ接続装置であって、
管状構造を有し、前記第1チューブの接続端に挿入される挿入先端部、及び前記挿入先端部の後部を形成して前記第1チューブから露出する後部管体部を有し、前記後部管体部の後端開口部に前記第2チューブが接続されるオスコネクタ部材と、
前記オスコネクタ部材の前記後部管体部に装着される筒状の嵌装部、前記嵌装部の先端側側面の直径両端に対応する2箇所から径方向外方に延在する支持片、及び前記嵌装部の管軸方向に沿って延在し前記支持片と結合して支持されている一対の係止部材を有する係合カバーとを備え、
前記係止部材は、前記支持片との結合部から先端側に向かって延在する係止先端部と、後端側に向かって延在する把持部とを含み、
前記係止先端部には、内方に向かって釣り針状に突出する係止突起が先端に形成され、
前記オスコネクタ部材の前記挿入先端部が前記第1チューブの接続端に挿入され、前記後部管体部に前記係合カバーの前記嵌装部が装着された接続状態において、前記嵌装部は第1チューブに対する管軸方向先端側の位置が規制されて、前記係止突起は、前記挿入先端部が挿入された領域で前記第1チューブの外周面に当接するように構成され、
前記係止先端部の先端と前記把持部の後端を結ぶ前記係止部材の軸方向が、前記嵌装部の管軸方向に対して傾斜しており、前記係止突起の尖端が前記第1チューブの外周面に押圧されるように構成されていることを特徴とする可撓性チューブ接続装置。 - 前記係止部材の軸方向に対して、前記係止突起の尖端の向きが成す角度が鋭角である請求項1に記載の可撓性チューブ接続装置。
- 前記第1チューブの接続端近傍の外周面には外周リブが設けられ、前記オスコネクタ部材が前記第1チューブに挿入され、前記係合カバーの前記嵌装部が前記後部管体部に装着された状態において、前記外周リブは、前記係止突起の尖端に対して前記嵌装部側に位置する請求項1または2に記載の可撓性チューブ接続装置。
- 前記オスコネクタ部材の前記挿入先端部の外周面には、周方向に延在する係合補助凸部が形成され、前記オスコネクタ部材が前記第1チューブに挿入され、前記係合カバーの前記嵌装部が前記後部管体部に装着された状態において、前記係合補助凸部は、前記係止突起の尖端に対して前記嵌装部側に位置する請求項1〜3のいずれか1項に記載の可撓性チューブ接続装置。
- 前記挿入先端部と前記後部管体部の境界部分に、前記係合カバーの前記嵌装部よりも外径が大きい環状凸部が設けられて、第1チューブに対する前記嵌装部の管軸方向先端側の位置が規制される請求項1〜4のいずれか1項に記載の可撓性チューブ接続装置。
- 前記嵌装部には、周方向における一対の前記支持片の中間位置に、先端側から切れ込んで管軸方向に延在する一対のスリットが形成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の可撓性チューブ接続装置。
- 前記第1チューブは、胃ろうに装着されたPEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)カテーテルであり、前記第2チューブは、栄養剤容器から直接または間接的に延びたチューブである請求項1〜6のいずれか1項に記載の可撓性チューブ接続装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108126267A (zh) * | 2018-02-10 | 2018-06-08 | 威海吉威重症医疗制品有限公司 | 一种picc导管 |
JP2019141150A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | ニプロ株式会社 | コネクタ |
JP7460683B2 (ja) | 2015-07-09 | 2024-04-02 | ホイト メディカル リミテッド ライアビリティ カンパニー | 気道を処置するためのシステム |
-
2012
- 2012-03-01 JP JP2012045521A patent/JP2013180049A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7460683B2 (ja) | 2015-07-09 | 2024-04-02 | ホイト メディカル リミテッド ライアビリティ カンパニー | 気道を処置するためのシステム |
CN108126267A (zh) * | 2018-02-10 | 2018-06-08 | 威海吉威重症医疗制品有限公司 | 一种picc导管 |
JP2019141150A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | ニプロ株式会社 | コネクタ |
JP7024483B2 (ja) | 2018-02-16 | 2022-02-24 | ニプロ株式会社 | コネクタ |
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