JP2013179517A - 光パス網構成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光パス網を構成する際に、計算量を抑え、大規模ネットワークにおいても適用可能な光パス網構成装置を提供する。
【解決手段】光パス網構成装置1は、アトラクタ選択によって光パス網を構成する際に用いるゆらぎ方程式の制御行列を、ノードペア同士の活性または抑制の関係を正負の制御値で特定し、他のすべてのノードペアとの関係における制御値の絶対値和が、予め設定された制御対象判定閾値以上のノードペアを制御対象として初期設計する制御行列設計手段133aと、網負荷量が収束するか否かにより制御行列の再設計の要否を判定する再設計要否判定手段133bと、再設計が必要であると判定された場合、制御対象判定閾値を増減させる閾値変更手段133cと、を備え、制御行列設計手段133aが制御行列を再設計することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、物理網上に形成される仮想網である光パス網を、トラヒックに応じて構成する光パス網構成装置に関する。
従来、ネットワーク資源の有効活用を実現する技術として、ネットワーク仮想化技術が提案されている。このネットワーク仮想化技術では、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)をベースにした物理網上に波長パスを設定することで、上位レイヤのノードを接続する論理的なリンクを提供し、仮想的なトポロジ(仮想網)を構築する。ここで、物理網の波長は、ネットワーク上において、ボトルネックとなる資源であって、有効に使用する必要がある。そこで、トラヒックを物理網の波長パスに効率的に収容するため、トラヒックに応じて適切に仮想網を構築する仮想網制御に関する研究が数多くなされてきた(例えば、非特許文献1,2参照)。
この非特許文献1,2には、与えられた単一のトラヒック需要行列に対して、そのトラヒックを収容するために最適、あるいは、ヒューリスティックに仮想網を設計する方法が開示されている。ここで、トラヒック需要行列とは、ネットワークにおける任意の2つのノード間のトラヒック需要を行列形式で表したものである。このトラヒック需要行列によって、ネットワーク全体のトラヒック交流を表現している。
この従来の仮想網制御技術は、トラヒック需要が周期的かつ緩やかに変動することを仮定している。しかし、多数のアプリケーション、サービスが収容されている通信ネットワークでは、仮想網上のトラヒックの変動は大きく、その変動は予測が困難である。そのため、一般的に、想定した環境変化に適応性を有するヒューリスティックなアプローチでは、想定外の環境変化には対応できない。
そこで、近年、この問題を解決するための手法として、生物が未知の環境変化に適応するときの振る舞いをモデル化したアトラクタ(安定点)選択を仮想網の制御に適用した手法が提案されている(非特許文献3、特許文献1〜3参照)。
このアトラクタ選択によって動作するシステムは、ゆらぎ方式を定義する以下の式(1)のゆらぎ方程式(微分方程式)に示すように、ゆらぎη(ゆらぎ項)とアトラクタを持つ制御構造f(制御項)の2つの挙動を持ち、それらの挙動を、システムの状態を示す値である活性度(成長レート)vによって制御している。
Figure 2013179517
ここで、i,j,s,dは光パス(波長パス)の発着点となるノードを示す番号で、pij,psdはノードペアを示す。また、xpij,xpsdは、それぞれ、ノードペアpij,psdの発現レベルを示す。発現レベルとは、ノード間に構築される光パスの本数を決定するレベルを示す値である。
また、活性度vは、リンク利用率の最適化の目標となる指標である。この活性度vは、仮想網の状態が劣化した場合(例えば、最大リンク利用率が予め定めた基準よりも大きくなった場合)に減少し、仮想網の状態が回復した場合に増加する。
また、関数fはシグモイド関数である。このシグモイド関数f内のWは、ノードペアを発着点とする光パス間の活性および抑制の関係を表した制御行列である。
この制御行列W(pij,psd)の要素は、ノードペアpsdが、ノードペアpijの光パスの本数を増加させる相関関係にある場合に正の定数、ノードペアpsdが、ノードペアpijの光パスの本数を減少させる相関関係にある場合に負の定数、相関関係がない場合に“0”が設定されている。すなわち、制御行列Wは、1≦i,j,s,d≦N(ノード数)としたとき、N行N列の行列である。
また、シグモイド関数f内のθはリンク負荷に応じて動的に設定される定数である。
また、ηはゆらぎ項で、例えば、正規分布のような確率分布であって、ホワイトガウシアンノイズ等が用いられる。
前記した式(1)において、仮想網の状態が劣化した場合、活性度vの値が減少し、ゆらぎηの影響が相対的に大きくなる。そして、そのゆらぎηによって、シグモイド関数fで規定されるアトラクタ制御による新たなアトラクタが探索される。そして、仮想網の状態が回復した場合、活性度vの値が増加し、ゆらぎηの影響が相対的に小さくなり、確定的な振る舞いによって、システムが安定することになる。
このように、アトラクタ選択によって仮想網を制御する従来のシステムは、想定外の環境変化に対応して、その環境に適応した仮想網を構築することができる。
特開2011−155507号公報 特開2011−155508号公報 特開2011−155509号公報
B. Mukherjee, D. Banerjee, S. Ramamurthy, and A. Mukherjee, "Someprinciples for designing a wide-area WDM optical network," IEEE/ACM Transactions on Networking, vol. 4, no. 5, pp. 684-696, 1996. R. Ramaswami and K. N. Sivarajan, "Design of logical topologies for wavelength-routed optical networks," IEEE Journal on Selected Areas in Communications, vol. 14, pp. 840-851, June 1996. Y. Koizumi, et al., "Adaptive Virtual Network Topology Control Based on Attractor Selection," Journal of Lightwave Technology, Vol., 28, No. 11, June 1, 2010.
前記したように、アトラクタ選択によって仮想網を制御する手法は、想定外の環境変化が発生する場合でも、環境に適応した仮想網を構築することができる点で優れている。
しかし、前記式(1)に示したように、ノードペアの活性および抑制の相互影響の有無を表した制御行列W(pij,psd)は、行列計算を行う際に、1≦i,j,s,d≦N(ノード数)の範囲をとる。すなわち、従来の手法では、行列演算において、計算量がノード数Nの4乗オーダである。このような計算量が必要になると、現状のCPU能力による現実的な計算時間で、トラヒックに応じて仮想網の光パスの再構成を行うことが可能なネットワーク規模は、100ノード規模までである。
このような現状において、例えば、日本全国規模を想定したような千〜1万ノードのネットワーク規模においても、アトラクタ選択によって仮想網を制御することが可能な技術が望まれていた。
そこで、本発明は、このような要望に基づいてなされたものであり、ネットワークの環境変化に応じて光パスを構成する際に、計算量を抑え、大規模ネットワークにおいてもアトラクタ選択によって光パス網(仮想網)を構成することが可能な光パス網構成装置を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するために創案されたものであり、まず、請求項1に記載の光パス網構成装置は、物理網上のノード間の光パスで構成される仮想網を、ゆらぎ方程式を用いてトラヒックに適応して構成する光パス網構成装置において、周期的に計測されたノード間のリンク負荷から網にかかる負荷である網負荷量を算出する網負荷量算出手段と、前記網負荷量に基づいて、前記ゆらぎ方程式で用いる活性度を算出する活性度算出手段と、ノードペア同士の光パスの設定に対する活性または抑制の関係から制御対象のノードペアを特定し、前記ゆらぎ方程式で用いる制御行列を生成する制御行列生成手段と、前記制御行列と前記活性度とを用いて、前記ゆらぎ方程式により、前記制御対象のノードペアにおける光パス数を決定するための発現レベルを算出する発現レベル算出手段と、前記発現レベルに応じて、前記制御対象のノードペアに割り当てる光パス数を決定する光パス数決定手段と、この光パス数決定手段で決定された光パス数に基づいて、前記制御対象のノードペアの光パスの構成を設定する仮想網設定手段と、を備え、前記制御行列生成手段は、ノードペア同士の光パスの設定に対する活性または抑制の関係を正負の制御値で特定し、前記物理網上の任意のノードペアに対して、他のすべてのノードペアとの関係における前記制御値の絶対値和が、予め設定された閾値である制御対象判定閾値以上のノードペアを制御対象として、前記制御値で構成される前記制御行列を設計する制御行列設計手段と、前記網負荷量が、所定周期回数内で予め定めた閾値範囲内に収束するか否かにより前記制御行列の再設計の要否を判定する再設計要否判定手段と、この再設計要否判定手段によって制御行列の再設計が必要であると判定された場合、前記網負荷量が予め設定された上限閾値を下回らないときは、前記制御対象判定閾値を減少させ、前記網負荷量が予め設定された下限閾値を超えないときは、前記制御対象判定閾値を増加させる閾値変更手段と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、光パス網構成装置は、活性または抑制の関係が小さいノードペアについては、制御対象から外し、ゆらぎ方程式に用いる制御行列の大きさを小さくすることで、仮想網を再構成する際の計算量を抑えることができる。
また、請求項2に記載の光パス網構成装置は、請求項1に記載の光パス網構成装置において、前記制御行列設計手段が、前記制御対象判定閾値により非制御対象となるノードペアであっても、周期的に計測されたトラヒックの絶対値が予め設定された閾値である絶対値閾値以上、かつ、当該トラヒックの分散が予め設定された閾値である分散閾値以上のノードペアについては、前記制御対象のノードペアとし、前記閾値変更手段が、前記再設計要否判定手段によって制御行列の再設計が必要であると判定された場合、前記網負荷量が予め設定された上限閾値よりも大きいときは、前記絶対値閾値および前記分散閾値を減少させ、前記網負荷量が予め設定された下限閾値よりも小さいときは、前記絶対値閾値および前記分散閾値を増加させることを特徴とする。
また、請求項3に記載の光パス網構成装置は、請求項1に記載の光パス網構成装置において、前記制御行列設計手段が、前記制御対象判定閾値により非制御対象となるノードペアであっても、周期的に計測されたトラヒックの絶対値が予め設定された閾値である絶対値閾値以上のノードペアについては、前記制御対象のノードペアとし、前記閾値変更手段が、前記再設計要否判定手段によって制御行列の再設計が必要であると判定された場合、前記網負荷量が予め設定された上限閾値よりも大きいときは、前記絶対値閾値を減少させ、前記網負荷量が予め設定された下限閾値よりも小さいときは、前記絶対値閾値を増加させることを特徴とする。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の光パス網構成装置において、前記制御行列設計手段が、前記制御対象判定閾値により非制御対象となるノードペアであっても、周期的に計測されたトラヒックの分散が予め設定された閾値である分散閾値以上のノードペアについては、前記制御対象のノードペアとし、前記閾値変更手段が、前記再設計要否判定手段によって制御行列の再設計が必要であると判定された場合、前記網負荷量が予め設定された上限閾値よりも大きいときは、前記分散閾値を減少させ、前記網負荷量が予め設定された下限閾値よりも小さいときは、前記分散閾値を増加させることを特徴とする。
かかる構成によれば、光パス網構成装置は、活性または抑制の関係が小さいノードペアであっても、トラヒックが他のノードペアに影響を及ぼすノードペアについては制御対象として残すことで、ゆらぎ方程式に用いる制御行列の大きさを小さくして計算量を抑えることに加え、環境変化への適応性を高めることができる。
本発明によれば、アトラクタ選択によって仮想網を制御するゆらぎ方式を用いた光パスを構成する際の計算量を抑えることができる。これによって、本発明は、従来よりも大規模なネットワークにおいて、想定外の環境変化が発生する場合でも、環境に適応した仮想網を構築することができる。
本発明の実施形態に係る光パス網システムの全体構成を示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る光パス網構成装置の機能構成を示すブロック図である。 ゆらぎ方程式の制御行列の要素を特定する活性と抑制の関係を説明するための説明図である。 本発明の第1,第2実施形態に係る光パス網構成装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る光パス網構成装置の制御行列設計処理の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る光パス網構成装置の制御行列再設計処理の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る光パス網構成装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る光パス網構成装置の制御行列設計処理の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る光パス網構成装置の制御行列再設計処理の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[光パス網システムの構成]
最初に、図1を参照して、本発明の実施形態に係る光パス網構成装置を含んだ光パス網システムの構成について説明する。
図1に示すように、光パス網システム100は、物理網であるWDM(波長分割多重)ネットワーク上に、上位のネットワークであるIPネットワークの仮想的なトポロジ(VNT:Virtual Network Topology、以下、仮想網)を構築し、トラヒックに応じて仮想網を動的に制御するシステムである。なお、ここでは、物理網としてWDMネットワークを採用した例を説明するが、ファイバネットワーク、TDM(Time Division Multiplexing)ネットワーク、Ethernet(登録商標)などのレイヤ2ネットワークが物理網の場合も同様に本発明を適用可能である。ここでは、ネットワークの一例として、IP−over−WDMネットワークの例で説明する。
光パス網構成装置1は、アトラクタ選択によって仮想網(光パス網)を構成するものである。すなわち、光パス網構成装置1は、ネットワーク全体のトラヒックを収集し、当該ネットワークにかかる負荷(網負荷量)が予め定めた範囲内となるアトラクタ(安定点)を選択するように、ゆらぎ方程式を用いて仮想網を制御する。この光パス網構成装置1の構成および動作については、後で詳細に説明する。
(ネットワークの構成)
次に、本発明の実施形態に係る光パス網構成装置1が制御するIP−over−WDMネットワークについて説明する。図1に示すように、IP−over−WDMネットワークは、WDMネットワーク101と、その上位のIPネットワーク102との2つの層を有する。
WDMネットワーク101は、複数の光クロスコネクト(OXC:optical cross connect)OXC,OXC,OXC,OXCが、光ファイバF,F,F,Fで接続されて構成されている。
光クロスコネクトOXCはIPルータrとともにノードNを構成し、光クロスコネクトOXCはIPルータrとともにノードNを構成している。また、光クロスコネクトOXCはIPルータrとともにノードNを構成し、光クロスコネクトOXCはIPルータrとともにノードNを構成している。つまり、この例では、物理網は4つのノード(物理ノード)N〜Nと、4つの光ファイバ(物理リンク)F〜Fとからなる。
光ファイバFは、光クロスコネクトOXC,OXC間を接続し、光ファイバFは、光クロスコネクトOXC,OXC間を接続する。また、光ファイバFは、光クロスコネクトOXC,OXC間を接続し、光ファイバFは、光クロスコネクトOXC,OXC間を接続する。つまり、この例では、4つのノードN〜Nを頂点とする4辺の光ファイバF〜Fで接続された形状が物理網のトポロジを表している。
物理リンクはWDM技術により複数の波長を収容している。ここでは、光ファイバF〜Fにおいて利用可能な波長は、一例としてλ,λの2波長とした。
物理ノード間は、波長ルーティングにより光パス(波長パス)で接続されている。具体的には、WDMネットワーク101では、4つのノードN〜Nを頂点とする4辺のそれぞれには、波長λを用いて光パスを設定する。このように波長λを用いた光パスを設定した場合、上位のIPネットワーク102では、4つのノードN〜Nを頂点とする4辺のそれぞれには論理的なリンクV〜Vが設定される。
また、WDMネットワーク101では、ノードNにおいて波長λを連結することによって、ノードN、N間に波長λを用いて光パスを設定する。このように波長λを用いた光パスを設定した場合、ノードNとノードNとは論理的に隣接しているため、上位のIPネットワーク102では、論理的なリンクVが設定される。つまり、この例では、仮想網は5つの論理的なリンクV〜Vおよび4つのIPルータr〜rからなる。そして、論理的なリンクV〜Vで接続された形状が仮想網のトポロジ(VNT:Virtual Network Topology)を表している。
IPネットワーク102では、VNT制御により、WDMネットワーク101のOXCを経由するIPルータ間に光パスが作られ、これらのIPルータと光パスからVNTが決定される。つまり、物理網上に構築される仮想網はVNTで特定されるので、以下ではVNTのことを単に仮想網と呼ぶ。
図1では、光クロスコネクトやIPルータを4つの例で示しているが、この数は、ネットワーク規模に応じて、任意の数で設定可能なことはいうまでもない。また、物理網は1つの仮想網を収容しているが、これに限定されず、物理網は複数の仮想網を収容することができる。物理網は、仮想網に対して光パスで構成される仮想網トポロジを提供する。ここで、仮想網トポロジの設計・制御を行う機能は光パス網構成装置1が担うことになる。
以下、本発明の実施形態に係る光パス網構成装置の構成および動作について詳細に説明する。
<第1実施形態>
[光パス網構成装置の構成]
まず、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る光パス網構成装置1の構成について説明する。
光パス網構成装置1は、網情報収集手段11と、記憶手段12と、仮想網設計手段13と、仮想網設定手段14と、を備える。
網情報収集手段11は、仮想網のトポロジ、リンク上のトラヒック量、トラヒックの分散、光パスの本数、光パスの帯域などの仮想網情報を収集するとともに、物理網のトポロジ、光パス(波長パス)の経路情報、トランスミッタ数、レシーバ数、伝送容量などの物理網情報を、図示を省略した通信制御部を介して、各ノードから収集するものである。なお、このような仮想網情報は、直接ノードから収集するのではなく、ネットワークを一元管理するネットワーク制御装置(不図示)から取得することとしてもよい。
この網情報収集手段11は、これらの情報(網情報)を予め定めた周期で取得し、取得した仮想網情報を記憶手段12に書き込む。また、周期的に網情報を収集したタイミングで、網情報収集手段11は、仮想網設計手段13にその旨を通知する。
また、物理網の状態が変化しないのであれば、予め記憶手段12に物理網情報を書き込んでおき、変更があった場合にのみ、図示を省略した入力手段を介して入力し、物理網情報を更新することとすればよい。
記憶手段12は、網情報収集手段11で収集された網情報(仮想網情報および物理網情報)や、後記する仮想網設計手段13が、アトラクタ選択による仮想網の光パスを設計する際に対象とするノードペアを示す対象光パス情報を記憶しておくものである。
この記憶手段12は、ハードディスクや半導体メモリなどの一般的な記憶媒体で構成することができる。なお、ここでは、仮想網情報、物理網情報、対象光パス情報を1つの記憶手段12に記憶することとしているが、それぞれ、個別の記憶装置に記憶することとしてもよい。
仮想網設計手段13は、記憶手段12に記憶されている網情報(仮想網情報および物理網情報)に基づいて、アトラクタ選択による光パス網(仮想網)を設計するものである。なお、この仮想網設計手段13は、網情報収集手段11が網情報を収集したタイミングで周期的に動作する。
ここでは、仮想網設計手段13は、網負荷量算出手段131と、活性度算出手段132と、制御行列生成手段133と、発現レベル算出手段134と、光パス数決定手段135と、を備える。
網負荷量算出手段131は、ネットワーク(IPネットワーク)のノード間のリンク負荷から当該ネットワークにかかる負荷である網負荷量を算出するものである。この網負荷量には、例えば、ノード間のリンク利用率の中で最大の利用率(最大リンク利用率)を用いることができる。
すなわち、網負荷量算出手段131は、任意のノード間のリンク上のトラヒック量をypij、当該リンクの伝送容量をCpijとしたとき、リンクごとの利用率をypij/Cpijにより算出し、その最大値を最大リンク利用率umaxとする。
なお、リンクごとのトラヒック量は、記憶手段12に記憶されている仮想網情報に含まれている。また、リンクの伝送容量は、同様に仮想網情報に含まれているリンクに設定された光パスの本数と、光パスの帯域との積で算出することができる。
この網負荷量算出手段131は、算出した最大リンク利用率umaxを、活性度算出手段132および制御行列生成手段133に出力する。
なお、ここでは、網負荷量として、最大リンク利用率を用いた例で説明するが、この網負荷量は、ネットワーク全体にかかる負荷を定量的に特定できる量であれば、最大リンク利用率に限定されるものではない。例えば、ノード間の個々のリンク利用率の平均(平均リンク利用率)を用いてもよい。すなわち、網負荷量算出手段131は、任意のノード間のリンク上のトラヒック量をypij、当該リンクの伝送容量をCpijとしたとき、リンクごとの利用率をypij/Cpijにより算出し、リンク数で平均した値を網負荷量として用いてもよい。
活性度算出手段132は、網負荷量算出手段131で算出された最大リンク利用率に基づいて、後記する発現レベル算出手段134で発現レベルを算出する際に用いるゆらぎ方程式の活性度を算出するものである。
具体的には、活性度算出手段132は、以下の式(2)により活性度vを算出する。
Figure 2013179517
ここで、umaxは最大リンク利用率である。また、γ,δ,δ′,ζは予め定めた定数である。この式(2)に示すように、活性度vは、最大リンク利用率umaxが定数ζ以上であれば大きな値となり、定数ζ未満であれば小さな値となるように制御される。また、そのときの傾きは、定数δ,δ′によって制御され、定数δ,δ′が大きいほど傾きが急になる。
このように、活性度算出手段132は、最大リンク利用率が定数ζ以上であれば、仮想網の性能が悪いとみなし、活性度vを小さくする。これによって、後記する発現レベル算出手段134におけるゆらぎ方程式のゆらぎ項の影響が相対的に大きくなり、新たなアトラクタが探索される方向に働くことになる。
また、活性度算出手段132は、最大リンク利用率が定数ζ未満であれば、仮想網の性能が良好であるとみなし、活性度vを大きくする。これによって、ゆらぎ方程式のゆらぎ項の影響が相対的に小さくなり、ゆらぎ方程式の制御項によりアトラクタが収束する方向に働くことになる。すなわち、この活性度は、リンク利用率の最適化の目標となる指標として働く。
この活性度算出手段132は、算出した活性度vを発現レベル算出手段134に出力する。
制御行列生成手段133は、発現レベル算出手段134で発現レベルを算出する際に用いるゆらぎ方程式の制御行列を生成するものである。ここでは、制御行列生成手段133は、制御行列設計手段133aと、再設計要否判定手段133bと、閾値変更手段133cと、を備える。
制御行列設計手段133aは、ゆらぎ方程式の制御行列を設計するものである。この制御行列設計手段133aは、記憶手段12に記憶されている網情報(仮想網情報および物理網情報)に基づいて、現在設定されているノードペア同士の関係が、活性の関係にあるのか、抑制の関係にあるのかを特定し、制御行列を生成する。このとき、制御行列設計手段133aは、ゆらぎ方程式の制御項の計算に影響が少ないノードペアについては、制御行列を生成する対象から除き、影響の大きいノードペアを用いて制御行列を生成する。
ここで、活性の関係とは、あるノードペアが、他のノードペアの光パス数を増加させる関係をいう。また、抑制の関係とは、あるノードペアが、他のノードペアの光パス数を減少させる関係をいう。
ここで、図3を参照して、活性の関係と、抑制の関係について、模式的に説明する。図3(a)に示すように、ノードペアN,Nに光パスLが設定され、ノードペアN,Nに光パスLが設定された状態において、光パスを設定する動機として、トラヒックを迂回させることが考えられる。この場合、ノードペアN,Nに新たに光パスLを増やせばよい。この場合、ノードペアN,N(psd)およびノードペアN,Nは、ノードペアN,N(pij)を活性させる関係にある。
また、図3(b)に示すように、トラヒックの集約点となる集約ノードNに対して、非集約ノードであるノードN,N,Nが存在し、ノードペアN,Nに光パスLが設定され、ノードペアN,Nに光パスLが設定されているとする。ここで、ノードペアN,Nの光パスの本数を増やそうとすると、そのトラヒックに応じて、ノードペアN,Nにも光パスの本数を増やす必要が生じる。この場合、ノードペアN,N(psd)は、ノードペアN,N(pij)(ノードペアN,Nも同様)を活性させる関係にある。
また、図3(c)に示すように、ノードペアN,NとノードペアN,Nとが、経由するノードNとノードN間で同一の光ファイバFを共有していることとする。ここで、ノードペアN,Nの光パスの本数を増やすと、ノードペアN,Nの光パスの本数を減らす関係が生じる。また、その逆も同様である。この場合、ノードペアN,N(psd)は、ノードペアN,N(pij)を抑制させる関係にある。また、ノードペアN,N(pij)は、ノードペアN,N(psd)を抑制させる関係にある。
このように、ノードペア同士には、活性や抑制の関係を有するものが存在するが、相関性のないものも存在する。
図2に戻って、光パス網構成装置1の構成について説明を続ける。
制御行列設計手段133aは、ノードペア同士の光パスの設定に対する活性または抑制の関係を正負の値(制御値)で特定し、物理網上の任意のノードペアに対して、他のすべてのノードペアとの関係における値(制御値)の絶対値和が、予め設定された閾値(制御対象判定閾値)以上のノードペアを制御対象として、その制御値で構成される制御行列を設計する。
具体的には、まず、制御行列設計手段133aは、記憶手段12に記憶されているすべてのノードペアごとに、図3で説明したような活性と抑制との関係を特定する制御値を成分とする、以下の式(3)に示す制御行列Wの成分を生成(特定)する。
Figure 2013179517
ここで、i,j,s,dは、光パスの発着点となる1以上ノード数N以下のノードを示す番号で、pij,psdはノードペアを示す。また、αは正の整数(例えば、“1”)、αIは負の整数(例えば、“−1”)を示す。
このように、制御行列設計手段133aは、活性の関係を有するノードペア同士が対応する成分に正の整数、抑制の関係を有するノードペア同士が対応する成分に負の整数、活性および抑制のいずれの関係もないノードペア同士が対応する成分に“0”を設定して制御行列Wの成分を生成する。
なお、前記式(1)に示した従来のゆらぎ方程式において、制御行列Wの行方向の成分の絶対値和が予め定めた閾値Wよりも小さい場合、その行に対応するノードペアの発現レベルxpsdにかかわらず、制御行列Wの削除対象の行方向の成分と発現レベルxpsdとの積和の値は小さくなる。そのため、当該行で特定されるノードペアを制御対象から除外しても、前記(1)式における行列演算の結果に対する影響は小さい。
そこで、制御行列設計手段133aは、すべてのノードペアを対象とした制御行列Wの成分のうちで、行成分の絶対値和が閾値(制御対象判定閾値)Wよりも小さいノードペア、すなわち、他のすべてのノードペアとの関係における制御値の絶対値和が、閾値Wより小さいノードペアについて、制御対象から除外する。
なお、制御行列設計手段133aは、初期起動時には、閾値Wとして予め定めた初期値を制御対象の判定を行う基準とする。また、制御行列設計手段133aは、後記する閾値変更手段133cにおいて、閾値Wが変更された場合は、変更後の閾値を制御対象の判定を行う基準とする。
そして、制御行列設計手段133aは、行成分の絶対値和が閾値(制御対象判定閾値)W以上の行に対応するノードペア、すなわち、他のすべてのノードペアとの関係における制御値の絶対値和が、閾値W以上のノードペアを制御対象とする。
そして、制御行列設計手段133aは、前記式(3)で特定された制御行列Wの成分のうちで、制御対象のノードペア同志の成分のみからなる制御行列(削減制御行列)W′を生成する。
これによって、制御行列設計手段133aは、すべてのノードペアを対象とした制御行列に対して、成分を削減した制御行列を生成することができる。
そして、制御行列設計手段133aは、制御対象のノードペアについては、そのノードペアを特定する情報(例えば、ノードのIPアドレスの対)を、対象光パス情報として、記憶手段12に書き込む。また、制御行列設計手段133aは、生成した制御行列(削減制御行列)W′を発現レベル算出手段134に出力する。
再設計要否判定手段133bは、網負荷量算出手段131で算出された最大リンク利用率(網負荷量)が、予め定めた閾値内に収束しているか否かにより、制御行列の再設計が必要であるか否かを判定するものである。
この再設計要否判定手段133bは、仮想網設計手段13が定期的に動作するタイミングで、予め定めた回数内で最大リンク利用率が収束しない場合、制御行列を再設計する必要があると判定する。そして、制御行列を再設計する必要があると判定した場合のみ、再設計要否判定手段133bは、閾値変更手段133cに対して、制御行列設計手段133aが用いた閾値を変更する旨を指示する。この閾値が変更された後、制御行列設計手段133aが再度制御行列を生成することで、制御行列が再設計されることになる。
閾値変更手段133cは、再設計要否判定手段133bで制御行列の再設計が必要であると判定された段階で、制御行列設計手段133aが用いる閾値(制御対象判定閾値)を変更するものである。
この閾値変更手段133cは、網負荷量算出手段131で算出された最大リンク利用率(網負荷量)が予め定めた上限閾値Uupperを下回らない場合、制御行列(削除制御行列)W′の成分が少ない、すなわち、制御対象としているノードペアが少ないと判断し、閾値Wを予め定めた割合X(正数)%だけ減少させる。例えば、閾値Wを5%減少させるのであれば、閾値変更手段133cは、W×(100−5)/100により、閾値Wを元の値から95%の値に減少させる。
また、閾値変更手段133cは、最大リンク利用率(網負荷量)が予め定めた下限閾値Hlowerを超えない場合、さらに少ないノードペアであっても仮想網の最適な解を求めることが可能であると判断し、閾値Wを予め定めた割合X(正数)%だけ増加させる。例えば、閾値Wを5%増加させるのであれば、閾値変更手段133cは、W×(100+5)/100により、閾値Wを元の値から105%の値に増加させる。
この閾値変更手段133cは、変更した閾値Wを制御行列設計手段133aに出力し、制御行列の再設計を指示する。
これによって、制御行列設計手段133aにおいて生成される制御行列(削除制御行列)W′で、制御対象とするノードペアの数が適正化される方向に働くことになる。
発現レベル算出手段134は、ゆらぎ方程式によって、ノード間に構築される光パスの本数を決定するレベルを示す発現レベルを算出するものである。
この発現レベル算出手段134は、活性度算出手段132で算出された活性度Vと、制御行列生成手段133で生成された制御行列(削除制御行列)W′とを用いて、以下の式(4)に示すゆらぎ方程式(微分方程式)により、ノードペアごとの発現レベルを算出する。
Figure 2013179517
ここで、i,j,s,dは光パスの発着点となるノードを示す番号で、pij,psdはノードペアを示す。また、xpij,xpsdは、それぞれ、ノードペアpij,psdの発現レベルを示す。なお、このノードペアは、記憶手段12に対象光パス情報として記憶されている制御対象のノードペアである。
また、関数fはシグモイド関数である。また、θpijはリンク負荷に応じて動的に設定される定数である。例えば、θpijはノードペアpij上の指数移動平均をとったトラヒック量である。また、ηはゆらぎ項で、例えば、正規分布のような確率分布であるホワイトガウシアンノイズである。
この式(4)によって、発現レベル算出手段134は、ノードペアpijごとの発現レベルxpijを算出する。
この発現レベル算出手段134は、算出したノードペアごとの発現レベルを光パス数決定手段135に出力する。
光パス数決定手段135は、発現レベル算出手段134で算出された発現レベルに応じて、制御対象のノードペアに割り当てる光パス数を決定するものである。
この光パス数決定手段135は、ノードペアの発現レベルが大きいほど、より多くの本数を割り当てる。なお、光パスの本数は、ノードのトランスミッタの数やレシーバの数によって制約される。
そこで、光パス数決定手段135は、例えば、以下の式(5)により、ノードペアpijの光パス数Gpijを算出する。
Figure 2013179517
ここで、Pはノードのレシーバ数、Pはノードのトランスミッタ数である。また、下鍵括弧は、切捨て演算を意味する。
すなわち、光パス数決定手段135は、あるノードiにおいて、そのノードのトランスミッタを利用するノードペアpijの発現レベルxpijの総和(Σpsi)に対する発現レベルxpijの割合に応じて、ノードペアpijに対する光パス数を算出する。また、光パス数決定手段135は、あるノードiにおいて、そのノードのレシーバを利用するノードペアpijの発現レベルxpijの総和(Σpid)に対する発現レベルxpijの割合に応じて、ノードペアpijに対する光パス数を算出する。
そして、光パス数決定手段135は、トランスミッタの数に基づいて算出した光パス数と、レシーバの数に基づいて算出した光パス数とのうちで、少ない方を、ノードペアpijに割り当てる光パス数として決定する。
この光パス数決定手段135は、ノードペアごとに決定した光パス数を、仮想網設定手段14に出力する。
仮想網設定手段14は、仮想網設計手段13で設計されたノードペアごとの光パス数に基づいて、光パス網システム100(図1参照)における網構成を設定するものである。
すなわち、仮想網設定手段14は、記憶手段12に記憶されている仮想網情報に含まれているノードペアの光パス数と、仮想網設計手段13で設計されたノードペアごとの光パス数とを比較する。そして、その数が異なる場合、仮想網設定手段14は、ノードペアの各ノードに対して、仮想網設計手段13で設計された光パス数となるように、光パスの追加および不要な光パスの削除を指示する。なお、光パスを削除することで、その光パスを経由していたトラヒックが遮断される場合は、光パスを削除する前に、経路変更を指示こととする。
なお、ここでは、仮想網設定手段14は、各ノードに対して、光パスの増減や、経路変更の情報(仮想網構成情報)を通知することとしたが、ネットワークを一元管理するネットワーク制御装置(不図示)が存在する場合は、当該装置に対して、仮想網構成情報を通知することとしてもよい。
また、ネットワーク制御装置(不図示)が存在しない場合、仮想網設定手段14は、起動当初、光パス網(仮想網)の初期状態として、物理網のトポロジと同じ設定で、光パス網を初期化することとする。そして、仮想網設定手段14は、設定した網情報を記憶手段12に書き込むこととする。
以上説明したように光パス網構成装置1を構成することで、光パス網構成装置1は、アトラクタ選択によって、光パス網(仮想網)を制御する際に、ゆらぎ方程式の制御行列の成分を減らし、計算量を抑えることで、大規模ネットワークに対応することが可能になる。
[光パス網構成装置の動作]
次に、図4〜図6を参照(構成については適宜図2参照)して、本発明の第1実施形態に係る光パス網構成装置1の動作について説明する。なお、ここでは、光パス網(仮想網)が初期状態、例えば、物理網のトポロジで構成された状態で設定されていることとする。
図4に示すように、まず、光パス網構成装置1は、網情報収集手段11によって、各ノードから、網情報(トラヒック量など)を収集し、リンク負荷を計測する(ステップS1)。
そして、光パス網構成装置1は、制御行列生成手段133の制御行列設計手段133aによって、ゆらぎ方程式の制御行列の初期設定(制御行列設計処理)を行う(ステップS2)。このとき、制御行列設計手段133aは、すべてのノードペア(光パス)を対象とした制御行列を生成するのではなく、対象を削減した制御行列をする。この制御行列設計処理については、後で図5を参照して説明を行う。
そして、光パス網構成装置1は、所定周期のタイミングまで待機し(ステップS3でNo)、動作周期となった段階(ステップS3でYes)で、以下の動作を繰り返し実行する。すなわち、光パス網構成装置1は、動作周期となったタイミングで、網情報収集手段11によって、各ノードから、網情報(トラヒック量など)を収集し、リンク負荷を計測する(ステップS4)。
そして、光パス網構成装置1は、仮想網設計手段13の網負荷量算出手段131によって、ステップS4で網情報として収集、計測したノード間のリンク上のトラヒック量と当該リンクの伝送容量とに基づいて、リンクごとの利用率の中で最大となる最大リンク利用率を算出する(ステップS5)。
さらに、光パス網構成装置1は、活性度算出手段132によって、ステップS5で算出された最大リンク利用率から、前記式(2)により、ゆらぎ方程式の活性度を算出する(ステップS6)。
そして、光パス網構成装置1は、制御行列生成手段133の再設計要否判定手段133bによって、ステップS5で算出された最大リンク利用率が予め定めた閾値の範囲内であるか否かを判定する(ステップS7)。
ここで、最大リンク利用率が予め定めた閾値の範囲内であれば(ステップS7でYes)、光パス網構成装置1は、ステップS10以降に動作を進める。
一方、最大リンク利用率が予め定めた閾値の範囲内でない場合(ステップS7でNo)、光パス網構成装置1は、さらに、再設計要否判定手段133bによって、最大リンク利用率が閾値の範囲内でない状態が、動作周期に対して所定回数継続したか否かを判定する(ステップS8)。
ここで、当該状態が所定回数継続していなければ(ステップS8でNo)、光パス網構成装置1は、状態が収束する可能性があるため、現状の制御行列のままで、ステップS10以降に動作を進める。
一方、当該状態が所定回数継続した場合(ステップS8でYes)、ステップS9に動作を進め制御行列の再設計(制御行列再設計処理)を行い(ステップS9)、ステップS10以降に動作を進める。この制御行列再設計処理については、後で図6を参照して説明を行う。
その後、光パス網構成装置1は、発現レベル算出手段134によって、ステップS2で設計された制御行列、または、ステップS9で再設計された制御行列と、ステップS6で算出された活性度とを用いて、前記式(4)により、ゆらぎ方程式によって、ノード間に構築される光パスの本数を決定するレベルを示す発現レベルを、個々のノードペア(光パス)ごとに算出する(ステップS10)。
そして、光パス網構成装置1は、光パス数決定手段135によって、ステップS10で算出されたノードペアごとの発現レベルの大きさに応じて、ノードペア間に割り当てる光パス数を算出する(ステップS11)。例えば、光パス数決定手段135は、前記式(5)により、ノードのトランスミッタ数やレシーバ数の制限内で、発現レベルの大きさに応じて光パス数を決定する。
そして、光パス網構成装置1は、仮想網設定手段14によって、現在設定されているノードペアの光パス数と、ステップS11までの動作によって算出された光パス数との違いに応じて、ノードペアごとに光パスを設定する(ステップS12)。すなわち、仮想網設定手段14は、光パス数の増減が発生するノードペアに対して、光パスの追加、削除や、経路変更を指示する。
その後、光パス網構成装置1は、ステップS3に戻り、動作周期ごとに、ステップS4からステップS12までの動作を繰り返す。
(制御行列設計処理)
次に、図5を参照(構成については適宜図2参照)して、光パス網構成装置1の制御行列設計処理について説明する。なお、この処理は、図4のステップS2の動作に相当する。
まず、光パス網構成装置1の制御行列設計手段133aは、現在設定されているすべてのノードペアを対象として、そのノードペア同士の関係が、活性の関係にあるのか、抑制の関係にあるのかを特定し、制御行列を生成する(ステップS20)。すなわち、制御行列設計手段133aは、活性の関係を有するノードペア同士が対応する要素に正の整数、抑制の関係を有するノードペア同士が対応する要素に負の整数、活性および抑制のいずれの関係もないノードペア同士が対応する要素に“0”を設定して制御行列を生成する。
その後、制御行列設計手段133aは、ステップS20で生成した制御行列において、行ごとに、行方向の成分の絶対値和を算出する(ステップS21)。
そして、制御行列設計手段133aは、ステップS21で算出した絶対値和と、設定された閾値Wとを比較する(ステップS22)
ここで、行成分の絶対値和が閾値W以上の場合(ステップS22でYes)、制御行列設計手段133aは、当該行に対応するノードペアを制御対象に設定する(ステップS23)。すなわち、他のすべてのノードペアとの関係における活性または抑制の関係を示す制御値の絶対値和が、閾値W以上のノードペアを制御対象とする。
一方、行成分の絶対値和が閾値W未満の場合(ステップS22でNo)、制御行列設計手段133aは、当該行に対応するノードペアを非制御対象に設定する(ステップS24)。すなわち、他のすべてのノードペアとの関係における活性または抑制の関係を示す制御値の絶対値和が、閾値W未満のノードペアを非制御対象とする。
なお、制御対象と非制御対象とは排他的であるため、ステップS23とステップS24とのいずれか一方で、制御対象または非制御対象のいずれかのみを設定することとしてもよい。
さらに、制御行列設計手段133aは、ステップS20で生成された制御行列のすべての行に対して処理が行われたかを判定し(ステップS25)、すべての行に対して処理が完了していない場合(ステップS25でNo)、ステップS21に戻って、次の行の判定を行う。
そして、制御行列のすべての行に対して処理が完了した後(ステップS25でYes)、制御行列設計手段133aは、ステップS23で制御対象とされたノードペアを対象とした制御行列を生成する(ステップS26)。すなわち、制御行列設計手段133aは、ステップS20で生成した制御行列から、ステップS23で制御対象とされたノードペアに対応する要素を抽出した新たな制御行列を生成する。
これによって、制御行列設計手段133aは、すべてのノードペアを対象とした制御行列から、対象とするノードペアを限定した制御行列を生成する。
(制御行列再設計処理)
次に、図6を参照(構成については適宜図2参照)して、光パス網構成装置1の制御行列再設計処理について説明する。なお、この処理は、図4のステップS9の動作に相当する。
まず、光パス網構成装置1の閾値変更手段133cは、図4のステップS5において算出された最大リンク利用率が、予め設定された上限閾値を超えているか否かを判定する(ステップS30)。
ここで、最大リンク利用率が予め設定された上限閾値を超えている場合だけ(ステップS30でYes)、閾値変更手段133cは、図5の制御行列設計処理のステップS22で用いた閾値Wを、予め定めた割合X%だけ減少させる(ステップS31)。
また、光パス網構成装置1の閾値変更手段133cは、最大リンク利用率が、予め設定された下限閾値を下回っている否かを判定する(ステップS32)。
ここで、最大リンク利用率が予め設定された下限閾値を下回っている場合だけ(ステップS32でYes)、閾値変更手段133cは、閾値Wを、予め定めた割合X%だけ増加させる(ステップS33)。
そして、光パス網構成装置1の制御行列設計手段133aは、ステップS31またはステップS33で増減された閾値Wを用いて、制御行列を設計し直す(ステップS34)。
なお、このステップS34の動作は、図5で説明した制御行列設計処理(ステップS2)と同じであるため、説明を省略する。
以上、図4〜図6で説明したように、光パス網構成装置1は、ゆらぎ方程式の制御行列を設計する際に、他のノードペアとの関係において、活性と抑制との関係が少ないノードペアを、閾値判定により制御対象から除外して制御行列を生成することで、ゆらぎ方程式によるノードペアごとの発現レベルを計算するための計算量が抑えられ、より大規模な光パス網を制御することが可能になる。
また、光パス網構成装置1は、対象となるノードペアを除外するための閾値を、最大リンク利用率が収束するように逐次変更するため、対象とするノードペアが少ない場合であっても、トラヒックが安定した光パス網を構成することができる。
<第2実施形態>
[光パス網構成装置の構成]
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る光パス網構成装置1Aの構成について説明する。
光パス網構成装置1Aは、アトラクタ選択によって仮想網(光パス網)を構成するものであって、図2で説明した光パス網構成装置1と同様、ネットワーク全体のトラヒックを収集し、当該ネットワークにかかる網負荷量が予め定めた範囲内となるアトラクタを選択するように、仮想網を制御する。
図7に示すように、光パス網構成装置1Aは、基本的には、図2で説明した光パス網構成装置1と同様の構成を備える。制御行列生成手段133A以外の構成は、光パス網構成装置1と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
制御行列生成手段133Aは、発現レベル算出手段134で発現レベルを算出する際に用いるゆらぎ方程式の制御行列を生成するものである。ここでは、制御行列生成手段133Aは、制御行列設計手段133Aaと、再設計要否判定手段133bと、閾値変更手段133Acと、を備える。なお、再設計要否判定手段133bは、光パス網構成装置1と同様であるため説明を省略する。
制御行列設計手段133Aaは、ゆらぎ方程式の制御行列を設計するものである。この制御行列設計手段133Aaは、基本的には、制御行列設計手段133aと同様の機能を有するが、さらに、トラヒックに基づいて、制御行列の対象とするノードペアを特定する機能が付加されている。
図2の制御行列設計手段133aは、設定された閾値Wに基づいて、他のノードペアと活性または抑制の関係が少ないノードペアについては、ゆらぎ方程式の制御行列を設計する対象から除外した。しかし、制御行列設計手段133Aaは、制御行列設計手段133aと同様に、閾値Wを用いて制御行列を設計する対象となるノードペアを減らすこと以外に、トラヒック量の大きさや変動によって、対象とするノードペアを残す機能を有する。
例えば、ノードペアの光パスが収容するトラヒック量の絶対値(bps)が小さいと、ゆらぎ方程式で該当する光パスが削除されて、当該光パスに収容されていたトラヒックが他の光パスに迂回しても、迂回先で輻輳を引き起こす可能性は少ない。逆に、光パスが収容するトラヒック量の絶対値が大きいと、ゆらぎ方程式で該当する光パスが削除されて、当該光パスに収容されていたトラヒックが他の光パスに迂回すると、迂回先で輻輳を引き起こす可能性が高くなる。
また、例えば、光パスが収容するトラヒックパターン(パケット数の時間的推移)の変動(分散)が小さい場合、その光パスは安定しており、ゆらぎ方程式によって光パスの追加や削除をする必要性が少ない。逆に、光パスが収容するトラヒックパターンの変動が多い場合、その光パスは不安定で、ゆらぎ方程式によって光パスの追加や削除をする必要性が高いといえる。
そこで、制御行列設計手段133Aaは、網情報収集手段11によって収集された網情報のうちで、ノードペア(光パス)のトラヒックの絶対値Tが予め定めた閾値Tth1を超える場合、かつ、トラヒックの分散ΔTが予め定めた閾値Tth2を超える場合、当該ノードペアを、制御行列を設計する対象とする。
閾値変更手段133Acは、再設計要否判定手段133bで制御行列の再設計が必要であると判定された段階で、制御行列設計手段133Aaが用いる閾値を変更するものである。
この閾値変更手段133Acは、網負荷量算出手段131で算出された最大リンク利用率(網負荷量)に基づいて、制御行列設計手段133Aaが用いる閾値Wを変更する機能は、図2の制御行列設計手段133aと同様である。
この閾値変更手段133Acは、最大リンク利用率(網負荷量)に基づいて、制御行列設計手段133Aaが用いる閾値Tth1,Tth1を変更する機能を付加している。
すなわち、閾値変更手段133Acは、最大リンク利用率が予め定めた上限閾値Uupperを下回らない場合、制御行列(削除制御行列)W′の成分が少ない、すなわち、対象としているノードペアが少ないと判断し、閾値Tth1,Tth1をそれぞれ予め定めた割合X(正数)%,X(正数)%だけ減少させる。
また、閾値変更手段133Acは、最大リンク利用率が予め定めた下限閾値Hlowerを超えない場合、さらに少ないノードペアであっても仮想網の最適な解を求めることが可能であると判断し、閾値Tth1,Tth1をそれぞれ予め定めた割合X(正数)%,X(正数)%だけ増加させる。
以上説明したように光パス網構成装置1Aを構成することで、光パス網構成装置1Aは、アトラクタ選択によって、光パス網(仮想網)を制御する際に、ゆらぎ方程式の制御行列の成分を減らし、計算量を抑えることができる。さらに、光パス網構成装置1Aは、ゆらぎ方程式によって光パスの追加、削除に影響が大きいノードペアを制御対象として残すことで、計算量を抑え、かつ、効率よく光パス網を構成することができる。
[光パス網構成装置の動作]
次に、図8,図9を参照して、本発明の第2実施形態に係る光パス網構成装置1Aの動作について説明する。
なお、光パス網構成装置1Aの全体動作は、図4で説明した光パス網構成装置1とほぼ同様であるが、図4の制御行列設計処理(ステップS2)および制御行列再設計処理(ステップS9)のみが異なる。ここでは、制御行列設計処理(ステップS2)とは異なる制御行列設計処理(ステップS2A)については、図8で説明し、制御行列再設計処理(ステップS9)とは異なる制御行列再設計処理(ステップS9A)については、図9で説明する。
(制御行列設計処理)
まず、図8を参照(構成については適宜図7参照)して、光パス網構成装置1Aの制御行列設計処理(図4のステップS2A)について説明する。
なお、この制御行列設計処理(ステップS2A)は、図5で説明した光パス網構成装置1の制御行列設計処理(ステップS2)に対して、ステップS22Aのみを追加したものであるため、同一のステップについては、同一のステップ番号を付加して説明を省略する。
ステップS22において、行成分の絶対値和が閾値W未満の場合(ステップS22でNo)、制御行列設計手段133Aaは、さらに、当該行に対応するノードペアにおいて、トラヒックの絶対値Tが予め定めた閾値Tth1を超え、かつ、トラヒックの分散ΔTが予め定めた閾値Tth2を超えるか否かを判定する(ステップS22A)。
ここで、閾値Tth1,Tth2に基づく条件が満たされる場合(ステップS22AでYes)、制御行列設計手段133aは、ステップS23に進み、当該行に対応するノードペアを制御対象に設定する(ステップS23)。一方、閾値Tth1,Tth2に基づく条件が満たされない場合(ステップS22AでNo)、制御行列設計手段133aは、当該行に対応するノードペアを非制御対象に設定する(ステップS24)。
これによって、行成分の絶対値和が閾値W未満の場合であっても、トラヒックの絶対値および分散が大きいノードペアについては、制御対象となる。
このステップS23,S24の後、ステップS25以降の動作は、光パス網構成装置1と同様である。
(制御行列再設計処理)
次に、図9を参照(構成については適宜図7参照)して、光パス網構成装置1Aの制御行列再設計処理(図4のステップS9A)について説明する。
なお、この制御行列再設計処理(ステップS9A)は、図6で説明した光パス網構成装置1の制御行列再設計処理(ステップS9)に対して、ステップS31A,S33Aを追加し、ステップS34をステップS34Aに変更したものであるため、同一のステップについては、同一のステップ番号を付加して説明を省略する。
ステップS31の後、閾値変更手段133Acは、図8の制御行列設計処理のステップS22Aで用いた閾値Tth1,Tth2を、それぞれ予め定めた割合X%,X%だけ減少させる(ステップS31A)。なお、ステップS31およびステップS31Aは、その順序を変えても構わない。
また、ステップS33の後、閾値変更手段133Acは、閾値Tth1,Tth2を、それぞれ予め定めた割合X%,X%だけ増加させる(ステップS33A)。なお、ステップS33およびステップS33Aは、その順序を変えても構わない。
そして、ステップS33Aの後、または、ステップS32で、最大リンク利用率が予め設定された下限閾値以上である場合(ステップS32でNo)、閾値変更手段133Acは、ステップS31またはステップS33で増減された閾値W、ステップS31AまたはステップS33Aで増減された閾値Tth1,Tth2を用いて、制御行列を設計し直す(ステップS34A)。
このステップS34Aの動作は、図8で説明した制御行列設計処理(ステップS2A)と同じであるため、説明を省略する。
なお、第2実施形態では、制御行列生成手段133Aにおいて、制御行列を設計する対象となるノードペアを減らす基準として、トラヒックの絶対値Tと、トラヒックの分散ΔTとの両方を用いたが、そのいずれか一方のみを判定の基準として用いても構わない。
以上説明したように、光パス網構成装置1Aは、計算量を抑えて、アトラクタ選択によって光パス網を構成することができ、大規模ネットワークに対応することが可能になる。さらに、光パス網構成装置1Aは、光パスの追加、削除に影響が大きいノードペアを制御対象として残すことで、計算量を抑えても、効率よく光パス網を構成することができる。
1 光パス網構成装置
11 網情報収集手段
12 記憶手段
13 仮想網設計手段
131 網負荷量算出手段
132 活性度算出手段
133 制御行列生成手段
133a 制御行列設計手段
133b 再設定要否判定手段
133c 閾値変更手段
134 発現レベル算出手段
135 光パス数決定手段
14 仮想網設定手段

Claims (4)

  1. 物理網上のノード間の光パスで構成される仮想網を、ゆらぎ方程式を用いてトラヒックに適応して構成する光パス網構成装置において、
    周期的に計測されたノード間のリンク負荷から網にかかる負荷である網負荷量を算出する網負荷量算出手段と、
    前記網負荷量に基づいて、前記ゆらぎ方程式で用いる活性度を算出する活性度算出手段と、
    ノードペア同士の光パスの設定に対する活性または抑制の関係から制御対象のノードペアを特定し、前記ゆらぎ方程式で用いる制御行列を生成する制御行列生成手段と、
    前記制御行列と前記活性度とを用いて、前記ゆらぎ方程式により、前記制御対象のノードペアにおける光パス数を決定するための発現レベルを算出する発現レベル算出手段と、
    前記発現レベルに応じて、前記制御対象のノードペアに割り当てる光パス数を決定する光パス数決定手段と、
    この光パス数決定手段で決定された光パス数に基づいて、前記制御対象のノードペアの光パスの構成を設定する仮想網設定手段と、を備え、
    前記制御行列生成手段は、
    ノードペア同士の光パスの設定に対する活性または抑制の関係を正負の制御値で特定し、前記物理網上の任意のノードペアに対して、他のすべてのノードペアとの関係における前記制御値の絶対値和が、予め設定された閾値である制御対象判定閾値以上のノードペアを制御対象として、前記制御値で構成される前記制御行列を設計する制御行列設計手段と、
    前記網負荷量が、所定周期回数内で予め定めた閾値範囲内に収束するか否かにより前記制御行列の再設計の要否を判定する再設計要否判定手段と、
    この再設計要否判定手段によって制御行列の再設計が必要であると判定された場合、前記網負荷量が予め設定された上限閾値を下回らないときは、前記制御対象判定閾値を減少させ、前記網負荷量が予め設定された下限閾値を超えないときは、前記制御対象判定閾値を増加させる閾値変更手段と、
    を備えることを特徴とする光パス網構成装置。
  2. 前記制御行列設計手段は、
    前記制御対象判定閾値により非制御対象となるノードペアであっても、周期的に計測されたトラヒックの絶対値が予め設定された閾値である絶対値閾値以上、かつ、当該トラヒックの分散が予め設定された閾値である分散閾値以上のノードペアについては、前記制御対象のノードペアとし、
    前記閾値変更手段は、
    前記再設計要否判定手段によって制御行列の再設計が必要であると判定された場合、前記網負荷量が予め設定された上限閾値よりも大きいときは、前記絶対値閾値および前記分散閾値を減少させ、前記網負荷量が予め設定された下限閾値よりも小さいときは、前記絶対値閾値および前記分散閾値を増加させることを特徴とする請求項1に記載の光パス網構成装置。
  3. 前記制御行列設計手段は、
    前記制御対象判定閾値により非制御対象となるノードペアであっても、周期的に計測されたトラヒックの絶対値が予め設定された閾値である絶対値閾値以上のノードペアについては、前記制御対象のノードペアとし、
    前記閾値変更手段は、
    前記再設計要否判定手段によって制御行列の再設計が必要であると判定された場合、前記網負荷量が予め設定された上限閾値よりも大きいときは、前記絶対値閾値を減少させ、前記網負荷量が予め設定された下限閾値よりも小さいときは、前記絶対値閾値を増加させることを特徴とする請求項1に記載の光パス網構成装置。
  4. 前記制御行列設計手段は、
    前記制御対象判定閾値により非制御対象となるノードペアであっても、周期的に計測されたトラヒックの分散が予め設定された閾値である分散閾値以上のノードペアについては、前記制御対象のノードペアとし、
    前記閾値変更手段は、
    前記再設計要否判定手段によって制御行列の再設計が必要であると判定された場合、前記網負荷量が予め設定された上限閾値よりも大きいときは、前記分散閾値を減少させ、前記網負荷量が予め設定された下限閾値よりも小さいときは、前記分散閾値を増加させることを特徴とする請求項1に記載の光パス網構成装置。
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