JP5427964B1 - パス復旧制御装置およびパス復旧制御プログラム - Google Patents

パス復旧制御装置およびパス復旧制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワークのパス復旧の際に、トラヒック疎通流量を確保して効率的にトラヒックを復旧させることができる、パス復旧制御装置およびパス復旧制御プログラムを提供する。
【解決手段】パス復旧制御装置1は、故障前に観測していたトラヒック情報を取得し、再設定するパス(新規投入パス)を計算する。そして、パス復旧制御装置1は、各リンクのトラヒック量に基づき、新規投入パスに重みを設定し、その重み値に基づき、新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定する。パス復旧制御装置1は、決定したパス設定順序に従い、ネットワーク内の各ノードにパスを設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ネットワークのパス復旧を制御するパス復旧制御装置およびパス復旧制御プログラムに関する。
ネットワーク事業者においては、ネットワーク全体の資源を有効に利用し、転送品質の維持、ネットワークコストの低減を図ることが重要である。キャリア網では、例えば、物理的な光インフラ網上に波長パスを設定し、波長パスによって上位レイヤネットワーク(IPネットワーク等)上のノードを接続する論理的なリンクを提供することで、ユーザトラヒックの転送路を構成する。このとき、物理網の波長はボトルネック資源であり、波長を有効に使用する必要がある。そこで、トラヒックを波長ネットワーク上に効率的に収容するために、トラヒック交流パターンに応じて適切に波長パス収容を設計する研究がなされている(例えば、非特許文献1〜3)。
非特許文献1,2では、与えられた単一のトラヒック需要行列に対して、そのトラヒックを収容する最適な波長パスネットワークを設計するための、最適化に基づく方式、および、ヒューリスティックな方式が提案されている。また、非特許文献3では、入力情報としてトラヒック需要行列を用いずに、波長パスが構成する論理リンク(IPリンク等)に収容されたトラヒック観測値のみを用いたパス設計方式が提案されている。この非特許文献3に記載された方式では、複数回のリンクトラヒック値の観測とパスの設計制御を繰り返し行うことで、波長パス収容の最適解を探索する。
B. Mukherjee, D. Banerjee, S. Ramamurthy, and A. Mukherjee, "Someprinciples for designing a wide-area WDM optical network," IEEE/ACM Transactions on Networking, vol. 4, no. 5, pp. 684-696, 1996. R. Ramaswami and K. N. Sivarajan, "Design of logical topologies for wavelength-routed optical networks," IEEE Journal on Selected Areas in Communications, vol. 14, pp. 840-851, June 1996. Y. Koizumi, et al., "Adaptive Virtual Network Topology Control Based on Attractor Selection," Journal of Lightwave Technology, Vol., 28, No. 11, June 1, 2010.
ここで、ネットワーク上の資源が故障した場合を考える。故障によって故障資源を経由する波長パスが切断された場合、切断された波長パス上に収容されたユーザトラヒックが転送できない状態が発生する。このため、前記したパス設計方式等を用いて、故障資源を含まないネットワークに基づいて波長パスの収容を再計算して設定し、トラヒック疎通流量を速やかに回復する必要がある。このとき、既存の方式では、最終的な波長パス収容形態のみを決定しており、波長パスの復旧順序には関与しない。現実的には波長パスの設定の際には、設定制御メッセージの伝搬遅延やノード内での設定遅延が発生する。このため、複数パスの再設定を非効率な順序で実行した場合、復旧開始から完了までの復旧過程において十分なトラヒック疎通流量を確保できないという課題がある。なお、ここでトラヒック疎通流量とは、ネットワークを構成する各ノード間に支障なく流れる(ネットワーク資源の故障等により流れないトラヒック量を除いた)トラヒック量を意味する。以下、図16を参照して具体的に説明する。
図16(a)に示すように、故障発生により破線で示した2つのパスが接続断となった場合を考える。これに対し、既存のパス設計方式を用いることで、図16(c)に示す故障資源を使用しない新たな波長パスネットワーク(最終形態)が計算される。図16(c)の状態を実現するためには、2本のパスを再設定する必要があり、制御順序として図16(b)に示す2つの設定順序が存在する。図16(b)に示す場合において、制御順序「1」で最初に復旧する波長パスは、制御順序「2」で最初に復旧する波長パスと比較して収容するトラヒック量が大きい。よって、過渡状態である図16(b)を含めたパスの復旧処理においては、制御順序「1」が効率的であり、制御順序「2」が非効率な復旧順序となる。このように、制御順序によって復旧過程のトラヒック疎通流量は変化するが、波長パスの設定順序に関与しない既存のパス設定の方式では最適な設定順序で復旧が行われることが保証されない。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、ネットワークのパス復旧の際に、トラヒック疎通流量を確保して効率的にトラヒックを復旧させることができる、パス復旧制御装置およびパス復旧制御プログラムを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、複数のノードと、前記ノード間を接続するリンクとで構成されるネットワークに障害が発生した際に、前記ネットワークに設定されたパスを復旧するパス復旧制御装置であって、前記複数のノード間の接続関係を示すトポロジ情報、および、前記リンク毎のトラヒック量を示すトラヒック情報が記憶される記憶部と、前記ノードおよび前記リンクの障害に関する情報を受信した場合に、前記トポロジ情報および前記トラヒック情報を参照して、前記障害を回避するように設計したパスである新規投入パスを計算するパス計算部と、前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定する第1のパス設定順序決定部と、決定した前記パス設定順序に従い、前記新規投入パスを設定するパス設定部と、を備えることを特徴とする。
このようにすることで、パス復旧制御装置は、ネットワークのパス復旧の際に、障害等の発生前のトラヒック量に応じて新規投入パスに重みを設定し、設定した重みの値に基づき、新規投入パスをソートしてパス設定順序を決定し、各ノードに新規投入パスを設定することができる。
よって、ネットワークのパス復旧の過渡状態において、トラヒック疎通流量を確保し、より効率的にトラヒックを復旧させることができる。
また、本発明は、前記第1のパス設定順序決定部の代わりに、第2のパス設定順序決定部を備え、前記第2のパス設定順序決定部が、前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、前記初期値を設定した新規投入パスのうち、前記トラヒック情報に前記トラヒック量が存在するリンクと始点ノードを共有する前記新規投入パスを抽出し、前記抽出した新規投入パスの前記重みに、前記始点ノードを共有するリンクの前記トラヒック量に応じた重みに係数αを乗算した重みを設定し、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定することを特徴とする。
このようにすることで、パス復旧制御装置は、初期値を設定した新規投入パスのうち、トラヒック情報にトラヒック量が存在するリンクと始点ノードを共有する新規投入パスを抽出し、抽出した新規投入パスの重みに、始点ノードを共有するリンクのトラヒック量に応じた重みに係数αを乗算した重みを設定することができる。
よって、障害等の発生前にトラヒック量が存在したリンクであって新規投入パスが設定されないパスについて、始点ノードを共有する新規投入パスをその代替として優先的に復旧させることができる。
また、本発明は、前記第1のパス設定順序決定部の代わりに、第3のパス設定順序決定部を備え、前記第3のパス設定順序決定部が、前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、前記初期値を設定した新規投入パスのうち、前記初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスの始点ノードを着ノードとする新規投入パス、および、当該初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスの終点ノードを発ノードとする新規投入パスに対して、当該初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスの当該重みに係数βを乗算した重みを設定し、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定することを特徴とする。
このようにすることで、パス復旧制御装置は、マルチホップでトラヒックが転送されるネットワークにおいて、リンクトラヒック量が存在する新規投入パスの周辺リンクを優先的に復旧させることができる。
また、本発明は、前記記憶部に、さらに、前記リンクにより構成されるトラヒックの経路情報を示すルーティング情報、および、対地間の交流トラヒック量を示す交流トラヒック情報が記憶されており、前記第1のパス設定順序決定部の代わりに、第4のパス設定順序決定部を備え、前記第4のパス設定順序決定部が、前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、前記初期値を設定した新規投入パスのうち、前記初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスに収容される経路を、前記ルーティング情報を参照して抽出し、前記抽出した経路のうち、前記交流トラヒック情報を参照してN個の経路を選択し、前記選択したN個の経路が使用する前記リンクに対して、当該初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスの当該重みに係数γを乗算した重みを設定し、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定することを特徴とする。
このようにすることで、パス復旧制御装置は、マルチホップでトラヒックが転送されるネットワークにおいて、リンクトラヒック量が存在しない新規投入パスのうち、リンクトラヒック量が存在するパスに収容される経路を選択し、その経路上のリンクを優先的に復旧させることができる。
また、本発明は、複数のノードと、前記ノード間を接続するリンクとで構成されるネットワークに障害が発生した際に、前記ネットワークに設定されたパスを復旧するパス復旧制御装置であって、前記複数のノード間の接続関係を示すトポロジ情報、および、前記リンク毎のトラヒック量を示すトラヒック情報が記憶される記憶部と、前記トポロジ情報および前記トラヒック情報を含む前記ネットワークの観測情報を異なる時刻でN個収集し、観測した時刻とともに前記記憶部に記憶するネットワーク情報収集部と、前記収集した観測情報のうち所定の時刻の観測情報に基づき、アトラクタ選択によるゆらぎ方程式を用いて、パス設計制御を実行することにより新規投入パスを計算するパス計算部と、前記所定の時刻のトラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算された所定の時刻の新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定するパス設定順序決定部と、決定したパス設定順序に従い、前記新規投入パスを設定するパス設定部と、を備え、前記パス設定順序決定部が、前記記憶部に記憶されたN個の前記観測情報に基づき、前記パス計算部による新規投入パスの計算と、前記パス設定順序決定部による前記新規投入パスの重みの設定処理とを、N回繰り返した後に、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定することを特徴とする。
このように、パス復旧制御装置は、複数(N個)のリンクトラヒック量の観測値を用いることにより、新規投入パスに設定する重み値の精度を向上することができる。よって、ネットワークのパス復旧の際に、さらに効率的にトラヒックを復旧させることができる。
本発明によれば、ネットワークのパス復旧の際に、トラヒック疎通流量を確保して効率的にトラヒックを復旧させることができる、パス復旧制御装置およびパス復旧制御プログラムを提供することができる。
本実施形態に係るパス復旧制御装置を含むパス復旧制御システムの構成図である。 第1の実施形態に係るパス復旧制御装置の構成例を示す機能ブロック図である。 第1の実施形態に係るパス復旧制御装置が行う、全体の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るパス設定順序決定処理(1)の処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るパス設定順序決定処理(1)の処理概要を説明するための図である。 第2の実施形態に係るパス設定順序決定処理(2)における重み設定処理を説明するための図である。 第2の実施形態に係るパス設定順序決定処理(2)の処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るパス設定順序決定処理(2)の処理概要を説明するための図である。 第3の実施形態に係るパス設定順序決定処理(3)における重み設定処理を説明するための図である。 第3の実施形態に係るパス設定順序決定処理(3)の処理の流れを示すフローチャートである。 第4の実施形態に係るパス復旧制御装置の構成例を示す機能ブロック図である。 第4の実施形態に係るパス設定順序決定処理(4)における重み設定処理を説明するための図である。 第4の実施形態に係るパス設定順序決定処理(4)の処理の流れを示すフローチャートである。 第5の実施形態に係るパス設定順序決定処理(5)の処理概要を説明するための図である。 第5の実施形態に係るパス設定順序決定処理(5)の処理の流れを示すフローチャートである。 従来技術のパス設定方式の課題を説明するための図である。
次に、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)におけるパス復旧制御装置1等について説明する。
<概要>
ネットワーク上の資源(ノードやリンク等)が故障した場合、故障資源を経由するパスが切断されるため、トラヒック疎通流量が減少する。本実施形態に係るパス復旧制御装置1は、従来技術で行われていた最終的なパス収容形態の決定に加えて、パスの復旧手順を効率化することで、復旧開始から完了までの過渡状態を含めたトラヒック疎通流量を増加させる。具体的には、パス復旧制御装置1は、故障前に観測していたトラヒック情報等に応じて再設定するパスに重みを設定し、その重み値に基づきパス設定順序を決定し、再設定を行う。
このようにすることで、本実施形態に係るパス復旧制御装置1は、復旧過程におけるネットワーク内のトラヒック疎通流量を最大化し、故障による通信不通の影響を最小化することができる。
<パス復旧制御システムの構成>
次に、図1を参照して、本実施形態に係るパス復旧制御装置1を含むパス復旧制御システム100の構成について説明する。
図1(a)に示すように、パス復旧制御システム100は、複数のノード5、および、各ノード5間を接続することにより通信経路を提供するリンクにより構成される通信ネットワーク50と、各ノード5と通信可能に接続されるパス復旧制御装置1とを含んで構成される。このパス復旧制御装置1は、各ノード5やネットワーク管理装置(不図示)等からトラヒックに関する情報を取得している。そして、パス復旧制御装置1は、ノード5やリンク等の資源が故障し、故障資源を経由しないパスの再設定の際に、新規に設定するパスの設定順序を、取得したトラヒックの関する情報等に基づき決定する。
このパス復旧制御システム100では、図1(b)に示すように、通信ネットワーク50の物理網(例えば、WDM(Wavelength Division Multiplexing)ネットワーク)上にパス復旧制御装置1の制御により波長パスが設定される。この物理網は、転送ノード、伝送ノードおよびそれらを結ぶ物理リンクから構成される。ここで、転送ノードは、例えばIPルータ等である。伝送ノードは、例えば、OXC(Optical Cross Connect:光クロスコネクト)等である。また、物理リンクは、例えば、光ファイバ等である。そして、転送ノード(IPルータ等)を始終点とした波長パスが物理網上に設定され、その波長パスがIPレイヤでは論理的なリンク(論理網)を構成する(図1(b)参照)。
<パス復旧制御装置>
続いて、本実施形態に係るパス復旧制御装置1について説明する。パス復旧制御装置1は、非特許文献1〜3等に示した従来のパス設計方式に基づき、ネットワーク資源の障害発生時等に、その障害が発生した資源を経由しないパスの再計算を行い、再設定するパス(新規投入パス)のリスト(後記する「パス投入リスト」)を作成する。そして、パス復旧制御装置1は、故障前に観測していたトラヒック情報等に応じて再設定するパスに重みを設定し、その重み値に基づきパス設定順序を決定し、再設定を行う。なお、この重みは、例えば、パス設定に関して優先度の高いパス(例えば、故障前においてトラヒック量が多いパス)がより高い値となるように設定される(詳細は後記)。
以下、主に再設定するパスに重みを設定する処理(以下、「重み設定処理」と称する。)のアルゴリズムが異なる5つのパス設定順序決定処理(1)〜(5)について、第1〜第5の実施形態として説明する。なお、第1〜第4の実施形態は、過去の1時点でのトラヒック量(観測値)に基づき、パス設定順序を決定する。一方、第5の実施形態は、第1〜第4の実施形態で用いられる重み設定処理のいずれかを利用し、過去の複数の時点で観測されたトラヒック量に基づき、パス設定順序を決定するものである。
≪第1の実施形態≫
図2は、本発明の第1の実施形態に係るパス復旧制御装置1の構成例を示す機能ブロック図である。パス復旧制御装置1は、制御部10と、入出力部20と、メモリ部30と、記憶部40とを備える。
入出力部20は、通信回線を介して情報の送受信を行う通信インタフェースと、不図示のキーボード等の入力手段やモニタ等の出力手段等との間で情報の入出力を行う入出力インタフェースとから構成される。
制御部10は、パス復旧制御装置1全体の制御を司り、ネットワーク情報収集部(ネットワーク情報収集手段)11と、パス計算部(パス計算手段)12(12a)と、パス設定順序決定部(パス設定順序決定手段)13(13a)と、パス設定部(パス設定手段)14とを含んで構成される。
ネットワーク情報収集部11は、通信ネットワーク50上の各ノード5の接続関係である網トポロジ情報や、通信ネットワーク50上の各リンク(論理リンク)に収容されているトラヒック量をトラヒック情報として取得する。そして、ネットワーク情報収集部11は、取得した網トポロジ情報を記憶部40内の網トポロジDB(DataBase)41に格納し、取得したトラヒック情報を記憶部40内のトラヒックDB42に格納する。
パス計算部12(12a)は、網トポロジDB41に格納された網トポロジ情報や、トラヒックDB42に格納された各リンクのトラヒック量等に基づき、パス設計を行う。具体的には、パス計算部12(12a)は、例えば、前記した非特許文献1,2に記載の技術に基づき波長パスを計算する。そして、パス計算部12(12a)は、その計算結果として、設定するパスのリスト(パス投入リスト)を生成し、メモリ部30等に記憶する。
パス設定順序決定部(第1のパス設定順序決定部)13(13a)は、パス計算部12(12a)が生成したパス投入リストに示される新規に設定するパス(以下、「新規投入パス」と称することがある。)それぞれに、トラヒックDB42に記憶された各リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、その重み値に基づき、新規投入パスをソートしてパス設定順序を決定する。例えば、パス設定順序決定部13(13a)は、重みを設定したパスを重み値が高い順にソートし、パス設定順序を決定する。なお、以下この新規投入パスの設定順序の決定処理を「パス設定順序決定処理」と称する。また、本実施形態においては、パス設定順序決定部13が、リンクのトラヒック量の値が大きい程、そのパス(新規投入パス)の重み値が高くなるように設定し、その重みを設定したパス(新規投入パス)の重み値が高い順にソートして、パス設定順序を決定するものとして説明するが、各リンクのトラヒック量に応じた重みの設定のアルゴリズムは任意に決定できる。例えば、リンクのトラヒック量の値が大きい程、そのパスの重み値が低くなるように設定した場合には、パス設定決定部13が、重みを設定したパスを重み値が低い順にソートして、パス設定順序を決定してもよい。
そして、このパス設定順序決定部13(13a)は、パス計算部12(12a)が計算したパス投入リストに示されるパス(新規投入パス)と、決定したそのパスのパス設定順序とが対応付けられたパス情報を生成し、記憶部40のパスDB43に記憶する。
なお、第1の実施形態に係るパス設定順序決定部13(13a)が実行する、パス設定順序決定処理(1)の詳細は後記する(図4、図5参照)。
パス設定部14は、パスDB43に格納されたパス情報に基づき、再設定するパス(新規投入パス)をそのパス設定順序に従い、各ノード5に対して設定制御メッセージ等を送信することにより設定する。
メモリ部(記憶手段)30は、RAM(Random Access Memory)等の一次記憶手段からなり、制御部10によるデータ処理に必要な情報を一時的に記憶する。このメモリ部30には、例えば、パス計算部12(12a)が生成した前記したパス投入リスト等が記憶される。
記憶部(記憶手段)40は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶手段からなり、前記した網トポロジ情報を記憶する網トポロジDB41と、各リンクのトラヒック量を示すトラヒック情報を記憶するトラヒックDB42と、再設定するパス(新規投入パス)のパス設定順序が示されたパス情報を記憶するパスDB43とを記憶する。
なお、この制御部10は、例えば、記憶部40に格納されたプログラム(パス復旧制御プログラム)をCPU(Central Processing Unit)がメモリ部30であるRAMに展開し実行することで実現される。
また、本実施形態においては、パス復旧制御装置1は、1つの筐体として説明したが、例えば、制御部10内のネットワーク情報収集部11やパス設定部14を独立した装置として構成させてもよい。さらに、制御対象のノード5の種別やノード数毎に、パス復旧制御装置1と同一の機能を備えた複数の装置を設置するようにしてもよい。
<全体の処理の流れ>
次に、本実施形態に係るパス復旧制御装置1の全体の処理の流れについて説明する。なお、この全体の処理の流れは、第1の実施形態から第5の実施形態まで共通するものである。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るパス復旧制御装置1が行う、全体の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、パス復旧制御装置1のネットワーク情報収集部11は、通信ネットワーク50内の各ノード5または不図示のネットワーク管理装置等から、ネットワーク情報を収集する(ステップS1)。具体的には、ネットワーク情報収集部11は、網トポロジ情報を各ノード5またはネットワーク管理装置等から受信し、記憶部40の網トポロジDB41に記憶する。また、ネットワーク情報収集部11は、各リンクのトラヒック量を示すトラヒック情報を各ノード5またはネットワーク管理装置等から受信し、記憶部40のトラヒックDB42に記憶する。ネットワーク情報収集部11は、この網トポロジ情報やトラヒック情報の収集を、例えば、所定の間隔で実行する。なお、少なくともトラヒック情報は、リンクのトラヒック量を測定した測定時刻Tの情報とともに、記憶部40内に記憶される。また、第1〜第4の実施形態においては、トラヒックDB42に少なくとも過去の1時点の観測値であるトラヒック情報が記憶されていればよい。
次に、パス計算部12(12a)は、網状態が変化したか否かを判定する(ステップS2)。この網状態が変化したか否かの判定は、例えば、ノード5やリンク等の故障の検出や、トラヒック発生パターンの変化に伴う各リンクの使用率の増減等を監視することにより行ったり、ネットワーク管理装置等から、網状態が変化した旨、つまり、パスの再設定を行う指示情報を受信したか否かを判定すること等により行ってもよい。
ここで、パス計算部12(12a)は、網状態が変化していないと判定した場合には(ステップS2→No)、網状態の判定処理を繰り返す。一方、パス計算部12(12a)は、網状態が変化したと判定した場合には(ステップS2→Yes)、次にステップS3に進む。
ステップS3において、パス計算部12(12a)は、記憶部40に記憶された網トポロジ情報や、各リンクのトラヒック量等に基づき、パスの再計算を行う。そして、パス計算部12(12a)は、その計算結果として、設定するパスのリスト(パス投入リスト)を生成し、メモリ部30等に記憶する。なお、パス計算部12によるパス設計処理は、従来技術に基づき行われるものとする。
続いて、パス設定順序決定部13(13a)は、パス計算部12(12a)が生成したパス投入リストに示される新規投入パスと、トラヒックDB42に記憶された過去の一時点における各リンクのトラヒック量に基づき、再設定するパスに重みを設定し、その重み値が高いパス順にパス設定順序を決定する(ステップS4:パス設定順序決定処理)。そして、パス設定順序決定部13(13a)は、パス計算部12(12a)が計算したパス投入リストに示されるパス(新規投入パス)と、決定したそのパスのパス設定順序とが対応付けられたパス情報を生成し、記憶部40のパスDB43に記憶する。
なお、第1の実施形態に係るパス設定順序決定部13(13a)が実行する、パス設定順序決定処理(1)の詳細は後記する。
そして、パス設定部14は、パスDB43に格納されたパス情報に基づき、再設定するパス(新規投入パス)をパス設定順序に従い、通信ネットワーク50上の各ノード5に対して設定する(ステップS5)。
〔パス設定順序決定処理(1)〕
次に、本発明の第1の実施形態に係るパス設定順序決定部(第1のパス設定順序決定部)13(13a)が実行する、パス設定順序決定処理(1)について説明する。なお、この処理は、図3のステップS4で行われるものである。
図4は、第1の実施形態に係るパス設定順序決定処理(1)の処理の流れを示すフローチャートである。また、図5は、第1の実施形態に係るパス設定順序決定処理(1)の処理概要を説明するための図である。
まず、パス設定順序決定部13(13a)は、過去の1時点(例えば、所定の時刻T)の観測値である各リンクのトラヒック量(以下、「リンクトラヒック量」と呼ぶときがある。)を、記憶部40内のトラヒックDB42から取得する(図4のステップS10)。このときのリンクトラヒック量の観測値として図5(a)に示す情報を取得したものとする。
次に、パス設定順序決定部13(13a)は、図4のステップS11において、時刻Tのノード(i,j)間のリンクトラヒック量をそのノード(i,j)間の重みW(i,j)に設定する。また、パス設定順序決定部13(13a)は、リンクトラヒック量(観測値)が存在しないパス(新規投入パス)には、初期値(例えば、「0」)を設定する。
具体的には、パス設定順序決定部13(13a)は、ステップS10で取得したリンク毎のリンクトラヒック量の観測値と、パス計算部12が計算したパス投入リストに示される新規投入パスとを比較し、各リンクの始終点ノードと新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスについて、リンクトラヒック量に基づく重みを設定する。パス設定順序決定部13(13a)は、この重み値として、リンクトラヒック量に応じた整数値を与えるものとする。例えば、リンクトラヒック量のオーダに応じて、kbps,Mbps,Gbps等の単位で表記したトラヒック量の小数点以下の値を切り捨てした値を重み値として設定する。また、始終点ノードが一致するリンクトラヒックが存在しない新規投入パスについては初期値(例えば、「0」)を設定する。
図5(b)は、パス計算部12(12a)により生成されたパス投入リストに示される新規投入パス(p1〜p4)を示している。また、図5(c)は、パス設定順序決定部13(13a)の重み設定処理により、新規投入パスに重みが設定された状態を示している。図5(c)に示すように、リンクトラヒック量の観測値が存在する新規投入パスについては、その測定値が重みとして設定される。また、リンクトラヒック量の観測値が存在しない新規投入パスについては、「0」が初期値として設定される。
図4に戻り、次にステップS12において、パス設定順序決定部13(13a)は、新規投入パスに設定された重み値の降順でパス投入リストに示される新規投入パスをソートし、パス投入順序を決定する。このソートは、たとえば、クイックソート法等の手法を利用することができる。
図5(d)は、パス設定順序決定部13(13a)が、設定した重み値に基づき、パス投入順序を決定した結果を示している。なお、重み値が同じ新規投入パス(例えば、図5(c)に示す重み値が「0」の2つのパス)についての順序は、任意にその順を決定してもよい。
そして、パス設定順序決定部13(13a)は、決定したパス設定順序と新規投入パスとを対応付けたパス情報を生成し、記憶部40のパスDB43に記憶する。
以上説明したパス設定順序決定処理(1)は、故障発生前後においてネットワークのトラヒック需要自体は大きくは変化しないという考えのもと、過去にトラヒック需要が大きかった対地間を、新規投入パスの設定時においても優先して接続するという考え方に基づくものである。
このように、本発明の第1の実施形態に係るパス復旧制御装置1によれば、故障発生前において、トラヒック量の多いパス順に新規投入パスを設定することができる。よって、ネットワークのパス復旧の際に、トラヒック疎通流量を確保してより効率的にトラヒックを復旧させることができる。
≪第2の実施形態≫
次に、本発明の第2の実施形態に係るパス復旧制御装置1について説明する。
本発明の第2の実施形態に係るパス復旧制御装置1は、図2に示した第1の実施形態に係るパス復旧制御装置1のパス設定順序決定部13(13a)以外は同様の構成を備える。
本発明の第2の実施形態に係るパス復旧制御装置1は、以下に説明する、パス設定順序決定処理(2)を実行するパス設定順序決定部(第2のパス設定順序決定部)13(13b)を備える。
このパス設定順序決定部13(13b)は、第1の実施形態に係るパス設定順序決定部13(13a)と同様の重み設定処理を行ったのち、重みWとして初期値が設定された新規投入パスのうち、観測値が存在するパス(以下、「パスX」と呼ぶ。)と始点ノードを共有する新規投入パスに対して、そのパスXのリンクトラヒック量(観測値)に係数αを乗算した値を重みWとして設定することを特徴とする。
図6(a)に示すように、パス設定順序決定部13(13b)は、重みWとして初期値が設定された新規投入パスと、観測値(10Gbps)が存在するパスXとが、始点ノードを共有する場合に、図6(b)に示すように、そのパスXのリンクトラヒック量(10Gbps)に応じた整数値「10」に係数α(例えば「0.9」)を乗算した値を重みWとして設定する。
このパス設定順序決定処理(2)は、以下の考えに基づくものである。
過去にリンクトラヒックが存在するが、該当する新規投入パスが存在しない場合、近接のパスを使用してトラヒックを転送する可能性が高い。このため、始点ノードを共有する新規投入パスが過去に設定されていたパスの代替としてトラヒックを転送すると考え、これらのパスに、過去のリンクトラヒックに応じた重みWを設定する。
なお、係数αを乗算するのは、リンクトラヒック(観測値)と始終点が一致するパスが存在する場合、その周辺パス(始点を共有するパス)との優劣を設けるためである。
〔パス設定順序決定処理(2)〕
次に、本発明の第2の実施形態に係るパス設定順序決定部(第2のパス設定順序決定部)13(13b)が実行する、パス設定順序決定処理(2)について具体的に説明する。なお、この処理は、図3のステップS4で行われるものである。
図7は、第2の実施形態に係るパス設定順序決定処理(2)の処理の流れを示すフローチャートである。また、図8は、第2の実施形態に係るパス設定順序決定処理(2)の処理概要を説明するための図である。
まず、パス設定順序決定部13(13b)は、過去の1時点(例えば、所定の時刻T)の観測値である各リンクのリンクトラヒック量を、記憶部40内のトラヒックDB42から取得する(図7のステップS20、図8(a)参照)。
次に、パス設定順序決定部13(13b)は、図7のステップS21において、時刻Tのノード(i,j)間のリンクトラヒック量をそのノード(i,j)間の重みW(i,j)に設定する。また、パス設定順序決定部13(13a)は、リンクトラヒック量(観測値)が存在しないパス(新規投入パス)には、初期値(例えば、「0」)を設定する。このステップS20,S21は、図4に示したパス設定順序決定処理(1)のステップS10,S11と同様であるので、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS22において、パス設定順序決定部13(13b)は、重みW(i,j)に初期値が設定された新規投入パスのうち、観測値が存在するパス(パスX)と始点ノードを共有する新規投入パスに対して、その始点ノードを共有するパス(パスX)のリンクトラヒック量(観測値)に係数αを乗算した値を重みW(i,j)に設定する。
具体例を、図8を用いて説明すると、重みWに初期値「0」が設定された新規投入パスは、図8(b)(c)から新規投入パス「p2」「p4」である。この新規投入パス「p2」「p4」のうち、図8(a)に示される観測値が存在するパスであるパスX(5G,10G,20Gで示されるパス)と始点ノードを共有するパスは、新規投入パス「p2」と観測値20GのパスXとなる。よって、始点ノードを共有する観測値20GのパスXのリンクトラヒック量に応じた整数値「20」に係数α(ここでは、「0.9」)を乗算した値「18」が、新規投入パス「p2」に設定する重みW(i,j)となる。
図7に戻り、次にステップS23において、パス設定順序決定部13(13b)は、新規投入パスに設定された重み値の降順でパス投入リストに示される新規投入パスをソートし、パス投入順序を決定する。そして、パス設定順序決定部13(13b)は、決定したパス設定順序と新規投入パスとを対応付けたパス情報を生成し、記憶部40のパスDB43に記憶する。
以上説明したように、本発明の第2の実施形態に係るパス復旧制御装置1によれば、過去にリンクトラヒックが存在するが、該当する新規投入パスが存在しない場合において、始点ノードを共有する新規投入パスに、新規投入パスが存在しないパスの代替として機能させることができる。よって、ネットワークのパス復旧の際に、トラヒック疎通流量を確保してより効率的にトラヒックを復旧させることができる。
≪第3の実施形態≫
次に、本発明の第3の実施形態に係るパス復旧制御装置1について説明する。
本発明の第3の実施形態に係るパス復旧制御装置1は、図2に示した第1の実施形態に係るパス復旧制御装置1のパス設定順序決定部13(13a)以外は同様の構成を備える。
本発明の第3の実施形態に係るパス復旧制御装置1は、以下に説明する、パス設定順序決定処理(3)を実行するパス設定順序決定部(第3のパス設定順序決定部)13(13c)を備える。
このパス設定順序決定部13(13c)は、第1の実施形態に係るパス設定順序決定部13(13a)と同様の重み設定処理を行ったのち、重みWとして初期値が設定された新規投入パスのうち、初期値以外の重みWを設定したパス(以下、「パスZ」と呼ぶ。)の始点ノードを着ノードとする新規投入パス、および、パスZの終点ノードを発ノードとする新規投入パスに対して、そのパスZに設定された重みWに係数βを乗算した値を重みWとして設定することを特徴とする。
パス設定順序決定部13(13c)は、図9(a)に示すように、リンクトラヒック量の観測値が10Gbpsであり、図9(b)に示すように、初期値「0」以外の重みW「10」を設定したパス(パスZ)を抽出する。そして、パス設定順序決定部13(13c)は、重みWに初期値「0」が設定された新規投入パスのうち、パスZの始点ノード「i」を着ノードとする新規投入パス、および、パスZの終点ノード「j」を発ノードとする新規投入パスに対して、パスZに設定された重みW「10」に係数β(例えば「0.9」)を乗算した値を重みWとして設定する。
このパス設定順序決定処理(3)は、トラヒックが1ホップで転送されず、マルチホップで転送されやすいネットワークに対応している。マルチホップでトラヒックが転送される場合には、トラヒック収容量の多い1つのパス(IPリンク)を復旧させるだけでは、始終点間が疎通しないため、そのトラヒック収容量の多いパスの周辺リンクを、初期値が設定された新規投入パス等に比べ優先的に復旧させる必要があるからである。
〔パス設定順序決定処理(3)〕
次に、本発明の第3の実施形態に係るパス設定順序決定部(第3のパス設定順序決定部)13(13c)が実行する、パス設定順序決定処理(3)について具体的に説明する。
図10は、第3の実施形態に係るパス設定順序決定処理(3)の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、パス設定順序決定部13(13c)は、過去の1時点(例えば、所定の時刻T)の観測値である各リンクのリンクトラヒック量を、記憶部40内のトラヒックDB42から取得する(ステップS30)。
次に、パス設定順序決定部13(13c)は、ステップS31において、時刻Tのノード(i,j)間のリンクトラヒック量をそのノード(i,j)間の重みW(i,j)に設定する。また、パス設定順序決定部13(13c)は、リンクトラヒック量(観測値)が存在しないパス(新規投入パス)には、初期値(例えば、「0」)を設定する。このステップS30,S31は、図4に示したパス設定順序決定処理(1)のステップS10,S11と同様であるので、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS32において、パス設定順序決定部13(13c)は、重みW(i,j)に初期値が設定された新規投入パスのうち、初期値以外の重みを設定したパス(パスZ)の始点ノードを着ノードとする新規投入パス、および、当該パスZの終点ノードを発ノードとする新規投入パスを抽出する。そして、パス設定順序決定部13(13c)は、その抽出した新規投入パスに対して、パスZの重みWに係数β(例えば、「0.9」)を乗算した値を重みW(i,j)に設定する。
次にステップS33において、パス設定順序決定部13(13c)は、新規投入パスに設定された重み値の降順でパス投入リストに示される新規投入パスをソートし、パス投入順序を決定する。そして、パス設定順序決定部13(13c)は、決定したパス設定順序と新規投入パスとを対応付けたパス情報を生成し、記憶部40のパスDB43に記憶する。
以上説明したように、本発明の第3の実施形態に係るパス復旧制御装置1によれば、マルチホップでトラヒックが転送されるネットワークにおいて、リンクトラヒック量(観測値)が存在するパス(新規投入パス)の周辺リンクを優先的に復旧させることができる。よって、ネットワークのパス復旧の際に、トラヒック疎通流量を確保してより効率的にトラヒックを復旧させることができる。
≪第4の実施形態≫
次に、本発明の第4の実施形態に係るパス復旧制御装置1(1d)について説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態に係るパス復旧制御装置1(1d)の構成例を示す機能ブロック図である。図2に示した、第1の実施形態に係るパス復旧制御装置1との違いは、パス設定順序決定部13(13a)が、パス設定順序決定部(第4のパス設定順序決定部)13(13d)であることと、記憶部40に、論理網ルーティング情報44および交流トラヒック情報45が記憶されていることである。
論理網ルーティング情報44は、論理リンクが構成するトポロジ上でのルーティング(経路)情報である。また、交流トラヒック情報45は、対地間の交流トラヒックの情報である。この論理網ルーティング情報44および交流トラヒック情報45は、ネットワーク情報収集部11により、ネットワーク管理装置等から取得される。
本発明の第4の実施形態に係るパス復旧制御装置1(1d)では、以下に説明する、パス設定順序決定処理(4)をパス設定順序決定部13(13d)が実行する。
このパス設定順序決定部13(13d)は、第1の実施形態に係るパス設定順序決定部13(13a)と同様の重み設定処理を行ったのち(図12(a)参照)、重みWとして初期値が設定された新規投入パスのうち、初期値以外の重みWを設定したパス(パスZ)に収容される経路を、論理網ルーティング情報44を参照してN個選択する。N個の経路の選択は、例えば、パス設定順序決定部13(13d)が、交流トラヒック情報45に基づき、トラヒック流量の多い順にN個の経路を選択するようにしてもよいし、予め設定した任意の経路を選択するようにしてもよい。
次に、パス設定順序決定部13(13d)は、N個の経路が使用するリンクに対して、そのパスZの重みWに係数γ(例えば「0.9」)を乗算した値を、重みW(i,j)に設定する(図12(b)参照)。
このパス設定順序決定処理(4)は、本発明の第3の実施形態におけるパス設定順序決定処理(3)と同様に、マルチホップでトラヒックが転送されるネットワークに適用される。そして、このパス設定順序決定処理(4)によれば、トラヒック収容量の多いリンクが含まれるパス経路に使用されるリンクを明示的に指定したり、その中のトラヒック量が多いパスを選択したりできるため、復旧効率を高くすることができる。
〔パス設定順序決定処理(4)〕
次に、本発明の第4の実施形態に係るパス設定順序決定部(第4のパス設定順序決定部)13(13d)が実行する、パス設定順序決定処理(4)について具体的に説明する。
図13は、第4の実施形態に係るパス設定順序決定処理(4)の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、パス設定順序決定部13(13d)は、過去の1時点(例えば、所定の時刻T)の観測値である各リンクのリンクトラヒック量を、記憶部40内のトラヒックDB42から取得する(ステップS40)。
次に、パス設定順序決定部13(13d)は、ステップS41において、時刻Tのノード(i,j)間のリンクトラヒック量をそのノード(i,j)間の重みW(i,j)に設定する。また、パス設定順序決定部13(13d)は、リンクトラヒック量(観測値)が存在しないパス(新規投入パス)には、初期値(例えば、「0」)を設定する。このステップS40,S41は、図4に示したパス設定順序決定処理(1)のステップS10,S11と同様であるので、詳細な説明は省略する。
次に、ステップS42において、パス設定順序決定部13(13d)は、重みW(i,j)に初期値(例えば、「0」)が設定された新規投入パスのうち、初期値以外の重みを設定したパス(パスZ)に収容される経路を、記憶部40に記憶された論理網ルーティング情報44を参照して、N個選択する。パス設定順序決定部13(13d)は、このN個の選択を、例えば、記憶部40に記憶された交流トラヒック情報45を参照し、トラヒック流量の多い順にN個の経路を選択する。
続いて、パス設定順序決定部13(13d)は、N個の経路が使用するリンクに対して、当該パスZの重みWに係数γ(例えば、「0.9」)を乗算した値を重みW(i,j)に設定する(ステップS43)。
次にステップS44において、パス設定順序決定部13(13d)は、新規投入パスに設定された重み値の降順でパス投入リストに示される新規投入パスをソートし、パス投入順序を決定する。そして、パス設定順序決定部13(13d)は、決定したパス設定順序と新規投入パスとを対応付けたパス情報を生成し、記憶部40のパスDB43に記憶する。
以上説明したように、本発明の第4の実施形態に係るパス復旧制御装置1(1d)によれば、マルチホップでトラヒックが転送されるネットワークにおいて、リンクトラヒック量(観測値)が存在しない新規投入パスのうち、リンクトラヒック量(観測値)が存在するパス(パスZ)に収容される経路を任意に選択し、その経路上のリンクを優先的に復旧させることができる。よって、トラヒック収容量が多いリンクが含まれるパス経路に使用されるリンクを優先的に復旧できるため、ネットワークのパス復旧の際に、トラヒック疎通流量を確保してより効率的にトラヒックを復旧させることができる。
≪第5の実施形態≫
次に、本発明の第5の実施形態に係るパス復旧制御装置1について説明する。
本発明の第5の実施形態に係るパス復旧制御装置1は、図2に示した第1の実施形態に係るパス復旧制御装置1のパス計算部12(12a)以外は同様の構成を備える。
本発明の第5の実施形態に係るパス復旧制御装置1は、以下に説明する、パス設定順序決定処理(5)を実行するパス計算部(パス計算手段)12(12e)(不図示)を備え、非特許文献3に記載された、アトラクタ選択に基づくパス設計制御を実行することを特徴とする。
アトラクタ選択に基づくパス設計制御では、ゆらぎ方程式により、予め設定した性能情報(例えば、最大リンク利用率)の閾値以下で安定状態とするために複数回のパス設計制御を実行する。つまり、図14(a)に示すように、複数回(複数点)のリンクトラヒック量の観測と、その観測情報によるゆらぎ方程式を用いたパス設計制御とを行い、より最適な解(例えば、リンク使用率を平準化する解)を探索する。このメカニズムにより、入力情報としての複数回(複数点)のリンクトラヒック量(観測値)とパス投入リストとの組が生成される。これらの情報を繰り返し入力することで、リンクトラヒック量(観測値)の情報が増加し、新規投入パスへ重み設定する頻度が増加するため、結果として重み設定の精度を向上させることができる(図14(b)参照)。
第5の実施形態に係るパス復旧制御装置1は、パス設定順序決定処理(5)において、まず、第1の実施形態に係るパス設定順序決定処理を行い、新規投入パスに重みWを設定する。次に、必要に応じて、パス設定順序決定処理(2)〜(4)で示した重み設定処理を実行する。第5の実施形態に係るパス復旧制御装置1は、この処理を、記憶部40内のトラヒックDB42に記憶された、最も古いリンクトラヒック量の情報から最新のリンクトラヒック量の情報までN回(観測回数)繰り返し、より最適なパス設定を行う。
〔パス設定順序決定処理(5)〕
次に、本発明の第5の実施形態に係るパス計算部12(12e)およびパス設定順序決定部13が実行する、パス設定順序決定処理(5)について具体的に説明する。
図15は、第5の実施形態に係るパス設定順序決定処理(5)の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、パス計算部12(12e)は、記憶部40内のトラヒックDB42に記憶された、N回行われたリンクトラヒック量の観測の時刻のうち、最古の時刻Tを、所定の時刻Tに設定する(ステップS50)。
次に、パス計算部12(12e)は、時刻Tのリンクトラヒック量(観測値)に基づき、アトラクタ選択によるゆらぎ方程式を用いてパス設定を計算(パス設計制御)する(ステップS51)。これにより、パス計算部12(12e)は、新規投入パスを算出し、パス投入リストを生成する。
続いて、パス設定順序決定部13は、所定の時刻Tの観測値である各リンクのリンクトラヒック量を、記憶部40内のトラヒックDB42から取得する(ステップS52)。
そして、パス設定順序決定部13は、ステップS53において、時刻Tのノード(i,j)間のリンクトラヒック量をそのノード(i,j)間の重みW(i,j)に設定する。また、パス設定順序決定部13は、リンクトラヒック量(観測値)が存在しないパス(新規投入パス)には、初期値(例えば、「0」)を設定する。このステップS52,S53の処理は、図4に示した第1の実施形態のステップS10,S11と同様である。
次に、パス設定順序決定部13は、第2〜第4の実施形態において説明した重み設定処理のいずれかを実行する(ステップS54)。これにより新規投入パスの重みが設定される。なお、パス設定順序決定部13は、このステップS54の処理を実行せず、第1の実施形態において示した重み設定処理(既に実行したステップS52およびS53の処理)により、新規投入パスの重みWを設定するようにしてもよい。
次に、パス設定順序決定部13は、現時点で設定されている時刻Tが、トラヒックDB42に記憶されたリンクトラヒック量の観測時刻の中で最新の観測時刻であるか否かを判定する(ステップS55)。ここで、パス設定順序決定部13は、最新の観測時刻でない場合には(ステップS55→No)、次のステップS56に進む。
ステップS56において、パス設定順序決定部13は、トラヒックDB42に記憶されえたリンクトラヒック量(観測値)の中で、次の観測時刻を時刻Tに設定し、ステップS51に戻り処理を続ける。
一方、パス設定順序決定部13は、ステップS55において、現時点で設定されている時刻Tが最新の観測時刻であると判定した場合には(ステップS55→Yes)、次のステップS57に進む。
ステップS57において、パス設定順序決定部13は、新規投入パスに設定された重み値の降順でパス投入リストに示される新規投入パスをソートし、パス投入順序を決定する。そして、パス設定順序決定部13は、決定したパス設定順序と新規投入パスとを対応付けたパス情報を生成し、記憶部40のパスDB43に記憶する。
以上説明したように、本発明の第5の実施形態に係るパス復旧制御装置1によれば、複数のリンクトラヒック量の観測値を用いることで、新規投入パスに設定する重み値の精度を向上することができる。よって、ネットワークのパス復旧の際に、第1〜第4の実施形態におけるパス設定順序決定処理それぞれが決定するパス設定順序の精度を向上させ、さらに効率的にトラヒックを復旧させることができる。
このように、本発明の第1〜第5の実施形態に係るパス復旧制御装置1によれば、従来技術では考慮されていなかった復旧制御の開始から完了までの過渡状態においてトラヒック疎通流量を増加させ、故障による通信不通の影響を低減することができる。
また、パスの設定順序を、例えば全探索等の単純なアルゴリズムで計算しようとすると、制御対象のパス数の階乗となるため、大規模ネットワーク(1000ノード規模のネットワーク)において、現実的な時間で最適解を得ることは困難であった。本発明のパス復旧制御装置1では、時間計算量がノード数の二乗となる推定ベースのパス設計方式を用いることにより、大規模ネットワークにおいても現実的な時間でパスの設定順序を計算することが可能となる。
なお、本実施形態においては、通信ネットワーク50の物理網内に波長パスを収容するものとして説明したが、本発明は波長パスに限らず、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)パス等の任意のパスネットワークに適用可能である。
1 パス復旧制御装置
5 ノード
10 制御部
11 ネットワーク情報収集部(ネットワーク情報収集手段)
12 パス計算部(パス計算手段)
13 パス設定順序決定部(パス計算順序決定手段)
14 パス設定部(パス設定手段)
20 入出力部
30 メモリ部(記憶手段)
40 記憶部(記憶手段)
41 網トポロジDB
42 トラヒックDB
43 パスDB
44 論理網ルーティング情報
45 交流トラヒック情報
50 通信ネットワーク
100 パス復旧制御システム

Claims (7)

  1. 複数のノードと、前記ノード間を接続するリンクとで構成されるネットワークに障害が発生した際に、前記ネットワークに設定されたパスを復旧するパス復旧制御装置であって、
    前記複数のノード間の接続関係を示すトポロジ情報、および、前記リンク毎のトラヒック量を示すトラヒック情報が記憶される記憶部と、
    前記ノードおよび前記リンクの障害に関する情報を受信した場合に、前記トポロジ情報および前記トラヒック情報を参照して、前記障害を回避するように設計したパスである新規投入パスを計算するパス計算部と、
    前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定する第1のパス設定順序決定部と、
    決定した前記パス設定順序に従い、前記新規投入パスを設定するパス設定部と、
    を備えることを特徴とするパス復旧制御装置。
  2. 前記第1のパス設定順序決定部の代わりに、第2のパス設定順序決定部を備え、
    前記第2のパス設定順序決定部は、
    前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、
    前記初期値を設定した新規投入パスのうち、前記トラヒック情報に前記トラヒック量が存在するリンクと始点ノードを共有する前記新規投入パスを抽出し、前記抽出した新規投入パスの前記重みに、前記始点ノードを共有するリンクの前記トラヒック量に応じた重みに係数αを乗算した重みを設定し、
    前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定すること
    を特徴とする請求項1に記載のパス復旧制御装置。
  3. 前記第1のパス設定順序決定部の代わりに、第3のパス設定順序決定部を備え、
    前記第3のパス設定順序決定部は、
    前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、
    前記初期値を設定した新規投入パスのうち、前記初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスの始点ノードを着ノードとする新規投入パス、および、当該初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスの終点ノードを発ノードとする新規投入パスに対して、当該初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスの当該重みに係数βを乗算した重みを設定し、
    前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定すること
    を特徴とする請求項1に記載のパス復旧制御装置。
  4. 前記記憶部には、さらに、前記リンクにより構成されるトラヒックの経路情報を示すルーティング情報、および、対地間の交流トラヒック量を示す交流トラヒック情報が記憶されており、
    前記第1のパス設定順序決定部の代わりに、第4のパス設定順序決定部を備え、
    前記第4のパス設定順序決定部は、
    前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、
    前記初期値を設定した新規投入パスのうち、前記初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスに収容される経路を、前記ルーティング情報を参照して抽出し、前記抽出した経路のうち、前記交流トラヒック情報を参照してN個の経路を選択し、前記選択したN個の経路が使用する前記リンクに対して、当該初期値以外の前記重みを設定した新規投入パスの当該重みに係数γを乗算した重みを設定し、
    前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定すること
    を特徴とする請求項1に記載のパス復旧制御装置。
  5. 複数のノードと、前記ノード間を接続するリンクとで構成されるネットワークに障害が発生した際に、前記ネットワークに設定されたパスを復旧するパス復旧制御装置であって、
    前記複数のノード間の接続関係を示すトポロジ情報、および、前記リンク毎のトラヒック量を示すトラヒック情報が記憶される記憶部と、
    前記トポロジ情報および前記トラヒック情報を含む前記ネットワークの観測情報を異なる時刻でN個収集し、観測した時刻とともに前記記憶部に記憶するネットワーク情報収集部と、
    前記収集した観測情報のうち所定の時刻の観測情報に基づき、アトラクタ選択によるゆらぎ方程式を用いて、パス設計制御を実行することにより新規投入パスを計算するパス計算部と、
    前記所定の時刻のトラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算された所定の時刻の新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定するパス設定順序決定部と、
    決定したパス設定順序に従い、前記新規投入パスを設定するパス設定部と、を備え、
    前記パス設定順序決定部は、
    前記記憶部に記憶されたN個の前記観測情報に基づき、前記パス計算部による新規投入パスの計算と、前記パス設定順序決定部による前記新規投入パスの重みの設定処理とを、N回繰り返した後に、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定すること
    を特徴とするパス復旧制御装置。
  6. 複数のノードと、前記ノード間を接続するリンクとで構成されるネットワークに障害が発生した際に、前記ネットワークに設定されたパスを復旧させるためのコンピュータを、
    前記複数のノード間の接続関係を示すトポロジ情報、および、前記リンク毎のトラヒック量を示すトラヒック情報が記憶される記憶手段、
    前記ノードおよび前記リンクの障害に関する情報を受信した場合に、前記トポロジ情報および前記トラヒック情報を参照して、前記障害を回避するように設計したパスである新規投入パスを計算するパス計算手段、
    前記トラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算した新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定し、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、パス設定順序を決定するパス設定順序決定手段、
    決定した前記パス設定順序に従い、前記新規投入パスを設定するパス設定手段、
    として機能させるためのパス復旧制御プログラム。
  7. 複数のノードと、前記ノード間を接続するリンクとで構成されるネットワークに障害が発生した際に、前記ネットワークに設定されたパスを復旧させるためのコンピュータを、
    前記複数のノード間の接続関係を示すトポロジ情報、および、前記リンク毎のトラヒック量を示すトラヒック情報が記憶される記憶手段、
    前記トポロジ情報および前記トラヒック情報を含む前記ネットワークの観測情報を異なる時刻でN個収集し、観測した時刻とともに前記記憶部に記憶するネットワーク情報収集手段と、
    前記収集した観測情報のうち所定の時刻の観測情報に基づき、アトラクタ選択によるゆらぎ方程式を用いて、パス設計制御を実行することにより新規投入パスを計算するパス計算手段、
    前記所定の時刻のトラヒック情報に示される前記リンク毎のトラヒック量と、前記計算された所定の時刻の新規投入パスとを比較し、前記リンクの始終点ノードと前記新規投入パスの始終点ノードが一致する場合に、その新規投入パスに当該リンクのトラヒック量に応じた重みを設定し、始終点ノードが一致する前記リンクが存在しない前記新規投入パスには、前記重みとして所定の初期値を設定するパス設定順序決定手段、
    決定したパス設定順序に従い、前記新規投入パスを設定するパス設定手段、として機能させ、
    前記パス設定順序決定手段として、
    前記記憶手段に記憶されたN個の前記観測情報に基づき、前記パス計算手段による新規投入パスの計算と、前記パス設定順序決定手段による前記新規投入パスの重みの設定処理とを、N回繰り返した後に、前記新規投入パスそれぞれに設定した前記重みの値に基づき、前記新規投入パスをソートし、にパス設定順序を決定するように機能させるためのパス復旧制御プログラム。
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